JP7462821B1 - 灰押出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水位計と注水管とを後方配置する構成でありながら、水流を阻害することなく水位計の故障を防止し且つ水位計の自動洗浄を可能にする。【解決手段】灰押出装置1は、先端に水を噴射するノズル11aを備え且つスクレーパ4が最も後進した状態におけるスクレーパ4の後端4eの位置であるスクレーパ最後端位置よりも後進の方向へ配置された後方配置の注水管11と、棒状の1本または複数本のセンサを備えた後方配置の水位計10と、当該センサが挿通され且つ上記噴射された水が当該センサに向かう主な進路には遮蔽物がなく、当該センサの下方の移動を規制して当該センサの折れ曲がりを防止する柵状の保護具とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、焼却灰を冷却して排出する灰押出装置に関する。
従来、ごみ等の被焼却物を焼却するプラントとして焼却炉プラントが知られている。このプラント内の焼却炉(例えば、ストーカ炉)では、被焼却物を燃焼することで生成された灰(焼却灰)が灰シュートから灰押出装置へ落とされ、灰押出装置の冷却槽内の貯留水で冷却された後に灰押出装置から搬送装置へ排出される。灰押出装置には、貯留水で冷却された焼却灰を排出口へ押し出すスクレーパ(「プッシャー」とも呼ばれる)が設けられる。スクレーパは、駆動装置により、排出口側に向かう前進方向と、これとは逆の後進方向とに往復動作して貯留水内の焼却灰を排出口へ押し出す。
また、灰押出装置には、貯留水の水位を計測する水位計と、冷却槽に所定水位の水を貯留するために注水する注水管が配置される。
灰押出装置内に設置される水位計と注水管の位置関係は多種ありうる。このうち、スクレーパが最も後進した状態におけるスクレーパの後端の位置(以下、「スクレーパ最後端位置」という)よりもスクレーパの後進方向側に水位計や注水管が配置(以下、スクレーパ最後端位置よりも後進方向側に配置される場合を「後方配置」という)されるのは、例えば、灰押出装置の他に設置されている周囲の装置の配置や配管の影響で、水位計や注水管をスクレーパ最後端位置よりもスクレーパの前進方向側に配置(以下、スクレーパ最後端位置よりも前進方向側に配置される場合を「前方配置」という)できない場合などである。
しかしながら、灰押出装置において水位計や注水管が後方配置される場合、前方配置される場合に比べ、水位計や注水管が歩廊の近くに配置されることから、作業者にとってメンテナンスしやすいという点で優れる。
また、注水管が後方配置される場合、次の点においても優れる。
灰押出装置において、導入口に導入された焼却灰の一部は、スクレーパの前進および後進の往復動作の際に導入口とスクレーパとの間に生じる隙間から、駆動装置側へ入り込み、スクレーパの裏面と駆動装置側の底板の間に焼却灰(以下、「戻り灰」という)が堆積する場合がある。そこで、戻り灰の堆積を抑制するために、当該底板とスクレーパの裏側の間に向けてガスを噴出する技術(特許文献1参照)が開発されている。当該ガスを噴出することで、戻り灰を撹拌して堆積を抑制するとともに、上記隙間から導入口側へ当該撹拌した戻り灰を排出することができるが、この際、注水管が後方配置されていると、注水管からの注水で生じる水流で、当該排出を効果的に行うことができる。
そして、注水管のみならず、水位計も後方配置し、水位計を注水管の近傍に配置すると、注水管から注水される際、当該注水される水で水位計を自動的に洗浄することができ、水位計の誤計測を防止することができるという利点もある。
特許第6718563号公報
しかしながら、先述のように、スクレーパの往復動作の際に生じる導入口とスクレーパとの間の隙間から、焼却灰が駆動装置側へ入り込む。この焼却灰は、粉状や粒状の灰のみならず比較的大きな塊もありうる。当該隙間から駆動装置側へこの大きな塊が入り込んだ際、水流に乗って当該大きな塊が水位計に当たり、水位計に当接したまま当該水流に乗って移動を継続すると、水位計が湾曲可能な限界を超えて水位計が折れ曲がり、場合によっては曲がったままになる、または、折れるなどの故障が発生するおそれがある。
そこで、水位計の下方を除く周囲全体を遮蔽することが考えられるが、それでは、注水管の注水を利用した水位計の自動洗浄ができない。また、当該遮蔽により水流を阻害するため、上記隙間から導入口側への戻り灰の排出を円滑に行うことができない恐れがある。
そこで、本発明は、水位計と注水管とを後方配置する構成でありながら、水流を阻害することなく水位計の故障を防止するとともに水位計の自動洗浄が可能な灰押出装置を提供することを目的とする。
本発明の灰押出装置は、焼却灰が導入される筒状の壁面からなる導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、前記冷却槽内に配置され、先端が前記冷却槽の底板の全幅に亘って接するとともに前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパと、前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置され、前記スクレーパを駆動する駆動装置とを有し、前記冷却槽の前記底板は、前記導入口の直下から前記排出口が形成された開口端に向かって上り傾斜となる第一傾斜面と、前記第一傾斜面と同一幅であって前記導入口の直下から前記第一傾斜面の逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面とを備え、前記貯留水は、前記冷却槽内に、前記壁面の下端よりも上方且つ前記排出口よりも下方である所定水位で貯えられ、前記駆動装置は、前記第二傾斜面の上方に配置された駆動軸を備え、前記駆動軸が回動することで前記駆動軸と前記スクレーパとに接続されたアームによって前記スクレーパを前記底板に沿って前進及び後進の往復動作をさせる灰押出装置である。
そして、本発明の灰押出装置は、先端に水を噴射するノズルを備え、前記スクレーパが最も後進した状態における前記スクレーパの後端の位置であるスクレーパ最後端位置よりも前記後進の方向へ配置された後方配置の注水管と、棒状の1本または複数本のセンサを備えた前記後方配置の水位計と、前記センサが挿通され、前記噴射された水が前記センサに向かう主な進路には遮蔽物がなく、前記センサの下方の移動を規制して前記センサの折れ曲がりを防止する柵状の保護具とを有し、前記注水管と前記水位計とは、前記第二傾斜面の上方且つ前記駆動装置の上方に配置された駆動部天井板を貫通して配置され、前記保護具は、前記駆動部天井板に固定され、前記貯留水が前記所定水位を下回った場合、前記ノズルから水が噴射されて前記冷却槽へ注水がなされ、前記噴射される水の少なくとも一部により前記センサが洗浄される。
本発明の灰押出装置によれば、スクレーパ最後端位置よりも水位計と注水管とを「後方配置」する構成でありながら、駆動部天井板に固定された保護具に水位計を挿通して、水位計の棒状のセンサの下方の移動を規制するので、焼却灰が水流などで移動してセンサに当接したとしても、センサは許容される程度を超えて湾曲することはない。従って、水位計の故障を防止することができる。
また、保護具には、保護具が保護する水位計に向かって注水管のノズルから噴射された水の主な進路に遮蔽物がないため、当該噴射された水によって水位計は効果的かつ十分に自動洗浄され、水位計による正確な水位計測(誤動作防止)が可能となる。
さらに、保護具は柵状であるため、水流を阻害せず、上記隙間から導入口側への戻り灰の排出を円滑に行うことができる。
すなわち、水位計と注水管とを後方配置する構成でありながら、水流を阻害することなく水位計の故障を防止するとともに、水位計の自動洗浄が可能な灰押出装置を提供することができる。
実施形態に係る灰押出装置の断面図である。 図1に示す灰押出装置の保護具近傍の要部拡大図である。 図2に示す保護具18の側面図である。 図3の保護具18を矢印A、B、Cから見た断面図である。 図2に示す保護具18の変形例である保護具18´の側面図である。 図5の保護具18´を矢印A、B、Cから見た断面図である。 図2に示す保護具18の連結棒の配置を変えた例を示す図である。 図5に示す保護具18´の連結棒の配置を変えた例を示す図である。 保護具と水位計の棒状のセンサの配置を示す図である。 保護具とノズルとの位置関係を示す図である。
以下、図1乃至図10を用いて、本発明の実施形態である灰押出装置およびその必須の構成である保護具などを説明する。これら各図においては、説明の簡便のため、適宜、X軸、Y軸、Z軸による直交座標系を用いて説明する。
実施形態はあくまでも例示に過ぎず、明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明に必須の構成を除き、実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択したり、種々変形して実施することができる。
以下、まずは灰押出装置の全体構成を説明し、次いで、保護具の構成を詳述する。
なお、以下の説明においては、本願発明者による特許文献1のガス配管17を用いた構灰押出装置を説明するが、本発明は、特許文献1の技術を使用しない灰押出装置にも適用できる。
[1.灰押出装置の全体構成]
では、図1を用いて、実施形態の灰押出装置1の全体構成について説明する。
灰押出装置1は、焼却灰を冷却する貯留水が所定水位(図1の破線)に貯留された冷却槽2と、冷却槽2内に配置されたスクレーパ4及び駆動装置5とを有する。冷却槽2には、焼却灰が導入される導入口6及び冷却された焼却灰を排出する排出口7が設けられる。
なお、当該貯留水および後述の注水管11における噴射に使用される液体は、主成分が水であればよく、水道水、工業用水、または再利用水(プラント内で使用されたのち処理された水)であってもよいし、塩酸等が混合されて中性化された混合水であってもよい。ここでは、以下、当該貯留水に使用されるこれらの液体を単に「水」として説明する。
冷却槽2の導入口6は、筒状(例えば、矩形筒状)の壁面9で形成される。この筒状の壁面9は、図示しない灰シュートと直結される。なお、灰シュートの上端は、図示しない焼却炉(例えば、ストーカ炉の後燃焼段)に接続される。
いわゆる「水封」の構成とするために、壁面9の下端は、冷却槽2内の貯留水の所定水位よりも下方に位置する。
スクレーパ4は、冷却された焼却灰を排出口7側へ押し出す装置である。スクレーパ4は、上方を向く上板4aと排出口7側を向く押出板4bと、上板4aと押出板4bとに接続した両側面とを備える(図1には、当該両側面のうちの一方の側面4cを図示する)。上板4aに対応する下面は配置しないので、スクレーパ4は、冷却槽2の底板8側に開放した箱型の形状である。
スクレーパ4は、後述のアーム5bに接続されており、押出板4bの下端(すなわちスクレーパ4の先端4d)が冷却槽2の底板8の全幅に亘って接しながら底板8に沿って前進及び後進する。なお、スクレーパ4の後端4eは、「スクレーパ最後端位置」の指標になる部位であり、通常、上板4aの最も+X軸側の端部である。「スクレーパ最後端位置」(図1の一点鎖線)は、スクレーパ4が最も後進した状態におけるスクレーパ4の後端4eの位置である。
なお、ここでは、スクレーパ4の「前進」とは、スクレーパ4が焼却灰を排出口7側へ押し出す方向(図1の-X軸方向、前進方向Df)に動くことを意味する。また、スクレーパ4の「後進」とは、スクレーパ4が、「前進」の逆方向(図1の+X軸方向、後進方向Dr)に動くことを意味する。さらに、冷却槽2の底板8の「全幅」とは、冷却槽2の内部の幅方向(図1のY軸方向)の寸法を意味する。
駆動装置5は、スクレーパ4を駆動する装置であり、導入口6に対し排出口7の逆側に配置される。駆動装置5は、後述の第二傾斜面8bの上方であって、貯留水に浸からない位置(「所定水位」よりも上方)に配置される。そして、駆動装置5は、二方向に回動可能な駆動軸5aと、スクレーパ4と駆動軸5aとを接続するアーム5bとを備える。駆動装置5は、駆動軸5aを回動させることでアーム5bを駆動し、結果としてアーム5bに接続されたスクレーパ4に前進及び後進の往復動作をさせる。
冷却槽2の底板8は、導入口6の直下から、排出口7(具体的には、排出口7における鉛直方向且つ下方の端部(開口端))に向かって上り傾斜となる第一傾斜面8aと、導入口6の直下から第一傾斜面8aの逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面8bとを備える。
すなわち、第一傾斜面8aは、前進方向Dfに向かうにしたがって漸次高くなるよう形成される。また、第二傾斜面8bは、後進方向Drに向かうにしたがって漸次高くなるよう形成される。
なお、冷却槽2では、導入口6の直下の底板部分(以下、「最下面8c」という)が最も低く、底板8は、下に凸の曲面状となっている。冷却槽2の断面形状は幅方向に一様であり、第一傾斜面8a、最下面8c及び第二傾斜面8bの各幅寸法(図1の紙面に直交する方向の寸法、すなわち、Y軸方向の寸法)は全て同一である。
灰押出装置1は、冷却槽2内の貯留水の水位を検出する水位計10と、水位計10で検出された水位に基づいて、冷却槽2内の貯留水を増水する注水管11とを、いずれも「後方配置」して備える。「後方配置」とは、「スクレーパ最後端位置」(図1の一点鎖線)よりも後進方向側、すなわち、「スクレーパ最後端位置」よりも+X軸方向側に配置されることをいう。
なお、ここでは、水位計10を一つのみ配置した例を示すが、二つ以上の水位計を配置する場合もあり、この場合には、例えば、水位計10は警報用の水位計として使用し、水位計10とは異なる水位計で検出した水位が所定水位を下回った場合に注水管11から注水し、冷却槽2内の貯留水を増水する構成としてもよい。
水位計10と注水管11とは、第二傾斜面8bの上方且つ駆動装置5の上方に配置された駆動部天井板12を貫通して後方配置され、駆動部天井板12に固定される。
水位計10は、冷却槽2に貯留された水の水位を計測し、制御装置13へ計測データを送信する。水位計10は、駆動部天井板12に固定された保護具18によって保護される。保護具18については、後ほど詳述する。
注水管11は、図示しない水源、例えば貯水タンクなどに接続されるとともに、先端にノズル11aを備えている。注水管11のノズル11aからの噴射される水の全部または少なくとも一部により水位計10を自動的に洗浄できるように、水位計10の近傍、例えば、図1では水位計10よりも後進方向Dr側(+X軸方向側)の近傍に配置されている。
ノズル11aは、その噴射口を鉛直方向(Z軸方向)且つ下方に向けて設置する場合が多いため、水位計10を自動的に洗浄できるよう、充円錐ノズル、空円錐ノズル、扇形ノズル、など、スプレーパターンが当該噴射口から離れるにつれて広範囲に広がるノズルを使用することが望ましい。ノズル11aの噴射口を水位計10に向けて、ノズル11aを設置する場合には、これらに限らず、設計に応じて、スプレーパターンがストレートパターンとなるノズルを使用することもできる。この場合には、ノズル11aからの噴射される水の全てを利用して水位計10を自動的に洗浄することが可能である。
冷却槽2内の貯留水の水量は、「所定水位」に保たれるよう、制御装置13と排水管14によって調整される。
排水管14は、貯留水の水位が所定水位を超えた場合に貯留水を排水する管である。排水管14の上端の開口は所定水位よりも上方且つ近傍に配置される。これにより、バルブ制御をすることなく過剰な貯留水は自働的に越流して排水管14から排出される。
そして、制御装置13は、水位計10から受信した水位(例えば、冷却槽2内に蓄えられた貯留水の実際の水位である実水位)に関する計測データに基づき、注水管11の中途に介装された電磁バルブ15を開閉制御する。つまり、制御装置13は、水位計10から受信した計測データが所定水位よりも貯留水の水位が低いことを示す場合、電磁バルブ15を開弁して注水管11のノズル11aから水を噴射させて冷却槽2の内部に注水する。そして、制御装置13は、当該計測データが所定水位以上の貯留水の水位を示す場合、電磁バルブ15を閉弁して冷却槽2への注水を停止する。
なお、先述のように、図1の灰押出装置1は、本願発明者が取得した特許文献1(特許第6718563号公報)の特許技術、すなわち、戻り灰の堆積を抑制するガス配管17を用いた灰押出装置1であるので、簡単にこの点についても説明する。本願発明は特許文献1の技術を適用しない灰押出装置にも適用できるが、特許文献1の技術も用いると、さらに良好な効果が得られるため、例として説明するものである。
ガス配管17は、第二傾斜面8bの上方であって、スクレーパ最後端位置よりも+X軸方向、すなわち往復動作するスクレーパ4及びアーム5bに接触しない位置に配置される。そして、ガス配管17は、ガス配管17の一端17a(下端)から他端17b(上端)まで鉛直方向(Z軸方向)に直線状に配置される。
ガス配管17において、所定水位よりも下方に配置された一端17aの形状は、実質的に水平方向に屈曲形成された角部を備えたL字形状であり、この角部が第二傾斜面8bに接触して配置される。一端17aには、実質的に水平方向(-X軸方向)に開口するガス噴出口17cが設けられている。
駆動部天井板12よりも上方に配置された他端17bには、コンプレッサ17dが設けられている。ガス配管17のガス噴出口17cから噴出されるガスは、例えば、このコンプレッサ17dにより圧縮された圧縮空気である。
ガス配管17には、ガス用電磁バルブ17eが設置されており、制御装置13がガス用電磁バルブ17eを所定のタイミングで開弁することで、ガス噴出口17cからガスが噴出される。
第二傾斜面8bの近傍でガス噴出口17cから噴出されるガスにより生じる水流と泡は、第二傾斜面8bとスクレーパ4との間を前進方向Df(-X軸方向)に進み、やがてスクレーパ4の押出板4bの裏側または上板4aの裏側に速度を落として穏やかに当たることではね返り、または、当たることなく渦を巻く。このため、当該ガスによる泡で、冷却槽2のうち第二傾斜面8b上側の空間16(例えば、第二傾斜面8b上や、スクレーパ4の裏側の空間)に堆積した戻り灰が剥離され、当該水流によって、当該剥離した戻り灰のみならず空間16に堆積しようとする戻り灰を攪拌する。
そして、戻り灰は、上記泡の浮力によりスクレーパ4の裏側や第二傾斜面8bの近傍から水面に押し上げられて分散する。すなわち、スクレーパ4の裏側や第二傾斜面8bの近傍から水面に押し上げられる水流が発生する。
従って、制御装置13が、注水管11のノズル11aから注水する制御を実施する際、ガス噴出口17cからガスを噴出する制御を併せて実施すれば、当該ガス噴出をしない場合に比べ、当該注水により発生する導入口側に向かう水流と、後方配置の領域において当該ガスにより発生する上昇し且つ導入口側に向かう水流とが合わさって、壁面9のうち最も+X軸方向の壁面とスクレーパ4との間に生じる先述の隙間から導入口6側へ、焼却灰の排出をより円滑に行うことができる。
[2.保護具の詳細説明]
では、保護具につき、詳細に説明する。
保護具18は、棒状の1本または複数本のセンサを備えた後方配置の水位計10を保護するものである。そして、保護具18は、水位計10の当該センサが挿通され、注水管11のノズル11aから噴射された水が当該センサに向かう主な進路には遮蔽物がなく、当該センサの下方の移動を規制して当該センサの折れ曲がりを防止する柵状の構成である。
以下、保護具18を具体化した構成の一例を説明する。
保護具18の説明の前に、まず、保護具18が保護する水位計10のセンサを説明する。ここでは、図2に示すように、複数本の棒状のセンサ、例えば、センサとして四本の棒状の電極10a~10d(複数の電極)が配置された例を示す。
水位計10の各電極10a~10dの上端は、駆動部天井板12の上方に固定される基部10eに取り付けられている。そして、各電極10a~10dは、基部10eから鉛直方向(Z軸方向)の下方へ延在している。
電気的に絶縁性のセパレータ19は、各電極10a~10dの太さやXY平面上の位置に対応してそれぞれ設けられた開孔を備える。そして、絶縁性のセパレータ19の各開孔に、各電極10a~10dをそれぞれ挿通することで、各電極10a~10dが互いに接触することを防止する。セパレータ19は、注水管11のノズル11aから噴射された水が当たらない程度、第二環状部18bよりも上方に配置される。
基部10eは、例えばボルト及びナットにより駆動部天井板12の上面に固定される。基部10eには、上述の計測データを生成するための回路などが格納される。
各電極10a~10dのうち、第一電極10a、第二電極10b、第三電極10cは、検知用電極である。第一電極10aは、その下端が所定水位の高さに配置されている。第二電極10bは、その下端が所定水位よりも下方の高さに配置されている。第三電極10cは、その下端が所定水位よりも上方の高さに配置されている。
そして、共通電極10dは、その下端が第二電極10bの下端よりも下方に配置されている。
灰押出装置1の冷却槽2に貯留された水(貯留水)は、導電体である。従って、水位計10は、共通電極10dが、第一電極10a、第二電極10b、第三電極10cのいずれとも通電しない場合に、貯留水の水位は、第二電極10bの下端よりも下方であると判定し、計測データを生成する。
水位計10は、共通電極10dが、第二電極10bのみと通電する場合、貯留水の水位は、第二電極10bの下端以上かつ第一電極10aの下端未満であると判定し、計測データを生成する。
水位計10は、共通電極10dが、第二電極10bと第一電極10aの2つのみと通電する場合、貯留水の水位は、第一電極10aの下端(所定水位)以上かつ第三電極10cの下端未満であると判定し、計測データを生成する。
水位計10は、共通電極10dが、第二電極10bと第一電極10aと第三電極10cの全てと通電する場合、貯留水の水位は、第三電極10cの下端以上であると判定し、計測データを生成する。
なお、ここでは、複数本の棒状のセンサとして四本の電極を備える例を挙げたが、設計に応じて、センサの数は三本以下であっても五本以上であってもよい。
また、共通電極と検知用電極との通電による検知方式に替えて、例えば静電容量で検知する方式やパルス波の反射で検知する方式を採用した場合には、一本の棒状センサのみで異なる水位を計測可能な水位計10を構成することもできる(図9(3)の棒状センサ10f参照)。すなわち、水位計10の棒状センサは、複数の場合も単数の場合もありうる。
では、保護具18の構成例を説明する。
保護具18は、図2に示すように、上部に配置された円環状の金属部材である第一環状部18aと、下部に配置された円環状の金属部材である第二環状部18bと、第一環状部18aと第二環状部18bとを相互に連結する棒状または直線状の金属部材である複数の連結棒18cとを備える。ここでは、説明の簡便のため、第一環状部18aと第二環状部18bは円形であるとして説明するが、以下の説明の趣旨に沿う形状であれば、楕円形であっても、矩形などの多角形であってもよい。
第一環状部18aと第二環状部18bの各々の内径は、各電極10a~10dに接触せずにこれらの周囲を囲みうる寸法に設定される。
また、第一環状部18aと第二環状部18bの各々の外径は、略同一寸法に設定される。なお、「略同一寸法」とは、同一寸法、または、同一寸法とみなしうる寸法を意味する。「同一寸法とみなしうる寸法」とは、若干の大小差があるが一般的にほぼ同一寸法と考えることができる寸法を意味する。
第一環状部18aは、駆動部天井板12に溶接等で固定することが容易なように、第二環状部18bよりも上下方向(Z軸方向)の寸法が大きく設定される。
各連結棒18cは、XY平面上(水平面上)に少なくとも三本以上設けられる。連結棒18cの水平面における断面形状は、設計に応じて円形でもよいし多角形(例えば、矩形)でもよい。なお、図2では、三本の連結棒18cA、18cB、18cCを備える保護具18を示す(図2では、これら連結棒のうち一本は他の連結棒に重なっていて見えないが、後ほど、図3、図4の説明箇所にて明らかになる)。
各連結棒18cは、それぞれの一端が第一環状部18aの外周に固定(例えば、溶接)され、それぞれの他端が第二環状部18bの外周に固定(例えば、溶接)される。このため、保護具18の形状は、中心軸がZ軸方向を向く第一環状部18aと、中心軸がZ軸方向を向く第二環状部18bと、各々の長さ方向がZ軸方向に沿うようにXY平面上に複数配置された各連結棒18cとにより、柵状の形状となる。
保護具18は、柵状の形状であるため、保護具18近傍を流れる貯留水の水流(戻り灰などの焼却灰を含む水流)を阻害しない。
また、各連結棒18cの長さは、保護具18に棒状のセンサである各電極10a~10dが適切に挿入され、図2に示すように、保護具18が駆動部天井板12に固定され、各電極10a~10dが基部10eに取り付けられて固定された状態において、最も長さが短いセンサである第三電極10cよりもやや上方に第二環状部18bが位置する程度の長さである。
より詳しく言えば、保護具18は、図2のように設置された状態において、それぞれ長さの異なる各電極10a~10dの下端から、各電極10a~10dのそれぞれの長さの7分の1から3分の1程度の位置に第二環状部18bが位置するように設計される。
このため、焼却灰が棒状のセンサである電極10a~10dのいずれかに当たり、当接したまま貯留水の水流に乗って移動を継続したとしても、焼却灰が当接している電極は湾曲するものの第二環状部18bに当たって規制され、それ以上に湾曲することはない。
すなわち、保護具18の第二環状部18bにより、電極10a~10dが湾曲可能な限界を超えて曲がることがないので、電極10a~10dが曲がったままになる、または、折れるなどの故障を防止することができる。
なお、このとき、焼却灰が当接していた電極10a~10dのうちのいずれかの電極は、スクレーパ4の往復動作により生じる水流などで当該焼却灰が電極から離れれば、自然に棒状または直線状に復帰することができる。
次に、図2に示す保護具18の備える三本の各連結棒18cA、18cB、18cCは、注水管11のノズル11aから噴射された水が水位計10の棒状のセンサである各電極10a~10dに向かう主な進路にはないことを、図3及び図4を用いて説明する。すなわち、各連結棒18cは、当該噴射された水が直接的に各電極10a~10dに当たることを妨げる遮蔽物とはならないことを説明する。
図3は、図2の保護具18をXZ平面から見た側面図である。図4(A)は図3のAA断面図(第一環状部18aにおけるXY平面上の断面図)であり、図4(B)は図3のBB断面図(Z軸上で、第一環状部18aと第二環状部18bとの間の位置における断面図)であり、図4(C)は図3のCC断面図(第二環状部18bにおけるXY平面上の断面図)である。先述のとおり、三本の連結棒18cA、18cB、18cCは、円形の第一環状部18a及び第二環状部18bの外周に順次接して固定されている。
なお、以下、説明の簡便のため、XY平面上で、円形の第一環状部18a及び第二環状部18bの外周に、複数の連結棒18c(ここでは、連結棒18cA、18cB、18cC)は、付番の一番右側の大文字アルファベット順に左回りに順次固定されるとする。そして、当該大文字のアルファベットが「A」の連結棒18c(ここでは、連結棒18cA)を「先頭の連結棒」といい、当該アルファベットが最後の連結棒18c(図3及び図4で示す保護具18では連結棒が三本であるため連結棒18cCであり、図5及び図6で示す保護具の変形例18´では連結棒が四本であるため連結棒18cDである)を「最後尾の連結棒」という。「先頭の連結棒」と「最後尾の連結棒」は、「隣接する両端の連結棒」である。
複数の連結棒18cのうち、Y軸に平行な第一仮想線21上に位置する先頭の連結棒及び最後尾の連結棒よりも-X軸方向の領域を第一領域20Aとし、+X軸方向の領域を第二領域20Bとする。
XY平面上で、円形の第一環状部18a及び第二環状部18bの中心を通る第二仮想線22は、第一仮想線21と垂直である。そして、第二仮想線22上かつ第二領域20B内に注水管11のノズル11aが配置される。
後ほど図9で詳述するが、XY平面上で、棒状のセンサである電極10a~10dは、円形の第一環状部18a及び第二環状部18bの中心近傍且つ円形の第一環状部18a及び第二環状部18bの内部に配置されるので、注水管11のノズル11aから噴射された水が水位計10の棒状のセンサである各電極10a~10dに向かう「主な進路」は、XY平面上で、図4のノズル11aから第二仮想線22に沿って-X軸方向に当該中心に向かう水の進路である。
なお、当該「主な進路」は、YZ平面上では、後述する「枠内」を通る進路である。従って、当該「主な進路」は、YZ平面上の当該「枠内」を図4のノズル11aから第二仮想線22に沿って-X軸方向に向かう水の進路である。
念のため説明するが、当該「主な進路」は、ノズル11aの噴射する水量が最も多い水の進路を必ずしも意味するのではなく、あくまで当該「枠内」を通る水の進路を意味する。例えば、ノズル11aとして、噴射口から離れるにつれて広範囲にスプレーパターンが広がるノズルを使用する場合には、YZ平面上の当該「枠内」ではなく、その枠の外側である「枠外」を通って、XY平面上の上記中心に向かう水の進路もありうる。しかし、ここでは、当該「枠外」を通る進路は当該「主な進路」とは考えない。
注水管11のノズル11aから噴射された水(図2において一点鎖線で示す)の少なくとも一部は、Z軸方向において、第一環状部18aと第二環状部18bとの間を通って保護具18内部に配置された棒状のセンサである各電極10a~10dに降り注ぐ。
一方、図4(A)~(C)に示す保護具18においては、XY平面上で、円形の第一環状部18a及び第二環状部18bの中心を第一仮想線21及び第二仮想線22が通る。そして、三本の連結棒18cA、18cB、18cCのうち、第一仮想線21上に配置される先頭の連結棒(連結棒18cA)と最後尾の連結棒(連結棒18cC)を除く他の連結棒、すなわち連結棒18cBは、ノズル11aが配置された第二領域20Bの反対側の第一領域20Aに配置される。
従って、第二仮想線22に沿って-X軸方向に当該中心に向かう水の主な進路には、連結棒18cのみならず、なんら遮るものがない。言い換えれば、先頭の連結棒(連結棒18cA)と最後尾の連結棒(連結棒18cC)と第一環状部18aと第二環状部18bとで囲まれた大きな「枠内」は開放されており、当該枠内を通って-X軸方向に当該中心に向かう水の主な進路には遮蔽物はない。
よって、ノズル11aから噴射された水は、当該枠内をなんら遮られることなく通過して直接的に各電極10a~10dに当たり、これらを確実に洗浄することができる。
保護具18は、三本の連結棒18cを有するもののみならず、四本以上の連結棒18cを備えてもよい。保護具18は、水流を妨げない程度に隣り合う連結棒18c同士の間隔を適度に開けた柵状の形状を維持できるのであれば、連結棒18cの本数が多いほど、強度を増すことができる。
そこで、保護具18の変形例として、保護具18´を図5および図6に示す。保護具18´は、四本の連結棒18c(18cA、18cB、18cC、18cD)を備えた点のみが保護具18と異なり、他は保護具18と同様であるので、同一構成についての説明は省略する。
図5は、保護具18´をXZ平面から見た側面図である。図6(A)は図5のAA断面図(第一環状部18aにおけるXY平面上の断面図)であり、図6(B)は図5のBB断面図(Z軸上で、第一環状部18aと第二環状部18bとの間の位置における断面図)であり、図6(C)は図5のCC断面図(第二環状部18bにおけるXY平面上の断面図)である。
保護具18´においては、第一仮想線21上に配置される先頭の連結棒18cと最後尾の連結棒18cは、それぞれ、連結棒18cAと連結棒18cDとなる。
そして、先頭の連結棒(連結棒18cA)と最後尾の連結棒(連結棒18cD)を除く他の連結棒、すなわち連結棒18cBと連結棒18cCは、ノズル11aが配置された第二領域20Bの反対側の第一領域20Aに配置される。
従って、先頭の連結棒(連結棒18cA)と最後尾の連結棒(連結棒18cD)と第一環状部18aと第二環状部18bとで囲まれた大きな枠内は、開放されており、遮蔽物はない。
よって、ノズル11aから噴射された水は、なんら遮られることなく直接的に各電極10a~10dに当たり、これらを確実に洗浄することができる。
ところで、保護具18と保護具18´において、先頭の連結棒と最後尾の連結棒と第一環状部18aと第二環状部18bとで囲まれた枠は、XY平面上で、第一仮想線21が第一環状部18a及び第二環状部18bの円形の中心を通るため、最も大きな枠を形成することができた。
しかし、保護具18、18´内に配置される棒状のセンサである電極10a~10dの配置によっては、当該枠は上述の「最も大きな枠」よりも小さい枠であっても、十分にこれら電極を洗浄することができる場合がある。
この場合には、例えば、保護具18については図7(1)、図7(2)、保護具18´については図8(1)、図8(2)に示すように、XY平面上で、第一仮想線21を当該中心からノズル11aへ近づけて配置してもよい。
また、保護具18と保護具18´では、先頭の連結棒と最後尾の連結棒を除く他の連結棒18cは、XY平面上において、第二仮想線で線対称となるよう第一領域20Aに配置していたが、設計に応じて、保護具18については図7(2)、保護具18´については図8(2)に示すように、非対称となるように配置してもよい。
ここで、保護具18、18´に挿通される棒状のセンサが単数または複数である場合の当該センサと第二仮想線22との位置関係について、図9を用いて説明する。図2乃至図8のいずれの保護具でも同様であるので、ここでは図3及び図4の保護具18を用いて説明する。
図9(1)と図9(2)は、棒状のセンサとして複数、具体的には四本の電極10a~10dを保護具18に挿通する場合の2つの異なる例を示す図である。図9(3)は、棒状のセンサを一つのみ保護具18に挿通する場合の例を示す図である。
なお、図9(1)と図9(2)では、先頭の連結棒(連結棒18cA)と最後尾の連結棒(連結棒18cC)と第一環状部18aと第二環状部18bとで囲まれた枠の内側には配置されていないセパレータ19を、角度を説明する際の理解容易のため仮想的に図示している。また、複数の棒状のセンサである各電極10a~10dは、矩形状のセパレータ19内に直線状に並べて配置されている。XY平面上において、第一環状部18a及び第二環状部18bの円形の中心を通るこの直線を、第三仮想線23とする。すなわち、第三仮想線23は、直線状に並んだ複数の電極を結ぶ仮想の線である。
また、ここでは、XY平面上において、スクレーパ4の往復動作により生じる水流の主な向きは、X軸方向(±X軸方向)であるとして説明する。
図9(1)においては、XY平面上で、直線状に配置された四本の各電極10a~10dの列、言い換えれば第三仮想線23は、第二仮想線22に対して垂直(90°)に傾けて配置されている。この場合、ノズル11aから噴射された水は、先頭の連結棒(連結棒18cA)と最後尾の連結棒(連結棒18cC)と第一環状部18aと第二環状部18bとで囲まれた枠を通って各電極10a~10dにしっかりと当たりやすいという長所がある。
一方、冷却槽2の貯留水の水位が所定水位よりも高い場合、複数本の電極が貯留水に浸るため、当該垂直の配置は、貯留水の水流の力を最も大きく受ける配置となる。また、当該浸った複数本の電極が第二傾斜面8b上で水流に乗って流れる焼却灰を受け止める配置にもなりうる。このため、電極の製品寿命を低下させてしまう恐れがあるという短所がある。
従って、貯留水の水位が所定水位より高くなることが少なく、第二傾斜面8b上を流れる焼却灰の量が少ない場合に、当該垂直の配置を採用するとよい。
図9(2)においては、XY平面上で、第三仮想線23は、第二仮想線22に対して90°未満に傾けて配置されている。ノズル11aから噴射された水が各電極のそれぞれに当たるのであれば、隣り合う電極間の距離に応じて、第二仮想線22から10°以上45°以下程度の角度に設定することができる。
この配置においては、図9(1)の配置と異なり、冷却槽2の貯留水の水位が所定水位よりも高い場合であっても、水流や水流に乗って流れる焼却灰を受け流すことができるので、電極の製品寿命低下防止の配置といえる。
従って、貯留水の水位が所定水位より高くなることが多く、第二傾斜面8b上を流れる焼却灰の量が多い場合に、当該配置を採用するとよい。
図9(3)は、棒状のセンサをただ一つだけ保護具18に挿通する場合の例を示す図である。水位計10を一本の棒状センサ10fを用いて構成する場合には、水位計10は、静電容量で検知する方式やパルス波の反射で検知する方式など、一本の棒状センサ10fのみで複数の異なる水位を計測可能な装置である。この場合は、図9(1)、図9(2)の配置と異なり、セパレータ19を必ずしも配置しなくてもよいため、図9(3)にはセパレータ19を図示していない。
この場合は、ノズル11aから噴射された水が最も効果的に棒状センサ10fに当たる位置、すなわち、XY平面上において、第一環状部18a及び第二環状部18bの円形の中心に棒状センサ10fを配置するのが望ましい。
以上の灰押出装置1と保護具18、18´の説明においては、図1乃至図9において、同一のXYZ座標系を用いて説明した。しかし、灰押出装置1において後方配置される保護具18、18´とノズル11aの位置関係は、多種ありうる。
そこで、図10(1)、図10(2)、図10(3)を用いて、保護具18、18´とノズル11aの3つの異なる位置関係を、例として簡単に説明する。
なお、保護具18´を用いた場合の位置関係は、保護具18を用いた場合と同様であるので、ここでは、保護具18を用いて説明する。
また、図10は、図1の灰押出装置1の導入口6から+X軸方向の構成を、XY平面上で簡略化して図示しているため、図1の導入口6から排出口7に至る構成は全く記載されていない。
さらに、図10では、図1と同一のXYZ座標系を用いるが、上述のとおり保護具18とノズル11aの異なる位置関係を説明するため、図2乃至図9のXYZ座標系とは必ずしも一致しない。
では、まず、図10(1)、図10(2)、図10(3)を、順次、説明する。
図10(1)は、図1乃至図4に示す保護具18と水位計10とノズル11aの位置関係を、XY平面上(水平面上)で、理解容易のため強調して示したものである。強調して示しているため、図1の位置関係とは厳密には一致しない。
ただし、すでに説明した図1乃至図4における保護具18と水位計10とノズル11aの位置関係と同様、ノズル11aは保護具18よりも+X軸方向に配置され、第二仮想線22はX軸と並行である。
スクレーパ4の往復動作により生じる水流は、X軸方向であるので、灰押出装置1の近傍に配置される別の装置や配管などの配置に制約が特になければ、この位置関係を採用するのが望ましい。
一方、図10(1)の配置を採用したくても、別の装置や配管などの配置の都合で、図10(1)の配置を採用できない場合がありうる。
その場合には、図10(2)に示すように、図10(1)の配置における第二仮想線22をX軸から傾けて配置してもよい。
または、図10(3)に示すように、ノズル11aを保護具18よりも-X軸方向に配置してもよい。図10(3)では、第二仮想線22をX軸から傾けているが、第二仮想線22はX軸と並行でもよい。
1 灰押出装置
2 冷却槽
3 搬送装置
4 スクレーパ
4a 上板
4b 押出板
4c 側板
4d 先端
4e 後端
5 駆動装置
5a 駆動軸
5b アーム
6 導入口
7 排出口
8 底板
8a 第一傾斜面
8b 第二傾斜面
8c 最下面
9 壁面
10 水位計
10a~10d 棒状センサ(検知用電極、共通電極)
10e 基部
10f 棒状センサ
11 注水管
11a ノズル
12 駆動部天井板
13 制御装置
14 排水管
15 電磁バルブ
16 空間
17 ガス配管
17a ガス配管の一端
17b ガス配管の他端
17c ガス噴出口
17d コンプレッサ
17e ガス用電磁バルブ
18、18´ 保護具
18a 第一環状部
18b 第二環状部
18c 連結棒
19 セパレータ
20A 第一領域
20B 第二領域
21 第一仮想線
22 第二仮想線
23 第三仮想線
Df 前進方向
Dr 後進方向

Claims (6)

  1. 焼却灰が導入される筒状の壁面からなる導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、
    前記冷却槽内に配置され、先端が前記冷却槽の底板の全幅に亘って接するとともに前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパと、
    前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置され、前記スクレーパを駆動する駆動装置とを有し、
    前記冷却槽の前記底板は、前記導入口の直下から前記排出口が形成された開口端に向かって上り傾斜となる第一傾斜面と、前記第一傾斜面と同一幅であって前記導入口の直下から前記第一傾斜面の逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面とを備え、
    前記貯留水は、前記冷却槽内に、前記壁面の下端よりも上方且つ前記排出口よりも下方である所定水位で貯えられ、
    前記駆動装置は、前記第二傾斜面の上方に配置された駆動軸を備え、前記駆動軸が回動することで前記駆動軸と前記スクレーパとに接続されたアームによって前記スクレーパを前記底板に沿って前進及び後進の往復動作させる灰押出装置であって、
    先端に水を噴射するノズルを備え、前記スクレーパが最も後進した状態における前記スクレーパの後端の位置であるスクレーパ最後端位置よりも前記後進の方向へ配置された後方配置の注水管と、
    棒状の1本または複数本のセンサを備えた前記後方配置の水位計と、
    前記センサが挿通され、前記噴射された水が前記センサに向かう主な進路には遮蔽物がなく、前記センサの下方の移動を規制して前記センサの折れ曲がりを防止する柵状の保護具と
    を有し、
    前記注水管と前記水位計とは、前記第二傾斜面の上方且つ前記駆動装置の上方に配置された駆動部天井板を貫通して配置され、
    前記保護具は、前記駆動部天井板に固定され、
    前記貯留水が前記所定水位を下回った場合、前記ノズルから水が噴射されて前記冷却槽へ注水がなされ、前記噴射される水の少なくとも一部により前記センサが洗浄される灰押出装置。
  2. 前記保護具は、
    前記駆動部天井板に固定される第一環状部と、
    前記第一環状部より下方に配置され、前記移動を規制する第二環状部と、
    前記第一環状部と前記第二環状部とに先頭の連結棒から最後尾の連結棒まで左回りに順次接続される少なくとも3本以上の複数の連結棒と
    を有し、
    水平面で見て、前記複数の連結棒のうち隣接する前記先頭の連結棒と前記最後尾の連結棒とを結ぶ第一仮想線と垂直をなし、且つ、前記第一環状部または前記第二環状部の中心を通る第二仮想線に、前記ノズルが配置される請求項1に記載の灰押出装置。
  3. 前記水位計は、
    前記センサとして棒状の複数の電極と、
    前記複数の電極同士の接触を防止するセパレータと
    を備えた請求項2に記載の灰押出装置。
  4. 前記複数の電極は、
    共通電極と、
    前記貯留水を介して前記共通電極と通電することで水位を検知する検知用電極と
    を備え、
    前記水平面で見て、前記共通電極と前記検知用電極とを結ぶ第三仮想線は、前記第二仮想線と90°、または前記第二仮想線から90°未満に傾けて設定される請求項3に記載の灰押出装置。
  5. 前記ノズルは、前記水位計よりも前記後進の方向、または、前記水位計よりも前記前進の方向のいずれか一方に配置された請求項4に記載の灰押出装置。
  6. 前記第二傾斜面の上方であって、前記往復動作する前記スクレーパ及び前記アームに接触しない位置に一端から他端まで配置されたガス配管をさらに有し、
    前記ガス配管は、前記一端が前記所定水位よりも下方に配置されるとともに、前記一端に、前記他端から導入されたガスを前記第二傾斜面と前記スクレーパとの間に向けて噴出するガス噴出口を備え、
    前記ガス噴出口から噴出された前記ガスにより生じる前記貯留水の水流と前記ガスによる泡とによって、前記第二傾斜面側に堆積しようとする戻り灰を攪拌する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の灰押出装置。
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