JP7432794B1 - 灰押出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】灰押出装置における貯留水への給水を適切に制御し、給水に関する費用対効果を高める。【解決手段】焼却灰の導入口6及び排出口7を備えた冷却槽2と、駆動室2a内に設置されておりスクレーパ4を排出口7に向けて往復動作させる駆動装置5と、駆動室2aに設置され冷却槽2に水を供給する供給管11と、供給管11に設置された電磁弁15と、貯留水の水位を計測する水位計10と、駆動装置5を制御して、スクレーパ4の押出動作と、引き込む引込動作と、所定時間停止動作との三動作を順次繰り返して実施する制御装置14とを有し、制御装置14は、所定時間停止動作の際、水位計10から受信した水位に関する情報に基づき、水位が基準水位より低い場合に、水位が基準水位に達するまで電磁弁15を開弁して供給管11から水を供給する第一給水を実施し、押出動作または引込動作の際には第一給水を実施しない。【選択図】図1

Description

本発明は、焼却灰を冷却して排出する灰押出装置に関する。
従来、ごみ等の被焼却物を焼却するプラントとして焼却炉プラントが知られている。このプラント内の焼却炉(例えば、ストーカ炉)では、被焼却物を燃焼することで生成された灰(焼却灰)が灰シュートから導入口を介して灰押出装置へ落とされ、灰押出装置の冷却槽内の貯留水で冷却された後に灰押出装置から搬送装置へ排出される。灰押出装置には、貯留水で冷却された焼却灰を排出口へ押し出すスクレーパ(「プッシャー」とも呼ばれる)が設けられる。スクレーパは、駆動装置により、排出口側に向かう前進方向と、これとは逆の後進方向とに往復動作して貯留水内の焼却灰を排出口へ押し出す。
焼却灰が押し出されて排出される際、焼却灰は水分を含んだ状態で排出される。そのため、例えば特許文献1では、スクレーパの動作中に、水位計で貯留水の水位を常時計測し、水位が基準水位を下回った場合には、自動的に基準水位まで水を供給する給水制御を実施していた。
特開2007-170685号公報
一般的にスクレーパはゆっくり動作するため、通常は、スクレーパの往復動作があっても、貯留水の水位は実質的に一定に保たれる。ところが、貯留された焼却灰の量や性状によっては、スクレーパが排出口側に向かって焼却灰を押し出す際、スクレーパの押出動作によって、駆動装置が設置される駆動室内の貯留水の水位が一時的に基準水位より大幅に低下する場合がある。
ただし、このような場合であっても、当該押出動作の後、スクレーパが駆動室側へ引き込まれると、駆動室内の貯留水の水位は実質的に基準水位に復帰する。
それにも関わらず、駆動室内の貯留水の水位がこのように大幅に低下した場合に、当該低下した水位に基づいて給水制御を実施すると、スクレーパが駆動室側へ引き込まれたときに当該水位は基準水位に向かって上昇するので、結局、水の供給過多となり、貯留水が排水管をオーバーフローして排水されることになる。当該排水された水は、プラント内部での排水処理により浄化された上、プラント外部へ排出される。
言い換えれば、従来の給水制御では、スクレーパが一往復するごとに、給水と排水とが繰り返される場合がありうる。
従って、供給過多な給水に関する費用や、当該供給過多により水量が多くなった排水を薬品等により浄化する排水処理に関する費用の観点で、費用対効果を高めるための改善の余地があった。
そこで、本発明は、灰押出装置における貯留水への給水を適切に制御し、給水および排水に関する費用対効果を高めることが可能な灰押出装置を提供することを目的とする。
本発明の灰押出装置は、焼却灰が導入される導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、前記冷却槽において前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置された駆動室内に設置され、前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパを前記排出口に向けて往復動作させる駆動装置と、前記駆動室に設置され前記冷却槽に水を供給する供給管と、前記供給管に設置された電磁弁と、前記供給管の近傍に配置され前記貯留水の水位を計測する水位計と、前記駆動装置を制御して、前記スクレーパに前記排出口に向かって前記焼却灰を押し出させる押出動作と、前記駆動室に向かって前記スクレーパを引き込む引込動作と、前記引き込んだ前記スクレーパを第一所定時間だけ停止する所定時間停止動作との三動作を順次繰り返して実施する制御装置とを有する。
そして、本発明の灰押出装置における前記制御装置は、前記所定時間停止動作の際、前記水位計から受信した前記水位に関する情報に基づき、前記水位が基準水位より低い場合に、前記水位が前記基準水位に達するまで前記電磁弁を開弁して前記供給管から水を供給する第一給水を実施し、前記押出動作または前記引込動作の際には前記第一給水を実施しない。
本発明の灰押出装置によれば、スクレーパを第一所定時間だけ停止する所定時間停止動作の間だけ、水位計から受信した水位に関する情報に基づき、水位が基準水位より低い場合に、水位が基準水位に達するまで電磁弁を開弁して供給管から水を供給する第一給水を実施する。一方、排出口に向かって焼却灰をスクレーパに押し出させる押出動作中、または、駆動室に向かってスクレーパを引き込む引込動作中には、第一給水を実施しない。
このように、貯留水の水位が安定した所定時間停止動作中にだけ第一給水を実施しうるので、灰押出装置における貯留水への給水は供給過多にならず適切に制御され、当該供給過多による灰押出装置から排水される水量の増加はないので、結果として給水及び排水に関する費用対効果を高めることができる。
実施形態に係る灰押出装置の断面図である。 制御装置による第一給水の制御例を説明する処理フローである。
以下、図を用いて、本発明の実施形態である灰押出装置を説明する。図1においては、説明の簡便のため、適宜、X軸、Y軸による直交座標系を用いて説明する。
実施形態はあくまでも例示に過ぎず、明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明に必須の構成を除き、実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択したり、種々変形したりして実施することができる。
図1を用いて、実施形態の灰押出装置1の全体構成について説明する。
灰押出装置1は、焼却灰を冷却する貯留水が基準水位(図1の破線)に貯留された冷却槽2と、冷却槽2内に配置されたスクレーパ4と、冷却槽2における駆動室2a内に配置された駆動装置5とを有する。冷却槽2には、焼却灰が導入される導入口6及び冷却された焼却灰を排出する排出口7が設けられる。駆動室2aは、冷却槽2において駆動装置5が配置された部分であり、導入口6に対し排出口7の逆側に位置している。
なお、当該貯留水および後述の供給管11における噴射に使用される液体は、主成分が水であればよく、水道水、工業用水、または再利用水(プラント内で使用されたのち処理された水)であってもよいし、塩酸等が混合されて中性化された混合水であってもよい。ここでは、以下、当該貯留水に使用されるこれらの液体を単に「水」として説明する。
冷却槽2の導入口6は、筒状(例えば、矩形筒状)の壁面8で形成される。この筒状の壁面8は、図示しない灰シュートと直結される。なお、灰シュートの上端は、図示しない焼却炉(例えば、ストーカ炉の後燃焼段)に接続される。
いわゆる「水封」の構成とするために、壁面8の下端は、冷却槽2内の貯留水の基準水位よりも下方に位置する。基準水位とは、冷却槽2内の貯留水の水量が所定量となるような水位として予め設定された位置(水位の基準線)である。
スクレーパ4は、冷却された焼却灰を排出口7側へ押し出す装置である。スクレーパ4は、上方を向く上板4aと排出口7側を向く押出板4bと、上板4aと押出板4bとに接続した両側板とを備える(図1には、当該両側板のうちの一方の側板4cを図示する)。上板4aに対応する下面は配置しないので、スクレーパ4は、冷却槽2の底板9側に開放した箱型の形状である。
スクレーパ4は、後述のアーム5bに接続されており、押出板4bの下端(すなわちスクレーパ4の先端4d)が冷却槽2の底板9の全幅に亘って接しながら底板9に沿って前進及び後進する。
ここでは、スクレーパ4の「前進」とは、スクレーパ4が焼却灰を排出口7側へ押し出す方向(図1の+X軸方向、前進方向Df)に動くことを意味する。また、スクレーパ4の「後進」とは、スクレーパ4が、「前進」の逆方向(図1の-X軸方向、後進方向Dr)に動くことを意味する。さらに、冷却槽2の底板9の「全幅」とは、冷却槽2の内部の幅方向(図1の紙面に直交する方向)の寸法を意味する。
なお、排出口7から排出された焼却灰は、コンベヤ等の搬送装置3により所定の貯留場へ搬送される。
駆動装置5は、スクレーパ4を駆動する装置であり、導入口6に対し排出口7の逆側に配置される。駆動装置5は、後述の第二傾斜面9bの上方であって、貯留水に浸からない位置(「基準水位」よりも上方)に配置される。そして、駆動装置5は、二方向に回動可能な駆動軸5aと、スクレーパ4と駆動軸5aとを接続するアーム5bとを備える。駆動装置5は、駆動軸5aを回動させることでアーム5bを駆動し、結果としてアーム5bに接続されたスクレーパ4に前進及び後進の往復動作をさせる。
冷却槽2の底板9は、導入口6の直下から、排出口7(具体的には、排出口7における鉛直方向且つ下方の端部)に向かって上り傾斜となる第一傾斜面9aと、導入口6の直下から第一傾斜面9aの逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面9bとを備える。
すなわち、第一傾斜面9aは、前進方向Dfに向かうにしたがって漸次高くなるよう形成される。また、第二傾斜面9bは、後進方向Drに向かうにしたがって漸次高くなるよう形成される。
なお、冷却槽2では、導入口6の直下の底板部分(以下、「最下面9c」という)が最も低く、底板9は、下に凸の曲面状となっている。冷却槽2の断面形状は幅方向に一様であり、第一傾斜面9a、最下面9c及び第二傾斜面9bの各幅寸法(図1の紙面に直交する方向の寸法)は全て同一である。
灰押出装置1は、冷却槽2内の貯留水の水位を検出する水位計10と、水位計10で検出された水位に基づいて、冷却槽2内に水を供給する供給管(注水管)11とを備える。供給管11は、駆動室2aに設置されており、水位計10は供給管11の近傍に配置される。具体的には、水位計10及び供給管11は、駆動室2aにおいて第二傾斜面9bの上方且つ駆動装置5の上方に配置された駆動室天井板12を貫通して配置され、駆動室天井板12に固定される。
また、冷却槽2内には、貯留水の水位が基準水位を超えた場合に貯留水を排水するための排水管13が配備されている。排水管13の上端の開口の位置(オーバーフローレベル)は、基準水位よりも上方且つ近傍(例えば基準水位より約10cm程度上方)に配置される。これにより、バルブ制御をすることなく過剰な貯留水は自動的に越流して排水管13から排出される。
水位計10は、冷却槽2に貯留された水の水位を計測し、制御装置14へ計測データを送信する。
供給管11は、図示しない水源、例えば貯水タンクなどに接続されるとともに、先端にノズル11aを備えており、冷却槽2に水を供給(給水)する。供給管11には、図示しない水源とノズル11aとの間に電磁弁15が設けられており、供給管11からの給水と給水停止とは電磁弁15の開閉で制御される。なお、供給管11のノズル11aから噴射される水の全部または少なくとも一部により水位計10を自動的に洗浄できるように、ノズル11aは、水位計10の近傍に配置されている。
ノズル11aは、その噴射口を鉛直方向(Y軸方向)且つ下方に向けて設置する場合が多いため、水位計10を自動的に洗浄できるよう、充円錐ノズル、空円錐ノズル、扇形ノズル、など、スプレーパターンが当該噴射口から離れるにつれて広範囲に広がるノズルを使用することが望ましい。ノズル11aの噴射口を水位計10に向けて、ノズル11aを設置する場合には、これらに限らず、設計に応じて、スプレーパターンがストレートパターンとなるノズルを使用することもできる。この場合には、ノズル11aから噴射される水の全てを利用して水位計10を自動的に洗浄することが可能である。
制御装置14は、後述の「所定時間停止動作」の際に、水位計10から水位に関する計測データ(情報)を受信する。言い換えれば、制御装置14は、「所定時間停止動作」の際に水位計10を起動(電源ON)して水位計10に水位の計測をさせ、後述の「押出動作」と「引込動作」の際には、水位計10を停止(電源OFF)することで、水位計10の電力消費を低減することができる。
当該計測データは、例えば、冷却槽2内に溜められた貯留水の実際の水位である実水位(水位X)を示す情報である。
また、制御装置14は、駆動装置5に動作制御信号を送信して駆動装置5を駆動し、電磁弁15に開閉制御信号を送信して電磁弁15を開弁または閉弁させる。
制御装置14は、スクレーパ4の動作制御と、供給管11を用いた給水制御とを実施する。
まず、スクレーパ4の動作制御について説明する。
スクレーパ4の動作制御は、スクレーパ4を、前進方向Df(図1の+X軸方向)または後進方向Dr(図1の-X軸方向)に沿って往復動作させることにより、冷却槽2内の焼却灰を排出口7へ向かって押し出す制御である。
制御装置14は、駆動装置5を制御して、スクレーパ4の「押出動作」と「引込動作」と「所定時間停止動作」との三動作を順次繰り返し実施する。押出動作とは、スクレーパ4に排出口7に向かって焼却灰を押し出させる動作である。引込動作とは、押し出したスクレーパ4を駆動室2aに向かって引き込む動作である。所定時間停止動作とは、引き込んだスクレーパ4を第一所定時間だけ駆動室2a内で停止する動作である。第一所定時間は、例えば3分間である。
スクレーパ4の往復動作のうち、前進方向Dfに向かう往路では、スクレーパ4が駆動室2a側から排出口7側へ移動して冷却槽2内の焼却灰を排出口7へ向かって押し出し(押出動作)、後進方向Drに向かう復路において、排出口7側へ移動したスクレーパ4が駆動室2a側に引き込まれる(引込動作)。
スクレーパ4が往復動作を一回実施した後(一旦、押出動作が実施され、その直後に引込動作が実施された後)、制御装置14が駆動軸5aの回転を第一所定時間だけ停止して、スクレーパ4を駆動室2a内で一時停止する(所定時間停止動作)。
そして、所定時間停止動作の後、再び、スクレーパ4の押出動作が実施される。
第一所定時間t(0<t)は、制御装置14の備えるタイマー(第一タイマー)で、作業員が適宜に設定可能である。第一タイマーは、所定時間停止動作が完了し、押出動作に移行した際に、リセットされる。
次に、供給管11を用いた給水制御について説明する。
供給管11の給水制御は、供給管11に設置された電磁弁15を開弁して冷却槽2へ水を供給し、または、電磁弁15を閉弁して当該水の供給を停止する制御である。
供給管11の給水制御には、冷却槽2内の貯留水の水量を基準水位に保つために実施する水位調節用の給水制御(第一給水)と、水位計10を洗浄するために実施する水位計洗浄用の給水制御(第二給水)とが含まれている。
なお、第一給水の際にも、水位計10は洗浄される。
制御装置14は、スクレーパ4の往復動作に起因する水位変動による不必要な給水を防止するため、所定時間停止動作の際、言い換えれば冷却槽2内の貯留水の水位が安定した際に、水位計10から受信した水位に関する情報に基づき、貯留水の水位が基準水位よりも低い場合に第一給水を実施する。一方、押出動作、または、引込動作の際には、たとえ貯留水の水位が基準水位よりも低くても、制御装置14は第一給水を実施することができない。
一方、第二給水については、制御装置14は、スクレーパ4の動作状況や貯留水の水位に関わらず、定期的に実施する。
では、水位調節用の第一給水について説明する。
まず、第一給水を所定時間停止動作の際に実施する理由を説明する。
スクレーパ4はゆっくり動作するものの、これらの押出動作中または引込動作中、すなわちスクレーパ4が移動している最中は、冷却槽2内の貯留水の水位が変動しやすい。特に、焼却灰の量や性状によっては、スクレーパ4の移動によって冷却槽2内の貯留水の水位が大幅に変動することがある。これに対して、スクレーパ4を一時停止する所定時間停止動作の間は、冷却槽2内の貯留水の水位が変動せず安定する。従って、水位が安定する所定時間停止動作中であれば、冷却槽2内の貯留水の水位を正確に計測し得る。そこで、制御装置14は、水位が安定する所定時間停止動作中に、第一給水を実施する。
つぎに、第一給水の詳細を説明する。以下、基準水位に符号Sを付す。
制御装置14は、所定時間停止動作中であり、且つ、水位計10から受信した計測データ(貯留水の水位Xに対応する計測データ)が基準水位Sよりも低い場合に、電磁弁15を開弁して供給管11のノズル11aから水を噴射させて冷却槽2の内部に注水する。制御装置14は、水位Xが基準水位Sに達するまで電磁弁15を開弁し、注水を続ける。
なお、単位時間当たりの注水量は、所定時間停止動作中に基準水位Sまで余裕をもって増水することができるよう、予め設定される。
貯留水の水位Xが基準水位Sよりも低いか否かは、文言通り、(1)水位Xが基準水位Sよりも低いか否かで判断してよい。あるいは、(2)水位Xが基準水位Sよりも所定値T以上低いか否か、すなわち、S-T≧Xであるか否かによって判断してもよい。所定値Tは、第一給水の開始を判断するための閾値を、基準水位Sよりも低い水位に設定するために用いられる値であり、設計や仕様に応じて、例えば「10cm」に設定されうる。
制御装置14は、上記の判断条件(1)または(2)の何れかを用いて、計測データが示す貯留水の水位Xが、基準水位Sよりも低いか否かを判断する。判断条件(1)または(2)の何れを用いるかは、予め設定される。
そして、制御装置14は、当該計測データに基づいて、貯留水の水位Xが基準水位S以上である場合、電磁弁15を閉弁して冷却槽2への注水を停止する。なお、過剰な貯留水は自動的に越流して排水管13から排出される。すなわち、冷却槽2内の貯留水の水位Xは、「基準水位S」に保たれるよう、制御装置14と排水管13とによって調整される。
図2は、制御装置14により実施される第一給水の制御例を説明する処理フローである。制御装置14は、図2の処理フローを繰り返し実施する。
ステップS1において、制御装置14は、スクレーパ4の動作制御(現時点での作動状態)が所定時間停止動作中であるか否かを判断する。制御装置14は、自身で実施しているスクレーパ4の動作制御の状況(すなわち、駆動装置5へ送信する動作制御信号)から、スクレーパ4が所定時間停止動作中であるか否かを判断できる。
所定時間停止動作中でない場合、すなわち、押出動作中または引込動作中の場合(ステップS1のNO)、制御装置14は、この周期での処理を終了する(リターン)。
所定時間停止動作中である場合(ステップS1のYES)、ステップS2において、制御装置14は、水位計10を起動(電源ON)して水位計10から計測データを受信する。
ステップS3において、制御装置14は、水位計10から受信した計測データに基づいて、基準水位Sよりも貯留水の水位Xが低いか否かを判断する。基準水位Sを示す情報は、例えば、制御装置14の記憶装置に予め記憶されている。制御装置14は、予め設定された、上記の判断条件(1)または(2)を用いて、基準水位Sよりも貯留水の水位Xが低いか否かを判断する。
計測データが示す貯留水の水位Xが基準水位S以上に高い場合(ステップS3のNO)、制御装置14は、この周期での処理を終了する(リターン)。
計測データが示す貯留水の水位Xが基準水位Sよりも低い場合(ステップS3のYES)、ステップS4において、制御装置14は、電磁弁15を開弁して、供給管11から注水を開始する。注水中、制御装置14は、水位計10から計測データを受信し(ステップS5)、計測データが示す貯留水の水位Xが基準水位S以上になるまで注水とステップS5の処理を続ける(ステップS6のNO)。
貯留水の水位Xが基準水位S以上の高さに達したら(ステップS6のYES)、制御装置14は、電磁弁15を閉弁して供給管11の注水を停止するとともに水位計10を停止(電源OFF)して(ステップS7)、この周期での処理を終了する(リターン)。
なお、図2における処理フローがリターンに到達した場合、制御装置14は、図2におけるスタートから再び処理フローを実行する。
以上のとおり、押出動作、引込動作、所定時間停止動作の三動作のうち、所定時間停止動作の間だけ、制御装置14は、第一給水を実施しうる。押出動作、または、引込動作では、制御装置14は、第一給水を実施しない。すなわち、冷却槽2内の貯留水の水位が安定するスクレーパ4の所定時間停止動作中にのみ、第一給水が実施されうる。
そのため、スクレーパ4の往復動作に起因する水位変動による不必要な給水を防止することができる。よって、貯留水への給水を適切に制御して、灰押出装置1における、給水に関する費用対効果を高めることができる。
また、判断条件(2)を用いて、水位Xが基準水位Sよりも所定値T以上低い場合に第一給水を実施すると、第一給水の実施機会が抑制されやすくなるので、給水に関する費用対効果をより高めることができる。
さらに、第一給水において、ステップS4で供給管11から供給される水で、水位計10の洗浄が自動的になされる。図1の供給管11では先端にノズル11aが設けられているので、水位計10の洗浄がより効果的に実施できる。
ところで、押出動作と、引込動作と、所定時間停止動作との三動作が複数サイクル繰り返されても、貯留水の水位Xが基準水位Sと同じまたは基準水位Sより高い場合(図2のステップS3のNO)が維持されると、第一給水が実施されない。この場合、水位計10に汚れが付着するなどして、水位の計測を正確に行えなくなるおそれがある。
そこで、制御装置14は、スクレーパ4の動作状況や貯留水の水位に関わらず、定期的に第二給水を実施してもよい。
第二給水では、制御装置14は、所定の短時間だけ電磁弁15を開弁して、供給管11から水を供給し、水位計10を洗浄する。そして、所定の短時間の経過後、直ちに電磁弁15を閉弁して、供給管11の注水を停止する。所定の短時間は、水位計10の定期的洗浄に必要な時間として予め設定された時間であり、例えば「10秒間」に設定される。この時間は、通常、第一給水に必要な時間よりも短い時間となる。
以下、第二給水の詳細を説明する。
第二給水の開始条件は、予め設定されている。当該開始条件は、例えば、(条件1)スクレーパ4の往復動作回数が所定回数に達すること、または、(条件2)所定時間(第二所定時間)を計時することである。
スクレーパ4の往復動作回数は、押出動作と、引込動作と、所定時間停止動作との三動作を1サイクル行う回数である。例えば、当該所定回数を「10回」に設定することができる。第二所定時間は、水位計10に汚れが付着するなどして水洗浄が必要となる時間として適宜に設定された時間である。例えば、当該第二所定時間を「1時間」に設定することができる。
制御装置14は、制御装置14が備えるカウンター(図示省略)によりスクレーパ4の往復回数を計数することができ、また、制御装置14が備えるタイマー(第二タイマー、図示省略)により第二所定時間を計時することができる。
条件1における往復動作回数のカウンターによる計数や、条件2における第二所定時間の第二タイマーによる計時は、例えば、灰押出装置1の稼働開始とともにスタートし、第二給水が一回実施される毎にリセットされ、再スタートする。すなわち、灰押出装置1の稼働開始後一回目の第二給水は、灰押出装置1の稼働開始時点から、条件1または条件2が達成された際に実施される。
二回目以降の第二給水は、すでに実施された第二給水の直後から往復動作回数をカウンターで1から昇順に計数して当該往復動作回が所定回数となったとき、または、すでに実施された第二給水の直後から第二タイマーを0秒からスタートして第二所定時間を計時したときに実施される。
第二給水の開始条件として、条件1と条件2の何れを用いるかは、予め設定される。
以上のとおり、スクレーパ4が押出動作、引込動作、所定時間停止動作の何れの動作状況であっても、制御装置14は、定期的に第二給水を実施することができる。そのため、押出動作中、引込動作中、および、所定時間停止動作の三動作が何回繰り返されても第一給水が実施されない場合においても、定期的に第二給水により水位計10の洗浄が適切に実施されるので、水位計10に対する汚れ付着等による計測ミスを防止して、水位計測の正確性を確保することができる。
1 灰押出装置
2 冷却槽
2a 駆動室
3 搬送装置
4 スクレーパ
4a 上板
4b 押出板
4c 側板
4d 先端
5 駆動装置
5a 駆動軸
5b アーム
6 導入口
7 排出口
8 壁面
9 底板
9a 第一傾斜面
9b 第二傾斜面
9c 最下面
10 水位計
11 供給管(注水管)
11a ノズル
12 駆動室天井板
13 排水管
14 制御装置
15 電磁弁
Df 前進方向
Dr 後進方向

Claims (5)

  1. 焼却灰が導入される導入口及び貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、
    前記冷却槽において前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置された駆動室内に設置され、前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパを前記排出口に向けて往復動作させる駆動装置と、
    前記駆動室に設置され前記冷却槽に水を供給する供給管と、
    前記供給管に設置された電磁弁と、
    前記供給管の近傍に配置され前記貯留水の水位を計測する水位計と、
    前記駆動装置を制御して、前記スクレーパに前記排出口に向かって前記焼却灰を押し出させる押出動作と、前記駆動室に向かって前記スクレーパを引き込む引込動作と、前記引き込んだ前記スクレーパを第一所定時間だけ停止する所定時間停止動作との三動作を順次繰り返して実施する制御装置とを有し、
    前記制御装置は、
    前記所定時間停止動作の際、前記水位計から受信した前記水位に関する情報に基づき、前記水位が基準水位より低い場合に、前記水位が前記基準水位に達するまで前記電磁弁を開弁して前記供給管から水を供給する第一給水を実施し、前記押出動作または前記引込動作の際には前記第一給水を実施しない灰押出装置。
  2. 前記制御装置は、前記三動作を順次繰り返して実施している間、前記水位計を洗浄するため、定期的に前記電磁弁を開弁して前記供給管から水を供給する第二給水を実施する請求項1に記載の灰押出装置。
  3. 前記制御装置は、前記往復動作の回数を計数し前記回数が所定回数となった場合、または、第二所定時間を計時した場合に、前記第二給水を実施する請求項2に記載の灰押出装置。
  4. 前記制御装置は、前記所定時間停止動作の際、前記水位計から受信した前記水位に関する前記情報に基づき、前記水位が前記基準水位よりも所定値以上低い場合にのみ、前記第一給水を実施する請求項3に記載の灰押出装置。
  5. 前記供給管は、その先端にノズルを備え、前記第一給水または第二給水の際に、前記ノズルから水を噴射して前記水位計を洗浄する請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の灰押出装置。
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