JP7054913B2 - 積層体製造装置とこの装置を用いた積層体の製造方法 - Google Patents

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従来、液晶基板やプラズマディスプレイ基板などのガラス基板と、偏光シートや反射防止フィルムなどの平坦な機能性シートとを貼り合わせる装置として、特許文献1に貼合装置が示されている。この文献における貼合装置は、前記ガラス基板を湾曲状に吸着保持する上吸着台を備えた上吸着盤と、前記機能性シートを湾曲状に吸着保持する複数の下吸着台を備えた下吸着盤とを有している。
そしてこの貼合装置では、上吸着盤と下吸着盤とを上下に向い合わせに配置することで、湾曲状のガラス基板と同じく湾曲状の機能性シートとが一定の間隔で離れた状態で対向配置するようにしている。
さらにこの貼合装置には、下吸着盤の複数の下吸着台に保持された機能性シートを下方から押し上げて、前記ガラス基板の予め接着剤が塗布されている片面に押し付ける貼合ローラーを有し、この貼合ローラーの移動に先行して下吸着台が順次降下するとともに、貼合ローラーがガラス基板の湾曲形状に沿って昇降しながら、ガラス基板と機能性シートとの対向部分の一辺側から他辺側にかけて一方向に移動するようにした点が示されている。
特許第6022425号公報
上記貼合装置では、上述したように湾曲状のガラス基板と同じく湾曲状の機能性シートとを対向配置させ、上記貼合ローラーが機能性シートをガラス基板の接着剤塗布面側に押し付けて、さらにガラス基板の湾曲形状に沿って昇降しながら一方向に移動することで、ガラス基板と機能性シートとの貼り合わせが行なわれるようにしている。
しかしながら、機能性シートをガラス基板に押し付けるに際して、貼合ローラーから押圧力が加わる形態がほぼ直線状の狭い範囲であるとともに、かつ貼合ローラーが昇降しながら移動する動作を行なうものであることから、ガラス基板と機能性シートとの重ね合わせ部分が均等に貼り合わされ難く、ガラス基板と機能性シートとの重ね合わせ部分を均等に貼り合わせるには、貼合ローラーの昇降と移動との制御が非常に煩雑になるという不具合を有するものである。
そこで本発明は、上記事情に鑑みて、ガラス薄板などの透明薄板やこの透明薄板に重ねる機能性シートなどをそれぞれ積層体構成部材として、これらの積層体構成部材を重ね合わせて一体となる湾曲した積層体を得るに際し、上下にして位置する広面の挟み込み面にそれぞれ湾曲状態にして積層体構成部材を位置させた状態にして、その広面の挟み込み面の部分で積層体構成部材を挟み込んで、積層体構成部材同士の重ね合わせ部分に、面として押圧力が加わり、且つ気泡が混入しないようにすることを課題とし、重ね合わせ部分が均一に貼り合わされている積層体を得ることを目的とするものである。
(請求項1の発明)
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、断面形状が下方に凸となる曲面形状を呈する曲面透明薄板とこの曲面透明薄板の片面側に重ね合わせる変形可能なシート体とをそれぞれ積層体構成部材とし、
上下移動可能とした上ステージとこの上ステージの下方で上下移動可能とした下ステージとで、前記曲面透明薄板と前記シート体とを含む複数の積層体構成部材からなる重ね合わせ状態物を挟み込み形成して、
前記上ステージと下ステージとの前記重ね合わせ状態物に対する押圧によって、重なり合う積層体構成部材同士を密着させる積層体製造装置であって、
搬出入用開口部を有し、チャンバー内で前記上ステージと前記下ステージとを互いに離接するように上下に対向させていて、上ステージと下ステージとが重ね合わせ状態物を挟み込みして前記押圧を行なうときにチャンバー内を減圧状態にする真空チャンバーと、
前記上ステージの下面に位置していて、前記曲面透明薄板の曲面形状に対応して下方に凸の凸曲面形状とした凸型基材を、上ステージの下面側に取り付けられた空気不透過膜材で覆って、曲面透明薄板の曲面形状に対応して下方に凸の凸曲面形状とされている凸体と、
前記凸体の周辺部に配置されている微粘着性ゴムからなり、凸体に下方から重ねられる積層体構成部材への貼着により、凸体の前記凸曲面形状の部分に沿って重なる前記積層体構成部材を、曲面透明薄板の曲面形状に対応した状態に形状維持して着脱可能に保持する保持手段と、
前記真空チャンバーの搬出入用開口部を通してチャンバー内外に移動し、前記シート体からなる積層体構成部材を上ステージ側となる上面側に静電吸着により保持して上ステージと下ステージとの間に搬入して、上ステージの降下により凸体との間で前記シート体からなる積層体構成部材を挟み込んで凸体の下面に位置させる変形可能なシート状の静電チャックと、
前記真空チャンバーの搬出入用開口部を通してチャンバー内外に移動し、上ステージと下ステージとの間に前記シート体からなる積層体構成部材を搬入する前記静電チャックの下方に位置していて、降下する凸体とで前記シート体からなる積層体構成部材の挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、前記凸体の凸曲面形状に応じて静電チャックにおける保持手段対応部分に向けて転がり移動して凸体に沿わせた前記シート体からなる積層体構成部材を前記保持手段に接触させる一対の加圧ローラーと、
上ステージとこの上ステージに対して下方から重ね合わされた前記静電チャックとの間であって、前記保持手段に保持されてシート体からなる積層体構成部材が凸体に沿って位置している前記上ステージと前記静電チャックとの間の空間から空気を吸引して、該吸引により上ステージ側に押し付けられる静電チャックにより前記シート体からなる積層体構成部材を前記保持手段に貼着させて保持させる真空吸引手段と、
前記下ステージの上面に位置し、前記曲面透明薄板の曲面形状に対応して下方に凸の凹曲面形状にして形成されていて、上ステージと下ステージとの間に配される積層体構成部材である前記シート体と前記曲面透明薄板とを、前記凸体とで挟み込む積層体受けと
を備えることを特徴とする積層体製造装置を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項2の発明)
そして、上記発明は、上記上ステージと下ステージの減圧環境下での重ね合わせ状態物に対する押圧は、上ステージの下面に位置する凸体が、チャンバー外から導入される大気圧を受けて前記重ね合わせ状態物を押すことにより形成されるものとされていることが良好である。
(請求項3の発明)
また、もう一つの発明は、請求項1または2に記載の積層体製造装置により、断面形状が下方に凸となる曲面形状を呈する曲面透明薄板の凹曲面側に、変形可能な透明センサーシートフレキシブルディスプレイシートとを備える情報表示パネルのシート状電子部品であり両面が保護フィルムで覆われているシート体と、変形可能な透明光学粘着フィルムからなり両面が保護フィルムで覆われている貼り合わせ用のシート体とを、重ね合わせ側となる前記保護フィルムを除去しながら交互にして重ね合わせて、曲面透明薄板の凹曲面側にシート状電子部品のシート体を複数層にして貼り合わされている積層体を製造する方法であって、
積層体製造装置における上ステージと下ステージとの間に曲面透明薄板を進入させて、前記下ステージの積層体受けに、曲面形状を呈する積層体受け載置部材として前記曲面透明薄板を載置する曲面透明薄板載置工程の後に、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程と前記シート状電子部品のシート体の取付工程とを交互に行なうものであり、
前記貼り合わせ用のシート体の取付工程は、
積層体製造装置の上ステージと下ステージとの間に、未貼合状態である貼り合わせ用のシート体を静電吸着した静電チャックが進入して、上ステージの凸体の下方に前記貼り合わせ用のシート体を位置させるとともに、静電チャックの下面側に対の加圧ローラーを位置させるステップA-01と、
前記上ステージが降下してこの上ステージとともに降下する凸体が、貼り合わせ用のシート体と静電チャックとを押し下げて、前記加圧ローラーそれぞれが、前記降下する凸体とで貼り合わせ用のシート体の挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、該静電チャックでの凸体下端対応部分から互いに逆方向にして静電チャックにおける保持手段対応部分に向けて転がり移動し、前記貼り合わせ用のシート体を、凸体の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体の保持手段に接触させるステップA-02と、
降下した前記上ステージとこの上ステージに重なる静電チャックとの間の空間を閉じた空間とした状態の下で、積層体製造装置における真空吸引手段により、上ステージと静電チャックとの間の空間から空気を吸引し、この吸引で上ステージ側に押し付けられる静電チャックにより前記貼り合わせ用のシート体を前記保持手段に貼着して、該保持手段にて、貼り合わせ用のシート体を曲面透明薄板の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させるステップA-03と、
前記凸体側に貼り合わせ用のシート体を着脱可能に貼着した上ステージが上昇して、上ステージから離れた静電チャックと加圧ローラーとが上ステージと下ステージとの間から退避した後に、凸体側に位置する前記貼り合わせ用のシート体の下面側の保護フィルムを除去するステップA-04と、
上ステージと下ステージとを互いに近接させるとともに真空チャンバーのチャンバー内を減圧した後に、減圧環境下で、上ステージと下ステージとの間で、前記積層体受け載置部材と凸体側で形状維持されている前記貼り合わせ用のシート体とからなる重ね合わせ状態物を挟み込み保持し、前記凸体にて前記貼り合わせ用のシート体を積層体受け載置部材側に押圧して、重なり合う前記貼り合わせ用のシート体と前記積層体受け載置部材とを貼り合わせるステップA-05と、
前記凸体による貼り合わせ用のシート体への押圧を解除し、真空チャンバーのチャンバー内を大気圧環境に戻してから真空チャンバーを大気開放するステップA-06と、
上ステージと下ステージとを上下方向に離間させて、上ステージの上昇により、凸体から積層体受け側に貼り合わせ用のシート体を分離して、積層体受けに、最上層を貼り合わせ用のシート体とするとともに最下層を曲面透明薄板とする積層体受け載置部材を形成し、この積層体受け載置部材での最上層に位置する前記貼り合わせ用のシート体から、該貼り合わせ用のシート体の曲面透明薄板側とは反対の保護フィルムを除去して、最上層を貼り合わせ用のシート体とするとともに最下層を曲面透明薄板として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体を形成するステップA-07と、
とからなるものであり、
前記シート状電子部品のシート体の取付工程は、
上ステージと下ステージとの間に、未貼合状態であるシート状電子部品のシート体を静電吸着した静電チャックが進入して、上ステージの凸体の下方に前記シート状電子部品のシート体を位置させるとともに、前記静電チャックの下面側に対の前記加圧ローラーを位置させるステップB-01と、
前記上ステージが降下してこの上ステージとともに降下する凸体が、シート状電子部品のシート体と静電チャックとを押し下げて、前記加圧ローラーそれぞれが、前記降下する凸体とでシート状電子部品のシート体の挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、該静電チャックでの凸体下端対応部分から互いに逆方向にして静電チャックにおける前記保持手段対応部分に向けて転がり移動し、前記シート状電子部品のシート体を、凸体の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体の保持手段に接触させるステップB-02と、
降下した前記上ステージとこの上ステージに重なる静電チャックとの間の空間を閉じた空間とした状態の下で、積層体製造装置における前記真空吸引手段により、上ステージと静電チャックとの間の空間から空気を吸引し、この吸引で上ステージ側に押し付けられる静電チャックによりシート状電子部品のシート体を前記保持手段に貼着して、該保持手段にて、シート状電子部品のシート体を曲面透明薄板の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させるステップB-03と、
前記凸体側にシート状電子部品のシート体を着脱可能に貼着した上ステージが上昇して、上ステージから離れた静電チャックと加圧ローラーとが上ステージと下ステージとの間から退避した後に、凸体側に位置する前記シート状電子部品のシート体の下面側の保護フィルムを除去するステップB-04と、
上ステージと下ステージとを互いに近接させるとともに真空チャンバーのチャンバー内を減圧した後に、減圧環境下で、上ステージと下ステージとの間で、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程を経て形成された積層体である積層体受け載置部材と前記シート状電子部品のシート体とを挟み込み保持し、前記凸体にて前記シート状電子部材のシート体を前記積層体受け載置部材側に押圧して、重なり合う前記シート状電子部品のシート体と前記積層体受け載置部材とを貼り合わせるステップB-05と、
前記凸体によるシート状電子部品のシート体への押圧を解除し、真空チャンバーのチャンバー内を大気圧環境に戻してから真空チャンバーを大気開放するステップB-06と、
上ステージと下ステージとを上下方向に離間させて、上ステージの上昇により、凸体から積層体受け側にシート状電子部品のシート体を分離して、積層体受けに、最上層をシート状電子部品のシート体とするとともに最下層を曲面透明薄板とする積層体受け載置部材を形成し、この積層体受け載置部材での最上層に位置する前記シート状電子部品のシート体から、該シート状電子部品のシート体の曲面透明薄板側とは反対の保護フィルムを除去して、最上層をシート状電子部品のシート体とするとともに最下層を曲面透明薄板として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体を形成するステップB-07と
からなるものであることを特徴とする積層体の製造方法であり、この積層体の製造方法を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項4の発明)
そして、上記発明は、上記シート状電子部品のシート体は、該シート体の辺部に、可撓性を有するフレキシブルプリント配線板を介して、電子素子が実装されたプリント基板が設けられているものであって、
上記ステップB-01での静電チャックの静電吸着は、前記シート状電子部品のシート体とフレキシブルプリント配線板とプリント基板とに対して行なわれていて、
上記ステップB-03において、上記吸着で上ステージ側に押し付けられる静電チャックにより、前記フレキシブルプリント配線板と前記プリント基板とが上記保持手段に貼着されるものとすることが可能である。
(請求項5の発明)
さらに、もう一つの発明は、請求項1または2に記載の積層体製造装置により、断面形状が下方に凸となる曲面形状を呈する曲面透明薄板の凸曲面側に、変形可能な透明センサーシートフレキシブルディスプレイシートとを備える情報表示パネルのシート状電子部品であり両面が保護フィルムで覆われているシート体と、変形可能な透明光学粘着フィルムからなり両面が保護フィルムで覆われている貼り合わせ用のシート体とを、重ね合わせ側となる前記保護フィルムを除去しながら交互にして重ね合わせて、曲面透明薄板の凸曲面側にシート状電子部品のシート体を複数層にして貼り合わされている積層体を製造する方法であって、
積層体製造装置における上ステージと下ステージとの間に曲面透明薄板を進入させて、前記下ステージの積層体受けに前記曲面透明薄板を載置し、上ステージと下ステージとの間で曲面透明薄板を挟み込み保持して凸体の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体の保持手段に貼着し、上ステージと下ステージとを離間させて、形状維持された曲面透明薄板を凸体側に位置する凸体下重ね部材として、前記保持手段にて保持する曲面透明薄板取付工程の後に、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程と前記シート状電子部品のシート体の取付工程とを交互に行なうものであり、
前記貼り合わせ用のシート体の取付工程は、
積層体製造装置の上ステージと下ステージとの間に、重ね合わせ側の保護フィルムを除去して未貼合状態である貼り合わせ用のシート体を静電吸着した静電チャックが進入して、上ステージの凸体の下方に前記貼り合わせ用のシート体を位置させるとともに、静電チャックの下面側に対の加圧ローラーを位置させるステップC-01と、
搬出入用開口部を閉じて真空チャンバーのチャンバー内を減圧し、この減圧環境下で、前記上ステージが降下してこの上ステージとともに前記凸体下重ね部材を保持して降下する凸体が、貼り合わせ用のシート体と静電チャックとを押し下げて、前記加圧ローラーそれぞれが、前記降下する凸体とで凸体下重ね部材と貼り合わせ用のシート体との挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、該静電チャックでの凸体下端対応部分から互いに逆方向にして静電チャックにおける凸体側端対応部分に向けて転がり移動し、前記貼り合わせ用のシート体を凸体下重ね部材の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体下重ね部材に密に接触させ、貼り合わせ用のシート体を曲面透明薄板の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させるステップC-02と、
真空チャンバーのチャンバー内を大気圧状態に戻して搬出入用開口部を開いて大気開放し、上ステージと下ステージとを互いに離間させて、静電チャックと加圧ローラーとを退避させるステップC-03と、
上ステージと下ステージとを互いに近接させるとともに搬出入用開口部を閉じて真空チャンバーのチャンバー内を減圧した後に、減圧環境下で、上ステージと下ステージとの間で、凸体側で形状維持されている前記凸体下重ね部材とこの凸体下重ね部材に密にして接触する前記貼り合わせ用のシート体とからなる重ね合わせ状態物を挟み込み保持し、前記凸体にて前記凸体下重ね部材と貼り合わせ用のシート体からなる前記重ね合わせ状態物を下ステージの積層体受け側に押圧して、重なり合う前記凸体下重ね部材と貼り合わせ用のシート体とを貼り合わせるステップC-04と、
前記凸体による前記重ね合わせ状態物への押圧を解除し、真空チャンバーのチャンバー内を大気圧環境に戻してから真空チャンバーを大気開放するステップC-05と、
上ステージと下ステージとを上下方向に離間させて、上ステージの上昇により凸体側の前記重ね合わせ状態物から積層体受けを分離して、凸体に、最上層を曲面透明薄板とするとともに最下層を貼り合わせ用のシート体とする凸体下重ね部材を形成し、この凸体下重ね部材での最下層に位置する前記貼り合わせ用のシート体から、該貼り合わせ用のシート体の曲面透明薄板側とは反対の保護フィルムを除去して、最上層を曲面透明薄板とするとともに最下層を貼り合わせ用のシート体として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体を形成するステップC-06と
からなるものであり、
前記シート状電子部品のシート体の取付工程は、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程にて形成されて最下層を貼り合わせ用のシート体とする積層体からなる凸体下重ね部材に対して行なわれるものであり、
上ステージと下ステージとの間に、重ね合わせ側の保護フィルムを除去して未貼合状態であるシート状電子部品のシート体を静電吸着した静電チャックが進入して、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程を経て上ステージの凸体に保持されている積層体の下方に前記シート状電子部品のシート体を位置させるとともに、前記静電チャックの下面側に対の前記加圧ローラーを位置させるステップD-01と、
搬出入用開口部を閉じて真空チャンバーのチャンバー内を減圧し、この減圧環境下で、前記上ステージが降下してこの上ステージとともに前記凸体下重ね部材を保持して降下する凸体が、貼り合わせ用のシート体と静電チャックとを押し下げて、前記加圧ローラーそれぞれが、前記降下する凸体とで凸体下重ね部材とシート状電子部品のシート体との挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、該静電チャックでの凸体下端対応部分から互いに逆方向にして静電チャックにおける凸体側端対応部分に向けて転がり移動し、前記シート状電子部品のシート体を凸体下重ね部材の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体下重ね部材に密に接触させ、シート状電子部品のシート体を曲面透明薄板の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させるステップD-02と、
真空チャンバーのチャンバー内を大気圧状態に戻して搬出入用開口部を開いて大気開放し、上ステージと下ステージとを互いに離間させて、静電チャックと加圧ローラーとを退避させるステップD-03と、
上ステージと下ステージとを互いに近接させるとともに搬出入用開口部を閉じて真空チャンバーのチャンバー内を減圧した後に、減圧環境下で、上ステージと下ステージとの間で、凸体側で形状維持されている前記凸体下重ね部材とこの凸体下重ね部材に密にして接触する前記シート状電子部品のシート体とからなる重ね合わせ状態物を挟み込み保持し、前記凸体にて前記凸体下重ね部材とシート状電子部品のシート体からなる前記重ね合わせ状態物を下ステージの積層体受け側に押圧して、重なり合う前記凸体下重ね部材とシート状電子部品のシート体とを貼り合わせるステップD-04と、
前記凸体による前記重ね合わせ状態物への押圧を解除し、真空チャンバーのチャンバー内を大気圧環境に戻してから真空チャンバーを大気開放するステップD-05と、
上ステージと下ステージとを上下方向に離間させて、上ステージの上昇により凸体側の前記重ね合わせ状態物から積層体受けを分離して、凸体に、最上層を曲面透明薄板とするとともに最下層をシート状電子部品のシート体とする凸体下重ね部材を形成し、この凸体下重ね部材での最下層に位置する前記シート状電子部品のシート体から、該シート状電子部品のシート体の曲面透明薄板側とは反対の保護フィルムを除去して、最上層を曲面透明薄板とするとともに最下層をシート状電子部品のシート体として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体を形成するステップD-06と
からなるものであることを特徴とする積層体の製造方法であり、この積層体の製造方法を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項6の発明)
そして、上記発明は、上記シート状電子部品のシート体は、該シート体の辺部に、可撓性を有するフレキシブルプリント配線板を介して、電子素子が実装されたプリント基板が設けられているものであって、
上記ステップD-01での静電チャックの静電吸着は、前記シート状電子部品のシート体とフレキシブルプリント配線板とプリント基板とに対して行なわれていて、
上記ステップD-02において、上記加圧ローラーで上ステージ側に押し付けられる静電チャックにより、前記フレキシブルプリント配線板と前記プリント基板とが上記保持手段に貼着されるものすることが可能である。
本発明によれば、静電チャックに静電吸着した状態で貼り合わせ用のシート体やシート状電子物品のシート体を、加圧ローラーでその静電チャックの下方から押し上げて、加圧ローラーを転がり移動させることで曲面透明薄板の曲面形状に対応した形状にし、その曲面透明薄板の曲面状態に対応した形状に維持された状態でシート体が曲面透明薄板に重ね合わされたものとなるようにしている。
そして上ステージの凸体と下ステージの積層体受けとの間に曲面透明薄板と複数層のシート体とが挟み込みされることとなり、曲面透明薄板の曲面形状に対応している凸体で押圧力を加えるようにしているので、その凸体の広い面圧力で曲面透明薄板を含んで重なり合う積層体構成部材同士が貼り合わされるものとしている。
さらに重なり合っている積層体構成部材同士を、減圧された環境の下で押し付けて貼り合わせるようにしているので、重なり合う積層体構成部材同士を、気泡が混入しないようにムラなく均一に貼り合わせることができるという優れた効果を奏する。
また本発明の積層体製造装置によれば、上ステージの凸体側で、曲面透明薄板やこの曲面透明薄板に重ね合わせる変形可能なシート体からなる積層体構成部材を形状維持した状態で保持するようにしているので、一台の積層体製造装置により、曲面透明薄板の凹曲面側に透明センサーシートやフレキシブルディスプレイシートなどを配した積層体と、曲面透明薄板の凹曲面側に透明センサーシートやフレキシブルディスプレイシートなどを配した積層体とのいずれでも製造することができる。
そのため、曲面透明薄板の凹曲面側に透明センサーシートやフレキシブルディスプレイシートを配する積層体を製造するための専用の製造装置と、曲面透明薄板の凸曲面側に透明センサーシートやフレキシブルディスプレイシートを配する積層体を製造するための専用の製造装置とを用意する必要がなく、設備コストなどを大幅に削減させることができるという優れた効果を奏するものである。
曲面透明薄板を示すもので、(a)は曲面透明薄板を斜視状態で示す説明図、(b)は断面形状を示す説明図である。 積層体構成部材を示すもので、(a)は貼り合わせ用のシート体を断面で概略的に示す説明図、(b)はセンサーシート体を断面で概略的に示す説明図、(c)はディスプレイシート体を断面で概略的に示す説明図である。 積層体製造装置における真空貼り合わせ部とシート体準備部を示す説明図である。 静電チャックの構造を断面で概略的に示す説明図である。 真空チャンバーとそのチャンバー内に配された上ステージと下ステージとを示す説明図である。 空気不透過膜材を示すもので、(a)は空気不透過膜材の取付を概略的に示す説明図、(b)は空気不透過膜材での保持手段の配置を示す説明図である。 積層体製造方法において曲面透明薄板の凹曲面側への積層体構成部材の配置に際し、曲面透明薄板を真空チャンバーへ送り込む状態を示す説明図である。 曲面透明薄板を上ステージと下ステージとの間に進入させた状態を示す説明図である。 曲面透明薄板を積層体受けに載置した状態を示す説明図である。 撮像カメラを真空チャンバーに送り込む前の状態を示す説明図である。 撮像カメラを上ステージと下ステージとの間に進入させた状態を示す説明図である。 静電チャックに貼り合わせ用のシート体を配する状態を示す説明図である。 静電チャックの貼り合わせ用のシート体を静電吸着した状態を示す説明図である。 静電チャックと加圧ローラーの進入を示す説明図である。 貼り合わせ用のシート体の位置合わせを示す説明図である。 撮像カメラを退避させた状態を示す説明図である。 凸体の最下端が貼り合わせ用のシート体に接した状態を示す説明図である。 対の加圧ローラーが上方への押圧を伴ないながら転がり移動する状態を示す説明図である。 対の加圧ローラーが静電チャックの保持手段対応部分に達した状態を示す説明図である。 対の加圧ローラーが貼り合わせ用のシート体の辺部の対応部分より外側に移動した状態を示す説明図である。 真空吸着して貼り合わせ用のシート体を保持手段に貼着させた状態を示す説明図である。 上ステージの上昇にて貼り合わせ用のシート体を静電チャックから分離した状態を示す説明図である。 加圧ローラーと静電チャックとを退避させた状態を示す説明図である。 貼り合わせ用のシート体から下面の保護フィルムを除去する状態を示す説明図である。 曲面透明薄板を載置した下ステージを上昇させた状態を示す説明図である。 真空チャンバーを閉じた状態を示す説明図である。 貼り合わせ用のシート体と曲面透明薄板とが近接する状態を示す説明図である。 貼り合わせ用のシート体と曲面透明薄板とを重ね合わせして貼り合わせた状態を示す説明図である。 凸体による貼り合わせ用のシート体への押圧を示す説明図である。 真空チャンバーを大気開放した状態を示す説明図である。 凸体から貼り合わせ用のシート体を離した状態を示す説明図である。 貼り合わせ用のシート体の分離後に上ステージと下ステージとを待機位置に戻した状態を示す説明図である。 貼り合わせ用のシート体と曲面透明薄板とが貼り合わされた積層体から保護フィルムを除去する状態を示す説明図である。 貼り合わせ用のシート体と曲面透明薄板とが貼り合わされた積層体が積層体受けで形成されている状態を示す説明図である。 センサーシート体を静電吸着した静電チャックと加圧ローラーの進入を示す説明図である。 凸体の最下端がセンサーシート体に接した状態を示す説明図である。 対の加圧ローラーが、センサーシート体を静電吸着する静電チャックの保持手段対応部分に達した状態を示す説明図である。 対の加圧ローラーが、センサーシート体の辺部の対応部分より外側に移動した状態を示す説明図である。 真空吸着してセンサーシート体を保持手段に貼着させた状態を示す説明図である。 センサーシート体の取付工程において加圧ローラーと静電チャックとを退避させた状態を示す説明図である。 積層体受け載置部材を載置した下ステージを上昇させた状態を示す説明図である。 センサーシート体と積層体受け載置部材とを重ね合わせして貼り合わせた状態を示す説明図である。 凸体によるセンサーシート体への押圧を示す説明図である。 センサーシート体の取付工程で真空チャンバーを大気開放した状態を示す説明図である。 センサーシート体の分離後に上ステージと下ステージとを待機位置に戻した状態を示す説明図である。 センサーシート体と曲面透明薄板とが貼り合わされた積層体が積層体受けで形成されている状態を示す説明図である。 二回目の貼り合わせ用のシート体の取付工程を経た積層体が積層体受けで形成されている状態を示す説明図である。 二回目のシート状電子部品のシート体の取付工程を経た積層体が積層体受けで形成されている状態を示す説明図である。 積層体製造方法において曲面透明薄板の凸曲面側への積層体構成部材の配置に際し、上ステージと下ステージとで曲面透明薄板を挟み込みした状態を示す説明図である。 曲面透明薄板を保持した上ステージを上昇させた状態を示す説明図である。 貼り合わせ用のシート体を配した静電チャックと加圧ローラーを真空チャンバー内に進入させた状態を示す説明図である。 凸体下重ね部材である曲面透明薄板の最下端を貼り合わせ用のシート体に接触させた状態を示す説明図である。 凸体下重ね部材である曲面透明薄板に貼り合わせ用のシート体を貼り合わせた状態を示す説明図である。 真空チャンバーを大気開放した状態を示す説明図である。 上ステージを上昇させる状態を示す説明図である。 静電チャックと加圧ローラーとを退避させた状態を示す説明図である。 真空チャンバーを閉じて減圧した状態を示す説明図である。 曲面透明薄板と貼り合わせ用のシート体とが挟み込み保持されている状態を示す説明図である。 凸体の押圧により曲面透明薄板と貼り合わせ用のシート体とを貼り合わせた状態を示す説明図である。 凸体の下面側の重ね合わせ状態物が積層体受けから分離する状態を示す説明図である。 凸体の下面側の重ね合わせ状態物から保護フィルムを除去して凸体下重ね部材を形成する状態を示す説明図である。 センサーシート体を配した静電チャックと加圧ローラーを真空チャンバー内に進入させた状態を示す説明図である。 凸体下重ね部材の最下端をセンサーシート体に接触させた状態を示す説明図である。 凸体下重ね部材の最下層の貼り合わせ用のシート体にセンサーシート体を貼り合わせた状態を示す説明図である。 凸体の押圧により凸体下重ね部材とセンサーシート体とを貼り合わせた状態を示す説明図である。 凸体の下面側の重ね合わせ状態物から保護フィルムを除去して凸体下重ね部材を形成する状態を示す説明図である。 二回目の貼り合わせ用のシート体の取付工程を経た重ね合わせ状態物から保護フィルムを除去して積層体を形成する状態を示す説明図である。 二回目のシート状電子部品のシート体の取付工程を経た重ね合わせ状態物から保護フィルムを除去して積層体を形成する状態を示す説明図である。 フレキシブルプリント配線板とプリント基板とを有するシート状電子部品のシート体を静電チャックが静電吸着した状態を示す説明図である。 シート状電子部品のシート体が凸体側に保持された状態を示すもので、(a)は曲面透明薄板の凹曲面側に重ね合わせる方法においてフレキシブルプリント配線板とプリント基板とが保持手段に貼着にて保持されている形態を下方から見た状態で示す説明図、(b)は曲面透明薄板の凸曲面側に重ね合わせる方法においてフレキシブルプリント配線板とプリント基板とが保持手段に貼着にて保持されている形態を下方から見た状態で示す説明図である。
つぎに本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。本発明の積層体製造装置は例えば情報表示機能を有する機器での湾曲した表示パネル部分を積層体として製造するものである。
(積層体構成部材-曲面透明薄板、図1)
図1(a)と図1(b)は湾曲した表示パネル部分とする積層体において、その一つの積層体構成部材である曲面透明薄板1を示していて、以下の実施の形態において説明する曲面透明薄板1は、断面形状が下方に凸となる曲面形状を呈している薄板のガラス板からなるものである。
(積層体構成部材-シート体)
湾曲した表示パネル部分とする前記積層体の積層体構成部材としては、曲面透明薄板1の他に、この曲面透明薄板1の片面側に複数層にして重ね合わせる変形可能なシート体2がある。積層体が形成されている時点では、前記各シート体2それぞれの断面形状も曲面透明薄板1の曲面形状に応じた曲面形状となっているが、重ね合わせる前の積層体構成部材単体では、平らなシートの形態となっているものである。
(貼り合わせ用のシート体、図2(a))
上記シート体2の一つとして、貼り合わせ用のシート体3がある。この貼り合わせ用のシート体3自体も、積層体構成部材である曲面透明薄板1に貼り合わされる積層体構成部材であるとともに、曲面透明薄板1と後述のシート体2との間に位置して両者を貼り合わせ、また重なり合うシート体2の間に位置して両者を貼り合わせる役割を果たす部材として用意されるものである。即ち、曲面透明薄板1とシート体2との複数の積層体構成部材からなる積層体では、重なり合う積層体構成部材同士が貼り合わされているものである。
図2(a)に貼り合わせ用のシート体3が断面で示されている。図示されているように貼り合わせ用のシート体3は、透明光学粘着フィルム3aの両面を保護フィルム3bで覆ったものである。
また、他のシート体2として、透明センサーシートの両面を保護フィルムで覆ったセンサーシート体4、フレキシブル有機ELシートやフレキシブル液晶シートなどの情報表示機能を有するフレキシブルディスプレイシートの両面を保護フィルムで覆ったディスプレイシート体5がある。
(センサーシート体、図2(b))
図2(b)にセンサーシート体4が断面で示されている。図示されているようにセンサーシート体4は、透明センサーシート4aの両面を保護フィルム4bで覆ったものである。
(ディスプレイシート体、図2(c))
図2(c)にディスプレイシート体5が断面で示されている。図示されているようにディスプレイシート体5は、フレキシブルディスプレイシート5aの両面を保護フィルム5bで覆ったものである。
(積層体製造装置、図3)
本発明の積層体製造装置Aは、曲面透明薄板1とシート体2とを含む複数の積層体構成部材からなる重ね合わせ状態物を挟み込み形成して、この重ね合わせ状態物に対して押圧力を加えることによって、重なり合う積層体構成部材同士を密着させた貼り合わせを行なうものであり、貼り合わせ用のシート体の取付と、表示パネル部分での上記センサーシート体4や上記ディスプレイシート体5のシート状電子部品のシート体の取付とを交互に行なって積層体を製造する。
図3で概略的に示されているようにこの積層体製造装置Aは、真空貼り合わせ部6と、この真空貼り合わせ部6に並設されていて、真空貼り合わせ部6に送り込むシート体2を準備するためのシート体準備部7とからなるものである。
真空貼り合わせ部6には、曲面透明薄板1とシート体2とを重ね合わせるための機構が位置していて、この機構の主たる構成の一つとして、まず図3に示されているように上下に移動可能とした上ステージ8とこの上ステージ8の下方で同じく上下に移動可能とした下ステージ9とが設けられており、上ステージ8と下ステージ9とで前記曲面透明薄板と前記シート体とを含む複数の積層体構成部材からなる重ね合わせ状態物を挟み込み形成する。
そして、真空貼り合わせ部6には開閉可能な搬出入用開口部10を有する真空チャンバー11が設けられており、上記上ステージ8と下ステージ9とがこの真空チャンバー11のチャンバー内にあり、チャンバー内で上ステージ8と下ステージ9とを互いに離接するように上下に対向させている。
また、真空貼り合わせ部6には真空チャンバー11の搬出入用開口部10を通してチャンバー内外に移動するとともに、シート体準備部7にも位置することができるように設けられている静電チャック12が設けられている。
さらに、図3に示すように真空チャンバー11の搬出入用開口部10を通してチャンバー内外に移動し、上ステージ8と下ステージ9との間で前記静電チャック12の下方に位置している一対の加圧ローラー13が設けられている。なお、図3では、説明を容易にするために、真空貼り合わせ部6シート体準備部7との両方に、後述の静電チャックと加圧ローラーとが図示されている。
(静電チャック、図4)
上記静電チャック12は、シート体準備部7にてシート体2からなる積層体構成部材を上ステージ8側となる上面側に静電吸着により保持する。そして、シート体準備部7から真空貼り合わせ部6へと移動して、静電吸着しているシート体2からなる積層体構成部材を上ステージ8と下ステージ9との間に搬入し、上ステージ8における後述の凸体の下方にその積層体構成部材を位置させるように設けられている。
図4は静電チャック12の構成を断面で示しており、この図4に示されているように銅箔からなる櫛の歯状パターンとされた通電回路14を上下からポリイミドフィルム層15で覆い、さらにその上下をゴム製基材層16で覆った層構成の柔軟なシート状物としていて、周辺部を静電チャックフォルダー17で支えた構造としている。
このように静電チャック12での主体部分は、シート体2(貼り合わせ用のシート体3、シート状電子部品のセンサーシート体4、シート状電子部品のディスプレイシート体5)を静電吸着して保持するシート状物が柔軟にして変形可能とされている。
そして、上ステージ8での後述の凸体や、この凸体側に保持されている曲面透明薄板、積層体(後述の製造方法参照)との間でシート体2を挟み込みし、その状態で上方への押し上げ力などを受けることで静電チャック12が変形し、静電吸着しているシート体2からなる積層体構成部材を挟み込んで湾曲させた形状で凸体側へ押し付けて位置させるものである。
(加圧ローラー)
上述したように対の加圧ローラー13は、静電チャック12の下方に位置してこの静電チャック12と共にチャンバー内外に移動するものである。そして、静電チャック12に静電吸着されたシート体2からなる積層体構成部材が位置決めされた後、この加圧ローラー13それぞれは、上ステージ8側とで前記積層体構成部材の挟み込みを行なう静電チャック12を下方から押圧しながら、互いに逆方向に転がり移動するように設けられている。
そして、静電チャック12の下方からの押し上げを行ないながら転がり移動してから、真空チャンバー11内での所定の動作が行なわれた後には、平坦な形態に戻った静電チャック12の下方にて互いに近接し、或いは接触した状態で待機位置に戻り、静電チャック12と共に真空チャンバー11の外へ退避するものとされている。
(上ステージ、図5)
図5は上ステージ8と下ステージ9とが配置されている真空チャンバー11のチャンバー内がより具体的に図示されている。上ステージ8自体は基盤として略板状に形成されている。
そしてこの上ステージ8の下面中央には、ステージ基盤18の下面中央を上方に向けて凸にして形成された凹所19を下方から覆うようにして凸型基材20を上下移動可能に配置している。さらに上ステージ8におけるステージ基盤18の下面側にエアバッグシート素材などからなる空気不透過膜材21を取り付けていて、この空気不透過膜材21が前記凸型基材20の下面に密にして重ねられている。空気不透過膜材21の周辺は、前記ステージ基盤18に対して密に接するようにして取り付けられている。
(凸型基材)
凸型基材20は少なくとも外表面が硬質部材から形成されている物品であるとともに、この凸型基材20の下面の形状を、上記曲面透明薄板1の曲面形状に対応して下方に凸の凸曲面形状としている。
(凸体)
そして凸型基材20の下面を密にして空気不透過膜材21で覆うことで、同様に曲面透明薄板1の曲面形状に対応して下方に凸の凸曲面形状としている凸体22が形成されており、この凸体22が、上ステージ8の下面において下ステージ9に対応する位置となるようにして配置されている。
(凸体圧力制御部)
上記凹所19に臨むとともに、真空チャンバー11の外部の不図示の供給源からから空気を送り込むパイプからなる凸体圧力制御部23が、凸型基材2に対応するようにして設けられており、この凸体圧力制御部23によって凸型基材20を介して凸体22に下方に向いた押圧力を付与できるようにしている。即ち、凸体22によって下ステージ9側に向けて押し下げ力を生じさせることができるようになっている。
(大気圧の利用)
凸体圧力制御部23が凸体22に押圧力を付与する方法は、上記真空チャンバー11のチャンバー内が減圧状態となっているときに、チャンバー外からこの凸体圧力制御部23の制御の下でこの凸体圧力制御部23を通して大気を上記凹所19に送り込んで、大気圧を前記押圧力として用いる方法である。前記押圧力を付与する方法としては、その他に圧縮空気を凸体圧力制御部23の制御の下で凹所19に送り込んで前記押圧力を生じさせる方法もあり、特に限定されない。なお、以下に示す実施の形態では、凸体圧力制御部23の制御の下でこの凸体圧力制御部23を通して大気圧を押圧力として用いるものとして説明している。
(真空吸引手段)
凸体22の形成領域外であって上記空気不透過膜材21を貫通しながらこの膜材の位置より下方の空間に吸い込み口を臨ませたパイプからなる真空吸引手段24が凸体22の周辺にして設けられている。
この真空吸引手段24は、上ステージ8の下面側に重ねられた静電チャック12を必要に応じて上ステージ8側に大気圧(真空チャンバーが大気開放状態時)で押し付けるようにするものであり、不図示の吸引元の動作によって空気不透過膜材21と静電チャック12とで構成された閉じた空間から空気を抜くことができるものである。
真空吸引手段24のパイプ部分が通る空気不透過材21の周辺部分の上下には補強板25が取り付けられている。上方の補強板25はステージ基盤18に密着している。また、上ステージ8の下面側に上記静電チャック12が重なった際、静電チャックフォルダー17と下方の補強板25とが密に接合するように設けられている。
(下ステージ)
上ステージ8の下方で対向配置されていて、上下に移動可能である上ステージ8と同様に上下に移動可能な下ステージ9にあっては、この下ステージ9のステージ基盤26の上面を凹ませた積層体受け27が設けられている。
(積層体受け)
上記積層体受け27は、曲面透明薄板1の曲面形状に対応して下方に凸の凹曲面形状にして形成されており、この積層体受け27に曲面透明薄板1を載置することができる。また、上ステージ8と下ステージ9との間に配される積層体構成部材、例えばシート体2(貼り合わせ用のシート体、シート状電子部品のシート体)と曲面透明薄板1とを、上記凸体22とで挟み込む部分である。そして、複数の積層体構成部材が重なる重ね合わせ状物に対して上ステージ8の凸体22側から押圧力が加えられるときに、前記重ね合わせ状物を支えて、重なり合う積層体構成部材同士を密に接合させる働きをする部分である。
(静電チャック支持台)
真空チャンバー11のチャンバー内には静電チャック支持台28があり、シート体2を静電吸着した静電チャック12が真空チャンバー11に送り込まれてきた際、静電チャックフォルダー17の部分が前記静電チャック支持台28に乗せられて、上ステージ8と下ステージ9との間で静電チャック12が位置するようにこの静電チャック支持台28で前記静電チャック12を支持するように設けられている。
(保持手段、図5、図6(a)(b))
図5において符号29は微粘着性ゴムからなる保持手段を示している。この保持手段29は、下方の補強板25の一部分を含む凸体22の周辺部に配置されていて、凸体22に下方から重ねられる曲面透明薄板1や上記シート体2への弱粘着力での粘着を行なうものである。そして、保持手段29は、前記粘着により、凸体22の凸曲面形状の部分に沿って重なる積層体構成部材(曲面透明薄板1や上記シート体2)を、曲面透明薄板1の曲面形状に対応した状態に形状維持して着脱可能に保持する。
なお、保持手段29は、保護フィルムで覆われた状態のシート体2でのその保護フィルムの部分に粘着して、シート体2を、凸体22の下面側に位置させた状態で着脱可能に保持する場合があるが、シート体2での保護フィルムの剥離強度より、保手段29が前記保護フィルムから剥離する際の強度が小さく設定されており、凸体22から前記シート体2を離す場合、そのシート体2の保護フィルムも保持手段29から分離する。
(保持手段が設けられている範囲)
図6(a)は上ステージ8の下面で空気不透過膜材21が取り付けられている状態を概略的に示し、図6(b)は空気不透過膜材21の平面で保持手段29の領域を概略的に示している。なお、補強板25で保持されている部分以外は、凸型基体の凸部分の形状を象っていることとなる。
図6(b)の平面で示されているように、空気不透過膜材21は、補強板25を位置させている部分も含めて平面全体を真空吸着領域に設定されており、静電チャックフォルダー17を補強板25に相対するように静電チャック12を空気不透過膜材21の下方から重ね合わせて、静電チャック12と空気不透過膜材21との間の空気を抜くようにした際に、静電チャック12が空気不透過膜材21に密にして重なるようにしている。
また、空気不透過膜材21の周辺部から空気不透過膜材21の中心側に寄った位置を境界として、その境界に囲まれている部分を、本積層体製造装置で得ようとする積層体の曲面デバイス有効画面領域に対応するデバイス有効領域30としている。
さらに上記デバイス有効領域30より外側には、空気不透過膜材21の辺部に沿って取り付けられる補強板25の内周辺部を含む位置を上記微粘着性ゴムを取り付けてなる微粘着領域31が設定されており、上述したように凸体22の周辺部をこの微粘着領域31にして保持手段29が形成されている。
(上ステージと下ステージの支承ステー)
上ステージ8は、上記凸体圧力制御部23のパイプ部分の役割を兼ねて真空チャンバー11の筐体壁(天面側)を貫通する支承ステー32によって上下に移動するように支えられている。また、下ステージ9も、ステージ基盤26に連結されて真空チャンバー11の筐体壁(底面側)を貫通する支承ステー33によって上下に移動可能にして支えられている。
<積層体の製造方法>
本発明では、積層体を製造するに際し、曲面透明薄板1、この曲面透明薄板1の片面側に重ね合わせる変形可能な貼り合わせ用のシート体3、センサーシート体やディスプレイシート体などのシート状電子部品のシート体をそれぞれ積層体構成部材としていて、上記積層体製造装置Aによって複数の積層体構成部材を重ね合わせて積層体を製造するものである。そして、積層体を製造する場合、曲面透明薄板の凹曲面側に重ね合わせる方法と凸曲面側に重ね合わせる方法とがある。
<曲面透明薄板の凹曲面側に貼り合わせ>
まず、曲面透明薄板1の凹曲面側に、情報表示パネルのシート状電子部品であり両面が保護フィルムで覆われているシート体(センサーシート体4、ディスプレイシート体5)と、両面が保護フィルムで覆われている貼り合わせ用のシート体3とを、重ね合わせ側となる前記保護フィルムを除去しながら交互にして重ね合わせて、曲面透明薄板1の凹曲面側に前記シート状電子部品のシート体を複数層にして貼り合わされている積層体を製造する方法を説明する。
(曲面透明薄板載置工程)
この方法では、積層体製造装置における上ステージと下ステージとの間に曲面透明薄板を進入させて、前記下ステージの積層体受けに、曲面形状を呈する積層体受け載置部材として前記曲面透明薄板を載置する曲面透明薄板載置工程の後に、貼り合わせ用のシート体の取付工程とシート状電子部品のシート体の取付工程とを交互に行なう。
(曲面透明薄板の載置、図7~図9)
図7、図8、図9に示すように下方が凸曲面となるようにして曲面透明薄板1を搬出入用開口部10を通して、互いに離間して待機位置にある上ステージ8と下ステージ9との間に進入させ、上ステージ8と下ステージ9との間に進入した後に、曲面透明薄板1の曲面形状に対応して下に凸の凹曲面形状とされている下ステージ9の積層体受け27にその曲面透明薄板1を降ろして載置する。この曲面透明薄板1の進入、降下、載置などの動作については、不図示のマニピュレーターにて行なう。
(曲面透明薄板の位置確認、図10、図11)
曲面透明薄板1の上記載置後、真空チャンバー11の外部から位置合わせ用の撮像カメラ34を上ステージ8と下ステージ9との間に進入させ、所定位置に停止した撮像カメラ34にて曲面透明薄板1に対する位置確認を行なっていて、この曲面透明薄板1の位置を記憶する。記憶された曲面透明薄板1の位置が以降の重ね合わせの基準となるように設けられている。曲面透明薄板1が適正な位置に載置されていることの確認とこの曲面透明薄板1の位置が記憶されれば、撮像カメラは真空チャンバーの外部へと退避する。
(貼り合わせ用のシート体の取付工程)
(シート体の搬入、ステップA-01、図12~図16)
貼り合わせ用のシート体の取付工程にあっては、まず、シート体準備部7には静電チャック12が待機している。上記曲面透明薄板1に最初に重ねる積層体構成部材として、図12に示すように上下両面が保護フィルム3bで覆われている貼り合わせ用のシート体3を、前記静電チャック12の上面に載置する。そして、図13に示すように静電チャック12の上面(上ステージ側となる面)に、静電吸着にて貼り合わせ用のシート体3を保持する。
上ステージ8と下ステージ9との間に、貼り合わせ用のシート体3を静電吸着した静電チャック12が進入し、静電チャックフォルダー17を静電チャック支持台28に架けることで静電チャック12を支持させ、凸体22の下方に貼り合わせ用のシート体3を位置させる。また、静電チャック12の進入とともに、この静電チャック12の下面側であって、凸体22の最下端の部分に対応位置するように対の加圧ローラー13、13が進入するようにしている。(図14)
(貼り合わせ用のシート体の位置合わせ)
つぎに図15に示すように上ステージ8を貼り合わせ用のシート体3との間にある程度の間隔が空く位置まで降下し、凸体22と貼り合わせ用のシート体3との間に撮像カメラ34を進入させて、上記曲面透明薄板1の場合と同様に、撮像カメラ34にて映し出される画像データに基づいて静電チャックフォルダー17のX軸調整、Y軸調整、θ調整を行ない、上記基準(曲面透明薄板の位置)に対して貼り合わせ用のシート体3の位置合わせを行なう。(図15)
貼り合わせ用のシート体3の位置合わせを行なった後は、撮像カメラ34を真空チャンバー11の外部へ退避させる。(図16)
(静電チャック下からの加圧ローラーの押し付け、ステップA-02、図17~図20)
つぎに上ステージ8の降下と静電チャック12の下面側から加圧ローラー13、13それぞれが押し上げる動作が行なわれるステップとなる。まず、上ステージ8が降下して、この上ステージ8とともに降下する凸体22の最下端の部分が、静電チャック12の上面の貼り合わせ用のシート体3の保護フィルム3bと接触し(図17参照)、さらに凸体22の降下が続いて貼り合わせ用のシート体3と静電チャック12とを押し下げる。
凸体22の最下端の部分による貼り合わせ用のシート体3と静電チャック12とに対する押し下げが始まったときに、静電チャック12の下面であって凸体22の前記最下端の部分に対応する位置に配置されていた対の加圧ローラー13、13が、静電チャック12を下方から押圧する状態となりながら、静電チャック12での凸体下端対応部分から凸体22の凸曲面の曲がりに沿いながら互いに逆方向にして転がり移動する。この加圧ローラー13、13それぞれが転がり移動する方向は、加圧ローラー13が離れる方向での静電チャック12における保持手段対応部分に向いており、この保持手段対応部分まで転がり移動する。(図18、図19)
加圧ローラー13、13それぞれが下方から静電チャック12を押圧しながら転がり移動をすることで、静電チャック12に静電吸着されている貼り合わせ用のシート体3が凸体22の下面の凸曲面形状の部分に沿って曲がる変形をする。そして、図19に示されているように加圧ローラー13、13が静電チャック12における保持手段対応部分に達すると、貼り合わせ用のシート体3が保持手段29に接触するようになる。そして、図20に示すように加圧ローラー13、13は、貼り合わせ用のシート体3の加圧ローラー転がり移動方向に対向する辺部より外側位置に対応する箇所まで移動する。
本ステップにおいて、上記保持手段対応部分に加圧ローラー13、13が達し、貼り合わせ用のシート体3が保持手段29に接触する点についての説明は、上述したように貼り合わせ用のシート体3の加圧ローラー13、13の転がり移動方向に対向する辺部が、凸体22の周辺部の領域に設けられている保持手段29に接触することを述べている。
一方、加圧ローラー13、13の転がり移動方向に沿った貼り合わせ用のシート体3の辺部については、その加圧ローラー13、13が転がり移動するときに保持手段29に接する。即ち、加圧ローラーの転がり移動方向に沿う部分の保持手段29は、凸体22の凸曲面形状を呈する部分にある。
なお、加圧ローラー13それぞれの長さは、保持手段29の配置パターンでの加圧ローラー転がり移動方向に直交する幅より十分に長いものとされている。そして、加圧ローラー13、13の転がり移動方向に沿った貼り合わせ用のシート体3の辺部が、加圧ローラー13、13が転がり移動するときに保持手段29に接する点は、他のステップで、積層体構成部材が保持手段29に接触する場合についても同様である。
(貼り合わせ用のシート体の形状維持、ステップA-03、図21)
上記ステップを経た上ステージ8は降下した状態となっていて、上記空気不透過膜材21の周辺部にある補強板25と静電チャックフォルダー17とが密にして接合している。これによって降下した状態にある上ステージ8の空気不透過膜材21と静電チャック12との間の空間は、閉じた空間35として形成される。
空気不透過膜材21と静電チャック12との間の空間が閉じられると、積層体製造装置Aにおける真空吸引手段24により、前記閉じた空間35から空気を吸引する。この吸引で上ステージ8側(空気不透過膜材21側)に押し付けられる静電チャック12により貼り合わせ用のシート体3を保持手段29に着脱可能に貼着する。貼り合わせ用のシート体3は凸体22の凸曲面形状の部分に重なっていることから、保持手段29は、貼り合わせ用のシート体3を曲面透明薄板1の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持する。
(貼り合わせ用のシート体の静電チャックからの分離、ステップA-04、図22~図24)
貼り合わせ用のシート体3を保持手段29に保持させる上記ステップの動作が終了した後、貼り合わせ用のシート体3を凸体22側に位置させた状態で上ステージ8が上昇し、上ステージ8と静電チャック12とが離れる。そして、静電チャック12と加圧ローラー13、13とが、互いに待機位置にある上ステージ8と下ステージ9との間から退避して、真空チャンバー11の外部へ移動する。その後、貼り合わせ用のシート体3の下面側の保護フィルム3bを剥離して除去し、真空チャンバー11の外部に取り出す。(図23、図24)
(貼り合わせ用のシート体と積層体受け載置部材の貼り合わせ、ステップA-05、図25~図29)
上記ステップで保護フィルム3bを取り外すことによって、貼り合わせ用のシート体3の下面側に透明光学粘着フィルム3aが表出した状態となる。また、図25に示すように積層体受け27に積層体受け載置部材が存在している下ステージ9、即ち、曲面透明薄板1を積層体受け27に載置している下ステージ9を上昇させて、重ね合わせ状態物の挟み込み形成を行なう所定高さ位置で停止させる。
つぎに、図26に示されているように搬出入用開口部10を閉じるとともに、真空チャンバー11に接続されて必要時にチャンバー内の空気を引き込む真空ポンプ36にてそのチャンバー内を減圧する。
チャンバー内の減圧環境下で上ステージ8を降下させて、積層体受け載置部材となっている曲面透明薄板1の凹曲面形状の部分と、凸体22に前記曲面透明薄板1の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持されるとともに透明光学粘着フィルム3aが表出している貼り合わせ用のシート体3の前記透明光学粘着フィルム3aの部分とを接近させる。(図27)
上ステージ8の降下を続けて曲面透明薄板1の凹曲面形状の部分と貼り合わせ用のシート体3の透明光学粘着フィルム3aの部分とを接合させて、凸体22と積層体受け27との間で、貼り合わせ用のシート体3と曲面透明薄板1とからなる重ね合わせ状態物aを挟み込み保持する。(図28)
さらに、この重ね合わせ状態物aを挟み込み保持している状態のときに、上記凸体圧力制御部23の働きによって、凸型基材20の上記凹所19に臨む部分に、該凸型基材20を下方に向けて押し下げる押圧力37を加える。これによって凸体22は、前記押圧力37で貼り合わせ用のシート体3を曲面透明薄板1側に押圧する加圧圧着を行ない、重なり合う貼り合わせ用のシート体3と曲面透明薄板1とを確実に貼り合わせる。(図29)
(凸体の押圧力の解除、ステップA-06、図30)
凸体22で重ね合わせ状態物aを押圧して、この重ね合わせ状態物aにおける貼り合わせ用のシート体3と曲面透明薄板1との貼り合わせを行なう上記ステップの後には、上記押圧力を付与する凸体圧力制御部23の動作を停止させ、これによって凸体22による貼り合わせ用のシート体3への押圧を解除して、貼り合わせ用のシート体3と曲面透明薄板1との重ね合わせ状態物aを、凸体22と積層体受け27とで挟み込み保持している状態に戻す。
その後、真空ポンプ36を停止して真空チャンバー11のチャンバー内を大気圧環境に戻し、さらに搬出入用開口部10を開いて真空チャンバー11を大気開放する。(図30)
(貼り合わせ用のシート体を貼り合わせた積層体の形成、ステップA-07、図31~図34)
上記ステップの大気開放の後、上ステージ8を所定量にて上昇させる。この上ステージ8の上昇により、凸体22から積層体受け27側(曲面透明薄板1側)に貼り合わせ用のシート体3を分離する。(図31)
貼り合わせ用のシート体3での透明光学粘着フィルム3aとその上面側の保護フィルム3bとを接合させている力、および透明光学粘着フィルム3aと曲面透明薄板1とを接合させている力に比べて、上記保持手段29の微粘着性ゴムが貼り合わせ用のシート体3の上面側の保護フィルム3bを保持している力が小さいため、前記大気開放後の上ステージ8を所定量で上昇させたときには、保持手段29から貼り合わせ用のシート体3が確実に離れる。
上述のように上ステージ8を所定量で上昇させて、貼り合わせ用のシート体3の曲面透明薄板1側への移動を確認する。その後、上ステージ8と下ステージ9とを離間するように動作させて、それぞれを待機位置に戻す。
上記上ステージ8と下ステージ9との離間によって、積層体受け27に、最上層を貼り合わせ用のシート体3とするとともに最下層を曲面透明薄板1とする積層体受け載置部材bが形成されることとなる。(図32)
つぎに、下ステージ9の積層体受け27の上に載置された状態となっている上記積層体受け載置部材bでの貼り合わせ用のシート体3から、曲面透明薄板1側とは反対の保護フィルム3bを除去する。(図33)
これによって、透明光学粘着フィルム3aを表出させて最上層を貼り合わせ用のシート体3とするとともに最下層を曲面透明薄板1として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体cが、積層体受け27で形成される。(図34)
(センサーシート体(シート状電子部品)の取付工程)
つぎに、上記貼り合わせ用のシート体の取付工程を経て形成された積層体cに、シート状電子部品であるセンサーシート体4を取り付けて、このセンサーシート体4を新たに有する積層体を形成するためのセンサーシート体の取付工程になる。
なお、シート体2の一種であるセンサーシート体4の取付を行なうに際し、積層体製造装置Aの動作手順は、上述したステップA-01~A-07の貼り合わせ用のシート体の取付工程の場合と同様である。
(センサーシート体の搬入、ステップB-01、図35)
センサーシート体の取付工程にあっても、まず、上記積層体cに重ねる積層体構成部材として、図2(b)に示す上下両面が保護フィルム4bで覆われているセンサーシート体4を、シート体準備部7で待機している静電チャック12の上方に搬入する。そして、静電チャック12の上面に静電吸着にてセンサーシート体4を保持する。
上ステージ8と下ステージ9との間に、センサーシート体4を静電吸着した静電チャック12が進入させ、静電チャックフォルダー17を静電チャック支持台28に架けて静電チャック12を支持させ、凸体22の下方にセンサーシート体4を位置させる。また、上記加圧ローラー13、13についても貼り合わせ用のシート体の取付工程の場合と同様であって、静電チャック12の下面側にして凸体22の最下端の部分に対応位置するように対の加圧ローラー13、13が進入する。(図35)
(センサーシート体の位置合わせ)
つぎに、静電チャック12の上に位置するセンサーシート体4の位置合わせは、上記貼り合わせ用のシート体3の取付工程のステップA-01の段階で図15で示す貼り合わせ用のシート体3の位置合わせの動作と同じである。上ステージ8をセンサーシート体4との間にある程度の間隔が空く位置まで降下し、両者の間に進入させた撮像カメラ34にて映し出される画像データに基づいて、静電チャックフォルダー17のX軸調整、Y軸調整、θ調整を行ない、センサーシート体4の位置合わせを行なう。(センサーシート体の位置合わせについての図示は省略)
センサーシート体4の位置合わせを行なった後は、撮像カメラ34を真空チャンバー11の外部へ退避させる。
(静電チャック下からの加圧ローラーの押し付け、ステップB-02、図36~図38)
つぎに上ステージ8の降下と静電チャック12の下面側から加圧ローラー13、13それぞれが押し上げる動作が行なわれるステップとなる。まず、上ステージ8が降下して、この上ステージ8とともに降下する凸体22の最下端の部分が、静電チャック12の上面のセンサーシート体4の保護フィルム4bに接触し(図36)、さらに凸体22の降下が続いてセンサーシート体4と静電チャック12とを押し下げる。
貼り合わせ用のシート体3の取付工程のステップA-02での動きと同様に、対の加圧ローラー13、13が、静電チャック12を下方から押圧する状態となりながら、静電チャック12での凸体下端対応部分から互いに逆方向にして転がり移動する。この加圧ローラー13、13それぞれが静電チャック12における保持手段対応部分まで転がり移動する。(図37)
加圧ローラー13、13それぞれが下方から静電チャック12を押圧しながら転がり移動をすることで、静電チャック12に静電吸着されているセンサーシート体4が凸体22の下面の凸曲面形状の部分に沿って曲がる変形をする。そして、図37に示されているように加圧ローラー13、13が静電チャック12における保持手段対応部分に達すると、センサーシート体4が保持手段29に接触するようになる。そして、図38に示すように加圧ローラー13、13は、センサーシート体4の加圧ローラー転がり移動方向に対向する辺部より外側位置に対応する箇所まで移動する。
以上のように加圧ローラー13、13の転がり移動することによって、センサーシート体4の辺部が保持手段29に接する。
(センサーシート体の形状維持、ステップB-03、図39)
上記ステップを経た上ステージ8は降下した状態となっていて、上記空気不透過膜材21の周辺部にある補強板25と静電チャックフォルダー17とが密にして接合している。これによって降下した状態にある上ステージ8の空気不透過膜材21と静電チャック12との間の空間は、閉じた空間35として形成される。
空気不透過膜材21と静電チャック12との間の空間が閉じられると、積層体製造装置Aにおける真空吸引手段24により、閉じた空間35から空気を吸引する。この吸引により上ステージ8側(空気不透過膜材21側)に押し付けられる静電チャック12によって、センサーシート体4の辺部を保持手段29に着脱可能に貼着する。
ステップA-03での場合と同様に、加圧ローラー13、13の転がり移動と静電チャック12による前記押し付けによって、センサーシート体4は凸体22の凸曲面形状の部分に重なっていることから、保持手段29は、センサーシート体4を曲面透明薄板1の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持する。
(センサーシート体の静電チャックからの分離、ステップB-04、図40)
センサーシート体4を保持手段29に保持させる上記ステップB-03の動作が終了した後、センサーシート体4を凸体22側に位置させた状態で上ステージ8が上昇し、上ステージ8と静電チャック12とが離れる。そして、静電チャック12と加圧ローラー13、13とが、互いに待機位置にある上ステージ8と下ステージ9との間から退避して、真空チャンバー11の外部へ移動する。その後、センサーシート体4の下面側の保護フィルム4bを剥離して除去し、真空チャンバー11の外部に取り出す。(図40)
(センサーシート体と積層体受け載置部材の貼り合わせ、ステップB-05、図41~図43)
上記ステップでセンサーシート体4の下面側の保護フィルム4bを取り外すことによって、センサーシート体4の下面側に透明センサーシート4aが表出した状態となる。また、積層体受け27に積層体受け載置部材b(曲面透明薄板1に貼り合わせ用のシート体3を貼り合わせた積層体)が存在している下ステージ9を上昇させて、重ね合わせ状態物の挟み込み形成を行なう所定高さ位置で停止させる。(図41)
つぎに、真空チャンバー11の搬出入用開口部10を閉じるとともに、真空チャンバー11に接続される真空ポンプ36を動作させてそのチャンバー内を減圧する。
チャンバー内の減圧環境下で上ステージ8を降下させて、積層体受け載置部材bの凹曲面形状の部分(貼り合わせ用のシート体3の凹曲面形状の部分)と、凸体22に曲面透明薄板1の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持されているセンサーシート体4の透明センサーシート4aの部分とを接近させる。
上ステージ8の降下を続けて前記積層体受け載置部材bの凹曲面形状の部分と前記透明センサーシート4aの部分とを接合させて、凸体22と積層体受け27との間で、センサーシート体4と積層体受け載置部材bとからなる重ね合わせ状態物aを挟み込み保持する。(図42)
さらに、この重ね合わせ状態物aを挟み込み保持している状態のときに、凸体圧力制御部23の働きによって、凸型基材20の上記凹所19に臨む部分に、該凸型基材20を下方に向けて押し下げる押圧力37を加える。これによって凸体22は、前記押圧力37でセンサーシート体4を積層体受け載置部材b側に押圧する加圧圧着を行ない、重なり合うセンサーシート4と貼り合わせ用のシート体3とを確実に貼り合わせる。(図43)
(凸体の押圧力の解除、ステップB-06、図44)
凸体22で重ね合わせ状態物aを押圧してセンサーシート体4と貼り合わせ用のシート体3との貼り合わせを行なう上記ステップの後には、押圧力を付与する凸体圧力制御部23の動作を停止させ、これによって凸体22によるセンサーシート体4への押圧を解除して、センサーシート体4と積層体受け載置部材bとの重ね合わせ状態物aを、凸体22と積層体受け27とで挟み込み保持している状態に戻す。
その後、真空ポン36を停止して真空チャンバー11のチャンバー内を大気圧環境に戻し、さらに搬出入用開口部10を開いて真空チャンバー11を大気開放する。(図44)
(センサーシート体を貼り合わせた積層体の形成、ステップB-07、図45、図46)
上記ステップの大気開放の後、上ステージ8を所定量にて上昇させて、凸体22から積層体受け27側にセンサーシート体4を分離する。
センサーシート体4での透明センサーシート4aとその上面側の保護フィルム4bとを接合させている力、および透明センサーシート4aと曲面透明薄板1側の貼り合わせ用のシート体3とを接合させている力に比べて、上記保持手段29の微粘着性ゴムがセンサーシート体4の上面側の保護フィルム4bを保持している力が小さいため、大気開放後の上ステージ8を所定量で上昇させたときには、保持手段29からセンサーシート体4が確実に離れる。
なお、保持手段29は、凸体22側に配置された積層体構成部材を保持するときに、積層体構成部材が有している保護フィルムが、その積層体構成部材内で不用意に剥離しない粘着力を有するように調整されている。勿論、保持手段29を構成している微粘着性ゴム自体の粘着力は、貼り合わせ用のシート体の取付工程、センサーシート体の取付工程、さらに以降の工程で変化するものではない。
上述のように上ステージ8を所定量で上昇させて、センサーシート体4の積層体受け載置部材b側への移動を確認する。その後、上ステージ8と下ステージ9とを離間するように動作させて、それぞれを待機位置に戻す。
上ステージ8と下ステージ9との離間によって、積層体受け27に、最上層をセンサーシート体4とするとともに最下層を曲面透明薄板1とする積層体受け載置部材bが新たに形成されることとなる。
つぎに、下ステージ9の積層体受け27の上に載置された状態となっている上記積層体受け載置部材bでのセンサーシート体4から、曲面透明薄板1側とは反対の保護フィルム4bを除去する。
これによって、透明センサーシート4aを表出させて最上層をセンサーシート体4とするとともに最下層を曲面透明薄板1として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体cが、積層体受け27で形成される。(図46)
(二回目の貼り合わせ用のシート体の取付工程、ステップA-01~07参照、図47)
上記センサーシート体の取付工程を経て形成された積層体cに、貼り合わせ用のシート体3を取り付けて、この貼り合わせ用のシート体3を新たに有する積層体を形成するための貼り合わせ用のシート体の取付工程になる。
なお、上記センサーシート体4を有する積層体cを形成した後に、この積層体cに貼り合わせ用のシート体3を貼り合わせるための積層体製造装置Aの動作は、上述したステップA-01~07での動作と同様であるので、二回目の貼り合わせ用のシート体の取付工程中の各段階の説明を省略する。
最上層をセンサーシート体4とする積層体cに対して、ステップA-01~07での手順と同じ貼り合わせ用のシート体の取付工程を経ることで、図47に示すように、透明光学粘着フィルム3aを表出させて最上層を貼り合わせ用のシート体3とするとともに最下層を曲面透明薄板1として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体cが、積層体受け27で形成される。
二回目の貼り合わせ用のシート体3を貼り合わせた積層体cの層構成は、曲面透明薄板1側から、曲面透明薄板1と、貼り合わせ用のシート体3(透明光学粘着フィルム)と、センサーシート体4(透明センサーシート)と、貼り合わせ用のシート体3(透明光学粘着フィルム)とが、順に重ね合わされたものとなっている。
(ディスプレイシート体(シート状電子部品)の取付工程、ステップB-01~07参照、図48)
二回目の貼り合わせ用のシート体の取付工程を経て形成された上記積層体cに、フレキシブルディスプレイシートからなる上記ディスプレイシート体5を取り付けて、このディスプレイシート体5を新たな最上層(曲面透明薄板とは反対側)として有する積層体を形成するためのシート状電子部品のシート体の取付工程になる。
なお、シート体2の一種であるディスプレイシート体5の取付を行なうに際し、積層体製造装置Aの動作手順は、上述したステップB-01~07のセンサーシート体の取付工程の場合と同様であって二回目のシート状電子部品の取付工程となるので、このディスプレイシート体の取付工程中の各段階については説明を省略する。
最上層をディスプレイシート体5とする積層体cに対して、ステップB-01~07での手順と同じシート状電子部品のシート体の取付工程を経ることで、図48に示すように、フレキシブルディスプレイシート5aを表出させて最上層をディスプレイシート体5とするとともに最下層を曲面透明薄板1として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体cが、積層体受け27で新たに形成される。
ディスプレイシート体5を貼り合わせた上記積層体cの層構成は、曲面透明薄板1側から、曲面透明薄板1と、貼り合わせ用のシート体3(透明光学粘着フィルム)と、センサーシート体4(透明センサーシート)と、貼り合わせ用のシート体3(透明光学粘着フィルム)と、ディスプレイシート体5(フレキシブルディスプレイシート)とが、順に重ね合わされたものとなっている。
<曲面透明薄板の凸曲面側に貼り合わせ>
つぎに、曲面透明薄板1の凸曲面側に、シート状電子部品のシート体(センサーシート体4、ディスプレイシート体5)と貼り合わせ用のシート体3とを、重ね合わせ側となる前記保護フィルムを除去しながら交互にして重ね合わせて、曲面透明薄板1の凸曲面側に前記シート状電子部品のシート体を複数層にして貼り合わされている積層体を製造する方法を説明する。
(曲面透明薄板取付工程)
曲面透明薄板1の凹曲面側にシート体2を貼り合わせる積層体の製造方法では、上述したように下ステージ9の積層体受け27に、曲面透明薄板1を適正な位置にして載置している。そして、曲面透明薄板1の凸曲面側にシート体2を貼り合わせて積層体を製造する方法では、上記曲面透明薄板載置工程を経てからその曲面透明薄板を上ステージ側に位置させた後に、貼り合わせ用のシート体の取付工程とシート状電子部品のシート体の取付工程とを交互に行なう。
なお、積層体受け27に曲面透明薄板1を適正な位置にして載置する点は、曲面透明薄板載置工程と同じであるため、その点の説明は省略する。
まず、上述したように下ステージ9の積層体受け27に曲面透明薄板1が適正な位置にあることを確認し、その曲面透明薄板1の位置を上記撮像カメラ34を用いて記憶して基準とした後、上ステージ8を降下させてこの上ステージ8と下ステージ9との間で曲面透明薄板1を挟み込み保持する。
(曲面透明薄板の保持手段への貼着、図49、図50)
上ステージ8と下ステージ9との間で曲面透明薄板1を挟み込み保持することで、曲面透明薄板1の周辺部は凸体22の周辺部に位置する保持手段29と相対して接合する。そして真空吸引手段24を動作させて、空気不透過膜材21と曲面透明薄板1との間の空気を引くようにして大気圧により曲面透明薄板1を凸体22の凸曲面形状の部分に沿わせて保持手段29に貼着させる。(図49)
そして、上ステージ8を上昇して上ステージ8と下ステージ9との間を離すことで、形状維持された曲面透明薄板1を凸体22側に位置する凸体下重ね部材dとして、前記保持手段29にて保持する。なお、保持手段29により曲面透明薄板1を適正な曲面形状を維持した状態で保持するので、上ステージ8と下ステージ9との間が開く前の時点で、上記真空吸引手段24の動作は停止させる。
(貼り合わせ用のシート体の取付工程)
(シート体の搬入、ステップC-01、図51)
上記曲面透明薄板取付工程が終了した後、貼り合わせ用のシート体の取付工程に移る。まず、上記シート体準備部7で未貼合状態である貼り合わせ用のシート体3を静電チャック12の上面に乗せて静電吸着する。そして、貼り合わせ用のシート体3の上面側の保護フィルム3bを除去する。
つぎに、上ステージ8と下ステージ9との間に、貼り合わせ用のシート体3を静電吸着した静電チャック12が進入し、静電チャックフォルダー17を静電チャック支持台28に架けることで静電チャック12を支持させ、凸体22の下方に貼り合わせ用のシート体3を位置させる。また、静電チャック12の進入とともに、この静電チャック12の下面側であって、凸体22の最下端の部分に対応位置するように対の加圧ローラー13、13が進入するようにしている。(図51)
(貼り合わせ用のシート体の位置合わせ)
つぎに、曲面透明薄板の凹曲面側にシート体を貼り合わせる場合の位置合わせと同様に、上ステージ8を貼り合わせ用のシート体3との間にある程度の間隔が空く位置まで降下し、凸体22と貼り合わせ用のシート体3との間に撮像カメラ34を進入させて、上記曲面透明薄板1の場合と同様に、撮像カメラ34にて映し出される画像データに基づいて静電チャックフォルダー17のX軸調整、Y軸調整、θ調整を行ない、基準に対して貼り合わせ用のシート体3の位置合わせを行なう。(撮像カメラ34については、図15参照)
貼り合わせ用のシート体3の位置合わせを行なった後は、撮像カメラ34を真空チャンバー11の外部へ退避させる。
(静電チャック下からの加圧ローラーの押し付け、ステップC-02、図52、図53)
つぎに上ステージ8の降下と静電チャック12の下面側から加圧ローラー13、13それぞれが押し上げる動作が行なわれるステップとなる。この段階のステップは曲面透明薄板1の凹曲面側にシート体を貼り合わせる方法でのステップA-02とほぼ同様であり、違いは、真空チャンバー11のチャンバー内を減圧する点と、凸体22側に凸体下重ね部材dとして曲面透明薄板1が保持されている点である。
まず、搬出入用開口部10を閉じて真空チャンバー11を減圧する。この減圧環境下で上ステージ8が降下する。前記上ステージ8に一体の凸体22が降下し、凸体22側の凸体下重ね部材dである曲面透明薄板1の最下端の部分が、静電チャック12の上面の貼り合わせ用のシート体3の透明光学粘着フィルム3aと接触し(図52参照)、さらに凸体22の降下が続いて貼り合わせ用のシート体3と静電チャック12とを押し下げる。
曲面透明薄板1の最下端の部分による貼り合わせ用のシート体3と静電チャック12とに対する押し下げが始まると、対の加圧ローラー13、13が、静電チャック12を下方から押圧する状態となりながら、静電チャック12での凸体下端対応部分から互いに逆方向にして転がり移動する。加圧ローラー13、13それぞれは、加圧ローラー13が離れる方向での静電チャック12におけるシート体辺部対応部分を通過して、保持手段対応部分まで転がり移動する。
加圧ローラー13、13それぞれが下方から静電チャック12を押圧しながら転がり移動をすることで、静電チャック12に静電吸着されている貼り合わせ用のシート体3が、凸体下重ね部材dとされた曲面透明薄板1の下面の凸曲面形状の部分に沿って曲がる変形をしながらその凸曲面形状の部分に接触する。(図53)
このようにして貼り合わせ用のシート体3を、凸体下重ね部材である曲面透明薄板1の凸曲面形状の部分に沿わせて曲面透明薄板1に密に接触させ、貼り合わせ用のシート体3を曲面透明薄板1の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させる。
(静電チャックと加圧ローラーの退避、ステップC-03、図54~図56)
つぎに、真空チャンバー11のチャンバー内を大気圧状態に戻してから、搬出入用開口部10を開いて大気開放する(図54)。その後、上ステージ8を上昇させて静電チャック12から凸体22を上方に離間させる(図55)。そして、上ステージ8を待機位置に停止させるとともに、静電チャック12と加圧ローラー13、13とを退避させる。(図56)
(凸体下重ね部材と貼り合わせ用のシート体との貼り合わせ、ステップC-04、図57~図59)
静電チャック12と加圧ローラー13、13とを退避させる上記ステップC-03を経た後、重なり合う上記曲面透明薄板1と貼り合わせ用のシート体3とを密に貼り合わせることとなる。
まず、上ステージ8と下ステージ9とを互いに近接させるとともに搬出入用開口部10を閉じて真空チャンバー11のチャンバー内を減圧する。(図57)
真空度が上昇したチャンバー内の減圧環境下で、下ステージ9が重ね合わせ状態物を受けるための高さ位置に停止するとともに、停止した下ステージ9に向けて上ステージ8が降下する。そして、上ステージ8と下ステージ9との間で、凸体22側で形状維持されている凸体下重ね部材dである曲面透明薄板1とこの曲面透明薄板1に密にして接触する貼り合わせ用のシート体3とからなる重ね合わせ状態物aを挟み込み保持する。即ち、前記重ね合わせ状態物aは、上ステージ8の凸体22と下ステージ9の積層体受け27とで挟み込まれた状態となる。(図58)
つぎに、上記曲面透明薄板1の凹曲面形状の部分にシート体2を押し付ける押圧力の付与と同様に、上記凸体圧力制御部23の動作により、凸型基材20を介して下方へ向いた押圧力が凸体22に作用するように設けられている。そのため、前記凸体22は、曲面透明薄板1(凸体下重ね部材d)と貼り合わせ用のシート体3とからなる前記重ね合わせ状態物aを積層体受け27側に向けて押圧することとなり、重なり合う曲面透明薄板1と貼り合わせ用のシート体3とが貼り合わされる。(図59)
(凸体の押圧解除と大気開放、ステップC-05)
つぎに、凸体22による重ね合わせ状態物aへ押圧を解除し、真空チャンバー11のチャンバー内を大気圧環境に戻す。そして搬出入用開口部10を開いて真空チャンバー11を大気開放する。
(積層体の形成、ステップC-06、図60、図61)
真空チャンバー11を大気開放した後の本ステップC-06は、貼り合わせ用のシート体3の取付工程の最終段階となる。まず、上ステージ8を上昇させて待機位置に戻すとともに、下ステージ9も降下させて待機位置に戻すようにする。このように上ステージ8と下ステージ9とを上下方向に離間させ、上ステージ8の上昇とともに凸体22側に重ね合わせ状態物aを伴なわせて、下ステージ9の積層体受け27から前記重ね合わせ状態物aを分離する。これによって凸体22の下面側に、最上層を曲面透明薄板1とするとともに最下層を貼り合わせ用のシート体3とする凸体下重ね部材dが形成される。(図60)
元々、重ね合わせ状態物aでの最下層のシート体2である貼り合わせ用のシート体3は、このステップの時点でも下面側に保護フィルム3bが位置しており、上記凸体22での押圧力の付与によっても、積層体受け27に密着することはない。
そして、以下の各取付工程中の最終段階でも、上ステージ8と下ステージ9とを上下に離間させるが、各場合の重ね合わせ状物aの最下層のシート体はその下面に保護フィルムを配した状態となり、下ステージ9に重ね合わせ状態物aが貼り付いてしまうことはない。なお、凸体22側で形成される凸体下重ね部材dは、上記保持手段29によって保持されており、凸体22の曲面形状に対応した形状を維持したまま保持される。
つぎに、上記凸体下重ね部材dでの最下層に位置する貼り合わせ用のシート体3から、この貼り合わせ用のシート体3の曲面透明薄板1側とは反対の保護フィルム3bを除去する。これによって最上層を曲面透明薄板1とするとともに最下層を貼り合わせ用のシート体3として曲面透明薄板1の曲面形状に対応している積層体cを形成する。(図61)
(センサーシート体(シート状電子部品)の取付工程)
つぎに、貼り合わせ用のシート体の取付工程を経て形成された積層体cに、シート状電子部品であるセンサーシート体4を取り付けて、このセンサーシート体4を新たに有する積層体を形成するためのセンサーシート体の取付工程になる。
なお、シート体2の一種であるセンサーシート体4の取付を行なうに際し、積層体製造装置Aの動作手順は、上述したステップCの貼り合わせ用のシート体の取付工程の場合と同様である。
(シート体の搬入、ステップD-01、図62)
本シート状電子部品のシート体の取付工程は、上記貼り合わせ用のシート体の取付工程にて形成されて最下層を貼り合わせ用のシート体3とする積層体cからなる凸体下重ね部材dに対して行なわれるものである。まず、シート体準備部7で未貼合状態であるセンサーシート体4を静電チャック12の上面に乗せて静電吸着する。そして、センサーシート体4の上面側の保護フィルム4bを除去する。
つぎに、上ステージ8と下ステージ9との間に、センサーシート体4を静電吸着した静電チャック12が進入し、静電チャックフォルダー17を静電チャック支持台28に架けることで静電チャック12を支持させ、凸体22の下方にセンサーシート体4を位置させる。また、静電チャック12の進入とともに、この静電チャック12の下面側であって、凸体22の最下端の部分に対応位置するように対の加圧ローラー13、13が進入するようにしている。(図62)
(センサーシート体の位置合わせ)
つぎに、曲面透明薄板の凸曲面側にシート体を貼り合わせる場合の位置合わせ(ステップC-01)と同様に、上ステージ8を、凸体下重ね部材dの最下層の貼り合わせ用シート体3とセンサーシート体4との間にある程度の間隔が空く位置まで降下し、凸体22側の貼り合わせ用のシート体3とセンサーシート体4との間に撮像カメラ34を進入させて、上記曲面透明薄板1の場合と同様に、撮像カメラ34にて映し出される画像データに基づいて静電チャックフォルダー17のX軸調整、Y軸調整、θ調整を行ない、基準に対するセンサーシート体4の位置合わせを行なう。なお、本ステップでの撮像カメラ34における動作の図示については省略する。(図15参照)
センサーシート体4の位置合わせを行なった後は、撮像カメラ34を真空チャンバー11の外部へ退避させる。
(静電チャック下からの加圧ローラーの押し付け、ステップD-02、図63、図64)
つぎに上ステージ8の降下と静電チャック12の下面側から加圧ローラー13、13それぞれが押し上げる動作が行なわれるステップとなる。この段階のステップは曲面透明薄板1の凸曲面側にシート体を貼り合わせる方法でのステップC-02と同様である。
まず、搬出入用開口部10を閉じて真空チャンバー11を減圧する。この減圧環境下で上ステージ8が降下する。前記上ステージ8に一体の凸体22が降下し、凸体22側の凸体下重ね部材dの最下層である貼り合わせ用のシート体3の最下端の部分が、静電チャック12の上面のセンサーシート体4の透明センサーシート4aと接触し、さらに凸体22の降下が続いてセンサーシート体4と静電チャック12とを押し下げる。(図63参照)
凸体下重ね部材dの最下端の部分によるセンサーシート体4と静電チャック12とに対する押し下げが始まると、対の加圧ローラー13、13が、静電チャック12を下方から押圧する状態となりながら、静電チャック12での凸体下端対応部分から互いに逆方向にして転がり移動する。加圧ローラー13、13それぞれは、加圧ローラー13が離れる方向での静電チャック12におけるシート体辺部対応部分を通過して、保持手段対応部分まで転がり移動する。
加圧ローラー13、13それぞれが下方から静電チャック12を押圧しながら転がり移動をすることで、静電チャック12に静電吸着されているセンサーシート体4が、凸体下重ね部材dの最下層とされた貼り合わせ用のシート体3の下面の凸曲面形状の部分に沿って曲がる変形をしながらその凸曲面形状の部分に接触する。(図64)
このようにしてセンサーシート体4を、凸体下重ね部材dの最下層である貼り合わせ用のシート体3の凸曲面形状の部分に沿わせてこの貼り合わせ用のシート体3に密に接触させ、センサーシート体4を曲面透明薄板1の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させる。
(静電チャックと加圧ローラーの退避、ステップD-03)
つぎに、真空チャンバー11のチャンバー内を大気圧状態に戻してから、搬出入用開口部10を開いて大気開放する(図54)。その後、上ステージ8を上昇させて静電チャック12から凸体22を上方に離間させる(図55)。そして、上ステージ8を待機位置に停止させるとともに、静電チャック12と加圧ローラー13、13とを退避させる。なお、本ステップでの動作の図示は省略する。(図54~図56参照)
(凸体下重ね部材とセンサーシート体との貼り合わせ、ステップD-04、図65)
静電チャック12と加圧ローラー13、13とを退避させる上記ステップD-03を経た後、重なり合う上記貼り合わせ用のシート体3とセンサーシート体4とを密に貼り合わせることとなる。
まず、上ステージ8と下ステージ9とを互いに近接させるとともに搬出入用開口部10を閉じて真空チャンバー11のチャンバー内を減圧する。
真空度が上昇したチャンバー内の減圧環境下で、下ステージ9が重ね合わせ状態物を受けるための高さ位置に停止するとともに、停止した下ステージ9に向けて上ステージ8が降下する。そして、上ステージ8と下ステージ9との間で、凸体22側で形状維持されている凸体下重ね部材dとこの凸体下重ね部材dの最下層に密にして接触するセンサーシート体4とからなる重ね合わせ状態物aを挟み込み保持する。即ち、前記重ね合わせ状態物aは、上ステージ8の凸体22と下ステージ9の積層体受け27とで挟み込まれた状態となる。
つぎに、上述した曲面透明薄板1の凸曲面形状の部分にシート体2を押し付ける押圧力の付与と同様に、上記凸体圧力制御部23の動作により、凸型基材20を介して下方へ向いた押圧力が凸体22に作用し、該凸体22は前記重ね合わせ状態物aを積層体受け27側に向けて押圧して、重なり合う貼り合わせ用のシート体3とセンサーシート体4とが貼り合わされる。(図65)
(凸体の押圧解除と大気開放、ステップD-05)
つぎに、凸体22による重ね合わせ状態物aへ押圧を解除し、真空チャンバー11のチャンバー内を大気圧環境に戻す。そして搬出入用開口部10を開いて真空チャンバー11を大気開放する。
(積層体の形成、ステップD-06、図66)
真空チャンバー11を大気開放した後の本ステップD-06は、センサーシート体4の取付工程の最終段階となる。まず、上ステージ8を上昇させて待機位置に戻すとともに、下ステージ9も降下させて待機位置に戻す。このように上ステージ8と下ステージ9とを上下方向に離間させ、上ステージ8の上昇とともに凸体22側に重ね合わせ状態物aを伴なわせて、下ステージ9の積層体受け27から前記重ね合わせ状態物aを分離する。これによって凸体22の下面側に、最上層を曲面透明薄板1とするとともに最下層をセンサーシート体4とする凸体下重ね部材dが形成される。
つぎに、凸体下重ね部材dでの最下層に位置するセンサーシート体4から、このセンサーシート体4の曲面透明薄板1側とは反対の保護フィルム4bを除去する。これによって最上層を曲面透明薄板1とするとともに最下層をセンサーシート体4として曲面透明薄板1の曲面形状に対応している積層体cが新たに形成される。(図66)
(二回目の貼り合わせ用のシート体の取付工程、ステップC-01~06参照、図67)
上述した<曲面透明薄板の凹曲面側に貼り合わせ>の場合と同様に、上記センサーシート体の取付工程を経て形成された積層体cに、貼り合わせ用のシート体3を取り付けて、この貼り合わせ用のシート体3を新たに有する積層体を形成するための貼り合わせ用のシート体の取付工程になる。
なお、上記センサーシート体4を有する積層体cを形成した後に、この積層体cに貼り合わせ用のシート体3を貼り合わせるための積層体製造装置Aの動作は、上述したステップC-01~06での動作と同様であるので、二回目の貼り合わせ用のシート体の取付工程中の各段階の説明を省略する。
最下層をセンサーシート体4とする積層体cに対して、ステップC-01~06での手順と同じ貼り合わせ用のシート体の取付工程を経ることで、図67に示すように、透明光学粘着フィルム3aを表出させて最下層を貼り合わせ用のシート体3とするとともに最上層を曲面透明薄板1として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体cが、凸体22の下面側に新たに形成される。
二回目の貼り合わせ用のシート体3を貼り合わせた積層体cの層構成は、曲面透明薄板1側から、曲面透明薄板1と、貼り合わせ用のシート体3(透明光学粘着フィルム)と、センサーシート体4(透明センサーシート)と、貼り合わせ用のシート体3(透明光学粘着フィルム)とが、順に重ね合わされたものとなっている。
(ディスプレイシート体(シート状電子部品)の取付工程、ステップD-01~06参照、図68)
二回目の貼り合わせ用のシート体の取付工程を経て形成された上記積層体cに、フレキシブルディスプレイシートからなる上記ディスプレイシート体5を取り付けて、このディスプレイシート体5を新たな最下層(曲面透明薄板とは反対側)として有する積層体を形成するためのシート状電子部品のシート体の取付工程になる。
なお、シート体2の一種であるディスプレイシート体5の取付を行なうに際し、積層体製造装置Aの動作手順は、上述したステップD-01~06のセンサーシート体の取付工程の場合と同様であって二回目のシート状電子部品の取付工程となるので、このディスプレイシート体の取付工程中の各段階については説明を省略する。
最下層をディスプレイシート体5とする積層体cに対して、ステップD-01~06での手順と同じシート状電子部品のシート体の取付工程を経ることで、図68に示すように、フレキシブルディスプレイシート5aを表出させて最下層をディスプレイシート体5とするとともに最上層を曲面透明薄板1として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体cが、凸体22の下面側に新たに形成される。
ディスプレイシート体5を貼り合わせた上記積層体cの層構成は、曲面透明薄板1側から、曲面透明薄板1と、貼り合わせ用のシート体3(透明光学粘着フィルム)と、センサーシート体4(透明センサーシート)と、貼り合わせ用のシート体3(透明光学粘着フィルム)と、ディスプレイシート体5(フレキシブルディスプレイシート)とが、順に重ね合わされたものとなっている。
(フレキシブルプリント配線板とプリント基板)
シート状電子部品のシート体の取付工程を説明する図では、理解し易くするために、シート状電子部品のシート体の形状を簡略化して図示している。ところで、センサーシート体4やディスプレイシート体5であるシート状電子部品のシート体は、積層体を製造する前の積層体構成部材の形態の時点で、シート体の辺部に、フレキシブルプリント配線板を介して、電子素子が実装されたプリント基板が設けられているものである。そのため、積層体を製造するときには、シート状電子部品のシート体は、フレキシブルプリント配線板と電子素子実装済みのプリント基板とを伴なって貼り合わせを行なうようにする。
(シート状電子部品のシート体の静電吸着)
図69は静電チャック12がセンサーシート体4やディスプレイシート体5を静電吸着した状態をより具体的に示している。この図69で示されているセンサーシート体4やディスプレイシート体5のシート状電子部品のシート体2は、辺部にフレキシブルプリント配線板38が接続され、このフレキシブルプリント配線板38の前記シート体2とは反対側に、電子素子実装済みのプリント基板39が接続されている。
そして、上記シート体準備部7において静電チャック12の上面にセンサーシート体4やディスプレイシート体5が載置された後、前記静電チャック12が、センサーシート体4やディスプレイシート体5を静電吸着するときには、フレキシブルプリント配線板38を静電吸着するとともに、プリント基板39も静電吸着するように設けられており、シート状電子部品のシート体2全体が静電チャック12に保持されるようにしている。
即ち、上述した<曲面透明薄板の凹曲面側に貼り合わせ>における(センサーシート体の搬入、ステップB-01)の段階で、静電チャック12の上面に載置されたセンサーシート体4が静電吸着されるとともに、センサーシート体4の辺部に接続のフレキシブルプリント配線板38とこのフレキシブルプリント配線板38に接続されているプリント基板39とが静電吸着される。
また、同じ<曲面透明薄板の凹曲面側に貼り合わせ>におけるディスプレイシート体5の取付工程でのステップB-01の段階で、静電チャック12の上面に載置されたディスプレイシート体5が静電吸着されるとともに、ディスプレイシート体5の辺部に接続のフレキシブルプリント配線板38とこのフレキシブルプリント配線板38に接続されているプリント基板39とが静電吸着される。
さらに、上述した<曲面透明薄板の凸曲面側に貼り合わせ>における(センサーシート体の搬入、ステップD-01)の段階で、静電チャック12の上面に載置されたセンサーシート体4が静電吸着されるとともに、センサーシート体4の辺部に接続のフレキシブルプリント配線板38とこのフレキシブルプリント配線板38に接続されているプリント基板39とが静電吸着される。
また、同じ<曲面透明薄板の凸曲面側に貼り合わせ>におけるディスプレイシート体5の取付工程でのステップD-01の段階で、静電チャック12の上面に載置されたディスプレイシート体5が静電吸着されるとともに、ディスプレイシート体5の辺部に接続のフレキシブルプリント配線板38とこのフレキシブルプリント配線板38に接続されているプリント基板39とが静電吸着される。
(フレキシブルプリント配線板とプリント基板とを有するシート体の凸体側での配置)
上述したように積層体を製造するに際し、静電チャック12は、センサーシート体4やディスプレイシート体5を静電吸着し、このセンサーシート体4やディスプレイシート体5を保持する。そして、上記真空吸引手段24を動作させた真空吸着や、静電チャック12の下面側からの上記加圧ローラー13,13の押し上げによって、センサーシート体4やディスプレイシート体5が曲面透明薄板1の曲面形状に対応して形状維持されるようにしている。
図70はセンサーシート体4やディスプレイシート体5のシート状電子部品のシート体2が凸体22側に保持された状態を示していて、図70(a)はステップB-03において、真空吸引手段24の吸着で凸体22の下面側に押し付けられる静電チャック12により、フレキシブルプリント配線板38とプリント基板39とが保持手段29に貼着にて保持されている形態を下方から見た状態で示している。
また、図70(b)はステップD-02において、加圧ローラー13、13で凸体22の下面側に押し付けられる静電チャック12により、フレキシブルプリント配線板38とプリント基板39とが保持手段29に貼着にて保持されている形態を下方から見た状態で示している。
図70で示したように、センサーシート体4やディスプレイシート体5が有するフレキシブルプリント配線板38とプリント基板39とは、凸体22の保持手段29の領域に対応するように形成されている。静電チャック12に静電吸着された状態で、真空吸引手段24の真空吸着の作用を受けたり、また、静電チャック12の下面側から加圧ローラー13、13の押し上げの作用を受けることで、前記保持手段29が、フレキシブルプリント配線板38とプリント基板39とを着脱可能に保持(貼着)するように設けられている。
勿論、保持手段29がフレキシブルプリント配線板38とプリント基板39とを着脱可能に保持する形態は、貼り合わせ用のシート体に対する保持と同様に静電チャック12の静電吸着が解除された後も継続する。そのため、静電チャック12が真空ャンバー11の外に退避したときに、フレキシブルプリント配線板38とプリント基板39が下方に垂れ下がる状態となるのを、確実に防止することができるという効果を奏するものである。
実施の形態では、曲面透明薄板として、曲面を呈するガラス薄板を挙げて説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、前記曲面透明薄板は、他の素材として、例えば、透明な合成樹脂製の薄板を採用することも可能である。
A…積層体製造装置
1…曲面透明薄板
2…シート体
3…貼り合わせ用のシート体
3a…透明光学粘着フィルム
3b…保護フィルム
4…センサーシート体
4a…透明センサーシート
4b…保護フィルム
5…ディスプレイシート体
5a…フレキシブルディスプレイシート
5b…保護フィルム
6…真空貼り合わせ部
7…シート体準備部
8…上ステージ
9…下ステージ
10…搬出入用開口部
11…真空チャンバー
12…静電チャック
13…加圧ローラー
14…通電回路
15…ポリイミドフィルム層
16…ゴム製基材層
17…静電チャックフォルダー
18…ステージ基盤
19…凹所
20…凸型基材
21…空気不透過膜材
22…凸体
23…凸体圧力制御部
24…真空吸引手段
25…補強板
26…ステージ基盤
27…積層体受け
28…静電チャック支持台
29…保持手段
30…デバイス有効領域
31…微粘着領域
32…支承ステー
33…支承ステー
34…撮像カメラ
35…閉じた空間
36…真空ポンプ
37…押圧力
38…フレキシブルプリント配線板
39…プリント基板
a…重ね合わせ状態物
b…積層体受け載置部材
c…積層体
d…凸体下重ね部材

Claims (6)

  1. 断面形状が下方に凸となる曲面形状を呈する曲面透明薄板とこの曲面透明薄板の片面側に重ね合わせる変形可能なシート体とをそれぞれ積層体構成部材とし、
    上下移動可能とした上ステージとこの上ステージの下方で上下移動可能とした下ステージとで、前記曲面透明薄板と前記シート体とを含む複数の積層体構成部材からなる重ね合わせ状態物を挟み込み形成して、
    前記上ステージと下ステージとの前記重ね合わせ状態物に対する押圧によって、重なり合う積層体構成部材同士を密着させる積層体製造装置であって、
    搬出入用開口部を有し、チャンバー内で前記上ステージと前記下ステージとを互いに離接するように上下に対向させていて、上ステージと下ステージとが重ね合わせ状態物を挟み込みして前記押圧を行なうときにチャンバー内を減圧状態にする真空チャンバーと、
    前記上ステージの下面に位置していて、前記曲面透明薄板の曲面形状に対応して下方に凸の凸曲面形状とした凸型基材を、上ステージの下面側に取り付けられた空気不透過膜材で覆って、曲面透明薄板の曲面形状に対応して下方に凸の凸曲面形状とされている凸体と、
    前記凸体の周辺部に配置されている微粘着性ゴムからなり、凸体に下方から重ねられる積層体構成部材への貼着により、凸体の前記凸曲面形状の部分に沿って重なる前記積層体構成部材を、曲面透明薄板の曲面形状に対応した状態に形状維持して着脱可能に保持する保持手段と、
    前記真空チャンバーの搬出入用開口部を通してチャンバー内外に移動し、前記シート体からなる積層体構成部材を上ステージ側となる上面側に静電吸着により保持して上ステージと下ステージとの間に搬入して、上ステージの降下により凸体との間で前記シート体からなる積層体構成部材を挟み込んで凸体の下面に位置させる変形可能なシート状の静電チャックと、
    前記真空チャンバーの搬出入用開口部を通してチャンバー内外に移動し、上ステージと下ステージとの間に前記シート体からなる積層体構成部材を搬入する前記静電チャックの下方に位置していて、降下する凸体とで前記シート体からなる積層体構成部材の挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、前記凸体の凸曲面形状に応じて静電チャックにおける保持手段対応部分に向けて転がり移動して凸体に沿わせた前記シート体からなる積層体構成部材を前記保持手段に接触させる一対の加圧ローラーと、
    上ステージとこの上ステージに対して下方から重ね合わされた前記静電チャックとの間であって、前記保持手段に保持されてシート体からなる積層体構成部材が凸体に沿って位置している前記上ステージと前記静電チャックとの間の空間から空気を吸引して、該吸引により上ステージ側に押し付けられる静電チャックにより前記シート体からなる積層体構成部材を前記保持手段に貼着させて保持させる真空吸引手段と、
    前記下ステージの上面に位置し、前記曲面透明薄板の曲面形状に対応して下方に凸の凹曲面形状にして形成されていて、上ステージと下ステージとの間に配される積層体構成部材である前記シート体と前記曲面透明薄板とを、前記凸体とで挟み込む積層体受けと
    を備えることを特徴とする積層体製造装置。
  2. 上記上ステージと下ステージの減圧環境下での重ね合わせ状態物に対する押圧は、上ステージの下面に位置する凸体が、チャンバー外から導入される大気圧を受けて前記重ね合わせ状態物を押すことにより形成されるものとされている請求項1に記載の積層体製造装置。
  3. 請求項1または2に記載の積層体製造装置により、断面形状が下方に凸となる曲面形状を呈する曲面透明薄板の凹曲面側に、変形可能な透明センサーシートフレキシブルディスプレイシートとを備えた情報表示パネルのシート状電子部品であり両面が保護フィルムで覆われているシート体と、変形可能な透明光学粘着フィルムからなり両面が保護フィルムで覆われている貼り合わせ用のシート体とを、重ね合わせ側となる前記保護フィルムを除去しながら交互にして重ね合わせて、曲面透明薄板の凹曲面側にシート状電子部品のシート体を複数層にして貼り合わされている積層体を製造する方法であって、
    積層体製造装置における上ステージと下ステージとの間に曲面透明薄板を進入させて、前記下ステージの積層体受けに、曲面形状を呈する積層体受け載置部材として前記曲面透明薄板を載置する曲面透明薄板載置工程の後に、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程と前記シート状電子部品のシート体の取付工程とを交互に行なうものであり、
    前記貼り合わせ用のシート体の取付工程は、
    積層体製造装置の上ステージと下ステージとの間に、未貼合状態である貼り合わせ用のシート体を静電吸着した静電チャックが進入して、上ステージの凸体の下方に前記貼り合わせ用のシート体を位置させるとともに、静電チャックの下面側に対の加圧ローラーを位置させるステップA-01と、
    前記上ステージが降下してこの上ステージとともに降下する凸体が、貼り合わせ用のシート体と静電チャックとを押し下げて、前記加圧ローラーそれぞれが、前記降下する凸体とで貼り合わせ用のシート体の挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、該静電チャックでの凸体下端対応部分から互いに逆方向にして静電チャックにおける保持手段対応部分に向けて転がり移動し、前記貼り合わせ用のシート体を、凸体の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体の保持手段に接触させるステップA-02と、
    降下した前記上ステージとこの上ステージに重なる静電チャックとの間の空間を閉じた空間とした状態の下で、積層体製造装置における真空吸引手段により、上ステージと静電チャックとの間の空間から空気を吸引し、この吸引で上ステージ側に押し付けられる静電チャックにより前記貼り合わせ用のシート体を前記保持手段に貼着して、該保持手段にて、貼り合わせ用のシート体を曲面透明薄板の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させるステップA-03と、
    前記凸体側に貼り合わせ用のシート体を着脱可能に貼着した上ステージが上昇して、上ステージから離れた静電チャックと加圧ローラーとが上ステージと下ステージとの間から退避した後に、凸体側に位置する前記貼り合わせ用のシート体の下面側の保護フィルムを除去するステップA-04と、
    上ステージと下ステージとを互いに近接させるとともに真空チャンバーのチャンバー内を減圧した後に、減圧環境下で、上ステージと下ステージとの間で、前記積層体受け載置部材と凸体側で形状維持されている前記貼り合わせ用のシート体とからなる重ね合わせ状態物を挟み込み保持し、前記凸体にて前記貼り合わせ用のシート体を積層体受け載置部材側に押圧して、重なり合う前記貼り合わせ用のシート体と前記積層体受け載置部材とを貼り合わせるステップA-05と、
    前記凸体による貼り合わせ用のシート体への押圧を解除し、真空チャンバーのチャンバー内を大気圧環境に戻してから真空チャンバーを大気開放するステップA-06と、
    上ステージと下ステージとを上下方向に離間させて、上ステージの上昇により、凸体から積層体受け側に貼り合わせ用のシート体を分離して、積層体受けに、最上層を貼り合わせ用のシート体とするとともに最下層を曲面透明薄板とする積層体受け載置部材を形成し、この積層体受け載置部材での最上層に位置する前記貼り合わせ用のシート体から、該貼り合わせ用のシート体の曲面透明薄板側とは反対の保護フィルムを除去して、最上層を貼り合わせ用のシート体とするとともに最下層を曲面透明薄板として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体を形成するステップA-07と、
    とからなるものであり、
    前記シート状電子部品のシート体の取付工程は、
    上ステージと下ステージとの間に、未貼合状態であるシート状電子部品のシート体を静電吸着した静電チャックが進入して、上ステージの凸体の下方に前記シート状電子部品のシート体を位置させるとともに、前記静電チャックの下面側に対の前記加圧ローラーを位置させるステップB-01と、
    前記上ステージが降下してこの上ステージとともに降下する凸体が、シート状電子部品のシート体と静電チャックとを押し下げて、前記加圧ローラーそれぞれが、前記降下する凸体とでシート状電子部品のシート体の挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、該静電チャックでの凸体下端対応部分から互いに逆方向にして静電チャックにおける前記保持手段対応部分に向けて転がり移動し、前記シート状電子部品のシート体を、凸体の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体の保持手段に接触させるステップB-02と、
    降下した前記上ステージとこの上ステージに重なる静電チャックとの間の空間を閉じた空間とした状態の下で、積層体製造装置における前記真空吸引手段により、上ステージと静電チャックとの間の空間から空気を吸引し、この吸引で上ステージ側に押し付けられる静電チャックによりシート状電子部品のシート体を前記保持手段に貼着して、該保持手段にて、シート状電子部品のシート体を曲面透明薄板の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させるステップB-03と、
    前記凸体側にシート状電子部品のシート体を着脱可能に貼着した上ステージが上昇して、上ステージから離れた静電チャックと加圧ローラーとが上ステージと下ステージとの間から退避した後に、凸体側に位置する前記シート状電子部品のシート体の下面側の保護フィルムを除去するステップB-04と、
    上ステージと下ステージとを互いに近接させるとともに真空チャンバーのチャンバー内を減圧した後に、減圧環境下で、上ステージと下ステージとの間で、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程を経て形成された積層体である積層体受け載置部材と前記シート状電子部品のシート体とを挟み込み保持し、前記凸体にて前記シート状電子部材のシート体を前記積層体受け載置部材側に押圧して、重なり合う前記シート状電子部品のシート体と前記積層体受け載置部材とを貼り合わせるステップB-05と、
    前記凸体によるシート状電子部品のシート体への押圧を解除し、真空チャンバーのチャンバー内を大気圧環境に戻してから真空チャンバーを大気開放するステップB-06と、
    上ステージと下ステージとを上下方向に離間させて、上ステージの上昇により、凸体から積層体受け側にシート状電子部品のシート体を分離して、積層体受けに、最上層をシート状電子部品のシート体とするとともに最下層を曲面透明薄板とする積層体受け載置部材を形成し、この積層体受け載置部材での最上層に位置する前記シート状電子部品のシート体から、該シート状電子部品のシート体の曲面透明薄板側とは反対の保護フィルムを除去して、最上層をシート状電子部品のシート体とするとともに最下層を曲面透明薄板として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体を形成するステップB-07と
    からなるものであることを特徴とする積層体の製造方法。
  4. 上記シート状電子部品のシート体は、該シート体の辺部に、可撓性を有するフレキシブルプリント配線板を介して、電子素子が実装されたプリント基板が設けられているものであって、
    上記ステップB-01での静電チャックの静電吸着は、前記シート状電子部品のシート体とフレキシブルプリント配線板とプリント基板とに対して行なわれていて、
    上記ステップB-03において、上記吸着で上ステージ側に押し付けられる静電チャックにより、前記フレキシブルプリント配線板と前記プリント基板とが上記保持手段に貼着される請求項3に記載の積層体の製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の積層体製造装置により、断面形状が下方に凸となる曲面形状を呈する曲面透明薄板の凸曲面側に、変形可能な透明センサーシートフレキシブルディスプレイシートとを備えた情報表示パネルのシート状電子部品であり両面が保護フィルムで覆われているシート体と、変形可能な透明光学粘着フィルムからなり両面が保護フィルムで覆われている貼り合わせ用のシート体とを、重ね合わせ側となる前記保護フィルムを除去しながら交互にして重ね合わせて、曲面透明薄板の凸曲面側にシート状電子部品のシート体を複数層にして貼り合わされている積層体を製造する方法であって、
    積層体製造装置における上ステージと下ステージとの間に曲面透明薄板を進入させて、前記下ステージの積層体受けに前記曲面透明薄板を載置し、上ステージと下ステージとの間で曲面透明薄板を挟み込み保持して凸体の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体の保持手段に貼着し、上ステージと下ステージとを離間させて、形状維持された曲面透明薄板を凸体側に位置する凸体下重ね部材として、前記保持手段にて保持する曲面透明薄板取付工程の後に、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程と前記シート状電子部品のシート体の取付工程とを交互に行なうものであり、
    前記貼り合わせ用のシート体の取付工程は、
    積層体製造装置の上ステージと下ステージとの間に、重ね合わせ側の保護フィルムを除去して未貼合状態である貼り合わせ用のシート体を静電吸着した静電チャックが進入して、上ステージの凸体の下方に前記貼り合わせ用のシート体を位置させるとともに、静電チャックの下面側に対の加圧ローラーを位置させるステップC-01と、
    搬出入用開口部を閉じて真空チャンバーのチャンバー内を減圧し、この減圧環境下で、前記上ステージが降下してこの上ステージとともに前記凸体下重ね部材を保持して降下する凸体が、貼り合わせ用のシート体と静電チャックとを押し下げて、前記加圧ローラーそれぞれが、前記降下する凸体とで凸体下重ね部材と貼り合わせ用のシート体との挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、該静電チャックでの凸体下端対応部分から互いに逆方向にして静電チャックにおける凸体側端対応部分に向けて転がり移動し、前記貼り合わせ用のシート体を凸体下重ね部材の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体下重ね部材に密に接触させ、貼り合わせ用のシート体を曲面透明薄板の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させるステップC-02と、
    真空チャンバーのチャンバー内を大気圧状態に戻して搬出入用開口部を開いて大気開放し、上ステージと下ステージとを互いに離間させて、静電チャックと加圧ローラーとを退避させるステップC-03と、
    上ステージと下ステージとを互いに近接させるとともに搬出入用開口部を閉じて真空チャンバーのチャンバー内を減圧した後に、減圧環境下で、上ステージと下ステージとの間で、凸体側で形状維持されている前記凸体下重ね部材とこの凸体下重ね部材に密にして接触する前記貼り合わせ用のシート体とからなる重ね合わせ状態物を挟み込み保持し、前記凸体にて前記凸体下重ね部材と貼り合わせ用のシート体からなる前記重ね合わせ状態物を下ステージの積層体受け側に押圧して、重なり合う前記凸体下重ね部材と貼り合わせ用のシート体とを貼り合わせるステップC-04と、
    前記凸体による前記重ね合わせ状態物への押圧を解除し、真空チャンバーのチャンバー内を大気圧環境に戻してから真空チャンバーを大気開放するステップC-05と、
    上ステージと下ステージとを上下方向に離間させて、上ステージの上昇により凸体側の前記重ね合わせ状態物から積層体受けを分離して、凸体に、最上層を曲面透明薄板とするとともに最下層を貼り合わせ用のシート体とする凸体下重ね部材を形成し、この凸体下重ね部材での最下層に位置する前記貼り合わせ用のシート体から、該貼り合わせ用のシート体の曲面透明薄板側とは反対の保護フィルムを除去して、最上層を曲面透明薄板とするとともに最下層を貼り合わせ用のシート体として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体を形成するステップC-06と
    からなるものであり、
    前記シート状電子部品のシート体の取付工程は、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程にて形成されて最下層を貼り合わせ用のシート体とする積層体からなる凸体下重ね部材に対して行なわれるものであり、
    上ステージと下ステージとの間に、重ね合わせ側の保護フィルムを除去して未貼合状態であるシート状電子部品のシート体を静電吸着した静電チャックが進入して、前記貼り合わせ用のシート体の取付工程を経て上ステージの凸体に保持されている積層体の下方に前記シート状電子部品のシート体を位置させるとともに、前記静電チャックの下面側に対の前記加圧ローラーを位置させるステップD-01と、
    搬出入用開口部を閉じて真空チャンバーのチャンバー内を減圧し、この減圧環境下で、前記上ステージが降下してこの上ステージとともに前記凸体下重ね部材を保持して降下する凸体が、貼り合わせ用のシート体と静電チャックとを押し下げて、前記加圧ローラーそれぞれが、前記降下する凸体とで凸体下重ね部材とシート状電子部品のシート体との挟み込みをする静電チャックを下方から押圧しながら、該静電チャックでの凸体下端対応部分から互いに逆方向にして静電チャックにおける凸体側端対応部分に向けて転がり移動し、前記シート状電子部品のシート体を凸体下重ね部材の凸曲面形状の部分に沿わせて凸体下重ね部材に密に接触させ、シート状電子部品のシート体を曲面透明薄板の曲面形状に対応した曲面形状に形状維持させるステップD-02と、
    真空チャンバーのチャンバー内を大気圧状態に戻して搬出入用開口部を開いて大気開放し、上ステージと下ステージとを互いに離間させて、静電チャックと加圧ローラーとを退避させるステップD-03と、
    上ステージと下ステージとを互いに近接させるとともに搬出入用開口部を閉じて真空チャンバーのチャンバー内を減圧した後に、減圧環境下で、上ステージと下ステージとの間で、凸体側で形状維持されている前記凸体下重ね部材とこの凸体下重ね部材に密にして接触する前記シート状電子部品のシート体とからなる重ね合わせ状態物を挟み込み保持し、前記凸体にて前記凸体下重ね部材とシート状電子部品のシート体からなる前記重ね合わせ状態物を下ステージの積層体受け側に押圧して、重なり合う前記凸体下重ね部材とシート状電子部品のシート体とを貼り合わせるステップD-04と、
    前記凸体による前記重ね合わせ状態物への押圧を解除し、真空チャンバーのチャンバー内を大気圧環境に戻してから真空チャンバーを大気開放するステップD-05と、
    上ステージと下ステージとを上下方向に離間させて、上ステージの上昇により凸体側の前記重ね合わせ状態物から積層体受けを分離して、凸体に、最上層を曲面透明薄板とするとともに最下層をシート状電子部品のシート体とする凸体下重ね部材を形成し、この凸体下重ね部材での最下層に位置する前記シート状電子部品のシート体から、該シート状電子部品のシート体の曲面透明薄板側とは反対の保護フィルムを除去して、最上層を曲面透明薄板とするとともに最下層をシート状電子部品のシート体として曲面透明薄板の曲面形状に対応している積層体を形成するステップD-06と
    からなるものであることを特徴とする積層体の製造方法。
  6. 上記シート状電子部品のシート体は、該シート体の辺部に、可撓性を有するフレキシブルプリント配線板を介して、電子素子が実装されたプリント基板が設けられているものであって、
    上記ステップD-01での静電チャックの静電吸着は、前記シート状電子部品のシート体とフレキシブルプリント配線板とプリント基板とに対して行なわれていて、
    上記ステップD-02において、上記加圧ローラーで上ステージ側に押し付けられる静電チャックにより、前記フレキシブルプリント配線板と前記プリント基板とが上記保持手段に貼着される請求項5に記載の積層体の製造方法。
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