JP7053190B6 - エレベーター制御装置 - Google Patents

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本発明は、定量的なロープ伸縮管理を行うエレベーター制御装置に関するものである。
高層ビル等に設置されるエレベーターでは、コンペンロープが巻き掛けられたコンペンシーブが、上下方向に設定された規定の範囲を超えて急速に移動した状態を検知する安全スイッチが設けられている(例えば、特許文献1参照)。このような安全スイッチを備えることで、主ロープあるいはコンペンロープが限度を超えて伸縮した際に、エレベーターを緊急停止させることができる。
特開2006-327757号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
この安全スイッチが動作すると、エレベーター制御装置は、かごを緊急停止させるように制御する。この結果、過度に安全スイッチが動作してしまうと、かご内に乗客が閉じ込められてしまう閉じ込め故障が発生し、誤検出に伴う重大事象を引き起こしかねない。
このような重大事象を回避するためには、定期点検を実施する保守員により、現状のロープ状態を参考にして、ロープ長の再調整、および安全スイッチの位置の再調整を行っているのが実情である。しかしながら、高層ビル等でのロープ伸縮管理は、ビル毎の環境、使用状況などに影響される。従って、実際には、ロープ長の再調整および安全スイッチの位置の再調整は、保守員の経験に依存する部分が大きい。
なお、最近の機種では、安全スイッチが働く前の段階で警告を発生させるための予報スイッチが設けられたエレベーターがある。予報スイッチが働いた際に、ロープ長の再調整、安全スイッチの位置の再調整を実施することで、安全スイッチが誤検出するおそれを軽減することができる。
しかしながら、このような予報スイッチは、事前警報すべきタイミングを知ることができるものの、ロープ伸縮管理に重要となるロープ伸縮量のトレンドまでは、何ら把握することができない。すなわち、予報スイッチが働くまでは、保守員は、ロープ伸縮に関するデータを何ら得ることができない。
さらに、予報スイッチが働いた後に、ロープ長の再調整、安全スイッチの位置の再調整を実施するために活用できるロープ伸縮管理データを何ら得ることができない。従って、予報スイッチがある場合であっても、ロープ長の再調整および安全スイッチの再調整に当たっては、現在のロープ状態だけしか参照できず、保守員の経験に依存する部分が大きい。
さらに、安全スイッチあるいは予報スイッチが働くまでの余裕度が少なくなると、例えば、乗客がかごに乗り降りする際にかごがバウンドすることで、スイッチが誤作動してしまうおそれも考えられる。このような背景を考慮すると、保守員の経験に依存せずに、ロープ伸縮状態を定量的に管理できる手法が強く望まれている。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、保守員の個人差を無くし、閉じ込め故障の発生を未然に防止し、定量的なロープ伸縮管理を実現するエレベーター制御装置を得ることを目的とする。
本発明に係るエレベーター制御装置は、昇降路内を上下方向へ移動可能なかごと、かごの移動に応じてかごの移動方向と反対方向へ昇降路内を移動可能な釣合おもりと、昇降路内でかごの移動に応じて移動する主ロープおよびコンペンロープと、かごの移動を制御する運転制御部とを備えたエレベーター制御装置であって、コンペンロープが巻き掛けられたコンペンシーブと昇降路内の第1の固定位置との間の距離データを計測する第1の距離センサと、第1の距離センサから出力される距離データの時系列データを第1の記憶部に記憶させるロープ伸縮量管理部と、かごが特定階に停車した際に、釣合おもりと昇降路内の第2の固定位置との間の距離データを計測する第2の距離センサとをさらに備え、ロープ伸縮量管理部は、第1の距離センサから出力される距離データから主ロープの伸縮量とコンペンロープの伸縮量との合計の伸縮量を算出し、第2の距離センサから出力される距離データから主ロープの単体の伸縮量を算出し、算出結果に基づいて、主ロープの伸縮量の時系列データおよびコンペンロープの伸縮量の時系列データを個別に生成し、第1の記憶部に伸縮量のトレンドデータとして記憶させ、特定階は、あらかじめ決められたある特定の階として設定可能であり、トレンドデータは、エレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、およびロープ諸元データが反映されて得られる値である、ものである。
本発明によれば、自身のロープ伸縮量のトレンドデータを時系列データとして取得できる構成を備えている。この結果、保守員の個人差を無くし、閉じ込め故障の発生を未然に防止し、安定的なロープ伸縮管理を実現するエレベーター制御装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1において、エレベーターロープの伸縮予測を実現するためのエレベーター制御装置を含む全体構成図である。 本発明の実施の形態2において、他のエレベーターに対して適用できるトレンドデータを得るエレベーターロープの伸縮予測を実現するためのエレベーター制御装置を含む全体構成図である。
以下、本発明のエレベーター制御装置の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1において、エレベーターロープの伸縮予測を実現するためのエレベーター制御装置を含む全体構成図である。図1において、昇降路1内には、かご2および釣合おもり3が設けられている。かご2は、昇降路1内に設置された図示しない一対のかごガイドレールに案内されながら、昇降路1内を上下方向へ移動可能になっている。
釣合おもり3は、昇降路1内に設置された図示しない一対の釣合おもりガイドレールに案内されながら、昇降路1内を上下方向へ移動可能になっている。かご2の移動経路と、釣合おもり3の移動経路とは、水平方向について互いに隣り合っている。
昇降路1の上部には、かご2および釣合おもり3を移動させる駆動力を発生する巻上機4が設置されている。巻上機4は、駆動綱車5を有している。駆動綱車5は、巻上機4の駆動力により回転する。駆動綱車5には、かご2および釣合おもり3を吊り下げる長尺物である主ロープ6が巻き掛けられている。
図1に示した例では、主ロープ6の一端部がかご2の上部に接続され、主ロープ6の他端部が釣合おもり3の上部に接続されている。すなわち、この例では、かご2および釣合おもり3の吊り下げ方式が、1:1ローピング方式になっている。これにより、主ロープ6は、かご2および釣合おもり3のそれぞれと駆動綱車5との間で張られている。
駆動綱車5が回転すると、かご2は、昇降路1内を上下方向へ移動し、釣合おもり3は、かご2の移動に応じて、かご2の移動方向と反対方向へ移動する。主ロープ6は、かご2および釣合おもり3の移動に応じて移動する。
かご2および釣合おもり3間には、かご2側と釣合おもり3側との間の釣合バランスを補償する長尺物であるコンペンロープ7が吊り下がっている。コンペンロープ7の一端部は、かご2の下部に接続され、コンペンロープ7の他端部は、釣合おもり3の下部に接続されている。昇降路1の下部には、コンペンシーブ8が設けられている。
コンペンシーブ8には、コンペンロープ7が巻き掛けられている。コンペンロープ7は、かご2および釣合おもり3のそれぞれとコンペンシーブ8との間で張られている。コンペンロープ7は、かご2および釣合おもり3の移動に応じて移動する。
枠状の保持部材9は、コンペンロープ7が巻き掛けられたコンペンシーブ8を回転自在に支持している。また、保持部材9に対向する位置には、安全スイッチ21が設けられている。そして、保持部材9には、安全スイッチ21を動作させるためのカム10が、安全スイッチ21と対向する位置に設けられている。
保持部材9に取り付けられたカム10は、上下方向に設定された規定の長さを有している。そして、安全スイッチ21は、カム10が検出できなくなる状態を検知することで、コンペンシーブ8が規定の範囲を超えて急速に移動した状態を検出信号として出力する。
安全スイッチ21は、エレベーター制御装置30に接続されている。従って、エレベーター制御装置30は、安全スイッチ21による検出信号に基づいて、コンペンシーブ8が規定の範囲を超えて急速に移動した状態を検知した場合には、かご2を緊急停止させる。
ここで、本願発明では、ロープ伸縮管理を実現する目的で、コンペンシーブ8の下方において、昇降路1内に固定配置された距離センサ22が設けられている。この距離センサ22は、コンペンシーブ8までの距離を計測し、距離検出信号として出力する。すなわち、距離センサ22は、主ロープ6およびコンペンロープ7が伸縮することで、コンペンシーブ8の位置が昇降路1内の上下方向でずれた量を、距離データとして定量的に測定することができる。
エレベーター制御装置30は、距離センサ22から出力される距離データを、時系列データとして記憶部に記憶させる。この結果、保守員は、記憶部に記憶された時系列データを参照することで、ロープ伸縮量のトレンドデータを得ることができる。
なお、図1においては、昇降路1内に固定配置された距離センサ22を用いて、コンペンシーブ8までの距離を計測している。従って、この距離センサ22による計測結果は、主ロープ6の伸縮量とコンペンロープ7の伸縮量との合計の伸縮量に相当する。
そこで、図1では図示していないが、釣合おもり3を駆動する機構部を設置するために昇降路1内に固定配置されたバッファー台に、別の距離センサ23を設置することで、主ロープ6単体の伸縮量を計測することも考えられる。
この距離センサ23は、ある特定の階にかごが停車した状態で、釣合おもり3とバッファー台との距離を計測し、距離検出信号として出力する。すなわち、距離センサ23は、主ロープ6が伸縮することで、釣合おもり3の位置が昇降路1内の上下方向でずれた量を、距離データとして定量的に測定することができる。
そして、主ロープ6の伸縮量とコンペンロープ7の伸縮量との合計の伸縮量が計測できる距離センサ22の測定結果と、主ロープ単体の伸縮量が計測できる距離センサ23の測定結果とを用いることで、コンペンロープ7単体の伸縮量が計測可能となる。
なお、距離センサ22は、昇降路1側ではなく、保持部材9の下部に取り付け、昇降路1内の固定位置までの距離を計測するようにすることによっても、主ロープ6の伸縮量とコンペンロープ7の伸縮量との合計の伸縮量を計測可能である。
また、距離センサ23は、バッファー台側ではなく、釣合おもり3の下部に取り付け、昇降路1内の固定位置までの距離を計測するようにすることによっても、主ロープ6単体の伸縮量を計測可能である。
このような構成を有することで、エレベーター制御装置30は、距離センサ22から出力される距離データに基づく第1の時系列データと、距離センサ23から出力される距離データに基づく第2の時系列データを、記憶部に記憶させることができる。従って、保守員は、第1の時系列データを参照することで、主ロープ6の伸縮量とコンペンロープ7の伸縮量との合計の伸縮量のトレンドデータを得ることができる。
また、保守員は、第1の時系列データおよび第2の時系列データを参照することで、主ロープ6単体の伸縮量と、コンペンロープ7単体の伸縮量のそれぞれのトレンドデータを得ることができる。このようにして取得されたトレンドデータは、エレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、およびロープ諸元データが反映されて得られたデータである。
従って、保守員は、取得したトレンドデータから、次に、ロープを切断調整すべきタイミング、あるいは安全スイッチ21の位置調整を行うべきタイミングを、エレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、およびロープ諸元データを考慮した形で推測することができる。
なお、エレベーターの設置環境データとは、高層ビルの高さ、階床数、設置場所の温度、湿度などを含むデータのことである。また、エレベーターの使用環境データとは、稼働時間、使用頻度、移動速度、かごの定員などを含むデータのことである。また、ロープ諸元データとは、主ロープ6およびコンペンロープ7の材質、長さ、径、芯線の数などを含むデータのことである。
以上のように、実施の形態1によれば、自身のロープ伸縮量のトレンドデータを時系列データとして取得できる構成を備えている。この結果、ロープの切断調整を実施すべきタイミング、および安全スイッチの位置調整を行うべきタイミングを、エレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、およびロープ諸元データを考慮した形で、定量的に推測することが可能となる。
さらに、保守員が変更になった場合にも、今までの保守員による調整後のトレンドデータが正確に把握できる。この結果、保守員に依存せずに、安定的なロープ伸縮管理を実現することができる。
実施の形態2.
先の実施の形態1では、自身のロープ伸縮量のトレンドデータを収集することで、自身のロープ関連の次の保守点検タイミングを適切に求める手法について説明した。これに対して、本実施の形態2では、あるエレベーターで収集されたトレンドデータを、他のエレベーターの点検タイミングの推測に利用する手法について説明する。
ロープの伸縮量としては、特に、エレベーターを設置してから稼働を開始した後に発生する初期伸び量が顕著な傾向がある。例えば、稼働後の2ヶ月間で、主ロープが300~500mm程度伸びることが考えられ、その際の点検で、主ロープの切断調整、および安全スイッチの位置の再調整が行われている。
そして、このような初期伸び量は、エレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、およびロープ諸元データに大きく影響されることが考えられる。従って、保守員としては、この初期伸び量に対する調整タイミングを知ることができれば、安全スイッチによる誤検出を未然に防ぐことができる。
しかしながら、初期伸び量を推測する際には、自身のトレンドデータがまだ何も得られていない状況であり、自身のトレンドデータを使用することができない。従って、この場合には、他のエレベーターですでに取得できているトレンドデータを活用することが必要となる。
ここで、ロープ伸縮量に関するトレンドデータは、エレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、およびロープ諸元データに大きく影響される。従って、他のエレベーターに対して適用できるトレンドデータを得るためには、単にロープ伸縮量の時系列データを取得するだけでなく、エレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、およびロープ諸元データについても、ロープ伸縮量と関連付けて記憶することが重要となる。
図2は、本発明の実施の形態2において、他のエレベーターに対して適用できるトレンドデータを得るエレベーターロープの伸縮予測を実現するためのエレベーター制御装置を含む全体構成図である。
本実施の形態2におけるエレベーター制御装置30は、エレベーター運転制御部31、ロープ伸縮量管理部32、伸縮量管理データ記憶部33、およびデータ諸元記憶部34を備えて構成されている。エレベーター運転制御部31は、乗場機器41、かご機器42、および安全スイッチ21と電気的に接続されており、かご2の運転制御を行う統括コントローラに相当する。
一方、ロープ伸縮量管理部32は、第1の距離センサ22、第2の距離センサ23、湿度センサ24の各センサから、計測結果を取得する構成を有している。ここで、第1の距離センサ22は、保持部材9の下部と、昇降路1内の固定位置との間の距離を計測する距離センサに相当する。従って、第1の距離センサ22は、主ロープ6の伸縮量とコンペンロープ7の伸縮量との合計の伸縮量を計測するセンサに相当する。
また、第2の距離センサ23は、釣合おもり3と、昇降路1内の固定位置との間の距離を計測する距離センサに相当する。従って、第2の距離センサ23は、主ロープ6単体の伸縮量を計測するセンサに相当する。
また、ロープ伸縮量管理部32は、エレベーター運転制御部31と接続されており、稼働時間、使用頻度、移動速度など、エレベーターの使用実績に応じたデータを取得できる構成を有している。
さらに、ロープ伸縮量管理部32は、主ロープ6およびコンペンロープ7の材質、長さ、径、芯線の数などを含むデータ、およびエレベーターが設置された高層ビルの高さ、階床数などを含むデータが記憶されたデータ諸元記憶部34と接続されている。
従って、ロープ伸縮量管理部32は、図2に示したような接続構成を備えることで、エレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、ロープ諸元データと関連付けて、ロープ伸縮量の時系列データを生成することができる。そして、ロープ伸縮量管理部32は、生成したロープ伸縮量の時系列データを、伸縮量管理データ記憶部33に記憶させる。
なお、ロープ伸縮量管理部32は、第1の距離センサ22の計測結果に基づく場合には、主ロープ6の伸縮量とコンペンロープ7の伸縮量との合計の伸縮量に関する時系列データを取得できる。また、ロープ伸縮量管理部32は、第1の距離センサ22の計測結果および第2の距離センサ23の計測結果の両方に基づく場合には、主ロープ6の伸縮量とコンペンロープ7の伸縮量の個別の伸縮量に関するそれぞれの時系列データを取得できる。
従って、図2のような構成を用いることで、種々のエレベーターの設置環境、種々のエレベーターの使用環境、種々のロープ諸元におけるロープ伸縮量の時系列データを収集することが可能となる。
そこで、保守員は、別のエレベーターのそれぞれの環境下で収集されたトレンドデータを参照して、新設のエレベーターに最も適したロープの切断調整を実施すべきタイミング、および安全スイッチの位置調整を行うべきタイミングを選定することが可能となる。特に、初期伸びに対するロープの切断調整タイミング、および安全スイッチの位置調整タイミングを、他のエレベーターでの実績に基づいて適切に設定することが可能となる。
ロープの伸縮量は、使用環境や使用実績によるロープの摩耗、金属疲労の影響を大きく受けると考えられる。特に、湿度の影響、および使用頻度の影響が大きいと考えられる。そこで、一例として、昇降路1内の上中下の3箇所および機械室に湿度センサを設置し、湿度データを収集することが考えられる。この場合、ロープ伸縮量管理部32は、湿度データを備えたロープ伸縮量の時系列データを生成することができる。
また、ロープ伸縮量管理部32は、エレベーター運転制御部31からエレベーターの使用実績に応じたデータを取得することで、例えば、単位時間当たりの使用頻度データを集計することができる。個々で、単位時間とは、10分、30分、1時間といった値が具体例として挙げられる。この場合、ロープ伸縮量管理部32は、単なる使用頻度ではなく、単位時間当たりの最大の使用頻度により重み付けされた使用頻度を生成することが可能となる。
従って、保守員は、伸縮量管理データ記憶部33に記憶された、湿度、使用頻度などのパラメータを伴うロープ伸縮量の時系列データの中から、新設エレベーターに最も近いと思われるパラメータを伴う時系列データを抽出することができる。この結果、保守員は、抽出した時系列データを参照して、新設のエレベーターの初期伸び量を推定でき、最も適したロープの切断調整タイミング、および安全スイッチの位置調整タイミングを特定することが可能となる。
なお、ロープは、冬場に伸び量が多くなり、夏場に伸び量が少なくなる傾向がある。従って、図2には示していないが、温度センサを設けることで、ロープ伸縮量管理部32は、温度データのパラメータも伴うロープ伸縮量の時系列データを生成できる。従って、保守員は、温度データのパラメータも伴うロープ伸縮量の時系列データを参照することで、新設のエレベーターが運転を開始する時期に応じて、適切な初期伸び量を推定することが可能となる。
なお、上述した実施の形態2では、他のエレベーターですでに取得できているトレンドデータを活用して、最も似ている環境下のトレンドデータを保守員の判断により特定して、新設のエレベーターの点検タイミングを設定する場合について説明した。
しかしながら、伸縮量の時系列データに付随するエレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、およびロープ諸元データに関する各パラメータをグループ分けしておくことで、新設のエレベーターのパラメータとの一致度が最も高い時系列データを、ロープ伸縮量管理部32により、保守員の判断を仰がずに選定することも可能である。
具体的には、使用頻度、湿度などを複数のグループに分割しておくことで、ロープ伸縮量管理部32は、新設のエレベーターの各パラメータと同じグループに属する時系列データを特定することができる。また、ロープ伸縮量管理部32は、1つの時系列データに特定できない場合にも、一致度が高い複数の候補となる時系列データを特定することができる。
従って、ロープ伸縮量管理部32による選定結果を活用することで、保守員に全ての判断を任せることなく、効率的にかつ適切に、新設のエレベーターの点検タイミングを設定することが可能となる。
1 昇降路、2 かご、3 釣合おもり、4 巻上機、5 駆動綱車、6 主ロープ、7 コンペンロープ、8 コンペンシーブ、9 保持部材、10 カム、21 安全スイッチ、22 第1の距離センサ、23 第2の距離センサ、24 湿度センサ、30 エレベーター制御装置、31 エレベーター運転制御部、32 ロープ伸縮量管理部、33 伸縮量管理データ記憶部、34 データ諸元記憶部、41 乗場機器、42 かご機器。

Claims (3)

  1. 昇降路内を上下方向へ移動可能なかごと、
    前記かごの移動に応じて前記かごの移動方向と反対方向へ前記昇降路内を移動可能な釣合おもりと、
    前記昇降路内で前記かごの移動に応じて移動する主ロープおよびコンペンロープと、
    前記かごの移動を制御する運転制御部と
    を備えたエレベーター制御装置であって、
    前記コンペンロープが巻き掛けられたコンペンシーブと前記昇降路内の第1の固定位置との間の距離データを計測する第1の距離センサと、
    前記第1の距離センサから出力される距離データの時系列データを第1の記憶部に記憶させるロープ伸縮量管理部と、
    前記かごが特定階に停車した際に、前記釣合おもりと前記昇降路内の第2の固定位置との間の距離データを計測する第2の距離センサと
    をさらに備え、
    前記ロープ伸縮量管理部は、
    前記第1の距離センサから出力される距離データから前記主ロープの伸縮量と前記コンペンロープの伸縮量との合計の伸縮量を算出し、
    前記第2の距離センサから出力される距離データから前記主ロープの単体の伸縮量を算出し、
    算出結果に基づいて、前記主ロープの伸縮量の時系列データおよび前記コンペンロープの伸縮量の時系列データを個別に生成し、前記第1の記憶部に伸縮量のトレンドデータとして記憶させ、
    前記特定階は、あらかじめ決められたある特定の階として設定可能であり、
    前記トレンドデータは、エレベーターの設置環境データ、エレベーターの使用環境データ、およびロープ諸元データが反映されて得られる値である
    エレベーター制御装置。
  2. 前記第2の距離センサは、前記釣合おもりの下部に取り付けられている
    請求項1に記載のエレベーター制御装置。
  3. 前記昇降路内の湿度を測定する湿度センサと、
    エレベーター諸元データを記憶する第2の記憶部と
    をさらに備え、
    前記ロープ伸縮量管理部は、前記運転制御部から取得したエレベーターの使用実績データと、前記湿度センサから取得した湿度テータと、前記第2の記憶部に記憶された前記エレベーター諸元データとを、前記時系列データと関連付けて前記第1の記憶部に記憶させる
    請求項1または2に記載のエレベーター制御装置。
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