JP7062355B2 - 電圧検知装置、電力検知装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
(2)交流電源に接続された1次巻線と、2次巻線と、を有するトランスと、前記トランスの2次巻線の一端に接続された直流電源と、前記交流電源の周波数を検知する周波数検知手段と、前記直流電源によってオフセットされた前記トランスの2次巻線に生じる電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電圧を求める電圧検知手段と、入力されたアナログ値をデジタル値に変換する変換手段を有する算出手段と、前記交流電源の所定の周波数と、前記所定の周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から算出電圧を算出するための第1のテーブルと、前記周波数検知手段により検知された周波数に応じて前記算出電圧を補正するための係数と、が記憶された記憶手段と、を有し、前記周波数検知手段は、前記トランスの1次側に接続されていることを特徴とする電圧検知装置。
(3)交流電源に接続された1次巻線と、2次巻線と、を有する第1のトランスと、前記交流電源に一端が接続されるとともに他端が後段の回路に接続された1次巻線と、両端に電流検出抵抗が接続された2次巻線と、を有する第2のトランスと、前記第1のトランスの2次巻線の一端および前記第2のトランスの2次巻線の一端に接続された直流電源と、前記交流電源の周波数を検知する周波数検知手段と、前記直流電源によってオフセットされた前記第1のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記直流電源によってオフセットされた前記第2のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電力を求める電力検知手段と、入力されたアナログ値をデジタル値に変換する変換手段を有する算出手段と、前記交流電源の所定の周波数と、前記所定の周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から算出電力を算出するための第3のテーブルと、前記周波数検知手段により検知された周波数に応じて前記算出電力を補正するための係数と、が記憶された記憶手段と、を有し、前記周波数検知手段は、前記第1のトランスの2次側に接続されていることを特徴とする電力検知装置。
(4)交流電源に接続された1次巻線と、2次巻線と、を有する第1のトランスと、前記交流電源に一端が接続されるとともに他端が後段の回路に接続された1次巻線と、両端に電流検出抵抗が接続された2次巻線と、を有する第2のトランスと、前記第1のトランスの2次巻線の一端および前記第2のトランスの2次巻線の一端に接続された直流電源と、前記交流電源の周波数を検知する周波数検知手段と、前記直流電源によってオフセットされた前記第1のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記直流電源によってオフセットされた前記第2のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電力を求める電力検知手段と、入力されたアナログ値をデジタル値に変換する変換手段を有する算出手段と、前記交流電源の所定の周波数と、前記所定の周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から算出電力を算出するための第3のテーブルと、前記周波数検知手段により検知された周波数に応じて前記算出電力を補正するための係数と、が記憶された記憶手段と、を有し、前記周波数検知手段は、前記第1のトランスの1次側に接続されていることを特徴とする電力検知装置。
(5)交流電源から電力が供給されることによって動作する画像形成手段であって、前記画像形成手段は、像担持体と、前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段により形成された前記像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上に転写された未定着のトナー像を定着する定着手段と、を含み、前記画像形成手段を制御する制御手段と、前記交流電源の電圧を求める前記(1)又は前記(2)に記載の電圧検知装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
(6)交流電源から電力が供給されることによって動作する画像形成手段であって、前記画像形成手段は、像担持体と、前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段により形成された前記像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上に転写された未定着のトナー像を定着する定着手段と、を含み、前記画像形成手段を制御する制御手段と、前記交流電源の電力を求める前記(3)又は前記(4)に記載の電力検知装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
図1(a)は、実施例1の電圧検知回路112を含む電圧検知装置の回路構成図である。電圧検知回路112は、交流電源101に対して減流抵抗102、103を介して並列に接続された変圧器であるトランス104を有している。トランス104は、交流電源101の電圧を検知するためのトランスであり、コアには例えばフェライトが用いられている。なお、トランス104のコア材は他のコア材であってもよい。トランス104は、1次巻線104aと2次巻線104bとを有し、1次巻線104aと2次巻線104bとは同極性である。1次巻線104aの一端(減流抵抗103に接続されている側)を端子1、1次巻線104aの他端(減流抵抗102に接続されている側)を端子2とする。2次巻線104bの一端(直流電源113に接続されている側)を端子4、2次巻線104bの他端を端子3とする。
実施例1における電圧検知回路112の動作を、図1(b)を用いて説明する。図1(b)(i)は、横軸に時間(t)、縦軸に電圧(V)を示し、交流電源電圧V0を実線で示し、トランス104の1次巻線104aの端子1-端子2間の電圧V1を破線で示したグラフである。図1(b)(ii)は、トランス104の2次巻線104bの端子3-端子4間の電圧である検知電圧V2を実線で示している。図1(b)(ii)は、CPU111に入力される、電圧検知抵抗105の両端電圧である検知電圧V2がオフセット電圧Vrefの分だけオフセットされた電圧(V2+Vref)を一点鎖線で示している。図1(b)(ii)には、直流電源113のオフセット電圧Vrefを点線で示している。
次に、CPU111による算出電圧V4の算出方法を説明する。図2(a)は、CPU111が有する変換手段であるAD部1111による検知電圧V2のAD変換後のデジタル値から算出電圧V4を求めるための演算テーブルである。図2(a)の演算テーブルは予め、記憶手段である不揮発性メモリ150に記憶されている。図2(a)の演算テーブルにおいて、左側の列のdigitは、検知電圧V2をAD変換した後のデジタル値を示し、右側の列の算出電圧[V]はAD変換後のデジタル値に対応する算出電圧V4を示す。例えば、検知電圧V2をAD変換した後のデジタル値が242であった場合、CPU111は演算テーブルのデジタル値242を参照して算出電圧V4を100V(V4=100V)と判断する。CPU111は、例えば不揮発性メモリ150に記憶された図2(a)に示す演算テーブルと検知電圧V2のAD値とを比較することで、算出電圧V4を算出し、算出した算出電圧V4に基づき交流電源電圧V0を検知する。実施例1では図2(a)の演算テーブルを用いて算出電圧V4を求めているが、算出電圧V4を導出する関数を用いても実現可能であり、本構成に限定するものではない。
次に図2(b)を用いて、交流電源の周波数fに依存して検知電圧V2が変化することで、算出電圧V4に誤差が生じる場合の動作を説明する。図2(b)は、トランス104の端子1-端子2間の電圧V1の波形を破線で示し、検知電圧V2(端子3-端子4間の電圧)の波形を実線で示している。図2(b)において、(i)は交流電源101の周波数fが50Hzの場合を示し、(ii)は交流電源101の周波数fが55Hzの場合を示し、(iii)は交流電源101の周波数fが60Hzの場合を示す。簡略化のため、トランス104の1巻線104aと2次巻線104bとの巻数比は1:1としている。
V2=(N2/N1)・V1…(1)
ここで、N1はトランス104の1次巻線104aの巻数であり、N2はトランス104の2次巻線104bの巻数である。
V1=|Z1|/(R102+R103+|Z1|)・V0…(2)
|Z1|=(N1/N2)2 ・|Z2|…(3)
|Z2|=(2・π・f・Lp2・R105)/√(R1052+(2・π・f・Lp2)2)…(4)
ここで、Z1は、合成インピーダンスZ2をトランス104の端子1-端子2間のインピーダンスに換算したものである。Lp2はトランス104の端子3-端子4側から見た励磁インダクタンスである。fは交流電源101の周波数である。R102、R103は、それぞれ減流抵抗102、103の抵抗値である。R105は電圧検知抵抗105の抵抗値である。
次に交流電源101の周波数fに応じて演算テーブルを補正することにより、電圧検知時の誤差を軽減する場合の回路構成と動作を説明する。図3は図1(a)の基本の回路構成に交流電源101の周波数fを検知する検知手段である周波数検知回路110を追加したものである。実施例1の周波数検知回路110は、トランス104の2次側に接続されている。図1で説明した構成と同じ構成には同じ符号を付し説明を省略する。
V5=V4+C(f)…(5)
C(f)=k・(f0-f)…(6)
V5=V4+C(55)…(7)
C(55)=1/5×(50-55)=-1…(8)
図4(b)の基準演算テーブルと式(7)、(8)から演算した結果(V5=V4-1)、図4(c)の周波数f=55Hzにおける補正テーブルが得られる。
(事前処理)
次に実施例1のCPU111の電圧検知時の補正制御を図5のフローチャートを用いて説明する。電圧検知動作は、図5(a)の事前処理と図5(b)の電圧検知処理とに分けられる。事前処理は、例えば工場出荷時等にCPU111によって実施されたり、画像形成装置の設置後等に画像形成装置が有する制御部により実施される。以下の説明では、事前処理はCPU111により実施されるものとして説明する。ステップ(以下、Sとする)600でCPU111は、基準周波数f0における、検知電圧V2のAD変換後のデジタル値(digit)と算出電圧V4との関係を予め実験等で求め、基準演算テーブルを作成する。CPU111は、周波数f0に応じて決定される比例係数kも、予め実験等で求める。S601でCPU111は、基準周波数f0、S600で作成した基準演算テーブル、比例定数kを、不揮発性メモリ150に予め記憶し、事前処理を終了する。
電圧検知処理時は、CPU111はS701以降の処理を行う。S701でCPU111は、周波数検知回路110からパルス信号V3が入力される入力ポートを監視し、周波数検知回路110により生成されたパルス信号V3の立下りエッジを検出したか否かを判断する。S701でCPU111は、パルス信号V3の立下りエッジを検出していないと判断した場合、処理をS701に戻し、パルス信号V3の立下りエッジを検出したと判断した場合、処理をS702に進める。CPU111は、パルス信号V3の立下りエッジを検出した数N(以下、立下りエッジ数Nという)をカウントするために、立下りエッジ数Nを初期化する。また、CPU111は、CPU111が有するタイマー111aをリセットしてスタートさせる。以降、CPU111は、所定の時間Tにおけるパルス信号V3の立下りエッジ数Nをカウントする。
実施例2は、周波数検知方法と電圧補正方法が実施例1とは異なる。実施例2における回路構成は、実施例1と異なる検知手段である周波数検知回路510のみ図6(a)を用いて説明する。実施例2の周波数検知回路510は、トランス104の1次側に接続されている。
k(f)=a・f+b…(9)
V5=k(f)・V4…(10)
実施例2では、補正係数k(f)の導出に最小二乗法を用いたがテイラー展開を用いた多項近似式とすることで補正精度を高めることが可能であり、実施例2の形態に限定するものではない。
次に、具体的な数値を用いて実施例2を説明する。回路構成、各種定数及び基準演算テーブルは実施例1で説明したものと同じものとする。図6(b)の3つの◆は、基準周波数f0=50Hzとした場合に、周波数fを50Hz、55Hz、60Hzとシフトさせていったときの各周波数における補正係数k(f)をプロットした図である。すなわち、f0が50Hz、f1が55Hz、f2が60Hzであり、f0<f1<f2という関係になっている。図6(b)は横軸に周波数f[Hz]、縦軸に補正係数k(f)を示す。図6(b)の実線は、3点のプロットから求めた近似曲線を示している。
k(f)=-0.0049×f+1.2446(図9の破線に該当)…(11)
式(11)で補正係数k(f)の傾きaは-0.0049、切片bは1.2446となる。導出された補正係数k(f)の傾きa=-0.0049、切片b=1.2446と、基準演算テーブルは、不揮発性メモリ150に記憶される。
k(60)=-0.0049×60+1.2446=0.95…(12)
V5=k(60)・V4=0.95・V4…(13)
(事前処理)
次に実施例2のCPU111の電圧検知時の補正制御を図8のフローチャートを用いて説明する。動作は図8(a)に示す事前処理と図8(b)に示す電圧検知処理時に分けられる。事前処理は、実施例1と同様に実施される。ステップ(以下、Sとする)900でCPU111は、基準周波数f0における、検知電圧V2のAD変換後のデジタル値と算出電圧V4との関係を予め実験等で求め、基準演算テーブルを作成する。また、CPU111は、上述した方法で、周波数の関数である補正係数k(f)の傾きa、切片bを求める。S901でCPU111は、基準周波数f0、S900で求めた基準演算テーブル、補正係数k(f)の傾きa及び切片bを、不揮発性メモリ150に予め記憶し、処理を終了する。
電圧検知時は、CPU111はS1001以降の処理を行う。S1001でCPU111は、周波数検知回路510から入力されたパルス信号V3の立下りエッジを検出したか否かを判断する。S1001でCPU111は、パルス信号V3の立下りエッジを検出していないと判断した場合、処理をS1001に戻し、立下りエッジを検出したと判断した場合、処理をS1002に進める。CPU111は、次にパルス信号V3の立下りエッジを再び検出するまでの間にカウンタ111bより求めたカウント値Mから周波数fを確定するために、カウント値Mを初期化し、カウントを開始する。カウンタ111bは、CPU111が有する内部クロックに準じて動作するカウンタである。S1002でCPU111は、カウント値Mに1を加算する(M=M+1)。S1003でCPU111は、パルス信号V3の立下りエッジを再度検出したか否かを判断する。S1003でCPU111は、パルス信号V3の立下りエッジを検出したと判断していないと判断した場合、処理をS1002に戻し、立下りエッジを検出したと判断した場合、処理をS1004に進める。
図9は、実施例3の電流検知トランスを用いた電流検知回路を有する回路構成を示す図である。電圧検知回路112、周波数検知回路110は実施例1の図3と同様である。電流検知手段である電流検知回路126の構成を説明する。電流検知回路126は、電流検知トランス127(以下、トランス127という)を有している。トランス127は、1次巻線127aと2次巻線127bとを有し、1次巻線127aと2次巻線127bとは同極性である。1次巻線127aの一端(交流電源101に接続されている側)を端子1、1次巻線127aの他端(後段の回路(不図示)に接続されている側)を端子2とする。2次巻線127bの一端(直流電源113に接続されている側)を端子4、2次巻線127bの他端を端子3とする。トランス127の2次巻線127bの端子3-端子4間には、電流検出抵抗125が接続されている。トランス127の2次巻線127bは、CPU111の入力端子に接続されており、CPU111は、トランス127の2次巻線127bから信号V6が入力される。
実施例3における電流検知回路126の動作を説明する。電流検知回路126は、例えば電源装置、定着装置に接続されるラインに取り付けられており、トランス127と電流検出抵抗125から構成される。トランス127の端子1-端子2間に電流I0が流れると、電流検出抵抗125の両端に、1次巻線127aに流れている電流I0の電流値と、トランス127の巻数比に応じた電圧V6が印加される。以下、電圧V6を検知電圧V6という。検知電圧V6は、直流電源113のオフセット電圧Vrefによりオフセットされた状態で、交流電源101の電流I0の波形に相似した波形になる。以下、電流I0を、交流電源電流I0とする。トランス127の端子3からは検知電圧V6にオフセット電圧Vrefが加算された電圧(V6+Vref)が入力され、端子4からはオフセット電圧Vrefが入力されている。トランス127の端子3から入力された電圧は、CPU111のADポートに入力され、AD部1111によりアナログ値からデジタル値へ変換される。CPU111は、検知電圧V6と実施例1で説明した検知電圧V2(交流電源電圧V0の相似波形)とオフセット電圧Vrefとに基づいて、例えば電源装置や定着装置において消費される電力P0を算出する。以下、CPU111により算出された電力を、算出電力P1とする。
次に、CPU111による算出電力P1の算出方法を説明する。CPU111は、演算テーブルを用いることにより、検知電圧V2と検知電圧V6それぞれのAD変換後のデジタル値の積から算出電力P1を求める。検知電圧V2と検知電圧V6それぞれのAD変換後のデジタル値の積から算出電力P1を求めるための演算テーブルは、不揮発性メモリ150に記憶されている。
次に電力検知誤差の補正方法について説明する。CPU111は、基準演算テーブルに周波数fの関数として表現される補正係数を乗算することで、精度よく電力検知に生じる誤差を補正することが可能となる。交流電源101の周波数fに応じて算出電力P1を補正するにあたり、予め基準周波数f0を決定し、基準周波数f0における基準演算テーブルが作成される。具体的には、電力P0を固定して周波数fを変化させた場合の基準演算テーブルにおける算出電力P1が求められる。例えば、ある交流電源電圧V0における基準周波数f0での演算結果を基準算出電力P1_f0とする。電力P0を固定した状態で、周波数fを、f0、f1、f2と変化させる。ここで、周波数f0、f1、f2の関係は、f0<f1<f2とする。そして、基準演算テーブルに従って、周波数f1、f2のときにそれぞれ得られた算出電力P1が、それぞれP1_f1、P1_f2と算出される。その後、各周波数における算出電力P1_f1、P1_f2と基準算出電力P1_f0との変化量から、式(14)で表現される補正係数g(f)を、最小二乗法により導出する。補正係数g(f)は、傾きc、切片dの、周波数fの1次関数として表される。
g(f)=c・f+d・・・(14)
P2=g(f)・P1・・・(15)
実施例3では、補正係数g(f)の導出に最小二乗法を用いたがテイラー展開を用いた多項近似式とすることで補正精度を高めることが可能であり、実施例3の形態に限定するものではない。
次に、具体的な数値を用いて実施例3を説明する。図10の3つの◆は、基準周波数f0=50Hzとした場合に、周波数fを50Hz、55Hz、60Hzとシフトさせていったときの各周波数における補正係数g(f)をプロットした図である。すなわち、f0が50Hz、f1が55Hz、f2が60Hzであり、f0<f1<f2という関係になっている。図10は横軸に周波数f[Hz]、縦軸に補正係数g(f)を示す。図10の実線は、3点のプロットから求めた近似曲線を示している。
g(f)=-0.0025×f+1.1219(図10の破線に該当)…(16)
式(16)で補正係数g(f)の傾きcは-0.0025、切片dは1.1219となる。導出された補正係数g(f)の傾きc=-0.0025、切片d=1.1219と、基準演算テーブルは、不揮発性メモリ150に記録される。
g(60)=-0.0025×60+1.1219=0.972…(17)
P2=g(60)・P1=0.972・P1…(18)
(事前処理)
次に実施例3のCPU111の電力検知時の補正制御を図12のフローチャートを用いて説明する。動作は図12(a)に示す事前処理と図12(b)に示す電力検知処理時に分けられる。事前処理は、実施例2と同様に実施される。S1500でCPU111は、基準周波数f0における、検知電圧V2と検知電圧V6の積のAD変換後のデジタル値と算出電力P1との関係を予め実験等で求め、基準演算テーブルを作成する。また、CPU111は、上述した方法で、周波数の関数である補正係数g(f)の傾きc、切片dを求める。S1501でCPU111は、基準周波数f0、S1500で求めた基準演算テーブル、補正係数g(f)の傾きc及び切片dを、不揮発性メモリ150に予め記憶し、処理を終了する。
電力検知時は、CPU111はS1601以降の処理を行う。S1601でCPU111は、周波数検知回路510から入力されたパルス信号V3の立下りエッジを検出したか否かを判断する。S1601でCPU111は、パルス信号V3の立下りエッジを検出していないと判断した場合、処理をS1601に戻し、立下りエッジを検出したと判断した場合、処理をS1602に進める。CPU111は、次にパルス信号V3の立下りエッジを再び検出するまでの間にカウンタ111bより求めたカウント値Kから周波数fを確定するために、カウント値Kを初期化し、カウントを開始する。カウンタ111bは、CPU111が有する内部クロックに準じて動作するカウンタである。S1602でCPU111は、カウント値Kに1を加算する(K=K+1)。S1603でCPU111は、パルス信号V3の立下りエッジを再度検出したか否かを判断する。S1603でCPU111は、パルス信号V3の立下りエッジを検出したと判断していないと判断した場合、処理をS1602に戻し、立下りエッジを検出したと判断した場合、処理をS1604に進める。
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例にあげて説明する。図13に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ300は、露光手段である露光装置207により静電潜像が形成される像担持体としての感光ドラム311、感光ドラム311を一様に帯電する帯電部317(帯電手段)を備えている。レーザビームプリンタ300は、感光ドラム311に形成された静電潜像をトナーで現像する現像部312(現像手段)を備えている。そして、感光ドラム311上(像担持体上)に現像されたトナー像は、カセット316から供給された被転写体としてのシート(不図示)に転写部318(転写手段)によって転写される。シート上(被転写体上)に転写された未定着のトナー像は定着器314により定着され、トレイ315に排出される。レーザビームプリンタ300は、画像形成部による画像形成動作や、シートの搬送動作を制御する制御手段であるコントローラ320を備えている。定着器314はヒータを有しており、交流電源からヒータに投入される電力はコントローラ320により制御される。コントローラ320は、定着器314に投入される電力制御において、実施例1又は実施例2の電圧検知装置により交流電源の交流電源電圧V0(補正電圧V5)を検知する。なお、コントローラ320が有するCPUが実施例1、2のCPU111として機能してもよい。
104 トランス
105 電圧検知抵抗
110 周波数検知回路
111 CPU
Claims (25)
- 交流電源に接続された1次巻線と、2次巻線と、を有するトランスと、
前記トランスの2次巻線の一端に接続された直流電源と、
前記交流電源の周波数を検知する周波数検知手段と、
前記直流電源によってオフセットされた前記トランスの2次巻線に生じる電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電圧を求める電圧検知手段と、
入力されたアナログ値をデジタル値に変換する変換手段を有する算出手段と、
前記交流電源の所定の周波数と、前記所定の周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から算出電圧を算出するための第1のテーブルと、前記周波数検知手段により検知された周波数に応じて前記算出電圧を補正するための係数と、が記憶された記憶手段と、
を有し、
前記周波数検知手段は、前記トランスの2次側に接続されていることを特徴とする電圧検知装置。 - 交流電源に接続された1次巻線と、2次巻線と、を有するトランスと、
前記トランスの2次巻線の一端に接続された直流電源と、
前記交流電源の周波数を検知する周波数検知手段と、
前記直流電源によってオフセットされた前記トランスの2次巻線に生じる電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電圧を求める電圧検知手段と、
入力されたアナログ値をデジタル値に変換する変換手段を有する算出手段と、
前記交流電源の所定の周波数と、前記所定の周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から算出電圧を算出するための第1のテーブルと、前記周波数検知手段により検知された周波数に応じて前記算出電圧を補正するための係数と、が記憶された記憶手段と、
を有し、
前記周波数検知手段は、前記トランスの1次側に接続されていることを特徴とする電圧検知装置。 - 前記係数は、前記交流電源の交流電圧を一定とし、前記交流電源の周波数を変化させたときに前記算出手段により算出された算出電圧に基づいて設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電圧検知装置。
- 前記電圧検知手段は、前記周波数検知手段により検知された周波数と、前記記憶手段に記憶された前記所定の周波数、前記第1のテーブル及び前記係数と、に基づいて、前記周波数検知手段により検知された周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から前記交流電源の電圧を求めるための第2のテーブルを生成することを特徴とする請求項3に記載の電圧検知装置。
- 前記係数は、前記交流電源の周波数の関数で表されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電圧検知装置。
- 前記係数は、1次関数で表され、
前記記憶手段には、前記1次関数の傾き及び切片が記憶されていることを特徴とする請求項5に記載の電圧検知装置。 - 前記電圧検知手段は、前記周波数検知手段により検知された周波数と、前記記憶手段に記憶された前記所定の周波数、前記第1のテーブル、前記傾き及び前記切片と、に基づいて、前記周波数検知手段により検知された周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から前記交流電源の電圧を求めるための第2のテーブルを生成することを特徴とする請求項6に記載の電圧検知装置。
- 前記周波数検知手段は、前記交流電源の周波数に応じた周波数のパルス信号を前記電圧検知手段に出力することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電圧検知装置。
- 前記トランスの2次巻線に接続された抵抗を有し、
前記電圧検知手段は、前記直流電源から入力された直流電圧と、前記トランスの前記2次巻線の他端から入力された前記抵抗の両端の電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電圧を求めることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電圧検知装置。 - 前記電圧検知手段は、前記交流電源の周波数が高くなるほど前記直流電源によってオフセットされた前記トランスの2次巻線に生じる電圧を小さく補正し、前記交流電源の電圧を求めることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の電圧検知装置。
- 交流電源に接続された1次巻線と、2次巻線と、を有する第1のトランスと、
前記交流電源に一端が接続されるとともに他端が後段の回路に接続された1次巻線と、両端に電流検出抵抗が接続された2次巻線と、を有する第2のトランスと、
前記第1のトランスの2次巻線の一端および前記第2のトランスの2次巻線の一端に接続された直流電源と、
前記交流電源の周波数を検知する周波数検知手段と、
前記直流電源によってオフセットされた前記第1のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記直流電源によってオフセットされた前記第2のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電力を求める電力検知手段と、
入力されたアナログ値をデジタル値に変換する変換手段を有する算出手段と、
前記交流電源の所定の周波数と、前記所定の周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から算出電力を算出するための第3のテーブルと、前記周波数検知手段により検知された周波数に応じて前記算出電力を補正するための係数と、が記憶された記憶手段と、
を有し、
前記周波数検知手段は、前記第1のトランスの2次側に接続されていることを特徴とする電力検知装置。 - 交流電源に接続された1次巻線と、2次巻線と、を有する第1のトランスと、
前記交流電源に一端が接続されるとともに他端が後段の回路に接続された1次巻線と、両端に電流検出抵抗が接続された2次巻線と、を有する第2のトランスと、
前記第1のトランスの2次巻線の一端および前記第2のトランスの2次巻線の一端に接続された直流電源と、
前記交流電源の周波数を検知する周波数検知手段と、
前記直流電源によってオフセットされた前記第1のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記直流電源によってオフセットされた前記第2のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電力を求める電力検知手段と、
入力されたアナログ値をデジタル値に変換する変換手段を有する算出手段と、
前記交流電源の所定の周波数と、前記所定の周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から算出電力を算出するための第3のテーブルと、前記周波数検知手段により検知された周波数に応じて前記算出電力を補正するための係数と、が記憶された記憶手段と、
を有し、
前記周波数検知手段は、前記第1のトランスの1次側に接続されていることを特徴とする電力検知装置。 - 前記係数は、前記交流電源の交流電圧を一定とし、前記交流電源の周波数を変化させたときに前記算出手段により算出された算出電力に基づいて設定されることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の電力検知装置。
- 前記電力検知手段は、前記周波数検知手段により検知された周波数と、前記記憶手段に記憶された前記所定の周波数、前記第3のテーブル及び前記係数と、に基づいて、前記周波数検知手段により検知された周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から前記交流電源の電力を求めるための第4のテーブルを生成することを特徴とする請求項13に記載の電力検知装置。
- 前記係数は、前記交流電源の周波数の関数で表されることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の電力検知装置。
- 前記係数は、1次関数で表され、
前記記憶手段には、前記1次関数の傾き及び切片が記憶されていることを特徴とする請求項15に記載の電力検知装置。 - 前記電力検知手段は、前記周波数検知手段により検知された周波数と、前記記憶手段に記憶された前記所定の周波数、前記第3のテーブル、前記傾き及び前記切片と、に基づいて、前記周波数検知手段により検知された周波数において前記変換手段により変換されたデジタル値から前記交流電源の電力を求めるための第4のテーブルを生成することを特徴とする請求項16に記載の電力検知装置。
- 前記周波数検知手段は、前記交流電源の周波数に応じた周波数のパルス信号を前記電力検知手段に出力することを特徴とする請求項11から請求項17のいずれか1項に記載の電力検知装置。
- 前記第1のトランスの2次巻線に接続された第1の抵抗を有し、
前記電力検知手段は、前記直流電源から入力された直流電圧と、前記第1のトランスの2次巻線の他端から入力された前記第1の抵抗の両端の電圧と、前記直流電源によってオフセットされた前記第2のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電力を求めることを特徴とする請求項11から請求項18のいずれか1項に記載の電力検知装置。 - 前記第2のトランスの2次巻線に接続された第2の抵抗を有し、
前記電力検知手段は、前記直流電源から入力された直流電圧と、前記第2のトランスの2次巻線の他端から入力された前記第2の抵抗の両端の電圧と、前記直流電源によってオフセットされた前記第1のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記周波数検知手段により検知された周波数と、に基づき前記交流電源の電力を求めることを特徴とする請求項11から請求項19のいずれか1項に記載の電力検知装置。 - 前記電力検知手段は、前記交流電源の周波数が高くなるほど前記直流電源によってオフセットされた前記第1のトランスの2次巻線に生じる電圧と、前記直流電源によってオフセットされた前記第2のトランスの2次巻線に生じる電圧によって求められる電力を小さく補正し、前記交流電源の電力を求めることを特徴とする請求項11から請求項20のいずれか1項に記載の電力検知装置。
- 交流電源から電力が供給されることによって動作する画像形成手段であって、
前記画像形成手段は、
像担持体と、
前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
前記露光手段により形成された前記像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、
前記現像手段により形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
被転写体上に転写された未定着のトナー像を定着する定着手段と、を含み、
前記画像形成手段を制御する制御手段と、
前記交流電源の電圧を求める請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電圧検知装置と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記電圧検知装置の検知結果に基づいて前記定着手段に供給される電力を制御することを特徴とする請求項22に記載の画像形成装置。
- 交流電源から電力が供給されることによって動作する画像形成手段であって、
前記画像形成手段は、
像担持体と、
前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
前記露光手段により形成された前記像担持体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像を形成する現像手段と、
前記現像手段により形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
被転写体上に転写された未定着のトナー像を定着する定着手段と、を含み、
前記画像形成手段を制御する制御手段と、
前記交流電源の電力を求める請求項11から請求項21のいずれか1項に記載の電力検知装置と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記電力検知装置の検知結果に基づいて前記定着手段に供給される電力を制御することを特徴とする請求項24に記載の画像形成装置。
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