JP7022357B2 - 薬剤フィーダ及び薬剤払出し装置 - Google Patents
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Description
また本発明は、薬剤フィーダを内蔵した薬剤払出し装置に関するものである。
ところで、実用化されている散薬分包装置は、いずれも半自動装置と言えるものであり、人手による作業が必要である。
即ち実用化されている散薬分包装置は、薬瓶から所定量の散薬を量り出して散薬分配装置のホッパー等に投入する作業までは自動化されていない。
そのため散薬分包装置を使用する場合であっても、薬剤師は、医師の処方箋を確認し、薬棚から処方された散薬が入った薬瓶を取り出し、さらに天秤等の秤を使用して処方された特定の散薬の総重量を量り出し、これをホッパー等に投入する時間と労力を強いられる。
しかしながら特許文献2に開示された散薬分包装置は、本発明者らの知る限りにおいて実用化されていない。
特許文献2に開示された散薬分包装置200は、図18の様に、散薬収納庫201と、分割分包器202を有している。
薬剤カセット205のストック部206は、図20の様に、縦置きの円筒形である。ストック部206の中には攪拌羽根207が設けられている。
ストック部206の正面下部には、その半径方向に沿った方向たる横向きの円筒部208がある。円筒部208は、小径である。そして円筒部208の中にスクリュー210が配されている。
スクリュー210の回転軸211は、図19の様に後方に突出している。
特許文献2に開示された散薬分包装置200では、計量装置213は、計量位置と、分配位置と、清掃位置の間を移動する。
また供給位置212a,bには、モータ217が設置されており、モータ217の出力軸にカップリング220が設けられている。
そして無端軌道203に繋がれたままの薬剤カセット205に、モータ217のカップリング220を係合させ、スクリュー210と攪拌羽根207とを回転させて薬剤カセット205内の薬剤を排出する。
即ち配分/分割装置221の回転体226を一定速度で回転し、振動フィーダ215から薬剤を序々に回転体226の凹溝225に投入する。
そのため特許文献2に開示された散薬分包装置200は、部品点数が多く、且つ搬送する機器を設置するスペースを確保することが必要であるため、全体形状が大きい。
明細書の記載によると、図20の様に、薬剤カセット205のストック部206の底が円形であり、スクリュー210が線状である。そのためストック部206の底面に溜まった薬剤をスクリュー210にかき入れる方策が必須である。そこで薬剤カセット205は、ストック部206の内部に攪拌羽根207を内蔵している。この様に薬剤カセット205は、内部に攪拌羽根207と、スクリュー210があるので、清掃が困難である。
これに対して配分/分割装置221の回転体226の凹溝225に対する薬剤の投入は、単位時間あたりの投入量が一定となる様に行う必要がある。即ち回転体226の凹溝225に対して、均等に薬剤を投入する必要がある。
従って特許文献2に開示された薬剤カセット205から直接、回転体226の凹溝225に対して薬剤を投入することはできない。そのため特許文献2に開示された散薬分包装置200では、薬剤カセット205と配分/分割装置221の間に振動フィーダ215を介在させ、振動フィーダ215によって単位時間あたりの投入量が一定となる様に構成されている。
特許文献2に記載の散薬分包装置200には、多くの問題点があり、実用化には至っていない。
また本発明は、より実用性の高い薬剤払出し装置を提案するものである。
好ましい態様は、薬剤フィーダの本体側装置は、複数であって、薬剤容器移動装置によって、本体側装置から離脱した状態にあった薬剤容器収納棚に保管された前記複数の薬剤容器のいずれかを複数の本体側装置のいずれかに載置させ、薬剤排出部から薬剤を排出し、重量測定手段によって薬剤の排出量を検知することが可能である薬剤払出し装置である。
さらに好ましい態様は、薬剤容器移動装置は、薬剤容器収納棚の近傍に配置されている薬剤払出し装置である。
さらに好ましい態様は、前記薬剤容器を移動する際、薬剤容器収納棚に配置された複数の前記薬剤容器の中から前記薬剤容器を選定し、薬剤容器移動装置を用いて前記選定された薬剤容器を移動する薬剤払出し装置である。
上記の課題を解決するために開発された本発明の別の態様は、薬剤容器と、本体側装置によって構成される薬剤フィーダであって、前記薬剤容器は、薬剤を収容する薬剤収容部と、薬剤を排出する薬剤排出部と、薬剤移動部材とを有し、前記薬剤移動部材はその一部又は全部が薬剤収容部内又は薬剤収容部と連通する部位にあり、前記薬剤容器は、本体側装置に対して着脱自在であり、本体側装置は、薬剤容器の重量を直接的又は間接的に測定する重量測定手段を有し、本体側装置から離脱した状態にあった薬剤容器を本体側装置に載置し、前記薬剤移動部材を動作して薬剤収容部内の薬剤を薬剤排出部側に移動させ、薬剤排出部から薬剤を排出し、重量測定手段によって薬剤の排出量を検知することが可能であることを特徴とする薬剤フィーダである。
そのため薬剤移動部材を駆動することにより、薬剤容器内の薬剤を薬剤排出部から排出することができる。
また本発明の薬剤フィーダは、薬剤容器の重量を直接的又は間接的に測定する重量測定手段を有している。そして本体側装置から離脱した状態にあった薬剤容器を本体側装置に載置し、薬剤排出部から薬剤を排出し、重量測定手段によって薬剤の排出量を検知することができる。
即ち前述した特許文献2に開示された薬剤カセット205は、無端軌道203に接続したままの状態でスクリュー210を回転して薬剤を排出するものであったから、薬剤容器の重量の内、相当部分が無端軌道203に掛かっていた。そのため特許文献2に開示された薬剤カセット205では、薬剤容器の重量変化と薬剤の排出量とは一致しない。そのため特許文献2では、薬剤カセット205から排出された薬剤の重量を別途の装置で測定する必要があった。
これに対して請求項1に記載の発明は、本体側装置から離脱した状態にあった薬剤容器を本体側装置に載置して薬剤容器の重量を検知するから、他の部位に重量が掛かることがなく、薬剤容器と内部に残留する薬剤の重量の合計を正確に測定することができる。そのため別途の計量装置213を必要とせず、計量装置213が専有する領域は不要である。そのため請求項1に記載の薬剤フィーダを採用すると、薬剤払出し装置の外形形状の全体形状の小型化を図ることができる。
さらに本発明の薬剤フィーダは、受動部材は、薬剤容器の隔壁で覆われた位置にある。受動側部材の軸受け等から生じる滓が外部に飛散せず、薬剤に対する異物混入の機会が少ない。
そのため本体側装置に載置した姿勢を基準として、薬剤移動部材の占有面積と、薬剤容器の底面との差が小さい。その結果、本発明の薬剤フィーダは底の薬剤をかき集める機構(特許文献2の攪拌羽根207)は、必ずしも必要ではない。
また本発明では、螺旋構造部の長さが長いので、螺旋に薬剤が導入される機会が多く、且つ螺旋に薬剤が密に入って隙間が少なくなる。そのため螺旋部材が一回転する間に排出される薬剤の量が安定する。即ち単位時間あたりの薬剤の排出量が均一化される。
即ち本発明の薬剤フィーダでは、薬剤移動部材が螺旋構造部を有している。ここで本発明で採用する螺旋構造部は、部位によって径が異なり、薬剤収容部側における径は大きく、薬剤排出側における螺旋構造部の径は小さい。そのため薬剤収容部側にある螺旋構造部によって薬剤収容部内の薬剤がかき混ぜられ、薬剤が塊状になることが阻止される。
本発明の薬剤フィーダでは、薬剤を排出する以前の薬剤容器の重量たる原重量と、薬剤容器の現在の重量たる現重量とを活用し、現重量が原重量から目標排出量を引いた値に一致した際に薬剤移動部材を停止させる。あるいは排出途中の薬剤の重量を勘案して、現重量が原重量から目標排出量を引いた値から僅かに多く、略一致した際に薬剤移動部材を停止させる。そのため目標量の薬剤が排出された後に、薬剤移動部材が停止され、薬剤の排出が停止する。
即ち従来技術では、薬剤フィーダから散薬分配装置に対して薬剤が供給され、散薬分配装置で散薬が一服分ずつに分割される。そしてさらに分割された散薬が薬剤包装装置に供給され、個別に包装される。
これに対して本発明の薬剤フィーダは、薬剤を一服用分ずつ排出することができるから、散薬分配装置を経ずに直接薬剤包装装置に薬剤を供給し、個別に包装することができる。
また本発明の薬剤払出し装置は、薬剤の保有在庫を管理する機能を備えている。さらに容器保管部に保管されている処方対象の薬剤の残量が前記処方量に対して不足する場合には、調剤動作に先立って所定の報知がなされ、使用者にその事実を知らせることができる。
また本発明の薬剤払出し装置では、薬剤フィーダと散薬分配装置との間に振動台が設けられ、薬剤フィーダから一旦振動台に薬剤を供給し、振動台から散薬分配装置に薬剤が供給される。そのため単位時間あたりの投入量のばらつきがより小さくなり、散薬分配装置に均一に薬剤を投入することができる。
本実施形態の薬剤フィーダ1は、例えば図11の様な散薬分包装置あるいは散薬分包機能を備えた薬剤払出し装置100の一部を構成するものである。
本実施形態の薬剤フィーダ1は、図1、図6の様に薬剤容器2と、本体側装置3によって構成されている。薬剤容器2と本体側装置3は、図6の様に完全に独立した部品であり、両者を機械的に締結する部材はない。
薬剤容器2は、長細い形状をしているが、図1乃至4の様に示すように、横に寝かせた状態で使用される。
そのため薬剤容器2の説明に関し、上下方向の説明は、図1乃至4の様に薬剤容器2を横に寝かせた姿勢を基準として説明する。
容器本体8は、樹脂によって形成された横長形状のケースであり、一端側に二つの開放面15a,15bを有する筒体である。
即ち容器本体8は、開放面15a,15bを除く他の面が閉塞され、内部に散薬を入れることができる筒状の容器である。
二つの開放面15a,15bの内、大きい方の開放面15aは、薬剤投入口である。
また小さい方の開放面15bは、薬剤排出口である。ある大きい方の開放面15aを薬剤投入口15aと称し、小さい方の開放面15bを薬剤排出口15bと称する。薬剤排出口15bは円筒形である。
そして容器本体8の中心であって最も底に相当する部位は、半円筒形状となっている。即ち容器本体8の底には、長手方向に延びる半円筒形状部16がある。
そのため容器本体8の内部は、大容積の主収容部7と、下部の半円筒形状部16に分かれている。主収容部7と半円筒形状部16との間には仕切りは存在せず、両者は連通していて一つの薬剤収容部52を構成している。
なお、半円筒形状部16は、前記した円筒形の薬剤排出口15bと連通している。
欠損部21は、後記する受動部材収容空間22を構成する部位であり、垂直壁17には図4の様に軸挿通孔23が設けられている。
即ち螺旋部材12は、3条のブレード27a,27b,27cを有するスクリューである。
3条のブレード27a,27b,27cは、図8の様に、1系統に属するブレード(例えばブレード27a)が他の2系統に属するブレード27(例えばブレード27b,27c)に挟まれる様に設けられている。
また各系統のブレード27a,27b,27cには、一定間隔で欠落部28が設けられている。
ブレード27が設けられた部位の長さは、容器本体8の底面の長さと同一である。
散薬を押し出す方向を基準としてその先頭側と後端部側のブレード27の間隔を比較すると、後端部側のブレード27の間隔は、先頭側に比べて広い。
本実施形態では、ブレード27の外径は、いずれの部位も同一である。
従って、螺旋部材12は、前端側の回転軸26の先端部が排出口形成部材11の内面によって支持され、螺旋部材12の後端側が奥壁14に設けられた貫通孔23によって支持されており、半円筒形状部16内で回転可能である。
受動部材13は、支持部材32によって容器本体8の容器本体8の外側であって前記した傾斜面18と水平壁19及び垂直壁17によって囲まれた欠損部21に回転可能に取り付けられている。
即ち支持部材32は、金属板を「コ」の字状に曲げ加工したものであり、前面壁35と、天面壁36と、後面壁37とを有している。また前面壁35と後面壁37には貫通孔38a,bが設けられている。
そして受動部材13の支持軸31aが、容器本体8の半円筒形状部16の奥壁14から突出する螺旋部材12の係合部30と係合している。
従って、受動部材13は螺旋部材12と一体的に回転し、容器本体8の外部で受動部材13が回転すると容器本体8の中に配された螺旋部材12が回転する。
ここで傾斜側壁48a,bの後端を除く部位と底壁47は、容器本体8の外壁と概ね合致する形状をしている。これに対して下カバー6の奥壁50は、略垂直姿勢であり、容器本体8の外形形状と合致しない。また傾斜側壁48a,bの後端側は、容器本体8の全高に及ぶ高さを有しており、容器本体8の欠損部21を囲む面を有している。
また下カバー6の底壁47には開口51が設けられている。
また下カバー6が容器本体8に装着された状態においては、図3、図7の様に、容器本体8の下面45に設けられた磁性体板25が下カバー6の開口51から露出する。
本実施形態では、容器本体8の蓋部材10を取り外して主収容部7の薬剤投入口15a開口し、容器本体8の内部に散薬が収容される。また容器本体8の内部は、主収容部7と半円筒形状部16が連通していて両者が一つの薬剤収容部52を構成している。
本体側装置3は、図9の様に、上から載置台60、重量測定手段61及び基礎部材64によって構成されている。
以下、順次説明する。
載置台60は薬剤容器2を載置する台であり、その表面は、薬剤容器2の下カバー6の形状と合致する形状をしている。即ち載置台60の表面は、下カバー6の底に当接する載置天面70と、下カバー6の傾斜側壁48a,bと合致する載置傾斜側面71a,bを有している。また下カバー6の奥壁50と当接する直立面72を有している。
即ち、載置台60の載置天面70には、磁石取り付け穴66が設けられており、当該磁石取り付け穴66に電磁石62が内蔵されている。
駆動側部材63は、円筒形の磁石である。
モータ65は、通常の小型の直流モータであり、図4の様に出力軸76が駆動側部材63に直結された状態で、載置台60の下に取り付けられており、モータ65の一部は図1,2,3の様に載置台60から露出している。
モータ65を回転すると、駆動側部材63が駆動部材収容部75内で回転する。
重量測定手段61は、上設置面78が載置台60の下面に接続され、重量測定手段61の下設置面80は基礎部材64に取り付けられている。
前記した様に、上設置面78と下設置面80とは、オフセットした位置にあるから、重量測定手段61の中間部分は、基礎部材64に対して片持ち支持された構造となっており、その自由端側で載置台60を支えている。
本実施形態では、載置台60と基礎部材64の間を接続する部材は、前記した重量測定手段61以外には無い。そのため載置台60は、重量測定手段61によって基礎部材64から中空に支持された構造となっている。
これに対して薬剤容器2は、図10の様な薬剤容器収納棚101に載置されて保管されている。即ち薬剤容器2には、所定の散薬が充填され、例えば図10の様な横姿勢で、薬剤容器収納棚101に載置されている。
本実施形態の薬剤フィーダ1は、散薬分包機能を備えた薬剤払出し装置100の一部を構成するものである。
薬剤払出し装置100の全体構造は、例えば図10に示す様なものである。薬剤払出し装置100は、機能上、上下方向に薬剤棚部領域103と、薬剤分割領域105と、薬剤包装領域106とに分けられる。
最上部の薬剤棚部領域103は、周囲に薬剤容器収納棚101が並べられており、その内部に薬剤容器移動装置102が設けられている。
さらに薬剤包装領域106には、薬剤包装装置120が内蔵されている。
また薬剤払出し装置100には、処方箋を読み取る処方箋読み取り手段121と、各機器の動作を制御する制御装置122とを備えている。
制御装置122には、薬剤払出し装置100に保管されている薬剤の種類と量を管理するデータが格納されている。即ち薬剤払出し装置100では、全ての薬剤容器2について、どの薬剤容器2に、どの様な薬剤が、どれだけの量、収容されているかを示すデータを持っている。そして当該データは、刻々書き換えられ、常に、今、どの様な薬剤が、どれだけの量、収容されているかが管理されている。
また薬剤払出し装置100には、表示装置123が設けられている。
表示装置123には、必要な薬剤が不足している場合や、装置に異常が生じた場合に所定の表示がなされる。
本実施形態では、薬剤払出し装置100の処方箋読み取り手段121で処方箋の内容が読み込まれることによって全ての動作が開始される。
即ち処方箋の内容が入力されると、直ちに薬剤容器2の搬出作業が開始される。より具体的には、薬剤容器移動装置102が駆動され、薬剤棚部領域103に配置された多数の薬剤容器2の中から、処方箋に合致する薬剤が収容された薬剤容器2を選定し、薬剤フィーダ1の本体側装置3に設置する。
本実施形態では、前記した様に薬剤容器2と、本体側装置3とが別々のものであり、散薬を分包する際に、両者が結合されて薬剤フィーダ1を構成する。
即ち本実施形態では、薬剤容器2は横姿勢で保管され、散薬は、薬剤容器収納棚101に収納されている。
本実施形態では、薬剤容器移動装置102で薬剤容器2を掴み、薬剤容器2を移動し、図1,2の様に本体側装置3の載置台60に載置する。
ここで本実施形態では、薬剤容器2の下カバー6に開口51が設けられており、当該開口51から磁性体板25が露出している。そのため電磁石62は、磁性体板25に直接接触して磁着することができ、薬剤容器2を載置台60に強力に固定することができる。
この状態においては、載置台60の駆動部材収容部75の真上の位置に、薬剤容器2の受動部材13がある。ただし、駆動側部材63と受動部材13との間には、下カバー6の底壁47が隔壁となり、駆動側部材63と受動部材13が直接接することはない。
ここで駆動側部材63は、円筒形の磁石であり、且つ薬剤容器2の受動部材13は駆動側部材63の近傍にある。また受動部材13についても円筒形の磁石である。そのため受動部材13は、駆動側部材63の磁力の影響を受けて引き合い、駆動側部材63と共に回転する。
即ち受動部材13は、下カバー6によって囲まれた受動部材収容空間22内にあり、駆動側部材63とは非接触である。また受動部材13と駆動側部材63との間には下カバー6の底壁47がある。この様に受動部材13は駆動側部材63と接触しておらず、且つ両者の間に底壁47があるが、駆動側部材63の磁力線は底壁47を貫通して受動部材13に磁力を作用し、受動部材13を回転させる。
ここで、螺旋部材12は、スクリューであり、回転軸26の周囲にブレード27a,27b,27cが設けられたものである。
また主収容部7と半円筒形状部16との間には仕切りは存在せず、両者は連通していて一つの薬剤収容部52を構成している。
そのため薬剤収容部52の散薬は、半円筒形状部16内に集まり、螺旋部材12の回転によってブレード27a,27b,27cに押され、薬剤排出部24側に向かって進む。そして散薬は、最終的に排出口形成部材11の薬剤排出部24から外部に排出される。
そのため薬剤が押されて移動する距離が長い。従ってブレード27に押されて移動する間にも、ブレード27の隙間に新たな散薬が入り込み、排出口形成部材11側に進むに連れて、ブレード27の間に散薬が密に詰まる。さらに、先頭側の27の間隔は、後端側に比べて狭いので、排出口形成部材11側に進むに連れてブレード27の間に散薬が密に詰まることとなる。
そのため本実施形態では、排出口形成部材11から排出される量が安定している。
即ち散薬は、ブレード27の末端に薬剤が到達した時に排出されるが、ブレード27の末端の回転姿勢によって、ブレード27の末端から排出される量は異なる。ここで本実施形態では、ブレード27が複数条設けられており、各ブレードの末端がいずれも螺旋部材12の先端にある。そのため末端の回転姿勢の違いによる排出量の変動が相殺され、排出口形成部材11から排出される薬剤の量が安定する。
モータ65の起動と前後して、薬剤容器2の重量が測定される。薬剤容器2の重量は、重量測定手段61の検知重量から、一定値を引いたものである。より具体的には、薬剤容器2の重量は、重量測定手段61の検知重量から、本体側装置3の重量測定手段61より上の部材の重量を引いたものである。
即ち重量測定手段61によって、重量測定手段61よりも、上にある部材の全ての重量が測定される。
そのため薬剤容器2が、載置台60に載置された状態においては、載置台60等の重量に薬剤容器2の重量が加算された値が、重量測定手段61で検知される。
ここで載置台60等の重量は既知であるから、重量測定手段61で検知された重量から載置台60等の重量を引くことにより、薬剤容器2の重量が間接的に検知できる。
載置台60に設置直後の薬剤容器2の重量は、原重量Gとして記憶される。また薬剤容器2の重量は、常時監視される。即ち薬剤容器2の現在の重量は、現重量gとして監視される。
また螺旋部材12の後端は、容器本体8から突出している。しかしながら、螺旋部材12の後端部は、受動部材収容空間22にある。ここで受動部材収容空間22は、下カバー6で覆われた空間であり、略密閉空間である。そのため例え散薬が、螺旋部材12の回転軸を支持する貫通孔23から漏れ出たとしても、受動部材収容空間22の外にまで出ることはない。即ち、本実施形態では、容器本体8と下カバー6によって二重に散薬の漏れ防止処置がなされており、散薬が外部に飛散することはない。
排出口形成部材11を外すと、螺旋部材12の先端側の支持が外れると共に、螺旋部材12の先端側が露出する。
そのため、実施形態の薬剤フィーダ1では、排出口形成部材11を外して螺旋部材12の先端を露出させ、螺旋部材12の先端をラジオペンチ等で摘んで引っ張ると、後端部の係合部30が受動部材13の支持軸31aから離脱し、螺旋部材12が容器本体8の半円筒形状部16から抜け出る。
そのため実施形態の薬剤フィーダ1では、螺旋部材12を取り出して清掃することができる。
また本実施形態では、図示しないネジによって下カバー6を取り外すこともできるから、受動部材収容空間22内を清掃することもできる。
ブレード27部分の長さは、薬剤収容部52の底の全長を基準として80パーセント以上であることが望ましい。またブレード27部分は、薬剤収容部52よりも長くてもよい。ブレード27部分は、薬剤収容部52の底面の長さの80パーセント乃至120パーセントの長さを有していることが望ましい。
第二実施形態の薬剤フィーダ130についても、容器本体131と、本体側部材128によって構成されている。
前記した実施形態の薬剤フィーダ1は、螺旋部材12が容器本体8の底に設けられていたのに対し、本実施形態の薬剤フィーダ130では、容器本体131の中心に螺旋部材132が設けられている。
また前記した実施形態の薬剤フィーダ1では、容器本体8を横姿勢にして薬剤を排出していたのに対し、本実施形態の薬剤フィーダ130では、薬剤排出部側が下になる様な傾斜姿勢に保持して薬剤を排出する。
薬剤フィーダ130の薬剤容器133は、前記した様に、容器本体131の中心に螺旋部材132が設けられたものである。本実施形態で採用する容器本体131は、通常のボトルの様な形状をしており、円筒形の本体部135と、本体部135の先端に設けられた首部136によって構成されている。本体部135と首部136は同心状に設けられている。また首部136は、本体部135に対して明らかに径が小さい。
薬剤フィーダ130では、容器本体131の内部が空洞である。そして本体部135の内部が主収容部160となっている。
口金部材140は、図の様に、取り付け部141と、回転リング142と、先端支持部145によって構成されている。
取り付け部141は、薬剤容器133の先端に結合される部位である。また本実施形態に特有の構成として、取り付け部は141にL形の取り付け金具146が設けられている。取り付け金具146は、磁性体で作られており、水平バー147と傾斜バー148が一体化されたものである。
先端支持部145は外径が細く作られた部位である。
口金部材140の内部には貫通孔150が設けられており、当該貫通孔150の先端が口金部材140の先端に開口していて薬剤排出部150aを形成している。
螺旋部材132の外径は、先端側に向かうに連れて次第小さくなっている。
螺旋部材132の先端側には、回転軸138が存在するが、中程から後端にかけては細長部材137だけによって螺旋を構成している。
また螺旋部材132の後端は、容器本体131の内にある。即ち本実施形態では、螺旋部材132は主収容部160から薬剤排出部150aの近傍に跨がる位置に設けられ、薬剤排出側における螺旋部材132の径は、主収容部160側における螺旋構造部の径よりも小さい。
本体側装置128は、図12,13の様に、上から載置台152、重量測定手段151及び基礎部材164によって構成されている。また載置台152と一体に台ケース165があり、当載置台152にモータ170及び歯車セット171が取り付けられている。
載置台152には、先の実施形態と同様に電磁石166が設けられ、この磁着面(図示せず)は載置台152の表面に露出している。
歯車セット171は、この傘歯車Aの回転動力を回転リング142の歯車143a,bに伝導するものであり、二つの傘歯車Ba,Bbと、各傘歯車Ba,Bbと一体回転する平歯車Ca,Cbによって構成されている。
モータ170が回転するとその回転力によって平歯車Ca,Cbが回転する。
本実施形態では、載置台152とモータ170及び歯車セット171が、全て台ケース165に固定されており、台ケース165は重量測定手段151の上設置面78に固定されている。従って、載置台152とモータ170、歯車セット171及び台ケース165の全ての重量が重量測定手段151に掛かる。
本実施形態の薬剤フィーダ130においても、電磁石166の力で薬剤容器133が本体側装置128に固定される。そしてこの状態において、歯車セット171の平歯車Ca,Cbが、回転リング142の歯車143a,bと係合する。そしてモータ170を回転すると、容器本体131の中で螺旋部材132が回転し、内部の散薬を掻き出す。
即ち図15に示す薬剤払出し装置182は分配皿を持たず、薬剤フィーダ1の直下の位置に薬剤包装装置120の投入ホッパー183が設けられている。薬剤包装装置120は、公知のそれと同一の構造を有するものであり、投入ホッパー183に一服用分ずつ薬剤を投入し、個別を包装する装置である。
即ち薬剤払出し装置182では、薬剤フィーダ1は、起動と停止を繰り返し、薬剤フィーダ1から薬剤を一服用分ずつ排出する様にプログラムされている。そして薬剤の排出と連動して薬剤包装装置120が動作し、薬剤を一服用分ずつ排出する。
薬剤フィーダ1は、処方箋の内容に応じて所定の回数だけ起動と停止を繰り返し、処方された服用回数に分けて薬剤を排出し、薬剤包装装置120で包装される。
図16に示す薬剤払出し装置185では、振動フィーダ180にも重量測定手段186が設けられている。
即ち薬剤フィーダ1に設けられた重量測定手段61によって、薬剤フィーダ1から振動フィーダ180に投入された薬剤の重量Gが検出される。なお重量Gは、重量測定手段61の検出値の減少値である。
図17に示す薬剤フィーダ187では、薬剤容器の容器本体189に、2本の螺旋部材190,191が設けられている。
2本の螺旋部材190,191は、個別に受動部材(図示せず)、それぞれ別個の駆動側部材(図示せず)によって駆動される。
本実施形態では、螺旋部材190が一回転するごとに所定量の薬剤を排出することができる。これに対して他方の螺旋部材191は螺旋部材190よりも径が小さく、一回転ごとに排出される薬剤の量が少ない。
2薬剤容器
3本体側装置
5容器組立体
6下カバー
7主収容部
8容器本体
10蓋部材
11排出口形成部材
12螺旋部材
13受動部材
15a薬剤投入口
15b薬剤排出口
16半円筒形状部
21欠損部
22受動部材収納空間
24薬剤排出部
25磁性体板
26回転軸
27a,27b,27cブレード
28欠落部
52薬剤収容部
60載置台
61重量測定手段
62電磁石
63駆動側部材
64基礎部材
65モータ
100薬剤払出し装置
103薬剤棚部領域
105薬剤分割領域
106薬剤包装領域
111散薬分配装置
128本体側部材
130薬剤フィーダ
131容器本体
132螺旋部材
140口金部材
142回転リング
152載置台
150a薬剤排出部
151重量測定手段
160主収容部
170モータ
165台ケース
171歯車セット
182薬剤払出し装置
185薬剤払出し装置
186重量測定手段
Claims (4)
- 薬剤容器と、本体側装置とによって構成される薬剤フィーダと、複数の前記薬剤容器を水平方向である横姿勢のまま静止した状態で保管する薬剤容器収納棚と、前記薬剤容器を保持して上下昇降軸で上下昇降方向及び水平移動アームで水平方向に前記薬剤容器を移動し、ハンド部で前記薬剤容器を保持して薬剤容器収納棚から本体側装置に前記薬剤容器を移動する薬剤容器移動装置とを備え、
前記薬剤容器は、薬剤を収容する薬剤収容部と、薬剤を排出する薬剤排出部と、薬剤移動部材とを有し、前記薬剤移動部材はその一部又は全部が薬剤収容部内又は薬剤収容部と連通する部位にあり、
前記薬剤容器は、本体側装置に対して着脱自在であり、
本体側装置は、薬剤容器の重量を直接的又は間接的に測定する重量測定手段を有し、
薬剤容器移動装置によって、本体側装置から離脱した状態にあった薬剤容器を本体側装置に載置し、前記薬剤移動部材を動作して薬剤収容部内の薬剤を薬剤排出部側に移動させ、薬剤排出部から薬剤を排出し、重量測定手段によって薬剤の排出量を検知することが可能であることを特徴とする薬剤払出し装置。 - 薬剤フィーダの本体側装置は、複数であって、
薬剤容器移動装置によって、本体側装置から離脱した状態にあった薬剤容器収納棚に保管された前記複数の薬剤容器のいずれかを複数の本体側装置のいずれかに載置させ、
薬剤排出部から薬剤を排出し、重量測定手段によって薬剤の排出量を検知することが可能であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤払出し装置。 - 薬剤容器移動装置は、薬剤容器収納棚の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤払出し装置。
- 前記薬剤容器を移動する際、薬剤容器収納棚に配置された複数の前記薬剤容器の中から前記薬剤容器を選定し、薬剤容器移動装置を用いて前記選定された薬剤容器を移動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薬剤払出し装置。
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