JP7061955B2 - 極低温冷凍システム - Google Patents
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一方、工場排熱やコ-ジェネレーションシステムの排熱を利用して、冷凍を実現するものとして熱音響機関を用いた冷凍技術の研究が盛んに行われている(例えば、特許文献2を参照)。当該熱音響機関を用いた冷凍技術では、He、Ar、N2、空気等の液化温度が低い作動媒体が用いられており、熱音変換の温度帯を選ばないため、-100℃以上-50℃未満の超低温温度帯の出力が可能となる。
尚、他の冷凍機として蒸気圧縮冷凍機が知られており、当該蒸気圧縮冷凍機では、超低温温度帯や極低温温度帯で働くものがあるが、冷媒としてオゾン層破壊物質であるハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)としてのR22や、オゾン層破壊物質ではないが温室効果ガスであるハイドロフルオロカーボン(HFC)としてのR404aを用いなければならず、環境に適切に配慮したものとは言えなかった。
一方で、熱音響機関を用いた冷凍技術については、-100℃以上-50℃未満の超低温温度帯の出力が可能であるものの、現状では、熱音響現象自体に焦点を当てた研究が多く、例えば、-100℃未満の極低温温度帯の出力を効果的に得るためのシステム構成についての研究開発は積極的に行われておらず、更なる研究開発が望まれていた。
作動媒体が充填され音波が伝播する音響筒に、温熱源からの排熱により前記作動媒体を外部から加熱する加熱器と前記作動媒体を外部から冷却する冷却器と前記加熱器と前記冷却器との間で音波の音響エネルギを増幅する第1再生器とから成る原動機を少なくとも1つ以上有すると共に、前記作動媒体が外部から吸熱する吸熱器と前記作動媒体が外部へ放熱する放熱器と前記吸熱器と前記放熱器との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する第2再生器とから成る音響ヒートポンプ部を少なくとも1つ以上有する熱音響機関と、
冷媒液を蒸発させる蒸発器と前記蒸発器で発生した水蒸気を吸収液に吸収させて希吸収液を生成する吸収器と前記吸収器で生成した希吸収液を温熱源の排熱により加熱して水蒸気と濃吸収液とに分離再生する再生器と前記再生器で再生した水蒸気を液化させる凝縮器とを有する吸収式冷凍機、又は冷媒を蒸発させる蒸発器と内部に吸着剤が収容される吸着器と冷媒を凝縮させる凝縮器と凝縮した冷媒を膨張させる膨張弁とを有する吸着式冷凍機の何れか一方を備え、
前記吸収式冷凍機又は前記吸着式冷凍機の何れか一方の前記蒸発器と前記放熱器との間で第1冷媒を循環する第1冷媒循環路と、
前記冷凍庫の内部の気体と第2冷媒とを熱交換する熱交換器と前記吸熱器との間で第2冷媒を循環する第2冷媒循環路とを備える点にある。
即ち、発明者らは、比較的高温の通常冷凍温度帯での冷却については、吸収式冷凍機又は吸着式冷凍機の何れか一方で実行すると共に、比較的低温の極低温温度帯での冷却については、熱音響機関にて実行することで、熱音響機関のみで極低温温度帯まで冷却する場合に比べて高い効率で冷却できる場合があることを、後述するシミュレーションにより確認した。
従って、上述の特徴構成を採用することで、オゾン層破壊効果や温室効果のあるフロン類の冷媒を用いることなく、比較的高い効率で極低温温度帯での冷凍ができる極低温冷凍システムを実現できる。
前記音響筒は、前記原動機と前記音響ヒートポンプ部のうち前記原動機が設けられる部位に近い原動機側音響筒と、前記原動機と前記音響ヒートポンプ部のうち前記音響ヒートポンプ部が設けられる部位に近い音響ヒートポンプ部側音響筒とを有し、
前記第1冷媒循環路において前記放熱器を通過後で前記蒸発器を通過前の第1冷媒により、前記音響ヒートポンプ部と前記音響ヒートポンプ部側音響筒とを冷却する冷却機構を有する点にある。
上記特徴構成によれば、第1冷媒循環路において放熱器を通過後で蒸発器を通過前の第1冷媒により、音響ヒートポンプ部と音響ヒートポンプ部側音響筒とを冷却する冷却機構を有するから、音響ヒートポンプ部、特に極低温まで第2冷媒を冷却する吸熱器が、原動機の加熱器に導かれる温熱源の排熱が伝達することを効果的に防止でき、システムの冷却効率が低下することを抑制できる。
前記冷却機構は、前記音響ヒートポンプ部と前記音響ヒートポンプ部側音響筒とを外部と断熱して外囲する第1断熱筐体を有すると共に、
前記第1冷媒循環路において前記放熱器を通過後で前記蒸発器を通過前の第1冷媒と前記第1断熱筐体の内部の気体とを熱交換する熱交換器を有する点にある。
更に、冷却機構が、第1冷媒循環路において放熱器を通過後で蒸発器を通過前の第1冷媒と第1断熱筐体の内部の気体とを熱交換する熱交換器を有することで、比較的簡易な構成により、音響ヒートポンプ部及び音響ヒートポンプ部側音響筒の双方を効果的に冷却することができる。
前記第1断熱筐体の内部において前記音響ヒートポンプ部の前記吸熱器を外囲すると共に、前記音響ヒートポンプ部の前記吸熱器を前記第1断熱筐体の内部空間から断熱する第2断熱筐体を備える点にある。
上記特徴構成によれば、第1断熱筐体の内部において音響ヒートポンプ部の吸熱器を外囲すると共に、音響ヒートポンプ部の吸熱器を第1断熱筐体の内部空間から断熱する第2断熱筐体を備えることで、極低温まで冷却された第2冷媒の冷熱の第1冷媒等への熱伝達を効果的に抑制して、冷却効率の低下を抑制できる。
前記音響筒は、鉛直方向において、前記原動機側音響筒を前記音響ヒートポンプ部側音響筒に対して上方側に配設される点にある。
燃焼用空気と燃料とを燃焼して軸出力を得るエンジンを前記温熱源として備え、
前記エンジンの排ガスの熱を前記加熱器を加熱する熱源とすると共に、
前記エンジンのジャケット水の熱を前記吸収式冷凍機の前記再生器又は前記吸着式冷凍機の前記吸着器の熱源とする点にある。
更に、冷媒液としての水を低圧力下で蒸発させる蒸発器57と、蒸発器57で発生した水蒸気を吸収液に吸収させて希吸収液を生成する吸収器51と、吸収器51で生成した希吸収液を温熱源としてのエンジン26の排熱により加熱して水蒸気と濃吸収液とに分離再生する再生器53と、再生器53で再生した水蒸気を液化させる凝縮器54とを備えた吸収式冷凍機50を備えると共に、吸収式冷凍機50の蒸発器57と放熱器82との間で第1冷媒を循環する第1冷媒循環路C1と、冷凍庫FZの内部の気体と第2冷媒とを熱交換する熱交換器EX3と吸熱器81との間で第2冷媒を循環する第2冷媒循環路C2と、運転を制御する制御装置Rとを備える。
尚、エンジン26の回転軸に接続される同期発電機28は、発電電力の周波数を、商用電力系統75から供給される電力の周波数と同じ周波数に調整可能に構成されている。また、当該同期発電機28には、電圧を調整する自動電圧調整器が備えられており、当該自動電圧調整器により、発電電力の電圧が商用電力系統75から供給される電力の電圧と同じ電圧に調整される。同期発電機28と商用電力系統75との間には、分電盤74が設けられ、当該分電盤74からは、極低温冷凍システム100内の電力負荷へ電力が供給されるように構成されている。
この種のエンジン26は、詳細な図示は省略するが、吸気路から燃焼室26aに新気として吸気された混合気Mを、ピストンの上昇により圧縮した状態で点火プラグ(図示せず)にて火花点火して燃焼・膨張させることで、ピストンを押し下げて回転軸40から回転動力を出力すると共に、燃焼により発生した排ガスEは、燃焼室26aから排気路27へ押し出される。当該排気路27には、排ガスEの排熱により水を加熱して蒸気Stを生成する蒸気発生器60が設けられており、当該蒸気発生器60にて生成された蒸気Stは、蒸気流路L4を介して、熱音響機関90の加熱器71へ導かれる。
更に、エンジン26には、シリンダヘッドにエンジンジャケット26bが設けられており、当該エンジンジャケット26bと、吸収式冷凍機50の再生器53との間でエンジン冷却水を循環する冷却水循環路C3と、当該冷却水循環路C3にエンジン冷却水を循環させる冷却水循環ポンプP1とが設けられている。
尚、詳細な図示及び構成の説明は省略するが、冷却水循環路C3を通流するエンジン冷却水が保有する熱のうち、再生器53で回収できなかった熱はラジエター(図示せず)にて放熱するように構成されている。
更に、蒸発器57で蒸発した冷媒を吸収器51へ導き吸収器51で生成された希吸収液を再生器53へ導き再生器53にて生成された水蒸気を凝縮器54へ導く第4冷媒循環路C4と、当該第4冷媒循環路C4で冷媒を圧送する第3圧送ポンプP3と、水等の比較的低温の冷媒CWを吸収器51と凝縮器54とに記載の順に導く冷媒通流路L2と、当該冷媒通流路L2にて冷媒CWを圧送する第2圧送ポンプP2と、再生器53にて生成された濃吸収液を吸収器51へ導く濃吸収液通流路L1とを備えている。
尚、第4冷媒循環路C4の凝縮器54と蒸発器57との間には膨張弁V1が、濃吸収液通流路L1には膨張弁V2が、圧力調整のために設けられている。また、吸収器51と再生器53との間の第4冷媒循環路C4を通流する希吸収液と濃吸収液通流路L1を通流する濃吸収液とを熱交換させる第2熱交換器EX2が設けられている。
そして、蒸発器57と熱音響機関90の放熱器82との間で第1冷媒を循環される第1冷媒循環路C1、及び第1冷媒循環路C1にて第1冷媒を圧送する第4圧送ポンプP4が設けられている。
尚、第1冷媒としては、例えば、主成分がエチレングリコールの不凍液(東京理化器械株式会社のナイブライン(R)Z1、使用温度範囲:-40~+60℃)を好適に用いることができる。
当該薄板状部材は、例えば、厚さが50μm以上100μm以下で、300枚~600枚程度設けられる。当該薄板状部材には、筒軸心方向に沿う方向に貫通する多数の貫通孔(図示せず)が、その直径が200μm~300μm程度で、設けられる。
作動流体を伝搬する音波が冷却器72から加熱器71の側への進行波を形成する場合、音波は、加熱器71近傍での第1再生器73としての薄板状部材の複数の貫通孔を通過するときに当該貫通孔の内壁に接触して加熱されると共に、加熱器71のフィンにて直接加熱されることで、膨張する。一方、作動流体を伝搬する音波が加熱器71から冷却器72の側への進行波を形成する場合、音波は、冷却器72の近傍での第1再生器73としての薄板状部材の複数の貫通孔を通過するときに当該貫通孔の内壁に接触して冷却されると共に、冷却器72のフィンにて直接冷却されることで、収縮する。
これにより、進行波としての音波が自己励起振動を起こし、その音響エネルギが増幅される形態で、熱エネルギが音波の音響エネルギに変換される。
音響ヒートポンプ部80は、作動媒体が外部から吸熱する吸熱器81と作動媒体が外部へ放熱する放熱器82と吸熱器81と放熱器82との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する第2再生器83とから成る。
尚、第2冷媒としては、例えば、-90℃以上の温度であればシリコーンオイル(英弘精機株式会社製のDW-THerm M90.200.02、使用温度範囲:-90~+200℃)を好適に用いることができ、-90℃よりも低い温度では、その温度に応じてメタン、エタン、プロパン、ブタンなどの炭化水素系混合物を熱媒体として用いる。-120℃まで冷却する本実用例では、プロパンが適する。
これにより、作動流体を伝搬する音波が吸熱器81から放熱器82の側への進行波を形成する場合、音波は第2再生器83にて圧縮しながら吸熱して昇温し、放熱器82にて昇温して高温となった状態で放熱する。これにより、放熱器82ではジャケット部を通流する第2冷媒が、吸熱器81のジャケット部を通流する第2冷媒よりも高温の作動媒体と熱交換する形態で加熱される。
一方、作動流体を伝搬する音波が放熱器82から吸熱器81の側への進行波を形成する場合、音波は第2再生器83にて膨張しながら放熱して降温し、吸熱器81にて降温して低温となった状態で吸熱する。これにより、吸熱器81ではジャケット部を通流する第1冷媒から、十分に低温となった作動媒体が良好に吸熱することとなる。
因みに、上述の如く、第2再生器83にて圧縮しながら吸熱する工程、及び膨張しながら放熱する工程において、音波の音響エネルギが消費され、音波は減衰するが、音響エネルギは、原動機70から逐次補充されるので、音響ヒートポンプ部80のヒートポンプ機能が維持されることとなる。
具体的には、冷却機構は、音響ヒートポンプ部80と音響ヒートポンプ部側音響筒とを外部と断熱して外囲する第1断熱筐体IS1を有すると共に、第1冷媒循環路C1において放熱器82を通過後で蒸発器57を通過前の第1冷媒と第1断熱筐体IS1の内部の気体(当該実施形態では空気)とを熱交換する熱交換器EX1を有する。尚、第1断熱筐体IS1は、例えば、グラスウール等の断熱材を充填した断熱構造体を好適に採用できる。また、ポリスチレンなどの発泡系材料で構成しても構わない。
また、第1断熱筐体IS1の内部において音響ヒートポンプ部80の吸熱器81を外囲すると共に、音響ヒートポンプ部80の吸熱器81を第1断熱筐体IS1の内部空間から断熱する第2断熱筐体IS2を備える。
発明者らは、当該実施形態に係る極低温冷凍システム100において、一次冷却として吸収式冷凍機50による冷却、二次冷却として熱音響機関90による冷却を行う構成をとることで、熱音響機関90にてすべての冷却を行う構成をとる場合に比べて、高い冷却効率を得られることをシミュレーションにより確認した。以下、そのシミュレーション結果について説明する。
加熱器71の夫々では、X0を始点として上流側の加熱器71の熱媒HWの流入温度t1aが300℃で放熱量Q1aが433Wの状態で通流し、下流側の加熱器71の熱媒HWの流入温度t1bが300℃で放熱量Q1bが659Wの状態で通流する。
放熱器82では、冷媒CWの流入温度t4が-10℃で作動媒体による放熱量Q4が326Wの状態で通流するものとした。この場合、吸熱器81では、第2冷媒に対する作動媒体による吸熱量Q3が87Wで出力温度t3が-120℃の状態で通流することとなった。
尚、吸収式冷凍機50において、再生器53への熱入力は90℃で692Wとし、カルノー効率が30%で試算した。
当該構成においては、冷却器72の夫々では、X0を始点として上流側の冷却器72では冷媒CWの流入温度t2aが20℃で吸熱量Q2aが478Wの状態で通流し、下流側の冷却器72では冷媒CWの流入温度t2bが20℃で吸熱量Q2bが771Wの状態で通流する。
加熱器71の夫々では、X0を始点として上流側の加熱器71の熱媒HWの流入温度t1aが300℃で放熱量Q1aが686Wの状態で通流し、下流側の加熱器71の熱媒HWの流入温度t1bが300℃で放熱量Q1bが1043Wの状態で通流する。
放熱器82では、冷媒CWの流入温度t4が20℃で作動媒体による放熱量Q4が468Wの状態で通流するものとした。この場合、吸熱器81では、第2冷媒に対する作動媒体による吸熱量Q3が87Wで出力温度t3が-120℃の状態で通流することとなった。
(1)上記実施形態では、吸収式冷凍機にて低温冷却した冷媒を、音響ヒートポンプ部80の放熱器へ導く構成を示した。他の構成として、冷媒を蒸発させる蒸発器と内部に吸着剤が収容される吸着器と冷媒を凝縮させる凝縮器と凝縮した冷媒を膨張させる膨張弁とを有する吸着式冷凍機にて冷却した冷媒を、音響ヒートポンプ部80の放熱器へ導く構成を採用しても構わない。
具体的には、第1冷媒循環路C1を吸着式冷凍機の蒸発器と放熱器82との間で第1冷媒を循環する構成とすると共に、冷却水循環路C3をエンジン26のエンジンジャケット26bと吸着式冷凍機の吸着器との間でエンジン冷却水を循環する構成とする。
いずれの構成においても、-20℃以上10℃未満の通常冷凍(冷蔵)温度帯における冷媒の冷却は、熱音響機関を用いることなく、吸収式冷凍機や吸着式冷凍機を用い、更に、-50℃以上-20℃未満の低温冷凍温度帯、-100℃以上-50℃未満の超低温温度帯、-100℃未満の極低温温度帯において、熱音響機関を用いた冷却を行うことで、より効率的な冷却を実現できる。
当該別実施形態に係る構成によれば、上記実施形態に示す構成よりも、高い冷却効率を発揮できる。
50 :吸収式冷凍機
70 :原動機
71 :加熱器
72 :冷却器
73 :第1再生器
80 :音響ヒートポンプ部
81 :吸熱器
82 :放熱器
83 :第2再生器
90 :熱音響機関
100 :極低温冷凍システム
C1 :第1冷媒循環路
C2 :第2冷媒循環路
E :排ガス
EX3 :熱交換器
FZ :冷凍庫
IS1 :第1断熱筐体
IS2 :第2断熱筐体
R :制御装置
St :蒸気
T :音響筒
T1 :第1ループ管
T2 :第2ループ管
Claims (6)
- 冷凍庫内にて極低温温度帯で冷凍対象物を冷凍可能な極低温冷凍システムであって、
作動媒体が充填され音波が伝播する音響筒に、温熱源からの排熱により前記作動媒体を外部から加熱する加熱器と前記作動媒体を外部から冷却する冷却器と前記加熱器と前記冷却器との間で音波の音響エネルギを増幅する第1再生器とから成る原動機を少なくとも1つ以上有すると共に、前記作動媒体が外部から吸熱する吸熱器と前記作動媒体が外部へ放熱する放熱器と前記吸熱器と前記放熱器との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する第2再生器とから成る音響ヒートポンプ部を少なくとも1つ以上有する熱音響機関と、
冷媒液を蒸発させる蒸発器と前記蒸発器で発生した水蒸気を吸収液に吸収させて希吸収液を生成する吸収器と前記吸収器で生成した希吸収液を温熱源の排熱により加熱して水蒸気と濃吸収液とに分離再生する再生器と前記再生器で再生した水蒸気を液化させる凝縮器とを有する吸収式冷凍機、又は冷媒を蒸発させる蒸発器と内部に吸着剤が収容される吸着器と冷媒を凝縮させる凝縮器と凝縮した冷媒を膨張させる膨張弁とを有する吸着式冷凍機の何れか一方を備え、
前記吸収式冷凍機又は前記吸着式冷凍機の何れか一方の前記蒸発器と前記放熱器との間で第1冷媒を循環する第1冷媒循環路と、
前記冷凍庫の内部の気体と第2冷媒とを熱交換する熱交換器と前記吸熱器との間で第2冷媒を循環する第2冷媒循環路とを備える極低温冷凍システム。 - 前記音響筒は、前記原動機と前記音響ヒートポンプ部のうち前記原動機が設けられる部位に近い原動機側音響筒と、前記原動機と前記音響ヒートポンプ部のうち前記音響ヒートポンプ部が設けられる部位に近い音響ヒートポンプ部側音響筒とを有し、
前記第1冷媒循環路において前記放熱器を通過後で前記蒸発器を通過前の第1冷媒により、前記音響ヒートポンプ部と前記音響ヒートポンプ部側音響筒とを冷却する冷却機構を有する請求項1に記載の極低温冷凍システム。 - 前記冷却機構は、前記音響ヒートポンプ部と前記音響ヒートポンプ部側音響筒とを外部と断熱して外囲する第1断熱筐体を有すると共に、
前記第1冷媒循環路において前記放熱器を通過後で前記蒸発器を通過前の第1冷媒と前記第1断熱筐体の内部の気体とを熱交換する熱交換器を有する請求項2に記載の極低温冷凍システム。 - 前記第1断熱筐体の内部において前記音響ヒートポンプ部の前記吸熱器を外囲すると共に、前記音響ヒートポンプ部の前記吸熱器を前記第1断熱筐体の内部空間から断熱する第2断熱筐体を備える請求項3に記載の極低温冷凍システム。
- 前記音響筒は、鉛直方向において、前記原動機側音響筒を前記音響ヒートポンプ部側音響筒に対して上方側に配設される請求項2~4の何れか一項に記載の極低温冷凍システム。
- 燃焼用空気と燃料とを燃焼して軸出力を得るエンジンを前記温熱源として備え、
前記エンジンの排ガスの熱を前記加熱器を加熱する熱源とすると共に、
前記エンジンのジャケット水の熱を前記吸収式冷凍機の前記再生器又は前記吸着式冷凍機の前記吸着器の熱源とする請求項1~5の何れか一項に記載の極低温冷凍システム。
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