JP7049675B2 - 目地カバー部材及び目地カバー部材を用いた目地補修方法 - Google Patents
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(1)建物躯体の胴縁材に固定されたハットジョイナーの凸部と、当該凸部を挟んで端部同士を対向させて前記胴縁材に固定された外壁板の前記端部との隙間に、ゴム状の目地材が充填されている目地の補修に用いる目地カバー部材であって、
前記目地カバー部材には、前記外壁板の端部外表面にそれぞれ当接する一対の外接フランジ部と、当該外接フランジ部同士の間に形成され前記目地材と離間して対向する目地対向部とを有するカバー体と、
前記カバー体の裏面に接合され前記目地材の表面と前記外壁板の端部とに当接する弾性体とを備えたこと、
前記カバー体は、前記目地対向部の外表面から挿入され前記凸部に係合されたネジ部材を介して、前記ハットジョイナーに締結されていることを特徴とする。
前記ネジ部材には、頭部からネジ部の軸方向に形成された縦孔と、前記凸部の裏面側で前記縦孔と交差して前記ネジ部の外表面まで貫通された横孔とを備えていること、
前記ネジ部が前記凸部に係合された状態で、前記縦孔の頭部開口部から注入された接着剤が、前記横孔のネジ貫通部からはみ出して前記ネジ部と前記凸部とを連結していることを特徴とする。
前記弾性体は、気泡が半連続的に分散されたゴム系のスポンジ部材であることを特徴とする。
前記外接フランジ部と前記目地対向部とは、前記外壁板の表裏方向に起立する縦壁部によって連結されていることを特徴とする。
前記目地対向部は、前記目地の溝幅と略同一の幅で形成され、前記外接フランジ部から前記外壁板の表方向に起立する一対の縦壁部と連結されていること、
前記弾性体は、前記縦壁部同士の隙間に嵌装され、前記目地対向部の裏面に接合されていることを特徴とする。
前記目地対向部は、前記目地の溝幅と略同一の幅で形成され、前記外接フランジ部から前記外壁板の表方向に起立する一対の縦壁部と連結されていること、
前記弾性体は、前記縦壁部同士の隙間を跨いで前記外接フランジ部の裏面に接合されていることを特徴とする。
前記カバー体を形成するカバー体形成工程と、前記弾性体を形成する弾性体形成工程と、前記弾性体を前記カバー体の裏面に接合する弾性体接合工程と、前記弾性体を接合した前記カバー体をネジ部材を介して前記ハットジョイナーの凸部に係合するカバー締結工程とを備え、
前記弾性体形成工程では、前記弾性体に対して前記ネジ部材の締結位置に対応して切欠き部を形成することを特徴とする。
本実施形態に係る第1実施例の目地カバー部材及び当該目地カバー部材を用いた目地補修方法について、図1~図6を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る第1実施例の目地カバー部材の取付け状態における概略斜視図を示す。図2に、図1に示す目地カバー部材の概略斜視図を示す。図3に、図1に示すX-X断面図を示す。図4に、図1に示すネジ部材の図面であって、(A)はネジ頭部の平面図を示し、(B)は(A)に示すY-Y断面図を示す。図5に、図1に示す目地カバー部材の取付け前後を表す断面図であって、(A)は取付前の目地カバー部材の断面図を示し、(B)は取付後の目地カバー部材と外壁板の断面図を示す。図6に、図1に示す目地カバー部材を用いた目地補修方法を表すフローチャート図を示す。
図1~図4に示すように、本実施形態に係る第1実施例の目地カバー部材5は、建物躯体1の胴縁材11に固定されたハットジョイナー2の凸部21と、当該凸部21を挟んで端部31同士を対向させて胴縁材11に固定された外壁板3の端部31との隙間に、ゴム状の目地材41が充填されている目地4の補修に用いる目地カバー部材である。外壁板3は、例えば、窯業系サイディング等が該当する。ここでは、外壁板3は、長方形の板状に形成され、また、長辺が上下方向に延設されている。目地カバー部材5は、外壁板3の長辺に沿って取り付けられている。
図3、図5、図6に示すように、はじめに、カバー体形成工程S1において、所定の幅及び長さに切断した鋼板を曲げ加工して、目地カバー部材5のカバー体51を形成する。カバー体51は、ハゼ折り部511Hと外接フランジ部511と縦壁部513と目地対向部512とを所定のハット断面に曲げ加工した後に、ハゼ折り部511Hのみを外接フランジ部511の裏面側へ重ね合わせるようにヘミング曲げ加工して形成する。その後、目地対向部512には、ネジ部材6の締結位置に対応してネジ下孔512Pを形成する。
本実施形態に係る第2実施例の目地カバー部材について、図7を用いて説明する。図7に、本実施形態に係る第2実施例の目地カバー部材の取付け前後を表す断面図であって、(A)は取付前の目地カバー部材の断面図を示し、(B)は取付後の目地カバー部材と外壁板の断面図を示す。ここでは、第2実施例の目地カバー部材について、第1実施例との共通点については、共通の符号を付して、その説明は原則として割愛し、第1実施例との相違点を中心に説明する。また、第2実施例の目地カバー部材を用いた目地補修方法は、前述した第1実施例の目地カバー部材を用いた目地補修方法と共通しているので、その説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態に係る第2実施例の目地カバー部材5Bは、建物躯体1の胴縁材11に固定されたハットジョイナー2の凸部21と、当該凸部21を挟んで端部31同士を対向させて胴縁材11に固定された外壁板3の端部31との隙間に、ゴム状の目地材41が充填されている目地4の補修に用いる目地カバー部材であって、目地カバー部材5Bには、外壁板3の端部外表面311にそれぞれ当接する一対の外接フランジ部511と、当該外接フランジ部511同士の間に形成され目地材41と離間して対向する目地対向部512とを有するカバー体51と、カバー体51の裏面に接合され目地材41の表面と外壁板3の端部31とに当接する弾性体52Bとを備えている。また、カバー体51は、目地対向部512の外表面から挿入され凸部21に係合されたネジ部材6を介して、ハットジョイナー2に締結されている。また、目地対向部512は、目地4の溝幅4Hと略同一の幅で形成され、外接フランジ部511から外壁板3の表方向に起立する一対の縦壁部513と連結されている。以上の構成は、基本的に第1実施例と共通する。
本実施形態に係る第3実施例の目地カバー部材について、図8を用いて説明する。図8に、本実施形態に係る第3実施例の目地カバー部材の取付け前後を表す断面図であって、(A)は取付前の目地カバー部材の断面図を示し、(B)は取付後の目地カバー部材と外壁板の断面図を示す。ここでは、第3実施例の目地カバー部材について、第1実施例との共通点については、共通の符号を付して、その説明は原則として割愛し、第1実施例との相違点を中心に説明する。また、第3実施例の目地カバー部材を用いた目地補修方法は、前述した第1実施例の目地カバー部材を用いた目地補修方法と共通しているので、その説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態に係る第3実施例の目地カバー部材5Cは、建物躯体1の胴縁材11に固定されたハットジョイナー2の凸部21と、当該凸部21を挟んで端部31同士を対向させて胴縁材11に固定された外壁板3の端部31との隙間に、ゴム状の目地材41が充填されている目地4の補修に用いる目地カバー部材であって、目地カバー部材5Cには、外壁板3の端部外表面311にそれぞれ当接する一対の外接フランジ部511Cと、当該外接フランジ部511C同士の間に形成され目地材41と離間して対向する目地対向部512Cとを有するカバー体51Cと、カバー体51Cの裏面に接合され目地材41の表面と外壁板3の端部31とに当接する弾性体52とを備えている。また、カバー体51Cは、目地対向部512の外表面から挿入され凸部21に係合されたネジ部材6を介して、ハットジョイナー2に締結されている。以上の構成は、基本的に第1実施例と共通する。
本実施形態に係る第4実施例の目地カバー部材について、図9を用いて説明する。図9に、本実施形態に係る第4実施例の目地カバー部材の取付け前後を表す断面図であって、(A)は取付前の目地カバー部材の断面図を示し、(B)は取付後の目地カバー部材と外壁板の断面図を示す。ここでは、第4実施例の目地カバー部材について、第1実施例との共通点については、共通の符号を付して、その説明は原則として割愛し、第1実施例との相違点を中心に説明する。また、第4実施例の目地カバー部材を用いた目地補修方法は、前述した第1実施例の目地カバー部材を用いた目地補修方法と共通しているので、その説明は省略する。
図9に示すように、本実施形態に係る第4実施例の目地カバー部材5Dは、建物躯体1の胴縁材11に固定されたハットジョイナー2の凸部21と、当該凸部21を挟んで端部31同士を対向させて胴縁材11に固定された外壁板3の端部31との隙間に、ゴム状の目地材41が充填されている目地4の補修に用いる目地カバー部材であって、目地カバー部材5Dには、隣接する外壁板3の端部外表面311にそれぞれ当接する一対の外接フランジ部511Dと、当該外接フランジ部511D同士の間に形成され目地材41と離間して対向する目地対向部512Dとを有するカバー体51Dと、カバー体51Dの裏面に接合され目地材41の表面と外壁板3の端部31とに当接する弾性体52とを備えている。また、カバー体51Dは、目地対向部512Dの外表面から挿入され凸部21に係合されたネジ部材6を介して、ハットジョイナー2に締結されている。以上の構成は、基本的に第1実施例と共通する。
本実施形態に係る第5実施例の目地カバー部材について、図10を用いて説明する。図10に、本実施形態に係る第5実施例の目地カバー部材の取付け前後を表す断面図であって、(A)は取付前の目地カバー部材の断面図を示し、(B)は取付後の目地カバー部材と外壁板の断面図を示す。ここでは、第5実施例の目地カバー部材について、第1実施例との共通点については、共通の符号を付して、その説明は原則として割愛し、第1実施例との相違点を中心に説明する。また、第5実施例の目地カバー部材を用いた目地補修方法は、前述した第1実施例の目地カバー部材を用いた目地補修方法と共通しているので、その説明は省略する。
図10に示すように、本実施形態に係る第5実施例の目地カバー部材5Eは、建物躯体1の胴縁材11に固定されたハットジョイナー2の凸部21と、当該凸部21を挟んで端部31同士を対向させて胴縁材11に固定された外壁板3の端部31との隙間に、ゴム状の目地材41が充填されている目地4の補修に用いる目地カバー部材であって、目地カバー部材5Eには、外壁板3、3Eの端部外表面311にそれぞれ当接する一対の外接フランジ部511Eと、当該外接フランジ部511E同士の間に形成され目地材41と離間して対向する目地対向部512Eとを有するカバー体51Eと、カバー体51Eの裏面に接合され目地材41の表面と外壁板3、3Eの端部31、31Eとに当接する弾性体52Eとを備えている。また、カバー体51Eは、目地対向部512Eの外表面から挿入され凸部21に係合されたネジ部材6を介して、ハットジョイナー2に締結されている。また、カバー体51Eにおいて、外接フランジ部511Eと目地対向部512Eとが、外壁板3の表裏方向に起立する縦壁部513Eによって連結されている。以上の構成は、基本的に第1実施例と共通する。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る目地カバー部材5、5B、5C、5D、5Eによれば、目地カバー部材には、外壁板3の端部外表面311にそれぞれ当接する一対の外接フランジ部511、511C、511D、511Eと、当該外接フランジ部同士の間に形成され目地材41と離間して対向する目地対向部512、512C、512D、512Eとを有するカバー体51、51C、51D、51Eと、カバー体の裏面に接合され目地材41の表面と外壁板3の端部31とに当接する弾性体52、52B、52Eとを備え、また、カバー体51、51C、51D、51Eは、目地対向部512、512C、512D、512Eの外表面から挿入され凸部21に係合されたネジ部材6を介して、ハットジョイナー2に締結されているので、カバー体51、51C、51D、51Eが、隣接する外壁板3の端部外表面311と外壁板同士の目地4に充填された目地材41とをそれぞれ被覆しつつ、カバー体51、51C、51D、51Eの裏面に接合された弾性体52、52B、52Eを目地材41の表面と外壁板3の端部31とに密着させることができる。そのため、外壁板3の目地4に対する目地カバー部材5、5B、5C、5D、5Eのシール性を高め、目地4から雨水等が浸入するのを効果的に阻止することができる。
2 ハットジョイナー
3 外壁板
4 目地
4H 溝幅
5、5B、5C、5D、5E 目地カバー部材
6 ネジ部材
7 接着剤
11 胴縁材
21 凸部
31 端部
41 目地材
51、51C、51D、51E カバー体
52、52B、52E 弾性体
52S、52SB、52SE スポンジ部材
61 頭部
62 ネジ部
63 縦孔
64 横孔
311 端部外表面
511、511C 外接フランジ部
511D、511E 外接フランジ部
512、512C 目地対向部
512D、512E 目地対向部
513、513D、513E 縦壁部
521 切欠き部
631 頭部開口部
641 ネジ貫通部
S1 カバー体形成工程
S2 弾性体形成工程
S3 弾性体接合工程
S4 カバー締結工程
Claims (7)
- 建物躯体の胴縁材に固定されたハットジョイナーの凸部と、当該凸部を挟んで端部同士を対向させて前記胴縁材に固定された外壁板の前記端部との隙間に、ゴム系の目地材が充填されている目地の補修に用いる目地カバー部材であって、
前記目地カバー部材には、前記外壁板の端部外表面にそれぞれ当接する一対の外接フランジ部と、当該外接フランジ部同士の間に形成され前記目地材と離間して対向する目地対向部とを有するカバー体と、
前記カバー体の裏面に接合され前記目地材の表面と前記外壁板の端部とに当接する弾性体とを備えたこと、
前記カバー体は、前記目地対向部の外表面から挿入され前記凸部に係合されたネジ部材を介して、前記ハットジョイナーに締結されていることを特徴とする目地カバー部材。 - 請求項1に記載された目地カバー部材において、
前記ネジ部材には、頭部からネジ部の軸方向に形成された縦孔と、前記凸部の裏面側で前記縦孔と交差して前記ネジ部の外表面まで貫通された横孔とを備えていること、
前記ネジ部が前記凸部に係合された状態で、前記縦孔の頭部開口部から注入された接着剤が、前記横孔のネジ貫通部からはみ出して前記ネジ部と前記凸部とを連結していることを特徴とする目地カバー部材。 - 請求項1又は請求項2に記載された目地カバー部材において、
前記弾性体は、気泡が半連続的に分散されたゴム系のスポンジ部材であることを特徴とする目地カバー部材。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された目地カバー部材において、
前記外接フランジ部と前記目地対向部とは、前記外壁板の表裏方向に起立する縦壁部によって連結されていることを特徴とする目地カバー部材。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された目地カバー部材において、
前記目地対向部は、前記目地の溝幅と略同一の幅で形成され、前記外接フランジ部から前記外壁板の表方向に起立する一対の縦壁部と連結されていること、
前記弾性体は、前記縦壁部同士の隙間に嵌装され、前記目地対向部の裏面に接合されていることを特徴とする目地カバー部材。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された目地カバー部材において、
前記目地対向部は、前記目地の溝幅と略同一の幅で形成され、前記外接フランジ部から前記外壁板の表方向に起立する一対の縦壁部と連結されていること、
前記弾性体は、前記縦壁部同士の隙間を跨いで前記外接フランジ部の裏面に接合されていることを特徴とする目地カバー部材。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載された目地カバー部材を用いた目地補修方法であって、
前記カバー体を形成するカバー体形成工程と、前記弾性体を形成する弾性体形成工程と、前記弾性体を前記カバー体の裏面に接合する弾性体接合工程と、前記弾性体を接合した前記カバー体をネジ部材を介して前記ハットジョイナーの凸部に係合するカバー締結工程とを備え、
前記弾性体形成工程では、前記弾性体に対して前記ネジ部材の締結位置に対応して切欠き部を形成することを特徴とする目地カバー部材を用いた目地補修方法。
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