チリペッパーのヒリヒリする辛味の原因である主成分であるカプサイシンは、トウガラシ・ファミリーで見られるアルカロイドである。カプサイシン(8-メチル-N-バニリル-6-ノネンアミド)は、一時的な受容器電位バニロイド1受容体(TRPV1;以前はバニロイド受容体1(VR1)として知られていた)、リガンド依存型の非選択的なカチオンチャンネル高選択的なアゴニストである。TRPV1は、小さな直径の感覚性ニューロン、とりわけ、痛みまたは有害な感覚の検出を専門とするA線維とC線維上で優先的に発現される。TRPV1はカプサイシン、熱、および細胞外の酸性化を含む侵害刺激に応答し、こうした刺激に対する同時暴露を統合する(Caterina M J, Julius D. The vanilloid receptor: a molecular gateway to the pain pathway. Annu Rev Neurosci. 2001. 24:487-517)。
カプサイシンのようなTRPV1アゴニストは様々な設定下の疼痛を減らすことが分かっているが、それらの使用に関連する問題がある。TRPV1発現(カプサイシン感受性)侵害受容器活性化の初期効果は、灼熱感、痛覚過敏、異痛症、および紅斑である。しかしながら、低濃度カプサイシンへの長期暴露、または高濃度カプサイシンあるいは他のTRPV1アゴニストへの単回の曝露後に、小さな直径の感覚軸索は、カプサイシンまたは温度的刺激を含む様々な刺激に対してさほど敏感に反応しなくなる。この長期暴露も疼痛反応の減少を特徴とする。カプサイシンのこうした後期段階効果は頻繁に「減感作」と呼ばれ、様々な疼痛症候群や他の疾患の処置のためのカプサイシン製剤の開発の論理的根拠となっている(Bley, K. R. Recent developments in transient receptor potential vanilloid receptor 1 agonist-based therapies. Expert Opin Investig Drugs. 2004. 13(11): 1445-1456)。
加えて、カプサイシンと他のTRPV1アゴニストは、水溶解性が非常に制限されており、取り扱う場合には特殊な装置を必要とする非常に強力な刺激薬であり、水溶解性に限りがあるため、水溶液として得られる普通薬とは容易に混じり合わない。したがって、実質的に大量のカプサイシンまたは他のTRPV1アゴニストを送達するためには非水性の製剤の使用が必要である。こうした製剤は、最新のプラクティス/手順、とりわけ、外科手術で使用される無菌の水溶液とは合わないことが多い。さらに、刺激を引き起こすカプサイシンの強力な能力により、プロドラッグが所望の活性部位に到達するまでカプサイシンの活性を最小限に抑えるカプサイシンの水溶性のプロドラッグを利用することが望ましい。
したがって、以下のようにTRPV1アゴニストプロドラッグを供給することが望ましい:1)水溶解性の増大、2)TRPV1アゴニストの投与に関連する刺激の減少または遅延の可能性、3)急激に(30分未満でTRPV1アゴニストの送達の半減期)、または遅延式(30分を越えてTRPV1アゴニストの送達の半減期)で送達される能力を有する。加えて、プロドラッグ変換の開始を遅らせるために化学製剤/添加剤を利用することは望ましいことがある。さらに、意図した作用部位への水性の無菌注射製剤中に溶解可能なTRPV1アゴニストプロドラッグを提供することが望ましい。最後に、場合によっては、カプサイシンプロドラッグまたは他のTRPV1アゴニストプロドラッグ(とりわけ、局所麻酔薬)と共に別の薬理学的に活性化合物を送達することが望ましい。
これに応じて、本明細書に記載される化合物は、TRPV1アゴニストの新規な水溶性のプロドラッグと、その合成および使用の方法を対象としている。これらのプロドラッグTRPV1アゴニスト誘導体は、生理学的条件にさらされると、活性な親化合物に戻る。化合物は元の親医薬品よりも著しく高い親水性/水溶解性を有しており、従って、一般に使用された水性製剤により良く組みこまれ得る。さらに、親水性の部分を含む親分子の化学構造を修飾することにより、カプサイシン、そのアナログ、および他のTRPV1アゴニストの水溶解性を増加させる方法が本明細書で記載されている。本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、酸性条件下でプロトン化可能な塩基性部分の導入は、TRPV1プロドラッグの溶解性を増加させる。本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、全面的な親水性の特徴を増加させることができる酸性部分の導入は、TRPV1プロドラッグの溶解性を増加させる。本明細書に記載されるプロドラッグは、プロドラッグが身体に送達され、および/または特定の生理学的条件にさらされるまで、親薬物が環化放出反応によって放出されるように設計される。親薬物の化学放出動力学は2つの重要な特性を与えることがある:(a)TRPV1アゴニストの大量投与の急速な送達を避けるために、潜在的に減少させたおよび/または遅延させた刺激、(b)特定の薬理活性/結果の調整のためにプロドラッグからの親TRPV1アゴニストの急速または遅延放出。こうした構造的な修飾は、1)多くのTRPV1アゴニスト/カプサイシノイドの非常に低い水溶解性を適応させ、かつ2)TRPV1アゴニストの投与に関連する急性の刺激を減らすために、製剤または送達装置の特定の必要条件に対する信頼性をなくす。さらに、他の薬物を同時送達するとき、とりわけ注射によって複数の無菌の薬剤を投与するときには、水溶性のプロドラッグは望ましい。
本明細書に記載されるカプサイシン、カプサイシノイド、または他のTRPV1アゴニストプロドラッグは、カプサイシン、カプサイシノイド、または他のTRPV1アゴニストがPH制御された分子内環化放出反応によって生体利用可能である速度を制御するために化学修飾される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるTRPV1アゴニストプロドラッグは、医薬製剤を作るのに適切なpHレベルで長期間安定していたが、制御された方法で生理条件下においてインビボで破損する。非経口適用後に、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物は、pH制御された環化放出反応によって親薬物(TRPV1アゴニスト)に変換される。プロドラッグが変換する速度は環化放出反応によって決定され、これは緩衝剤の追加によって修飾可能である。いくつかの実施形態では、緩衝剤は、親薬物へのターンオーバーが、生理学的条件が元に戻るまで著しく遅れている時間窓を提供する。いくつかの実施形態では、親薬物の放出は分子内環化放出の速度に基づいた迅速な放出をもたらすために調整される。いくつかの実施形態では、親薬物の放出は分子内環化放出の速度に基づいた遅延放出をもたらすために調整される。本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、親薬物はアミンベースの分子内環化によって放出される(D=TRPV1アゴニスト):
本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、親薬物はカルボキシラートベースの分子内環化によって放出される(D=TRPV1アゴニスト):
いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、10秒から10時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、10秒から1時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、10秒から30分である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、1分から10時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、1分から30分である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、2分から30分である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、5分から30分である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、2分から15分である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、5分から15分である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、15分から2時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、15分から1.5時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、15分から1時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、30分から2時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、30分から1.5時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、30分から1時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、1時間から4時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、1時間から3時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、1時間から2時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、2時間から10時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、2時間から6時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、2時間から4時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、2時間から3時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、3時間から5時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、4時間から6時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、5時間から7時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、6時間から8時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、7時間から9時間である。いくつかの実施形態では、37°C、pH 7.4の環化速度(t1/2)は、8時間から10時間である。
化合物
1つの態様では、式(I)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
Yはフェノール性TRPV1アゴニストであり、ここで、フェノール性水酸基の水素原子は、-C(O)-X(C(R
1)(R
2))
n-Zへの共有結合に置き換えられ、
Xは-C(R
1)(R
2)-、-O-、-N(R
5)-、または-S-であり、
nは1~10の整数であり、
Zは-NR
3R
4または-CO
2Hであり、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、および、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。
あらゆる実施形態について、置換基は列挙された代替物のサブセットから選択される。いくつかの実施形態では、例えば、式(I)の化合物があり、ここでZは-NR3R4である。他の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでZは-CO2Hである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここで、Yは以下である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-O-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-S-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、Xは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-CH2-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-CH(CH3)-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-C(CH3)2-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-であり、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-N(R5)-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-NH-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-N(CH3)-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH3)-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH2NH2)-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH2NH(アルキル)-である。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH2NH(CH3))-である。前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでZは-CO2Hである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでZは-NR3R4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3とR4は各々独立して水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは9である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(I)の化合物があり、ここでnは10である。
別の実施形態では、式(II)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
Yはフェノール性TRPV1アゴニストであり、ここで、フェノール性水酸基の水素原子は-C(O)-N(R
5)-(C(R
1)(R
2))
n-Zとの共有結合により置き換えられ、
Zは-NR
3R
4であり、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
nは2から10までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルである。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここで、Yは以下である。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでnは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでnは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでnは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでnは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでnは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでnは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでnは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでnは9である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(II)の化合物があり、ここでnは10である。
別の実施形態では、式(IIa)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIaa)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
あるいは、R
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR1とR2は水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIaa)の化合物があり、ここでpは9である。
いくつかの実施形態では、構造を有する式(IIaa)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、構造を有する式(IIaa)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1から2までの整数である。
いくつかの実施形態では、構造を有する式(IIaa)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1である。
いくつかの実施形態では、構造を有する式(IIaa)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは2である。
いくつかの実施形態では、構造を有する式(IIaa)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、構造を有する式(IIaa)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1から2までの整数である。
いくつかの実施形態では、構造を有する式(IIaa)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1である。
いくつかの実施形態では、構造を有する式(IIaa)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは2である。
別の実施形態では、式(IIb)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIb)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIbb)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
あるいは、R
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR1とR2は水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIbb)の化合物があり、ここでpは9である。
いくつかの実施形態では、以下の構造を有する式(IIbb)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、以下の構造を有する式(IIbb)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1から2までの整数である。
いくつかの実施形態では、以下の構造を有する式(IIbb)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1である。
いくつかの実施形態では、以下の構造を有する式(IIbb)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは2である。
いくつかの実施形態では、以下の構造を有する式(IIbb)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、以下の構造を有する式(IIbb)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1から2までの整数である。
いくつかの実施形態では、以下の構造を有する式(IIbb)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは1である。
いくつかの実施形態では、以下の構造を有する式(IIbb)の化合物があり、
ここで、R
4は水素またはメチルであり、および、pは2である。
別の実施形態では、式(IIc)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIc)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIcc)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
あるいは、R
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、
および、pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR1とR2は水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIcc)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IId)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IId)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIdd)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
あるいは、R
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR1とR2は水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIdd)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIe)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIa)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIe)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIee)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、R
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR1とR2は水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIee)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIf)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIf)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIff)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、R
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR1とR2は水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここで、R1とR2は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピロリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペリジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここで、隣接する原子上のR1とR5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、ヘテロシクロアルキル基は置換または非置換のピペラジン環である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIff)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(III)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
Yはフェノール性TRPV1アゴニストであり、ここで、フェノール性水酸基の水素原子は、-C(O)-C(R
1)(R
2)-(C(R
1)(R
2))
n-Zとの共有結合によって置き換えられ、
Zは-NR
3R
4または-CO
2Hであり、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、および、
nは1から10までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルである。
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここで、Yは以下である。
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでYは以下である。
前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここで、R3とR4は各々独立して、水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでR3とR4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでR3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでnは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでnは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでnは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでnは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでnは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでnは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでnは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでnは9である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(III)の化合物があり、ここでnは10である。
別の実施形態では、式(IIIa)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは0から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは0である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは1である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは2である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは3である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは4である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは5である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは6である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは7である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは8である。いくつかの実施形態では、式(IIIa)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIaa)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIaa)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIb)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは0である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは1である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは2である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは3である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは4である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは5である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは6である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは7である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは8である。いくつかの実施形態では、式(IIIb)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIbb)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIbb)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIc)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは0から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは0である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは1である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは2である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは3である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは4である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは5である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは6である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは7である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは8である。いくつかの実施形態では、式(IIIc)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIcc)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIcc)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIId)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは0から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは0である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは1である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは2である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは3である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは4である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは5である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは6である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは7である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは8である。いくつかの実施形態では、式(IIId)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIdd)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIdd)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIe)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは0から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは0である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは1である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは2である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは3である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは4である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは5である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは6である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは7である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは8である。いくつかの実施形態では、式(IIIe)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIee)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIee)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIf)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは0から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは0である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは1である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは2である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは3である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは4である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは5である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは6である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは7である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは8である。いくつかの実施形態では、式(IIIf)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IIIff)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、および、
pは1から9までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでR1とR2はそれぞれ水素である。いくつかの実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここで、R1とR2はそれぞれ各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここで、隣接する炭素原子上の2つのR1またはR2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでpは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでpは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでpは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでpは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでpは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでpは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでpは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでpは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IIIff)の化合物があり、ここでpは9である。
別の実施形態では、式(IV)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
Yはフェノール性TRPV1アゴニストであり、ここで、フェノール性水酸基の水素原子は共有結合によって置き換えられ、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールであり、
R
1はそれぞれ独立して置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
R
2は水素、あるいは置換または非置換のアルキルであり、および、
nは0から4までの整数である。
いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルである。
いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここで、Yは以下である。
いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5はHである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は-CH3である。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH3である。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH2である。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(アルキル)である。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR5は-CH2CH2NH(CH3)である。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでnは1であり、R1は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでnは1であり、R1は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでnは0である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR2は水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IV)の化合物があり、ここでR2は置換または非置換のアルキルである。
前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IV)の化合物があり、R2は水素であり、R5は水素があり、nは0である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(IV)の化合物があり、R2は水素であり、R5はメチルがあり、nは0である。
別の態様では、式(V)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
Yはフェノール性TRPV1アゴニストであり、ここで、フェノール性水酸基の水素原子は、-C(O)-X(C(R
1)(R
2))
n-Zへの共有結合に置き換えられ、
Xは-C(R
1)(R
2)-、-O-、-N(R
5)-、または-S-であり、
nは1~10の整数であり、
Zは-NR
3R
4または-CO
2Hであり、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、
あるいは、R
1とR
2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、および、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。
いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでZは-NR3R4である。他の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでZは-CO2Hである。
いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6は、水素、ハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから独立して選択され、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルであるか、またはハロゲン、-CN、-NH
2、-NH(CH
3)、-N(CH
3)
2、-OH、-CO
2H、-CO
2アルキル、-C(=O)NH
2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)
2、-S(=O)
2NH
2、-S(=O)
2NH(アルキル)、-S(=O)
2N(アルキル)
2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから選択される1つ以上の基で置換されたアルキルである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでYは以下であり、
R
6はアルコキシであり、Jは-NHC(O)R
7または-C(O)OR
7であり、および、R
7は非置換アルキルである。
いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここで、Yは以下である。
いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-O-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-S-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、Xは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-CH2-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-CH(CH3)-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-C(CH3)2-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-N(R5)-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-NH-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-N(CH3)-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH3)-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH2NH2)-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH2NH(アルキル)-である。いくつかの実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH2NH(CH3))-である。前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでZは-CO2Hである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでZは-NR3R4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3とR4は各々独立して水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでZは-NR3R4とR3であり、R4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは9である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(V)の化合物があり、ここでnは10である。
別の態様では、式(VI)の構造を有する化合物、または、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物が本明細書に記載され、
式中、
Yはフェノール性TRPV1アゴニストであり、ここで、フェノール性水酸基の水素原子は、-C(O)-X(C(R
1)(R
2))
n-Zへの共有結合に置き換えられ、
Xは-C(R
1)(R
2)-、-O-、-N(R
5)-、または-S-であり、
nは1~10の整数であり、
Zは-NR
3R
4であり、
R
5は、水素、置換または非置換のアルキルあるいは置換または非置換のアリールであり、および、R
1とR
2はそれぞれ各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアリール、あるいは置換または非置換のアシルであり、あるいは、R
1とR
2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換されたシクロアルキル基を形成し、あるいは、R
1とR
2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、非置換シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルを形成し、あるいは、隣接する炭素原子上の2つのR
1またはR
2の基は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換または非置換のシクロアルキル基を形成し、あるいは、隣接する原子上のR
1とR
5の基は、それらが結合している原子と一緒に、置換または非置換のヘテロシクロアルキル基を形成し、および、
R
3とR
4は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。
いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここで、Yは以下である。
いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでYは以下である。
いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-O-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-S-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、Xは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は各々独立して、水素、置換または非置換のアルキル、あるいは置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-CH2-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-CH(CH3)-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-C(CH3)2-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、置換されたシクロアルキル基を形成する。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、非置換シクロプロピル基群を形成する。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、非置換シクロブチル基群を形成する。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、非置換シクロペンチル基群を形成する。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、非置換シクロヘプチル基群を形成する。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-C(R1)(R2)-であり、R1とR2は、それらが結合している炭素原子と一緒に、非置換シクロオクチル群を形成する。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-N(R5)-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換または非置換のアルキルである。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換アルキルである。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換または非置換のアリールである。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここで、Xは-N(R5)-であり、R5は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-NH-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-N(CH3)-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH3)-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH2NH2)-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH2NH(アルキル)-である。いくつかの実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでXは-N(CH2CH2NH(CH3))-である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3とR4は各々独立して、水素、あるいは置換または非置換のアルキルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3とR4は各々独立して水素またはメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでZは-NR3R4とR3であり、R4は各々水素である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでZは-NR3R4であり、R3は水素であり、R4はメチルである。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは1である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは2である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは3である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは4である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは5である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは6である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは7である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは8である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは9である。前述の実施形態のいずれかの別の実施形態では、式(VI)の化合物があり、ここでnは10である。
別の実施形態では、以下から選択される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物がある。
別の実施形態では、以下から選択された化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、あるいは水和物がある。
別の実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物があり、以下の構造を有する。
化合物の合成
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物の合成は、化学の文献に記載される手段を用いて、本明細書に記載される方法を使用して、またはその組み合わせによって達成される。さらに、本明細書に示される溶媒、温度、および他の反応条件は変動することもある。
他の実施形態において、本明細書に記載される化合物の合成に使用される出発物質および試薬は、合成されるか、あるいは限定されないが、Sigma-Aldrich Corp., Fisher Scientific (Fisher Chemicals), and Acros Organicsなどの民間ソースから得られる。
さらなる実施形態において、本明細書に記載される化合物、および様々な置換基を有する他の関連化合物は、本明細書に記載される技術と材料や、例えば、以下の文献に記載されるものなど技術分野で認識されるものを使用して合成される:Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis, Volumes 1-17 (John Wiley and Sons, 1991);Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1-5 and Supplementals (Elsevier Science Publishers, 1989);Organic Reactions, Volumes 1-40 (John Wiley and Sons, 1991), Larock’s Comprehensive Organic Transformations (VCH Publishers Inc.,1989), March, Advanced Organic Chemistry 4th Ed.,(Wiley 1992);Carey and Sundberg, ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4th Ed., Vols.A and B (Plenum 2000,2001),およびGreen and Wuts, PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS 3rd Ed.,(Wiley 1999)(これら全ては、本開示のための引用によって組み込まれる)。本明細書で開示されるような化合物の調製のための一般的な方法は反応と反応に由来することもあれば、本明細書で提供されるような方式で見られる様々な部分を導入するために適切な試薬と条件を用いて修飾されることもある。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は以下の模式図で概説されるように調製される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は以下の模式図で概説されるように調製される。
化合物のさらなる形態
本明細書に記載される化合物は、場合によっては、ジアステレオマー、エナンチオマー、または他の立体異性体形態として存在することもある。本明細書で提示される化合物は、すべてのジアステレオマー形態、エナンチオマー形態、およびエピマー形態と、その適切な混合物とを含む。立体異性体の分離は、クロマトグラフィー、またはジアステレオマー形成、および再結晶化による分離、またはクロマトグラフィー、またはその任意の組み合わせによって実行可能である(Jean Jacques, Andre Collet, Samuel H. Wilen, “Enantiomers, Racemates and Resolutions”, John Wiley And Sons, Inc., 1981、本開示のために参照により組み込まれる)。立体異性体は立体選択的な合成によっても得られることがある。
いくつかの状況において、化合物は互変異性体として存在することもある。互変異性体はすべて本明細書に記載される硬式内に含まれる。
本明細書に記載される方法と組成物は、非晶形の使用と結晶形態(多形体としても知られている)を含んでいる。本明細書に記載される化合物は、薬学的に許容可能な塩の形態をしていることがある。同様に、同じタイプの活性を有するこうした化合物の活性代謝物は、本開示の範囲内に含まれている。加えて、本明細書に記載される化合物は、非溶媒和形態だけでなく、水、エタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒を備えた溶媒和形態で存在することができる。本明細書に提示の化合物の溶媒和形態は、同様に本明細書で開示されるものとみなされる。
本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物は、TRPV1アゴニストのプロドラッグである。「プロドラッグ」はインビボで親薬物に変換された薬剤を指す。本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物は、TRPV1アゴニストの新規な水溶性のプロドラッグと、それらの合成と使用の方法とを対象としている。特に特定された化合物に加えて、こうした誘導体は、生理学的条件にさらされると活性な親化合物に戻る化学薬品になり得る。こうした誘導体は、その親薬物よりも著しく高い親水性/水溶解性を備えており、従って、一般に使用される水性製剤によりよく組みこませることができる。さらに、親水性の部分を含む親分子の化学構造を修飾することにより、カプサイシン、そのアナログ、および他のTRPV1アゴニストの水溶解性を増加させる方法が本明細書で記載されている。本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、酸性条件下でプロトン化可能な塩基性部分の導入により、TRPV1プロドラッグの溶解性を増加させる。本明細書に記載されるいくつかの実施形態では、全体的な親水性の形質を増加させることができる酸性の部分の導入により、TRPV1プロドラッグの溶解性を増加させる。本明細書に記載されるプロドラッグは、親薬物が、その構造誘導体が身体に送達されたおよび/または特定の生理学的条件にさらされる後に十分に定義された速度下で放出されるように、設計される。
本明細書に記載される化合物は、(例えば放射性同位元素で)同位体標識されるか、あるいは、限定されないが発色団または蛍光性の部分、生物発光標識、光活性化標識、または化学発光標識の使用を含む他の手段によって標識されることがある。
本明細書に記載される化合物は、その1つ以上の原子が自然界で通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子と取り替えられるといいう事実を別にすれば、同位体標識された化合物を含み、これは本明細書で示される様々な公式と構造において詳述されたものと同一である。本化合物に取り込むことが出来る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、フッ素、および、塩素の同位体、例えば、それぞれ2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、36Clが挙げられる。本明細書に記載される特定の同位体で標識された化合物、例えば、3Hや14Cなどの放射性同位体が取り込まれた化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイで有用である。さらに、重水素(つまり2H)などの同位元素を用いる置換は、例えば、インビボの半減期の増加または投与条件の減少などの、より大きな代謝性安定性に起因する特定の治療上の利点を与えることができる。
本明細書に記載される化合物は、薬学的に許容可能な塩として形成されることもあり、および/または、使用されることもある。製薬的に許容可能な塩のタイプとしては、限定されないが、以下を含む。(1)化合物の遊離塩基形態を、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタリン酸などの薬学的に許容可能な無機酸;または、有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルフォン酸、2-ナフタリンスルホン酸、4-メチルビシクロ-[2.2.2]オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’-メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸、酪酸、フェニル酢酸、フェニル酪酸、バルプロ酸などと反応させることによって形成される酸付加塩;(2)親化合物中にある酸性の陽子が金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)、アルカリ土類イオン(例えば、マグネシウムまたはカルシウム)、アルミニウムイオンと取り替えられるときに形成される塩。場合によっては、本明細書に記載される化合物は、限定されないが、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミン、ジシクロヘキシルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどの有機塩基と配位することもある。他の例では、本明細書に記載される化合物は、限定されないが、アルギニン、リジンなどのアミノ酸とともに塩を形成することがある。酸性の陽子を含む化合物とともに塩を形成するために使用される許容可能な無機塩基としては、限定されないが、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
薬学的に許容可能な塩についての言及は溶媒付加形態またはその結晶形態、特に溶媒和物または多形体を含むことを理解されたい。溶媒和物は化学量論または非化学量論量のいずれかの溶媒を含み、水、エタノールなどのような薬学的に許容可能な溶媒を用いる結晶化のプロセスの間に形成されることがある。水和物は溶媒が水である場合に形成され、アルコラートは溶媒がアルコールの際に形成される。本明細書に記載される化合物の溶媒和物は、本明細書に記載されるプロセスの間に都合よく調製または形成可能である。加えて、本明細書で提供される化合物は、溶媒和形態と同様に、非溶媒和形態でも存在し得る。一般的に、溶媒和形態は、本明細書で提供される化合物および方法の目的のため、非溶媒和形態と同等であるとみなされる。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物などの本明細書に記載される化合物は、限定されないが、非晶形、粉砕形態、およびナノ微粒子の形態を含む、様々な形態である。加えて、本明細書に記載される化合物は、多形体としても知られている結晶性形態を含んでいる。多形体は、化合物の同じ元素組成の異なる結晶充填配置を含む。多形体は通常、様々なX線回折パターン、融点、密度、硬度、水晶形状、光学的性質、安定性、および溶解性を有している。再結晶化溶媒、結晶速度、および保存温度のような様々な要因により、単結晶形態が支配的になることがある。
薬学的に許容可能な塩、多形体、および/または溶媒和物のスクリーニングや特徴づけは、限定されないが、熱分析、X線回折、分光法、蒸気収着、および顕微鏡検査法を含む、様々な技術を使用して遂行され得る。熱分析方法は、限定されないが、多形性の遷移(polymorphic transitions)を含む熱化学分解または熱物理処理に対処しており、こうした方法は、多形体間の関係を分析するために、重量の損失を判定するために、ガラス転移温度を見つけるために、または賦形剤適合性研究のために使用される。こうした方法は、限定されないが、示差走査熱量測定(DSC)、変調示差走査熱量測定(MDCS)、熱重量分析(TGA)、および熱重量分析およびと赤外分析法(TG/IR)を含む。X線回折法は、限定されないが、単結晶と粉末回折計とシンクロトロン源を含む。使用される様々な分光器の技術は、限定されないが、Raman、FTIR、UV-VIS、およびNMR(液体と固体の状態)を含む。様々な顕微鏡検査法技術は、限定されないが、偏光顕微鏡法、エネルギー分散型X線分析(EDX)を含む走査電子顕微鏡(SEM)、(気体または水蒸気大気中の)EDXを含む環境制御型走査電子顕微鏡、IR顕微鏡検査法、およびRaman顕微鏡検査法を含む。
明細書全体にわたって、基とその置換基は安定した部分と化合物を提供するために選択可能である。
保護基の使用(PG)
記載された反応では、反応性官能基(例えば、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオ、カルボキシの基)が反応中において望ましくない形で参加することを回避するために、これらが最終生成物中で望まれる場合には、これらを保護することが必要なこともある。保護基は、いくつかのまたは全ての反応部分を遮断するため、および、保護基が除去されるまで、このような基が化学反応に関与するのを防ぐために使用される。保護基がそれぞれ異なる手段によって除去可能であることが好まれる。全く異種反応条件下で開裂される保護基は、差異の除去の要求を満たす。
保護基は酸、塩基、還元条件(例えば、水素化分解など)および/または酸化条件によって除去することができる。トリチル、ジメトキシトリチル、アセタール、およびt-ブチルジメチルシリルのような基は、酸に不安定であり、Cbz基(水素化分解によって除去可能)とFmoc群(塩基に不安定)で保護されたアミノ基の存在下でカルボキシとヒドロキシの反応的な部分を保護するために使用されてもよい。カルボン酸とヒドロキシの反応的な部分は、t-ブチルカルバマートなどの酸に不安定な基で、または酸と塩基の両方で安定しているが加水分解で除去可能なカルバマートでブロックされたアミンの存在下において、メチル、エチル、およびアセチルなどの塩基に不安定な基でブロックされることもある。
カルボン酸とヒドロキシ反応的な部分もベンジル基などの加水分解で除去可能な保護基でブロックされることもあるが、酸との水素結合が可能なアミン基はFmocなどの塩基に不安定な基でブロックされることもある。カルボン酸の反応的な部分は、アルキルエステルへの転換を含む本明細書で例証されるような単純エステル化合物への転換によって保護され得るか、あるいは、2,4-ジメトキシベンジルのような酸化的に除去可能な保護基でブロックされることもあるが、共存しているアミノ基はフッ化物に不安定なシリル・カルバマートでブロックされることもある。
アリル保護基は酸保護基および塩基保護基の存在下で有用である。なぜなら、前者は安定しており、その後、金属またはpi酸触媒によって除去可能であるからである。例えば、アリルでブロックされたカルボン酸は、酸に不安定なt-ブチルカルバマートまたは塩基に不安定な酢酸塩アミン保護基の存在下でPd0触媒反応において脱保護させることができる。しかし、保護基の別の形態は化合物か中間物が結合し得る樹脂である。残渣が樹脂に結合している限り、その官能基はブロックされるため、反応することができない。いったん樹脂から解放されると、官能基は反応に利用可能である。
典型的に、保護(blocking)/保護基は以下から選択され得る:
他の保護基と、保護基の生成とその除去に適用可能な技術の詳細な記載は以下に記載されている:Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley & Sons, New York, NY, 1999, and Kocienski, Protective Groups, Thieme Verlag, New York, NY, 1994。当該文献は開示のために参照により本明細書に組み込まれる。
疾患、障害、または疾病
別の態様において、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は術後痛に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は慢性の手術後の疼痛に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は神経障害性疼痛に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛はヘルペス後神経痛に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は糖尿病性神経障害に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛はHIVに関連する神経障害に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は複合性局所疼痛症候群に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は癌に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は癌化学療法に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は神経損傷に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は外陰部痛に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は外傷に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は外科手術に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は慢性の筋骨格痛に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、痛は腰痛に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(I
Idd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は変形性関節症または関節リウマチに関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は変形性関節症関節炎に関連している。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、疼痛は関節リウマチに関連している。
いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の乾癬、そう痒症、かゆみ、癌、前立腺肥大、しわ、副鼻腔炎、鼻炎、脱毛症、または多毛症を処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の乾癬を処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体のそう痒症を処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体のかゆみを処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の癌を処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の前立腺肥大を処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の副鼻腔炎を処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の鼻炎を処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の脱毛症を処置する方法がある。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の多毛症を処置する方法がある。
いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、化合物は局所的に投与される。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、化合物は皮膚から投与される。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、化合物は経皮的に投与される。いくつかの実施形態では、治療上有効な量の式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物を、被験体に投与する工程を含む、被験体の疼痛を処置する方法があり、ここで、化合物は全身的に投与される。
特定の化学用語
別段の定めのない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語と科学用語は、本題が属する、一般に理解されるような同じ意味を有する。本明細書の用語に複数の定義がある場合、この項の定義が優先される。特許、特許出願、公開、および本明細書で引用される公開されたヌクレオチドとアミノ酸配列(例えばGenBankまたは他のデータベースで入手可能な配列)はすべて、参照により組み込まれる。URLまたは他のそのような識別子あるいはアドレスについて言及される場合、こうした識別子を変更することができ、かつインターネット上の特定の情報は現れたり消えたりし得るが、同等な情報をインターネット検索により発見できることを理解されたい。こうしたことに対する言及は、そのような情報の利用可能性や公的な普及を証拠づけるものである。
前述の一般的な記載と以下の詳細な記載は典型的かつ説明的なものに過ぎず、任意の本願の任意の限定するものではないことを理解されたい。本出願では、単数の使用は、特別に別記しない限り、複数を含む。明細書および添付の請求項内で用いられる通り、単数形「a」、「an」、および「the」は、その文脈が明確に他のことを定めていない限り、複数の指示対象を含む。本出願において、「または」の使用は特に明記しない限り、「および/または」を意味する。さらに、用語「含んでいる(including)」の使用は、「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含まれる(included)」といった他の形態と同じく、限定的なものではない。
本明細書に使用される節の見出しは組織的な目的のためにだけに過ぎず、記載される主題を限定するものとして解釈されるものではない。
標準的な化学用語の定義は、限定されないが、Carey and Sundberg “ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4TH ED.” Vols. A (2000) and B (2001), Plenum Press, New Yorkを含む参考文献で見られることもある。別段の定めのない限り、質量分光法、NMR、HPLC、タンパク質化学、生化学、組換DNA技術、および薬理学の従来の方法である。
特段の定めのない限り、分析化学、有機合成化学、および医薬品化学や製薬化学と組み合わせて使用される命名法と、分析化学、有機合成化学、および医薬品化学や製薬化学の検査法や検査技術とは、当該分野で認識されているものである。標準的な技術は、化学合成、化学分析、薬剤の調整、処方、および、送達、ならびに、患者の処置に用いられ得る。標準的な技術は、組み換えDNA、オリゴヌクレオチド合成、および、組織の培養と形質転換(例えば、エレクトロポレーション、リポフェクション)に使用され得る。反応および精製の技術は、例えば、メーカーの仕様書のキットを用いて、または、当該技術で一般に遂行されるように、または、本明細書に記載されるように、行うことができる。前述の技術と手順は、一般に従来の方法で、および、本明細書全体にわたって引用・議論される様々な一般的かつ特定の文献に記載されるように、行うことができる。
本明細書に記載される方法と組成物は、本明細書に記載される特定の方法、プロトコル、細胞株、構築物、および、試薬に限定されず、そうであるため、変動することもある。さらに、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態だけを記載することを目的としており、本明細書に記載される方法、化合物、組成物の範囲を制限することを意図していない。
本明細書で使用されるように、C1-Cxは、C1-C2、C1-C3...C1-Cxを含む。C1-Cxは、それが指定する(任意の置換基以外)部分を構成する炭素原子数を指す。
「アルキル」基は脂肪族炭化水素基を指し、ここで、アルキル残留物のsp3ハイブリダイズされた炭素は単結合により分子の残りに結合している。アルキル基は、不飽和の単位を含むこともあれば含まないこともある。アルキル部分は「飽和アルキル」基であってもよく、このことはそれが不飽和(つまり炭素炭素二重結合または炭素炭素三重結合)の単位を含まないことを意味する。アルキル基はさらに「不飽和アルキル」部分であってもよく、このことはそれが少なくとも1単位の不飽和を含むことを意味する。アルキル部分は、飽和であれ不飽和であれ、分枝鎖、直鎖、または環状であってもよい。
「アルキル」基は1~6つの炭素原子(本明細書で使用される場合は常に、「1~6」などの数の範囲は、所定の範囲中の各整数を指す;例えば、「1~6つの炭素原子」とは、アルキル基が1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子など最大で6つの炭素原子からなることがあることを意味するが、ただし、本定義はいかなる数の範囲が指定されていない場合の用語「アルキル」の出現も包含する)。本明細書に記載される化合物のアルキル基は「C1-C6アルキル」または同様の命名として指定されてもよい。ほんの一例として、「C1-C6アルキル」は、アルキル鎖中に1~6つの炭素原子があること、すなわち、アルキル鎖が、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソ-ペンチル、ネオ-ペンチル、ヘキシル、プロペン-3-イル(アリル)、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルからなる群から選択される。アルキル基は置換型または非置換型であり得る。アルキル基は、構造によって、モノラジカルまたはジラジカル(つまりアルキレン基)であり得る。
「アルコキシ」は「-O-アルキル」基を指し、アルキルは本明細書で定義される通りである。
用語「アルケニル」は、アルキル基の最初の2つの原子が芳香族基の一部ではない二重結合を形成するアルキル基の一種を指す。すなわち、アルケニル基は、原子-C(R)=CR2から始まり、Rは、同じこともあれば異なることもあるアルケニル基の残りの部分を指す。アルケニル基の非限定的な例は、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CHCH3、-CH=C(CH3)2、および-C(CH3)=CHCH3を含んでいる。アルケニル部分は分枝鎖、直鎖、または環状であってもよい(いずれかの場合でも、それは「シクロアルケニル」基として知られる)。アルケニル基には2~6つの炭素を有することがある。アルケニル基は置換型または非置換型であり得る。アルケニル基は、構造によっては、モノラジカルまたはジラジカル(つまりアルケニレン基)であり得る。
用語「アルキニル」は、アルキル基の最初の2つの原子が三重結合を形成するアルキル基の一種を指す。すなわち、アルキニル基は原子-C≡CRから始まり、ここで、Rはアルキニル基の残りの部分を指す。アルキニル基の非限定的な例は、-C≡CH、-C≡CCH3、-C≡CCH2CH3、および-C≡CCH2CH2CH3を含んでいる。アルキニル部分の「R」部分は分枝鎖、直鎖または環状であってもよい。アルキニル基は2~6つの炭素を有し得る。アルキニル基は置換型または非置換型であり得る。アルキニル基は、構造によっては、モノラジカルまたはジラジカル(つまりアルキニレン基)であり得る。
「アミノ」は-NH2基を指す。
用語「アルキルアミン」または「アルキルアミノ」は-N(アルキル)xHy基を指し、アルキルは本明細書に定義される通りであり、xとyはx=1、y=1、およびx=2、y=0から選択され、x=2の場合、アルキル基は、それらが結合している窒素と一緒に、随意に環状の環系を形成することができる。「ジアルキルアミノ」は-N(アルキル)2基を指し、アルキルは本明細書に定義される通りである。
用語「芳香族」は、4n+2π電子を含む、非局在化したπ-電子系を有する平面環を指し、nは整数である。芳香族環は5、6、7、8、9、または9以上の原子から形成可能である。芳香族は随意に置換することができる。用語「芳香族」は、アリール基(例えば、フェニル、ナフタレニル)とヘテロアリール基(例えば、ピリジニル、キノリニル)の両方を含んでいる。
本明細書で使用されるように、用語「アリール」は、環を形成する原子の各々が炭素原子である芳香環を表す。アリール環は5、6、7、8、9、または9以上の炭素原子によって形成可能である。アリール基は随意に置換可能である。アリール基の例はフェニルとナフタレニルを含むが、これらに限定されない。構造によっては、アリール基はモノラジカルまたはジラジカル(つまりアリーレン基)であり得る。
本明細書で使用されるように、用語「アシル」はカルボニル部分を含んでいる基を指し、基はカルボニル炭素原子によって結合している。カルボニル炭素原子は別の炭素原子に結合し、それは、アルキル、アリール、アラルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールの基などの一部であり得る。
「カルボキシ」は-CO2Hを指す。いくつかの実施形態では、カルボキシ部分は、「カルボン酸バイオ等配電子体(bioisostere)」と取り替えられることもあり、これは、カルボン酸部分として類似した物理的および/または化学的な性質を示す官能基または部分を指す。カルボン酸バイオ等配電子体はカルボン酸基と同様の生物学的特性を有している。カルボン酸部分を含む化合物は、カルボン酸部分をカルボン酸バイオ等配電子体と交換することができ、カルボン酸を含む化合物と比較して、同様の物理的および/または生物学的特性を有し得る。例えば、一実施形態では、カルボン酸バイオ等配電子体は、カルボン酸基とほぼ同じ程度まで生理的なpHでイオン化することになる。カルボン酸のバイオ等配電子体の例としては、限定されないが、以下を含む。
用語「シクロアルキル」は単環式または多環式の非芳香族ラジカルを指し、ここで、環を形成する原子(つまり骨格原子)の各々は炭素原子である。シクロアルキルは飽和されるか、または部分的に不飽和であり得る。シクロアルキルは芳香族環で縮合されることがある(その場合にはシクロアルキルは非芳香族環炭素原子によって結合する)。シクロアルキル基は、3~10の環状原子を有する基を含む。シクロアルキル基の説明的な例は、以下の部分を含むがこれらに限定されない:
「ヘテロアリール」または代替的に「ヘテロ芳香族」との用語は、窒素、酸素、および硫黄から選択される1つ以上の環ヘテロ原子を含むアリール基を指す。Nを含む「ヘテロ芳香族」または「ヘテロアリール」部分は、環の骨格原子の少なくとも1つが窒素原子であるような芳香族基を指す。多環式のヘテロアリール基は縮合することもあれば縮合していないこともある。ヘテロアリール基の実例となる例は以下の部分を含んでいる:
「ヘテロシクロアルキル」基または「ヘテロ脂環式」基はシクロアルキル基を指し、ここで、少なくとも1つの骨格の環原子は窒素、酸素、および硫黄から選択されるヘテロ原子である。ラジカルはアリールまたはヘテロアリールで縮合されることがある。非芳香族複素環としても表される、ヘテロシクロアルキル基の説明的な例は、以下を含む。
ヘテロ脂環式との用語は、限定されないが、単糖類、二糖類、および少糖類を含む、炭水化物の環状形態もすべて含んでいる。特段の定めのない限り、ヘテロシクロアルキルは環の中に2~10の炭素を有している。ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数を参照する際、ヘテロシクロアルキル中の炭素原子の数は、ヘテロシクロアルキル(すなわち、ヘテロシクロアルキル環の骨格原子)を構成する原子(ヘテロ原子を含む)の総数と同じではないことに留意する。
用語「ハロ」または代替的に「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを意味する。
用語「ハロアルキル」または「ハロアルコキシ」は、1つ以上のハロゲンで置換されるアルキル基またはアルコキシ基を指す。ハロゲンは同じこともあれば異なることもある。ハロアルキルの非限定的な例としては、-CH2Cl、-CF3、-CHF2、-CH2CF3、-CF2CF3、-CF(CH3)2などが挙げられる。ハロアルコキシの非限定的な例としては、-OCH2Cl、-OCF3、-OCHF2、-OCH2CF3、-OCF2CF3、-OCF(CH3)2などが挙げられる。
「フルオロアルキル」や「フルオロアルコキシ」という用語は、1つ以上のフッ素原子で置換されるアルキルとアルコキシの基をそれぞれ含む。フルオロアルキルの非限定的な例としては、-CF3、-CHF2、-CH2F、-CH2CF3、-CF2CF3、-CF2CF2CF3、-CF(CH3)3などが挙げられる。フルオロアルコキシ基の非限定的な例としては、-OCF3、-OCHF2、-OCH2F、-OCH2CF3、-OCF2CF3、-OCF2CF2CF3、-OCF(CH3)2などが挙げられる。
用語「ヘテロアルキル」はアルキルラジカルを指し、1つ以上の骨格鎖原子が炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素、硫黄、リン、シリコン、またはこれらの組み合わせから選択される。ヘテロ原子はヘテロアルキル基の任意の内部位置に置かれることもある。例としては、限定されないが、-CH2-O-CH3、-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-N(CH3)-CH3、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-N(CH3)-CH3、-CH2-S-CH2-CH3、-CH2-CH2、-S(O)-CH3、-CH2-CH2-S(O)2-CH3、-CH2-NH-OCH3、-CH2-O-Si(CH3)3、-CH2-CH=N-OCH3、および-CH=CH-N(CH3)-CH3が挙げられる。加えて、最大で2つのヘテロ原子は連続することがあり、一例として、-CH2-NH-OCH3、および-CH2-O-Si(CH3)3である。ヘテロ原子の数以外に、「ヘテロアルキル」には1~6つの炭素原子を有することがある。
用語「結合」または「単結合」は、結合によって連結された原子がより大きな下部構造の一部であると考えられる場合の2つの原子または2つの部分間の化学結合を指す。
用語「部分」は、分子の特定のセグメントまたは官能基を指す。化学的部分は、分子に埋め込まれたまたは付加された化学物質と認識されることが多い。
本明細書で使用されるように、単独でかつ数の指定なく現われる置換基「R」は、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(環炭素によって結合)、およびヘテロシクロアルキルのなかから選択された置換基を指す。
用語「随意に置換された」または「置換された」とは、参照した基が、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、-OH、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、アリールスルホン、-CN、アルキン、C1-C6アルキルアルキン、ハロ、アシル、アシルオキシ、-CO2H、-CO2-アルキル、ニトロ、ハロアルキル、フルオロアルキル、フルオロアルコキシ、およびモノ置換とジ置換のアミノ基を含むアミノ(例えば、-NH2、-NHR、-N(R)2)、およびこれらの保護された誘導体から個々に独立して選択された1つ以上の追加の基で置換され得ることがあることを意味する。いくつかの実施形態では、任意の置換基は、ハロゲン、-CN、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-OH、-CO2H、-CO2アルキル、-C(=O)NH2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)2、-S(=O)2NH2、-S(=O)2NH(アルキル)、-S(=O)2N(アルキル)2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから個々に独立して選択される。いくつかの実施形態では、随意の置換基は、ハロゲン、-CN、-NH2、-OH、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CH3、-CH2CH3、-CF3、-OCH3、および-OCF3から独立して選択される。いくつかの実施形態では置換基は、前述の基の1つまたは2つで置換される。いくつかの実施形態では、脂肪族炭素原子(非環式または環状の、飽和または不飽和の炭素原子、芳香族炭素原子を除く)上の随意の置換基は、オキソ(=O)を含む。
本明細書に記載される方法と製剤は、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の構造を有する化合物の結晶形態(多形体としても知られている)または薬学的に許容可能な塩と、同じタイプの活性を有するこうした化合物の活性代謝物の使用を含む。いくつかの状況で、化合物は互変異性体として存在することがある。全ての互変異性体は、本明細書に示される化合物の範囲内に含まれる。加えて、本明細書に記載される化合物は、非溶媒和形態だけでなく、水、エタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒を備えた溶媒和形態で存在することができる。本明細書に提示の化合物の溶媒和形態は、同様に本明細書で開示されるものとみなされる。
「キット」と「製品」との用語は同義語として使用される。
用語「被験体」または「患者」は哺乳類と非哺乳類を包含する。哺乳動物の例は、限定されないが、哺乳動物のクラスの任意のメンバーを含んでいる:ヒト、チンパンジーのようなヒト以外の霊長類、および他の類人猿並びにサル類;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜;ウサギ、イヌ、およびネコなどの飼育動物;ラット、マウスおよびモルモットなどの、げっ歯類を含む実験動物を含む。非哺乳動物の例は、限定されないが、鳥類、魚類などを含む。本明細書に提供される方法および組成物の1つの実施形態において、哺乳動物はヒトである。
用語「処置する」、「処置すること」、または、「処置」は、本明細書で使用されるように、疾患または疾病を緩和するか、軽減するか、改善すること、追加の症状を防ぐこと、症状の根本的な原因を改善するか防ぐこと、疾患または疾病を阻害すること、例えば、疾患または疾病の進行を抑えること、疾患または疾病を和らげること、疾患または疾病の退行を引き起こすこと、疾患または疾病によって引き起こされた状態を和らげること、あるいは疾患または疾病の症状を予防的および/または治療的に止めることを含む。
本明細書で使用されるように、特定の化合物または医薬組成物の投与による、特定の疾患、障害、または疾病の症状の寛解とは、化合物または組成物の投与に起因するまたは関連する、重症度の任意の減少、発症の遅れ、進行の遅れ、または持続時間の短縮(永久的であれ一時的であれ)、(永続的であれ一過的であれ)。
用語「調節する」とは、本明細書で使用されるように、ほんの一例として、標的の活性を阻害すること、または標的の活性を制限するか減少させることを含む、標的タンパク質の活性を変化させるために、直接的または間接的に標的タンパク質と相互に作用することを意味する。
本明細書で使用されるように、用語「モジュレーター」は標的の活性を変化させる化合物を指す。例えば、モジュレーターは、モジュレーターがない状態での活性の大きさと比較して、標的の特定の活性の大きさの増加と減少を引き起こし得る。ある実施形態では、モジュレーターは阻害剤であり、これは標的の1つ以上の活性の量を減少させる。ある実施形態では、阻害剤は標的の1つ以上の活性を完全に防ぐ。
製剤、組成物、または成分に関する「許容可能な」との用語は、本明細書で使用されるように、処置されている被験体の健康状態に対して持続的な損傷効果がないことを意味する。
「薬学的に許容可能」によって、本明細書で使用されるように、化合物の生物学的活性または特性を抑制せず、かつ、比較的無毒である担体または希釈剤などの材料を指し、つまり、該材料は、望ましくない生物学的作用を引き起こすことなく、または、それが含まれる組成物の成分のいずれかに対しても有害なやり方で相互作用することなく、個体に投与される。
用語「薬学的な組み合わせ」とは、本明細書で使用されるように、1つを超える活性成分の混合または併用に由来し、活性成分の固定されたまたは固定されていない組み合わせを含む製品を意味している。用語「固定された組み合わせ」とは、少なくとも1つの活性成分、例えば、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物と助剤とが、単一の実体または用量の形態で同時に患者に両方とも投与されることを意味する。用語「固定されていない組み合わせ」は、1つの有効成分、例えば、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物と助剤とが、特定の介在する時間制限なく、同時に、同時発生的に、また連続して、別々の実体として患者に投与されることを意味し、こうした投与は、患者の身体に有効レベルの2つの化合物を提供する。後者の用語はカクテル療法、例えば、3以上の活性成分の投与にも当てはまる。
用語「医薬組成物」は、本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物と、担体、安定化剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、および/または賦形剤のような他の化学成分との混合物を指す。医薬組成物は、有機体への化合物の投与を促進する。化合物を投与する複数の技術が当該技術分野に存在し、これらは以下を含む:静脈内、経口、エアロゾル、非経口、経眼、肺、局所的な投与。
用語「カプサイシノイドまたはカプサイシンアナログ」とは、その位置から生じる疼痛を取り除く目的で、かつ、(E)-カプサイシン、レシニフェラトキシン、AM-404(N-(4-ヒドロキシフェニル)-5Z,8Z,11Z,14Z-エイコサテトラエンアミド)、アナンダミド、アルバニル(Arvanil)、6’-ヨードレシニフェラトキシン、NADA(N-アラキドニルドーパミン)、OLDA(N-オレイルドーパミン)、オルバニル(olvanil)、およびPPAHV(ホルボール 12-酢酸フェニル 13-酢酸塩 20-ホモバニリン酸)などの疼痛の位置の外部の疼痛の座の外側のC線維および/またはAデルタ繊維の活性化および/または損傷の潜在的な有害な結果を最小限に抑える目的で、疼痛の開始の原因となる別々の局所的な領域における、選択的かつ高度に局所的なC線維および/またはAデルタ繊維の破壊または無能化をもたらす任意の化合物を指す。本明細書に記載される使用される他の適切なカプサイシノイドとしては、限定されないが、限定されないが、N-バニリルノナンアミド、N-バニリルスルホンアミド、N-バニリルウレア、N-バニリルカルバマート、N-[(置換された(フェニル)メチル]アルキルアミド)、メチレン置換されたN-[(置換されたフェニル)メチル]アルカンアミド、N-[(置換されたフェニル)メチル]-cis-モノ飽和されたアルケンアミド、N-[(置換されたフェニル)メチル]ジ-不飽和アミド、3-ヒドロキシアセトアニリド、ヒドロキシフェニルアセトアミド、偽カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン I、アナンダミド、ピペリン、ジンゲロン、ワルブルガナール、ポリゴジアール、アフラモジアール、シンナモジアール(cinnamodial)、シンナモスモリド(cinnamosmolide)、シンナモリド(cinnamolide)、シバインデ(civainde)、ノニバミド(nonivamide)、N-オレイル-ホモバニルアミジア(homovanillamidia)、イソベレラル(isovelleral)、スカララジアール(scalaradial)、アンシストロジアール(ancistrodial)、β-アカリジアール(acaridial)、メルリジアール(merulidial)、スクチゲラール(scutigeral)、およびこれらの任意の組み合わせまたは混合物が挙げられる。
用語「TRPV1アゴニスト」は、本明細書で使用されるように、一時的な受容器電位バニロイド1受容体(TRPV1)を活性化する化合物または組成物を指す。TRPV1アゴニストとしては、限定されないが、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノニバミド、およびレシニフェラトキシンが挙げられる。
「有効な量」または「治療上有効な量」という用語は、本明細書で使用されるように、処置されている疾患または疾病の症状の1つ以上をある程度まで和らげる投与されている薬剤または化合物の十分な量を指す。その結果は、疾患の徴候、症状、または原因が減少および/または軽減され得るか、または、生物系の任意の他の所望の変化がもたらされ得る。例えば、治療の用途のための「有効な量」とは、疾患の症状を臨床的に有意なほど減少させるのに必要とされる本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物を含む組成物の量である。任意の固体における適切な「有効な」量は、用量増加試験などの技術を使用して定められてもよい。
用語「増強する」または「増強すること」は、本明細書で使用されるように、所望の効果を効能または継続時間のいずれかにおいて増加させるまたは延長させることを意味する。従って、治療薬の効果を増強することに関して、用語「増強すること」は、効力または持続時間のいずれかで、系に対する他の治療薬の効果を増加または延長する能力を指す。「増強させる有効な量」は、本明細書で使用されるように、所望の系において別の治療薬の効果を増強するのに十分な量を指す。
用語「同時投与」などは、本明細書で使用されるように、一人の患者への選択された治療剤の投与を包含することを意味しており、同じまたは異なる投与経路によって、あるいは同じまたは異なる時間に、薬剤が投与される処置レジメンを含むことを意図している。
用語「担体」は、本明細書で使用されるように、細胞または組織への化合物の取り込みを促す比較的無毒な化合物または薬剤を指す。
用語「希釈剤」は、送達の前に所望の化合物を希釈するために使用される化合物を指す。希釈剤はまた、より安定した環境を提供できるので、化合物を安定させるために用いられることもある。緩衝液(pHの制御または維持をもたらし得る)中に溶解した塩は、限定されないが、リン酸緩衝生理食塩溶液を含む当該技術分野の希釈剤として利用される。
本明細書で開示される化合物の「代謝産物」は、化合物が代謝される際に形成されるその化合物の誘導体である。用語「活性代謝物」は、化合物が代謝される時に形成される、化合物の生物学的に活性な誘導体を指す。用語「代謝される」とは、本明細書で使用されるように、特別の物質が生物により変化するプロセス(限定されないが、酵素により触媒される加水分解反応と反応を含む)の合計を指す。従って、酵素は、化合物への特定の構造的変化をもたらし得る。例えば、シトクロムP450は様々な酸化反応や還元反応を触媒するが、その一方でウリジン二リン酸グルクロニルトランスフェラーゼは、芳香族アルコール、脂肪族アルコール、カルボン酸、アミン、および遊離スルフヒドリル基への活性化グルクロン酸分子の移動を触媒している。代謝についてのさらなる情報は、The Pharmacological Basis of Therapeutics, 9th Edition, McGraw-Hill (1996)」から得られる。本明細書で開示される化合物の代謝物は、宿主への化合物の投与と宿主から採取した組織サンプルの解析により、または、肝細胞を用いた化合物のインビトロでのインキュベーションと得られた化合物の分析のいずれかによって、同定される。
「バイオアベイラビリティ」とは、研究されている動物または人間の全身循環へと送達される、本明細書で開示される化合物(例えば、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物)の重量の割合を指す。静脈内に投与時の薬物の完全な曝露(AUC(0-∞))は一般に100%生物が利用可能である(F%)と定義される。「経口バイオアベイラビリティ」とは、本明細書で開示される化合物が、静脈内注射と比較して、医薬組成物が経口で摂取される際に全身循環へ吸収される程度を指す。
「血漿濃度」は、被験体の血液の血漿成分中の、本明細書で開示される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物の濃度を指す。本明細書に記載される化合物の血漿濃度は、代謝および/または他の治療薬との起こり得る相互作用に対する可変性により、被験体間で著しく変動することがあることを理解されたい。本明細書で開示される1つの実施形態に合わせて、本明細書で開示される化合物の血漿濃度は被験体ごとに変動することがある。同様に、最大血漿濃度(Cmax)、または最大血漿濃度(Tmax)に達する時間、または血漿濃度時間曲線(AUC(0-∞))の下の総面積などの値は、被検体毎に変わることがある。この可変性により、化合物の「治療上有効な量」を構成するのに必要な量は、被験体毎に変動することがある。
本明細書で使用されるように、「寛解」とは、疾患または疾病の改善、あるいは少なくとも疾患または疾病に関連した症状の部分的な緩和を指す。
医薬組成物と投与方法
医薬組成物は、薬学的に使用可能な調製物への活性化合物の処理を促進する賦形剤と助剤を含む、1つ以上の生理学的に許容可能な担体を使用して、従来のやり方で処方されてもよい。適切な製剤は、選択される投与の経路に依存する。本明細書に記載される医薬組成物に適切な賦形剤に関するさらなる詳細は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Ed (Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995);Hoover, John E., Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania 1975;Liberman, H.A. and Lachman, L., Eds., Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed.(Lippincott Williams & Wilkins1999)(Lippincott Williams & Wilkins, 1999)で見られ、当該文献は開示のために参照により本明細書に組み込まれる。
医薬組成物は、本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物と、担体、安定化剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、および/または賦形剤などの他の化学成分との混合物を指す。医薬組成物は、有機体への化合物の投与を促進する。本明細書で提供される方法または治療または使用を実行する際に、本明細書に記載される治療上有効な量の化合物は、処置される疾患、障害、または疾病を抱える被験体に対して医薬組成物で投与される。いくつかの実施形態では、被験体はヒトである。特定の実施形態において、治療上有効な量は、疾患の重症度、被験体の年齢および相対的な健康状態、使用される化合物の力価、および、他の因子に依存して変化する。式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物は、単独で、あるいは混合物の化合物として1つ以上の治療薬と組み合わせて(併用療法などで)使用することが可能である。
本明細書に記載される医薬製剤は、限定されないが、経口、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内)、鼻腔内、頬側、局所的、直腸、または経皮的な投与経路を含む、複数の投与経路によって被験体に投与可能である。さらに、本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物を含む、本明細書に記載される医薬組成物は、限定されないが、水性の経口分散液、液体、ゲル剤、シロップ剤、エリキシル剤、スラリー、懸濁液、エアロゾル、制御放出製剤、急速溶解製剤、発泡性の製剤、凍結乾燥製剤、錠剤、粉末、丸剤、ドラジェ、カプセル剤、遅延放出製剤、持続放出製剤、パルス放出製剤、多粒子製剤、および混合即時放出および制御放出型の製剤を含む、任意の適切な剤形へ製剤化可能である。
当業者は、全身的ではなくむしろ局所的な方法で、例えば、器官または組織への化合物の直接注入によって、しばしばデボー製剤で化合物および/または組成物を投与することがある。こうした製剤は、移植(例えば皮下または筋肉内)、あるいは筋肉内注射によって投与され得る。加えて、薬物は、迅速な放出製剤の形態で、持続放出製剤の形態で、または中間の放出製剤の形態で、提供されることがある。
本明細書に記載される化合物を含む医薬組成物は、ほんの一例として、従来の混合、溶解、粒状化、ドラジェ製造、粉末化、乳化、カプセル化、封入、または圧縮のプロセスなどによって従来のやり方で製造され得る。
医薬組成物は、遊離酸形態または遊離塩基形態、あるいは薬学的に許容可能な塩形態の活性成分として本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の少なくとも1つの化合物を含む。加えて、本明細書に記載される方法と医薬組成物は、同じタイプの活性を有するこうした化合物の活性代謝物と結晶形態(多形体としても知られている)の使用を含んでいる。いくつかの状況で、化合物は互変異性体として存在することがある。全ての互変異性体は、本明細書に示される化合物の範囲内に含まれる。さらに、本明細書に記載される化合物は、非溶媒和形態だけでなく、水、エタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒を備えた溶媒和形態で存在することができる。本明細書に提示の化合物の溶媒和形態は、同様に本明細書で開示されるものとみなされる。
ある実施形態では、本明細書に提供される組成物は、微生物活性を阻害するために1つ以上の保存剤をさらに含むこともある。適切な保存剤は、塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、および塩化セチルピリジウムなどの四級アンモニウム化合物を含む。
経口使用のための医薬品は1つ以上の固体の賦形剤を、本明細書に記載される化合物(例えば、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物)の1つ以上と混合し、結果として生じる混合物を随意に粉砕し、および、必要に応じて、錠剤、丸剤、またはカプセル剤を得るために適切な助剤を加えた後で顆粒の混合物を処理することによって得られ得る。適切な賦形剤は、例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールを含む糖などの充填剤;例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース調製物;あるいは、ポリビニルピロリドン(PVPまたはポビドン)またはリン酸カルシウムなどのそれ以外の物を含む。必要に応じて、架橋したクロスカルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、寒天、または、アルギン酸あるいはアルギン酸ナトリウムなどのその塩といった崩壊剤が加えられることもある。
ドラジェ・コアには適切なコーティングが施される。この目的のために、濃縮された砂糖水が使用されてもよく、これは随意にアラビアゴム、滑石、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物を含むことがある。染料または色素は、同定のために、または、活性化合物の用量の異なる組み合わせを特徴づけるために、錠剤または糖衣錠のコーティングに加えられてもよい。
経口で使用可能な医薬品は、ゼラチンから作られた押し込み型のカプセル剤と、グリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤やゼラチンから作られたソフトな密閉カプセルを含む。押し込み型のカプセル剤は、ラクトースのような充填剤、デンプンなどの結合剤、および/または、滑石またはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、および随意に安定化剤と混合して、活性成分を含み得る。ソフトカプセル剤において、活性化合物は、脂肪油、流動パラフィン、または液体のポリエチレングリコールなどの、適切な液体中に溶解または懸濁され得る。加えて、安定剤を添加してもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される固体の剤形は、錠剤(懸濁液錠剤、急速溶解性の錠剤、咬傷崩壊性の錠剤、急速崩壊性の錠剤、発泡錠、またはカプレットを含む)、丸剤、粉末(無菌の包装された粉末、分注可能な粉末、または発泡粉末を含む)、カプセル(ソフトカプセルまたはハードカプセルの両方を含む、例えば、動物由来のゼラチンまたは植物由来のHPMCから作られたカプセル、または、「スプリンクルカプセル(sprinkle capsule)」、固体分散液、固溶体、生体内分解性の剤形、制御放出製剤、パルス放出剤形、多粒子剤形、ペレット剤、顆粒、またはエアロゾルの形態であってもよい。他の実施形態において、医薬製剤は、粉末剤の形態である。また他の実施形態において、医薬製剤は、限定されないが速溶錠剤を含む錠剤の形態である。さらに、本明細書に記載される化合物の医薬製剤は単一のカプセルとして、または複数のカプセル剤形で投与され得る。いくつかの実施形態において、医薬製剤は、2、3、または4つのカプセルまたは錠剤で投与される。
いくつかの実施形態では、固体の剤形(例えば、錠剤、発泡錠、およびカプセル剤)は、本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物の粒子を、バルク混合組成物を形成するための1つ以上の製薬の賦形剤と混合することにより調製される。
こうしたバルク混合組成物を均質と言及する際、本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物の粒子は、組成物が錠剤、丸剤、およびカプセル剤などの等しく効果的な単位剤形へと細分されるように、組成物の全体にわたって均一に分散する。個々の単位投与量は、経口摂取あるいは希釈剤との接触後に崩壊する、フィルムコーティングをさらに含み得る。こうした製剤は、従来の薬理学的技術によって製造され得る。
本明細書に記載される製薬の固体剤形は、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物と、また互換性をもつ担体、結合剤、充填薬、懸濁化剤、香味料、甘味剤、薬剤、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、潤滑剤、着色剤、希釈剤、可溶化剤、湿潤剤、可塑剤、安定化剤、浸透促進剤、湿潤剤、消泡剤、抗酸化剤、保存剤、またはその1つ以上の組み合わせなどの1つ以上の薬学的に許容可能な添加剤を含み得る。さらに別の態様では、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 20th Edition (2000)に記載される手順などの標準的なコーティング手順を使用して、本明細書に記載される化合物の製剤のまわりにフィルムコーティングが施される。1つの実施形態において、本明細書に記載される化合物の粒子の一部またはすべてがコーティングされる。別の実施形態では、本明細書に記載される化合物の粒子の一部またはすべてがマイクロカプセル化される。さらに別の実施形態では、本明細書に記載される化合物の粒子はマイクロカプセル化されず、コーティングされない。
本明細書に記載される固体の剤形で使用される適切な担体は、限定されないが、アカシア、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、バクガデキストリン、グリセリン、ケイ酸マグネシウム、カゼイン酸ナトリウム、ダイズレシチン、塩化ナトリウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カリウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、カラギーナン、モノグリセリド、ジグリセリド、α化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートステアラート、スクロース、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトールなどを含む。
本明細書に記載される固体の剤形で使用される適切な充填薬は、限定されないが、ラクトース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、微結晶性セルロース、セルロース粉末、デキストロース、デキストラート、デキストラン、デンプン、α化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートステアラート(HPMCAS)、スクロース、キシリトール、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコールなどを含む。
固体の剤形マトリックスからの式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物をできるだけ効率的に放出するために、とりわけ剤形が結合剤で圧縮されるときに、崩壊剤は製剤中でしばしば使用される。崩壊剤は、水分が剤形中に吸収される際に、膨張または毛細管作用によって剤形マトリクスを破裂するのを助ける。本明細書に記載される固体の剤形で使用される適切な崩壊剤は、限定されないが、トウモロコシデンプンまたはジャガイモデンプンなどの天然のデンプン、National1551またはAmijel(登録商標)などのα化デンプン、またはPromogel(登録商標)またはExplotab(登録商標)などのデンプングリコール酸ナトリウム、木材生成物などのセルロース、メチル結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標)、Avicel(登録商標)PH101、Avicel(登録商標)PH102、Avicel(登録商標)PH105、Elcema(登録商標)P100、Emcocel(登録商標)、Vivacel(登録商標)、Ming Tia(登録商標)、および、SolkaFloc(登録商標)、メチルセルロース、クロスカルメロース、または、架橋セルロース、例えば、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(Ac-Di-Sol(登録商標))、架橋カルボキシメチルセルロース、または架橋クロスカルメロース、架橋デンプン、例えば、デンプングリコール酸ナトリウムなど、架橋ポリマー、例えば、架橋クロスポビドンなど、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸塩、例えば、アルギン酸またはアルギン酸ナトリウムの塩など、Veegum(登録商標)HV(ケイ酸アルミニウムマグネシウム)などの粘土、ゴム、例えば、寒天、グアー、イナゴマメ、カラヤ、ペクチン、またはトラガント、デンプングリコール酸ナトリウム、ベントナイト、天然のスポンジ、界面活性剤、陽イオン交換樹脂のような樹脂、柑橘類の果肉、ラウリル硫酸ナトリウム、デンプンと組み合わせたラウリル硫酸ナトリウムなどを含む。
結合剤は固体の経口剤形製剤に粘着性を与える:粉末を充填したカプセル製剤について、結合剤は、ソフトシェルまたはハードシェルのカプセルに充填され得る栓の形成を助け、および錠剤の製剤について、結合剤は、圧縮後に錠剤を確実に未変化のまま残るようにし、圧縮または充填の工程前に混合均一性を確実なものとする。本明細書に記載される固体の剤形の結合剤としての使用に適した材料としては、限定されないが、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース(例えばMethocel(登録商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、Hypromellose USP Pharmacoat-603、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートステアラート(Aqoate HS-LFとHS)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Klucel登録商標))、エチルセルロース(例えばEthocel(登録商標))、および微結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標)、微結晶性デキストロース、アミロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、多糖類酸、ベントナイト、ゼラチン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、クロスポビドン、ポビドン、デンプン、α化デンプン、トラガント、デキストリン、糖、例えば、スクロース(例えばDipac(登録商標))、グルコース、デキストロース、糖蜜、マンニトール、ソルビトール、キシリトール(例えばXylitab(登録商標))、ラクトース、天然または合成ゴム、例えば、アカシア、トラガント、ガティガム、イサポール皮(isapol husks)の粘液、デンプン、ポリビニルピロリドン(例えば、Povidone(登録商標)CL、Kollidon(登録商標)CL、Polyplasdone(登録商標)XL-10、およびPovidone(登録商標)K-12)、カラマツアラボカラクタン(arabogalactan)、Veegum(登録商標)、ポリエチレングリコール、ろう、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。
一般に、20-70%の結合剤レベルが粉末で充填されたゼラチンカプセル製剤中で使用される。錠剤製剤における結合剤の使用レベルは、直接圧縮、湿式造粒法、ローラー圧縮、または、それ自体が中程度の結合剤として作用し得る充填剤などの他の賦形剤の使用のいずれかで、異なる。いくつかの実施形態では、調合剤は製剤のための結合剤レベルを決定し、錠剤製剤中で最大で70%の結合剤使用レベルが一般的である。
本明細書に記載される固体の剤形で使用される適切な潤滑剤または流動促進剤は、ステアリン酸、水酸化カルシウム、滑石、トウモロコシデンプン、ステアリルフマル酸ナトリウム、アルカリ土類金属塩とアルカリ金属、例えば、アルミニウムなど、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ろう、Stearowet(登録商標)、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ポリエチレングリコールまたはメトキシポリエチレングリコール、例えば、Carbowax(商標)、PEG 4000、PEG 5000、PEG 6000、プロピレングリコール、オレイン酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、安息香酸グリセリル、ラウリル硫酸マグネシウムまたはナトリウムなどを含む。
本明細書に記載される固体の剤形で使用される適切な希釈剤としては、限定されないが、糖(ラクトース、スクロース、およびデキストロースを含む)、多糖類(デキストラートとバクガデキストリンを含む)、ポリオール(マンニトール、キシリトール、およびソルビトールを含む)、シクロデキストリンなどが挙げられる。
本明細書に記載される固体の剤形で使用される適切な湿潤剤としては、例えば、オレイン酸、モノステアリン酸グリセリン、ソルビタンモノオレアート、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレアート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、四級アンモニウム化合物(例えば、Polyquat 10(登録商標))、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ドクサートナトリウム、トリアセチン、ビタミンE TPGSなどが挙げられる。
本明細書に記載される固体の剤形で使用される適切な界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンモノオレアート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポロキサマー、胆汁酸塩、モノステアリン酸グリセリン、エチレンオキシドとプロピレンオキシド(例えば、Pluronic(登録商標))(BASF)のコポリマーなどが挙げられる。
本明細書に記載される固体の剤形で使用される適切な懸濁化剤としては、限定されないが、ポリビニルピロリドン、例えば、ポリビニルピロリドンK12、ポリビニルピロリドンK17、ポリビニルピロリドンK25、ポリビニルピロリドンK30、ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールは、約300~約6000、または約3350~約4000、または約5400~約7000の分子量を有し得る)、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー(S630)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシ-プロピルメチルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゴム、例えば、トラガカントゴム、アラビアゴム、グアーガム、キサンタンガムを含むキサンタンなど、糖、セルロース化合物、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリソルベート80、アルギン酸ナトリウム、ポリエトキシ化ソルビタンモノラウレート、ポリエトキシ化ソルビタンモノラウレート、ポビドンなどが挙げられる。
本明細書に記載される固体の剤形で使用される適切な抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸ナトリウム、トコフェロール(BHT)などが挙げられる。
本明細書に記載される固体の剤形で使用される添加剤間にはかなりの重複がある。したがって、上記の列挙された添加剤は、本明細書に記載される医薬組成物の固体剤形に含むことができる添加剤のタイプの単なる例証的なものに過ぎず、限定的であると解釈されてはならない。
他の実施形態では、医薬製剤の1つ以上の層が可塑化される。例示的に、可塑剤は一般的に高沸点の固体または液体である。適切な可塑剤は、コーティング組成物の約0.01重量%乃至約50重量%(w/w)まで加えられ得る。可塑剤は、限定されないが、フタル酸ジエチル、クエン酸エステル、ポリエチレングリコール、グリセロール、アセチル化グリセリド、トリアセチン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸、ステアロール、ステアレート、およびヒマシ油を含む。
圧縮錠剤は、上に記載された製剤の大量の混合物の圧縮により調製された固体の剤形である。様々な実施形態において、口の中で溶解するよう設計される圧縮錠剤は、1以上の香味料を含む。他の実施形態において、圧縮錠剤は、最終的な圧縮錠剤を囲むフィルムを含む。いくつかの実施形態では、フィルムコーティングは、本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物の、製剤からの遅延放出をもたらすことができる。他の実施形態では、フィルムコーティングは患者のコンプライアンスを助ける(例えばOpadry(登録商標)コーティングまたは糖衣)。Opadry(登録商標)を含むフィルムコーティングは、典型的には錠剤重量の約1%から約3%まで変動する。他の実施形態において、圧縮錠剤は1以上の賦形剤を含む。
カプセルは、例えば、カプセルの内部に、上に記載された化合物の製剤の大量の混合物を配することにより調製され得る。いくつかの実施形態において、製剤(非水性の懸濁液および溶液)は、ソフトゼラチンカプセルに入れられる。他の実施形態において、製剤は、HPMCを含むカプセルなどの、標準的なゼラチンカプセルまたは非ゼラチンカプセルに入れられる。他の実施形態において、製剤はスプリンクルカプセルに入れられ、ここで、カプセルはすべて呑み込まれ得るか、または、カプセルが開かれ、内容物を食事前に食物に散布されてもよい。いくつかの実施形態において、治療用量は、複数の(例えば2、3、または4の)カプセルに分けられる。いくつかの実施形態において、製剤の全用量は、カプセル形態で送達される。
様々な実施形態において、本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物と1つ以上の賦形剤の粒子は、乾燥混合され、圧縮されて、錠剤のような塊にされ、これは、約30分未満、約35分未満、約40分未満、約45分未満、約50分未満、約55分未満、または約60分未満以内に実質的に分解する医薬品組成物を提供するのに十分な強度を有しており、それによって胃腸液に製剤を放出する。
別の態様では、剤形はマイクロカプセル化された製剤を含んでもよい。いくつかの実施形態において、1つ以上の他の互換性をもつ材料が、マイクロカプセル化材料の中に存在する。典型的な材料は、限定されないが、pH調整剤、侵食促進剤、消泡剤、抗酸化剤、香味料、および、結合剤、懸濁化剤、崩壊剤、充填剤、界面活性剤、可溶化剤、安定剤、潤滑剤、湿潤剤、および希釈剤などの担体材料を含む。
本明細書に記載されるマイクロカプセル化に役立つ材料は、他の互換性をもたない賦形剤から化合物を十分に分離する、本明細書に記載される化合物と互換性をもつ材料を含む。本明細書に記載される化合物と互換性をもつ材料は、インビボでの式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物の放出を遅らせるものである。
本明細書に記載される化合物を含む製剤の放出を遅らせるのに役立つ典型的なマイクロカプセル化材料は、限定されないが、Klucel(登録商標)またはNisso HPCなどのヒドロキシプロピルセルロースエーテル(HPC)、低置換型ヒドロキシプロピルセルロースエーテル(L-HPC)、Seppifilm-LC、Pharmacoat(登録商標)、Metolose SR、Methocel(登録商標)-E、Opadry YS、PrimaFlo、Benecel MP824、およびBenecel MP843などのヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテル(HPMC)、Methocel(登録商標)-Aなどのメチルセルロースポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートステアラートAqoat(HF-LS、HF-LG、HF-MS)およびMetolose(登録商標)、エチルセルロース(EC)とその混合物、E461、Ethocel(登録商標)、Aqualon(登録商標)-EC、Surelease(登録商標)、Opadry AMBのようなポリビニルアルコール(PVA)、Natrosol(登録商標)などのヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース(CMC)の塩、例えば、Aqualon(登録商標)-CMC、Kollicoat IR(登録商標)などのポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールコポリマー、モノグリセリド(Myverol)、トリグリセリド(KLX)、ポリエチレングリコール、修飾された食品用デンプン、アクリルポリマー、およびアクリルポリマーとセルロースエーテルの混合物、Eudragit(登録商標)EPO、Eudragit(登録商標)L30D-55、Eudragit(登録商標)FS 30D、Eudragit(登録商標)L100-55、Eudragit(登録商標)L100、Eudragit(登録商標)S100、Eudragit(登録商標)RD100、Eudragit(登録商標)E100、Eudragit(登録商標)L12.5、Eudragit(登録商標)S12.5、Eudragit(登録商標)NE30D、およびEudragit(登録商標)NE 40D、酢酸フタル酸セルロース、HPMCとステアリン酸の混合物のようなsepifilms、これらの材料のシクロデキストリンおよび混合物を含む。
さらに別の実施形態では、ポリエチレングリコール、例えば、PEG 300、PEG 400、PEG 600、PEG 1450、PEG 3350、PEG 800、ステアリン酸、プロピレングリコール、オレイン酸、およびトリアセチンなどの可塑剤はマイクロカプセル化材料に組みこまれる。他の実施形態において、医薬組成物の放出を遅らせるのに有用なマイクロカプセル化材料は、USPまたは国民医薬品集(NF)からのものである。また他の実施形態において、マイクロカプセル化材料はKlucelである。また他の実施形態において、マイクロカプセル化材料はmethocelである。
本明細書に記載されるマイクロカプセル化された化合物は、例えば、噴霧乾燥プロセス、回転ディスク溶媒プロセス、熱溶媒プロセス、噴霧低温化方法、流動床、静電沈着、遠心押出し、回転懸濁液分離、液体-ガスまたは固体-ガスの境界面での重合、圧力押し出し、または噴霧式溶媒抽出浴などを含む方法によって製剤化されてもよい。これらに加え、様々な化学技術、例えば、複合コアセルベーション、溶解蒸発、ポリマー-ポリマーの不適合性、液体培地中の界面重合、インサイツの重合、液中乾燥法、および液体培地中の脱溶媒和も、使用され得る。さらに、ローラー圧縮、排出/球形化、コアセルベーション、またはナノ粒子コーティングなど他の方法も使用してもよい。
さらに別の実施形態では、発泡粉末も本開示に合わせて調製される。発泡塩は、経口投与向けに水中で薬を分散させるために使用されてきた。発泡塩は、通常は重炭酸ナトリウム、クエン酸、および/または酒石酸で構成される、乾燥混合物中に薬剤を含む果粒剤または粗粉である。こうした塩が水に加えられると、酸と塩基は反応して炭酸ガスを遊離し、それによって「泡立ち」を引き起こす。発泡塩の例は、例えば以下の成分を含む:重炭酸ナトリウム、または重炭酸ナトリウムと炭酸ナトリウムの混合物、クエン酸および/または酒石酸。成分が医薬的用途に適しており、且つ結果として約6.0以上のpHをもたらす限り、二酸化炭素の遊離を結果的にもたらす任意の酸-塩基の組み合わせは、重炭酸ナトリウム、クエン酸、および酒石酸の組み合わせの代わりに使用され得る。
他の実施形態では、本明細書に記載される化合物を含む本明細書に記載される製剤は、固体の分散剤である。こうした固体の分散剤を生成する方法は、限定されないが、例えば、米国特許第4,343,789号、第5,340,591号、第5,456,923号、第5,700,485号、第5,723,269号と、米国特許公開第2004/0013734号が挙げられる。また他の実施形態において、本明細書に記載される製剤は固溶体である。固溶体は、活性薬剤と他の賦形剤と共に物質を組み込み、それにより、混合物が加熱され、その結果薬物の溶解が生じ、結果として生じる組成物はその後に冷却されることで、さらに処方され、カプセルに直接加えられ、あるいは錠剤へと圧縮され得る固形混合物をもたらす。こうした固溶体を生成する方法は、限定されないが、米国特許第4,151,273号、第5,281,420号、および第6,083,518号を含む。
本明細書に記載される化合物を含む本明細書に記載される製剤を含む製薬の固体経口剤形は、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物の制御放出を与えるようにさらに製剤化可能である。制御放出とは、本明細書に記載される化合物が長期間にわたって所望のプロファイルにしたがって組みこまれる剤形からの上記化合物の放出を指す。制御放出特性は、例えば、持続放出、長期放出、パルス放出、および遅延放出の特性を含む。即時放出組成物とは対照的に、制御放出組成物は、あらかじめ定められた特性に従って、長期間にわたる被験体への薬剤の送達を可能にする。そのような放出速度は、長期間、治療上有効なレベルの薬剤を提供し、その結果として、より長期間の薬理反応を提供し、一方で、従来の急速放出剤形と比較して、副作用を最小限に抑える。こうした長期間の反応により、対応する短時間作用性の即時放出調合剤では達成されない多くの固有の利益がもたらされる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される固体の剤形は、腸溶性コーティングを施された遅延放出経口剤形として、つまり、胃腸管の小腸での放出に影響を与えるために腸溶コーティングを利用する、本明細書に記載されるような医薬組成物の経口剤形として)製剤化可能である。腸溶コーティングした剤形は、活性成分および/または他の組成成分の果粒剤、粉末、ペレット、ビーズ、または微粒子(それ自体がコーティングされるまたはコーティングされない)を含む、圧縮した、成型した、または押し出し加工した錠剤/モールド(コーティングしたまたはコーティングしていない)であり得る。腸溶コーティングした経口剤形は、固形担体のペレット、ビーズ、または顆粒を含むカプセル(コーティングされるまたはコーティングされない)、および/または、組成物(それ自体がコーティングされるまたはコーティングされない)であり得る。
本明細書で使用されるような用語「急速な放出」または「遅延放出」とは、ある一般に予測可能な速度で放出を実行できるような送達を指す。いくつかの実施形態では、放出を遅らせる方法は、分子内環化放出反応の調整によるか、あるいは、分子内環化放出反応の開始を修正する緩衝剤の付加による。
着色剤、デタッキファイヤー(detackifiers)、界面活性剤、消泡剤、潤滑剤(例えば、ブラジルロウヤシのロウまたはPEG)は、コーティング材料を可溶性にするか分散させるために、かつコーティング性能とコーティングされた生成物を改善するために、可塑剤に加えてコーティングに加えられることがある。
他の実施形態では、本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物を含む本明細書に記載される製剤は、パルス剤形を使用して送達される。パルス剤形は、制御された遅延時間後のあらかじめ決められた時点、または特定の部位で、1つ以上の即時放出パルスを提供することができる。パルス剤形は、限定されないが、米国特許第5,011,692号;第5,017,381号;第5,229,135号;第5,840,329号;第4,871,549号;第5,260,068号;第5,260,069号;第5,508,040号;第5567441号、および第5837284号に記載のパルス製剤を含む様々なパルス製剤を用いて投与され得る。
他の多くのタイプの制御放出系は本明細書に記載される製剤と一緒の使用に適している。こうした送達システムの例としては、例えば、ポリ乳酸とポリグリコール酸、ポリ酸無水物、およびポリカプロラクトンのようなポリマーベースの系;多孔性のマトリックス、ステロール、例えば、コレステロール、コレステロールエステル、および脂肪酸、または中性脂肪、例えば、モノグリセリド、ジグリセリド、およびトリグリセリドなどの、脂質である非ポリマーベースの系;ヒドロゲル放出系;サイラスティック系;ペプチドベースの系;ワックス・コーティング、生体内分解性の剤形、従来の結合剤を使用する圧縮錠剤などが挙げられる。例えば、Liberman et al., Pharmaceutical Dosage Forms, 2 Ed., Vol. 1, pp. 209-214 (1990); Singh et al., Encyclopedia of Pharmaceutical Technology, 2nd Ed., pp. 751-753 (2002);米国特許第4,327,725号;第4,624,848号;第4,968,509号;第5,461,140号;第5,456,923号;第5,516,527号;第5,622,721号;第5,686,105号;第5,700,410号;第5,977,175号;第6,465,014号;および、第6,932,983号を参照。
いくつかの実施形態では、被験体への経口投与のための本明細書に記載される化合物、例えば、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物と、少なくとも1つの分散剤または懸濁化剤の粒子を含む医薬製剤が提供される。製剤は懸濁用の粉末および/または顆粒であってもよく、水との混合後に実質的に均一の懸濁液が得られる。
経口投与用の液体製剤の剤形は、限定されないが、薬学的に許容可能な水性の経口分散液、エマルジョン、溶液、エリキシル剤、ゲル剤、およびシロップ剤を含む群から選択される水性懸濁液であり得る。例えば、Singh et al., Encyclopedia of Pharmaceutical Technology, 2nd Ed., pp. 754-757 (2002)を参照。
少なくとも4時間、USP薬剤師薬局方(2005年版、905章)で定義されるように、本明細書に記載される水性懸濁液と分散液は均質の状態のまま留まることができる。均質性は、全組成物の均質性の決定に関して一貫したサンプリング方法によって決定されなければならない。1つの実施形態では、水性懸濁液は、1分未満続く物理的な撹拌によって均質の懸濁液へと再懸濁可能である。別の実施形態では、水性懸濁液は、45秒未満続く物理的な撹拌によって均質の懸濁液へと再懸濁可能である。さらに別の実施形態では、水性懸濁液は、30秒未満続く物理的な撹拌によって均質の懸濁液へと再懸濁可能である。さらに別の実施形態では、均質の水性分散液を維持するのに撹拌は必要ではない。
本明細書に記載される医薬組成物は、限定されないが、アカシアシロップ、アセサルフェーム K、アリターム、アニス、りんご、アスパルテーム、バナナ、バヴァロア、ベリー類、カシス、バタースコッチ、クエン酸カルシウム、カンフル、カラメル、チェリー、チェリークリーム、チョコレート、シナモン、風船ガム、柑橘類、柑橘類のポンチ、柑橘類のクリーム、綿菓子、ココア、コーラノキ、冷たいチェリー、冷たい柑橘類、シクラマート、シラメート(cylamate)、デキストロース、ユーカリ、オイゲノール、フルクトース、フルーツポンチ、ショウガ、グリチルレチン酸塩(glycyrrhetinate)、カンゾウ(リコリス)シロップ、ブドウ、グレープフルーツ、ハチミツ、イソマルト(isomalt)、レモン、ライム、レモンクリーム、グリチルリチン酸モノアンモニウム(MagnaSweet(登録商標))、マルトール、マンニトール、カエデ、マシュマロ、メントール、ミント・クリーム、混合ベリー、調合されたミント・クリーム、ネオヘスペリジンDC、ネオテーム、オレンジ、西洋ナシ、ピーチ、ペパーミント、ペパーミントクリーム、Prosweet(登録商標)粉末、ラズベリー、ルートビア、ラム、サッカリン、サフロール、ソルビトール、スペアミント、スペアミントクリーム、イチゴ、イチゴクリーム、ステビア、スクラロース、スクロース、ナトリウムサッカリン、サッカリン、アスパルテーム、アセサルフェームカリウム、マンニトール、タリン、スクラロース、ソルビトール、スイスクリーム、タガトース、タンジェリン、タウマチン、トゥッティフルッティ、バニラ、クルミ、スイカ、アメリカザクラ、ウィンターグリーン、キシリトール、またはこれらの香味料成分の任意の組み合わせ、例えば、アニス-メントール、チェリー-アニス、シナモン-オレンジ、チェリー-シナモン、チョコレート-ミント、ハチミツ-レモン、レモン-ライム、レモン-ミント、メントール-ユーカリ、オレンジ-クリーム、バニラ-ミント、およびこれらの混合物などの甘味剤を含み得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される医薬製剤は、自己乳化式薬物送達システム(SEDDS)であり得る。エマルジョンは、別の、通常は液滴の形態の1つの不混和性の相の分散液である。一般に、エマルジョンは活発な機械的分散によって作成される。SEDDSは、エマルジョンまたはマイクロエマルジョンとは対照的に、任意の外部の機械的分散または撹拌を伴わずに過剰な水に加えられる際に自発的にエマルジョンを形成する。SEDDSの利点は、溶液の全体に液滴を分布させるために軽く混合しさえすればよいということである。さらに、水または水相は投与の直前に加えることができ、これにより不安定なまたは疎水性の活性成分の安定性が保証する。したがって、SEDDSは疎水性の活性成分の経口および非経口の送達のために効果的な送達システムを提供する。SEDDSは、疎水性の活性成分のバイオアベイラビリティの改良をもたらすことがある。自己乳化式の剤形を生成する方法としては、限定されないが、米国特許第5,858,401号、6,667,048号、および6,960,563号が挙げられる。
本明細書に記載される水性分散液または懸濁液中で使用される上記の列挙された添加剤間には重複がある。というのも、所定の添加剤が様々な当業者によってしばしば異なるように分類されるか、あるいは、いくつかの様々な機能のいずれかについて一般に使用されるからである。したがって、上記の列挙された添加剤は、本明細書に記載される製剤に含まれ得る添加剤のタイプの単なる例証に過ぎず、限定的なものではないと解釈されなければならない。
鼻腔内の製剤用の潜在的な賦形剤としては、例えば、米国特許第4,476,116号、5,116,817号、および6,391,452号が挙げられる。ベンジルアルコールまたは他の適切な保存剤、フルオロカーボン、および/または、他の可溶化剤あるいは分散剤を使用する食塩水中の製剤溶液。例えば、Ansel, H. C. et al., Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Sixth Ed. (1995)を参照。好ましくは、こうした組成物と製剤は適切な無毒な薬学的に許容可能な成分で調製される。適切な担体の選択は、望ましい経鼻用剤形(例えば、溶液、懸濁液、軟膏剤、ゲル剤)の正確な性質に大きく依存する。経鼻用剤形は、一般に活性成分に加えて大量の水を含んでいる。pH調節剤、乳化剤、または分散剤などの少量の他の成分、保存剤、界面活性剤、ゲル化剤、またはバッファー、および他の安定化剤と可溶化剤も存在することがある。好ましくは、経鼻用剤形は鼻の分泌物と等張でなければならない。
吸入による投与については、本明細書に記載される化合物は、エアロゾル、ミスト、または粉末としての形態であってもよい。本明細書に記載される医薬組成物は、適切な高圧ガス、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、他の適切なガスを用いて、加圧されたパックまたは噴霧器からエアロゾルスプレー表示の形態で都合よく送達される。加圧されたエアロゾルの場合、投与単位は、測定された量を送達するためのバルブを設けることによって決定されてもよい。ほんの一例として、吸入器または注入器で使用されるゼラチンのカプセル剤とカートリッジは、本明細書に記載される化合物と、ラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基材との粉末混合物を含んで、処方されることがある。
本明細書に記載される化合物を含む頬側製剤は、限定されないが、米国特許第4,229,447号、4,596,795号、4,755,386号、および5,739,136号を含む様々な製剤を使用して、投与されてもよい。加えて、本明細書に記載される頬側剤形は、頬粘膜へ剤形を付着させる役目も果たす生体内分解性(加水分解性)のポリマー担体を含む。頬側剤形はあらかじめ決められた時間にわたって徐々に腐食するように作られ、ここで、化合物の送達は本質的には至る所にもたらされる。頬側薬物送達は、経口の薬物投与で直面する不利益、例えば、緩慢な吸収、胃腸管に存在する流体による活性薬剤の分解、および/または肝臓中での初回通過の不活性化を回避する。生体内分解性(加水分解性)のポリマー担体に関しては、所望の薬物放出プロファイルが危険にさらされない限り、かつ、担体が本明細書に記載される化合物と頬側投与量単位中に存在する他の成分と互換性がある限り、事実上このような任意の担体を使用することができる。一般に、ポリマー担体は親水性で(水溶性、そして水膨潤する、可能な、頬粘膜の湿潤面に付着するポリマー)含む。本明細書に有用なポリマー担体の例としては、アクリル酸ポリマーやコポリマー(co)(例えば「カルボマー」(B.F.Goodrichから入手可能なカーボポール(登録商標)はこうしたポリマーの1つである)として知られているものが挙げられる。他の成分は、限定されないが、崩壊剤、希釈剤、結合剤、潤滑剤、香味料、着色剤、保存剤などを含む本明細書に記載される頬側剤形に組みこまれてもよい。頬側または舌下の投与については、組成物は、従来のやり方で処方された錠剤、ロゼンジ、またはゲル剤の形態をとってもよい。
本明細書に記載される経皮的な製剤は、限定されないが、米国特許第3,598,122号、3,598,123号、3,710,795号、3,731,683号、3,742,951号、3,814,097号、3,921,636号、3,972,995号、3,993,072号、3,993,073号、3,996,934号、4,031,894号、4,060,084号、4,069,307号、4,077,407号、4,201,211号、4,230,105号、4,292,299号、4,292,303号、5,336,168号、5,665,378号、5,837,280号、5,869,090号、6,923,983号、6,929,801号、および6,946,144号を含む様々な装置を使用して投与されてもよい。。
本明細書に記載される経皮的な剤形は、当該技術分野で従来ある薬学的に許容可能な賦形剤を組み込むことがある。1つの実施形態では、本明細書に記載される経皮的な製剤は少なくとも3つの成分:(1)式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物の製剤;(2)浸透促進剤;および、(3)水性のアジュバントを含む。加えて、経皮的な製剤は、限定されないが、ゲル化剤、クリーム剤、および軟膏基剤など追加の成分を含み得る。いくつかの実施形態では、経皮的な製剤は、吸収度を増強し、かつ皮膚からの経皮的な製剤の除去を防ぐために、織物材料または不織裏地材料をさらに含み得る。他の実施形態では、本明細書に記載される経皮的な製剤は、皮膚への拡散を促すために飽和したまたは過飽和した状態を維持することができる。
本明細書に記載される化合物の経皮的な投与に適した製剤は、経皮的な送達装置と経皮的な送達パッチを使用してもよく、ポリマーまたは接着剤中に分散および/または溶解した、脂肪親和性の強いエマルジョンまたは緩衝した水溶液であり得る。こうしたパッチは、医薬品の連続的、パルス的、またはオンデマンドな送達のために構築されてもよい。またさらに、本明細書に記載される化合物の経皮的な送達は、イオン泳動的なパッチなどによって実行可能である。さらに、経皮的なパッチは、本明細書に記載される化合物の制御送達をもたらすことができる。吸収速度は、律速膜を使用することにより、またはポリマーマトリクスまたはゲル内で化合物を捕捉することにより、遅らせることが可能である。反対に、吸収促進剤は吸収度を増加させるために使用可能である。吸収促進剤または担体は、皮膚を通過するのを助けるために吸収可能な薬学的に許容可能な溶媒を含み得る。例えば、経皮的な装置は、裏打ち部材と、随意に担体を含む化合物を含んでいるリザーバと、随意に、長時間にわたって制御されたあらかじめ決められた速度で宿主の皮膚に化合物を送達するための速度制御バリアと、皮膚に装置を固定する手段とを含む包帯の形態である。
筋肉内、皮下、または静脈内の注射に適した製剤は、生理学的に許容可能な無菌の水性または非水性の溶液、分散液、懸濁液、またはエマルジョン、および無菌注射剤溶液または分散液へと再構成される無菌の粉末を含むことがある。適切な水性および非水性の担体、希釈剤、溶媒、またはビヒクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、クレモフォールなど)、その適切な混合物、植物油(オリーブオイルなど)、およびオレイン酸エチルなどの注射可能な有機酸エステルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、分散液の場合だとの要求される粒径の維持と、界面活性剤の使用によって、レシチンなどのコーティングを用いることで維持することができる。皮下注射に適した製剤は、保存料、湿潤剤、乳化剤、および予製剤などの添加剤を含み得る。微生物の成長の防止は、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などの様々な抗菌剤および抗真菌剤によって確実にすることができる。糖、塩化ナトリウムなどの等張薬剤を含むことが望ましいこともある。注射可能な剤形の長期間の吸収は、モノステアリン酸アルミニウムとゼラチンなどの吸収を遅らせる薬剤の使用によって引き起こされ得る。
静脈内注射については、本明細書に記載される化合物は、水溶液中で、好ましくはハンク溶液、リンガー溶液、または緩衝生理食塩水などの生理学的に互換性をもつ緩衝剤中で処方されてもよい。口腔粘膜な投与については、浸透する障壁に適切な浸透剤は製剤中で使用される。こうした浸透剤は当該技術分野で一般に認識される。他の非経口的な注入については、適切な製剤は、好ましくは生理学的に互換性をもつ緩衝剤または賦形剤と共に、水性または非水性の溶液を含むことがある。このような賦形剤は当該技術分野で一般に認識される。
非経口的な注入は大量注射または持続注入を含むことがある。注射のための製剤は、追加の保存剤とともに、単位剤形で、例えば、アンプルまたは複数回用量容器で提示されてもよい。本明細書に記載される医薬組成物は、油性または水性のビヒクル中の無菌の懸濁液、溶液、またはエマルジョンとして非経口的な注入に適した形態であってもよく、および、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤などの調合剤を含み得る。非経口適用のための医薬製剤は、水溶性の形態の活性化合物の水溶液を含んでいる。さらに、活性化合物の懸濁液は適切な油性の注射懸濁液として調製され得る。適切な親油性溶媒またはビヒクルは、ごま油などの脂肪油、オレイン酸エチルまたはトリグリセリドなどの合成の脂肪酸エステル、またはリポソームを含む。水性の注射懸濁液は、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの、懸濁液の粘度を増加させる物質を含み得る。随意に、懸濁液は、高濃度の溶液の調製を可能にするために化合物の溶解度を増加させる適切な安定剤または薬剤も含んでもよい。代替的に、活性成分は、使用前に適切なビヒクル、例えば、無菌の発熱物質を含まない蒸留水との構成のための粉末形態であってもよい。
ある実施形態では、例えばリポソームとエマルジョンなどの医薬品化合物のための送達システムが使用されてもよい。ある実施形態では、本明細書に記載される組成物は、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボマー(アクリル酸ポリマー)、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリアクリルアミド、ポリカルボフィル、アクリル酸/アクリル酸ブチルコポリマー、アルギン酸ナトリウム、およびデキストランの中から選択される粘膜付着性ポリマーをさらに含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は局所的に投与されてもよく、溶液、懸濁液、ローション剤、ゲル剤、ペースト剤、薬用スティック、鎮静薬、クリーム剤、または軟膏剤などの様々な局所的に投与可能な組成物へ処方される。こうした医薬品化合物は可溶化剤、安定化剤、張性促進剤、緩衝剤、および保存剤を含み得る。
本明細書に記載される化合物は、ココアバターまたは他のグリセリドや、ポリビニルピロリドン(PEG)などの合成ポリマーなどの従来の坐剤基剤を含む、浣腸剤、直腸ゲル剤、直腸フォーム、直腸エアロゾル、坐剤、ゼリー坐剤、または、停留浣腸剤などの直腸の組成物中で製剤化されてもよい。組成物の坐薬形態において、限定されないが、脂肪酸グリセリドの混合物などの低融点ワックスは、随意にココアバターと組み合わされて最初に融解する。
一般に、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物などの薬剤は、疾患または疾病の寛解、またはその症状の進行の予防に有効な量で投与される。したがって、治療上有効な量は、疾患または障害を少なくとも部分的に予防または元に戻すことができる量であり得る。有効な量を得るのに必要な投与量は、薬剤、製剤、疾患または障害、および、薬剤が投与される個体に依存して変動することがある。
有効な量の測定はインビトロでの分析を含むことがあり、その場合、様々な投与量の薬剤が培養物中の細胞へ投与され、一部またはすべての症状を寛解するのに効果的な薬剤の濃度がインビボで要求される濃度を計算するために判定される。有効な量はインビボの動物研究に基づくこともある。
薬剤は、疾患または障害の症状が現れる前、現れるとともに、現れた後に、投与可能である。いくつかの実施形態では、薬剤は、疾患または障害の家族歴がある被験体、あるいは疾患または障害に対する素因を示し得る表現型を有する被検体、あるいは、疾患または障害に罹りやすい遺伝子型を有する被験体に投与される。
使用される特定の送達系は、例えば、意図した標的と投与経路(例えば、局所的または全身的)を含む多くの因子に依存し得る。送達の標的は疾患または障害を引き起こしているまたはその原因となっている特定の細胞であり得る。例えば、標的細胞は、神経学的か、神経変性学的、または脱髄性の疾患または障害の原因となっている神経系中の常在細胞または浸潤細胞であり得る。薬剤の投与は、当該技術分野で認識されている方法によって細胞型の1つ以上の細胞タイプまたはサブセットを対象とし得る。例えば、薬剤は、抗体、細胞表面受容体または毒素に対するリガンドに結合するか、あるいは細胞、例えば、リポソーム、またはウイルスの受容体が特定の細胞型に特異的に結合するウイルス、あるいは、ウイルスの核酸を欠くウイルス粒子に選択的に内在化される粒子中に含まれ得るか、あるいは局所的に投与され得る。
投薬方法と処置レジメン
本明細書に記載される化合物は、TRPV1の調節のための、またはTRPV1の調節から少なくとも部分的に利益を得る疾患または疾病の処置のための薬物の調製に使用可能である。加えて、本明細書に記載される疾患または疾病のいずれかを処置する方法は、そのような処置を必要としている被験体において、少なくとも1つの本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または、水和物を含む医薬組成物の、治療上有効な量での被験体への投与を含んでいる。
本明細書に記載される化合物を含む組成物は、予防的なおよび/または治療的な処置のために投与可能である。治療用途では、組成物は、疾患または疾病の症状を治療するか少なくとも部分的に阻止するのに十分な量で疾患または疾病に既に苦しんでいる患者に投与される。この使用に有効な量は、疾患または疾病の重症度と経過、以前の治療、患者の健康状態、体重、および薬品に対する反応、ならびに治療医の判断に依存する。
予防的な用途では、本明細書に記載される化合物を含む組成物は、特定の疾患、障害、または疾病にかかりやすいか、またはさもなければ特定の疾患、障害、または疾病のリスクのある患者に投与される。こうした量は「予防的に有効な量または投与量」であると定義される。この用途では、正確な量は患者の容態、体重などによって変わる。患者で使用される際、この使用のための有効な量は、疾患、障害、または疾病の重症度と経過、以前の治療、患者の健康状態および医薬品に対する反応、ならびに治療医の判断に依存する。
医者の裁量に際して、化合物の投与は、慢性的に、すなわち、患者の疾患または疾病の症状を寛解するため、さもなければ制御または限定するために、患者の寿命の間中を含む長期間にわたって投与される。
医者の裁量に際して、化合物の投与は継続的に与えられることがある;代替的に、投与されている薬物の投与量は、一時的に減らされるか、または特定の長さにわたって一時的に停止される(つまり「休薬日」)。休薬日の長さは、ほんの一例として、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、35日、50日、70日、100日、120日、150日、180日、200日、250日、280日、300日、320日、350日、または365日を含む、2日~1年の間で変動し得る。休薬日中の投与量の減少は、ほんの一例として、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または約100%を含む、約10%から約100%であってもよい。
いったん患者の状態が改善されると、必要に応じて維持量が投与される。その後、投与量または投与頻度、あるいはその両方は、症状に応じて、改善された疾患、障害、または疾病が保持されるレベルにまで減少可能である。しかしながら、患者は症状の任意の再発で長期間にわたって断続的な処置を必要とすることがあり得る。
そうした量に相当する所定の薬剤の量は、特定の化合物、疾患または疾病およびその重症度、処置を必要とする被験体または宿主の同一性(例えば、体重)などの因子に依存して変わるが、それにもかかわらず、例えば、投与されている特定の薬剤、投与経路、処置されている疾病、および処置されている被験体または宿主を含む、その状況を取り巻く特定の環境に従って当該技術分野で認識されたやり方で決定され得る。しかしながら、一般に、成人のヒトの処置のために使用される投与量は典型的には、1日当たり約0.001mgから1日当たり約5000mg、実施形態によっては、1日当たり約1mgから1日当たり約1500mgの範囲である。所望の投与量は都合よく、単回用量で提示されるか、あるいは分割投与量として、同時に(または短時間で)、あるいは、適切な間隔で、例えば、1日当たり2、3、または4回以上の下位用量として投与されてもよい。
本明細書に記載される医薬組成物は、正確な投与量の単一の投与に適した単位剤形であってもよい。単位剤形では、製剤は1つ以上の化合物の適切な量を含む単位投与量に分割される。単位投与量は、製剤の離散量を含む包装の形態をしてもよい。非限定的な例は、包装された錠剤またはカプセル剤、および、バイアルまたはアンプル中の粉末である。水性懸濁液組成物は単回量の再密閉できない容器で包むことができる。代替的に、複数回投与用の再密閉できる容器は使用することができ、この場合、組成物中に保存剤を含むことは典型的である。ほんの一例として、非経口的な注入のための製剤は単位剤形の中で提示されてもよく、これは、追加の保存剤と共に、限定されないがアンプル、または複数回投与用容器を含む。
本明細書に記載される化合物に適切な毎日の投与量は、約0.001mg/kgから約30mg/kgまである。1つの実施形態では、毎日の投与量は、約0.01mg/kgから約10mg/kgまである。限定されないがヒトを含む大型の哺乳類における指定された毎日の投与量は、約0.1mgから約1000mgまでの範囲であり、好都合なことに、単回投与量で、あるいは限定されないが1日に最大で4回を含む分割投与量で、または持続放出形態で投与される。経口投与にふさわしい単位剤形は約1~約500mgの活性成分を含んでいる。1つの実施形態では、単位投与量は、約1mg、約5mg、約10mg、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約250mg、約400mg、または約500mgである。個々の処置レジメンに関する変数が大きいため、前述の範囲は単に示唆的なものでしかなく、これらの推奨値からのある程度の逸脱は珍しいわけではない。こうした投与量は、多くの変数、限定されないが、使用される化合物の活性、処置される疾患または疾病、投与モード、個々の被験体の必要条件、処置されている疾患または疾病の重症度、および医師の判断に依存して変更されることがある。
こうした処置レジメンの毒性と治療の有効性は、限定されないが、LD50(母集団の50%に対する致死投与量)と、ED50(母集団の50%で治療上効果的な投与量)の測定を含む、細胞培養または実験動物中の標準的な製薬手順によって決定することができる。毒性効果と治療効果との間の用量比は、治療指数であり、LD50とED50との間の比率として表され得る。高い治療指数を示す化合物が好ましい。細胞培養アッセイと動物研究から得られたデータは、ヒトで使用される一連の投与量を処方するのに使用可能である。こうした化合物の投与量は好ましくは、最小限の毒性を備えるED50を含む一連の循環濃度内に位置する。投与量は、使用された剤形と利用された投与経路に依存してこの範囲内で変動することがある。
併用療法
式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物およびその組成物は、処置される疾患に見合うそれらの治療的価値について選択される他の治療薬と組み合わせて使用されてもよい。一般に、本明細書に記載される組成物と、併用療法が用いられる実施形態においては、他の薬剤とは、同じ医薬組成物で投与される必要はなく、様々な物理的および化学的な特性ゆえに様々な経路によって投与されなければならないこともある。投与のモードと投与の妥当性の判定は、可能な場合には、同じ医薬組成物において、十分に臨床医の知識の範囲内である。最初の投与は当該技術分野で認識されている確立されたプロトコルにしたがって行うことができ、その後、観察された効果、投与量、投与モード、および投与の回数に基づいて、臨床医によって修正可能である。
ある例では、本明細書に記載される少なくとも1つの化合物を別の治療薬と組み合わせて投与することが適切なことがある。ほんの一例として、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物などの本明細書に記載される化合物の1つを受け取った患者が経験する副作用の1つが悪心である場合、当初の治療薬と組み合わせて嘔吐抑制剤を投与することが適切なこともある。または、ほんの一例として、本明細書に記載される化合物の1つの治療的恩恵は、アジュバントの投与によって増強されることがある(つまり、アジュバント単独では最小限の治療的有用性しかないが、別の治療薬と組み合わせると患者への全体的な治療的恩恵は増強される)。または、ほんの一例として、患者が受ける恩恵は、本明細書に記載される化合物の1つを、治療的利点を有する別の治療薬(治療レジメンも含む)とともに投与することによって増大することもある。どんな場合でも、処置されている疾患、障害、または疾病にかかわらず、患者が経験する全体的な利益は2つの治療薬の単なる添加剤であるか、あるいは、患者は相乗的な利益を受けることがある。
ある例では、別の治療薬との組み合わせは局所麻酔薬を用いる。本明細書で使用されるように、用語「局所麻酔薬」とは、局所的なしびれまたは疼痛の軽減をもたらす薬物を意味する。本発明と結合して使用することができる局所麻酔薬の典型的な実施例は、以下を含んでいる:ブピカイン、レボブピバカイン(levobupivaine)、ロピバカイン、ジブカイン、プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチドカイン、テトラカイン、およびリドカイン。
ある例では、別の治療薬との組み合わせは血管収縮薬を用いる。血管収縮薬は有用であり、血流を制限し、かつそれによってそれらが投与される領域で注入される医薬品を保持するために局所的に作用するものである。これには全身毒性を実質的に減少させる効果がある。好ましい血管収縮薬は、エピネフリンとフェニルエピネフリンのようなアルファ・アドレナリン作動性受容体に作用するものである。
ある例では、別の治療薬との組み合わせはグルココルチコイドを用いる。グルココルチコイドは、デキサメタゾン、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、フルニソリド、メチルプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、アルクロメタゾン、アムシノニド、クロベタゾール、フルドロコルチゾン、ジフロラゾンジアセテート、フルオシノロンアセトニド、フルオロメトロン、フルドロキシコルチド、ハルシノニド、メドリゾン、モメタゾン、およびその薬学的に許容可能な塩と混合物からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物は、局所麻酔薬と組み合わせて使用される。
いくつかの実施形態では、式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)の化合物、あるいは、その薬学的に許容可能な塩、薬学的に許容可能な溶媒和物、または水和物は、非オピオイド性鎮痛剤と組み合わせて使用される。
使用される化合物の特定の選択は、主治医の診断と、患者の疾病に対する判断と、適切な処置プロトコルに依存する。化合物は、疾患、障害、または疾病の性質、患者の状態、および使用される化合物の実際の選択に依存して、一斉に(例えば、同時に、本質的に同時に、または同じ処置プロトコル内で)、あるいは、連続して投与されてもよい。投与の順番と処置プロトコル中の各治療薬の投与の反復回数との決定は、処置されている疾患と患者の状態を評価した後の医師の知識の十分な範囲内である。
医薬品が処置の組み合わせで使用される場合、治療上有効量は変わる場合がある。併用処置レジメンで使用される治療上有効な投与量の薬物および他の薬剤を試験的に決定するための方法が文献に記載されている。例えば、メトロノミック投与の使用、つまり、毒性の副作用を最小限に抑えるために高頻度かつ低投与量で提供することは、文献に広く記載されている。併用処置はさらに、患者の臨床管理を援助するために様々な時点で開始および停止される定期的処置も含む。
本明細書に記載される併用療法について、同時投与された化合物の投与量は、使用された助剤のタイプ、使用された特定の薬物、処置されている疾患または疾病などに依存して変化する。加えて、1つ以上の生理的に活性な材料で同時投与される際、本明細書に記載される化合物は、生理的に活性な薬剤と同時に、または連続して投与されることがある。連続して投与される場合、主治医は生理的に活性な薬剤と組み合わせてタンパク質を投与する適切な配列を決める。
いかなる場合でも、複数の治療薬(そのうちの1つは、本明細書に記載される式(I)、(II)、(IIa)、(IIaa)、(IIb)、(IIbb)、(IIc)、(IIcc)、(IId)、(IIdd)、(IIe)、(IIee)、(IIf)、(IIff)、(III)、(IIIa)、(IIIaa)、(IIIb)、(IIIbb)、(IIIc)、(IIIcc)、(IIId)、(IIIdd)、(IIIe)、(IIIee)、(IIIf)、(IIIff)、(IV)、(V)、または(VI)である)は、任意の順序で、または同時に投与されてもよい。同時に、複数の治療薬は単回用の統一形態で、または複数回形態で提供されてもよい(ほんの一例として、単独注射または2回の別々の注射剤として)。治療薬の1つは複数回投与で与えられてもよく、または、両方とも複数回投与として与えられてもよい。同時ではない場合、複数回投与間のタイミングは0週以上から4週未満で変動することがある。さらに、併用の方法、組成物および製剤は、2つの薬剤のみの使用に限定されない。複数の治療の組み合わせを用いることも想定される。
緩和が求められる疾病を処置、予防、または寛解するための投薬レジメンは、様々な要因に従って改変され得ることが理解される。これらの因子は、被験体の年齢、体重、性別、食事、および病状と同様に、被験体が患っている障害も含む。ゆえに、実際に用いられる投薬レジメンは広く異なる場合があり、それ故、本明細書で説明される投与レジメンから逸脱することがあり得る。
本明細書に開示された併用療法を構築する医薬品は、組み合わされた剤形であるか、または、ほぼ同時の投与を意図した個別の剤形であってもよい。併用療法を構築する医薬品は、2段階の投与を要求するレジメンによって投与されている一方の治療上の化合物と共に、連続して投与されてもよい。2段階の投与レジメンは、活性薬剤の連続する投与、または、別個の活性薬剤の間隔を空けた投与を要求してもよい。複数の投与段階の間の期間は、医薬品の性能、可溶性、バイオアベイラビリティ、血漿半減期、および速動性の特性といった、医薬品それぞれの特性に依存して、数分から数時間にまで及んでもよい。標的分子濃度の日周期の変化はまた、最適な投与間隔を決定する場合がある。
加えて、本明細書に記載される化合物は、患者に付加的または相乗的な効果を提供する手順と組み合わせて使用されてもよい。ほんの一例として、患者は、本明細書に記載される方法において、治療的および/または予防的効果を得ると予測され、ここで、本明細書に開示される化合物の医薬組成物、および/または他の治療法との併用は、個体が特定の疾患または疾病と相互関連すると知られている突然変異遺伝子の保有者であるかどうかを判定するための遺伝子検査と組み合わされる。
本明細書に記載される化合物および併用治療は、疾患または疾病の発症前、その最中、またはその後に投与可能であり、化合物を含む組成物の投与のタイミングは異なり得る。したがって、例えば、化合物は、予防薬として使用することができ、疾患または疾病の発症を防ぐために、疾病または疾患を進行させる傾向のある被験体に継続的に投与可能である。化合物および組成物は、症状発症の間に、または発症後可能な限り早急に、被験体に投与され得る。化合物の投与は、症状の発症の最初の48時間以内、好ましくは症状の発症の最初の48時間以内、より好ましくは症状の発症の最初の6時間以内、および最も好ましくは症状の発症の3時間以内に開始され得る。最初の投与は、例えば、静脈注入、ボーラス注入、約5分~約5時間にわたる注入、丸剤、カプセル剤、経皮パッチ、頬側送達など、またはこれらの組み合わせといった、任意の経路を介して行われ得る。化合物は、疾患または疾病の発症が検出または疑われた後に実施可能な限り早急に、および、例えば約1日~約3ヶ月間など、疾患の処置が必要とされる期間に投与されることが好ましい。処置の長さは、各被験体について異なることがあり、この長さは既知の分類基準を使用して決定することができる。例えば、化合物または化合物を含む製剤は、少なくとも2週間、好ましくは約1ヶ月と約5年の間、および約1ヶ月乃至約3年の間、投与され得る。
<キット/製造品>
本明細書に記載される治療用途で使用するために、キットと製品も本明細書に記載されている。このようなキットは、例えば、バイアル、チューブなどの1以上の容器を受けるために仕切られた、運搬装置、パッケージ、または容器を含み、こうした容器の各々は、本明細書中に記載される方法で使用される別個の要素の1つを含んでいる。適切な容器は、例えば、ボトル、バイアル、シリンジ、および試験管を含む。容器は、ガラスまたはプラスチックのような様々な材料から形成され得る。
例えば、容器は、随意に組成物中に、または、本明細書で開示されるような別の薬剤と組み合わせて、本明細書に記載される1以上の化合物を含むことができる。容器は、無菌のアクセスポートを任意に有する(例えば、容器は、皮下注射針によって貫通可能な栓を有する静脈注射用溶液バッグまたはバイアルとなりえる)。このようなキットは、本明細書中に記載される方法におけるその使用に関する、同定する解説書、またはラベル、あるいは説明書を有する化合物を任意に含む。
キットは一般に1以上の追加の容器を含み、その各々は、本明細書中に記載される化合物の使用に関して商業的な観点とユーザの観点から望ましい1以上の様々な材料(例えば、試薬、随意に濃縮された形態及び/又はデバイスで)を含む。こうした材料の非限定的な例としては、限定されないが、緩衝剤、賦形剤、フィルタ、針、シリンジ;担体、包装、容器、バイアルおよび/または、内容物および/または使用の説明書を列挙したチューブラベルが挙げられる。1セットの説明書も典型的に含まれる。
ラベルは容器上にあるか、あるいは、容器に結び付けられている。ラベルを形成する文字、数字、または他の字が容器自体に結合しているか、成型されているか、または、エッチングされている場合、ラベルは容器上にあり得る;ラベルは、容器を保持する入れ物または運搬装置内に存在する場合、例えば、添付文書として容器に結び付けられる。ラベルは内容物が具体的な治療適用に使用されることを示すために使用され得る。ラベルはさらに、例えば、本明細書中に記載される方法で、内容物の使用のための指示を示すことができる。
こうした例は例証目的のためにのみ提供され、本明細書で提供される請求項の範囲を限定するものではない。本明細書に記載される化合物の合成に使用される出発物質と試薬は合成されることもあれば、限定されないが、Sigma-Aldrich Corp., Acros Organics, Fluka, および、Fisher Scientificなどの民間のソースから入手可能である。
合成の実施例
実施例1:(E)-2-メトキシ-4-((8-メチルノン-6-エンアミド)メチル)フェニル(2-アミノエチル)(メチル)カルバマート(1)の合成
化合物A-1の調製物
カプサイシン(200mg、0.65mmol、1.0eq)をDCM(10mL)に溶かし、その後、4-クロロギ酸ニトロフェニル(138mg、0.68mmol、1.05eq)とDIPEA(346mL、1.95mmol、3.0eq)を加えた。反応を4時間室温で撹拌した。その後、反応にHOAt(97mg、0.715mmol、1.1eq)とtert-ブチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマート(135mg、0.78mmol、1.2eq)を加えた。反応を室温で(18時間)にわたって撹拌した。次に、反応を1N HCl(2×15mL)、飽和したNaHCO3水溶液(5×15mL)、最後に飽和した塩水(15mL)で洗浄した。有機質層を取り除き、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、真空下で凝縮することでA-1を得た。この材料をそれ以上精製することなく使用した。
化合物1の調製物
未精製のA-1(上で得られた反応混合物から)に、DCM(3mL)とトリフルオロ酢酸(1mL)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応を1:1のHOAc:H2O(10mL)中で凝縮して溶解させた。分取逆相HPLC(Agilent Prep C-18カラム,移動相A:100%の水、0.1%のTFA;移動相B:100%のACN、0.1%のTFA; 20分以上の20%~70% Bへの勾配溶離)によって粗製混合物を精製することで、白色固形物として化合物1のTFA塩(188.1mg、0.36mmol、2工程以上で55.6%の収率)を得た。LC-MS [M+H] 406.6 (Chemical Formula: C22H35N3O4+H, calc: 406.3).
実施例2:(E)-2-メトキシ-4-((8-メチルノン-6-エンアミド)メチル)フェニルメチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマート(2)の合成
化合物2の調製は、tert-ブチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマートをtert-ブチルメチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマートに置き換えた以外は、実施例1の合成方法に従った。この方法により、白色固形物として表題化合物のTFA塩を得た(192.7mg、0.36mmol、55.4%の収率)。LC-MS [M+H] 420.7 (Chemical Formula: C23H37N3O4+H, calc: 420.2).
実施例3:(E)-2-メトキシ-4-((8-メチルノン-6-エンアミド)メチル)フェニル2-(アミノメチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(3)の合成
化合物3の調製は、tert-ブチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマートを、tert-ブチル(ピペリジン-2-イルメチル)カルバマートに置き換えた以外は、実施例1の合成方法に従った。この方法により、白色固形物として表題化合物のTFA塩を得た(222.4mg、0.39mmol、61.1%の収率)。LC-MS [M+H] 446.7 (Chemical Formula: C25H39N3O4+H, calc: 446.3).
実施例4:(E)-2-メトキシ-4-((8-メチルノン-6-エンアミド)メチル)フェニル2-(アミノメチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(4)の合成
化合物4の調製は、tert-ブチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマートを、tert-ブチル(ピロリジン-2-イルメチル)カルバマートに置き換えた以外は、実施例1の合成方法に従った。この方法により、白色固形物として表題化合物のTFA塩を得た(202.1mg、0.37mmol、57.0%の収率)。LC-MS [M+H] 432.7 (Chemical Formula: C24H37N3O4+H, calc: 432.2).
実施例5:(E)-2-メトキシ-4-((8-メチルノン-6-エンアミド)メチル)フェニル ビス(2-アミノエチル)カルバマート(5)の合成
化合物5の調製は、tert-ブチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマートをジ-tert-ブチル(アザンジイルビス(エタン-2,1-ジイル))ジカルバマートに置き換えた以外は、実施例1の合成方法に従った。この方法により、白色固形物として表題化合物のTFA塩を得た(217.0mg、0.33mmol、50.4%の収率)。LC-MS [M+H] 435.7 (Chemical Formula: C23H38N3O4+H, calc: 435.2).
実施例6:(E)-2-メトキシ-4-((8-メチルノン-6-エンアミド)メチル)フェニル(3-アミノプロピル)(メチル)カルバマート(6)の合成
化合物6の調製は、tert-ブチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマートを、tert-ブチル(3-(メチルアミノ)プロピル)カルバマートに置き換えた以外は、実施例1の合成方法に従った。この方法により、白色固形物として表題化合物のTFA塩を得た(149.6mg、0.28mmol、43.0%の収率)。LC-MS [M+H] 420.7 (Chemical Formula: C23H37N3O4+H, calc: 420.5).
実施例7:(E)-2-メトキシ-4-((8-メチルノン-6-エンアミド)メチル)フェニル)2-((メチルアミノ)メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(7)の合成
化合物7の調製は、tert-ブチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマートを、tert-ブチルメチル(ピペリジン-2-イルメチル)カルバマートに置き換えた以外は、実施例1の合成方法に従った。この方法により、白色固形物として表題化合物のTFA塩を得た(183.2mg、0.32mmol、49.2%の収率)。LC-MS [M+H] 460.7 (Chemical Formula: C23H37N3O4+H, calc: 460.3).
実施例8:(E)-2-メトキシ-4-((8-メチルノン-6-エンアミド)メチル)フェニルピペラジン-1-カルボキシラート(8)の合成
化合物8の調製は、tert-ブチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマートを、tert-ブチルピペラジン-1-カルボキシラートに置き換えた以外は、実施例1の合成方法に従った。この方法により、白色固形物として表題化合物のTFA塩を得た(186.4mg、0.35mmol、53.9%の収率)。LC-MS [M+H] 418.4 (Chemical Formula: C23H37N3O4+H, calc: 418.3).
実施例9:(E)-2-メトキシ-4-((8-メチルノン-6-エンアミド)メチル)フェニルピペラジン-1-カルボキシラート(9)の合成
化合物9は、tert-ブチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバマートを、tert-ブチルメチル((4-メチルピペラジン-2-イル)メチル)カルバマートに置き換えた以外は、実施例1の合成方法に従って調製される。
インビトロアッセイ
実施例10:溶解度アッセイ
本明細書に記載される化合物の水溶解度を判定するために、以下の化合物のHCl塩をDI水で50または100mg/mLでインキュベートし、その後、24時間振盪させた。その後、溶液を遠心分離機にかけ、不溶性の材料について視覚的に調査した。すべての場合で不溶性の材料は観察されなかった。
水(~0.064mg/mL)中のカプサイシンの水溶解度と比較して、これらの化合物の塩化水素塩は水溶解性の劇的な増大を示す。概して言えば、このことは、親化合物カプサイシンから1560倍(実施例1&2)および780倍(実施例3)を超える水溶解度の増大を表している。
この結果は、水溶液が送達のために好ましいときの、カプサイシンよりも本明細書に記載される化合物を使用する実質的な利点を表す。例えば、本明細書に記載される化合物(対カプサイシン)の著しく多い材料が、追加の可溶化剤を使用することなく水溶液の単位体積当たり送達可能である。
実施例11:インビトロ(pH安定性)アッセイ
本明細書に記載される化合物からの親薬物(例えばカプサイシン)の放出は、複数の化合物の合成と安定性の試験によって実証された。これらの化合物はpHを活性化させたプロドラッグの例であり、それによって、特定のpHへ暴露すると、分子内環化放出反応の半減期が測定される。先に記載されたように、分子内環化放出反応は、親薬物の放出によって環状の尿素の同時形成をもたらす。
化合物は、指定された緩衝剤/生体媒質(Sigma-Aldrich, St. Louis, MO, USAから入手されたTRIS(登録商標)、 Catalog No. T1503)中でインキュベートされた。反応を室温または37°Cのいずれかで行った。サンプルを特定の時点に集めて、環化放出反応を止めるために0.1%のHCl溶液へ移し、カプサイシンの形成と出発化合物の消費についてHPLCによって分析した。
試験された化合物間には構造類似性があったが、試験された化合物のセットは広範囲の環化速度を実証した。分子内環化放出半減期の結果は、数分(実施例3、5、および7)から数日(実施例4と6)までに及んだ。こうした結果は、親薬物の迅速な送達と遅延送達について化合物の有用なセットを提示する。
本明細書に記載される化合物の環化放出の試験のために緩衝剤中で使用されることもある追加の一般的な成分/製剤としては、限定されないが以下が挙げられる:N-(2-アセトアミド)-2-アミノエタンスルホン酸、N-(2-アセトアミド)イミノ2酢酸、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、重炭酸塩の塩、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン、2-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール、3-(シクロヘキシルアミノ)-1-プロパンスルホン酸、2-(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸、炭酸塩の塩、クエン酸塩の塩、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンプロパンスルホン酸、グリシンの塩、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-エタンスルホン酸、4-モルホリンエタンスルホン酸、4-モルホリンプロパンスルホン酸、1,4-ピペラジンジエタンスルホン酸、リン酸塩の塩、酒石酸塩の塩、2-[(2-ヒドロキシ-1,1-ビス(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]エタンスルホン酸、トリス(2-ヒドロキシエチル)アミン、およびEDTAの塩。
実施例12:インビトロ結合アッセイ
本明細書に記載される化合物の固有のpH不安定性により、半最大阻害濃度(IC50)アッセイにおける化合物1-7の試験は、アッセイ条件(pH=~7-8)下での親薬物(カプサイシン)の形成によって危険にさらされることになる。しかしながら、化合物8(化学的に関連するアミノカルバマート部分を含んでいるが、化学的に分子内環化放出反応ができない)は、
IC50>100uM(23%阻害@100uM)で、TRPV受容体に対する最小限の結合を実証した。Eurofins、Panlabs/Cerepアッセイ名:バニロイド、カタログ番号:286,810;同時発生対照:レシニフェラトキシン=0.16nM、歴史的対照:カプサイシン=3.1μM、レシニフェラトキシン=0.46nM。化合物8がバニロイド受容体の活性が本質的に欠けていて、定義によってカプサイシノイドとは考えられないことから、本明細書に記載される化合物(例えば、化合物1-7)は同様の結合特性を実証し、カプサイシノイドとしても分類されないことになる。
さらに、複数の文献からの構造関係活性(SAR)データは、カプサイシンとレシニフェラトキシンのフェノール性位置の置換が、TRPV1受容体に対する活性を著しく減少させた化合物を生成することを実証した(Huang, et. al. Current Medicinal Chemistry, 2013, 20, 2661-2672)。
実施例13:薬物動態学的アッセイ-ラットへのIM投与後の試験化合物の血漿時間的経過
IM投薬:試験化合物を食塩水に溶かし、オスのスプレーグ・ドーリーネズミへ筋肉内注射によって投薬する。カプサイシンは陽性対照として使用され、試験化合物はHCl塩として投薬される。試験化合物はmg/kg体重として投薬され、投薬されたカプサイシンの量に一致するようにモル修正される。特定の時点(0.5時間、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間、36時間、72時間)に、血液サンプルを取り、ACN(0.5%のギ酸を含む)にクエンチし、室温において14000rpmで遠心分離機にかけ、分析するまで-80°Cで保存する。サンプルの量をLC/MS/MSで定量化する。カプサイシン、プロドラッグ、および結果として生じる環状の尿素の血漿濃度を報告することができる。
本明細書に記載される実施例と実施形態は、例証目的のためのものに過ぎず、実施形態によっては、様々な修飾または変更は本開示と添付の請求項の範囲の範囲内に含まれるものとする。