JP7053351B2 - 容器詰め炭酸アルコール飲料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、容器詰め炭酸アルコール飲料及びその製造方法に関する。
容器詰め炭酸アルコール飲料として、アルコール源となるベース酒(例えば焼酎、スピリッツ及び原料用アルコール等の蒸留酒等)に、必要に応じて果汁、フレーバー、甘味料、及び酸味料等を添加することによって、風味を付した製品が知られている。
容器詰め炭酸アルコール飲料の中でも、甘味が抑えられた飲料は、すっきりとした味感(以下、爽快感という)を有しており、食事と共に飲んだ場合に料理の味を妨げにくく、ある一定のニーズがある。
例えば、特許文献1(特開2015-136352号公報)には、甘味と酸味のバランスがよく、美味しさに優れ、スッキリ感にも優れた糖質ゼロ炭酸アルコール飲料を提供することを課題とした発明が記載されている。この課題を解決するための発明として、特許文献1には、甘味物質、酸味物質およびフルーツフレーバーを含有し、果汁及び果汁由来成分含有原料酒を含有しない炭酸アルコール飲料であって、砂糖を1.00とした甘味度が1/100ml以下、クエン酸換算した酸度が0.1g/100ml以下であり、かつ、糖質が0.5g/100ml未満である炭酸アルコール飲料が開示されている。
一方で、飲料に爽快感を付与するために、添加剤を付与する技術も知られている。例えば、特許文献2(特開2009-189365号公報)には、麦芽を原料とした飲料において、メンチルエステルを添加することにより、冷涼感が付与される点が記載されている。また、特許文献3(特開2016-136867号公報)には、炭酸ガス含有果実酒において、それぞれ特定の含有量でオイゲノール、ケイヒアルデヒド、及びメントールを含有させることにより、味の厚みと清涼感がバランスよく付与される点が記載されている。
特開2015-136352号公報 特開2009-189365号公報 特開2016-136867号公報
本発明者は、甘味料の使用量が少ない(又は甘味料不使用の)炭酸アルコール飲料において、更に爽快感を増強させようと試み、メントール等の冷涼感付与物質を添加することを検討している。しかしながら、そのような飲料に単に冷涼感付与物質を含有させると、冷涼感だけでなく、冷涼感付与物質の苦味とアルコールに由来する刺激感のある苦味が合わさった不快な苦味が強く感じられやすくなる、という問題点があった。
そこで、本発明の課題は、甘味料の含有量が少ない飲料(又は甘味料不使用の飲料)であって、冷涼感付与物質を含有する炭酸アルコール飲料において、不快な苦みを改善することができる、炭酸アルコール飲料及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った。その結果、以下の手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[項目1]
甘味度が2以下であり、冷涼感付与物質と、リモネンとを含有する、容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目2]
前記冷涼感物質の含有量が、0.1~1000ppmである、項目1に記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目3]
リモネンの含有量が、0.01~100ppmである、項目1又は2に記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目4]
前記冷涼感付与物質が、メントール又はその誘導体、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、3-(l-メントキシ)プロパン-1,2-ジオール、N-アルキル-p-メンタン-3-カルボキサミド、2-メチル-3-(l-メントキシ)プロパン-1,2-ジオール、p-メンタン-3,8-ジオール、2-(l-メントキシ)エタン-1-オール、3-(l-メントキシ)プロパン-1-オール、4-(l-メントキシ)ブタン-1-オール、3-ヒドロキシブタン酸メンチル、乳酸メンチル、メントングリセリンケタール、N-メチル-2,2-イソプロピルメチル-3-メチルブタンアミド、並びにグリオキシル酸メンチルからなる群から選択される少なくとも一種である、項目1乃至3のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目5]
前記冷涼感付与物質がメントール又はその誘導体である、項目1乃至4のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目6]
甘味料を含有しない、項目1乃至5のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目7]
リモネンと前記冷涼感付与物質との含有量の比(リモネン(ppm)/冷涼感付与物質(ppm))が、0.0001~10である、項目1乃至6のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目8]
アルコール度数が、4~15v/v%の範囲である、項目1乃至7のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目9]
ガス圧が、2.5~3.6GVの範囲である、項目1乃至8のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目10]
更に、柑橘フレーバーまたは柑橘果汁を含有する、項目1乃至9のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目11]
無果汁である、項目1乃至10のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
[項目12]
アルコール源が蒸留酒である、項目1乃至11のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
[項目13]
甘味度が2以下である容器詰め炭酸アルコール飲料の製造方法であって、
アルコールを含有する原料液と、冷涼感付与物質と、リモネンとを混合する工程を含む、
製造方法。
[項目14]
甘味度が2以下であり、冷涼感付与物質を含有する容器詰め炭酸アルコール飲料において、リモネンを添加することを特徴とする、容器詰め炭酸アルコール飲料の苦味低減方法。
本発明によれば、甘味料の含有量が少ない飲料(又は甘味料不使用の飲料)であって、冷涼感付与物質を含有する炭酸アルコール飲料において、不快な苦みを改善することができる、炭酸アルコール飲料及びその製造方法が提供される。
本発明の本実施態様に係る容器詰め炭酸アルコール飲料は、冷涼感付与物質と、リモネンとを含有し、甘味度が2以下である。本実施態様によれば、冷涼感付与物質に加えてリモネンを添加することにより、甘味度が2以下である炭酸アルコール飲料において、冷涼感付与物質添加に伴う不快な苦味を抑制することができる。従って、不快な苦味を目立たせることなく、爽快感を高めることができる。
以下、本発明の実施態様について詳述する。
(炭酸アルコール飲料)
本実施態様に係る炭酸アルコール飲料は、アルコール源であるベース酒に、水等を加えてアルコール度数を調整した飲料である。ベース酒としては、蒸留酒が好ましく用いられる。蒸留酒としては、例えば、原料用アルコール、ウィスキー、ブランデー、焼酎、スピリッツ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらの中でも、原料用アルコール及びスピリッツが好ましく用いられる。原料用アルコールとしては、好ましくは、廃糖蜜等の植物原料を発酵させ、得られた発酵液を高度に精製したもの(例えば、発酵液を、アルコール度数が80v/v%以上、好ましくは90v/v%以上になるように連続式蒸留器により蒸留したもの)が挙げられる。原料用アルコールは、安価であることから、製造コストを低減できる。また、原料用アルコールは、他のベース酒と比べて香気成分の含有量が少ないため、すっきりとした味わいの飲料を得やすくなる。
炭酸アルコール飲料のアルコール度数は、特に限定されるものではないが、例えば4~15v/v%、更に好ましくは4~12v/v%、特に好ましくは6~12v/v%、最も好ましくは7~11v/v%である。
低甘味度(低甘味度が2以下)の炭酸アルコール飲料の中でも、アルコール度数が比較的高い(例えば4v/v%以上)飲料は、すっきりとした爽快な刺激感をより強く与えることから、食事との相性がよい。一方で、アルコール度数が高いと、冷涼感付与物質添加に伴う不快な苦みが強調されやすくなる。しかし、本実施態様によれば、リモネンの添加により冷涼感付与物質添加に伴う不快な苦みが抑制できる。従って、アルコール度数が比較的高い飲料に本実施態様を適用することにより、苦みを強調することなくより強い爽快感を得ることが可能になる。
炭酸アルコール飲料における炭酸ガスの含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは2.5~3.6GV(ガスボリューム)である。
低甘味度の炭酸アルコール飲料の中でも、炭酸ガスの含有量が比較的高い(例えば2.5ガスボリューム以上)飲料は、すっきりとした爽快な刺激感をより強く与えることから、食事との相性がよい。一方で、炭酸ガス含有量が高い飲料では、冷涼感付与物質添加に伴う不快な苦みが強調されやすくなる。しかし、本実施態様によれば、リモネンの添加により冷涼感付与物質添加に伴う不快な苦みが抑制できる。従って、炭酸ガスの含有量が高い飲料に本実施態様を適用することにより、苦みを強調することなくより強い爽快感を得ることが可能になる。
(甘味度)
本実施態様に係る飲料は、既述のように、2以下の甘味度を有している。尚、本発明において、甘味度とは、ショ糖の甘味を基準として甘さの度合いを示すパラメータであり、対象となる飲料と同等の甘さを有するショ糖水溶液のショ糖濃度(質量%)を表す。例えば、甘味度が「2」であることは、対象となる飲料が2質量%ショ糖水溶液と同等の甘さを有することを意味する。
甘味度は、飲料に含まれる甘味料の種類と含有量とに基づいて計算することができる。飲料中にショ糖以外の甘味料が含まれる場合には、使用した甘味料の濃度に、その甘味料のショ糖に対する甘味倍率の値を乗じることにより、甘味度を計算することができる。甘味倍率の値としては、例えば、「甘味料の総覧、精糖工業会、1990年5月発行、p17~18」又は「飲料用語事典、株式会社ビバリッジジャパン社、平成11年6月25日発行、資11、“4-2 甘味料の分類 甘味度による分類”欄」に記載された「甘味度」の値を用いることができる。同一の甘味料についての値が両文献に記載されている場合には、「甘味料の総覧」に記載の値が優先して採用される。これら文献記載の甘味度が数値範囲を有する場合には、中央値が、甘味倍率として採用される。
代表的な甘味料の甘味倍率は、以下の通りである。
果糖:1.35
ブドウ糖:0.65
果糖ブドウ糖液糖(55%異性化糖):1
アセスルファムカリウム:200
スクラロース:600
言い換えれば、本実施態様に係る飲料には、甘味度が2以下であることを前提として、甘味料が含まれていてもよい。使用可能な甘味料としては、例えば、糖類及び高甘味度甘味料が挙げられる。糖類とは、単糖類及び二糖類を意味する。単糖類としては、ぶどう糖、果糖、果糖ぶどう糖液糖、及び又は異性化糖などが挙げられ、二糖類としては、蔗糖、麦芽糖、乳糖、及び異性化乳糖などが挙げられる。
本発明において、高甘味度甘味料とは、ショ糖に比べて10倍以上の甘味度を有する甘味料を言う。高甘味度甘味料としては、例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、及びステビア甘味料などが挙げられる。
飲料の甘味度は、好ましくは1以下、より好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.1以下、最も好ましくはゼロ(すなわち甘味料不使用)である。
(冷涼感付与物質)
冷涼感付与物質は、飲料に冷涼感を付与するために添加される。
冷涼感付与物質の含有量は、例えば0.1~1000ppm、好ましくは1~120ppm、より好ましくは5~100ppm、更に好ましくは10~120ppm、特に好ましくは10~80ppm、最も好ましくは20~60ppmである。
冷涼感付与物質としては、例えば、メントール又はその誘導体、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、3-(l-メントキシ)プロパン-1,2-ジオール、N-アルキル-p-メンタン-3-カルボキサミド、2-メチル-3-(l-メントキシ)プロパン-1,2-ジオール、p-メンタン-3,8-ジオール、2-(l-メントキシ)エタン-1-オール、3-(l-メントキシ)プロパン-1-オール、4-(l-メントキシ)ブタン-1-オール、3-ヒドロキシブタン酸メンチル、乳酸メンチル、メントングリセリンケタール、N-メチル-2,2-イソプロピルメチル-3-メチルブタンアミド、及びグリオキシル酸メンチルからなる群から選択される少なくとも一種が挙げられる。
好ましい冷涼感付与物質は、メントール又はその誘導体である。
メントール誘導体としては、例えば、下記式(I)で表される化合物が例示される。
Figure 0007053351000001
式(I)中、R1は、1つ以上の水酸基により置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基、又は、1つ以上の水酸基により置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基で置換されたカルボニル基を表す。
好ましいメントール誘導体としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0007053351000002
(リモネン)
リモネンは、冷涼感付与物質添加に伴う不快な苦みを抑制するために添加される。
リモネンの含有量は、例えば、0.01~100ppm、好ましくは0.05~50ppm、より好ましくは0.05~20ppm、更に好ましくは0.05~15ppm、特に好ましくは0.1~10ppm、最も好ましくは0.2~7.5ppmである。
また、リモネンと冷涼感付与物質との含有量の比(リモネン(ppm)/冷涼感付与物質(ppm))は、例えば0.0001~10、好ましくは0.001~1、より好ましくは0.0025~0.5である。
リモネンの由来は特に限定されず、例えば、柑橘系香料由来であってもよいし、柑橘系果汁由来であってもよいし、あるいはそれ以外の添加剤に由来するものであってもよい。
(その他の添加剤)
本実施体に係る飲料には、その他の添加剤が添加されていてもよい。その他の添加剤としては、例えば、酸味料、果汁、香料、重曹等を挙げることができる。
酸味料としては、例えば、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、アジピン酸、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL-酒石酸、L-酒石酸、DL-酒石酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL-リンゴ酸、DL-リンゴ酸ナトリウム及びリン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。これらは、カリウム塩やナトリウム塩といった塩の形態で用いることも可能であるし、緩衝液の形態で用いることも可能である。好ましくい酸味料としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム(クエン酸三ナトリウム)、及びリン酸が挙げられる。
酸味料の含有量は、特に限定されるものではないが、飲料の酸度が、0.01~1.0(g/100mL)、好ましくは0.05~0.3(g/100mL)となるような量であることが好ましい。
尚、本発明において、酸度は、クエン酸換算した酸度を示し、国税庁所定分析法 (平19国税庁訓令第6号)の8頁、総酸(遊離酸)にて定められた酸度の測定方法に基づいて算出される。詳細には、酸度は、以下の方法により測定できる。
試料1~50mlを正確に量りとり、水で適宜希釈する。これを、0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定し、pHメーターで8.2を終点とし、下記の式により算出する。
(数式1):酸度(%)=A×f×100/W×0.0064(クエン酸酸度の場合)
A:0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液による滴定量(ml)
f:0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の力価
W:試料重量(g)
なお、数式1中、「0.0064」は、「0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液1mlに相当する無水クエン酸の重量(g)」である。
本実施態様に係る飲料は、果汁含有飲料であってもよいし、無果汁飲料であってもよい。果汁含有飲料である場合に使用される果汁としては、柑橘果汁が好ましく挙げられる。
果汁を添加する場合、その添加量は、5(w/v%)以下、より好ましくは3(w/v%)以下であり、更に好ましくは1(w/v%)以下である。
低果汁又は無果汁飲料であることにより、飲料の後味をすっきりさせることができ、食事との相性をよくすることができる。
本実施態様に係る飲料には、香料が含まれていても含まれていなくてもよい。香料が含まれている場合における香料としては、柑橘類香料が好ましく用いられる。香料の含有量は、例えば、0.1~5.0(g/L)、好ましくは0.3~2.0(g/L)である。
(製造方法)
本実施態様に係る飲料の製造方法は、特に限定されるものではない。例えば、以下のような方法により、本実施態様に係る飲料を得ることができる。
まず、アルコール度数が所定の値になるように、ベース酒を水により希釈する。次に、冷涼感付与物質、リモネン、及び必要に応じて他の添加剤をそれぞれ所定量添加し、均一に混合する。次いで、炭酸ガスの含有量が所定の量になるように、カーボネーションを行う。次いで、得られた飲料を容器に充填・密封し、必要に応じ加熱殺菌を行う。これにより、本発明に係る飲料を得ることができる。なお、水に代えて炭酸水を用いることによって炭酸ガスを飲料に添加してもよい。
(実施例)
以下、本発明について実施例を挙げて詳細に説明する。但し、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
表1に示される処方に従って、原料用アルコール(95%エタノール)、酸味料、重曹、メントール誘導体(l-Menthyl(3S)-3-hydroxybutanoate;冷涼感付与物質)、リモネン、及び炭酸水を混合し、冷涼感付与物質及びリモネンの含有量のみが異なる、飲料No.1乃至24に係る飲料を調製した。
いずれの飲料も、アルコール濃度は9v/v%であり、炭酸ガスボリュームは3.3GV、酸度は0.11(g/100ml)であった。
得られた各飲料について、5名の専門パネルによる官能評価を行った。評価項目は、「苦みの強さ」、「爽快感の強さ」、及び「飲料としての総合評価」とした。各項目について、1乃至5の5段階で評価した。
[苦みの強さ]は、値が大きいほど、苦みが強いことを示す。
[爽快感の強さ]は、値が大きいほど、爽快感が強いことを示す。
「飲料としての総合評価」は、値が大きいほど、飲料としての総合評価が高いことを示す。
いずれの項目も、5名の専門パネルの評価結果の平均値を結果とした。結果を表1乃至5に示す。
No.1、2、6、10、17、及び21に係る飲料を比較すると、冷涼感付与物質の含有量を増やすことにより、爽快感が強くなるとともに、苦味も強くなることが判る。
これに対して、リモネンを添加すると、苦みの強さが低減され、爽快感がより強くなる傾向にあることが判る。
また、この傾向は、少なくとも、冷涼感付与物質が1ppm~120ppmであり、リモネンが0.1~20ppmの含有量である場合に確認された。
Figure 0007053351000003
Figure 0007053351000004
Figure 0007053351000005
Figure 0007053351000006
Figure 0007053351000007

Claims (11)

  1. 甘味度が2以下であり、冷涼感付与物質と、0.05~20ppmのリモネンとを含有し、前記冷涼感付与物質が、メントール又はその誘導体である、容器詰め炭酸アルコール飲料。
  2. 前記冷涼感付与物質の含有量が、0.1~1000ppmである、請求項1に記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
  3. 甘味料を含有しない、請求項1又は2に記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
  4. リモネンと前記冷涼感付与物質との含有量の比(リモネン(ppm)/冷涼感付与物質(ppm))が、0.0001~10である、請求項1乃至のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
  5. アルコール度数が、4~15v/v%の範囲である、請求項1乃至のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
  6. ガス圧が、2.5~3.6GVの範囲である、請求項1乃至のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
  7. 更に、柑橘フレーバーまたは柑橘果汁を含有する、請求項1乃至のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
  8. 無果汁である、請求項1乃至のいずれかに記載の容器詰め炭酸アルコール飲料。
  9. アルコール源が蒸留酒である、請求項1乃至のいずれかに記載の容器詰めアルコール飲料。
  10. 甘味度が2以下である容器詰め炭酸アルコール飲料の製造方法であって、
    アルコールを含有する原料液と、冷涼感付与物質と、リモネンとを混合する工程を含み、
    前記炭酸アルコール飲料中のリモネンの含有量が0.05~20ppmであり、
    前記冷涼感付与物質が、メントール又はその誘導体である、製造方法。
  11. 甘味度が2以下であり、冷涼感付与物質を含有する容器詰め炭酸アルコール飲料において、リモネンを0.05~20ppmの含有量になるように添加することを含み、前記冷涼感付与物質が、メントール又はその誘導体である、容器詰め炭酸アルコール飲料の苦味低減方法。
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