JP7056669B2 - 圧電部品、センサおよびアクチュエータ - Google Patents

圧電部品、センサおよびアクチュエータ Download PDF

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Description

本発明は、圧電部品、センサおよびアクチュエータに関する。
圧電セラミックを主体とした圧電デバイスはアクチュエータや各種センサ類に広く使用されている。例えば、圧電アクチュエータでは、入力された電気的エネルギーが逆圧電効果により機械的エネルギーに変換され、各種電子機器の駆動を制御する。また、圧電センサでは、入力された機械的エネルギーが圧電効果により電気的エネルギーに変換されて、電気信号として圧力値や加速度等を測定することができる。
圧電デバイスは、従来、基板に圧電セラミックを貼り合わせる方法や、基板に圧電体ペーストを塗布する方法などにより、形成されていた。しかし、これらの方法では基板が必要であるため、圧電デバイスの薄層化には限界があった。また、基板が大きくたわむことができないために、圧電デバイスがたわみセンサ等として十分に機能しないという問題があった。
このため、基板を用いずに圧電デバイスを製造する方法が提案されている。例えば、国際公開第2015/166914号(特許文献1)には、ニオブ酸アルカリ系圧電セラミックと卑金属を含む焼結金属とを共焼結することにより、基板を用いずにクラック等の発生が抑制された圧電素子を製造する方法が開示されている。
なお、圧電素子の破損を防ぐために、導電膜に絶縁膜を塗布した圧電デバイス(特許文献2:国際公開第2017/073317号)や、樹脂フィルム基板上に圧電体層を設けてなる圧電素子を保護フィルムで保護した圧電デバイス(特許文献3:特開2000-337971号公報)などが開示されている。
国際公開第2015/166914号 国際公開第2017/073317号 特開2000-337971号公報
しかしながら、特許文献1に記載の圧電素子であっても、その厚みが薄い(100μm以下である)場合は、圧電素子が大きくたわんだときなどに、クラックが入ってしまう可能性があった。また、特許文献2では、電極引き出しのために絶縁膜が一部開口している部分が存在するため、たわんだときにその部分でクラックが入りやすいと考えられる。また、特許文献3では、圧電体材料として、鉛系の圧電セラミック材料(主に、PZT:チタン酸ジルコン酸鉛)などを用いているため、基板が必要であった。また、水熱合成法にて材料を形成しているため、組成制御が難しく所望の特性が得られず、特性ばらつきが大きいという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、圧電素子を備える圧電部品において、圧電素子が基板を含まず、圧電素子の厚みが薄い(100μm以下である)場合でも、圧電素子の破損を抑制することのできる圧電部品、それを備えるセンサおよびアクチュエータを提供することを目的とする。
〔1〕圧電セラミック層と、前記圧電セラミック層の少なくとも一方の主面に設けられた卑金属を含む焼結金属層と、を含む圧電素子を備え、
前記圧電セラミック層は、ペロブスカイト型化合物を主要物質として含み、
前記主要物質は、ニオブと、アルカリ金属と、酸素とを含み、
前記圧電セラミック層に含まれる全物質の総モル量に対する前記主要物質の含有量が90モル%以上であり、
前記圧電素子の厚みが100μm以下であり、
前記圧電素子の両主面全面が弾性体からなる保護層に被覆されている、圧電部品。
〔2〕さらに圧電素子の端面が前記保護層に被覆されている、〔1〕に記載の圧電部品。
〔3〕保護層の厚みT4が、焼結金属層の厚みT1と圧電セラミック層の厚みT2の合計の厚みTの3倍以上である、〔1〕または〔2〕に記載の圧電部品。
〔4〕保護層の厚みT4が10cm以下である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の圧電部品。
〔5〕弾性体はアスカーC硬度が5以上150以下である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の圧電部品。
〔6〕弾性体はヤング率が0.05GPa以上8GPa以下である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の圧電部品。
〔7〕弾性体は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ乳酸、テフロン(登録商標)、シリコーンおよびウレタンからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の圧電部品。
〔8〕前記保護層の前記圧電素子に接する面とは反対側の主面に、さらに補強部材を備える、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の圧電部品。
〔9〕前記補強部材は、炭素繊維、ガラス繊維、セルロース繊維および金属繊維からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、〔8〕に記載の圧電部品。
〔10〕前記圧電素子と電気的に接続される導線をさらに備える、〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の圧電部品。
〔11〕導電性シートをさらに備え、
前記導線は、前記導電性シートを介して前記圧電素子に接続される、〔10〕に記載の圧電部品。
〔12〕前記導線は、前記導電性シートを介して前記圧電素子と離れた位置で接続される、〔11〕に記載の圧電部品。
〔13〕前記導線は、導電性接着剤により前記圧電素子に接続され、
前記導電性接着剤は、導電性フィラーを含むエポキシ系またはシリコーン系樹脂を含む、〔10〕~〔12〕のいずれかに記載の圧電部品。
〔14〕前記導線は、導電性接着剤により前記圧電素子に接続され、
前記導電性接着剤は、はんだおよび熱硬化性樹脂を含む、〔10〕~〔13〕のいずれかに記載の圧電部品。
〔15〕〔1〕~〔14〕のいずれかに記載の圧電部品を備えるセンサ。
〔16〕〔1〕~〔14〕のいずれかに記載の圧電部品を備えるアクチュエータ。
本発明によれば、圧電素子を備える圧電部品において、圧電素子が基板を含まず、圧電素子の厚みが薄い(100μm以下である)場合でも、圧電素子の破損を抑制することのできる圧電部品、それを備えるセンサおよびアクチュエータを提供することができる。
実施形態1の圧電部品の模式的な断面図である。 実施形態1の圧電素子の変形例の模式的な断面図である。 実施形態2の圧電素子の模式的な断面図である。 実施形態1の圧電部品全体の写真である。 実施形態3の圧電部品の一例を示す模式的な断面図である。 実施形態4の圧電部品の一例を示す模式的な断面図である。 実施形態5の圧電部品の一例を示す模式的な断面図である。 実施例の3点曲げ試験を説明するための模式図である。 圧電素子の厚みと発生電荷の関係を説明するための模式図である。 比較試験の圧電部品の3点曲げ試験を示す模式的な断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
<実施形態1>
図1および図4を参照して、本発明の圧電部品100は、圧電セラミック層2と、圧電セラミック層2の少なくとも一方の主面に設けられた卑金属を含む焼結金属層1と、を含む圧電素子10を備える。さらに、圧電素子10は、圧電セラミック層2の焼結金属層1と反対側の表面に外部電極層3を有していてもよい。
(保護層)
圧電素子10は、両主面全面が弾性体からなる保護層4に被覆されている。圧電セラミック層2および焼結金属層1が露出しないように、圧電素子10の両主面全面が(好ましくは均等に)保護層4によって被覆されることで、圧電素子10にかかる応力が分散し、比較的大きな応力が加えられた場合でも、圧電素子の破損を防ぐことができる。
また、圧電素子10は、保護層4に覆われることで、圧電部品100の内部に埋め込まれていることになるため、圧電部品の内部のひずみを測定することができる。これに対し、弾性体等の表面に圧電素子を後から貼り付けた場合、圧電部品の内部のひずみを測定することはできない。また、圧電素子を内部に埋め込む場合、圧電素子を後から貼り付ける場合に比べて、圧電部品やそれを用いた圧電センサ、アクチュエータ等の製造における工程とコストを削減することができる。
保護層4は、たとえば射出成型法によって形成され得る。具体的には、圧電素子10を射出成型用の金型内の所定の位置に配置した状態で、保護層の材料となる弾性体の原料を金型内に射出することで、圧電素子10を弾性体からなる保護層4で被覆することができる。また、弾性体の原料を含むスラリーを圧電素子10の両主面に塗布し、硬化させて、保護層4を形成することもできる。
なお、有機材料からなる圧電素子は耐熱温度が低いため、通常は射出成型で保護層を形成することはできないが、本発明に用いられる圧電素子は耐熱温度が高く、射出成型で保護層を形成することが可能である。また、従来の鉛系の圧電セラミックを用いた圧電素子は基板が必要であったが、本発明に用いられる圧電素子は基板が必要ないため応答性が高い。本発明は、そのような高応答性の圧電素子を射出成型等により、樹脂材料等(保護層4)の内部に収納できる点でも有意義である。
圧電素子10の両主面だけでなく、さらに圧電素子10の端面(両主面以外の圧電素子10の表面)が保護層4に被覆されていることが好ましい。これにより、圧電素子10の端部の破損が抑制され、本発明の圧電素子の破損を抑制する効果がさらに高められる。また、圧電素子10の両主面全面および端面が、水分を透過しない弾性体からなる保護層4に被覆されている場合、圧電素子10が水分にさらされないため、圧電素子10の耐久性(耐湿性等)をより向上させることができる。
本発明において、好ましくは、保護層4の厚みT4が、焼結金属層1の厚みT1と圧電セラミック層2の厚みT2の合計の厚みTの3倍以上である。ここで、厚みTには、焼結金属でない電極(外部電極層3など)の厚みは含まれない。なお、保護層4の厚みT4とは、圧電セラミック層2の主面に垂直な方向の厚みをいい、端面に垂直な方向の厚み(長さ)は特に限定されない。保護層の厚みT4がこの範囲である場合に、圧電素子10の強度をより高めることができる。圧電素子10の主面に接する上下の保護層の厚みは、同じであっても、異なっていてもよく、上下の保護層のうち、少なくとも一方の保護層の厚みT4が上記の範囲にあればよい。なお、上下の保護層の厚みが異なっている場合(圧電素子が圧電部品の中間に位置していない場合)、上下の保護層の厚みが同じである場合に比べて、応力の伝達が起こりやすい。
本発明において、好ましくは、保護層4の厚みT4が50μm以上10cm以下である。保護層の厚みT4が10cmより大きい場合、応力の伝達が小さく、応答信号が得られにくくなる。また、保護層の厚みT4が50μm未満である場合、応力を十分に分散させることができず、圧電素子の欠損を抑制する効果が不十分となることがある。
本発明において、弾性体とは、一定未満の力を加えると変形するが、力を除くともとの形にもどる物体をいう。弾性体の構成材料としては、例えば、樹脂、ゴムなどから構成される。これらの構成材料の状態は、例えば、固体、ゲルなどである。
弾性体は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ乳酸、テフロン(登録商標)、シリコーンおよびウレタンからなる群より選ばれる少なくとも1つ(の樹脂)を含むことが好ましい。
弾性体のアスカーC硬度は、好ましくは5以上150以下であり、より好ましくは5以上100以下である。弾性体がこの範囲にある場合に、圧電素子の強度をさらに高めて、圧電素子の破損をより確実に抑制することができる。アスカーC硬度は、アスカーゴム硬度計C型(例えば、高分子計器株式会社製)を用いて測定することができる。なお、アスカーC硬度は、弾性体がゲルまたはゴムである場合に、弾性体の硬度(弾性的性質)を適切に表すことができる指標(弾性率)である。
弾性体は、好ましくは、ヤング率が0.05GPa以上8GPa以下である。弾性体がこの範囲にある場合に、圧電素子の強度をさらに高めて、圧電素子の破損をより確実に抑制することができる。なお、ヤング率は、弾性体が樹脂(硬化樹脂)などである場合に、弾性体の弾性的性質を適切に表すことができる指標である。
(圧電素子)
本発明の圧電部品100に用いられる圧電素子10において、圧電セラミック層2は、ペロブスカイト型化合物を主要物質として含む。主要物質は、ニオブと、アルカリ金属と、酸素とを含み、圧電セラミック層2に含まれる全物質の総モル量に対する上記主要物質の含有量が90モル%以上である。圧電素子10の厚みは、100μm以下である。
圧電素子10としては、例えば、国際公開第2015/166914号に記載の圧電素子を適当に用いることができる。圧電素子が固い基板を含む場合、圧電素子は大きくたわむことができないが、本発明における圧電素子は基板が必要ないため、応力によってたわみやすく、センサとして高精度に機能する。
基板を含まない圧電素子10を薄膜化することによって、同一の大きさの力が加わった場合に、発生電荷を大きくすることができる。同様に、圧電デバイスを駆動させる場合に、圧電素子が薄いと印加電圧を低くすることができる。
以下、図9を参照して圧電素子の厚さと電荷の関係を説明する。圧電素子(長さL、幅b、厚みt)に力Fを加えた場合、曲げ応力σは曲げモーメントM、断面係数Zを用いて、式(1)のように表される。
Figure 0007056669000001
圧電方程式から、電界Eは、圧電定数d、曲げ応力σ、誘電率εを用いて式(2)のように表される。
Figure 0007056669000002
圧電素子は、コンデンサであるので、電荷Q、静電容量C、電圧Vを用いて式(3)のように表される。
Figure 0007056669000003
すなわち、圧電素子の厚みtが小さくなると、1/tで発生電荷が増大し、応答信号が増える。このため、S/N比を大きくすることができる。
図1を参照して、本実施形態の圧電素子10は、たとえば平板状である。圧電素子10は、卑金属を含む焼結金属層1と、焼結金属層1上に焼結金属層1と一体に設けられた圧電セラミック層2と、圧電セラミック層2上に設けられた外部電極層3とを備えている。ここで、焼結金属層1および外部電極層3は、それぞれ、圧電セラミック層2の互いに向かい合う下面および上面に設けられており、焼結金属層1と外部電極層3とは圧電セラミック層2を介して互いに向かい合っている。
卑金属を含む焼結金属層1は、卑金属の結晶粒の複数が互いに接して固着している構造を有している。ここで、卑金属は、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)およびオスミウム(Os)以外の金属である。焼結金属とは、圧電セラミックの焼結前には金属粉末状態であるが、圧電セラミックと同時に共焼結されて薄板金属となったものを指す。なお、内部電極は広義には焼結金属に含まれるが、ここでは、主面の両側に圧電セラミック層2が存在する焼結金属を「内部電極」と定義し、主面の片側にのみ圧電セラミック層2が存在する焼結金属を「焼結金属層」と定義する。
焼結金属層1を低コストで形成するためには、焼結金属層1に用いられる卑金属としては、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、およびアルミニウム(Al)からなる群から選択された少なくとも1種を含む金属を用いることが好ましく、NiおよびCuの少なくとも一方を含む金属を用いることがより好ましく、Niを用いることがさらに好ましい。特に圧電素子の厚みが薄い(例えば、100μm以下)場合において、卑金属としてNiを用いることで、Cuを用いるよりもマイグレーションが発生を抑制できる利点がある。
圧電セラミック層2は、ペロブスカイト型化合物を主要物質として含んでおり、主要物質は、ニオブ(Nb)と、アルカリ金属と、酸素(O)とを含んでおり、圧電セラミック層2に含まれる全物質の総モル量に対する主要物質の含有量は90モル%以上となっている。
なお、上記の主要物質としてのペロブスカイト型化合物には、タンタル(Ta)が含まれていてもよい。
また、主要物質(ペロブスカイト型化合物)以外の副物質としては、たとえば、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、錫(Sn)、マンガン(Mn)、Ni、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)およびルテチウム(Lu)からなる群から選択された少なくとも1種を挙げることができる。
圧電セラミック層2は、焼結金属層1と一体に設けられている。すなわち、焼結金属層1と圧電セラミック層2との接合界面において、焼結金属層1に含まれる卑金属の結晶粒と、圧電セラミック層2に含まれる圧電セラミックの結晶粒とが接して固着していることによって、焼結金属層1と圧電セラミック層2とが一体となって接合されている。
外部電極層3は、たとえば卑金属等の導電性材料を含み、圧電セラミック層2に外部から電流を注入、または圧電セラミック層2から外部に電流を取り出すことができる部材であれば特に限定されない。外部電極層3は、圧電セラミック層2の焼結後に、たとえばスパッタ法、蒸着法、または金属ペーストの焼き付け法などによって形成される。
また、圧電素子10に形成されている全ての電極が焼結金属層1であることが好ましい。実施形態1における外部電極層3が焼結金属層1である圧電素子の変形例を図2に示す。この場合、圧電セラミック層2と外部電極層3とが一体に設けられているため、圧電セラミック層2と外部電極層3との接合界面において、圧電セラミック層2に含まれる圧電セラミックの結晶粒と、外部電極層3に含まれる卑金属等の導電性材料の結晶粒と、が接して固着している。これによって、圧電セラミック層2と外部電極層3との接合をより強固なものとし、圧電セラミック層2からの外部電極層3の剥がれの発生を効果的に抑制することができる。
(圧電素子の製造方法)
以下、実施形態1の圧電素子10の製造方法の一例について説明する。
まず、圧電セラミック粉末および卑金属粉末を用意する。
圧電セラミック粉末は、後述する共焼結によって、圧電セラミック層2となる物質である。圧電セラミック粉末は、たとえば、主要物質となるペロブスカイト型化合物の含有量が90モル%以上となるように、少なくともNbの酸化物粉末とアルカリ金属の炭酸塩粉末とを秤量した後に、これらを混合して圧電セラミック素原料粉末を作製し、これを仮焼した後に粉砕することによって得ることができる。圧電セラミック粉末は、他の物質と組み合わされて、または他の物質と組み合わされないで、たとえば、シート状、テープ状またはペースト状等の粉末状以外の形態とされていてもよい。
卑金属粉末は、後述する共焼結によって、卑金属を含む焼結金属層1となる物質である。卑金属粉末も、他の物質と組み合わされて、または他の物質と組み合わされないで、たとえば、シート状、テープ状またはペースト状等の粉末状以外の形態とされていてもよいが、シート状またはテープ状であることで均一となり、圧電素子10の厚みが薄い場合は卑金属粉末の焼結が均一となるため、圧電素子10が破損しにくくなる。そのため、卑金属粉末の形態はシート状またはテープ状であることがより好ましい。
次に、卑金属粉末と圧電セラミック粉末とを重ね合わせる。卑金属粉末と圧電セラミック粉末とを重ね合わせる方法は、特に限定されないが、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の基材の表面上に、たとえば、シート状またはテープ状の卑金属粉末を設置した後に、卑金属粉末上に、たとえば、シート状、テープ状またはペースト状の圧電セラミック粉末を設置する方法等を用いることができる。なお、共焼結前にPETフィルムは剥離する。
次に、卑金属粉末と圧電セラミック粉末とを重ね合わせた状態で共焼結を行うことによって、焼結金属層1と圧電セラミック層2とが一体化する。焼結金属層1と圧電セラミック層2との接合界面においては、焼結金属層1に含まれる卑金属の結晶粒と、圧電セラミック層2に含まれる圧電セラミックの結晶粒とが接して固着することにより焼結金属層1と圧電セラミック層2とが一体化するため、焼結金属層1と圧電セラミック層2との間の強固な接合強度が発現する。
なお、圧電セラミック層2および焼結金属層1を含む圧電素子10を形成する場合、あるいは内部電極を含んだ圧電セラミック層2および焼結金属層1を含む圧電素子10を作製する際には、これらの圧電素子をZrO2、Al23およびSiO2からなる群から選択された少なくとも1つ以上の物質を主成分として含む2枚のセラミックで挟み、共焼結することが好ましい。セラミックは、緻密であっても、空隙が存在していてもよい。セラミックは板状であっても、塊状であっても、面を有していてもよい。このようにすることで、共焼結の際の意図しない変形を抑制することができる。
ここで、卑金属粉末と圧電セラミック粉末との共焼結は、卑金属粉末に含まれる卑金属(焼結金属層1に含まれる卑金属)と当該卑金属の酸化物とが平衡となる酸素分圧の1000倍以下の酸素分圧の雰囲気下で行われることが好ましい。卑金属と卑金属の酸化物との平衡酸素分圧よりも雰囲気の酸素分圧が高くなると卑金属の酸化が進行する傾向にあるが、卑金属の酸化は急激に進行するわけではないため、卑金属と卑金属の酸化物との平衡酸素分圧の1000倍を共焼結雰囲気の酸素分圧の上限とした場合でも、卑金属の酸化を抑制しながら卑金属粉末の焼結を進行させることができ、たとえばNiOまたは酸化銅(Cu2O)等の卑金属の酸化物の含有を抑制して焼結金属層1を形成することができる。
その後、圧電セラミック層2の焼結金属層1と反対側の表面に外部電極層3を形成することによって、実施形態1の圧電素子10を製造することができる。
外部電極層3を形成する材料は伝導性があればよく、たとえば銀、金、白金、ニッケル、または銅などである。外部電極層3の形成方法も特に限定されるものではなく、たとえばスパッタ法、蒸着法、金属粉末または金属粉ペーストを焼き付ける方法などがある。
実施形態1においては、卑金属粉末と圧電セラミック粉末との共焼結によって焼結金属層1と圧電セラミック層2とを形成することができる。このため、基板を用いずに、従来に比べて焼結金属層1および圧電セラミック層2のそれぞれを薄くし、圧電素子の厚さを100μm以下にすることができる。また、共焼結後の冷却時には、圧電セラミック層2は焼結金属層1から圧縮応力を受けることになるが、焼結金属層1と圧電セラミック層2とは一体に形成され、その接合強度が高いことから、当該圧縮応力に起因する圧電セラミック層2の剥がれも抑制することができる。
なお、特開2000-337971号公報に開示されている圧電素子では、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)薄膜などの圧電セラミックが、樹脂フィルム基板上のチタン薄膜電極の表面に水熱合成で成膜されるため、樹脂フィルムが軟化してしまわないように水熱合成時の温度に上限があり、圧電材料が低温で結晶化する物質に限定されてしまう。また、水熱合成は、組成制御性が低いため、所望の特性の結晶膜を得ることが難しいと考えられる。これに対して、本発明においては、基板を用いずに圧電素子を作製できるため、基板の材質等による制限を受けない利点がある。また、本発明において、固相法を用いて圧電素子を作製することができ、この場合、組成制御性が高く、所望の特性の結晶膜(圧電素子)が得られ易い。
<実施形態2>
本実施形態の圧電部品は、図1に示す圧電部品100における圧電素子10を図3に示す圧電素子10に変更した点で実施形態1とは異なる。それ以外の点は、実施形態1と同様である。
実施形態2に用いられる圧電素子10は、焼結金属層1と一体に形成された例えば略直方体形状の圧電セラミック層2を有する。圧電セラミック層2は内部に2本の第1の内部電極11と2本の第2の内部電極12とを備えており、圧電セラミック層2の互いに向かい合う第1の側面21および第2の側面22にそれぞれ第1の接続電極31および第2の接続電極32を備えている。なお、実施形態2においては、第1の内部電極11および第2の内部電極12をそれぞれ2本ずつとしているが、第1の内部電極11および第2の内部電極12の本数は特に限定されるものではなく、1本ずつであってもよく、3本以上ずつであってもよい。また、第1の内部電極11の本数と第2の内部電極12の本数とは必ずしも同一である必要はなく、異なっていてもよい。
本実施形態において、焼結金属層1の厚みT1と圧電セラミック層2の厚みT2の合計の厚みTには、焼結金属である内部電極の厚みが含まれる。
また、外部電極層3は、圧電セラミック層2と一体に設けられていることが好ましい。すなわち、圧電素子10に形成されている全ての電極が焼結金属および内部電極であってもよい。
<実施形態3>
図5に示すように、上記実施形態1および2で挙げられた圧電部品100は、保護層4の圧電素子10に接する面とは反対側の主面に、さらに補強部材6を備えていてもよい。補強部材6は、例えば保護層4の圧電素子10に接する面とは反対側の主面、すなわち圧電素子10に接していない主面の全面を被覆していてもよく、さらに保護層4または圧電素子10の端面を被覆していてもよい。補強部材6は、保護層4の圧電素子10と接する面とは反対側の主面のうち一面を被覆していてもよいし、上下両面を被覆していてもよい。保護層4の主面全面は、好ましくは補強部材6によって均等に被覆されている。保護層4の上下両面に補強部材6を備える場合、補強部材6の上下の厚みは同じであってもよいし、異なっていてもよい。圧電部品100が補強部材6を備えることにより、破断が生じるストロークまで圧電部品100が曲がることを防ぐことができる。
補強部材6の厚みは、好ましくは10μm~5mmであり、より好ましくは50μm~3mmである。補強部材6の厚みが小さすぎると、十分な補強性を得ることができず、圧電素子10の破断を十分に抑制できない可能性がある。補強部材6の厚みが大きすぎると、応力の伝達が小さく、応答信号が得られにくくなる虞がある。
補強部材6としては、保護層4を構成する弾性体よりも硬い、すなわちJIS K 7074(1988)で代表されるような曲げ試験方法による曲げ強度が高い物質を材料として用いることが好ましく、例えば曲げ強度が100MPa以上である材料を用いることがより好ましい。補強部材6は、炭素繊維、ガラス繊維、セルロース繊維、金属繊維からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましく、補強部材6としてはこれらを含む樹脂をシート状にした物を用いることができる。
<実施形態4>
実施形態1~3の圧電部品100は、圧電素子10と電気的に接続される導線5をさらに備えてもよく、導線5は圧電素子10に直接的にまたは間接的に接続されていてもよい。導線5は、例えば圧電素子10の焼結金属層1または外部電極層3と接続されている。図6に示すように、導線5は導電性接着剤51により圧電素子10と接続されていてもよい。導電性接着剤51を介して接続されることで、圧電素子10から発生する電圧を測定することができる。
導電性接着剤51は、導電性を有する接着剤であれば特に限定されないが、例えば導電性フィラーを含む樹脂が挙げられる。導電性フィラーとしては、例えば金属フィラー、金属被覆樹脂フィラー、カーボンフィラー及びそれらの混合物を使用することができる。金属フィラーとしては、金粉、銀粉、銅粉、ニッケル粉、アルミ粉などが挙げられる。これらの導電性フィラーは、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。粒径および形状は、適宜設定することができる。導電性接着材51に用いられるバインダー樹脂としては、例えばエポキシ系、ウレタン系、シリコーン系、アクリル系、ポリアミド系、その他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等が挙げられる。導電性の観点からは、導電性フィラーとして銀粉、およびバインダー樹脂としてエポキシ系樹脂またはシリコーン系樹脂を用いることが好ましい。また、導電性接着剤51は、はんだを含んでもよく、はんだおよび熱硬化性樹脂を含んでもよく、フラックス成分を含んでいてもよい。
<実施形態5>
実施形態1~4の圧電部品100は、さらに導電性シート52を含み、導線5は導電性シート52を介して圧電素子10に接続されていてもよい。図7に示すように、導電性シート52は、導電性接着剤51によって圧電素子10に接続されていてもよい。導電性シート52としては特に限定されないが、例えば金属を主成分として形成され得る。導電性シート52に用いられる金属としては、例えば銀、銅、金、ニッケル、アルミニウム等が挙げられる。導電性シート52は、例えば上記金属を主成分とする金属板としてもよいし、金属箔とすることもできる。金属板とする場合、その厚みは、例えば50μm~500μmとすることができる。金属箔とする場合、焼結金属層1または外部電極層3に、上記金属を含む塗工液を塗布して乾燥することで金属箔を形成することができ、その厚みは例えば5μm~50μmとすることができる。導電性シート52を介して圧電素子10と導線5とが離れた位置で接続される場合、好ましくは図7に示すように、圧電部品100の主面に垂直な方向から見て(投影して)、圧電素子10と導線5とが重ならない位置で接続されている場合、圧電素子10にかかる応力が低減され、圧電素子10の破断をより抑制しやすくなる。
(圧電素子の作製)
まず、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸リチウム(Li2CO3)、酸化ニオブ(Nb25)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、炭酸マンガン(MnCO3)および酸化イッテルビウム(Yb23)のそれぞれの粉末を用意した。
次に、固溶体を形成するニオブ酸アルカリ金属化合物とジルコン酸カルシウムとの比率が98:2となり、かつアルカリ金属(K、NaおよびLi)のモル比がK:Na:Li=0.45:0.53:0.02となるように、K2CO3、Na2CO3、Li2CO3、Nb25、CaCO3、およびZrO2のそれぞれの粉末を秤量した。また、上記固溶体100モルに対して、ZrO2が3モル、MnOが5モル、Yb23が0.25モルとなるように、ZrO2、MnCO3およびYb23のそれぞれの粉末を秤量した。
次に、上記のように秤量した粉末を、PSZボールが内有されたポットミルに投入し、エタノールを溶媒にして約90時間ポットミルを回転して、湿式で混合することにより圧電セラミック素原料粉末を得た。そして、得られた圧電セラミック素原料粉末を乾燥した後、900℃の温度で仮焼し、その後、粉砕することによって、[100{0.98(K0.450.53Li0.02)NbO3-0.02CaZrO3}+3ZrO2+5MnO+0.25Yb23]の組成式で表される圧電セラミック粉末を得た。
次に、上記のようにして得られた圧電セラミック粉末を、有機バインダ、分散剤、アセトン、可塑剤、およびPSZボールとともにポットミルに投入し、ポットミルを回転させながら湿式で十分に混合し、ドクターブレード法でシート成形を行い、圧電セラミックシートを得た。
また、圧電セラミック粉末のシート成形と同様に、Ni粉末と有機バインダ等をポットミルに投入して回転させながら十分に混合し、ドクターブレード法でシート成形を行い、卑金属粉末シートを得た。
次に、PETフィルム上に、焼結金属層1となる卑金属粉末シートを貼り付けた。卑金属粉末シート上に、圧電セラミックシートを重ね、さらに卑金属粉末シートを積層した。PETフィルムを剥離した後、積層体を静水圧加圧し、その後Ni-NiO平衡酸素分圧の0.5桁還元側(Ni-NiO平衡酸素分圧の1/3.16の酸素分圧)になるように調整された雰囲気下で、1000℃~1160℃の温度で2時間共焼結することによって、圧電セラミック層2とその両面の焼結金属層1とが一体に形成された試験用の圧電素子を得た。得られた圧電素子10において、2つの焼結金属層1の各々の(片側の)厚みT1は1μm、圧電セラミック層2の厚みT2は30μmであり、圧電素子の幅は5mm、長さは10mmである。圧電素子10を導線5と接続することで、圧電素子から発生する電圧を測定することができる。
(実施例1)
アスカーC硬度が5、50、100または150のウレタン樹脂(弾性体)の未硬化物を用意し、上記の試験用の圧電素子の両主面全面に塗布し、十分硬化させた。これにより、圧電素子の両主面全面に保護層が形成された。圧電素子の両主面に形成された2つの保護層の厚みは同じであり、圧電素子の一方の主面に形成された保護層の厚みT4は1mmであった。
それぞれの圧電部品について、SHIMAZU製マイクロオートグラフMST-Iを用いて、支点間距離を5mmとし、押し込み速度1mm/sで3点曲げ試験を行った(図8)。圧電部品(圧電素子)が破断したときのストローク(押し込み治具が圧電部品(圧電素子)に接触してから破断するまでの押し込み治具の移動距離)を表1に示す。
Figure 0007056669000004
表1に示されるように、アスカーC硬度が5以上150以下のウレタン樹脂を含む保護層で圧電素子を覆った場合、保護層なしの場合よりも破断時のストロークは増加し、圧電素子の耐破断性が向上していた。
(実施例2)
ヤング率0.05GPaもしくは0.1GPaの合成ゴム、ヤング率2GPaのポリカーボネート、またはヤング率8GPaのポリブチレンテレフタレートを加熱軟化させた未硬化物を用意し、上記の試験用の圧電素子の両主面全面に保護層の厚み(片側の保護層の厚み)T4が1mmとなるように塗布し、十分硬化させた。
それぞれの圧電部品について、SHIMAZU製マイクロオートグラフMST-Iを用いて、支点間距離を5mmとし、押し込み速度1mm/sで3点曲げ試験を行った。また3点曲げ試験と同時に、導線とオシロスコープを接続し、圧電素子のたわみにより発生する信号を計測した。圧電部品(圧電素子)が破断したときのストロークを表2に示す。
Figure 0007056669000005
表2に示されるように、ヤング率0.05GPa以上8GPa以下の弾性体を含む保護層で圧電素子を覆った場合、保護層なしの場合よりも破断時のストロークは増加し、圧電素子の耐破断性が向上していた。また、圧電素子のたわみによる電圧も計測することができた。
(実施例3)
アスカーC硬度10のウレタン樹脂の未硬化物を用意し、上記の試験用の圧電素子の両主面全面に保護層の厚みT4が52μm、96μm、203μm、1010μm、1cm、10cmまたは20cmとなるように塗布して、十分硬化させた。
それぞれの圧電部品について、ストロークが0.5mmとなるまで治具を押し込む3点曲げ試験を行った。同時に、圧電素子から引き出した導線をオシロスコープに接続し、3点曲げ試験中にその電気的応答(応答電流)を確認した。結果を表3に示す。
Figure 0007056669000006
表3に示されるように、保護層の厚みT4が52μmの場合、ストローク0.5mmで圧電部品は破断した。また、保護層の厚みT4が20cmの場合、電気的応答は減衰した。保護層の厚みT4が96μm~10cmの場合、圧電部品は破断せず、良好な電気的応答を示した。
なお、3点曲げ試験とは別に0~30VのAC電圧を印加し、ONOSOKKI製レーザードップラー振動計LV1610で圧電部品の変位を測定したところ、これらの圧電部品では電圧とともに変位が計測され、アクチュエータとしても機能していることがわかった。従って、焼結金属層1の厚みT1が2μm、圧電セラミック層2の厚みT2が30μmである場合において、保護層4の厚みT4が焼結金属層1の厚みT1と圧電セラミック層2の厚みT2の合計の厚みTの3倍以上であれば、より圧電素子の耐破断性が向上することがわかった。また、保護層4の厚みT4が10cm以下である場合に、電気的応答性を失わずに圧電素子の強度を上昇させることができる。
(比較試験)
実施例3の保護層の厚みT4が203μmの圧電部品と同様にして、一部樹脂を塗布せず、保護層にスリット状の切れ目が形成され、その部分で焼結金属層1が露出した状態の圧電部品100を作製した。実施例1と同様に3点曲げ試験を行ったところ、圧電素子単体と同じストローク(0.3mm)で圧電部品は破断した(図10)。圧電素子の主面全面が覆われずに一部が露出している場合、応力が集中し、そこで素子が破損しやすくなると考えられる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 焼結金属層、2 圧電セラミック層、3 外部電極層、10 圧電素子、4 保護層、5 導線、51 導電性接着剤、52 導電性シート、6 補強部材、11 第1の内部電極、12 第2の内部電極、21 第1の側面、22 第2の側面、31 第1の接続電極、32 第2の接続電極、100 圧電部品。

Claims (15)

  1. 圧電セラミック層と、前記圧電セラミック層の少なくとも一方の主面に設けられた卑金属を含む焼結金属層と、を含む圧電素子を備え、
    前記圧電セラミック層は、ペロブスカイト型化合物を主要物質として含み、
    前記主要物質は、ニオブと、アルカリ金属と、酸素とを含み、
    前記圧電セラミック層に含まれる全物質の総モル量に対する前記主要物質の含有量が90モル%以上であり、
    前記圧電素子の厚みが100μm以下であり、
    前記圧電素子の両主面全面が弾性体からなる保護層に被覆されており、
    前記弾性体はアスカーC硬度が5以上150以下である、圧電部品。
  2. さらに前記圧電素子の端面が前記保護層に被覆されている、請求項1に記載の圧電部品。
  3. 前記保護層の厚みT4が、前記焼結金属層の厚みT1と前記圧電セラミック層の厚みT2の合計の厚みTの3倍以上である、請求項1または2に記載の圧電部品。
  4. 前記保護層の厚みT4が10cm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の圧電部品。
  5. 前記弾性体はヤング率が0.05GPa以上8GPa以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の圧電部品。
  6. 前記弾性体は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ乳酸、テフロン(登録商標)、シリコーンおよびウレタンからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1~のいずれか1項に記載の圧電部品。
  7. 前記保護層の前記圧電素子に接する面とは反対側の主面に、さらに補強部材を備える、請求項1~のいずれか1項に記載の圧電部品。
  8. 前記補強部材は、炭素繊維、ガラス繊維、セルロース繊維および金属繊維からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項に記載の圧電部品。
  9. 前記圧電素子と電気的に接続される導線をさらに備える、請求項1~のいずれか1項に記載の圧電部品。
  10. 導電性シートをさらに備え、
    前記導線は、前記導電性シートを介して前記圧電素子に接続される、請求項に記載の圧電部品。
  11. 前記導線は、前記導電性シートを介して前記圧電素子と離れた位置で接続される、請求項10に記載の圧電部品。
  12. 前記導線は、導電性接着剤により前記圧電素子に接続され、
    前記導電性接着剤は、導電性フィラーを含むエポキシ系またはシリコーン系樹脂を含む、請求項11のいずれか1項に記載の圧電部品。
  13. 前記導線は、導電性接着剤により前記圧電素子に接続され、
    前記導電性接着剤は、はんだおよび熱硬化性樹脂を含む、請求項12のいずれか1項に記載の圧電部品。
  14. 請求項1~13のいずれか1項に記載の圧電部品を備えるセンサ。
  15. 請求項1~13のいずれか1項に記載の圧電部品を備えるアクチュエータ。
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