JP7391261B1 - 灰押出装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 0007391261000001
【課題】簡単な構成でガス抜き管の開口の閉塞を防止する灰押出装置を提供する。
【解決手段】灰押出装置は、灰シュート9と駆動室10とに接続されたガス抜き管18と、注水管12に接続されてガス抜き管18に散水する第一散水ノズル19を備える。ガス抜き管18は、駆動室10から継続的に上昇する第一通路部18aと、第一通路部に接続され、第一通路部との接続箇所から継続的に下降する第二通路部18bと、灰シュートの側面と第二通路部とに接続され、第二通路部との接続箇所から灰シュートに向かって継続的に下降し、第二通路部の断面積よりも大きな断面積の開口が灰シュートの側面に連通して形成される拡径部18cとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、焼却灰を冷却して排出する灰押出装置に関する。
従来、ごみの焼却炉(例えば、ストーカ炉)を備えた廃棄物清掃工場(焼却炉プラント)では、焼却後の灰(焼却灰または焼却残渣)を冷却して排出するために、一般的に、灰押出装置が配置される。灰押出装置は、焼却炉に接続された灰シュートから落下する焼却灰を導入口に受け入れ、灰押出装置内に貯留された水で冷却する。また、灰押出装置は、冷却された灰を排出口からスクレーパで排出する。さらに、灰シュートを含め焼却炉内は負圧であるが、灰押出装置は水封構造であるため、灰押出装置の排出口から導入口への空気の流れは遮断される。なお、灰押出装置では、水封構造を維持するため、水位計に基づいて注水管から水が供給される。
ところで、焼却炉で焼却されるごみには、金属アルミニウムが含まれうる。そして、焼却灰の主成分は、湿潤状態でアルカリ性を示す。このため、灰押出装置の内部でアルカリ溶液と金属アルミニウムとが化学反応すると、水素等の可燃性ガスが発生することがある。また、灰押出装置に貯留された水に高温の焼却灰が接触すると水蒸気のガスが発生する。これらガスは、灰押出装置や周辺設備の故障を誘発するおそれがある。
そこで、灰押出装置の内部で発生する可燃性ガスや水蒸気などのガスを、負圧の灰シュートに向かってガス抜き管で排気する灰押出装置が開発された(特許文献1参照)。
特許第6906122号公報
しかしながら、特許文献1の灰押出装置において、焼却灰の性状や当該灰押出装置の運転条件によっては、灰シュートとガス抜き管の接続箇所近傍に細かな焼却灰が付着する。そして、当該接続箇所を閉塞しかねない状態にまで当該付着した焼却灰は成長することが判明した。
そこで、本発明は、簡単な構成で、当該閉塞を防止してガス抜きを十分に行うことができる灰押出装置を提供することを目的とする。
本発明の灰押出装置は、負圧の焼却炉から焼却灰が排出される灰シュートに接続された導入口並びに貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、前記冷却槽内に配置され、前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパと、前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置された駆動室の内部で前記スクレーパを駆動する駆動装置と、前記駆動室に配置され、前記冷却槽内の前記貯留水の水位を検出する水位計と、前記水位計で検出された水位に基づいて、前記冷却槽内の前記貯留水を増水する注水管と、前記灰シュートと前記駆動室とに接続されたガス抜き管と、前記注水管に接続され、且つ、前記ガス抜き管に散水する第一散水ノズルとを有する。
そして、前記ガス抜き管は、前記駆動室から継続的に上昇する第一通路部と、前記第一通路部に接続され、前記第一通路部との接続箇所から継続的に下降する第二通路部と、前記灰シュートの側面と前記第二通路部とに接続され、その下端が、前記第二通路部との接続箇所から前記灰シュートに向かって継続的に下降し、前記第二通路部の断面積よりも大きな断面積の開口が前記灰シュートの側面に連通して形成される拡径部と、を備え、前記第一散水ノズルは、前記第一通路部及び前記第二通路部のいずれにも同時に散水することができる。
本発明の灰押出装置によれば、第二通路部と灰シュートとの間に拡径部が配置される。従って、第二通路部から灰シュートに向かって流れるガスの流速が拡径部で緩和されるので、灰シュートと拡径部の近傍に付着した焼却灰の成長の原因と考えられるガスの渦の発生が低減され、当該付着した焼却灰の成長を抑制することができる。
また、第一通路部は、駆動室から上昇する形状であり、第二通路部は、第一通路部から下降する形状であり、拡径部は、その下端が第二通路部から灰シュートに向かって継続的に下降する形状である。従って、第一通路部及び第二通路部のいずれにも同時に散水できる第一散水ノズルから水を散水することで、第一通路部および第二通路部のみならず拡径部に付着する焼却灰も当該散水によって洗い流すことができる。言い換えれば、上記成長の起点となりうる焼却灰を除去することができる。
従って、第一通路部、第二通路部、拡径部、および第一散水ノズルを少なくとも備えた簡単な構成で、拡径部の形状によるガスの渦低減の効果と第一散水ノズルによる洗浄の効果が相乗的に作用して、上記閉塞を防止してガス抜きを十分に行うことができる灰押出装置を提供することができる。
実施形態に係る灰押出装置の断面図である。 図1の灰シュートとガス抜き管との接続箇所である開口の形状を示すZY平面図(図2(1))と、図1のガス抜き管の周辺構成拡大図(図2(2))である。
以下、図1及び図2を参照して、本発明の灰押出装置の実施形態を説明する。これら各図においては、説明の簡便のため、適宜、X軸、Y軸、Z軸による直交座標系を用いて説明する。なお、実施形態はあくまでも例示に過ぎず、明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明に必須の構成を除き、実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択したり、種々変形して実施することができる。
ここでは、まず、図1においてガス抜き管18の周辺構成(図1にて一点鎖線で囲んだ構成)を除く灰押出装置1の構成概要につき、図1を用いて簡単に説明した後、当該一点鎖線で囲んだガス抜き管18周辺構成につき、図2を用いて詳しく説明する。
図1は、実施形態の灰押出装置1の構成を模式的に示す断面図である。このため、図2で図示されたガス抜き管18の周辺の構成(図1にて一点鎖線で囲まれた構成)の一部、例えばフランジなどについては、図1では省略されている。
灰押出装置1は、焼却灰を冷却する貯留水が所定水位(図1の破線)に貯留された冷却槽2と、冷却槽2内に配置されたスクレーパ3及び駆動装置4とを有する。冷却槽2には、焼却灰が導入される導入口5及び冷却された焼却灰を排出する排出口6が設けられる。
また、冷却槽2の底板は、導入口5の直下から、排出口6(具体的には、排出口6における鉛直方向且つ下方の端部)に向かって上り傾斜となる第一傾斜面2aと、導入口5の直下から第一傾斜面2aの逆側に向かって上り傾斜となる第二傾斜面2bとを備える。従って、冷却槽2の底板は、導入口5の直下が最も低く、下に凸の曲面状となっている。冷却槽2の断面形状は幅方向に一様であり、第一傾斜面2a及び第二傾斜面2bの各幅寸法(図1の紙面に直交する方向の寸法、すなわち、Y軸方向の寸法)は全て同一である。
排出口6から排出された焼却灰は、排出口6に接続された筒状の排出シュート7からコンベヤ等の搬送装置8に落下する。そして、搬送装置8で当該焼却灰を搬送することで、最終的に当該焼却灰は焼却炉プラントの外部へ搬送される。
なお、貯留水および後述の注水管12やガス抜き管18に設置した散水ノズル(19、20、21)の噴射に使用される液体は、主成分が水であればよく、水道水、工業用水、または再利用水(プラント内で使用されたのち処理された水)であってもよいし、塩酸等が混合されて中性化された混合水であってもよい。ここでは、以下、当該貯留水に使用されるこれらの液体を単に「水」として説明する。
冷却槽2の導入口5は、筒状(例えば、矩形筒状)の壁面(側壁、側面)で形成される。この筒状の側壁は、矩形筒状の灰シュート9と直結される。なお、灰シュート9の上端は、図示しない焼却炉(例えば、ストーカ炉の後燃焼段)に接続される。
いわゆる「水封」の構成とするために、導入口5の側壁の下端は、冷却槽2内の貯留水の所定水位よりも下方に位置するよう設計される。
スクレーパ3は、冷却された焼却灰を排出口6側へ押し出す装置である。スクレーパ3は、上方を向く上板3aと、排出口6側を向く押出板3bと、上板3aと押出板3bとに接続した両側板とを備える(図1には、当該両側板のうちの一方の側板3cを図示する)。上板3aに対応する下面は配置しないので、スクレーパ3は、冷却槽2の底板側に開放した箱型の形状である。
スクレーパ3は、後述のアーム4bに接続されており、押出板3bの下端(すなわちスクレーパ3の先端)が冷却槽2の底板の全幅に亘って接しながら、当該底板に沿って前進及び後進する。
なお、ここでは、スクレーパ3の「前進」とは、駆動装置4によって、スクレーパ3が焼却灰を排出口6側へ押し出す方向(図1の-X軸方向)に動くことを意味する。また、スクレーパ3の「後進」とは、駆動装置4によって、スクレーパ3が、「前進」の逆方向(図1の+X軸方向)に動くことを意味する。さらに、冷却槽2の底板8の「全幅」とは、冷却槽2の内部の幅方向(図1のY軸方向)の寸法を意味する。
駆動装置4は、スクレーパ3を駆動する装置であり、導入口5に対し排出口6の逆側に位置する駆動室10に配置される。駆動室10は、導入口5の側壁のうち最も+X軸方向の側壁と、当該側壁よりも+X軸方向の第二傾斜面2bと、天井板10aとで、駆動室10の外部と区画される。
駆動装置4は、第二傾斜面2bの上方であって、貯留水に浸からない位置(「所定水位」よりも上方)に配置される。そして、駆動装置4は、二方向に回動可能な駆動軸4aと、スクレーパ3と駆動軸4aとを接続するアーム4bとを備える。駆動装置4は、駆動軸4aを回動させることでアーム4bを駆動し、結果としてアーム4bに接続されたスクレーパ3に前進及び後進の往復動作をさせる。
冷却槽2内の貯留水の水量は、「所定水位」に保たれるよう、駆動室10内に配置された水位計11の計測データに基づいて注水管12から冷却槽2内へ水を注水する制御を行う制御装置13と、排水管14によって調整される。図1及び図2では、注水管12は、主注水管12aの他に、3つの注水管(12b、12c、12d)が示されているが、これら3つの注水管については、後述する。主注水管12aは、天井板10aを貫通して、天井板10aに固定される。
水位計11は、冷却槽2に貯留された水(貯留水)の水位を計測し、制御装置13へ計測データを送信する。水位計11は、天井板10aから下方に挿通されて固定される。
制御装置13は、水位計11から受信した水位(例えば、冷却槽2内に蓄えられた貯留水の実際の水位である実水位)に関する計測データに基づき、一端が注水管12に接続された配水管15の中途に介装された電磁弁16を開閉制御する。配水管15の他端は、水源に接続されている。
ここでは、水源として貯水槽17を示すが、これに限らず、当該他端を水源である水道(上水道、中水道等)などに直結してもよい。また、ここでは、電磁弁16は配水管15に設置されているが、電磁弁16は配水管15ではなく注水管12に設置してもよい。
制御装置13は、水位計11から受信した計測データが閾値(例えば、所定水位)よりも貯留水の水位が低いことを示す場合、電磁弁16を開弁して注水管12から冷却槽2の内部に注水する。そして、制御装置13は、当該計測データが閾値以上の貯留水の水位を示す場合、電磁弁16を閉弁して冷却槽2への注水を停止する。
排水管14は、貯留水の水位が所定水位を超えた場合に貯留水を排水する管である。排水管14の上端の開口は所定水位よりも上方且つ近傍に配置される。これにより、バルブ制御をすることなく過剰な貯留水は自働的に越流して排水管14から排出される。
では、図1において一点鎖線で囲んだガス抜き管18周辺構成につき、図2を用いて詳しく説明する。
ガス抜き管18は、灰シュート9が負圧(大気圧より低い圧力)であることを利用して、大気圧である駆動室10内に発生する可燃性ガスや水蒸気などのガスを、灰シュート9へ自動的に誘導する管である。ガス抜き管18から灰シュート9へ排出されたガスは、灰シュート9から上記焼却炉へ誘引されるので、灰押出装置1の当該ガスによる故障を防止することができる。
なお、先述の通り、灰押出装置1は水封構造であるので、ガス抜き管18以外に、駆動室10から灰シュート9に向かって可燃性ガスや水蒸気などのガスが抜ける経路はない。
ガス抜き管18は、(1)駆動室10の天井板10aに配置されたガス抜き管接続部10bに一端が接続され且つガス抜き管接続部10bから継続的に上昇する第一通路部18aと、(2)第一通路部18aの他端または他端近傍に一端が接続され、第一通路部18aとの接続箇所から継続的に下降する第二通路部18bと、(3)灰シュート9の側壁(側面)と第二通路部18bの他端とに接続され、その下端が、第二通路部18bとの接続箇所から灰シュート9に向かって継続的に下降し、第二通路部18bの断面積よりも大きな断面積の開口が灰シュート9の側壁(側面)に連通して形成される拡径部18cの3つの構成を少なくとも備える。
なお、ガス抜き管接続部10bは、駆動室10の天井板10aに形成された貫通穴を第一通路部18aの上記一端に気密に接続するための部材である。図2では、ガス抜き管接続部10bのフランジと第一通路部18aの当該一端のフランジとを、オーリングまたはガスケットを介してボルト及びナットで固定する構成を示している。同様に、図2では、拡径部18cと第二通路部18bとの接続も、各々のフランジを、オーリングまたはガスケットを介してボルト及びナットで固定する構成を示している。第一通路部18aと第二通路部18bとは略V字状または略X字状に一体形成されており、両端のフランジ(第一通路部18aとガス抜き管接続部10bとを接続するフランジと、第二通路部18bと拡径部18cとを接続するフランジ)を外すことで、ガス抜き管18のうち、当該一体形成された部位を取り外すことができるので、定期的なメンテナンスや清掃が容易となる。
灰シュート9の側壁(側面)と拡径部18cとは、上記開口を介して溶接等により固定すればよい。
図2(2)のA矢視図を図2(1)に示す。YZ平面において、拡径部18cと灰シュート9の側壁とが連通する開口は、ここでは、矩形の開口である。開口の形状が矩形であるため、拡径部18cの製造や、灰シュート9の側壁に当該開口のための貫通穴を開ける加工が容易となる。しかし、設計に応じて、当該開口を矩形以外の形状、例えば、矩形でない多角形、円形、楕円形などにしてもよい。当該開口の形状を矩形でない形状とする場合は、拡径部18cも断面が矩形の四角錐台形状の管ではなく、当該開口に対応した角錐台や円錐台などの管形状にする。
ガス抜き管18の構成は上述の通りであるので、拡径部18cと灰シュート9の側壁とで連通する当該開口のZY平面における面積は、第二通路部18bの中心軸に垂直な断面の面積よりも自ずと大きな面積になる。例えば、当該開口のZY平面における面積を、第二通路部18bの当該面積の約10倍の面積とすることができる。
ここで、第一通路部18a及び第二通路部18bを通るガスの速度は、約10m/秒の高速であるため、仮に第二通路部18bを灰シュート9の側壁(側面)に直結すると、第二通路部18bから灰シュート9の内部に排出されたガスは、当該直結された箇所の近傍で渦を巻く。この渦が、当該近傍に付着した細かな焼却灰が成長する原因と考えられる。
しかし、灰押出装置1では、第二通路部18bと灰シュート9の側壁(側面)との間に拡径部18cが配置され、拡径部18cによって、ガスが-X軸方向に進行するにつれてガス流路のZY平面における断面積を次第に大きく変化させる。このため、第二通路部18bから拡径部18cに排出されたガスは、その流速を急速に低下させる。従って、拡径部18cと灰シュート9の側壁とが連通する開口の近傍において、上述の渦の発生を低減することができる。この結果、当該近傍における焼却灰の成長を抑制することができる。
図2では、ガス抜き管18の第一通路部18aは、Z軸方向(鉛直方向)に中心軸がある直管で形成されている。ガス抜き管18の第二通路部18bは、第一通路部18aとの接続箇所から-X軸方向に向かうにつれて下方(-Z軸方向)に向かう直管(XZ平面でX軸から約15°傾いた直管)で形成されている。また、ガス抜き管18の拡径部18cは、その下端が、第二通路部18bとの接続箇所から-X軸方向に向かうにつれて下方(-Z軸方向)に向かう角錐台形状の管(XZ平面でX軸から約45°傾いた角錐台形状の管)で形成されている。
なお、拡径部18cの上端は、第二通路部18bとの接続箇所から-X軸方向に向かうにつれてX軸に沿って一定のまま向かう。すなわち、拡径部18cの上端、言い換えれば先述の角錐台形状の管の上面は、水平である(XY平面(水平面)と並行である)。
図2では、第一通路部18aを中心軸がZ軸方向の直管として説明したが、第一通路部18aは、第二通路部18bとの接続箇所からガス抜き管接続部10bまで、水平な部分がなく、継続的に下降する形状(勾配が反転する部分、すなわち、下り勾配から上り勾配へと変化するU字型やV字型の部分がない形状)であれば、中心軸がZ軸から傾いた直管であっても、湾曲等した曲管であってもよい。
同様に、図2では、第二通路部18bは直管として説明したが、第二通路部18bは、第一通路部18aとの接続箇所から拡径部18cまで、水平な部分がなく、継続的に下降する形状(勾配が反転する部分、すなわち、下り勾配から上り勾配へと変化するU字型やV字型の部分がない形状)であれば、中心軸がX軸から傾いた直管であっても、湾曲等した曲管であってもよい。
そして、図2では、拡径部18cの上端は水平であるとして説明したが、拡径部18cと灰シュート9の側壁とが連通する開口の面積をより大きくしてガス流の渦の発生をさらに抑制するために、当該上端は、灰シュート9に向かって継続的に上昇してもよい。言い換えれば、当該上端は、-X軸方向に向かうにつれて上方(+Z軸方向)に向かうような形状としてもよい。また、拡径部18cは、-X軸方向に向かうにつれてYZ平面の断面積が次第に大きくなればよいので、設計に応じて、当該上端は、灰シュート9に向かって、上記下端よりも緩い角度で、継続的に下降してもよい。言い換えれば、当該上端は、-X軸方向に向かうにつれて、上記下端よりも緩やかな角度(例えば、XZ平面でX軸から約10°)で下方(-Z軸方向)に向かうような形状としてもよい。
ガス抜き管18には、散水ノズルが配置される。図2においては、3つの散水ノズル(第一散水ノズル19、第二散水ノズル20、第三散水ノズル21)が配置されている。以下、これを順次説明する。
まず、第一散水ノズル19は、第一通路部18aと第二通路部18bとの接続箇所の近傍に配置され、第一通路部18aと第二通路部18bのいずれにも同時に散水または同時に水を噴射することができるノズルである。第一散水ノズル19は、充円錐ノズル、空円錐ノズル、扇形ノズルなど、スプレーパターンが当該噴射口から離れるにつれて広範囲に広がる広角ノズルを使用することが望ましい。
第一散水ノズル19へ水を供給する第一散水ノズル用注水管12bは、電磁弁16より下流の配水管15または電磁弁16より下流の主注水管12aのいずれか一つに接続される。従って、制御装置13が、電磁弁16を開弁した際に、第一散水ノズル19は散水または水を噴射する。
先述の通り、第一通路部18aは、第二通路部18bとの接続箇所からガス抜き管接続部10bまで、水平な部分がなく、継続的に下降する形状である。また、第二通路部18bは、第一通路部18aとの接続箇所から拡径部18cまで、水平な部分がなく、継続的に下降する形状である。そして、拡径部18cは、その下端が、第二通路部18bとの接続箇所から灰シュート9に向かって継続的に下降する形状である。
従って、第一散水ノズル19が散水または噴射した水は、第一通路部18a、第二通路部18b、及び、拡径部18cの各々の途中で滞留することなく、全量が冷却槽2へ流れ込む。
ガス抜き管18を流れるガスは、細かな焼却灰を含むため、第一通路部18a、第二通路部18b、及び、拡径部18cの内部に堆積する焼却灰による管路の閉塞を防止するためには、適時の清掃が必要である。しかし、灰押出装置1においては、灰押出装置1の稼働中に、第一散水ノズル19で冷却槽2への注水を確実に行いつつ、第一通路部18a、第二通路部18b、及び、拡径部18cの洗浄を同時に行うことができるので、灰押出装置1の定期メンテナンスの頻度を低減させることができる。
さらに、第一散水ノズル19の散水または噴射した水で、上記開口近傍の拡径部18cや灰シュート9の側壁に付着した細かな焼却灰、すなわち、先述の成長の起点となりうる焼却灰を洗い流すことができる。
従って、第一散水ノズル19による焼却灰の洗浄の効果と、拡径部18cの形状による焼却灰の成長を抑制する効果とが相乗的に作用することで、極めて効果的に上記開口の閉塞を防止するとともに、ガス抜き管18内の管路の閉塞も防止し、駆動室10内の可燃性ガスや水蒸気などのガスのガス抜きを十分に行って、灰押出装置1の故障を防止することができる。
次に、第二散水ノズル20は、拡径部18cの上面に固定されて、下方(-Z軸方向)に散水または水を噴射することができるノズルである。拡径部18cの底面及び側面を洗浄できるように、第二散水ノズル20は、充円錐ノズル、空円錐ノズル、扇形ノズルなど、スプレーパターンが当該噴射口から離れるにつれて広範囲に広がる広角ノズルを使用することが望ましい。
第二散水ノズル20へ水を供給する第二散水ノズル用注水管12cは、電磁弁16より下流の配水管15、電磁弁16より下流の第一散水ノズル用注水管12b、または電磁弁16より下流の主注水管12aのいずれか一つに接続される。従って、制御装置13が、電磁弁16を開弁した際に、第二散水ノズル20は水を散水または噴射する。
なお、第一散水ノズル19と同様、第二散水ノズル20が散水または噴射した水は、全量が冷却槽2へ流れ込む。
最後に、第三散水ノズル21は、第二通路部18bの上方に固定されて、拡径部18cの下面に向かって、斜めに散水または水を噴射することができるノズルである。拡径部18cの底面を効率よく洗浄できるように、第三散水ノズル21は、扇形ノズルを使用するのが望ましい。第三散水ノズル21が扇型ノズルの場合、第三散水ノズル21から散水または水を噴射すると、スプレーパターンはYZ平面で直線状(三次元的に見れば略平面状)となるので、拡径部18cの下面に付着した細かな焼却灰を効率よく洗い流すことができる。
第三散水ノズル21へ水を供給する第三散水ノズル用注水管12dは、電磁弁16より下流の配水管15、電磁弁16より下流の第一散水ノズル用注水管12b、電磁弁16より下流の第二散水ノズル用注水管12c、または電磁弁16より下流の主注水管12aのいずれか一つに接続される。従って、制御装置13が、電磁弁16を開弁した際に、第三散水ノズル21は水を散水または噴射する。
なお、第一散水ノズル19や第二散水ノズル20と同様、第三散水ノズル21が散水または噴射した水は、全量が冷却槽2へ流れ込む。
以上、実施形態の灰押出装置1を説明した。図1及び図2では、ガス抜き管18に、第一散水ノズル19、第二散水ノズル20、及び、第三散水ノズル21を設置したが、第二散水ノズル20と第三散水ノズル21は、焼却灰の堆積や成長の状況に応じて、適宜、設置すればよい。すなわち、第一散水ノズル19のみをガス抜き管18に設置して第二散水ノズル20と第三散水ノズル21のいずれも設置しない場合や、第一散水ノズル19に加え、第二散水ノズル20と第三散水ノズル21のいずれか一方のみを設置する場合がありうる。
また、図1及び図2では、主注水管12aを設置していた。しかし、灰押出装置1においては、少なくとも、第一散水ノズル19による冷却槽2への注水がなされるので、主注水管12aを必ずしも設置しなくともよい。主注水管12aを設置する場合は、他の注水管(12b、12c、12d)よりも、主注水管12aの注水量が多くなるよう設定してよい。
1 灰押出装置
2 冷却槽
(2a 冷却槽の底板の第一傾斜面、2b 冷却槽の底板の第二傾斜面)
3 スクレーパ
(3a スクレーパの上板、3b スクレーパの押出板、3c スクレーパの側板)
4 駆動装置
(4a 駆動装置の駆動軸、4b 駆動装置のアーム)
5 導入口
6 排出口
7 排出シュート
8 搬送装置
9 灰シュート
10 駆動室
(10a 天井板、10b ガス抜き管接続部)
11 水位計
12 注水管
(12a 主注水管、12b 第一散水ノズル用注水管、
12c 第二散水ノズル用注水管、12d 第三散水ノズル用注水管)
13 制御装置
14 排水管
15 配水管
16 電磁弁
17 貯水槽
18 ガス抜き管
(18a 第一通路部、18b 第二通路部、18c 拡径部)
19 第一散水ノズル
20 第二散水ノズル
21 第三散水ノズル

Claims (5)

  1. 負圧の焼却炉から焼却灰が排出される灰シュートに接続された導入口並びに貯留水で冷却された前記焼却灰を排出する排出口を備えた冷却槽と、
    前記冷却槽内に配置され、前記焼却灰を前記排出口側へ押し出すスクレーパと、
    前記導入口に対し前記排出口と逆側に配置された駆動室の内部で前記スクレーパを駆動する駆動装置と、
    前記駆動室に配置され、前記冷却槽内の前記貯留水の水位を検出する水位計と、
    前記水位計で検出された水位に基づいて、前記冷却槽内の前記貯留水を増水する注水管と、
    前記灰シュートと前記駆動室とに接続されたガス抜き管と、
    前記注水管に接続され、且つ、前記ガス抜き管に散水する第一散水ノズルと
    を有し、
    前記ガス抜き管は、
    前記駆動室から継続的に上昇する第一通路部と、
    前記第一通路部に接続され、前記第一通路部との接続箇所から継続的に下降する第二通路部と、
    前記灰シュートの側面と前記第二通路部とに接続され、その下端が、前記第二通路部との接続箇所から前記灰シュートに向かって継続的に下降し、前記第二通路部の断面積よりも大きな断面積の開口が前記灰シュートの側面に連通して形成される拡径部と
    を備え、
    前記第一散水ノズルは、前記第一通路部及び前記第二通路部のいずれにも同時に散水することができる灰押出装置。
  2. 貯水槽または水道に一端が接続され且つ他端が前記注水管に接続された配水管と、
    前記配水管または前記注水管に配置された電磁弁と、
    前記水位計で検出された水位に基づいて前記電磁弁の開度を制御する制御装置と、
    をさらに有し、
    前記制御装置は、前記検出した水位が閾値以上の場合に、前記電磁弁を閉弁し、前記検出した水位が前記閾値未満の場合に、前記電磁弁を開弁して前記第一散水ノズルから水を散水する請求項1に記載の灰押出装置。
  3. 前記拡径部の上端または上端近傍に配置され、且つ、前記注水管に接続されて、前記開弁の際に下方に水を散水する第二散水ノズル、
    または、
    前記第二通路部に配置され、且つ、前記注水管に接続されて、前記開弁の際に前記拡径部に向かって水を散水する第三散水ノズル
    のいずれか一方または両方をさらに有する請求項2に記載の灰押出装置。
  4. 前記開口は、多角形、円形、または楕円形である
    請求項3に記載の灰押出装置。
  5. 前記拡径部の一端は、前記灰シュートの側面に溶接され、前記拡径部の他端にはフランジが形成され、
    前記駆動室の天井板には、貫通穴と、前記貫通穴に接続され且つフランジを備えたガス抜き管接続部が形成され、
    前記第一通路部と前記第二通路部とは一体に形成され、
    前記第一通路部のフランジを前記ガス抜き管接続部のフランジに接続し、前記第二通路部のフランジを前記拡径部のフランジに接続することで、前記駆動室の内部と前記開口とを前記ガス抜き管で連通する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の灰押出装置。
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