JP7039506B2 - 光透過性導電層付きフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、光透過性導電層付きフィルムに関する。
近年、冷暖房負荷の低減や意匠性などから、スマートウインドウなどに代表される調光装置の需要が高まっている。調光装置は、建築物や乗物の窓ガラス、間仕切り、インテリアなどとして各種産業に用いられている。
調光装置としては、例えば、2つの透明導電性樹脂基材、および、それらに挟持された調光層を備える調光フィルムと、調光フィルムを狭持する2枚のガラス板とを備える調光ガラスが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の調光ガラスは、電界の印加によって調光層を通過する光の吸収・散乱を調整することにより、調光を可能にしている。また、特許文献1の透明導電性樹脂基材は、透明樹脂基材と、その表面に形成されたITOからなる透明導電膜とを備える。
WO2008/075773
しかるに、透明導電膜は、結晶構造および非晶質構造のいずれかを有する。例えば、スパッタリングなどにより透明導電膜を透明樹脂基材に形成する場合は、非晶質の透明導電膜が形成される。その後、この非晶質の透明導電膜は、熱により結晶構造に転化する。
一般的に、透明導電膜には、表面抵抗が低い、結晶性の透明導電膜が用いられる。
しかし、結晶性の透明導電膜は、耐クラック性や耐擦傷性が低いという不具合がある。特に、調光ガラスに備えられる調光フィルムは、大面積のフィルムとして用いられることが多いため、その成形や加工、運搬の過程で、クラックや傷が生じる可能性が高い。また、結晶性の透明導電膜を高い生産性で得るためには、非晶質性の透明導電膜を高温(例えば、150℃以上)で加熱する必要があり、加熱に伴って生じる熱シワを生じ易い。特に、大面積の調光フィルムでは、調光フィルムのシワにより外観(意匠性)が劣って見える場合が多々ある。そのため、調光フィルムでは、非晶質性の透明導電膜の要求が高い。
しかし、非晶質性の透明導電膜を調光フィルムに備えると、外気または日光に暴露されるため、熱により、局部的にまたは全面的に、結晶性の透明導電膜へ自然転化し、表面抵抗が変化し易い。その結果、調光フィルム面内において表面抵抗のムラが生じ、調光にばらつきが生じるおそれがある。
本発明は、耐クラック性、耐擦傷性、熱安定性に優れる光透過性導電層付きフィルム、それを備え、熱に起因する調光のばらつきを抑制でき、外観に優れる調光フィルムおよび調光装置を提供することにある。
本発明(1)は、フィルム基材と、光透過性導電層とを備え、前記光透過性導電層、および、前記光透過性導電層を80℃で、500時間加熱した後の被加熱光透過性導電層は、ともに、非晶質であり、前記光透過性導電層のキャリア密度をXa×1019(/cm)、ホール移動度をYa(cm/V・s)とし、前記被加熱光透過性導電層のキャリア密度をXc×1019(/cm)、ホール移動度をYc(cm/V・s)としたときに、下記(1)式および式(2)の両方を満たす、光透過性導電層付きフィルムを含む。
0.5≦(Xc/Xa)×(Yc/Ya)≦1.5 (1)
Yc>Ya (2)
本発明(2)は、前記フィルム基材は、長尺形状を有し、前記フィルム基材は、30cm以上の幅方向長さを有する、(1)に記載の光透過性導電層付きフィルムを含む。
本発明(3)は、前記被加熱光透過性導電層の前記幅方向に沿う3点の複数位置でXcおよびYcのそれぞれを測定し、前記Xcの標準偏差が、10×1019(/cm)以下であり、前記Ycの標準偏差が、5(cm/V・s)以下である、(2)に記載の光透過性導電層付きフィルムを含む。
本発明(4)は、前記フィルム基材は、30cm以上のTD方向長さを有する、(1)~(3)のいずれか一項に記載の光透過性導電層付きフィルムを含む。
本発明(5)は、前記被加熱光透過性導電層の前記TD方向に沿う3点の複数位置でXcおよびYcのそれぞれを測定し、前記Xcの標準偏差が、10×1019(/cm)以下であり、前記Ycの標準偏差が、5(cm/V・s)以下である、(4)に記載の光透過性導電層付きフィルムを含む。
本発明(6)は、前記光透過性導電層は、インジウム系酸化物を含有する、(1)~(5)のいずれか一項に記載の光透過性導電層付きフィルムを含む。
本発明(7)は、第1の光透過性導電層付きフィルムと、調光機能層と、第2の光透過性導電層付きフィルムとを順に備え、前記第1の光透過性導電層付きフィルムおよび/または前記第2の光透過性導電層付きフィルムは、(1)~(6)のいずれか一項に記載の光透過性導電層付きフィルムである、調光フィルムを含む。
本発明(8)は、前記調光機能層は、電界および電流の少なくともいずれか一方の印加により、光透過率およびヘイズの少なくともいずれか一方が変化することで調光性を発現する材料を含む、(7)に記載の調光フィルムを含む。
本発明(9)は、(7)または(8)に記載の調光フィルムと、透明保護板とを順に備える、調光装置を含む。
本発明の光透過性導電層付きフィルムでは、光透過性導電層および被加熱光透過性導電層は、ともに、非晶質であるため、耐クラック性や耐擦傷性に優れる。
また、光透過性導電層および被加熱光透過性導電層のキャリア密度およびホール移動度が所定の条件を満たすため、熱による光透過性導電層の表面抵抗の変化率および/または差を抑制することができ、そのため、熱安定性に優れる。
本発明の調光フィルムは、耐クラック性や耐傷擦傷性に優れるため、加工性や運搬性が良好である。
本発明の調光フィルムは、非晶質の光透過性導電層であり、高温加熱工程を経ずに使用できるため、調光フィルムを大面積で使用しても意匠性(外観)に優れる。
本発明の調光フィルムは、熱安定性に優れているため、これを備える本発明の調光装置は、調光のばらつきを長期間にわたって抑制することができる。
図1は、本発明の光透過性導電層付きフィルムの一実施形態の断面図を示す。 図2A~図2Cは、図1に示す光透過性導電層付きフィルムの平面図であり、図2Aは、外形加工前の光透過性導電層付きフィルム、図2Bは、外形加工後において、TD方向に沿う短辺を有する光透過性導電層付きフィルム、図2Cは、外形加工後において、TD方向に沿う長辺を有する光透過性導電層付きフィルムを示す。 図3は、図1に示す光透過性導電層付きフィルムを備える調光フィルムおよび調光装置の断面図を示す。
図1において、紙面上下方向は、上下方向(厚み方向、第1方向)であって、紙面上側が、上側(厚み方向一方側、第1方向一方側)、紙面下側が、下側(厚み方向他方側、第1方向他方側)である。
図1および図2A、図2Bにおいて、紙面左右方向は、左右方向(幅方向、短手方向、TD方向、第1方向に直交する第2方向)である。
図2Aおよび図2Bにおいて、紙面上下方向は、前後方向(長手方向、MD方向、第1方向および第2方向に直交する第3方向)である。
なお、図2Bおよび図2Cに示す太線は、光透過性導電層付きフィルム1の切断に基づく切断線である。
本発明の光透過性導電層付きフィルムの一実施形態である光透過性導電層付きフィルム1は、図1に示すように、所定の厚みを有するフィルム形状(シート形状を含む)をなし、厚み方向と直交する所定方向(前後方向および左右方向、すなわち、面方向)に延び、平坦な上面および平坦な下面(2つの主面)を有する。光透過性導電層付きフィルム1は、例えば、調光フィルム4(後述、図3参照)などの一部品であり、つまり、調光フィルム4ではない。すなわち、光透過性導電層付きフィルム1は、調光フィルム4などを作製するための部品であり、調光機能層5などを含まず、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
具体的には、光透過性導電層付きフィルム1は、フィルム基材2と、光透過性導電層3とを順に備える。つまり、光透過性導電層付きフィルム1は、フィルム基材2と、フィルム基材2の上側に配置される光透過性導電層3とを備える。また、好ましくは、光透過性導電層付きフィルム1は、フィルム基材2と、光透過性導電層3とのみからなる。
フィルム基材2は、光透過性導電層付きフィルム1の最下層であって、光透過性導電層付きフィルム1の機械強度を確保する支持材である。
フィルム基材2は、フィルム形状(シート形状を含む)を有している。
フィルム基材2の材料としては、例えば、有機材料、例えば、ガラスなどの無機材料が挙げられ、好ましくは、有機材料が挙げられる。有機材料は、水や有機ガスを含有しているため、光透過性導電層3の加熱による結晶性を抑制し、非晶質性をより一層維持することができる。
フィルム基材2の材料として、より好ましくは、高分子が挙げられる。
高分子としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂、例えば、ポリメタクリレートなどの(メタ)アクリル樹脂(アクリル樹脂および/またはメタクリル樹脂)、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマーなどのオレフィン樹脂、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリアリレート樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ノルボルネン樹脂などが挙げられる。これら高分子は、単独使用または2種以上併用することができる。
これら高分子は、一般的には光透過性を有するが、用途に応じて遮光性を有する材料を使用してもよい。
本願では、フィルム基材2の可視光透過率が、50%以上、100%以下であれば、光透過性を有し、0%以上、50%未満であれば遮光性を有する、と定義するものとする。遮光性の付与方法については限定されないが、例えば、高分子に色素や染料を添加することで遮光性を調整することができる。
高分子は、耐熱性、機械特性などの観点から、好ましくは、ポリエステル樹脂が挙げられ、より好ましくは、PETが挙げられる。
また、フィルム基材2の水分含有量を調整することにより、後述する特性の光透過性導電層付きフィルム1を得ることができる。
具体的には、フィルム基材2の単位面積あたりの水分含有量は、例えば、10μg/cm以上、好ましくは、20μg/cm以上、より好ましくは、30μg/cm以上であり、また、例えば、200μg/cm以下、好ましくは、170μg/cm以下である。フィルム基材2の水分含有量が上記範囲内であれば、結晶化が生じ難く、かつ、低抵抗の非晶質の光透過性導電層3が得られ易くなる。フィルム基材2の水分が過渡に小さいと環境温度での非晶質の光透過性導電層3の結晶化が生じ易くなる傾向があり、フィルム基材2の水分含有量が過度に大きいと非晶質の光透過性導電層3の表面抵抗安定性が低下する傾向がある。水分含有量(μg/cm)は、JIS K 7251-B法(水分気化法)により求めた水分含有量から、単位面積あたりの水の含有量として算出できる。
フィルム基材2の下面には、セパレータや保護フィルムなどを設けてもよい。
フィルム基材2の厚みは、例えば、2μm以上、好ましくは、20μm以上、より好ましくは、40μm以上であり、また、例えば、300μm以下、好ましくは、200μm以下である。フィルム基材2の厚みは、例えば、膜厚計を用いて測定することができる。
フィルム基材2の平面視形状は、光透過性導電層付きフィルム1の用途および目的に応じて適宜設定され、特に限定されない。図2Aに示すように、フィルム基材2は、例えば、前後方向に長く、左右方向に短い長尺の略矩形状を有する。それにより、フィルム基材2は、互いに対向する2つの長辺6、および、それらの左右方向両端縁を連結する2つの短辺7を有する。
このフィルム基材2の平面視における寸法は、光透過性導電層付きフィルム1の用途および目的に応じて適宜設定され、特に限定されない。フィルム基材2は、例えば、30cm以上、好ましくは、0.50m以上、より好ましくは、1.0m以上、さらに好ましくは、1.2m以上、特に好ましくは、2m以上、また、10m以下の短辺7の長さ(TD方向長さ)Wを有する。
フィルム基材2は、フィルム基材2を巻回し、長尺状フィルムロールとしてもよい。長尺状フィルムロールの巻回数量は、例えば、100m以上、好ましくは、500m以上、より好ましくは、1000m以上であり、また、例えば、20000m以下である。長尺状フィルムロールは、ロール・トゥ・ロール方式で連続的に光透過性導電層3を形成でき、生産性に優れる。
光透過性導電層3は、必要により後の工程でエッチングによりパターニングすることができる導電層である。図1に示すように、光透過性導電層3は、光透過性導電層付きフィルム1における最上層である。光透過性導電層3は、フィルム形状(シート形状を含む)を有しており、フィルム基材2の上面全面に、フィルム基材2の上面に接触するように、配置されている。光透過性導電層3は、非晶質である。
なお、光透過性導電層3が非晶質であることは、例えば、光透過性導電層3の材料がITO(後述)である場合には、20℃の塩酸(濃度5質量%)に15分間浸漬した後、水洗および乾燥し、15mm程度の間の端子間抵抗を測定することで判断できる。本明細書においては、光透過性導電層付きフィルム1を塩酸(20℃、濃度:5質量%)に浸漬、水洗および乾燥した後に、光透過性導電層3における15mm間の端子間抵抗が10kΩ以上である場合、光透過性導電層3が非晶質であるものとする。
光透過性導電層3の材料としては、例えば、In、Sn、Zn、Ga、Sb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、Wからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む金属酸化物が挙げられる。金属酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属原子や上記群に記載のない金属原子または半金属原子をドープしていてもよい。
光透過性導電層3としては、例えば、インジウムスズ複合酸化物(ITO)、インジウム亜鉛複合酸化物(IZO)などのインジウム系酸化物、例えば、アンチモンスズ複合酸化物(ATO)などのアンチモン系酸化物などが挙げられる。光透過性導電層3は、表面抵抗を低下させる観点、および、優れた光透過性を確保する観点から、インジウム系酸化物を含有し、より好ましくは、インジウムスズ複合酸化物(ITO)を含有する。すなわち、光透過性導電層3は、好ましくは、インジウム系酸化物層であり、より好ましくは、ITO層である。これにより、低表面抵抗、光透過性に優れる。
光透過性導電層3の材料としてITOを用いる場合、酸化スズ(SnO)含有量は、酸化スズおよび酸化インジウム(In)の合計量に対して、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、3質量%以上、より好ましくは、8質量%以上、さらに好ましくは、10質量%超であり、また、例えば、25質量%以下、好ましくは、15質量%以下、より好ましくは、13質量%以下である。酸化スズの含有量を上記下限以上とすることにより、光透過性導電層3の低表面抵抗(例えば、150Ω/□以下)を実現しつつ、結晶質への転化をより確実に抑制できる。また、酸化スズの含有量を上記上限以下とすることにより、光透過性や表面抵抗の安定性を向上させることができる。
本明細書中における「ITO」とは、少なくともインジウム(In)とスズ(Sn)とを含む複合酸化物であればよく、これら以外の追加成分を含んでもよい。追加成分としては、例えば、In、Sn以外の金属元素が挙げられ、具体的には、Zn、Ga、Sb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、W、Fe、Pb、Ni、Nb、Cr、Gaなどが挙げられる。
光透過性導電層3は、好ましくは、不純物元素を含んでいる。不純物元素としては、光透過性導電層3を形成する際に使用するスパッタガス由来の元素(例えば、Ar元素)、フィルム基材2に含有される水や有機ガス由来の元素(例えば、H元素、C元素)が挙げられる。これらを含有することにより、光透過性導電層3の非晶質性をより一層向上させることができる。
光透過性導電層3の厚みは、例えば、10nm以上、好ましくは、30nm以上、より好ましくは、30nm超、さらに好ましくは、40nm以上であり、とりわけ好ましくは、50nm以上であり、また、例えば、200nm以下、好ましくは、150nm以下、より好ましくは、100nm以下、さらに好ましくは、80nm以下である。光透過性導電層3の厚みは、例えば、透過型電子顕微鏡を用いた断面観察により測定することができる。光透過性導電層3の材料がITOである場合には、一般的に非晶質の光透過性導電層3の厚みが大きい程、非晶質安定性(非晶質を安定して維持できる性質)が低下し、自然結晶化し易い。特に、厚みが30nm超の水準ではその傾向が顕著であるが、この光透過性導電層3は、後述する特性を有するため、光透過性導電層3の材料がITOであっても非晶質安定性に優れる。
光透過性導電層3における平面視形状および寸法は、フィルム基材2におけるそれらと同一である。
次に、光透過性導電層付きフィルム1を製造する方法について説明する。
光透過性導電層付きフィルム1は、まず、フィルム基材2を用意し、次いで、光透過性導電層3をフィルム基材2の表面に形成することにより得られる。
光透過性導電層3をフィルム基材2の表面に形成するには、例えば、光透過性導電層3をフィルム基材2の上面に、乾式により、配置(積層)する。
乾式としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などが挙げられる。好ましくは、スパッタリング法が挙げられる。
スパッタリング法は、真空装置のチャンバー内にターゲットおよびフィルム基材2を対向配置し、ガスを供給するとともに電圧を印加することによりガスイオンを加速しターゲットに照射させて、ターゲット表面からターゲット材料をはじき出して、そのターゲット材料をフィルム基材2の表面に積層させる。
スパッタリング法としては、例えば、2極スパッタリング法、ECR(電子サイクロトロン共鳴)スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法などが挙げられる。好ましくは、マグネトロンスパッタリング法が挙げられる。
スパッタリング法に用いる電源は、例えば、直流(DC)電源、交流中周波(AC/MF)電源、高周波(RF)電源、直流電源を重畳した高周波電源のいずれであってもよい。
ターゲットとしては、光透過性導電層3を構成する上述の金属酸化物が挙げられる。例えば、光透過性導電層3の材料としてITOを用いる場合、ITOからなるターゲットを用いる。ターゲットにおける酸化スズ(SnO)含有量は、酸化スズおよび酸化インジウム(In)の合計量に対して、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、3質量%以上、より好ましくは、8質量%以上、さらに好ましくは、10質量%超であり、また、例えば、25質量%以下、好ましくは、15質量%以下、より好ましくは、13質量%以下である。
ターゲット表面の水平磁場の強度は、成膜速度、光透過性導電層3に対する不純物の取り込みなどの観点から、例えば、10mT以上、好ましくは、20mT以上であり、また、200mT以下、好ましくは、100mT以下、より好ましくは、80mT以下である。水平磁場強度が前記範囲であれば、スパッタにおけるプラズマ密度を高くでき、フィルム基材2にかかる熱量が高くなり易い。その結果、フィルム基材2から放出される不純物(例えば、水等)が光透過性導電層3内に取り込まれ易くなり、光透過性導電層3の非晶質性が高くなり易い。
スパッタリング時の放電気圧は、例えば、1.0Pa以下、好ましくは、0.5Pa以下であり、また、例えば、0.01Pa以上、好ましくは、0.2Pa以上である。
スパッタリング時のフィルム基材2の温度を調整することにより、後述する特性の光透過性導電層付きフィルム1を得ることができる。
スパッタリング時のフィルム基材2の温度は、例えば、-30℃以上、好ましくは、-10℃以上であり、また、例えば、180℃以下、好ましくは、90℃以下、より好ましくは、60℃以下、さらに好ましくは、40℃以下、とりわけ好ましくは、10℃未満である。
上記上限以下とすることにより、成膜時の熱による光透過性導電層3の結晶粒生成を抑制できる。また、上記下限以上とすることにより、フィルム基材2に含有される水や有機ガスの放出量を好適な範囲に調整でき、良質な非晶質膜を有する光透過性導電層3を得易い。
スパッタリング法で用いられるガスとしては、例えば、不活性ガスの単独使用、例えば、不活性ガスおよび反応性ガスの組合せが挙げられる。不活性ガスとしては、例えば、Arガスなどが挙げられる。反応性ガスとしては、例えば、酸素ガスなどが挙げられる。
好ましくは、不活性ガスおよび反応性ガスの組合せが挙げられる。
反応性ガスの流量の、不活性ガスの流量に対する比(反応性ガスの流量(sccm)/不活性ガスの流量(sccm))は、例えば、0.010以上、5以下である。反応性ガスの流量の、不活性ガスの流量に対する比は、気圧やターゲット表面の水平磁場強度、フィルム基材の温度等の成膜環境に応じて適宜設定される。
この方法では、反応ガス量、とりわけ、酸素ガス量を調整することにより、後述する特性の光透過性導電層3を形成(成膜)することができる。
例えば、光透過性導電層3の材料がITOである例を挙げる。スパッタリング法により得られる光透過性導電層3は、一般的に、非晶質の光透過性導電層3として成膜される。このとき、非晶質の光透過性導電層3内部に導入される酸素導入量により、非晶質の光透過性導電層3の膜質が変化する。
具体的には、非晶質の光透過性導電層3内部に導入される酸素導入量が、適量よりも少ない場合(酸素不足状態)では、大気雰囲気下での加熱により結晶質へと転化する。
一方、非晶質の光透過性導電層3に含有される酸素導入量が、適量であると、大気雰囲気下での加熱を経た場合であっても非晶質構造を維持し、熱安定性に優れる。
他方、非晶質の光透過性導電層3に含有される酸素導入量が適量より過剰であると、大気雰囲気下での加熱により非晶質構造を維持するが、加熱後の表面抵抗が大きく増大してしまい、熱安定性に劣る。
上記の理由は、いかなる理論にも限定されないが、以下のように推察される。なお、本発明は、以下の理論に限定されるものではない。非晶質の光透過性導電層3に含まれる酸素量が少ない場合(酸素不足状態)では、非晶質の光透過性導電層3は、その構造において多数の酸素欠損部を有しているため、ITOを構成する各原子が熱振動により動き易く、最適構造を取り易い。そのため、大気雰囲気下での加熱により、酸素を酸素欠損部に適度に取り込みながら、最適構造(結晶質構造)を取る。一方、非晶質の光透過性導電層3に含有される酸素導入量が、適量範囲であると、非晶質の光透過性導電層3に酸素欠損部が生じ難い。即ち、酸素の適量範囲とは、非晶質の光透過性導電層3が化学量論組成を取り易い範囲を示す。酸素量が適量であると、非晶質の光透過性導電層3は大気雰囲気下で加熱した場合であっても、酸素欠損部が少ない為、過度に酸化することなく、良質な非晶質構造を維持する。他方、非晶質の光透過性導電層3に含有される酸素導入量が過剰である場合、非晶質の光透過性導電層3内に含まれる酸素原子は不純物として作用する。不純物原子は、好適な含有水準を超えると中性子散乱の要因となり、表面抵抗を増大させる。そのため、非晶質の光透過性導電層3に含有される酸素導入量が過剰であると、加熱により光透過性導電層3内の酸素量が更に過剰となり、表面抵抗が大きく増大する(熱安定性が低下する)と推察される。
ここで、ロールトゥロール方式で、TD方向長さが大きい(例えば、30cm以上)フィルム基材2の上に、非晶質の光透過性導電層3を形成する場合、光透過性導電層3の成膜時に供給する酸素の供給量を、フィルム基材2のTD方向で変化させることで、後述する特性の光透過性導電層3が得られる。フィルム基材2は、不純ガス(前述の水分や有機ガス)を含有するが、スパッタリング(真空成膜)時に放出される不純ガスの量、ひいては、光透過性導電層3に取り込まれる不純ガスの量はフィルム基材2のTD方向で均一ではない(不均一である)。また、導入した酸素量に対して真空ポンプにより排気される酸素量もTD方向で均一ではない(不均一である)。
このため、TD方向に均一に酸素を導入する場合には、TD方向の不純物ガスの量や廃棄される酸素量に応じて、部分的に酸素過多(不純物過多)、或いは、酸素不足な領域を生じ、後述する特性の光透過性導電層3を得難い。特に、長尺状のフィルム基材2(例えば、300m以上)を用い、ロールトゥロール方式で光透過性導電層3を形成する場合、TD方向の不純物ガスの量の違い(不均一性)に加えて、フィルム基材2の流れ方向(MD方向)の不純ガス含有量の違いの影響も受け易く、後述する特性の光透過性導電層3をより一層得難い傾向がある。このため、光透過性導電層3のTD方向の不純ガス含有量や酸素含有量に応じて、TD方向の酸素の導入量を調整することで、後述する特性を有する光透過性導電層付きフィルム1が得られる。なお、結晶質の光透過性導電層3(本発明の非晶質の光透過性導電層3ではないもの)を得る場合は、予め酸素導入量を前述の「適量」よりも明確に少なくするため、TD方向の不純ガスや酸素量の影響を小さくでき、TD方向の酸素導入量の影響は小さい。
TD方向の酸素導入量を調整する方法に限定はないが、例えば、酸素供給配管をTD方向で複数に分割することで好適に酸素導入量を調整することができる。酸素供給配管の分割数は、例えば、2分割以上、好ましくは、3分割以上であり、また、例えば、20分割以下、好ましくは、10分割以下である。複数に分割された酸素供給配管を備えることにより、後述する特性の光透過性導電層3が得られる。
光透過性導電層3における、加熱前の表面抵抗は、例えば、1Ω/□以上、好ましくは、10Ω/□以上であり、また、例えば、250Ω/□以下、好ましくは、200Ω/□以下、より好ましくは、150Ω/□以下、さらに好ましくは、100Ω/□未満である。加熱前の表面抵抗が上記した下限以上であれば、光透過性導電層3の光学特性の劣化を抑制できる。また、加熱前の表面抵抗が上記した上限以下であれば、後述する光透過性導電層3の加熱前後における表面抵抗の変化率および/または差が大きくなり過ぎることを防止して、安定な光透過性導電層3を得ることができる。
被加熱光透過性導電層3αの表面抵抗は、光透過性導電層3のそれと同一である。
光透過性導電層3の加熱前後における表面抵抗の変化率(被加熱光透過性導電層3αの表面抵抗の光透過性導電層3の表面抵抗に対する割合)(すなわち、被加熱光透過性導電層3αの表面抵抗/光透過性導電層3の表面抵抗)は、例えば、0.80以上、好ましくは、0.85以上、より好ましくは、0.90以上であり、また、例えば、1.25以下、好ましくは、1.20以下、より好ましくは、1.1以下である。
被加熱光透過性導電層3αの表面抵抗から光透過性導電層3の表面抵抗を差し引いた値の絶対値、要するに、被加熱光透過性導電層3αの表面抵抗と光透過性導電層3の表面抵抗との差(|[被加熱光透過性導電層3αの表面抵抗]-[光透過性導電層3の表面抵抗]|)は、例えば、40Ω/□以下、好ましくは、30Ω/□以下、より好ましくは、20Ω/□以下、さらに好ましくは、15Ω/□以下であり、また、例えば、0Ω/□以上、好ましくは、0.001Ω/□以上である。表面抵抗が小さい(例えば、250Ω/□以下)非晶質の光透過性導電層3は、一般的に厚みが厚くなりやすく、その結果、非晶質安定性が劣化して、加熱前後の表面抵抗の差が大きくなり易い。しかし、本願の光透過性導電層3は、膜内の酸素量や不純物量(例えば、水分含有量)、成膜プロセス(ターゲット表面の水平磁場強度や放電気圧、温度等)を好適に設定しているため、加熱前後の表面抵抗の差を先述の範囲に抑制することができる。
上記した差が上記した上限以下であれば、光透過性導電層3の膜質変化が過大になることを抑制して、調光機能層5の塗工性の悪化および/または調光機能の劣化を防止することができる。
光透過性導電層3における、加熱前の比抵抗は、例えば、6×10-4Ω・cm以下、好ましくは、5.5×10-4Ω・cm以下、より好ましくは、5×10-4Ω・cm以下、さらに好ましくは、4.8×10-4Ω・cm以下、特に好ましくは、4.5×10-4Ω・cm以下であり、また、例えば、3×10-4Ω・cm以上、好ましくは、3.5×10-4Ω・cm以上、より好ましくは、4.0×10-4Ω・cm以上である。加熱前の光透過性導電層3の比抵抗が上記上限以下であれば、前述した光透過性導電層3の加熱前後における表面抵抗の変化率および/または差を小さくすることができ。また、比抵抗が上記下限以上であれば、光透過性導電層3の非晶質性を維持し易い。
被加熱光透過性導電層3αの比抵抗は、光透過性導電層3のそれと同一であるが、好ましくは、光透過性導電層3の比抵抗と同等水準以下である。具体的には、被加熱光透過性導電層3αの比抵抗の、光透過性導電層3の比抵抗に対する比([被加熱光透過性導電層3αの比抵抗/[光透過性導電層3の比抵抗])は、例えば、1.25以下、好ましくは、1.2以下、より好ましくは、1.2未満、さらに好ましくは、1.1以下、とりわけ好ましくは、1.0以下、最も好ましくは、0.98以下であり、また、例えば、0.5以上、好ましくは、0.65以上、さらに好ましくは、0.8以上である。上記した比が前記範囲であれば、安定した非晶質性を得やすい。
なお、被加熱光透過性導電層3αは、光透過性導電層3を、大気環境下で、80℃で、500時間加熱した後のものである。また、被加熱光透過性導電層3αは、光透過性導電層3の熱安定性の指標となる。さらに、長期間の熱安定性の加速試験として加熱する場合は、加熱条件を、例えば、140℃、1時間とすることもできる。被加熱光透過性導電層3αは、非晶質である。
この光透過性導電層付きフィルム1は、以下のホール効果に基づく特性を備える。
[1]キャリア密度(Xa、Xc)
光透過性導電層3における、加熱前のキャリア密度(Xa×1019/cm)は、例えば、10×1019/cm以上、好ましくは、20×1019/cm以上、より好ましくは、30×1019/cm以上、さらに好ましくは、35×1019/cm以上であり、また、例えば、60×1019/cm以下、好ましくは、50×1019/cm以下、より好ましくは、40×1019/cm以下である。図2Aに示すように、光透過性導電層3のキャリア密度Xaは、短辺7に沿う方向(TD方向、短手方向)に沿って、複数点P1、P2、P3でキャリア密度を測定し、それらの平均値として求められる。この際、測定する点数は、3点である。測定点の両端部(P1およびp3の2点)は、光透過性導電層3が均一形成されている末端部の位置から80mm内側位置とし、中央点(P2である1点)はフィルム基材2の中央位置とする。本願において、「光透過性導電層3が均一形成されている末端部」とは、光透過性導電層3の厚みが、フィルム基材2の中央位置の光透過性導電層3の厚みに対して±10%以内である領域の末端部を意味する。
具体的には、フィルム基材2のTD幅が1300mmであり、全面均一に光透過性導電層3が形成されている場合は、P1=80mm、P2=650mm、P3=1220mm位置を測定点とする。
なお、「加熱前」とは、例えば、光透過性導電層3が形成された後から、80℃以上に加熱する以前をいう。
さらに、光透過性導電層3の熱履歴が不明な光透過性導電層付きフィルム1であっても、新たに80℃以上に加熱する以前であれば「加熱前」として扱う。
光透過性導電層3の、短辺7に沿う方向長さにおける3点の複数点のキャリア密度の標準偏差は、例えば、10×1019(/cm)以下、好ましくは、5×1019(/cm)以下、より好ましくは、3×1019(/cm)以下、さらに好ましくは、2×1019(/cm)以下であり、また、例えば、0.001×1019(/cm)以上である。標準偏差が上記した上限以下であれば、光透過性導電層3の幅方向におけるキャリア密度Xaを均一に設定でき、そのため、幅方向における熱特性のばらつきを低減して、熱安定性を向上させることができる。
一方、被加熱光透過性導電層3αのキャリア密度(Xc×1019/cm)は、例えば、10×1019/cm以上、好ましくは、20×1019/cm以上、より好ましくは、30×1019/cm以上、さらに好ましくは、32×1019/cm以上であり、また、例えば、70×1019/cm以下、好ましくは、60×1019/cm以下、好ましくは、50×1019/cm以下である。被加熱光透過性導電層3αのキャリア密度Xcは、光透過性導電層3のキャリア密度Xaと同様の測定により求められる。
被加熱光透過性導電層3αの、短辺7に沿う方向長さにおける複数点P1、P2、P3のキャリア密度の標準偏差は、例えば、10×1019(/cm)以下、好ましくは、5×1019(/cm)以下、より好ましくは、3×1019(/cm)以下、さらに好ましくは、2×1019(/cm)以下であり、また、例えば、0.001×1019(/cm)以上である。標準偏差が上記した上限以下であれば、被加熱光透過性導電層3αの幅方向におけるキャリア密度Xcを均一に設定でき、そのため、幅方向における熱特性のばらつきを低減して、熱安定性を向上させることができる。
光透過性導電層3の熱安定性の観点から、好ましくは、被加熱光透過性導電層3αのキャリア密度の標準偏差は、光透過性導電層3のキャリア密度の標準偏差と同値以下である。光透過性導電層3が前記特徴を有することで光透過性導電層3の熱安定性がより向上する。
[2]ホール移動度(Ya、Yc)
光透過性導電層3における、加熱前のホール移動度(Ya cm/V・s)は、例えば、10cm/V・s以上、好ましくは、20cm/V・s以上、より好ましくは、30cm/V・s以上であり、また、例えば、70cm/V・s以下、好ましくは、50cm/V・s以下、より好ましくは、40cm/V・s以下である。なお、光透過性導電層3のホール移動度Yaは、短辺7に沿う方向(TD方向、短手方向)に沿う3点の複数点P1、P2、P3でホール移動度Yaを測定し、それらの平均値として求められる。
光透過性導電層3の、短辺7に沿う方向長さにおける複数点P1、P2、P3のホール移動度の標準偏差は、例えば、5cm/V・s以下、好ましくは、3cm/V・s以下、より好ましくは、2cm/V・s以下、さらに好ましくは、1cm/V・s以下であり、また、例えば、0.001cm/V・s以上である。標準偏差が上記した上限以下であれば、光透過性導電層3の短辺7に沿う方向におけるホール移動度Yaを均一に設定でき、そのため、幅方向における熱特性のばらつきを低減して、熱安定性を向上させることができる。
被加熱光透過性導電層3αのホール移動度(Yc cm/V・s)は、例えば、10cm/V・s以上、好ましくは、20cm/V・s以上、より好ましくは、30cm/V・s以上であり、また、例えば、70cm/V・s以下、好ましくは、50cm/V・s以下、より45cm/V・s以下である。なお、被加熱光透過性導電層3αのホール移動度Ycは、ホール移動度Yaと同様の測定により求められる。
また、被加熱光透過性導電層3αの、短辺7に沿う方向長さにおける複数点P1、P2、P3のホール移動度の標準偏差は、例えば、5cm/V・s以下、好ましくは、3cm/V・s以下、より好ましくは、2cm/V・s以下、さらに好ましくは、1cm/V・s以下であり、また、例えば、0.001cm/V・s以上である。標準偏差が上記した上限以下であれば、被加熱光透過性導電層3αの幅方向におけるホール移動度Ycを均一に設定でき、そのため、幅方向における熱特性のばらつきを低減して、熱安定性を向上させることができる。
被加熱光透過性導電層3αのホール移動度Ycの標準偏差は、好ましくは、光透過性導電層3のホール移動度Yaの標準偏差と同値以下である。これによって、光透過性導電層3の熱安定性がより向上する。
なお、ホール移動度は、ホール効果に基づいており、電気伝導率とホール定数との積である。
光透過性導電層および被加熱光透過性導電層のキャリア密度およびホール移動度に関する式(1)~(4)
そして、光透過性導電層3のキャリア密度(Xa×1019/cm)および被加熱光透過性導電層のキャリア密度(Xc×1019/cm)と、光透過性導電層3のホール移動度(Ya cm/V・s)および被加熱光透過性導電層とのホール移動度(Ya cm/V・s)とは、下記式(1)および式(2)の両方を満たす。
0.5≦(Xc/Xa)×(Yc/Ya)≦1.5 (1)
Yc>Ya (2)
上記式(1)を満たさなければ、光透過性導電層3における加熱による表面抵抗の変化を抑制できず、そのため、熱安定性が低下する。
なお、(Xc/Xa)は、被加熱光透過性導電層3αのキャリア密度Xcの、光透過性導電層3のキャリア密度Xaに対する比であり、(Yc/Ya)は、被加熱光透過性導電層3αのホール移動度Ycの、光透過性導電層3のホール移動度Yaに対する比であって、ともに、1あるいは1に近似する値であれば、上記した式(1)を満足する。また、(Xc/Xa)が1に近似しなくても、具体的には、1に対して顕著に大きい場合でも、(Yc/Ya)が1に対して顕著に小さければ、上記した式(1)を満足する。さらに、上記した大小関係は、その逆であってもよい。
(Xc/Xa)×(Yc/Ya)は、好ましくは、0.80以上、より好ましくは、0.90以上、さらに好ましくは、0.95以上、とりわけ好ましくは、1.000以上である。また、(Xc/Xa)×(Yc/Ya)は、好ましくは、1.3以下、より好ましくは、1.2以下、さらに好ましくは、1.15以下、とりわけ好ましくは、1.10以下である。(Xc/Xa)×(Yc/Ya)が上記した下限以上であれば、あるいは、上記した上限以下であれば、光透過性導電層3における加熱による表面抵抗の変化を抑制でき、そのため、熱安定性に優れる。
式(2)を満足すれば、Yc/Yaが1を超過する。
Yc/Yaは、1.000超、好ましくは、1.001以上、より好ましくは、1.01以上であり、また、例えば、1.7以下、好ましくは、1.5以下、より好ましくは、1.3以下、さらに好ましくは、1.2以下、とりわけ好ましくは、1.1以下である。式(2)を満足する光透過性導電層3は、良好な導電性を発現し易い。一方、式(2)を満足すれば、加熱により、非晶質の光透過性導電層3が結晶化(抵抗変化)する傾向にあるが、この光透過性導電層3は、式(1)および式(2)の両方を満たすため、さらに、Yc/Yaが上記した上記した下限以上であれば、あるいは、上記した上限以下であれば、フィルム基材2の幅方向(TD方向)における表面抵抗の公差を小さくすることができる。さらに、Yc/Yaが上記した上限以下であれば、加熱前後の光透過性導電層3の表面抵抗の差を低減することができる。
また、Xa、Xc、YaおよびYcは、好ましくは、下記式(3)または下記式(4)を満たす。
Xc<Xa、かつ、Yc>Ya (3)
Xc≧Xa、かつ、Yc>Ya (4)
式(3)を満たす場合には、Xc/Xaが1未満であり、かつ、Yc/Yaが1超過である。詳しくは、Xc/Xaが、好ましくは、1.000未満、より好ましくは、0.99以下であり、また、好ましくは、0.7以上、より好ましくは、0.8以上、さらに好ましくは、0.85以上、とりわけ好ましくは、0.90以上である。Yc/Yaの好適な範囲は、上記式(2)で詳述した範囲と同一である。Xc/Xaが上記した下限以上であれば、光透過性導電層3の表面抵抗の公差を小さくすることができる。Xc/Xaが上記した上限以下であれば、光透過性導電層3の加熱前後での表面抵抗の変化率および/または差を小さくすることができる。
式(4)を満たす場合には、Xc/Xaが1以上であり、かつ、Yc/Yaが1超過である。詳しくは、Xc/Xaが、好ましくは、1.000以上、より好ましくは、1.01以上、さらに好ましくは、1.02以上であり、また、例えば、1.7以下、好ましくは、1.5以下、より好ましくは、1.3以下、さらに好ましくは、1.2以下、とりわけ好ましくは、1.1以下である。Yc/Yaの好適な範囲は、上記式(2)で詳述した範囲と同一である。Xc/Xaが上記した下限以上であれば、加熱により光透過性導電層3の表面抵抗が大きく増加することを抑制し易い。Xc/Xaが上記した上限以下であれば、加熱に伴う光透過性導電層3の結晶化を抑制し易い。
これによって、フィルム基材2と、光透過性導電層3とを備える光透過性導電層付きフィルム1(加熱前の光透過性導電層付きフィルム1)を得る。
光透過性導電層付きフィルム1の総厚みは、例えば、2μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、300μm以下、好ましくは、200μm以下である。
なお、光透過性導電層3が形成された光透過性導電層付きフィルム1は、産業上利用可能なデバイスであるが、被加熱光透過性導電層3αが形成された光透過性導電層付きフィルム1は、必ずしも市場で流通させる目的ではなく、光透過性導電層3の熱安定性の指標を測るためのフィルムである。
なお、この光透過性導電層付きフィルム1は、必要に応じてエッチングを実施して、光透過性導電層3を、所定形状にパターニングすることができる。
また、上記した製造方法を、ロールトゥロール方式で実施、また、バッチ方式で実施する。好ましくは、ロールトゥロール方式で実施する。
ロールトゥロール方式で光透過性導電層付きフィルム1を製造する場合には、長辺6に沿う方向がMD方向(長手方向)となり、短辺7に沿う方向がTD方向(短手方向、幅方向)となる。
その後、光透過性導電層付きフィルム1は、その用途および目的に応じて、所望の寸法に外形加工される。
例えば、図2Bに示すように、長辺6に沿う方向がMD方向となり、短辺7に沿う方向がTD方向となるように、光透過性導電層付きフィルム1を、例えば、MD方向に沿って切断して、複数の光透過性導電層付きフィルム1を得る。この場合には、複数の光透過性導電層付きフィルム1のそれぞれの短辺7の長さW(幅方向長さ、短手方向長さ、TD方向長さ)は、例えば、30cm以上、好ましくは、0.50m以上、より好ましくは、1.0m以上、さらに好ましくは、1.2m以上であり、また、例えば、4m以下、好ましくは、2m以下である。短辺7の長さWが上記した下限以上であれば、次に説明する調光フィルム4および調光装置9の製造効率を向上させるとともに、大型の調光フィルム4および調光装置9を製造することができる。
一方、図2Cに示すように、長辺6に沿う方向がTD方向となり、短辺7に沿う方向がMD方向となるように、光透過性導電層付きフィルム1を、例えば、MD方向に沿って切断して、複数の光透過性導電層付きフィルム1を得ることもできる。この場合には、複数の光透過性導電層付きフィルム1のそれぞれの長辺6の長さL(長手方向長さ、TD方向長さ)は、例えば、30cm以上、好ましくは、0.50m以上、より好ましくは、1.0m以上、さらに好ましくは、1.2m以上であり、また、例えば、4m以下、好ましくは、2m以下である。長辺6の長さLが上記した下限以上であれば、長手方向に十分に長い光透過性導電層付きフィルム1として、種々の用途に用いることができる。
なお、例えば、所定の平面視形状を有する光透過性導電フィルム1において、その製造方法(ロールトゥロール方式)におけるMD方向およびTD方向が不明である場合、本願では、光透過性導電層3の表面抵抗を測定し、その数値の公差(3点のうち、最大と最小の差)を求めることによりMD方向およびTD方向を判断することとする(測定位置は、[1]キャリア密度(Xa、Xc)項に記載の測定位置に準ずる)。表面抵抗の測定にあたっては、任意の測定軸を0°と設定し、45°、90°、135°方向の4軸方向で、それぞれ表面抵抗を求め、公差が最も小さい方向が、MD方向であり、MD方向に直交する方向が、TD方向であると定義する。
次に、上記した光透過性導電層付きフィルム1を用いて調光フィルム4を製造する方法について図3を参照して説明する。
この方法は、図3に示すように、上記した光透過性導電層付きフィルム1を2つ製造する工程と、次いで、調光機能層5を2つの光透過性導電層付きフィルム1によって挟む工程とを備える。
まず、2つの光透過性導電層付きフィルム1を製造する。
2つの光透過性導電層付きフィルム1は、第1の光透過性導電層付きフィルム1A、および、第2の光透過性導電層付きフィルム1Bである。第1の光透過性導電層付きフィルム1A、および、第2の光透過性導電層付きフィルム1Bは、ともに同一構成を有する。
調光フィルム4において、第1の光透過性導電層付きフィルム1Aおよび第2の光透過性導電層付きフィルム1Bの材料は、好ましくは、光透過性を有する高分子である。
次いで、調光機能層5を、第1の光透過性導電層付きフィルム1Aにおける光透過性導電層3の上面(表面)に、例えば、湿式により、形成する。
例えば、液晶組成物を含む溶液を、第1の光透過性導電層付きフィルム1Aにおける光透過性導電層3の上面に塗布する。液晶組成物は、電界および電流の少なくともいずれか一方の印加により、光透過率およびヘイズの少なくともいずれか一方が変化することで調光性を発現する材料を含む。液晶組成物は、溶液に含まれる公知のものが挙げられ、例えば、特開平8-194209号公報に記載の液晶分散樹脂が挙げられる。
続いて、第2の光透過性導電層付きフィルム1Bを液晶組成物の塗膜の表面に、第2の光透過性導電層付きフィルム1Bの光透過性導電層3が接触するように、第2の光透過性導電層付きフィルム1Bを積層する。これによって、2つの光透過性導電層付きフィルム1、つまり、第1の光透過性導電層付きフィルム1Aおよび第2の光透過性導電層付きフィルム1Bによって、塗膜を挟み込む。
その後、塗膜に対して適宜の処理(例えば、光硬化処理や熱乾燥処理など)を施して、調光機能層5を形成する。調光機能層5は、第1の光透過性導電層付きフィルム1Aの光透過性導電層3と、第2の光透過性導電層付きフィルム1Bの光透過性導電層3との間に形成される。
これによって、第1の光透過性導電層付きフィルム1Aと、調光機能層5と、第2の光透過性導電層付きフィルム1Bとを順に備える調光フィルム4を得る。
そして、調光フィルム4は、例えば、調光装置9に備えられる。
調光装置9は、調光フィルム4と、透明保護板10と、電源8とを備える。
透明保護板10は、第1の光透過性導電層付きフィルム1Aおよび第2の光透過性導電層付きフィルム1Bのそれぞれのフィルム基材2の表面に設けられる。2つの透明保護板10のそれぞれは、所定の厚みを有する板形状(シート形状を含む)をなし、面方向に延び、平坦な上面および平坦な下面(2つの主面)を有する。透明保護板10の材料としては、例えば、ガラスなどの無機材料が挙げられる。
電源8は、配線11を介して、第1の光透過性導電層付きフィルム1Aおよび第2の光透過性導電層付きフィルム1Bのそれぞれの光透過性導電層3に接続される。電源8は、2つの光透過性導電層3に対して、可変電圧を印加可能に構成されている。
この調光装置9では、電源8から2つの光透過性導電層3に対して電圧が印加され、それによって、調光機能層5に電界を生ずる。かかる電界は、電源8によって、制御される。そのため、調光機能層5が、光を遮断し、または、透過させる。
そして、この光透過性導電層付きフィルム1では、光透過性導電層3および被加熱光透過性導電層3αは、ともに、非晶質であるため、耐クラック性や耐擦傷性に優れる。
また、光透過性導電層3および被加熱光透過性導電層3αが上記式(1)および(2)の両方を満たすため、熱による光透過性導電層3の表面抵抗の変化を抑制することができ、熱安定性に優れる。
図2Aおよび図2Bに示すように、フィルム基材2の短辺7の長さWが30cm以上と長ければ、調光フィルム4および調光装置9の製造効率を向上させるとともに、大型の調光フィルム4および調光装置9を製造することができる。
また、従来の非晶質性の光透過性導電層3は、加熱により非晶質を維持した場合であっても、調光装置9における光透過性導電層付きフィルム1内で膜質のばらつきがあり、その結果、特にフィルム基材2の幅方向で表面抵抗のばらつきを生じることがある。
具体的には、フィルム基材2において幅方向長さである短辺7の長さWが30cm以上と長ければ、幅方向におけるXcおよびYcの標準偏差が大きくなり易い。つまり、幅方向におけるXcおよびYcがばらつき易い。
しかし、この光透過性導電層付きフィルム1では、光透過性導電層3および被加熱光透過性導電層3αが上記式(1)および式(2)の両方を満たすように、光透過性導電層3が形成されるので、幅方向におけるXcおよびYcの標準偏差を小さく、つまり、幅方向におけるXcおよびYcのばらつきを抑制でき、具体的には、Xcの標準偏差を10×1019(/cm)以下、Ycの標準偏差を5(cm/V・s)以下に設定できる。そのため、幅方向における熱安定性により一層優れる。
また、図2Cに示すように、フィルム基材2においてTD方向に沿う長辺6の長さLが30cm以上と長ければ、TD方向におけるXcおよびYcの標準偏差が大きくなり易い。つまり、TD方向におけるXcおよびYcがばらつき易い。
しかし、この光透過性導電層付きフィルム1では、光透過性導電層3および被加熱光透過性導電層3αが上記式(1)を満たすように、光透過性導電層3が形成されるので、TD方向におけるXcおよびYcの標準偏差を小さく、つまり、TD方向におけるXcおよびYcのばらつきを抑制でき、具体的には、Xcの標準偏差を10×1019(/cm)以下、Ycの標準偏差を5(cm/V・s)以下に設定できる。そのため、TD方向における熱安定性により一層優れる。
また、光透過性導電層3は、インジウム系酸化物を含有すれば、低表面抵抗および光透過性に優れる。
図3に示す調光フィルム4は、耐クラック性や耐傷擦傷性に優れるため、加工性や運搬性が良好である。
また、調光フィルム4は、熱安定性に優れているため、これを備える調光装置9は、調光のばらつきを長期間にわたって抑制することができる。
調光フィルム4では、非晶質の光透過性導電層3を、高温加熱工程を経ずに使用できるため、調光フィルム4を大面積で使用しても意匠性に優れる。
調光フィルム4は、熱安定性に優れているため、これを備える調光装置9は、調光のばらつきを長期間にわたって抑制することができる。
一実施形態では、調光フィルム4は、図1に示す光透過性導電層付きフィルム1を2つ備える。つまり、図3に示す2つの光透過性導電層付きフィルム1が、ともに、図1に示す光透過性導電層付きフィルム1である。しかし、例えば、2つのうち、一方の光透過性導電層付きフィルム1のみが、図1に示す光透過性導電層付きフィルム1であり、他方は、従来の光透過性導電層付きフィルムであってもよい。
図1に示すように、一実施形態では、フィルム基材2の表面に光透過性導電層3が直接配置されているが、例えば、図示しないが、フィルム基材2の上面および/または下面に、機能層を設けることができる。
機能層としては、易接着層、アンダーコート層、ハードコート層、オリゴマ―防止層などが挙げられる。易接着層は、フィルム基材2と光透過性導電層3との密着性を向上させるために設けられる層である。アンダーコート層は、光透過性導電層付きフィルム1の反射率や光学色相を調整するために設けられる層である。ハードコート層は、光透過性導電層付きフィルム1の耐擦傷性を向上するために設けられる層である。オリゴマー防止層は、フィルム基材2からのオリゴマー析出を抑制するために設けられる層である。これらの機能層の材料としては、樹脂組成物や無機酸化物が挙げられ、好ましくは、樹脂組成物を含む。また、これらの機能層は、1種単独であってもよく、2種以上併用してもよい。
以下、本発明に関し、実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
実施例1
長さ500m、幅1300mm(130cm)、厚み188μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを準備し、フィルム基材2とした。フィルム基材2の水分含有量は、75μg/cmであった。
フィルム基材2をロールトゥロール型スパッタリング装置に設置し、真空排気した。その後、ArおよびOを導入して気圧0.4Paとした真空雰囲気において、DCマグネトロンスパッタリング法により、搬送速度9m/minとして、厚み32nmのITOからなる光透過性導電層3を製造した。ITOは、非晶質であった。これにより、光透過性基材2および光透過性導電層3を順に備える光透過性導電フィルム1を製造した。
なお、ターゲットとして、12質量%の酸化スズと88質量%の酸化インジウムとの焼結体(ITO)を用い、マグネットの水平磁場は30mTに調節した。
スパッタリング装置では、フィルム基材2の幅方向を4分割した領域のそれぞれにおいて、4本の酸素ガス配管を配置した。そして、スパッタリング時には、左右両端部の2本の酸素ガス配管の酸素ガス供給量を、中央の2本の酸素ガス配管の酸素ガス供給量に対して、0.94倍に設定した。具体的には、左右両端部の2本の酸素ガス配管において、Ar流量に対するO流量の比(O/Ar)を0.030に設定し、中央部の2本の酸素ガス配管において、Ar流量に対するO流量の比(O/Ar)を0.032に設定した。
スパッタリング時おけるフィルム基材2の温度を、0℃に設定した。
実施例2
搬送速度を4.5m/minとして、光透過性導電層3の厚みを65nmとし、左右両端部の2本の酸素ガス配管において、Ar流量に対するO流量の比(O/Ar)を0.030に設定し、中央部の2本の酸素ガス配管において、Ar流量に対するO流量の比(O/Ar)の設定を0.031に変更した以外は、実施例1と同様にして光透過性導電層付きフィルム1を製造した。
実施例3
左右両端部の2本の酸素ガス配管の酸素ガス供給量を、中央の2本の酸素ガス配管の酸素ガス供給量に対して、0.92倍に設定した以外は、実施例2と同様にして光透過性導電層付きフィルム1を製造した。具体的には、左右両端部の2本の酸素ガス配管において、Ar流量に対するO流量の比(O/Ar)を0.022に設定し、中央部の2本の酸素ガス配管において、Ar流量に対するO流量の比(O/Ar)を0.024に設定した。
実施例4
ロールトゥロール型スパッタリング装置におけるフィルム基材2の搬送速度を1.05倍に設定し、光透過性導電層3の厚みを62nmとした以外は、実施例2と同様にして光透過性導電層付きフィルム1を製造した。
実施例5
左右両端部の2本の酸素ガス配管の酸素ガス供給量を、中央の2本の酸素ガス配管の酸素ガス供給量に対して、0.95倍に設定した以外は、実施例2と同様にして光透過性導電層付きフィルム1を製造した。具体的には、左右両端部の2本の酸素ガス配管において、Ar流量に対するO流量の比(O/Ar)を0.035に設定し、中央部の2本の酸素ガス配管において、Ar流量に対するO流量の比(O/Ar)を0.037に設定した。
比較例1
フィルム基材2として、長さ1500m、幅1300mm(130cm)、厚み50μmの熱硬化樹脂層(アンダーコート層)付きポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(フィルム基材2の水分含有量は、18μg/cm)を準備し、ターゲットとして10質量%の酸化スズと90質量%の酸化インジウムとの焼結体(ITO)を用いた。また、Ar流量に対するO流量の比(O/Ar)を0.011に設定して、酸素導入量をTD方向(図2B参照)に均一に導入しながら、厚み25nmのITOからなる光透過性導電層3を形成した。前記の項目以外は、実施例1と同様にして光透過性導電層付きフィルム1を製造した。
比較例2
フィルム基材2として、長さ3000m、幅1300mm(130cm)、厚み188μmのポリエチレンテレフタレート(PET)を用い、Ar流量に対するO2流量の比(O2/Ar)を0.033とし、酸素導入量をTD方向(図2B参照)に均一に導入しながら、厚み65nmのITOからなる光透過性導電層3を形成した以外は、実施例2と同様にして光透過性導電層付きフィルム1を製造した。
各実施例および各比較例で得られた光透明性導電フィルムについて下記の測定を実施した。結果を表1に示す。
(評価)
(1)フィルム基材の厚みおよび水分含有量
フィルム基材2の厚みは、膜厚計(尾崎製作所社製、装置名「デジタルダイアルゲージ DG-205」)を用いて測定した。光透過性導電層3の厚みは、透過型電子顕微鏡(日立製作所製、装置名「HF-2000」)を用いた断面観察により測定した。
フィルム基材2の水分含有量は、JIS K 7251-B法(水分気化法)により求めた。
(2)光透過性導電層のキャリア密度、ホール移動度およびそれらの標準偏差
ホール効果測定システム(バイオラッド製、商品名「HL5500PC」)を用いて測定を実施した。キャリア密度は、上記(1)で求めた光透過性導電層3の厚みを用いて算出した。
具体的には、各実施例および各比較例において、幅1300mmのTD方向において、80mm位置(P1)、650mm位置(P2)、1220mm位置の(P3)の3点でキャリア密度およびホール移動度のそれぞれを求めた。XaおよびYaのそれぞれを、上記した複数点における平均値として求めるとともに、標準偏差も求めた。
(3)被加熱光透過性導電層のキャリア密度、ホール移動度およびそれらの標準偏差
まず、各光透過性導電層付きフィルム1を、80℃、500時間加熱して、光透過性導電層3を被加熱光透過性導電層3αとした。
各被加熱光透過性導電層3αについて、上記(3)と同様にして、ホール効果測定システム(バイオラッド製、商品名「HL5500PC」)を用いて、キャリア密度およびホール移動度を測定した。なお、各例のキャリア密度およびホール移動度の測定位置は上記(3)と同一である。次いで、XcおよびYcのそれぞれを、上記した複数点における平均値として求めるとともに、標準偏差も求めた。
(4)光透過性導電層および被加熱光透過性導電層の膜質
各光透過性導電層3および各被加熱光透過性導電層3αを、塩酸(濃度:5質量%)に15分間浸漬した後、水洗・乾燥し、各光透過性導電層3の15mm程度の間の二端子間抵抗を測定した。15mm間の二端子間抵抗が10kΩを超過した場合を、非晶質と判断し、10kΩを超過しなかった場合を、結晶質と判断した。
(5)表面抵抗の変化率および差の評価
各光透過性導電層付きフィルム1の光透過性導電層3のTD方向(図2B参照)の表面抵抗(各実施例および比較例の抵抗測定点はホール効果測定実施点と同位置)を、JIS K7194(1994年)に準じて四端子法により求め、表面抵抗の平均値を算出した。すなわち、まず、各光透過性導電層付きフィルム1の光透過性導電層3の表面抵抗のTD方向における平均値(Ra)を測定した。次いで、140℃、1時間加熱後の被加熱光透過性導電層3αの表面抵抗のTD方向における平均値(Rc)を測定した。加熱前の表面抵抗に対する加熱後の表面抵抗の抵抗変化率(Rc/Ra)を求め、下記基準にて評価を実施した。
○:表面抵抗の変化率が0.8以上、1.25以下
×:表面抵抗の変化率が0.8未満、または、1.25超過
併せて、加熱前後の表面抵抗の差(|Rc-Ra|)を求めた。
(6)幅方向(TD方向)における表面抵抗の公差
「表面抵抗の変化率および差の評価」と同様にして、各光透過性導電層付きフィルム1の140℃、1時間加熱後の被加熱光透過性導電層3αのTD方向の表面抵抗を測定した。TD方向で最も大きい抵抗(最大抵抗:Rmax)と最も小さい抵抗(最小抵抗:Rmin)を求め、その差分(Rmax-Rmin)を表面抵抗の公差とし、下記基準にて評価した。
○:表面抵抗の公差が0Ω/□以上、10Ω/□以下
×:表面抵抗の公差が10Ω/□超過
(7)光透過性導電層および被加熱光透過性導電層の比抵抗
(5)「表面抵抗の変化率および差の評価」に記載の方法で求めた光透過性導電層3(加熱前)および被加熱光透過性導電層3α(加熱後)のそれぞれの表面抵抗の平均値と、光透過性導電層3の厚みとの積を求めることにより、光透過性導電層3(加熱前)および被加熱光透過性導電層3α(加熱後)のそれぞれの比抵抗を得た。
Figure 0007039506000001
1 光透過性導電層付きフィルム
1A 第1の光透過性導電層付きフィルム
1B 第2の光透過性導電層付きフィルム
2 フィルム基材
3 光透過性導電層
3α 被加熱光透過性導電層
4 調光フィルム
5 調光機能層
9 調光装置
10 透明保護板
Xa 光透過性導電層のキャリア密度
Ya 光透過性導電層のホール移動度
Xc 被加熱光透過性導電層のキャリア密度、
Yc 被加熱光透過性導電層のホール移動度
W 幅(TD方向長さ)

Claims (5)

  1. フィルム基材と、光透過性導電層とを備え、
    前記フィルム基材は、30cm以上のTD方向長さを有し、
    前記光透過性導電層の材料は、インジウム系酸化物であり、
    前記光透過性導電層、および、前記光透過性導電層を140℃で、時間加熱した後の被加熱光透過性導電層は、ともに、非晶質であり、
    前記光透過性導電層のキャリア密度をXa×1019(/cm)、ホール移動度をYa(cm/V・s)とし、
    前記被加熱光透過性導電層のキャリア密度をXc×1019(/cm)、ホール移動度をYc(cm/V・s)としたときに、
    下記(1)式および式(2)の両方を満たし、
    0.5≦(Xc/Xa)×(Yc/Ya)≦1.5 (1)
    Yc>Ya (2)
    前記被加熱光透過性導電層のTD方向の表面抵抗を測定し、前記TD方向で最も大きい抵抗と最も小さい抵抗とを求め、その差分として得られる、表面抵抗の公差が、0Ω/□以上、10Ω/□以下であることを特徴とする、光透過性導電層付きフィルム。
  2. 前記被加熱光透過性導電層の前記TD方向に沿う3点の複数位置でXcおよびYcのそれぞれを測定し、
    前記Xcの標準偏差が、10×1019(/cm)以下であり、
    前記Ycの標準偏差が、5(cm/V・s)以下であることを特徴とする、請求項に記載の光透過性導電層付きフィルム。
  3. フィルム基材と、光透過性導電層とを備え、
    前記光透過性導電層、および、前記光透過性導電層を140℃で、時間加熱した後の被加熱光透過性導電層は、ともに、非晶質であり、
    前記光透過性導電層の材料は、インジウム系酸化物であり、
    前記光透過性導電層のキャリア密度をXa×1019(/cm)、ホール移動度をYa(cm/V・s)とし、
    前記被加熱光透過性導電層のキャリア密度をXc×1019(/cm)、ホール移動度をYc(cm/V・s)としたときに、
    下記(1)式および式(2)の両方を満たし、
    0.5≦(Xc/Xa)×(Yc/Ya)≦1.5 (1)
    Yc>Ya (2)
    前記被加熱光透過性導電層の比抵抗の、前記光透過性導電層の比抵抗に対する比が、0.65以上、1.0以下であることを特徴とする、光透過性導電層付きフィルム。
  4. 前記フィルム基材は、長尺形状を有し、
    前記フィルム基材は、30cm以上の幅方向長さを有することを特徴とする、請求項に記載の光透過性導電層付きフィルム。
  5. 前記被加熱光透過性導電層の前記幅方向に沿う3点の複数位置でXcおよびYcのそれぞれを測定し、前記Xcの標準偏差が、10×1019(/cm)以下であり、
    前記Ycの標準偏差が、5(cm/V・s)以下であることを特徴とする、請求項に記載の光透過性導電層付きフィルム。


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