JP2001227840A - ハイブリッド型ヒートポンプ装置 - Google Patents

ハイブリッド型ヒートポンプ装置

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JP2001227840A
JP2001227840A JP2000037885A JP2000037885A JP2001227840A JP 2001227840 A JP2001227840 A JP 2001227840A JP 2000037885 A JP2000037885 A JP 2000037885A JP 2000037885 A JP2000037885 A JP 2000037885A JP 2001227840 A JP2001227840 A JP 2001227840A
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heat pump
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peltier
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Takahiro Yamaguchi
貴弘 山口
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートポンプ装置の使用温度範囲を広げる。 【解決手段】 直流電流により吸熱部(5)及び放熱部
(6)が形成されるペルチェ素子(2)を有し、吸熱部
(5)で取り出した熱を放熱部(6)に供給するペルチ
ェ式ヒートポンプ部(1)と、蒸発器(18)及び凝縮
器(14)を有し、蒸発器(18)から取り出した熱を
凝縮器(14)に供給する蒸気圧縮式ヒートポンプ部
(10)とを組み合わせ、ペルチェ式ヒートポンプ部
(1)のペルチェ素子(2)の吸熱部(5)と、蒸気圧
縮式ヒートポンプ部(10)の凝縮器(14)とを伝熱
可能に配置して、両ヒートポンプ部(1),(10)を
多段に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペルチェ素子を用
いたハイブリッド型ヒートポンプ装置に関する技術分野
に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のヒートポンプ装置の
一例として、蒸発し易い作動流体である冷媒を用いた蒸
気圧縮式ヒートポンプ装置がよく知られ(例えば特開平
10―288411号公報参照)、その他、ペルチェ効
果を示す半導体素子(ペルチェ素子)を利用したペルチ
ェ式ヒートポンプ装置も知られている(特開平8―12
1899号公報参照)。そして、前者の蒸気圧縮式ヒー
トポンプ装置においては、一般に、熱を高能力でかつ比
較的容易に高効率で移送できる長所がある。
【0003】これに対し、上記ペルチェ式ヒートポンプ
装置は、半導体からなる2種類の熱電素子を2点で接合
したペルチェ素子を使用し、このペルチェ素子に直流電
流を流すことにより、それに吸熱部及び放熱部をそれぞ
れ形成して、吸熱部で取り出した熱を放熱部に供給する
ようにしたものであり、このペルチェ式ヒートポンプ装
置では、上記蒸気圧縮式ヒートポンプ装置に比べ、熱の
移送能力やその効率は低いものの、温度範囲が制限され
ずに広い温度範囲で使用することが可能であり、用途に
応じて選択して使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記蒸気圧
縮式ヒートポンプ装置においては、上記のような長所を
有する反面で、使用する冷媒の物性に応じて使用温度範
囲が制限される欠点があり、この蒸気圧縮式ヒートポン
プ装置を広い温度範囲で用いるためには、その使用冷媒
と冷凍機油とを適正に選択することが必要である。しか
しながら、上記使用冷媒の選定については、今日、環境
問題や安全性等の制限があり、その開発が困難であっ
た。
【0005】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、ヒートポンプ装置の構成に工夫を凝ら
すことにより、その使用温度範囲を広げることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、従来のペルチェ式ヒートポンプ装
置を他の構成のヒートポンプ装置と組み合わせるように
した。
【0007】具体的には、請求項1の発明では、直流電
流により吸熱部(5)及び放熱部(6)が形成されるペ
ルチェ素子(2)を有し、上記吸熱部(5)で取り出し
た熱を放熱部(6)に供給する少なくとも1つの第1ヒ
ートポンプ手段(1)と、吸熱部(18)及び放熱部
(14)を有し、吸熱部(18)から取り出した熱を放
熱部(14)に供給する少なくとも1つの第2ヒートポ
ンプ手段(10)とを備え、上記第1及び第2ヒートポ
ンプ手段(1),(10)のうちの一方の吸熱部と他方
の放熱部とが伝熱可能に配置されていることを特徴とす
る。
【0008】上記の構成により、第1及び第2ヒートポ
ンプ手段(1),(10)のうちの一方の吸熱部と他方
の放熱部とが伝熱可能に配置されているので、両ヒート
ポンプ手段(1),(10)同士が多段に直列に接続さ
れることとなる。このため、仮に第2ヒートポンプ手段
(10)の使用温度範囲が制限されたとしても、その制
限をペルチェ素子(2)を利用した第1ヒートポンプ手
段(1)により補って、ヒートポンプ装置全体の使用温
度範囲を広げることができる。
【0009】請求項2の発明では、上記第1ヒートポン
プ手段(1)の吸熱部(5)と、第2ヒートポンプ手段
(10)の放熱部(14)とを伝熱可能に配置する。こ
のことで、ヒートポンプ装置の高温側に第1ヒートポン
プ手段(1)が、また低温側に第2ヒートポンプ手段
(10)がそれぞれ配置されるように両ヒートポンプ手
段(1),(10)が多段に接続され、例えば常温部か
ら取り出した熱を高温部へ供給することができる。
【0010】請求項3の発明では、上記請求項2の発明
とは逆に、第1ヒートポンプ手段(1)の放熱部(6)
と、第2ヒートポンプ手段(10)の吸熱部(18)と
を伝熱可能に配置とする。こうすれば、ヒートポンプ装
置の低温側に第1ヒートポンプ手段(1)が、また高温
側に第2ヒートポンプ手段(10)がそれぞれ配置され
るように両ヒートポンプ手段(1),(10)が多段に
接続され、例えば低温部から取り出した熱を常温部へ供
給することができる。
【0011】請求項4の発明では、2つの第1ヒートポ
ンプ手段(1),(1)を設け、第2ヒートポンプ手段
(10)の吸熱部(18)を上記一方の第1ヒートポン
プ手段(1)の放熱部(6)に、また第2ヒートポンプ
手段(10)の放熱部(14)を他方の第1ヒートポン
プ手段(1)の吸熱部(5)にそれぞれ伝熱可能に配置
する。このことで、ヒートポンプ装置の低温側及び高温
側の双方に第1ヒートポンプ手段(1),(1)が、ま
た中温側(常温側)に第2ヒートポンプ手段(10)が
それぞれ配置されるようにヒートポンプ手段(1),
(10),(1)が多段に接続され、例えば低温部から
取り出した熱を高温部へ供給することができる。
【0012】請求項5の発明では、第2ヒートポンプ手
段(10)は、冷媒を用いる蒸気圧縮式ヒートポンプ手
段とする。このことで、第2ヒートポンプ手段(10)
の使用冷媒の制限によってその使用温度範囲が狭く制限
されたとしても、その制限を第1ヒートポンプ手段
(1)により補って、ヒートポンプ装置全体の使用温度
範囲を広げることができる。
【0013】請求項6の発明では、上記第2ヒートポン
プ手段(10)における使用冷媒はCO2とする。こう
すると、上記蒸気圧縮式ヒートポンプ手段の使用温度範
囲が広がり、ヒートポンプ装置全体の使用温度範囲をさ
らに広げることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は本発明の実
施形態1に係るハイブリッド型ヒートポンプ装置として
の給湯機の全体構成を示し、(1)は第1ヒートポンプ
手段としてのペルチェ式ヒートポンプ部であって、この
ヒートポンプ部(1)はペルチェ素子(2)を有する。
上記ペルチェ素子(2)は、図3に示すように、一端部
同士で互いに直列に接合されたN形及びP形の熱電素子
(3),(4)からなり、両熱電素子(3),(4)間
に直流電源(7)から直流電流を流すことにより、両熱
電素子(3),(4)間に吸熱部(5)及び放熱部
(6)を形成して、その吸熱部(5)で取り出した熱を
放熱部(6)に供給するようになっている。
【0015】(10)は第2ヒートポンプ手段としての
蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)であって、このヒー
トポンプ部(10)は、CO2(二酸化炭素)を冷媒と
して用いる蒸気圧縮冷凍サイクルを有する。すなわち、
上記蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)は、低圧のガス
冷媒を圧縮する低段圧縮機(11L)と、この低段圧縮
機(11L)から吐出されたガス冷媒を吸入してさらに
高圧に圧縮する高段圧縮機(11H)と、この高段圧縮
機(11H)から吐出されたガス冷媒を放熱により冷却
して凝縮液化する放熱部としての凝縮器(14)と、こ
の凝縮器(14)で液化された液冷媒を膨張させる高圧
及び低圧膨張弁(15H),(15L)と、この低圧膨
張弁(15L)で膨張した液冷媒を吸熱により蒸発させ
てガス化した後に上記低段圧縮機(11L)に吸入させ
る吸熱部としての蒸発器(18)とを冷媒配管(19)
により直列に接続してなり、蒸発器(18)(吸熱部)
から取り出した熱を凝縮器(14)(放熱部)に供給す
る熱移送を行うようになっている。
【0016】尚、上記高圧及び低圧膨張弁(15H),
(15L)間の冷媒配管(19)には、高圧膨張弁(1
5H)を通過した後の液冷媒からガス冷媒を分離して、
低段圧縮機(11L)からのガス冷媒と共に高段圧縮機
(11H)に吸入させるための気液分離器(20)が設
けられている。(21)は上記蒸発器(18)に送風す
るためのファンである。
【0017】さらに、(24)は給湯部であって、この
給湯部(24)は、水を湯として蓄える貯湯槽(25)
と、水を加熱する加熱器(26)と、これら貯湯槽(2
5)及び加熱器(26)の間に接続された供給側及び戻
し側水配管(27),(28)と、この供給側水配管
(27)の途中に配置された循環ポンプ(29)とを備
えており、この循環ポンプ(29)により貯湯槽(2
5)内の水を加熱器(26)との間で循環させるように
している。
【0018】また、循環ポンプ(29)と加熱器(2
6)との間の供給側水配管(27)には給水管(30)
が、また貯湯槽(25)には給湯ポンプ(31)を配置
した給湯管(32)がそれぞれ接続されており、貯湯槽
(25)内の温水を給湯管(32)を介して必要箇所に
供給する一方、給水管(30)から水を供給側及び戻し
側水配管(27),(28)を介して貯湯槽(25)に
補給するようになっている。
【0019】そして、本発明の特徴として、上記ペルチ
ェ式ヒートポンプ部(1)におけるペルチェ素子(2)
の吸熱部(5)と、蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)
の凝縮器(14)とは伝熱可能に配置されており、この
ことで両ヒートポンプ部(1),(10)が熱移動可能
に直列に2段に接続されている。また、上記ペルチェ素
子(2)の放熱部(6)と給湯部(24)の加熱器(2
6)とは伝熱可能に配置されている。
【0020】具体的には、上記ペルチェ素子(2)は凝
縮器(14)と加熱器(26)との間にペルチェ素子
(2)の吸熱部(5)が凝縮器(14)に、また放熱部
(6)が加熱器(26)にそれぞれ接触した状態で挟ま
れるように配置されている。そして、図2に示すよう
に、ペルチェ素子(2)の吸熱部(5)及び放熱部
(6)にはそれぞれ伝熱板(34a),(35a)が伝
熱可能に当接され、吸熱部(5)側の伝熱板(34a)
には凝縮器(14)の冷媒通路(14a)内の冷媒に臨
む多数の冷媒側伝熱フィン(34),(34),…が、
また放熱部(6)側の伝熱板(35a)には加熱器(2
6)の水通路(26a)内の水に臨む多数の水側伝熱フ
ィン(35),(35),…がそれぞれ突設されてお
り、蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)の凝縮器(1
4)から放熱された熱をペルチェ式ヒートポンプ部
(1)におけるペルチェ素子(2)の吸熱部(5)で取
り出して放熱部(6)に移送するともに、その放熱部
(6)により加熱器(26)の水を加熱するようにして
いる。
【0021】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)においては、そ
の低段圧縮機(11L)により低圧のガス冷媒が圧縮さ
れて吐出され、この低段圧縮機(11L)からの吐出ガ
ス冷媒は高段圧縮機(11H)によりさらに圧縮されて
高圧となり、この高圧のガス冷媒は凝縮器(14)にて
放熱により冷却されて凝縮液化する。この液冷媒は高圧
及び低圧膨張弁(15H),(15L)で膨張した後に
蒸発器(18)で吸熱により蒸発してガス化する。この
ような冷媒サイクルにより、蒸発器(18)から熱が取
り出されて凝縮器(14)に供給され、例えば蒸発器
(18)での温度が1.5℃以下であるときに凝縮器
(14)での温度は40〜80℃まで上昇する。
【0022】一方、ペルチェ式ヒートポンプ部(1)に
おいては、そのペルチェ素子(2)のN形及びP形の熱
電素子(3),(4)間に直流電源(7)から直流電流
が流されて、両熱電素子(3),(4)間に吸熱部
(5)及び放熱部(6)が形成され、その吸熱部(5)
から熱が取り出されて放熱部(6)に供給される。この
ペルチェ素子(2)の吸熱部(5)には上記蒸気圧縮式
ヒートポンプ部(10)の凝縮器(14)が冷媒側伝熱
フィン(34),(34),…により伝熱可能に配置さ
れているので、上記蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)
の蒸発器(18)から取り出されて凝縮器(14)に移
送された熱は、ペルチェ素子(2)の吸熱部(5)によ
り取り出されて放熱部(6)に供給され、例えば凝縮器
(14)(吸熱部(5))での温度が40〜80℃であ
るときに放熱部(6)での温度は80℃以上に上昇す
る。そして、上記ペルチェ素子(2)の放熱部(6)に
給湯部(24)の加熱器(26)が水側伝熱フィン(3
5),(35),…により伝熱可能に配置されているの
で、上記放熱部(6)により加熱器(26)内の水が加
熱されて例えば80℃以上の温水となり、この温水は循
環ポンプ(29)により戻し側水配管(28)を経て貯
湯槽(25)内に貯められる。
【0023】したがって、この実施形態においては、ペ
ルチェ式ヒートポンプ部(1)のペルチェ素子(2)の
吸熱部(5)と蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)の凝
縮器(14)とが伝熱可能に配置されて、両ヒートポン
プ部(1),(10)同士が2段に直列に接続されてい
るので、たとえ蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)の使
用温度範囲が制限されたとしても、その制限をペルチェ
素子(2)を利用したペルチェ式ヒートポンプ部(1)
により補うことができ、蒸気圧縮式ヒートポンプ部(1
0)の使用冷媒が通常の冷媒よりも温度範囲の広いCO
2であること相俟って、使用温度範囲が広くて80℃以
上の高温度に加熱できる給湯機が得られる。
【0024】(実施形態2)図4は本発明の実施形態2
を示し(尚、以下の各実施形態では、図1〜図3と同じ
部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略
する)、上記実施形態1では高温側にペルチェ式ヒート
ポンプ部(1)を、また低温側に蒸気圧縮式ヒートポン
プ部(10)をそれぞれ配置して、ヒートポンプ給湯機
を設けているのに対し、低温側にペルチェ式ヒートポン
プ部(1)を、また高温側に蒸気圧縮式ヒートポンプ部
(10)をそれぞれ配置して、寒冷地用暖房機を設けた
ものである。
【0025】すなわち、この実施形態では、暖房機はペ
ルチェ式ヒートポンプ部(1)と蒸気圧縮式ヒートポン
プ部(10)とを組み合わせてなり、ペルチェ式ヒート
ポンプ部(1)は、上記実施形態1と同様にペルチェ素
子(2)を有する。一方、蒸気圧縮式ヒートポンプ部
(10)は、圧縮機(11)と、室内に配置された室内
機としての凝縮器(14)(放熱部)と、膨張弁(1
5)と、室外に配置された室外機としての蒸発器(1
8)(吸熱部)とを冷媒配管(19)で接続してなる。
そして、ペルチェ素子(2)の放熱部(6)と、蒸気圧
縮式ヒートポンプ部(10)の蒸発器(18)とが伝熱
可能に配置され、ペルチェ素子(2)の吸熱部(5)は
ファン(21)からの送風によって冷却されるようにな
っている。
【0026】したがって、この実施形態においては、ペ
ルチェ式ヒートポンプ部(1)のペルチェ素子(2)に
直流電源(7)からの直流が流れると、その吸熱部
(5)から熱が取り出されて放熱部(6)に供給され、
例えば吸熱部(5)での温度が−20℃以下であるとき
に放熱部(6)での温度が−20〜10℃に昇温する。
そして、このペルチェ素子(2)の放熱部(6)に蒸気
圧縮式ヒートポンプ部(10)の蒸発器(18)が伝熱
可能に配置されているので、その蒸気圧縮式ヒートポン
プ部(10)での冷媒サイクルにより蒸発器(18)
(室外機)から熱が取り出されて凝縮器(14)(室内
機)に供給される。そして、この凝縮器(14)で室内
空気が冷媒と熱交換されて加熱され、このことで室内を
暖房することができる。よって、この場合、使用温度範
囲が広くて、寒冷地であっても室内空気を10℃以上の
温度に加熱できる暖房機が得られる。
【0027】(実施形態3)図5は実施形態3を示し、
高温側及び低温側の双方にそれぞれペルチェ式ヒートポ
ンプ部(1),(1)を、また中温側(常温側)に蒸気
圧縮式ヒートポンプ部(10)をそれぞれ配置して、寒
冷地用ヒートポンプ給湯機を設けたものである。
【0028】すなわち、この実施形態では、給湯機は、
低温側(図5で左側)及び高温側(図5で右側)の2つ
のペルチェ式ヒートポンプ部(1),(1)と、蒸気圧
縮式ヒートポンプ部(10)とを組み合わせてなり、各
ペルチェ式ヒートポンプ部(1)は、上記実施形態1と
同様にペルチェ素子(2)を有する。一方、蒸気圧縮式
ヒートポンプ部(10)は、上記実施形態2と同様に、
圧縮機(11)、凝縮器(14)(放熱部)、膨張弁
(15)及び蒸発器(18)(吸熱部)を冷媒配管(1
9)で接続してなる。
【0029】そして、低温側ペルチェ式ヒートポンプ部
(1)のペルチェ素子(2)の放熱部(6)と、蒸気圧
縮式ヒートポンプ部(10)の蒸発器(18)とが伝熱
可能に配置され、同じペルチェ素子(2)の吸熱部
(5)はファン(21)の送風によって冷却されるよう
になっている。
【0030】一方、高温側ペルチェ式ヒートポンプ部
(1)のペルチェ素子(2)の吸熱部(5)と、蒸気圧
縮式ヒートポンプ部(10)の凝縮器(14)とが伝熱
可能に配置され、同じ高温側ペルチェ素子(2)の放熱
部(6)は給湯部(24)の加熱器(26)と伝熱可能
に配置されている(図2参照)。その他の構成は上記実
施形態1と同様である。
【0031】この実施形態の場合、低温側及び高温側の
各ペルチェ式ヒートポンプ部(1)のペルチェ素子
(2)にそれぞれ直流電源(7)からの直流が流れる
と、低温側ペルチェ式ヒートポンプ部(1)のペルチェ
素子(2)においては、その吸熱部(5)から熱が取り
出されて放熱部(6)に供給され、例えば吸熱部(5)
での温度が−20℃以下であるときに放熱部(6)での
温度が−20〜10℃に昇温する。そして、このペルチ
ェ素子(2)の放熱部(6)には蒸気圧縮式ヒートポン
プ部(10)の蒸発器(18)が伝熱可能に配置されて
いるので、その蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)での
冷媒サイクルにより蒸発器(18)から熱が取り出され
て凝縮器(14)に供給され、例えば蒸発器(18)で
の温度が−20〜10℃であるときに凝縮器(14)で
の温度が40〜80℃に昇温する。また、この凝縮器
(14)には上記高温側ペルチェ式ヒートポンプ部
(1)のペルチェ素子(2)の吸熱部(5)が伝熱可能
に配置されているので、その吸熱部(5)により上記凝
縮器(14)の熱が取り出されて放熱部(6)に移送さ
れ、例えば吸熱部(5)での温度が40〜80℃である
ときに放熱部(6)での温度が80℃以上に昇温する。
よって、この実施形態の場合においては、使用温度範囲
が広くて寒冷地であっても80℃以上の温水を供給でき
る給湯機が得られる。
【0032】尚、上記各実施形態では、蒸気圧縮式ヒー
トポンプ部(10)を1つとしているが、この蒸気圧縮
式ヒートポンプ部(10)を複数設けて複数段に接続す
ることもできる。
【0033】また、上記各実施形態では、冷媒をCO2
としているが、その他の冷媒を用いてもよいのは勿論で
ある。また、第2ヒートポンプ手段として、冷媒を有す
る蒸気圧縮式ヒートポンプ部(10)を用いるのに代え
て、吸収式や吸着式のヒートポンプ部を用いることもで
きる。
【0034】さらに、本発明は、上記実施形態の如き給
湯機や暖房機以外のヒートポンプ装置にも適用すること
ができ、例えば加熱調理器や脱臭触媒用の加熱装置等へ
の適用が可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明した如く、請求項1又は5の発
明によると、吸熱部及び放熱部が形成されるペルチェ素
子を有し、上記吸熱部で取り出した熱を放熱部に供給す
る第1ヒートポンプ手段と、吸熱部及び放熱部を有し、
吸熱部から取り出した熱を放熱部に供給する第2ヒート
ポンプ手段とを備え、上記第1及び第2ヒートポンプ手
段のうちの一方の吸熱部と他方の放熱部とを伝熱可能に
配置して、第1及び第2ヒートポンプ手段同士を多段に
直列に接続したことにより、ヒートポンプ装置全体の使
用温度範囲の拡大化を図ることができる。
【0036】請求項2の発明によると、第1ヒートポン
プ手段の吸熱部と第2ヒートポンプ手段の放熱部とを伝
熱可能に配置したことにより、ヒートポンプ装置の高温
側に第1ヒートポンプ手段を、また低温側に第2ヒート
ポンプ手段をそれぞれ配置して、常温部から取り出した
熱の高温部への供給を図ることができる。
【0037】請求項3の発明によれば、第1ヒートポン
プ手段の放熱部と第2ヒートポンプ手段の吸熱部とを伝
熱可能に配置したことにより、ヒートポンプ装置の低温
側に第1ヒートポンプ手段を、また高温側に第2ヒート
ポンプ手段をそれぞれ配置して、低温部から取り出した
熱の常温部への供給を図ることができる。
【0038】請求項4の発明によれば、第1ヒートポン
プ手段を2つ設けて、その一方の放熱部に第2ヒートポ
ンプ手段の吸熱部を、また他方の第1ヒートポンプ手段
の吸熱部に第2ヒートポンプ手段の放熱部をそれぞれ伝
熱可能に配置したことにより、ヒートポンプ装置の低温
側及び高温側の双方に第1ヒートポンプ手段を、また中
温側に第2ヒートポンプ手段をそれぞれ配置して、低温
部から取り出した熱の高温部への供給を図ることができ
る。
【0039】請求項6の発明では、第2ヒートポンプ手
段における使用冷媒をCO2としたことにより、ヒート
ポンプ装置全体の使用温度範囲をさらに広げることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るヒートポンプ装置の
全体構成を示す回路図である。
【図2】ペルチェ素子の吸熱部及び放熱部の熱交換構造
を示す斜視図である。
【図3】ペルチェ素子の構成を示す図である。
【図4】実施形態2を示す図1相当図である。
【図5】実施形態3を示す図1相当図である。
【符号の説明】
(1) ペルチェ式ヒートポンプ部(第1ヒートポンプ
手段) (2) ペルチェ素子 (5) 吸熱部 (6) 放熱部 (7) 直流電源 (10) 蒸気圧縮式ヒートポンプ部(第2ヒートポン
プ手段) (14) 凝縮器(放熱部) (18) 蒸発器(吸熱部) (24) 給湯部 (26) 加熱器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電流により吸熱部(5)及び放熱部
    (6)が形成されるペルチェ素子(2)を有し、上記吸
    熱部(5)で取り出した熱を放熱部(6)に供給する少
    なくとも1つの第1ヒートポンプ手段(1)と、 吸熱部(18)及び放熱部(14)を有し、吸熱部(1
    8)から取り出した熱を放熱部(14)に供給する少な
    くとも1つの第2ヒートポンプ手段(10)とを備え、 上記第1及び第2ヒートポンプ手段(1),(10)の
    うちの一方の吸熱部と他方の放熱部とが伝熱可能に配置
    されていることを特徴とするハイブリッド型ヒートポン
    プ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のハイブリッド型ヒートポンプ
    装置において、 第1ヒートポンプ手段(1)の吸熱部(5)と、第2ヒ
    ートポンプ手段(10)の放熱部(14)とが伝熱可能
    に配置されていることを特徴とするハイブリッド型ヒー
    トポンプ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1のハイブリッド型ヒートポンプ
    装置において、 第1ヒートポンプ手段(1)の放熱部(6)と、第2ヒ
    ートポンプ手段(10)の吸熱部(18)とが伝熱可能
    に配置されていることを特徴とするハイブリッド型ヒー
    トポンプ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1のハイブリッド型ヒートポンプ
    装置において、 2つの第1ヒートポンプ手段(1),(1)を備え、 第2ヒートポンプ手段(10)の吸熱部(18)が上記
    一方の第1ヒートポンプ手段(1)の放熱部(6)に、
    また第2ヒートポンプ手段(10)の放熱部(14)が
    他方の第1ヒートポンプ手段(1)の吸熱部(5)にそ
    れぞれ伝熱可能に配置されていることを特徴とするハイ
    ブリッド型ヒートポンプ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つのハイブリ
    ッド型ヒートポンプ装置において、 第2ヒートポンプ手段(10)は、冷媒を用いる蒸気圧
    縮式ヒートポンプ手段であることを特徴とするハイブリ
    ッド型ヒートポンプ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5のハイブリッド型ヒートポンプ
    装置において、 冷媒はCO2であることを特徴とするハイブリッド型ヒ
    ートポンプ装置。
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