JP6611317B2 - 導電性高分子分散液及びその製造方法、導電性フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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しかし、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを含有する導電性高分子分散液から形成した導電層は、耐光性が充分でないため、紫外線又は可視光線が長時間にわたって当たると、導電性が経時的に低下する傾向にあった。
導電層の耐光性を向上させる方法として、耐光剤を添加する方法が知られている。例えば、特許文献1では、導電性高分子分散液に、耐光剤として、メルカプト基を有する化合物を添加することにより、耐光性を向上させる方法が提案されている。
そこで、本発明は、充分に高い耐光性を有する導電層を容易に形成できる導電性高分子分散液及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、充分に高い耐光性を有する導電層を備えた導電性フィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
(式(1)におけるR1、及び、式(2)におけるR3,R4は、各々独立して、水素原子又はメチル基であり、式(1)におけるR2は、アルキル基である。式(2)におけるpは1以上の整数である。)
[3]前記π共役系導電性高分子が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である、[1]又は[2]に記載の導電性高分子分散液。
[4]前記ポリアニオンが、ポリスチレンスルホン酸である、[1]から[3]のいずれかに記載の導電性高分子分散液。
[5]ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)をさらに含有する、[1]から[4]のいずれかに記載の導電性高分子分散液。
(式(1)におけるR1、及び、式(2)におけるR3,R4は、各々独立して、水素原子又はメチル基であり、式(1)におけるR2は、アルキル基である。式(2)におけるpは1以上の整数である。)
(式(3)におけるR1、及び、式(4)におけるR3は、各々独立して、水素原子又はメチル基であり、式(3)におけるR2は、アルキル基である。)
[9]π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体の水系分散液を乾燥させて乾燥体を得る乾燥工程と、前記乾燥体に、アミン化合物及びエポキシ化合物の少なくとも一方と有機溶剤とを添加して前記導電性混合液を調製する調製工程とを、有する、[6]から[8]のいずれかに記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[10]前記π共役系導電性高分子が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である、[6]から[9]のいずれかに記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[11]前記ポリアニオンが、ポリスチレンスルホン酸である、[6]から[10]のいずれかに記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[12]前記導電性混合液にペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)を添加する、[6]から[11]のいずれかに記載の導電性高分子分散液の製造方法。
[13]フィルム基材と、該フィルム基材の少なくとも一方の面に形成された導電層とを備え、前記導電層は、[1]から[5]のいずれかに記載の導電性高分子分散液が硬化した層である、導電性フィルム。
[14]フィルム基材の少なくとも一方の面に、[1]から[5]のいずれかに記載の導電性高分子分散液を塗工する塗工工程と、塗工した導電性高分子分散液を硬化する硬化工程と、を有する導電性フィルムの製造方法。
[15]前記硬化工程では、活性エネルギー線を照射する、[14]に記載の導電性フィルムの製造方法。
本発明の導電性高分子分散液の製造方法によれば、充分に高い耐光性を有する導電層を形成する導電性高分子分散液を容易に製造できる。
本発明の導電性フィルムは、充分に高い耐光性を有する導電層を備える。
本発明の導電性フィルムの製造方法によれば、充分に高い耐光性を有する導電層を備えた導電性フィルムを容易に製造できる。
本発明の一態様の導電性高分子分散液は、π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体と、硬化性アクリル共重合体と、前記導電性複合体を分散させる分散媒とを含有する。
π共役系導電性高分子としては、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば本発明の効果を有する限り特に制限されず、例えば、ポリピロール系導電性高分子、ポリチオフェン系導電性高分子、ポリアセチレン系導電性高分子、ポリフェニレン系導電性高分子、ポリフェニレンビニレン系導電性高分子、ポリアニリン系導電性高分子、ポリアセン系導電性高分子、ポリチオフェンビニレン系導電性高分子、及びこれらの共重合体等が挙げられる。空気中での安定性の点からは、ポリピロール系導電性高分子、ポリチオフェン類及びポリアニリン系導電性高分子が好ましく、導電性及び透明性の面から、ポリチオフェン系導電性高分子がより好ましい。
ポリピロール系導電性高分子としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−ヘキシルオキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)が挙げられる。
ポリアニリン系導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)が挙げられる。
上記π共役系導電性高分子の中でも、導電性、透明性、耐熱性がより高いことから、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。
前記π共役系導電性高分子は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリアニオンとは、アニオン基を有するモノマー単位を、分子内に2つ以上有する重合体である。このポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、スルホ基、またはカルボキシ基であることが好ましい。
このようなポリアニオンの具体例としては、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリスルホエチルメタクリレート、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)、ポリメタクリルオキシベンゼンスルホン酸等のスルホン酸基を有する高分子や、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸)、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等のカルボン酸基を有する高分子が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
これらポリアニオンのなかでも、導電性をより高くできることから、スルホン酸基を有する高分子が好ましく、ポリスチレンスルホン酸がより好ましい。
前記ポリアニオンは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリアニオンの質量平均分子量は2万以上100万以下であることが好ましく、10万以上50万以下であることがより好ましい。
本明細書における質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィで測定し、標準物質をポリスチレンとして求めた値である。
ただし、本態様におけるポリアニオンにおいては、全てのアニオン基がπ共役系導電性高分子にドープすることはなく、ドープに寄与しない余剰のアニオン基を有するようになっている。余剰のアニオン基は高い親水性を有するため、導電性複合体の水分散性を高める役割を果たす。
本態様の導電性高分子分散液には、アミン化合物及びエポキシ化合物の少なくとも一方が含まれてもよい。アミン化合物又はエポキシ化合物は、ポリアニオンのアニオン基、特にドープに関与しない余剰のアニオン基に配位又は結合して、導電性複合体を疎水化することができる。すなわち、アミン化合物及びエポキシ化合物は、導電性複合体の疎水化剤として機能する。疎水化された導電性複合体は有機溶剤に対する分散性が高くなる。
アミン化合物としては、1級アミン、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウム塩のいずれであってもよい。また、アミン化合物は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アミン化合物は、炭素数2以上12以下の直鎖、もしくは分岐鎖のアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基、炭素数7以上12以下のアラルキル基、炭素数2以上12以下のアルキレン基、炭素数6以上12以下のアリーレン基、炭素数7以上12以下のアラルキレン基、及び炭素数2以上12以下のオキシアルキレン基から選択される置換基を有していてもよい。
具体的な2級アミンとしては、例えば、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジフェニルアミン、ジベンジルアミン、ジナフチルアミン等が挙げられる。
具体的な3級アミンとしては、例えば、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、トリフェニルアミン、トリベンジルアミン、トリナフチルアミン等が挙げられる。
具体的な4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、テトラフェニルアンモニウム塩、テトラベンジルアンモニウム塩、テトラナフチルアンモニウム塩等が挙げられる。アンモニウムの対となる陰イオンとしてはヒドロキシドイオンが挙げられる。
エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物であり、エポキシ基がポリアニオンのアニオン基と反応する。
エポキシ化合物の具体例としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、脂肪酸変性エポキシ、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、ソルビトール系ポリグリシジルエーテル、エチレンオキシドラウリルアルコールグリシジルエーテル、エチレンオキシドフェノールグリシジルエーテル、C12,C13混合高級アルコールグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、アジピン酸グリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート等が挙げられる。
これらエポキシ化合物は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本態様において使用される硬化性アクリル共重合体は、上記式(1)で表される単量体単位及び上記式(2)で表される単量体単位を有する共重合体である。硬化性アクリル共重合体は、式(1)で表される単量体単位及び式(2)で表される単量体単位以外のビニル系単量体を有してもよく、例えば、スチレン系単量体単位や、側鎖が重合体であるマクロモノマー単位を有してもよい。
該硬化性アクリル共重合体及びその硬化物は、耐光性を有しており、耐光剤として機能する。また、該共重合体及びその硬化物は、側鎖末端にビニル基を有するため、共重合体同士で重合可能になっている。該共重合体が重合して硬化した際には、導電層の膜強度及び硬度を向上させることができ、耐傷付き性を向上させることができる。
式(1)におけるR2は、アルキル基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
式(2)におけるpは1以上の整数であり、12以下の整数であることが好ましい。
式(1)で表される単量体単位(M1)と上記式(2)で表される単量体単位(M2)とのモル比(M1:M2)は特に制限されなく、耐光性、硬化性及び保存安定性のバランスを勘案して、10:90〜90:10の範囲内で適宜選択される。
式(3)で表される単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル等が挙げられる。
式(4)で表される単量体の具体例は、アクリル酸、メタクリル酸である。
式(3)で表される単量体及び式(4)で表される単量体は、各々、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
式(3)で表される単量体及び式(4)で表される単量体は共にビニル基を有しており、これら単量体を重合する際には、ラジカル重合開始剤を使用してラジカル重合を適用することが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ化合物等を使用することができる。
また、重合は有機溶剤中で加熱しながら行うことが好ましい。
前記エポキシ基含有アクリル化合物としては、酸基含有アクリル重合体に対して容易に反応させることができるため、下記式(5)で表される化合物が好ましい。式(5)におけるR4は、水素原子又はメチル基であり、pは1以上の整数である。pは12以下であることが好ましい。
式(5)で表される化合物としては、安価で入手容易であることから、グリシジルメタクリレートが好ましい。
酸基含有アクリル重合体のカルボキシ基とエポキシ基含有アクリル化合物のエポキシ基とは反応して結合しやすいが、酸触媒を添加すると共に加熱して反応を促進させることが好ましい。
本態様の導電性高分子分散液は、得られる導電層の塗膜強度及び硬度を向上させるために、バインダ化合物を含有してもよい。
バインダ化合物としては、ポリマー、熱硬化性化合物、活性エネルギー線硬化性化合物が挙げられる。
バインダ化合物として使用できる樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、酢酸ビニル樹脂などが用いられる。
熱硬化性化合物及び活性エネルギー線硬化性化合物としては、ビニル基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物、オキセタン基を有する化合物等が挙げられる。これらは、モノマーでもよいし、オリゴマーでもよい。
これらバインダ化合物のなかでも、有機溶剤に分散又は溶解させやすく、硬化が容易であることから、活性エネルギー線硬化性アクリル化合物が好ましい。活性エネルギー線硬化性アクリル化合物は、活性エネルギー線(紫外線、電子線、可視光線)の照射によってラジカル重合して硬化するアクリル化合物である。
活性エネルギー線硬化性アクリル化合物としては、例えば、アクリレート、メタクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、カルボン酸ビニルエステル等が挙げられる。また、活性エネルギー線硬化性アクリル化合物は、ビニル基を1つのみ有する単官能モノマーでもよいし、ビニル基を2つ以上有する多官能モノマーでもよいし、単官能モノマーと多官能モノマーの併用でもよい。
活性エネルギー線硬化性アクリル化合物は、ビニル基を有するため、硬化性アクリル共重合体と反応可能である。
メタクリレートとしては、例えば、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、メタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロイルモルホリン、アクリロイルピペリジン等が挙げられる。
ビニルエーテルとしては、例えば、2−クロロエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
カルボン酸ビニルエステルとしては、例えば、酪酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が挙げられる。
また、活性エネルギー線硬化性アクリル化合物は、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリアクリルアクリレート等の、アクリルモノマーと他の化合物とを反応させて得たアクリレートオリゴマーであってもよい。
上記活性エネルギー線硬化性アクリル化合物は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本態様における分散媒は、前記導電性複合体を分散させる液であり、水、有機溶剤、又は、水と有機溶剤との混合液である。
有機溶剤としては、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトン系溶媒;ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテルなどのエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼンなどの芳香族系溶媒;エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、アリルアルコールなどのアルコール系溶媒;N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶媒、が挙げられるが、上記に限定されるものではない。これら有機溶剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化性アクリル共重合体及びその硬化物は耐光剤として機能するものであるが、前記硬化性アクリル共重合体以外の他の耐光剤を導電性高分子分散液に含有させてもよい。
他の耐光剤の具体例としては、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、β−メルカプトプロピオン酸、メチル−3−メルカプトプロピオネート、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート、メトキシブチル−3−メルカプトプロピオネート、ステアリル−3−メルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスルトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)等が挙げられる。これら耐光剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記耐光剤のなかでも、耐光性向上効果が高いことから、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)が好ましい。
導電性高分子分散液には、公知の添加剤が含まれてもよい。
添加剤としては、本発明の効果を有する限り特に制限されず、例えば、界面活性剤、無機導電剤、消泡剤、カップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、重合開始剤などを使用できる。ただし、添加剤は、前記ポリアニオン、前記アミン化合物、前記エポキシ化合物、前記硬化性アクリル共重合体、前記分散媒及び他の耐光剤以外の化合物からなる。
界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系の界面活性剤が挙げられるが、保存安定性の面からノニオン系が好ましい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどのポリマー系界面活性剤を添加してもよい。
無機導電剤としては、金属イオン類、導電性カーボン等が挙げられる。なお、金属イオンは、金属塩を水に溶解させることにより生成させることができる。
消泡剤としては、シリコーン樹脂、ポリジメチルシロキサン、シリコーンオイル等が挙げられる。
カップリング剤としては、ビニル基、アミノ基、エポキシ基等を有するシランカップリング剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、糖類、ビタミン類等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オキサニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
重合開始剤としては、加熱された際にラジカルを発生させる熱重合開始剤、活性エネルギー線が照射された際にラジカルを発生させる光重合開始剤が挙げられる。
本発明の一態様の導電性高分子分散液の製造方法は、上記導電性複合体と上記分散媒とを含有する導電性混合液に上記硬化性アクリル共重合体を添加する硬化性アクリル共重合体添加工程を有する。
硬化性アクリル共重合体は、導電性混合液への分散性を高めることから、溶液又は分散液の形態で添加することが好ましい。
また、導電性混合液に硬化性アクリル共重合体を添加した後には、攪拌することが好ましい。
分散媒が有機溶剤である導電性混合液は、導電性複合体の水系分散液を乾燥させて乾燥体を得る乾燥工程と、前記乾燥体に、アミン化合物及びエポキシ化合物の少なくとも一方と有機溶剤とを添加して導電性混合液を調製する調製工程とを有する方法により容易に得ることができる。
アミン化合物及びエポキシ化合物の少なくとも一方の少なくとも一部は、ポリアニオンのアニオン基と反応して、アニオン基を疎水化させることができる。したがって、有機溶剤に対する分散性を向上させることができる。
導電性複合体の水系分散液の乾燥方法としては、凍結乾燥又は噴霧乾燥が好ましい。導電性複合体の水系分散液を凍結乾燥又は噴霧乾燥して得た乾燥体は、有機溶剤に分散させやすい。
乾燥体に、アミン化合物及びエポキシ化合物の少なくとも一方と有機溶剤とを添加した後には、高圧ホモジナイザー等を用いて、高い剪断力を付与しながら攪拌することが好ましい。
本発明の一態様の導電性フィルムは、フィルム基材と、該フィルム基材の少なくとも一方の面に形成された導電層とを備える。
プラスチックフィルムを構成する樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリアリレート、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートなどが挙げられる。これらの樹脂材料の中でも、透明性、可撓性、汚染防止性及び強度等の点から、ポリエチレンテレフタレートが好ましく、非晶性ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
プラスチックフィルムは未延伸のフィルムでもよいし、一軸延伸のフィルムでもよいし、二軸延伸のフィルムでもよい。
本明細書における平均厚さは、任意の10箇所について厚さを測定し、その測定値を平均した値である。
導電層の平均厚みとしては、10nm以上10000nm以下であることが好ましく、20nm以上5000nm以下であることがより好ましく、30nm以上3000nm以下であることがさらに好ましい。導電層の平均厚みが前記下限値以上であれば、充分に高い導電性を発揮でき、前記上限値以下であれば、導電層を容易に形成できる。
加熱により硬化性アクリル共重合体を重合させる場合には、導電性高分子分散液に熱重合開始剤を予め添加しておくことが好ましく、活性エネルギー線の照射により硬化性アクリル共重合体を重合させる場合には、導電性高分子分散液に光重合開始剤を予め添加しておくことが好ましい。
活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、可視光線等が挙げられる。活性エネルギー線のなかでも、汎用的である点では、紫外線が好ましい。紫外線の照射においては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプなどの光源を用いることができる。
紫外線照射における照度は100mW/cm2以上が好ましい。照度が100mW/cm2未満であると、前記硬化性アクリル共重合体が充分に硬化しないことがある。また、積算光量は50mJ/cm2以上が好ましい。積算光量が50mJ/cm2未満であると、充分に架橋しないことがある。なお、本発明における照度、積算光量は、トプコン社製UVR−T1(工業用UVチェッカー、受光器;UD−T36、測定波長範囲;300nm以上390nm以下、ピーク感度波長;約355nm)を用いて測定した値である。
上記導電性高分子分散液が硬化した本態様における導電層は、上記硬化性アクリル共重合体の硬化物を含有する。本発明者が調べたところ、上記硬化性アクリル共重合体の硬化物を含有する導電層は充分に高い耐光性を有し、紫外線又は可視光線が長期間にわたって当たっても導電性の低下が起こり難いことがわかった。
また、本態様における導電層は、導電性高分子散液をフィルム基材に塗工し、硬化する通常の方法により形成できる。したがって、充分に耐光性が高い導電層を容易に形成できる。
さらに、上記硬化性アクリル共重合体の硬化物を含む本態様における導電層は耐傷付き性が高くなっている。そのため、耐傷付き性を向上させるための高硬度の樹脂を別途含有させなくても、導電層にハードコート性を付与することができる。
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃で攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、この溶液を12時間攪拌した。
得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に10質量%に希釈した硫酸を1000ml添加し、限外濾過法によりポリスチレンスルホン酸含有溶液の約1000ml溶液を除去し、残液に2000mlのイオン交換水を加え、限外濾過法により約2000ml溶液を除去した。上記の限外濾過操作を3回繰り返した。さらに、得られたろ液に約2000mlのイオン交換水を添加し、限外濾過法により約2000mlの溶液を除去した。この限外濾過操作を3回繰り返した。
得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形状のポリスチレンスルホン酸を得た。
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、36.7gのポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合させた。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とをゆっくり添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に2000mlのイオン交換水を加え、限外濾過法により約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、得られた溶液に200mlの10質量%に希釈した硫酸と2000mlのイオン交換水とを加え、限外濾過法により約2000mlの溶液を除去し、これに2000mlのイオン交換水を加え、限外濾過法により約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
さらに、得られた溶液に2000mlのイオン交換水を加え、限外濾過法により約2000mlの溶液を除去した。この操作を5回繰り返し、1.2質量%のポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)水分散液(PEDOT−PSS水分散液)を得た。
PEDOT−PSS水分散液1000gを、凍結乾燥機を用いて凍結乾燥して、12gのPEDOT−PSSの凍結乾燥体を得た。
イソプロピルアルコール1000gに、製造例3で得た4.0gのPEDOT−PSSの凍結乾燥体と、3.5gのトリオクチルアミンを加え、高圧ホモジナイザーを用いて分散処理して、PEDOT−PSSとトリオクチルアミンを含む混合液Aを得た。
イソプロピルアルコール1000gに、製造例3で得た4.0gのPEDOT−PSSの凍結乾燥体と、1.8gのトリブチルアミンを加え、高圧ホモジナイザーを用いて分散処理して、PEDOT−PSSとトリブチルアミンを含む混合液Bを得た。
PEDOT−PSS水分散液100gに、メタノール300gと、エポライトM−1230(共栄社化学株式会社製、C12,C13混合高級アルコールグリシジルエーテル)25gを加え、60℃で4時間加熱攪拌した。この攪拌により、PEDOT−PSS及び前記高級アルコールグリシジルエーテルを含む複合体の析出物が生成する。この析出物をろ取して、1.575gの複合体を回収した。
次に、315gのメチルエチルケトンに上記の複合体を添加し、高圧ホモジナイザーを用いて分散して、PEDOT−PSSと高級アルコールグリシジルエーテルとを含む混合液Cを得た。
製造例4で得た53.5gの混合液Aに、根上工業株式会社製アートレジンUN−904M(ウレタンアクリレート)10gと、大成ファインケミカル株式会社製8KX−012(下記の硬化性アクリル共重合体)20gと、ジアセトンアルコール15gと、光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア127)1.2gとを添加して、導電性高分子有機溶剤分散液を調製した。この導電性高分子有機溶剤分散液におけるPEDOT−PSS固形分濃度は0.214質量%であり、PEDOT−PSS固形分100質量部に対する硬化性アクリル共重合体の含有割合は3740質量部であった。
得られた導電性高分子有機溶剤分散液をポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、東レ株式会社製、ルミラーT60)の一方の面に塗布し、120℃で1分間乾燥させた後、400mJの紫外線を照射し、導電性高分子有機溶剤分散液を硬化させた。これにより、フィルム基材の一方の面に導電層が形成された導電性フィルムを得た。
実施例1において硬化性アクリル共重合体20gを、前記硬化性アクリル共重合体15g(PEDOT−PSS固形分100質量部に対して2800質量部)とペンタエリスリトールトリアクリレート5gに変更したこと以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを得た。
実施例1において硬化性アクリル共重合体20gを、前記硬化性アクリル共重合体10g(PEDOT−PSS固形分100質量部に対して1870質量部)とペンタエリスリトールトリアクリレート10gに変更したこと以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを得た。
実施例1において硬化性アクリル共重合体20gを、前記硬化性アクリル共重合体5g(PEDOT−PSS固形分100質量部に対して935質量部)とペンタエリスリトールトリアクリレート15gに変更したこと以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを得た。
実施例1において混合液Aの量を73.5gに変更して、導電性高分子有機溶剤分散液におけるPEDOT−PSS固形分濃度を0.245質量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、導電性フィルムを得た。
実施例1において混合液Aの量を33.5gに変更して、導電性高分子有機溶剤分散液におけるPEDOT−PSS固形分濃度を0.168質量%にしたこと以外は実施例1と同様にして、導電性フィルムを得た。
実施例1において製造例4で得た混合液Aを製造例5で得た混合液Bに変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性フィルムを得た。
実施例1において製造例4で得た混合液Aを製造例6で得た混合液Cに変更したこと以外は実施例1と同様にして、導電性フィルムを得た。
実施例3において、導電性高分子有機溶剤分散液にさらに他の耐光剤としてペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)を2g添加したこと以外は実施例3と同様にして導電性フィルムを得た。
実施例1において硬化性アクリル共重合体20gを、ペンタエリスリトールトリアクリレート20gに変更したこと以外は実施例1と同様にして導電性フィルムを得た。
比較例1において製造例4で得た混合液Aを製造例5で得た混合液Bに変更したこと以外は比較例1と同様にして、導電性フィルムを得た。
比較例1において製造例4で得た混合液Aを製造例6で得た混合液Cに変更したこと以外は比較例1と同様にして、導電性フィルムを得た。
各実施例及び各比較例の導電性フィルムに対し、紫外線フェードメーターを用いて、カーボンアークにより発生させた紫外線を48時間照射した。紫外線照射前後の導電層の表面抵抗値を、抵抗率計(株式会社三菱化学アナリティック製ハイレスタMCP−HT450)を用いて測定した。測定結果を表1に示す。紫外線照射後の表面抵抗の上昇度(表中のR1/R0)が小さい程、耐光性に優れる。
本願請求項1で規定する硬化性アクリル共重合体が硬化した硬化物が導電層に含まれない比較例1〜3の導電性フィルムは、紫外線照射後の表面抵抗の上昇度が大きく、耐光性が低かった。
Claims (13)
- 前記π共役系導電性高分子が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である、請求項1に記載の導電性高分子分散液。
- 前記ポリアニオンが、ポリスチレンスルホン酸が有するドープに関与しない余剰のアニオン基に前記エポキシ化合物が反応した生成物である、請求項1又は2に記載の導電性高分子分散液。
- ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)をさらに含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液。
- π共役系導電性高分子及びポリアニオンを含む導電性複合体に、エポキシ化合物を反応させ、前記ポリアニオンが有するドープに関与しない余剰のアニオン基に前記エポキシ化合物が反応してなる疎水化された導電性複合体を得た後、
前記疎水化された導電性複合体と、該疎水化された導電性複合体を分散させる有機溶剤とを含有する導電性混合液に、下記式(1)で表される単量体単位及び下記式(2)で表される単量体単位を有する硬化性アクリル共重合体を添加する硬化性アクリル共重合体添加工程を有する、導電性高分子分散液の製造方法。
- 下記式(3)で表される単量体及び下記式(4)で表される単量体を重合させて、カルボキシ基を有する酸基含有アクリル重合体を得る重合工程と、
前記酸基含有アクリル重合体に、(メタ)アクリロイル基及びエポキシ基を有するエポキシ基含有アクリル化合物を添加し、前記酸基含有アクリル重合体のカルボキシ基に、前記エポキシ基含有アクリル化合物のエポキシ基を反応させて、前記硬化性アクリル共重合体を得る硬化性アクリル共重合体形成工程と、
を有する、請求項5に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
- 前記エポキシ基含有アクリル化合物がグリシジルメタクリレートである、請求項6に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
- 前記π共役系導電性高分子が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である、請求項5から7のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
- 前記ポリアニオンが、ポリスチレンスルホン酸である、請求項5から8のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
- 前記導電性混合液にペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)を添加する、請求項5から9のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液の製造方法。
- フィルム基材と、該フィルム基材の少なくとも一方の面に形成された導電層とを備え、
前記導電層は、請求項1から4のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液が硬化した層である、導電性フィルム。 - フィルム基材の少なくとも一方の面に、請求項1から4のいずれか一項に記載の導電性高分子分散液を塗工する塗工工程と、塗工した導電性高分子分散液を硬化する硬化工程と、を有する導電性フィルムの製造方法。
- 前記硬化工程では、前記塗工した前記導電性高分子分散液に活性エネルギー線を照射する、請求項12に記載の導電性フィルムの製造方法。
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