JP7022251B1 - 灰押出装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、このような課題に鑑み案出されたものであって、簡易な構造で、且つ、戻り灰の量を減少、抑制することができ、さらに清掃または点検する際の不具合を解消する灰押出装置を提供することを目的する。
図1に示すように、本実施形態の灰押出装置1は焼却炉(例えばストーカ炉)に設けられ、焼却炉で生成された焼却灰を冷却槽2で冷却したのち搬送装置19(例えばコンベヤ)へと排出する。灰押出装置1は、焼却灰を冷却する貯留水が貯留された冷却槽2と、冷却槽2内に配置されたスクレーパ3及び駆動装置4とを有する。冷却槽2には、焼却灰が導入される筒状(例えば矩形筒状)の壁面20からなる導入口21と、貯留水で冷却された焼却灰を排出する排出口22が設けられる。なお、壁面20の下端は、冷却槽2内の貯留水の所定水位(図1中の破線)よりも下方に位置する。
なお、前進とは、スクレーパ3が焼却灰を排出口22側へ押し出す方向(図1中の左方向、前進方向Df)に動くことを意味し、後進とは、前進の逆方向(スクレーパ3が戻る方向、図1中の右方向、後進方向Dr)に動くことを意味する。また、全幅とは、冷却槽2の内部の幅方向(図1の紙面に直交する方向)の大きさを意味する。
水位計11は、例えば、第二傾斜面23bの上方であって、スクレーパ3が最も後進した際(図1中の二点鎖線の状態)のスクレーパ3の後端と後述する開孔が形成された壁面20(後壁20R)との間に配置される。これにより、正確な水位の検出が可能となる。
また、注水管8は、例えば、スクレーパ3が最も後進した際のスクレーパ3の後端よりも前進方向Df側に配置される。これにより、注水管8からの注液で、水位計11を適時洗浄可能となる。
消火加湿空間24は、導入口21から焼却灰が導入されるともに、この焼却灰を消火及び冷却しつつ加湿する空間である。第一空間25は、スクレーパ3により押された焼却灰を引き続き加湿するとともに、所定水位よりも上方に位置する焼却灰の水分を抜いて固化しない程度に乾燥させる空間である。第二空間26は、上記の駆動装置4、注水管8、排水管12及び水位計11が配置される空間である。また、スクレーパ3が最も後退した状態(図1中の二点鎖線の状態)では、スクレーパ3の大部分が第二空間26内に位置する。
貯留水は、スクレーパ3の往復動作と逆方向に隙間Gを流通する。すなわち、貯留水は、スクレーパ3の後進時には、前進方向Dfに隙間Gを通過して第二空間26から消火加湿空間24へ流れ、スクレーパ3の前進時には、後進方向Drに隙間Gを通過して消火加湿空間24から第二空間26へ流れる。
スクレーパ3が往復動作すると貯留水に水流が生じ、貯留水に浸かっている焼却灰が貯留水とともに隙間Gから第二空間26に入り込んで第二空間26に堆積する戻り灰となりうる。灰押出装置1は、第二空間26内に入り込んだ戻り灰が堆積することを抑制し、隙間Gを通じて消火加湿空間24に戻るように構成しつつ、清掃または点検の際の不具合を解消した点に特徴がある。
なお、シール溶接とは、密閉を目的とした溶接を意味する。図2及び図4中の符号56で示す黒塗り部分がシール溶接された溶接部である。
図4に示すように、第二フランジ54と一体化された第一配管先端部5Aは、第一フランジ53のドーナツ状の孔及び底面23の貫通孔23hに挿入され、図示しないガスケットを挟んで、二つのフランジ53及び54をボルト止めすることで気密に固定される。
従って、隙間Gの焼却灰による閉塞が抑制されるため、スクレーパ3の往復動作に伴って、戻り灰を含む貯留水を第二空間26から消火加湿空間24へ効果的に排出することができる。
(1)本実施形態の灰押出装置1によれば、第二傾斜面23bの近傍で第一噴出口50から噴出されたガスにより生じる水流と泡が、第二傾斜面23bとスクレーパ3の間を前進方向Dfに進み、やがてスクレーパ3の排出口22側を向く押出面3bまたは上面3aに速度を落として穏やかに当たることではね返り、または、当たることなく渦を巻く。このため、当該ガスによる泡で、第二空間26に堆積(例えば、第二傾斜面23bに堆積、スクレーパ3の裏側に堆積、等)した戻り灰が剥離され、当該水流によって、当該剥離した戻り灰のみならず第二空間26に堆積しようとする戻り灰を攪拌する。
さらに、第一配管5は、第一配管先端部5Aを除き、冷却槽2の内部に存在しないため、灰押出装置1の内部を清掃または点検する際の不具合、例えば、灰押出装置1の内部に配置する配管が人の動きを阻害して清掃または点検に時間を要したり、人が当該配管を誤って故障させたりするなどの不具合を解消できる。
なお、第一配管先端部5Aが水平方向に延びるように配置されることで、第一噴出口50からのガスは、第二傾斜面23bから離れる方向に噴出する。このため、第一噴出口50から噴出されたガスが第二傾斜面23bを削るなどして損傷することがない。
また、制御装置10によって、複数設置した第一配管先端部5Aからのガスの噴出を同時またはそれぞれ時間差を設けることで、焼却灰の性質に応じた適切な水流を作り出し、効果的に戻り灰の量の減少、抑制をすることができる。なお、液体ではなくガスを噴出する構成とすることで、貯留水の液量に影響を与えることなく戻り灰の量の減少、抑制をすることができる。
例えば、上述した実施形態の灰押出装置1において、制御装置10がガスの噴出タイミングだけでなく、噴出量を制御するよう構成してもよい。
2 冷却槽
3 スクレーパ
3a 上面
3b 押出面
3c 先端
4 駆動装置
5 第一配管
5A 第一配管先端部
5B 接続管
5C 直管
6 第二配管
8 注水管
10 制御装置
11 水位計
12 排水管
19 搬送装置
20 壁面
20b 下端部
20R 後壁
21 導入口
22 排出口
23 底面
23a 第一傾斜面
23b 第二傾斜面
23c 最下面
23d 開口端
23h 貫通孔
24 消火加湿空間
25 第一空間
26 第二空間
40 駆動軸
41 アーム
50 第一噴出口
51 第一コンプレッサ(第一ガス供給装置)
52 第一電磁バルブ
53 第一フランジ
53h ボルト挿入孔
54 第二フランジ
54h ボルト挿入孔
55 ボルト
56 溶接部
60 第二噴出口
61 第二コンプレッサ(第二ガス供給装置)
62 第二電磁バルブ
82 電磁バルブ
Df 前進方向
Dr 後進方向
G 隙間
Claims (5)
- 焼却灰が導入される筒状の壁面からなる導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、
前記冷却槽内に配置され、先端が前記冷却槽の底面の全幅に亘って接するとともに前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパと、
前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置され、前記スクレーパを駆動する駆動装置と、
前記冷却槽内の前記貯留水が、前記壁面の下端よりも上方且つ前記排出口よりも下方である所定水位を超えた場合に前記貯留水を排水するための排水管とを有し、
前記冷却槽の前記底面は、前記導入口の直下から前記排出口が形成された開口端に向かって上り傾斜となる第一傾斜面と、前記第一傾斜面と同一幅であって前記導入口の直下から前記第一傾斜面の逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面とを備え、
前記駆動装置は、前記第二傾斜面の上方に配置された駆動軸を備え、前記駆動軸が回動することで前記駆動軸と前記スクレーパとに接続されたアームによって前記スクレーパを前記底面に沿って前進及び後進の往復動作させる灰押出装置であって、
前記スクレーパ及び前記アームに接触しない位置、且つ、前記所定水位よりも下方に、前記冷却槽の前記第二傾斜面を貫通して気密に設置され、第一噴出口からガスを前記第二傾斜面と前記スクレーパとの間に向けて噴出する第一配管先端部と、
前記第一配管先端部に前記冷却槽の外部で接続された接続管と、
前記接続管に接続された直管と
を備える第一配管と、
前記第一配管に前記ガスを供給する第一ガス供給装置と、
前記冷却槽の外面に固定される第一フランジと、
前記第一フランジに対して気密に蓋をする第二フランジと
を有し、
前記第一配管先端部が前記第二フランジに気密に固定されて一体化され、
前記第二フランジ及び前記第一配管先端部は、前記第二フランジへの前記第一配管先端部の固定の角度が異なる複数のバリエーションが用意され、前記バリエーションの中から前記焼却灰の質に応じた前記固定の角度で一体化されている前記第二フランジ及び前記第一配管先端部に取り換えられ、前記第一噴出口から噴出された前記ガスにより生じる前記貯留水の水流と前記ガスによる泡とによって、前記第二傾斜面側に堆積しようとする戻り灰を攪拌する灰押出装置。 - 前記冷却槽に、複数の前記第一フランジが設置され、
前記複数の第一フランジの各々に、それぞれ対応する前記第二フランジ及び前記第一配管が設置された請求項1に記載の灰押出装置。 - 前記第一噴出口からの前記ガスの噴出を制御する制御装置をさらに有し、
前記ガスは、圧縮空気または前記焼却灰を生成する焼却炉の排ガスであり、
前記制御装置は、少なくとも前記後進の際、前記複数の第一フランジに対応して設置された複数の前記第一配管の前記第一噴出口から、前記ガスを同時またはそれぞれ時間差を設けて噴出させる請求項2に記載の灰押出装置。 - 前記第一配管先端部の前記第一噴出口における形状は、前記第一配管先端部の延在方向に下端が上端よりも飛び出している形状である請求項3に記載の灰押出装置。
- 前記冷却槽内の前記貯留水の水位を検出する水位計と、
前記水位計の上方且つ近傍に設置され、前記水位計で検出された水位に基づいて注水し、前記冷却槽内の前記貯留水を増水する注水管と、
前記第二傾斜面の上方であって、前記往復動作する前記スクレーパ及び前記アームに接触しない位置に一端から他端まで配置された第二配管と
をさらに有し、
前記第二配管は、前記一端が前記所定水位よりも下方に配置されるとともに、前記一端に、前記他端から導入された前記ガスを噴出する第二噴出口を備え、
前記第二噴出口は、前記壁面のうち前記第二傾斜面の上方に位置する壁面の下端部に形成された開孔に接続され、
前記水位計は、前記第二傾斜面の上方であって、前記スクレーパが最も後進した際の前記スクレーパの後端と前記開孔が形成された前記壁面との間に配置され、
前記水位計は、前記注水管からの注液で洗浄され、
前記第二噴出口から噴出された前記ガスにより生じる前記貯留水の水流と前記ガスによる泡とによって、前記壁面の前記下端部と前記スクレーパの上面との隙間に前記貯留水を流通させる請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の灰押出装置。
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JP7391262B1 (ja) | 2023-09-13 | 2023-12-04 | 三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社 | 灰押出装置 |
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