JP3729567B2 - 半導体製造装置のクリーニング方法,半導体ウエハのクリーニング方法、および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に係り、特に半導体製造装置の処理容器の内面あるいは半導体ウエハ表面の付着物を除去するクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造方法の熱CVD,プラズマCVD,ドライエッチングプロセスでは、各種ガスを製造装置内に導入し、ガスの気相反応及び表面反応を利用して成膜,エッチングを行う。これらのプロセスでは、ガス分子を堆積性能の高いラジカルに分解させているので、容器内壁にも付着性の高いラジカルが堆積する。製造装置内壁にこの様な堆積膜が付着すると、装置内部にパーティクルを発生させたり、付着物の剥離が生じることや、成膜,エッチング性能が経時的に劣化するので、定期的にこれらの付着物を除去する必要がある。
【0003】
これらの付着物を除去する方法としては、例えば、特開平4−155827 号公報,特開昭64−17857 号公報に記載されるような、ClF3 を用いた熱クリーニング法がある。この方法は、ClF3 ガスを加熱し、容器内のPoly−Si,金属, SiO2 を含む付着物を除去する方法で、短時間で、装置内へダメージを与えることなく装置内をクリーニング可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ClF3 を用いた熱クリーニング法においては、以下のような問題がある。付着物中に炭素が含まれる場合は、ClF3 の分解で生じるFラジカルと付着物中の炭素とが反応して、CF,CF2 およびCF3 が生じる。これらのフルオロカーボン(フッ化炭素)は、揮発性が低く、反応性が高い物質であるので、処理容器の内面や半導体ウエハ表面の付着物となる。したがって、付着物中の炭素を除去することが困難である。
【0005】
本発明の目的は、半導体製造装置の処理容器の内面の炭素を含む付着物を短時間で除去できる半導体製造装置のクリーニング方法,半導体ウエハ表面上の炭素を含む付着物を短時間で除去できる半導体ウエハのクリーニング方法、および半導体装置を効率良く製造できる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法の特徴は、クリーニング物質が、炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素、およびハロゲン元素を含み、前記処理容器内に導入されて、前記分子となる元素のラジカル、および前記ハロゲン元素を含むラジカルに分解され、前記処理容器の内面と、前記分子となる元素のラジカル、および前記ハロゲン元素を含むラジカルとが、接触することにある。
【0007】
クリーニング物質は、処理容器内で炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素のラジカル、およびハロゲン元素を含むラジカルに分解する。
【0008】
ハロゲン元素を含むラジカルは、処理容器の内面に付着している付着物の結合に寄与する電子を奪い、付着物を分解する。分解された付着物とハロゲン元素を含むラジカルとが化学的に結合して、ハロゲン化合物が生成される。このハロゲン化合物のうち、炭素元素を含まないハロゲン化合物は、揮発性を有するので、付着物外に容易に離脱する。生成されたハロゲン化合物のうち、炭素元素を含むハロゲン化合物の多くは、気化しにくいので付着物として処理容器の内面に留まる。
【0009】
付着物として留まっている炭素元素を含むハロゲン化合物は、炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素のラジカルによって、炭素元素を奪われる。炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素のラジカルは、奪った炭素元素と化学的に結合して炭素元素を含む揮発性を有する分子を生成する。この分子は処理容器の内面から容易に離脱する。炭素元素を失ったハロゲン化合物は、揮発性を有するので、半導体製造装置の処理容器の内面から離脱する。
【0010】
また、炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素のラジカルが、付着物中の炭素元素と直接に化学的に結合しても、炭素元素を含む揮発性を有する分子となり、離脱する。
【0011】
以上のように、炭素元素を含む付着物を短時間に半導体製造装置の処理容器の内面から除去することができる。
【0012】
請求項2の半導体ウエハのクリーニング方法の特徴は、クリーニング物質が、炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素、およびハロゲン元素を含み、前記処理容器内に導入されて、前記分子となる元素のラジカル、および前記ハロゲン元素を含むラジカルに分解され、前記半導体ウエハ表面と、前記分子となる元素のラジカル、および前記ハロゲン元素を含むラジカルとが、接触することにある。
【0013】
請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法と同様の作用が得られ、半導体ウエハ表面の炭素元素を含む付着物を短時間に半導体ウエハ表面から除去することができる。
【0014】
請求項3の半導体製造装置のクリーニング方法の特徴は、前記クリーニング物質が、酸素、およびハロゲン元素を含むことにある。
【0015】
酸素は、請求項1における炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素と同様の機能を持つ。酸素のラジカルが付着物中の炭素元素と化学的に結合することによって、揮発性が高いCO,CO2が生成される。CO,CO2は処理容器の内面から容易に離脱する。
【0016】
また、酸素と炭素の結合は、炭素とハロゲンとの結合よりも強い。このため、酸素のラジカルは、炭素元素を含むハロゲン化合物から炭素元素を奪って化学的に結合し、CO,CO2を生成する。CO,CO2は、上記のように容易に離脱する。
【0017】
付着物から離脱したCO,CO2 は、化学的に安定な物質であり、処理容器の内壁と反応しないので、処理容器の内壁に影響を与えずに炭素元素を含む付着物を除去することができる。その処理容器内に半導体ウエハが置かれている場合には、CO,CO2 は半導体ウエハの表面にも影響を与えない。
【0018】
請求項4の半導体ウエハのクリーニング方法の特徴は、前記クリーニング物質が、酸素、およびハロゲン元素を含むことにあり、請求項3と同様の作用が得られ、半導体ウエハ表面から付着物を除去することができる。
【0019】
また、請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法の特徴は、クリーニング物質が、OClFnおよびOBrFn(n=1,3,5,7)のうち少なくとも一種を含む物質であることにある。
【0020】
クリーニング物質中のOClFn(n=1,3,5,7)は、O,F,Cl,ClFおよびClF2 のラジカルに分解され、OBrFn(n=1,3,5,7)は、O,F,Br,BrF2およびBrF3のラジカルに分解される。
【0021】
ClF,ClF2,BrF2およびBrF3 のラジカルは、請求項1におけるクリーニング物質に含まれるハロゲン元素のラジカルと同様の機能を発揮する。従って、請求項1の方法と同様の作用を生じ、半導体製造装置の処理容器の内面から付着物を短時間に除去できる。
【0022】
請求項2の半導体ウエハのクリーニング方法の特徴は、クリーニング物質が、OClFnおよびOBrFn(n=1,3,5,7)のうち少なくとも一種を含む物質であることにある。この請求項2は、請求項1と同様の作用を生じる。
【0023】
請求項5の半導体製造装置のクリーニング方法の特徴は、前記処理容器内に前記クリーニング物質とClF3 を導入することにある。
【0024】
クリーニング物質中のClF3 は、F,Cl,ClFおよびClF2 のラジカルに分解される。このため、処理容器内のFおよびClのラジカルが増加する。増加したFおよびClのラジカルが、付着物の結合に寄与する電子を付着物から奪う。電子が奪われた付着物は早く分解し、ハロゲン化合物が増加する。
【0025】
従って、付着物中に含まれる炭素元素が少ない場合は、請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法と同様の作用が得られるとともに、炭素を含まないハロゲン化合物が増加し付着物から離脱するので、半導体製造装置の処理容器の内面から付着物をより早く除去することができる。
【0026】
請求項6の半導体ウエハのクリーニング方法の特徴は、前記処理容器内に前記クリーニング物質とClF3 を導入することにあり、請求項5の半導体製造装置のクリーニング方法と同様の作用が得られ、半導体ウエハ表面から付着物をより早く除去することができる。
【0027】
請求項7の半導体製造装置のクリーニング方法の特徴は、クリーニング物質が加熱されたことにある。
【0028】
クリーニング物質の温度が上昇することによってクリーニング物質がラジカルに早く分解するので、ラジカルの数が早く増加する。また、ラジカルの拡散も早くなり、ラジカルと付着物とが早く反応することができる。
【0029】
従って、請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法と同様の作用が得られ、半導体製造装置の処理容器の内面から付着物をより早く除去することができる。
【0030】
請求項8の半導体ウエハのクリーニング方法の特徴は、クリーニング物質が加熱されたことにあり、請求項7の半導体製造装置のクリーニング方法と同様の作用が得られ、請求項2の方法よりも早く半導体ウエハ表面から付着物を除去することができる。
【0031】
請求項9の半導体製造装置のクリーニング方法の特徴は、クリーニング物質が、炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素、およびハロゲン元素を含むOClFnおよびOBrFn ( n=1,3,5,7 ) のうち少なくとも一種を含み、前記処理容器内に導入されて、プラズマ状態にされ、前記処理容器の内面と前記プラズマ状態のクリーニング物質とが接触することにある。
【0032】
プラズマ内の電子とクリーニング物質とが衝突して、クリーニング物質がラジカルに早く分解するので、請求項7の半導体製造装置のクリーニング方法と同様の作用が得られる。
【0033】
請求項10の半導体ウエハのクリーニング方法の特徴は、クリーニング物質が、炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素、およびハロゲン元素を含むOClFnおよびOBrFn ( n=1,3,5,7 ) のうち少なくとも一種を含み、前記処理容器内に導入されて、プラズマ状態にされ、前記処理容器の内面と前記プラズマ状態のクリーニング物質とが接触することにある。
【0034】
プラズマ内の電子とクリーニング物質とが衝突して、クリーニング物質がラジカルに早く分解するので、請求項8の半導体ウエハのクリーニング方法と同様の作用が得られる。
【0035】
請求項11の半導体製造装置のクリーニング方法の特徴は、前記処理容器の内面に、紫外線,レーザー光、または放射光を照射することにあり、請求項7の半導体製造装置のクリーニング方法と同様の作用が得られる。
【0036】
請求項12の半導体ウエハのクリーニング方法の特徴は、半導体ウエハ表面に、紫外線,レーザー光、または放射光を照射することにあり、請求項8の半導体ウエハのクリーニング方法と同様の作用が得られる。
【0037】
請求項13の半導体装置の製造方法の特徴は、請求項1,3,5,7,9または11のクリーニング方法により付着物を除去された処理容器内で半導体装置を製造することにあり、処理容器の内面から剥離した付着物により半導体ウエハ表面が汚染されるのを防止するので、半導体装置を効率良く製造できる。
【0038】
請求項14の半導体装置の製造方法の特徴は、請求項2,4,6,8,10,または12のクリーニング方法により付着物を除去された半導体ウエハ上に半導体装置を製造することにあり、半導体ウエハ表面の付着物を除去することができるので、半導体装置を効率良く製造できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の第1の実施例を説明する。本実施例は、酸素とハロゲン元素を含むクリーニングガスに熱を加え、半導体処理容器の内壁または半導体ウエハの表面の炭素を含む付着物を除去する例である。
【0040】
図1に示す本実施例の半導体製造装置1は、加熱により気相化学反応を生じさせ、半導体ウエハ上の基板に薄膜を形成する薄膜製造装置である。
【0041】
半導体製造装置1は、半導体処理系10,半導体基板17に薄膜を形成するためのガスを供給する薄膜形成用ガス供給系20,容器内壁16および半導体基板17をクリーニングするためのガスを供給するクリーニング用ガス供給系30、および、処理容器11内の気体を排気する排気系40で構成される。
【0042】
半導体処理系10は、処理容器11,半導体基板17を載せるホルダー12、および処理容器11の外側に設けられたヒーター13を有する。ホルダー12は処理容器11内に設けられる。ヒーター13は、処理容器11全体を加熱する。ガス供給系20において、成膜用ガスが入ったボンベ21に接続されたガス輸送管26は、バルブ22,マスフローコントローラー23、およびバルブ24を順に接続する。ガス輸送管26は、処理容器11の壁を貫通し、ガス導入口14で処理容器11内の空間に接続される。
【0043】
クリーニング用ガス供給系30において、バルブ35が設置されたガス輸送管36は、ガス輸送管26に接続され、かつガス輸送管36aは、バルブ34a,マスフローコントローラー33a,バルブ32a、およびOClF3 ガスが入ったボンベ31aを順に接続する。ガス輸送管36bは、バルブ34b,マスフローコントローラー33b,バルブ32b、およびHeガスが入ったボンベ31bを順に接続する。ガス輸送管36cは、バルブ34c,マスフローコントローラー33c,バルブ32c、およびボンベ31cを順に接続する。ボンベ31cにはC4F8を充填する。
【0044】
排気系40において、ガス排気口15にて処理容器11内の空間に接続された排気管43は、排気ポンプ41、および気体から有害物質を除去する浄化装置 42に接続される。
【0045】
ホルダー12上の半導体基板17に薄膜の形成を行う場合、成膜用ガスをバルブ22およびマスフローコントローラー23にて流量調整し、バルブ24を開くことによって、ガス導入口14から処理容器11内に導入する。処理容器11の内圧は排気ポンプ41の駆動によって成膜に適切な圧力に保たれる。ヒーター 13が与える熱によって、成膜用のガスが分解または反応し、半導体基板17上に薄膜が形成される。
【0046】
このとき、容器内面16にも半導体基板17上に形成されたものと同じ薄膜が付着する。この付着物は、容器内面16から剥離して半導体基板17上に付着すると、半導体基板17上の薄膜の形成を阻害するので、度々、容器内面16の付着物を除去するクリーニングを行う必要がある。また、処理容器11内の機械摺動部からの塵や半導体基板17に付着していた不純物が原因で、容器内面16には様々な付着物が存在している。この付着物もクリーニングによって除去する必要がある。本実施例では、薄膜材料や炭素元素を含む付着物を除去する。
【0047】
半導体基板17に所定厚みの薄膜が形成されたとき、バルブ24を閉じて処理容器内への成膜用ガスの供給を停止する。半導体基板17は、処理容器11から取り出される。処理容器11内のクリーニングは、ホルダー12上に半導体基板17がない状態で行われる。処理容器11内に供給されるOClF3 ガスの量はバルブ32aおよびマスフローコントローラー33aで調整される。クリーニングガスOClF3 を希釈するためのHeガスの量は、バルブ32bおよびマスフローコントローラー33bで調整される。OClF3 およびHeガスは、バルブ34a,バルブ34bおよびバルブ35を開くことによって、ガス導入口14から、排気ポンプ41で適切な圧力に保たれた処理容器11内に導入される。 OClF3 ガスとHeガスのモル比率は1:1とする。
【0048】
ヒーター13が与える熱によって、処理容器11内に導かれたOClF3 ガスは、O,F,Cl,ClFおよびClF2 のラジカルに分解する。F,Cl, ClFおよびClF2 のラジカルは、付着物の化学的結合に寄与する電子を奪い、付着物を分解する。分解された付着物とハロゲン元素を含むラジカルとが化学的に結合することによって、ハロゲン化合物が生成される。ハロゲン化合物のうち、CF,CF2,CF3,CCl,CCl2,CCl3などの炭素元素を含むハロゲン化合物の多くは、気化しにくいので付着物として留まる。しかし、酸素と炭素の化学的結合は、炭素とハロゲンとの化学的結合よりも強いので、酸素のラジカルが炭素元素を含むハロゲン化合物から炭素元素を奪って化学的に結合するので、揮発性の高いCO,CO2が生成される。CO,CO2は、容器内面16から離脱する。酸素ラジカルは付着物中の炭素元素と化学的に結合することによってもCO,CO2 が生成される。
【0049】
酸素のラジカルと化学的に結合し炭素元素を失ったハロゲン化合物、および炭素元素を含まない分解物と結合したハロゲン化合物の多くは、揮発性を有するので、容器内面16から離脱する。
【0050】
上記各ラジカルとの化学反応によって生成され、容器内面16から離脱したハロゲン化合物、CO,CO2 は、排気ポンプ41により排気され、浄化装置42で取り除かれる。
【0051】
本実施例の半導体製造装置1においては、処理容器11が加熱されるので、容器内面16の付着物が分解されやすく、付着物を早く除去することができる。また、付着物から離脱したCO,CO2 は化学的に安定であるので、容器内面16に影響を与えずに付着物を除去することができる。
【0052】
半導体製造装置1を用いた半導体基板17のクリーニング例を説明する。
【0053】
この例は、半導体基板17上のフルオロカーボン(フッ化炭素)のエッチング残さを除去する場合である。クリーニングを行う半導体基板17は、予めC4F8を用いたドライエッチングにより、半導体基板17上にコンタクトホールが形成されているものである。この半導体基板17のコンタクトホールの側壁には、フルオロカーボンの0.1 ミクロン程度の厚さの残さ(エッチング残さ)が図2の様に付着している。
【0054】
この半導体基板17を処理容器11内へ納めてクリーニングを行うと、約10分でフルオロカーボンを除去することができた。ただし、処理容器11内の温度は、OClF3 が分解でき、かつ、半導体基板17が損傷しない温度にするとよい。本例では、処理容器11内の温度を処理容器11内だけをクリーニングする場合よりも100度ほど低くした。
【0055】
以上では、半導体基板17上のフルオロカーボンのクリーニングについて説明したが、容器内面16にフルオロカーボンが付着している場合にも、同様のクリーニングでフルオロカーボンを除去できる。
【0056】
(従来例ClF3 との比較)
本実施例で用いる酸素とハロゲン元素を含む種々のクリーニングガスについて、半導体基板17上の付着物を除去する速度(エッチングレート)を求め、ClF3のエッチングレートと比較する。
【0057】
初めに、OClF3 によるエッチングレートについて説明する。半導体基板 17に形成された、Poly−Si膜,SiN膜,SiO2 膜,WSi膜,フルオロカーボン膜(CとFの比率は1:2),a−C(アモルファスカーボン)膜、およびW膜毎のエッチングレートを図3に示す。図3は、温度による各膜のエッチングレートの違いを示している。また、同図には、ClF3 によるフルオロカーボン膜およびa−C膜のエッチングレートも示す。図3から、以下のことが判る。
【0058】
OClF3 によるフルオロカーボン膜およびa−C膜のエッチングレートは、ClF3 によるエッチングレートより一桁程度大きい。すなわち、除去にかかる時間が短く、効率良く除去できる。
【0059】
ただし、OClF3 を用いたクリーニングは、Poly−Si膜,SiN膜, SiO2 膜およびWSi膜をそれぞれ除去することができるが、ClF3 よりもやや時間がかかる。これは、OClF3 中の酸素がSiおよびWと結合して酸化物となり、エッチングを妨げるためである。OClF3 によるPoly−Si膜, SiN膜,SiO2 膜およびWSi膜のエッチングレートは、ClF3 によるよりも若干小さいことが知られている。
【0060】
次に、クリーニング物質であるOClF7,OClF5,OBrF3,OBrF5およびOBrF7 毎のエッチングレートについて説明する。
【0061】
図4は、各ガスに対するa−C膜の温度によるエッチングレートの変化を示している。また、同図には、OClF3およびClF3によるエッチングレートも示す。図4から、以下のことが判る。
【0062】
各種ガスによるエッチングレートは、OClF7>OClF5>OClF3 およびOBrF7>OBrF5>OBrF3>ClF3となる。すなわち、これらのクリーニング物質は、ClF3よりも、a−C膜を短時間で、効率良く除去できる。 また、フルオロカーボン膜(CとFの比率は1:2)についてもa−C膜と同様に、ClF3よりも短時間で、効率良く除去できる。
【0063】
これらのクリーニングガスのうちのOClF7によるPoly−Si膜,SiN膜 ,SiO2膜,WSi膜,フルオロカーボン膜(CとFの比率は1:2)およびW膜のエッチングレートは、ClF3に対するエッチングレートよりも大きい。半導体基板17の表面に形成されたこれらの膜はOClF7 を用いることによって短時間で効率良く除去できる。
【0064】
OClF5,OBrF3,OBrF5,OBrF7によるこれらの膜のエッチングレートはClF3よりも若干小さく、すなわち、ClF3よりもやや時間がかかるが、これらの膜を除去することができる。
【0065】
OClF7,OClF5,OBrF3,OBrF5,OBrF7 のクリーニング物質は、OClF3 の場合と同様に、ボンベ31aから半導体処理系10に供給され、クリーニングが行われる。ただし、エッチングレートが高いほど、すなわち反応性が高いほど、クリーニング物質の取り扱いは難しいので、付着物の種類や程度に合わせて、クリーニング物質を選択するとよい。
【0066】
OClFnおよびOBrFn(n=5,7)は、室温では反応性が非常に高く、バルブやガス輸送管等の導入機器を腐食させることがある。また、導入機器等の処理容器11よりも上流で化学反応が起こり、OClFnおよびOBrFn (n=5,7)の処理容器11内での反応性が劣化することがある。そこで、図5に示すように、クリーニング用ガス供給系30においてボンベやバルブなどを断熱材38で囲み、冷却装置39によって低温に保ち、クリーニング物質がクリーニング用ガス供給系30で反応を起こさないようにするとよい。
【0067】
また、クリーニング物質が室温で液状の場合は、図5のように導入口14に加熱装置37を設け、クリーニング物質を加熱し気化させて処理容器11内へ導入するとよい。
【0068】
また、反応性が高いクリーニング物質ほど、小さいエネルギーでラジカルに分解する。既に半導体装置が作られた半導体ウエハをクリーニングする場合など、低い温度で不純物を除去する必要があるときは、反応性が高いクリーニング物質、例えばOClFnおよびOBrFn(n=5,7)を用い、ヒーター13による加熱を抑えてクリーニングを行うと良い。
【0069】
以上では、半導体基板17上の付着物についてエッチングレートを比較したが、容器内面16の付着物についても同様の比較結果が得られる。
【0070】
(実施例1の効果)
本実施例の半導体製造装置1においてクリーニング物質として、OClF7, OClF5,OClF3,OBrF3,OBrF5、またはOBrF7 を用いることにより、ClF3 を用いた場合よりも、容器内面16または半導体ウエハの表面に付着したa−C膜を短時間で、効率良く除去できる。また、Poly−Si膜, Si−N膜,SiO2 膜,WSi膜,フルオロカーボン膜(CとFの比率は1:2),W膜を含む付着物も除去することができる。従って、容器内面16に付着している薄膜材料や炭素を含む付着物,半導体基板17上のフルオロカーボンのエッチング残さ等も除去することができる。
【0071】
また、プラズマを用いた場合は、クリーニングはプラズマ領域で行われ、プラズマ領域から遠く離れた所では付着物を除去できない。しかしながら、本実施例は、クリーニング物質をガスの状態で用いるので、処理容器の内面全域をクリーニングすることができ、処理容器内面の付着物をより少なくできる。
【0072】
また、半導体製造装置1において、本実施例で説明したようなクリーニングを行ってから半導体装置を製造すれば、付着物が処理容器内壁から剥離して半導体ウエハの表面に付着するのを防止でき、半導体装置を効率良く製造できる。
【0073】
(実施例2)
本発明の第2の実施例を説明する。本実施例は、OClF3 ガスとともに ClF3ガスを用いてクリーニングを行うものである。
【0074】
本実施例では、図1の半導体製造装置1のボンベ31cに、C4F8の代わりにClF3ガスを充填する。実施例1と同様にOClF3,He、およびClF3 を処理容器11内に導入してクリーニングを行う。
【0075】
ClF3は加熱されて、F,Cl,ClFおよびClF2のラジカルに分解する。実施例1の様に、処理容器11内のF,Cl,ClFおよびClF2 のラジカルが増加する。増加したFおよびClのラジカルが、付着物から付着物の結合に寄与する電子を奪い、付着物を早く分解し、ハロゲン化合物が増加する。
【0076】
実施例1と同様に、酸素のラジカルは、付着物および炭素元素を含むハロゲン化合物中の炭素元素と結合し、CO,CO2 分子となって離脱する。
【0077】
ここで、付着物中に多量に炭素元素が含まれていると、酸素のラジカルよりも、F,Cl,ClFおよびClF2 のラジカルが非常に多いために、炭素元素を含むハロゲン化合物が増加する。すなわち、CO,CO2 分子が離脱するよりも、付着物が増加して、付着物を除去することができない。従って、本実施例は、付着物中の炭素元素が少ない場合に有効である。
【0078】
付着物中に含まれる炭素元素が少ない場合は、炭素を含まないハロゲン化合物が増加し付着物から離脱するので、実施例1の場合よりも、早く付着物を除去することができる。
【0079】
本実施例によれば、酸素とハロゲンを含むクリーニング物質のみを用いた場合よりも、炭素元素を少量含む付着物を早く除去することができる。
【0080】
(実施例3)
本発明の第3の実施例を説明する。本実施例は、OClF3 ガスを用い、処理容器内に紫外線を照射しながらクリーニングを行うものである。
【0081】
図6に本実施例の半導体製造装置3を示す。
【0082】
ガス供給系20,クリーニング用ガス供給系30,排気系40の構成は、実施例1と同様であるが、ガス輸送管36c,バルブ34c,マスフローコントローラー33c,バルブ32c、およびボンベ31cは用いない。
【0083】
半導体処理系300は、上部壁の一部に透明な石英板301を有する処理容器311,石英板301の上方に配置された紫外線照射装置302および紫外線照射装置302用の電源303を備える。他の構成は実施例1の半導体処理系10と同様である。
【0084】
表面に予めa−C膜を形成しておいた半導体基板17を用いて、紫外線を照射した場合と照射しない場合とのa−C膜のエッチングレートを比較する。
【0085】
半導体基板17をホルダー12に載せて、実施例1と同様に流量比が1:1のOClF3 とHeを処理容器311内に導入する。更にヒーター13により加熱し、上部から、200nmの紫外線を1kwで照射した。
【0086】
本実施例におけるa−C膜のエッチングレートは、紫外線を照射しない実施例1の場合に比べ約1.5 倍に増加した。
【0087】
本実施例によれば、実施例1よりも、半導体基板17表面のa−C膜を短時間で、効率良く除去できる。
【0088】
また、本実施例では紫外線を照射したが、レーザー光または放射光を照射しても本実施例と同様にa−C膜を除去できる。
【0089】
表面にフルオロカーボン膜が形成された半導体基板17に対して処理容器311内で、同じように紫外線を照射してクリーニングを行った。この場合も、実施例1よりも短時間で効率よく半導体基板17上のフルオロカーボン膜を除去できる。
【0090】
(実施例4)
本発明の第4の実施例を説明する。本実施例は、マイクロ波によりOClF3をプラズマ状態にしてクリーニングを行うものである。
【0091】
図7に本実施例の半導体製造装置4を示す。
【0092】
ガス供給系20,クリーニング用ガス供給系30,排気系40構成は、実施例1と同様である。ボンベ21aは、エッチング用のC4F8ガスが充填され、ボンベ31cは、クリーニング用のO2 ガスが充填されている。
【0093】
半導体処理系400は、処理容器411,マイクロ波を発生するマグネトロン402、および処理容器411に取り付けられる導波管403を備える。マグネトロン用電源401は、マグネトロン402に接続される。処理容器411に取り付けられた石英板404は、導波管403内の空間と処理容器411内の空間隔離する。ヒーター13が処理容器411の外側に設けられる。電磁石405は、処理容器411の外側に配置されて、処理容器411内に磁界を発生させる。処理容器411内のホルダー412は、高周波電源406に接続される。導波管403は、上記マイクロ波を処理容器411内に導く。処理容器411は実施例1と同様に、ガス供給系20とクリーニング用ガス供給系30ガスに接続するガス導入口14と、排気系40に接続するガス排気口15を有する。
【0094】
ホルダー412上にエッチングを行う半導体基板17を載せ、処理容器411内にC4F8ガスを供給する。マイクロ波を処理容器411内に導くとともに、ホルダー412に高周波電圧を印加する。ヒーター13で容器内を加熱する。 C4F8はプラズマ化し、半導体基板17はプラズマエッチングされる。C4F8ガスの供給,マイクロ波の導入,高周波電圧の印加、およびヒーター13での加熱を停止して、エッチングを終了する。
【0095】
C4F8を用いてエッチングを行った後の容器内壁416には、フルオロカーボン膜(フッ化炭素膜)が付着している。
【0096】
エッチングを終了した後に、OClF3とHeに加え、O2ガス2cも処理容器11内に導入し、磁界とマイクロ波の印加によりプラズマを発生させる。
【0097】
プラズマ内の電子が、OClF3およびO2に衝突して、OClF3およびO2がラジカルに早く分解し、フルオロカーボン膜は、実施例1よりも早く除去される。
【0098】
本実施例によれば、O2またはOClF3を単独に用いるよりも、フルオロカーボン膜を早く除去できる。
【0099】
ただし、プラズマ領域から離れた所ではクリーニングの効果は小さいので、処理容器内全体にプラズマが広がるように、もしくは、プラズマが処理容器内を移動するように、マグネトロン402および電磁石405によって、マイクロ波と磁界の大きさを調整すると良い。
【0100】
次に、半導体製造装置4をクリーニングする他の例を説明する。この例は、エッチングによって生じた付着物が金属を含んでいる。エッチングガスは、上述したC4F8ガスの代わりにCl2とSF6ガスを用いる。ガス供給系20にCl2 ガスを充填したボンベ21aと、SF6 ガスを充填した他のボンベ(図示せず)を用意する。クリーニング用ガスは、OClF3 ガスとHeガスを用いる。ボンベ31cは用いない。
【0101】
Cl2とSF6ガスを用いてマイクロ波で半導体基板17上のTiW−Al− TiW(メタル)部分のプラズマエッチングを行った後、処理容器11の内部をEPMA解析(電子線照射時に発生する特性X線から含有元素を解析)する。このとき容器上部の容器内面には、Al,Cl,O,Ni,S,Fe,Cr,Cの元素から構成された物質が、ホルダー412周辺部の内壁には、Al,Cl,F,O,Ni,S,Ti,Cr,Fe,W,Cの元素から構成された物質が付着していた。これらの元素は、半導体基板上のメタル部分、エッチングガス,ステンレスの処理容器等から発生したものである。
【0102】
半導体基板17を取り出した処理容器11内に、流量比が1:1のOClF3ガスとHeガスを外部から導入して、プラズマ化せずにヒーター13により加熱して、クリーニングを行った。
【0103】
クリーニングの後、再びEPMA解析すると、処理容器411の上部内面およびホルダー412の内壁に、付着物はほとんど見られなかった。すなわち、金属を含む付着物を除去することができた。
【0104】
【発明の効果】
請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法によれば、炭素元素を含む付着物は分解され、クリーニング物質とともに揮発性を有する分子となって離脱するので、半導体製造装置の処理容器の内壁の表面から付着物を除去することができる。
【0105】
請求項2の半導体ウエハのクリーニング方法によれば、半導体ウエハ表面の炭素元素を含む付着物を短時間に半導体ウエハ表面から除去することができる。
【0106】
請求項3の半導体製造装置のクリーニング方法によれば、半導体ウエハ表面の炭素元素を含む付着物を短時間に半導体ウエハ表面から除去することができる。その際に付着物から離脱したCO,CO2 は、化学的に安定な物質であり、処理容器の内壁と反応しないので、処理容器の内壁に影響を与えずに炭素元素を含む付着物を除去することができる。その処理容器内に半導体ウエハが置かれている場合には、CO,CO2 は半導体ウエハの表面にも影響を与えない。請求項4の半導体ウエハのクリーニング方法も同様の作用効果を生じる。
【0107】
請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法によれば、半導体製造装置の処理容器の内面から付着物を短時間に除去できる。請求項2の半導体ウエハのクリーニング方法も同様の作用効果を生じる。
【0108】
請求項5の半導体製造装置のクリーニング方法によれば、付着物中に含まれる炭素元素が少ない場合は、請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法と同様の作用効果が得られるとともに、半導体製造装置の処理容器の内壁の表面から付着物をより早く除去することができる。請求項6の半導体ウエハのクリーニング方法も同様の作用効果を生じる。
【0109】
請求項7の半導体製造装置のクリーニング方法によれば、請求項1の方法よりも早く半導体製造装置の処理容器の内壁の表面から付着物を除去することができる。請求項9および11の方法も同様の作用効果を生じる。
【0110】
請求項8の半導体ウエハのクリーニング方法によれば、請求項2の方法よりも早く半導体ウエハ表面から付着物を除去することができる。請求項10および12の方法も同様の作用効果を生じる。
【0111】
請求項13の半導体装置の製造方法によれば、処理容器の内壁の表面から剥離した付着物により半導体ウエハ表面が汚染されるのを防止するので、半導体装置を効率良く製造できる。
【0112】
請求項14の半導体装置の製造方法によれば、半導体ウエハの表面の付着物を除去することができるので、半導体装置を効率良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体基板に薄膜を成膜する半導体製造装置1を示す図。
【図2】半導体基板上のコンタクトホールに残るエッチング残さを示す図。
【図3】OClF3による各種膜のエッチングレートを示す図。
【図4】OClF3,OClF5,OClF7,OBrF3,OBrF5,OBrF7によるアモルファスカーボン膜のエッチングレートを示す図。
【図5】反応性の高いガスを用いる場合の半導体製造装置1を示す図。
【図6】紫外線を照射する場合の半導体製造装置3を示す図。
【図7】クリーニング物質をプラズマ状態で用いる場合の半導体製造装置4を示す図。
【符号の説明】
1,3,4…半導体製造装置、10,300,400…半導体処理系、11,311,411…処理容器、12,412…ホルダー、13…ヒーター、14…ガス導入口、15…ガス排気口、16…容器内面、17…半導体基板、20…ガス供給系、21,31…ボンベ、22,24,32,34,35…バルブ、23,33…マスフローコントローラー、26,36…ガス輸送管、30…クリーニング用ガス供給系、37…加熱装置、38…断熱材、39…冷却装置、40…排気系、41…排気ポンプ、42…浄化装置、43…排気管、301,404…石英板、302…紫外線照射装置、303…電源、401…マグネトロン用電源、402…マグネトロン、403…導波管、405…電磁石、406…高周波電源。
Claims (14)
- 半導体製造装置の処理容器の内面の付着物を除去する半導体製造装置のクリーニング方法において、
炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素、およびハロゲン元素を含むOClFnおよびOBrFn ( n=1,3,5,7 ) のうち少なくとも一種を含むクリーニング物質を前記処理容器内に導入し、
前記クリーニング物質を、前記分子となる元素のラジカル、および前記ハロゲン元素を含むラジカルに分解し、
前記分子となる元素のラジカル、および前記ハロゲン元素を含むラジカルを、前記処理容器の内面に接触させることを特徴とする半導体製造装置のクリーニング方法。 - 半導体製造装置の処理容器内に配置された半導体ウエハ表面の付着物を除去する半導体ウエハのクリーニング方法において、
炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素、およびハロゲン元素を含むOClFnおよびOBrFn ( n=1,3,5,7 ) のうち少なくとも一種を含むクリーニング物質を前記処理容器内に導入し、
前記クリーニング物質を前記分子となる元素のラジカル、および前記ハロゲン元素を含むラジカルに分解し、
前記分子となる元素のラジカル、および前記ハロゲン元素を含むラジカルを前記半導体ウエハ表面に接触させることを特徴とする半導体ウエハのクリーニング方法。 - 前記分子となる元素は、酸素であることを特徴とする請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法。
- 前記分子となる元素は、酸素であることを特徴とする請求項2の半導体ウエハのクリーニング方法。
- 前記クリーニング物質とともに、ClF3 を前記処理容器内に導入することを特徴とする請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法。
- 前記クリーニング物質とともに、ClF3 を前記処理容器内に導入することを特徴とする請求項2の半導体ウエハのクリーニング方法。
- 前記クリーニング物質は加熱されたことを特徴とする請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法。
- 前記クリーニング物質は加熱されたことを特徴とする請求項2の半導体ウエハのクリーニング方法。
- 半導体製造装置の処理容器の内面の付着物を除去する半導体製造装置のクリーニング方法において、
炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素、およびハロゲン元素を含むOClFnおよびOBrFn ( n=1,3,5,7 ) のうち少なくとも一種を含むクリーニング物質を前記処理容器内に導入し、
前記クリーニング物質をプラズマ状態にし、
前記プラズマ状態のクリーニング物質を前記処理容器の内面に接触させることを特徴とする半導体製造装置のクリーニング方法。 - 半導体製造装置の処理容器内に配置された半導体ウエハ表面の付着物を除去する半導体ウエハのクリーニング方法において、
炭素元素と結合すると揮発性を有する分子となる元素、およびハロゲン元素を含むOClFnおよびOBrFn ( n=1,3,5,7 ) のうち少なくとも一種を含むクリーニング物質を前記処理容器内に導入し、
前記クリーニング物質をプラズマ状態にし、
前記プラズマ状態のクリーニング物質を前記半導体ウエハ表面に接触させることを特徴とする半導体ウエハのクリーニング方法。 - 前記処理容器の内面に、紫外線,レーザー光、または放射光を照射することを特徴とする請求項1の半導体製造装置のクリーニング方法。
- 前記半導体ウエハ表面に、紫外線,レーザー光、または放射光を照射することを特徴とする請求項2の半導体ウエハのクリーニング方法。
- 半導体製造装置の処理容器内で半導体装置を製造する半導体装置の製造方法において、
前記処理容器は、請求項1,3,5,7,9または11の半導体製造装置のクリーニング方法により付着物を除去されたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項2,4,6,8,10、または12の半導体ウエハのクリーニング方法により付着物を除去された半導体ウエハ上に半導体装置を製造することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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