JP7052657B2 - 電子装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子装置及びその製造方法に関する。
臭素化芳香族化合物を前駆体分子として用いてグラフェンナノリボン(graphene nanoribbon:GNR)を製造する方法が報告されている。この方法によれば、GNRのリボン幅を制御することができる。また、炭素原子7個分のリボン幅を持つアームチェア型のGNR(7AGNR)において、2.37±0.06eVというバンドギャップが得られるという報告がある。このようなGNRには、高周波デバイス、高感度センシングデバイス等への応用が期待されている。
しかしながら、従来の製造方法で得られるGNRの長さは最大でも数十nm程度であり、実際の電子装置への適用が困難である。また、GNR内にPN接合を高精度で形成することも困難である。PN接合の精度が低い場合、バイアスのかかり方が一様でなくなり、整流されるバイアスを揃えることができない。このため、従来の電子装置は、GNRの特性を十分に活用することができない。
特許第6113372号公報
Nature 466,470(2010) Physical Review B 91,045429(2015)
本発明の目的は、GNRの特性をより一層活用することができる電子装置及びその製造方法を提供することにある。
電子装置の一態様は、第1のグラフェンナノリボンが面内に集合した第1のグラフェンナノリボン層と、第2のグラフェンナノリボンが面内に集合した第2のグラフェンナノリボン層と、を有する。前記第1のグラフェンナノリボン層と前記第2のグラフェンナノリボン層とが重なり合い、前記第1のグラフェンナノリボン層の第1の仕事関数と前記第2のグラフェンナノリボン層の第2の仕事関数とが相違し、前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層の積層体が電荷移動錯体を構成する。
電子装置の製造方法の一態様は、第1のグラフェンナノリボンが面内に集合した第1のグラフェンナノリボン層を第1の触媒金属基板上に形成する工程と、第2のグラフェンナノリボンが面内に集合した第2のグラフェンナノリボン層を第2の触媒金属基板上に形成する工程と、前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層が重なり合った積層体を形成する工程と、を有する。前記第1のグラフェンナノリボン層の第1の仕事関数と前記第2のグラフェンナノリボン層の第2の仕事関数とが相違し、前記積層体が電荷移動錯体を構成する。
上記の電子装置及びその製造方法によれば、GNRの特性をより一層活用することができる。
GNRの電荷移動錯体の基本原理を示す模式図である。 GNRの電荷移動錯体の基本原理を示す断面図である。 電荷移動錯体の第1の例を示す模式図である。 第1の例を構成する第1のGNRを示す図である。 第1の例を構成する第2のGNRを示す図である。 9AGNR、F-9AGNR及び電荷移動錯体の電子構造を並べて示す図である。 電荷移動錯体の電子構造のうちの9AGNR成分及びF-9AGNR成分を並べて示す図である。 電荷移動錯体の電子構造のうちフェルミ準位Eの近傍を拡大して示す図である。 電荷移動錯体の第2の例を示す断面図である。 電荷移動錯体の第2の例を示す模式図である。 電荷移動錯体の第2の例を構成する第1のGNRを示す図である。 電荷移動錯体の第2の例を構成する第2のGNRを示す図である。 N(CH-17AGNR、17AGNR及び電荷移動錯体の電子構造を並べて示す図である。 電荷移動錯体の電子構造のうちのN(CH-17AGNR成分及び17AGNR成分を並べて示す図である。 電荷移動錯体の第3の例を示す模式図である。 電荷移動錯体の第3の例を構成する第1のGNRを示す図である。 電荷移動錯体の第3の例を構成する第2のGNRを示す図である。 7AGNR、B-7AGNR及び電荷移動錯体の電子構造を並べて示す図である。 電荷移動錯体の電子構造のうちの7AGNR成分及びB-7AGNR成分を並べて示す図である。 第1の実施形態に係る電子装置を示す平面図である。 第1の実施形態に係る電子装置を示す断面図である。 第1の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その1)である。 第1の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その2)である。 第1の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その3)である。 第1の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その4)である。 第1の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その5)である。 第1の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その6)である。 第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 第2の実施形態に係る電子装置を示す平面図である。 第2の実施形態に係る電子装置を示す断面図である。 第2の実施形態に係る電子装置に順方向バイアスが印加されたときのバンド構成を示す図である。 第2の実施形態に係る電子装置に逆方向バイアスが印加されたときのバンド構成を示す図である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その1)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その2)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その3)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その4)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その5)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その6)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その1)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その2)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その3)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その4)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その5)である。 第2の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その6)である。 第3の実施形態に係る電子装置を示す平面図である。 第3の実施形態に係る電子装置を示す断面図である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その1)である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その2)である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その3)である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その4)である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す平面図(その5)である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その1)である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その2)である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その3)である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その4)である。 第3の実施形態に係る電子装置の製造方法を示す断面図(その5)である。 第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 第2の実施形態の変形例を示す断面図である。 第3の実施形態の変形例を示す断面図である。
(グラフェンナノリボンの電荷移動錯体の基本原理)
先ず、グラフェンナノリボン(graphene nanoribbon:GNR)の電荷移動錯体について説明する。図1A及び図1Bは、GNRの電荷移動錯体の基本機構を示す図である。図1Aは模式図であり、図1Bは断面図である。
図1に示すように、GNRの電荷移動錯体1は、第1のGNR11が面内に集合した第1のGNR層10と、第2のGNR21が面内に集合した第2のGNR層20と、を有する。第1のGNR層10と第2のGNR層20とが重なり合い、第1のGNR層10の第1の仕事関数WF1と第2のGNR層20の第2の仕事関数WF2とが相違している。また、第1のGNR層10と第2のGNR層20との間で電荷移動が生じ、第1のGNR層10及び第2のGNR層20の積層体が電荷移動錯体1を構成する。第1のGNR層10及び第2のGNR層20は、好ましくは1原子層分の厚さを有する。
第1のGNR層10内では第1のGNR11間に抵抗が存在し、第2のGNR層20内では第2のGNR21間に抵抗が存在する。しかし、電荷移動錯体1においては、第1のGNR層10と第2のGNR層20との間で電荷移動が生じているため、電荷移動錯体1自身が一つの半導体として機能し、第1のGNR11間の抵抗及び第2のGNR21間の抵抗の影響は極めて小さい。また、電荷移動錯体1は第1のGNR11及び第2のGNR21より大きい。このため、電荷移動錯体1を用いることで、GNRの特性を活用した電子装置を実現しやすい。また、電荷移動錯体1は、第1のGNR層10及び第2のGNR層20のいずれとも異なる電子構造を有するため、電荷移動錯体1と第1のGNR層10又は第2のGNR層20との接合により、PN接合を高精度で実現できる。
ここで、電荷移動錯体の例について説明する。
(電荷移動錯体の第1の例)
図2は、電荷移動錯体の第1の例を示す模式図である。図3Aは、第1の例を構成する第1のGNRを示す図であり、図3Bは、第1の例を構成する第2のGNRを示す図である。
第1の例に係る電荷移動錯体600は、第1のGNR611が面内に集合した第1のGNR層610と、第2のGNR621が面内に集合した第2のGNR層620と、を有する。第1のGNR層610と第2のGNR層620とが重なり合う。図2には、第1のGNR層610、第2のGNR層620のそれぞれに一つのGNRのみが記載されているが、第1のGNR層610、第2のGNR層620のいずれにも、図1に示すように、複数のGNRが含まれる。第1のGNR611は、リボン幅方向に4個の六員環が配列し、炭素原子9個分の幅を持つアームチェア型のGNR(以下、「9AGNR」ということがある)である。つまり、第1のGNR611は水素終端GNRの一例である。第2のGNR621は、エッジがフッ素(F)原子で置換された9AGNR(以下、「F-9AGNR」ということがある)である。つまり、第2のGNR621はフッ素終端GNRの一例である。
図4Aは、9AGNR、F-9AGNR及び電荷移動錯体の電子構造を並べて示す図である。図4Bは、電荷移動錯体の電子構造のうちの9AGNR成分及びF-9AGNR成分を並べて示す図である。図4Cは、電荷移動錯体の電子構造のうちフェルミ準位Eの近傍を拡大して示す図である。これら電子構造は密度汎関数法により計算される。図4A~図4Cに示すように、9AGNRの仕事関数は3.50eVであり、F-9AGNRの仕事関数は4.75eVである。また、9AGNRとF-9AGNRとを重ね合わせると、9AGNRのHOMOとF-9AGNRのLUMOとの間で電荷移動が生じ、仕事関数が4.10eVの電荷移動錯体が得られる。また、電荷移動錯体のバンドギャップは、9AGNRのバンドギャップ及びF-9AGNRのバンドギャップよりも小さい。
第1のGNR層610は、次のように、ボトムアップ合成法により形成することができる。
先ず、ハロゲン基(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)を含む芳香族化合物の前駆体分子、GNR層610の場合は、3′,6′-dibromo-1,1′:2′,1″-terphenylを準備する。次いで、前駆体分子を、加熱された触媒金属基板の(111)面上に真空蒸着する。触媒金属基板としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)等の基板が用いられる。前駆体分子は、触媒金属基板の(110)面又は(100)面上に真空蒸着してもよく、(788)面等の高指数面上に真空蒸着してもよい。Au基板の(111)面(以下、「Au(111)面」ということがある)を蒸着面として用いる場合、超高真空中で清浄化されたAu(111)面の温度を、例えば200℃~300℃程度に保持し、前駆体分子の真空蒸着を行う。このときの蒸着量は、1分子層程度になるように調節することが望ましい。この温度域では、Au(111)面に吸着された前駆体分子の間でハロゲン基が脱離するウルマン反応が起こり、前駆体分子群の重合が進行する。この結果、芳香族化合物のポリマー鎖が形成される。その後、真空中でより高温に、例えば350℃~450℃程度の温度に加熱する。この温度域では、芳香族化合物のポリマー鎖において、芳香族化合物の前駆体分子内及び前駆体分子間で水素が脱離する脱水素反応が起こり、芳香族化が進行する。この結果、第1のGNR611が面内に集合した第1のGNR層610が得られる。
第2のGNR層620を形成する場合、例えば、第1のGNR層610の形成とは異なる前駆体分子を用いる。すなわち、第2のGNR621のエッジとなる部分の水素をフッ素で置換した前駆体分子を用いる。
そして、第1のGNR層610と第2のGNR層620とを、基板上で重ね合わせることで電荷移動錯体600を形成することができる。
(電荷移動錯体の第2の例)
図5A及び図5Bは、電荷移動錯体の第2の例を示す図である。図5Aは断面図であり、図5Bは模式図である。図6Aは、第2の例を構成する第1のGNRを示す図であり、図6Bは、第2の例を構成する第2のGNRを示す図である。
第2の例に係る電荷移動錯体700は、第1のGNR711が面内に集合した第1のGNR層710と、第2のGNR721が面内に集合した第2のGNR層720と、を有する。第1のGNR層710と第2のGNR層720とが重なり合う。第2のGNR721は、リボン幅方向に8個の六員環が配列し、炭素原子17個分の幅を持つアームチェア型のGNR(以下、「17AGNR」ということがある)である。第1のGNR711は、[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン(N,N-Dimethyl-3-(trimethoxysilyl)propylamine)の自己組織化単分子層(self-assembled monolayer:SAM)730上に設けられている。SAM730はシリコン酸化膜(SiO膜)740上に形成されている。第1のGNR711も17AGNRであるが、SAM730がジメチルアミノ基(N(CH基)を含むため、第1のGNR711は第2のGNR721とは異なる電子構造を有する。以下、ジメチルアミノ基を含むSAM上の17AGNRを「N(CH-17AGNR」ということがある。
図7Aは、N(CH-17AGNR、17AGNR及び電荷移動錯体の電子構造を並べて示す図である。図7Bは、電荷移動錯体の電子構造のうちのN(CH-17AGNR成分及び17AGNR成分を並べて示す図である。これら電子構造は密度汎関数法により計算される。なお、図7A及び図7B中に真空準位を示していないが、いずれも、図4A及び図4Bのように、真空準位を揃えてある。N(CH-17AGNRの仕事関数は3.558eVであり、17AGNRの仕事関数は3.679eVである。また、N(CH-17AGNRと17AGNRとを重ね合わせると、仕事関数が3.652eVの電荷移動錯体が得られる。また、電荷移動錯体のバンドギャップは、N(CH-17AGNRのバンドギャップ及び17AGNRのバンドギャップよりも小さい。
SAM730は、次のようにして形成することができる。
先ず、シリコン基板等の基板上にシリコン酸化膜(SiO膜)740を形成する。次いで、シリコン酸化膜740が形成された基板と[3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシランとを容器中に封入し、例えば窒素雰囲気中で90℃程度の温度に加熱する。この結果、シリコン酸化膜740上にSAM730が成長する。
第1のGNR層710及び第2のGNR層720は、第1のGNR層610と同様にしてボトムアップ合成法により形成することができる。このとき、第1のGNR層610の形成とは異なる前駆体分子を用いる。すなわち、第1のGNR層610の形成には、4個の六員環が配列した前駆体分子を用いるのに対し、第1のGNR層710及び第2のGNR層720の形成には、8個の六員環が配列した前駆体分子、いわば1,2-ビス(2-アントラセニル)-3,6-ジブロモベンゼン(1,2-bis-(2-anthracenyl)-3,6-dibromobenzen)を用いる。
シリコン酸化膜740上のSAM730上に第1のGNR層710を転写し、第1のGNR層710上に第2のGNR層720を転写することで、電荷移動錯体700を形成することができる。
(電荷移動錯体の第3の例)
図8は、電荷移動錯体の第3の例を示す模式図である。図9Aは、第3の例を構成する第1のGNRを示す図であり、図9Bは、第3の例を構成する第2のGNRを示す図である。
第3の例に係る電荷移動錯体800は、第1のGNR811が面内に集合した第1のGNR層810と、第2のGNR821が面内に集合した第2のGNR層820と、を有する。第1のGNR層810と第2のGNR層820とが重なり合う。図8には、第1のGNR層810、第2のGNR層820のそれぞれに一つのGNRのみが記載されているが、第1のGNR層810、第2のGNR層820のいずれにも、図1に示すように、複数のGNRが含まれる。第1のGNR811は、リボン幅方向に3個の六員環が配列し、炭素原子7個分の幅を持つアームチェア型のGNR(以下、「7AGNR」ということがある)である。第2のGNR821は、リボン幅方向に3個の六員環が配列し、炭素原子7個分の幅を持ち、ホウ素(B)原子がドープされたアームチェア型のGNR(以下、「B-7AGNR」ということがある)である。
図10Aは、7AGNR、B-7AGNR及び電荷移動錯体の電子構造を並べて示す図である。図10Bは、電荷移動錯体の電子構造のうちの7AGNR成分及びB-7AGNR成分を並べて示す図である。これらの電子構造は密度汎関数法により計算される。図10A及び図10Bに示すように、7AGNRの仕事関数は3.48eVであり、B-7AGNRの仕事関数は4.48eVである。また、7AGNRとB-7AGNRとを重ね合わせると、ホウ素原子の不純物準位との間で電荷移動が生じ、仕事関数が4.39eVの電荷移動錯体が得られる。
第1のGNR層810及び第2のGNR層820は、第1のGNR層610と同様にしてボトムアップ合成法により形成することができる。このとき、第1のGNR層610の形成とは異なる前駆体分子を用いる。すなわち、第1のGNR層610の形成には、3個の六員環が配列した前駆体分子を用いるのに対し、第1のGNR層810及び第2のGNR層820の形成には、それぞれ10,10’-dibromo-9,9’-bianthrylと、9,10-bis(10-bromoanthracen9-yl)-9,10-dihydro-9,10-diboraanthraceneを前駆体分子として用いる。
以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。第1の実施形態はGNRの電荷移動錯体を有する電子装置に関する。図11A及び図11Bは、第1の実施形態に係る電子装置を示す図である。図11Aは平面図であり、図11Bは断面図である。図11Bは、図11A中のI-I線に沿った断面図に相当する。
第1の実施形態に係る電子装置100は、図11A及び図11Bに示すように、絶縁基板101、第1のGNR層111、第2のGNR層112、ゲート絶縁膜103、ゲート電極104、第1の電極105及び第2の電極106を有する。第1のGNR層111は絶縁基板101上に設けられ、第2のGNR層112は第1のGNR層111と重なっている。第1の電極105は絶縁基板101上で積層体110の一端(第1の端部)と接触し、第2の電極106は絶縁基板101上で積層体110の他端(第2の端部)と接触する。ゲート絶縁膜103は第1の電極105と第2の電極106との間で第2のGNR層112上に設けられ、ゲート電極104はゲート絶縁膜103上に設けられている。
第1のGNR層111は第1のGNRが集合して構成され、第2のGNR層112は第2のGNRが集合して構成されている。第1のGNR層111の第1の仕事関数WF1が第2のGNR層112の第2の仕事関数WF2より低く、第1のGNR層111と第2のGNR層112との間で電荷移動が生じ、積層体110が電荷移動錯体を構成する。このため、電子装置100は、積層体110を低バンドギャップの真性半導体のチャネルとする電界効果トランジスタとして機能する。
次に、電子装置100の製造方法について説明する。図12A~図12Fは、電子装置100の製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、図12Aに示すように、第1の触媒金属基板151、例えば金(Au)基板上に第1のGNR層111を形成し、図12Bに示すように、第2の触媒金属基板152、例えばAu基板上に第2のGNR層112を形成する。
次いで、図12Cに示すように、第2のGNR層112を第1のGNR層111上に転写する。この転写は、例えば、次のようにして行うことができる。先ず、第2のGNR層112上に、例えばポリメタクリル酸メチル樹脂(poly(methyl methacrylate):PMMA)の支持層を形成する。次いで、第2の触媒金属基板152を除去する。例えば、Au基板は、ヨウ化カリウム(KI)水溶液にヨウ素(I)を溶解させたエッチング液を用いて除去することができる。その後、支持層に支持された第2のGNR層112を第1のGNR層111上に貼り付け、支持層を除去する。このようにして、第2のGNR層112を第1のGNR層111上に転写することができる。
続いて、図12Dに示すように、酸素プラズマエッチング等により、第2のGNR層112及び第1のGNR層111の積層体110を所定の形状、例えば短冊状に加工する。
次いで、図12Eに示すように、積層体110を絶縁基板101上に転写する。積層体110の転写は、第2のGNR層112の転写と同様の方法で行うことができる。すなわち、第2のGNR層112上に支持層を形成し、第1の触媒金属基板151を除去し、支持層に支持された積層体110を絶縁基板101に貼り付け、支持層を除去する。このようにして、積層体110を絶縁基板101上に転写することができる。
その後、図12Fに示すように、第1の電極105及び第2の電極106を形成する。第1の電極105及び第2の電極106は、例えばリフトオフ法により形成することができる。その後、ゲート絶縁膜103及びゲート電極104を形成する。ゲート絶縁膜103及びゲート電極104も、例えばリフトオフ法により形成することができる。
このようにして、電子装置100を製造することができる。
なお、第1の実施形態に係る電子装置100は、トップゲート型の電界効果トランジスタとして機能するが、GNRの電荷移動錯体をバックゲート型の電界効果トランジスタに用いてもよい。図13は、第1の実施形態の変形例を示す断面図である。この変形例では、絶縁基板101上にゲート電極104及びゲート絶縁膜103が形成され、ゲート絶縁膜103上に第1のGNR層111及び第2のGNR層112の積層体110が形成されている。また、第1の電極105及び第2の電極106は、ゲート絶縁膜103上に、積層体110の両端に接するように形成されている。
第1のGNR層111が第2のGNR層112上に設けられていてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態はGNRの電荷移動錯体を有する電子装置に関する。図14A及び図14Bは、第2の実施形態に係る電子装置を示す図である。図14Aは平面図であり、図14Bは断面図である。図14Bは、図14A中のI-I線に沿った断面図に相当する。
第2の実施形態に係る電子装置200は、図14A及び図14Bに示すように、絶縁基板201、第1のGNR層211、第2のGNR層212の積層体210、第1の電極205及び第2の電極206を有する。第1のGNR層211は絶縁基板201上に設けられている。第2のGNR層212の一部は第1のGNR層211と重なり、残部(単体部215)は第1のGNR層211と重ならず、絶縁基板201上に設けられている。すなわち、第2のGNR層212は積層体210の外側まで延出した単体部215を有する。第1の電極205は絶縁基板201上で単体部215と接触し、第2の電極206は絶縁基板201上で積層体210と接触する。
第1のGNR層211は第1のGNRが集合して構成され、第2のGNR層212は第2のGNRが集合して構成されている。第1のGNR層211の第1の仕事関数WF1が第2のGNR層212の第2の仕事関数WF2より低く、積層体210内で第1のGNR層211と第2のGNR層212との間で電荷移動が生じ、積層体210が電荷移動錯体を構成する。このため、単体部215と積層体210との間に、単体部215をN型半導体、積層体210をP型半導体とするPN接合が形成される。なお、積層体210が電荷移動錯体を構成しているため、積層体210内の電荷は第1のGNR層211及び第2のGNR層212に非局在化しており、第1のGNR層211と第2のGNR層212との間にPN接合は存在しない。
図15A及び図15Bは、電子装置200の動作を示す図である。図15Aは、順方向バイアスが印加されたときのバンド構成を示す図であり、図15Bは、逆方向バイアスが印加されたときのバンド構成を示す図である。図15Aに示すように、電子装置200に順方向バイアスが印加されると、PN接合界面より第1の電極205側のフェルミ準位μが第2の電極206側のフェルミ準位μよりも高くなり、PN接合界面が電子に対する障壁となる。このため、より高い順方向バイアスが印加されなければ電流はほとんど流れない。一方、図15Bに示すように、電子装置200に逆方向バイアスが印加されると、フェルミ準位μがフェルミ準位μよりも低くなり、電子がPN接合界面をトンネルできるようになる。従って、積層体210の価電子帯から単体部215の伝導帯に向けて電子が移動し、電流が流れるようになる。このように、電子装置200はバックワードダイオードとして用いることができる。
次に、電子装置200の製造方法について説明する。図16A~図16Fは、電子装置200の製造方法を工程順に示す平面図であり、図17A~図17Fは、電子装置200の製造方法を工程順に示す断面図である。図17A~図17Fは、図16A~図16F中のI-I線に沿った断面図に相当する。
先ず、図16A及び図17Aに示すように、絶縁基板201上に第1のGNR層211を設ける。例えば、第1のGNR層211は、触媒金属基板上に形成した後に、PMMA等の支持層を用いて絶縁基板201上に転写する。次いで、少なくとも単体部215の形成予定領域を露出し、少なくとも積層体210の形成予定領域を覆うマスク251を絶縁基板201上に形成する。
その後、図16B及び図17Bに示すように、酸素プラズマエッチング等により第1のGNR層211を加工し、マスク251を除去する。
続いて、図16C及び図17Cに示すように、第1のGNR層211及び絶縁基板201上に第2のGNR層212を設ける。例えば、第2のGNR層212は、触媒金属基板上に形成した後に、PMMA等の支持層を用いて第1のGNR層211及び絶縁基板201上に転写する。
次いで、図16D及び図17Dに示すように、単体部215の形成予定領域及び積層体210の形成予定領域を覆い、残部を露出するマスク252を第2のGNR層212上に形成する。
その後、図16E及び図17Eに示すように、酸素プラズマエッチング等により第2のGNR層212及び第1のGNR層211を加工し、マスク252を除去する。
続いて、図16F及び図17Fに示すように、第1の電極205及び第2の電極206を形成する。第1の電極205及び第2の電極206は、例えばリフトオフ法により形成することができる。
このようにして、電子装置200を製造することができる。
第2の実施形態に係る電子装置200は、単体部215をN型半導体、積層体210をP型半導体とするPN接合を含み、このPN接合の界面の位置は、第1のGNR層211の形状により制御することができる。第1のGNR層211は高精度で加工することができるため、高精度でPN接合を形成することができる。すなわち、半導体の極性(導電型)をGNR層の重ね合わせの有無で制御することができ、PN接合の位置を容易に調整することができる。
第1のGNR層211が第2のGNR層212より大きく形成され、第1のGNR層211の単体部に第1の電極205が接続されていてもよい。この場合、第1のGNR層211の単体部をP型半導体、積層体をN型半導体とするPN接合が得られる。また、第1のGNR層211が第2のGNR層212上に設けられていてもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態はGNRの電荷移動錯体を有する電子装置に関する。図18A及び図18Bは、第3の実施形態に係る電子装置を示す図である。図18Aは平面図であり、図18Bは断面図である。図18Bは、図18A中のI-I線に沿った断面図に相当する。
第3の実施形態に係る電子装置300は、図18A及び図18Bに示すように、絶縁基板301、第1のGNR層311、第2のGNR層312の積層体310、第1の電極305及び第2の電極306を有する。第2のGNR層312は絶縁基板301上に設けられている。第1のGNR層311は第2のGNR層312の一部と重なり、第2のGNR層312の残部(単体部315)は第1のGNR層311と重なっていない。すなわち、第2のGNR層312は積層体310の外側まで延出した単体部315を有する。第1の電極305は絶縁基板301上で単体部315と接触し、第2の電極306は絶縁基板301上で積層体310と接触する。第1の電極305の上面及び側面は付着防止層307により覆われている。付着防止層307は、例えば表面エネルギーの低い自己組織化単分子膜層である。このような自己組織化単分子膜層の材料として、2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼンチオールが挙げられる。
第1のGNR層311は第1のGNRが集合して構成され、第2のGNR層312は第2のGNRが集合して構成されている。第1のGNR層311の第1の仕事関数WF1が第2のGNR層312の第2の仕事関数WF2より低く、積層体310内で第1のGNR層311と第2のGNR層312との間で電荷移動が生じ、積層体310が電荷移動錯体を構成する。このため、単体部315と積層体310との間に、単体部315をN型半導体、積層体310をP型半導体とするPN接合が形成される。なお、積層体310が電荷移動錯体を構成しているため、積層体310内の電荷は第1のGNR層311及び第2のGNR層312に非局在化しており、第1のGNR層311と第2のGNR層312との間にPN接合は存在しない。
電子装置300は電子装置200と同様に、バックワードダイオードとして用いることができる。例えば、電子装置300に順方向バイアスが印加されると、PN接合界面より第1の電極305側のフェルミ準位が第2の電極306側のフェルミ準位よりも高くなり、PN接合界面が電子に対する障壁となる。一方、電子装置300に逆方向バイアスが印加されると、PN接合界面より第1の電極305側のフェルミ準位が第2の電極306側のフェルミ準位よりも低くなり、電子がPN接合界面をトンネルできるようになる。
次に、電子装置300の製造方法について説明する。図19A~図19Eは、電子装置300の製造方法を工程順に示す平面図であり、図20A~図20Eは、電子装置300の製造方法を工程順に示す断面図である。図20A~図20Eは、図19A~図19E中のI-I線に沿った断面図に相当する。
先ず、図19A及び図20Aに示すように、絶縁基板301上に第2のGNR層312を形成する。例えば、第2のGNR層312は、触媒金属基板上に形成した後に、PMMA等の支持層を用いて絶縁基板301上に転写し、マスクを用いて酸素プラズマエッチング等により加工する。第2のGNR層312の加工後にマスクを除去する。
次いで、図19B及び図20Bに示すように、第1の電極305を形成する。第1の電極305は、例えばリフトオフ法により形成することができる。その後、第1の電極305の上面及び側面を覆う付着防止層307を形成する。
続いて、図19C及び図20Cに示すように、第2のGNR層312及び絶縁基板301上に第1のGNR層311を設ける。例えば、第1のGNR層311は、触媒金属基板上に形成した後に、PMMA等の支持層を用いて第2のGNR層312及び絶縁基板301上に転写する。このとき、付着防止層307から第1のGNR層311がはじかれ、付着防止層307上には第1のGNR層311は形成されない。
次いで、図19D及び図20Dに示すように、酸素プラズマエッチング等により第1のGNR層311を加工する。第1のGNR層311の加工後にマスクを除去する。
その後、図19E及び図20Eに示すように、第2の電極306を形成する。第2の電極306は、例えばリフトオフ法により形成することができる。
このようにして、電子装置300を製造することができる。
第3の実施形態に係る電子装置300は、単体部315をN型半導体、積層体310をP型半導体とするPN接合を含み、このPN接合の界面の位置は、第2のGNR層312の位置により制御することができる。電子装置300は付着防止層307を含んでおり、第2のGNR層312の第1のGNR層311上での位置は付着防止層307の作用で変動しにくい。従って、高精度でPN接合を形成することができる。すなわち、半導体の極性(導電型)をGNR層の重ね合わせの有無で制御することができ、PN接合の位置を容易に調整することができる。
第2のGNR層312が第1のGNR層311上に設けられ、第1のGNR層311が第2のGNR層312より大きく形成され、第1のGNR層311の単体部に第1の電極305が接続されていてもよい。この場合、第1のGNR層311の単体部をP型半導体、積層体をN型半導体とするPN接合が得られる。
GNRの電荷移動錯体は上記の例に限定されない。例えば、GNRの種類は限定されない。GNR層の仕事関数は、例えばヘテロ原子のドーピング、エッジの水素の電子求引性置換基又は電子供与性置換基による置換等により変調することができる。また、GNR層に接するSAMの材料によりGNR層の仕事関数を変調することもできる。
電荷移動錯体を構成するGNR層の数も2に限定されない。GNR層の数が異なれば電子構造が相違し、仕事関数やバンドギャップの大きさ等のバリエーションを増やすことができる。図21A~図21Cに、第1~第3の実施形態の変形例を示す。図21Aに示す第1の実施形態の変形例では、積層体110は第2のGNR層112上の第3のGNR層113を含む。図21Bに示す第2の実施形態の変形例では、積層体210は第1のGNR層211と第2のGNR層212との間の第3のGNR層213を含む。図21Cに示す第3の実施形態の変形例では、積層体310は第2のGNR層312上の第3のGNR層313を含む。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
第1のグラフェンナノリボンが面内に集合した第1のグラフェンナノリボン層と、
第2のグラフェンナノリボンが面内に集合した第2のグラフェンナノリボン層と、
を有し、
前記第1のグラフェンナノリボン層と前記第2のグラフェンナノリボン層とが重なり合い、
前記第1のグラフェンナノリボン層の第1の仕事関数と前記第2のグラフェンナノリボン層の第2の仕事関数とが相違し、
前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層の積層体が電荷移動錯体を構成することを特徴とする電子装置。
(付記2)
前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層は、1原子層分の厚さを有することを特徴とする付記1に記載の電子装置。
(付記3)
前記積層体に接続された第1の電極及び第2の電極と、
前記積層体の前記第1の電極と前記第2の電極との間の領域の電位を制御するゲート電極と、
を有することを特徴とする付記1又は2に記載の電子装置。
(付記4)
前記第1のグラフェンナノリボン層又は前記第2のグラフェンナノリボン層が前記積層体の外側まで延出した単体部を有し、
前記単体部に接続された第1の電極と、
前記積層体に接続された第2の電極と、
を有することを特徴とする付記1又は2に記載の電子装置。
(付記5)
前記第1のグラフェンナノリボンと前記第2のグラフェンナノリボンとの間で、エッジ終端の元素が相違することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の電子装置。
(付記6)
前記第1のグラフェンナノリボン層又は前記第2のグラフェンナノリボン層に自己組織化単分子層が接していることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の電子装置。
(付記7)
前記第1のグラフェンナノリボン及び前記第2のグラフェンナノリボンは、互いに異なる不純物元素を含むことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の電子装置。
(付記8)
第1のグラフェンナノリボンが面内に集合した第1のグラフェンナノリボン層を第1の触媒金属基板上に形成する工程と、
第2のグラフェンナノリボンが面内に集合した第2のグラフェンナノリボン層を第2の触媒金属基板上に形成する工程と、
前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層が重なり合った積層体を形成する工程と、
を有し、
前記第1のグラフェンナノリボン層の第1の仕事関数と前記第2のグラフェンナノリボン層の第2の仕事関数とが相違し、
前記積層体が電荷移動錯体を構成することを特徴とする電子装置の製造方法。
(付記9)
前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層は、1原子層分の厚さを有することを特徴とする付記8に記載の電子装置の製造方法。
(付記10)
前記積層体に接続される第1の電極及び第2の電極を形成する工程と、
前記積層体の前記第1の電極と前記第2の電極との間の領域の電位を制御するゲート電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする付記8又は9に記載の電子装置の製造方法。
(付記11)
前記第1のグラフェンナノリボン層又は前記第2のグラフェンナノリボン層が前記積層体の外側まで延出した単体部を有し、
前記単体部に接続される第1の電極を形成する工程と、
前記積層体に接続される第2の電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする付記8又は9に記載の電子装置の製造方法。
(付記12)
前記第1のグラフェンナノリボン層を絶縁体上に設ける工程と、
前記第1のグラフェンナノリボン層の一端に接続される第1の電極を形成する工程と、
前記第1の電極の上面及び側面上に付着防止層を形成する工程と、
前記付着防止層の形成後に、前記第1のグラフェンナノリボン層の前記付着防止層から露出している部分上に前記第2のグラフェンナノリボン層を設けて前記積層体を形成する工程と、
前記積層体に接続される第2の電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする付記8又は9に記載の電子装置の製造方法。
1:電荷移動錯体
10、20:GNR層
11、12:GNR
100、200、300:電子装置
110、210、310:積層体
111、112、113、211、212、213、311、312、313:GNR層
215、315:単体部
307:付着防止層
600、700:電荷移動錯体
610、620、710、720、810、820:GNR層
611、621、711、721、811、821:GNR
730:SAM

Claims (6)

  1. 第1のグラフェンナノリボンが面内に集合した第1のグラフェンナノリボン層と、
    第2のグラフェンナノリボンが面内に集合した第2のグラフェンナノリボン層と、
    を有し、
    前記第1のグラフェンナノリボン層と前記第2のグラフェンナノリボン層とが重なり合い、
    前記第1のグラフェンナノリボン層の第1の仕事関数と前記第2のグラフェンナノリボン層の第2の仕事関数とが相違し、
    前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層の積層体が電荷移動錯体を構成することを特徴とする電子装置。
  2. 前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層は、1原子層分の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記積層体に接続された第1の電極及び第2の電極と、
    前記積層体の前記第1の電極と前記第2の電極との間の領域の電位を制御するゲート電極と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子装置。
  4. 前記第1のグラフェンナノリボン層又は前記第2のグラフェンナノリボン層が前記積層体の外側まで延出した単体部を有し、
    前記積層体と前記単体部との間にPN接合が存在し、
    前記単体部に接続された第1の電極と、
    前記積層体に接続された第2の電極と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子装置。
  5. 第1のグラフェンナノリボンが面内に集合した第1のグラフェンナノリボン層を第1の触媒金属基板上に形成する工程と、
    第2のグラフェンナノリボンが面内に集合した第2のグラフェンナノリボン層を第2の触媒金属基板上に形成する工程と、
    前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層が重なり合った積層体を形成する工程と、
    を有し、
    前記第1のグラフェンナノリボン層の第1の仕事関数と前記第2のグラフェンナノリボン層の第2の仕事関数とが相違し、
    前記積層体が電荷移動錯体を構成することを特徴とする電子装置の製造方法。
  6. 前記第1のグラフェンナノリボン層及び前記第2のグラフェンナノリボン層は、1原子層分の厚さを有することを特徴とする請求項5に記載の電子装置の製造方法。
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