JP7036219B2 - 切削インサートおよび刃先交換式ボールエンドミル - Google Patents

切削インサートおよび刃先交換式ボールエンドミル Download PDF

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    • B23C5/20Milling-cutters characterised by physical features other than shape with removable cutter bits or teeth or cutting inserts

Description

本発明は、軸線回りに回転される刃先交換式ボールエンドミルのエンドミル本体の先端部に形成されたインサート取付座に着脱可能に取り付けられる切削インサート、および該切削インサートがエンドミル本体先端部のインサート取付座に着脱可能に取り付けられた刃先交換式ボールエンドミルに関する。
本願は、2018年8月22日に、日本に出願された特願2018-155368号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
このような切削インサートとして、例えば特許文献1には、インサート本体の切刃の円弧状切刃部の一端に、円弧状切刃部が位置する仮想平面上に延びて円弧状切刃部に鈍角に交差する短い内周切刃部(小切刃)が形成されたものが記載されている。また、特許文献2には、このような円弧状切刃部の一端に内周切刃部(小切刃)が形成された切削インサートを、この内周切刃部がエンドミル本体の回転軸線に交差するように取り付けた刃先交換式ボールエンドミルが記載されている。
このような切削インサートおよび刃先交換式ボールエンドミルでは、切刃のうち、エンドミル本体の回転軸線近傍に位置して回転速度が0に近くなるために大きな切削負荷が作用する部分に、円弧状切刃部に鈍角に交差する内周切刃部が形成されているので、切刃強度を確保することができる。従って、このような大きな切削負荷によってインサート本体に欠損等の損傷が生じるのを防ぐことができる。
特開平7-276128号公報 特開平11-197933号公報
ところで、このような内周切刃部を円弧状切刃部と鈍角に交差する方向に形成した場合に、特許文献1に記載された切削インサートのように円弧状切刃部が形成された仮想平面上に内周切刃部が位置していて、すなわち内周切刃部が直線状であると、切屑が巻き込まれるように生成されて、その流出方向が制御されずにエンドミル本体の内周側に流出してしまうおそれがある。そして、このように切屑がエンドミル本体の内周側に流出すると、切屑詰まりを生じたり、内周側に流れ出た切屑がエンドミル本体の回転に伴って円弧状切刃部と被削材の加工面との間に噛み込まれてしまい、加工面粗さを劣化させたりするおそれがある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、切刃の円弧状切刃部の一端(先端)に、円弧状切刃部と鈍角に交差する方向に延びる内周切刃部が形成されている場合に、この内周切刃部によって生成された切屑がエンドミル本体の内周側に流出するのを防いで、切屑詰まりや加工面粗さの劣化を防止することが可能な切削インサート、およびこのような切削インサートを着脱可能に取り付けた刃先交換式ボールエンドミルを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の切削インサートは、軸線回りに回転される刃先交換式ボールエンドミルのエンドミル本体の先端部に形成されたインサート取付座に着脱可能に取り付けられる切削インサートであって、上記エンドミル本体の回転方向に向けられるすくい面と、このすくい面とは反対側を向いて上記インサート取付座の底面に着座される着座面と、これらすくい面と着座面との周囲に延びる逃げ面とを備え、上記すくい面と上記逃げ面との交差稜線部には、上記すくい面に対向する方向から見た平面視において凸円弧状に延びる円弧状切刃部と、この円弧状切刃部の先端に連なり、上記平面視において上記円弧状切刃部と鈍角に交差する方向に延びる内周切刃部とを備えた切刃が形成され、上記内周切刃部は、該内周切刃部に連なる上記逃げ面に対向する方向から見た側面視において、上記円弧状切刃部の先端から離れるに従い上記着座面側に延びた後に該着座面から離れる凹形状に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の刃先交換式ボールエンドミルは、軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部に形成されたインサート取付座に、このような切削インサートが着脱可能に取り付けられた刃先交換式ボールエンドミルであって、上記切刃の上記円弧状切刃部は、上記軸線回りの回転軌跡が該軸線上に中心を有する球面上に配置させられ、上記切刃の内周切刃部は、上記すくい面に対向する方向から見た平面視では上記円弧状切刃部の先端から上記エンドミル本体の内周側に向かうに従い上記軸線を越えて後端側に向かうように延びるとともに、上記軸線方向先端側から見た正面視では該軸線と上記円弧状切刃部の先端とを結ぶ直線よりもエンドミル回転方向側に位置していることを特徴とする。
上述のように構成された切削インサート、および該切削インサートを取り付けた刃先交換式ボールエンドミルでは、上記内周切刃部が、この内周切刃部に連なる逃げ面に対向する方向から見た側面視において、円弧状切刃部の先端から離れるに従いインサート本体の着座面側に延びた後に着座面から離れる凹形状に形成されているので、この内周切刃部によって生成される切屑も、断面が凹形状となるように生成されることになり、巻き込まれ難くなる。
そして、このように生成された切屑は、インサート本体のすくい面に対向する方向から見た平面視において内周切刃部に略直交する方向、すなわち刃先交換式ボールエンドミルにおいてはエンドミル本体の後端側に向かうに従い外周側に向かう方向に流出して排出される。このため、切屑がエンドミル本体の内周側に流出して切屑詰まりを生じたり、内周側に流出した切屑がエンドミル本体の回転に伴って円弧状切刃部と加工面との間に噛み込まれることにより加工面粗さの劣化を招いたりするのを防ぐことができる。
また、上記構成の刃先交換式ボールエンドミルにおいては、切刃の内周切刃部が、すくい面に対向する方向から見た平面視では円弧状切刃部の先端からエンドミル本体の内周側に向かうに従い上記軸線を越えて後端側に向かうように延びるとともに、軸線方向先端側から見た正面視では該軸線と円弧状切刃部の先端とを結ぶ直線よりもエンドミル回転方向側に位置している。従って、内周切刃部は、上記正面視では、円弧状切刃部の先端と、この円弧状切刃部の先端とは反対側の内周切刃部の後端とを結ぶ直線に平行で軸線を通る直線に対して着座面とは反対側に位置することになり、いわゆる芯上がりに配置される。そして、この内周切刃部によって生成される切屑は、断面が凹形状となるように生成されることになり、つる巻形状の切屑となって巻き込まれ難くなる。
このため、エンドミル本体を軸線に垂直な方向に送り出すことにより、円弧状切刃部によって被削材に断面凹円弧状の加工面を形成することができるとともに、エンドミル本体に軸線方向先端側への送りを与えて被削材を切削する突き加工を行う場合に、すくい面に対向する方向から見た平面視で円弧状切刃部の先端からエンドミル本体の軸線に達する部分の内周切刃部により、エンドミル本体先端部における軸線周辺部分である回転中心部の切削を行うことができる。
ここで、上記切削インサートにおける内周切刃部は、該内周切刃部に連なる上記逃げ面に対向する方向から見た側面視において、上記着座面側に凹む凹曲線形状に形成されていることが望ましい。この内周切刃部が逃げ面に対向する方向から見た側面視において例えばV字状であったりすると、切削負荷による応力がV字の底部分に集中して亀裂が生じるおそれがある。
また、上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記円弧状切刃部の先端と、この円弧状切刃部の先端とは反対側の上記内周切刃部の後端とを結ぶ直線に直交する断面のうち、上記逃げ面に対向する方向から見た側面視において上記内周切刃部が上記着座面側に最も凹んだ位置の断面における上記内周切刃部の刃物角は、80°~95°の範囲内とされていることが望ましい。この内周切刃部が最も凹んだ位置の断面における刃物角が80°を下回ると、内周切刃部に十分な切刃強度を確保することができなくなって、耐欠損性が損なわれるおそれがある。一方、この刃物角が95°を上回ると、切削抵抗の増大を招くおそれがある。なお、この内周切刃部の刃物角は、82°~93°の範囲内がより望ましく、83°~92°の範囲内がさらに望ましい。
さらに、上記内周切刃部の逃げ角は14°~30°の範囲内とされていることが望ましい。内周切刃部の逃げ角が14°を下回ると、逃げ面が被削材の加工面に接触する逃げ面当たりが発生し、切削抵抗の増大や加工面粗さの劣化を招くおそれがある。一方、内周切刃部の逃げ角が30°を上回ると、上記構成の刃先交換式ボールエンドミルのように内周切刃部がエンドミル本体の軸線方向先端側から見た正面視で該軸線と円弧状切刃部の先端とを結ぶ直線よりもエンドミル回転方向側に位置している場合に、円弧状切刃部によって断面凹円弧状の加工面を形成するときの加工面精度が低下するおそれがある。なお、この内周切刃部の逃げ角は、18°~26°の範囲内がより望ましく、20°~24°の範囲内がさらに望ましい。
さらにまた、上記すくい面は、上記内周切刃部の周辺では、該すくい面に対向する方向から見た平面視において上記内周切刃部に交差する谷底部を有し、この谷底部に向かって上記着座面側に凹む谷形状に形成されていることが望ましい。これにより、内周切刃部によって生成された切屑を、すくい面がなす谷形状の谷底部に沿うように案内して一層確実にエンドミル本体の外周側に流出させることが可能となる。
また、上記すくい面は、少なくとも上記円弧状切刃部の周辺では、上記着座面に平行、または該円弧状切刃部から離れるに従い上記着座面側に向かうように傾斜していてもよい。これにより、円弧状切刃部による切れ味を鋭くして切削抵抗を低減することができる。
一方、これとは逆に、上記すくい面は、少なくとも上記円弧状切刃部の周辺では、該円弧状切刃部から離れるに従い上記着座面とは反対側に向かうように傾斜していてもよい。これにより、円弧状切刃部の刃物角を大きくして耐欠損性の向上を図ることができる。
さらに、上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記円弧状切刃部には、上記内周切刃部とは反対側に第1の切刃部が形成されるとともに、上記内周切刃部側に第2の切刃部が形成され、上記第2の切刃部は、上記第1の切刃部よりも曲率半径が大きくされるとともに、上記第1の切刃部の上記内周切刃部側への延長線よりも後退いてもよい。
これにより、例えば特許文献1、2に記載された刃先交換式ボールエンドミルのように、内周切刃部がエンドミル本体の回転軸線に交差するように取り付けられた第1の切削インサートと反対側に、円弧状切刃部が回転軸線から離れた位置に配置される第2の切削インサートを取り付けた場合に、これら第1、第2の切削インサートの円弧状切刃部の先端同士の間の軸線方向の段差を小さくして、切屑の厚みを薄くすることができる。このため、切刃の負担を軽減して耐欠損性を向上させることができる。
なお、この場合に、上記円弧状切刃部が、該円弧状切刃部に連なる上記逃げ面に対向する方向から見た側面視において、上記内周切刃部側に向かうに従い上記着座面から離れた後に該着座面側に向かう凸曲線状に形成されていて、該着座面に対して最も突出した最凸点を有しているときには、この最凸点よりも上記内周切刃部側に、上記第2の切刃部が形成されていることが望ましい。これにより、切屑の厚みを一層薄くすることができるので、例えばビビリ振動の大きな断続切削などの不安定な加工条件においても、切刃先端部における耐欠損性を顕著に高めることができる。
また、上記第1の切刃部と第2の切刃部とは、鈍角に交差するように形成されていてもよいが、第1の切刃部から第2の切刃部に向けて曲率半径が大きくなってこれら第1の切刃部と第2の切刃部とに接する凸曲線状の繋ぎ部を介して連なっていることが望ましい。これにより、被削材の加工面を滑らかに仕上げることが可能となる。なお、このように第1の切刃部から第2の切刃部に向けて曲率半径が大きくなる凸曲線状の繋ぎ部を介して第1の切刃部と第2の切刃部を繋げる他にも、例えば円弧状切刃部を第2の切刃部から第1の切刃部に向けて曲率半径が漸次大きくなる楕円弧状に形成してもよい。
一方、上記構成の刃先交換式ボールエンドミルでは、上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記円弧状切刃部の先端と、この円弧状切刃部の先端とは反対側の上記内周切刃部の後端とを結ぶ直線が、上記軸線に垂直な平面に対して、30°~70°の範囲内の傾斜角度で上記エンドミル本体の内周側に向かうに従い後端側に向かうように延びていることが望ましい。
すなわち、この傾斜角度が30°を下回ると、逃げ面当たりが発生して切削抵抗の増大や加工面粗さの劣化を招くとともに、上述した突き加工においても切削抵抗が増大してしまうおそれがある。一方、この傾斜角度が70°を上回ると、切刃の先端部において円弧状切刃部の先端に交差する内周切刃部と円弧状切刃部との交差角が小さくなって強度が低下し、チッピングを生じるおそれがある。なお、この傾斜角度は、40°~60°の範囲内がより望ましく、45°~50°の範囲内がさらに望ましい。
また、上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記軸線と上記円弧状切刃部の先端とは反対側の上記内周切刃部の後端との該軸線に垂直な方向における間隔よりも、上記円弧状切刃部の先端と上記軸線との該軸線に垂直な方向における間隔が小さいことが望ましい。これにより、上述した突き加工を確実に行うことが可能となるとともに、円弧状切刃部の先端から軸線までの間の内周切刃部が長くなりすぎるのは防いで、円弧状切刃部による断面凹円弧状の加工面の精度を確保することができる。
具体的には、上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記軸線と上記円弧状切刃部の先端とは反対側の上記内周切刃部の後端との該軸線に垂直な方向における間隔が0.23mm以上で1.25mm以下の範囲内であるとともに、上記円弧状切刃部の先端と上記軸線との該軸線に垂直な方向における間隔が0.0mmよりも大きく0.80mm以下の範囲内であることが望ましい。
エンドミル本体の軸線と円弧状切刃部の先端とは反対側の内周切刃部の後端との軸線に垂直な方向における間隔が0.23mmを下回ると、突き加工の際にエンドミル本体の軸線方向先端側への送り量が大きい場合には、エンドミル本体の先端部が被削材と接触するおそれがある。また、このエンドミル本体の軸線と内周切刃部の後端との間隔が1.25mmを上回るほど大きいと、エンドミル本体の軸線を越えた側に大きくはみ出たインサート取付座を形成しなければならず、この軸線を越えた側においてエンドミル本体先端部の肉厚が減少して強度の低下を招くおそれがある。なお、このエンドミル本体の軸線と円弧状切刃部の先端とは反対側の内周切刃部の後端との軸線に垂直な方向における間隔は、0.24mm以上で1.20mm以下の範囲内であることがより望ましく、0.25mm以上で1.15mm以下の範囲内であることがさらに望ましい。
さらに、円弧状切刃部の先端とエンドミル本体の軸線との上記間隔が0.0mm以下であることは、円弧状切刃部の先端が軸線上に配置されるか、または軸線を越えた位置に配置されることになり、突き加工の際に内周切刃部が切刃として作用しなくなって逃げ面当たりが生じるおそれがある。また、円弧状切刃部の先端とエンドミル本体の軸線との上記間隔が0.80mmよりも大きいと、エンドミル本体の先端部において円弧状切刃部が形成されない部分が大きくなり、断面凹円弧状の加工面を形成する際の加工面精度が低下するおそれがある。なお、この円弧状切刃部の先端と上記軸線との該軸線に垂直な方向における間隔は、0.0mmよりも大きく0.70mm以下の範囲内であることがより望ましく、0.0mmよりも大きく0.60mm以下の範囲内であることがさらに望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、凹形状の内周切刃部により、切屑を巻き込まれ難い断面凹形状に生成することができ、このように生成された切屑の流出方向をエンドミル本体の後端側に向かうに従い外周側に向かう方向に制御することができる。このため、切屑がエンドミル本体の内周側に流出して切屑詰まりを生じたり、こうして内周側に流出した切屑が円弧状切刃部と加工面との間に噛み込まれて加工面粗さの劣化を招いたりするのを防止することができる。また、この内周切刃部を用いて、エンドミル本体を軸線方向先端側に送り出す突き加工も行うことができる。
本発明の切削インサートの第1の実施形態を示す斜視図である。 図1に示す切削インサートをすくい面に対向する方向から見た平面図である。 図1に示す切削インサートをすくい面とは反対側の着座面に対向する方向から見た底面図である。 図2における矢線V方向視の側面図である。 図2における矢線W方向視の側面図である。 図2における矢線X方向視の側面図である。 図2における矢線Y方向視の側面図である。 図2におけるA部の拡大平面図である。 図5におけるB部の拡大側面図である。 図2におけるZZ断面図である。 本発明の刃先交換式ボールエンドミルの第1の実施形態を示すエンドミル本体先端部の斜視図である。 図11に示す刃先交換式ボールエンドミルを軸線方向先端側から見た正面図である。 図12における矢線V方向視の平面図である。 図12における矢線W方向視の側面図である。 図12における矢線X方向視の底面図である。 図12における矢線Y方向視の側面図である。 図14におけるZZ断面図である。 図13におけるA部の拡大平面図である。 図12におけるB部の拡大正面図である。 図13におけるZZ断面図である。 本発明の切削インサートの第2の実施形態を示す斜視図である。 図21示す切削インサートをすくい面側から見た斜視図である。 図21示す切削インサートを着座面側から見た斜視図である。 図21に示す切削インサートをすくい面に対向する方向から見た平面図である。 図24における矢線W方向視の側面図である。 図24における矢線X方向視の側面図である。 図24における矢線Y方向視の側面図である。 図5におけるB部分に相当する図21に示す切削インサートの内周切刃部周辺の拡大側面図である。 図24におけるZZ断面図である。 本発明の切削インサートの第3の実施形態、およびこの第3の実施形態の切削インサートを取り付けた本発明の刃先交換式ボールエンドミルの第2の実施形態を示すエンドミル本体先端部の図12における矢線V方向視の平面図に相当する図である。
図1~図10は、本発明の第1の実施形態の切削インサート1を示すものである。また、図11~図20は、この実施形態の切削インサート1がエンドミル本体11の先端部に形成されたインサート取付座12に着脱可能に取り付けられた本発明の刃先交換式ボールエンドミルの第1の実施形態の先端部を示すものである。
本実施形態の切削インサート1は、超硬合金等の硬質材料により形成されて、平面視において図2に示すような木の葉形の板状に形成されており、その上面が上述のような木の葉形のすくい面2とされる。また、このすくい面2とは反対側を向く下面は、図3に示すようにすくい面2よりも一回り小さく、すくい面2と略相似形をなす木の葉形に形成されており、上記インサート取付座12の底面12aに着座される平坦な着座面3とされる。さらに、これらすくい面2と着座面3との間において周囲に延びる切削インサート1の側面は逃げ面4とされている。
すくい面2と逃げ面4との交差稜線部には、すくい面2に対向する方向から見た上記平面視において図2に示すように円弧状に延びる円弧状切刃部5a、6aと、この円弧状切刃部5a、6aに接するように延びる直線状切刃部5b、6bとをそれぞれ備えた2つの切刃が、これら円弧状切刃部5a、6aと直線状切刃部5b、6bをすくい面2の周方向に交互に位置させて形成されている。これら2つの切刃のうち一方の切刃は主切刃5とされ、他方の切刃は副切刃6とされる。
また、逃げ面4は、すくい面2から着座面3側に向かうに従い切削インサート1の内周側に向かうように傾斜しており、本実施形態の切削インサート1はポジティブタイプの切削インサートとされている。さらに、すくい面2と着座面3の中央部には、切削インサート1を貫通するようにインサート中心線Lを中心として形成された断面円形の取付孔7が開口している。なお、この取付孔7のすくい面2側の部分は着座面3側に向かうに従い縮径するように形成されている。すくい面2に対向する方向から見た上記平面視は、このインサート中心線Lに沿って見た平面視であり、インサート中心線Lは着座面3に垂直な方向に延びている。
ここで、上記平面視において、主切刃5の円弧状切刃部5aは略1/4円弧状をなしている。これに対して、副切刃6の円弧状切刃部6aは、主切刃5の円弧状切刃部5aと等しい半径で、ただし周方向の長さは主切刃5の円弧状切刃部5aよりも短くされており、すなわち1/4円弧よりも短い円弧状に形成されている。また、これに伴い、主切刃5の直線状切刃部5bは、逆に副切刃6の直線状切刃部6bより短くされている。すなわち、本実施形態の切削インサート1は、インサート中心線L回りに180°回転対称に形成されてはおらず、非対称とされている。
さらに、これら主切刃5と副切刃6の直線状切刃部5b、6bは、上記平面視において主切刃5の円弧状切刃部5aと副切刃6の直線状切刃部6bとが交差するすくい面2の第1のコーナ部2aから、主切刃5の直線状切刃部5bと副切刃6の円弧状切刃部6aとが交差するすくい面2の第2のコーナ部2bに向かうに従い、互いに近づくように延びている。また、これら第1、第2のコーナ部2a、2bは、主切刃5および副切刃6の円弧状切刃部5a、6aと直線状切刃部5b、6bとに鈍角に交差する面取り状に形成されている。さらに、第1のコーナ部2aは、第2のコーナ部2bよりも着座面3の近くに配設されている。
さらにまた、これら主切刃5と副切刃6の円弧状切刃部5a、6aは、それぞれの直線状切刃部5b、6bから離れるに従い上記着座面3側から離れた後に着座面3側に近づく凸曲線状に形成されており、このうち主切刃5の円弧状切刃部5aがなす凸曲線が着座面3に対して最も離れて凸となる点(着座面3から最も突出した点)が、この主切刃5の円弧状切刃部5aの最凸点S5となり、副切刃6の円弧状切刃部6aがなす凸曲線が着座面3に対して最も離れて凸となる点(着座面3から最も突出した点)が、この副切刃6の円弧状切刃部6aの最凸点S6となる。なお、主切刃5と副切刃6の直線状切刃部5b、6bは、逃げ面4に対向する方向から見た側面視においても、図5および図7に示すように円弧状切刃部5a、6aがなす凸曲線に接して、円弧状切刃部5a、6aから離れるに従い着座面3側に近づく略直線状に延びている。
また、すくい面2の中央部における上記取付孔7の開口部の周辺には、主切刃5や副切刃6よりも着座面3から離れる方向に突出した上記平面視に略楕円状をなす突部2cが形成されている。この突部2cの上端面は着座面3と平行な平坦面とされていて、取付孔7はこの突部2cの上端面に開口している。さらに、この突部2cの外周面は上記上端面側に向かうに従いすくい面2の内側に向かうように傾斜している。
さらにまた、すくい面2は、主切刃5および副切刃6から離れて該すくい面2の内側に向かうに従い着座面3側に延びた後に凹曲面状をなして突部2cの上記外周面に連なっている。また、主切刃5および副切刃6の円弧状切刃部5a、6aと上記突部2cとの間のすくい面2上には、円弧状切刃部5a、6a側に、上記平面視において円弧状切刃部5a、6aの半径方向に短く延びる複数の凹溝2dが、円弧状切刃部5a、6aの周方向に間隔をあけて形成されている。
さらに、主切刃5と副切刃6の直線状切刃部5b、6bに連なる逃げ面4は、上述のようにすくい面2から着座面3側に向かうに従い切削インサート1の内周側に向かうように傾斜する平面状に形成されている。一方、主切刃5と副切刃6の円弧状切刃部5a、6aに連なる逃げ面4は、すくい面2側ではこれら円弧状切刃部5a、6aに沿って切削インサート1の周方向に湾曲しているが、着座面3側には上述のようにすくい面2から着座面3側に向かうに従い切削インサート1の内周側に向かうように傾斜しつつ平面状に切り欠かれた平面部4aを有している。
さらにまた、すくい面2の上記第1、第2のコーナ部2a、2bのうち、主切刃5の円弧状切刃部5aと副切刃6の直線状切刃部6bとに交差する面取り状に形成された第1のコーナ部2aには、この主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1に連なり、上記平面視において円弧状切刃部5aに鈍角に交差する方向に延びる内周切刃部(小切刃)5cが形成されている。そして、この内周切刃部5cは、内周切刃部5cに連なる逃げ面4に対向する方向から見た側面視においては、図9に示すように円弧状切刃部5aの先端C1から離れるに従い着座面3側に延びた後に着座面3から離れる凹形状に形成されている。
ここで、この内周切刃部5cは、内周切刃部5cに連なる逃げ面4に対向する方向から見た側面視において、着座面3側に凹む凹曲線形状に形成されている。また、内周切刃部5cは、第1のコーナ部2aに交差する副切刃6の直線状切刃部6bにも、上記平面視において鈍角に交差している。なお、すくい面2の第1、第2のコーナ部2a、2bのうち第2のコーナ部2bは、上述したように上記平面視において主切刃5の直線状切刃部5bと副切刃6の円弧状切刃部6aに鈍角に交差しているが、この第2のコーナ部2bに内周切刃部は形成されていない。
また、上記平面視において、主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1と、この円弧状切刃部5aの先端C1とは反対側の内周切刃部5cの後端(副切刃6の直線状切刃部6bの先端)C2とを結ぶ図8に示す直線Mに直交する断面のうち、内周切刃部5cに連なる逃げ面4に対向する方向から見た側面視において内周切刃部5cが着座面3側に最も凹んだ位置の断面(図10に示す断面)における内周切刃部5cの刃物角γは、80°~95°の範囲内とされている。
さらに、同じく図10に示す内周切刃部5cの逃げ角βは、14°~30°の範囲内とされている。なお、この逃げ角βは、上記直線Mに直交する断面のうち内周切刃部5cが着座面3側に最も凹んだ位置の断面において逃げ面4がインサート中心線Lに平行な直線に対してなす角度である。従って、このように逃げ面4に逃げ角βが与えられることにより、内周切刃部5cは、上記平面視においても円弧状切刃部5aの先端C1から離れるに従いすくい面2の内側に延びた後に外側に向かう凹形状に形成される。
なお、上述のようにすくい面2が主切刃5および副切刃6から離れてすくい面2の内側に向かうに従い着座面3側に延びた後に凹曲面状をなして突部2cの外周面に連なっているのに伴い、このすくい面2は、突部2cを除いた内周切刃部5cの周辺では、上記平面視において上記凹曲面状をなす部分に内周切刃部5cに交差する谷底部を有し、この谷底部に向かって上記着座面3側に凹む谷形状に形成される。本実施形態において内周切刃部5cが上記側面視になす凹曲線形状は、内周切刃部5cに連なる面取り状の逃げ面4にこの谷底部の凹曲面が交差することによって形成される。
さらに、図3に示すように、上記着座面3には溝部8が形成されている。ここで、本実施形態では、インサート中心線Lに沿って着座面3に垂直に対向する方向から見た底面視において、図3に示すように、第1、第2の2つの溝部8A、8Bが、着座面3における取付孔7の開口部と間隔をあけ、この開口部を間にして互いに反対側に形成されている。第1の溝部8Aは取付孔7の開口部よりもすくい面2の第1のコーナ部2a側に形成されており、第2の溝部8Bはすくい面2の第2のコーナ部2b側に形成されている。
これらの溝部8は、該溝部8が延びる方向に直交する断面が、インサート中心線Lが延びる方向に偏平した略長方形状に形成されており、すなわち着座面3に略垂直な方向に延びて互いに対向する第1、第2の2つの壁面8a、8bと、これらの第1、第2の壁面8a、8bの間に延びる着座面3に平行な底面8cとを備えている。各溝部8の第1の壁面8aはすくい面2の第1のコーナ部2a側を向いており、第2の壁面8bはすくい面2の第2のコーナ部2b側を向いている。なお、第1、第2の壁面8a、8bと着座面3との交差稜線部は凸曲面によって面取りされ、第1、第2の壁面8a、8bと底面8cとが交差する隅角部は凹曲面状に形成されている。
また、上記第1の溝部8Aは、副切刃6の直線状切刃部6bに連なる逃げ面4に開口するとともに、主切刃5の円弧状切刃部5aに連なる逃げ面4には開口しない止まり溝状に形成されている。この第1の溝部8Aにおける主切刃5の円弧状切刃部5a側の端部は、上記底面8cから凹曲面をなすようにして着座面3に連なっている。さらに、この第1の溝部8Aでは、第1、第2の壁面8a、8bは上記底面視において互いに平行に延びており、すなわち第1の溝部8Aの溝幅は一定である。また、第1の溝部8Aにおける主切刃5の円弧状切刃部5a側の上記端部は、着座面3に対向する底面視において円弧状切刃部5aに沿うように延びる凹円弧状に形成されている。
一方、第2の溝部8Bは、本実施形態では主切刃5の直線状切刃部5bに連なる逃げ面4と副切刃6の円弧状切刃部6aに連なる逃げ面4との双方に開口する貫通溝状に形成されている。さらに、本実施形態では、この第2の溝部8Bは、第2の溝部8Bが延びる方向の一端側から他端側に向けて溝幅が狭くなる幅狭部9を有している。ここで、本実施形態では、主切刃5の直線状切刃部5bに連なる逃げ面4側が第2の溝部8Bの一端側とされるとともに、副切刃6の円弧状切刃部6aに連なる逃げ面4側が他端側とされ、図3に示すように第2の溝部8Bの全体が幅狭部9とされている。
また、この幅狭部9は、本実施形態では溝幅が狭くなる割合が第2の溝部8Bの一端側から他端側に向けて一定とされ、すなわち第2の溝部8Bの第1、第2の壁面8a、8bは上記底面視において一端側から他端側に向かうに従い直線状をなして互いに接近するように形成されている。さらに、上記副切刃6の円弧状切刃部6aに連なる逃げ面4への第2の溝部8Bの開口部は、側面視に凸曲線状をなすこの副切刃6の円弧状切刃部6aが着座面3に対して最も凸となる上記最凸点S6よりも副切刃6の直線状切刃部6b側に位置している。
ここで、このような超硬合金等の硬質材料により形成された切削インサート1は、粉末冶金技術の基本的な工程に沿って製造される。すなわち、切削インサート1が超硬合金製の場合は、炭化タングステン粉末とコバルト粉末を主成分として、必要に応じてクロムやタンタル等を副成分とする顆粒状の造粒粉末を用いて、金型を用いた粉末プレス成形を行う。こうして得られたプレス成形体は、適切な雰囲気と温度に制御された焼結炉内で所定の時間焼結することにより、切削インサート1となる焼結体を製造することができる。切削インサート1の基本的形状は上記金型の設計により反映され、切削インサート1の詳細形状は金型成形によって得られる。さらに、切削インサート1の刃先形状の高精度化を図るために、必要に応じて研削砥石を用いた研削加工を施すこともある。
このような構成の切削インサート1は、上述のようにエンドミル本体11の先端部に形成されたインサート取付座12に着脱可能に取り付けられて、図11~図20に示す本発明の刃先交換式ボールエンドミルの第1の実施形態を構成する。このエンドミル本体11は鋼材等の金属材料により形成され、その後端部は軸線Oを中心とした円柱状のシャンク部とされるとともに、先端部は軸線O上に中心を有する凸半球状とされている。本実施形態の刃先交換式ボールエンドミルは、このエンドミル本体11が軸線O回りにエンドミル回転方向Tに回転させられつつ、通常は該軸線Oに交差する方向に送り出されることにより、インサート取付座12に取り付けられた切削インサート1によって被削材に切削加工を施す。
なお、本実施形態においては、軸線Oが延びる方向のうち、エンドミル本体11の上記シャンク部からインサート取付座12に向かう方向(図13~図16において左側に向かう方向)を先端側と称し、インサート取付座12からシャンク部へ向かう方向(図13~図16において右側に向かう方向)を後端側と称する。また、軸線Oに直交する方向を径方向と称し、この径方向のうち軸線Oに接近する方向を内周側と称し、軸線Oから離間する方向を外周側と称する。
ここで、本実施形態では、エンドミル本体11の先端部外周を切り欠くようにして2つのチップポケット13が形成されており、これらのチップポケット13のエンドミル回転方向Tを向く底面に、それぞれインサート取付座12が周方向に間隔をあけて互いに反対側に形成されている。なお、エンドミル本体11には、上記シャンク部から軸線Oに沿って図17に示すようにクーラント孔11aが形成されており、このクーラント孔11aはエンドミル本体11の先端部で分岐して、上記2つのチップポケット13のそれぞれ開口している。そして、上記2つのインサート取付座12には、上記実施形態の切削インサート1に基づく同形同大の1種2つの第1、第2の切削インサート1A、1Bがそれぞれ取り付けられる。
これらのインサート取付座12は、エンドミル回転方向Tを向く平坦な底面12aと、この底面12aからエンドミル回転方向Tに延びてエンドミル本体11の外周側を向く先端内周側の壁面12bおよび先端外周側を向く後端外周側の壁面12cとを備えている。壁面12b、12cは、底面12aから離れるに従いインサート取付座12の外側に傾斜する平面状に形成され、底面12aに切削インサート1の着座面3を着座させた状態で、主切刃5と副切刃6の直線状切刃部5b、6bに連なる平面状の逃げ面4と円弧状切刃部5a、6aに連なる逃げ面4の着座面3側の平面部4aに当接可能とされている。
また、これらの壁面12b、12cの間には、切削インサート1の湾曲した逃げ面4との接触を避けるために凹んだ凹部12dが形成されている。さらに、底面12aには、切削インサート1の取付孔7に挿通される図示されないクランプネジがねじ込まれるネジ孔12eが形成されている。なお、このネジ孔12eの中心線は、上述のように切削インサート1の着座面3を底面12aに着座させて、主切刃5と副切刃6の直線状切刃部5b、6bに連なる平面状の逃げ面4と円弧状切刃部5a、6aに連なる逃げ面4の着座面3側の平面部4aを壁面12b、12cに当接させた状態で、切削インサート1の取付孔7の中心線よりも凹部12d側に僅かに偏心するようにされている。
これら2つのインサート取付座12のうち第1のインサート取付座12Aは、図11~図14に示すようにエンドミル本体11の先端部を、先端側で軸線Oを含む範囲まで切り欠くように形成されている。この第1のインサート取付座12Aには、第1の切削インサート1Aが、主切刃5の円弧状切刃部5aを軸線O近傍から延びて該軸線O上に中心を有する凸半球上に位置させるとともに、主切刃5の直線状切刃部5bをこの凸半球に接する軸線Oを中心とした円筒面上に位置させるようにして取り付けられる。
従って、第1のインサート取付座12Aの壁面12bには第1の切削インサート1Aにおける副切刃6の直線状切刃部6bに連なる平面状の逃げ面4が当接させられ、第1のインサート取付座12Aの壁面12cには第1の切削インサート1Aにおける副切刃6の円弧状切刃部6aの逃げ面4の平面部4aが当接させられる。
また、この第1のインサート取付座12Aの底面12aには、第1の切削インサート1Aの着座面3に形成された溝部8の壁面が当接可能な第1の凸部14Aが、ネジ孔12eと壁面12cとの間に突出するとともに、エンドミル本体11の先端部の外周面から上記凹部12dに向けて該凹部12dの手前にまで凹部12dと間隔をあけて延びるように形成されている。従って、この第1の凸部14Aには、第1の切削インサート1Aの着座面3に形成された溝部8のうち第2の溝部8Bが当接することになり、第1のインサート取付座12Aに第1の溝部8Aが当接する凸部は形成されてはいない。
ここで、この第1の凸部14Aは、該第1の凸部14Aが延びる方向に直交する断面がエンドミル回転方向Tに偏平した略長方形状をなしており、全体が幅狭部9とされた第2の溝部8Bに対して、この第2の溝部8Bが延びる方向の上記他端側から上記一端側(エンドミル本体11の内周側から外周側)に向かうに従い全体的に幅広となるように形成されている。ただし、この第1の凸部14Aの幅(第1の凸部14Aが延びる方向に直交する方向の幅)は、第2の溝部8Bが延びる方向において第1の凸部14Aに当接する位置での幅(第2の溝部8Bが延びる方向に直交する方向での幅)よりも僅かに小さくされ、第1の凸部14Aの底面12aからの突出高さも第1の切削インサート1Aの着座面3からの第2の溝部8Bの深さよりも僅かに小さくされている。
一方、2つのインサート取付座12のうち第2のインサート取付座12Bは、図15および図16に示すようにエンドミル本体11の先端側で軸線Oから外周側に僅かに離れた位置から形成されている。この第2のインサート取付座12Bには第2の切削インサート1Bが、その副切刃6の円弧状切刃部6aを軸線Oから離れた位置から第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aが位置する上記凸半球上に位置させるとともに、この副切刃6の直線状切刃部6bを第1の切削インサート1Aの主切刃5の直線状切刃部5bが位置する上記円筒面上に位置させるようにして取り付けられる。
従って、第2のインサート取付座12Bの壁面12bには第2の切削インサート1Bの主切刃5の直線状切刃部5bに連なる平面状の逃げ面4が当接させられ、第2のインサート取付座12Bの壁面12cには第2の切削インサート1Bの主切刃5の円弧状切刃部5aの逃げ面4の平面部4aが当接させられる。
この第2のインサート取付座12Bの底面12aには、ネジ孔12eよりも先端側に第2の凸部14Bが形成されるとともに、ネジ孔12eと壁面12cとの間には第3の凸部14Cが形成されている。これら第2、第3の凸部14B、14Cも、エンドミル本体11の先端部の外周面から内周側に向かって延びている。第2の凸部14Bは第2のインサート取付座12Bの壁面12bの手前にまで該壁面12bと間隔をあけて形成され、また第3の凸部14Cは第2のインサート取付座12Bの凹部12dの手前にまで該凹部12dと間隔をあけて形成されている。従って、第2の凸部14Bには第2の切削インサート1Bの第2の溝部8Bが当接し、第3の凸部14Cには第2の切削インサート1Bの第1の溝部8Aが当接する。
また、これら第2、第3の凸部14B、14Cも、第2、第3の凸部14B、14Cが延びる方向に直交する断面がエンドミル回転方向Tに偏平した略長方形状をなしている。このうち第2の凸部14Bは、当接する第2の切削インサート1Bの第2の溝部8Bの全体が幅狭部9とされている。これに対して、この第2の溝部8Bが延びる方向の上記他端側から上記一端側(エンドミル本体11の外周側から内周側)に向かうに従い全体的に幅広となるように形成されている。なお、第3の凸部14Cの幅は、この第3の凸部14Cが延びる方向に亙って一定である。
さらに、これら第2、第3の凸部14B、14Cの幅(第2、第3の凸部14B、14Cが延びる方向に直交する方向の幅)も、第2、第1の溝部8B、8Aが延びる方向において第2、第3の凸部14B、14Cに当接する位置での幅(第2、第1の溝部8B、8Aが延びる方向に直交する方向での幅)よりも僅かに小さくされている。また、第2のインサート取付座12Bの底面12aからの第2、第3の凸部14B、14Cの突出高さも第2の切削インサート1Bの着座面3からの第2、第1の溝部8B、8Aの深さよりも僅かに小さくされている。
このような第1、第2のインサート取付座12A、12Bに第1、第2の切削インサート1A、1Bが上述のように着座させられて、倒立した円錐台状の頭部を有するクランプネジを取付孔7に挿通してネジ孔12eにねじ込んでゆくと、このネジ孔12eの中心線が切削インサート1の取付孔7の中心線よりも凹部12d側に僅かに偏心していることから、切削インサート1は凹部12d側に押し付けられる。
このとき、第1のインサート取付座12Aにおいては、第1の切削インサート1Aの副切刃6の直線状切刃部6bに連なる逃げ面4と円弧状切刃部6aに連なる逃げ面4の平面部4aが壁面12b、12cにそれぞれ押圧される。また、第2のインサート取付座12Bにおいては、第2の切削インサート1Bの主切刃5の直線状切刃部5bに連なる逃げ面4が壁面12bに押圧され、主切刃5の円弧状切刃部5aに連なる逃げ面4の平面部4aが壁面12cに押圧される。
そして、これとともに、第1のインサート取付座12Aにおいては、第1の凸部14Aに第1の切削インサート1Aの第2の溝部8Bがエンドミル本体11の先端側から当接する。従って、この第1の凸部14Aには、そのエンドミル本体11の先端側を向く側面に第1の切削インサート1Aの第2の溝部8Bにおける第2の壁面8bが当接し、第2の溝部8Bにおける第1の壁面8aと第1の凸部14Aとの間には僅かな間隔があけられることになる。
また、第2のインサート取付座12Bにおいては、第2、第3の凸部14B、14Cに第2の切削インサート1Bの第2、第1の溝部8B、8Aが同じくエンドミル本体11の先端側から当接する。従って、第2、第3の凸部14B、14Cには、そのエンドミル本体11の先端側を向く側面に第2、第1の溝部8B、8Aの第1の壁面8aがそれぞれ当接し、第2、第1の溝部8B、8Aの第2の壁面8bと第2、第3の凸部14B、14Cとの間には僅かな間隔があけられる。このように、第1~第3の凸部14A~14Cに第1、第2の溝部8A、8Bが当接することにより、切削加工時の負荷による切削インサート1のずれ動きを防止することができる。
そして、上記構成の切削インサート1を取り付けたこのような刃先交換式ボールエンドミルにおいては、第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aに交差する内周切刃部5cは、すくい面2に対向する方向から見た平面視では図18に示すように、この円弧状切刃部5aの先端C1からエンドミル本体11の内周側に向かうに従い軸線Oを越えて後端側に向かうように延びている。また、この内周切刃部5cは、エンドミル本体11の軸線O方向先端側から見た正面視では図19に示すように、軸線Oと円弧状切刃部5aの先端C1とを結ぶ直線Nよりもエンドミル回転方向T側に位置している。
なお、本実施形態では、上記すくい面2に対向する方向から見た平面視において、第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1と、この円弧状切刃部5aの先端C1とは反対側の内周切刃部5cの後端C2とを結ぶ直線Mは、軸線Oに垂直な平面Pに対して、30°~70°の範囲内の傾斜角度αでエンドミル本体11の内周側に向かうに従い後端側に向かうように延びている。
また、本実施形態の刃先交換式ボールエンドミルでは、第1の切削インサート1Aの上記すくい面2に対向する方向から見た平面視において図18に示すように、軸線Oと主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1とは反対側の内周切刃部5cの後端C2との間の軸線Oに垂直な方向における間隔Aよりも、第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1と軸線Oとの間の軸線Oに垂直な方向における間隔Bは小さい。
具体的に、上記すくい面2に対向する方向から見た平面視において、軸線Oと、第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1とは反対側の内周切刃部5cの後端C2との間の軸線Oに垂直な方向における間隔Aは0.23mm以上で1.25mm以下の範囲内とされている。また、同じく上記すくい面2に対向する方向から見た平面視において、第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1と軸線Oとの間の軸線Oに垂直な方向における間隔Bは0.0mmよりも大きく0.80mm以下の範囲内とされ、A>Bの関係となるようにされている。
このように構成された切削インサート1および刃先交換式ボールエンドミルでは、第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1に鈍角に交差する内周切刃部5cが、すくい面2に対向する上記平面視において先端C1からエンドミル本体11の内周側に向かうに従い軸線Oを越えて後端側に向かうように延びるとともに、軸線O方向先端側から見た上記正面視では図19に示すように、軸線Oと円弧状切刃部5aの先端C1とを結ぶ直線Nよりもエンドミル回転方向側に位置している。このため、エンドミル本体11に軸線O方向先端側への送りを与えて被削材に突き加工を行う場合でも、この内周切刃部5cによってエンドミル本体11の先端部における軸線O周辺部分である回転中心部の切削を行うことができる。
そして、このような突き加工を行う場合や、エンドミル本体11を軸線Oに交差する方向だけに送り出して主切刃5と副切刃6の円弧状切刃部5a、6aにより被削材に断面凹円弧状の壁面加工を行う場合でも、上記構成の切削インサート1および刃先交換式ボールエンドミルにおいては、主切刃5の上記内周切刃部5cが、この内周切刃部5cに連なる逃げ面4に対向する方向から見た側面視において、主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1から離れるに従い切削インサート1の着座面3側に延びた後に着座面3から離れる凹形状に形成されているので、この内周切刃部5cによって生成される切屑も、断面が凹形状となるように生成されることになる。
従って、このように断面凹形状に生成された切屑は巻き込まれ難くなり、すくい面2に対向する方向から見た平面視において内周切刃部5cに略直交する方向、すなわち刃先交換式ボールエンドミルのエンドミル本体11の後端側に向かうに従い外周側に向かう方向に流出方向が制御されて排出される。このため、巻き込まれるように生成された切屑がエンドミル本体11の内周側に流出して切屑詰まりを生じたり、こうして内周側に流出した切屑がエンドミル本体11の回転に伴って主切刃5の円弧状切刃部5aと被削材の加工面との間に噛み込まれることにより加工面粗さの劣化を招いたりするのを防止することができる。
また、本実施形態では、この内周切刃部5cが、この内周切刃部5cに連なる逃げ面4に対向する方向から見た側面視において、着座面3側に凹む凹曲線形状に形成されているので、上述のように断面凹形状の切屑が生成される際に、内周切刃部5cに切削負荷による応力が集中するのを抑えることができる。従って、このような応力の集中によって内周切刃部5cから亀裂が発生することにより切削インサート1が破損するような事態が生じるのを防ぐことができる。
さらに、本実施形態では、すくい面2に対向する方向から見た平面視において、第1の切削インサート1Aの主切刃5における円弧状切刃部5aの先端(内周切刃部5cの先端)C1と、この円弧状切刃部5aの先端C1とは反対側の内周切刃部5cの後端C2とを結ぶ直線Mに直交する断面のうち、図10および図20に示したように逃げ面4に対向する方向から見た側面視において内周切刃部5cが着座面3側に最も凹んだ位置の断面における内周切刃部5cの刃物角γが、80°~95°の範囲内とされている。
このため、内周切刃部5cの切刃強度を確保して欠損等を防ぎつつ、切削抵抗が増大するのを抑えることができる。すなわち、この内周切刃部5cが最も着座面3側に凹んだ位置における刃物角γが80°を下回ると、内周切刃部5cに十分な切刃強度を確保することができなくなって耐欠損性が損なわれるおそれがある。一方、この刃物角γが95°を上回ると、エンドミル本体11に取り付けられた状態での第1の切削インサート1Aの主切刃5における内周切刃部5cの逃げ角を確保するにはすくい角を負角側に大きくしなければならず、切削抵抗の増大を招くおそれがある。なお、この内周切刃部5cの刃物角γは、82°~93°の範囲内がより望ましく、83°~92°の範囲内がさらに望ましい。
また、本実施形態では、この内周切刃部5cの逃げ角βが14°~30°の範囲内とされており、これによっても切削抵抗の低減を図ることができるとともに、円弧状切刃部5aによって断面凹円弧状の加工面を形成する場合における加工面精度の向上を図ることができる。すなわち、この内周切刃部5cの逃げ角βが14°を下回ると、逃げ面4が被削材の加工面に接触する逃げ面当たりが発生して切削抵抗の増大や加工面粗さの劣化を招くおそれがある。一方、内周切刃部5cの逃げ角βが30°を上回ると、主切刃5の円弧状切刃部5aによって断面凹円弧状の加工面を形成するときの加工面精度が低下するおそれがある。なお、この内周切刃部5cの逃げ角βは、18°~26°の範囲内がより望ましく、20°~24°の範囲内がさらに望ましい。
さらに、本実施形態の切削インサート1では、すくい面2が、内周切刃部5cの周辺において、上記平面視に内周切刃部5cに交差する谷底部を有し、この谷底部に向かって上記着座面側に凹む谷形状に形成されているので、内周切刃部5cによって生成された切屑を、このすくい面2がなす谷形状の谷底部に沿うように案内することができる。このため、一層確実に切屑をエンドミル本体11の外周側に流出させることが可能となり、切屑詰まりや切屑の噛み込みをさらに効果的に防止することができる。
一方、本実施形態の刃先交換式ボールエンドミルでは、すくい面2に対向する方向から見た平面視において、図18に示したように円弧状切刃部5aの先端c1と、この円弧状切刃部5aの先端C1とは反対側の内周切刃部5cの後端C2とを結ぶ直線Mが、軸線Oに垂直な平面Pに対して、30°~70°の範囲内の傾斜角度αでエンドミル本体11の内周側に向かうに従い後端側に向かって延びるように、第1の切削インサート1Aとして上記構成の切削インサート1が取り付けられている。このため、主切刃5の強度を維持しつつ、切削抵抗の増大や加工面粗さの劣化を防ぐことができる。
すなわち、この傾斜角度αが30°を下回ると、逃げ面当たりが発生して切削抵抗の増大や加工面粗さの劣化を招くおそれがある。また、上述した突き加工においても切削抵抗が増大してしまうおそれがある。一方、この傾斜角度αが70°を上回ると、主切刃5の先端部である円弧状切刃部5aの先端C1における内周切刃部5cと円弧状切刃部5aとの交差角が小さくなってしまって強度が低下し、この先端C1にチッピングが発生するおそれがある。なお、この傾斜角度αは、40°~60°の範囲内がより望ましく、45°~50°の範囲内がさらに望ましい。
また、本実施形態では、すくい面2に対向する上記平面視において、軸線Oと第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1とは反対側の内周切刃部5cの後端C2との軸線Oに垂直な方向における間隔Aよりも、第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1と軸線Oとの軸線Oに垂直な方向における間隔Bが小さくされている。
このため、円弧状切刃部5aの先端C1から軸線Oを越えて反対側にまで延在する内周切刃部5cにより、上述した突き加工の際のエンドミル本体11先端部における回転中心部である軸線O周辺部分の切削を確実に行うことができる。また、円弧状切刃部5aによって断面凹円弧状の加工面を形成する際には、この円弧状切刃部5aが短くなりすぎることによって加工面精度が損なわれるのを防ぐことができる。
特に、本実施形態では、第1の切削インサート1Aのすくい面2に対向する方向から見た平面視において、軸線Oと主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1とは反対側の内周切刃部5cの後端C2との軸線Oに垂直な方向における間隔Aが0.23mm以上で1.25mm以下の範囲内とされるとともに、この円弧状切刃部5aの先端C1と軸線Oとの軸線Oに垂直な方向における間隔Bが0.0mmよりも大きく0.80mm以下の範囲内とされているので、このような効果を一層確実に奏功することができる。
すなわち、軸線Oと第1の切削インサート1Aの内周切刃部5cの後端C2との軸線Oに垂直な方向における上記間隔Aが0.23mmを下回ると、エンドミル本体11先端部の軸線O上における回転中心部において、円弧状切刃部5aの先端C1から上記平面視において軸線Oを越えて延びる内周切刃部5cの長さが短くなり、突き加工の際に軸線O方向先端側への送り量が大きい場合には、エンドミル本体11の先端部が被削材と接触するおそれがある。また、この間隔Aが1.25mmを上回るほど大きいと、第1のインサート取付座12Aをエンドミル本体11の軸線Oを越えた側に大きくはみ出るように形成しなければならず、この軸線Oを越えた側においてエンドミル本体11先端部の肉厚が減少して強度の低下を招くおそれがある。なお、この軸線Oと第1の切削インサート1Aの内周切刃部5cの後端C2との軸線Oに垂直な方向における間隔Aは、0.24mm以上で1.20mm以下の範囲内であることがより望ましく、0.25mm以上で1.15mm以下の範囲内であることがさらに望ましい。
さらに、円弧状切刃部5aの先端C1とエンドミル本体11の軸線Oとの上記間隔Bが0.0mm以下であることは、すくい面2に対向する上記平面視において円弧状切刃部5aの先端C1が軸線O上にあるか、または軸線Oを越えた位置に配置されることになり、突き加工の際に内周切刃部5cが切刃として作用しなくなって逃げ面当たりが生じるおそれがある。さらにまた、円弧状切刃部5aの先端C1とエンドミル本体11の軸線Oとの上記間隔Bが0.80mmよりも大きいと、エンドミル本体11の先端部において回転中心部に円弧状切刃部5aが形成されない部分が大きくなり、断面凹円弧状の加工面を形成する際の加工面精度が低下するおそれがある。なお、この円弧状切刃部5aの先端C1とエンドミル本体11の軸線Oとの間隔Bは、0.0mmよりも大きく0.70mm以下の範囲内であることがより望ましく、0.0mmよりも大きく0.60mm以下の範囲内であることがさらに望ましい。
一方、本実施形態の切削インサート1および刃先交換式ボールエンドミルにおいては、切削インサート1の溝部8のうち第2の溝部8Bが、この第2の溝部8Bが延びる方向の一端側から他端側に向けて溝幅が狭くなる幅狭部9を有しているので、幅狭部9の溝幅が小さくなる第2の溝部8Bの他端側では、切削インサート1の肉厚を大きく確保して強度を向上させることができる。このため、切削加工時に過大な負荷が切削インサート1に作用しても、この第2の溝部8Bから切削インサート1に損傷が生じるのを防止することができる。
また、第2の溝部8Bが延びる方向の一端側では幅狭部9は溝幅が逆に広くなるので、刃先交換式ボールエンドミルのエンドミル本体11においては、この第2の溝部8Bの幅狭部9が当接する部分における第1、第2の凸部14A、14Bを幅広に形成することができる。このため、切削加工時の負荷に対する切削インサート1の取付剛性を高めることができ、切削インサート1のずれ動きをさらに確実に防止して精度の高い切削加工を行うことができる。
さらに、上記第1の実施形態の切削インサート1では、すくい面2が、主切刃5および副切刃6から離れてすくい面2の内側に向かうに従い着座面3側に延びるように形成されており、これにより主切刃5および副切刃6の切れ味を鋭くすることができるので、切削抵抗を低減することが可能となる。なお、すくい面2は、例えば上記平面視において主切刃5および副切刃6に垂直な断面において、着座面3に平行に延びるように形成されていてもよい。
一方、これらとは逆に、図21~図29に示す本発明の第2の実施形態の切削インサート21のように、上記すくい面2は、少なくとも円弧状切刃部5a、6aの周辺で、これら円弧状切刃部5a、6aから離れるに従い着座面3とは反対側に向かうように傾斜していてもよい。なお、これら図21~図29に示す第2の実施形態の切削インサート21において、図1~図10に示した第1の実施形態の切削インサート1と共通する部分には、同一の符号を配してある。
ここで、この第2の実施形態の切削インサート21では、図24に示すようにすくい面2に対向する方向から見た平面視において、主切刃5の円弧状切刃部5aの最凸点S5が、切削インサート21を刃先交換式ボールエンドミルのエンドミル本体の第1のインサート取付座に取り付けたときの円弧状切刃部5aの回転軌跡がなす半球の中心を通り、該円弧状切刃部5aと主切刃5の直線状切刃部5bとの接点から円弧状切刃部5aの先端C1側に45°の角度をなす直線(図24においてZZ断面を示す直線)上に略位置するように配置されている。
そして、この第2の実施形態においては、この最凸点S5を通りインサート中心線Lに平行な断面において図29に示すように、すくい面2と逃げ面4とがなす交差角である円弧状切刃部5aの刃物角δが92°の鈍角となるように、すくい面2が円弧状切刃部5aから離れるに従い着座面3とは反対側に向かうように傾斜していている。なお、副切刃6においても同様の構成とされている。また、この第2の実施形態では、すくい面2に凹溝2dは形成されていない。
このように構成された第2の実施形態の切削インサート21によれば、こうして円弧状切刃部5aの刃物角δが大きくされていることにより、円弧状切刃部5aの刃先強度を向上させることができるので、円弧状切刃部5aの耐欠損性を向上させることができる。なお、この円弧状切刃部5aから離れたすくい面2の内側では、すくい面2は第1の実施形態と同様に円弧状切刃部5aから離れるに従い着座面3側に向かうように傾斜していてもよい。また、この第2の実施形態では、直線状切刃部5bのすくい面2も、直線状切刃部5bから離れるに従い着座面3とは反対側に向かうに傾斜しているが、これとは逆に着座面3側に向かうように傾斜していてもよい。
一方、上記第1、第2の実施形態の切削インサート1、21では、主切刃5の円弧状切刃部5aが、上記平面視において単一の円弧を描くように形成されているが、図30に示す本発明の第3の実施形態の切削インサート31および第2の実施形態の刃先交換式ボールエンドミルのように、主切刃5の円弧状切刃部5aには、上記内周切刃部5Cとは反対側に第1の切刃部5Aが形成されるとともに、上記内周切刃部5C側に第2の切刃部5Bが形成され、第2の切刃部5Bは、第1の切刃部5Aの曲率半径RAよりも曲率半径RBが大きくされるとともに、第1の切刃部5Aの上記内周切刃部5c側への延長線よりも後退していてもよい。なお、この図30においても、図1~図20に示した第1の実施形態の切削インサート1および刃先交換式ボールエンドミルと共通する部分には同一の符号を配してある。
ここで、本実施形態では、上記第2の切刃部5Bは、上記平面視において図30に示すように円弧状切刃部5aの最凸点S5よりも内周切刃部5c側(円弧状切刃部5aの先端C1側)に形成されている。また、第2の実施形態の刃先交換式ボールエンドミルにおいても、主切刃5がエンドミル本体11の先端外周側に向けられる第1の切削インサート31Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1は、副切刃6がエンドミル本体11の先端外周側に向けられる第2の切削インサート31Bの円弧状切刃部6aの先端C3よりも軸線O方向において先端側に位置している。さらに、この第3の実施形態の切削インサート31においても、すくい面2に凹溝2dは形成されていない。
このように構成された第3の実施形態の切削インサート31および第2の実施形態の刃先交換式ボールエンドミルにおいては、図30に符号Q1で示す第1の切削インサート31Aの主切刃5における円弧状切刃部5aの先端C1の位置が、図30に符号Q2で示す円弧状切刃部5aの第1の切刃部5Aをそのままの半径RAでエンドミル本体11の先端内周側に延長したときの先端の位置よりも軸線O方向後端側に後退し、ただし図30に符号Q3で示す第2の切削インサート31Bの副切刃6における円弧状切刃部6aの先端C3の位置よりは軸線O方向先端側に位置することになる。
このため、この第3の実施形態の切削インサート31および第2の実施形態の刃先交換式ボールエンドミルでは、これら第1、第2の切削インサート31A、31Bの円弧状切刃部5a、6aの先端C1、C3同士の間の軸線O方向の段差を小さくして、切屑の厚みを薄くすることができる。しかも、第1の切削インサート31Aの円弧状切刃部5aの第2の切刃部5Bは、第1の切刃部5Aの半径RAよりも大きな半径RBで第2の切刃部5Aの延長線よりも後退しているので、例えばエンドミル本体11を軸線Oに垂直な方向に送り出したときの切屑の厚みは一層薄くなる。従って、本実施形態によれば、特に第1の切削インサート31Aの円弧状切刃部5aの負担を軽減して耐欠損性を向上させることが可能となる。
しかも、本実施形態では、第1の切削インサート31Aの円弧状切刃部5aが、この円弧状切刃部5aに連なる逃げ面4に対向する方向から見た側面視において、内周切刃部5c側に向かうに従い着座面3から離れた後に着座面3側に向かう凸曲線状に形成されていて、着座面3に対して最も突出した最凸点S5を有しており、上記第2の切刃部5Bは、この最凸点S5よりも内周切刃部5c側に形成されている。このため、切屑の厚みをさらに一層薄くすることができるので、例えばビビリ振動の大きな断続切削などの不安定な加工条件においても、円弧状切刃部5aの先端部における耐欠損性を顕著に高めることができる。
なお、第1の切刃部5Aと第2の切刃部5Bとは図30に示したように鈍角に交差していてもよいが、第1の切刃部5Aから第2の切刃部5Bに向けて半径が大きくなって、これら第1の切刃部5Aと第2の切刃部5Bに接する凸曲線状の繋ぎ部を介して連なっていることが望ましい。これにより、被削材の加工面を滑らかに仕上げることができる。
また、このような繋ぎ部を介して小径部と大径部を繋げる他にも、例えば円弧状切刃部5aを第1の切刃部5Aから第2の切刃部5Bに向けて曲率半径が漸次大きくなる楕円弧状に形成してもよい。さらに、3つ以上の半径を有する円弧が円弧状切刃部5aの先端C1に向かうに従い半径が大きくなるように連なっていてもよい。
さらにまた、上記平面視における第2の切刃部5Bの周方向の長さは、第1の切刃部5Aの周方向の長さよりも短いことが望ましい。また、第2の切刃部5Bの中心は、第1の切削インサート31Aがエンドミル本体11に取り付けられた状態で、上記平面視において軸線O上に位置していてもよく、また軸線Oから離れた位置にあってもよい。
本発明によれば、凹形状の内周切刃部により、切屑を巻き込まれ難い断面凹形状に生成することができ、このように生成された切屑の流出方向をエンドミル本体の後端側に向かうに従い外周側に向かう方向に制御することができる。このため、切屑がエンドミル本体の内周側に流出して切屑詰まりを生じたり、こうして内周側に流出した切屑が円弧状切刃部と加工面との間に噛み込まれて加工面粗さの劣化を招いたりするのを防止することができるとともに、この内周切刃部を用いて、エンドミル本体を軸線方向先端側に送り出す突き加工も行うことができる。
1(1A、1B)、21、31A、31B 切削インサート
2 すくい面
2a すくい面2の第1のコーナ部
2b すくい面2の第2のコーナ部
3 着座面
4 逃げ面
5 主切刃(切刃)
5a 主切刃5の円弧状切刃部
5b 主切刃5の直線状切刃部
5c 内周切刃部
5A 第1の切刃部
5B 第2の切刃部
6 副切刃(切刃)
6a 副切刃6の円弧状切刃部
6b 副切刃6の直線状切刃部
7 取付孔
8(8A、8B) 溝部
9 幅狭部
11 エンドミル本体
12(12A、12B) インサート取付座
14A~14C 凸部
L インサート中心線
S5、S6 最凸点
O エンドミル本体11の軸線
T エンドミル回転方向
C1 主切刃5の円弧状切刃部5aの先端
C2 内周切刃部5cの後端
C3 副切刃6の円弧状切刃部6aの先端
A すくい面2に対向する方向から見た平面視において、軸線Oと、第1の切削インサート1Aの内周切刃部5cの後端C2との間の軸線Oに垂直な方向における間隔
B すくい面2に対向する方向から見た平面視において、第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1と軸線Oとの間の軸線Oに垂直な方向における間隔
M すくい面2に対向する方向から見た平面視において、第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1と内周切刃部5cの後端C2とを結ぶ直線
N エンドミル本体11の軸線O方向先端側から見た正面視において、軸線Oと第1の切削インサート1Aの主切刃5の円弧状切刃部5aの先端C1とを結ぶ直線
α すくい面2に対向する方向から見た平面視において、第1の切削インサート1Aの主切刃5における円弧状切刃部5aの先端C1と内周切刃部5cの後端C2とを結ぶ直線Mが軸線Oに垂直な平面Pに対してなす傾斜角度
β 内周切刃部5cの逃げ角
γ 内周切刃部5cの刃物角
δ 円弧状切刃部5aの刃物角
RA 第1の切刃部5Aの半径
RB 第2の切刃部5Bの半径

Claims (14)

  1. 軸線回りに回転される刃先交換式ボールエンドミルのエンドミル本体の先端部に形成されたインサート取付座に着脱可能に取り付けられる切削インサートであって、
    上記エンドミル本体の回転方向に向けられるすくい面と、このすくい面とは反対側を向いて上記インサート取付座の底面に着座される着座面と、これらすくい面と着座面との周囲に延びる逃げ面とを備え、
    上記すくい面と上記逃げ面との交差稜線部には、上記すくい面に対向する方向から見た平面視において凸円弧状に延びる円弧状切刃部と、この円弧状切刃部の先端に連なり、上記平面視において上記円弧状切刃部と鈍角に交差する方向に延びる内周切刃部とを備えた切刃が形成され、
    上記内周切刃部は、該内周切刃部に連なる上記逃げ面に対向する方向から見た側面視において、上記円弧状切刃部の先端から離れるに従い上記着座面側に延びた後に該着座面から離れる凹形状に形成されており、
    上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記円弧状切刃部には、上記内周切刃部とは反対側に第1の切刃部が形成されるとともに、上記内周切刃部側に第2の切刃部が形成され、上記第2の切刃部は、上記第1の切刃部よりも曲率半径が大きくされるとともに、上記第1の切刃部の上記内周切刃部側への延長線よりも後退していることを特徴とする切削インサート。
  2. 上記内周切刃部は、該内周切刃部に連なる上記逃げ面に対向する方向から見た側面視において、上記着座面側に凹む凹曲線形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記円弧状切刃部の先端と、この円弧状切刃部の先端とは反対側の上記内周切刃部の後端とを結ぶ直線に直交する断面のうち、上記逃げ面に対向する方向から見た側面視において上記内周切刃部が上記着座面側に最も凹んだ位置の断面における上記内周切刃部の刃物角が80°~95°の範囲内とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の切削インサート。
  4. 上記内周切刃部の逃げ角が14°~30°の範囲内とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の切削インサート。
  5. 上記すくい面は、上記内周切刃部の周辺では、該すくい面に対向する方向から見た平面視において上記内周切刃部に交差する谷底部を有し、この谷底部に向かって上記着座面側に凹む谷形状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の切削インサート。
  6. 上記すくい面は、少なくとも上記円弧状切刃部の周辺では、上記着座面に平行、または該円弧状切刃部から離れるに従い上記着座面側に向かうように傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の切削インサート。
  7. 上記すくい面は、少なくとも上記円弧状切刃部の周辺では、該円弧状切刃部から離れるに従い上記着座面とは反対側に向かうように傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の切削インサート。
  8. (削除)
  9. 上記円弧状切刃部は、該円弧状切刃部に連なる上記逃げ面に対向する方向から見た側面視において、上記内周切刃部側に向かうに従い上記着座面から離れた後に該着座面側に向かう凸曲線状に形成されていて、該着座面に対して最も突出した最凸点を有しており、
    この最凸点よりも上記内周切刃部側に、上記第2の切刃部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の切削インサート。
  10. 上記第1の切刃部と第2の切刃部とは、上記第1の切刃部から第2の切刃部に向けて曲率半径が大きくなってこれら第1の切刃部と第2の切刃部とに接する凸曲線状の繋ぎ部を介して連なっていることを特徴とする請求項1から請求項7、および請求項9のうちいずれか一項に記載の切削インサート。
  11. 軸線回りに回転されるエンドミル本体の先端部に形成されたインサート取付座に、請求項1から請求項7、請求項9、および請求項10のうちいずれか一項に記載の切削インサートが着脱可能に取り付けられた刃先交換式ボールエンドミルであって、
    上記切刃の上記円弧状切刃部は、上記軸線回りの回転軌跡が該軸線上に中心を有する球面上に配置させられ、
    上記切刃の内周切刃部は、上記すくい面に対向する方向から見た平面視では上記円弧状切刃部の先端から上記エンドミル本体の内周側に向かうに従い上記軸線を越えて後端側に向かうように延びるとともに、上記軸線方向先端側から見た正面視では該軸線と上記円弧状切刃部の先端とを結ぶ直線よりもエンドミル回転方向側に位置していることを特徴とする刃先交換式ボールエンドミル。
  12. 上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記円弧状切刃部の先端と、この円弧状切刃部の先端とは反対側の上記内周切刃部の後端とを結ぶ直線が、上記軸線に垂直な平面に対して、30°~70°の範囲内の傾斜角度で上記エンドミル本体の内周側に向かうに従い後端側に向かうように延びていることを特徴とする請求項11に記載の刃先交換式ボールエンドミル。
  13. 上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記軸線と上記円弧状切刃部の先端とは反対側の上記内周切刃部の後端との該軸線に垂直な方向における間隔よりも、上記円弧状切刃部の先端と上記軸線との該軸線に垂直な方向における間隔が小さいことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の刃先交換式ボールエンドミル。
  14. 上記すくい面に対向する方向から見た平面視において、上記軸線と上記円弧状切刃部の先端とは反対側の上記内周切刃部の後端との該軸線に垂直な方向における間隔が0.23mm以上で1.25mm以下の範囲内であるとともに、上記円弧状切刃部の先端と上記軸線との該軸線に垂直な方向における間隔が0.0mmよりも大きく0.80mm以下の範囲内であることを特徴とする請求項13に記載の刃先交換式ボールエンドミル。
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