JP6397620B2 - 電気メッキの方法及び装置 - Google Patents

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2012年12月11日に出願され「ELECTROFILL VACUUM PLATING CELL(電気充填真空めっきセル)」と題された米国仮出願第61/735,971号及び2013年3月6日に出願され「ELECTROFILL VACUUM PLATING CELL(電気充填真空めっきセル)」と題された米国仮出願第61/773,725号の優先権を主張する。これらの出願は、ともに、先に出願されたものであり、それぞれ、あらゆる目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込まれる。本出願は、また、「APPARATUS FOR WETTING PRETREATMENT FOR ENHANCED DAMASCENE METAL FILLING(ダマシン金属充填の強化のための濡らし前処理のための装置)」と題された米国特許出願第12/684,787号及び「WETTING PRETREATMENT FOR ENHANCED DAMASCENE METAL FILLING(ダマシン金属充填の強化のための濡らし前処理)」と題された第12/684,792号の一部継続でもある。これらの出願は、ともに、2010年1月8日に出願され、いずれも、あらゆる目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込まれる。
電気めっきされるウエハは、様々な理由によって、電気めっき浴に浸漬される際に非水平角度に傾斜されると考えられる。したがって、電気めっきのための既存の方法及び装置のなかには、基板をめっき溶液に浸漬させるために、基板上の特徴を充填するのに要する合計時間(例えば、現行技術ノードのウエハ構造は、おおよそ1〜2sで、場合によってはおおよそ500ms未満で充填されるだろう)と比べてかなりの期間(例えば、前縁が溶液に進入した時点から後縁が完全に浸漬される時点までで120〜200ms)を必要とするものがある。基板の前縁は、基板の後縁よりも前にめっき溶液に進入してめっきされ始めるので、この比較的長い浸漬時間(基板のめっき面全体がめっき溶液に浸漬されるまでに要する時間として定義される)は、特徴を一貫性のないものにする。初期におけるめっきの非均一性は、めっきプロセス中もずっと続き、充填を非均一にする恐れがある。これらの影響は、300mmウエハから450mmウエハへの産業の進展に伴って、更に深刻さを増す。いかなる理論にも作用メカニズムにも制約されることは望まないが、ウエハの場所ごとのめっき開始時間の差は、促進剤、抑制剤、及び歪み取り剤などの添加剤の吸着も非均一にするかもしれず、これは、ウエハの表面全体にわたってめっきを非均一にすることがある。したがって、ウエハの場所ごとの充填開始時間の差による影響を最小限に抑え、特徴充填及びめっきの均一性を最大にするためには、総じて、小特徴を充填するのに要する時間に対して浸漬時間を短くする方がいいとされる。
浸漬時間を最短にするにあたって検討されることは、1つには、めっき溶液と基板との間の界面における泡の形成である。ウエハをめっき電解液に浸漬させるときは、ウエハのめっき側(アクティブ側、すなわちめっき表面)の下に泡が捕捉されることがある。泡捕捉の問題は、基板の浸漬が速すぎるときに、更に深刻になる恐れがある。ウエハのめっき表面に捕捉された気泡は、多くの問題を引き起こすことがある。泡が存在するところでは、それらの泡がウエハのめっき表面を電解質から遮断し、めっきが発生しない領域を形成する。結果生じるめっき欠陥は、泡がどの時点でウエハ上に捕捉されたか及びその泡がそこに捕捉された状態にとどまる時間の長さ次第で、それ自体がめっきがない領域又はめっきの厚さが薄い領域として現れることがある。したがって、現行の電気めっき方法のもとでは、浸漬時間が速すぎるときに、深刻なめっき欠陥が生じる恐れがある。
本明細書における実施形態は、基板の上に材料を電気めっきするための方法及び装置に関する。開示される実施形態では、基板の浸漬に伴ってその基板の下に泡が捕捉されるリスクを軽減又は排除するために、低圧下で基板が電解質に浸漬される。開示される実施形態の一態様では、基板の上に金属を電気めっきする方法が提供され、該方法は、電解質貯槽と、ポンプと、電気めっきセルと、脱気器とを含むめっき再循環ループに電解質を流すことであって、脱気器は、電解質を、電気めっきセルへのその導入前に脱気する、ことと、電気めっきセル内の電解質に基板を浸漬させることであって、浸漬時における電気めっきセル内の圧力は、約100トール以下である、ことと、基板の上に材料を電気めっきすることと、基板を電解質から取り出すこととを含む。
一部の実施形態では、浸漬時における電気めっきセル内の圧力は、少なくとも約20トール(Torr)である。電解質に基板を浸漬させることは、約225ms以下の期間にわたって生じてよく、ここでは、基板は、150mm以上の直径を有する。場合によっては、この浸漬持続時間は、これよりも短くてよい。例えば、電解質に基板を浸漬させることは、約50ms以下の期間にわたって生じてよく、ここでは、基板は、約150mm以上の直径を有する。これらの又はその他の実施形態において、電解質に基板を浸漬させることは、第1の持続時間を有する期間にわたって生じ、基板の上の特徴を充填するために材料を電気めっきすることは、第2の持続時間を有する期間にわたって生じ、ここでは、第1の持続時間は、第2の持続時間の約10%以下である。場合によっては、特徴は、体積で測定して基板の上で最小の特徴である。特徴は、体積で測定して基板の上で中間サイズの特徴であってもよい。
基板は、角度を付けて浸漬されてよく、一部の実施形態では、基板は、約0.25〜10度/秒の揺れ速度で水平の向きへ旋回する。電気めっきセル内の低圧は、少なくとも浸漬中は存在し、これよりも長い期間にわたって持続してもよい。一部の実施形態では、電気めっきセル内の圧力は、めっきの少なくとも最初の約10msにわたって約100トール以下にとどまる。場合によっては、電気めっきセル内の圧力は、電気めっきが終わるまで約100トール以下にとどまる。一部の実施形態では、ロードロックが使用されてよい。この場合は、方法は、更に、基板をロードロックに挿入することと、ロードロック内の圧力を約100トール以下に引き下げることとを含んでいてよい。
方法は、また、電解質が脱気された後で且つ電解質が電気めっきセルに導入される前に電解質にガスを注入することを含んでいてもよい。注入されるガスは、酸素であってよい。酸素は、約10ppm以下の電解質濃度で注入されてよい。場合によっては、酸素は、約1ppm以下の電解質濃度で注入されてよい。
特定の実施形態では、方法は、更に、電解質貯槽と溶存ガスセンサとを含むガス制御再循環ループに電解質を流すことを含み、電解質内における溶存ガスの濃度を調節するために、溶存ガスコントローラが、溶存ガスセンサからの入力に基づいてガス注入ユニットを制御する。めっき再循環ループは、ガス制御再循環ループから切り離されていてよい。一部の実装形態では、電解質は、電気めっき中は、迂回路を通ることによってめっき再循環ループの電解質貯槽を迂回してよい。電解質は、また、電気めっきが生じていないときは、大気圧再循環ループを流れてもよく、該大気圧再循環ループは、電解質貯槽と、大気圧電解質貯槽と、大気圧ループポンプとを含む。方法は、また、脱気電解質貯槽のなかで電解質を脱気することと、脱気再循環ループ及び大気圧再循環ループに電解質を流すこととを含んでいてもよく、脱気再循環ループは、電解質貯槽と、脱気ループポンプと、脱気電解質貯槽とを含み、大気圧再循環ループは、脱気電解質貯槽と、大気圧ループポンプと、大気圧電解質貯槽とを含む。
開示される実施形態の別の一態様では、基板の上に金属を電気めっきするための装置が提供される。該装置は、約100トール未満の圧力に耐えうるように構成される電気めっきセルであって、基板ホルダと、電解質収容容器と、該電解質収容容器内に基板が浸漬されるのに伴って該基板の向きを制御することができる基板位置決めシステムとを含む電気めっきセルと、電解質貯槽とポンプと脱気器と電気めっきセルとを含むめっき再循環ループであって、脱気器は、めっき再循環ループのなかで電解質貯槽の後ろに且つ電気めっきセルの前に位置決めされる、めっき再循環ループと、電気めっきプロセス中、電解質収容容器内に基板が浸漬されるときに約100トール未満の圧力を維持するように構成されるめっきコントローラとを含む。
特定の実施形態では、基板位置決めシステムは、基板の並進、傾斜、及び回転を制御することができる。装置は、また、溶存ガスセンサを含んでいてもよい。場合によっては、溶存ガスセンサ及びガス注入器と組み合わせて溶存ガスコントローラが使用されてよく、この場合は、溶存ガスコントローラは、溶存ガスセンサからの測定値に基づいてガス注入器を制御する。
特定の実装形態では、迂回路が使用されてよく、めっきコントローラは、電気めっき中は、迂回路に電解質を流しそうして電解質貯槽を迂回させるように構成される。一部の実施形態では、電解質貯槽と、大気圧ループポンプと、大気圧電解質貯槽とを含む大気圧再循環ループが使用されてよく、めっきコントローラは、電気めっき中は、大気圧再循環ループを循環させないように構成される。一部の実施形態では、装置は、脱気電解質再循環ループ及び大気圧再循環ループを含んでいてよく、脱気電解質再循環ループは、電解質貯槽と、脱気ループポンプと、脱気電解質貯槽とを含み、大気圧再循環ループは、脱気電解質貯槽と、大気圧ループポンプと、大気圧電解質貯槽とを含み、めっきコントローラは、電気めっき中は、脱気電解質再循環ループが循環しないことを保証するように構成される。様々な場合において、装置は、約100トール以下で動作するように構成される1つ以上の追加の電気めっきセルを含み、該追加の電気めっきセルは、電解質貯槽と流体連通している。
関連の図面を参照にして、以下で、これらの及びその他の特徴が説明される。
水平浸漬時に電気めっき容器内の電解質に基板が浸漬される様子を示した図である。 斜め浸漬時に電気めっき容器内の電解質に基板が浸漬される様子を示した図である。
めっき再循環ループとガス制御再循環ループとを有する電気めっきシステムを示した図である。
特定の実施形態にしたがった真空電気めっきセルを示した図である。
特定の実施形態にしたがった真空電気めっきセルの断面を示した図である。
様々な実施形態にしたがった電気めっきシステムを示した図である。
迂回路を有する電気めっきシステムを示した図である。
2つの電解質貯槽と2つの再循環ループとを有する電気めっきシステムを示した図である。
3つの電解質貯槽と3つの再循環ループとを有する電気めっきシステムを示した図である。
ロードロックを有する電気めっきセルを示した図である。
減圧及び大気圧で実施された電気めっきプロセスの実験結果を示した表である。
特定の実施形態にしたがったマルチツール電気めっき装置の代替の実施形態を示した図である。 特定の実施形態にしたがったマルチツール電気めっき装置の代替の実施形態を示した図である。
本出願において、「半導体ウエハ」、「ウエハ」、「基板」、「ウエハ基板」、及び「部分的に加工された集積回路」という用語は、区別なく使用される。当業者ならば、「部分的に加工された集積回路」という用語が、集積回路加工における多数の段階のうちの任意におけるシリコンウエハを指しうることを理解できるだろう。半導体デバイス産業で使用されるウエハ又は基板は、通常は、200mm、又は300mm、又は450mmの直径を有する。更に、「電解質」、「めっき浴」、「浴」、及び「めっき溶液」という用語は、区別なく使用される。以下の詳細な説明は、本発明がウエハに対して実施されることを想定している。しかしながら、本発明は、そのような状況に限定されない。加工物は、様々な形状、サイズ、及び材料であってよい。本発明の利点を活かしうるその他の加工物として、半導体ウエハに加えて、プリント回路基板などの様々な物品が挙げられる。
以下の説明では、提示される実施形態の完全な理解を与えるために、数々の具体的詳細が明記されている。開示される実施形態は、これらの詳細の一部又は全部を伴わなくても実施されうる。また、開示される実施形態が、不必要に不明瞭になることがないように、周知のプロセス動作は、詳細な説明を省略されている。開示される実施形態は、具体的な実施形態との関連のもとで説明されるが、開示される実施形態に限定はされないことを理解される。
本開示は、真空条件において基板を電気めっきするための方法及び装置との関連で提供される。本明細書で開示される、真空で補助される方法及び関連のハードウェアは、有害な泡形成を伴うことなく基板が速やかに(例えば、約50ms未満、約35ms未満、約20ms未満、約10ms未満、又は約5〜15msで)浸漬されることを可能にする。また、開示される真空実施形態の幾つかは、浸漬時に基板に電気的バイアスを加えることなく基板を浸漬させることを可能にする。更に、幾つかの実施形態は、基板の全部分が基本的に同時に電気めっき溶液に接触するように、基板をほとんど又は全く傾斜させることなく基板を浸漬させることを可能にする。これら様々な実施形態は、ダマシン配線(この機能性を提供するツールの例は、カリフォルニア州フリーモントのラム・リサーチ・コーポレーションによるSabre(登録商標)NExT(登録商標)、Sabre(登録商標)Extreme(登録商標)、Sabre(登録商標)Excel(登録商標)、Sabre(登録商標)Max(登録商標)などである)、ウエハレベルパッケージング(WLP)、シリコン貫通電極(TSV)(この機能性を提供するツールの一例は、Sabre3D(登録商標)である)、及び無電解析出(ELD)などの、多岐にわたる応用において有用だろう。
本明細書における実施形態は、浸漬の前及び最中に基板/流体界面におけるガスを排除することによって、並びにウエハの進入プロフィール(例えば、垂直進入速度、傾斜角度、及び回転速度)を注意深く制御することによって、泡の形成を大幅に減少させる。これは、より速やかに基板が電気めっき溶液に進入することを可能にし、その結果、より高品質に且つ均一に電気めっき/充填が基板のめっき表面全体にわたってなされることを可能にする。更に、めっき環境からの酸素の排除は、ウエハ面における金属腐食による悪影響を少なくする。
上述のように、泡の形成は、泡が存在していた場所のめっきが減少する又は無くなることなどの深刻なめっき欠陥につながる。この泡形成は、特に、ウエハが垂直浸漬軌道に沿って水平又は実質的に水平な向きで(電解質の表面によって定められる面に平行に)浸漬されるときに起こりうる。図1は、電気めっきシステム101において発生する代表的な泡捕捉のシナリオを示した断面図である。ウエハホルダ104によって保持された、水平な向きのウエハ103が、垂直Z軸に沿って容器105内の電解質107に向かって下げられ、最終的に、電解質107に浸漬される。水平な向きのウエハ103が垂直に浸漬される結果、ウエハ103の裏側(めっき表面)には気泡109が捕らわれる。反転(うつぶせ)構成では、浮力によって泡が上方へそしてウエハのアクティブ表面上へ引っ張られる傾向がある。めっきセルは、ウエハ表面から泡を駆逐するための唯一の通り道であるウエハ縁周辺に泡を追いやるための内在のメカニズムを有していないので、これらの泡は、ウエハ表面から取り除くのが難しい。また、幾つかの実施形態は、ウエハの縁に、浸漬時にウエハを支える保持固定具(例えば、図1のウエハホルダ104)を用いており、該ホルダは、ウエハ表面からの泡の脱離を阻むウエハ表面に垂直な表面を呈することによって、泡の捕捉を深刻にする。通常、ウエハ103は、その中心を通りそのめっき表面に垂直である軸を中心にして回転される。この回転は、遠心力を通じて泡を払い落とすのに役立つが、小さめの泡の多くは、ウエハに執拗に付着しており、回転によって取り除かれない。
上述された幾つかの問題に対処するやり方は、1つには、斜めウエハ浸漬を使用することである。この方法では、ウエハは、垂直経路に沿って(Z軸に沿って)電解質内へ導入される間、電解質の表面によって定められる面に対して傾いている。図2は、ウエハ103が電解質107の表面に対して傾けられた状態でZ軸に沿って電解質107内へ浸漬される浸漬のシナリオ112を描いている。傾きは、この例では角度θである。斜め浸漬を使用すると、そうでなければウエハ表面上に捕捉される恐れがある泡が、浮力による助けを得て、浸漬の前縁から浸漬の後縁へ進む波によって押される。したがって、これらの泡は、捕らわれなくなり、ウエハが傾斜された時点で大気中に逃れることが可能になる。また、単一の濡れ前線が確立されるので、濡れ前線が集まることによる問題はない。斜めウエハ浸漬は、2012年4月30日に出願され「WETTING WAVE FRONT CONTROL FOR REDUCED AIR ENTRAPMENT DURING WAFER ENTRY INTO ELECTROPLATING BATH(電気めっき浴へのウエハ進入時における空気の捕捉を低減するための濡れ波面制御)」と題された米国特許第6,551,487号及び米国特許出願第13/460,423号に更に詳しく記載されており、これらは、それぞれ、あらゆる目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込まれる。泡形成を減少させるために、回転速度によって斜め浸漬を補ってもよい。上記のように、ウエハホルダは、泡の捕捉を深刻にする恐れがある。
斜め浸漬は、大気圧で動作する電気めっきセルにおける泡形成を著しく減少させる一方で、課題も生じる。基板のめっき面は、一定の期間にわたって溶液に接触し、その面の一部の領域は、同じ面のその他の領域よりも前に溶液に接触する。その結果、一部の領域は、その他の領域がめっき添加物(促進剤、抑制剤、及び/又は歪み取り剤)に接触し始める頃には、それらの促進剤の濃度及び吸着に関して完全に発達したプロフィールを確立しているだろう。電気めっきが開始するときに、完全に発達した添加剤プロフィールを備えたこれらの領域は、完全に発達した添加剤プロフィールを伴わないその他の領域よりも良く電気めっきされる。更に、基板が進入時に電気的バイアスを加えられるときは、電気めっき溶液に最初に接触する基板の領域は、それよりも後で溶液に接触する基板の領域よりも、かなり前にめっきされ始める。その結果、めっきの全過程にわたり、基板の前縁部分が後縁部分よりも多くめっきされる。大気圧電気めっきセルにおいて、斜め浸漬に必要とされる時間の長さは、電気めっき中において、なかでも比較的小さい特徴などの凹特徴を充填するために必要とされる合計時間のかなりの割合を占めることがある。結果もたらされる非均一性は、望ましくないものである。
浸漬時のウエハの角度は、真空セルの特定の実装形態では、水平から約3度未満であってよい。一部の実施形態では、角度は、約2度以下である。一部の実施形態では、角度は、約1度以下である。
特定の実施形態では、ウエハが傾斜される角度は、浸漬プロトコル中に変化される。これは、結果として、泡の捕捉を低減することができる。これらの実施形態では、乱れと、それゆえの望ましくない空気捕捉とを発生させないように、「揺れ速度」、すなわちウエハがθから水平に及びその逆に傾斜される速度が制御されてよい。しかしながら、高スループット環境においてよくあるように、性能とスループットとは両立しない。具体的に言うと、揺れ速度が遅すぎるとスループットが犠牲になり、揺れ速度が速すぎると乱れが生じる恐れがある。一実施形態では、ウエハの揺れ速度は、1秒あたり約0.25〜10度である。別の一実施形態では、揺れ速度は、1秒あたり約0.25〜1.5度である。別の一実施形態では、揺れ速度は、1秒あたり約0.5〜1度である。更なる一実施形態では、揺れ速度は、1秒あたり約1度を上回る。気泡捕捉を減少させるために、Z速度変化とは独立に、又はZ速度変化と組み合わせて、能動的な傾斜角度制御を使用することができる。一部の実施形態では、ウエハの前縁は、ウエハが水平に対して第1の角度で傾斜されている間にめっき溶液に接触し、次いで、ウエハの傾斜は、第2の角度に増加され、次いで、例えばゼロ度の角度に減少される。その他の実施形態では、ウエハの前縁は、ウエハが水平に対して第1の角度で傾斜されている間にめっき溶液に接触し、次いで、傾斜角度は、より小さい傾斜角度に減少され、最終的に、ゼロ度の傾斜角度に減少される。
特定の実装形態では、傾斜角度は、浸漬前に確立され、浸漬プロセス中は一定に保たれる。
ウエハは、浸漬の際に回転されてもよい。傾斜と同様に、ウエハの回転は、電解質への進入の際に回転している限り、電解質へのウエハの垂直軌道に沿って任意の時点で実施されてよい。ウエハを浸漬させるために、一実施形態では、回転速度は、直径200mmのウエハに対して約10〜180rpmであり、300mmウエハに対して約5〜180rpmであり、450mmウエハに対して約5〜150rpmである。浸漬と、めっきと、そしてめっき後とで、異なる回転速度(第1の回転速度と、第2の回転速度と、そして更別のめっき速度と)が使用されてよい。例えば、ウエハを浴から取り出した後、例えばめっきウエハから電解質をすすぐときなどに、ウエハは、ウエハから電解質を回収するために、特定の速度でスピンされてよい。これらの回転の詳細は、斜め浸漬方法を実行に移すための代表的なハードウェアとともに、参照によって上記で本明細書に組み込まれた米国特許第6,551,487号に更に詳しく記載されている。
ウエハの垂直進入速度は、浸漬中に一定又は可変であってよい。垂直速度は、ウエハにとって最適な濡らしプロフィールを提供するために変化されてよい。例えば、特定の実装形態では、ウエハは、電解質濡らし波面を制御するために、浸漬プロセスの少なくとも一部分の最中に加速及び/又は減速する。
特定の実施形態では、適切な機械的制御システムを使用して、ウエハの回転、垂直並進、及び傾斜のうちの2つ又は3つを同時に調整することができる。調整メカニズムは、めっきセルの真空要素の外側に位置するウエハホルダの一部分に対して作用してよい。ウエハホルダスピンドル又はその他の回転/傾斜/並進要素は、ウエハが並進、傾斜、及び/又は回転する間に真空を維持するベローズ、真空軸受、及び/又はその他の適切な界面を通じて、めっきセル上の真空密閉壁又はキャップと係合してよい。
真空下における浸漬
本明細書で開示される様々な実施形態では、ウエハは、真空条件下で浸漬される。従来のめっき技術のもとでは、(1)ウエハを速やかに浸漬させることと、(2)空気の捕捉を減少させることとが両立しない。しかしながら、真空めっきセルの使用は、ウエハの浸漬に伴ってウエハの下に空気が捕捉されることがほとんどないゆえに、泡の形成を伴わない速やかな浸漬を可能にする。泡は、真空下で基板の表面に形成される可能性がほとんどないので、本明細書における実施形態は、添加剤吸着のための時間枠(約100ms)及び核形成のための時間枠(約50ms)と同程度の、そして多くの場合は更に短い、速やかな浸漬時間を可能にする。浸漬中は、ウエハのなかで電解質に曝される部分とそうでない部分とがあるので、例えば、浸漬のための合計時間が重要になりうる。めっき条件によっては、ウエハを可能な限り速やかに浸漬させるために、シード層の厚さなどが重要になることが多い。速やかな浸漬時間は、その結果、基板全域にわたってめっき及び特徴充填の両方を更に均一にする。
斜め進入を伴う大気圧めっきセルを使用するときは、300mmウエハの浸漬時間は、約150ms未満であってよい。450mmウエハの浸漬時間は、約225ms未満であってよい。とりわけ進入速度が高いときにおける泡形成のリスクは、めっき溶液の上方の空間が低圧(例えば大気圧未満の圧力)を有するセル内で浸漬が行われるときに、大幅に軽減される。場合によっては、減圧めっきセルを使用するときに、浸漬時間は、めっき基板上の最小の特徴を充填するためにかかる合計時間の約10%以下(又はめっき基板上の中間サイズの特徴を充填するためにかかる合計時間の約10%以下)に相当する。言及されたように、浸漬時間は、特定の実装形態では、約50ms未満、約35ms未満、約20ms未満、約10ms未満、又は約5〜15msであってよい。これらの速度は、直径300mmのウエハ及び/又は直径450mmのウエハに適しているだろう。場合によっては、基板の垂直侵入速度は、約200〜400mm/sである。本明細書で説明される原理は、従来の方法で使用される代表的な進入速度よりも速い垂直進入速度を可能にする。
様々な実装形態において、めっき溶液及びウエハ(又はその他の基板)を備えためっきセルは、真空下で(例えば、約100トール未満、約30〜100トール、約40〜80トール、又は約30〜50トールなどの大気圧未満で)動作される。圧力は、少なくともウエハ浸漬中は、減圧(大気圧未満)レベルに維持されるべきである。一部の実施形態では、圧力は、めっきプロセスの初期段階中も(例えば、めっき時間の少なくとも最初の約0.5%若しくは1%の間、めっきの最初の約10ms若しくは20msの間、又は金属の最初の約0.5Å又は1Åをめっきしている間)減圧レベルに維持される。特定の実装形態では、圧力は、めっきが終わるまで減圧レベルに維持される。
ウエハを交換したり電気めっき溶液を回復させたりなどするためには、めっきセルを、例えば周囲圧力などの高めの圧力に定期的に曝す必要があるだろう。一部の実施形態では、めっきプロセス全体が、大気圧未満で行われ、めっきセルは、ウエハがめっきされていないときにのみ周囲圧力に曝される。もし、ロードロックが用いられる(図10を参照にして後ほど更に詳しく説明される)ならば、めっき済みのウエハをめっきされていないウエハに交換する間にセルを真空を破らずに動作させることが可能だろう。
多くの場合、めっきセルは、電気めっきシステムのその他の要素と流体連通する。このようなその他の要素としては、めっき溶液の貯槽、めっき溶液のための補給溶液の溶液源、各種のセンサ、フィルタ、並びに一部の実施形態における、電気めっき溶液及び/又は事前濡らし溶液(プリウェティング液)から溶存ガスを取り除くための脱気器が挙げられる。めっきセルが大気圧未満で動作している間は、めっきセルと流体的に直接接触しているその他のシステム要素も同様に、大気圧未満で動作しているべきである。図に示された様々な実施形態は、めっき中にめっきセルと流体連通している全ての要素において真空を維持するためのメカニズムを提供する。その他の要素は、めっき中に大気圧に曝された状態にとどまってよい。これらの非真空要素は、具体的にはめっきセル自体が真空に曝されていないときなどの指定の期間中のみ真空要素と境界を接する。
溶存ガスの制御
様々な実施形態では、真空下で動作される脱気器によって電解質内の実質的に全ての溶存ガスを取り除くことによって、電気めっき溶液内の1種又は2種以上のガスの濃度が制御される。電界めっき溶液は、もし、真空めっき環境への進入前に脱気されていないと、発泡する傾向があり、これは、高品質なめっきを妨げうる状態である。一部の実施形態では、特定の応用のために定められた濃度でガスを脱気電解質に選択的に注入して戻すことによって、電気めっき溶液内の溶存ガスの濃度が更に制御される。めっき溶液を真空下で発泡させないためには、1種又は2種以上のガスは、かなり低い濃度で追加されるべきである。特定の実施形態では、酸素が、百万分の1の一桁のレベル又は十億分の1のレベル(例えば約10ppm未満又は約1ppm未満)の濃度で追加される。分子酸素は、促進剤として知られる有機めっき添加剤の活動のなかで役割を演じると信じられている。一部の実施形態では、電解質内の全部又は一部のガスの濃度が、ppbの前半又はそれ未満のレベル(例えば、現行ツールを使用して検出されうる範囲外のレベル)に引き下げられる。これは、真空下で動作される脱気器に電解質を通すことによって達成されてよい。脱気器及び真空技術は、ともに2010年1月8日に出願され参照によってその全体を本明細書に上記で組み込まれた米国特許出願第12/684,787号及び第12/684,792号に記載されている。
特定の実施形態では、アノード(陽極液)とカソード(陰極液)とで異なる電気めっき溶液を接触させることが望ましい。陽極液及び陰極液は、同じ種を異なる濃度で(例えば、銅イオンを異なる濃度で)有していてよい、及び/又は溶液内に異なる種を有していてよい(例えば、促進剤などの有機電気めっき添加剤は、陰極液内には存在するが陽極液内には存在していなくてよい)。このように、一部の実施形態は、陰極液と陽極液とで部分的に又は完全に別々のフローループを用いている。このようにして、陰極液及び陽極液は、個別に最適化することができる。
フローループを少なくとも部分的に切り離すことによる利点は、1つには、めっきセルに送られるときの陰極液と陽極液とで異なるレベルの酸素濃度が維持されうることである。一部の実装形態では、陽極液内の酸素の濃度を非ゼロの低レベル(例えば0.2〜2ppm)を維持しつつ、陰極液内の酸素の濃度を0ppmにする又は可能な限り0ppm(又は0ppb)に近づかせることが望ましい。酸素の存在は、浸漬中におけるシード層の溶解/酸化の可能性及び程度を増加させるゆえに、陰極液内に存在する酸素は、場合によってはゼロであることが好ましい。陽極液内には、少量の酸素が存在することが望ましいだろう。
フローループを少なくとも部分的に切り離すことに関連する利点は、陰極液に酸素サーボをつなぐ必要がなくなることである。従来の電気めっきでは、2つの酸素サーボ、すなわち、陰極液内の酸素の量を制御するためのサーボと、陽極液内の酸素の量を制御するためのサーボとが用いられていると考えられる。本明細書における実装形態では、脱気器/真空セルが、陰極液内の酸素のレベルをほぼゼロppmに減らすことができるので、陰極液内の酸素の量を制御するためのサーボは、不要である。
一部の実施形態では、陰極液内の酸素の量が注意深く少量に制御されることが望ましいだろう。これは、例えば、定められた濃度で酸素を脱気陰極液に選択的に注入して戻すことによって達成されてよい。これは、減圧電気めっきセルを含む流体ループのなかで脱気器の下流に酸素注入器を挿入することによって達成されてよい。特定の理論又は作用メカニズムに制約されることは望まないが、少量の酸素は、特定の添加剤の、その有用形態への変換を促す(例えば、メルカプトプロパンスルホン酸(MPS)をジメルカプトプロパンスルホン酸(SPS)に変換する)と信じられている。溶存酸素、及び添加剤性能とのその関わりの制御は、ともにあらゆる目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込まれる2011年9月9日に出願され「By−Product Mitigation in Through−Silicon−Via Plating(シリコン貫通電極めっきにおける副生成物の軽減)」と題された米国特許出願第13/229,615号、並びに2011年12月13日に出願され「Configuration and Method of Operation of an Electrodeposition System for Improved Process Stability and Performance(プロセスの安定性及び性能を向上させるための電着システムの構成及び動作方法)」と題された米国特許出願第13/324,890号で更に論じられている。
本明細書における実施形態は、(1つ以上の)フローループのなかの場所ごとに溶存ガス(例えば酸素)の濃度が異なることも可能にする。電解質内の酸素の濃度は、例えば、めっき溶液保持セルと電気めっきセルとの間で異なっていてよい。脱気器、真空めっきセル、電解質貯槽、及びその他の要素(弁や真空ポンプなど)は、装置のパーツごとに所望のガス含有量を提供するために、連携し合って機能する。このような制御を可能にする装置が、例として、図3に描かれている。
図3は、めっき溶液の溶存ガス含有量を制御する能力を備えた真空めっきセル装置の一実装形態を示している。この実施形態では、真空めっきセル301は、圧力センサ318を含み、再循環ループ302のなかの真空めっき溶液貯槽304、ポンプ306、及び脱気器308と連続的に流体連通している。脱気器は、真空ポンプ310につながれてよい。真空めっき溶液貯槽304は、真空下に維持され、更に、ガス制御ループ312につながれる。ガス制御ループ312は、溶存ガスセンサ314と、コントローラ350と、ガス注入ユニット355とを含んでいてよい。コントローラ350は、例えば、サーボコントローラであってよい。言及されたように、特定の実装形態では、指定レベルの1種又は2種以上のガスがめっき溶液内に存在していることが望ましいだろう。ガス制御ループ312は、望みどおりに溶存ガスの量及び種が操作されることを可能にする。先ず、溶存ガスセンサ314は、めっき溶液内に存在する溶存ガスの量を感知する。次に、コントローラ350は、溶存ガス測定値を使用し、めっき溶液内に更なるガスが注入されるべきかどうかを決定する。もし、1種又は2種以上の溶存ガスのレベルが低すぎると、コントローラ350は、所望のガスをめっき溶液内に注入するようにガス注入ユニット355に指示する。この制御ループ312は、めっき溶液内の溶存ガスの量が厳密に監視されること及び経時的に制御されることを可能にする。ガス制御ループ312は、これらの実装形態においてとりわけ有益である。なぜならば、全ての又はほぼ全ての溶存ガスが取り除かれると、所望のガス含有量を達成することが比較的容易であるからである。脱気されためっき溶液は、所望のガスをそのそれぞれの所望の濃度で注入することによってカスタマイズすることが容易である或る種の「白紙状態」を提供する。
図3の真空めっきセル301は、カソード/ウエハ322とアノード323との間に分離構造を持たないものとして示されている。分離構造が使用されない場合は、示されている流体経路は、電解質の流体経路に対応している。分離構造が使用されない場合は、陰極液と陽極液とが同じであるので、それぞれのための別々の経路はない。しかしながら、ウエハ322とアノード323との間に膜又はその他の分離構造が配置されるときは、陰極液のためと陽極液のためとで別々の流体ループが使用されてよい。別途明記されない限り、本明細書で開示される流体ループは、全体的な電解質流体ループ、陰極液流体ループ、又は陽極液流体ループに関するものであってよい。例えば、もし、図3の電気めっきセル301が、ウエハ322とアノード323との間に分離膜を含むならば、図に示されている流体経路は、陰極液の流体経路に対応していてよい。陽極液用にも同様な又は同一の流体経路が提供されてよく、ただし、実装形態によっては、陽極流体経路の方が単純であってよい。
一実施形態では、酸素は、減圧めっきセルには非常に低いレベルで提供され、貯槽、又は減圧電気めっきセルの外のその他のシステム部分ではそれよりも僅かに高い濃度で提供される。この場合は、めっき添加剤は、貯蔵内で「修復」されるだろう。貯蔵をベースにしたこの修復は、このような修復が可能でない酸素濃度レベルでめっきセルが動作されることを可能にし、そうしてシードの溶解を最小限に抑える。
進入時における基板への電力
ウエハは、とても速やかに電解質に進入するので、定電位ウエハ進入の必要性は、著しく減る又は無くなると考えられる。従来の電気めっき技術の多くでは、均一なめっきの実現を助けるために、コントローラ又はその他の電源が、浸漬中にウエハに電力を供給する。例えば、コントローラは、シード層が溶解しないように保護するために、浸漬の前及び最中にウエハに一定のカソード電位又はカソード電流を印加してよい。この技術は、定電位ウエハ進入として知られ、2000年11月16日に出願されその全体を参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第6,946,065号で更に論じられている。定電位進入方法は、均一なめっきを実現するために、ウエハに印加される電流密度を注意深く制御することを必要とする。従来の定電位進入の場合は、基板が徐々に浸漬されるのに伴う濡らしウエハ面積の変化ゆえに、電流密度の制御がとりわけ難しい。しかしながら、ここで開示される実施形態は、定電位進入の必要性を著しく減らす又は無くす。なぜならば、浸漬がとても速やかに生じるゆえに、シード層が浸漬中に溶解することがないからである。このように、特定の実施形態では、浸漬中にウエハに対してカソードバイアス又はアノードバイアスが印加されることはない。これらの実施形態は、浸漬中に電気めっきが生じないゆえに有利である。その結果、電気めっきの開始前に、基板表面の全ての領域で有機めっき添加剤プロフィールが完全に発達することができる。この速やかな進入は、基板表面のどの領域でも基板表面のその他の領域よりも前にめっきが開始することがないゆえに有益でもある。更に、電気めっき制御システムは、感受性が低く、これは、これらのシステムが、定電位ウエハ進入を使用するときに重要である電流密度及びその他の要因の注意深い制御を必要としないことを意味する。更に、これらの実施形態は、複雑性が低く且つ高価でもないコントローラを使用してよい。
システムコントローラ
一部の実施形態では、システムコントローラ(1つ以上の物理的又は論理的コントローラを含んでいてよい)が、プロセスツールの動作の一部又は全部を制御する。システムコントローラは、通常、1つ以上のメモリ装置と、1つ以上のプロセッサとを含む。プロセッサとしては、中央処理ユニット(CPU)若しくはコンピュータ、アナログ及び/若しくはデジタル入力/出力接続、ステッピングモータ制御盤、及びその他の類似の要素が挙げられる。プロセッサでは、適切な制御動作を実行に移すための命令が実行される。これらの命令は、コントローラに関連付けられたメモリ装置に記憶されてよい、又はネットワークを通じて提供されてよい。特定の実施形態では、システムコントローラは、システム制御ソフトウェアを実行する。
システム制御ソフトウェアは、プロセスツールによって実施される特定のプロセスの、タイミング、電解質成分の混合、入り口圧力、めっきセル圧力、めっきセル温度、ウエハ温度、ウエハ及びその他の任意の電極に印加される電流及び電位、ウエハ位置、ウエハ回転、ウエハ浸漬速度、並びその他のパラメータを制御するための命令を含んでいてよい。システム制御ソフトウェアは、任意の適切な形で構成されてよい。例えば、様々なプロセスツールプロセスを実行に移すために必要とされるプロセスツール要素の動作を制御するために、様々なプロセスツール要素サブルーチン又は制御オブジェクトが記述されてよい。システム制御ソフトウェアは、任意の適切なコンピュータ可読プログラミング言語でコード化されてよい。
一部の実施形態では、システム制御ソフトウェアは、上述された様々なパラメータを制御するための入力/出力制御(IOC)順序付け命令を含む。例えば、電気めっきプロセスの各段階は、システムコントローラによって実行されるための1つ以上の命令を含んでいてよい。浸漬プロセス段階のためのプロセス条件を設定するための命令は、対応する浸漬レシピ段階に含められてよい。一部の実施形態では、電気めっきレシピ段階は、電気めっきプロセス段階のための全ての命令がそのプロセス段階と同時に実行されるように、順番に並べられてよい。
一部の実施形態では、その他のコンピュータソフトウェア及び/又はプログラムが用いられてよい。この目的のためのプログラム又はプログラムセクションの例として、基板位置決めプログラム、電解質組成制御プログラム、圧力制御プログラム、ヒータ制御プログラム、及び電位/電流電源制御プログラムが挙げられる。
場合によっては、コントローラは、電解質内のガス濃度、ウエハ浸漬(並進、傾斜、回転)、タンク間における流体移送、並びにセル及び流体ループ内の関連要素の真空制御のうちの、1つ以上の機能を制御する。コントローラは、例えば、溶存ガスセンサからのガス濃度測定値を使用し、望みどおりにガスを注入するようにガス注入ユニットに指示することによって、ガス濃度を制御してよい。ウエハ浸漬は、例えば、ウエハリフトアセンブリ、ウエハ傾斜アセンブリ、及びウエハ回転アセンブリに望みどおりに移動するように指示することによって制御されてよい。コントローラは、例えば、特定の弁に開閉するように指示する及び特定のポンプにオンオフするように指示することによって、タンク間における流体移送を制御してよい。コントローラは、(例えば、電流、電流密度、電位、圧力などが特定の閾値に達したときの)センサ出力に基づいて、又は(例えばプロセスのなかの特定の時点で弁を開く)動作のタイミングに基づいて、又はユーザから受信された命令に基づいて、これらの局面を制御してよい。
応用
本明細書で開示される実施形態は、従来のめっき技術に勝る1つ以上の利点を提供するだろう。第1に、真空めっきセルは、基板が非常に速やかに電解質に浸漬されることを可能にする。高速浸漬は、シード層の溶解を著しく減らし、特徴充填のばらつき/欠陥を十分に減少させるだろう。高速浸漬は、また、進入遷移時間枠を、吸着及び核形成のための遷移時間枠に匹敵するほどに、及び場合によっては更に短くするだろう。更に、一部の実装形態では、浸漬は、基板に電気的バイアスを印加することなく行われ、そうして浸漬プロセス中における電気めっきを回避している。第2に、真空めっきセルは、進入時におけるウエハ面近くのガスを十分に減らす及び場合によっては排除することによって、泡形成によって引き起こされる欠陥の数を減少させる。更に、進入時におけるウエハ面近くのO2を減らす又は排除することによって、O2によって引き起こされる腐食ベースの欠陥も低減されるだろう。同様に、脱気された事前濡らし流体(プリウェッティング流体)によって真空下で事前濡らし動作を行うことも、シード層の腐食の低減に寄与するだろう。本明細書における実施形態は、めっき溶液からの溶存ガスの低減又は排除も提供し、それによる利益は、1つには、O2によって引き起こされる腐食関連の欠陥を更に低減することである。
めっき溶液から溶存ガスを取り除くことは、溶液内の溶存ガスの厳密な量/組成を制御するための便利な方法を提供する。溶存ガスが、無視できるほどの濃度まで取り除かれた後は、好ましい電解質組成のガス濃度を実現するために、所望の量のガスが溶液に注入されてよい。溶存ガスに対する制御は、溶存ガスセンサ及びサーボを使用して(1つ以上の)ガス濃度を特定の範囲内に維持することによって強化されてよい。
本明細書における特定の実施形態は、従来のめっきで通常使用されるよりも低い温度状態でめっきが生じることを可能にする。例えば、一部の実装形態は、大気圧条件におけるめっき溶液の代表的な凍結温度未満でめっきが生じることを可能にする。更に、本明細書における実施形態は、減圧下で、場合によってはめっき溶液の沸点まで下げられた圧力で、めっきが生じることを可能にする。めっきチャンバ内における低圧条件は、ロードロック設計が使用されるなどの一部の実施形態では、継続的に維持される。その他の実施形態では、圧力は、大気圧条件と減圧条件(大気圧未満条件)との間で循環する。
真空めっきセルは、ウエハリフトメカニズム、ウエハ傾斜メカニズム、ウエハスピンメカニズム、並びに音波ベースの流体撹拌及び回転軸の周期的方向変化を非限定例として含む様々なウエハ撹拌メカニズムなどの、様々なウエハ進入制御装置と併せて使用されてよい。これらの各要素は、泡形成の低減に寄与すると考えられ、形成される泡を可能な限り少なくするために、同時に最適化されてよい。
更なる利点は、ウエハが、めっきセルの上方に位置決めされてめっき溶液への浸漬を待つ間に、真空内にあり、したがって、酸素などの有害なガスに曝されていないことである。これは、大気圧めっきセルにおけるこの段階で発生しうるあらゆる銅酸化反応を排除する。
本明細書における実装形態では、電気めっきのための装置は、真空条件下で(すなわち、大気圧未満で)動作することができる電気化学セルを含む。多くの場合、装置は、電解質及び/又は事前濡らし溶液をそれが基板に接触する前に十分に脱気することができる脱気器を含む。もし、電解質/事前濡らし流体が、真空チャンバに進入して真空条件下で基板に接触する前に脱気されないと、流体からは、チャンバへの進入に伴って溶存ガスが放出されるだろう。この溶存ガスの放出は、ビア内及び/又はウエハ表面上に泡を形成するだろう。特定のモデル又は理論に制約されることは望まないが、ビアの底部は、負の曲率を有しており、この種の場所は、特に、泡の核になって電解質/事前濡らし流体からガスを放出させやすい傾向があると信じられている。もし、この放出が起きると、真空条件下で流体がガスに対して過飽和になるゆえに、流体から泡が形成される。こうして形成された泡は、事前濡らしプロセス後及びめっき中もそこにとどまるかもしれず、これは、ひいては、その場所におけるめっきを阻む及び関連の欠陥を引き起こすことがある。
装置は、1つ以上の電解質貯槽、(1つ以上の)ポンプ、(1つ以上の)脱気器、(1つ以上の)溶存ガスセンサ、(1つ以上の)サーボコントローラ又は(1つ以上の)その他のコントローラ、(1つ以上の)ガス注入ユニット、及び(1つ以上の)弁に電気化学セルを接続しうる1つ以上のめっき流体ループを含んでいてよい。特定の実施形態では、上記の要素の一部又は全部が存在していてよい。
図4は、代表的な真空めっきセル400を示している。装置は、基板をz方向(上下)に動かすように動作するウエハリフトアセンブリ402と、ウエハを水平面に対して傾斜させるように動作するウエハ傾斜アセンブリ404と、電気めっき中にウエハを回転させるように動作するウエハ回転アセンブリ406とを含む。これらの要素は、メッキ中におけるウエハの垂直速度、角度、及び回転速度を制御するために連携し合い、特に、めっきプロセスの始まりでめっきを制御するにあたって重要である。次に、図4の実施形態にしたがった装置は、対応する真空上板408を備えた真空適合性めっきセル410を含む。これらの要素410及び408は、めっきが発生しうる真空環境を提供する。電気化学セル410は、また、ウエハホルダ424と、コーン422とを含む。コーン422は、基板ホルダ424内で支えられているときのウエハの裏側を押し下げる。電気めっきセル410の更なる要素は、図5で与えられる。
図5は、一実施形態にしたがった電気めっき装置500を示している。先ず、電気めっき装置500は、基板ホルダ520と、電気めっき浴流体534を保持するための空間を備えた電気めっきセル530と、アノードと、電気めっき装置の(例えば、基板を装填されているときの基板ホルダ420などの)上方部分を閉じうる「トップハット」533とを有する。トップハット533は、電気めっきセル530において真空を維持することができ、図4の真空上板408に対応している。基板ホルダ520は、通例、カップ底525を有するカップ524内に取り付けられたリップシール522と、カップ524及びリップシール522に相対的に可動であるコーン526とを含み、基板(不図示)をリップシール422に押し込むことによって基板ホルダ520内に基板を固定するように構成される。
図5に示されるような一部の実施形態では、カップ524は、カップ支柱528によって支えられ、カップ&コーンリフト(図には示されていないが、コーン526の上方にある)に取り付けられる。カップ支柱528は、コーン526の一部分を通り、空気圧メカニズム(図には示されていないメカニズム)を通じてコーンをカップ524に相対的に上下動させることを可能にしている。そうして、クラムシェルアセンブリ(すなわち、基板ホルダ)は、リップシール522に基板(不図示)の周縁を密着させるように閉じられるだろう。図5に示されるように、コーン526が後退/上方位置にあり、したがってクラムシェルアセンブリ(すなわち、基板ホルダ)が開いた構成をとっているときは、クラムシェルアセンブリに基板が装填され、リップシール522に載せられてよい。基板がリップシール522に載せられたら、カップ支柱528は、カップ524とコーン526とが互いに近づいてコーン526の底面を基板の裏面に押し付けるように、押し込まれ(すなわち、コーン526を通って進められ)てよく、そうして基板の反対側(すなわち、めっきされる側)の周縁がリップシール522に押し付けられ、流体密封シールを形成する。
基板ホルダ520は、また、通常は、電気めっき動作中に電気めっき装置(図5には示されていない)の電源を通じて基板に電荷を供給する複数の電気接点(やはり図には示されていない)も含む。一部の実施形態では、電気接点は、電気接触フィンガとして形成されるが、基板に電流を供給するためのその他の形状/タイプの電気導線も可能である。上記のように、めっき中、電気接点は、基板とリップシール522との間に形成された、電気めっき中に電気めっき溶液を基板の裏側から遠ざけて電気接点に触れさせないようにする流体密封シールによって、保護されているのが通例である。一部の実施形態では、例えば、ノズルの高さを電気接点に相対的に変化させ、必要に応じて洗浄流体の流れ、基板ホルダの回転速度、洗浄溶液の化学的性質、及びその他のパラメータを調整することによって、電気接点の洗浄を実施するために、ノズル514が使用される。
基板が基板ホルダに装填され、密閉された(すなわち、カップ524及びコーン526によって係合されてリップシール522に密着された)ら、基板ホルダ(すなわち、クラムシェルアセンブリ)の基部側の端を電気めっき浴内へ下げる準備が整う(斜め浸漬が使用されると想定する)。電気めっき浴は、電気めっき装置500の、電気めっき浴流体534を保持する(すなわち、電気めっき浴流体534を保持するための空間を有する)電気めっきセル530に収容されている。一部の実施形態では、電気めっきセル530は、膜又はその他の分離構造によって分離されたアノードチャンバとカソードチャンバとを含んでいてよい。更に、それぞれあらゆる目的のためにその全体を参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第7,967,969号、第7,622,024号、及び第8,308,931号に記載されるように、セル530は、溝入りのイオン抵抗性板を含んでいてよく、該板は、高抵抗仮想アノード(HRVA)と呼ばれることもあり、電流分布コントローラ及び流れディフューザ438として機能する。
電気めっき中、基板ホルダ520は、基板の作用表面(下向き表面)が電気めっき浴流体/溶液534の流体レベル535の下まで下げられ、そうしてウエハの作用表面が電気めっき溶液に浸漬されるように、電気めっき浴流体534を保持するための電気めっきセル空間543内へ下げられる。
電気めっき装置500は、随意として、洗浄装置510を含んでいてよく、該装置510は、ノズル514と、該ノズル514と流体接続している洗浄流体供給導管と、ノズル514を取り付けられたノズルアーム513とを含んでいてよい。一部の実施形態では、洗浄装置510は、ノズルアーム513に機械的に結合されて第1のノズル514及びノズルアーム513を後退位置と洗浄位置との間で移動させるように構成されるノズルアーム作動器512を含む。装置の構成要素を洗浄溶液のしぶきから保護するのを助けるために、リンスシールド570が使用されてよい。使用される洗浄溶液の再利用を助けるために、再利用シールド560が使用されてよい。特定の実施形態では、基板のめっき面を事前に濡らすために、事前濡らしメカニズム(不図示)が使用されてよい。事前濡らしメカニズムは、洗浄装置510と機械的に同様であってよいが、事前濡らし流体が基板のめっき面に接触するように位置決めされてもよいだろう。場合によっては、事前濡らしは、電気めっきセル530の外で生じてよい。
図6は、めっき流体貯槽604と流体連通している真空めっきセル601の更なる例を示している。この実施形態は、図3に示されたものと同様であるが、幾分単純である。真空めっきセル601内の領域は、真空条件下に維持される。装置は、めっき溶液から溶存ガスを取り除くための脱気器608と、めっき流体ループ602を通してめっき流体を移動させるためのポンプ606とを含む。脱気器及びそれらの使用は、参照によって上記で本明細書に組み込まれた米国特許出願第12/684,787号及び第12/684,792号に記載されている。めっき流体ループ602は、真空めっきセル601をめっき流体貯槽604、ポンプ606、及び脱気器608につないでいる。脱気器には、真空ポンプ610がつながれてよい。図6の実装形態では、めっき溶液貯槽604を含むめっき流体ループ全体が真空条件下に維持される。
本明細書における実装形態では、真空めっきセル内の圧力が正確に制御されることを保証するために、めっき中に真空めっきセルと流体連通しているものは全て、めっき中に真空条件下に維持されるべきである。流体感知ループ612は、めっき流体貯槽604を溶存ガスセンサ614につないでいる。溶存ガスセンサは、溶存ガスがめっきの許容レベルにあることを保証する。もし、溶存ガスのレベルが高すぎると、めっき溶液内に泡が形成され、めっきが非均一になる恐れがある。また、酸素は、銅シード層を酸化させるので、溶存酸素の存在は、有害であることがある。したがって、一部の実施形態では、溶存ガスセンサ614は、酸素センサである。真空めっきセル601は、また、圧力センサ618も含んでいてよい。使用されうる圧力センサのタイプは、1つにはバラトロン圧力トランスデューサであるが、当業者ならば、多くのタイプの圧力センサが使用されてよいことを認識できるだろう。装置は、随意として、脱気された脱イオン水又はその他の事前濡らし溶液をめっき流体への浸漬前に真空下で基板の表面に提供するように動作する事前濡らし器616を含んでいてよい。事前濡らし器は、更に、泡の形成を伴わずに基板をめっき流体に完全に浸漬させるために必要とされる浸漬時間を短くするだろう。基板は、めっき位置(すなわち、電解質内へ下げられた下方位置)で示されているので、事前濡らし器は、ウエハの面の上方にある。しかしながら、事前濡らし器は、基板がその非めっき位置にあるときに基板のめっき面に事前濡らし溶液を供給可能であるように位置決めされるべきであることが理解される。
図7は、めっき溶液貯槽704と流体連通している真空めっきセル701の更なる一実施形態を示している。この実装形態では、めっきループ702は、めっき中は開かれており、真空めっきセル701をポンプ706及び脱気器708につないでいる。電解質は、めっき中は、弁722につながる導管を通る代わりに電解質貯槽を迂回している。これらの各要素は、真空条件下に維持される。弁722は、めっきが生じていないときは開かれてよく、そうして非めっき流体ループ720を開かせる。非めっき流体ループ720は、真空めっきセル701をめっき溶液貯槽704、ポンプ706、及び脱気器708につないでいる。この実装形態では、めっき溶液貯槽704は、大気圧条件に維持される。したがって、この貯槽は、めっき中は、真空めっきセルから流体的に切り離されていなければならない。めっき溶液貯槽704内のめっき溶液は、めっき溶液内の添加剤を適切なレベルに維持するために、定期的に交換される又は新しくされるべきである。図7の実装形態におけるめっき溶液内の溶存ガスのレベルは、約2ppmであり、これは、現時点で入手可能な脱気器に1回通された後に実現可能な溶存ガスのレベルに相当する。
図8は、二重貯槽システムを備えた真空めっきセル801の一実装形態を示している。この実施形態では、真空めっきセル801は、真空めっき溶液貯槽804、ポンプ806、及び脱気器808と連続的に流体連通している。真空めっき溶液貯槽804は、真空条件下に維持され、大気圧めっき溶液貯槽825、弁822、及びポンプ824と流体連通している。大気圧めっき溶液貯槽825につながれた流体ループは、めっきが生じていないときは開かれてよいが、めっきが生じているときは閉じられるべきである。大気圧めっき溶液貯槽825は、電気めっきの実行と実行との間に真空めっき溶液貯槽804に新しいめっき流体を提供するために使用されてよい。めっきセル801のなかのめっき溶液内の溶存ガスのレベルは、約1ppm未満であってよい。一方の貯槽が真空条件下にある2つの貯槽を有することは、めっき流体内の溶存ガスの量を十分に減少させ、めっき流体成分に対する更なる制御を可能にする。
図9は、三重貯槽システムを備えた真空めっきセル901の一実装形態を示している。この実施形態では、真空めっきセル901は、真空めっき溶液貯槽904、ポンプ906、及び脱気器908と連続的に流体連通している。真空めっき溶液貯槽904は、真空条件下に維持され、更に、真空脱気浴930、ポンプ926、及び弁922につながれている。弁922は、めっきが生じているときに真空めっき溶液貯槽904と真空脱気浴930とが流体連通しないように、めっき中は閉じられている。めっきが生じていないときは、しかしながら、弁922は、開かれてよく、めっき溶液は、真空めっき溶液貯槽904と真空脱気浴930との間を流れてよい。真空脱気浴930には、大気圧めっき溶液貯槽940が定期的に流体連通していてよい。弁923が開かれたときにめっき溶液が真空脱気浴930と大気圧めっき浴940との間を流れるように、ポンプ916が提供されてよい。弁923は、めっき溶液を新しくする又は交換するために、及び添加剤又はその他のめっき溶液成分の濃度がそのそれぞれの所望範囲内にとどまることを保証するために、定期的に開かれるべきである。真空めっき溶液貯槽904と真空脱気浴930との間の弁922一式は、真空脱気浴930と大気圧めっき溶液貯槽940との間の弁923一式と同時に開かれるべきではない。これは、真空めっきセル901が常に真空条件下にとどまることを可能にする。この実装形態におけるめっき溶液内の溶存ガスは、例えば1ppmを著しく下回るレベルに制御されてよい。
図10は、ロードロック装置を取り付けられた真空めっきセルの一実装形態を示している。ロードロック装置は、めっき済みのウエハをめっきされていないウエハに交換するときにセルが真空を破らずに動作することを可能にする。図10は、異なる2つの位置における真空めっきセルを示している(すなわち、図は、2枚のウエハ1062A及び1062Bと、関連のウエハホルダ1007A及び1007Bとを示しているが、これら2枚のウエハは、2つの異なる位置A及びBにあるときの1枚のウエハ1062とホルダ1007とを表すことを意図している)。ウエハが、装置1001Aの非真空部分のなかの真空ロードロック位置にあるときは、めっきセルは、真空条件下から締め出されており、ウエハ1062が装填されてよい。次いで、真空ロードロックは、真空条件に達するまでポンプで排気され、真空−大気圧界面1044におけるスリット弁(不図示)又はその他の適切な弁が開かれる。ウエハ1062は、次いで、真空下に維持されている装置1001Bの真空部分のなかの真空めっきセル位置に入り、そこで、めっきが生じるだろう。
図11は、低圧めっきが成功を収められることを確認するために行われた研究の結果を示している。この研究で調査された2つの疑問は、(1)めっき流体の非水成分が、低い圧力において有意な量で蒸発するかどうか、及び(2)めっき流体が、予想される水の沸点よりも有意に高い圧力において沸騰するかどうかである。これらの疑問が重要であるのは、もし、非水成分が真空圧下で蒸発すると、又はもし、めっき溶液がめっき中に沸騰し始めると、めっきが失敗する恐れがあるからである。これらの課題を調査するために、めっき溶液と、脱イオン水の溶液とが、大気圧条件から真空条件までの範囲の圧力(具体的には、10トール、20トール、40トール、及び760トール)に曝された。各圧力において、サンプルは、沸騰の兆候の有無を観察され、ガスサンプルが、めっき溶液の上方から抽出され、残留ガス分析器で分析された。沸騰は、水及びめっき溶液の両方において10トールで観察され、いずれの溶液も、20トールで断続的に沸騰した。いずれの溶液においても、40トールでも760トールでも沸騰は観察されなかった。これは、めっきが少なくとも約20トールよりも高い圧力で生じるべきであることを示唆している。調査されたどの圧力でも、脱イオン水のRGA分析と、めっき溶液のRGA分析との間に有意な差はなかった。これは、めっき流体の非水成分が有意な量で蒸発しないことを示唆しており、これは、低圧めっきを実行可能な選択肢にしている。
開示内容の一態様は、電気めっきセル内の圧力を減圧レベルに下げるためのメカニズムにつながれた電気めっきセルを含む電気めっき装置に関する。装置は、電気めっき溶液への電気めっき基板の浸漬中に電気めっきセル内の圧力を大気圧未満にするためのコントローラも含む。装置は、図に示されるように貯槽、脱気器、ポンプなどを有する再循環ループなどの、様々なその他の要素を含んでいてよい。これらのループは、必要に応じて、電気めっきセルの減圧環境から選択的に切り離されてよい又は含められてよい。場合によっては、装置は、約100トール未満の圧力で基板浸漬を行うように構成される。場合によっては、装置は、約50ms未満、又は約35ms未満、又は約25ms未満、又は約15ms未満の持続期間にわたって基板浸漬を行うように構成される。場合によっては、装置は、基板めっき表面上の平均のすなわち中間サイズの特徴を完全に電気充填するために必要とされる合計時間の約10%以下に相当する持続時間にわたって基板浸漬を行うように構成される。
真空電気めっきセルは、マルチツール半導体処理装置に組み入れられてよい。マルチツール装置は、1つ以上の真空めっきセルと、1つ以上の大気圧めっきセルと、多岐にわたるその他の要素とを有していてよい。図12は、本明細書における実施形態を実行に移すために使用されうる代表的なマルチツール装置を示している。電着装置1200は、3つの個別の電気めっきモジュール1202、1204、及び1206を含むことができる。更に、様々なプロセス動作用に、3つの個別のモジュール1212、1214、及び1216が構成されてよい。例えば、一部の実施形態では、モジュール1212、1214、及び1216のうちの1つ以上が、スピン・リンス・乾燥(SRD)モジュールであってよい。その他の実施形態では、モジュール1212、1214、及び1216のうちの1つ以上が、電気めっきモジュール1202、1204、及び1206のうちの1つによって処理された後における基板のエッジベベル除去、裏側エッチング、及び酸洗浄などの機能を実施するようにそれぞれ構成されるポスト電気充填モジュール(PEM)であってよい。
電着装置1200は、中心電着チャンバ1224を含む。中心電着チャンバ1224は、電気めっきモジュール1202、1204、及び1206において電気めっき溶液として使用される化学溶液を保持しているチャンバである。電着装置1200は、また、電気めっき溶液のための添加剤を貯蔵及び供給しうる投与システム1226も含む。化学希釈モジュール1222は、エッチャントとして使用される化学剤を貯蔵及び混合してよい。ろ過・ポンプユニット1228は、中心電着チャンバ1224のために電気めっき溶液をろ過し、それらを電気めっきモジュールへ送出してよい。
システムコントローラ1230は、電着装置1200を動作させるのに必要とされる電子制御及び界面制御を提供する。システムコントローラ1230は、システムコントローラセクションの上方に導入され、本明細書で更に説明される。システムコントローラ1230(1つ以上の物理的又は論理的コントローラを含んでいてよい)は、電着装置1200の特性の一部又は全部を制御する。システムコントローラ1230は、通常、1つ以上のメモリ装置と、1つ以上のプロセッサとを含む。プロセッサとしては、中央処理ユニット(CPU)若しくはコンピュータ、アナログ及び/若しくはデジタル入力/出力接続、ステッピングモータ制御盤、及びその他の類似の要素が挙げられる。プロセッサでは、本明細書で説明されるような適切な制御動作を実行に移すための命令が実行されてよい。これらの命令は、システムコントローラ1230に関連付けられたメモリ装置に記憶されてよい、又はネットワークを通じて提供されてよい。特定の実施形態では、システムコントローラ1230は、システム制御ソフトウェアを実行する。
電着装置1200におけるシステム制御ソフトウェアは、電着装置1200によって実施される特定のプロセスの、タイミング、(1種又は2種以上の電解質成分の濃度を含む)電解質成分の混合、電解質ガス濃度、入り口圧力、めっきセル圧力、めっきセル温度、基板温度、基板及びその他の任意の電極に印加される電流及び電位、基板位置、基板回転、並びその他のパラメータを制御するための命令を含んでいてよい。
システム制御論理は、任意の適切な形で構成されてよい。例えば、様々なプロセスツールプロセスを実行に移すために必要とされるプロセスツール要素の動作を制御するために、様々なプロセスツール要素サブルーチン又は制御オブジェクトが記述されてよい。システム制御ソフトウェアは、任意の適切なコンピュータ可読プログラミング言語でコード化されてよい。論理は、プログラム可能論理装置(例えばFPGA)、ASIC、又はその他の適切な媒体のなかにハードウェアとして実装されてもよい。
一部の実施形態では、システム制御論理は、上述された様々なパラメータを制御するための入力/出力制御(IOC)順序付け命令を含む。例えば、電気めっきプロセスの各段階は、システムコントローラ1230によって実行されるための1つ以上の命令を含んでいてよい。浸漬プロセス段階のためのプロセス条件を設定するための命令は、対応する浸漬レシピ段階に含められてよい。一部の実施形態では、電気めっきレシピ段階は、電気めっきプロセス段階のための全ての命令がそのプロセス段階と同時に実行されるように、順番に並べられてよい。
制御論理は、一部の実施形態では、プログラム又はプログラムセクションなどの様々な要素に分割されてよい。この目的のための論理要素の例として、基板位置決め要素、電解質組成制御要素、剥離溶液成分制御要素、溶液流制御要素、圧力制御要素、ヒータ制御要素、及び電位/電流電源制御要素が挙げられる。コントローラは、例えば、望みどおりに移動する(回転する、上がる、傾斜する)ように基板ホルダに指示することによって、基板位置決め要素を実行してよい。コントローラは、処理中の様々な時点で開閉するように特定の弁に指示することによって、(電解質及び剥離溶液を含むがこれらに限定はされない)様々な流体の組成及び流れを制御してよい。コントローラは、特定の弁、ポンプ、及び/又はシールに開く/オンになる又は閉じる/オフになるように指示することによって、圧力制御プログラムを実行してよい。同様に、コントローラは、例えば、1つ以上の加熱素子及び/又は冷却素子にオン又はオフになるように指示することによって、温度制御プログラムを実行してよい。コントローラは、処理中ずっと所望のレベルの電流/電位を提供するように電源に指示することによって、電源を制御してよい。
一部の実施形態では、システムコントローラ1230に関連付けられたユーザインタフェースがあってよい。ユーザインタフェースとしては、ディスプレイ画面、装置条件及び/又はプロセス条件のグラフィカルソフトウェアディスプレイ、並びにポインティングデバイス、キーボード、タッチ画面、マイクロフォンなどのユーザ入力デバイスが挙げられる。
一部の実施形態では、システムコントローラ1230によって調整されるパラメータが、プロセス条件に関するものであってよい。非限定的な例として、溶液条件(温度、組成、及び流量)や、様々な段階における基板位置(回転速度、線形(垂直)速度、水平からの角度)などが挙げられる。これらのパラメータは、ユーザインタフェースを用いて入力されうるレシピの形でユーザに提供されてよい。
プロセスを監視するための信号が、システムコントローラ1230のアナログ及び/又はデジタル入力接続によって、様々なプロセスツールセンサから提供されてよい。プロセスを制御するための信号は、プロセスツールのアナログ及びデジタル出力接続を通じて出力されてよい。監視されうるプロセスツールセンサの非限定的な例として、質量流量コントローラ、(圧力計などの)圧力センサ、熱電対、光位置センサなどが挙げられる。これらのセンサからのデータとともに、適切にプログラムされたフィードバックアルゴリズム及び制御アルゴリズムが、プロセス条件を維持するために使用されてよい。
マルチツール装置の一実施形態では、命令は、基板をウエハホルダに挿入すること、基板を傾斜させること、浸漬中に基板にバイアスを付与すること、及び銅を含有する構造を基板上に電着させることを含むことができる。命令は、更に、基板を取り出しセルに移すこと、基板を剥離溶液に浸漬させること、基板を回転させること、剥離溶液を内部直交流マニホールドからウエハの面を横断して流れさせること(その全部又は一部の流量を調整することを含む)、及び基板を取り出し、すすぎ、乾燥させることを含んでいてよい。
受け渡しツール1240が、カセット1242又はカセット1244などの基板カセットから基板を選択してよい。カセット1242又は1244は、正面開口式一体型容器(FOUP)であってよい。FOUPは、制御された環境のなかで基板を安全にしっかり保持するように並びに適切な装填口及びロボット式取り扱いシステムを備えたツールによる処理又は測定のために基板が取り出されることを可能にするように設計された囲いである。受け渡しツール940は、真空取り付けメカニズム又はその他の何らかの取り付けメカニズムを使用して基板を保持してよい。
受け渡しツール1240は、ウエハ取り扱いシステム1232、カセット1242又は1244、移送ステーション1250、又はアライナ1248と境界を接してよい。移送ステーション1250からは、受け渡しツール1246が基板に近づいてよい。移送ステーション1250は、受け渡しツール1240及び1256がアライナ1248を経ることなく基板を通らせて手渡ししうるスロット又は位置であってよい。一部の実施形態では、しかしながら、電気めっきモジュールへの精確な引き渡しのために基板が受け渡しツール1246上で正確に位置合わせされることを保証するために、受け渡しツール1246は、基板をアライナ1248に位置合わせしてよい。受け渡しツール1246は、また、電気めっきモジュール1202、1204、及び1206のうちの1つに、又は個別のモジュール1212、1214、及び1216のうちの1つに基板を引き渡してもよい。
製造環境で使用するための実装形態には、連続して生じるめっき動作、すすぎ動作、乾燥動作、及び(剥離などの)PEMプロセス動作を基板が効率良く循環することを可能にするように構成される装置が有用だろう。これを達成するために、モジュール1212は、スピン・リンスドライヤ及びエッジベベル除去チャンバとして構成することができる。このようなモジュール1212があれば、基板は、銅めっき動作及びEBR動作のために、電気めっきモジュール1204とモジュール1212との間で搬送されるだけですむと考えられる。装置1200の1つ以上の内側部分は、減圧条件下にあってよい。例えば、一部の実施形態では、めっきセル1202、1204、及び1206と、PEM1212、1214、及び1216とを囲う領域全体が、真空下にあってよい。その他の実施形態では、めっきセルを囲う領域のみが、真空下にある。更なる実装形態では、個々のめっきセルが真空下にあってよい。図12にも図13にも、電解質フローループは示されていないが、本明細書で説明されるフローループは、マルチツール装置の一部として(又はマルチツール装置に一体化されて)実装されてよいことが理解される。
図13は、本明細書における実施形態を実行に移すために使用されうるマルチツール装置の更なる一例を示している。この実施形態では、電着装置1300は、電気めっき浴をそれぞれ含む一群の電気めっきセル1307を、対をなした、すなわち複数の「ペア」の構成で有している。電気めっき自体に加えて、電着装置1300は、例えば、スピン・リンス、スピン・乾燥、金属及びシリコンのウェットエッチング、無電解析出、事前濡らし及び事前化学処理、還元、アニール、フォトレジストの剥離、及び表面の事前活性化などの、多岐にわたるその他の電気めっき関連のプロセス及び部分工程を実施してよい。電着装置1300は、上から見下ろした概略で示されており、図中、明らかになっているのは1つのレベル、すなわち1つの「階」のみであるが、当業者にならば、例えばカリフォルニア州のフリーモントのラム・リサーチ・コーポレーションによるSabre(登録商標)3Dツールなどのこのような装置が、それぞれ同一の又は異なるタイプの処理ステーションを有する可能性がある互いに「積み重ねられた」2つ以上のレベルを持ちうることが、容易に理解される。
再び図13を参照すると、電気めっきされる基板1306は、通例、前工程装填FOUP1301を通じて電気めっき装置1300に供給され、この例では、前工程ロボット1302を通じてFOUPから電着装置1300の主要基板処理領域に持ってこられる。前工程ロボット1302は、スピンドル1303によって駆動され、基板1306を、アクセス可能なステーションのうちの1つから別の1つへ多次元で後退させる及び移動させることができる。アクセス可能なステーションとして、この例では、2つの前工程アクセス可能ステーション1304と、2つの前工程アクセス可能ステーション1308とが示されている。前工程アクセス可能ステーション1304及び1308としては、例えば、前処理ステーション及びスピン・リンス・乾燥(SRD)ステーションが挙げられる。これらのステーション1304及び1308は、本明細書で説明されるように、除去ステーションであってもよい。前工程ロボット1302の左右の側方移動は、ロボット走路1302aを用いて達成される。各基板1306は、モータ(不図示)につながれたスピンドル1303によって駆動されるカップ/コーンアセンブリ(不図示)によって保持されてよく、モータは、取り付けブラケット1309に取り付けられてよい。この例でやはり示されているのは、合計で8つの電気めきセル1307からなる4つの「ペア」の電気めっきセル1307である。電気めっきセル1307は、(幾つかの材料候補のなかでも特に、)銅を含有する構造の場合は銅を電気めっきするために及びはんだ構造の場合ははんだ材料を電気めっきするために使用されてよい。電着装置1300の特性の一部又は全部を制御するために、電着装置1300には、システムコントローラ(不図示)がつながれてよい。システムコントローラは、本明細書の前のほうで説明されたプロセスにしたがって命令を実行するようにプログラムされてよい又はそれ以外の形で構成されてよい。
上述された様々なハードウェア及び方法の実施形態は、例えば半導体デバイス、ディスプレイ、LED、光起電性パネルなどの加工又は製造のために、リソグラフィパターン形成ツール又はプロセスと併せて使用されてよい。必ずしも必然ではないが、通常は、このようなツール/プロセスは、共通の加工設備のなかで併せて使用される又は行われる。
以上に説明された電気めっき装置/方法は、例えば半導体デバイス、ディスプレイ、LED、光起電性パネルなどの加工又は製造のために、リソグラフィパターン形成ツール又はプロセスと併せて使用されてよい。必ずしも必然ではないが、通例は、このようなツール/プロセスは、共通の加工設備のなかで併せて使用される又は行われる。膜のリソグラフィパターン形成は、通例、(1)スピンオンツール又は噴き付けツールを使用し、加工物、すなわち基板にフォトレジストを塗布する工程、(2)ホットプレート又は炉又はUV硬化ツールを使用し、フォトレジストを硬化させる工程、(3)ウエハステッパなどのツールによって、フォトレジストに可視光、紫外線、又はX線を浴びせる工程、(4)レジストを選択的に除去しそれによってレジストをパターン形成するために、ウェットベンチなどのツールを使用してレジストを現像する工程、(5)ドライ又はプラズマ強化式エッチングツールを使用し、レジストパターンをその下の膜又は加工物に転写する工程、並びに(6)RF又はマイクロ波プラズマレジストストリッパなどのツールを使用し、レジストを除去する工程のうちの、一部又は全部を含み、各工程は、考えられる幾つかのツール候補によって可能にされる。
本発明は、以下の適用例としても実現可能である。
[適用例1]
基板の上に金属を電気めっきする方法であって、
電解質貯槽と、ポンプと、電気めっきセルと、脱気器とを含むめっき再循環ループに電解質を流すことであって、前記脱気器は、前記電解質を、前記電気めっきセルへのその導入前に脱気する、ことと、
前記電気めっきセル内の電解質に前記基板を浸漬させることであって、浸漬時における前記電気めっきセル内の圧力は、約100トール以下である、ことと、
前記基板の上に材料を電気めっきすることと、
前記基板を電解質から取り出すことと、
を備える方法。
[適用例2]
適用例1に記載の方法であって、
浸漬時における前記電気めっきセル内の圧力は、少なくとも約20トールである、方法。
[適用例3]
適用例1に記載の方法であって、
電解質に前記基板を浸漬させることは、約225ms以下の期間にわたって生じ、前記基板は、約150mm以上の直径を有する、方法。
[適用例4]
適用例3に記載の方法であって、
電解質に前記基板を浸漬させることは、約50ms以下の期間にわたって生じ、前記基板は、約150mm以上の直径を有する、方法。
[適用例5]
適用例1に記載の方法であって、
電解質に前記基板を浸漬させることは、第1の持続時間を有する期間にわたって生じ、前記基板の上の特徴を充填するために材料を電気めっきすることは、第2の持続時間を有する期間にわたって生じ、前記第1の持続時間は、前記第2の持続時間の約10%以下である、方法。
[適用例6]
適用例5に記載の方法であって、
前記特徴は、体積で測定したときに前記基板の上で最小の特徴である、方法。
[適用例7]
適用例5に記載の方法であって、
前記特徴は、体積で測定したときに前記基板の上で中間サイズの特徴である、方法。
[適用例8]
適用例1に記載の方法であって、
前記基板は、角度を付けて浸漬され、前記基板は、約0.25〜10度/秒の揺れ速度で水平の向きに対して揺動する、方法。
[適用例9]
適用例1に記載の方法であって、
前記電気めっきセル内の圧力は、めっきの少なくとも最初の約10msにわたって約100トール以下にとどまる、方法。
[適用例10]
適用例9に記載の方法であって、
前記電気めっきセル内の圧力は、電気めっきが終わるまで約100トール以下にとどまる、方法。
[適用例11]
適用例1に記載の方法であって、更に、
前記基板をロードロックに挿入することと、
前記ロードロック内の圧力を約100トール未満に引き下げることと、
を備える方法。
[適用例12]
適用例1に記載の方法であって、更に、
前記電解質が脱気された後で且つ前記電解質が前記電気めっきセルに導入される前に、前記電解質にガスを注入することを備える方法。
[適用例13]
適用例12に記載の方法であって、
前記ガスは、酸素であり、前記酸素は、約10ppm以下の電解質濃度で注入される、方法。
[適用例14]
適用例13に記載の方法であって、
前記酸素は、約1ppm以下の電解質濃度で注入される、方法。
[適用例15]
適用例1に記載の方法であって、更に、
前記電解質貯槽と溶存ガスセンサとを含むガス制御再循環ループに電解質を流すことを備え、前記電解質内における溶存ガスの濃度を調節するために、溶存ガスコントローラが、前記溶存ガスセンサからの入力に基づいてガス注入ユニットを制御する、方法。
[適用例16]
適用例15に記載の方法であって、
前記めっき再循環ループは、前記ガス制御再循環ループから切り離されている、方法。
[適用例17]
適用例1に記載の方法であって、
電解質は、電気めっき中は、迂回路を通ることによって前記めっき再循環ループの前記電解質貯槽を迂回する、方法。
[適用例18]
適用例1に記載の方法であって、更に、
電気めっきを行っていないときに、大気圧再循環ループに電解質を流すことを備え、前記大気圧再循環ループは、前記電解質貯槽と、大気圧電解質貯槽と、大気圧ループポンプとを含む、方法。
[適用例19]
適用例1に記載の方法であって、更に、
脱気電解質貯槽のなかで電解質を脱気することと、脱気再循環ループ及び大気圧再循環ループに電解質を流すこととを備え、前記脱気再循環ループは、前記電解質貯槽と、脱気ループポンプと、脱気電解質貯槽とを含み、前記大気圧再循環ループは、前記脱気電解質貯槽と、大気圧ループポンプと、大気圧電解質貯槽とを含む、方法。
[適用例20]
基板の上に金属を電気めっきするための装置であって、
約100トール未満の圧力に耐えうるように構成される電気めっきセルであって、基板ホルダと、電解質収容容器と、前記電解質収容容器内に基板が浸漬されるのに伴って前記基板の向きを制御することができる基板位置決めシステムとを含む電気めっきセルと、
電解質貯槽と、ポンプと、脱気器と、電気めっきセルとを含むめっき再循環ループであって、前記脱気器は、前記めっき再循環ループのなかで前記電解質貯槽の後ろに且つ前記電気めっきセルの前に位置決めされる、めっき再循環ループと、
電気めっきプロセス中、前記電解質収容容器内に前記基板が浸漬されるときに約100トール未満の圧力を維持するように構成されるめっきコントローラと、
を備える装置。
[適用例21]
適用例20に記載の装置であって、
前記基板位置決めシステムは、前記基板の並進、傾斜、及び回転を制御することができる、装置。
[適用例22]
適用例20に記載の装置であって、更に、
溶存ガスセンサを備える装置。
[適用例23]
適用例22に記載の装置であって、更に、
溶存ガスコントローラと、ガス注入器とを備え、前記溶存ガスコントローラは、前記溶存ガスセンサからの測定値に基づいて前記ガス注入器を制御する、装置。
[適用例24]
適用例20に記載の装置であって、更に、
迂回路を備え、前記めっきコントローラは、電気めっき中は、前記迂回路に電解質を流すことによって前記電解質貯槽を迂回させるように構成される、装置。
[適用例25]
適用例20に記載の装置であって、更に、
前記電解質貯槽と、大気圧ループポンプと、大気圧電解質貯槽とを含む大気圧再循環ループを備え、前記めっきコントローラは、電気めっき中は、前記大気圧再循環ループを循環させないように構成される、装置。
[適用例26]
適用例20に記載の装置であって、更に、
脱気電解質再循環ループと、大気圧再循環ループとを備え、前記脱気電解質再循環ループは、前記電解質貯槽と、ポンプと、脱気電解質貯槽とを含み、前記大気圧再循環ループは、前記脱気電解質貯槽と、ポンプと、大気圧電解質貯槽とを含み、前記めっきコントローラは、電気めっき中は、前記脱気電解質再循環ループが循環しないことを保証するように構成される、装置。
[適用例27]
適用例20に記載の装置であって、更に、
約100トール以下で動作するように構成される1つ以上の追加の電気めっきセルを備え、前記追加の電気めっきセルは、前記電解質貯槽と流体連通している、装置。

Claims (28)

  1. 基板の上に金属を電気めっきする方法であって、
    電解質貯槽と、ポンプと、電気めっきセルと、脱気器とを含むめっき再循環ループに電解質を流すことであって、前記脱気器は、前記電解質を、前記電気めっきセルへのその導入前に脱気する、ことと、
    前記電解質が脱気された後で且つ前記電解質が前記電気めっきセルに導入される前に、前記電解質にガスを注入することと、
    前記電気めっきセル内の前記電解質に前記基板を浸漬させることであって、浸漬時における前記電気めっきセル内の圧力は、約100トール以下である、ことと、
    前記基板の上に材料を電気めっきすることと、
    前記基板を前記電解質から取り出すことと、
    電気めっきを行っていないときに、大気圧再循環ループに前記電解質を流すことと、
    を備え、前記大気圧再循環ループは、前記電解質貯槽と、大気圧電解質貯槽と、大気圧ループポンプとを含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    浸漬時における前記電気めっきセル内の圧力は、少なくとも約20トールである、方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    前記電解質に前記基板を浸漬させることは、約225ms以下の期間にわたって生じ、前記基板は、約150mm以上の直径を有する、方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、
    前記電解質に前記基板を浸漬させることは、約50ms以下の期間にわたって生じ、前記基板は、約150mm以上の直径を有する、方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    前記電解質に前記基板を浸漬させることは、第1の期間にわたって生じ、前記基板の上の凹部を充填するために材料を電気めっきすることは、第2の期間にわたって生じ、前記第1の期間は、前記第2の期間の約10%以下である、方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、
    前記凹部は、体積で測定したときに前記基板の上で最小の凹部である、方法。
  7. 請求項5に記載の方法であって、
    前記凹部は、体積で測定したときに前記基板の上で中間サイズの凹部である、方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、
    前記基板は、角度を付けて浸漬され、前記基板は、約0.25〜10度/秒の揺れ速度で水平の向きに対して揺動する、方法。
  9. 請求項1に記載の方法であって、
    前記電気めっきセル内の圧力は、電気めっきの少なくとも最初の約10msにわたって約100トール以下にとどまる、方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、
    前記電気めっきセル内の圧力は、電気めっきが終わるまで約100トール以下にとどまる、方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、更に、
    前記基板をロードロックに挿入することと、
    前記ロードロック内の圧力を約100トール未満に引き下げることと、
    を備える方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ガスは、酸素であり、前記酸素は、約10ppm以下の電解質濃度で注入される、方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、
    前記酸素は、約1ppm以下の電解質濃度で注入される、方法。
  14. 請求項1に記載の方法であって、更に、
    前記電解質貯槽と溶存ガスセンサとを含むガス制御再循環ループに前記電解質を流すことを備え、前記電解質内における溶存ガスの濃度を調節するために、溶存ガスコントローラが、前記溶存ガスセンサからの入力に基づいてガス注入ユニットを制御する、方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、
    前記めっき再循環ループは、前記ガス制御再循環ループから切り離されている、方法。
  16. 請求項1に記載の方法であって、
    前記電解質は、電気めっき中は、迂回路を通ることによって前記めっき再循環ループの前記電解質貯槽を迂回する、方法。
  17. 請求項1に記載の方法であって、更に、
    脱気電解質貯槽のなかで前記電解質を脱気することと、脱気再循環ループに前記電解質を流すこととを備え、前記脱気再循環ループは、前記電解質貯槽と、脱気ループポンプと、脱気電解質貯槽とを含む、方法。
  18. 基板の上に金属を電気めっきする方法であって、
    電解質貯槽と、ポンプと、電気めっきセルと、脱気器とを含むめっき再循環ループに電解質を流すことであって、前記脱気器は、前記電解質を、前記電気めっきセルへのその導入前に脱気する、ことと、
    脱気電解質貯槽のなかで前記電解質を脱気することと、脱気再循環ループに前記電解質を流すことと、を備え、前記脱気再循環ループは、前記電解質貯槽と、前記脱気電解質貯槽と、脱気ループポンプとを含む、ことと、
    前記電解質が脱気された後で且つ前記電解質が前記電気めっきセルに導入される前に、前記電解質にガスを注入することと、
    前記電気めっきセル内の前記電解質に前記基板を浸漬させることであって、浸漬時における前記電気めっきセル内の圧力は、約100トール以下である、ことと、
    前記基板の上に材料を電気めっきすることと、
    前記基板を前記電解質から取り出すことと、
    前記脱気電解質貯槽と、大気圧ループポンプと、大気圧電解質貯槽とを含む大気圧再循環ループに前記電解質を流すことと、
    を備える、方法。
  19. 基板の上に金属を電気めっきするための装置であって、
    約100トール未満の圧力に耐えうるように構成される電気めっきセルであって、基板ホルダと、電解質収容容器と、前記電解質収容容器内に基板が浸漬されるのに伴って前記基板の向きを制御することができる基板位置決めシステムとを含む電気めっきセルと、
    電解質貯槽と、ポンプと、脱気器と、電気めっきセルとを含むめっき再循環ループであって、前記脱気器は、前記めっき再循環ループのなかで前記電解質貯槽の後ろに且つ前記電気めっきセルの前に位置決めされる、めっき再循環ループと、
    前記電解質貯槽と、大気圧ループポンプと、大気圧電解質貯槽とを含む大気圧再循環ループと、
    ガス注入ユニットと、
    めっきコントローラであって、
    前記めっき再循環ループに電解質を流すことと、
    前記電解質が脱気された後で且つ前記電解質が前記電気めっきセルに導入される前に、前記ガス注入ユニットから前記電解質にガスを注入することと、
    前記電解質収容容器内の圧力を約100トール以下に維持しつつ、前記電解質収容容器内の前記電解質に前記基板を浸漬させることと、
    前記基板の上に材料を電気めっきすることであって、電気めっき中は、前記大気圧再循環ループを循環させないことと、
    前記基板を前記電解質から取り出すことと、
    を実行するように構成されためっきコントローラと、
    を備える装置。
  20. 請求項19に記載の装置であって、
    前記基板位置決めシステムは、前記基板の並進、傾斜、及び回転を制御することができる、装置。
  21. 請求項19に記載の装置であって、更に、
    溶存ガスセンサを備える装置。
  22. 請求項21に記載の装置であって、更に、
    溶存ガスコントローラを備え、前記溶存ガスコントローラは、前記溶存ガスセンサからの測定値に基づいて前記ガス注入ユニットを制御する、装置。
  23. 請求項19に記載の装置であって、更に、
    迂回路を備え、前記めっきコントローラは、電気めっき中は、前記迂回路に電解質を流すことによって前記電解質貯槽を迂回させるように構成される、装置。
  24. 請求項19に記載の装置であって、更に、
    脱気電解質再循環ループを備え、前記脱気電解質再循環ループは、前記電解質貯槽と、ポンプと、脱気電解質貯槽とを含み、前記めっきコントローラは、電気めっき中は、前記脱気電解質再循環ループが循環しないことを保証するように構成される装置。
  25. 基板の上に金属を電気めっきするための装置であって、
    約100トール未満の圧力に耐えうるように構成される電気めっきセルであって、基板ホルダと、電解質収容容器と、前記電解質収容容器内に基板が浸漬されるのに伴って前記基板の向きを制御することができる基板位置決めシステムとを含む電気めっきセルと、
    電解質貯槽と、ポンプと、脱気器と、電気めっきセルとを含むめっき再循環ループであって、前記脱気器は、前記めっき再循環ループのなかで前記電解質貯槽の後ろに且つ前記電気めっきセルの前に位置決めされる、めっき再循環ループと、
    前記電解質貯槽と、脱気ループポンプと、脱気電解質貯槽とを含む脱気電解質再循環ループと、
    前記脱気電解質貯槽と、大気圧ループポンプと、大気圧電解質貯槽とを含む大気圧再循環ループと、
    ガス注入ユニットと、
    めっきコントローラであって、
    前記めっき再循環ループに電解質を流すことと、
    前記電解質が脱気された後で且つ前記電解質が前記電気めっきセルに導入される前に、前記ガス注入ユニットから前記電解質にガスを注入することと、
    前記電解質収容容器内の圧力を約100トール以下に維持しつつ、前記電解質収容容器内の前記電解質に前記基板を浸漬させることと、
    前記基板の上に材料を電気めっきすることであって、電気めっき中は、前記脱気電解質再循環ループを循環させないことと、
    前記基板を前記電解質から取り出すことと、
    を実行するように構成された、めっきコントローラと、
    を備える装置。
  26. 請求項19に記載の装置であって、更に、
    約100トール以下で動作するように構成される1つ以上の追加の電気めっきセルを備え、前記追加の電気めっきセルは、前記電解質貯槽と流体連通している、装置。
  27. 基板の上に金属を電気めっきする方法であって、
    電解質貯槽と、ポンプと、電気めっきセルと、電解質を前記電気めっきセルに導入する前に前記電解質を脱気する脱気器と、を含むめっき再循環ループに、前記電解質を流すことと、
    前記電気めっきセル内の前記電解質に前記基板を浸漬させることであって、浸漬中の前記電気めっきセル内の圧力が約100トール以下であることと、
    前記基板の上に材料を電気めっきすることであって、前記電気めっき中に前記電解質が迂回路を通ることによって前記めっき再循環ループの前記電解質貯槽を迂回することと、
    前記基板を前記電解質から取り出すことと、
    電気めっきを行っていないときに、大気圧再循環ループに前記電解質を流すことと、
    を備え、前記大気圧再循環ループは、前記電解質貯槽と、大気圧電解質貯槽と、大気圧ループポンプとを含む、方法。
  28. 基板の上に金属を電気めっきする方法であって、
    電解質貯槽と、ポンプと、電気めっきセルと、電解質を前記電気めっきセルに導入する前に前記電解質を脱気する脱気器と、を含むめっき再循環ループに、前記電解質を流すことと、
    脱気電解質貯槽のなかで前記電解質を脱気することと、脱気再循環ループに前記電解質を流すことと、を備え、前記脱気再循環ループは、前記電解質貯槽と、前記脱気電解質貯槽と、脱気ループポンプとを含む、ことと、
    前記電気めっきセル内の前記電解質に前記基板を浸漬させることであって、浸漬中の前記電気めっきセル内の圧力が約100トール以下であることと、
    前記基板の上に材料を電気めっきすることであって、前記電気めっき中に前記電解質が迂回路を通ることによって前記めっき再循環ループの前記電解質貯槽を迂回することと、
    前記基板を前記電解質から取り出すことと、
    大気圧再循環ループに前記電解質を流すことと、
    を備え、前記大気圧再循環ループは、前記脱気電解質貯槽と、大気圧ループポンプと、大気圧電解質貯槽とを含む、方法。
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