JP7045210B2 - 硬化性組成物および帯電防止シリコーン皮膜 - Google Patents
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Description
公知の帯電防止剤のなかでも、π共役系導電性高分子は、導電性の湿度依存性やブリードアウトがない点で好ましい。π共役系導電性高分子は不溶不融の物質であり、一般的には、ポリアニオンをドーパント兼界面活性剤として用い、π共役系導電性高分子とポリアニオンを含む複合体を水に分散させた状態で使用される。
非水系の導電性高分子分散液を調製する方法として、例えば下記特許文献1には、ポリアニリンの有機溶剤溶液およびその製造方法が記載されている。また下記特許文献2~5には、ポリアニオンと導電性高分子とを含む水溶液から有機溶剤への転相による溶媒置換法が記載されている。また下記特許文献6には、凍結乾燥後の導電性高分子を有機溶剤に溶解させる方法も知られている。
水分散液に関しては、下記特許文献7、8に、導電性高分子をエマルジョンの形態でシリコーンエマルジョンに混合する技術が提案されている。この技術で得られる組成物は、水分散体であるため、実用性に限界があるとともに水による機器の腐食、密着性の不足などの欠点がある。
特許文献2~6に記載の有機溶媒分散液にシリコーン系剥離剤を単に混ぜた場合には、シリコーン系剥離剤と、π共役系導電性高分子及びポリアニオンの複合体とが可溶せず、所望の帯電防止性及び剥離性を得ることは困難であった。
また特許文献2~6に記載の方法はアミン化合物を用いる方法であるため、付加硬化型シリコーンに導電性高分子を混合した場合には、アミンによる硬化阻害が生じ、シリコーンの硬化が不十分であるという欠点もある。一方、縮合硬化型シリコーンに導電性高分子を混合した場合には、アミンによるシラノールやアルコキシシリル基の縮合に関与するといった現象が生じ、保存特性が低下するという欠点がある。
[1] 導電性高分子と、硬化性オルガノポリシロキサンとを含み、
前記導電性高分子は、脂肪族系炭素-炭素二重結合を有し、該脂肪族系炭素-炭素二重結合の少なくとも一部に、SiH基を有するポリシロキサンが付加した、ことを特徴とする硬化性組成物。
[2] 前記硬化性オルガノポリシロキサンが、付加硬化型オルガノポリシロキサンである、[1]の硬化性組成物。
[3] 前記硬化性オルガノポリシロキサンが、縮合硬化型オルガノポリシロキサンである、[1]載の硬化性組成物。
[4] 前記硬化性オルガノポリシロキサンが、電離放射線硬化型オルガノポリシロキサンである、[1]の硬化性組成物。
[5] 前記導電性高分子が、π共役系導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)との複合体であり、可溶化高分子(b)が、アニオン基および電子吸引基の少なくとも一方を有するとともに脂肪族系炭素-炭素二重結合を有し、該脂肪族系炭素-炭素二重結合の少なくとも一部に、SiH基を有するポリシロキサンが付加した、[1]~[4]のいずれかの硬化性組成物。
[6] 前記π共役系導電性高分子(a)が、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、およびポリチオフェンビニレン類からなる群から選択される1種以上を構成単位として有する重合体である、[5]の硬化性組成物。
[7] 前記π共役系導電性高分子(a)が、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)またはポリピロールである、[6]の硬化性組成物。
[8] 前記可溶化高分子(b)がアニオン基を有し、前記アニオン基が、スルホ基、リン酸基およびカルボキシ基から選択される1種以上である、[5]~[7]のいずれかの硬化性組成物。
[9] 前記可溶化高分子(b)が、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリル酸アルキレンスルホン酸、および2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸からなる群から選択される1種以上に基づく単量体単位を有する、[5]~[8]のいずれかの硬化性組成物。
[10] アリル基含有イソシアヌレートおよびその誘導体からなる群から選ばれる1種以上を含む、[1]~[9]のいずれかの硬化性組成物。
[11] 有機溶媒(c)を含む、[1]~[10]のいずれかの硬化性組成物。
[12] [1]~[11]のいずれかの硬化性組成物の硬化物からなる帯電防止シリコーン皮膜。
本発明の帯電防止シリコーン皮膜は、帯電防止性および剥離性に優れる。
本発明の実施の形態に係る硬化性組成物は、導電性高分子と、硬化性オルガノポリシロキサンとを含む。また、必要に応じて、硬化性オルガノポリシロキサン以外の、硬化反応に寄与する硬化成分(架橋剤、触媒等)を含有する。
硬化性組成物は、固体でもよく、液体でもよい。硬化性組成物が液体である場合、硬化性組成物中の固形分は十分に溶解または分散していることが好ましい。
本明細書において、固形分とは、溶媒を除いた成分(非揮発成分)を意味する。
硬化性組成物が液体である場合、硬化性組成物は有機溶媒(c)を含むことが好ましい。
硬化性組成物は、導電性高分子と、硬化性オルガノポリシロキサンを含む硬化性オルガノポリシロキサン組成物とを混合して製造することができる。
硬化性組成物は、導電性高分子を含む導電性高分子組成物(I)と、硬化性オルガノポリシロキサン組成物(II)とを混合して製造することが好ましい。
導電性高分子組成物(I)は有機溶媒(c)を含有してもよい。
硬化性オルガノポリシロキサン組成物(II)は有機溶媒(c)を含有してもよい。
硬化成分を、硬化性オルガノポリシロキサン組成物(II)に含有させてもよく、別途添加してもよい。
有機溶媒(c)は、非水溶性有機溶媒(c1)を主成分とすることが好ましい。非水溶性有機溶媒以外の有機溶媒(c2)を含んでもよい。
非水溶性有機溶媒とは、20℃における水100gに対する溶解量が2g以下の有機溶媒を意味する。非水溶性有機溶媒は、低極性の有機溶媒であり、シリコーン等の疎水性の高い樹脂の溶解性に優れる。
一方、水溶性有機溶媒とは、20℃における水100gに対する溶解量が2g超の有機溶媒を意味する。
硬化性組成物が媒体(溶媒または分散媒)を含む場合、水を実質的に含まないことが好ましい。固形分(非揮発成分)を除いた残りの媒体の総質量に対して、非水溶性有機溶媒(c1)の含有量が10~100質量%であり、残りが有機溶媒(c2)であることが好ましい。
非水溶性有機溶媒(c1)が、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメタン、トリクロロエタン、およびトリクロロエチレンからなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
導電性高分子組成物(I)は、脂肪族系炭素-炭素二重結合を有し、該脂肪族系炭素-炭素二重結合の少なくとも一部に、SiH基を有するポリシロキサンが付加した導電性高分子を含む。
導電性高分子は、脂肪族系炭素-炭素二重結合を含む残基(官能基)を有する導電性高分子前駆体に、SiH基を有するポリシロキサンを付加反応(ヒドロシリル化反応)させた反応生成物として得ることができる。該反応生成物は、炭素-炭素二重結合に由来する炭素原子にSiが付加したSi-C結合を有する。
導電性高分子の好ましい態様は、π共役系導電性高分子(a)(以下、導電性高分子(a)ともいう。)と可溶化高分子(b)との複合体であり、可溶化高分子(b)は、アニオン基および電子吸引基の少なくとも一方を有するとともに脂肪族系炭素-炭素二重結合を有し、該脂肪族系炭素-炭素二重結合の少なくとも一部に、SiH基を有するポリシロキサンが付加したSi-C結合を有する。
可溶化高分子(b)は、可溶化高分子前駆体(b’’)に脂肪族系炭素-炭素二重結合が導入された二重結合含有高分子(b’)と、SiH基を有するポリシロキサンとの反応生成物として得られる。
本態様の導電性高分子は、二重結合含有高分子(b’)および導電性高分子(a)を含有する前駆複合体(D)と、SiH基を有するポリシロキサンとを反応させて製造できる。
導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の複合体は、おおよそ数十ナノメータの粒子径を持つ微粒子をなし、該微粒子が媒体中に分散された分散液は、可視光領域では透明であって媒体中に溶解しているように見える。したがって、本発明では分散液と溶液、分散媒と溶媒とは厳密には区別されないものとする。
導電性高分子(a)は、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば使用できる。例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、およびポリチオフェンビニレン類からなる群から選択される1種以上に基づく構成単位を有する単独重合体またはブロック共重合体が挙げられる。重合の容易さ、空気中での安定性の点からは、ポリピロール類、ポリチオフェン類およびポリアニリン類が好ましい。
導電性高分子(a)は無置換のままでも、充分な導電性を得ることができるが、置換基を有していてもよい。例えば、導電性をより高めるために、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基等の置換基が導入されていてもよい。
ポリアセチレン類の例としては、トランス型ポリアセチレン、シス型ポリアセチレン等が挙げられる。
ポリフェニレン類の例としては、ポリパラフェニレン、ポリナフチレン、ポリカルバゾール、ポリアズレン、ポリピレン、等が挙げられる。
ポリフェニレンビニレン類の例としては、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン等が挙げられる。
これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリピロール、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)は、導電性がより高い上に、耐熱性が向上する点から、より好ましい。
ポリ(N-メチルピロール)、ポリ(3-メチルチオフェン)のようなアルキル置換化合物は溶媒溶解性や、疎水性樹脂を添加した場合の相溶性及び分散性をより向上させるためより好ましい。アルキル基の中では導電性に悪影響を与えることが少ないため、メチル基が好ましい。
可溶化高分子(b)は、導電性高分子(a)と複合体を形成して、導電性高分子(a)の導電性および水分散性を高める高分子化合物である。具体的には、アニオン基及び電子吸引基の少なくとも一方を有するとともに、脂肪族系炭素-炭素二重結合を有し、該脂肪族系炭素-炭素二重結合の少なくとも一部に、SiH基を有するポリシロキサンが付加した高分子化合物である。
アニオン基を有する高分子化合物(以下、「ポリアニオン」という。)は、一分子中に複数のアニオン基を有する高分子化合物である。
本発明において、アニオン基と電子吸引基の両方を有する高分子化合物は、ポリアニオンに含まれるものとする。
また、アニオン基を有さない高分子を得た後、硫酸、発煙硫酸、スルファミン酸等のスルホン化剤によりスルホン化することにより得ることもできる。さらに、アニオン基を有する高分子をいったん得た後に、さらにスルホン化することにより、アニオン基含量のより多いポリアニオンを得ることもできる。
アニオン基としては、-O-SO3 -X+、-SO3 -X+、-COO-X+、-O-PO4 -X+、-PO4 -X+(各式においてX+は水素イオンまたはアルカリ金属イオンを表す。)等が挙げられる。これらの中でも、導電性高分子(a)へのドーピング効果に優れる点から、硫酸エステル基(-O-SO3 -X+)、スルホ基(-SO3 -X+)、カルボキシ基(-COO-X+)が好ましく、-SO3 -X+、-COO-X+がより好ましい。
アニオン基は、隣接して又は一定間隔をあけてポリアニオンの主鎖に配置されていることが好ましい。
アニオン基を有する単量体は、導電性高分子にドープされて複合体を形成するポリアニオンの単量体として公知のものを用いることができる。
具体的には、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリル酸アルキレンスルホン酸、および2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸からなる群から選択される1種以上に基づく単量体単位を有する単独重合体または共重合体が好ましく、スチレンスルホン酸に基づく単量体単位を有する単独重合体または共重合体がより好ましく、ポリスチレンスルホン酸が特に好ましい。
アルキル基は、極性溶媒又は非極性溶媒への溶解性及び分散性、樹脂への相溶性及び分散性等を高くすることができ、ヒドロキシ基は、他の水素原子等との水素結合を形成しやすくでき、有機溶媒への溶解性、樹脂への相溶性、分散性、接着性を高くすることができる。また、シアノ基及びヒドロキシフェニル基は、極性樹脂への相溶性、溶解性を高くすることができ、しかも、耐熱性も高くすることができる。
上記置換基の中では、アルキル基、ヒドロキシ基、エステル基、シアノ基が好ましい。
電子吸引基を有する高分子化合物は、電子吸引基を有する単量体に基づく単量体単位を有する単独重合体または共重合体である。電子吸引基として、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、カルボニル基、アセチル基から選ばれる少なくとも1種を有することが好ましい。特にシアノ基は極性が高く、導電性高分子(a)の溶媒溶解性をより高めることができる点で好ましい。また、バインダ樹脂との相溶性、分散性をより高くできる点で好ましい。
電子吸引性基を有する高分子化合物の具体例としては、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ヒドロキシ基あるいはアミノ基含有樹脂をシアノエチル化した樹脂(例えば、シアノエチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、アルキル化ポリビニルピロリドン、ニトロセルロースなどが挙げられる。
ここで、導電性高分子(a)の単量体単位とは、導電性高分子(a)の構成単位を形成する繰り返し単位を意味する。例えば、導電性高分子(a)が「ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)」に基づく構成単位からなる重合体である場合、導電性高分子(a)の単量体単位の1モルは、「3、4-エチレンジオキシチオフェン」に基づく単位の1モルである。
可溶化高分子(b)には、脂肪族系炭素-炭素二重結合が導入されている。
脂肪族系炭素-炭素二重結合としては、SiH基との反応性の点から、ビニル基、ビニリデン基およびビニレン基からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
オキシラン基および/またはオキセタン基は、可溶化高分子前駆体(b’’)のアニオン基に開環付加する。
二重結合を有するオキシラン基(オキセタン基)含有化合物としては、一分子中に、脂肪族系炭素-炭素二重結合と、オキシラン基若しくはオキセタン基を有する化合物であればよい。1分子中に1個のオキシラン基またはオキセタン基を有することが、凝集やゲル化を低減しやすい点で好ましい。
二重結合を有するオキシラン基(オキセタン基)含有化合物の分子量は、有機溶媒への分散性向上効果に優れる点で、50~2,000が好ましく、70~300がより好ましい。
これらの中で、下式(4)で表される化合物が好ましい。具体例としては1,2-エポキシ-3-ブテン、1,2-エポキシ-5-ヘキセン、1,2-エポキシ-9-デセン等が挙げられる。
前記オキシラン基含有化合物は1種でもよく、2種以上を併用してもよい。前記オキセタン基含有化合物は1種でもよく、2種以上を併用してもよい。前記オキシラン基含有化合物の1種以上と前記オキセタン基含有化合物の1種以上とを併用してもよい。
また可溶化高分子前駆体(b’’)中のアニオン基の当量に対して、付加した化合物中のオキシラン基とオキセタン基の合計の当量比が、0.05~20倍であることが好ましく、0.1~10倍がより好ましい。
二重結合を有するオキシラン基(オキセタン基)含有化合物の使用量または付加量が上記範囲の下限値以上であると、有機溶媒への分散性向上効果に優れ、上限値以下であると、余剰の二重結合を有するオキシラン基(オキセタン基)含有化合物が除去しやすい。
上記範囲の下限値以上であると、有機溶媒への分散性向上効果にさらに優れ、上限値以下であると、余剰の長鎖アルキル基を有するオキシラン基含有化合物を除去しやすい。
また、二重結合を有するオキシラン基(オキセタン基)含有化合物と長鎖アルキル基を有するオキシラン基および/またはオキセタン基含有化合物の量は、二重結合を有するオキシラン基(オキセタン基)含有化合物100質量部に対して、長鎖アルキル基を有するオキシラン基および/またはオキセタン基含有化合物が1.0~10000質量部であることが好ましく、5.0~2000質量部であることがより好ましい。
上記範囲の下限値以上であると長鎖アルキル基による有機溶媒への分散性向上効果に優れ、上限値以下であるとSiH基を有するポリシロキサンと反応させる二重結合が確保できる。
また可溶化高分子前駆体(b’’)中のアニオン基の当量に対して、二重結合を有するオキシラン基(オキセタン基)含有化合物中、および長鎖アルキル基を有するオキシラン基および/またはオキセタン基含有化合物中の、オキシラン基とオキセタン基の合計の当量比が、0.05~20倍であることが好ましく、0.1~10倍がより好ましい。
可溶化高分子(b)において、脂肪族系炭素-炭素二重結合の少なくとも一部は、SiH基を有するポリシロキサンの付加反応(ヒドロシリル化反応)により、Si-C結合を形成している。
SiH基を有するポリシロキサンとしては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
一般式(2)において、R11~R16はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~6のアルキル基またはフェニル基であり、R17は水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルコキシ基である。p、rはそれぞれ独立に0または1以上の整数である。
一般式(1)において、RおよびR6はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルコキシ基であり、R及びR6が結合するケイ素原子が-Si-O-Si-を形成して下記一般式(3)に示す環を形成していてもよい。mは1以上の整数であり、nは0または1以上の整数である。
RまたはR6としての芳香族炭化水素基の炭素数は6~20であり、6~10が好ましい。芳香族炭化水素基の置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子等が例示できる。
RまたはR6としてのアルコキシ基は直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよく、直鎖状が好ましい。炭素数は1~20であり、1~6が好ましい。アルキル基の置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子等が例示できる。
Rは、水素原子、メチル基、フェニル基が特に好ましい。
R6は、水素原子、メチル基、フェニル基が特に好ましい。
R11~R16のうちR12のみが水素原子で、かつpが2以上の整数である場合、複数のR11は互いに同じであっても異なってもよい。
p=0かつr=0でもよい。R11~R16のうちR12のみが水素原子で、かつpが1以上である場合、r/(r+p)は0.01~0.95が好ましく、0.05~0.80がより好ましい。
mが2以上の整数である場合、複数のR1は互いに同じであっても異なってもよい。
n/(n+m)は0.01~0.95が好ましく、0.05~0.80がより好ましい。
nが1以上である場合、-(SiHR1)-で表される単位、および-(SiR2R3)-で表される単位の結合の順序は限定されない。mまたはnの少なくとも一方が2以上である場合、ランダム結合でもよく、ブロック結合でもよい。
nが2以上の整数である場合、複数のR2は互いに同じであっても異なってもよく、複数のR3は互いに同じであっても異なってもよい。
付加反応させる際の、SiH基を有するポリシロキサンの使用量は、可溶化高分子前駆体(b’’)に脂肪族系炭素-炭素二重結合が導入された二重結合含有高分子(b’)と導電性高分子(a)とを含有する前駆複合体(D)の1質量部に対して0.1~10質量部が好ましく、0.2~5.0質量部がより好ましい。SiH基を有するポリシロキサンの使用量が上記範囲の下限値以上であると有機溶媒への分散性が良好になりやすい。上限値以下であると未反応のポリシロキサンの残存が少なくなりやすい。
導電性高分子組成物(I)中の有機溶媒(c)は非水溶性有機溶媒(c1)を含むことが好ましい。導電性高分子組成物(I)中の有機溶媒(c)の総質量に対する非水溶性有機溶媒(c1)の含有量が10~100質量%であることが好ましく、20~100質量%がより好ましい。
本態様の導電性高分子は、導電性高分子(a)と、二重結合含有高分子(b’)とを含有する前駆複合体(D)を製造し、該前駆複合体(D)にSiH基を有するポリシロキサンを付加する方法で製造できる。
前駆複合体(D)において、二重結合含有高分子(b’)中のアニオン基および電子吸引基の一部は、導電性高分子(a)に配位している。
以下、例えば(a)と(b)の複合体を「(a)-(b)複合体」ともいう。
(1)導電性高分子(a)-可溶化高分子前駆体(b’’)複合体を分散させた水分散液(または水溶液)からの製造方法。
導電性高分子(a)-可溶化高分子前駆体(b’’)複合体を分散させた水分散液は、導電性高分子(a)を構成する単量体(a’)と、可溶化高分子前駆体(b’’)とを含む水溶液または水分散液中で、酸化剤の存在下で単量体(a’)を重合させることで得られる。
市販品の導電性高分子(a)-可溶化高分子前駆体(b’’)複合体の水分散液を用いてもよい。市販品の例としては、Heraeus社のPEDOT-PSS複合体水分散液(商品名:Clevios)、アグファ社のPEDOT-PSS複合体水分散液(商品名:Orgacon)などを挙げることができる。
上記反応で得られた反応液を濃縮、濾別あるいは乾固して、濃縮物または固体の前駆複合体(D)が得られる。その後、好適には、得られた濃縮物あるいは固体を、有機溶媒(c)に溶解または分散させて前駆複合体(D)の分散液を得る。
前記固形物に、二重結合を有するオキシラン基(オキセタン基)含有化合物が溶解する溶剤、および水の一方または両方を適量添加後、可溶化高分子前駆体(b’’)のアニオン基に、二重結合を有するオキシラン基および/またはオキセタン基を開環付加反応させる。この反応で前駆複合体(D)が生成する。
その後は上記(1)の方法と同様にして、前駆複合体(D)の分散液を得る。
前駆複合体(D)の分散液中でSiH基を有するポリシロキサンを付加させることにより、有機溶媒中に導電性高分子を含有する導電性高分子組成物が得られる。さらに、有機溶媒中での導電性高分子の分散性を保ち、高い導電性を得るため、ホモジナイザや高圧ホモジナイザで処理してもよく、他の有機溶媒を加えてもよい。
特に脂肪族系炭素-炭素二重結合を導入するための化合物として、オキシラン基含有有機化合物および/またはオキセタン基含有有機化合物を用いると、導電性高分子(a)-可溶化高分子前駆体(b’’)複合体に、オキシラン基および/またはオキセタン基が導入されることにより該複合体の疎水性が増す効果と、さらに脂肪族系炭素-炭素二重結合にポリシロキサン構造を導入することにより疎水性が増す効果の両方が得られ、導電性高分子の非水溶性有機溶媒(低極性の有機溶媒)への分散性を充分に向上させることができる。
また特に、導電性高分子(a)-可溶化高分子前駆体(b’’)複合体として、ポリスチレンスルホン酸とポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)の複合体(以下、「PEDOT-PSS」ともいう。)を用いると、組成物の熱安定性が高く、塗膜成形後の透明性が高い点で好ましい。
硬化性オルガノポリシロキサン組成物(II)は、シロキサン結合を主骨格とし、ケイ素原子に有機基が結合しているオルガノポリシロキサンであって、硬化反応に寄与する官能基を有する硬化性オルガノポリシロキサンを含有する。
硬化性オルガノポリシロキサン組成物(II)は、好ましくは有機溶剤(c)を含む液状組成物である。
硬化性オルガノポリシロキサン組成物(II)中の有機溶剤(c)は前記非水溶性有機溶媒(c1)を含むことが好ましい。硬化性オルガノポリシロキサン組成物(II)に含まれる有機溶剤のうち、非水溶性有機溶媒(c1)の割合は10~100質量%が好ましく、20~100質量%がより好ましい。
硬化性オルガノポリシロキサン組成物(II)は、さらに必要に応じて、硬化成分(架橋剤、触媒、開始剤等)を含有してもよい。
硬化性オルガノポリシロキサンの分子量は500~1000000が好ましく、1000~500000がより好ましい。
以下に、硬化性オルガノポリシロキサンと硬化成分との組み合わせの例を挙げる。
付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の固形分は、以下の化合物の組み合わせから主に構成される。
a)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、
b)分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサン、および
c)主として白金、パラジウム、ロジウム等の白金族金属変性体若しくは錯体からなる付加反応触媒(ヒドロシリル化触媒)。
縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物の固形分は、以下の例1~例3のいずれかの化合物の組み合わせから主に構成される。
[例1]
a)分子中に少なくとも2個のシラノール基を有するオルガノポリシロキサン、
b)分子中に少なくとも3個の加水分解性基を有するオルガノシランまたはオルガノポリシロキサン、および
c)縮合触媒。
[例2]
a)分子中に少なくとも2個のシラノール基を有するオルガノポリシロキサン、
b)分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサン、および
c)縮合触媒。
[例3]
a)分子中に少なくとも3個の加水分解性基を有するオルガノポリシロキサン、および
b)縮合触媒。
電離放射線硬化型オルガノポリシロキサン組成物の固形分は、以下の例1~例6のいずれかの化合物を含み、光開始剤を用いて紫外線によって硬化され、あるいは電子線によって硬化される。
[例1]
アクリルアミド基含有オルガノポリシロキサン:分子中に、CH2=C(R21)-C(=O)-N(R22)-R23-(式中、R21は水素原子またはメチル基、R22は水素原子または炭素数1~4のアルキル基、R23は炭素数2~8の二価の炭化水素基)で表されるアクリルアミド官能基を含むオルガノポリシロキサン。
[例2]
2個以上のメルカプトアルキル基含有オルガノポリシロキサン:一分子中に、CH2=C(R31)-S-R32-(式中、R31は水素原子またはメチル基、R32は炭素数2~8の二価の炭化水素基)で表されるメルカプトアルキル官能基を、少なくとも2個含むオルガノポリシロキサン。
[例3]
2個以上のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン:一分子中にアルケニル基(-CnH2n-1(nは2以上の数。))を、少なくとも2個含むオルガノポリシロキサン。
[例4]
アルケニル基含有オルガノポリシロキサン:一分子中にアルケニル基(-CnH2n-1(nは2以上の数。))を、1個有するオルガノポリシロキサン。
[例5]
アクリル基またはメタクリル基含有オルガノポリシロキサン:分子中にアクリル基(CH2CHCO-)またはメタクリル基(CH2C(CH3)CO-)を含むオルガノポリシロキサン。
[例6]
a)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、および
b)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン。
アリル基含有イソシアヌレートおよびその誘導体は付加型シリコーンの硬化性に寄与する。具体例としては、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルメチルイソシアヌレート、LDAIC、DD-1(いずれも四国化成工業社製)が挙げられ、反応性の点でトリアリルイソシアヌレートが好ましい。
硬化性組成物にアリル基含有イソシアヌレートまたはその誘導体を含有させる場合、その含有量は、硬化性オルガノポリシロキサンの総質量に対して0.1~20質量%が好ましく、1~10質量%がより好ましい。
添加剤の例としては、酸化防止剤、オゾン老化防止剤、紫外線吸収剤、熱光安定剤、耐水化剤、防腐防菌剤、殺虫殺菌剤、可塑剤、分散剤、重合禁止剤、消泡剤、界面活性剤、消泡剤、難燃剤、顔料、染料、が挙げられる。
添加剤の合計の含有量は、導電性高分子、および硬化性オルガノポリシロキサンの合計100質量部に対して10質量部以下が好ましく、1質量部以下がより好ましい。
導電性高分子の質量の比率が、上記範囲の下限値以上であると、硬化性組成物の硬化物において、導電性が充分に高くなり良好な帯電防止性が得られる。上記範囲の上限値以上であると硬化性組成物を塗布したときに均一な塗膜が得られやすい。
本発明の実施の形態に係る帯電防止シリコーン皮膜は、上述の硬化性組成物の硬化物からなる膜である。
帯電防止シリコーン皮膜は、基材上に、溶媒を含む塗料を供給し、溶剤を除去するとともに、硬化反応させて形成する。
硬化性組成物が液体の場合には、そのまま塗料として使用するか、又は溶媒で希釈して塗料を調製する。
硬化性組成物が固形の場合には、それを、有機溶媒を主とする溶媒中に可溶若しくは分散させた溶液から塗料を調製する。
塗料は、紙、プラスチック、鉄、セラミックス、ガラスに代表される基体上に供給される。供給方法としては、刷毛やバーコーターを使う塗布法、塗料中に基体を浸漬するディップ法、塗料を基体上に滴下して基体を回転させて塗料を拡げるスピンコート法などの種々の手法を例示できる。
基体上の塗料の硬化法は、硬化性オルガノポリシロキサンの種類に応じて、加熱硬化させる方法、常温で空気中の水分と反応させて硬化させる方法、紫外線などの光や電子線(電離放射線)を照射して硬化させる方法など、公知の方法を用いることができる。
また特許文献4~8に記載されているようなアミン化合物を用いなくても、有機溶媒を媒体として、導電性高分子と、硬化性オルガノポリシロキサンとを均一に混合することができるため、硬化性オルガノポリシロキサンの良好な硬化性が得られ、帯電防止性と剥離性に優れた帯電防止シリコーン皮膜が得られる。
(製造例1)・・・ポリスチレンスルホン酸(可溶化高分子前駆体(b’’))の製造
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃にて攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、その溶液を12時間攪拌した。得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に、10質量%に希釈した硫酸を1000ml添加し、限外ろ過法を用いてポリスチレンスルホン酸含有溶液の1000ml溶液を除去し、残液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。上記の限外ろ過操作を3回繰り返した。さらに、得られたろ液に約2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返した。得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形物を得た。得られたポリスチレンスルホン酸についてGPC(ゲル濾過クロマトグラフィー)カラムを用いたHPLC(高速液体クロマトグラフィー)システムを用いて、昭和電工製プルランを標準物質として重量平均分子量を測定した結果、分子量は30万であった。
14.0gの3,4-エチレンジオキシチオフェンと、製造例1で得た36.7gのポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合した。これにより得られた混合溶液を20℃に保ち攪拌を行いながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.6gの過硫酸アンモニウムと2.8gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とをゆっくりと添加し、8時間攪拌して反応させた。
本例において反応に用いた、3,4-エチレンジオキシチオフェンの単量体単位1モルに対して、ポリスチレンスルホン酸中のアニオン基は2モルであった。
得られた反応液に2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。次に、得られた溶液に、200mlの10質量%に希釈した硫酸と2000mlのイオン交換水とを加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去し、これに2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。さらに、得られた溶液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの溶液を除去した。この操作を5回繰り返し、約1.2質量%の青色のPEDOT-PSSの水溶液を得た。
(製造例3)
製造例2で得られた100gのPEDOT-PSSの水溶液と、100gのメタノールと、25gの1,2-エポキシ-5-ヘキセン(分子量98.15)とを混合し、スターラーを用いて60℃にて4時間攪拌した。析出した固形物を濾過回収し、得られた固形物に150gのメチルエチルケトンを加え、高圧分散して0.5質量%の前駆複合体(D)の分散液を得た。
本例において、PEDOT-PSS中のポリスチレンスルホン酸の質量に対して、用いた1,2-エポキシ-5-ヘキセンの質量は約29倍である。
また、回収した前駆複合体(D)の重量から、1,2-エポキシ-5-ヘキセンの付加量を推定すると、PEDOT-PSSを構成するポリスチレンスルホン酸中のアニオン基の当量に対して、付加した1,2-エポキシ-5-ヘキセン中のオキシラン基の当量は約0.8倍であった。
製造例3の1,2-エポキシ-5-ヘキセンを1,2-エポキシ-9-デセン(分子量154.25)に変えた以外は、製造例3と同じ条件にて、0.5質量%の前駆複合体(D)の分散液を得た。
本例において、PEDOT-PSS中のポリスチレンスルホン酸の質量に対して、用いた1,2-エポキシ-9-デセンの質量は約29倍である。
また、回収した前駆複合体(D)の重量から、1,2-エポキシ-9-デセンの付加量を推定すると、PEDOT-PSSを構成するポリスチレンスルホン酸中のアニオン基の当量に対して、付加した1,2-エポキシ-9-デセン中のオキシラン基の当量は約0.7倍であった。
製造例3の1,2-エポキシ-5-ヘキセンの25gを、C12、C13混合高級アルコールグリシジルエーテルの25gおよび1,2-エポキシ-9-デセンの5gに変えた以外は、製造例3と同じ条件にて、0.5質量%の前駆複合体(D)の分散液を得た。
本例において、PEDOT-PSS中のポリスチレンスルホン酸の質量に対して、用いた1,2-エポキシ-9-デセンの質量は約5.8倍である。
また、回収した前駆複合体の重量から、1,2-エポキシ-9-デセン及びC12、C13混合高級アルコールグリシジルエーテルの合計の付加量を推定すると、PEDOT-PSSを構成するポリスチレンスルホン酸中のアニオン基の当量に対して、付加した1,2-エポキシ-9-デセン及びC12、C13混合高級アルコールグリシジルエーテルの合計中のオキシラン基の当量は約1.0倍であった。
(製造例6)
製造例3で得た前駆複合体(D)の分散液100gにトルエン100gを加え、ロータリーエバポレーターで約100gの溶媒を留去した。再びトルエン100gを加え、ロータリーエバポレーターで約100gの溶媒を留去した。こうして得たトルエン溶液を三口フラスコに移し、撹拌装置、温度計及び還流冷却器を取り付け、HMS-H271(商品名、Gelest社製、メチルヒドロシロキサン-ジメチルシロキサンコポリマー、水素末端)の1.0gを加え、窒素気流下、80℃まで昇温し、CAT-PL-50T(商品名、信越化学工業社製、白金触媒)の0.1mLを加え、3時間加熱した。高圧ホモジナイザ(吉田機械興業社製ナノヴェイタ)で処理し、メチルエチルケトンで2倍に希釈し、導電性高分子組成物200gを得た。
本例で得られた導電性高分子組成物における導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の合計の含有量は0.75質量%、有機溶媒(c)の総質量に対するトルエン(非水溶性有機溶媒(c1))の含有量は約50質量%である。
本例におけるSiH基を有するポリシロキサンの使用量は、前駆複合体(D)(導電性高分子(a)と二重結合含有高分子(b’)の合計)の1質量部に対して2.0質量部である。
製造例3で得た前駆複合体(D)の分散液を製造例4で得た前駆複合体(D)の分散液に代え、HMS-H271を0.5gに変更した他は、製造例6と同様な操作を行い、導電性高分子組成物を得た。
本例で得られた導電性高分子組成物における導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の合計の含有量は0.5質量%、有機溶媒(c)の総質量に対するトルエン(非水溶性有機溶媒(c1))の含有量は約50質量%である。
本例におけるSiH基を有するポリシロキサンの使用量は、前駆複合体(D)(導電性高分子(a)と二重結合含有高分子(b’)の合計)の1質量部に対して1.0質量部である。
製造例3で得た前駆複合体(D)の分散液を製造例5で得た前駆複合体(D)の分散液に代え、HMS-H271の1.0gを、HMS-151(商品名、Gelest社製、メチルヒドロシロキサン-ジメチルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端、分子量1900~2000)の0.5gに代えた他は、製造例6と同様な操作を行い、導電性高分子組成物を得た。
本例で得られた導電性高分子組成物における導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の合計の含有量は0.5質量%、有機溶媒(c)の総質量に対するトルエン(非水溶性有機溶媒(c1))の含有量は約50質量%である。
本例におけるSiH基を有するポリシロキサンの使用量は、前駆複合体(D)(導電性高分子(a)と二重結合含有高分子(b’)の合計)の1質量部に対して1.0質量部である。
製造例3で得た前駆複合体(D)の分散液を製造例5で得た前駆複合体(D)の分散液に代え、HMS-H271の1.0gを、HMS-082(商品名、Gelest社製、メチルヒドロシロキサン-ジメチルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端、分子量5500~6500)の0.5gに代えた他は、製造例6と同様な操作を行い、導電性高分子組成物を得た。
本例で得られた導電性高分子組成物における導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の合計の含有量は0.5質量%、有機溶媒(c)の総質量に対するトルエン(非水溶性有機溶媒(c1))の含有量は約50質量%である。
本例におけるSiH基を有するポリシロキサンの使用量は、前駆複合体(D)(導電性高分子(a)と二重結合含有高分子(b’)の合計)の1質量部に対して1.0質量部である。
(剥離強度)
皮膜の表面に2.5cm×15cmのポリエステル粘着テープ(商品名:ニットーNo.31B、日東電工(株)製)を載せ、次いで、その粘着テープ上で2kgのローラーを用いて圧着し、剥離剤層にポリエステル粘着テープを貼り合せた。その後、室温で20時間放置し、又は85℃で20時間加熱処理して試験片を作成した。そして、引張試験機を用いて、剥離剤層からポリエステル粘着テープを180°の角度で剥離(剥離速度0.3m/分)し、剥離強度を測定した。剥離強度が小さい程、剥離剤層に粘着シートを貼り合わせた後に、粘着シートを容易に剥離できる(すなわち、軽剥離となる)。
上記剥離強度の測定と同様に、剥離剤層にポリエステル粘着テープを貼り合わせた。室温で20時間放置し、または85℃で20時間加熱処理した後、剥離剤層からポリエステル粘着テープを剥がした。さらに、そのポリエステル粘着テープを未処理のPETフィルム(商品名:ルミラー、東レ(株)製)に2kgのローラーを用いて圧着した。次いで、引張試験機を用いて、剥離試験と同様にPETフィルムからポリエステル粘着テープを剥離(剥離速度0.3m/分)し、剥離強度Xを測定した。また、剥離剤層に貼り合せていないポリエステル粘着テープを未処理のPETフィルムに2kgのローラーを用いて圧着し、引張試験機を用いてPETフィルムからポリエステル粘着テープを剥離し、剥離強度Yを測定した。測定後、剥離強度X/剥離強度Y×100(%)の式より、残留接着率を求めた。残留接着率が高い程、剥離剤層のシリコーンが粘着テープへ移行することが少なく、剥離剤層に貼り合せることによるポリエステル粘着テープの接着力低下が抑制されていることを示す。
三菱化学社製ハイレスタMCP-HT450を用い、プローブMCP-HTP12、印加電圧10Vで測定した。なお、表中の「OVER」とは、表面抵抗率が高すぎて、測定できないことを意味している。
各例で使用した塗料の主要な成分の配合を表1、2に示し、皮膜の評価結果を表3~5に示す。
(実施例1)
製造例6で得られた導電性高分子組成物40gに、硬化性オルガノポリシロキサンとして付加硬化型シリコーン(KS-3703(製品名)、信越化学工業社製、固形分30質量%、トルエン溶液)5gと、ヘキサン60gとを加え、白金触媒(CAT-PL-50T(製品名)、信越化学工業社製)0.1gを添加して、塗料(硬化性組成物)を作製した。
本例の塗料において、硬化性オルガノポリシロキサンの総質量100質量部に対して、導電性高分子の質量は20質量部である。
得られた塗料を、厚さ38μmのPETフィルムに、バーコーター(No.12)によって塗布し、120℃の熱風式乾燥機中で1分間加熱して皮膜を形成した。得られた皮膜について、上記の方法で、剥離強度、残留接着率、表面抵抗率を評価した。
実施例1において、導電性高分子組成物の使用量を60gに変えた以外、実施例1と同条件で塗料を作製し、皮膜を形成した。
本例の塗料において、硬化性オルガノポリシロキサンの総質量100質量部に対して、導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の合計の質量は30質量部である。
実施例1において、導電性高分子組成物の使用量を80gに変えた以外、実施例1と同条件で塗料を作製し、皮膜を形成した。
本例の塗料において、硬化性オルガノポリシロキサンの総質量100質量部に対して、導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の合計の質量は40質量部である。
製造例6で得た導電性高分子組成物を、製造例7で得た導電性高分子組成物に変えた他は、実施例1と同条件で塗料を作製し、皮膜を形成した。
本例の塗料において、硬化性オルガノポリシロキサンの総質量100質量部に対して、導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の合計の質量は20質量部である。
製造例6で得た導電性高分子組成物を、製造例8で得た導電性高分子組成物に変えた他は、実施例1と同条件で塗料を作製し、皮膜を形成した。
本例の塗料において、硬化性オルガノポリシロキサンの総質量100質量部に対して、導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の合計の質量は20質量部である。
製造例9で得られた導電性高分子組成物60gに、硬化性オルガノポリシロキサンとして付加硬化型シリコーン(KS-847H(製品名)、信越化学工業社製、固形分濃度30質量%、トルエン溶液)5g、ヘキサン60gを加え、実施例1と同じ白金触媒(CAT-PL-50T(製品名))0.1gを添加して、塗料を作製し、皮膜を形成した。
本例の塗料において、硬化性オルガノポリシロキサンの総質量100質量部に対して、導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)の合計の質量は20質量部である。
製造例6で得られた導電性高分子組成物60gに、実施例1と同じ付加硬化型シリコーン(KS-3703(製品名))5g、ヘキサン60g、トリアリルイソシアヌレート0.15gを加え、実施例1と同じ白金触媒(CAT-PL-50T(製品名))0.1gを添加して、塗料を作製し、皮膜を形成した。
実施例1において、製造例6で得られた導電性高分子組成物を、製造例2で得られたPEDOT-PSSの水溶液に変えた他は、実施例1と同じようにして塗料を作製したが、PEDOT-PSSの凝集や分離が起こり、皮膜の形成に使用できなかった。
実施例1において、製造例6で得られた導電性高分子組成物を、製造例4で得られた前駆複合体(D)の分散液に変えた他は、実施例1と同じようにして塗料を作製したが、PEDOT-PSSが凝集し、皮膜の形成に使用できなかった。
実施例1において、製造例6で得られた導電性高分子組成物を、トルエン30g及びメチルエチルケトン30gの混合物に変えた他は、実施例1と同条件で塗料を作製し、皮膜を形成した。
製造例6で得られた導電性高分子組成物60gに、硬化性オルガノポリシロキサンとして無溶剤UV硬化型シリコーン(X-62-7205(製品名)信越化学工業社製)1g、ヘキサン60g、ジアセトンアルコール7gを加え、光開始剤(ダロキュア1173(製品名)、チバスペシャリティーケミカルズ社製、固形分5質量%)0.15gを添加して、塗料を作製した。この塗料をPETフィルム上にNo.12のバーコーターを用いて塗布し、窒素雰囲気下で800mJ/cm2の水銀灯照射を行い、皮膜を形成した。得られた皮膜について、上記の方法で、剥離強度、残留接着率、表面抵抗率を評価した。結果を表2に示す。
実施例8において、製造例6で得られた導電性高分子組成物を、製造例2で得られたPEDOT-PSS水溶液30gと水30gの混合物に変えた他は、実施例8と同じようにして塗料を作製したが、PEDOT-PSSの凝集や分離が起こり、皮膜の形成に使用できなかった。
製造例6で得られた導電性高分子組成物60gに、硬化性オルガノポリシロキサンとして縮合硬化型シリコーン溶液(KS-723B(製品名)、信越化学工業社製、固形分30質量%、トルエン溶液)4g、ヘキサン60gを加え、縮合触媒(CAT-PS-8S(製品名)、信越化学工業社製)0.04gを添加して、塗料を作製した。この塗料をPETフィルム上にNo.12のバーコーターを用いて塗布し、120℃で1分間乾燥して皮膜を形成した。得られた皮膜について、上記の方法で、剥離強度、残留接着率、表面抵抗率を評価した。結果を表3に示す。
実施例9において、製造例6で得られた導電性高分子組成物を、製造例2で得られたPEDOT-PSS水溶液30gと水30g混合物に変えた他は、実施例9と同じようにして塗料を作製したが、PEDOT-PSSの凝集や分離が起こり、皮膜の形成に使用できなかった。
実施例1~9で得られた皮膜は、表面抵抗率が低くて高い導電性を示し帯電防止性に優れる。また、室温または85℃で20時間経過後の剥離強度が小さくて良好な剥離性を示し、残留接着率も良好であった。
比較例1、4、5では、脂肪族系炭素-炭素二重結合が導入される前のPEDOT-PSSの溶液と、硬化性シリコーン溶液とを混合させたところ、凝集や分離が生じ、均一な塗料が得られなかった。
比較例2では、PEDOT-PSSに脂肪族系炭素-炭素二重結合を導入した後、SiH基を有するポリシロキサンと反応させる前の前駆複合体(D)の分散液と、硬化性シリコーン溶液とを混合させたところ、凝集や分離が生じ、均一な塗料が得られなかった。
比較例3の塗料は、導電性成分であるPEDOT-PSSを含有しないため、表面抵抗率が高すぎて、測定不能であった。
かかる効果が得られる理由は以下のように考えられる。
製造例3~5で得られた前駆複合体(D)は、ポリアニオンに、脂肪族系炭素-炭素二重結合を有するオキシラン基含有化合物を付加開環して得られたものである。従って、該前駆複合体(D)は、脂肪族系炭素-炭素二重結合を多数含有すると考えられる。
実施例1~9では、SiH基を有するポリシロキサン中のSiH基が、上記脂肪族系炭素-炭素二重結合と付加反応し、ポリシロキサン構造を含有する複合体が生成し、そのため、より疎水性の溶媒への分散が可能になり、シリコーン溶液と混合したときに均一な塗料が得られたと考えられる。
Claims (11)
- 導電性高分子と、硬化性オルガノポリシロキサンと、有機溶媒(c)とを含み、
前記導電性高分子は、π共役系導電性高分子(a)と可溶化高分子(b)との複合体であり、前記可溶化高分子(b)が、アニオン基および電子吸引基の少なくとも一方を有するとともに脂肪族系炭素-炭素二重結合を有し、該脂肪族系炭素-炭素二重結合の少なくとも一部に、前記硬化性オルガノポリシロキサンとは異なるSiH基を有するポリシロキサンが付加しており、前記導電性高分子は前記有機溶媒(c)に分散されていることを特徴とする硬化性組成物。 - 前記SiH基を有するポリシロキサンが、下記式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の硬化性組成物。
- 前記硬化性オルガノポリシロキサンが、付加硬化型オルガノポリシロキサンである、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
- 前記硬化性オルガノポリシロキサンが、縮合硬化型オルガノポリシロキサンである、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
- 前記硬化性オルガノポリシロキサンが、電離放射線硬化型オルガノポリシロキサンである、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
- 前記π共役系導電性高分子(a)が、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、およびポリチオフェンビニレン類からなる群から選択される1種以上を構成単位として有する重合体である、請求項1~5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 前記π共役系導電性高分子(a)が、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)またはポリピロールである、請求項6に記載の硬化性組成物。
- 前記可溶化高分子(b)がアニオン基を有し、前記アニオン基が、スルホ基、リン酸基およびカルボキシ基から選択される1種以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 前記可溶化高分子(b)が、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリル酸アルキレンスルホン酸、および2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸からなる群から選択される1種以上に基づく単量体単位を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- アリル基含有イソシアヌレートおよびその誘導体からなる群から選ばれる1種以上を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 請求項1~10のいずれか1項に記載の硬化性組成物の硬化物からなる帯電防止シリコーン皮膜。
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