JP2010210139A - 水冷凝縮器及び冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】二重管構造に設けられた水冷凝縮器であって、冷却水を通すように冷却水の供給源に接続される内管10と、前記内管10の外側に設けられ、前記内管10との間に冷媒を通すように冷凍回路に接続される外管20とを備え、前記外管20にはスパイラル状の溝30が形成され、該スパイラル状の溝30は、谷部分が前記内管10の外周面へ実質的に接触する程度の深さに設けられている。
【選択図】図1
Description
そこで本発明の目的は、二重管構造における内管の外周面と外管の内周面との間隔を全周に亘って実質的に均一にすることができ、凝縮性能を著しく向上できる水冷凝縮器及び冷凍サイクル装置を提供することにある。
本発明にかかる水冷凝縮器の一形態によれば、二重管構造に設けられた水冷凝縮器であって、冷却水を通すように冷却水の供給源に接続される内管と、前記内管の外側に設けられ、前記内管との間に冷媒を通すように冷凍回路に接続される外管とを備え、前記外管にはスパイラル状の溝が形成され、該スパイラル状の溝は、谷部分が前記内管の外周面へ実質的に接触する程度の深さに設けられている。
また、本発明にかかる水冷凝縮器の一形態によれば、前記スパイラル状の溝は、前記外管の冷媒の出口側における溝のピッチの方が、前記外管の冷媒の入口側における溝のピッチよりも小さいことを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる冷凍サイクル装置の一形態によれば、前記の水冷凝縮器が接続されていることを特徴とする。
この水冷凝縮器1は、二重管構造に設けられており、水冷式の冷凍サイクル装置(図5参照)に用いられるものである。この水冷凝縮器1としては、図1及び4に示すように二重管が円形に且つ多段(n段)に巻回されて形成されている。
20は外管であり、内管10の外側に設けられ、内管10との間である流路15に冷媒を通すように冷凍回路に接続される。なお、冷媒としては、例えば、オゾン層を破壊しないフロンガスや、炭酸ガスを利用することができる。
本形態例では、どちらの管も金属管であって、内管10が銅材で設けられ、外管20がステンレススチールによって設けられている。
そのスパイラル状の溝30は、谷部分31が内管10の外周面11へ実質的に接触する程度の深さに設けられている。つまり、外管20の内周面23であって谷部分31の最も窪んで深い部分が、内管10の外周面11へ接触するか、接触するほどに近接する深さまでスパイラル溝加工によって成形されている。
本形態例のように冷媒が気体である場合、内管10が偏って通気断面形状のバランスが崩れると、気体の圧縮性に由来して、通過流速の速い部分と遅い部分との差が大きくなり易い。そのように内管10が偏った場合には、熱交換性能が著しく低下しやすいが、本発明によれば、その問題を適切に解消できる。
さらに、内管10の外管20に対する片寄りがなくなるため、製品ごとの特性のバラツキがなくなる。このため、製品に対する信頼性を向上できる。
このように本発明にかかる水冷凝縮器によればその性能を向上できる。そのため、同一の凝縮能力を有する凝縮器であれば、小型化が可能であり、製品の小型化に寄与できる。また、製品を構成するパイプ長を短くすることができ、製造コストを低減できる。
前述したように、外管20の谷部分31の最も窪んで深い部分が、内管10の外周面11に、実質的に螺旋の線状に接触することで、内管10を適切に保持できる。
図2(A)に示すように、スパイラル状の溝30が3本であると、3点支持になるため、内管10が外管20の中心に位置するように、その内管10が外管20によってバランスよく保持される。なお、図2(A)は本発明の水冷凝縮器に係る二重管の横断面図であり、図2(B)はその部分側面図である。
また、溝のピッチは、図1及び3に示すように所定の区間ごとに段階的に変える形態であってもよいし、その溝のピッチを順次連続的に徐々に変える形態にしてもよい。
本発明のような水冷凝縮器では、熱交換によって冷媒の気体から液体への相変化が生じる。これに伴い、その冷媒の単位質量当たりの体積である比容積が変化する。本形態例では、その冷媒の比容積の変化に対応させて、スパイラル状の溝30のピッチを変化させてある。図3(A)に示すように、冷媒が気体状態のときは、比容積が大きいので、スパイラル状の溝30の角度を緩やかにして、抵抗を少なくしている。また、図3(B)に示すように、冷媒が液体状態のときは、比容積が小さいので、スパイラル状の溝30の角度をきつくして、冷媒の流路長を長くしている。これによれば、外管20を長くすることなく、冷媒の各経過状態に対応させ、その比容積に対する適切な熱交換流路の長さを確保できる。これにより、熱交換効率を向上させ、凝縮性能を向上できる。
そのように外管20を長くできるということは、表面積を増やせることになり、周囲温度が冷媒の温度より低いときは外気による冷却効果が得られる。従って、内管10内を流れる冷却水の流量を少なくでき、省エネルギー効果が得られる。
蒸発器4を冷却器又は吸熱器として利用すれば、冷凍又は冷蔵等の冷却装置をして利用できる。また、水冷凝縮器1を放熱器として利用すれば、温水器等の加熱装置として利用できる。
10 内管
11 外周面
20 外管
21 冷媒の入口側
22 冷媒の出口側
23 内周面
30 スパイラル状の溝
31 谷部分
32 山部分
Claims (5)
- 二重管構造に設けられた水冷凝縮器であって、
冷却水を通すように冷却水の供給源に接続される内管と、
前記内管の外側に設けられ、前記内管との間に冷媒を通すように冷凍回路に接続される外管とを備え、
前記外管にはスパイラル状の溝が形成され、該スパイラル状の溝は、谷部分が前記内管の外周面へ実質的に接触する程度の深さに設けられていることを特徴とする水冷凝縮器。 - 前記スパイラル状の溝が多条に設けられていることを特徴とする請求項1記載の水冷凝縮器。
- 前記スパイラル状の溝は、前記外管の冷媒の出口側における溝のピッチの方が、前記外管の冷媒の入口側における溝のピッチよりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の水冷凝縮器。
- 前記外管の材料は、前記内管の材料に比べて、スパイラル状の溝加工の分を見込んで長く設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水冷凝縮器。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の水冷凝縮器が接続されていることを特徴とする冷凍サイクル装置。
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