JP7030487B2 - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの電流遮断方法 - Google Patents
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Description
(1)電力が供給される電力供給線の入出力電流に基づき、漏電電流を検出する漏電検出部。
(2)漏電検出部が検出した漏電電流に基づき、電流の遮断を行う判断を行う制御部。
(3)前記制御部により、電流の遮断を行うと判断された場合に、電流を遮断する開閉部。
(4)前記開閉部を介し、電源系統に接続された燃料電池部。
(5)外部から商用電源が供給される配電盤。
(6)前記制御部には、前記開閉部による電流遮断後も前記配電盤から電源電圧の供給が行われる。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1~3を参照して本実施形態の一例としての燃料電池システム1について説明する。
本燃料電池システム1は、漏電検出部2、制御部3、開閉部4、燃料電池部5、警報部6を有する。燃料電池システム1は、外部に設置された温水器11に接続される。温水器11は、燃料電池部5の発電時の熱により加熱された水が蓄えられる。燃料電池システム1は、配電盤9に接続される。
差分電流値a1
復帰コマンドb1
開路を指示する信号c1x(開閉器41aに対する信号)
閉路を指示する信号c1y(開閉器41aに対する信号)
開路を指示する信号c2x(開閉器41bに対する信号)
閉路を指示する信号c2y(開閉器41bに対する信号)
開閉器41aを開路状態、閉路状態とした日時d1
開閉器41bを開路状態、閉路状態とした日時d2
警報信号e1
漏電検出部2は、電流トランスおよびアナログディジタル変換器により構成される。漏電検出部2の電流トランスは、配電盤9を電気的に接続する電力供給線8に配置される。
開閉部4は、開閉器41a、開閉器41bにより構成される。開閉器41aは、コンタクタ、リレーまたはパワーエレクトロニクス半導体素子のような開閉素子により構成される。開閉器41aは、一方が燃料電池部5の発電部51に、他方が配電盤9を結ぶ電力供給線8に接続される。開閉器41aは、燃料電池部5の発電部51と配電盤9の間を、電気的に導通または遮断する。開閉器41aは、制御部3から出力された開路を指示する信号c1x、閉路を指示する信号c1yが入力される。開閉器41aは、制御部3により遮断または導通を制御され、開路状態または閉路状態となる。
制御部3は、マイクロコンピュータおよび周辺回路により構成される。制御部3は、入力側が漏電検出部2に、出力側が開閉部4、燃料電池部5、警報部6に接続される。図2に示すように制御部3は電源部31、入力部32、受信部33、指示部34、記憶部35、警報出力部36、演算部37、出力部38を有する。
差分電流値a1
復帰コマンドb1
開路を指示する信号c1x
閉路を指示する信号c1y
また、指示部34は、演算部37に制御され、開閉器41bに対し以下の信号を出力する。
開路を指示する信号c2x
閉路を指示する信号c2y
開閉器41aを開路状態、閉路状態とした日時d1
開閉器41bを開路状態、閉路状態とした日時d2
記憶部35は、演算部37により、データの記憶、読出しが制御される。
e1.警報信号
演算部37は、入力部32を介し漏電検出部2から以下の信号を受信する。
差分電流値a1
演算部37は、受信部33を介し、外部の伝送線から電文にて入力される以下の信号を受信する。
復帰コマンドb1
演算部37は、差分電流値a1が、予め設定された電流値s1より大きいと判断した場合、指示部34を介し、開閉器41aに対し以下の信号を出力する。
開路を指示する信号c1x
演算部37は、受信部33を介し、復帰コマンドb1が外部の伝送線から入力された場合、指示部34を介し、開閉器41aに対し以下の信号を出力する。
閉路を指示する信号c1y
開路を指示する信号c2x
演算部37は、受信部33を介し、復帰コマンドb1が外部の伝送線から入力された場合、指示部34を介し、開閉器41bに対し以下の信号を出力する。
閉路を指示する信号c2y
演算部37は、記憶部35に以下のデータを記憶させる。また、演算部37は、記憶部35から以下のデータを読み出す。
開閉器41aを開路状態、閉路状態とした日時d1
開閉器41bを開路状態、閉路状態とした日時d2
演算部37は、警報出力部36を介し警報部6に以下の信号を出力する。
警報信号e1
演算部37は、出力部38を介し燃料電池部5の発電周辺部55の各部を制御する信号を出力する。
演算部37は、入力部32を介し漏電検出部2から受信した差分電流値a1が、予め設定された電流値s1より大きいかの判断を行う。演算部37は、差分電流値a1が、予め設定された電流値s1より大きいと判断した場合、指示部34を介し、開閉器41aに開路を指示する信号c1xを、開閉器41bに開路を指示する信号c2xを出力する。予め設定された電流値s1は、配電盤9のブレーカー91aが遮断を行う漏電電流より小さい電流値であることが望ましい。
燃料電池部5は、発電部51、発電周辺部55により構成される。発電部51は、開閉器41aを介し、発電部51にて発電された電力を出力する。発電周辺部55は、開閉器41bを介し、燃料電池部5の発電周辺部55が動作するための電源用の電力の供給を受け、発電部51を制御する。
警報部6は、液晶等の表示器、警報ランプまたはスピーカにより構成される。警報部6は、制御部3により、電流の遮断を行うと判断された時に、エラーコード、警告灯の点灯、または音声にて警報を出力する。警報部6は、燃料電池システム1に配置されていてもよいが、温水器11に配置されるようにしてもよい。
スイッチ7は、コンタクタまたはパワーエレクトロニクス半導体素子のような開閉素子により構成された開閉器である。スイッチ7は、一方が燃料電池システム1の内部に接続され、作業者により操作されることにより開路状態または閉路状態となる。スイッチ7が、作業者により操作されることにより、燃料電池システム1は、配電盤9と電気的に導通または非導通となる。
(温水器11)
温水器11は、加熱された水を蓄えるタンクにより構成される。温水器11は、燃料電池システム1に隣接して一般家庭等に設置される。温水器11は、燃料電池部5の発電時の熱により加熱された水を蓄える。温水器11に蓄えられた加熱された水は、作業者により風呂の湯等に使用される。
配電盤9は、外部から供給された商用電源を、家庭等の内部に配電するための配電部材である。配電盤9は一般家庭等の受電端である台所等に設置される。配電盤9は、ブレーカー91a、91b、91c、91d、91eを有する。ブレーカー91a、91b、91c、91d、91eは、ブスバー92を介し相互に電気的に接続される。ブレーカー91a、91b、91c、91d、91eは、漏電または過電流を検出し開路状態となる。
次に、本実施形態の燃料電池システム1の作用を、図1~図4に基づき説明する。
演算部37は、入力部32を介し、漏電検出部2から差分電流値a1を受信する。漏電検出部2は、燃料電池システム1と配電盤9を電気的に接続する電力供給線8に流れる入出力電流の差分電流を検出し、差分電流の電流値をディジタル値に変換し、差分電流値として制御部3に送信している。差分電流値a1は常時、漏電検出部2から制御部3の入力部32に送信される。
演算部37は、入力部32を介し漏電検出部2から受信した差分電流値a1が、予め設定された電流値s1より大きいかの判断を行う。差分電流値a1が大きい場合、漏電電流が大きいと考えられる。
ステップS02にて差分電流値a1が、予め設定された電流値s1より大きいと判断された場合、演算部37は、指示部34を介し開路を指示する信号c1xを出力し、開閉器41aに開路を指示する。開路を指示する信号c1xが入力された開閉器41aは、開路状態となる。これにより燃料電池部5の発電部51と配電盤9との間は、電気的に非導通状態となり、燃料電池部5の発電部51にて発電された電流の配電盤9への供給が遮断される。
次に演算部37は、指示部34を介し開路を指示する信号c2xを出力し、開閉器41bに開路を指示する。開路を指示する信号c2xが入力された開閉器41bは、開路状態となる。これにより燃料電池部5の発電周辺部55と配電盤9との間は、電気的に非導通状態となり、配電盤9から燃料電池部5の発電周辺部55への電流の供給が遮断される。
次に演算部37は、警報出力部36を介し警報部6に警報信号e1を出力する。警報信号e1は、差分電流値a1が、予め設定された電流値s1より大きく、演算部37が燃料電池システム1内に漏電があると判断したことを示す信号である。
次に演算部37は、記憶部35に、開閉器41aを開路状態、閉路状態とした日時d1、開閉器41bを開路状態、閉路状態とした日時d2のデータを記憶させる。これらのデータd1、d2は、蓄積して記憶される。また、データd1、d2は、ネット回線または専用回線を利用して読み出される。または、データd1、d2は、警報部6に表示される。
次に演算部37は、受信部33を介し復帰コマンドb1を受信したかの判断を行う。復帰コマンドb1は、開閉器41aおよび開閉器41bの閉路を指示するコマンドである。作業者により燃料電池システム1の漏電が除去された後に、復帰コマンドb1は、ハンディターミナル等の装置から外部の伝送線を介し電文にて入力される。
ステップS07にて復帰コマンドb1を受信したと判断された場合、演算部37は、指示部34を介し閉路を指示する信号c1yを出力し、開閉器41aに閉路を指示する。閉路を指示する信号c1yが入力された開閉器41aは、閉路状態となる。これにより燃料電池部5の発電部51と配電盤9との間は、電気的に導通状態となり、燃料電池部5の発電部51にて発電された電流の配電盤9への供給が行われる。
次に演算部37は、指示部34を介し閉路を指示する信号c2yを出力し、開閉器41bに閉路を指示する。閉路を指示する信号c2yが入力された開閉器41bは、閉路状態となる。これにより燃料電池部5の発電周辺部55と配電盤9との間は、電気的に導通状態となり、配電盤9から燃料電池部5の発電周辺部55への電流の供給が行われる。演算部37は、ステップS09にかかる処理の後、一連のプログラムを終了する。
(1)本実施形態によれば、燃料電池システム1は、他の電源に接続された電力供給線8の入出力電流に基づき、漏電電流を検出する漏電検出部2と、漏電検出部2が検出した漏電電流に基づき、電流の遮断を行う判断を行う制御部3と、制御部3により、電流の遮断を行うと判断された場合に、電流を遮断する開閉部4と、開閉部4を介し、電力供給線8に接続された燃料電池部5と、を備えるので、電力供給線8に接続された負荷または電力供給側へ、燃料電池システム1の漏電、過電流に起因する電気的な障害が波及する恐れを軽減することができる。
変形例を含めた実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。以下は、その一例である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、電力供給線に接続された負荷または電力供給側へ、燃料電池システムの漏電、過電流に起因する電気的な障害が波及する恐れを軽減することができる。
Claims (7)
- 電力が供給される電力供給線の入出力電流に基づき、漏電電流を検出する漏電検出部と、
漏電検出部が検出した漏電電流に基づき、電流の遮断を行う判断を行う制御部と、
前記制御部により、電流の遮断を行うと判断された場合に、電流を遮断する開閉部と、
前記開閉部を介し、前記電力供給線に接続された燃料電池部と、
前記燃料電池部及び前記制御部に接続される配電盤と、を有し、
前記制御部には、前記開閉部による電流遮断後も前記配電盤から電源電圧の供給が行われる燃料電池システム。 - 前記燃料電池システムは、ブレーカーを介して電源系統に接続されており、
前記制御部により、電流の遮断を行うと判断される漏電電流は、前記ブレーカーが電流の遮断を行う、漏電電流より小さい電流である、
請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記開閉部は、燃料電池部の発電部からの出力電流、燃料電池部の発電周辺部への供給電流のうち、少なくとも一方を遮断する、
請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。 - 前記制御部により、電流の遮断を行うと判断された時に警報を出力する警報部を有する、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 復帰コマンドが前記制御部に入力された場合、前記制御部は、前記開閉部を導通状態とする、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 前記開閉部が遮断された日時、導通状態とされた日時を累積して記憶する記憶部を有する、
請求項5に記載の燃料電池システム。 - 電力が供給される電力供給線の入出力電流に基づき、漏電検出部で漏電電流を検出するステップと、
前記漏電電流に基づき、制御部で電流遮断の判断を行うステップと、
電流遮断を行うと判断された場合に燃料電池部への電流を遮断するステップと、
前記燃料電池部への電流遮断後も前記制御部への電源電圧の供給を、前記燃料電池部及び前記制御部に接続される配電盤から行うステップと、
を有する燃料電池システムの電流遮断方法。
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