JP7063616B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents
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Description
従って、本発明の課題は、長期保存安定性だけでなく、塗布時の使用感及び保湿実効性に優れた、ヘパリン類似物質含有水中油型乳化組成物を提供することにある。
(A)ヘパリン類似物質 0.05質量%以上0.6質量%以下
(B)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.01質量%以上0.5質量%以下
(C)油剤
(D)界面活性剤
(E)水
ヘパリン類似物質の平均分子量は特に制限されないが、保湿作用などの薬効の観点から、1000~1000000Mwが好ましく、5000~100000Mwが特に好ましい。また、ヘパリン類似物質における、有機硫酸基の量(%)は特に制限されないが、保湿作用などの薬効の観点から、20~40%が好ましく、25~38%が特に好ましい。なお、有機硫酸基の量は、日本薬局方外医薬品規格2002中、「ヘパリン類似物質」の項に記載の方法により測定する。
長鎖アルキル基としては、C8-C24アルキル基が好ましく、C10-C20アルキル基がより好ましく、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基がさらに好ましく、ステアリル基がよりさらに好ましい。
疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、水中油型乳化組成物の保存安定性、使用感、保湿実効性の観点から、ヒドロキシプロピルメチルセルロースC8-C24アルキルエーテルが好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロースC10-C20アルキルエーテルがさらに好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアリルエーテルがよりさらに好ましい。
これらの液状油は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、保存安定性、使用感の点から、含有量は、全組成中に1重量%以上が好ましく、20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましい。また、液状油の含有量は、全組成中に1~20重量%が好ましく、1~15重量%がより好ましく、3~5重量%がより好ましい。
これらの固形油、特に高級アルコールは、1種又は2種以上を用いることができ、全組成中に0.05質量%以上6質量%以下含有するのが好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましく、0.5質量%以上3.5質量%以下がさらに好ましく、0.5質量%以上1.8質量%以下がよりさらに好ましく、0.7質量%以上1.0質量%以下がよりさらに好ましい。
このうち、乳化安定性、使用感、保湿実効感の点から、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。さらに、ソルビタン炭素数12~22の脂肪酸エステル、グリセリンモノ炭素数12~22の脂肪酸エステル、モノ炭素数12~22のアルキルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン炭素数12~22の脂肪酸エステルが好ましい。
両性界面活性剤としては、例えば、リン脂質類が挙げられ、リン脂質類のなかでは、大豆リン脂質、水素添加大豆リン脂質が好ましい。
ソルビタンジ脂肪酸エステルとしては、ソルビタンジ炭素数12~22の脂肪酸エステルが好ましく、例えば、ジラウリン酸ソルビタン、ジミリスチン酸ソルビタン、ジパルミチン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、ジベヘン酸ソルビタン、ジオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
これらの中で、保存安定性の点から、グリセリンジステアリン酸エステル、ジステアリン酸ソルビタンが好ましい。
表1及び表2に示す水中油型乳化組成物を製造し、保存安定性、塗布時のなめらかさ、保湿実効感を評価した。また、顕微鏡観察により凝集物の有無、塗布時の刺激感についても評価した。結果を表1及び表2に示す。
表1及び2に示す油相成分を75~95℃で溶解した油相に対して、ホモミキサー撹拌下(7000r/m)、表1及び2に示す水相成分を均一に溶解した水相を徐々に添加して乳化し、30℃まで冷却して水中油型乳化組成物を製造した。
(1)保存安定性(1)
50℃で1ヶ月保存後の組成物の状態を、目視により、下記の基準によって評価した。
A:変化なし
B:わずかに粘度が変化
C:明らかに粘度が変化
D:一部分離あるいはゲル化
E:全体が分離あるいはゲル化
(1)保存安定性(2)
製造後、25℃に24時間置いた各水中油型乳化組成物の粘度を30℃で測定し、初期粘度とした。粘度の測定は、ブルックフィールド粘度計を用い、各粘度で回転数が最も小さくなるロータを用いて測定した。次に前記組成物を-20℃~60℃まで12時間をかけて等速度で漸次上昇させ、次いで同様に60℃から-20℃まで漸次下降させ、1日で1往復する温度サイクルを設定した保存条件で6日間保存し、25℃に戻した後、30℃で保存後の粘度を測定した。保存後の粘度を初期粘度で除した値を粘度変化率として百分率で表した。なお、目視により明らかに分離しているものは、粘度を測定せず、評価に「分離」と記載した。分離していないものが良好であり、なかでも粘度変化率が100に近いものほど良好である。
10名の専門パネラーが、各乳化組成物を塗布したときのなめらかさについて、官能評価し、次の基準により判定した。
A:7名~10名が良好(良い)と評価
B:5名または6名が良好(良い)と評価
C:3名または4名が良好(良い)と評価
D:1名または2名が良好(良い)と評価
E:良好(良い)と評価したパネラーなし
10名の専門パネラーが、各乳化組成物を使用したときの保湿実効感について、官能評価し、次の基準により判定した。
A:7名~10名が保湿されていると感じると評価
B:5名または6名が保湿されていると感じると評価
C:3名または4名が保湿されていると感じると評価
D:1名または2名が保湿されていると感じると評価
E:保湿されていると感じると評価したパネラーなし
製造直後の乳化組成物について、光学顕微鏡(20倍)で観察し、目視により、下記の基準によって評価した。
A:均質な乳化粒子のみが見られる
B:乳化粒子の2倍以上の粒径の凝集物が見られる
C:乳化粒子の2倍以上の粒径の凝集物が多数見られるか、乳化粒子の10倍以上の粒径の凝集物が若干見られる
D:乳化粒子の10倍以上の粒径の凝集物が多数見られる
E:凝集物のみが見られるか、乳化できていない
10名の専門パネラーが、各乳化組成物を塗布したときの弱い刺激感について、官能評価し、次の基準により判定した。
A:7名~10名が刺激がないと評価
B:5名または6名が刺激がないと評価
C:3名または4名が刺激がないと評価
D:1名または2名が刺激がないと評価
E:全員が刺激があると評価
*2:サンジェロース60L(大同化成工業社製)
*3:METOLOSE SM(信越化学工業社製)
*4:METOLOSE 60SH(信越化学工業社製)
*5:アミソフトGS-11P(味の素社製)
*6:アミソフトLS-11(味の素社製)
*7:コートソームNC-21(日油社製)
Claims (12)
- 以下の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含有し、30℃におけるpHが5.0~6.0である水中油型乳化組成物。
(A)ヘパリン類似物質 0.05質量%以上0.6質量%以下
(B)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.01質量%以上0.5質量%以下
(C)油剤
(D)界面活性剤
(E)水 - 前記30℃におけるpHが5.0~5.8である請求項1記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(A)の含有量が、0.1質量%以上0.4質量%以下である請求項1又は2記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(B)が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースC8-C24アルキルエーテルを含有する請求項1~3のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(B)の0.5%の水/2-プロパノール(119/80(wt/wt))混合溶液の25℃における粘度が72~240mm2/sである請求項1~4のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(B)の含有量が、0.1質量%以上0.2質量%以下である請求項1~5のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(C)が、液状油及び固形油を含有する請求項6記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(D)が、2種以上の非イオン性界面活性剤を含有する請求項1~7のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
- さらに、成分(F)として、多価アルコールを含有する請求項1~7のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
- さらに、成分(G)として、両親媒性成分を含有する請求項1~9のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
- 前記、成分(G)がセラミド類を含有する請求項5~10のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
- 皮膚外用剤である請求項1~11のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
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日本獣医学会学術集会講演要旨集,vol.154th,2012年08月31日,p.303 |
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