JP2011240408A - 熱交換器の製造方法 - Google Patents

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Yuuji Fujimoto
裕地 藤本
Koji Takiguchi
浩司 滝口
Yuichi Takahashi
裕一 高橋
Yukio Yasukawa
保川  幸雄
Hisao Yamasato
久雄 山里
Kenji Takai
健二 高井
Hitoshi Sakamoto
仁 坂元
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Abstract

【課題】冷凍機器の熱発生端部で発生した熱を良好に冷媒に伝達させることにより熱交換効率を向上させることができる熱交換器の製造方法を提供すること。
【解決手段】熱発生端部(11,12)より熱を発生する冷凍機器(10)に適用され、発生した熱を冷媒に伝達させることにより熱交換を行う熱交換器(21,31)の製造方法において、複数の円環板状の伝熱フィン形成部材(211,311)を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持した状態で熱発生端部が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該熱発生端部の外周面に配設し、伝熱フィン形成部材を含む熱発生端部の外周域をカバー部材(212,312)で覆うことにより、熱発生端部の外周面に冷媒が通過するための流路Rを熱発生端部の外周方向に沿って形成している。
【選択図】図12

Description

本発明は、例えばスターリング冷凍機等の冷凍機器に適用され、該スターリング冷凍機で発生した冷熱、あるいは高温排熱を冷媒に伝達させることにより熱交換を行う熱交換器の製造方法に関するものである。
従来、熱発生端部より熱を発生する冷凍機器の一例として、スターリング冷凍機が知られている。スターリング冷凍機は、外部に圧縮機や凝縮器等を備えていない自己冷却型の冷凍機であり、内部のガスを往復圧縮機で圧縮、膨張させることで、冷熱を発生する低温部と、高温排熱を発生する高温部とを有している。ここで、内部のガスとしては、ヘリウムガス等の自然冷媒が用いられており、フロン系ガスを用いないので、スターリング冷凍機は地球環境にも優しいものである。また、スターリング冷凍機は小型であり、高エネルギー効率を有することも周知である。
ところが、スターリング冷凍機は、ガスの圧縮及び膨張による冷凍効果を利用するものであるため、圧縮・膨張空間の構造に制約があり、低温部の面積が僅かな部分に限られている。そのため、スターリング冷凍機を用いて冷却対象となる被冷却部を冷却するためには、該スターリング冷凍機の低温部で発生した冷熱、並びに高温部で発生した高温排熱を効率良く冷媒に伝達して熱交換を行う熱交換器が求められている。
スターリング冷凍機で発生した冷熱を冷媒に伝達して熱交換を行う熱交換器としては、該スターリング冷凍機の低温部と嵌合する円筒状の嵌合部を有し、内部に冷媒が充填されたものが提案されている。そのような熱交換器では、嵌合部の嵌合面をグリス等で被覆した後に、該嵌合部を低温部に嵌合させ、低温部で発生した冷熱を嵌合部を介して内部の冷媒に伝達して熱交換を行っている(例えば、特許文献1参照)。
一方、スターリング冷凍機で発生した高温排熱を冷媒に伝達して熱交換を行う熱交換器としては、該スターリング冷凍機の高温部と熱的に接続する環状の筐体の内部に冷媒の流路を備えたものがある。そのような熱交換器では、高温部で発生した高温排熱を筐体を介して内部の流路を通過する冷媒に伝達して熱交換を行っている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−75000号公報 特開2003−302117号公報
ところが、上述した特許文献1及び特許文献2に提案されている熱交換器では、嵌合部や筐体を介して冷媒に熱伝達を行っているために熱損失が発生してしまい、冷媒への熱の伝達効率が低下してしまう。そのような冷媒への熱の伝達効率の低下は、熱交換効率の低下を招来することになる。
本発明は、上記実情に鑑みて、冷凍機器の熱発生端部で発生した熱を良好に冷媒に伝達させることにより熱交換効率を向上させることができる熱交換器の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る熱交換器の製造方法は、円筒状の熱発生端部より熱を発生する冷凍機器に適用され、発生した熱を冷媒に伝達させることにより熱交換を行う熱交換器の製造方法において、複数の円環板状の伝熱フィン形成部材を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持した状態で、熱発生端部が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該熱発生端部の外周面に配設し、前記伝熱フィン形成部材を含む熱発生端部の外周域をカバー部材で覆うことにより、前記熱発生端部の外周面に前記冷媒が通過するための流路を該熱発生端部の外周方向に沿って形成することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る熱交換器の製造方法は、円筒状の熱発生端部より熱を発生する冷凍機器に適用され、発生した熱を冷媒に伝達させることにより熱交換を行う熱交換器の製造方法において、複数の円環板状の伝熱フィン形成部材を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持した状態で、円筒状のベース部材が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該ベース部材の外周面に配設し、前記伝熱フィン形成部材を含むベース部材の外周域をカバー部材で覆うことにより、前記ベース部材の外周面に前記冷媒が通過するための流路を該ベース部材の外周方向に沿って形成し、前記流路が形成されたベース部材を、前記熱発生端部が相対的にベース部材の内部に圧入されるようにして該熱発生端部の外周面に配設したことを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る熱交換器の製造方法は、上述した請求項1又は請求項2において、前記冷凍機器は、スターリング冷凍機であり、前記熱発生端部は冷熱を発生する低温部であることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る熱交換器の製造方法は、上述した請求項1又は請求項2において、前記冷凍機器は、スターリング冷凍機であり、前記熱発生端部は高温排熱を発生する高温部であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る熱交換器の製造方法は、上述した請求項1において、前記伝熱フィン形成部材の外縁部分及び内縁部分の少なくとも一方には規定部が形成されて成り、前記伝熱フィン形成部材を、互いの間隔を前記規定部により規定された大きさに保持した状態で、熱発生端部が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該熱発生端部の外周面に配設したことを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る熱交換器の製造方法は、上述した請求項2において、前記伝熱フィン形成部材の外縁部分及び内縁部分の少なくとも一方には規定部が形成されて成り、前記伝熱フィン形成部材を、互いの間隔を前記規定部により規定された大きさに保持した状態で、円筒状のベース部材が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該ベース部材の外周面に配設したことを特徴とする。
本発明の熱交換器の製造方法によれば、複数の円環板状の伝熱フィン形成部材を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持した状態で、熱発生端部が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該熱発生端部の外周面に配設し、伝熱フィン形成部材を含む熱発生端部の外周域をカバー部材で覆うことにより、熱発生端部の外周面に冷媒が通過するための流路を該熱発生端部の外周方向に沿って形成したので、熱発生端部の外周面に流路を容易に製造することができる。そして、熱発生端部の外周面に流路を構成したので、流路を通過する冷媒に熱発生端部で発生した熱を直接伝達させることができる。これにより、熱伝達に伴う熱損失の発生を低減化させることができ、冷媒への熱の伝達効率を向上させることができる。従って、熱発生端部で発生した熱を良好に冷媒に伝達させることにより、熱交換効率を向上させることができる。
また、本発明の熱交換器の製造方法によれば、複数の円環板状の伝熱フィン部材を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持した状態で、円筒状のベース部材が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該ベース部材の外周面に配設し、伝熱フィン形成部材を含むベース部材の外周域をカバー部材で覆うことにより、ベース部材の外周面に冷媒が通過するための流路を該ベース部材の外周方向に沿って形成し、流路が形成されたベース部材を、熱発生端部が相対的にベース部材の内部に圧入されるようにして該熱発生端部の外周面に配設したので、流路を通過する冷媒と、熱発生端部との間の面圧増大、均一接触が可能になり、熱抵抗の低減化を図ることができる。従って、熱交換効率を向上させることができる。
図1は、本発明の実施例1である熱交換器(凝縮熱交換器及び放熱熱交換器)を適用した冷却装置を概念的に示した概念図である。 図2は、図1における凝縮熱交換器の構成を拡大して模式的に示した横断面図である。 図3は、図1における凝縮熱交換器の構成を拡大して模式的に示した縦断面図である。 図4は、図1における放熱熱交換器の構成を拡大して模式的に示した横断面図である。 図5は、図1における放熱熱交換器の構成を拡大して模式的に示した縦断面図である。 図6は、本発明の実施例2である凝縮熱交換器の縦断面図である。 図7は、本発明の実施例2である放熱熱交換器の縦断面図である。 図8は、本発明の実施例3である凝縮熱交換器の縦断面図である。 図9は、本発明の実施例3である放熱熱交換器の縦断面図である。 図10は、本発明における凝縮熱交換器の変形例を示した縦断面図である。 図11は、本発明における放熱熱交換器の変形例を示した縦断面図である。 図12は、本発明の実施例4となる熱交換器(凝縮熱交換器)の製造方法の一例について簡略的に示した説明図である。 図13は、本発明の実施例5となる熱交換器(凝縮熱交換器)の製造方法の一例について簡略的に示した説明図である。 図14は、本発明の実施例6である凝縮熱交換器の横断面図である。 図15は、本発明の実施例6である放熱熱交換器の横断面図である。 図16は、本発明の実施例7である凝縮熱交換器の横断面図である。 図17は、本発明の実施例7である放熱熱交換器の横断面図である。 図18は、本発明の実施例8となる熱交換器(凝縮熱交換器)の製造方法の一例について簡略的に示した説明図である。 図19は、本発明の実施例9となる熱交換器(凝縮熱交換器)の製造方法の一例について簡略的に示した説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る熱交換器の製造方法の好適な実施例について詳細に説明する。尚、以下においては、説明の便宜上、自動販売機の内部に収容された商品を冷却する冷却装置に適用される熱交換器について説明する。
<実施例1>
図1は、本発明の実施例1である熱交換器(凝縮熱交換器及び放熱熱交換器)を適用した冷却装置を概念的に示したものである。この図1において、冷却装置は、スターリング冷凍機10と、冷却系配管20と、放熱系配管30とを備えて構成してある。スターリング冷凍機10は、横置きに載置してあり、稼働することにより冷熱を発生する円筒状の低温部11と、高温排熱を発生する円筒状の高温部12とを有している。
冷却系配管20は、スターリング冷凍機10から所定の距離だけ離隔した位置にある冷却室40に冷熱を輸送するものである。そのような冷却系配管20は、内部に冷却用冷媒が封入してあり、凝縮熱交換器21と蒸発熱交換器22とを、液体ライン23及び気体ライン24で別個に接続して構成してある。ここに、冷却用冷媒としては、例えば二酸化炭素等のように常温では気体であって、スターリング冷凍機10の低温部11からの冷熱では凍らないもの(不凍冷媒)が用いられている。
凝縮熱交換器21は、スターリング冷凍機10の低温部11の外周面に配設してあり、図2及び図3に示すように、複数の冷却冷媒流路Rと、冷却冷媒導入路213と、冷却冷媒導出路214と、冷却冷媒供給パイプ215と、冷却冷媒移送パイプ216とを備えて構成してある。ここに、図2及び図3は、それぞれ凝縮熱交換器の構成を拡大して模式的に示したものであり、図2は横断面図、図3は縦断面図である。これら図2及び図3を適宜用いて上記凝縮熱交換器21について説明する。
複数の冷却冷媒流路Rは、低温部11の外周面に、該低温部11の外周方向に沿って延在し、かつ該低温部11の軸方向に沿って並設してあり、それぞれが冷却用冷媒を通過させるものである。そのような冷却冷媒流路Rは、複数の冷却フィン部材211と冷却カバー部材212とを次のように配設することにより構成してある。すなわち、低温部11の外周面に、該低温部11の外周方向に沿って、かつ該低温部11の軸方向に略等間隔となる態様で複数の冷却フィン部材211を立設し、これら冷却フィン部材211を含む低温部11の外周域を覆う態様で冷却カバー部材212を配設することにより構成してある。ここに、冷却フィン部材211の数及び間隔は、冷却用冷媒への熱伝達と必要な交換熱量とを考慮して決められる。また、冷却カバー部材212は、低温部11の外周域を覆うものであればその形状等は特に限定されるものではないが、本実施例では、円筒状の冷却カバー本体2121と、2つの円環状の冷却補助カバー2122とが溶接されて形成されるものである。冷却カバー本体2121は、軸方向の長さが低温部11のものと略等しく、内周部分が冷却フィン部材211のそれぞれの外周部分に接した状態で配設してある。これにより、冷却フィン部材211間には、上記冷却冷媒流路Rが構成される。冷却補助カバー2122は、内周部分が低温部11の外周面の各端部(図中において左右の端部)に溶接され、かつ外周部分が冷却カバー本体2121の各端部(図中において左右の端部)の内周部分に溶接されて設けてある。これにより、各冷却補助カバー2122と、図中最も左側に立設された冷却フィン部材211、あるいは最も右側に立設された冷却フィン部材211との間には、上記冷却冷媒流路Rが構成される。
また、上記冷却フィン部材211は、熱伝導材料から形成してあり、特に銅のような低温部11と同一の材料、あるいは低温部11の材料である銅と電蝕し難い材料により形成してある。一方、上記冷却カバー部材212(冷却カバー本体2121及び冷却補助カバー2122)は、強度等の観点からステンレス等の材料により形成してある。そして、そのような冷却冷媒流路Rを通過する冷却用冷媒は、該冷却冷媒流路Rを通過する際に、低温部11から発生した冷熱により冷却されて凝縮する。
冷却冷媒導入路213は、図3に示すように、凝縮熱交換器21の上部、すなわち低温部11の上方側において該低温部11の軸方向に沿って延在し、供給された冷却用冷媒を各冷却冷媒流路Rに導くためのものである。そのような冷却冷媒導入路213は、低温部11よりも上方側となる冷却フィン部材211のそれぞれに該低温部11の軸方向に沿って導入孔211aを形成することにより構成したものである。そして、冷却冷媒導入路213は、図3中の右側を上流側とし、図3中の左側を下流側とする。
冷却冷媒導出路214は、図3に示すように、凝縮熱交換器21の下部、すなわち低温部11の下方側において該低温部11の軸方向に沿って延在し、冷却冷媒流路Rを通過して凝縮液になった冷却用冷媒を外部に導くためのものである。そのような冷却冷媒導出路214は、低温部11よりも下方側となる冷却フィン部材211のそれぞれに該低温部11の軸方向に沿って導出孔211bを形成することにより構成したものである。
冷却冷媒供給パイプ215は、低温部11の上方側において、図中右側の冷却補助カバー2122に形成した貫通孔(図示せず)を貫通し、かつその先端部2151が冷却冷媒導入路213に挿通した態様で配設してある。この冷却冷媒供給パイプ215は、冷却用冷媒を供給するための円筒状配管であり、低温部11及び冷却フィン部材211と同一の材料(例えば銅)から形成してある。冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151は、上半分が切除されて半円筒状の形態を成している。つまり、冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151には、その全域に亘って切欠部2152が形成してある。また、図には明示していないが、冷却冷媒供給パイプ215の基端部には気体ライン24が接続してある。
冷却冷媒移送パイプ216は、低温部11の下方側において、図中右側の冷却補助カバー2122に形成した貫通孔(図示せず)を貫通し、かつその先端部2161が冷却冷媒導出路214に挿通した態様で配設してある。この冷却冷媒移送パイプ216は、冷却冷媒流路Rを通過して凝縮された(凝縮液となった)冷却用冷媒を蒸発熱交換器22に向けて移送するための円筒状配管であり、低温部11及び冷却フィン部材211と同一の材料(例えば銅)から形成してある。冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161は、下半分が切除されて半円筒状の形態を成している。つまり、冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161には、その全域に亘って切欠部2162が形成してある。また、図には明示していないが、冷却冷媒移送パイプ216の基端部には液体ライン23が接続してある。
蒸発熱交換器22は、冷却室40に配設され、より詳細には蒸発熱交換器収容箱25に収容されている。この蒸発熱交換器22は、蛇行する蒸発路221を有している。蒸発路221は、冷却用冷媒が通過するためのものである。そのような蒸発熱交換器22では、詳細は後述するが、外部から得た熱により蒸発路221を通過する冷却用冷媒が蒸発して蒸気になる。換言すると、蒸発熱交換器22の周辺の空気は、冷却用冷媒が蒸発することによって熱が奪われることになり冷却される。また、蒸発熱交換器22は、スターリング冷凍機10の低温部11の基準高さよりも下方側に配置してある。そして、蒸発熱交換器22の周辺の所定個所には、冷却用送風ファンF1が設けてある。冷却用送風ファンF1は、蒸発熱交換器22により冷却された空気を送出するためのものである。
液体ライン23は、凝縮熱交換器21と蒸発熱交換器22とを繋ぐ管路であり、より詳細には、凝縮熱交換器21を構成する冷却冷媒移送パイプ216の基端部と、蒸発熱交換器22の蒸発路221の入口とを繋ぐ管路である。この液体ライン23は、凝縮熱交換器21で凝縮した冷却用冷媒を、該凝縮熱交換器21から蒸発熱交換器22まで移動させるためのものである。
気体ライン24は、上記液体ライン23とは別個に、凝縮熱交換器21と蒸発熱交換器22とを繋ぐ管路であり、より詳細には、凝縮熱交換器21を構成する冷却冷媒供給パイプ215の基端部と、蒸発熱交換器22の蒸発路221の出口とを繋ぐ管路である。この気体ライン24は、蒸発熱交換器22で蒸発した冷却用冷媒を、該蒸発熱交換器22から凝縮熱交換器21まで移動させるためのものである。ここに、気体ライン24は、液体ライン23の上方に配置している。これは、気体ライン24を通る冷却用冷媒の密度の方が、液体ライン23を通る冷媒の密度よりも小さいためである。
そのような冷却系配管20では、スターリング冷凍機10の低温部11からの冷熱を次のようにして冷却室40に伝達する。低温部11から発生した冷熱により、凝縮熱交換器21の各冷却冷媒流路Rを通過する冷却用冷媒が急激に冷却されて凝縮液になり、その重力により下方に向けて移動する。その後、凝縮液となった冷却用冷媒は、冷却冷媒導出路214に至り、該冷却冷媒導出路214で冷却冷媒移送パイプ216の内部に進入して移動し、液体ライン23を通じて蒸発熱交換器22まで移動する。この蒸発熱交換器22において、冷却用冷媒は、蒸発路221を通過しながら、該蒸発熱交換器22の周囲の空気、すなわち冷却室40の内部の空気の熱により蒸発して蒸気になる。つまり、冷却室40の内部の空気は熱が奪われることになって冷却される。冷却された空気は、冷却用送風ファンF1が駆動することにより送出され、冷却室40の内部が冷却される。つまり、冷却室40にスターリング冷凍機10の低温部11で発生した冷熱が伝達されたことになる。ところで、蒸発熱交換器22で蒸発して蒸気になった冷却用冷媒は、気体ライン24を通じて冷却冷媒供給パイプ215に至り、その後、冷却冷媒導入路213を通じて各冷却冷媒流路Rに移動し、該冷却冷媒流路Rで再び凝縮液になって上述したようなサイクルを繰り返す。
かかる冷却系配管20は、冷却用冷媒が、別個に設けられた液体ライン23及び気体ライン24を通じて、凝縮熱交換器21と蒸発熱交換器22との間で循環するものであり、ループ型サーモサイフォン式ヒートパイプと称されるものである。
放熱系配管30は、スターリング冷凍機10の高温部12で発生した高温排熱を外部に輸送するものである。そのような放熱系配管30は、内部に放熱用冷媒が封入してあり、放熱熱交換器31と空気熱交換器32とを、第1ライン33及び第2ライン34で別個に接続して構成してある。ここに、放熱用冷媒としては、例えば二酸化炭素、水、アンモニア水が用いられるが、本実施例では放熱用冷媒を二酸化炭素として説明する。
放熱熱交換器31は、スターリング冷凍機10の高温部12の外周面に配設してあり、図4及び図5に示すように、複数の放熱冷媒流路Rと、放熱冷媒導入路313と、放熱冷媒導出路314と、放熱冷媒供給パイプ315と、放熱冷媒移送パイプ316とを備えて構成してある。ここに、図4及び図5は、それぞれ放熱熱交換器の構成を拡大して模式的に示したものであり、図4は横断面図、図5は縦断面図である。これら図4及び図5を適宜用いて上記放熱熱交換器31について説明する。
複数の放熱冷媒流路Rは、高温部12の外周面に、該高温部12の外周方向に沿って延在し、かつ該高温部12の軸方向に沿って並設してあり、それぞれが放熱用冷媒を通過させるものである。そのような放熱冷媒流路Rは、複数の放熱フィン部材311と放熱カバー部材312とを次のように配設することにより構成してある。すなわち、高温部12の外周面に、該高温部12の外周方向に沿って、かつ該高温部12の軸方向に略等間隔となる態様で複数の放熱フィン部材311を立設し、これら放熱フィン部材311を含む高温部12の外周域を覆う態様で放熱カバー部材312を配設することにより構成してある。ここに、放熱フィン部材311の数及び間隔は、放熱用冷媒への熱伝達と必要な交換熱量とを考慮して決められる。また、放熱カバー部材312は、高温部12の外周域を覆うものであればその形状等は特に限定されるものではないが、本実施例では、円筒状の放熱カバー本体3121と、2つの円環状の放熱補助カバー3122とが溶接されて形成されるものである。放熱カバー本体3121は、軸方向の長さが高温部12のものと略等しく、内周部分が放熱フィン部材311のそれぞれの外周部分に接した状態で配設してある。これにより、放熱フィン部材311間には、上記放熱冷媒流路Rが構成される。放熱補助カバー3122は、内周部分が高温部12の外周面の各端部(図中において左右の端部)に溶接され、かつ外周部分が放熱カバー本体3121の各端部(図中において左右の端部)の内周部分に溶接されて設けてある。これにより、各放熱補助カバー3122と、図中最も左側に立設された放熱フィン部材311、あるいは最も右側に立設された放熱フィン部材311との間には、上記放熱冷媒流路Rが構成される。
また、上記放熱フィン部材311は、熱伝導材料から形成してあり、特に銅のような高温部12と同一の材料、あるいは高温部12の材料である銅と電蝕し難い材料により形成してある。一方、上記放熱カバー部材312(放熱カバー本体3121及び放熱補助カバー3122)は、強度等の観点からステンレス等の材料により形成してある。そして、そのような放熱冷媒流路Rを通過する放熱用冷媒は、該放熱冷媒流路Rを通過する際に、高温部12から発生した高温排熱を受熱することになる。
放熱冷媒導入路313は、図5に示すように、放熱熱交換器31の下部、すなわち高温部12の下方側において該高温部12の軸方向に沿って延在し、供給された放熱用冷媒を各放熱冷媒流路Rに導くためのものである。そのような放熱冷媒導入路313は、高温部12よりも下方側となる放熱フィン部材311のそれぞれに該高温部12の軸方向に沿って導入孔311aを形成することにより構成したものである。そして、放熱冷媒導入路313は、図5中の右側を上流側とし、図5中の左側を下流側とする。
放熱冷媒導出路314は、図5に示すように、放熱熱交換器31の上部、すなわち高温部12の上方側において該高温部12の軸方向に沿って延在し、放熱冷媒流路Rを通過して高温排熱を受熱した放熱用冷媒を外部に導くためのものである。そのような放熱冷媒導出路314は、高温部12よりも上方側となる放熱フィン部材311のそれぞれに該高温部12の軸方向に沿って導出孔311bを形成することにより構成したものである。
放熱冷媒供給パイプ315は、高温部12の下方側において、図中右側の放熱補助カバー3122に形成した貫通孔(図示せず)を貫通し、かつその先端部3151が放熱冷媒導入路313に挿通した態様で配設してある。この放熱冷媒供給パイプ315は、放熱用冷媒を供給するための円筒状配管であり、高温部12及び放熱フィン部材311と同一の材料(例えば銅)から形成してある。また、放熱冷媒供給パイプ315の先端部3151は、下半分が切除されて半円筒状の形態を成している。つまり、放熱冷媒供給パイプ315の先端部3151には、その全域に亘って切欠部3152が形成してある。また、図5には明示していないが、放熱冷媒供給パイプ315の基端部には第2ライン34が接続してある。
放熱冷媒移送パイプ316は、高温部12の上方側において、図中右側の放熱補助カバー3122に形成した貫通孔(図示せず)を貫通し、かつその先端部3161が放熱冷媒導出路314に挿通した態様で配設してある。この放熱冷媒移送パイプ316は、放熱冷媒流路Rを通過して高温排熱を受熱した放熱用冷媒を空気熱交換器32に向けて移送するための円筒状配管であり、高温部12及び放熱フィン部材311と同一の材料(例えば銅)から形成してある。また、放熱冷媒移送パイプ316の先端部3161は、上半分が切除されて半円筒状の形態を成している。つまり、放熱冷媒移送パイプ316の先端部3161には、その全域に亘って切欠部3162が形成してある。また、図5には明示していないが、放熱冷媒移送パイプ316の基端部には第1ライン33が接続してある。
空気熱交換器32は、スターリング冷凍機10から所定の距離だけ離隔した位置に配設されている。この空気熱交換器32は、蛇行する放熱路321を有している。放熱路321は、放熱用冷媒が通過するためのものである。そのような空気熱交換器32では、放熱用冷媒が放熱路321を通過する際に放熱熱交換器31で受熱した高温排熱を周囲空気へ放熱する。これにより、周囲空気は、高温排熱により加熱される。また、空気熱交換器32は、スターリング冷凍機10の高温部12の基準高さよりも上方側に配置してある。そして、空気熱交換器32の周辺の所定個所には、放出用送風ファンF2が設けてある。放出用送風ファンF2は、空気熱交換器32により加熱された空気を外部に放出するためのものである。
第1ライン33は、放熱熱交換器31と空気熱交換器32とを繋ぐ管路であり、より詳細には、放熱熱交換器31を構成する放熱冷媒移送パイプ316の基端部と、空気熱交換器32の放熱路321の入口とを繋ぐ管路である。この第1ライン33は、放熱熱交換器31で高温排熱を受熱した放熱用冷媒を空気熱交換器32に移動させるためのものである。
第2ライン34は、上記第1ライン33とは別個に、放熱熱交換器31と空気熱交換器32とを繋ぐ管路であり、より詳細には、放熱熱交換器31を構成する放熱冷媒供給パイプ315の基端部と、空気熱交換器32の放熱路321の出口とを繋ぐ管路である。この第2ライン34は、空気熱交換器32で放熱した放熱用冷媒を放熱熱交換器31に移動させるためのものである。ここに、第2ライン34が第1ライン33の下方に位置している。これは、第2ライン34を通る放熱用冷媒の密度の方が、第1ライン33を通る放熱用冷媒の密度よりも大きいためである。
そのような放熱系配管30では、スターリング冷凍機10の高温部12からの高温排熱を次のようにして外部に放出する。放熱熱交換器31の各放熱冷媒流路Rを通過する放熱用冷媒が、高温部12で発生した高温排熱を受熱して上昇し、その後、放熱冷媒導出路314に至り、該放熱冷媒導出路314で放熱冷媒移送パイプ316の内部に進入して移動し、第1ライン33を通じて空気熱交換器32まで移動する。この空気熱交換器32において、放熱用冷媒は、放熱路321を通過しながら、該空気熱交換器32の周囲空気に高温排熱を放熱する。つまり、空気熱交換器32の周囲空気は加熱される。加熱された空気は、放出用送風ファンF2が駆動することにより外部に送出される。ところで、空気熱交換器32で放熱した放熱用冷媒は、第2ライン34を通じて放熱冷媒供給パイプ315に至り、その後、放熱冷媒導入路313を通じて各冷却冷媒流路Rに移動し、該冷却冷媒流路Rで再び高温排熱を受熱して上述したようなサイクルを繰り返す。ここで、夏場等の外気温が30℃を超える場合には、放熱用冷媒である二酸化炭素は、超臨界状態で循環することになる。
かかる放熱系配管30は、放熱用冷媒が、別個に設けられた第1ライン33及び第2ライン34を通じて、放熱熱交換器31と空気熱交換器32との間で循環するものであり、ループ型サーモサイフォン式ヒートパイプと称されるものである。
以上説明したように、凝縮熱交換器21では、スターリング冷凍機10の低温部11の外周面に、該低温部11の外周方向に沿って、かつ該低温部11の軸方向に略等間隔となる態様で複数の冷却フィン部材211を立設し、これら冷却フィン部材211を含む低温部11の外周域を覆う態様で冷却カバー部材212を配設することにより、該低温部11の外周面に冷却冷媒流路Rを構成したので、冷却冷媒流路Rを通過する冷却用冷媒に低温部11で発生した冷熱を直接伝達させることができる。これにより、熱伝達に伴う熱損失の発生を低減化させることができ、冷却用冷媒への冷熱の伝達効率を向上させることができる。従って、上記凝縮熱交換器21によれば、スターリング冷凍機10の低温部11で発生した冷熱を良好に冷却用冷媒に伝達させることにより、熱交換効率を向上させることができる。
また、凝縮熱交換器21によれば、先端部2151が冷却冷媒導入路213を挿通する態様で冷却冷媒供給パイプ215を配設し、かつ先端部2161が冷却冷媒導出路214を挿通する態様で冷却冷媒移送パイプ216を配設したので、冷却冷媒導入路213の上流側近傍(図3中の右側)の冷却冷媒流路Rに偏って冷却用冷媒が通過することを抑制しながら、冷却冷媒導入路213の下流側(図3中の左側)の冷却冷媒流路Rにも積極的に冷却用冷媒を供給して通過させることができ、これによっても熱交換効率を向上させることができる。
更に、凝縮熱交換器21によれば、冷却フィン部材211は、スターリング冷凍機10の低温部11と同一の材料で形成したので、両者の間に材質の違いによる経時的変化が生じる虞れがなく、また電蝕等によりいずれか一方の材質が劣化等してしまう虞れもない。
一方、放熱熱交換器31では、スターリング冷凍機10の高温部12の外周面に、該高温部12の外周方向に沿って、かつ該高温部12の軸方向に略等間隔となる態様で複数の放熱フィン部材311を立設し、これら放熱フィン部材311を含む高温部12の外周域を覆う態様で放熱カバー部材312を配設することにより、該高温部12の外周面に放熱冷媒流路Rを構成したので、放熱冷媒流路Rを通過する放熱用冷媒に高温部12で発生した高温排熱を直接伝達させることができる。これにより、熱伝達に伴う熱損失の発生を低減化させることができ、放熱用冷媒への高温排熱の伝達効率を向上させることができる。従って、上記放熱熱交換器31によれば、スターリング冷凍機10の高温部12で発生した高温排熱を良好に放熱用冷媒に伝達させることにより、熱交換効率を向上させることができる。
また、放熱熱交換器31によれば、先端部3151が放熱冷媒導入路313を挿通する態様で放熱冷媒供給パイプ315を配設し、かつ先端部3161が放熱冷媒導出路314を挿通する態様で放熱冷媒移送パイプ316を配設したので、放熱冷媒導入路313の上流側近傍(図5中の右側)の放熱冷媒流路Rに偏って放熱用冷媒が通過することを抑制しながら、放熱冷媒導入路313の下流側(図5中の左側)の放熱冷媒流路Rにも積極的に放熱用冷媒を供給して通過させることができ、これによっても熱交換効率を向上させることができる。
更に、放熱熱交換器31によれば、放熱フィン部材311は、スターリング冷凍機10の高温部12と同一の材料で形成したので、両者の間に材質の違いによる経時的変化が生じる虞れがなく、また電蝕等によりいずれか一方の材質が劣化等してしまう虞れもない。
<実施例2>
図6及び図7は、それぞれ本発明の実施例2である熱交換器(凝縮熱交換器及び放熱熱交換器)の構成を拡大して示したものであり、図6は、凝縮熱交換器の縦断面図であり、図7は、放熱熱交換器の縦断面図である。尚、上述した実施例1と同様の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。また、図6及び図7に示した凝縮熱交換器及び放熱熱交換器は、上述した実施例1と同様に冷却装置に適用されるものであるので、かかる冷却装置についての説明は割愛する。
凝縮熱交換器は、スターリング冷凍機10の低温部11の外周面に配設してあり、複数の冷却冷媒流路Rと、冷却冷媒導入路213と、冷却冷媒導出路214と、冷却冷媒供給パイプ215′と、冷却冷媒移送パイプ216′とを備えて構成してある。つまり、実施例2の凝縮熱交換器は、実施例1の凝縮熱交換器21に対して、冷却冷媒供給パイプ215′及び冷却冷媒移送パイプ216′が異なるものである。
冷却冷媒供給パイプ215′は、低温部11の上方側において、図中右側の冷却補助カバー2122に形成した貫通孔(図示せず)を貫通し、かつその先端部2151が冷却冷媒導入路213に挿通した態様で配設してある。この冷却冷媒供給パイプ215′は、冷却用冷媒を供給するための円筒状配管であり、低温部11及び冷却フィン部材211と同一の材料(例えば銅)から形成してある。冷却冷媒供給パイプ215′の先端部2151は、基端側から先端縁に向けて上縁部が漸次低くなる態様で傾斜している。つまり、冷却冷媒供給パイプ215′の先端部2151には、先端縁に向けて冷却用冷媒の供給面積が漸次大きくなる態様で切欠部2153が形成してある。また、図には明示していないが、冷却冷媒供給パイプ215′の基端部には気体ライン24が接続してある。
冷却冷媒移送パイプ216′は、低温部11の下方側において、図中右側の冷却補助カバー2122に形成した貫通孔(図示せず)を貫通し、かつその先端部2161が冷却冷媒導出路214に挿通した態様で配設してある。この冷却冷媒移送パイプ216′は、冷却冷媒流路Rを通過して凝縮された(凝縮液となった)冷却用冷媒を蒸発熱交換器22に向けて移送するための円筒状配管であり、低温部11及び冷却フィン部材211と同一の材料(例えば銅)から形成してある。冷却冷媒移送パイプ216′の先端部2161は、基端側から先端縁に向けて下縁部が漸次高くなる態様で傾斜している。つまり、冷却冷媒移送パイプ216′の先端部2161には、先端縁に向けて冷却用冷媒の流入面積が漸次大きくなる態様で切欠部2163が形成してある。また、図には明示していないが、冷却冷媒移送パイプ216′の基端部には液体ライン23が接続してある。
放熱熱交換器は、スターリング冷凍機10の高温部12の外周面に配設してあり、複数の放熱冷媒流路Rと、放熱冷媒導入路313と、放熱冷媒導出路314と、放熱冷媒供給パイプ315′と、放熱冷媒移送パイプ316′とを備えて構成してある。つまり、実施例2の放熱熱交換器は、実施例1の放熱熱交換器31に対して、放熱冷媒供給パイプ315′及び放熱冷媒移送パイプ316′が異なるものである。
放熱冷媒供給パイプ315′は、高温部12の下方側において、図中右側の放熱補助カバー3122に形成した貫通孔(図示せず)を貫通し、かつその先端部3151が放熱冷媒導入路313に挿通した態様で配設してある。この放熱冷媒供給パイプ315′は、放熱用冷媒を供給するための円筒状配管であり、高温部12及び放熱フィン部材311と同一の材料(例えば銅)から形成してある。放熱冷媒供給パイプ315′の先端部3151は、基端側から先端縁に向けて下縁部が漸次高くなる態様で傾斜している。つまり、放熱冷媒供給パイプ315′の先端部3151には、先端縁に向けて放熱用冷媒の供給面積が漸次大きくなる態様で切欠部3153が形成してある。また、図には明示していないが、放熱冷媒供給パイプ315′の基端部には第2ライン34が接続してある。
放熱冷媒移送パイプ316′は、高温部12の上方側において、図中右側の放熱補助カバー3122に形成した貫通孔(図示せず)を貫通し、かつその先端部3161が放熱冷媒導出路314に挿通した態様で配設してある。この放熱冷媒移送パイプ316′は、放熱冷媒流路Rを通過して高温排熱を受熱した放熱用冷媒を空気熱交換器32に向けて移送するための円筒状配管であり、高温部12及び放熱フィン部材311と同一の材料(例えば銅)から形成してある。放熱冷媒移送パイプ316′の先端部3161は、基端側から先端縁に向けて上縁部が漸次低くなる態様で傾斜している。つまり、放熱冷媒移送パイプ316′の先端部3161には、先端縁に向けて放熱用冷媒の流入面積が漸次大きくなる態様で切欠部3163が形成してある。また、図には明示していないが、放熱冷媒移送パイプ316′の基端部には第1ライン33が接続してある。
従って、上記凝縮熱交換器によれば、冷却冷媒供給パイプ215′の先端部2151に、先端縁に向けて冷却用冷媒の供給面積が漸次大きくなる態様で切欠部2153が形成してあり、かつ冷却冷媒移送パイプ216′の先端部2161に、先端縁に向けて冷却用冷媒の流入面積が漸次大きくなる態様で切欠部2163が形成してあるので、冷却冷媒導入路213の下流側(図6中の左側)の冷却冷媒流路Rに対してより積極的に冷却用冷媒を供給することができ、これにより、各冷却冷媒流路Rに略均一に冷却用冷媒を通過させることができる。その結果、熱交換効率を向上させることができる。
上記放熱熱交換器31によれば、放熱冷媒供給パイプ315′の先端部3151に、先端縁に向けて放熱用冷媒の供給面積が漸次大きくなる態様で切欠部3153が形成してあり、かつ放熱冷媒移送パイプ316′の先端部3161に、先端縁に向けて放熱用冷媒の流入面積が漸次大きくなる態様で切欠部3163が形成してあるので、放熱冷媒導入路313の下流側(図6中の左側)の放熱冷媒流路Rに対してより積極的に放熱用冷媒を供給することができ、これにより、各放熱冷媒流路Rに略均一に放熱用冷媒を通過させることができる。その結果、熱交換効率を向上させることができる。
<実施例3>
図8及び図9は、それぞれ本発明の実施例3である熱交換器(凝縮熱交換器及び放熱熱交換器)の構成を拡大して示したものであり、図8は、凝縮熱交換器の縦断面図であり、図9は、放熱熱交換器の縦断面図である。尚、上述した実施例1及び実施例2と同様の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。また、図8及び図9に示した凝縮熱交換器及び放熱熱交換器は、上述した実施例1及び実施例2と同様に冷却装置に適用されるものであるので、かかる冷却装置についての説明は割愛する。
本実施例の凝縮熱交換器は、スターリング冷凍機10の低温部11の外周面に配設してあり、複数の冷却冷媒流路Rと、冷却冷媒導入路213と、冷却冷媒導出路214と、冷却冷媒供給パイプ215′と、冷却冷媒移送パイプ216′とを備えて構成してあり、冷却冷媒流路Rは、図中の左側に向かって、すなわち冷却冷媒導入路213の上流側から下流側に向かって、流路幅が漸次大きくなる態様で形成してある。つまり、実施例3の凝縮熱交換器は、実施例2の凝縮熱交換器に対して、低温部11に立設する冷却フィン部材211の間隔を変更することにより、冷却冷媒流路Rの流路幅が冷却冷媒導入路213の上流側から下流側に向けて漸次大きくしてある。
そのように冷却冷媒流路Rの流路幅を、冷却冷媒導入路213の上流側から下流側に向かって漸次大きくなる態様で形成することにより、冷却冷媒導入路213の下流側(図8中の左側)の冷却冷媒流路Rに対してより積極的に冷却用冷媒を供給することができ、これにより、各冷却冷媒流路Rに略均一に冷却用冷媒を通過させることができる。その結果、熱交換効率を向上させることができる。
本実施例の放熱熱交換器は、スターリング冷凍機10の高温部12の外周面に配設してあり、複数の放熱冷媒流路Rと、放熱冷媒導入路313と、放熱冷媒導出路314と、放熱冷媒供給パイプ315′と、放熱冷媒移送パイプ316′とを備えて構成してあり、放熱冷媒流路Rは、図中の左側に向かって、すなわち放熱冷媒導入路313の上流側から下流側に向かって、流路幅が漸次大きくなる態様で形成してある。つまり、実施例3の放熱熱交換器は、実施例2の放熱熱交換器に対して、高温部12に立設する放熱フィン部材311の間隔を変更することにより、放熱冷媒流路Rの流路幅が放熱冷媒導入路313の上流側から下流側に向けて漸次大きくしてある。
そのように放熱冷媒流路Rの流路幅を、放熱冷媒導入路313の上流側から下流側に向かって漸次大きくなる態様で形成することにより、放熱冷媒導入路313の下流側(図9中の左側)の放熱冷媒流路Rに対してより積極的に放熱用冷媒を供給することができ、これにより、各放熱冷媒流路Rに略均一に放熱用冷媒を通過させることができる。その結果、熱交換効率を向上させることができる。
以上、本発明の実施例1〜3では熱交換器について説明したが、本発明の熱交換器はこれらに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。例えば、図10に示すように、本発明の凝縮熱交換器(熱交換器)は、冷却冷媒供給パイプ215”及び冷却冷媒移送パイプ216”の先端部が冷却冷媒導入路213及び冷却冷媒導出路214に挿通していなくても良い。このような構成は、冷却用冷媒の流速が小さい場合等に有用である。また、図11に示すように、本発明の放熱熱交換器(熱交換器)は、放熱冷媒供給パイプ315”及び放熱冷媒移送パイプ316”の先端部が放熱冷媒導入路313及び放熱冷媒導出路314に挿通していなくても良い。このような構成は、放熱用冷媒の流速が小さい場合等に有用である。
<実施例4>
図12は、本発明の実施例4となる熱交換器の製造方法の一例について簡略的に示したものであり、上述した実施例1に係る凝縮熱交換器の製造方法を一例として示している。尚、ここでは、凝縮熱交換器についての製造方法について説明するが、放熱熱交換器の製造方法についても同様である。また、上述した実施例1と同様の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例における熱交換器の製造方法、すなわち凝縮熱交換器の製造方法は、冷却フィン形成部材27、冷却冷媒供給パイプ215、冷却冷媒移送パイプ216及び冷却カバー部材212を用いて凝縮熱交換器を製造するものである。
冷却フィン形成部材27は、例えばバーリング加工を施して略円環板状の形態を成し、内周径の大きさが低温部11の外周径と略同一、若しくは僅かに小さいものである。この冷却フィン形成部材27は、冷却フィン部271と、圧接部272とを備えて構成してある。冷却フィン部271は、周方向に沿って延在するものである。また、冷却フィン部271には、その上部、すなわち低温部11の上方側となる所定個所に導入孔211aが形成してある一方、その下部、すなわち低温部11の下方側となる所定個所に導出孔211bが形成してある。圧接部272は、冷却フィン部271の内端縁から該冷却フィン部271の延在方向と直交する方向に向けて僅かに延在するものであり、冷却フィン形成部材27が低温部11に配設されることにより該低温部11の外周面と圧接状態となる部位である。
そのような複数の冷却フィン形成部材27を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持する一方、それぞれの導入孔211a及び導出孔211bが同一直線上に配置された状態で、低温部11が相対的に各冷却フィン形成部材27の内部に圧入又はロウ付けされるようにして低温部11の外周面に配設する。これにより、各冷却フィン形成部材27の冷却フィン部271は、低温部11の外周面に、該低温部11の外周方向に沿って、かつ該低温部11の軸方向に決められた間隔で配設されて上述した冷却フィン部材211となる。また、各冷却フィン形成部材27の導入孔211aは、低温部11の上方側において該低温部11の軸方向に沿って配置されることになり、上述した冷却冷媒導入路213が形成される。更に、各冷却フィン形成部材27の導出孔211bは、低温部11の下方側において該低温部11の軸方向に沿って配置されることになり、上述した冷却冷媒導出路214が形成される。
そして、形成された冷却冷媒導入路213に冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151を挿通させて、該冷却冷媒供給パイプ215を固定させる。実施例1で述べたように、冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151は、上半分が切除されて半円筒状の形態を成している。一方、形成された冷却冷媒導出路214に冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161を挿通させて、該冷却冷媒移送パイプ216を固定させる。実施例1で述べたように、冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161は、下半分が切除されて半円筒状の形態を成している。
次いで、冷却カバー部材212を構成する冷却カバー本体2121を、冷却フィン形成部材27が配設された低温部11が相対的に冷却カバー本体2121の内部に進入されるようにして、内周部分が冷却フィン形成部材のそれぞれの外周部分に接した状態で配設する。これにより、冷却フィン部271間には、冷却冷媒流路Rが構成される。そして、図には明示しないが、冷却カバー部材212を構成する冷却補助カバー(2122)を、内周部分が低温部11の外周面の各端部に溶接させ、かつ外周部分が冷却カバー本体2121の各端部の内周部分に溶接させる。これにより、各冷却補助カバーと、これに隣接する冷却フィン部271との間には、冷却冷媒流路Rが構成され、複数の冷却冷媒流路Rが外周面に並設された凝縮熱交換器を製造することができる。
以上説明したような凝縮熱交換器の製造方法によれば、複数の冷却フィン形成部材27を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持した状態で、低温部11が相対的に各冷却フィン形成部材27の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該低温部11の外周面に配設し、冷却フィン形成部材27を含む低温部11の外周域を冷却カバー部材212で覆うことにより冷却冷媒流路Rを形成したので、低温部11の外周面に冷却冷媒流路Rを容易に製造することができる。そして、低温部11の外周面に冷却冷媒流路Rを構成したので、通過する冷却用冷媒に低温部11で発生した冷熱を直接伝達させることができる。これにより、熱伝達に伴う熱損失の発生を低減化させることができ、冷却用冷媒への冷熱の伝達効率を向上させることができる。従って、上記凝縮熱交換器によれば、スターリング冷凍機10の低温部11で発生した冷熱を良好に冷却用冷媒に伝達させることにより、熱交換効率を向上させることができる。
<実施例5>
図13は、本発明の実施例5となる熱交換器(凝縮熱交換器)の製造方法の一例について簡略的に示したものである。尚、ここでは、凝縮熱交換器についての製造方法について説明するが、放熱熱交換器の製造方法についても同様である。また、上述した実施例1〜4と同様の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例における熱交換器の製造方法、すなわち凝縮熱交換器の製造方法は、フィンベースリング50、冷却フィン形成部材28、冷却冷媒供給パイプ215、冷却冷媒移送パイプ216および冷却カバー部材212aを用いて凝縮熱交換器を製造するものである。
フィンベースリング50は、低温部11と同じ材料(例えば銅)から形成された円筒状のものであり、内周径の大きさが低温部11の外周径と略同一、若しくは僅かに小さいものである。
冷却フィン形成部材28は、例えばバーリング加工を施して略円環板状の形態を成し、内周径の大きさがフィンベースリング50の外周径と略同一、若しくは僅かに小さいものである。この冷却フィン形成部材28は、冷却フィン部281と、圧接部282とを備えて構成してある。冷却フィン部281は、周方向に沿って延在するものである。また、冷却フィン部281には、その上部、すなわちフィンベースリング50(低温部11)の上方側となる所定個所に導入孔211aが形成してある一方、その下部、すなわちフィンベースリング50(低温部11)の下方側となる所定個所に導出孔211bが形成してある。圧接部282は、冷却フィン部281の内端縁から該冷却フィン部281の延在方向と直交する方向に向けて僅かに延在するものであり、冷却フィン形成部材28がフィンベースリング50に配設されることにより該低温部11の外周面と圧接状態となる部位である。
そのような複数の冷却フィン形成部材28を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持する一方、それぞれの導入孔211a及び導出孔211bが同一直線上に配置された状態で、フィンベースリング50が相対的に各冷却フィン形成部材28の内部に圧入又はロウ付けされるようにしてフィンベースリング50の外周面に配設する。これにより、各冷却フィン形成部材28の冷却フィン部281は、フィンベースリング50の外周面に、該フィンベースリング50の外周方向に沿って、かつ該フィンベースリング50の軸方向に決められた間隔で配設される。また、各冷却フィン形成部材28の導入孔211aは、フィンベースリング50の上方側において該フィンベースリング50の軸方向に沿って配置されることになり、上述した冷却冷媒導入路213が形成される。更に、各冷却フィン形成部材28の導出孔211bは、フィンベースリング50の下方側において該フィンベースリング50の軸方向に沿って配置されることになり、上述した冷却冷媒導出路214が形成される。
そして、形成された冷却冷媒導入路213に冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151を挿通させて、該冷却冷媒供給パイプ215を固定させる。冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151は、上半分が切除されて半円筒状の形態を成している。一方、形成された冷却冷媒導出路214に冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161を挿通させて、該冷却冷媒移送パイプ216を固定させる。冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161は、下半分が切除されて半円筒状の形態を成している。
次いで、冷却カバー部材212aを構成する冷却カバー本体2121aを、冷却フィン形成部材28が配設されたフィンベースリング50が相対的に冷却カバー本体2121aの内部に進入されるようにして、内周部分が冷却フィン形成部材28のそれぞれの外周部分に接した状態で配設する。これにより、冷却フィン部281間には、冷却冷媒流路が構成される。そして、図には明示しないが、冷却カバー部材212aを構成する冷却補助カバーを、内周部分がフィンベースリング50の外周面の各端部に溶接させ、かつ外周部分が冷却カバー本体2121aの各端部の内周部分に溶接させる。これにより、各冷却補助カバーと、これに隣接する冷却フィン部281との間には、冷却冷媒流路が構成される。
その後、フィンベースリング50を加熱して内周径を拡径させ、低温部11が相対的にフィンベースリング50の内部に進入されるようにして低温部11の外周面に配設し、その後フィンベースリング50を冷却することにより、該フィンベースリング50を低温部11に固定させ、凝縮熱交換器21を製造する。ここでは、フィンベースリング50を低温部11に固定させる手法として、低温部が相対的にフィンベースリングの内部に圧入されるようにしてフィンベースリングを低温部の外周面に固定させるいわゆる締まりばめの一種である、フィンベースリング50を一旦加熱した後に冷却するいわゆる焼ばめを用いて行ったが、本発明では、かかる焼ばめ以外の締まりばめ、例えば、冷やしばめ等を用いて行っても構わない。
以上説明したような凝縮熱交換器の製造方法によれば、外周面に冷却冷媒流路が形成されたフィンベースリング50を低温部11に固定させたことにより、冷却冷媒流路を通過する冷却用冷媒と、低温部11との間の面圧増大、均一接触が可能になり、熱抵抗の低減化を図ることができる。従って、熱交換効率を向上させることができる。
<実施例6>
図14及び図15は、それぞれ本発明の実施例6である熱交換器(凝縮熱交換器及び放熱熱交換器)の構成を拡大して示したものであり、図14は、凝縮熱交換器の横断面図であり、図15は、放熱熱交換器の横断面図である。尚、上述した実施例1と同様の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。また、図14及び図15に示した凝縮熱交換器及び放熱熱交換器は、上述した実施例1と同様に冷却装置に適用されるものであるので、かかる冷却装置についての説明は割愛する。
凝縮熱交換器21は、スターリング冷凍機10の低温部11の外周面に配設してあり、複数の冷却冷媒流路Rを備えて構成してある。
複数の冷却冷媒流路Rは、低温部11の外周面に、該低温部11の外周方向に沿って延在し、かつ該低温部11の軸方向に沿って並設してあり、それぞれが冷却用冷媒を通過させるものである。そのような冷却冷媒流路Rは、複数の冷却フィン部材211′と冷却カバー部材212とを次のように配設することにより構成してある。すなわち、低温部11の外周面に、該低温部11の外周方向に沿って、かつ該低温部11の軸方向に略等間隔となる態様で複数の冷却フィン部材211′を立設し、これら冷却フィン部材211′を含む低温部11の外周域を覆う態様で冷却カバー部材212を配設することにより構成してある。ここで、冷却フィン部材211′の内端縁部分及び外端縁部分には、隣接する冷却フィン部材211′との互いの間隔、すなわち冷却冷媒流路Rの幅を決められた大きさに規定するスペーサ部(規定部材)2111が一体的に形成してある。従って、冷却フィン部材211′の間隔は、スペーサ部2111により規定されている。また、冷却カバー部材212は、低温部11の外周域を覆うものであればその形状等は特に限定されるものではないが、本実施例では、円筒状の冷却カバー本体2121と、2つの円環状の冷却補助カバー2122とが溶接されて形成されるものである。冷却カバー本体2121は、軸方向の長さが低温部11のものと略等しく、内周部分が冷却フィン部材211′のそれぞれの外周部分に接した状態で配設してある。これにより、冷却フィン部材211′間には、上記冷却冷媒流路Rが構成される。冷却補助カバー2122は、内周部分が低温部11の外周面の各端部(図中において左右の端部)に溶接され、かつ外周部分が冷却カバー本体2121の各端部(図中において左右の端部)の内周部分に溶接されて設けてある。これにより、各冷却補助カバー2122と、図中最も左側に立設された冷却フィン部材211′、あるいは最も右側に立設された冷却フィン部材211′との間には、上記冷却冷媒流路Rが構成される。
また、上記冷却フィン部材211′は、熱伝導材料から形成してあり、特に銅のような低温部11と同一の材料、あるいは低温部11の材料である銅と電蝕し難い材料により形成してある。一方、上記冷却カバー部材212(冷却カバー本体2121及び冷却補助カバー2122)は、強度等の観点からステンレス等の材料により形成してある。そして、そのような冷却冷媒流路Rを通過する冷却用冷媒は、該冷却冷媒流路Rを通過する際に、低温部11から発生した冷熱により冷却されて凝縮する。
放熱熱交換器31は、スターリング冷凍機10の高温部12の外周面に配設してあり、複数の放熱冷媒流路Rを備えて構成してある。
複数の放熱冷媒流路Rは、高温部12の外周面に、該高温部12の外周方向に沿って延在し、かつ該高温部12の軸方向に沿って並設してあり、それぞれが放熱用冷媒を通過させるものである。そのような放熱冷媒流路Rは、複数の放熱フィン部材311′と放熱カバー部材312とを次のように配設することにより構成してある。すなわち、高温部12の外周面に、該高温部12の外周方向に沿って、かつ該高温部12の軸方向に略等間隔となる態様で複数の放熱フィン部材311′を立設し、これら放熱フィン部材311′を含む高温部12の外周域を覆う態様で放熱カバー部材312を配設することにより構成してある。ここで、放熱フィン部材311′の内端縁部分及び外端縁部分には、隣接する放熱フィン部材311′との互いの間隔、すなわち放熱冷媒流路Rの幅を決められた大きさに規定するスペーサ部(規定部材)3111が一体的に形成してある。従って、放熱フィン部材311′の間隔は、スペーサ部3111により規定されている。また、放熱カバー部材312は、高温部12の外周域を覆うものであればその形状等は特に限定されるものではないが、本実施例では、円筒状の放熱カバー本体3121と、2つの円環状の放熱補助カバー3122とが溶接されて形成されるものである。放熱カバー本体3121は、軸方向の長さが高温部12のものと略等しく、内周部分が放熱フィン部材311′のそれぞれの外周部分に接した状態で配設してある。これにより、放熱フィン部材311′間には、上記放熱冷媒流路Rが構成される。放熱補助カバー3122は、内周部分が高温部12の外周面の各端部(図中において左右の端部)に溶接され、かつ外周部分が放熱カバー本体3121の各端部(図中において左右の端部)の内周部分に溶接されて設けてある。これにより、各放熱補助カバー3122と、図中最も左側に立設された放熱フィン部材311′、あるいは最も右側に立設された放熱フィン部材311′との間には、上記放熱冷媒流路Rが構成される。
また、上記放熱フィン部材311′は、熱伝導材料から形成してあり、特に銅のような高温部12と同一の材料、あるいは高温部12の材料である銅と電蝕し難い材料により形成してある。一方、上記放熱カバー部材312(放熱カバー本体3121及び放熱補助カバー3122)は、強度等の観点からステンレス等の材料により形成してある。そして、そのような放熱冷媒流路Rを通過する放熱用冷媒は、該放熱冷媒流路Rを通過する際に、高温部12から発生した高温排熱を受熱することになる。
従って、上記凝縮熱交換器21によれば、スペーサ部2111が冷却冷媒流路Rの幅を規定しているため、冷却冷媒流路Rを通過する冷却用冷媒の圧力、すなわち冷却系配管20の内部への封入圧力により、冷却冷媒流路Rの幅が経時的に変化してしまう虞れがない。これにより、各冷却冷媒流路Rの幅を略均一に確保でき、その結果、安定した熱交換効率を確保することが可能になる。
上記放熱熱交換器31によれば、スペーサ部3111が放熱冷媒流路Rの幅を規定しているため、放熱冷媒流路Rを通過する放熱用冷媒の圧力、すなわち放熱系配管30の内部への封入圧力により、放熱冷媒流路Rの幅が経時的に変化してしまう虞れがない。これにより、各放熱冷媒流路Rの幅を略均一に確保でき、その結果、安定した熱交換効率を確保することが可能になる。
<実施例7>
図16及び図17は、それぞれ本発明の実施例7である熱交換器(凝縮熱交換器及び放熱熱交換器)の構成を拡大して示したものであり、図16は、凝縮熱交換器の横断面図であり、図17は、放熱熱交換器の横断面図である。尚、上述した実施例1と同様の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。また、図16及び図17に示した凝縮熱交換器及び放熱熱交換器は、上述した実施例1と同様に冷却装置に適用されるものであるので、かかる冷却装置についての説明は割愛する。
凝縮熱交換器21は、スターリング冷凍機10の低温部11の外周面に配設してあり、複数の冷却冷媒流路Rを備えて構成してある。
複数の冷却冷媒流路Rは、低温部11の外周面に、該低温部11の外周方向に沿って延在し、かつ該低温部11の軸方向に沿って並設してあり、それぞれが冷却用冷媒を通過させるものである。そのような冷却冷媒流路Rは、複数の冷却フィン部材211”を次のように配設することにより構成してある。すなわち、低温部11の外周面に、該低温部11の外周方向に沿って、かつ該低温部11の軸方向に並ぶ態様で複数の冷却フィン部材211”を立設することにより、互いに隣り合う冷却フィン部材211”に囲繞される態様で構成してある。より詳細に説明すると、冷却フィン部材211”は、屈曲加工が施されて複数の屈曲部2112が基端から外端に向けて連続して形成されて成る。つまり、冷却フィン部材211”は、低温部11の軸方向に沿って延在する部分(図16中において水平方向に延在する部分)211a1と低温部11の径外方向に沿って延在する部分(図16中において鉛直方向に延在する部分)211b1とが交互に形成されている。ここで、軸方向に沿って延在する211a1の長さは、径外方向に沿って延在する部分211b1の長さの約半分の大きさと成っている。このような構成を有する複数の冷却フィン部材211”を、互いの径外方向に沿って延在する部分211b1を圧接又はロウ付けすることにより、冷却冷媒流路Rを構成してある。そして、冷却フィン部材211”を含む低温部11の外周域を覆う態様で冷却カバー部材212を配設してある。
また、上記冷却フィン部材211”は、熱伝導材料から形成してあり、特に銅のような低温部11と同一の材料、あるいは低温部11の材料である銅と電蝕し難い材料により形成してある。一方、上記冷却カバー部材212(冷却カバー本体2121及び冷却補助カバー2122)は、強度等の観点からステンレス等の材料により形成してある。そして、そのような冷却冷媒流路Rを通過する冷却用冷媒は、該冷却冷媒流路Rを通過する際に、低温部11から発生した冷熱により冷却されて凝縮する。
放熱熱交換器31は、スターリング冷凍機10の高温部12の外周面に配設してあり、複数の放熱冷媒流路Rを備えて構成してある。
複数の放熱冷媒流路Rは、高温部12の外周面に、該高温部12の外周方向に沿って延在し、かつ該高温部12の軸方向に沿って並設してあり、それぞれが放熱用冷媒を通過させるものである。そのような放熱冷媒流路Rは、複数の放熱フィン部材311”を次のように配設することにより構成してある。すなわち、高温部12の外周面に、該高温部12の外周方向に沿って、かつ該高温部12の軸方向に並ぶ態様で複数の放熱フィン部材311”を立設することにより、互いに隣り合う放熱フィン部材311”に囲繞される態様で構成してある。より詳細に説明すると、放熱フィン部材311”は、屈曲加工が施されて複数の屈曲部3112が基端から外端に向けて連続して形成されて成る。つまり、放熱フィン部材311”は、高温部12の軸方向に沿って延在する部分(図17中において水平方向に延在する部分)311a1と高温部12の径外方向に沿って延在する部分(図17中において鉛直方向に延在する部分)311b1とが交互に形成されている。ここで、軸方向に沿って延在する311a1の長さは、径外方向に沿って延在する部分311b1の長さの約半分の大きさと成っている。このような構成を有する複数の放熱フィン部材311”を、互いの径外方向に沿って延在する部分311b1を圧接又はロウ付けすることにより、放熱冷媒流路Rを構成してある。そして、放熱フィン部材311”を含む高温部12の外周域を覆う態様で放熱カバー部材312を配設してある。
また、上記放熱フィン部材311”は、熱伝導材料から形成してあり、特に銅のような高温部12と同一の材料、あるいは高温部12の材料である銅と電蝕し難い材料により形成してある。一方、上記放熱カバー部材312(放熱カバー本体3121及び放熱補助カバー3122)は、強度等の観点からステンレス等の材料により形成してある。そして、そのような放熱冷媒流路Rを通過する放熱用冷媒は、該放熱冷媒流路Rを通過する際に、高温部12から発生した高温排熱を受熱することになる。
従って、上記凝縮熱交換器21によれば、屈曲加工が施されて複数の屈曲部2112が形成された冷却フィン部材211”により囲繞される態様で冷却冷媒流路Rが形成されて成るので、冷却冷媒流路Rを冷却用冷媒が通過することにより冷却カバー部材212に生ずる応力を低減させることができ、これにより、冷却カバー部材212(冷却カバー本体2121)の厚みを小さくすることができる。このように冷却カバー部材212の厚みを小さくすることができることにより、冷却カバー部材212に要するコストの低減化を図ることができる。
上記放熱熱交換器31によれば、屈曲加工が施されて複数の屈曲部3112が形成された放熱フィン部材311”により囲繞される態様で放熱冷媒流路Rが形成されて成るので、放熱冷媒流路Rを放熱用冷媒が通過することにより放熱カバー部材312に生ずる応力を低減させることができ、これにより、放熱カバー部材312(放熱カバー本体3121)の厚みを小さくすることができる。このように放熱カバー部材312の厚みを小さくすることができることにより、放熱カバー部材312に要するコストの低減化を図ることができる。
<実施例8>
図18は、本発明の実施例8となる熱交換器の製造方法の一例について簡略的に示したものであり、上述した実施例6に係る凝縮熱交換器の製造方法を一例として示している。尚、ここでは、凝縮熱交換器についての製造方法について説明するが、放熱熱交換器の製造方法についても同様である。また、上述した実施例1及び実施例6と同様の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例における熱交換器の製造方法、すなわち凝縮熱交換器の製造方法は、冷却フィン形成部材27′、冷却冷媒供給パイプ215、冷却冷媒移送パイプ216及び冷却カバー部材212を用いて凝縮熱交換器を製造するものである。
冷却フィン形成部材27′は、例えばバーリング加工を施して略円環板状の形態を成し、内周径の大きさが低温部11の外周径と略同一、若しくは僅かに小さいものである。この冷却フィン形成部材27′は、冷却フィン部271と、規定部273とを備えて構成してある。冷却フィン部271は、周方向に沿って延在するものである。また、冷却フィン部271には、その上部、すなわち低温部11の上方側となる所定個所に導入孔211aが形成してある一方、その下部、すなわち低温部11の下方側となる所定個所に導出孔211bが形成してある。規定部273は、冷却フィン部271の外端縁及び内端縁のそれぞれから該冷却フィン部271の延在方向と直交する方向に向けて同一の長さだけ延在するものであり、冷却フィン形成部材27′が低温部11に配設されることにより、スペーサ部2111となる部位である。
そのような複数の冷却フィン形成部材27′を、互いの間隔を規定部273により規定された大きさに保持する一方、それぞれの導入孔211a及び導出孔211bが同一直線上に配置された状態で、低温部11が相対的に各冷却フィン形成部材27′の内部に圧入又はロウ付けされるようにして低温部11の外周面に配設する。これにより、各冷却フィン形成部材27′の冷却フィン部271は、低温部11の外周面に、該低温部11の外周方向に沿って、かつ該低温部11の軸方向に決められた間隔で配設されて上述した冷却フィン部材211′となる。また、規定部273は、上述したスペーサ部2111となって冷却冷媒流路Rの幅の大きさを規定する。更に、各冷却フィン形成部材27′の導入孔211aは、低温部11の上方側において該低温部11の軸方向に沿って配置されることになり、上述した冷却冷媒導入路213が形成される。また更に、各冷却フィン形成部材27′の導出孔211bは、低温部11の下方側において該低温部11の軸方向に沿って配置されることになり、上述した冷却冷媒導出路214が形成される。
そして、形成された冷却冷媒導入路213に冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151を挿通させて、該冷却冷媒供給パイプ215を固定させる。実施例1で述べたように、冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151は、上半分が切除されて半円筒状の形態を成している。一方、形成された冷却冷媒導出路214に冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161を挿通させて、該冷却冷媒移送パイプ216を固定させる。実施例1で述べたように、冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161は、下半分が切除されて半円筒状の形態を成している。
次いで、冷却カバー部材212を構成する冷却カバー本体2121を、冷却フィン形成部材27′が配設された低温部11が相対的に冷却カバー本体2121の内部に進入されるようにして、内周部分が冷却フィン形成部材のそれぞれの外周部分に接した状態で配設する。これにより、冷却フィン部271間には、冷却冷媒流路Rが構成される。そして、図には明示しないが、冷却カバー部材212を構成する冷却補助カバー(2122)を、内周部分が低温部11の外周面の各端部に溶接させ、かつ外周部分が冷却カバー本体2121の各端部の内周部分に溶接させる。これにより、各冷却補助カバーと、これに隣接する冷却フィン部271との間には、冷却冷媒流路Rが構成され、複数の冷却冷媒流路Rが外周面に並設された凝縮熱交換器を製造することができる。
以上説明したような凝縮熱交換器の製造方法によれば、複数の冷却フィン形成部材27′を、互いの間隔を規定部273により規定された大きさに保持した状態で、低温部11が相対的に各冷却フィン形成部材27′の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該低温部11の外周面に配設し、冷却フィン形成部材27′を含む低温部11の外周域を冷却カバー部材212で覆うことにより冷却冷媒流路Rを形成したので、低温部11の外周面に冷却冷媒流路Rの幅が略均一となるように製造することができる。そして、低温部11の外周面に冷却冷媒流路Rを構成したので、通過する冷却用冷媒に低温部11で発生した冷熱を直接伝達させることができる。これにより、熱伝達に伴う熱損失の発生を低減化させることができ、冷却用冷媒への冷熱の伝達効率を向上させることができる。従って、上記凝縮熱交換器によれば、スターリング冷凍機10の低温部11で発生した冷熱を良好に冷却用冷媒に伝達させることにより、熱交換効率を向上させることができる。
<実施例9>
図19は、本発明の実施例9となる熱交換器(凝縮熱交換器)の製造方法の一例について簡略的に示したものである。尚、ここでは、凝縮熱交換器についての製造方法について説明するが、放熱熱交換器の製造方法についても同様である。また、上述した実施例1〜8と同様の構成を有するものには、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例における熱交換器の製造方法、すなわち凝縮熱交換器の製造方法は、フィンベースリング50、冷却フィン形成部材28′、冷却冷媒供給パイプ215、冷却冷媒移送パイプ216および冷却カバー部材212aを用いて凝縮熱交換器を製造するものである。
冷却フィン形成部材28′は、例えばバーリング加工を施して略円環板状の形態を成し、内周径の大きさがフィンベースリング50の外周径と略同一、若しくは僅かに小さいものである。この冷却フィン形成部材28′は、冷却フィン部281と、規定部283とを備えて構成してある。冷却フィン部281は、周方向に沿って延在するものである。また、冷却フィン部281には、その上部、すなわちフィンベースリング50(低温部11)の上方側となる所定個所に導入孔211aが形成してある一方、その下部、すなわちフィンベースリング50(低温部11)の下方側となる所定個所に導出孔211bが形成してある。規定部283は、冷却フィン部281の外端縁及び内端縁のそれぞれから該冷却フィン部281の延在方向と直交する方向に向けて同一の長さだけ延在するものであり、冷却フィン形成部材28′がフィンベースリング50に配設されることにより、スペーサ部2111となる部位である。
そのような複数の冷却フィン形成部材28′を、互いの間隔を規定部283により規定された大きさに保持する一方、それぞれの導入孔211a及び導出孔211bが同一直線上に配置された状態で、フィンベースリング50が相対的に各冷却フィン形成部材28′の内部に圧入又はロウ付けされるようにしてフィンベースリング50の外周面に配設する。これにより、各冷却フィン形成部材28′の冷却フィン部281は、フィンベースリング50の外周面に、該フィンベースリング50の外周方向に沿って、かつ該フィンベースリング50の軸方向に決められた間隔で配設される。また、規定部283は、上述したスペーサ部2111となって冷却冷媒流路Rの幅の大きさを規定する。更に、各冷却フィン形成部材28′の導入孔211aは、フィンベースリング50の上方側において該フィンベースリング50の軸方向に沿って配置されることになり、上述した冷却冷媒導入路213が形成される。また更に、各冷却フィン形成部材28′の導出孔211bは、フィンベースリング50の下方側において該フィンベースリング50の軸方向に沿って配置されることになり、上述した冷却冷媒導出路214が形成される。
そして、形成された冷却冷媒導入路213に冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151を挿通させて、該冷却冷媒供給パイプ215を固定させる。冷却冷媒供給パイプ215の先端部2151は、上半分が切除されて半円筒状の形態を成している。一方、形成された冷却冷媒導出路214に冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161を挿通させて、該冷却冷媒移送パイプ216を固定させる。冷却冷媒移送パイプ216の先端部2161は、下半分が切除されて半円筒状の形態を成している。
次いで、冷却カバー部材212aを構成する冷却カバー本体2121aを、冷却フィン形成部材28′が配設されたフィンベースリング50が相対的に冷却カバー本体2121aの内部に進入されるようにして、内周部分が冷却フィン形成部材28′のそれぞれの外周部分に接した状態で配設する。これにより、冷却フィン部281間には、冷却冷媒流路が構成される。そして、図には明示しないが、冷却カバー部材212aを構成する冷却補助カバーを、内周部分がフィンベースリング50の外周面の各端部に溶接させ、かつ外周部分が冷却カバー本体2121aの各端部の内周部分に溶接させる。これにより、各冷却補助カバーと、これに隣接する冷却フィン部281との間には、冷却冷媒流路が構成される。
その後、フィンベースリング50を加熱して内周径を拡径させ、低温部11が相対的にフィンベースリング50の内部に進入されるようにして低温部11の外周面に配設し、その後フィンベースリング50を冷却することにより、該フィンベースリング50を低温部11に固定させ、凝縮熱交換器21を製造する。ここでは、フィンベースリング50を低温部11に固定させる手法として、低温部が相対的にフィンベースリングの内部に圧入されるようにしてフィンベースリングを低温部の外周面に固定させるいわゆる締まりばめの一種である、フィンベースリング50を一旦加熱した後に冷却するいわゆる焼ばめを用いて行ったが、本発明では、かかる焼ばめ以外の締まりばめ、例えば、冷やしばめ等を用いて行っても構わない。
以上説明したような凝縮熱交換器の製造方法によれば、外周面に冷却冷媒流路が形成されたフィンベースリング50を低温部11に固定させたことにより、冷却冷媒流路を通過する冷却用冷媒と、低温部11との間の面圧増大、均一接触が可能になり、熱抵抗の低減化を図ることができる。従って、熱交換効率を向上させることができる。
以上のように、本発明に係る熱交換器の製造方法は、例えばスターリング冷凍機等の冷凍機器に適用され、該スターリング冷凍機で発生した冷熱、あるいは高温排熱を冷媒に伝達させるのに有用である。
10 スターリング冷凍機
11 低温部
12 高温部
20 冷却系配管
21 凝縮熱交換器
211 冷却フィン部材
212 冷却カバー部材
2121 冷却カバー本体
2122 冷却補助カバー
213 冷却冷媒導入路
214 冷却冷媒導出路
215 冷却冷媒供給パイプ
2152 切欠部
2153 切欠部
216 冷却冷媒移送パイプ
2162 切欠部
2163 切欠部
22 蒸発熱交換器
23 液体ライン
24 気体ライン
27 冷却フィン部材
28 冷却フィン形成部材
30 放熱系配管
31 放熱熱交換器
311 放熱フィン部材
312 放熱カバー部材
3121 放熱カバー本体
3122 放熱補助カバー
313 放熱冷媒導入路
314 放熱冷媒導出路
315 放熱冷媒供給パイプ
3152 切欠部
3153 切欠部
316 放熱冷媒移送パイプ
3162 切欠部
3163 切欠部
R 冷却冷媒流路,放熱冷媒流路

Claims (6)

  1. 円筒状の熱発生端部より熱を発生する冷凍機器に適用され、発生した熱を冷媒に伝達させることにより熱交換を行う熱交換器の製造方法において、
    複数の円環板状の伝熱フィン形成部材を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持した状態で、熱発生端部が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該熱発生端部の外周面に配設し、
    前記伝熱フィン形成部材を含む熱発生端部の外周域をカバー部材で覆うことにより、前記熱発生端部の外周面に前記冷媒が通過するための流路を該熱発生端部の外周方向に沿って形成することを特徴とする熱交換器の製造方法。
  2. 円筒状の熱発生端部より熱を発生する冷凍機器に適用され、発生した熱を冷媒に伝達させることにより熱交換を行う熱交換器の製造方法において、
    複数の円環板状の伝熱フィン形成部材を、互いの間隔を予め決められた大きさに保持した状態で、円筒状のベース部材が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該ベース部材の外周面に配設し、
    前記伝熱フィン形成部材を含むベース部材の外周域をカバー部材で覆うことにより、前記ベース部材の外周面に前記冷媒が通過するための流路を該ベース部材の外周方向に沿って形成し、
    前記流路が形成されたベース部材を、前記熱発生端部が相対的にベース部材の内部に圧入されるようにして該熱発生端部の外周面に配設したことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  3. 前記冷凍機器は、スターリング冷凍機であり、前記熱発生端部は冷熱を発生する低温部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
  4. 前記冷凍機器は、スターリング冷凍機であり、前記熱発生端部は高温排熱を発生する高温部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
  5. 前記伝熱フィン形成部材の外縁部分及び内縁部分の少なくとも一方には規定部が形成されて成り、
    前記伝熱フィン形成部材を、互いの間隔を前記規定部により規定された大きさに保持した状態で、熱発生端部が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該熱発生端部の外周面に配設したことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器の製造方法。
  6. 前記伝熱フィン形成部材の外縁部分及び内縁部分の少なくとも一方には規定部が形成されて成り、
    前記伝熱フィン形成部材を、互いの間隔を前記規定部により規定された大きさに保持した状態で、円筒状のベース部材が相対的に各伝熱フィン形成部材の内部に圧入又はロウ付けされるようにして該ベース部材の外周面に配設したことを特徴とする請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
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