JP7048373B2 - ハーネスクリップおよびその保持方法 - Google Patents

ハーネスクリップおよびその保持方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハーネスを車両のパネル等に保持するためのハーネスクリップおよびその保持方法に関し、特に、ハーネスの仮保持時と本保持時の両方に使用可能なハーネスクリップおよびその保持方法に関する。
インストルメントパネルの裏側にワイヤハーネスを配設する構成として、特許文献1に示すものがある。具体的には、インテグレーションパネルには、自由状態となったワイヤハーネスの分岐部を仮固定するための仮固定部が設けられている。そして、分岐部には仮係止用クリップが取り付けられ、その仮係止用クリップを仮固定部に取り付けることで、分岐部が、インテグレーションパネルから垂れ下がることを防止している。
特許文献2に記載された、ハーネスを車体に接続するためのクリップを図7に示す。ここでは、クリップ100は、円筒状のクリップ本体101と、クリップ本体101の開口窓の下端から上方に向かって突出して係合部102が形成されている係止爪103と、を有する。使用状況下では、この係止爪103の係合部102が、スタッドボルト104のネジ溝に噛み合うことで、クリップ100ひいてはワイヤハーネスが車体に固定される。また、クリップ本体101の上端開口はキャップ105が嵌め込まれている。
クリップ100をスタッドボルト104から取り外す際には、ドライバ等の工具でキャップ105を回転させると、キャップ105の内面で係止爪103が外側に向かって変形し、係止爪103の係合部102の係合が解除される。よって、クリップ100をスタッドボルト104から取り外すことが出来る。
特許文献3には、作業者が指で簡易に取り外すことができるワイヤハーネス固定用クリップが記載されている。具体的には、図8を参照して、クリップ110は、基体部111と、基体部111から連続して直立する平板部112および直立部113と、直立部113から連続してハーネスを保持する弾性把持部114と、を有している。平板部112および直立部113に形成された爪部がスタッド115に係合することで、クリップ110を固定することができる。また、平板部112を作業者が指で湾曲させることで、平板部112の係合部とスタッド115との係合を解除し、クリップ110を取り外すことができる。
特開平10-6882号公報 実開昭63-172220号公報 特開平08-121423号公報
一般に、部品メーカでは、インストルメントパネルやインテグレーションパネルを成形した後、インストルメントパネルとインテグレーションパネルとを組み付け、車両用部品を形成し、その車両用部品を完成車メーカへ納入する。一方、完成車メーカでは、部品メーカから納入された上記車両用部品等を車体フレーム等に組み付けながら車両を艤装する。よって、ワイヤハーネスの破損を防止するために、車輌製造工程では、部品メーカにてワイヤハーネスを仮保持する工程と、完成車メーカにて、ワイヤハーネスの仮保持を離脱してから本保持を行う工程が必要とされる。
上記工程にて、図7や図8に示された、装着および離脱を行うことが可能なクリップを利用することも考えられる。しかしながら、図7に示されたクリップ100は、ドライバなどの治具を用いてキャップ105を回転させる必要があるが、車両の艤装工程において作業車がこの離脱作業を行うことは容易ではなく、作業量および作業時間の増大を招く恐れがある。
また、図8に示したクリップ110であれば、作業車は工具を用いることなく指でクリップ110の係合を解くことができるものの、クリップ110の平板部112の上端を、指で特定方向に湾曲させることは容易ではなかった。更に、車輌艤装工程では、作業対象箇所を目視できない状況で、クリップ110の取り外しを行う場合もあるが、そのような状況下に於いて、クリップ110の平板部112の上端を指で適切な方向に押圧変形させることは簡単ではなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、簡易な操作にて仮保持時と本保持時の両方に使用できるハーネスクリップおよびその保持方法を提供することにある。
本発明は、本保持用スタッドおよび、前記本保持用スタッドよりも細い仮保持用スタッドに係合することで、ハーネスの本保持および仮保持に用いられるハーネスクリップであり、対向する第1主面および第2主面を有する基部と、前記基部に立設された筒状の筒状部と、前記筒状部に取り付けられて外側に向かって弾性変形可能であるアンカー部と、を具備し、前記アンカー部は、中間部の内側に形成されて前記仮保持用スタッドおよび前記本保持用スタッドに係合する第1爪部と、端部側に形成されて前記基部と係合する第2爪部と、を有することを特徴とする。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記アンカー部は、前記筒状部の対向する部位に2つが形成されることを特徴とする。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記基部を開口することで開口部を形成し、前記第2爪部が前記開口部に係合することで、前記アンカー部は周囲に向かって変形した形状で固定されることを特徴とする。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記アンカー部は、前記筒状部の一部を略棒状に形成した部位であることを特徴とする。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記筒状部は前記第1主面の側から立設され、前記アンカー部の前記第2爪部は、前記第1主面の側から前記基部に係合することを特徴とする。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記アンカー部の中間部を、前記基部の前記第2主面よりも、前記筒状部の反対側に突出させることで突出部が形成されることを特徴とする。
本発明のハーネスクリップの保持方法は、基部と、前記基部に立設された筒状の筒状部と、前記筒状部に取り付けられて外側に向かって弾性変形可能であるアンカー部と、を具備し、前記アンカー部は、中間部の内側に形成されて、本保持用スタッドおよび、前記本保持用スタッドよりも細い仮保持用スタッドに係合する第1爪部と、端部側に形成されて前記基部と係合する第2爪部と、を有するハーネスクリップを準備する第1ステップと、
前記ハーネスクリップの前記筒状部を、前記仮保持用スタッドに挿入することで、前記第1爪部を前記仮保持用スタッドに係合させ、前記ハーネスクリップを前記仮保持用スタッドに仮保持させる第2ステップと、前記ハーネスクリップを押し込むことで、前記第2爪部を前記基部に係合させ、前記アンカー部を広がった状態で固定して前記第1爪部を前記仮保持用スタッドから離間させ、前記ハーネスクリップを前記仮保持用スタッドから取り外す第3ステップと、前記ハーネスクリップの前記筒状部を前記本保持用スタッドに挿入することで、前記第1爪部を前記本保持用スタッドに係合させ、前記ハーネスクリップを前記本保持用スタッドに本保持させる第4ステップと、を具備することを特徴とする。
また、本発明のハーネスクリップの保持方法では、前記第4ステップでは、凹凸形状の側面を有する前記本保持用スタッドに、前記筒状部を挿入することを特徴とする。
本発明は、本保持用スタッドおよび、前記本保持用スタッドよりも細い仮保持用スタッドに係合することで、ハーネスの本保持および仮保持に用いられるハーネスクリップであり、対向する第1主面および第2主面を有する基部と、前記基部に立設された筒状の筒状部と、前記筒状部に取り付けられて外側に向かって弾性変形可能であるアンカー部と、を具備し、前記アンカー部は、中間部の内側に形成されて前記仮保持用スタッドおよび前記本保持用スタッドに係合する第1爪部と、端部側に形成されて前記基部と係合する第2爪部と、を有することを特徴とする。従って、仮保持用スタッドに筒状部が挿入されていることで仮保持されているハーネスクリップを、使用者が押圧挿入することで、第2爪部が基部に係合し、アンカー部が外側に広がった状態で固定される。よって、作業者はハーネスクリップを仮保持用スタッドから容易に取り外すことができる。また、作業者は、ハーネスクリップの筒状部を本保持用スタッドに挿入することで、固定状態のアンカー部の第1爪部を本保持用スタッドに係合させ、ハーネスクリップを本保持用スタッドに固定することができる。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記アンカー部は、前記筒状部の対向する部位に2つが形成されることを特徴とする。従って、仮保持用スタッドおよび本保持用スタッドに対して、アンカー部が両側から係合することができるので、大きな係合力が得られる。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記基部を開口することで開口部を形成し、前記第2爪部が前記開口部に係合することで、前記アンカー部は周囲に向かって変形した形状で固定されることを特徴とする。従って、アンカー部の形状を広がった状態で固定することができ、ハーネスクリップを安定的に仮保持用スタッドから引き抜くことができる。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記アンカー部は、前記筒状部の一部を略棒状に形成した部位であることを特徴とする。従って、アンカー部を棒状に形成することで、仮保持用スタッドおよび本保持用スタッドに係合するのに十分な弾性を得ることができる。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記筒状部は前記第1主面の側から立設され、前記アンカー部の前記第2爪部は、前記第1主面の側から前記基部に係合することを特徴とする。従って、アンカー部の第2爪部が第2主面側から基部に係合することで、湾曲形状を安定した状態でアンカー部を固定することができ、ハーネスクリップを安定的に仮保持用スタッドから引き抜くことができる。
また、本発明のハーネスクリップでは、前記アンカー部の中間部を、前記基部の前記第2主面よりも、前記筒状部の反対側に突出させることで突出部が形成されることを特徴とする。従って、突出部を仮保持面に当接させることで、アンカー部を湾曲させて第2爪部を基部に係合させ、アンカー部を開いた状態でその形状を固定し、第1爪部の仮保持を解除することができる。
本発明のハーネスクリップの保持方法は、基部と、前記基部に立設された筒状の筒状部と、前記筒状部に取り付けられて外側に向かって弾性変形可能であるアンカー部と、を具備し、前記アンカー部は、中間部の内側に形成されて、本保持用スタッドおよび、前記本保持用スタッドよりも細い仮保持用スタッドに係合する第1爪部と、端部側に形成されて前記基部と係合する第2爪部と、を有するハーネスクリップを準備する第1ステップと、
前記ハーネスクリップの前記筒状部を、前記仮保持用スタッドに挿入することで、前記第1爪部を前記仮保持用スタッドに係合させ、前記ハーネスクリップを前記仮保持用スタッドに仮保持させる第2ステップと、前記ハーネスクリップを押し込むことで、前記第2爪部を前記基部に係合させ、前記アンカー部を広がった状態で固定して前記第1爪部を前記仮保持用スタッドから離間させ、前記ハーネスクリップを前記仮保持用スタッドから取り外す第3ステップと、前記ハーネスクリップの前記筒状部を前記本保持用スタッドに挿入することで、前記第1爪部を前記本保持用スタッドに係合させ、前記ハーネスクリップを前記本保持用スタッドに本保持させる第4ステップと、を具備することを特徴とする。従って、仮保持用スタッドに筒状部が挿入されていることで仮保持されているハーネスクリップを、使用者が押圧挿入することで、第2爪部が基部に係合し、アンカー部が外側に広がった状態で固定することができる。更に、作業者はハーネスクリップを仮保持用スタッドから容易に取り外すことができる。また、作業者は、ハーネスクリップの筒状部を本保持用スタッドに挿入することで、固定状態のアンカー部の第1爪部を本保持用スタッドに係合させ、ハーネスクリップを本保持用スタッドに固定することができる。
また、本発明のハーネスクリップの保持方法では、前記第4ステップでは、凹凸形状の側面を有する前記本保持用スタッドに、前記筒状部を挿入することを特徴とする。従って、本保持用スタッドとハーネスクリップとの係合を強固にすることができる。
本発明の実施形態に係るハーネスクリップの構成を示す図であり、(A)はハーネスクリップを示す斜視図であり、(B)はハーネスクリップを示す断面図である。 本発明の実施形態に係るハーネスクリップの保持方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るハーネスクリップの保持方法を示す図であり、(A)および(B)は断面図であり、(C)は拡大断面図である。 本発明の実施形態に係るハーネスクリップの保持方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るハーネスクリップの保持方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るハーネスクリップの保持方法を示す図であり、(A)はハーネスクリップの適用方法を示す斜視図であり、(B)はその側面図である。 背景技術に係るハーネスクリップを示す斜視図である。 背景技術に係るハーネスクリップを示す断面図である。
以下、図を参照して本実施形態に係るハーネスクリップ10及びその保持方法を説明する。以下の説明では、同一の部材には原則的に同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
図1を参照して、ハーネスクリップ10の構成を説明する。図1(A)はハーネスクリップ10を示す斜視図であり、図1(B)は図1(A)のB-B線に於ける断面図である。
図1(A)を参照して、ハーネスクリップ10は、基部11と、基部11から上方に立設された筒状の筒状部12と、筒状部12の左方側および右方側に形成されたアンカー部13と、を主要に具備している。
ハーネスクリップ10は、ここでは図示しないハーネスの途中部分の仮保持および本保持を行う部材である。また、ハーネスクリップ10は、ハーネスを仮保持するために、後述する仮保持用スタッド21に係合する。更に、ハーネスクリップ10は、ハーネスを本保持するために、後述する本保持用スタッド23に係合する。係る係合構造は後述する。ハーネスクリップ10は、射出成型等により一体成型された合成樹脂から成る。
基部11は、上方から見たら、左右方向に長辺が伸びる矩形形状を呈している。ハーネスクリップ10が本保持状態の場合、基部11の下面は、例えば、車両のボディ側に当接する。また、基部11は、筒状部12を挟む位置に、2つの矩形の開口部16を有している。開口部16は、後述するように、アンカー部13が変形することを許容するスペースである。更に、基部11は、図1(B)に示すように、上面である第1主面17と、下面である第2主面18とを有している。
筒状部12は、基部11の略中央部から上方に向かって立設された略円筒状の部材である。筒状部12の上端および下端には、後述する仮保持用スタッド21および本保持部22が貫通することができる開口が形成されている。
アンカー部13は、筒状部12の左方部分および右方部分に形成された弾性変形可能な棒状の部材である。筒状部12の本体部分とアンカー部13との間にはスリット19が形成されている。よって、アンカー部13は、その上端部が筒状部12の本体部分と連続する固定端であり、その下端部が自由に変形し得る自由端となっている。
図1(B)を参照して、アンカー部13の構成を詳述する。アンカー部13は、第1爪部14と、第2爪部15とを有する。
第1爪部14は、アンカー部13の中間部を、筒状部12の半径方向内側に向かって突起させた爪状部である。第1爪部14は、下方に向かって半径方向外側に広がる傾斜面28と、半径方向に対して略平行に伸びる水平面27と、を有している。第1爪部14は、後述する仮保持用スタッド21に対して暫定的に係合し、後述する本保持用スタッド23に対して恒久的に係合する。第1爪部14が係る形状を呈していることで、ハーネスクリップ10を後述する仮保持用スタッド21および本保持用スタッド23に対して、容易に挿入して係合することができ、不用意に仮保持用スタッド21および本保持用スタッド23から離脱してしまうことを防止し得る。
第2爪部15は、アンカー部13の下端を鈎状に形成した部位であり、下方に向かって突出する突出部位29を有する。第2爪部15が係合していない状況下では、第2爪部15は、基部11の第1主面17の下方側に配置されており、更に、開口部16の内部に配置されている。
更に、アンカー部13の先端部付近には、基部11の第2主面18よりも下方に突出する突出部30が形成されている。係る構成により、後述するように、ハーネスクリップ10を仮保持用の面に押し込むことで、アンカー部13の突出部30をこの面に当接させ、第2爪部15を半径方向外側に向かって変形させることができる。
また、基部11または筒状部12は、ここでは図示しないハーネスと連結されており、ハーネスクリップ10を仮保持および本保持することで、ハーネスの仮保持および本保持を行うことができる。
ここで、上記した構成を有するハーネスクリップ10は、ハーネスを仮保持するために必要な部材であり、且つ、ハーネスを恒久的に本保持する車両構成部材である。よって、本実施形態のハーネスクリップ10を採用することで、仮保持のための専用部品を省くことができ、製造コストを低減することができる。
次に、図2のフローチャートおよび図3以降の各図を参照して、上記したハーネスクリップ10の仮保持および本保持を行う方法を説明する。
図2のフローチャートを参照して、本実施形態に係るハーネスクリップ10の保持方法を説明する。ハーネスクリップ10の保持方法は、ハーネスクリップ10を準備するステップS10と、ハーネスクリップ10を仮保持するステップS11と、ハーネスクリップ10の仮保持を解除するステップS12と、ハーネスクリップ10を本保持するステップS13と、主要に具備している。
ステップS10では、図1を参照して上記した構成を有するハーネスクリップ10を準備する。このステップでは、図1(B)に示すように、アンカー部13の先端部に形成された第2爪部15は、第1主面17に係合されておらず、自由端とされている。
ステップS11では、ハーネスクリップ10を仮保持することで、ハーネスクリップ10に繋がるハーネスを仮保持する。
具体的には、図3(A)を参照して、仮保持部20から突出する円柱状の仮保持用スタッド21に、ハーネスクリップ10の筒状部12を挿入する。ここで、ハーネスクリップ10は、仮保持用スタッド21の中間部に仮保持されており、ハーネスクリップ10の基部11は、仮保持部20の上面から離間している。また、ハーネスクリップ10の突出部30も仮保持部20の上面から離間している。
ここでは、作業者は、ハーネスクリップ10の天面を下方に向かって押し込むことで、ハーネスクリップ10を仮保持する。よって、仮保持時には、ハーネスクリップ10の上端と、仮保持用スタッド21の天面とは、略一致している。また、作業者は、ハーネスクリップ10を仮保持用スタッド21に挿入する簡易な作業で、ハーネスクリップ10を仮保持することができるため、仮保持に特殊技能等は必要とされない。
仮保持用スタッド21の直径L10は、ハーネスクリップ10の内部で第1爪部14どうしが左右後方に離間する幅よりも、若干長く設定されている。また、仮保持用スタッド21は、後述する本保持部22よりも細く形成されている。仮保持用スタッド21の側面は、第1爪部14との係合力を大きくするために、ネジ溝などの凹凸形状が形成されても良いし、離脱を容易化するために平滑面であっても良い。
このステップでは、アンカー部13の下端は、左右方向に変位自在な自由端とされている。従って、ハーネスクリップ10の筒状部12に仮保持用スタッド21を挿入すると、アンカー部13は左右方向に広がり、アンカー部13の弾性力で、第1爪部14の先端部が仮保持用スタッド21の表面にソフトに係合する。このようにすることで、ハーネスクリップ10の第1爪部14と、仮保持用スタッド21とを適度に係合させることができる。従って、後に行われるハーネスクリップ10の仮保持用スタッド21への押し込み、および、仮保持用スタッド21からのハーネスクリップ10の抜き取りを容易にすることができる。
上記のように、ハーネスクリップ10を仮保持することで、ハーネスクリップ10に繋がっている図示しないハーネスが、例えばインストルメントパネル等の車両部品に仮保持される。よって、車両部品を部品メーカから車両組立メーカに輸送する際に、ハーネスが車両部品から過度に垂下することを防止でき、ハーネスの破損等を防止できる。
ステップS12では、ハーネスクリップ10の仮保持を解除する。具体的には、図3(A)に示す状態において、作業者は、ハーネスクリップ10の側面を保持して、ハーネスクリップ10を下方に押し込む。このようにすることで、例えば、車両組立メーカにて、車両部品とハーネスとの仮保持を解除し、車両部品を車両本体に組み込むことができる。本保持部22と第1爪部14とはソフトに係合しているので、作業者は簡易にハーネスクリップ10を押し込むことができる。
図3(B)を参照して、このようにすると、ハーネスクリップ10の基部11の第2主面18から下方に突出している突出部30が、仮保持部20の上面に当接する。更に、第1主面17の第2主面18が、仮保持部20の上面に当接するまで、ハーネスクリップ10を下方に押し込むと、突出部30が仮保持部20の上面に沿って滑り、アンカー部13が筒状部12の半径方向外側に向かって広がるように弾性変形する。
図3(C)を参照して、アンカー部13が外側に向かって変形すると、アンカー部13の下端に形成された第2爪部15の突出部位29が、開口部16よりも上方に突出する。そして、開口部16の右端部にて、第2爪部15の突出部位29が、基部11の第1主面17に上方から係合する。突出部位29は鈎状を呈しているため、アンカー部13に大きな外力が作用しない限り、突出部位29と第1主面17との係合は基本的には解けない。係る構成は、左方側に形成されたアンカー部13に関しても同様である。
図3(B)を再び参照して、アンカー部13の下端に形成された第2爪部15を第1主面17に係合することで、アンカー部13の形状は、その下端が外側に広がった裾広がりの形状で固定される。よって、アンカー部13の中間部に形成された第1爪部14が仮保持用スタッド21の側面から離れ、ハーネスクリップ10と仮保持用スタッド21との係合が解除される。
本ステップでは、上記したように、単純な作業でハーネスクリップ10の仮保持を解除することができる。よって、作業者は、目視できない車両部品の奥側にハーネスクリップ10が配設されていても、ハーネスクリップ10を目視することなく、ハーネスクリップ10を本保持部22側に押し込むのみで、ハーネスクリップ10の仮保持を解除することができる。
図4を参照して、上記のように、第1爪部14による係合が解除されると、ハーネスクリップ10を仮保持用スタッド21から容易に引き抜くことができる。よって、ハーネスクリップ10に連結したハーネスを、仮保持部20から、即ち車両部品から離すことができ、車体本体側に接続することができる。
図5を参照して、次に、上記のように仮保持用スタッド21から引き抜いたハーネスクリップ10を、本保持用スタッド23の本保持部22に挿入する(ステップS13)。本ステップでは、アンカー部13の第2爪部15は、基部11の第1主面17に係合した状態のままである。
本保持部22は、例えば車体本体側に配設されている。よって、ハーネスクリップ10を本保持用スタッド23に本保持することで、ハーネスクリップ10に繋がったハーネスを車体側に恒久的に敷設することができる。換言すると、ハーネスクリップ10は、車両に於いて、車両本体とハーネスとを接続する車両構成部品である。
本保持部22は、例えば円柱形状を呈しており、その直径L11は、上記した仮保持用スタッド21の直径L10よりも長い。また、ハーネスクリップ10と本保持部22との係合を強化するために、本保持部22の側面には、凹凸形状、例えばネジ溝を形成しても良い。
ハーネスクリップ10の筒状部12に本保持部22を挿通させると、アンカー部13の中間部の内側に形成された第1爪部14が、本保持部22の側面に係合する。アンカー部13の上端は筒状部12の本体部と連続しており、アンカー部13の下端は基部11の第1主面17に係合している。よって、アンカー部13の上下両端部の位置は、固定されている。更に、アンカー部13の後端付近には、下方に大きく円弧状に湾曲する突出部30が形成されており、突出部30が湾曲することで大きな弾性力が生じる。よって、アンカー部13の大きな弾性力で、第1爪部14と本保持部22との係合力を強化し、ハーネスクリップ10が本保持部22から離脱してしまうことを防止できる。
また、本ステップでは、上下方向に於いて、ハーネスクリップ10は本保持部22の途中部分に係合している。換言すると、ハーネスクリップ10は、本保持用スタッド23と離間している。よって、ハーネスクリップ10の突出部30は、本保持用スタッド23に接触しないので、突出部30が上方に押圧されることが無く、第2爪部15の係合が解かれてしまうことを防止することができる。
図6を参照して、上記したステップS11の具体例を説明する。図6(A)に、部品メーカが製造する車両部品としてインストルメントパネル24を例示する。インストルメントパネル24は、その内部にリーンフォースメント26を有し、リーンフォースメント26にハーネス25が接続されている。ハーネス25は、インストルメントパネル24の各機器と他の車両本体側部品とを電気的に接続するために、例えば1メートル以上の長さを有する。よって、ハーネス25をそのまま垂下させると、製造段階や搬送段階でハーネス25の断線等が発生する恐れがある。
そこで、本実施形態では、先ず、ハーネス25に上記したハーネスクリップ10を取り付ける。即ち、インストルメントパネル24の所定箇所に、図3(A)に示した仮保持用スタッド21を配設し、仮保持用スタッド21にハーネスクリップ10を仮保持することで、インストルメントパネル24にハーネス25を仮保持している。このようにすることで、ハーネス25の過度な垂下が防止され、ハーネス25の断線等を防止できる。
図6(B)を参照して、部品メーカから車両組立メーカにインストルメントパネル24を輸送する際には、インストルメントパネル24は、輸送用ラック31の上面に複数が積層された状態でトラック等に積み込まれる。よって、何ら対策を施さなければ、各インストルメントパネル24のハーネス25が下方に過度に垂下し、ハーネス25同士が絡み合ってしまうことが予測される。
本実施形態のハーネスクリップ10で、各インストルメントパネル24のハーネス25を仮保持することで、各インストルメントパネル24のハーネス25が下方に過度に垂下することを抑制し、ハーネス25どうしが絡むことを防止することができる。
以上、本発明の実施形態を示したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
10 ハーネスクリップ
11 基部
12 筒状部
13 アンカー部
14 第1爪部
15 第2爪部
16 開口部
17 第1主面
18 第2主面
19 スリット
20 仮保持部
21 仮保持用スタッド
22 本保持部
23 本保持用スタッド
24 インストルメントパネル
25 ハーネス
26 リーンフォースメント
27 水平面
28 傾斜面
29 突出部位
30 突出部
31 輸送用ラック
100 クリップ
101 クリップ本体
102 係合部
103 係止爪
104 スタッドボルト
105 キャップ
110 クリップ
111 基体部
112 平板部
113 直立部
114 弾性把持部
115 スタッド

Claims (8)

  1. 本保持用スタッドおよび、前記本保持用スタッドよりも細い仮保持用スタッドに係合することで、ハーネスの本保持および仮保持に用いられるハーネスクリップであり、
    対向する第1主面および第2主面を有する基部と、
    前記基部に立設された筒状の筒状部と、
    前記筒状部に取り付けられて外側に向かって弾性変形可能であるアンカー部と、を具備し、
    前記アンカー部は、中間部の内側に形成されて前記仮保持用スタッドおよび前記本保持用スタッドに係合する第1爪部と、端部側に形成されて前記基部と係合する第2爪部と、を有することを特徴とするハーネスクリップ。
  2. 前記アンカー部は、前記筒状部の対向する部位に2つが形成されることを特徴とする請求項1に記載のハーネスクリップ。
  3. 前記基部を開口することで開口部を形成し、
    前記第2爪部が前記開口部に係合することで、前記アンカー部は周囲に向かって変形した形状で固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハーネスクリップ。
  4. 前記アンカー部は、前記筒状部の一部を略棒状に形成した部位であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のハーネスクリップ。
  5. 前記筒状部は前記第1主面の側から立設され、
    前記アンカー部の前記第2爪部は、前記第1主面の側から前記基部に係合することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のハーネスクリップ。
  6. 前記アンカー部の中間部を、前記基部の前記第2主面よりも、前記筒状部の反対側に突出させることで突出部が形成されることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載のハーネスクリップ。
  7. 基部と、前記基部に立設された筒状の筒状部と、前記筒状部に取り付けられて外側に向かって弾性変形可能であるアンカー部と、を具備し、前記アンカー部は、中間部の内側に形成されて、本保持用スタッドおよび、前記本保持用スタッドよりも細い仮保持用スタッドに係合する第1爪部と、端部側に形成されて前記基部と係合する第2爪部と、を有するハーネスクリップを準備する第1ステップと、
    前記ハーネスクリップの前記筒状部を、前記仮保持用スタッドに挿入することで、前記第1爪部を前記仮保持用スタッドに係合させ、前記ハーネスクリップを前記仮保持用スタッドに仮保持させる第2ステップと、
    前記ハーネスクリップを押し込むことで、前記第2爪部を前記基部に係合させ、前記アンカー部を広がった状態で固定して前記第1爪部を前記仮保持用スタッドから離間させ、前記ハーネスクリップを前記仮保持用スタッドから取り外す第3ステップと、
    前記ハーネスクリップの前記筒状部を前記本保持用スタッドに挿入することで、前記第1爪部を前記本保持用スタッドに係合させ、前記ハーネスクリップを前記本保持用スタッドに本保持させる第4ステップと、を具備することを特徴とするハーネスクリップの保持方法。
  8. 前記第4ステップでは、凹凸形状の側面を有する前記本保持用スタッドに、前記筒状部を挿入することを特徴とする請求項7に記載のハーネスクリップの保持方法。
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