JP7040259B2 - 車両のサスペンション構造 - Google Patents
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また、従来の車両のサスペンション構造では、アクスルハウジングとの取付ブラケットの溶接部が変形に対して最適化されていないので、取付ブラケットの溶接部における応力集中を防ぐことが難しいという問題を有していた。
したがって、本発明の車両のサスペンション構造では、アブソーバ取付ブラケット上側の第1溶接部とアーム取付ブラケット上側の第2溶接部とが連続して延び、段差や急激に曲がるような箇所が存在していないので、アクスルハウジングに発生する応力がショックアブソーバ及びトレーリングアームの取付ブラケットの溶接部に集中するのを防ぐことが可能となり、当該溶接部の破損を防止することができる。しかも、アクスルハウジングは、高い強度及び剛性を得ることが可能となり、アクスルハウジングに補強部材を設けたり、部品の板厚を厚くしたりする必要がなくなるので、サスペンションの重量増大を防ぐことができる。
また、本発明の車両のサスペンション構造では、アブソーバ取付ブラケット上側の第1溶接部の端部とアーム取付ブラケット上側の第2溶接部の端部が、車両前後方向及び車両上下方向の曲げ変形によって最も大きな変形を起こす車両幅方向中央部付近の範囲から離れた箇所に配置されているので、アクスルハウジングの応力発生時に、これら溶接部の端部に応力が集中するのを効果的に防ぐことができる。
図1~図4は本発明の実施形態に係る車両のサスペンション構造を示すものである。なお、図において、矢印O方向は車両外側を示し、矢印U方向は車両上方を示している。また、矢印X方向は車両幅方向を示している。
しかも、アブソーバ取付部41は、アーム取付部51の車両幅方向内側に隣接して横並びに設けられており、ショックアブソーバ4がトレーリングアーム5の近くでアクスルハウジング1に取付けられるようになっている。すなわち、スプリング受け部21の下側にアブソーバ取付部41が位置し、スプリング受け部21の外側にバンプラバー受け部31が位置し、アブソーバ取付部41の外側にアーム取付部51が位置している。なお、コイルスプリング2、スプリング受け部21、バンプラバー3、バンプラバー受け部31、ショックアブソーバ4、アブソーバ取付部41、トレーリングアーム5及びアーム取付部51は、左右両側で同じ構造であるため、本実施形態では車両右側に設けられたものについて説明する。
また、本実施形態のアーム取付部51は、アーム取付ブラケット7の下部に設けられており、トレーリングアーム5の後端部は、ボルトなどの締結具52によって、アーム取付部51に取付けられている。アーム取付ブラケット7は、正面視で略逆U字形状に形成され、上壁面部7aと、該上壁面部7aの左右両端部から車両下方へ延び、対向して配置される側壁面部7bを有しており、上壁面部7aのハウジング側を溶接することによって形成される第2溶接部W2を介してアクスルハウジング1の外周面に接合されている。そして、アーム取付ブラケット7の上壁面部7a(上側)及び第2溶接部W2は、アクスルハウジング1の上側11に位置している。
すなわち、第1溶接部W1及び第2溶接部W2から構成された連続する溶接部Wの両端部Wa,Wbは、正面視で、アクスルハウジング1の上端1aと軸中心C1との間及びアクスルハウジング1の下端1bと軸中心C1との間に配置されており、連続する溶接部Wの一端Waはアクスルハウジング1の上側11に位置し、連続する溶接部Wの他端Wbはアクスルハウジング1の下側12に位置している。そのため、アブソーバ取付ブラケット6及びアーム取付ブラケット7は、アクスルハウジング1の上側11から下側12まで、アクスルハウジング1の外周面に沿って接合されていることになる。
そのため、連続する溶接部Wは、ショックアブソーバ4からの入力方向に対して交差角が大きく取れることになり、連続する溶接部Wの強度が高められるようになっている。しかも、ショックアブソーバ4からの入力をアクスルハウジング1の車両幅方向に分散させるとともに、取付ブラケット6,7の連続する溶接部Wの縦方向(車両上下方向)で受けることが可能となり、連続する溶接部Wへの応力集中が避けられるようになっている。
したがって、本発明の車両のサスペンション構造では、アブソーバ取付ブラケット6の上側の第1溶接部W1とアーム取付ブラケット7の上側の第2溶接部W2とが車両幅方向に連続して延びているので、段差や急激に曲がるような箇所が当該第1溶接部W1及び第2溶接部W2に存在せず、アクスルハウジング1に発生する応力が取付ブラケット6,7の第1溶接部W1及び第2溶接部W2の箇所に集中するのを防ぐことができ、当該溶接部W1,W2の破損を防止して耐久性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の車両のサスペンション構造においては、上側が第1溶接部W1及び第2溶接部W2によってアクスルハウジング1に接合される取付ブラケット6,7が隣接して設けられているので、アクスルハウジング1が高い強度及び剛性を得ることができ、アクスルハウジング1に補強部材を設けたり、部品の板厚を厚くしたりする必要がなくなり、サスペンションの重量増大やコスト高を防ぐことができる。
さらに、本実施形態の車両のサスペンション構造では、アブソーバ取付ブラケット6の上側の第1溶接部W1の端部とアーム取付ブラケット7の上側の第2溶接部W2の端部W1a,W2aが、車両前後方向及び車両上下方向の曲げ変形によって最も大きな変形を起こす車両幅方向中央部D(図1参照)付近の範囲から離れた箇所に配置されているので、アクスルハウジング1の応力発生時に、これら溶接部W1,W2の端部W1a,W2aへの応力集中を確実に防ぐことができる。
したがって、本実施形態のサスペンション構造においては、車両前後方向及び車両上下方向の曲げ応力が高い範囲に当該溶接部W1,W2の端部のどちらもが重ならないように構成されているので、アクスルハウジング1の曲げ変形の際に、応力が掛かっていない側に応力を分散させることができ、これら溶接部W1,W2の端部W1a,W2aなどへの応力集中を防止できる。
したがって、本実施形態のサスペンション構造では、ショックアブソーバ4からの入力方向に対して、連続する溶接部Wの交差角が大きく取れることになるので、連続する溶接部Wの強度を高めることができる。また、ショックアブソーバ4からの入力をアクスルハウジング1の車両幅方向に分散させ、取付ブラケット6,7の連続する溶接部Wの縦方向(車両上下方向)で受けることが可能となるので、連続する溶接部Wへの応力集中をより一層防ぐことができる。
例えば、アブソーバ取付ブラケット6やアーム取付ブラケット7は、既述の実施形態の形状のものに限られず、取付ブラケット6,7の上側の第1溶接部W1と第2溶接部W2とが連続して車両幅方向に延びるように設けることが可能な形状であれば他の形状に形成されていても良い。
さらに、アブソーバ取付ブラケット7は、アクスルハウジング1の外周を裏側まで回り込むように延長されており、円周方向に沿った接合部を有している。アブソーバ取付ブラケット7の第2溶接部W2は、図3及び図5に示すように、端部から更に円周に沿った接合部を溶接する延長溶接部W3を有していても良い。この延長溶接部W3によって、アクスルハウジング1の裏側まで溶接部の端部を延ばすことが可能となるため、曲げ方向による応力発生のより少ない箇所に溶接部の端部を配置することができる。
1a 上端
1b 下端
2 コイルスプリング
3 バンプラバー
4 ショックアブソーバ
5 トレーリングアーム
6 アブソーバ取付ブラケット
6a ブラケット本体
6b フランジ部
7 アーム取付ブラケット
7a 上壁面部
7b 側壁面部
11 アクスルハウジングの上側
12 アクスルハウジングの下側
21 スプリング受け部
31 バンプラバー受け部
41 アブソーバ取付部
42 締結具
51 アーム取付部
52 締結具
R 連続する溶接部の車両幅方向範囲
W1 第1溶接部
W1a 車両幅方向外側端
W2 第2溶接部
W2a 車両幅方向内側端
W 連続する溶接部
Wa 一端
Wb 他端
W3 延長溶接部
Claims (4)
- 車両幅方向両側の車輪間に配置される車軸を覆うアクスルハウジングを備え、該アクスルハウジングは、上側にスプリング受け部とバンプラバー受け部を有しているとともに、下側にショックアブソーバのアブソーバ取付部とトレーリングアームのアーム取付部を有し、前記アブソーバ取付部は、前記アーム取付部の車両幅方向内側に隣接して設けられている車両のサスペンション構造において、
前記アブソーバ取付部は、第1溶接部を介して前記アクスルハウジングに接合されるアブソーバ取付ブラケットに設けられ、前記アーム取付部は、第2溶接部を介して前記アクスルハウジングに接合されるアーム取付ブラケットに設けられており、
前記アブソーバ取付ブラケット上側の前記第1溶接部の車両幅方向外側端と、前記アーム取付ブラケット上側の前記第2溶接部の車両幅方向内側端とが同じ高さ位置に設けられ、
前記アブソーバ取付ブラケット上側の前記第1溶接部と、前記アーム取付ブラケット上側の前記第2溶接部とは、連続して車両幅方向に延びて設けられていることを特徴とする車両のサスペンション構造。 - 前記取付ブラケット上側の前記第1溶接部及び前記第2溶接部は、前記アクスルハウジングの車両幅方向の軸中心を上下に跨ぐように設けられ、前記第1溶接部及び前記第2溶接部から構成された連続する溶接部の両端部が、正面視で、前記アクスルハウジングの上端と前記軸中心との間及び前記アクスルハウジングの下端と前記軸中心との間に配置され、前記連続する溶接部の一端は前記アクスルハウジングの上側に位置し、前記連続する溶接部の他端は前記アクスルハウジングの下側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の車両のサスペンション構造。
- 前記アブソーバ取付部は、アクスル側取付部であり、前記ショックアブソーバの上部には車体側取付部が設けられ、該車体側取付部は前記アクスル側取付部よりも車両幅方向内側に位置し、
前記連続する溶接部は、正面視で、前記ショックアブソーバの軸中心と交差するとともに、車両幅方向内側から車両幅方向外側へ向けて車両上方に高くなるように傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のサスペンション構造。 - 前記スプリング受け部は、前記連続する溶接部の車両幅方向範囲内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のサスペンション構造。
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