JP2003302117A - スターリング機関用放熱システムおよびそれを備えた冷却庫 - Google Patents
スターリング機関用放熱システムおよびそれを備えた冷却庫Info
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Abstract
分に促進することができるスターリング機関用放熱シス
テムを提供することである。 【解決手段】 スターリング機関1の作動媒体の圧縮過
程で発生する熱を放熱するスターリング機関用放熱シス
テムにおいて、前記放熱システムは水や炭化水素等の自
然冷媒を用いた冷凍サイクルから成り、前記スターリン
グ機関1の高温部2に取り付けられた蒸発器6と、前記
蒸発器6より高い位置に配置され前記自然冷媒を凝縮す
る凝縮器8と、前記蒸発器6と前記凝縮器8とを連結し
て冷媒を循環させる蒸気側配管7と液側配管11とを備
え、前記蒸発器6で蒸発した冷媒蒸気を前記蒸発器6か
ら蒸気側配管7を通って前記凝縮器8へ上昇させるとと
もに、前記凝縮器8で凝縮した冷媒液を液側配管11を
通って前記蒸発器6へ循環させるようにしたことを特徴
とするスターリング機関用放熱システム。
Description
用放熱システムおよびそれを備えた冷却庫に関するもの
である。
フロン)及びHCFC系冷媒を循環させる蒸気圧縮式の冷凍
サイクルが一般的に使われている。しかしながら、これ
らの冷媒は、大気中に放出されると、分解されずに成層
圏に達してオゾン層を破壊する環境問題が指摘されてい
る。このため、従来から広く使用されているこれらの冷
媒の使用並びに生産が国際条約に規制されている。
イクルの特性が見直され、近年、それを利用するスター
リング冷凍機に関する研究開発が進んでいる。このスタ
ーリング冷凍機は地球環境に影響を及ばすことのないヘ
リウム等の不活性ガスを作動媒体としており、シリンダ
内部で外部動力によりピストンとディスプレーサを動作
させて作動媒体の圧縮・膨張を行い、圧縮で生ずる熱を
シリンダの外部へ放熱し、膨張でシリンダの外部の熱を
吸熱して冷熱を得るものである。ここで、シリンダの放
熱する部分を高温部、吸熱する部分を低温部とそれぞれ
呼ぶことにする。
く冷熱を得るには、高温部からの放熱を効率良く行う必
要がある。そのため、従来のスターリング冷凍機では、
高温部の内面と外面に内部熱交換器と外部熱交換器を設
け、シリンダの放熱面積を大きくするようにしていた。
しかしながら、内部熱交換器や外部熱交換器による放熱
面積の拡大では、熱伝導による放熱しか行えないので、
充分に放熱の効率をよくすることはできなかった。
温部に水を流したり、空気を送風することにより、高温
部を強制的に冷却し、放熱を促進するように構成された
スターリング冷凍機が提案されている。
報に記載のスターリング冷凍機では、水冷の場合は、水
を強制循環させるため、ポンプなどの外部動力の駆動に
より消費電力が大きくなってしまう。さらに、冷媒であ
る水の顕熱を利用して熱交換が行われているので、水の
蒸発潜熱を利用して熱交換を行う場合に比べて、冷却効
率は数10分の1程度まで低くなる。そのため、循環して
戻ってくる水を十分に冷却してやる必要があり、スター
リング冷凍機の成績係数(COP)の低下を招いていた。
温部に蓄積した熱を効率よく放熱させる必要がある。そ
のため、上記の公報では、高密度にフィンを密集させた
外部熱交換器を高温部の周囲に設け、ファンを回して大
風量の空気をフィンに送風するようにしている。したが
って、フィンのゴミ詰まりの問題やファンの消費電力増
加などさまざまな問題が生じる。
ものであり、外部動力に頼らずに、高温部の熱の放熱を
充分に促進することができるスターリング機関用放熱シ
ステム及びそれを備えた冷却庫を提供することを目的と
する。
に本発明は、スターリング機関の作動媒体の圧縮過程で
発生する熱を放熱するスターリング機関用放熱システム
において、前記放熱システムは水や炭化水素等の自然冷
媒を用いた冷凍サイクルから成り、前記スターリング機
関の高温部に取り付けられた蒸発器と、前記蒸発器より
高い位置に配置され前記自然冷媒を凝縮する凝縮器と、
前記蒸発器と前記凝縮器とを連結して冷媒を循環させる
蒸気側配管と液側配管とを備え、前記蒸発器で蒸発した
冷媒蒸気を前記蒸発器から蒸気側配管を通って前記凝縮
器へ上昇させるとともに、前記凝縮器で凝縮した冷媒液
を液側配管を通って前記蒸発器へ循環させるようにした
ことを特徴としている。なお、液側配管の少なくとも一
部を蒸気側配管よりも細くすると、冷媒の循環量が不足
する問題を解決できる。
囲に接触して取り付けられた環状の容器を使用し、その
容器の内部にフィンを設けて熱伝導性を高くしている。
このフィンの表面に溝や裂痕を形成して粗化加工を施す
と、熱伝導性が高まって熱交換効率が良くなる。
接触して取り付けられた一対の半円環状の容器を使用
し、それらの容器の内部にフィンを設けて熱伝導性を高
くしている。この場合、一対の半円環状の容器に、それ
ぞれ冷媒配管を介在して別々の凝縮器を接続することに
より、一対の独立な放熱システムを構成することが可能
である。たとえば、これらの凝縮器のそれぞれに対向し
てファンを設け、それぞれのファンを個別に駆動するこ
とにより、各放熱システムを独立して動作させることが
できる。さらには、前記蒸気側配管と前記液側配管を前
記凝縮器の前後で複数パスに分岐させることで、冷媒流
量が不足する問題を解決できる。
に、エタノール水溶液又はエチレングリコール水溶液を
使用してもよい。この場合、水溶液中のエタノール又は
エチレングリコールの濃度は、それぞれ20wt%以下に調
製することが推奨される。
グ機関用放熱システムを備えたことを特徴としている。
参照して説明する。まず、図1は本発明のスターリング
冷凍機の熱搬送システム図である。この熱搬送システム
は、シリンダの内部に封入された作動媒体の膨張過程で
吸熱して冷熱を発生する低温部3と、作動媒体の膨張過
程で温熱を発生する高温部2とを有するスターリング冷
凍機1と、低温側冷熱搬送サイクル(吸熱システム)5
と、高温側熱搬送サイクル(放熱システム)4とからな
る。
周囲に接触して取り付けられた低温側凝縮器12と、凝
縮液側冷媒配管13及び蒸気側冷媒配管14により低温
側凝縮器12と繋がれた低温側蒸発器15とから構成さ
れた循環回路である。この回路内には二酸化炭素や炭化
水素等が冷媒として封入されている。また、冷媒の蒸発
と凝縮による自然循環が利用できるように、低温側蒸発
器15を低温側凝縮器12より低い位置に設置する方が
望ましい。
化水素等の自然冷媒を用いた冷凍サイクルから成り、ス
ターリング冷凍機1の高温部2に取り付けられた高温側
蒸発器6と、高温側蒸発器6より高い位置に配置され自
然冷媒を凝縮する高温側凝縮器8と、高温側蒸発器6と
高温側凝縮器8とを連結して冷媒を循環させる蒸気側冷
媒配管7と凝縮液側冷媒配管11と、凝縮液側冷媒配管
11に設置された気液分離器9(或いは液溜)とから構
成された循環回路である。この回路内には水(水溶液を
含む)や炭化水素等の自然冷媒が冷媒として封入されて
いる。このように、水(水溶液を含む)や炭化水素を冷
媒として使うことによって、環境や人体への悪影響をな
くすことができる。なお、冷媒の蒸発と凝縮による自然
循環を円滑にするため、凝縮液側冷媒配管11を高温側
蒸発器6の最下端に連結している。
いて説明する。高温部2に発生した熱は、高温部2の周
囲から高温側蒸発器6に伝達され、この高温側蒸発器6
に溜まっている冷媒を蒸発させる。蒸発した冷媒蒸気
は、蒸気側冷媒配管7を上昇して、より高い位置に設置
された高温側凝縮器8に流入する。そして、そこで環境
雰囲気と熱交換して、冷媒蒸気はほとんど液化される。
媒は、凝縮液側冷媒配管11を下降し、その途中で気液
分離器9を通って気体と液体に分離され、液冷媒のみが
高温側蒸発器6に戻され、再び高温部2の熱により蒸発
される。このように、冷媒の蒸発・凝縮における潜熱を
利用することによって、顕熱による熱交換より数10倍も
大きい熱伝達量が得られるため、熱交換効率が大幅に高
められる。さらに、上記のように、本発明では、高温側
凝縮器8と高温側蒸発器6との上下配置における高度差
と、気体と液体の比重差とによる圧力差によって、冷媒
を循環させる駆動力が得られる。従って、ポンプなどの
外部動力なしで冷媒を循環させることができるため、省
エネが可能となる。
寒冷地などにおいて、水冷媒を使用する場合、凍結によ
る配管の破裂等の問題が考えられる。そこで、水冷媒に
エタノールやエチレングリコールを混入させることによ
って、凝固点を降下させて凍結問題を解決できる。この
場合、これらの添加物質による水冷媒の性能低下や、或
いは添加物質の濃度による可燃性などの危険性を避ける
ため、エタノール或いはエチレングリコールの添加率を
20wt%以下にすることが望ましい。
れる時、高温側蒸発器6の内部で不安定な沸騰が起こる
ため、冷媒を循環する駆動力となる圧力差のバランスが
乱される傾向がある。この乱れによって、高温部2で生
成した冷媒蒸気が急速に蒸気側配管7を上昇して上部の
高温側凝縮器8へ流入したり、下部の液側配管11に逆
流したりするような脈動状の流れが生じることがある。
この脈動的な流れ状態により、高温部2の温度も波打つ
ように変化する状態になってしまうため、スターリング
冷凍機1の故障や寿命の低減を招く原因となる。
に、蒸気側配管7より内径の小さな細管を使用してい
る。これによって、液側配管11を通る冷媒の流動抵抗
が増すため、蒸気冷媒は自然に抵抗の小さな蒸気側配管
7へ流れていくことになる。これにより、冷媒の逆流に
よる不安定な冷媒循環を抑えることができる。
下方に圧力調整弁10を設置することによって、冷媒蒸
気の逆流が生じないように、液側配管11を流れる冷媒
の流動抵抗をコントロールすることができる。これによ
り、冷媒の逆流による不安定な冷媒循環を抑えることが
できる。
示すように、液側配管11に細管を使用するとともに、
その途中に圧力調整弁10を設置することにより、より
効果的に冷媒の逆流による不安定な冷媒循環を抑えるこ
とができる。
側蒸発器6の一形態として、環状(ドーナツ状)蒸発器
16の正面図を図2に示す。図3は、図2のX-X線断面
図である。この環状蒸発器16は、ベース17及び壁面
18により構成された密閉状態の空洞19と、ベース1
7に取り付けられたフィン20からなる。環状蒸発器1
6の上下に、それぞれ蒸気側配管7と液側配管11とが
接続されている。
熱は、環状蒸発器16のベース17を介して、フィン2
0及び壁面18に伝達して、空洞19に溜まっている冷
媒液を蒸発させる。蒸発された冷媒蒸気が蒸気側配管7
に接続された高温側凝縮器8に供給され、高温側凝縮器
8からの凝縮液が液側配管11を介して、環状蒸発器1
6に帰還する。このように、環状蒸発器16を用いるこ
とによって、伝熱面積が拡大され、高温部2に生ずる熱
を効率良く冷媒に伝達することができる。
蒸発器6を簡単に取り付けられるようにするため、図4
〜図6に示すように、半分に分割可能な環状蒸発器24
を採用してもよい。この環状蒸発器24は、一対の線対
称な半円環状蒸発器24A,24Bにより構成されてお
り、ぞれぞれ、ベース25と、壁面26と、ベース25
及び壁面26により構成された密閉状態の空洞28と、
ベース25に取り付けられたフィン27からなる。そし
て、半円環状蒸発器24A,24Bの上下に、それぞれ
蒸気側配管7と液側配管11とが接続されている。
次のようにして簡単に高温部2の周囲に取り付けること
ができる。すなわち、一対の半円環状蒸発器24A,2
4Bを高温部2の周囲に密着させるように環状に合わせ
る。そして、一つ或いは複数のベルトやバンド31を用
いて周囲から締付ける。これにより、ネジ締めやかしめ
不要で、環状蒸発器24を高温部2に簡単に密着・固定
できる。なお、高温部2の全周で環状蒸発器24との接
触状態を均一にするため、伝熱グリスを使用して両者を
密着させることが望ましい。
ン20(図3参照)やフィン27(図6参照)の表面に
細かい溝や裂痕などが形成されるように、サンドブラス
ト加工などの加工法によって、粗化加工を施してもよ
い。これによって、フィン20,27の表面の熱伝達性
が向上するとともに、フィン20,27の表面に生成し
た気泡が脱離しやすくなるため、局所の過熱現象による
突沸が抑えられ、均一かつ効率的に熱を伝達することが
できるようになる。
り、高温部2の温度が過剰に上昇すると、放熱が不十分
となりスターリング冷凍機1のCOPが低下し、あるいは
耐熱性の低い部品の寿命が短くなりスターリング冷凍機
1の性能が劣化しやすくなる。したがって、高温部2の
温度はできるだけ低く保つのが望ましい。しかし、水
(或いは水溶液)を冷媒として使用する場合、温度が低
くなると、冷媒液の粘度が著しく増大し、冷媒の循環に
おける流動抵抗が大きくなる。さらに、冷媒蒸気の蒸気
圧も低下して気流の勢いが弱まってしまう。このため、
冷媒の循環量が不足し、場合によっては、冷媒が循環し
なくなるという課題が生じてしまう。
を採用することによって、この課題を解決できる。ま
ず、図7に示しているのは、環状蒸発器16と、2パス
に構成された凝縮器32と、環状蒸発器16と凝縮器3
2との間に介在された蒸気側配管33、34及び液側配
管35,36とからなる放熱システムである。
リング冷凍機1の高温部2に生ずる熱を奪って蒸発さ
れ、環状蒸発器16上部に設置された蒸気側配管33と
2パスに分かれた蒸気側配管34とを通過した後、凝縮
器32に流れ込んで、環境雰囲気と熱交換を行って凝縮
される。そして、凝縮した冷媒液は、2パスの液側配管
35を通過し、さらに液側配管36を通って、環状蒸発
器16に戻される。
後で2パスにしたことにより、配管を流れる冷媒の流動
抵抗が4分の1程度まで小さくなる。したがって、冷媒
蒸気の蒸気圧が低くなり、冷媒液の粘性が増しても、冷
媒の循環量が不足したり、冷媒が循環しなくなるという
問題が生じない。なお、安定して冷媒蒸気を凝縮器32
に導くため、環状蒸発器16に接続している冷媒配管3
3は、その先で分岐した冷媒配管34より太い配管を採
用することが望ましい。
Bと、一対の凝縮器38A、38Bと、それぞれの配管
39A、39B、40A、40Bとからなる放熱システ
ムを図8に示す。ここで、第1放熱システム41Aと第
2放熱システム41Bとは同様な構成であり、その動作
や性質も同じである。
して、放熱の動作を説明する。半円環状蒸発器24Aに
溜まっている冷媒は、スターリング冷凍機1の高温部2
で生ずる熱により蒸発され、半円環状蒸発器24Aの上
部に設けている蒸気側配管39Aを上昇して凝縮器38
Aに流入し、ここで環境雰囲気と熱交換を行って凝縮さ
れる。そして、凝縮された冷媒液は、凝縮器38Aに接
続された液側配管40Aを通って、半円環状蒸発器34
Aに戻される。
第1,第2放熱システム41A、41Bによって構成さ
れているので、一つの放熱システムからの放熱量は半分
となる。したがって、冷媒配管39A或いは39Bに通
過する冷媒流量も半減される。そのため、流動抵抗も4
分の1程度まで小さくなり、冷媒循環量が不足したり、
冷媒が循環しないという問題を解決できる。
41Bがお互いに独立な構造となっているため、それぞ
れ異なる場所に配置することが可能である。これによ
り、冷却装置に組み込むレイアウトの自由度が高まる。
A、38Bにそれぞれ対向したファン52A、52Bを
設けることにより、放熱システム41Aと放熱システム
41Bとそれぞれ異なる動作をさせることも可能であ
る。
転)などの出力の大きい運転を行うとき、放熱システム
41Aと41Bを同時に稼動させる。すなわち、両方の
ファン52Aとファン52Bを同時に駆動して凝縮器3
8Aと凝縮器38Bに送風すると、両方の凝縮器38
A,38Bの熱交換量が増大するため、第1、第2放熱
システム41A,41Bの両方が作動してそれぞれ冷媒
を循環させることができる。
うときは、放熱システム41Aと41Bのうち、一つだ
け稼動させるような動作態様が可能となる。すなわち、
片方のファン52Aのみを駆動して凝縮器38Aに送風
すると、片方の凝縮器38Aの熱交換量が増大するた
め、第1放熱システム41Aのみが作動して冷媒を循環
させることができる。これにより、放熱システムの部品
寿命の延長や省エネなどのメリットが得られる。
を使用した冷却庫50の一例を示す。冷却庫50の背面
の上部にスターリング冷凍機1を、冷却庫50の背面の
下部に低温側蒸発器15を、冷却庫50の上部に高温側
凝縮器41をそれぞれ配置している。そして、低温側蒸
発器15は、冷却庫50の庫内の冷気ダクト42に内設
され、高温側凝縮器41は冷却庫50の上部に設けたダ
クト43に内設される。
のように高温部2(図1参照)で発生した温熱が高温側
凝縮器41を通じて空気と熱交換される。このとき、送
風ファン44によりダクト43内の暖かい空気が冷却庫
50の庫外へ排出されるとともに、冷却庫50の庫外の
空気が取り込まれ、熱交換が促進される。
熱は、上述のように低温側蒸発器15を通じて冷気ダク
ト42内の気流と熱交換される。このとき、冷凍空間側
ファン45と冷蔵空間側ファン46により、低温側蒸発
器15で冷やされた冷気がそれぞれ冷凍空間47および
冷蔵空間48に送風される。各冷却空間からの暖かくな
った気流は冷機ダクト42を通じて再び低温側蒸発器1
5に送られ、繰り返し冷却される。
グ機関用放熱システムは、スターリング機関の高温部の
放熱を自然冷媒の蒸発・凝縮を使用して行うシステムで
あり、人工冷媒を一切使用しないので、環境や人体への
悪影響を与えないとともに、凝縮器を蒸発器より上方に
配置して、蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を蒸発器から蒸気
側配管を通って凝縮器へ上昇させるとともに、凝縮器で
凝縮した冷媒液を液側配管を通って蒸発器へ自然循環さ
せることを可能にしているので、冷媒を循環させる外部
の駆動力が不要となり、省エネ効果も大きい。
器として、スターリング機関の高温部の周囲に接触する
環状蒸発器や半円環状蒸発器を採用することによって、
熱伝導性を高めているので、熱交換効率は一層良くな
る。さらに、これら蒸発器のフィン表面を粗化処理する
ことによって、冷媒への熱伝達が促進され、フィン表面
における局所過熱も抑えることができる。
器の前後で2パスに分岐させた構造や、一対の半円環状
蒸発器のそれぞれに配管を介して凝縮器を接続するツイ
ン放熱システム構造を用いることによって、冷媒の流動
抵抗が軽減されるため、冷媒循環量不足などの問題を解
決できる。特に、ツイン放熱システムでは、一対の凝縮
器に対向してそれぞれファンを設け、個別にファンを駆
動することにより、スターリング機関の出力に応じて各
放熱システムを独立して動作させることが可能となる。
ステム図である。
の一例の正面図である。
の他の例の正面図である。
である。
Claims (12)
- 【請求項1】 スターリング機関の作動媒体の圧縮過程
で発生する熱を放熱するスターリング機関用放熱システ
ムにおいて、 前記放熱システムは水や炭化水素等の自然冷媒を用いた
冷凍サイクルから成り、 前記スターリング機関の高温部に取り付けられた蒸発器
と、 前記蒸発器より高い位置に配置され前記自然冷媒を凝縮
する凝縮器と、 前記蒸発器と前記凝縮器とを連結して冷媒を循環させる
蒸気側配管と液側配管とを備え、 前記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を前記蒸発器から蒸気側
配管を通って前記凝縮器へ上昇させるとともに、前記凝
縮器で凝縮した冷媒液を液側配管を通って前記蒸発器へ
循環させるようにしたことを特徴とするスターリング機
関用放熱システム。 - 【請求項2】 前記液側配管の少なくとも一部を前記蒸
気側配管よりも細くしたことを特徴とする請求項1に記
載のスターリング機関用放熱システム。 - 【請求項3】 前記蒸発器は、前記高温部の周囲に接触
して取り付けられた環状の容器であり、その容器の内部
にフィンが設けられていることを特徴とする請求項1又
は2に記載のスターリング機関用放熱システム。 - 【請求項4】 前記蒸発器は、前記高温部の周囲に接触
して取り付けられた一対の半円環状の容器であり、それ
らの容器の内部にフィンが設けられていることを特徴と
する請求項1又は2に記載のスターリング機関用放熱シ
ステム。 - 【請求項5】 前記一対の半円環状の容器に、それぞれ
液側配管と蒸気側配管を介在して別々の凝縮器を接続す
ることにより、一対の独立な放熱システムを構成するこ
と特徴とする請求項4に記載のスターリング機関用放熱
システム。 - 【請求項6】 前記凝縮器のそれぞれに対向して個別に
駆動するファンを設けたことを特徴とする請求項5に記
載のスターリング機関用放熱システム。 - 【請求項7】 前記フィンの表面に溝や裂痕を形成して
粗化加工したことを特徴とする請求項3〜6のいずれか
に記載のスターリング機関用放熱システム。 - 【請求項8】 前記蒸気側配管と前記液側配管を前記凝
縮器の前後で複数パスに分岐させたことを特徴とする請
求項1〜7のいずれかに記載のスターリング機関用放熱
システム。 - 【請求項9】 さらに、前記液側配管に圧力調整弁を設
けることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の
スターリング機関用放熱システム。 - 【請求項10】 前記冷媒に、エタノール水溶液又はエ
チレングリコール水溶液を使用することを特徴とする請
求項1〜9のいずれかに記載のスターリング機関用放熱
システム。 - 【請求項11】 水溶液中のエタノール又はエチレング
リコールの濃度がそれぞれ20wt%以下であることを特徴
とする請求項10に記載のスターリング機関用放熱シス
テム。 - 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載のス
ターリング機関用放熱システムを備えたことを特徴とす
る冷却庫。
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