JP2020057536A - 開閉器、及び開閉器の試験方法 - Google Patents

開閉器、及び開閉器の試験方法 Download PDF

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Abstract

【課題】動作試験を行って遮断してから元の状態に復帰するまでの間において、遮断による負荷への影響を低減すること。【解決手段】開閉器2は、引き外し部24と、処理部22と、を備える。引き外し部24は、電源と負荷とを繋ぐ電路L1に電気的に接続される接点C1を閉状態から開状態へ機械的に移行させる引き外し動作を行う。処理部22は、引き外し動作を含む電路L1を遮断する遮断動作を行うトリガを受け付けると、電源と負荷との間を、接点C1を介さないバイパス経路L2で繋いだ状態で、動作試験を実行する。動作試験は、遮断動作の少なくとも一部の動作を試験する処理である。【選択図】図1

Description

本開示は、一般に開閉器、及び開閉器の試験方法に関する。より詳細には、本開示は、電源と負荷とを繋ぐ電路を遮断する開閉器、及び開閉器の試験方法に関する。
特許文献1には、漏電遮断器が開示されている。この漏電遮断器は、漏電検出対象の交流電路を1次巻線とする零相変流器と、この零相変流器の二次出力に基づいて交流電路の漏電の有無を判定する漏電検出部と、を備えている。また、この漏電遮断器は、零相変流器に巻き回されたテスト巻線に、テストスイッチが押下されたときに漏電動作テストのための模擬漏電電流を供給するテスト装置を備えている。
特開2015−032420号公報
特許文献1に記載の漏電遮断器(開閉器)では、漏電遮断器の漏電動作(遮断動作)をテストした場合、漏電遮断器に電気的に接続された電路が遮断される。このため、動作試験を行って電路を遮断してから漏電遮断器が元の状態に復帰するまで、この電路に接続された負荷を一時的に使用することができなくなる等、負荷が電路の遮断による影響を受けやすい、という問題があった。
本開示は、動作試験を行って電路を遮断してから元の状態に復帰するまでの間において、電路の遮断による負荷への影響を低減することのできる開閉器、及び開閉器の試験方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る開閉器は、引き外し部と、処理部と、を備える。前記引き外し部は、電源と負荷とを繋ぐ電路に電気的に接続される接点を閉状態から開状態へ機械的に移行させる引き外し動作を行う。前記処理部は、前記引き外し動作を含む前記電路を遮断する遮断動作を行うトリガを受け付けると、前記電源と前記負荷との間を、前記接点を介さないバイパス経路で繋いだ状態で、動作試験を実行する。前記動作試験は、前記遮断動作の少なくとも一部の動作を試験する。
本開示の一態様に係る開閉器の試験方法は、引き外し部を備えた開閉器の試験方法である。前記引き外し部は、電源と負荷とを繋ぐ電路に電気的に接続される接点を閉状態から開状態へ機械的に移行させる引き外し動作を行う。この試験方法は、前記引き外し動作を含む前記電路を遮断する遮断動作を行うトリガを受け付けると、前記電源と前記負荷との間を、前記接点を介さないバイパス経路で繋いだ状態で、動作試験を行う。前記動作試験は、前記遮断動作の少なくとも一部の動作を試験する。
本開示は、動作試験を行って電路を遮断してから元の状態に復帰するまでの間において、電路の遮断による負荷への影響を低減することができる、という利点がある。
図1Aは、本開示の一実施形態に係る開閉器(第1開閉器)の概略構成を示す説明図である。図1Bは、同上の開閉器(第2開閉器)の概略構成を示す説明図である。 図2は、同上の開閉器が用いられる分電盤の概略構成を示す説明図である。 図3は、同上の開閉器の動作を説明するためのフローチャートである。 図4Aは、本開示の一実施形態の第1変形例に係る開閉器(第1開閉器)の概略構成を示す説明図である。図4Bは、同上の開閉器(第2開閉器)の概略構成を示す説明図である。 図5は、本開示の一実施形態の第2変形例に係る開閉器が用いられる分電盤の概略構成を示す説明図である。
(1)概要
本実施形態の開閉器2は、図1A〜図2に示すように、電源P1と負荷B1とを繋ぐ電路L1を遮断する機能を有している。本開示でいう「電源」は、系統電源(商用電源)であるが、例えば太陽光発電装置又は蓄電池などの分散型電源であってもよい。本実施形態では、開閉器2は、分電盤1に設けられる主幹ブレーカである。開閉器2は、図1A及び図1Bに示すように、引き外し部24と、処理部22と、を備えている。
引き外し部24は、電源と負荷B1とを繋ぐ電路L1に電気的に接続される接点C1を、閉状態から開状態へ機械的に移行させる引き外し動作を行う。引き外し動作は、開閉器2に備え付けのハンドルを操作した場合、及び電路L1が正常状態とは異なる異常状態となった場合に行われ得る。本実施形態では、異常状態は、漏電が発生した状態と、中性線L13が欠相した状態と、を含み得る。前者の状態は、例えば電路L1に電気的に接続されている負荷B1が故障若しくは短絡した場合、又は絶縁体が劣化した場合などに生じ得る。後者の状態は、分電盤1への配電方式が単相三線式であって、例えば中性線L13が劣化により断線した場合、又は中性線L13の結線が不良であった場合などに生じ得る。このような異常状態が発生した場合に、引き外し部24により引き外し動作が行われることで、電路L1が遮断され、電路L1に電気的に接続された負荷B1が保護される。
処理部22は、引き外し動作を含む電路L1を遮断する遮断動作を行うトリガを受け付けると、電源P1と負荷B1との間を、接点C1を介さないバイパス経路L2で繋いだ状態で、動作試験を実行する。動作試験は、遮断動作の少なくとも一部の動作を試験する。本開示でいう「トリガ」は、開閉器2に備え付けの試験用釦20が作業者により押されることである。また、本実施形態では、処理部22は、電源P1と負荷B1との間を、予めバイパス経路L2で繋いだ状態で、動作試験を実行する。つまり、本実施形態では、処理部22が、電源P1と負荷B1との間を電路L1で繋ぐ状態からバイパス経路L2で繋ぐ状態に切り替えているわけではない。もちろん、後述する「(4.1)第1変形例」で説明するように、処理部22が、電源P1と負荷B1との間を電路L1で繋ぐ状態からバイパス経路L2で繋ぐ状態に切り替えてもよい。
上述のように、本実施形態では、電源P1と負荷B1との間を、接点C1を介さないバイパス経路L2で繋いだ状態で動作試験が行われる。このため、本実施形態では、接点C1が開いて電路L1が遮断されても、バイパス経路L2を介して電源P1から負荷B1への電力供給を続けることが可能である。したがって、本実施形態では、動作試験を行って電路L1を遮断してから元の状態に復帰するまでの間において、電路L1の遮断による負荷B1への影響を低減することができるという利点がある。
(2)詳細
以下、本実施形態の開閉器2について図1A〜図2を用いて詳細に説明する。以下の説明では、特に断りがない限り、図2の上下左右を分電盤1の上下左右と規定する。
(2.1)分電盤
まず、分電盤1について図2を用いて説明する。分電盤1は、図2に示すように、開閉器(主幹ブレーカ)2と、複数の分岐ブレーカ3と、計測アダプタ4と、検知部5と、これらを収容するキャビネット10と、を備えている。本実施形態では、分電盤1は、一例として戸建住宅に設置される場合を例示するが、この例に限らない。つまり、分電盤1は、設置可能な施設であれば、例えば集合住宅の各住戸、事務所、店舗、工場、及び病院等の施設に設置されてもよい。
開閉器2は、キャビネット10の内部に配置されている。開閉器2は、一次側端子201と、二次側端子202とを備えている。本実施形態の分電盤1では配電方式として単相三線式を想定しているので、開閉器2の一次側端子201には、電源P1(系統電源(商用電源))の単相三線式の引き込み線が電気的に接続される。また、開閉器2の二次側端子202には、第1電圧極(L1相)の導電バー、第2電圧極(L2相)の導電バー、及び中性極(N相)の導電バーが接続されている。
複数の分岐ブレーカ3は、中性極の導電バーの上側と下側とに分かれて、それぞれ複数個ずつ左右方向に並ぶように配置されている。各分岐ブレーカ3は、一対の一次側端子と、一対の二次側端子とを備えている。分岐ブレーカ3には100V用と200V用がある。100V用の分岐ブレーカ3が備える一対の一次側端子は、第1電圧極の導電バー及び第2電圧極の導電バーのうちの一方と、中性極の導電バーとにそれぞれ電気的に接続される。200V用の分岐ブレーカ3が備える一対の一次側端子は、第1電圧極の導電バーと、第2電圧極の導電バーとにそれぞれ電気的に接続される。また、分岐ブレーカ3の二次側端子には、対応する配線が電気的に接続される。各分岐ブレーカ3の二次側端子に接続された配線には、例えば照明器具や空調機器、テレビ受像器、給湯設備等の機器、又は壁スイッチ等の配線器具が負荷B1として1つ以上接続される。
検知部5は、複数の分岐ブレーカ3の各々に接続された負荷B1に流れる電流を検知するように構成されている。検知部5は、例えば、基板と、複数のコイル51と、を有している。基板は、左右方向に長い板状である。基板には、複数の孔が形成されている。複数の孔には、導電バーから延びて分岐ブレーカ3の一次側端子に接続される端子がそれぞれ挿入される。コイル51は、例えばロゴスキコイルであり、基板の孔の周りに形成されている。本実施形態では、検知部5は、複数のコイル51の各々に誘起される電流を計測することにより、複数の分岐ブレーカ3の各々に接続された負荷B1を流れる電流を検知する。
計測アダプタ4は、キャビネット10の内部に配置されている。計測アダプタ4は、分電盤1内の開閉器2及び分岐ブレーカ3の少なくとも一方を通過する電力を計測する計測機能、及びキャビネット10の外部に配置された機器と通信する通信機能を有している。
より詳しくは、本実施形態の計測アダプタ4は、開閉器2に流れる電流を計測する主幹検知部及び検知部5と、電気的に接続されている。ここに、主幹検知部は、例えばカレントトランス(CT)からなる電流センサを備えている。そして、計測アダプタ4は、検知部5及び主幹検知部が計測した電流の値のそれぞれを電力値に変換する機能(計測機能)を有している。
また、計測アダプタ4は、HEMS(Home Energy Management System)に対応する機器(以下、HEMS対応機器という)の制御を行うように構成されたコントローラとの間で通信する機能(通信機能)を有している。コントローラは、キャビネット10の外部に配置された機器である。ここに、HEMS対応機器は、例えばスマートメータ、太陽光発電装置、蓄電装置、燃料電池、電気自動車、エアコン、照明器具、給湯装置、冷蔵庫、又はテレビ受像機等を含む。なお、HEMS対応機器は、これらの機器に限定されない。
計測アダプタ4とコントローラとの間の通信方式は、例えば920MHz帯の特定小電力無線局(免許を要しない無線局)、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に準拠した、電波を媒体とした無線通信であってもよい。また、計測アダプタ4とコントローラとの間の通信方式は、有線LAN(Local Area Network)等の通信規格に準拠した有線通信であってもよい。また、計測アダプタ4とコントローラとの間の通信における通信プロトコルは、例えばEthernet(登録商標)、ECHONET Lite(登録商標)等を用いてもよい。
本実施形態の分電盤1では、計測アダプタ4は、検知部5が計測した複数の負荷B1の各々の電流値を検知部5から受け取る。さらに、計測アダプタ4は、主幹検知部が計測した電流値を主幹検知部から受け取る。計測アダプタ4は、検知部5及び主幹検知部が計測した電流値のそれぞれを電力値(瞬時電力値)に変換する。計測アダプタ4は、収集した瞬時電力のデータを所定時間に亘って積算した電力量のデータを演算する機能を有している。したがって、計測アダプタ4と通信するコントローラは、複数の負荷B1の各々での瞬時電力や電力量に基づいてHEMS対応機器を制御することができる。
また、計測アダプタ4は、太陽光発電装置、蓄電装置、及び電気自動車に電気的に接続される電力変換装置(パワーコンディショナ)のうちの少なくとも1つとの間で通信する機能(通信機能)を有している。なお、電力変換装置は、分電盤1から電気自動車への単方向充電を行うための電力変換の他、双方向に電力変換を行うことで電気自動車の蓄電池の充電と放電との両方に用いられる構成であってもよい。計測アダプタ4と太陽光発電装置、蓄電装置、及び電力変換装置との間の通信方式は、例えばRS−485等の通信規格に準拠した有線通信である。
(2.2)開閉器
次に、開閉器2について図1A及び図1Bを用いて説明する。開閉器2は、図1A及び図1Bに示すように、試験用釦20(図2参照)と、伝達回路21と、処理部22と、駆動回路23と、引き外し部24と、通信部25と、電源回路26と、を備えている。また、開閉器2は、処理部22と駆動回路23との間の電路を開閉するスイッチSW0を備えている。スイッチSW0は、a接点(常開接点)であって、例えばサイリスタ等の半導体素子である。
開閉器2は、漏電が発生すると電路L1を遮断させる機能(第1機能)を有する場合、図1Aに示すように、零相変流器(センサ)27と、スイッチSW1と、抵抗器R0と、をさらに備えている。また、開閉器2は、中性線L13の欠相が発生すると電路L1を遮断させる機能(第2機能)を有する場合、図1Bに示すように、リード線28と、分圧回路29と、をさらに備えている。
以下の説明では、図1Aに示す開閉器2と図1Bに示す開閉器2とを区別する場合、第1機能を有する開閉器2を「第1開閉器2A」、第2機能を有する開閉器2を「第2開閉器2B」という。
伝達回路21は、アナログ回路(Analog Front End)であって、アンプと、フィルタと、A/Dコンバータと、を有している。アンプは、伝達回路21に入力されたアナログ信号(電圧信号)を増幅する。フィルタは、伝達回路21に入力されたアナログ信号に含まれるノイズ成分を除去する。A/Dコンバータは、伝達回路21に入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換し、変換したディジタル信号を処理部22へ出力する。
処理部22は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが処理部22として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
処理部22は、電路L1の状態が異常状態となった場合に引き外し部24に引き外し動作を行わせる遮断処理を実行する機能を有している。また、処理部22は、試験用釦20が押された場合に、電源P1と負荷B1との間を、接点C1を介さないバイパス経路L2で繋いだ状態で、引き外し部24に引き外し動作を行わせる動作試験を実行する機能を有している。処理部22は、遮断処理及び動作試験のいずれを実行する場合においても、伝達回路21の出力するディジタル信号を監視している。
遮断処理及び動作試験の各々において、処理部22は、伝達回路21の出力するディジタル信号の信号値(電圧値)が閾値を上回る(以下、「第1条件を満たす」という)と、スイッチSW0をオフからオンに切り替えることにより、駆動回路23を動作させる。そして、駆動回路23が動作することにより、引き外し部24が駆動し、引き外し動作が実行される。
本実施形態では、処理部22は、例えば試験用釦20が押されたか否かを監視し、第1条件を満たし、かつ、試験用釦20が押されていれば(以下、「第2条件を満たす」という)、動作試験を実行する。つまり、処理部22は、第1条件を満たしていても、第2条件を満たしていない場合、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2に繋がっているか否かを判定せずに、引き外し部24に引き外し動作を行わせる。一方、処理部22は、第1条件及び第2条件の両方を満たしている場合、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2に繋がっているか否かを判定し、繋がっていれば引き外し部24に引き外し動作を行わせる。遮断処理については、後述する「(3.1)遮断処理」にて詳細に説明する。また、動作試験については、後述する「(3.2)動作試験」にて詳細に説明する。
駆動回路23は、コイルを含む電磁石装置を有している。駆動回路23は、スイッチSW0がオフからオンに切り替わった際に、コイルに電流が流れるように構成されている。そして、駆動回路23は、コイルに電流が流れることで電磁石装置が発生する吸引力により、引き外し部24のラッチ部材(後述する)を動かすように構成されている。
引き外し部24は、接点C1を開閉する開閉機構と、接点C1が閉状態を維持するように開閉機構を機械的に制御するラッチ部材と、を有している。開閉機構は、接点C1が閉状態から開状態へ向かう向きに、接点C1を付勢している。引き外し部24は、駆動回路23によりラッチ部材を動かされ、ラッチ部材による開閉機構のラッチ状態を解除されると、開閉機構により接点C1が閉状態から開状態へと切り替えられ、電路L1を遮断する。また、引き外し部24は、作業者が開閉器2に備え付けのハンドルを操作した場合にも、ラッチ部材を動かされ、開閉機構により接点C1が閉状態から開状態へと切り替えられて電路L1を遮断する。なお、接点C1が開状態にある場合に、作業者が開閉器2に備え付けのハンドルを操作(上記の操作とは逆の操作)することで、開閉機構は元の状態(つまり、ラッチ部材により接点C1が閉状態を維持するようにラッチされる状態)へ復帰する。
通信部25は、計測アダプタ4と通信する機能を有している。通信部25と計測アダプタ4との通信方式は、例えば有線LAN(Local Area Network)等の通信規格に準拠した有線通信である。通信部25は、計測アダプタ4と通信することにより、計測アダプタ4が有する情報(例えば、電力値など)を取得する。また、通信部25は、計測アダプタ4を中継器としてコントローラと通信することにより、コントローラが有する情報(例えば、HEMS対応機器の使用状況など)を取得する。
電源回路26は、伝達回路21、処理部22、駆動回路23、及び通信部25に対して動作電力を供給する。電源回路26は、例えばAC/DCコンバータ等の適宜の回路により、開閉器2に電気的に接続されている引き込み線を介して電源P1から供給される電力を所定の電力に変換することで、動作電力を生成する。
第1開閉器2Aでは、零相変流器27が電路L1に設けられている。本実施形態では、第1電圧極に電気的に接続される第1電圧線L11、第2電圧極に電気的に接続される第2電圧線L12、及び中性極に電気的に接続される中性線L13のうち、第2電圧線L12及び中性線L13が零相変流器27を貫通している。零相変流器27に巻かれた二次巻線の両端は、伝達回路21の一対の入力端に電気的に接続されている。したがって、零相変流器27の二次巻線に誘導された電圧が、アナログ信号として伝達回路21に入力される。
また、第1開閉器2Aでは、第2電圧線L12と中性線L13とが、スイッチSW1及び抵抗器R0の直列回路を介して電気的に接続されている。スイッチSW1は、a接点(常開接点)であって、作業者が試験用釦20を押すことによりオフからオンへと切り替わるように構成されている。
第2開閉器2Bでは、中性線L13に電気的に接続されたリード線28の一端が、伝達回路21の一対の入力端のうちの第1端に電気的に接続されている。また、第1電圧線L11と第2電圧線L12との間に、抵抗器R1,R2の直列回路からなる分圧回路29が電気的に接続されている。抵抗器R1の抵抗値と、抵抗器R2の抵抗値とは、同じである。抵抗器R1,R2の接続点は、スイッチSW2を介して伝達回路21の一対の入力端のうちの第2端に電気的に接続されている。
スイッチSW2は、c接点であって、抵抗器R1,R2の接続点と伝達回路21の入力端(第2端)とを繋ぐ第1状態と、処理部22に電気的に接続された電線L4と伝達回路21の入力端(第2端)とを繋ぐ第2状態と、をとり得る。スイッチSW2は、電路L1が正常状態にある場合、第1状態である。また、スイッチSW2は、試験用釦20を押された場合、処理部22に制御されることにより、第1状態から第2状態に切り替わる。
本実施形態では、電源P1と負荷B1との間には、予備ブレーカD1が開閉器2と並列に電気的に接続されている。予備ブレーカD1は、例えば主幹ブレーカである。予備ブレーカD1の一次側端子は、開閉器2の一次側端子201に電気的に接続されている。また、予備ブレーカD1の二次側端子は、開閉器2の二次側端子202に電気的に接続されている。予備ブレーカD1は、例えば作業者が予備ブレーカD1に備え付けのハンドルを操作することにより、予備ブレーカD1を通る予備電路L2を導通させる導通状態と、予備電路L2を遮断させる遮断状態と、を切り替えるように構成されている。予備電路L2は、電路L1とは異なり、開閉器2の接点C1を介さずに、電源P1と負荷B1との間を繋ぐ。つまり、予備電路L2は、接点C1を介さないバイパス経路L2である。以下、特に断りの無い限り、「予備電路」を「バイパス経路」という。本実施形態では、電路L1及び予備電路(バイパス経路)L2は、同一の電源P1に電気的に接続されている。
本実施形態では、後述する「(3.2)動作試験」で述べるように、予備ブレーカD1は、動作試験を行う場合に用いられる。したがって、予備ブレーカD1は、動作試験を行わない場合においては遮断状態にある。
(3)動作
以下、本実施形態の開閉器2の動作について説明する。本実施形態では、上述のように開閉器2は第1開閉器2A又は第2開閉器2Bであるので、以下では第1開閉器2A及び第2開閉器2Bの各々の動作について説明する。
(3.1)遮断処理
まず、第1開閉器2Aにおける処理部22の遮断処理について図1Aを用いて説明する。伝達回路21の一対の入力端には、零相変流器27の二次巻線の誘導電圧が入力される。ここで、電路L1に漏電が発生していない状態では、零相変流器27を貫通する2本の電線(ここでは、第2電圧線L12及び中性線L13)を流れる電流に差が生じないため、零相変流器27の二次巻線には誘導電圧が発生しない。したがって、電路L1に漏電が発生していない状態では、処理部22には閾値を上回る信号値(電圧値)のディジタル信号が入力されないため、処理部22は遮断処理を実行しない。
一方、電路L1の一部にて漏電が発生すると、零相変流器27を貫通する2本の電線を流れる電流に差が生じる。この電流の差分に応じて、零相変流器27の二次巻線に誘導電圧が発生し、誘導電圧がアナログ信号として伝達回路21に入力される。伝達回路21に入力されたアナログ信号は、伝達回路21にて処理された後にディジタル信号に変換され、変換されたディジタル信号が処理部22に入力される。
処理部22は、入力されたディジタル信号の信号値(電圧値)が閾値を上回る(第1条件を満たす)と、試験用釦20が押されているか否か(第2条件を満たすか否か)を判定する。ここでは、試験用釦20が押されていない。したがって、処理部22は、第1条件を満たすが、第2条件を満たさないので、遮断処理を実行する。つまり、処理部22は、スイッチSW0をオフからオンに切り替えることにより、駆動回路23を動作させる。そして、駆動回路23が動作することにより、引き外し部24が駆動し、引き外し動作が実行される。このようにして、第1開閉器2Aでは、電路L1にて漏電が発生すると、引き外し部24により引き外し動作が実行されることで、電路L1が遮断される。
次に、第2開閉器2Bにおける処理部22の遮断処理について図1Bを用いて説明する。伝達回路21の一対の入力端には、抵抗器R1,R2の接続点の電位(つまり、第1電圧極と第2電圧極との中間電位)と、中性線L13の電位との差分の電圧が入力されている。ここで、中性線L13の欠相が発生していない状態では、抵抗器R1,R2の接続点の電位と、中性線L13の電位との差分の電圧(以下、「差分電圧」という)は、殆ど零である。したがって、中性線L13の欠相が発生していない状態では、処理部22には閾値を上回る信号値(電圧値)のディジタル信号が入力されないため、処理部22は遮断処理を実行しない。
一方、中性線L13の欠相が発生すると、中性線L13の電位が不安定になることから、差分電圧が零よりも大きくなる。そして、この差分電圧がアナログ信号として伝達回路21に入力される。伝達回路21に入力されたアナログ信号は、伝達回路21にて処理された後にディジタル信号に変換され、変換されたディジタル信号が処理部22に入力される。
処理部22は、入力されたディジタル信号の信号値(電圧値)が閾値を上回る(第1条件を満たす)と、試験用釦20が押されているか否か(第2条件を満たすか否か)を判定する。ここでは、試験用釦20が押されていない。したがって、処理部22は、第1条件を満たすが、第2条件を満たさないので、遮断処理を実行する。つまり、処理部22は、スイッチSW0をオフからオンに切り替えることにより、駆動回路23を動作させる。そして、駆動回路23が動作することにより、引き外し部24が駆動し、引き外し動作が実行される。このようにして、第2開閉器2Bでは、中性線L13の欠相が発生すると、引き外し部24により引き外し動作が実行されることで、電路L1が遮断される。
(3.2)動作試験
まず、第1開閉器2Aにおける動作試験について図1Aを用いて説明する。まず、作業者は、予備ブレーカD1に備え付けのハンドルを操作することにより、予備ブレーカD1を遮断状態から導通状態に切り替える。これにより、電源P1と負荷B1との間は、バイパス経路L2により繋がれることになる。
次に、作業者が試験用釦20を押すと、直接的又は間接的に試験用釦20に押されることにより、スイッチSW1がオフからオンに切り替わる。これにより、第2電圧線L12から分岐して抵抗器R0に電流が流れることで、零相変流器27を貫通する2本の電線(ここでは、第2電圧線L12及び中性線L13)を流れる電流に差が生じ、差分に応じて零相変流器27の二次巻線に誘導電圧が発生する。つまり、作業者が試験用釦20を押すことで、電路L1の一部に漏電が発生した状態、言い換えれば遮断動作が行われる状態が擬似的に発生する。これにより、処理部22には、閾値を上回る信号値(電圧値)のディジタル信号が入力される。
処理部22は、入力されたディジタル信号の信号値(電圧値)が閾値を上回る(第1条件を満たす)と、試験用釦20が押されているか否か(第2条件を満たすか否か)を判定する。ここでは、試験用釦20が押されている。したがって、処理部22は、第1条件及び第2条件の両方を満たすので、動作試験を実行する。
動作試験においては、処理部22は、まず、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2に繋がっているか否かを判定する。一例として、処理部22は、カレントトランス等によりバイパス経路L2を流れる電流を監視し、バイパス経路L2を流れる電流の電流値が所定の電流値を上回るか否かにより、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2に繋がっているか否かを判定する。そして、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2に繋がっていると判定すると、処理部22は、駆動回路23を駆動する。これにより、引き外し部24による引き外し動作が実行されるので、電路L1が遮断される。電路L1が遮断された状態においては、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2に繋がっているので、電源P1から負荷B1への電力供給が維持される。
次に、第2開閉器2Bにおける作業者による手動の動作試験について図1Bを用いて説明する。まず、作業者は、予備ブレーカD1に備え付けのハンドルを操作することにより、予備ブレーカD1を遮断状態から導通状態に切り替える。これにより、電源P1と負荷B1との間は、バイパス経路L2により繋がれることになる。
次に、作業者が試験用釦20を押すと、直接的又は間接的に試験用釦20に押されることにより、スイッチSW2が第1状態から第2状態に切り替わる。そして、処理部22は、第2状態のスイッチSW2を介して電圧信号を出力することにより、伝達回路21の一対の入力端に零よりも大きい電圧を印加する。つまり、作業者が試験用釦20を押すことで、中性線L13の欠相が発生した状態、言い換えれば遮断動作が行われる状態が擬似的に発生する。これにより、処理部22には、閾値を上回る信号値(電圧値)のディジタル信号が入力される。
処理部22は、入力されたディジタル信号の信号値(電圧値)が閾値を上回る(第1条件を満たす)と、試験用釦20が押されているか否か(第2条件を満たすか否か)を判定する。ここでは、試験用釦20が押されている。したがって、処理部22は、第1条件及び第2条件の両方を満たすので、第1開閉器2Aの場合と同様の動作試験を実行する。
つまり、開閉器2における動作試験は、図3に示すような態様で行われる。すなわち、作業者により試験用釦20が押された場合(S1:Yes)、処理部22は、次に電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2に繋がっているか否かを判定する(S2)。バイパス経路L2が繋がっていると判定した場合(S2:Yes)、処理部22は、駆動回路23を駆動させる。これにより、開閉器2では遮断動作が実行される(S3)。一方、バイパス経路L2が繋がっていないと判定した場合(S2:No)、処理部22は、駆動回路23を駆動させない。このため、開閉器2では遮断動作が実行されない。なお、処理部22は、例えば発光素子による発光などにより、バイパス経路L2が繋がっていない旨を報知してもよい。この態様では、予備ブレーカD1を操作して電源P1と負荷B1との間をバイパス経路L2で繋ぐように、作業者に促すことが可能である。
上述のように、本実施形態では、電源P1と負荷B1との間を、接点C1を介さないバイパス経路L2で繋いだ状態で動作試験が行われる。このため、本実施形態では、接点C1が開いて電路L1が遮断されても、バイパス経路L2を介して電源P1から負荷B1への電力供給を続けることが可能である。したがって、本実施形態では、動作試験を行って電路L1を遮断してから元の状態に復帰するまでの間において、電路L1の遮断による負荷B1への影響を低減することができるという利点がある。
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、開閉器2の動作試験と同様の機能は、開閉器2の試験方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
一態様に係る開閉器2の試験方法は、引き外し部24を備えた開閉器2の試験方法である。引き外し部24は、電源P1と負荷B1とを繋ぐ電路L1に電気的に接続される接点C1を閉状態から開状態へ機械的に移行させる引き外し動作を行う。この試験方法は、引き外し動作を含む電路L1を遮断する遮断動作を行うトリガを受け付けると、電源P1と負荷B1との間を、接点C1を介さないバイパス経路L2で繋いだ状態で、遮断動作の少なくとも一部の動作を試験する。
以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(4.1)第1変形例
第1変形例に係る開閉器2αは、図4A及び図4Bに示すように、予備ブレーカD1を用いずに動作試験を行う点で、上述の実施形態の開閉器2と相違する。また、本変形例の開閉器2αは、電路L1に対して、接点C1と並列に補助接点C2が電気的に接続されている点で、上述の実施形態の開閉器2と相違する。補助接点C2は、a接点(常開接点)であって、処理部22からの信号を受けてオフとオンとを切り替えるように構成されている。そして、本変形例では、補助接点C2を介する経路が、接点C1を介さない経路であるバイパス経路L2に相当する点で、上述の実施形態の開閉器2と相違する。
本変形例では、処理部22は、第1条件及び第2条件の両方を満たすと判定すると、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2に繋がっているか否かを判定せずに、補助接点C2をオフからオンに切り替える。これにより、開閉器2の一次側端子201と二次側端子202との間は、接点C1を介する経路(電路L1)から、補助接点C2を介する経路(バイパス経路L2)に切り替わる。その後、処理部22は、駆動回路23を駆動させることにより、引き外し部24による引き外し動作を行わせる。つまり、本変形例では、処理部22は、所定の条件(ここでは、試験用釦20が押されたこと)を満たすと、電路L1をバイパス経路L2に切り替えて、動作試験を実行する。
上述のように、本変形例では、上述の実施形態と同様に、電源P1と負荷B1との間をバイパス経路L2で繋いだ状態で動作試験を行うことが可能である。また、本変形例では、開閉器2に内蔵された補助接点C2を用いて電路L1とバイパス経路L2とを切り替えることができるので、動作試験を行う際に予備ブレーカD1を用いなくて済む、という利点がある。本変形例は、予備ブレーカD1を設置するスペースが無い場合に、有効である。
(4.2)第2変形例
第2変形例に係る開閉器2βは、図5に示すように、予備ブレーカD1を用いずに動作試験を行う点で、上述の実施形態の開閉器2と相違する。また、本変形例の開閉器2βはが用いられる分電盤1αは、連系ブレーカ31を介してパワーコンディショナE11が電気的に接続されている点で、上述の実施形態の分電盤1と相違する。
本変形例では、分電盤1αは、パワーコンディショナE11を介して太陽電池E12及び蓄電池E13が電気的に接続されている点で、上述の実施形態と相違する。そして、本変形例では、パワーコンディショナE11により系統連系モードから自立運転モードに切り替わった場合、以下のように経路が切り替わる。すなわち、開閉器2βを介した電源P1と負荷B1との間を繋ぐ経路から、連系ブレーカ31を介した太陽電池E12又は蓄電池E13と負荷B1との間を繋ぐ経路へと切り替わる。つまり、本変形例では、連系ブレーカ31を介した経路が、バイパス経路L2に相当する。そして、本変形例では、バイパス経路L2は、電源P1を第1電源P1として、第1電源P1とは異なる第2電源P2(太陽電池E12又は蓄電池E13)に電気的に接続されている。
本変形例では、処理部22は、第1条件及び第2条件の両方を満たすと判定すると、パワーコンディショナE11が自立運転モードであるか否かを判定することにより、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2に繋がっているか否かを判定する。一例として、処理部22は、通信部25及びコントローラを介して、パワーコンディショナE11から自立運転モードに切り替わったことを示す情報を受けた場合、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2で繋がっていると判定する。そして、電源P1と負荷B1との間がバイパス経路L2で繋がっていると判定した場合、処理部22は、駆動回路23を駆動させることにより、引き外し部24による引き外し動作を行わせる。
上述のように、本変形例では、上述の実施形態と同様に、電源P1と負荷B1との間をバイパス経路L2で繋いだ状態で動作試験を行うことが可能である。また、本変形例では、パワーコンディショナE11が自立運転モードであれば、バイパス経路L2が第1電源P1とは異なる第2電源P2に接続されるので、動作試験を行う際に予備ブレーカD1を用いなくて済む、という利点がある。本変形例は、予備ブレーカD1を設置するスペースが無い場合に、有効である。
ところで、本変形例では、処理部22は、第1条件及び第2条件の両方を満たすと判定し、かつ、パワーコンディショナE11が系統連系モードであると判定した場合、パワーコンディショナE11を系統連系モードから自立運転モードに切り替えてもよい。一例として、処理部22は、通信部25及びコントローラを介して、パワーコンディショナE11に上記の指令を与えることが可能である。つまり、本変形例では、処理部22は、所定の条件(ここでは、試験用釦20が押されたこと)を満たすと、パワーコンディショナE11を自立運転モードに切り替えさせることで、電路L1をバイパス経路L2に切り替えて、動作試験を実行してもよい。この態様では、試験用釦20が押された時点でのパワーコンディショナE11の動作モードに依らず、動作試験を行うことが可能である。
(4.3)その他の変形例
本開示における開閉器2は、例えば、処理部22等に、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における開閉器2としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、例えば処理部22における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは開閉器2に必須の構成ではない。つまり、処理部22の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、例えば処理部22の少なくとも一部の機能は、例えば、サーバ装置及びクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
上述の実施形態において、処理部22は、負荷B1を使用していない場合、又は負荷B1を使用しているが負荷B1で消費される電力が小さい場合に、動作試験を行ってもよい。つまり、処理部22は、負荷B1で使用される電力が閾値よりも低い場合、動作試験を実行してもよい。一例として、処理部22は、通信部25を介して計測アダプタ4から主幹検知部で計測された電流値に基づく電力値を取得し、取得した電力値が所定の電力値を下回る場合、動作試験を実行してもよい。また、一例として、処理部22は、通信部25を介して計測アダプタ4から検知部5で計測された電流値に基づく電力値を取得し、所定の負荷B1での電力値が所定の電力値を下回る場合、動作試験を実行してもよい。その他、一例として、処理部22は、通信部25及びコントローラを介して、電力事業者からのDR(Demand Response)を受けた場合、動作試験を実行してもよい。
上述の実施形態において、動作試験の内容は、遮断処理の内容と異なっていてもよい。言い換えれば、電路L1の状態が異常状態となった場合の遮断動作と、作業者が試験用釦20を操作した場合に行われる遮断動作とは、内容が異なっていてもよい。例えば、動作試験では、引き外し部24を動作させなくてもよい。その他、例えば動作試験では、駆動回路23及び引き外し部24の両方を動作させなくてもよい。この場合、作業者が開閉器2に備え付けのハンドルを操作し、開閉器2を元の状態(接点C1が閉じている状態)に復帰させる作業をしなくて済む。
上述の実施形態では、第1開閉器2Aの零相変流器27には、第2電圧線L12及び中性線L13が貫通しているが、第1電圧線L11及び中性線L13が貫通していてもよい。
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様に係る開閉器(2,2α,2β)は、引き外し部(24)と、処理部(22)と、を備える。引き外し部(24)は、電源(P1)と負荷(B1)とを繋ぐ電路(L1)に電気的に接続される接点(C1)を閉状態から開状態へ機械的に移行させる引き外し動作を行う。処理部(22)は、引き外し動作を含む電路(L1)を遮断する遮断動作を行うトリガを受け付けると、電源(P1)と負荷(B1)との間を、接点(C1)を介さないバイパス経路(L2)で繋いだ状態で、動作試験を実行する。動作試験は、遮断動作の少なくとも一部の動作を試験する。
この態様によれば、動作試験を行って電路(L1)を遮断してから元の状態に復帰するまでの間において、電路(L1)の遮断による負荷(B1)への影響を低減することができる、という利点がある。
第2の態様に係る開閉器(2α)では、第1の態様において、電路(L1)及びバイパス経路(L2)は、同一の電源(P1)に電気的に接続されている。
この態様によれば、動作試験を行うために、電源(P1)と別の電源を用意しなくて済む、という利点がある。
第3の態様に係る開閉器(2β)では、第1の態様において、バイパス経路(L2)は、電源(P1)を第1電源(P1)として、第1電源(P1)とは異なる第2電源(P2)に電気的に接続されている。
この態様によれば、動作試験を行うために、第1電源(P1)と電路(L1)とが繋がっている状態から、第1電源(P1)とバイパス経路(L2)とが繋がっている状態に切り替えなくて済む、という利点がある。
第4の態様に係る開閉器(2,2α,2β)では、第1〜第3のいずれかの態様において、処理部(22)は、所定の条件を満たすと、電路(L1)をバイパス経路(L2)に切り替えて、動作試験を実行する。
この態様によれば、作業者が電路(L1)をバイパス経路(L2)に切り替える作業を行う必要がないので、利便性が向上する、という利点がある。
第5の態様に係る開閉器(2,2α,2β)では、第1〜第4のいずれかの態様において、処理部(22)は、負荷(B1)で使用される電力が閾値よりも低い場合、動作試験を実行する。
この態様によれば、負荷(B1)が省電力で動作している状態、又は不使用の状態で動作試験が実行されるので、遮断による負荷(B1)への影響が小さくて済む、という利点がある。
第6の態様に係る開閉器(2,2α,2β)の試験方法は、引き外し部(24)を備えた開閉器(2)の試験方法である。引き外し部(24)は、電源(P1)と負荷(B1)とを繋ぐ電路(L1)に電気的に接続される接点(C1)を閉状態から開状態へ機械的に移行させる引き外し動作を行う。この試験方法は、引き外し動作を含む電路(L1)を遮断する遮断動作を行うトリガを受け付けると、電源(P1)と負荷(B1)との間を、接点(C1)を介さないバイパス経路(L2)で繋いだ状態で、遮断動作の少なくとも一部の動作を試験する。
この態様によれば、動作試験を行って電路(L1)を遮断してから元の状態に復帰するまでの間において、電路(L1)の遮断による負荷(B1)への影響を低減することができる、という利点がある。
第2〜第5の態様に係る構成は、開閉器(2)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
2,2α,2β 開閉器
22 処理部
24 引き外し部
B1 負荷
C1 接点
L1 電路
L2 バイパス経路
P1 電源(第1電源)
P2 第2電源

Claims (6)

  1. 電源と負荷とを繋ぐ電路に電気的に接続される接点を閉状態から開状態へ機械的に移行させる引き外し動作を行う引き外し部と、
    前記引き外し動作を含む前記電路を遮断する遮断動作を行うトリガを受け付けると、前記電源と前記負荷との間を、前記接点を介さないバイパス経路で繋いだ状態で、前記遮断動作の少なくとも一部の動作を試験する動作試験を実行する処理部と、を備える、
    開閉器。
  2. 前記電路及び前記バイパス経路は、同一の電源に電気的に接続されている、
    請求項1記載の開閉器。
  3. 前記バイパス経路は、前記電源を第1電源として、前記第1電源とは異なる第2電源に電気的に接続されている、
    請求項1記載の開閉器。
  4. 前記処理部は、所定の条件を満たすと、前記電路を前記バイパス経路に切り替えて、前記動作試験を実行する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の開閉器。
  5. 前記処理部は、前記負荷で使用される電力が閾値よりも低い場合、前記動作試験を実行する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の開閉器。
  6. 電源と負荷とを繋ぐ電路に電気的に接続される接点を閉状態から開状態へ機械的に移行させる引き外し動作を行う引き外し部、を備えた開閉器の試験方法であって、
    前記引き外し動作を含む前記電路を遮断する遮断動作を行うトリガを受け付けると、前記電源と前記負荷との間を、前記接点を介さないバイパス経路で繋いだ状態で、前記遮断動作の少なくとも一部の動作を試験する、
    開閉器の試験方法。
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