JP7040315B2 - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法に関するものである。
炭化珪素は、従来から半導体装置に幅広く用いられている珪素に比べてバンドギャップが広いことから、高耐圧の半導体装置等に用いられている。このような炭化珪素を用いた半導体装置では、耐圧等の観点より、基板の第1の面にソース電極、第2の面にドレイン電極が形成されているいわゆる縦型トランジスタがある。
特開2015-135862号公報
縦型トランジスタでは、炭化珪素エピタキシャル基板の表面にゲートトレンチとなる溝を形成し、ゲートトレンチの内部にゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜の上に、ゲートトレンチを埋め込むように、ポリシリコンによりゲート電極が形成されている。このような構造の縦型トランジスタでは、製造バラツキ等により、電圧を印加した際にゲート電極の端部近傍で破壊が生じる場合がある。
このため、炭化珪素半導体を用いた縦型トランジスタにおいて、信頼性の高いものが求められる。
本実施形態の一観点によれば、縦型トランジスタとなる炭化珪素半導体装置の製造方法は、表面が酸化されているゲートトレンチを有する炭化珪素エピタキシャル基板に、ポリシリコンを成膜し、表面が酸化されているゲートトレンチをポリシリコンにより埋め込む工程を有している。更に、ゲートトレンチを除く領域のポリシリコンを化学機械研磨により除去する工程と、ゲートトレンチ内のポリシリコンを炭化珪素エピタキシャル基板の表面より深い位置まで酸化する工程と、を有している。
本開示によれば、信頼性の高い縦型トランジスタを製造することのできる炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することができる。
図1は炭化珪素半導体装置の構造図である。 図2は炭化珪素半導体装置の構造の説明図である。 図3は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の構造の説明図である。 図4は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(1)である。 図5は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(2)である。 図6は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(3)である。 図7は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(4)である。 図8は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(5)である。 図9は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(6)である。 図10は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(7)である。 図11は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(8)である。 図12は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(9)である。 図13は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(10)である。 図14は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(11)である。 図15は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(12)である。 図16は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(13)である。 図17は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(14)である。 図18は本開示の実施形態の炭化珪素半導体装置の製造方法の工程図(15)である。
実施するための形態について、以下に説明する。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。
〔1〕 本開示の一態様に係る半導体装置は、縦型トランジスタとなる炭化珪素半導体装置の製造方法であって、表面が酸化されているゲートトレンチを有する炭化珪素エピタキシャル基板に、ポリシリコンを成膜し、表面が酸化されている前記ゲートトレンチを前記ポリシリコンにより埋め込む工程と、前記ゲートトレンチを除く領域のポリシリコンを化学機械研磨により除去する工程と、前記ゲートトレンチ内のポリシリコンを前記炭化珪素エピタキシャル基板の表面より深い位置まで酸化する工程と、を有する。
縦型の炭化珪素トランジスタでは、ゲートトレンチを形成し、ポリシリコンによりゲートトレンチを埋め込むことによりゲート電極が形成される。しかしながら、製造バラツキ等により、ゲート電極の一部が、ゲートトレンチの縁の炭化珪素半導体層の上に絶縁膜を介し乗り上げている状態で形成される場合がある。このような状態の炭化珪素トランジスタでは、高電圧を印加した際に、絶縁破壊等が生じやすく、信頼性の低下を招きやすいことが、発明者の経験上、知見として得られている。
本開示は、このような破壊が生じることを確実に防ぐため、ゲートトレンチ内のゲート電極を形成するためのポリシリコンを炭化珪素エピタキシャル基板の表面より深い位置まで酸化する。これにより、ゲート電極の一部が、ゲートトレンチの縁より炭化珪素半導体層の上に乗り上げることを防ぎ、信頼性を向上させることができる。
〔2〕 前記炭化珪素エピタキシャル基板は、前記炭化珪素エピタキシャル基板の表面側の第1の導電型の層と、前記第1の導電型の層よりも深い前記第1の導電型と異なる第2の導電型の層とを有しており、前記酸化する工程では、前記ゲートトレンチ内のポリシリコンを前記第1の導電型の層と前記第2の導電型の層の界面よりも浅い位置まで酸化する。
〔3〕 前記ゲートトレンチは、前記第2の導電型の層よりも深くまで形成されている。
〔4〕 前記ゲートトレンチは、前記炭化珪素エピタキシャル基板の表面に酸化膜を形成し、前記酸化膜の上に窒化膜を形成する工程と、前記ゲートトレンチが形成される領域の酸化膜及び窒化膜を除去し、開口部を形成する工程と、前記酸化膜及び窒化膜の開口部における前記炭化珪素エピタキシャル基板を表面より除去し、ゲートトレンチを形成する工程と、により形成されるものであって、前記ポリシリコンは、前記ゲートトレンチ内及び窒化膜の上に成膜されるものであり、化学機械研磨によるポリシリコンの除去は、前記窒化膜の表面が露出するまで行われる。
〔5〕 前記ポリシリコンが酸化される膜厚は、前記酸化膜の膜厚と前記窒化膜の膜厚の和よりも厚い。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の一実施形態(以下「本実施形態」と記す)について詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
最初に、いわゆる縦型の炭化珪素半導体装置であるトランジスタにおいて、ゲート電極が形成されている部分の近傍で破壊が生じる場合があることについて説明する。縦型トランジスタでは、炭化珪素エピタキシャル基板の表面にゲートトレンチとなる溝を形成し、ゲートトレンチの内部にゲート絶縁膜を形成し、更に、ゲート絶縁膜の上にポリシリコンを成膜して、ゲートトレンチを埋め込む。この後、ゲートトレンチに埋め込まれているポリシリコンを除くポリシリコンをエッチバック等により除去することにより、ゲートトレンチ内のポリシリコンによりゲート電極を形成する。しかしながら、エッチバック等におけるエッチング量のバラツキやリソグラフィにおける下地との重ね合わせズレなどにより、ゲート電極形成後にゲートトレンチの縁が絶縁膜を介しゲート電極の端の一部により覆われた状態となる場合がある。
具体的には、縦型トランジスタでは、図1に示されるように、炭化珪素単結晶基板10の第1の面10aの上に、第1のn型層21、p型層22、第2のn型層23が順に形成されている。また、第2のn型層23、p型層22、第1のn型層21を除去することにより、断面がV字状のゲートトレンチが形成されており、ゲートトレンチの側壁には、第2のn型層23、p型層22、第1のn型層21の一部が露出している。また、ゲートトレンチの側壁は、ゲート絶縁膜40に覆われており、ゲート絶縁膜40の上に成膜されたポリシリコンにより、ゲートトレンチの内部が埋め込まれて、ゲート電極51が形成されている。
ゲート電極51を形成する際には、ゲートトレンチの内部のポリシリコンを除き、ポリシリコンをRIE(Reactive Ion Etching)等によるエッチバックにより除去する。しかしながら、ウェハ全体において均一にポリシリコンをエッチバックすることは極めて困難である。このため、図2にも示されるように、ウェハのある領域では、ゲートトレンチの縁の第2のn型層23の上に、ゲート絶縁膜40を介し、ゲート電極51の端の一部が乗り上げた状態となる場合がある。
尚、ゲートトレンチより離れた領域には、p型となる不純物元素をイオン注入することにより、不純物濃度の高い高濃度p型領域24が形成されており、第2のn型層23及び高濃度p型領域24の一部の上には、ソース電極52が形成されている。ソース電極52はNi膜により形成されており、第2のn型層23及び高濃度p型領域24は、炭化珪素半導体により形成されておりSiを含んでいるため、熱処理をすることにより、NiとSiとが合金化され、NiSi合金層が形成される。このように形成されるNiSi合金層により、ソース電極52と炭化珪素半導体層の第2のn型層23とのコンタクト抵抗を低くすることができる。また、炭化珪素単結晶基板10の第1の面10aとは反対の第2の面10bには、ドレイン電極53が形成されている。
上記のように、ゲート電極51を形成する際に、RIE等によるエッチバックが不十分であったり、リソグラフィにおける下地との重ね合わせズレが生じると、図1及び図2に示されるように、ゲート電極51の端の一部は、ゲートトレンチの縁の第2のn型層23の上に、ゲート絶縁膜40を介し乗り上げた状態となる。即ち、ゲート電極51の端の一部が、炭化珪素半導体層の表面よりも上に位置しており、ゲート絶縁膜40を介し乗り上げた状態となる。このようなトランジスタに、高電圧を印加すると、図2の一点鎖線2Aで囲まれた領域において電界集中が発生し、トランジスタが破壊されてしまう場合がある。
第1のn型層21は、n型となる不純物元素が比較的低い濃度でドープされている層でありn型ドリフト層である。p型層22は、pとなる不純物元素がドープされているp型ボディ層である。第2のn型層23は、第1のn型層21よりも、n型となる不純物元素が高い濃度でドープされているn型層である。
縦型トランジスタでは、ゲート電極51に所定の電圧が印加されると、p型層22のゲート絶縁膜40の近傍の領域にチャネルが形成され、第1のn型層21と第2のn型層23との間が導通する。これにより、ソース電極52とドレイン電極53との間に電流が流れ、半導体装置がオンになる。尚、ゲート電極51に所定の電圧が印加されていない場合には、p型層22にはチャネルは形成されず、ソース電極52とドレイン電極53との間には電流は流れないためオフ状態となる。
(炭化珪素半導体装置)
次に、本実施形態における縦型トランジスタとなる炭化珪素半導体装置について説明する。本実施形態における半導体装置は、図3に示されるように、ゲート電極151の上面151fの位置が、炭化珪素半導体層の表面11aよりも下であって、p型層22と第2のn型層23との界面23fよりも上になるように形成されている。尚、炭化珪素半導体層の表面11aとは、後述する炭化珪素半導体層と炭化珪素半導体層の上に形成される後述する酸化シリコン膜との界面となる面である。このようにゲート電極151を形成することにより、トランジスタに、高電圧を印加した場合であっても、ゲート電極151の端における電界集中を防ぐことができ、トランジスタが破壊されることを防ぎ、信頼性を向上させることができる。
(炭化珪素半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態における炭化珪素半導体装置の製造方法について、図4~図11に基づき説明する。
最初に、図4に示されるように、炭化珪素単結晶基板10の上の炭化珪素エピタキシャル層11の表面11aより、Alをイオン注入することにより、p型層22を形成し、表面11aの浅い領域にPをイオン注入することにより第2のn型層23を形成する。更に、第2のn型層23及びp型層22の一部に、p型となる不純物元素となるAlをイオン注入することにより、高濃度p型領域24を形成する。尚、本願においては、炭化珪素単結晶基板10の上に、炭化珪素半導体層である炭化珪素エピタキシャル層11が形成されているものを炭化珪素エピタキシャル基板と記載する場合がある。よって、炭化珪素エピタキシャル層11の表面11aは、炭化珪素エピタキシャル基板の表面でもある。
第2のn型層23は、n型となる不純物元素であるPをイオン注入することにより、炭化珪素エピタキシャル層11の表面11aより所定の深さの領域まで形成する。また、p型層22は、p型となる不純物元素となるAlをイオン注入することにより形成し、第2のn型層23よりも深い領域に形成する。尚、炭化珪素エピタキシャル層11は、n型となる不純物元素であるPが約1×1016cm-3の濃度でドープされている。従って、炭化珪素エピタキシャル層11において、イオン注入により形成されている第2のn型層23、及び、p型層22を除く領域が、第1のn型層21となる。
次に、図5に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層11の表面11a、即ち、第2のn型層23及び高濃度p型領域24の表面に、酸化シリコン膜161を形成し、酸化シリコン膜161の上に、窒化シリコン膜162を成膜する。具体的には、炭化珪素エピタキシャル層11を表面11aより、熱酸化することにより酸化シリコン膜161を形成する。酸化シリコン膜161は、酸素雰囲気中において1350℃の温度まで加熱した熱酸化により形成され、形成される酸化シリコン膜161の膜厚は、50nm~80nmである。これにより、炭化珪素エピタキシャル層11の表面11aは、酸化シリコン膜161との界面まで後退する。窒化シリコン膜162は、酸化シリコン膜161の上に、原料ガスとして、SiHClとNHとの混合ガスを用いて、減圧CVD(chemical vapor deposition)により成膜することにより形成される。形成される窒化シリコン膜162の膜厚は、80nm~120nmである。
次に、図6に示されるように、窒化シリコン膜162に開口部162aを形成し、更に、酸化シリコン膜161に開口部161aを形成する。この開口部161a及び開口部162aは、炭化珪素エピタキシャル層11においてゲートトレンチが形成される領域に形成される。具体的には、窒化シリコン膜162の上に、スピンコーター等によりフォトレジストを塗布し、露光装置により露光、現像を行うことにより、開口部161a及び開口部162aが形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、レジストパターンの開口部において、RIEにより窒化シリコン膜162を除去することにより開口部162aを形成し、更に、酸化シリコン膜161を除去することにより開口部161aを形成し、炭化珪素エピタキシャル層11の表面11aを露出させる。RIEに用いられるガスは、CF、CHF、Arの混合ガスであり、レジストパターンの開口部において、酸化シリコン膜161を完全に除去するまで行う。この後、不図示のレジストパターンは、酸素ガスを用いたアッシングにより除去し、更に、硫過水洗浄、RCA洗浄を行う。
次に、図7に示されるように、酸化シリコン膜161及び窒化シリコン膜162の開口部161a及び開口部162aにおける炭化珪素エピタキシャル層11を除去することにより、ゲートトレンチ130を形成する。このようにゲートトレンチ130を形成することにより、ゲートトレンチ130の側壁130aには、第2のn型層23、p型層22、及び、第1のn型層21の一部が露出する。ゲートトレンチ130は、炭化珪素エピタキシャル層11の表面11aより1.2μm~1.4μmの深さとなるように形成されており、p型層22よりも深い位置まで形成される。
次に、図8に示されるように、ゲートトレンチ130において露出している炭化珪素の表面を酸化することにより酸化シリコン膜41を形成し、更に、酸化シリコン膜41及び窒化シリコン膜162の上に、ポリシリコン膜141aを形成する。具体的には、酸素及び窒素を含むガス中で、1100℃~1350℃の温度まで加熱することにより、ゲートトレンチ130において露出している炭化珪素の表面を酸化し、酸化シリコン膜41を形成する。このように形成される酸化シリコン膜41の膜厚は、55nm~60nmである。この後、酸化シリコン膜41及び窒化シリコン膜162の上に、減圧CVDにより、ポリシリコン膜141aを成膜する。ポリシリコン膜141aは、CVD装置のチャンバー内に、SiHとHを供給し、600℃~650℃の成膜温度で成膜することにより形成する。このように形成されるポリシリコン膜141aの膜厚は、45nm~65nmである。
次に、図9に示されるように、ゲートトレンチ130の底面130bのポリシリコン膜141aの上に、レジストパターン163を形成する。具体的には、ポリシリコン膜141aの上に、スピンコーター等によりレジストを塗布し、硬化させた後、RIE等によりレジストをエッチバックにより除去する。これにより、ゲートトレンチ130の底面130bのポリシリコン膜141aの上に、高さが0.2μm~0.4μmのレジストパターン163が形成される。尚、このエッチバックでは、酸素ガスが用いられ、エッチバック時に露出したポリシリコンはエッチングされない。
次に、図10に示されるように、ゲートトレンチ130の底面130bのポリシリコン膜141aを残し、露出しているポリシリコン膜141aを除去し、更に、レジストパターン163を除去する。具体的には、レジストパターン163が形成されていない領域の表面が露出しているポリシリコン膜141aをSF、Ar、Oの混合ガスを用いたRIEにより除去する。この後、レジストパターン163は、酸素ガスを用いたアッシングにより除去し、更に、硫過水洗浄、RCA洗浄を行う。
次に、図11に示されるように、ゲートトレンチ130の底面130bにおいて、ポリシリコン膜141aにより覆われている酸化シリコン膜41を残し、露出している酸化シリコン膜41を除去する。具体的には、ポリシリコン膜141aにより覆われていない表面が露出している酸化シリコン膜41をフッ酸によるウェットエッチングにより除去する。これにより、ゲートトレンチ130の側壁130aにおいて、第2のn型層23、p型層22、及び、第1のn型層21の一部が露出する。この後、硫過水洗浄、RCA洗浄を行う。
次に、図12に示されるように、ゲートトレンチ130の底面130bの上のポリシリコン膜141a及びゲートトレンチ130の側壁130aの炭化珪素を酸化し、酸化シリコン膜141及び酸化シリコン膜142を形成する。具体的には、酸素及び窒素を含むガス中で、1100℃~1350℃の温度まで加熱する。これにより、ゲートトレンチ130の底面130bの上のポリシリコン膜141aを酸化して酸化シリコン膜141を形成し、ゲートトレンチ130の側壁130aの炭化珪素の表面を酸化して酸化シリコン膜142を形成する。このように形成される酸化シリコン膜141及び酸化シリコン膜142と、酸化シリコン膜41とは一体化し、これらによりゲート絶縁膜40が形成される。
次に、図13に示されるように、全面に不純物元素がドープされた導電性を有するポリシリコン膜151aを成膜することにより、ゲートトレンチ130を埋め込む。ポリシリコン膜151aは、CVD装置のチャンバー内にSiH、N、PHを供給し、550℃~600℃の温度で成膜することにより形成する。成膜されるポリシリコン膜151aの膜厚は、1.0μm~1.5μmであり、ゲートトレンチ130においては、ゲート絶縁膜40の上に成膜され、ゲートトレンチ130が埋め込まれる。
次に、図14に示されるように、CMP(chemical mechanical polishing:化学機械研磨)によりゲートトレンチ130に埋め込まれているポリシリコン膜151aを除きポリシリコン膜151aを除去する。CMPによるポリシリコン膜151aの除去は、窒化シリコン膜162の表面が露出するまで行い、窒化シリコン膜162の表面が露出したら、ポリシリコン膜151aの除去を停止する。これにより、ゲートトレンチ130内にのみ埋め込まれているポリシリコン膜151aが残る。CMPはエッチバックと比較して、均一にポリシリコン膜151aを除去することができる。また、窒化シリコンは、酸化シリコンに比べて、CMPによる終点検出がしやすい。従って、CMPによるポリシリコン膜151aを除去する際には、窒化シリコン膜162が形成されていることが好ましい。この後、硫過水洗浄、RCA洗浄を行う。
次に、図15に示されるように、露出しているポリシリコン膜151aの表面を酸化し、酸化シリコン膜164を形成する。具体的には、酸素雰囲気において、900℃の温度で、露出しているポリシリコン膜151aを表面より熱酸化することにより、酸化シリコン膜164を形成する。酸化シリコン膜164は、約200nmの厚さまで形成され、残存するポリシリコン膜151aによりゲート電極151が形成される。
尚、この状態における酸化シリコン膜161の膜厚は50nm~80nmであり、窒化シリコン膜162の膜厚は30nm~70nmである。従って、酸化シリコン膜161の膜厚と窒化シリコン膜162の膜厚との和は、80nm~150nmであり、酸化シリコン膜164は、これよりも厚く形成される。よって、ゲート電極151の上面151f、即ち、ゲート電極151と酸化シリコン膜164との界面の位置は、炭化珪素エピタキシャル層の表面11aよりも下であり深くなっている。また、p型層22と第2のn型層23との界面23fよりも上であり浅くなっている。尚、一回では、ゲート電極151の上面151fの位置が、この位置にならない場合には、後の酸化シリコン膜164を除去した後、再びポリシリコン膜151aの熱酸化を行うことを繰り返す。
次に、図16に示されるように、窒化シリコン膜162を除去する。具体的には、前記ポリシリコン膜151aの熱酸化時に窒化シリコン膜162上がわずかに酸化されるので、フッ酸によりこの酸化膜を除去した後、熱リン酸により窒化シリコン膜162を除去する。この後、硫過水洗浄、RCA洗浄を行う。
次に、図17に示されるように、露出した酸化シリコン膜161及び164の上に、層間絶縁膜170を形成する。具体的には、酸化シリコン膜161及び164の上に、CVDにより膜厚が1μmの酸化シリコン膜を成膜することにより層間絶縁膜170を形成する。
次に、図18に示されるように、ソース電極52及びドレイン電極53を形成する。具体的には、層間絶縁膜170の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行うことにより、第2のn型層23と高濃度p型領域24との境界を含む領域の直上に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE等によりレジストパターンの開口部における層間絶縁膜170を第2のn型層23及び高濃度p型領域24の表面が露出するまで除去することにより、層間絶縁膜170に開口部を形成する。この後、酸素ガスを用いたアッシング等により不図示のレジストパターンを除去した後、金属膜を成膜し、層間絶縁膜170の開口部を埋め込むことによりソース電極52を形成する。このように形成されるソース電極52は、第2のn型層23及び高濃度p型領域24と接触しており、必要に応じて熱処理を行う。更に、炭化珪素単結晶基板10の第2の面10bには、スパッタリング等により金属膜を成膜することにより、ドレイン電極53を形成する。
以上の工程により、本実施形態における炭化珪素半導体装置を作製することができる。以上の工程により作製された本実施形態における炭化珪素半導体装置は、図3に示されるように、ゲート電極151の上面151fの位置は、炭化珪素半導体層の表面11aよりも下であり深く、p型層22と第2のn型層23との界面23fよりも上であり浅い。このようにゲート電極151を形成することにより、トランジスタに高電圧を印加した場合であっても、電界集中を防ぐことができ、トランジスタが破壊されることを防ぎ、信頼性を向上させることができる。
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
10 炭化珪素単結晶基板
10a 第1の面
10b 第2の面
11 炭化珪素エピタキシャル層
11a 表面
21 第1のn型層
22 p型層
23 第2のn型層
23f 界面
24 高濃度p型領域
40 ゲート絶縁膜
41 酸化シリコン膜
51 ゲート電極
52 ソース電極
53 ドレイン電極
130 ゲートトレンチ
130a 側壁
130b 底面
141 酸化シリコン膜
141a ポリシリコン膜
142 酸化シリコン膜
151 ゲート電極
151a ポリシリコン膜
151f 上面
161 酸化シリコン膜
161a 開口部
162 窒化シリコン膜
162a 開口部
163 レジストパターン
164 酸化シリコン膜
170 層間絶縁膜

Claims (4)

  1. 縦型トランジスタとなる炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    表面が酸化されているゲートトレンチを有する炭化珪素エピタキシャル基板に、ポリシリコンを成膜し、表面が酸化されている前記ゲートトレンチを前記ポリシリコンにより埋め込む工程と、
    前記ゲートトレンチを除く領域のポリシリコンを化学機械研磨により除去する工程と、
    前記ゲートトレンチ内のポリシリコンを前記炭化珪素エピタキシャル基板の表面より深い位置まで酸化する工程と、
    を有し、
    前記ゲートトレンチは、
    前記炭化珪素エピタキシャル基板の表面に酸化膜を形成し、前記酸化膜の上に窒化膜を形成する工程と、
    前記ゲートトレンチが形成される領域の酸化膜及び窒化膜を除去し、開口部を形成する工程と、
    前記酸化膜及び窒化膜の開口部における前記炭化珪素エピタキシャル基板を表面より除去し、ゲートトレンチを形成する工程と、
    により形成されるものであって、
    前記ポリシリコンは、前記ゲートトレンチ内及び窒化膜の上に成膜されるものであり、
    化学機械研磨によるポリシリコンの除去は、前記窒化膜の表面が露出するまで行われる炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 前記炭化珪素エピタキシャル基板は、前記炭化珪素エピタキシャル基板の表面側の第1の導電型の層と、前記第1の導電型の層よりも深い前記第1の導電型と異なる第2の導電型の層とを有しており、
    前記酸化する工程では、前記ゲートトレンチ内のポリシリコンを前記第1の導電型の層と前記第2の導電型の層の界面よりも浅い位置まで酸化する請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 前記ゲートトレンチは、前記第2の導電型の層よりも深くまで形成されている請求項2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 前記ポリシリコンが酸化される膜厚は、前記酸化膜の膜厚と前記窒化膜の膜厚の和よりも厚い請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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