JP7050651B2 - 座席ユニット、座席装置 - Google Patents
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Description
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、プライベート性を確保しつつ、様々な座席の使用形態に対応することのできる座席ユニット、座席装置を提供することを目的とする。
この発明の第一態様によれば、座席ユニットは、複数の座席と、仕切部材とを備える。複数の前記座席は、幅方向に並設されている。前記仕切部材は、幅方向で互いに隣り合う前記座席の間に設けられている。前記座席は、座部と、背凭れ部とを備える。前記背凭れ部は、前記座部の前後方向の第一端部から立ち上がる第一状態、及び前記座部の前後方向の第二端部から立ち上がる第二状態の間で移動可能である。前記仕切部材は、第一固定部と、第二固定部と、仕切体と、を備える。前記第一固定部は、幅方向で互いに隣り合う二つの前記座席のうち幅方向の一方側に配置されている。前記第二固定部は、幅方向で互いに隣り合う二つの前記座席のうち幅方向の他方側に配置されている。前記仕切体は、前記第一固定部と前記第二固定部との間に設けられ、前後方向に伸縮可能である。
また、幅方向で互いに隣り合う座席の背凭れ部同士で、前後方向における位置が同一であれば、第一固定部と第二固定部との前後方向における相対位置も同一となる。この状態で、第一固定部と第二固定部との間に設けられた仕切体は前後方向において縮んだ状態となる。
このように、仕切部材は、幅方向で互いに隣り合う座席の背凭れ部同士の相対位置に応じて、前後方向に伸縮する。また、仕切体の伸縮は、互いに隣り合う座席の背凭れ部の前後方向の動作にともなって行われるので、仕切体を伸縮させるための操作を利用者が行う必要がない。
このように構成することで、幅方向で互いに隣り合う座席のいずれか一方の背凭れ部が第一状態とされ、他方の背凭れ部が第二状態とされた場合、一方の座席に着座した利用者と他方の座席に着座した利用者とは、双方の座席の間を挟んで前後方向で互いに向かい合うようになる。この場合、双方の座席の間で、仕切体が前後方向に伸張状態となるので、互いに隣り合う座席の間を仕切部材によって仕切り、利用者同士の視線が交錯することを抑制できる。
また、幅方向で互いに隣り合う座席の双方の背凭れ部が第一状態又は第二状態とされると、互いに隣り合う双方の座席に着座した利用者は、前後方向で同じ向きを向くことになる。この場合、双方の座席の間で仕切体は収縮状態となるので、互いに隣り合う座席の間が仕切部材によって仕切られることがなく、開放感が得られる。
このように構成することで、互いに隣り合う座席の背凭れ部の前後方向の相対位置に応じて、仕切体が前後方向に容易に伸縮する。また、背凭れ部は、下端部側を中心として上端部が旋回するようにして前後方向に移動する。仕切体は、背凭れ部の動作に応じて、円弧状の軌跡に沿って伸縮する。仕切体が蛇腹状であれば、このような円弧状の軌跡に沿った伸縮が容易に可能である。
このように構成することで、座部及び背凭れ部のいずれか一方に固定された固定部と、座部及び背凭れ部の他方から取り外した着脱部と、仕切材とを、収容部に収容することができる。
このように構成することで、座部に、座部本体の幅方向側方に位置する側部部材が設けられている場合、固定部又は着脱部を側部部材に設けることができる。これにより、座部の側部部材及び背凭れ部のいずれか一方に固定部が固定され、座部の側部部材及び背凭れ部の他方に着脱部を固定すると、仕切材が固定部と着脱部との間で伸びた状態となる。この仕切材により、互いに隣り合う座席に着座する利用者同士の視線等を遮り、プライベート性を向上させることができる。
このように構成することで、側部部材を上昇させた状態で、座部の側部部材及び背凭れ部のいずれか一方に固定部を固定し、座部の側部部材及び背凭れ部の他方に着脱部を固定すると、仕切材が固定部と着脱部との間で伸びた状態となる。これにより、側部部材の上方で仕切装置を展開させてプライベート性を高めることができる。
(第一実施形態)
図1は、この実施形態における座席ユニットの概略構成を示す側面図である。図2は、上記座席ユニットの平面図であり、座席ユニットを構成する複数の座席の双方の背凭れ部を第一状態とした使用形態を示す図である。
図1、図2に示すように、この実施形態の座席ユニット1Aは、複数の座席2と、仕切部材10とを備える。
以下の説明においては、座席2に着座した利用者から見た幅方向(左右方向)を幅方向Dwとする。また、座席2に着座した利用者から見た前後方向を、前後方向Daとする。ここで、座席ユニット1Aは、例えば船舶内に設置される。座席ユニット1Aの船舶内における設置方向は、船舶の進行方向と一致するとは限らず、任意の方向に設置可能である。すなわち、以下の説明における前後方向Daは、船舶の船首尾方向と一致するとは限らない。
座部4は、座部本体6と、床面上に設けられた脚部7と、を備えている。座部本体6は、脚部7に支持されたフレーム(図示せず)と、フレームを覆うように設けられたクッション材(図示せず)及び表皮材6fと、を備えている。座部本体6は、その上面に、利用者が着座する着座面6sを有する。
図2から図6に示すように、仕切部材10は、幅方向Dwで互いに隣り合う座席2の間に設けられている。仕切部材10は、第一固定部11と、第二固定部12と、仕切体13と、を備えている。
詳しくは、図1,図2に示すように、幅方向Dwで互いに隣り合う座席2A,2Bの双方の背凭れ部5A,5Bが、第一状態P1とされた場合、仕切部材10は、第一固定部11と第二固定部12とが幅方向Dwで互いに対向する。この状態で、仕切体13は、前後方向Daで折り畳まれた収縮状態とされている。
また、図3に示すように、幅方向Dwで互いに隣り合う座席2A,2Bの双方の背凭れ部5A,5Bが、第二状態P2とされた場合、仕切部材10は、第一固定部11と第二固定部12とが幅方向Dwで互いに対向する。この状態で、仕切体13は、前後方向Daで折り畳まれた収縮状態とされている。
図2に示すように、互いに隣り合う座席2A,2Bの双方の背凭れ部5A,5Bが、第一状態P1であるときに、図4又は図5に示すように、背凭れ部5A,5Bいずれか一方を第一状態P1から第二状態P2に変更すると、仕切部材10が収縮状態から前後方向Daに延び、扇状に展開された伸張状態となる。
同様に、図4又は図5に示すように、互いに隣り合う座席2A、2Bの背凭れ部5A,5Bのいずれか一方が第二状態P2にあり、他方が第一状態P1にあるときに、図3に示すように、背凭れ部5A,5Bの双方を第二状態P2にすると、仕切部材10が伸張状態から折り畳まれて収縮状態となる。
上述した第一実施形態の座席ユニット1Aでは、仕切部材10の仕切体13は、第一固定部11と第二固定部12との間に設けられ、前後方向Daに伸縮可能である。このように構成することで、幅方向Dwで互いに隣り合う座席2の背凭れ部5の前後方向Daにおける位置が異なると、第一固定部11と第二固定部12との間に設けられた仕切体13は前後方向Daに伸びた状態となる。この仕切体13により、互いに隣り合う座席2に着座する利用者同士の視線等を遮り、プライベート性を向上させることができる。
また、幅方向Dwで互いに隣り合う座席2の背凭れ部5同士で、前後方向Daにおける位置が同一であれば、第一固定部11と第二固定部12との前後方向Daにおける相対位置も同一となる。この状態で、第一固定部11と第二固定部12との間に設けられた仕切体13は、前後方向Daにおいて縮んだ状態となる。
このように、仕切部材10は、幅方向Dwで互いに隣り合う座席2の背凭れ部5同士の相対位置に応じて、前後方向Daに伸縮する。したがって、上記座席ユニット1Aによれば、プライベート性を確保しつつ、様々な座席2の使用形態に対応することが可能となる。
さらに、仕切体13の伸縮は、互いに隣り合う座席2の背凭れ部5の前後方向Daの動作にともなって行われるので、仕切体13を伸縮させるための操作を利用者が行う必要がない。
このように構成することで、一方の座席2Aの座席2に着座した利用者と、他方の座席2Bの座席2に着座した利用者とが、双方の座席2の間を挟んで前後方向Daで互いに向かい合う場合、双方の座席2の間で、仕切体13が前後方向Daに伸張状態となる。これにより、互いに隣り合う座席2の間を仕切部材10によって仕切り、利用者同士の視線が交錯することを抑制できる。これにより、プライベート性を高めることができる。
さらに、互いに隣り合う双方の座席2に着座した利用者が、前後方向Daで同じ向きを向く場合、双方の座席2の間で仕切体13は収縮状態となる。これにより、互いに隣り合う座席2の間が仕切部材10によって仕切られることがなく、開放感が得られる。
このように構成することで、互いに隣り合う座席2の背凭れ部5の前後方向Daの相対位置に応じて、仕切体13を前後方向Daに容易に伸縮させることができる。また、背凭れ部5は、下端部側を中心として上端部が旋回するようにして前後方向Daに移動する。そして、仕切体13は、背凭れ部5の動作に応じて、円弧状の軌跡に沿って伸縮する。そのため、仕切体13が蛇腹状であれば、このような円弧状の軌跡に沿った伸縮が容易に可能である。
次に、この発明に係る座席ユニット第二実施形態について説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と仕切装置30の構成のみが異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図7は、この第二実施形態における座席ユニット、座席装置の概略構成を示す側面図である。図8は、上記座席ユニットの平面図である。
図7、図8に示すように、この実施形態における座席ユニット1Bは、複数の座席20と、仕切装置30と、を備えている。
座部21は、座部本体22と、床面上に設けられた脚部27と、を備えている。座部本体22は、脚部27に支持されたフレーム(図示せず)と、フレームを覆うように設けられたクッション材(図示せず)及び表皮材22fと、を備えている。座部本体22は、その上面に、利用者が着座する着座面22sを有する。
着脱部32は、座部21に設けられた固定部31に対して移動可能に設けられている。着脱部32は、固定部31と、背凭れ部25の側面25sとの間で移動可能に設けられている。着脱部32は、背凭れ部25の側面25sに設けられた受け部34に対し、フック、マグネット、面ファスナー等により着脱可能に固定されている。
図9に示すように、仕切材33は、固定部31と着脱部32との間に設けられている。固定部31と着脱部32との間で伸縮可能な蛇腹状をなしている。仕切材33は、着脱部32が収容部35に収容されて固定部31と上下方向で対向している状態では、ジグザグ状に折り畳まれた収縮状態とされている。仕切材33は、着脱部32が背凭れ部25の側面25sに設けられた受け部34に固定された状態では、幅方向Dwからの側面視で、扇状に伸びて展開された伸張状態とされている。なお、仕切材33は、背凭れ部25が第一状態P11、第二状態P12のいずれにあるときでも、着脱部32を受け部34に固定することで、扇状に展開された伸張状態とされる。
また、図7に示すように、仕切装置30は、背凭れ部25の側面25sに固定された着脱部32を収容部35に収容すれば、仕切材33が伸張状態から折り畳まれて収縮状態となる。
上述した第二実施形態の座席ユニット1B、座席装置100では、仕切装置30の仕切材33が、固定部31と着脱部32との間に設けられ、座部21と背凭れ部25との間で伸縮可能である。そして、座部21に固定部31を固定し、背凭れ部25に着脱部32を固定すると、仕切材33が固定部31と着脱部32との間で伸びた状態となる。そのため、この仕切材33により、互いに隣り合う座席20に着座する利用者同士の視線等を遮り、プライベート性を向上させることができる。
したがって、プライベート性を確保しつつ、様々な座席20の使用形態に対応することが可能となる。
また、幅方向Dwで互いに隣り合う座席20の双方の背凭れ部25が第一状態P11又は第二状態P12とされた場合、互いに隣り合う双方の座席20に着座した利用者は、前後方向Daで同じ向きを向くことになる。この場合においても、双方の座席20の間で、仕切装置30を展開させることで、互いに隣り合う座席20の間を仕切装置30によって仕切り、利用者同士の視線が交錯することを抑制し、プライベート性を確保できる。
上記第二実施形態では、仕切装置30の固定部31を、座部21の幅方向Dw側方に設けるようにしたが、これに限らない。
図10は、この発明の第二実施形態の変形例における座席ユニット、座席装置の概略構成を示す側面図である。図11は、上記座席ユニットの仕切装置を伸張させた状態を示す側面図である。
図10、図11に示すように、この変形例の座席ユニット1Cにおいて、座席20Cの座部21は、座部本体22と、肘掛け(側部部材)23と、脚部27と、を備えている。
この肘掛け23は、上下方向に昇降可能であるようにしてもよい。図12に示すように、仕切装置30及び肘掛け23の不使用時には、肘掛け23を下降させておく。図11に示すように、仕切装置30を展開状態するときには、肘掛け23を上昇させる。この状態で、座部21の肘掛け23に固定した固定部31と、背凭れ部25の受け部34に固定した着脱部32との間で、仕切装置30を展開させてプライベート性を高めることができる。
この第二実施形態及び変形例では、仕切装置30の固定部31を座部21に設け、着脱部32を背凭れ部25に設けるようにしたが、着脱部32を座部21に設け、固定部31を背凭れ部25に設けるようにしてもよい。
さらに、上記第二実施形態では、座席20を幅方向Dwに複数備える座席ユニット1Bについて例示したが、仕切装置30を備えた座席20、すなわち座席装置100を単体で設置することも可能である。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、仕切体13、仕切材33として、蛇腹状のものを用いたが、その材質は何ら問うものではない。また、仕切部材10、仕切装置30の開閉動作にともなって伸縮するのであれば、仕切体13、仕切材33として、伸縮性を有する材料を用いてもよい。
2、2A、2B、20、20C 座席
4、21 座部
4a、21a 第一端部
4b、21b 第二端部
5、5A、5B、25 背凭れ部
5a、25a 下端部
5s、5t、25s 側面
6,22 座部本体
6f,22f 表皮材
6s,22s 着座面
7 脚部
10 仕切部材
11 第一固定部
12 第二固定部
13 仕切体
23 肘掛け(側部部材)
27 脚部
30 仕切装置
31 固定部
32 着脱部
33 仕切材
34 受け部
35 収容部
100、100C :座席装置
Da 前後方向
Dw 幅方向
P1、P11第一状態
P2、P12第二状態
Claims (8)
- 幅方向に並設された複数の座席と、
幅方向で互いに隣り合う前記座席の間に設けられた仕切部材と、を備え、
前記座席は、
座部と、
前記座部の前後方向の第一端部から立ち上がる第一状態、及び前記座部の前後方向の第二端部から立ち上がる第二状態との間で移動可能な背凭れ部と、を備え、
前記仕切部材は、
幅方向で互いに隣り合う二つの前記座席のうち幅方向の一方側に配置された前記座席の前記背凭れ部に固定される第一固定部と、
幅方向で互いに隣り合う二つの前記座席のうち幅方向の他方側に配置された前記座席の前記背凭れ部に固定される第二固定部と、
前記第一固定部と前記第二固定部との間に設けられ、前後方向に伸縮可能な仕切体と、を備える
座席ユニット。 - 前記仕切部材は、
幅方向で互いに隣り合う前記座席のいずれか一方の前記背凭れ部が前記第一状態とされ、他方の前記背凭れ部が第二状態とされた場合に、前記仕切体が前後方向に伸びる伸張状態とされ、
互いに隣り合う前記座席の双方の前記背凭れ部が、前記第一状態又は前記第二状態とされた場合に、前記仕切体が前後方向で縮む収縮状態とされる
請求項1に記載の座席ユニット。 - 前記仕切体は、前後方向に伸縮可能な蛇腹状をなしている
請求項1又は2に記載の座席ユニット。 - 幅方向に並設された複数の座席と、
幅方向で互いに隣り合う前記座席の間に設けられた仕切装置と、を備え、
前記座席は、
座部と、
前記座部の前後方向の端部から立ち上がる背凭れ部と、を備え、
前記仕切装置は、
前記座部及び前記背凭れ部のいずれか一方に固定される固定部と、
前記固定部に対して移動可能に設けられ、前記座部及び前記背凭れ部のいずれか他方に着脱可能に固定される着脱部と、
前記固定部と前記着脱部との間に設けられ、前記固定部と前記着脱部との間で伸縮可能な仕切材と、を備える
座席ユニット。 - 前記仕切装置は、前記座部及び前記背凭れ部のいずれか一方に、前記固定部、前記仕切材、及び前記着脱部を収容可能な収容部をさらに備える
請求項4に記載の座席ユニット。 - 幅方向で互いに隣り合う前記座席のいずれか一方の前記座部は、
座部本体と、
前記座部本体に対して幅方向側方に設けられた側部部材と、を備え、
前記仕切装置の前記固定部又は前記着脱部は、前記座部の前記側部部材に設けられている
請求項4又は5に記載の座席ユニット。 - 前記側部部材は、上下方向に昇降可能とされている
請求項6に記載の座席ユニット。 - 座部、及び前記座部の前後方向の端部から立ち上がる背凭れ部を備える座席と、
前記座席の幅方向の側部に設けられた仕切装置と、を備え、
前記仕切装置は、
前記座部及び前記背凭れ部のいずれか一方に固定される固定部と、
前記固定部に対して移動可能に設けられ、前記座部及び前記背凭れ部のいずれか他方に着脱可能に固定される着脱部と、
前記固定部と前記着脱部との間に設けられ、前記固定部と前記着脱部との間で伸縮可能な仕切材と、を備える
座席装置。
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