JP7038544B2 - 染色不織布及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、染色不織布及びその製造方法に関する。
従来、不織布の意匠性の向上のため、熱エンボス加工により凹凸柄が施された染色不織布が製造されている。
例えば、このような染色不織布として、特開2003-201682号公報(特許文献1)には、「融点の異なる少なくとも2成分からなる芯鞘構造熱融着繊維を含む不織布を融着させることなく連続染色すること特徴とする熱融着性染色不織布の製造方法及び熱融着性染色不織布」が開示されており、また、特許文献1には、凹凸柄を付与する目的で不織布を構成する繊維の低融点成分の融点より低い温度条件で熱エンボス加工を施すことが出来ることが開示されている。
しかしながら、特許文献1の熱融着性染色不織布に熱エンボス加工を施すと、凹凸柄が鮮明にならず、凹凸柄が鮮明な不織布を得るために、熱融着性染色不織布に高温で熱エンボス加工を施すと、熱エンボス加工の際に用いるエンボスロールに染色不織布が貼り付いてしまい、熱エンボス加工が困難になる問題があった。
特開2003-201682号公報
本発明はこのような状況下においてなされたものであり、熱エンボス加工により、凹凸柄が鮮明で意匠性に優れるエンボス不織布を製造できる染色不織布、またその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「融点の異なる2成分以上の樹脂から構成され、湿式法により形成された染色不織布であって、前記染色不織布を構成する樹脂のうち少なくとも1成分が非晶部を有することを特徴とする、染色不織布。」である。
本発明の請求項2にかかる発明は、「融点の異なる2成分以上の樹脂から構成され、湿式法により形成された不織布に染色液を付与し、不織布を染色した後、前記染色した不織布を構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂の融点よりも高い温度で熱処理し、急冷することを特徴とする、染色不織布の製造方法。」である。
本発明の請求項1にかかる発明は、染色不織布を構成する樹脂のうち少なくとも1成分が非晶部を有することにより、熱エンボス加工を施した際に、凹凸柄が鮮明で意匠性に優れるエンボス不織布が得られる、染色不織布である。
この効果が発揮される理由は完全に解明されていないが、樹脂の非晶部は結晶部に比べてやわらかいことから、染色不織布を構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂の融点よりも高い温度で熱エンボス加工を施した際、構成樹脂に非晶部を有する本発明の染色不織布が構成樹脂に非晶部を有しない染色不織布に比べて圧力によって容易に変形し易く、熱エンボス加工後のエンボス不織布の凹部の厚さが薄くなることで繊維密度が高くなり、凹部が乱反射しないためと考えられる。
本発明の請求項2にかかる発明は、融点の異なる2成分以上の樹脂から構成される不織布に染色液を付与した後、前記不織布を構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂の融点よりも高い温度で熱処理し、急冷することで、染色不織布を構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂が非晶部を有することになるため、染色不織布を構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂の融点よりも高い温度で熱エンボス加工を施した際に、凹凸柄が鮮明で意匠性に優れるエンボス不織布を製造できる、染色不織布を製造することができる。
実施例1で調製したエンボス不織布における、熱エンボス加工を行った側の主面を撮影した写真である。 実施例2で調製したエンボス不織布における、熱エンボス加工を行った側の主面を撮影した写真である。 比較例1で調製したエンボス不織布における、熱エンボス加工を行った側の主面を撮影した写真である。
本発明の染色不織布は、融点の異なる2成分以上の樹脂から構成される。本発明の染色不織布は、2種類以上の単繊維のみで構成されていても良いし、2成分以上の樹脂から構成される混合繊維や複合繊維のみで構成されていても良いし、単繊維と混合繊維や複合繊維が混在して構成されていても良い。混合繊維は、樹脂が不均一に混在し、繊維の長さ方向における樹脂の配置が一定でない態様であるものをいい、一方、複合繊維は、繊維の長さ方向における樹脂の配置が一定である態様であるものをいい、例えば繊維断面における樹脂の配置が芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型、オレンジ型、バイメタル型などの態様であるものをいう。
本発明の染色不織布は、繊維同士が結合した状態にあり染色不織布の形態安定性に優れているように、低融点で溶融固化する接着樹脂が染色不織布に含まれているのが好ましく、前記接着樹脂が繊維表面を構成する複合繊維が染色不織布に含まれているのがより好ましく、前記複合繊維の中でも芯鞘型、海島型の態様であると、芯成分または島成分によって繊維形態を維持しつつ、繊維表面全体(繊維両末端部を除く)を占める接着樹脂によって充分に繊維同士が溶融固化することが出来るため、更に好ましい。
前記接着樹脂の融点は、複合繊維を構成する他の樹脂又は他の繊維の融点よりも低ければよいが、接着樹脂のみが溶融固化して、複合繊維を構成する他の樹脂又は他の繊維により染色不織布の形態安定性に優れているように、接着樹脂の融点は複合繊維を構成する他の樹脂又は他の繊維の融点よりも20℃以上低いのが好ましく、50℃以上低いのがより好ましく、90℃以上低いのが更に好ましい。
本発明の染色不織布の構成樹脂は、例えばポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ乳酸、全芳香族ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂など)、ポリオレフィン系樹脂、ポリアセタール、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン樹脂など)、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシアルカンなど)などの融点が存在する公知の結晶性樹脂が挙げられる。特に、樹脂中に非晶部を有しやすく、熱エンボス加工を施した際に鮮明な凹凸柄が施しやすいことから、ポリエステル系樹脂が好ましい。
本発明の染色不織布を構成する繊維の繊度や繊維長は特に限定されるものではないが、繊度が大きすぎると熱エンボス加工を施した際に鮮明な凹凸柄を施すことが難しく、一方繊度が小さすぎると染色不織布に色ムラが起こりやすくなることから、繊度は0.02~30dtexであるのが好ましく、0.1~10dtexであるのがより好ましく、0.5~5dtexであるのがさらに好ましい。繊維長が長すぎると繊維の分散性が悪くなり均一性の高い染色不織布になりにくく、一方繊維長が短すぎると染色不織布の強度が劣ることから、繊維長は1~100mmであるのが好ましく、2~50mmであるのがより好ましく、3~10mmであるのがさらに好ましい。
本発明の染色不織布を構成する繊維は、染料で染色されたもの及び/または顔料で繊維表面を染色された繊維を指し、繊維の内部まで顔料を含有する原着繊維は含まない。このうち、堅牢度や発色性に優れることから、染色不織布を構成する繊維は染料で着色していることが好ましい。繊維の染色方法としては、特に限定するものではないが、例えばビーム染色、液流染色、染色液に浸漬させる染色等の方法が挙げられる。
本発明は、染色不織布を構成する樹脂のうち少なくとも1成分が非晶部を有することを特徴とする。染色不織布を構成する樹脂のうち少なくとも1成分が非晶部を有するかどうかは、染色不織布を示差走査熱量測定(DSC)に供する事により確認できる。つまり、本発明における示差走査熱量測定(DSC)は、JIS K 7121(熱流束示差走査熱量測定)に準じて次のDSC測定条件で測定し、DSC曲線を描く。DSCの昇温過程において描かれたDSC曲線において、染色不織布を構成する樹脂のうち少なくとも1成分の非晶質が結晶化する発熱ピークが観察された場合、染色不織布を構成する樹脂のうち少なくとも1成分が非晶部を有すると確認できる。
<DSC測定条件>
1.試験片(染色不織布)の形状、大きさ及び質量:試験片として、直径3mmの円形の染色不織布を使用する。試験片の質量は電子天秤で5mgを目安として、小数点第2位まで計量する。
2.窒素ガス流量:50ml/min.
3.昇温速度:10℃/min.
4.測定開始温度:0℃
5.測定終了温度:300℃
また、染色不織布に接着樹脂が含まれる場合には、染色不織布を熱エンボス加工する際に鮮明な凹凸柄が施しやすいことから、染色不織布に含まれる接着樹脂に非晶部を有する態様が好ましい。
本発明の染色不織布の目付は、特に限定するものではないが、目付が低過ぎると熱エンボス加工の際に染色不織布が破れやすくなり、目付が高すぎると熱エンボス加工を施す際に鮮明な凹凸柄を施すことが難しくなることから、目付は10~200g/mであることが好ましく、20~150g/mであることがより好ましく、30~100g/mであることが更に好ましい。なお、本発明における「目付」とは、染色不織布を1辺100mmに切り出した正方形の試料の質量を測定し、1mの大きさに換算した値である。また、染色不織布の厚さは、特に限定するものではないが、厚さが薄すぎると熱エンボス加工の際に染色不織布が破れやすくなり、厚さが厚すぎると熱エンボス加工の際に鮮明な凹凸柄を施すことが難しくなることから5N荷重時の外側マイクロメータを用いて測定した値で、0.05~1mmであることが好ましく、0.1~0.8mmであることがより好ましく、0.15~0.5mmであることが更に好ましい。
次に、本発明の染色不織布の製造方法について、例示し説明する。
まず、上述の染色されていない単繊維、混合繊維、複合繊維から繊維ウエブを形成する。繊維ウエブの形成方法としては、例えば、繊維をカード装置やエアレイ装置などに供することで繊維を絡み合わせる乾式法;繊維を溶媒に分散させシート状に抄き繊維を絡み合わせる湿式法;直接紡糸法[メルトブロー法、スパンボンド法、静電紡糸法、紡糸原液と気体流を平行に吐出して紡糸する方法(例えば、特開2009-287138号公報に開示の方法)など]を用いて、繊維の紡糸を行うと共にこれを捕集する方法;などによって形成出来るが、繊維が均一に分散し、均一性の高い繊維ウエブが得やすいことから、湿式法によって繊維ウエブを形成するのが好ましい。この湿式法としては、従来公知の方法、例えば、水平長網方式、傾斜短網方式、円網方式、又は長網・円網コンビネーション方式により形成できる。
次いで、繊維ウエブの構成繊維同士を接着させ、不織布を形成する。繊維ウエブの構成繊維同士の接着方法としては、構成繊維に含まれる接着樹脂を溶融固化させて接着する方法や、繊維ウエブにバインダを付与することで接着する方法などを用いることが出来るが、熱エンボス加工の際に鮮明な凹凸柄が施しやすくなることから、構成繊維に含まれる接着樹脂を溶融固化させて接着する方法が好ましい。
繊維ウエブの構成繊維に含まれる接着樹脂を溶融する際に用いることが出来る、繊維ウエブを加熱処理する方法としては、例えば、カレンダーロールにより加熱する方法、熱風乾燥機により加熱する方法、無圧下で赤外線を照射する方法等を用いることができる。
その後、不織布に染料又は顔料を含む染色液を付与し、不織布を染色する。不織布の染色方法としては、ビーム染色や液流染色等を用いることが出来る。
また、染色時の温度は繊維を構成する樹脂の種類と染料の種類の組み合わせにより決定するため、特に限定するものではないが、不織布を構成する樹脂のうち、最も高融点の樹脂の融点を超えると、不織布が変形を起こす恐れがあることから、不織布を構成する樹脂のうち最も高融点の樹脂の融点より低いことが好ましい。
最後に、染色した不織布から溶媒を除去し、乾燥させる熱処理を行い、急冷する。不織布に熱処理を行う方法としては、上述の繊維ウエブを加熱処理する方法と同様の方法を用いることができる。染色した不織布の熱処理温度は、染色不織布を構成する樹脂のうち最も融点の低い樹脂が非晶部を形成しやすいように、染色した不織布を構成する最も融点の低い樹脂の融点よりも高い温度で行う。また、染色した不織布を構成する最も融点の低い樹脂の融点よりも高い温度で熱処理を行うことにより、染色した不織布が変形を起こすおそれがあることから、熱処理の際はテンターで染色した不織布を支持しながら熱処理することが好ましい。
本発明における「急冷」とは、染色した不織布を熱処理した直後に50℃以下の空気中又は水中に供して、染色不織布の温度を下げることを指す。染色した不織布を急冷する理由としては、樹脂の非晶部は、樹脂が溶融した状態から急速に冷却すると生じやすいことが知られており、急冷によって染色不織布を構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂が非晶部を有するようにするためである。上述の空気中又は水中の温度は、40℃以下が好ましく、35℃以下がより好ましい。
本発明の染色不織布は、熱エンボス加工を施すことにより、凹凸柄が鮮明で意匠性に優れるエンボス不織布が得られることを特徴とする。熱エンボス加工時の温度は、染色不織布がやわらかくなり、その結果熱エンボス加工の際に凹凸柄が鮮明になることから、染色不織布を構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂の融点よりも高い温度であることが好ましい。また、熱エンボス加工時の温度が高すぎると熱エンボス加工時にエンボスロールに染色不織布が貼り付きやすくなることから、染色不織布を構成する樹脂のうち最も高融点の樹脂の融点よりも1℃以上低いのが好ましく、5℃以上低いのがより好ましく、10℃以上低いのが更に好ましい。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
<不織布の製造>
ポリエチレンテレフタレート(融点:250℃)を芯成分とし、変性ポリエチレンテレフタレート(融点:154℃、接着樹脂)を鞘成分とする、芯鞘型複合繊維(両端部を除いて変性ポリエチレンテレフタレートが繊維表面を被覆、繊度:2.2dtex、繊維切断長:5mm)を用意した。
また、ポリエチレンテレフタレート(融点:250℃)100%から構成されたPET単繊維(繊度:0.6dtex、繊維切断長:5mm)を用意した。
次いで、前記芯鞘型複合繊維80mass%と、PET単繊維20mass%とをスラリー中に分散させ、湿式法(傾斜短網方式)により、芯鞘型複合繊維とPET単繊維が分散した繊維ウエブを形成した。
次いで、この繊維ウエブをコンベアで支持し、コンベアの下方から吸引して繊維ウエブをコンベアと密着させて搬送しながら、繊維ウエブに対して温度160℃の熱風を約10秒間吹きつけ、十分な量の熱風を通過させる無圧下での熱処理を実施して繊維ウエブを乾燥させ、繊維ウエブの乾燥と同時に前記芯鞘型複合繊維の鞘成分(変性ポリエチレンテレフタレート)のみを溶融固化させて、目付が60g/mで、厚さが250μmの不織布を製造した。
<不織布の染色>
まず、分散染料[DIC-N945、DIC(株)製]と水を混合した染色液を準備した。
次いで、前記<不織布の製造>において製造した不織布を2.1m幅で500m長さに巻き取ったロールをビーム染色機に供し、前記ビーム染色機に染色液を注入して130℃の温度で30分間染色液を循環させることにより不織布に染色液を付与し、染色させた。
その後、ビーム染色機から染色した不織布を取り出し、染色した不織布をテンターで支持して搬送しながら、染色した不織布に対して温度155℃の熱風を4分間吹きつけ、無圧下での熱処理を実施して染色した不織布を乾燥させる熱処理を行い、熱処理後25℃の空気下で急冷し、目付が63g/mで、厚さが260μmの染色不織布Aを製造した。
また、不織布を染色した後の熱処理温度が150℃であったこと以外は染色不織布Aと全く同様の条件で、目付63g/mで、厚さが260μmの染色不織布Bを製造した。
<熱特性評価方法>
染色不織布Aと染色不織布Bを示差走査熱量測定装置(TA instruments社製Q1000)へ供し、上述の<DSC測定条件>で測定しそれぞれの染色不織布のDSC曲線を描いた。得られたDSC曲線から、発熱ピークを観察し、その結果を表1にまとめた。
Figure 0007038544000001
なお、染色不織布AのDSC曲線で現れた発熱ピークは、染色不織布Aを構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂である変性ポリエチレンテレフタレートの非晶質が結晶化するピーク由来であったことから、染色不織布Aのみ、染色不織布を構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂が非晶部を有することがわかった。
<熱エンボス加工方法>
以下の方法により、染色不織布に熱エンボス加工を行った。
(1)凹凸柄が彫刻された鉄製エンボスロール(直径20cm)とシリコーンゴム製受けロール(直径35cm)を用意し、鉄製エンボスロールを表2にそれぞれ示す温度に加熱し、2つのロール間を5kg/cmの線圧で加圧した。
(2)2つのロール間に染色不織布AまたはBを5m/分の速さで通して、熱エンボス加工を行い、エンボス不織布を製造した。
また、以下のロール状態の評価基準により、熱エンボス加工後の鉄製エンボスロールの状態を評価した。
[ロール状態の評価基準]
○:エンボスロールに染色不織布が貼り付かず、熱エンボス加工を行うことが出来た
△:エンボスロールに染色不織布が貼り付いたが、熱エンボス加工を行うことが出来た
×:エンボスロールに染色不織布が貼り付き、熱エンボス加工を行うことが出来なかった
<エンボス不織布の評価方法>
以下の凹凸鮮明度の評価基準により、熱エンボス加工後のエンボス不織布の凹凸鮮明度の状態を評価した。なお、比較例2は、熱エンボス加工を行うことが出来なかったため評価を行わなかった。
[凹凸鮮明度の評価基準]
○:目視で確認したエンボス不織布の凹部が鮮明
×:目視で確認したエンボス不織布の凹部が不鮮明
ロール状態、凹凸鮮明度の結果を表2にまとめた。
Figure 0007038544000002
さらに図1に実施例1、図2に実施例2、図3に比較例1のエンボス不織布を示す。
実施例1~2の染色不織布Aを熱エンボス加工したエンボス不織布と比較例1の染色不織布Bを熱エンボス加工したエンボス不織布を比較した結果、構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂(変性ポリエチレンテレフタレート)が非晶部を有する染色不織布Aを熱エンボス加工した実施例のエンボス不織布の方が、凹凸柄が鮮明であることがわかった。
そのため、本発明の構成を有する染色不織布は、熱エンボス加工により鮮明な凹凸柄を施すことが出来ることがわかった。
本発明の染色不織布は、熱エンボス加工により鮮明な凹凸柄を施すことが出来ることから、カーテンやブラインド、スクリーン、壁紙、自動車などの内装材などといった装飾用途に用いることが出来るエンボス不織布を、熱エンボス加工により提供できる染色不織布として好適に用いることが出来る。

Claims (2)

  1. 融点の異なる2成分以上の樹脂から構成され、湿式法により形成された染色不織布であって、前記染色不織布を構成する樹脂のうち少なくとも1成分が非晶部を有することを特徴とする、染色不織布。
  2. 融点の異なる2成分以上の樹脂から構成され、湿式法により形成された不織布に染色液を付与し、不織布を染色した後、前記染色した不織布を構成する樹脂のうち最も低融点の樹脂の融点よりも高い温度で熱処理し、急冷することを特徴とする、染色不織布の製造方法。
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