JP7043950B2 - 成膜装置、及び成膜方法 - Google Patents

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Description

本開示は、成膜装置及び成膜方法に関する。
半導体装置の製造工程においては、半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)などの基板に対して供給した処理ガスを反応させて成膜処理を行う場合がある。
成膜処理の例として、例えば特許文献1には、基板支持体に支持された基板に、互いに反応する有機反応体を含む第一、第二の反応体の蒸気を水平通流により供給して有機膜を成膜する例が記載されている。
特開2017-76784号公報
本開示は、基板に互いに反応して膜物質となる成膜ガスを供給して、膜物質からなる膜を成膜する成膜装置において、生産性が高く、かつ基板に成膜される膜の膜厚の面内及び面間均一性を高める技術を提供する。
本開示の成膜装置は、真空雰囲気が形成される処理容器と、
前記処理容器内に設けられ、複数の基板を載置するための基板載置領域がその一面側に形成され、前記基板載置領域を回転軸周りに公転させるための回転機構を備えた回転テーブルと、
前記基板載置領域に載置された基板を加熱する加熱機構と、
前記処理容器に設けられ、前記加熱機構により加熱された基板の表面に吸着し、互いに反応して膜物質を形成するための成膜ガスである第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスを、前記回転テーブルの径方向に向けて供給するガス供給部と、
前記回転テーブルを挟んで、前記ガス供給部から成膜ガスが吐出される方向と対向する位置に設けられた排気部と、
前記ガス供給部と、前記回転テーブルを回転させたときに基板が移動する移動領域の外縁と、の間に設けられ、前記ガス供給部から供給される成膜ガスを衝突させて、回転テーブルの上面に成膜ガス広げるための被衝突部材と、を備えたことを特徴とする。
または、本開示の成膜装置は、真空雰囲気が形成される処理容器と、
前記処理容器内に設けられ、複数の基板を載置するための基板載置領域がその一面側に形成され、前記基板載置領域を回転軸周りに公転させるための回転機構を備えた回転テーブルと、
前記基板載置領域に載置された基板を加熱する加熱機構と、
前記処理容器に設けられ、前記加熱機構により加熱された基板の表面に吸着し、互いに反応して膜物質を形成するための成膜ガスである第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスを、前記回転テーブルの径方向に向けて供給するガス供給部と、
前記回転テーブルを挟んで、前記ガス供給部から成膜ガスが吐出される方向と対向する位置に設けられた排気部とを備え、
前記第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスのうちの飽和蒸気圧が低い低蒸気圧ガスの飽和蒸気圧をP0、飽和蒸気圧が高い高蒸気圧ガスの飽和蒸気圧をP0’とし、前記低蒸気圧ガス及び高蒸気圧ガスの供給圧力である分圧を各々P1、P1’とすると、前記第1、第2の成膜ガスの各供給圧力はP1/P0が0.1以下、P1’/P0’が1以下であり且つP1よりも高い値になるように設定され、
前記加熱機構は、供給された各成膜ガスに対する当該成膜ガスの消費量の割合である反応効率が10%以下となる温度に基板を加熱することを特徴とする。
さらにまたは、真空雰囲気が形成される処理容器と、
前記処理容器内に設けられ、複数の基板を載置するための基板載置領域がその一面側に形成され、前記基板載置領域を回転軸周りに公転させるための回転機構を備えた回転テーブルと、
前記基板載置領域に載置された基板を加熱する加熱機構と、
前記処理容器に設けられ、前記加熱機構により加熱された基板の表面に吸着し、互いに反応して膜物質を形成するための成膜ガスである第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスを、前記回転テーブルの径方向に向けて供給するガス供給部と、
前記回転テーブルを挟んで、前記ガス供給部から成膜ガスが吐出される方向と対向する位置に設けられた排気部と、
前記加熱機構により加熱される基板の温度よりも高温であって、成膜ガスの吸着を阻害して、膜物質の形成を抑える成膜阻害温度に前記処理容器を加熱する容器加熱部と、を備えたことを特徴とする。
本開示によれば、基板に互いに反応して膜物質となる成膜ガスを供給して、膜物質からなる膜を成膜する成膜装置において、生産性が高く、かつ基板に成膜される膜の膜厚の面内及び面間均一性を高める技術を提供することができる。
本開示の実施の形態に係るポリイミドが生成する過程を示す反応図である。 本開示の実施の形態に係る成膜装置の縦断側面図である。 前記成膜装置の横断平面図である。 前記成膜装置におけるガスの供給シーケンスの第1例を示す説明図である。 前記ガス供給シーケンスの第2例を示す説明図である。 前記ガス供給シーケンスの第3例を示す説明図である。 ウエハに吸着する成膜ガスの吸着量が変化する仕組みに係る説明図である。 前記成膜装置における成膜ガスの分圧及びウエハの加熱温度の設定の考え方示す説明図である。 前記成膜装置における成膜ガスの流れを説明する縦断側面図である。 前記成膜装置における成膜ガスの流れを説明する横断平面図である。 前記成膜装置の作用を示す第1説明図である。 前記成膜装置の作用を示す第2説明図である。 実施の形態における被衝突部材の他の例を示す部分縦断側面図である。 実施の形態に係る成膜ガスの第1例を示す説明図である。 前記成膜ガスの第2例を示す説明図である。 前記成膜ガスの第3例を示す説明図である。 予備試験に用いた成膜装置を示す縦断側面図である 予備試験における温度ごとのガス供給ノズルからの距離に対して成膜される膜の膜厚を示す特性図である。
一の実施の形態に係る成膜装置について説明する。この成膜装置は、基板であるウエハに向けて互いに反応する第1のモノマーを含む第1の成膜ガスと、第2のモノマーを含む第2の成膜ガスと、を供給し、ウエハの表面に反応物の膜物質からなる膜を成膜する成膜処理を行う。実施の形態では、第1のモノマーとして二官能性の酸無水物、例えばPMDA(C10:無水ピロメリト酸)が用いられ、第2のモノマーとして二官能性のアミン、例えばODA(C1212O:4,4’―ジアミノジフェニルエーテル)が用いられ、ポリイミドからなる膜物質が生成される。なお、PMDA、ODAのいずれを第1のモノマー(第1の成膜ガス)、第2のモノマー(第2の成膜ガス)と設定するかについて特段の限定はなく、PMDAを第2のモノマー、ODAを第1のモノマーとしてもよい。
ポリイミドの合成について説明する。図1に示すようにPMDAは、具体的には4つの炭素元素(C)と1つの酸素元素(O)とが環状に単結合(一重結合)により互いに接続された5員環からなる官能基を2つ備えており、前記酸素元素に隣接する炭素元素には、夫々別の酸素元素が二重結合により接続している。そして、5員環を構成する酸素元素が各々外側を向くように配置されると共に、これら2つの官能基間に、各々の官能基の2つの炭素元素を共有するベンゼンが介在していて芳香族モノマーをなしている。前記5員環は、イミド環を形成するためのものである。
ODAには、1つの窒素元素(N)と2つの水素元素(H)とを備えたアミノ基(-NH)が2つ配置されており、これら窒素元素は、ジフェニルエーテルの一端側及び他端側に夫々結合している。尚、図1では炭素元素及び水素元素については記載を省略している。そして、これら2種類のモノマーを互いに混合すると、前駆体であるポリアミド酸が生成するので、この前駆体の熱処理(加熱)によって脱水縮合が起こり、図1の下段に示すポリイミドが合成される。
次いで成膜装置の構成について説明する。図2、図3に示すように成膜装置は、真空雰囲気が形成される扁平な概ね円形の真空容器(処理容器)10を備え、真空容器10は、側壁及び底部を構成する容器本体12と、天板11とにより構成されている。真空容器10内には、直径300mmの複数枚のウエハWを水平に載置する円形の回転テーブル2が設けられている。図2に示すように回転テーブル2の上面(一面側)には、回転テーブル2の周方向(回転方向)に沿って、6つの円形の凹部で構成された載置部(基板載置領域)24が設けられており、各載置部24の凹部内にウエハWが載置される。
回転テーブル2の裏面中央部には、回転軸22を介して回転機構23が設けられ、回転テーブル2は、成膜処理中において鉛直軸(図2に示す回転テーブル2の中心C)周りに上方から見て時計回り方向に回転する。従って回転テーブル2は、ウエハWが載置された載置部24を回転軸22周りに公転させるように構成されている。図2中の20は回転軸22及び回転機構23を収納するケース体である。このケース体20には、回転テーブル2の下方領域に窒素ガスをパージガスとして供給するためのパージガス供給管72が接続されている。
図2に示すように真空容器10の底部における回転テーブル2の下方には同心円状に加熱機構である複数のヒータ7が設けられ、各載置部24に載置されたウエハWが加熱されるように構成されている。なお図2中の70は、ヒータ7の上方側を覆う覆い部材である。また図3に示すように真空容器10の側壁には、ウエハWの搬送口15が開口しており、ゲートバルブ16によって開閉自在に構成されている。真空容器10内における搬送口15に臨む位置は、ウエハWの受け渡し位置となっており、当該受け渡し位置に対応する部位には、回転テーブル2の下方側に載置部24を貫通してウエハWを裏面から持ち上げるための受け渡し用の昇降ピン及びその昇降機構(いずれも図示せず)が設けられている。そしてウエハWは搬送口15を介して、真空容器10の外部に設けられた図示しない基板搬送機構により、受け渡し位置に搬送され、基板搬送機構と昇降ピンとの協働作用により、載置部24に受け渡される。
また、真空容器10の側壁には、PMDAを含む第1の成膜ガス及びODAを含む第2の成膜ガスを回転テーブル2の外方側から径方向に向けて供給するためのガス供給部であるガス供給ノズル3が設けられている。例えばガス供給ノズル3は直管により構成され、真空容器10(容器本体12)の側壁を貫通するように横方向に延設されている。また、図3に示すように、直管状のガス供給ノズル3は、その末端部が回転テーブル2の外方側に位置するように、当該回転テーブル2の半径方向に向けて配置されている。ガス供給ノズル3の末端部には、回転テーブル2の中心Cへ向けて開口する不図示のガス吐出口が設けられている。この構成により、ガス供給ノズル3は各成膜ガスを既述の載置部24の外方側から回転テーブル2の径方向に向けて供給することができる。
ここでガス供給ノズル3は、ガス吐出口の開口部を回転テーブル2の半径方向と厳密に一致するように配置する場合に限定されない。
ガス吐出口から吐出されたガスの流れが回転テーブル2の中央部を通過して、後述の排気ダクト4に到達することができれば、ガス吐出口の開口方向は、回転テーブルの半径方向からずれていてもよい。
真空容器10外側に位置するガス供給ノズル3の基端部には、ガス供給管31が接続されている。ガス供給管31は上流側にて2本のガス導入管53、63に分岐している。ガス導入管53の上流側は、流量調整部M1、バルブV1をこの順に介してPMDA気化部51に接続されている。
PMDA気化部51内においては、PMDAが固体の状態で貯蔵されており、PMDA気化部51はこのPMDAを加熱する図示しないヒータを備えている。また、PMDA気化部51にはキャリアガス供給管54の一端が接続されており、バルブV2、ガス加熱部58をこの順に介して、キャリアガス供給管54の他端はN(窒素)ガス供給源52に接続されている。このような構成により、キャリアガスであるNガスが加熱された状態でPMDA気化部51に供給され、当該PMDA気化部51内にて加熱され気化しているPMDAと、Nガスとが混合されて混合ガスとなり、第1の成膜ガスとして、ガス供給ノズル3に導入される。
さらに、キャリアガス供給管54におけるガス加熱部58の下流側且つバルブV2の上流側は分岐してガス供給管55を形成し、このガス供給管55の下流端は、バルブV3を介してガス導入管53のバルブV1の下流側且つ流量調整部M1の上流側に接続されている。このような構成によって、上記の第1の成膜ガスをガス供給ノズル3に供給しないときには、ガス加熱部58で加熱されたNガスを、PMDA気化部51を迂回させてガス供給ノズル3に導入することができる。
一方、ガス導入管63の他端は、流量調整部M2、バルブV4をこの順に介してODA気化部61に接続されている。ODA気化部61内においては、ODAが液体(あるいは顆粒状の固体)の状態で貯留されており、ODA気化部61はこのODAを加熱する図示しないヒータを備えている。また、当該ODA気化部61にはキャリアガス供給管64の一端が接続されており、キャリアガス供給管64の他端はバルブV5、ガス加熱部68を介してNガス供給源62に接続されている。このような構成により、加熱されたキャリアガスNガスが加熱された状態でODA気化部61に供給され、当該ODA気化部61内にて加熱され気化しているODAと、Nガスとが混合されて混合ガスとなり、第2の成膜ガスとして、ガス供給ノズル3に導入することができる。
さらに、キャリアガス供給管64におけるガス加熱部68の下流側且つバルブV5の上流側は分岐してガス供給管65を形成し、このガス供給管65の下流端は、バルブV6を介してガス導入管63のバルブV4の下流側且つ流量調整部M2の上流側に接続されている。このような構成によって、上記の第2の成膜ガスをガス供給ノズル3に供給しないときには、ガス加熱部68で加熱されたNガスを、ODA気化部61を迂回させてガス供給ノズル3に導入することができる。
ガス供給管31及びガス導入管53、63には、流通中の成膜ガス中のPMDA及びODAが液化、または付着することを防ぐために、例えば管内を加熱するための配管ヒータ32、57、67が各々管の周囲に設けられる。この配管ヒータ32、57、67によって、ガス供給ノズル3から吐出される成膜ガスの温度が調整される。なお、図示の便宜上、配管ヒータ32、57、67は配管の一部のみに示しているが、液化を防ぐことができるように例えば配管全体に設けられている。
またガス供給管31には、クリーニング用のガスを供給するためのクリーニングガス供給管33の一端が接続されている。クリーニングガス供給管33の他端側は、2本に分岐し、各端部に夫々Nガス供給源34と、O(酸素)ガス供給源35と、が接続されている。なお図2、3中のV7、V8はバルブである。
このような構成により、真空容器10内にガス供給ノズル3を介し、クリーニングガスとして、Nガスにて希釈された、Oガスを供給することができる。
前記回転テーブル2の中心Cを挟んで、前記ガス供給ノズル3から成膜ガスが吐出される方向と対向する位置には、排気ダクト(排気部)4が設けられている。排気ダクト4は、例えば真空容器10の周縁形状に沿って円弧状に湾曲させた角筒により構成され、平面視したとき、ガス供給ノズル3の延設方向の延長線上に排気ダクト4のほぼ中心部が位置するように配置されている。また回転テーブル2と対向する排気ダクト4の側面には、回転テーブル2周方向に沿って複数の排気口41が並べて形成されている。
従って、複数の排気口41は、上面側から見て、ガス供給ノズル3から成膜ガスが供給される方向と交差する方向に広がるように設けられている。また排気ダクト4には、真空容器10の外面側から排気管42の一端が接続され、排気管42の他端には、真空ポンプ43が接続されている。これにより排気ダクト4及び排気口41を介して真空容器10内の雰囲気が排気されるように構成されている。
ここで回転テーブル2の上面側の周縁には、当該回転テーブル2の周方向に沿って、上方へ向けて突出するように突出壁部(被衝突部材)25が設けられている。突出壁部25は、ガス供給ノズル3から供給される成膜ガスを衝突させて、回転テーブル2の上面に広げる機能を有する。この観点において、突出壁部25は、回転テーブル2が回転したときにウエハWが移動する移動領域の外縁と、ガス供給ノズル3と、の間に設けられていればよい。従って、図2、図3に例示した突出壁部25のように、回転テーブル2の外周端位置に沿って突出壁部25を形成する場合に限定されず、当該外周端よりも内側の位置に突出壁部を配置してもよい。
さらにまた、ガス供給ノズル3から見てその左右両脇の位置には、成膜ガスが広がる方向を案内するための2枚のガイド部材17が設けられている。各ガイド部材17は、その基端部が容器本体12の内壁面に接続され、平面視したとき両ガイド部材17が先端側へ向かうに連れて互いに離れるように配置されている。ガイド部材17は、ガス供給ノズル3から吐出された成膜ガスが回転テーブル2の周囲に回り込んで排気ダクト4へ向かう流れの形成を防ぎ、成膜ガスを確実に回転テーブル2の上方に導くために設けられている。
また成膜装置は、光学式の膜厚検出部14を備える。膜厚検出部14は、天板11に形成された透過窓13を介して、回転テーブル2の中央部上面に設置された膜厚検出用ウエハ9に向けて光を照射し、膜厚検出用ウエハ9に成膜された膜の膜厚を検出できるように構成されている。膜厚検出部14としては、例えばウエハWに向けて光源から光線を照射し、この光線の反射光に基づいて膜厚を測定する光干渉式膜厚計を用いることができる。
さらに天板11には、ウエハWの加熱温度(200℃)よりも高温であって、成膜ガスの吸着を阻害して、ポリイミドの形成を抑える成膜阻害温度(240℃)に真空容器10を加熱する容器加熱部71が設けられている。これにより透過窓13を含む真空容器10内へのポリイミドの形成が抑制されている。
この他、成膜装置は、回転テーブル2に向けて紫外線を照射し、回転テーブル2のクリーニングを行うための紫外線照射部8を備えている。図3に示すように、上面側から見たとき、紫外線照射部8は、回転テーブル2の中心Cを挟んで、その直径方向に沿うように設けられている。紫外線照射部8はランプハウス82の内部に紫外線ランプ83を配置した構造となっており、天板11に形成された透過窓81を介して回転テーブル2の表面に紫外線を照射できるように構成されている
上述の構成を備える成膜装置はコンピュータである制御部90を備えており、この制御部90は、プログラム、メモリ、CPUを備えている。プログラムには、後述するウエハWに対する処理を進行させるように命令(各ステップ:ステップ群)が組み込まれている。このプログラムは、コンピュータ記憶媒体、例えばコンパクトディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、DVD等に格納され、制御部90にインストールされる。制御部90は当該プログラムにより成膜装置の各部に制御信号を出力し、各部の動作を制御する。具体的には、真空ポンプ43による排気流量、流量調整部M1,M2による処理容器11内へ供給する各ガスの流量、Nガス供給源52、62からのNガスの供給、各ヒータへの供給電力、などの各制御対象が制御信号により制御される。
以上に説明した構成を備える実施の形態に係る成膜装置においては、ウエハWの加熱温度及び第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスの供給量(第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスの分圧)を操作変数としてウエハWの表面に成膜されるポリイミドの膜の膜厚を制御する。
ウエハWの表面に、互いに反応するモノマーを吸着させて膜物質を形成する吸着反応において、膜物質の形成量(以下、「成膜量」ともいう)は、ウエハWに対する、各モノマーの吸着量に依存する。そして、ウエハWに対するモノマーの吸着量は、モノマーである第1の成膜ガスや第2の成膜ガスの各分子の衝突頻度(単位時間当たりの衝突量)に依存する。従って、ウエハWに対する各モノマーの吸着量は、第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスの分圧により制御することができる。
一方で、モノマーを分子レベルで見たとき、ウエハWの表面に吸着しているモノマーの振動エネルギーが大きくなると、ウエハWの表面から脱離する。従って、ウエハWの表面に付着しているモノマーの正味の吸着量は、図5に模式的に示すように、モノマーが単位時間にウエハWの表面に衝突する量と、吸着したモノマーがウエハWの表面から脱離する量と、のバランスによって決定される。そして、両成膜ガスのモノマーがウエハWに吸着している時間(吸着滞留時間)が長くなると、ウエハWに吸着したモノマー同士が反応する確率が増大し、成膜量が増える。
このため例えば、PMDAとODAとの吸着反応によりポリイミドを生成させる場合に、部材の温度を240℃以上に加熱すると、単位時間あたりのモノマーの吸着量よりも脱離量が多くなり、当該部材の表面におけるモノマーの正味の吸着量が殆どゼロとなる。そこで、成膜対象であるウエハW以外のガス供給ノズル3やその上流側の管路、真空容器10の温度を例えば240℃(既述の成膜阻害温度に相当する)に加熱することにより、第1、第2の成膜ガスを混合供給したとしても、これらの部材の表面への膜物質の堆積を抑えることができる。
以上に説明したメカニズムをまとめると、各成膜ガスの供給量(分圧)を上げると、当該成膜ガスのモノマーの吸着量が増えて成膜量は増大し、供給量(分圧)を下げると吸着量が減って成膜量は減少する。また、ウエハWの温度を上げるとモノマーの振動エネルギーが大きくなってモノマーの脱離量が増大すると共に吸着滞留時間が短くなることにより、成膜量は減少する。反対にウエハWの温度を下げると(但し、反応温度以上に加熱されていること)、モノマーの脱離量が減少すると共に吸着滞留時間が長くなることにより成膜量が増大する傾向がみられる。
以上に検討したように、各成膜ガスの供給量やウエハWの温度を変化させて成膜を行う場合、これらの成膜ガスの飽和蒸気圧に留意しなければならない。温度一定の条件下で圧力が当該成膜ガスの飽和蒸気圧曲線を上回った場合には、成膜ガスが液化して、精密な膜厚制御を行うことができなくなってしまうおそれがある。従って成膜ガスの吸着量を増加させるにあたって、成膜ガスが液化しない範囲において成膜ガスの分圧及びウエハWの加熱温度を調整する必要がある。
図6は、第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスの飽和蒸気圧曲線を示す特性図であり、横軸は温度を示し、縦軸には圧力を対数表示してある。同図中、第1の成膜ガスの飽和蒸気圧曲線を実線で示し、第2の成膜ガスの飽和蒸気圧曲線を破線で示してある。なお図6に示す第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスの飽和蒸気圧曲線は模式的な表示であり、PMDAやODAの実際の飽和蒸気圧曲線を記載したものではない。
図1を用いて説明したように第1のモノマーと第2のモノマーとが1対1で反応してポリイミドの繰り返し単位構造が形成されるとし、例えば第1の成膜ガスの飽和蒸気圧が第2の成膜ガスの飽和蒸気圧よりも低い例で説明する。
この場合には、まず飽和蒸気圧が低い成膜ガス(図6に示す例では第1の成膜ガス)については、当該成膜ガスが気体の状態を維持可能な温度、分圧条件下で成膜処理を行う。即ち、図6の例では、第1の成膜ガスの飽和蒸気圧曲線よりも下方側の温度、分圧条件下で成膜処理を行えばよいことになる。
例えば図6に一点鎖線で示したウエハWの温度範囲内の所定の加熱温度で成膜処理を行う場合には、第1の成膜ガスの分圧が飽和蒸気圧未満の範囲でできるだけ上昇させてモノマーがウエハWの表面に衝突する量を増加させる。これによりモノマーの吸着量を増加させることができる。
また、図6に二点鎖線で示した分圧範囲の所定の成膜ガス分圧で成膜処理を行う場合には、同じく第1の成膜ガスの分圧が飽和蒸気圧未満の範囲でできるだけ加熱温度を下げてモノマーの脱離量を少なくする。これによりモノマーの脱離量を減少させると共に、吸着滞留時間を長くすることができる。
一方、飽和蒸気圧が高い成膜ガス(図5に示す例では第2の成膜ガス)については、化学量論比的には低蒸気圧ガスと同量の(分圧を揃えた)高蒸気圧ガスを供給すればよいようにも考えられる。しかしながら、分圧を揃えた状態の場合、低蒸気圧ガスと比較して、高蒸気圧ガスはウエハWへの吸着量も少なくなってしまう。そこで、高蒸気圧ガスについては、飽和蒸気圧を越えない分圧範囲にて、低蒸気圧ガスよりも過剰量供給することが好ましい。
なお、上述の成膜ガスの供給量(分圧)設定法は、成膜ガスが昇華曲線を超えて固化することを防止する場合にも同様に適用することができる。
上述の考え方に基づき、飽和蒸気圧が低い低蒸気圧ガスの飽和蒸気圧を越えない分圧となるように低蒸気圧ガスの供給量を設定する。精密な膜厚の制御を行う観点では、第1、第2の成膜ガスのうちの飽和蒸気圧が低い成膜ガス(低蒸気圧ガス)、ここでは第1の成膜ガスの飽和蒸気圧をP0とし、前記ガスノズル3から供給される低蒸気圧ガスの分圧をP1とすると、第1の成膜ガスの供給圧力はP1/P0が各々0.1以下になるように設定されることが好ましい。
一方、既述のように、第1、第2の成膜ガスのうちの飽和蒸気圧が高い成膜ガス(高蒸気圧ガス)は、高蒸気圧ガスの分圧をP0’、分圧をP1’としたとき、
P1’/P0’の値が1以下であり、且つ、低蒸気圧ガスよりも高い分圧で供給するとよい。
また既述のように、回転テーブル2の上方を横方向に流れるように第1、第2の成膜ガスを供給する場合には、ウエハWへの吸着により上流側で各成膜ガスが消費されてしまうため、下流側へ向けて成膜ガスの濃度が低くなる傾向がある。そのため流れ方向の上流側における成膜ガスの吸着量が多すぎると、下流側にて成膜ガスが不足する状態となるおそれもある。この場合には、ウエハWの加熱温度を適度に高くして、モノマーの吸着滞留時間を調整し、流れの上流側の領域で一旦吸着した成膜ガスの一部を脱離させて、下流側にもモノマーが供給されるように調整すればよい。
そこで、ヒータ7は、供給された各成膜ガス(第1、第2の成膜ガス)に対する当該成膜ガスの消費量の割合である反応効率Eが10%以下となる温度にウエハWを加熱する。具体的には、ガス供給ノズル3から供給される低蒸気圧ガスの供給流量をL1、排気ダクト4に到達する当該低蒸気圧ガスの排気流量をL1’とし、成膜処理にて消費された成膜ガスの割合を反応効率E(%)とする。このとき、成膜処理にて消費された前記成膜ガスの量は、低蒸気圧ガスの供給流量L1と、低蒸気圧ガスの排気流量L1’と、の差分値より求めることができる。この考え方に基づき下記の式(1)で表される反応効率Eが10%以下となるようにウエハWの加熱温度を設定することにより、成膜ガスの流れ方向の下流側における成膜ガス不足を抑えつつ、回転テーブル2を直径方向に横切る領域に亘って成膜ガスを供給することができる。
E(%)={(L1-L1’)/L1}×100 …(1)
以上に説明した考え方に基づきポリイミドの成膜を行う本例の成膜装置の作用について説明する。図4A~図4Cは、本例に係る成膜装置における第1の成膜ガス、第2の成膜ガス及びパージガスを供給するタイミングを示すシーケンスの例を夫々示す。ここでは、図4Aに示すタイムチャートを例に説明する。
例えば図示しない外部の搬送機構により6枚のウエハWを回転テーブル2の各載置部24に載置し、ゲートバルブ16を閉じる。載置部24に載置されたウエハWは、ヒータ7によって所定の温度、例えば200℃に加熱される。次いで真空排気部50により排気口51を介して排気を行い、Nガス供給源52、62から供給されるNガスにより、真空容器10内の圧力(全圧)を、例えば50Pa(0.4Torr)に調節し、回転テーブル2を例えば10rpm~30rpmで回転させる。
次いで上述の全圧を維持しつつ、PMDAを含む第1の成膜ガスと、ODAを含む第2の成膜ガスとを、例えば夫々1.33Pa(0.01Torr)、1.46Pa(0.011Torr)の分圧で各々ガス供給ノズル3に供給する。これらの成膜ガスは、ガス供給ノズル3の上流側の導入管内で合流して混合され、例えば成膜阻害温度より高温の260℃に加熱された状態でガス供給ノズル3から吐出される。図4Aのタイムチャートに示すように、PMDA及びODAは、成膜処理の期間中、継続的に供給される。
ガス供給ノズル3から吐出された第1、第2の成膜ガスは、図7に示すように、ガス供給ノズル3と、回転テーブル2上のウエハWが公転移動する移動領域の外縁との間に設けられた突出壁部25に衝突してから、排気ダクト4側に流れる。このとき、成膜装置を上方から見ると図8に示すように成膜ガスは、突出壁部25に衝突したことにより、ガス供給ノズル3から見て左右方向に広げられ、回転テーブル2の上面に扇状に広がった後、排気ダクト4に流れる。これにより、ガス供給ノズル3から吐出された成膜ガスが、直線状に回転テーブル2を横切って、そのまま排気ダクト4に至る流れの形成を防ぎ、回転している回転テーブル2の上面の広い範囲に亘って効率的に混合ガスを供給することができる。
上述の動作により、回転テーブル2の中心Cの周りを公転している各ウエハWが、図8に示す扇状の成膜ガスの通流領域Rを繰り返し通過する。この結果、各ウエハWの表面に第1の成膜ガスに含まれるモノマーであるPMDAと、第2の成膜ガスに含まれるモノマーであるODAが各々吸着し、ウエハWの表面にてPMDAとODAとが反応してポリイミドとなり、当該ポリイミドを堆積させることにより成膜が行われる。
このとき既述のように実施の形態に係る成膜装置においては、第1、第2の成膜ガスの分圧P1と、低蒸気圧ガスの飽和蒸気圧P0との比であるP1/P0の値が0.1以下になるように設定している。この結果、低蒸気圧ガスの液化を防止し、精密な膜厚制御を行うことができる。
さらに第1、第2の成膜ガスと反応効率Eが10%以下となるようにウエハWの加熱温度を設定している。そのため、一旦、ウエハWに吸着した成膜ガスの一部を脱離させて、成膜ガスの流れの下流側に再供給することが可能となる。この結果、ガス供給ノズル3から供給された成膜ガスが回転テーブル2上で消費され切らずに十分な量の成膜ガスを排気ダクト4に到達させ、図8に示す通流領域Rの下流側に十分な成膜ガスを供給することができる。
ここで、図8に示した通流領域Rにおける成膜ガスの濃度分布は、ウエハWにポリイミドが形成されることに伴う成膜ガスの消費によって上流側から下流側に向かって徐々に成膜ガス濃度が減少する。このとき、ウエハWの加熱温度を適切に調節することにより、ガス供給ノズル3からの成膜ガスの吐出位置からの距離に対する、成膜ガスの濃度の変化を一次直線に近づけることができることが分かった(後述の図13、図14に示す予備実験参照)。そこで本例の成膜装置では、ウエハWの加熱温度を200℃に設定して第1、第2の成膜ガスを反応させている。
図9は、ある時点にて、成膜ガスの吐出方向(回転テーブル2の直径方向)に沿って見たウエハW(同図中、各ウエハWを識別する符号W1、W2を付してある)の縦断面を模式的に示している。成膜ガスの吐出位置からの距離に応じて、成膜ガスの濃度が一次直線に沿って次第に減少する分布を示すとき、成膜ガスの吸着量も同様の傾向を示す。図9には、このとき吸着した成膜ガスによって形成される膜厚分布を模式的に示してあるI(グレーで塗りつぶした膜F部分)。図9によれば、成膜ガスの吐出位置に近い領域では高濃度の成膜ガス供給により厚い膜が形成され、排気ダクト4側に近い領域では成膜ガス濃度が低下することによって、相対的に薄い膜が形成される一次直線で近似可能な膜厚分布となる。
次いで図10は、図9の状態から回転テーブルが180°回転した時点におけるウエハWの縦断面を模式的に示している。図10には、図9で形成された膜厚分布の上面側に、前記180°回転した時点で形成される膜Fの膜厚分布を積層して示してある(砂状のハッチで塗りつぶした膜F部分)。図9の時点と同様に、成膜ガスの吐出位置に近い領域では厚い膜が形成され、排気ダクト4側に近い領域では相対的に薄い膜が形成され、一次直線で近似可能な膜厚分布となる。
そして、図9、図10の各時点で形成される膜が、各々、一次直線で近似可能な膜厚分布となっているとき、これらの膜を積層すると、各ウエハWの面内、及び複数のウエハWの面間でほぼ均一な厚さを有する膜が形成される。
実際には、ウエハWの面内の各点は、図8に模式的に示す成膜ガスの通流領域Rを通過している期間中に、成膜ガスの吸着、ポリイミドの形成が時々刻々と進行する。そして、当該ポリイミドが堆積されることにより、通流領域Rを通過している時間や、各位置における成膜ガスの濃度に対応する厚さの膜Fが形成される。この期間中においても図9、図10を用いてモデル的に説明した膜厚分布を有する膜の堆積が繰り返し、継続的に行われることにより、例えば回転テーブル2の回転を停止した状態で成膜処理を行う場合と比較して、平坦な膜厚分布を有する膜Fの成膜を行うことができる。
また本例の成膜装置は、膜厚検出部14を備え、回転テーブル2の上面の中央部に設けた膜厚検出用ウエハ9の膜厚を検出することができる。図9、図10を用いて説明した、面内、及び面間で均一な厚さの膜Fが形成される作用は、膜厚検出用ウエハ9においても同様である。従って載置部24に載置されたウエハWに成膜される膜厚と、回転テーブル2の回転中心に設置した膜厚検出用ウエハ9に成膜される膜厚と、が等しくなる。このため、膜厚検出用ウエハ9に形成される膜の膜厚を検出することでウエハWに成膜された膜の膜厚を高精度で特定することができる。また回転テーブル2の中心の膜厚も同じことから、光学式の膜厚検出部14を、回転テーブル2が回転したときに、その位置が移動しない回転テーブル2の中心部上方の膜厚を検出するように設けることで、ウエハWに成膜された膜の膜厚を継続的にモニターすることができる。
またこのとき容器加熱部71により真空容器10をウエハWの加熱温度よりも高い成膜阻害温度に加熱している。このため、真空容器10の内面のほか、膜厚検出部14から照射する光を透過する透過窓13における膜物質の堆積を抑制することもできる。
なお、膜厚検出部は光学式のものを用いる場合に限定されない。例えば膜厚検出用ウエハ9に成膜された膜の重量を測定する重量計を膜厚検出部として用いてもよい。また膜検出用ウエハ9に代えて水晶振動子を設け、表面に膜が成膜されることによる水晶振動子の周波数変化により膜厚を検出するようにしてもよい。
以上に説明した動作に基づき、予め設定された膜厚の膜を成膜したら、成膜ガスの供給、回転テーブル2の回転、及びウエハWの加熱を停止し、搬入時とは反対手順にて成膜処理を終えたウエハWを搬出した後、次の成膜処理の開始を待つ。
このとき、次の成膜処理を開始する前に、例えば真空容器10内にOガスを供給すると共に、紫外線ランプ83により紫外線を照射する。これにより活性化したOガスを回転テーブル2の表面に供給し、載置部24以外のウエハWによって覆われていなかった領域に形成されたポリイミドの膜を分解する処理を行ってもよい。さらに回転テーブル2に形成された膜の分解は、予め設定された回数の成膜処理を行った後に行うようにしてもよい。
上述の実施の形態によれば、第1の成膜ガス及び第2の成膜ガス供給するガス供給ノズル3を、複数のウエハWが載置された回転テーブル2の外方側から径方向に向けて供給するように設けると共に、回転テーブルを挟んで、ガス供給ノズル3から成膜ガスが吐出される方向と対向する位置に排気ダクト4を設けて成膜を行う。この構成により、複数のウエハWに同時に成膜処理を行うことができるため生産性が向上する。また、回転テーブル2の外方側から径方向に第1の成膜ガス及び第2の成膜ガス供給しながらウエハWを公転させることでウエハWに成膜される膜の膜厚の面内均一性及び面間均一性が良好になる。
ここで図2、図3を用いて説明した例では、回転テーブル2の周縁部に、成膜ガスを広げるための被衝突部材25を設けているが、他の構成を採用してもよい。例えば図11に示すように、回転テーブル2が回転したときにウエハWが移動する移動領域と、ガス供給ノズル3と、の間に、真空容器10の天井面から下方側へ向けて突出するように被衝突部材26を設けてもよい。
さらにまた実施の形態に係る成膜装置を用いて形成する膜は、図12Aに示すようにアミノ基を備えたモノマーを含む成膜ガスとエポキシ基を備えたモノマーを含む成膜ガスとを反応させて、エポキシ結合を有する膜物質により形成してもよい。また図12Bに示すようにアミノ基を備えたモノマーを含む成膜ガスとイソシアネートを備えたモノマーを含む成膜ガスとにより尿素結合を有する膜物質から膜の形成を行ってもよい。あるいは図12Cに示すようにアミノ基を備えたモノマーを含む成膜ガスと、酸無水物であるモノマーを含む成膜ガスとによりイミド結合を有する膜物質から膜を形成してもよい。さらには、アルコールであるモノマーを含む成膜ガスとイソシアネートであるモノマーを含む成膜ガスとによるウレタン結合を有する膜物質や、アミノ基を備えたモノマーを含む成膜ガスと、カルボン酸であるモノマーを含む成膜ガスとによるアミド結合を有する膜物質から膜を形成してもよい。さらには共重合、2分子反応、3分子反応、あるいは3種混合により重合体を形成して膜を形成してもよい。
そして第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスは、イソシアネート基やアミノ基などの官能基が互いに一官能性であるモノマーのほか、二官能性以上のモノマー同士を互いに結合させて膜物質を形成するものであってもよい。さらに膜物質を成膜するためのモノマーの骨格構造としては、芳香族、脂環族、脂肪族や、芳香族及び脂肪族の結合体などを用いることができる。
また実施の形態の成膜装置においては、図4Aに記載の各成膜ガスの連続供給のほか、例えば図4Bに示すように第1の成膜ガス(同図中のPMDA)と、第2の成膜ガス(同図中のODA)と、を交互に供給するように構成してもよい。あるいは図4Cに示すように第1の成膜ガスの供給と、第2の成膜ガスの供給と、を1サイクル分実施するたびにパージガスを供給するように構成してもよい。さらに第1の成膜ガスを供給するガス供給部と第2の成膜ガスを供給するガス供給部とは、互いに独立して個別に設けてもよい。
この他、既述の紫外線照射部8により、回転テーブル2に載置されたウエハWに向けて紫外線を照射し、成膜された膜を改質してもよい。あるいは、紫外線照射部8に代えて回転テーブル2の表面に赤外線を照射する赤外線照射部を設け、熱によって回転テーブル2に付着した膜物質を除去する構成でも良い。またクリーニング用の照射部と、ウエハWの改質用の照射部と、をともに備えていてもよい。
さらに排気口41は、上面側から見て、ガス供給ノズル3から成膜ガスが供給される方向と交差する方向に広がるように設けられた構成に限られない。例えば、ガス供給ノズル3に設けられ、成膜ガスの吐出を行う既述のガス吐出口と対向する容器本体12の側壁面に排気口41を1つ設けてもよい。この他、ガス供給ノズル3側のガス吐出口を、成膜ガスが供給される方向と交差する方向に広がるように設けてもよい。
以上に検討したように、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
次に、図9、図10を用いて説明した成膜ガスの濃度分布が形成されることを確認するための予備実験を行った結果について説明する。図13に示すように、真空容器100内にウエハWが載置される載置台101を備え、載置台101にはヒータ102が埋設された枚葉式の成膜装置を予備実験に用いた。また真空容器100の側壁には、図1、図2に示した成膜装置と同様に、第1の成膜ガス(PMDA)及び第2の成膜ガス(ODA)を供給するガス供給ノズル3が設けられ、載置台101に載置されたウエハWの表面に向けて横方向に成膜ガスを供給できるように構成されている。一方載置台101を挟んで、ガス供給ノズル3から成膜ガスが吐出される方向と対向する位置には、排気部を成す排気口4aが設けられている。
このような成膜装置を用い、ウエハWの温度を140、160、180及び200℃に各々設定して成膜処理を行い、成膜ガスの吐出方向に伸びウエハWの中心を通る直線に沿った位置における、膜厚の分布を調べた。なお真空容器100内の圧力、第1、第2の成膜ガスの分圧については、図2、図3などを用いて説明した実施の形態に係る成膜装置と同様に設定し、これらの成膜ガスの供給シーケンスについては、図4Aのシーケンスを用いた。
図14は、ウエハWの加熱温度を140、160、180及び200℃の各々に設定したときの膜厚分布を示す特性図である。図14の横軸は、成膜ガスの吐出位置からの距離を示し、縦軸は各位置に成膜されたポリイミドの膜厚を示している。
図14に示すように、いずれの加熱温度においても、ウエハWに成膜される膜の膜厚は、ガス供給ノズル3からの距離が長くなるに従い減少していることが分かる。例えばウエハWの加熱温度が最も低い140℃のときには、ウエハWに成膜される膜の膜厚は、ガス供給ノズル3からの吐出位置に近い領域にて他の加熱温度よりも厚い膜が形成され、当該吐出位置からの距離が大きくなるに連れて、曲線を描くように急激に減少している。これは、図5を用いて説明したように、加熱温度が比較的低温の場合、ウエハWに吸着したモノマーが離脱する離脱量が少なくなるため、吐出位置に近い領域の膜が厚くなる一方、下流側に流れてくる成膜ガス中のモノマーの量が急激に減少し、これに伴って膜が薄くなっていると考えられる。
これに対してウエハWの加熱温度を例えば200℃に上げた場合には、吐出位置からの距離に対して、一次直線を描くように膜厚が減少している。これは、加熱温度が高温になるに連れて、ウエハWからのモノマーの離脱量が多くなるため、吐出位置に近い領域の膜が薄くなるためと考えられる。脱離したモノマーの一部は、成膜ガスの流れの下流側にてウエハWに再吸着するが、下流側の領域においてもモノマーの脱離量が多くなっているため、加熱温度を140℃に設定した場合と同程度の膜厚になっていると考えられる。
このようにウエハWの加熱温度を変化させることにより、ウエハWに成膜される膜の膜厚分布を変化させることができる。そして、また第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスとしてPMDA及びODAを用いる場合には、ウエハWの加熱温度を200℃程度に設定することで、成膜ガスの供給位置からの距離に対する膜厚が一次直線を描くように減少する膜厚分布を形成することが可能であることを確認できた。従って、回転テーブル2上にも同様の膜厚分布を形成し、当該回転テーブル2上に載置されたウエハWを公転させることにより、図9、図10を用いて説明したように面内、面間でより均一な膜厚分布を有する膜を成膜することができるといえる。
3 ガス供給ノズル
4 排気ダクト
2 回転テーブル
10 真空容器
7 ヒータ

Claims (13)

  1. 真空雰囲気が形成される処理容器と、
    前記処理容器内に設けられ、複数の基板を載置するための基板載置領域がその一面側に形成され、前記基板載置領域を回転軸周りに公転させるための回転機構を備えた回転テーブルと、
    前記基板載置領域に載置された基板を加熱する加熱機構と、
    前記処理容器に設けられ、前記加熱機構により加熱された基板の表面に吸着し、互いに反応して膜物質を形成するための成膜ガスである第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスを、前記回転テーブルの径方向に向けて供給するガス供給部と、
    前記回転テーブルを挟んで、前記ガス供給部から成膜ガスが吐出される方向と対向する位置に設けられた排気部と、
    前記ガス供給部と、前記回転テーブルを回転させたときに基板が移動する移動領域の外縁と、の間に設けられ、前記ガス供給部から供給される成膜ガスを衝突させて、回転テーブルの上面に成膜ガス広げるための被衝突部材と、を備えたことを特徴とする成膜装置。
  2. 前記被衝突部材は、前記回転テーブルの上面から上方へ向けて突出するように、当該回転テーブルの周方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項に記載の成膜装置。
  3. 前記被衝突部材は、処理容器の天井面から下方側へ向けて突出するように設けられていることを特徴とする請求項に記載の成膜装置。
  4. 真空雰囲気が形成される処理容器と、
    前記処理容器内に設けられ、複数の基板を載置するための基板載置領域がその一面側に形成され、前記基板載置領域を回転軸周りに公転させるための回転機構を備えた回転テーブルと、
    前記基板載置領域に載置された基板を加熱する加熱機構と、
    前記処理容器に設けられ、前記加熱機構により加熱された基板の表面に吸着し、互いに反応して膜物質を形成するための成膜ガスである第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスを、前記回転テーブルの径方向に向けて供給するガス供給部と、
    前記回転テーブルを挟んで、前記ガス供給部から成膜ガスが吐出される方向と対向する位置に設けられた排気部とを備え、
    前記第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスのうちの飽和蒸気圧が低い低蒸気圧ガスの飽和蒸気圧をP0、飽和蒸気圧が高い高蒸気圧ガスの飽和蒸気圧をP0’とし、前記低蒸気圧ガス及び高蒸気圧ガスの供給圧力である分圧を各々P1、P1’とすると、前記第1、第2の成膜ガスの各供給圧力はP1/P0が0.1以下、P1’/P0’が1以下であり且つP1よりも高い値になるように設定され、
    前記加熱機構は、供給された各成膜ガスに対する当該成膜ガスの消費量の割合である反応効率が10%以下となる温度に基板を加熱することを特徴とする成膜装置。
  5. 真空雰囲気が形成される処理容器と、
    前記処理容器内に設けられ、複数の基板を載置するための基板載置領域がその一面側に形成され、前記基板載置領域を回転軸周りに公転させるための回転機構を備えた回転テーブルと、
    前記基板載置領域に載置された基板を加熱する加熱機構と、
    前記処理容器に設けられ、前記加熱機構により加熱された基板の表面に吸着し、互いに反応して膜物質を形成するための成膜ガスである第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスを、前記回転テーブルの径方向に向けて供給するガス供給部と、
    前記回転テーブルを挟んで、前記ガス供給部から成膜ガスが吐出される方向と対向する位置に設けられた排気部と、
    前記加熱機構により加熱される基板の温度よりも高温であって、成膜ガスの吸着を阻害して、膜物質の形成を抑える成膜阻害温度に前記処理容器を加熱する容器加熱部と、を備えたことを特徴とする成膜装置。
  6. 前記処理容器の天井面側には、前記回転テーブル側に向けて、膜の処理を行うための光を照射する照射部を備えたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の成膜装置。
  7. 前記照射部は、前記ガス供給部を介して供給されたクリーニングガスを活性化して前記回転テーブルの表面に付着した膜のクリーニングを行うための紫外線照射部であることを特徴とする請求項に記載の成膜装置。
  8. 前記照射部は、前記膜を改質するための紫外線照射部であることを特徴とする請求項に記載の成膜装置。
  9. 前記排気部は、上面側から見て、前記ガス供給部から成膜ガスが供給される方向と交差する方向に広がるように設けられた排気口を備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の成膜装置。
  10. 前記回転テーブルの上面の中央部に形成される膜の膜厚を検出する膜厚検出部を備えたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の成膜装置。
  11. 前記膜厚検出部は、光学的に膜厚を検出する光学式の膜厚計であって、前記処理容器の天井面側に設けられた光透過窓を介して前記中央部に膜厚計測用の光を照射した結果に基づいて前記膜厚を検出することを特徴とする請求項10に記載の成膜装置。
  12. 真空雰囲気が形成される処理容器内に設けられ、回転テーブルの一面側に形成された複数の基板載置領域に基板を載置し、当該回転テーブルの回転軸周りに基板を公転させる工程と、
    次いで、前記基板載置領域に載置された基板を加熱すると共に、当該加熱された基板の表面に吸着し、互いに反応して膜物質を形成するための成膜ガスである第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスを、前記回転テーブルの径方向に向けて供給する工程と、
    前記成膜ガスを供給する工程と並行して、前記回転テーブルを挟んで、前記成膜ガスが供給される位置から前記径方向対向する位置にて、前記処理容器内の成膜ガスを排気する工程と、を含み、
    前記成膜ガスを供給する工程では、前記第1、第2の成膜ガスを供給する位置と、前記回転テーブルを回転させたときに基板が移動する移動領域の外縁と、の間に設けられた被衝突部材に前記成膜ガスを衝突させて、回転テーブルの上面に成膜ガス広げることを特徴とする成膜方法。
  13. 真空雰囲気が形成される処理容器内に設けられ、回転テーブルの一面側に形成された複数の基板載置領域に基板を載置し、当該回転テーブルの回転軸周りに基板を公転させる工程と、
    次いで、前記基板載置領域に載置された基板を加熱すると共に、当該加熱された基板の表面に吸着し、互いに反応して膜物質を形成するための成膜ガスである第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスを、前記回転テーブルの径方向に向けて供給する工程と、
    前記成膜ガスを供給する工程と並行して、前記回転テーブルを挟んで、前記成膜ガスが供給される位置から前記径方向に対向する位置にて、前記処理容器内の成膜ガスを排気する工程と、を含み、
    前記成膜ガスを供給する工程では、前記第1の成膜ガス及び第2の成膜ガスのうちの飽和蒸気圧が低い低蒸気圧ガスの飽和蒸気圧をP0、飽和蒸気圧が高い高蒸気圧ガスの飽和蒸気圧をP0’とし、前記低蒸気圧ガス及び高蒸気圧ガスの供給圧力である分圧を各々P1、P1’とすると、前記第1、第2の成膜ガスの各供給圧力はP1/P0が0.1以下、P1’/P0’が1以下であり且つP1よりも高い値になるように設定されることと、
    前記処理容器に供給された各成膜ガスに対する当該成膜ガスの消費量の割合である反応効率が10%以下となる温度に基板を加熱することと、を特徴とする成膜方法。
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