JP7041795B1 - めっき装置のメンテナンス方法 - Google Patents

めっき装置のメンテナンス方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7041795B1
JP7041795B1 JP2022507852A JP2022507852A JP7041795B1 JP 7041795 B1 JP7041795 B1 JP 7041795B1 JP 2022507852 A JP2022507852 A JP 2022507852A JP 2022507852 A JP2022507852 A JP 2022507852A JP 7041795 B1 JP7041795 B1 JP 7041795B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
cathode
tank
anode
plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022507852A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2023119347A1 (ja
Inventor
正輝 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Application granted granted Critical
Publication of JP7041795B1 publication Critical patent/JP7041795B1/ja
Publication of JPWO2023119347A1 publication Critical patent/JPWO2023119347A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D17/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells for electrolytic coating
    • C25D17/02Tanks; Installations therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D17/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells for electrolytic coating
    • C25D17/10Electrodes, e.g. composition, counter electrode
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D21/00Processes for servicing or operating cells for electrolytic coating
    • C25D21/06Filtering particles other than ions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D21/00Processes for servicing or operating cells for electrolytic coating
    • C25D21/12Process control or regulation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

めっき槽の内部に配置された膜の変形を抑制することができる技術を提供する。めっき装置のメンテナンス方法は、アノード室のアノード液をアノード液タンクに戻した後にアノード液タンクとアノード室との間でアノード液を循環させること(ステップS10e)、及び、カソード室のカソード液をカソード液タンクに戻した後であって、アノード液タンクとアノード室との間におけるアノード液の循環が開始された後に、カソード液タンクとカソード室との間でカソード液を循環させること(ステップS10f)、を含む。

Description

本発明はめっき装置のメンテナンス方法に関する。
従来、基板にめっき処理を施すめっき装置として、いわゆるカップ式のめっき装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。このようなめっき装置は、めっき槽を有している。このめっき槽の内部は、膜によって、膜よりも下方のアノード室と膜よりも上方のカソード室とに区画されている。アノード室には、アノードが配置され、カソード室には、カソードとしての基板が配置される。また、基板にめっき皮膜を形成するめっき処理時においては、アノード液タンクに貯留されたアノード液(めっき液)をアノード液タンクとアノード室との間で循環させ、カソード液タンクに貯留されたカソード液(めっき液)を、カソード液タンクとカソード室との間で循環させている。
特開2008-19496号公報 米国特許第6821407号明細書
ところで、上述したような、カップ式のめっき装置において、例えば、基板へのめっき処理が実行されていない場合に、めっき装置のメンテナンスが行われる場合がある。具体的には、このめっき装置のメンテナンスにおいて、例えば、めっき槽のアノード室に残存するアノード液をアノード液タンクに戻して、アノード液タンクとアノード室との間でアノード液を循環させたり、めっき槽のカソード室に残存するカソード液をカソード液タンクに戻して、カソード液タンクとカソード室との間でカソード液を循環させたりする。しかしながら、このようなめっき装置のメンテナンスは、めっき槽の内部に配置された膜の変形を抑制するという観点において、改善の余地があった。
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、めっき槽の内部に配置された膜の変形を抑制することができる技術を提供することを目的の一つとする。
(態様1)
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るめっき装置のメンテナンス方法は、めっき槽の内部における膜よりも下方に区画されたアノード室に残存するアノード液を、アノード液を貯留するためのアノード液タンクに戻すこと、前記めっき槽の内部における前記膜よりも上方に区画されたカソード室に残存するカソード液を、カソード液を貯留するためのカソード液タンクに戻すこと、前記アノード室に残存するアノード液を前記アノード液タンクに戻した後に、前記アノード液タンクと前記アノード室との間でアノード液を循環させること、及び、前記カソード室に残存するカソード液を前記カソード液タンクに戻した後であって、前記アノード液タンクと前記アノード室との間におけるアノード液の循環が開始された後に、前記カソード液タンクと前記カソード室との間でカソード液を循環させること、を含む。
この態様によれば、アノード液タンクとアノード室との間でアノード液を循環させることが、カソード液タンクとカソード室との間のカソード液を循環させることよりも先に開始されるので、アノード室の圧力上昇をカソード室の圧力上昇よりも先に開始させることができる。これにより、例えば、カソード液の循環がアノード液の循環よりも先に行われて、カソード室の圧力上昇がアノード室の圧力上昇よりも先に開始される場合に比較して、めっき槽の内部に配置された膜がカソード室の圧力によって下方に変形することを抑制することができる。
(態様2)
上記の態様1は、前記アノード液タンクに貯留されたアノード液の液面レベルが予め設定された所定レベル未満である場合に、前記アノード液タンクに貯留されたアノード液の液面レベルが当該所定レベル以上になるように、アノード液供給装置から供給されたアノード液を前記アノード液タンクに補給すること、をさらに含んでいてもよい。
(態様3)
上記の態様2において、前記アノード液タンクと前記アノード室との間でアノード液を循環させることは、前記アノード室に残存するアノード液を前記アノード液タンクに戻した後であって、且つ、前記アノード液タンクに貯留されたアノード液の液面レベルが前記所定レベル以上である場合に、実行されてもよい。
(態様4)
上記の態様1~3のいずれか1態様は、前記カソード液タンクに貯留されたカソード液の液面レベルが予め設定された所定レベル未満である場合に、前記カソード液タンクに貯留されたカソード液の液面レベルが当該所定レベル以上になるように、カソード液供給装置から供給されたカソード液を前記カソード液タンクに補給すること、をさらに含んでいてもよい。
(態様5)
上記の態様4は、前記カソード液タンクに貯留されたカソード液の液面レベルが前記所定レベル以上である場合に、前記カソード液タンクに貯留されたカソード液を前記カソード室をバイパスさせて流通させた後に前記カソード液タンクに戻すことを、前記カソード液タンクと前記カソード室との間でカソード液を循環させることの前に、さらに含んでいてもよい。
この態様によれば、カソード液をカソード室をバイパスさせて流通させた後にカソード液タンクに戻すことによって、カソード液に含まれる気泡の量を低減させることができる。これにより、この後に行われる、カソード液タンクとカソード室との間におけるカソード液の循環時に、カソード室に供給されるカソード液に含まれる気泡の量を低減させることができる。
(態様6)
上記の態様1~5のいずれか1態様において、前記アノード液タンクと前記アノード室との間でアノード液を循環させることは、前アノード液タンクから前記アノード室に向けて流通するアノード液の温度を、温調器によって、所定の温度範囲内に調整することを含んでいてもよい。
この態様によれば、アノード液タンクからアノード室に向けて流通するアノード液の温度を早期に所定の温度範囲内にすることができる。
(態様7)
上記の態様1~6のいずれか1態様において、前記カソード液タンクと前記カソード室との間でカソード液を循環させることは、前記カソード液タンクから前記カソード室に向けて流通するカソード液の温度を、温調器によって、所定の温度範囲内に調整することを含んでいてもよい。
この態様によれば、カソード液タンクからカソード室に向けて流通するカソード液の温度を早期に所定の温度範囲内にすることができる。
実施形態に係るめっき装置の全体構成を示す斜視図である。 実施形態に係るめっき装置の全体構成を示す平面図である。 実施形態に係るめっきモジュールの1つのめっき槽の周辺構成を模式的に示す図である。 実施形態に係る1つのめっきモジュールの液体流通構成を示す模式図である。 実施形態に係るめっきモジュールにおける液体の流通態様の一例を説明するためのフロー図である。 実施形態に係る薬液準備処理の詳細を説明するためのフロー図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図面は、特徴の理解を容易にするために模式的に図示されており、各構成要素の寸法比率等は実際のものと同じであるとは限らない。また、いくつかの図面には、参考用として、X-Y-Zの直交座標が図示されている。この直交座標のうち、Z方向は上方に相当し、-Z方向は下方(重力が作用する方向)に相当する。
図1は、本実施形態のめっき装置1000の全体構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態のめっき装置1000の全体構成を示す平面図である。図1及び図2に示すように、めっき装置1000は、ロードポート100、搬送ロボット110、アライナ120、プリウェットモジュール200、プリソークモジュール300、めっきモジュール400、洗浄モジュール500、スピンリンスドライヤ600、搬送装置700、及び、制御モジュール800を備える。
ロードポート100は、めっき装置1000に図示していないFOUPなどのカセットに収容された基板を搬入したり、めっき装置1000からカセットに基板を搬出するためのモジュールである。本実施形態では4台のロードポート100が水平方向に並べて配置されているが、ロードポート100の数及び配置は任意である。搬送ロボット110は、基板を搬送するためのロボットであり、ロードポート100、アライナ120、プリウェットモジュール200及びスピンリンスドライヤ600の間で基板を受け渡すように構成される。搬送ロボット110及び搬送装置700は、搬送ロボット110と搬送装置700との間で基板を受け渡す際には、仮置き台(図示せず)を介して基板の受け渡しを行うことができる。
アライナ120は、基板のオリエンテーションフラットやノッチなどの位置を所定の方向に合わせるためのモジュールである。本実施形態では2台のアライナ120が水平方向に並べて配置されているが、アライナ120の数及び配置は任意である。プリウェットモジュール200は、めっき処理前の基板の被めっき面を純水または脱気水などの処理液で濡らすことで、基板表面に形成されたパターン内部の空気を処理液に置換する。プリウェットモジュール200は、めっき時にパターン内部の処理液をめっき液に置換することでパターン内部にめっき液を供給しやすくするプリウェット処理を施すように構成される。本実施形態では2台のプリウェットモジュール200が上下方向に並べて配置されているが、プリウェットモジュール200の数及び配置は任意である。
プリソークモジュール300は、例えばめっき処理前の基板の被めっき面に形成したシード層表面等に存在する電気抵抗の大きい酸化膜を硫酸や塩酸等の処理液でエッチング除去してめっき下地表面を洗浄または活性化するプリソーク処理を施すように構成される。本実施形態では2台のプリソークモジュール300が上下方向に並べて配置されているが、プリソークモジュール300の数及び配置は任意である。めっきモジュール400は、基板にめっき処理を施す。本実施形態では、上下方向に3台かつ水平方向に4台並べて配置された12台のめっきモジュール400のセットが2つあり、合計24台のめっきモジュール400が設けられているが、めっきモジュール400の数及び配置は任意である。
洗浄モジュール500は、めっき処理後の基板に残るめっき液等を除去するために基板に洗浄処理を施すように構成される。本実施形態では2台の洗浄モジュール500が上下方向に並べて配置されているが、洗浄モジュール500の数及び配置は任意である。スピンリンスドライヤ600は、洗浄処理後の基板を高速回転させて乾燥させるためのモジュールである。本実施形態では2台のスピンリンスドライヤ600が上下方向に並べて配置されているが、スピンリンスドライヤ600の数及び配置は任意である。搬送装置700は、めっき装置1000内の複数のモジュール間で基板を搬送するための装置である。制御モジュール800は、めっき装置1000の複数のモジュールを制御するように構成され、例えばオペレータとの間の入出力インターフェースを備える一般的なコンピュータまたは専用コンピュータから構成することができる。
めっき装置1000による一連のめっき処理の一例を説明する。まず、ロードポート100にカセットに収容された基板が搬入される。続いて、搬送ロボット110は、ロードポート100のカセットから基板を取り出し、アライナ120に基板を搬送する。アライナ120は、基板のオリエンテーションフラットやノッチなどの位置を所定の方向に合わせる。搬送ロボット110は、アライナ120で方向を合わせた基板をプリウェットモジュール200へ受け渡す。
プリウェットモジュール200は、基板にプリウェット処理を施す。搬送装置700は、プリウェット処理が施された基板をプリソークモジュール300へ搬送する。プリソークモジュール300は、基板にプリソーク処理を施す。搬送装置700は、プリソーク処理が施された基板をめっきモジュール400へ搬送する。めっきモジュール400は、基板にめっき処理を施す。
搬送装置700は、めっき処理が施された基板を洗浄モジュール500へ搬送する。洗浄モジュール500は、基板に洗浄処理を施す。搬送装置700は、洗浄処理が施された基板をスピンリンスドライヤ600へ搬送する。スピンリンスドライヤ600は、基板に乾燥処理を施す。搬送ロボット110は、スピンリンスドライヤ600から基板を受け取り、乾燥処理を施した基板をロードポート100のカセットへ搬送する。最後に、ロードポート100から基板を収容したカセットが搬出される。
なお、図1や図2で説明しためっき装置1000の構成は、一例に過ぎず、めっき装置1000の構成は、図1や図2の構成に限定されるものではない。
続いて、めっきモジュール400について説明する。なお、本実施形態に係るめっき装置1000が有する複数のめっきモジュール400は同様の構成を有しているので、1つのめっきモジュール400について説明する。
図3は、本実施形態に係るめっき装置1000におけるめっきモジュール400の1つのめっき槽10の周辺構成を模式的に示す図である。本実施形態に係るめっき装置1000は、カップ式のめっき装置である。本実施形態に係るめっき装置1000のめっきモジュール400は、めっき槽10と、基板ホルダ20と、回転機構22と、昇降機構24とを備えている。
なお、本実施形態において、1つのめっきモジュール400は複数のめっき槽10を備えている。複数のめっき槽10の個数は2以上であればよく、その具体的な個数は特に限定されるものではない。本実施形態では、一例として、1つのめっきモジュール400は4つのめっき槽10を備えている(後述する図4参照)。
図3に例示するように、めっき槽10は、上方に開口を有する有底の容器によって構成されている。具体的には、めっき槽10は、底壁10aと、この底壁10aの外縁から上方に延在する外周壁10bとを有しており、この外周壁10bの上部が開口している。なお、めっき槽10の外周壁10bの形状は特に限定されるものではないが、本実施形態に係る外周壁10bは、一例として円筒形状を有している。めっき槽10の内部には、めっき液Psが貯留されている。めっき槽10の外周壁10bの外側には、外周壁10bの上端からオーバーフローしためっき液Psを貯留するためのオーバーフロー槽19が配置されている。
めっき液Psとしては、めっき皮膜を構成する金属元素のイオンを含む溶液であればよく、その具体例は特に限定されるものではない。本実施形態においては、めっき処理の一例として、銅めっき処理を用いており、めっき液Psの一例として、硫酸銅溶液を用いている。
また、本実施形態において、めっき液Psには所定のめっき添加剤が含まれている。この所定のめっき添加剤の具体例として、本実施形態では、「非イオン系のめっき添加剤」が用いられている。なお、非イオン系のめっき添加剤とは、めっき液Ps中においてイオン性を示さない添加剤を意味している。
めっき槽10の内部には、アノード13が配置されている。また、アノード13は、水平方向に延在するように配置されている。アノード13の具体的な種類は特に限定されるものではなく、不溶性アノードであってもよく、可溶性アノードであってもよい。本実施形態では、アノード13の一例として、不溶性アノードを用いている。この不溶性アノードの具体的な種類は、特に限定されるものではなく、白金や酸化イリジウム等を用いることができる。
めっき槽10の内部における後述するカソード室12には、イオン抵抗体14が配置されている。具体的には、イオン抵抗体14は、カソード室12における後述する膜40よりも上方、且つ、基板Wfよりも下方の箇所に設けられている。イオン抵抗体14は、カソード室12におけるイオンの移動の抵抗となり得る部材であり、アノード13と基板Wfとの間に形成される電場の均一化を図るために設けられている。
本実施形態に係るイオン抵抗体14は、イオン抵抗体14の下面と上面とを貫通するように設けられた複数の貫通孔15を有する板部材によって構成されている。この複数の貫通孔15は、イオン抵抗体14の孔形成エリア(これは、本実施形態では、一例として、上面視で円形のエリアである)に設けられている。イオン抵抗体14の具体的な材質は特に限定されるものではないが、本実施形態においては一例として、ポリエーテルエーテルケトン等の樹脂を用いている。
めっきモジュール400がイオン抵抗体14を有することで、基板Wfに形成されるめっき皮膜(めっき層)の膜厚の均一化を図ることができる。但し、このイオン抵抗体14は、本実施形態に必須の部材ではなく、めっきモジュール400は、イオン抵抗体14を備えていない構成とすることもできる。
めっき槽10の内部には、膜40が配置されている。めっき槽10の内部は、膜40によって、膜40よりも下方のアノード室11と、膜40よりも上方のカソード室12とに区画されている。前述したアノード13はアノード室11に配置されており、イオン抵抗体14はカソード室12に配置されている。また、基板Wfへのめっき処理時において、基板Wfはカソード室12に配置される。
なお、本実施形態において、アノード室11に供給されるめっき液Psを「アノード液」と称し、カソード室12に供給されるめっき液Psを「カソード液」と称する。
膜40は、めっき液Psに含まれるイオン種(これは金属イオンを含んでいる)が膜40を通過することを許容しつつ、めっき液Psに含まれる非イオン系のめっき添加剤が膜40を通過することを抑制するように構成された膜である。具体的には、膜40は、複数の微細な孔(微細孔)を有している(この微細孔の図示は省略されている)。この複数の孔の平均的な直径はナノメートルサイズ(すなわち、1nm以上999nm以下のサイズ)である。これにより、金属イオンを含むイオン種(これはナノメートルサイズである)が膜40の複数の微細孔を通過することは許容される一方で、非イオン系のめっき添加剤(これは、ナノメートルサイズよりも大きい)が膜40の複数の微細孔を通過することは抑制されている。このような膜40としては、例えば、イオン交換膜を用いることができる。
本実施形態のように、めっきモジュール400が膜40を備えることで、カソード室12のカソード液に含まれる非イオン系のめっき添加剤がアノード室11へ移動することを抑制できる。これにより、カソード室12のめっき添加剤の消耗量の低減を図ることができる。
なお、膜40は、図3に例示するように、水平方向に対して傾斜した傾斜部位41を備えていてもよい。具体的には、図3に例示する膜40の傾斜部位41は、水平方向に対して傾斜するとともに、めっき槽10の中央側からめっき槽10の外周壁10bの側に向かうに従って上方に位置するように傾斜している。また、図3に例示する膜40は、一例として、正面視で「V字状」の外観形状を有している。
但し、膜40の構成は上記の構成に限定されるものではない。例えば、膜40は、傾斜部位41を備えておらず、全体的に水平方向に延在していてもよい。
基板ホルダ20は、カソードとしての基板Wfを、基板Wfの被めっき面(下面)がアノード13に対向するように保持している。基板ホルダ20は、回転機構22に接続されている。回転機構22は、基板ホルダ20を回転させるための機構である。回転機構22は、昇降機構24に接続されている。昇降機構24は、上下方向に延在する支柱26によって支持されている。昇降機構24は、基板ホルダ20及び回転機構22を昇降させるための機構である。回転機構22及び昇降機構24の動作は、制御モジュール800によって制御されている。なお、基板Wf及びアノード13は、通電装置(図示せず)と電気的に接続されている。通電装置は、めっき処理の実行時に、基板Wfとアノード13との間に電気を流すための装置である。
めっき槽10には、アノード室11にアノード液を供給するためのアノード室用供給口16aと、アノード室11からアノード液を排出するためのアノード室用排出口16bと、が設けられている。本実施形態に係るアノード室用供給口16aは、一例として、めっき槽10の底壁10aに配置されている。アノード室用排出口16bは、一例として、めっき槽10の外周壁10bに配置されている。また、アノード室用排出口16bは、一例として、めっき槽10の2箇所に設けられている。
また、めっき槽10には、カソード室12用の供給・ドレイン口17が設けられている。供給・ドレイン口17は、「カソード液用の供給口」と「カソード液用のドレイン口」とが合体したものである。
すなわち、カソード室12にカソード液を供給する際には、この供給・ドレイン口17は「カソード液用の供給口」として機能して、この供給・ドレイン口17からカソード液がカソード室12に供給される。一方、カソード室12からカソード液を排出して、例えばカソード室12のカソード液を空にする際には、この供給・ドレイン口17は、「カソード液用のドレイン口」として機能して、この供給・ドレイン口17からカソード液が排出される。
なお、供給・ドレイン口17の構成は上記の構成に限定されるものではない。他の一例を挙げると、めっきモジュール400は、供給・ドレイン口17に代えて、「カソード液用の供給口」、及び、「カソード液用のドレイン口」を、個別に備えていてもよい。
本実施形態に係る供給・ドレイン口17は、一例として、カソード室12の底部(底面)から供給・ドレイン口17までの距離が例えば20mm以下になるように、めっき槽10の外周壁10bに配置されている。
オーバーフロー槽19には、カソード室12からオーバーフローして、オーバーフロー槽19に貯留されためっき液Ps(カソード液)をオーバーフロー槽19の外部に排出するためのオーバーフロー槽用排出口18が設けられている。
めっき槽10には、アノード室11の圧力(Pa)を検出するための圧力計80aと、カソード室12の圧力(Pa)を検出するための圧力計80bと、が配置されている。圧力計80a及び圧力計80bの検出結果は、制御モジュール800に伝えられる。
制御モジュール800は、プロセッサ801と、非一時的な記憶装置802とを備えている。記憶装置802には、プログラムやデータ等が記憶されている。制御モジュール800においては、プロセッサ801が記憶装置802に記憶されたプログラムの指令に基づいて、めっき装置1000の動作を制御する。
基板Wfへのめっき処理を実行する際には、まず、回転機構22が基板ホルダ20を回転させるとともに、昇降機構24が基板ホルダ20を下方に移動させて、基板Wfをめっき槽10のめっき液Ps(カソード室12のカソード液)に浸漬させる。次いで、通電装置によって、アノード13と基板Wfとの間に電気が流される。これにより、基板Wfの被めっき面に、めっき皮膜が形成される。
図4は、1つのめっきモジュール400の液体流通構成を示す模式図である。図4に示すように、めっきモジュール400は、タンク50,51と、ポンプ52a,52bと、温調器53a,53bと、フィルター54と、アノード液供給装置57aと、カソード液供給装置57bと、添加剤供給装置57cと、金属イオン供給装置57dと、複数の流路(流路70a~70g4)と、複数のバルブ(バルブ75a~75o)と、複数の流路切換えバルブ(流路切換えバルブ77a~77d等)と、を備えている。
なお、本実施形態では、一例として、1組のタンク50及びタンク51に対して、4つのめっき槽10(#1~#4のめっき槽10)が適用されている。すなわち、本実施形態において、1組のタンク50及びタンク51に流路を介して連通されているめっき槽10の数は、一例として4つである。但し、1組のタンク50及びタンク51に対して適用されるめっき槽10の数は、複数であればよく、4よりも少なくてもよく、多くてもよい。
複数のバルブ(バルブ75a~75o)としては、閉弁状態(バルブ開度が0%の状態であり、バルブを通過する液体の流量がゼロの状態)と、開弁状態(バルブ開度が0%よりも大きい状態であり、バルブを通過する液体の流量がゼロよりも大きい状態)と、を少なくとも切り替えることが可能な流量調整バルブを用いることができる。
また、これらの複数のバルブとして、バルブ開度を0%以上100%以下の範囲内で(すなわち、バルブを通過する流量をゼロ以上所定値以下の範囲内で)、連続的に又は段階的に調整することが可能な流量調整バルブを用いることもできる。
なお、複数のバルブ、及び、複数の流路切換えバルブは、制御モジュール800によって制御されるバルブであってもよく、あるいは、手動によって動作される手動式のバルブであってもよい。本実施形態においては、複数のバルブ、及び、複数の流路切換えバルブは、制御モジュール800によって制御される。
タンク50は、アノード液を貯留するためのタンクである。タンク50は、アノード室11に連通している。タンク51は、カソード液を貯留するためのタンクである。タンク51は、カソード室12に連通している。なお、タンク50は「アノード液タンク」の一例であり、タンク51は「カソード液タンク」の一例である。
タンク50には、タンク50に貯留されたアノード液の液面レベルを検出するための液面レベルセンサ81aが配置されている。また、タンク51にも、タンク51に貯留されたカソード液の液面レベルを検出するための液面レベルセンサ81bが配置されている。液面レベルセンサ81a,81bの検出結果は、制御モジュール800に伝えられる。
ポンプ52aは、タンク50のアノード液をアノード室11に向けて圧送するためのポンプである。ポンプ52bは、タンク51のカソード液をカソード室12に向けて圧送するためのポンプである。ポンプ52a,52bの動作は、制御モジュール800が制御する。なお、ポンプ52aは「アノード液ポンプ」の一例であり、ポンプ52bは「カソード液ポンプ」の一例である。
温調器53aは、アノード液の温度を調整するための装置である。温調器53bは、カソード液の温度を調整するための装置である。本実施形態に係る温調器53aは、一例として、流路70aのポンプ52aよりも下流側の箇所に配置されている。本実施形態に係る温調器53bは、一例として、流路70cのポンプ52bよりも下流側の箇所に配置されている。温調器53a,53bの動作は、制御モジュール800が制御する。
図5に示すように、フィルター54は、タンク51からカソード室12に向かって流通するカソード液を濾過するための装置である。フィルター54は、後述する流路70cの例えば温調器53bよりも下流側の箇所に配置されている。
なお、めっきモジュール400が有するフィルターの個数は、1個に限定されるものではなく、2個以上であってもよい。あるいは、めっきモジュール400は、フィルターを備えていない構成とすることもできる。
アノード液供給装置57aは、アノード液を供給するための装置である。アノード液供給装置57aが供給するアノード液は、未使用のアノード液(すなわち、新しいアノード液)であってもよく、めっき処理に使用されたことのあるアノード液であってもよい。カソード液供給装置57bは、カソード液を供給するための装置である。カソード液供給装置57bが供給するカソード液は、未使用のカソード液(すなわち、新しいカソード液)であってもよく、めっき処理に使用されたことのあるカソード液であってもよい。
アノード液供給装置57aの具体的な構成は、特に限定されるものではないが、例えば、アノード液供給装置57aは、供給用のアノード液を貯留するためのタンクと、このタンクのアノード液を流路70g1を介してタンク50に向けて圧送するためのポンプとを備えていてもよい。カソード液供給装置57bの具体的な構成は、特に限定されるものではないが、例えば、カソード液供給装置57bは、供給用のカソード液を貯留するためのタンクと、このタンクのカソード液を流路70g2を介してタンク51に向けて圧送するためのポンプとを備えていてもよい。本実施形態に係るアノード液供給装置57a及びカソード液供給装置57bの動作は、制御モジュール800が制御する。
添加剤供給装置57cは、めっき添加剤を供給するための装置である。本実施形態において、添加剤供給装置57cは、めっき液Psにめっき添加剤を補給する際に用いられる。具体的には、本実施形態に係る添加剤供給装置57cは、一例として、タンク51のカソード液にめっき添加剤を補給する際に用いられる。本実施形態に係る添加剤供給装置57cの動作は、制御モジュール800が制御する。
金属イオン供給装置57dは、金属イオンを供給するための装置である。本実施形態に係る金属イオン供給装置57dは、めっき液Psに金属イオンを補給する際に用いられる。具体的には、本実施形態に係る金属イオン供給装置57dは、一例として、タンク51のカソード液に、金属イオン(一例として、銅イオン)を含む溶液を補給する際に用いられる。本実施形態に係る金属イオン供給装置57dの動作は、制御モジュール800が制御する。
流路70aは、タンク50とポンプ52aと各々のめっき槽10のアノード室11とを連通している。また、本実施形態に係る流路70aには、温調器53aが配置されている。本実施形態に係る流路70aは、温調器53aよりも下流側の箇所において複数に分岐して、流路70a1、流路70a2、流路70a3、及び、流路70a4になって、各々のめっき槽10のアノード室11に連通している。
流路70a1の下流端は、#1のめっき槽10のアノード室用供給口16aに連通している。流路70a2の下流端は、#2のめっき槽10のアノード室用供給口16aに連通している。流路70a3の下流端は、#3のめっき槽10のアノード室用供給口16aに連通している。流路70a4の下流端は、#4のめっき槽10のアノード室用供給口16aに連通している。
流路70b1,70b2,70b3,70b4は、各々のめっき槽10のアノード室11のアノード液をタンク50に戻すように構成された流路である。
具体的には、本実施形態に係る流路70b1の所定箇所よりも上流側の部分は、2つに分岐して、#1のめっき槽10の2つのアノード室用排出口16bに連通している。流路70b1の下流端はタンク50に連通している。流路70b2の所定箇所よりも上流側の部分は、2つに分岐して、#2のめっき槽10の2つのアノード室用排出口16bに連通している。流路70b2の下流端はタンク50に連通している。
流路70b3の所定箇所よりも上流側の部分は、2つに分岐して、#3のめっき槽10の2つのアノード室用排出口16bに連通している。流路70b3の下流端はタンク50に連通している。流路70b4の所定箇所よりも上流側の部分は、2つに分岐して、#4のめっき槽10の2つのアノード室用排出口16bに連通している。流路70b4の下流端は、タンク50に連通している。
流路70cは、タンク51とポンプ52bと各々のめっき槽10のカソード室12とを連通している。また、本実施形態に係る流路70cには、温調器53b及びフィルター54が配置されている。本実施形態に係る流路70cは、フィルター54よりも下流側の箇所において、複数に分岐して、流路70c1,70c2,70c3,70c4になっている。
流路70c1の下流端は、#1のめっき槽10の供給・ドレイン口17に連通している。流路70c2の下流端は、#2のめっき槽10の供給・ドレイン口17に連通している。流路70c3の下流端は、#3のめっき槽10の供給・ドレイン口17に連通している。流路70c4の下流端は、#4のめっき槽10の供給・ドレイン口17に連通している。
流路70d1,70d2,70d3,70d4は、各々のめっき槽10のオーバーフロー槽19のカソード液をタンク51に戻すように構成された流路である。具体的には、流路70d1の上流端は、#1のめっき槽10のオーバーフロー槽用排出口18に連通し、下流端はタンク51に連通している。流路70d2の上流端は、#2のめっき槽10のオーバーフロー槽用排出口18に連通し、下流端はタンク51に連通している。流路70d3の上流端は、#3のめっき槽10のオーバーフロー槽用排出口18に連通し、下流端はタンク51に連通している。流路70d4の上流端は、#4のめっき槽10のオーバーフロー槽用排出口18に連通し、下流端はタンク51に連通している。
流路70e1,70e2,70e3,70e4は、カソード液を、カソード室12をバイパスさせて流通させた後にタンク51に戻すように構成された流路である。具体的には、流路70e1の上流端は、流路切換えバルブ77aを介して流路70c1の途中に連通し、下流端はタンク51に連通している。流路70e2の上流端は、流路切換えバルブ77bを介して流路70c2の途中に連通し、下流端はタンク51に連通している。流路70e3の上流端は、流路切換えバルブ77cを介して流路70c3の途中に連通し、下流端はタンク51に連通している。流路70e4の上流端は、流路切換えバルブ77dを介して流路70c4の途中に連通し、下流端はタンク51に連通している。
流路70g1は、アノード液供給装置57aから供給されたアノード液を、タンク50に流入させるように構成された流路である。具体的には、流路70g1の上流端はアノード液供給装置57aに連通し、下流端はタンク50に連通している。流路70g2は、カソード液供給装置57bから供給されたカソード液を、タンク51に流入させるように構成された流路である。具体的には、流路70g2の上流端はカソード液供給装置57bに連通し、下流端はタンク51に連通している。
流路70g3は、添加剤供給装置57cから供給されためっき添加剤をタンク51に流入させるように構成された流路である。流路70g4は、金属イオン供給装置57dから供給された金属イオンを含む溶液をタンク51に流入させるように構成された流路である。
流路70fは、タンク50とタンク51とを連通するように構成された流路(連通流路)である。具体的には、本実施形態に係る流路70fは、流路70aの途中箇所(後述するバルブ75aよりも上流側の箇所)と流路70cの途中箇所(後述するバルブ75jよりも上流側の箇所)とを連通するように構成されている。
流路70fには、流路70fを開閉するためのバルブ75kが配置されている。バルブ75kが開弁状態になると、流路70fを介して、タンク50及びタンク51は互いに連通された状態になる。一方、バルブ75kが閉弁状態になると、タンク50及びタンク51は非連通状態になる。
本実施形態によれば、例えば、アノード液及びカソード液として異なる成分のめっき液を用いる場合には、バルブ75kを閉弁状態にして流路70fを閉じることで、タンク50のアノード液がタンク51のカソード液と混合しないようにすることができる。一方、例えば、アノード液及びカソード液として同じ成分のめっき液を用いる場合には、バルブ75kを開弁状態にして流路70fを開くことで、タンク50とタンク51とを連通させて、タンク50及びタンク51を1つの大きなめっき液タンクとして機能させてもよい。
バルブ75aは、流路70aにおけるポンプ52aよりも上流側であって、流路70aにおける流路70fが接続している箇所よりも下流側の箇所に、配置されている。
バルブ75bは、流路70a1に配置されている。バルブ75cは、流路70a2に配置されている。バルブ75dは、流路70a3に配置されている。バルブ75eは、流路70a4に配置されている。
バルブ75fは、流路70b1に配置されている。バルブ75gは、流路70b2に配置されている。バルブ75hは、流路70b3に配置されている。バルブ75iは、流路70b4に配置されている。
バルブ75jは、流路70cにおけるポンプ52bよりも上流側であって、流路70cにおける流路70fが接続している箇所よりも下流側の箇所に、配置されている。バルブ75lは、流路70g1に配置されている。バルブ75mは、流路70g2に配置されている。バルブ75nは、流路70g3に配置されている。バルブ75oは、流路70g4に配置されている。
流路切換えバルブ77aは、流路70c1における流路70e1が接続している箇所に配置されている。流路切換えバルブ77aは、流路70c1の流体の流動先を流路70e1と#1のめっき槽10のアノード室11との間で切換える。流路切換えバルブ77bは、流路70c2における流路70e2が接続している箇所に配置されている。流路切換えバルブ77bは、流路70c2の流体の流動先を流路70e2と#2のめっき槽10のアノード室11との間で切換える。
流路切換えバルブ77cは、流路70c3における流路70e3が接続している箇所に配置されている。流路切換えバルブ77cは、流路70c3の流体の流動先を流路70e3と#3のめっき槽10のアノード室11との間で切換える。流路切換えバルブ77dは、流路70c4における流路70e4が接続している箇所に配置されている。流路切換えバルブ77dは、流路70c4の流体の流動先を流路70e4と#4のめっき槽10のアノード室11との間で切換える。
なお、流路切換えバルブ77a,77b,77c,77dとして、いわゆる3方弁を用いることができる。
図5は、めっきモジュール400における液体の流通態様の一例を説明するためのフロー図である。図5の各ステップのうち、ステップS20に係るめっき液循環ステップは、基板Wfへのめっき処理時に実行される。一方、ステップS10は、めっき装置1000のメンテナンス時に実行される。すなわち、ステップS10は、めっき装置1000のメンテナンス方法に相当する。また、図5の各ステップは、例えば、制御モジュール800がプログラムの指令に基づいて自動的に実行してもよい。
<<めっき液循環ステップ>>
最初に、図5のステップS20に係るめっき液循環ステップについて説明する。ステップS20に係るめっき液循環ステップにおいては、タンク50とアノード室11との間でアノード液を循環させるとともに、タンク51とカソード室12との間でカソード液を循環させる。
(アノード循環)
具体的には、アノード液を循環させるに際して、ポンプ52aを駆動させるとともに、バルブ75a,75b,75c,75d,75e,75f,75g,75h,75iを開弁状態にする。これにより、タンク50のアノード液は、流路70aを流動した後に、流路70a1,70a2,70a3,70a4を流動して、#1~#4のめっき槽10のアノード室11に流入する。そして、#1~#4のめっき槽10のアノード室11のアノード液は、流路70b1,70b2,70b3,70b4を流動した後に、タンク50に戻る。
なお、流路70a,70a1,70a2,70a3,70a4は、タンク50のアノード液をアノード室11に供給するための「アノード液供給流路」の一例である。また、流路70b1,70b2,70b3,70b4は、アノード室11のアノード液をタンク50に戻すための「アノード液リターン流路」の一例である。また、アノード液供給流路及びアノード液リターン流路は、アノード液をタンク50とアノード室11との間で循環させるための「アノード液循環流路」の一例である。
(カソード循環)
また、カソード液を循環させるに際して、具体的には、ポンプ52bを駆動させるとともに、バルブ75jを開弁状態にする。さらに、流路切換えバルブ77a,77b,77c,77dを、カソード液がカソード室12に流入するように切り替える。これにより、タンク51のカソード液は、流路70cを流動した後に、流路70c1,70c2,70c3,70c4を流動して、#1~#4のめっき槽10のカソード室12に流入する。カソード室12からオーバーフローしてオーバーフロー槽19に流入したカソード液は、流路70d1,70d2,70d3,70d4を流動してタンク51に戻る。
なお、流路70c,70c1,70c2,70c3,70c4は、タンク51のカソード液をカソード室12に供給するための「カソード液供給流路」の一例である。また、流路70d1,70d2,70d3,70d4は、カソード室12のカソード液をタンク51に戻すための「カソード液リターン流路」の一例である。また、カソード液供給流路及びカソード液リターン流路は、カソード液をタンク51とカソード室12との間で循環させるための「カソード液循環流路」の一例である。
なお、ステップS20において、温調器53aによって、アノード液の温度を所定の温度範囲内に調整してもよい。同様に、温調器53bによって、カソード液の温度を所定の温度範囲内に調整してもよい。これらの温度範囲の具体的な値は、特に限定されるものではないが、一例を挙げると、30℃以上70℃以下の範囲、より具体的には、40℃以上60℃以下の範囲を用いることができる。
本実施形態によれば、各々のめっきモジュール400が複数のめっき槽10を備えており、且つ、各々のめっきモジュール400において、複数のめっき槽10のアノード室11とタンク50との間でアノード液が循環し、複数のめっき槽10のカソード室12とタンク51との間でカソード液が循環する構成になっているので、1つのめっきモジュール400におけるアノード液及びカソード液の循環が、他のめっきモジュール400におけるアノード液及びカソード液の循環とは独立して行われている。これにより、一部のめっきモジュール400のメンテナンスを、他のめっきモジュール400とは独立して行うことができる。具体的には、例えば、他のめっきモジュール400における基板Wfへのめっき処理の実行中に、一部のめっきモジュール400のメンテナンスを行うことができる。
なお、ステップS20の実行時において、バルブ75f,75g,75h,75iを調整することで、#1~#4のめっき槽10のアノード室11の圧力を調整してもよい。この一例を挙げると、例えば、#1~#4のめっき槽10のアノード室11の圧力がそれぞれ#1~#4のめっき槽10のカソード室12の圧力と同じ値になるように、バルブ75f,75g,75h,75iを調整してもよい。
具体的には、例えばバルブ75fのバルブ開度を減少させてバルブ75fを通過するアノード液の流量を減少させることで、#1のめっき槽10のアノード室11の圧力を上昇させることができる。一方、バルブ75fのバルブ開度を増加させてバルブ75fを通過するアノード液の流量を増加させることで、#1のめっき槽10のアノード室11の圧力を低下させることができる。このように、バルブ75fのバルブ開度を0%~100%の範囲内で調整することで、#1のめっき槽10のアノード室11の圧力を調整することができる。これにより、#1のめっき槽10のアノード室11の圧力をカソード室12の圧力と同じ値にすることができる。
同様に、バルブ75gのバルブ開度を調整することで、#2のめっき槽10のアノード室11の圧力を調整して、このアノード室11の圧力をカソード室12の圧力と同じ値にすることができる。また、バルブ75hのバルブ開度を調整することで、#3のめっき槽10のアノード室11の圧力を調整して、このアノード室11の圧力をカソード室12の圧力を同じ値にすることができる。また、バルブ75iのバルブ開度を調整することで、#4のめっき槽10のアノード室11の圧力を調整して、このアノード室11の圧力をカソード室12の圧力と同じ値にすることができる。
なお、#1~#4のめっき槽10のアノード室11の圧力は、例えば圧力計80aの検出結果に基づいて取得すればよい。また、#1~#4のめっき槽10のカソード室12の圧力は、例えば圧力計80bの検出結果に基づいて取得すればよい。
<<薬液準備処理>>
続いて、図5のステップS10に係る薬液準備処理について説明する。ステップS10は、基板Wfへのめっき処理の実行前に実行される。具体的には、本実施形態に係るステップS10は、ステップS20の前に実行される。図6は、薬液準備処理の詳細を説明するためのフロー図である。
(アノード液・カソード液回収ステップ(ステップS10a))
薬液準備処理においては、最初に、複数のめっき槽10のアノード室11に残存しているアノード液をアノード室11に連通したタンク50に戻す、「アノード液回収ステップ」を実行する。また、複数のめっき槽10のカソード室12に残存しているカソード液をカソード室12に連通したタンク51に戻す、「カソード液回収ステップ」を実行する。
具体的には、アノード液回収ステップにおいては、ポンプ52aを停止させた状態で、バルブ75f,75g,75h,75iを開弁状態にすることで、各々のアノード室11のアノード液を流路70b1,70b2,70b3,70b4を流通させて、タンク50に戻す(回収させる)。なお、この場合、アノード室11のアノード液は重力を利用してタンク50に戻る。
また、カソード液回収ステップにおいては、ポンプ52bを停止させた状態で、流路70e1,70e2,70e3,70e4がカソード室12と連通状態になるように流路切換えバルブ77a,77b,77c,77dを切り替えることで、各々のカソード室12のカソード液を流路70e1,70e2,70e3,70e4を流通させて、タンク51に戻す(回収させる)。なお、この場合、カソード室12のカソード液は重力を利用してタンク51に戻る。
また、本実施形態において、アノード液回収ステップは、アノード室11に残存するアノード液がアノード室11の容積の10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下となるまで、実行されてもよい。同様に、本実施形態において、カソード液回収ステップは、カソード室12に残存するカソード液がカソード室12の容積の10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下となるまで、実行されてもよい。
具体的には、本実施形態において、アノード液回収ステップは、予め設定された所定時間の間、実行されてもよい。この所定時間としては、例えば、アノード室11に残存するアノード液がアノード室11の容積の10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下となるような時間を、予め実験・シミュレーション等を行って、設定すればよい。
同様に、本実施形態において、カソード液回収ステップは、予め設定された所定時間の間、実行されてもよい。この所定時間としては、例えば、カソード室12に残存するカソード液がカソード室12の容積の10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下となるような時間を、予め実験・シミュレーション等を行って、設定すればよい。
(アノード・カソード液面レベル判定ステップ(ステップS10b))
次いで、タンク50に貯留されたアノード液の液面レベルが予め設定された所定レベル以上であるか否かを判定する「アノード液面レベル判定ステップ」と、タンク51に貯留されたカソード液の液面レベルが予め設定された所定レベル以上であるか否かを判定する「カソード液面レベル判定ステップ」と、を実行してもよい。なお、タンク50のアノード液の液面レベルは、例えば液面レベルセンサ81aの検出結果に基づいて取得すればよい。タンク51のカソード液の液面レベルは、例えば液面レベルセンサ81bの検出結果に基づいて取得すればよい。
タンク50のアノード液の「所定レベル」の具体的な値は、特に限定されるものではないが、例えば、アノード室11をアノード液で満たしつつ、タンク50とアノード室11との間でアノード液が循環することが可能な最低限の液面レベル以上の値を用いることができる。
同様に、タンク51のカソード液の「所定レベル」の具体的な値は、特に限定されるものではないが、例えば、カソード室12をカソード液で満たしつつ、タンク51とカソード室12との間でカソード液が循環することが可能な最低限の液面レベル以上の値を用いることができる。なお、タンク50のアノード液の液面レベルの判定の基準値である「所定レベル」と、タンク51のカソード液の液面レベルの判定の基準値である「所定レベル」は、同じ値であってもよく、異なる値であってもよい。
(アノード液・カソード液補給ステップ(ステップS10c))
タンク50に貯留されたアノード液の液面レベルが所定レベル未満である場合には、タンク50に貯留されたアノード液の液面レベルが所定レベル以上になるように、アノード液をタンク50に補給する「アノード液補給ステップ」を実行することが好ましい。また、タンク51に貯留されたカソード液の液面レベルが所定レベル未満である場合には、タンク51に貯留されたカソード液の液面レベルが所定レベル以上になるように、カソード液をタンク51に補給する「カソード液補給ステップ」を実行することが好ましい。
具体的には、前述したステップS10bに係るアノード液面レベル判定ステップにおいて、タンク50に貯留されたアノード液の液面レベルが所定レベル以上であると判定されなかった場合(アノード液の液面レベルが所定レベル未満である場合)、ステップS10cに係るアノード液補給ステップにおいて、アノード液供給装置57aからアノード液を供給させるとともに、バルブ75lを開弁状態にする。これにより、アノード液供給装置57aから供給されたアノード液は、流路70g1を流通して、タンク50に補給される。この処理は、タンク50に貯留されたアノード液の液面レベルが所定レベル以上になるまで実行される。
同様に、前述したステップS10bに係るカソード液面レベル判定ステップにおいて、タンク51に貯留されたカソード液の液面レベルが所定レベル以上であると判定されなかった場合(カソード液の液面レベルが所定レベル未満である場合)、ステップS10cに係るカソード液補給ステップにおいて、カソード液供給装置57bからカソード液を供給させるとともに、バルブ75mを開弁状態にする。これにより、カソード液供給装置57bから供給されたカソード液は、流路70g2を流通して、タンク51に補給される。この処理は、タンク51に貯留されたカソード液の液面レベルが所定レベル以上になるまで実行される。
(カソードバイパス循環ステップ(ステップS10d))
ステップS10bの判定の結果、タンク51に貯留されたカソード液の液面レベルが所定レベル以上である場合、タンク51に貯留されたカソード液を、カソード室12をバイパスさせて流通させた後にタンク51に戻す、「カソードバイパス循環ステップ」を実行することが好ましい。なお、本実施形態に係るステップS10dは、少なくとも後述するステップS10fの前に実行される(図6においては、さらに後述するステップS10eの前に実行されている)。
具体的には、ステップS10dにおいて、ポンプ52bを運転させるとともに、バルブ75jを開弁状態にし、その他のバルブを閉弁状態にし、且つ、流路切換えバルブ77a,77b,77c,77dを、流路70c1,70c2,70c3,70c4と流路70e1,70e2,70e3,70e4とが連通するように切り替える。
これにより、タンク51に貯留されたカソード液は、流路70cを流通して、温調器53b、フィルター54を流通する。そして、このフィルター54を流通したカソード液は、流路70c1,70c2,70c3,70c4を流通した後に流路70e1,70e2,70e3,70e4を流通して(すなわち、カソード室12をバイパスして)、タンク51に戻る。なお、本実施形態に係るステップS10dは、予め設定された所定時間、実行される。
なお、流路70c,70c1,70c2,70c3,70c4,70e1,70e2,70e3,70e4は、タンク51に貯留されたカソード液を、カソード室12をバイパスさせて流通させた後にタンク51に戻すための「カソード液バイパス流路」の一例である。
また、ステップS10dにおいて、温調器53bは、流路を流通するカソード液の温度を所定の温度範囲内に調整してもよい。この温度範囲の具体的な値は、特に限定されるものではないが、一例を挙げると、30℃以上70℃以下の範囲、より具体的には、40℃以上60℃以下の範囲を用いることができる。
本実施形態によれば、ステップS10dに係るカソードバイパス循環ステップにおいてカソード液が流通している間に、カソード液に含まれる気泡の量を低減させることができる。これにより、この後に行われる、後述するステップS10fに係るタンク51とカソード室12との間におけるカソード液の循環時に、カソード室12に供給されるカソード液に含まれる気泡の量を低減させることができる。これにより、例えば、イオン抵抗体14に多量の気泡が付着することを抑制することができる。
(アノード液循環ステップ(ステップS10e))
次いで、ステップS10eにおいて、タンク50とアノード室11との間でアノード液を循環させる、「アノード液循環ステップ」を実行する。これにより、アノード室11をアノード液で満たすことができる。
具体的には、ステップS10eにおいて、ポンプ52aを運転させるとともに、バルブ75a,75b,75c,75d,75e,75f,75g,75h,75iを開弁状態にし、他のバルブを閉弁状態にする。これにより、タンク50のアノード液は、流路70aを流通して温調器53aを流通した後に、流路70a1,70a2,70a3,70a4を流通して各々のアノード室11に流入する。アノード室11を流通したアノード液は、流路70b1,70b2,70b3,70b4を流通して、タンク50に戻る。
また、ステップS10eは、少なくともステップS10aの終了後に実行される。具体的には、本実施形態に係るステップS10eは、ステップS10aの終了後であって、ステップS10bにおいてタンク50に貯留されたアノード液の液面レベルが所定レベル以上であると判定された場合に、実行されており、より具体的には、さらにステップS10dの終了後に実行されている。
ステップS10eにおいて、温調器53aは、タンク50からアノード室11に向けて流通するアノード液の温度を所定の温度範囲内に調整してもよい。この温度範囲の具体的な値は、特に限定されるものではないが、一例を挙げると、30℃以上70℃以下の範囲、より具体的には、40℃以上60℃以下の範囲を用いることができる。この構成によれば、タンク50からアノード室11に向けて流通するアノード液の温度を早期に所定の温度範囲内にすることができる。
(カソード液循環ステップ(ステップS10f))
ステップS10aの終了後(カソード室12に残存するカソード液をタンク51に戻した後)であって、ステップS10eに係るアノード液循環ステップが開始された後に、ステップS10fにおいて、タンク51とカソード室12との間でカソード液を循環させる、「カソード液循環ステップ」を実行する。これにより、カソード室12をカソード液で満たすことができる。
具体的には、ステップS10fにおいて、ポンプ52bを運転させるとともに、バルブ75jを開弁状態に制御し、その他のバルブを閉弁状態にし、流路切換えバルブ77a,77b,77c,77dを、流路70c1,70c2,70c3,70c4を流通したカソード液がカソード室12に流入するように切り替える。
これにより、タンク51に貯留されたカソード液は、流路70cを流通して、温調器53b、及び、フィルター54を流通する。このフィルター54を流通したカソード液は、流路70c1,70c2,70c3,70c4を流通した後に、各々のカソード室12に流入する。カソード室12を流通したカソード液(具体的には、カソード室12からオーバーフローしてオーバーフロー槽19に流入したカソード液)は、流路70d1,70d2,70d3,70d4を流通して、タンク51に戻る。
ステップS10fにおいて、温調器53bは、タンク51からカソード室12に向けて流通するカソード液の温度を所定の温度範囲内に調整してもよい。この温度範囲の具体的な値は、特に限定されるものではないが、一例を挙げると、30℃以上70℃以下の範囲、より具体的には、40℃以上60℃以下の範囲を用いることができる。この構成によれば、タンク51からカソード室12に向けて流通するカソード液の温度を早期に所定の温度範囲内にすることができる。
また、ステップS10fはステップS10eが開始された後に開始されればよく、例えば、ステップS10fの実行中に、ステップS10eが継続して実行されていてもよい。換言すると、ステップS10eに係るアノード液循環ステップが開始され、このアノード液循環ステップが実行されている最中に、ステップS10fに係るカソード液循環ステップの実行が開始され、その後は、アノード液循環ステップとカソード液循環ステップとが共に実行されてもよい。
また、ステップS10fは、ステップS10eが開始された後において、アノード室11がアノード液で満たされた後に、開始されることが好ましい。具体的には、この場合、例えば、ステップS10eの開始から予め設定された所定時間が経過した後に、ステップS10fを開始してもよい。この所定時間としては、例えば、アノード室11がアノード液で満たされるのに十分な時間を予め求めておき、このようにして求められた時間を用いればよい。
なお、例えばステップS10fの実行中に、めっき添加剤をタンク51に補給すること(これを「添加剤補給ステップ」と称する)を行ってもよい。具体的には、この添加剤補給ステップにおいて、添加剤供給装置57cにめっき添加剤の供給を開始させるとともに、バルブ75nを開弁状態に制御する。これにより、添加剤供給装置57cから供給されためっき添加剤は流路70g3を流通してタンク51に補給される。
また、例えばステップS10fの実行中に、上述した添加剤補給ステップに加えて、又は、添加剤補給ステップに代えて、金属イオンをタンク51に補給すること(これを、「金属イオン補給ステップ」と称する)を行ってもよい。具体的には、この金属イオン補給ステップにおいて、金属イオン供給装置57dに金属イオンを含む溶液の供給を開始させるとともに、バルブ75oを開弁状態に制御する。これにより、金属イオン供給装置57dから供給された金属イオンを含む溶液は流路70g4を流通してタンク51に補給される。
以上説明したような本実施形態によれば、ステップS10に係る薬液準備処理において、タンク50とアノード室11との間のアノード液の循環(アノード液循環ステップ)が、タンク51とカソード室12との間のカソード液の循環(カソード液循環ステップ)よりも先に開始されるので、アノード室11の圧力上昇をカソード室12の圧力上昇よりも先に開始させることができる。これにより、例えば、カソード液循環ステップがアノード液循環ステップよりも先に開始されて、カソード室12の圧力上昇がアノード室11の圧力上昇よりも先に開始される場合に比較して、めっき槽10の内部に配置された膜40がカソード室12の圧力によって下方に変形することを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、さらなる種々の変形・変更が可能である。
10 めっき槽
11 アノード室
12 カソード室
13 アノード
40 膜
50 タンク(アノード液タンク)
51 タンク(カソード液タンク)
52a,52b ポンプ
53a 温調器
53b 温調器(第2の温調器)
54 フィルター
57a アノード液供給装置
57b カソード液供給装置
70a~70g4 流路
75a~75o バルブ
77a~77d 流路切換えバルブ
400 めっきモジュール
1000 めっき装置
Wf 基板
Ps めっき液(アノード液、カソード液)

Claims (7)

  1. めっき槽の内部における膜よりも下方に区画されたアノード室に残存するアノード液を、アノード液を貯留するためのアノード液タンクに戻すこと、
    前記めっき槽の内部における前記膜よりも上方に区画されたカソード室に残存するカソード液を、カソード液を貯留するためのカソード液タンクに戻すこと、
    前記アノード室に残存するアノード液を前記アノード液タンクに戻した後に、前記アノード液タンクと前記アノード室との間でアノード液を循環させること、及び、
    前記カソード室に残存するカソード液を前記カソード液タンクに戻した後であって、前記アノード液タンクと前記アノード室との間におけるアノード液の循環が開始された後に、前記カソード液タンクと前記カソード室との間でカソード液を循環させること、を含む、めっき装置のメンテナンス方法。
  2. 前記アノード液タンクに貯留されたアノード液の液面レベルが予め設定された所定レベル未満である場合に、前記アノード液タンクに貯留されたアノード液の液面レベルが当該所定レベル以上になるように、アノード液供給装置から供給されたアノード液を前記アノード液タンクに補給すること、をさらに含む、請求項1に記載のめっき装置のメンテナンス方法。
  3. 前記アノード液タンクと前記アノード室との間でアノード液を循環させることは、前記アノード室に残存するアノード液を前記アノード液タンクに戻した後であって、且つ、前記アノード液タンクに貯留されたアノード液の液面レベルが前記所定レベル以上である場合に、実行される、請求項2に記載のめっき装置のメンテナンス方法。
  4. 前記カソード液タンクに貯留されたカソード液の液面レベルが予め設定された所定レベル未満である場合に、前記カソード液タンクに貯留されたカソード液の液面レベルが当該所定レベル以上になるように、カソード液供給装置から供給されたカソード液を前記カソード液タンクに補給すること、をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のめっき装置のメンテナンス方法。
  5. 前記カソード液タンクに貯留されたカソード液の液面レベルが前記所定レベル以上である場合に、前記カソード液タンクに貯留されたカソード液を前記カソード室をバイパスさせて流通させた後に前記カソード液タンクに戻すことを、前記カソード液タンクと前記カソード室との間でカソード液を循環させることの前に、さらに含む、請求項4に記載のめっき装置のメンテナンス方法。
  6. 前記アノード液タンクと前記アノード室との間でアノード液を循環させることは、前記アノード液タンクから前記アノード室に向けて流通するアノード液の温度を、温調器によって、所定の温度範囲内に調整することを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のめっき装置のメンテナンス方法。
  7. 前記カソード液タンクと前記カソード室との間でカソード液を循環させることは、前記カソード液タンクから前記カソード室に向けて流通するカソード液の温度を、温調器によって、所定の温度範囲内に調整することを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のめっき装置のメンテナンス方法。
JP2022507852A 2021-12-20 2021-12-20 めっき装置のメンテナンス方法 Active JP7041795B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2021/046934 WO2023119347A1 (ja) 2021-12-20 2021-12-20 めっき装置のメンテナンス方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7041795B1 true JP7041795B1 (ja) 2022-03-24
JPWO2023119347A1 JPWO2023119347A1 (ja) 2023-06-29

Family

ID=81214348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022507852A Active JP7041795B1 (ja) 2021-12-20 2021-12-20 めっき装置のメンテナンス方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP7041795B1 (ja)
KR (1) KR102549747B1 (ja)
CN (1) CN115087764B (ja)
WO (1) WO2023119347A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023196284A1 (en) * 2022-04-04 2023-10-12 Applied Materials, Inc. Electroplating systems and methods with increased metal ion concentrations
WO2023196285A1 (en) * 2022-04-04 2023-10-12 Applied Materials, Inc. Electroplating systems and methods with increased metal ion concentrations

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220698A (ja) * 2001-01-29 2002-08-09 Tokyo Electron Ltd 液処理装置
JP2007291419A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Nec Electronics Corp メッキ処理装置
US20150068911A1 (en) * 2013-09-12 2015-03-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Copper plating apparatus, copper plating method and method for manufacturing semiconductor device
JP2016117918A (ja) * 2014-12-18 2016-06-30 三菱マテリアル株式会社 電解めっき方法及び電解めっき装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6821407B1 (en) 2000-05-10 2004-11-23 Novellus Systems, Inc. Anode and anode chamber for copper electroplating
JP2008019496A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電解めっき装置および電解めっき方法
CN202925116U (zh) * 2012-09-27 2013-05-08 兰州交通大学 一种用于金属氯化物精炼的膜电积槽
US10760178B2 (en) * 2018-07-12 2020-09-01 Lam Research Corporation Method and apparatus for synchronized pressure regulation of separated anode chamber

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220698A (ja) * 2001-01-29 2002-08-09 Tokyo Electron Ltd 液処理装置
JP2007291419A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Nec Electronics Corp メッキ処理装置
US20150068911A1 (en) * 2013-09-12 2015-03-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Copper plating apparatus, copper plating method and method for manufacturing semiconductor device
JP2016117918A (ja) * 2014-12-18 2016-06-30 三菱マテリアル株式会社 電解めっき方法及び電解めっき装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023196284A1 (en) * 2022-04-04 2023-10-12 Applied Materials, Inc. Electroplating systems and methods with increased metal ion concentrations
WO2023196285A1 (en) * 2022-04-04 2023-10-12 Applied Materials, Inc. Electroplating systems and methods with increased metal ion concentrations

Also Published As

Publication number Publication date
KR102549747B1 (ko) 2023-07-03
JPWO2023119347A1 (ja) 2023-06-29
CN115087764B (zh) 2023-02-28
WO2023119347A1 (ja) 2023-06-29
CN115087764A (zh) 2022-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7041795B1 (ja) めっき装置のメンテナンス方法
CN114981486B (zh) 镀覆装置、预湿处理方法以及清洗处理方法
TWI586846B (zh) 具有遠距陰極電解質流體管理之電化學沉積設備
TWI565840B (zh) 電鍍系統之分離陽極室中具壓力調節之電解液迴路
KR102583188B1 (ko) 전기도금 셀 내에서의 균일한 플로우 거동을 위한 방법
JP6397620B2 (ja) 電気メッキの方法及び装置
JP6940232B2 (ja) 基板処理装置及び基板処理方法
TW201843356A (zh) 用以保持鎳電鍍浴中之ph值的設備與方法
JPH06280098A (ja) 電解メッキ装置,及び電解メッキ処理方法
CN114916234B (zh) 镀覆装置以及镀覆处理方法
CN115244226A (zh) 镀覆方法和镀覆装置
US10458010B2 (en) Substrate liquid processing apparatus, substrate liquid processing method, and storage medium
KR20210021098A (ko) 분리된 애노드 챔버의 동기화된 압력 조정을 위한 방법 및 장치
TWI789175B (zh) 鍍覆裝置之維護方法
JP7057869B1 (ja) めっき装置
TWI732109B (zh) 鍍覆方法
JP7086317B1 (ja) めっき処理方法
TWI789096B (zh) 鍍覆裝置
TWI417962B (zh) 電沉積系統
TW202141614A (zh) 處理液溫度調整方法、基板處理方法、處理液溫度調整裝置、及基板處理系統
CN115885063A (zh) 阳极室的液体管理方法和镀敷装置
TW202317815A (zh) 鍍覆處理方法
KR20220016770A (ko) 기판 처리 시스템, 기판 처리 시스템의 제어 장치 및 기판 처리 시스템의 운전 방법
JPH08134698A (ja) 電着塗装装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220208

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7041795

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150