JP7021982B2 - インクジェット用水性コーティング組成物、印刷方法及び印刷物 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット用水性コーティング組成物、印刷方法及び印刷物に関し、より詳細には、プライマーコート層やオーバーコート層等の形成材料に適用可能なインクジェット用水性コーティング組成物、印刷方法及び印刷物に関する。
インクジェット記録方法は、色材や機能材料を含むインクを液滴に分離し、この液滴を画像信号に応じて紙等の記録媒体に向けて吐出し、付着させて印刷を行う方法である。近年のインクジェット記録技術の革新的な進歩により、これまでオフセット印刷によって実現されてきた高精細印刷の分野に於いてもインクジェット記録方法が用いられるようになっている。
このようなインクジェット記録方法においては、インクを吸収し難い材料からなる記録媒体、例えばコート紙に対して印刷する場合、インクジェット式記録装置を用いて、印刷画像上にオーバーコート層を形成し当該印刷画像をコーティングすることが一般的に行われている。これにより、印刷画像の熱安定性や光安定性を向上させることができる。また、耐擦過性、耐摩耗性(又は耐摩擦性)を付与することもでき、これにより印刷画像の転写等により画質が低下するのを防止することができる。
ここで、オーバーコート層は、印刷画像の視認性を良好に維持するとの観点から、可視光領域(400nm~760nm)での光透過性を有することが必要となる。しかし、インクジェットヘッドにおけるノズル欠け等の吐出不良や、印刷位置にズレが生じた場合、印刷されたオーバーコート層は可視光領域で光透過性を有するために、印刷不良がカメラ等の撮像手段や目視では検出し難いという問題がある。
特開2009-255314号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、プライマーコート層やオーバーコート層等のコーティング層の印刷に用いることができ、印刷画像の視認性が低下するのを抑制しながら、コーティング層の印刷不良を確認することが可能なインクジェット用水性コーティング組成物、印刷方法及び印刷物を提供することにある。
本発明に係るインクジェット用水性コーティング組成物は、前記の課題を解決する為に、可視光領域で光透過性を有するインクジェット用水性コーティング組成物であって、コーティング剤と蛍光剤を少なくとも含み、前記コーティング剤の含有量は、前記インクジェット用水性コーティング組成物の全質量に対し20質量%未満であり、前記蛍光剤は前記インクジェット用水性コーティング組成物中に溶解して存在し、かつ、波長域が100nm~400nmの範囲の紫外線照射により可視光領域で蛍光を発するものであることを特徴とする。
従来のオーバーコート層用の水性コーティング組成物は、印刷画像の良好な視認性を確保するとの観点から、可視光領域(400nm~760nm)において光透過性を有している。そのため、従来の水性コーティング組成物を用いてインクジェット方式でオーバーコート層を印刷した場合、ノズル欠け等の吐出不良や、印刷位置のズレによる印刷不良を、カメラ等の撮像手段や目視で検出することは困難であった。一方、本発明のインクジェット用水性コーティング組成物(以下、「水性コーティング組成物」という場合がある。)は、前記構成の通り、100nm~400nmの波長域の紫外線照射により蛍光を発する蛍光剤を含むものである。そのため、前記構成の水性コーティング組成物を用いて、インクジェット方式でオーバーコート層やプライマーコート層(プライマー層)等のコーティング層を印刷した場合には、当該コーティング層に前記波長域の紫外線を照射し蛍光を発生させることで、印刷不良の有無を容易に判別することができる。すなわち、前記構成であると、印刷画像の視認性を良好に維持しながら、印刷不良の有無を容易に検査することができる、コーティング層形成用の水性コーティング組成物を提供することができる。
尚、前記の構成において、コーティング剤の含有量は前記インクジェット用水性コーティング組成物の全質量に対し20質量%未満であり、これにより、インクジェットノズルからの吐出安定性を良好に維持し、飛翔性の低下を抑制することができる。また、蛍光剤は水性コーティング組成物中に溶解して存在しており、これにより、少なくとも水性コーティング組成物を用いたインクジェット方式での印刷を可能にする
前記の構成に於いては、前記蛍光剤が光分解性を有することが好ましい。コーティング層の印刷状態の良否に関する検査は、一度で足りる。そして、本発明においては、コーティング層の印刷状態の検査を行うにあたって、コーティング層中に含まれる蛍光剤を一度だけ発光(蛍光)させれば足りる。この点に関し、前記構成の水性コーティング組成物であれば、蛍光剤として光分解性を有するものを用いることにより、蛍光剤が長期にわたり蛍光機能を備えるのを防止することができる。その結果、コーティング層が不必要に発光(蛍光)するのを防止することができる。
前記の構成に於いては、前記蛍光剤が、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、桂皮酸誘導体、L-トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、キニーネ、キニーネ塩酸塩2水和物、硫酸キニーネ、赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、フマル酸塩、クロロフィル及びローダミンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記の構成に於いては、前記蛍光剤の含有量が前記インクジェット用水性コーティング組成物の全質量に対し10質量%以下であることが好ましい。これにより、水性コーティング組成物中における蛍光剤の溶解性が過度に低下するのを防止することができる。その結果、インクジェットノズルからの吐出安定性を良好に維持し、飛翔性が低下するのを抑制することができる。また、蛍光剤が可視光領域において有色の光透過性を有する場合でも、印刷後のコーティング層の可視光領域での光透過性が過度に低下するのを抑制し、印刷画像の良好な視認性の維持が図られる。
また前記の構成に於いては、前記インクジェット用水性コーティング組成物が、固体製剤に対する印刷に用いられるものであり、前記コーティング剤及び蛍光剤は可食性を有することが好ましい。
また、本発明に係るインクジェット用コーティング液の印刷方法は、前記の課題を解決する為に、前記インクジェット用水性コーティング組成物を含むインクジェット用コーティング液を用いて、インクジェット方式により記録媒体上に印刷するインクジェット用コーティング液の印刷方法であって、 前記記録媒体上に前記インクジェット用コーティング液の液滴を吐出して、可視光領域で光透過性を有するコーティング層を印刷するコーティング層の印刷工程と、前記コーティング層に、波長域が100nm~400nmの紫外線を照射することにより、当該コーティング層を可視光領域で蛍光を発生させる紫外線照射工程と、前記可視光領域で蛍光を発するコーティング層の印刷不良の有無を検査する検査工程とを含むことを特徴とする。
従来のオーバーコート層用の水性コーティング組成物は、印刷画像の視認性を良好に維持するとの観点から、可視光領域(400nm~760nm)において光透過性を有している。そのため、インクジェット方式でオーバーコート層等を印刷した場合に、ノズル欠け等の吐出不良や、印刷位置のズレによる印刷不良を、カメラ等の撮像手段や目視で検出することが困難であった。しかし、本発明で使用するインクジェット用コーティング液には、100nm~400nmの波長域の紫外線照射により蛍光を発する蛍光剤を含む水性コーティング組成物が用いられている。そのため、当該コーティング液を用いてコーティング層を印刷し形成した場合には、当該コーティング層に含まれる蛍光剤を紫外線照射で蛍光を発生させることにより、印刷状態の良否を容易に確認し判別することができる。より具体的には、例えば、インクジェットヘッドから吐出されるインクジェット用コーティング液の液滴の着弾位置に誤差が生じることにより、印刷位置にズレが生じているか否かを容易に検査することができる。また、インクジェットヘッドのノズル欠けにより、印刷不良が生じているか否かも容易に検査することができる。その結果、従来よりも歩留まりを向上させたインクジェット用コーティング液の印刷方法を提供することができる。
前記の構成に於いては、前記印刷工程がプライマーコート層を印刷する工程であってもよい。コーティング層形成工程において、コーティング層としてプライマーコート層を形成することにより、画像の印刷領域にプライマーコート層が予め確実に形成されているか判別することが可能になる。その結果、画像印刷のためのインクの定着性が低下して画質が低下するのを防止し、歩留まりの向上が図れる。
前記の構成に於いては、前記印刷工程が、前記記録媒体の印刷画像上にオーバーコート層を印刷する工程であってもよい。コーティング層形成工程において、コーティング層としてオーバーコート層を形成することにより、印刷画像が確実にオーバーコート層により被覆されているか判別することが可能になる。その結果、印刷面が接触物に接触して印刷画像が当該接触物に転写し、画質が低下するのを防止することができ、歩留まりの向上が図れる。
前記構成に於いては、前記記録媒体として固体製剤を用いることができる。本発明の印刷方法は、プライマーコート層やオーバーコート層等のコーティング層が良好に形成されているかを容易に判別し検査可能であり、これにより印刷の歩留まりの向上が図れるものである。そのため、記録媒体として固体製剤を用い、これに製品情報を印刷した場合には印刷画像の画質の低下を防止することができ、これにより調剤ミスや誤飲等の発生を低減することが可能な印刷方法を提供することができる。
また、本発明に係る印刷物は、前記の課題を解決する為に、記録媒体上に、可視光領域で光透過性を有するコーティング層が設けられた印刷物であって、前記コーティング層はインクジェット用コーティング液の乾燥皮膜からなり、前記インクジェット用コーティング液は、前記インクジェット用水性コーティング組成物を含むものであることを特徴とする。
前記の構成によれば、可視光領域で光透過性を有するコーティング層中には蛍光剤が含まれており、当該蛍光剤は、前述の通り、100nm~400nmの波長域の紫外線照射により蛍光を発することができる。そのため、前記構成の印刷物であると、前記紫外線を照射してコーティング層で蛍光を発生させることにより、インクジェット用コーティング液による印刷品質の良否を簡便に判別することができ、コーティング層が記録媒体上に適性に形成されているかを確認し検査することができる。その結果、コーティング層の印刷不良に起因した歩留まりの低下を抑制することが可能な印刷物の提供が図れる。
前記の構成に於いては、前記コーティング層がプライマーコート層であってもよい。プライマーコート層が前記波長域の紫外線照射により蛍光を発するものであると、当該プライマーコート層の印刷不良の有無を容易に判別することができる。その結果、インクの定着性低下により画質が低下した印刷物が製造されるのを防止することができ、歩留まりの向上が図れる。
前記の構成に於いては、前記コーティング層が、前記記録媒体の画像上に設けられるオーバーコート層であってもよい。オーバーコート層が前記波長域の紫外線照射により蛍光を発するものであると、当該オーバーコート層の印刷不良の有無を容易に判別することができる。その結果、印刷画像の転写により画質が低下した印刷物が製造されるのを防止することができ、歩留まりの向上が図れる。
前記構成に於いては、前記記録媒体を固体製剤とすることができる。コーティング層は可視光領域において光透過性を有している。そのため、固体製剤上にコーティング層としてのプライマーコート層やオーバーコート層を形成しても、印刷画像の視認性が阻害されるのを防止することができる。また、コーティング層は水性コーティング組成物を含むインクジェット用コーティング液の乾燥皮膜からなるので、波長域が100nm~400nmの範囲の紫外線を照射することにより、当該コーティング層が固体製剤上に適切に印刷されているか、その良否を容易に判別し検査することができる。これにより、コーティング層がプライマーコート層の場合には、画像印刷のためのインクの定着性が低下するのを抑制し、画像が良好な画質で印刷された固体製剤が得られる。また、コーティング層がオーバーコート層の場合には、印刷画像に対し耐擦過性や耐摩耗性等が付与され、その結果、印刷画像の転写等により画質が低下するのを抑制した固体製剤が得られる。すなわち、前記構成によれば、固体製剤に対する印刷の歩留まりの向上が図れ、製品情報を印刷する場合には、調剤ミスや誤飲等の発生を低減することが可能な固体製剤の提供が図れる。
本発明のインクジェット用水性コーティング組成物は、波長域が100nm~400nmの範囲の紫外線照射により蛍光を発する蛍光剤を溶解した状態で含む。従って、本発明の水性コーティング組成物をプライマーコート層やオーバーコート層等のコーティング層の印刷材料に用いた場合には、前記紫外線照射により蛍光を発することが可能なコーティング層の印刷を可能にする。しかも、本発明の水性コーティング組成物は可視光領域での光透過性を有しているため、例えば、印刷画像上に印刷するオーバーコート層の印刷材料に用いた場合にも、当該印刷画像が視認できなくなるのを防止することができる。尚、本発明の水性コーティング組成物は、コーティング剤の含有量を当該水性コーティング組成物の全質量に対し20質量%未満にすることで、インクジェットノズルからの吐出安定性(飛翔性)を良好に維持し、インクジェット方式での印刷を可能にすることができる。
また、本発明のインクジェット用コーティング液の印刷方法によれば、当該コーティング液に前記水性コーティング組成物を含むものを用いることで、可視光下では目視することが困難なコーティング層の検査も容易に行うことができる。これにより、歩留まりを向上させてコーティング層を印刷することが可能なインクジェット用コーティング液の印刷方法を提供することができる。
さらに、本発明の印刷物によれば、可視光領域で光透過性を有するコーティング層中に前述の蛍光剤を含有させることにより、印刷画像の視認性を低下させることなく、当該コーティング層が記録媒体上に適切に印刷されているか容易に判別し検査することができる。その結果、コーティング層の印刷不良に起因する歩留まりの低下を抑制した印刷物の提供が可能になる。
(インクジェット用水性コーティング組成物)
本実施の形態に係るインクジェット用水性コーティング組成物(以下、「水性コーティング組成物」という。)について、以下に説明する。
本実施の形態の水性コーティング組成物は、少なくとも蛍光剤とコーティング剤を含み、主溶媒を水とする組成物である。また、本実施の形態の水性コーティング組成物は、薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合した材料を用いることにより、可食性を有するものにすることができ、かつ、インクジェット方式での画像等の記録に好適に用いることができる。
本明細書において「可食性」とは、医薬品若しくは医薬品添加物として経口投与が認められている物質、及び/又は食品若しくは食品添加物として認められているものを意味する。また、本明細書において「インクジェット方式」とは、水性コーティング組成物を微細なインクジェットヘッドより液滴として吐出して、その液滴を記録媒体に定着させ、画像形成させる方式を意味する。尚、記録媒体の詳細については、後述する。
水性コーティング組成物は、可視光領域(400nm~760nm)での光透過性を有していることが好ましい。これにより、当該水性コーティング組成物を含むインクジェット用コーティング液を用いてコーティング層を形成した場合には、当該コーティング層の可視光に対する光透過性を付与することができる。尚、水性コーティング組成物が有する光透過性は無色である場合の他、有色であってもよい。また、本明細書において「光透過性」とは、入射した可視光の少なくとも一部を透過する性質を意味する。
前記蛍光剤は、波長域が100nm~400nmの範囲の紫外線(励起光)が照射された場合に、当該紫外線を吸収して可視光領域(380nm~760nm)に波長変換し蛍光を発する成分である。ここで本明細書において「蛍光」とは、前記紫外線照射中に蛍光剤が発する可視光の他、紫外線照射終了後においても蛍光剤から発する残光のうち減衰時間の短い成分の可視光も含む意味である。また、前記減衰時間とは、蛍光剤の発光開始から基底状態に戻る(蛍光が消失する)までの遷移に要する時間を意味する。
前記蛍光剤としては特に限定されないが、本実施の形態においては光分解性を有しており、蛍光の寿命が短いものが好ましい。コーティング層の印刷状態を判別する検査は一度で足りることから、紫外線照射による蛍光剤の発光(蛍光)も一度で足りる。この点に関し、蛍光剤として光分解性を有するものを用いた場合には、検査のために一度蛍光を発生させると、当該蛍光剤が光分解することによりその後は蛍光を発生しなくなる。そのため、コーティング層の検査後に、当該コーティング層が不必要に発光(蛍光)するのを防止することができる。尚、本明細書において「光分解性」とは、蛍光剤が可視光領域(400nm~760nm)又は紫外線領域(100nm~400nm)の光を照射された場合に、当該蛍光剤が分解する性質を有するものを意味する。
また、本実施の形態の水性コーティング組成物を固体製剤への印刷に用いる場合には、蛍光剤は可食性を有することが好ましい。さらに、コーティング層の印刷状態の判別を容易にするとの観点からは、蛍光剤としては前記減衰時間が比較的長く、蓄光性を有するものが好ましい。これにより、紫外線照射の終了後においても、蛍光剤が発する残光を確認することで、コーティング層の印刷状態の有無を判別することが可能になる。
前記蛍光剤としては、具体的には、例えばリボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンリン酸エステルナトリウム等のビタミンB群;桂皮酸メチル、桂皮酸エチル等の桂皮酸誘導体;L-トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン等のアミノ酸;キニーネ、キニーネ塩酸塩2水和物、硫酸キニーネ等のキニーネ類;赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号等の有色の蛍光染料;フマル酸二ナトリウム、フマル酸一ナトリウム等のフマル酸(アルカリ金属)塩;クロロフィル、ローダミン等の塩基性染料、ミツロウ等が挙げられる。これらの蛍光剤は1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
例示した前記蛍光剤のうち、蛍光を発生させた際の視認性が良好であるとの観点からは、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、赤色3号、赤色104号、赤色106号が好ましい。また、インクジェットヘッドからの良好な吐出性能を確保するとの観点からは、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、L-トリプトファン、赤色104号、赤色106号が好ましい。
前記蛍光剤は、少なくとも水性コーティング組成物中に不溶解残渣が存在することなく溶解した状態で存在すればよい。従って、蛍光剤の含有量は、コーティング層を形成したときの印刷画像の視認性、蛍光を発生させたときのコーティング層の視認性、及び蛍光剤の光分解性の程度等を考慮して、前記に挙げた蛍光剤の種類毎に設定されるのが好ましい。蛍光剤を水性コーティング組成物中に溶解した状態で存在させることにより、少なくともインクジェット方式での印刷を可能にする。
さらに、蛍光剤の含有量は、溶解性や良好な吐出安定性(飛翔性)の維持の観点からは、水性コーティング組成物の全質量に対し10質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、0.01質量%以上1質量%以下がさらに好ましく、0.01質量%以上0.1質量%以下が特に好ましい。特に蛍光剤として、例えば、赤色3号、赤色104号、赤色105号又は赤色106号の何れかを用いる場合には、蛍光剤の含有量の上限は10質量%以下であることが好ましい。また蛍光剤として、例えば、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンリン酸エステルナトリウム等のビタミンB群;桂皮酸;L-トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン等のアミノ酸;キニーネ、キニーネ塩酸塩2水和物、硫酸キニーネ等のキニーネ類を用いる場合には、蛍光剤の含有量の上限は2質量%以下であることが好ましい。蛍光剤の含有量の上限値を、各種類に応じて前述の範囲となる様に設定することで、可視光領域における光透過性を良好に維持すると共に、水性コーティング組成物中における蛍光剤の溶解性が過度に低下するのを防止することができる。尚、蛍光剤が赤色3号、赤色104号、赤色105号及び赤色106号である場合、蛍光剤の含有量を水性コーティング組成物の全質量に対し10質量%未満にすることで、インクジェットヘッドからの吐出安定性(飛翔性)も向上させることができる。
前記コーティング剤としては特に限定されず、従来公知の水溶性樹脂が挙げられる。水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、セルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの水溶性樹脂は1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。また、本実施の形態の水性コーティング組成物を固体製剤への印刷に用いる場合には、コーティング剤は可食性を有することが好ましい。尚、前記「(メタ)」とは、例えば(メタ)アクリル酸の場合、アクリル酸とメタクリル酸の両方を含む意味に用いられる。
コーティング剤の含有量は、水性コーティング組成物の全質量に対し、20質量%未満であり、1質量%以上20質量%未満であることが好ましく、5質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。コーティング剤の含有量が20質量%未満であると、インクジェットノズルからの吐出安定性を良好に維持し、飛翔性の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態の水性コーティング組成物においては、その他の添加剤が配合されていてもよい。その他の添加剤としては、表面張力調整剤、湿潤剤、有機アミン、界面活性剤、pH調整剤、キレート化剤、防腐剤、粘度調整剤、消泡剤等が挙げられる。本実施の形態の水性コーティング組成物を食品製剤や医薬製剤等の固体製剤表面への印刷に用いる場合には、これらの他の添加剤は、薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合するものであることが好ましい。
前記表面張力調整剤としては特に限定されず、具体的には、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。前記グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、カプリル酸デカグリセリル、ラウリン酸ヘキサグリセリンエステル、オレイン酸ヘキサグリセリンエステル、縮合リノレン酸テトラグリセリンエステル、脂肪酸エステルヤシパーム、HLBが15以下のラウリン酸デカグリセリル、HLBが13未満のオレイン酸デカグリセリル等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を混合して用いてもよい。尚、例示した前記表面張力調整剤は何れも薬事法等の基準に適合するものであるので、固体製剤への印刷にも適用可能である。
前記カプリル酸デカグリセリルとしては、市販品を用いることが可能であり、そのような市販品としては、例えば、リョートー(登録商標)ポリグリエステル CE19D(商品名、三菱化学フーズ(株)製、HLB値15)、SYグリスターMCA750(商品名、阪本薬品工業(株)製、HLB値16)等が挙げられる。
尚、前記HLBの値は、グリフィン法によるHLB値であり、下記式によって得られる値を意味する。
HLB値=20×(親水基の式量の和/分子量)
HLB値は0~20の範囲内の値となり、HLB値が大きいほど親水性が強くなり、HLB値が小さいほど疎水性が強くなる。
前記ラウリン酸デカグリセリルとしては、HLBが15以下のものを用いることができる。HLBが15を超えるラウリン酸デカグリセリルであると、インクジェットヘッドのノズルの目詰まりに起因してかすれ等が発生するなど、吐出安定性が低下する。HLBの下限は、水溶媒に対する溶解度の観点からは、10以上であることが好ましい。また、HLBが15以下のラウリン酸デカグリセリルとしては、市販品を用いることが可能であり、そのような市販品としては、例えば、NIKKOL(登録商標) DECAGLYN 1-L(商品名、日光ケミカルズ(株)製、HLB値14.5)、SYグリスターML-750(商品名、阪本薬品工業(株)製、HLB値14.8)等が挙げられる。
前記オレイン酸デカグリセリルとしては、HLBが13未満のものを用いることができる。HLBが13以上であると、インクジェットヘッドのノズルの目詰まりに起因してかすれ等が発生するなど、吐出安定性が低下する。尚、HLBの下限は、水溶媒に対する溶解度の観点からは、10以上であることが好ましい。また、HLBが13未満のオレイン酸デカグリセリルとしては、市販品を用いることが可能であり、そのような市販品としては、例えば、NIKKOL(登録商標) DECAGLYN 1-OV(商品名、日光ケミカルズ(株)製、HLB値12)、SYグリスターMO-7S(商品名、阪本薬品工業(株)製、HLB値12.9)等が挙げられる。
前記ラウリン酸ヘキサグリセリンエステルとしては、市販品を用いることが可能であり、そのような市販品としては、例えば、NIKKOL(登録商標) HEXAGLYN 1-L(商品名、日光ケミカルズ(株)製、HLB値14.5)、SYグリスターML-500(商品名、阪本薬品工業(株)製、HLB値13.5)等が挙げられる。
前記オレイン酸ヘキサグリセリンエステルとしては、市販品を用いることが可能であり、そのような市販品としては、例えば、SYグリスターMO-5S(商品名、阪本薬品工業(株)製、HLB値11.6)等が挙げられる。
前記縮合リノレン酸テトラグリセリンエステルとしては、市販品を用いることが可能であり、そのような市販品としては、例えば、SYグリスターCR-310(商品名、阪本薬品工業(株)製)等が挙げられる。
脂肪酸エステルヤシパームとしては、市販品を用いることが可能であり、そのような市販品としては、例えば、チラバゾールW-01(商品名、太陽化学(株)製)等が挙げられる。
表面張力調整剤の含有量は、水性コーティング組成物の全質量に対し、0.1質量%~10質量%の範囲内であることが好ましく、0.5質量%~5質量%の範囲内であることがより好ましい。表面張力調整剤の含有量が0.1質量%以上であると、インクジェット方式で印刷を行った場合に、インクジェットヘッドにおけるノズルでのメニスカス形成不良等による吐出不良を防止し、当該ノズルの目詰まりが発生するのを防止することができる。その結果、吐出安定性の向上が図れる。その一方、表面張力調整剤の含有量が10質量%以下であると、表面張力調整剤の不溶分や乳化不良による吐出への悪影響を防止することができる。
前記湿潤剤としては特に限定されず、具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。尚、これらの湿潤剤は薬事法等の基準に適合するものであるので、固体製剤への印刷にも適用可能である。
前記湿潤剤の添加量は、水性コーティング組成物の全質量に対し、2質量%~50質量%が好ましく、5質量%~30質量%がより好ましい。湿潤剤の含有量を2質量%以上にすることにより、インクジェットヘッドのノズル近傍での目詰まりを防止し、吐出性能の一層の向上が図れる。その一方、湿潤剤の含有量を50質量%以下にすることにより、水性コーティング組成物の粘度を適性に制御することができる。
尚、前記有機アミン、界面活性剤、pH調整剤、キレート化剤、防腐剤、粘度調整剤、消泡剤、酸化防止剤、還元防止剤等の添加剤において、それぞれの水性コーティング組成物における含有量は特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
本実施の形態の水性コーティング組成物に於いては、水(主溶媒としての水)を含有する。前記水としては、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水等のイオン性不純物を除去したものを用いるのが好ましい。特に、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理した水は、長期間にわたってカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。また、水の含有量としては特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
水性コーティング組成物の粘度は、インクジェットノズルからの吐出安定性を考慮すると、インクジェットノズル吐出時において、2mPa・s~6mPa・sが好ましく、3mPa・s~5mPa・sがより好ましい。水性コーティング組成物の粘度を前記数値範囲内にすることにより、インクジェットノズルでの目詰まりの発生を抑制して良好な吐出安定性の維持を図ることができ、飛翔性の低下を抑制することができる。尚、水性コーティング組成物の粘度は、例えば、粘度計(商品名:VISCOMATE MODEL VM-10A、(株)セコニック製)を用いて、測定温度25℃の条件下で測定することにより得られる。
本実施の形態の水性コーティング組成物は、前述の各成分を適宜な方法で混合することよって製造することができる。混合方法及び添加順序は特に限定されない。混合後は、十分に撹拌し、必要に応じて目詰まりの原因となる粗大粒子及び異物を除去するための濾過を行う。これにより、本実施の形態に係る水性コーティング組成物を得ることができる。
各材料の混合方法としては特に限定されず、例えば、ディスパー、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合を行うことができる。また、濾過方法としては特に限定されず、例えば、遠心濾過、フィルター濾過等を採用することができる。
尚、水性コーティング組成物の保管は、少なくとも紫外線(波長域100nm~400nm)を遮光することが可能な遮光性を有する容器を用いて行うのが好ましい。また、蛍光剤として光分解性を有するものを用いる場合には、前記容器は可視光(波長域400nm~760nm)に対しても遮光性を有するものが好ましい。これにより、水性コーティング組成物中の蛍光剤が光分解するのを抑制し、長期にわたって保存することが可能になる。遮光性を有する容器としては特に限定されず、アルミニウム製の容器や着色容器、紫外線吸収剤を含む合成樹脂製の容器など、従来公知のものを採用することができる。
(インクジェット用コーティング液)
本実施の形態のインクジェット用コーティング液(以下、「コーティング液」という場合がある。)は、前述の水性コーティング組成物を少なくとも含む。特に、薬事法等で定められている医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合したコーティング剤や蛍光剤等を用いた水性コーティング組成物を用いた場合には、水性コーティング液は可食性を有しているので、医薬品又はサプリメント等の錠剤やカプセル剤からなる固体性剤の表面に直接印刷することが可能である。また、素錠及びOD錠など表面の平滑性が悪い錠剤に対しても、インクジェット方式による非接触印刷を可能にする。尚、インクジェット用コーティング液の保管方法については、前述の水性コーティング組成物の場合と同様である。
(インクジェット用コーティング液の印刷方法)
本実施の形態のコーティング液の印刷方法は、コーティング層を印刷する印刷工程と、当該コーティング層に紫外線を照射する紫外線照射工程と、コーティング層の印刷不良の有無を検査する検査工程とを少なくとも含む。
前記コーティング層の印刷工程は、インクジェット方式により記録媒体上にコーティング層を印刷し形成する工程である。より具体的には、微細なノズルより、水性コーティング組成物を含むコーティング液を液滴として吐出し、その液滴を記録媒体上に付着させることにより行う。コーティング層としてプライマーコート層を印刷する場合、コーティング液の液滴を記録媒体表面に吐出して供給する。また、コーティング層としてオーバーコート層を印刷する場合、コーティング液の液滴を記録媒体の印刷画像上に吐出し供給する。この場合、コーティング液の吐出対象領域は、少なくとも印刷画像の形成領域であることが好ましい。コーティング液の吐出方法として特に限定されず、例えば、連続噴射型(荷電制御型、スプレー型等)、オンデマンド型(ピエゾ方式、サーマル方式、静電吸引方式等)等の公知の方法を採用することができる。
前記紫外線照射工程は、印刷工程で印刷されたコーティング層に紫外線を照射することにより行われる。紫外線の照射により、コーティング層中に均一に含まれる蛍光剤が当該紫外線を吸収し、可視光領域(380nm~760nm)の光を発光(蛍光)する。これにより、コーティング層全体が蛍光を発して目視可能となる。ここで、紫外線照射前のコーティング層が可視光領域で無色透明である場合には、当該コーティング層の蛍光により可視化が可能になる。また、蛍光剤として蛍光染料や塩基性染料を用い、紫外線照射前のコーティング層が可視光領域で有色透明である場合には、コーティング層の蛍光により視認性が一層向上する。
照射する紫外線の波長域は、蛍光剤の種類に応じて適宜設定することができる。また、照射する紫外線の積算光量(mJ/cm)は、蛍光剤の種類やコーティング層中の含有量、光分解性の程度等に応じて適宜設定することができる。
前記検査工程は、コーティング層の印刷不良の有無を確認する工程である。印刷不良の有無を確認する検査方法としては特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。例えば、印刷不良がないコーティング層に紫外線を照射して蛍光を発生させ、蛍光を発しているコーティング層を予め撮像して基準コーティング層とする。そして、検査対象であるコーティング層(以下、「被検査コーティング層」という)に対しても、基準コーティング層と同じ照射条件で紫外線を照射して、当該被検査コーティング層で蛍光を生じさせ、基準コーティング層と同じ撮像条件で撮像する。その後、基準コーティング層と被検査コーティング層の撮像データを対比して、被検査コーティング層に印刷不良が存在するか否かを判別する。また、検査工程においては、被検査コーティング層の撮像の際、周囲が暗所であることが好ましい。これにより、蛍光を発しているコーティング層をより鮮明に撮像することが可能になる。
(コーティング層の検査装置)
本実施の形態のコーティング層の検査装置は、コーティング層に紫外線を照射するための紫外線照射手段と、当該コーティング層を撮像するための撮像手段と、撮像したコーティング層の画像データに基づき検査を行う検査手段とを少なくとも備える。
前記紫外線照射手段としては、波長域が100nm~400nmの範囲の紫外線を照射できるものであれば特に限定されない。例えば、ブラックライト、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、LED等の各種公知のものが挙げられる。
前記撮像手段は紫外線照射により蛍光剤が蛍光を発している被検査コーティング層の画像を取得するものであり、例えば、従来公知のカメラ等が挙げられる。
前記検査手段は、撮像手段による被検査コーティング層の撮像により得られた画像データを、基準コーティング層の画像データと比較する。これにより、被検査コーティング層に、インクジェットヘッドにおけるノズル欠け等の吐出不良により微小な欠陥が存在したり、印刷位置にズレ等が存在する場合には、印刷不良として検出される。
(印刷物)
本実施の形態の印刷物は、記録媒体上に、可視光領域で光透過性を有するコーティング層が少なくとも設けられている。コーティング層は、コーティング液の乾燥皮膜からなる。そして乾燥皮膜は、水性コーティング組成物中に含まれていた蛍光剤と、コーティング剤とにより少なくとも構成される。蛍光剤は、コーティング層(コーティング液の乾燥皮膜)中に均一に存在している。
コーティング層としては、プライマーコート層(プライマー層)及びオーバーコート層(保護層)が挙げられる。また、少なくともオーバーコート層は可視光領域で光透過性を有している。ここで、本明細書において「光透過性」とは、入射した可視光の少なくとも一部を透過する性質を意味する。より具体的には、厚さ2μmのコーティング層に対し、波長域が400nm~800nmの可視光の透過率が、コーティング層が存在しない場合に対し、50%以上であり、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上の場合である。
コーティング層がプライマーコート層である場合、当該コーティング層は記録媒体の表面に設けられている。プライマーコート層を設けることで、記録媒体と印刷画像との密着性及び接着性の向上を図ることができる。その結果、記録媒体において印刷画像が剥離するのを低減し、印刷画像の画質が低下するのを抑制することができる。
プライマーコート層の(乾燥塗布後の)厚さは、コーティング液の組成や要求される接着性能等を考慮して適宜設定すればよく、特に限定されない。通常、プライマーコート層の厚さは0.1μm~5μmの範囲内であり、好ましくは0.5μm~3μm、より好ましくは1μm~2μmである。プライマーコート層の厚さを0.1μm以上にすることにより、インクジェット用水性インクの定着性及び浸透性の付与が図られる。その一方、プライマーコート層の厚さを5μm以下にすることにより、コーティング液の液滴の塗布後の乾燥速度の短縮化が可能になる。
尚、コーティング層上には、印刷画像を形成する画像層が形成され得る。本明細書において画像層とは、例えば、インクジェット用水性インクの乾燥皮膜からなり、印刷画像を形成するものである。印刷画像の種類は特に限定されず、絵柄、文字、模様及びこれらの組み合わせ等が挙げられ、記録媒体が固体製剤である場合には、印刷画像は当該文字等により表された製品情報として表される。
コーティング層がオーバーコート層である場合、当該オーバーコート層は記録媒体の印刷画像(画像層)を覆う様に設けられている。オーバーコート層を設けることで、記録媒体に印刷された印刷画像の保護を図ることが可能になる。その結果、印刷面が接触物に接触することにより印刷画像が当該接触物に転写し、画質が低下するのを防止することができる。また、オーバーコート層が印刷画像を保護することで、例えば熱安定性や光安定性、体擦過性、耐摩耗性(又は耐摩擦性)を付与することもできる。
オーバーコート層は可視光領域において無色の光透過性を有していることが好ましい。これにより、オーバーコート層を介して印刷画像を観察したときの視認性が低下するのを抑制することができる。但し、本発明は、印刷画像の視認性に悪影響を及ぼさない限り、オーバーコート層が、色補正やその他の特別な目的等のために有色の光透過性を有することを妨げるものではない。
オーバーコート層の(乾燥塗布後の)厚さは、コーティング液の組成や要求される印刷画像の保護性能等を考慮して適宜設定すればよく、特に限定されない。通常、オーバーコート層の厚さは0.1μm~5μmの範囲内であり、好ましくは0.5μm~3μm、より好ましくは1μm~2μmである。オーバーコート層の厚さを0.1μm以上にすることにより、印刷画像の熱安定性や光安定性の確保が図れる。また、印刷画像に対する耐擦過性及び耐摩耗性(又は耐摩擦性)を付与することができ、これにより印刷画像の転写等を防止することができる。その一方、オーバーコート層の厚さを5μm以下にすることにより、印刷画像の視認性が低下するのを抑制することができる。
前記記録媒体としては特に限定されず、従来公知のものを採用することができる。具体的には、例えば、アート紙、コート紙、及びマット紙等の印刷用紙が挙げられる。また、記録媒体として固体製剤に適用することもできる。尚、本明細書において、「固体製剤」とは食品製剤及び医薬製剤を含む意味であり、固体製剤の形態としては、例えばOD錠(口腔内崩壊錠)、素錠、FC(フィルムコート)錠、糖衣錠等の錠剤又はカプセル剤が挙げられる。また、固体製剤は、医薬品用途であってもよく、食品用途であってもよい。食品用途の錠剤の例としては、錠菓やサプリメント等の健康食品が挙げられる。記録媒体として固体製剤に適用した場合には、製品情報など使用者に対し識別性を向上させるために印刷した各種情報の印刷画像の劣化を防止することが可能になることから、長期にわたって良好な視認性を維持し、調剤ミスや誤飲の防止を可能にした固体製剤を提供することができる。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、下記の実施例に記載されている材料や含有量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定するものではない。また、インクジェット用水性コーティング組成物の各材料は何れも薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合するものである。
(実施例1及び2)
実施例1及び2においては、蛍光剤としてのリボフラビン、表面張力調整剤としてのポリグリセリン脂肪酸エステル類(商品名:SYグリスター、阪本薬品工業(株)製)、湿潤剤としてのプロピレングリコール、オーバーコート剤(コーティング剤)としてのポリビニルピロリドン(商品名:コリドン30、BASFジャパン(株)製)、及び溶媒としてのイオン交換水を、表1に示す配合割合で混合し、濃いオレンジ色のインクジェット用水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。得られた各実施例の水性コーティング組成物は、紫外線(波長域100nm~400nm)及び可視光(400nm~760nm)を透過しない容器内に保管した。
(比較例1~9)
比較例1~9においては、各組成の配合割合を表1に示す値に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして、比較例1~9に係る水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各比較例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
Figure 0007021982000001
(実施例3~6)
実施例3、4及び6においては、蛍光剤としてリボフラビンリン酸エステルナトリウムを用いた。また、実施例5においては、蛍光剤としてリボフラビンリン酸エステルナトリウムを用い、湿潤剤としてポリエチレングリコールを用いた。それ以外は実施例1と同様、各組成を表2に示す配合割合で混合し、黄色ないし橙黄色の水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各実施例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
(比較例10~18)
比較例10~18においては、各組成の配合割合を表2に示す値に変更した。それ以外は実施例3と同様にして、比較例10~18に係る水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各比較例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
Figure 0007021982000002
(実施例7)
実施例7においては、蛍光剤としてL-トリプトファンを用いた。それ以外は実施例1と同様、各組成を表3に示す配合割合で混合し、無色透明の水性コーティング組成物を作製した。また、得られた本実施例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内に保管した。
(比較例19~28)
比較例19~28においては、各組成の配合割合を表3に示す値に変更した。それ以外は、実施例7と同様にして、比較例19~28に係る水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各比較例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
Figure 0007021982000003
(実施例8)
実施例8においては、蛍光剤としてキニーネを用いた。それ以外は実施例1と同様、各組成を表4に示す配合割合で混合し、白濁の水性コーティング組成物を作製した。また、得られた本実施例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内に保管した。
(比較例29~38)
比較例29~38においては、各組成の配合割合を表4に示す値に変更した。それ以外は、実施例8と同様にして、比較例29~38に係る水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各比較例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
Figure 0007021982000004
(実施例9~14)
実施例9~14においては、蛍光剤として赤色3号を用いた。それ以外は実施例1と同様、各組成を表5に示す配合割合で混合し、赤色の水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各実施例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
(比較例39~43)
比較例39~43においては、各組成の配合割合を表5に示す値に変更した。それ以外は、実施例9と同様にして、比較例39~43に係る水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各比較例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
Figure 0007021982000005
(実施例15~21)
実施例15~21においては、蛍光剤として赤色104号を用いた。それ以外は実施例1と同様、各組成を表6に示す配合割合で混合し、赤色の水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各実施例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
(比較例44~48)
比較例44~48においては、各組成の配合割合を表6に示す値に変更した。それ以外は、実施例15と同様にして、比較例44~48に係る水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各比較例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
Figure 0007021982000006
(実施例22~28)
実施例22~28においては、蛍光剤として赤色105号を用いた。それ以外は実施例1と同様、各組成を表7に示す配合割合で混合し、赤色の水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各実施例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
(比較例49~53)
比較例49~53においては、各組成の配合割合を表7に示す値に変更した。それ以外は、実施例22と同様にして、比較例49~53に係る水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各比較例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
Figure 0007021982000007
(実施例29~34)
実施例29~34においては、蛍光剤として赤色106号を用いた。それ以外は実施例1と同様、各組成を表8に示す配合割合で混合し、赤色の水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各実施例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
(比較例54~58)
比較例54~58においては、各組成の配合割合を表8に示す値に変更した。それ以外は、実施例29と同様にして、比較例54~58に係る水性コーティング組成物をそれぞれ作製した。また、得られた各比較例の水性コーティング組成物は、実施例1と同様、容器内にそれぞれ保管した。
Figure 0007021982000008
(溶解性)
実施例1~34及び比較例1~58に係る水性コーティング組成物について、それぞれ蛍光剤の溶解性を評価した。結果を表1~表8に示す。尚、評価基準は以下の通りとした。
○:蛍光剤が完全に溶解
△:蛍光剤の一部に不溶解残渣あり
×:蛍光剤が不溶
表1~表8から分かる通り、実施例1~34に係る水性コーティング組成物においては、蛍光剤の不溶解残渣が存在しておらず、蛍光剤は何れも良好に溶解した。尚、例えば、蛍光剤として赤色3号、赤色104号、赤色105号及び赤色106号を用いた水性コーティング組成物においては、オーバーコート剤の含有量を5質量%から20質量%に増加させ、かつ、溶媒をそれぞれ所定量減少させたことにより、蛍光剤の溶解性が低下することが確認された(比較例42、47、52、53及び57参照)。
(インクジェット用コーティング液の吐出安定性(飛翔性)の評価)
各実施例及び各比較例のインクジェット用水性コーティング組成物からなるインクジェット用コーティング液を用いて、インクジェット記録方法により紙に印刷を行い、その表面にコーティング層としてのオーバーコート層(厚さ約2μm)を形成した(印刷工程)。各コーティング液により印刷されたオーバーコート層は、それぞれコーティング液が有する液色を呈し、可視光領域において光透過性を有するものであった。
尚、比較例に係るインクジェット用コーティング液のうち、蛍光剤を水性コーティング組成物中に溶解させることができず、あるいは溶解させることができたが、インクジェット方式での印刷が困難であったものについては、インクジェット用コーティング液の吐出安定性評価は行わなかった。
印刷は、インクジェットプリンタ(KC 600dpiヘッド、中速印字治具)を用いてシングルパス(ワンパス)方式にて行った。また、印刷は気温25℃、相対湿度40%の環境下で行った。その後、ドライヤーにて熱風を直接当て、印刷面を十分に乾燥させた。これにより、各実施例及び各比較例に係るサンプルを作製した。
続いて、紙の表面に印刷されたオーバーコート層に、波長が350nmの紫外線を照射し、オーバーコート層中に含まれる蛍光剤を蛍光させた後(紫外線照射工程)、紫外線照射を止め、蛍光剤が蛍光しているオーバーコート層の印刷不良の有無を検査した(検査工程)。紫外線照射工程及び検査工程は暗所で行った。結果を表1~8に示す。尚、吐出安定性(飛翔性)の評価基準は以下の通りとした。
○:ノズル欠け及びかすれが何れも観察されず、吐出安定性が良好
△:ノズル欠け又はかすれの少なくとも何れかが一部発生
×:ノズル欠け又はかすれの少なくとも何れかが多数発生
ノズル欠けとは、目詰まりが発生したノズルからコーティング液(液滴)が吐出されないことを意味する。かすれとは、印刷の初期における画像のかすれを意味する。
検査の結果、表1~表8に示す通り、紫外線照射前の可視光下では判別できなかった、オーバーコート層におけるノズル欠け等の印刷不良の有無を目視で容易に観察することができた。
(オーバーコート層の視認性評価)
各実施例及び各比較例のインクジェット用水性コーティング組成物からなるインクジェット用コーティング液を用いて、インクジェット記録方法により、糖衣錠(糖衣層がショ糖)の一方の面に印刷を行い、糖衣錠表面にコーティング層としてのオーバーコート層(厚さ約2μm)を形成した(印刷工程)。各コーティング液により印刷されたオーバーコート層は、それぞれコーティング液が有する液色を呈し、可視光領域において光透過性を有するものであった。
尚、比較例に係るインクジェット用コーティング液のうち、蛍光剤を水性コーティング組成物中に溶解させることができず、あるいは溶解させることができたが、インクジェット方式での印刷が困難であったものについては、オーバーコート層の視認性評価は行わなかった。
印刷は、インクジェットプリンタ(KC 600dpiヘッド、中速印字治具)を用いてシングルパス(ワンパス)方式にて行った。また、印刷は気温25℃、相対湿度40%の環境下で行った。その後、ドライヤーにて熱風を直接当て、印刷面を十分に乾燥させた。これにより、各実施例及び各比較例に係るサンプルを作製した。
続いて、糖衣錠の表面に印刷されたオーバーコート層に、波長が350nmの紫外線を照射し、オーバーコート層中に含まれる蛍光剤を蛍光させ、視認性を評価した(紫外線照射工程)。紫外線照射工程は暗所で行った。結果を表1~8に示す。また、表9には、視認性評価を行ったサンプルの内、実施例2、4~9、15、20、22、27及び29、並びに比較例10及び11の水性コーティング組成物を用いたサンプルにおける、可視光(室内灯)下と紫外線照射時のオーバーコート層の印刷面の様子を示す。尚、視認性の評価基準は以下の通りとした。
○:オーバーコート層の視認性が良好
△:オーバーコート層を視認可能
×:オーバーコート層の視認不可
Figure 0007021982000009

Claims (13)

  1. 可視光領域で光透過性を有するインクジェット用水性コーティング組成物であって、
    コーティング剤と蛍光剤を少なくとも含み、
    前記コーティング剤の含有量は、前記インクジェット用水性コーティング組成物の全質量に対し20質量%未満であり、
    前記蛍光剤は前記インクジェット用水性コーティング組成物中に溶解して存在し、かつ、波長域が100nm~400nmの範囲の紫外線照射により可視光領域で蛍光を発するものであるインクジェット用水性コーティング組成物。
  2. 前記蛍光剤が光分解性を有する請求項1に記載のインクジェット用水性コーティング組成物。
  3. 前記蛍光剤が、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、L-トリプトファン、チロシン、フェニルアラニン、キニーネ、キニーネ塩酸塩2水和物、硫酸キニーネ、赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、フマル酸塩、クロロフィル及びローダミンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載のインクジェット用水性コーティング組成物。
  4. 前記蛍光剤の含有量が前記インクジェット用水性コーティング組成物の全質量に対し10質量%以下である請求項1~3の何れか1項に記載のインクジェット用水性コーティング組成物。
  5. 前記インクジェット用水性コーティング組成物が、固体製剤に対する印刷に用いられるものであり、
    前記コーティング剤及び蛍光剤は可食性を有する請求項1~4の何れか1項に記載のインクジェット用水性コーティング組成物。
  6. 請求項1~5の何れか1項に記載のインクジェット用水性コーティング組成物を含むインクジェット用コーティング液を用いて、インクジェット方式により記録媒体上に印刷するインクジェット用コーティング液の印刷方法であって、
    前記記録媒体上に前記インクジェット用コーティング液の液滴を吐出して、可視光領域で光透過性を有するコーティング層を印刷するコーティング層の印刷工程と、
    前記コーティング層に、波長域が100nm~400nmの紫外線を照射することにより、当該コーティング層を可視光領域で蛍光を発生させる紫外線照射工程と、
    前記可視光領域で蛍光を発するコーティング層の印刷不良の有無を検査する検査工程とを含むインクジェット用コーティング液の印刷方法。
  7. 前記印刷工程がプライマーコート層を印刷する工程である請求項6に記載のインクジェット用コーティング液の印刷方法。
  8. 前記印刷工程が、前記記録媒体の印刷画像上にオーバーコート層を印刷する工程である請求項6に記載のインクジェット用コーティング液の印刷方法。
  9. 前記記録媒体として固体製剤を用いる請求項6~8の何れか1項に記載のインクジェット用コーティング液の印刷方法。
  10. 記録媒体上に、可視光領域で光透過性を有するコーティング層が設けられた印刷物であって、
    前記コーティング層はインクジェット用コーティング液の乾燥皮膜からなり、
    前記インクジェット用コーティング液は、請求項1~5の何れか1項に記載のインクジェット用水性コーティング組成物を含むものである印刷物。
  11. 前記コーティング層がプライマーコート層である請求項10に記載の印刷物。
  12. 前記コーティング層が、前記記録媒体の画像上に設けられるオーバーコート層である請求項10に記載の印刷物。
  13. 前記記録媒体が固体製剤である請求項10~12の何れか1項に記載の印刷物。
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