基板処理装置では、薬液などの処理液を用いた処理が基板に施される。
図17は、基板処理装置に、複数の基板をそれぞれ収容している4つの収容器(キャリアともいう)を保持する機構としての第1~4ロードポートLP1~LP4が存在する場合について、基板処理システムの動作のタイミングの一例を示す図である。
図17で示されるように、時刻t01~t02の期間に、複数の基板が格納された第1キャリアが搬送されて、第1ロードポートLP1に載置される。時刻t03~t06の期間に、第1ロードポートLP1に載置された第1キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第1連続処理ともいう)が行われる。また、時刻t04~t05の期間に、複数の基板が格納された第2キャリアが搬送されて、第2ロードポートLP2に載置される。時刻t06~t09の期間に、第2ロードポートLP2に載置された第2キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第2連続処理ともいう)が行われる。また、時刻t07~t08の期間に、複数の基板が格納された第3キャリアが搬送されて、第3ロードポートLP3に載置される。時刻t09~t012の期間に、第3ロードポートLP3に載置された第3キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第3連続処理ともいう)が行われる。また、時刻t010~t011の期間に、複数の基板が格納された第4キャリアが搬送されて、第4ロードポートLP4に載置される。時刻t012~t015の期間に、第4ロードポートLP4に載置された第4キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第4連続処理ともいう)が行われる。その後、上記と同様な第1連続処理から第4連続処理が適宜実行される。
ところで、基板処理装置で使用される処理液には寿命がある。このため、例えば、処理液の寿命に到達した時点で、処理液の交換作業を行うことが考えられる。
図18は、第1~4ロードポートLP1~LP4を備えた基板処理装置における基板処理のタイミングと処理液の交換のタイミングとの関係の一例を示す図である。
図18で示されるように、時刻t01~t02の期間に、複数の基板が格納された第1キャリアが搬送されて、第1ロードポートLP1に載置される。時刻t03~t07の期間に、第1ロードポートLP1に載置された第1キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第1連続処理)が行われる。また、時刻t04~t05の期間に、複数の基板が格納された第2キャリアが搬送されて、第2ロードポートLP2に載置される。ここで、第2キャリアに係る第2連続処理が開始される前の時刻t06に処理液の交換時期が到来し、手動で第2連続処理の実行がキャンセルされて、時刻t06~t07の期間に、第2ロードポートLP2から第2キャリアが搬出される。このとき、処理計画で規定されている基板処理の実行タイミングに係るスケジュールが変更される。また、途中まで行われていた第1連続処理が完了した時刻t07から時刻t08にかけて処理液の交換が行われる。その後、時刻t08~t09の期間に、複数の基板が格納された第2キャリアが搬送されて、第2ロードポートLP2に載置される。時刻t010~t013の期間に、第2ロードポートLP2に載置された第2キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第2連続処理)が行われる。また、時刻t011~t012の期間に、複数の基板が格納された第3キャリアが搬送されて、第3ロードポートLP3に載置される。時刻t013~t016の期間に、第3ロードポートLP3に載置された第3キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第3連続処理)が行われる。また、時刻t014~t015の期間に、複数の基板が格納された第4キャリアが搬送されて、第4ロードポートLP4に載置される。時刻t016~t019の期間に、第4ロードポートLP4に載置された第4キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第4連続処理)が行われる。その後、上記と同様な第1連続処理から第4連続処理が適宜行われる。
また、処理液の種類などによっては、処理液が交換された後に、複数のダミーの基板(ダミー基板ともいう)を対象として、処理ユニットで処理液を用いた基板処理(ダミー処理ともいう)を実行することで、新しい処理液の安定化を図ることが考えられる。
図19は、第1~4ロードポートLP1~LP4を備えた基板処理装置における、ダミー処理を含む基板処理のタイミングと処理液の交換のタイミングとの関係の一例を示す図である。
図19で示されるように、時刻t01~t02の期間に、複数の基板が格納された第1キャリアが搬送されて、第1ロードポートLP1に載置される。時刻t03~t07の期間に、第1ロードポートLP1に載置された第1キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第1連続処理)が行われる。また、時刻t04~t05の期間に、複数の基板が格納された第2キャリアが搬送されて、第2ロードポートLP2に載置される。ここで、第2キャリアに係る第2連続処理が開始される前の時刻t06に処理液の交換時期が到来し、手動で第2連続処理の実行がキャンセルされて、時刻t06~t07の期間に、第2ロードポートLP2から第2キャリアが搬出される。このとき、処理計画で規定されている基板処理の実行タイミングに係るスケジュールが変更される。また、途中まで行われていた第1連続処理が完了した時刻t07から時刻t08にかけて処理液の交換が行われる。その後、時刻t08~t09の期間に、複数のダミー基板が格納されたキャリア(ダミーキャリアともいう)が搬送されて、第3ロードポートLP3に載置される。時刻t010~t011の期間に、第3ロードポートLP3に載置されたダミーキャリアから複数のダミー基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(ダミー処理)が行われる。これにより、新しい処理液の安定化が図られる。その後、時刻t011~t012の期間に、複数の基板が格納された第2キャリアが再度搬送されて、第2ロードポートLP2に再度載置される。時刻t013~t016の期間に、第2ロードポートLP2に載置された第2キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理が行われる。また、時刻t014~t015の期間に、複数の基板が格納された第4キャリアが搬送されて、第4ロードポートLP4に載置される。時刻t016から、第4ロードポートLP4に載置された第4キャリアから複数の基板が順次搬出されながら処理ユニットで処理液を用いた基板処理(第4連続処理)が行われる。
上記のように、図18および図19で示された複数のキャリアに係る基板処理が順次に行われている途中で処理液が交換される場面では、例えば、処理液の交換前に第2キャリアが第2ロードポートLP2まで一旦搬送された処理が無駄となっている。このため、例えば、処理液が交換された後に、第2キャリアに格納された複数の基板処理が開始されるまでに、基板処理装置において基板処理が行われていない待機時間T01(図18の時刻t08~t010、図19の時刻t011~t013)が生じる。また、処理液の交換によって、第2キャリアに格納された複数の基板に係る第2連続処理の開始が遅延している遅延時間T02(図18の時刻t07~t010、図19の時刻t07~t013)が生じる。さらに、図19で示されるように、処理液の交換後にダミー処理を行う場合には、処理液の交換後にダミー処理が行われていない待機時間T03(図19の時刻t8~t10)が生じる。これにより、基板処理装置における処理ユニットの稼働率の低下を招く。
そこで、本願発明者は、本願発明者は、基板処理システムにおける処理ユニットの稼働率を向上させることが可能な技術を創出した。これについて、以下、一実施形態および各種変形例を図面に基づいて説明する。図面においては同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。また、図面は模式的に示されたものである。
<1.一実施形態>
<1-1.基板処理システムの概略構成>
図1は、一実施形態に係る基板処理システム1の概略構成の一例を示す図である。
図1で示されるように、基板処理システム1は、例えば、ホストコンピュータ10と、複数の基板処理装置20と、搬送装置30と、を備えている。複数の基板処理装置20には、例えば、第1の基板処理装置20a、第2の基板処理装置20bおよび第3の基板処理装置20cが含まれている。ここでは、ホストコンピュータ10と複数の基板処理装置20と、搬送装置30と、が通信回線5を介して通信可能に接続されている。通信回線5は、例えば、有線回線および無線回線の何れであってもよい。
<1-2.ホストコンピュータの構成>
図2は、ホストコンピュータ10の電気的な構成の一例を示すブロック図である。ホストコンピュータ10は、複数の基板処理装置20を統括的に管理するための装置(管理装置ともいう)である。
図2で示されるように、ホストコンピュータ10は、例えば、コンピュータなどで実現され、バスラインBu1を介して接続された、通信部11、入力部12、出力部13、記憶部14、制御部15およびドライブ16を備えている。
通信部11は、例えば、通信回線5を介して各基板処理装置20および搬送装置30に対して信号を送信可能な送信部としての機能、ならびに通信回線5を介して各基板処理装置20および搬送装置30からの信号を受信可能な受信部としての機能を有する。
入力部12は、例えば、ホストコンピュータ10を使用するユーザの動作などに応じた信号を入力することができる。入力部12には、例えば、操作部、マイクおよび各種センサなどが含まれ得る。操作部は、ユーザの操作に応じた信号を入力することができるマウスおよびキーボードなどを含み得る。マイクは、ユーザの音声に応じた信号を入力することができる。各種センサは、ユーザの動きに応じた信号を入力することができる。
出力部13は、例えば、各種情報を出力することができる。出力部13には、例えば、表示部およびスピーカなどが含まれ得る。表示部は、例えば、各種情報をユーザが認識可能な態様で可視的に出力することができる。ここで、この表示部は、入力部12と一体化されたタッチパネルの形態を有していてもよい。スピーカは、例えば、各種情報をユーザが認識可能な態様で可聴的に出力することができる。
記憶部14は、例えば、各種情報を記憶することができる。この記憶部14は、例えば、ハードディスクおよびフラッシュメモリなどの記憶媒体で構成され得る。記憶部14では、例えば、1つの記憶媒体を有する構成、2つ以上の記憶媒体を一体的に有する構成、および2つ以上の記憶媒体を2つ以上の部分に分けて有する構成の何れが採用されてもよい。記憶部14には、例えば、プログラムPg1および処理計画の情報(処理計画情報ともいう)PP1などの各種情報が記憶され得る。記憶部14には、後述するメモリ15bが含まれてもよい。処理計画情報PP1は、各基板処理装置20について、後述するN台(Nは自然数)の処理ユニット21(図3など参照)における、複数の基板群に係る複数の連続した基板処理(連続処理ともいう)を実行するタイミング(実行タイミングともいう)などを示す。ここで、基板群は、例えば、1つのロットを構成する複数枚の基板W(図3など参照)によって構成される。複数の基板群に係る複数の連続処理には、例えば、第1連続処理と、第2連続処理と、第3連続処理と、第4連続処理と、が含まれ得る。第1連続処理は、第1基板群に含まれる複数枚の基板Wに対して順次に処理を施す処理である。第2連続処理は、第2基板群に含まれる複数枚の基板Wに対して順次に処理を施す処理である。第3連続処理は、第3基板群に含まれる複数枚の基板Wに対して順次に処理を施す処理である。第4連続処理は、第4基板群に含まれる複数枚の基板Wに対して順次に処理を施す処理である。
制御部15は、例えば、プロセッサとして働く演算処理部15aおよび情報を一時的に記憶するメモリ15bなどを含む。演算処理部15aには、例えば、中央演算部(CPU)などの電気回路が適用され得る。メモリ15bには、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)などが適用され得る。演算処理部15aにおいて、例えば、記憶部14に記憶されているプログラムPg1が読み込まれて実行されることで、ホストコンピュータ10の機能が実現され得る。制御部15における各種情報処理によって一時的に得られる各種情報は、適宜メモリ15bなどに記憶され得る。
ドライブ16は、例えば、可搬性の記憶媒体RM1の脱着が可能な部分である。ドライブ16では、例えば、記憶媒体RM1が装着されている状態で、この記憶媒体RM1と制御部15との間におけるデータの授受が行われ得る。ここで、例えば、プログラムPg1が記憶された記憶媒体RM1がドライブ16に装着されることで、記憶媒体RM1から記憶部14内にプログラムPg1が読み込まれて記憶されてもよい。
<1-3.基板処理装置の構成>
図3は、基板処理装置20の概略構成の一例を示す模式的な平面図である。基板処理装置20は、例えば、基板Wの表面に対して処理液を供給することで各種処理を行うことができる枚葉式の装置である。ここでは、基板Wの一例として、半導体基板(ウエハ)が用いられる。各種処理には、例えば、薬液などでエッチングを施す薬液処理、液体で異物や除去対象物を除去する洗浄処理、水で洗い流すリンス処理およびレジストなどを塗布する塗布処理などが含まれる。
基板処理装置20は、収容器としての複数のキャリアCを保持する収容器保持機構としての第MロードポートLPM(Mは自然数、この一実施形態ではMは1~4)と、基板Wを処理するN台(この一実施形態では、12台)の処理ユニット21と、を含む。具体的には、例えば、平面的に配置されている4台の処理ユニット21でそれぞれ構成されている3組の処理ユニット21が、上下方向に積層するように位置している。ここで、第1~4ロードポートLP1~LP4には、例えば、キャリア置き場40内から搬送装置30によってキャリアCが搬送されて載置される。搬送装置30の動作は、例えば、ホストコンピュータ10によって制御され得る。ここで、例えば、搬送装置30は、複数の基板処理装置20の間で、キャリアCを搬送することができてもよい。
基板処理装置20は、さらに、例えば、インデクサロボットIRと、センターロボットCRと、本体制御ユニット22と、液貯留部23と、液管理制御ユニット24と、液交換部25と、を含む。
インデクサロボットIRは、例えば、第1~4ロードポートLP1~LP4とセンターロボットCRとの間で基板Wを搬送することができる。センターロボットCRは、例えば、インデクサロボットIRと各処理ユニット21との間で基板Wを搬送することができる。換言すれば、インデクサロボットIRとセンターロボットCRとが、キャリアCに収容されている複数枚の基板WをキャリアCからN台の処理ユニット21に向けて搬出する、搬送部TRとして機能する。
本体制御ユニット22は、例えば、基板処理装置20に備えられた各部の動作およびバルブの開閉などを制御することができる。また、本体制御ユニット22は、液管理制御ユニット24との間で各種の信号の送受信を行うことができる。
液貯留部23は、例えば、N台の処理ユニット21で使用する処理液Lq0(図4など参照)を貯留することができる。この液貯留部23は、例えば、処理液Lq0を貯留することが可能な1つ以上の貯留槽TKを含んでいる。図3の例では、液貯留部23には、第1貯留槽TKa、第2貯留槽TKbおよび第3貯留槽TKcを含む3つの貯留槽TKが存在している。各貯留槽TKには、例えば、センサ部SRおよび加熱部HRが設けられている。センサ部SRは、貯留槽TK内の処理液Lq0の濃度、水素イオン指数(pH:power of hydrogen)および温度などの状態を示す物理量を測定するための部分である。加熱部HRは、貯留槽TK内の処理液Lq0の温度を調整するための発熱体を含む部分である。発熱体の加熱方式には、例えば、ハロゲンランプによる放射加熱方式、液に直接触れない間接加熱方式あるいは近赤外線光による放射加熱方式などが採用される。図3の例では、第1貯留槽TKaに第1センサ部SRaと第1加熱部HRaとが位置し、第2貯留槽TKbに第2センサ部SRbと第2加熱部HRbとが位置し、第3貯留槽TKcに第3センサ部SRcと第3加熱部HRcとが位置している。ここで、各貯留槽TKには、例えば、処理液Lq0を攪拌するための機構が存在していてもよい。また、例えば、1つ以上の貯留槽TKは、各処理ユニット21に対して、処理液Lq0の供給が可能な状態で接続されている。ここで、各貯留槽TKは、N台の処理ユニット21のうちの全ての処理ユニット21に接続されていてもよいし、N台の処理ユニット21のうちの一部の処理ユニット21に接続されていてもよい。また、ここで、各貯留槽TKに、同じ種類の処理液Lq0が貯留されていてもよいし、異なる種類の処理液Lq0が貯留されていてもよい。換言すれば、第1貯留槽TKaと第2貯留槽TKbと第3貯留槽TKcとの間で、同一種類の処理液Lq0が貯留されていてもよいし、相互に異なる種類の処理液Lq0が貯留されていてもよい。
液管理制御ユニット24は、例えば、液貯留部23および液交換部25に含まれている各部の動作およびバルブの開閉などを制御することで、液貯留部23内の処理液Lq0の状態を管理することができる。具体的には、液管理制御ユニット24は、例えば、各貯留槽TKのセンサ部SRから処理液Lq0の状態を示す物理量に係る信号を得ることができる。液管理制御ユニット24は、例えば、各貯留槽TK内の処理液Lq0を加熱部HRによって加熱させることができる。液交換部25によって各貯留槽TK内の処理液Lq0を交換させることができる。また、液管理制御ユニット24は、例えば、本体制御ユニット22との間で各種の信号の送受信を行うことができる。ここでは、例えば、液管理制御ユニット24は、センサ部SRから得た信号あるいは該信号から認識される物理量を示す数値を、本体制御ユニット22に送信することができる。また、例えば、液管理制御ユニット24は、本体制御ユニット22からの指令に応答して、液交換部25によって各貯留槽TK内の処理液Lq0を交換させることができる。
液交換部25は、例えば、液管理制御ユニット24からの指令に応じて、液貯留部23に貯留されている処理液Lq0を交換する処理(液交換処理ともいう)を実行することができる。図3の例では、液交換部25は、第1液交換ユニット25aと、第2液交換ユニット25bと、第3液交換ユニット25cと、を含んでいる。第1液交換ユニット25aは、第1貯留槽TKa内の処理液Lq0を交換することができる。第2液交換ユニット25bは、第2貯留槽TKb内の処理液Lq0を交換することができる。第3液交換ユニット25cは、第3貯留槽TKc内の処理液Lq0を交換することができる。各液交換ユニット25a~25cは、例えば、液排出部D1と液供給部F1とを有している。液交換部25では、例えば、液排出部D1によって貯留槽TKから処理液Lq0がすべて排出された後に、液供給部F1によって貯留槽TK内に処理液Lq0が供給される。これにより、液交換処理が実行される。
液排出部D1は、例えば、バルブの開閉などによって貯留槽TK内から処理液Lq0を排出することができる。液供給部F1は、例えば、バルブの開閉などによって液体供給源から貯留槽TK内へ液体を供給することができる。ここでは、液供給部F1は、例えば、1つの液体供給源から処理液Lq0としての液体を貯留槽TK内に供給してもよいし、2つ以上の液体供給源から2種類以上の液体を混合させて処理液Lq0を生成しつつこの処理液Lq0を貯留槽TK内に供給してもよい。ここで供給される処理液Lq0には、例えば、フッ化水素酸(HF)水溶液、硫酸・過酸化水素水の混合溶液(SPM:Sulfuric acid/hydrogen Peroxide Mixture)、アンモニア水・過酸化水素水の混合溶液(APM(Ammonia Hydroxide/Hydrogen Peroxide Mixture),SC1(Standard Clean 1))、塩酸・過酸化水素水の混合溶液(HPM(Hydrochloride/Hydrogen Peroxide Mixture),SC2(Standard Clean 2))などが含まれる。処理液Lq0の供給源は、例えば、基板処理システム1の外部に位置し、液体を貯留しているタンク、このタンクと液貯留部23内の貯留槽TKとをつなぐ配管部、およびタンクから貯留槽TKに向けて液体を送出するポンプなどを含む。タンクに貯留されている液体には、処理液Lq0あるいは処理液Lq0のもととなる液体が含まれ得る。
ここで、図3の例では、第3液交換ユニット25cは、さらに粒子供給部F2を含んでいる。粒子供給部F2は、フィーダによってシリコンなどの粒子を供給することができる。ここでは、例えば、液供給部F1から供給される液体と粒子供給部F2から供給される粒子とが混合されて処理液Lq0が生成されつつこの処理液Lq0が第3貯留槽TKcに供給され得る。具体的には、例えば、リン酸水溶液と多数のシリコンの粒子とが混合されることで、リン酸水溶液にシリコンの粒子が分散された液(シリコン粒子分散リン酸水溶液ともいう)が生成され得る。
第1~4ロードポートLP1~LP4は、基板処理装置20とこの基板処理装置20の外部との間で複数の基板群の搬入および搬出を行うための部分(搬出入部ともいう)としての機能を有する。図3の例では、第1~4ロードポートLP1~LP4と各処理ユニット21とは、水平方向に間隔を空けて配置されている。また、第1~4ロードポートLP1~LP4は、平面視したときに水平な第1方向DR1に沿って配列されている。ここで、例えば、搬送装置30は、第1~4ロードポートLP1~LP4に複数の基板群を搬送することができる。図3の例では、搬送装置30は、例えば、第1方向DR1およびこの第1方向DR1に直交する水平な第2方向DR2に沿って移動可能である。このため、例えば、キャリア置き場40内から1つの基板群を成す複数枚の基板Wをそれぞれ収容するキャリアCが搬送されて第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに載置され得る。そして、第1~4ロードポートLP1~LP4において、複数のキャリアCは、第1方向DR1に沿って配列され得る。
ここで、インデクサロボットIRは、例えば、キャリアCからセンターロボットCRに複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送することができるとともに、センターロボットCRからキャリアCに複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送することができる。同様に、センターロボットCRは、例えば、インデクサロボットIRから各処理ユニット21に複数枚の基板Wを一枚ずつ搬入することができるとともに、各処理ユニット21からインデクサロボットIRに複数枚の基板Wを一枚ずつ搬送することができる。また、例えば、センターロボットCRは、必要に応じて複数の処理ユニット21の間において基板Wを搬送することができる。
図3の例では、インデクサロボットIRは、平面視U字状の2つのハンドHを有している。2つのハンドHは、異なる高さに配置されている。各ハンドHは、基板Wを水平な姿勢で支持することができる。インデクサロボットIRは、ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることができる。さらに、インデクサロボットIRは、鉛直方向に沿った軸を中心として回転(自転)することで、ハンドHの向きを変更することができる。インデクサロボットIRは、受渡位置(図3でインデクサロボットIRが描かれている位置)を通る経路201において配列方向DR1に沿って移動する。受渡位置は、平面視したときにインデクサロボットIRとセンターロボットCRとが配列方向DR1に直交する方向において対向する位置である。インデクサロボットIRは、任意のキャリアCおよびセンターロボットCRにそれぞれハンドHを対向させることができる。ここで、例えば、インデクサロボットIRは、ハンドHを移動させることにより、キャリアCに基板Wを搬入する搬入動作と、キャリアCから基板Wを搬出する搬出動作と、を行うことができる。また、例えば、インデクサロボットIRは、センターロボットCRと協働して、インデクサロボットIRおよびセンターロボットCRの一方から他方に基板Wを移動させる受渡動作を受渡位置で行うことができる。
図3の例では、センターロボットCRは、インデクサロボットIRと同様に、平面視U字状の2つのハンドHを有している。2つのハンドHは、異なる高さに配置されている。各ハンドHは、基板Wを水平な姿勢で支持することができる。センターロボットCRは、各ハンドHを水平方向および鉛直方向に移動させることができる。さらに、センターロボットCRは、鉛直方向に沿った軸を中心として回転(自転)することで、ハンドHの向きを変更することができる。センターロボットCRは、平面視したときに、複数台の処理ユニット21に取り囲まれている。センターロボットCRは、任意の処理ユニット21およびインデクサロボットIRの何れかにハンドHを対向させることができる。ここで、例えば、センターロボットCRは、ハンドHを移動させることにより、各処理ユニット21に基板Wを搬入する搬入動作と、各処理ユニット21から基板Wを搬出する搬出動作と、を行うことができる。また、例えば、センターロボットCRは、インデクサロボットIRと協働して、インデクサロボットIRおよびセンターロボットCRの一方から他方に基板Wを移動させる受渡動作を行うことができる。
図4は、処理ユニット21の一構成例を模式的に示す図である。処理ユニット21は、処理液Lq0を用いて基板Wに処理を施すことができる。処理ユニット21では、例えば、平面内で回転している基板Wの一主面上(上面ともいう)Us1に処理液Lq0を供給することで、基板Wの上面Us1に対して各種処理を施すことができる。処理液Lq0には、例えば、粘度が比較的低い水または薬液などの流動性を有する基板の処理に用いるための液体一般が適用される。図4で示されるように、処理ユニット21は、例えば、保持部211と、回転機構212と、処理液供給系213と、を備えている。
保持部211は、例えば、基板Wを略水平姿勢で保持して回転させることができる。保持部211には、例えば、基板Wの上面Us1の逆の他の一主面(下面ともいう)Bs1を真空吸着可能な上面211uを有する真空チャック、または基板Wの周縁部を挟持可能な複数個のチャックピンを有する挟持式のチャックなどが適用される。
回転機構212は、例えば、保持部211を回転させることができる。回転機構212には、例えば、上端部に保持部211が連結されて鉛直方向に沿って延在している回転支軸212sと、この回転支軸212sを鉛直方向に沿った仮想的な回転軸Ax1を中心として回転させることが可能なモータなどを有する回転駆動部212mと、を有する構成が適用される。ここでは、例えば、回転駆動部212mによって回転支軸212sが回転軸Ax1を中心として回転されることで、保持部211が略水平面内で回転される。これにより、例えば、保持部211上に保持されている基板Wが、回転軸Ax1を中心として回転される。ここで、例えば、基板Wの上面Us1および下面Bs1が略円形であれば、回転軸Ax1は、基板Wの上面Us1および下面Bs1の中心を通る。回転駆動部212mによる回転支軸212sの回転、すなわち保持部211および基板Wの回転の有無および速度は、例えば、本体制御ユニット22によって制御される。
処理液供給系213は、例えば、ノズル213nと、配管部213pと、吐出バルブ213vと、液送給部213tと、を備えている。ノズル213nは、例えば、保持部211に保持された基板Wに向けて処理液Lq0を吐出することができる。例えば、処理液Lq0が、リンス水または薬液である場合には、ノズル213nとしては、例えば、連続流の状態で処理液Lq0を吐出するストレートノズルが採用される。処理ユニット21の隔壁で区画された処理室(チャンバー)内には、例えば、少なくともノズル213nと保持部211とが配置されていればよい。配管部213pは、液送給部213tとノズル213nとをつないでおり、処理液Lq0が流れる経路を形成している。吐出バルブ213vは、例えば、配管部213pの途中に配されており、本体制御ユニット22からの信号に応じて開閉することができる。ここでは、例えば、吐出バルブ213vが開放されることで、液送給部213tとノズル213nとが連通している状態となる。また、例えば、吐出バルブ213vが閉鎖されることで、液送給部213tとノズル213nとが連通していない状態となる。液送給部213tは、例えば、本体制御ユニット22からの信号に応じて、液貯留部23から処理液Lq0を配管部213pに向けて送給することができる。液送給部213tには、例えば、ポンプが適用される。ここで、ノズル213nから基板Wに向けて吐出される処理液Lq0は、例えば、基板Wの側方から下方にかけて設けられたカップなどで回収され、液貯留部23の対応する貯留槽TKに戻される。換言すれば、液貯留部23に貯留されている処理液Lq0は、循環するように繰り返して基板処理に使用される。このとき、例えば、処理液Lq0は、徐々に劣化する傾向を示す。ここで、処理ユニット21から液貯留部23に処理液Lq0が戻される際には、フィルタなどで処理液Lq0が浄化されてもよい。また、ここで、例えば、処理ユニット21に、複数の処理液供給系213が存在していてもよい。このとき、例えば、液貯留部23において相互に異なる処理液Lq0を貯留している複数の貯留槽TKに、複数の処理液供給系213がそれぞれ接続されており、各処理ユニット21で異なる処理液Lq0を用いた処理が基板Wに施され得る構成が採用されてもよい。
図5は、本体制御ユニット22の電気的な構成の一例を示すブロック図である。図5で示されるように、本体制御ユニット22は、例えば、コンピュータなどで実現され、バスラインBu2を介して接続された、通信部221、入力部222、出力部223、記憶部224、制御部225およびドライブ226を備えている。
通信部221は、例えば、通信回線5を介してホストコンピュータ10に対して信号を送信可能な送信部としての機能を有する。また、通信部221は、例えば、通信回線5を介してホストコンピュータ10からの信号を受信可能な受信部としての機能を有する。さらに、通信部221は、例えば、ケーブルなどの配線を介して、液管理制御ユニット24との間で信号の送受信を行うことができる。
入力部222は、例えば、基板処理装置20を使用するユーザの動作などに応じた信号を入力することができる。ここで、入力部222には、例えば、上記入力部12と同様に、操作部、マイクおよび各種センサなどが含まれ得る。
出力部223は、例えば、各種情報を出力することができる。ここで、出力部223には、例えば、上記出力部13と同様に、表示部およびスピーカなどが含まれ得る。この表示部は、入力部222と一体化されたタッチパネルの形態を有していてもよい。
記憶部224は、例えば、各種情報を記憶することができる。この記憶部224は、例えば、ハードディスクおよびフラッシュメモリなどの記憶媒体で構成され得る。記憶部224では、例えば、1つの記憶媒体を有する構成、2つ以上の記憶媒体を一体的に有する構成、および2つ以上の記憶媒体を2つ以上の部分に分けて有する構成の何れが採用されてもよい。記憶部224には、例えば、プログラムPg2および各種情報Dt2が記憶され得る。記憶部224には、後述するメモリ225bが含まれてもよい。
制御部225は、例えば、プロセッサとして働く演算処理部225aおよび情報を一時的に記憶するメモリ225bなどを含む。演算処理部225aとしては、例えば、中央演算部(CPU)などの電子回路が採用され、メモリ225bとしては、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)などが採用され得る。演算処理部225aにおいて、例えば、記憶部224に記憶されているプログラムPg2が読み込まれて実行されることで、本体制御ユニット22の機能が実現され得る。制御部225における各種情報処理によって一時的に得られる各種情報は、適宜メモリ225bなどに記憶され得る。
ドライブ226は、例えば、可搬性の記憶媒体RM2の脱着が可能な部分である。ドライブ226では、例えば、記憶媒体RM2が装着されている状態で、この記憶媒体RM2と制御部225との間におけるデータの授受が行われ得る。また、プログラムPg2が記憶された記憶媒体RM2がドライブ226に装着されることで、記憶媒体RM2から記憶部224内にプログラムPg2が読み込まれて記憶されてもよい。
図6は、液管理制御ユニット24の電気的な構成の一例を示すブロック図である。図6で示されるように、液管理制御ユニット24は、例えば、上述した本体制御ユニット22と同様に、コンピュータなどで実現され、バスラインBu3を介して接続された、通信部241、入力部242、出力部243、記憶部244、制御部245およびドライブ246を備えている。
通信部241は、例えば、ケーブルなどの配線を介して、本体制御ユニット22との間で信号の送受信を行うことができる。
入力部242は、例えば、基板処理装置20を使用するユーザの動作などに応じた信号を入力することができる。入力部242には、例えば、上記入力部12と同様に、操作部、マイクおよび各種センサなどが含まれ得る。
出力部243は、例えば、各種情報を出力することができる。出力部243には、例えば、上記出力部13と同様に、表示部およびスピーカなどが含まれ得る。この表示部は、入力部242と一体化されたタッチパネルの形態を有していてもよい。
記憶部244は、例えば、各種情報を記憶することができる。この記憶部244は、例えば、上記記憶部224と同様に、ハードディスクおよびフラッシュメモリなどの記憶媒体で構成され得る。記憶部244では、例えば、1つの記憶媒体を有する構成、2つ以上の記憶媒体を一体的に有する構成、および2つ以上の記憶媒体を2つ以上の部分に分けて有する構成の何れが採用されてもよい。記憶部244には、例えば、プログラムPg3および各種情報Dt3が記憶され得る。記憶部244には、後述するメモリ245bが含まれてもよい。
制御部245は、例えば、プロセッサとして働く演算処理部245aおよび情報を一時的に記憶するメモリ245bなどを含む。演算処理部245aとしては、例えば、CPUなどの電子回路が採用され、メモリ245bとしては、例えば、RAMなどが採用され得る。演算処理部245aにおいて、例えば、記憶部244に記憶されているプログラムPg3が読み込まれて実行されることで、液管理制御ユニット24の機能が実現され得る。制御部245における各種情報処理によって一時的に得られる各種情報は、適宜メモリ245bなどに記憶され得る。
ドライブ246は、例えば、可搬性の記憶媒体RM3の脱着が可能な部分である。ドライブ246では、例えば、記憶媒体RM3が装着されている状態で、この記憶媒体RM3と制御部245との間におけるデータの授受が行われ得る。また、プログラムPg3が記憶された記憶媒体RM3がドライブ246に装着されることで、記憶媒体RM3から記憶部244内にプログラムPg3が読み込まれて記憶されてもよい。
<1-4.基板処理装置の機能的な構成>
図7は、演算処理部15a,225a,245aで実現される機能的な構成の一例を示すブロック図である。図7には、ホストコンピュータ10の演算処理部15aにおけるプログラムPg1の実行、本体制御ユニット22の演算処理部225aにおけるプログラムPg2の実行、およびが液管理制御ユニット24の演算処理部245aにおけるプログラムPg3の実行、によって実現されるデータ処理に係る各種機能が例示されている。
図7で示されるように、演算処理部15aは、実現される機能的な構成として、例えば、変更部151を有している。この変更部151での処理におけるワークスペースとして、例えば、メモリ15bが使用される。また、演算処理部225aは、実現される機能的な構成として、例えば、取得部2251と、認識部2252と、第1選択部2253と、第2選択部2254と、交換指令部2255と、変更要求部2256と、を有している。これらの各部2251~2256での処理におけるワークスペースとして、例えば、メモリ245bが使用される。また、演算処理部245aは、実現される機能的な構成として、例えば、温調部2451と、読出部2452と、交換制御部2453と、を有している。これらの各部2451~2453での処理におけるワークスペースとして、例えば、メモリ245bが使用される。
取得部2251は、例えば、液貯留部23に貯留されている処理液Lq0の状態に係る数値(液状態値ともいう)を取得することができる。液状態値としては、例えば、処理液Lq0の使用開始時からの経過時間、使用回数または使用時間、あるいは処理液Lq0の濃度またはpHなどの測定値が採用される。ここで、処理液Lq0の使用開始時としては、例えば、処理液Lq0を液貯留部23に貯留した時刻が採用される。使用開始時は、例えば、本体制御ユニット22の時刻機能と、交換制御部2453による液交換部25の制御タイミングと、に基づいて取得され得る。使用開始時からの経過時間は、例えば、単純に時間が経過した時間であればよい。経過時間は、例えば、本体制御ユニット22の時刻機能と使用開始時の時刻情報とによって取得され得る。使用開始時からの使用回数は、例えば、処理ユニット21において処理液Lq0を用いて基板Wに処理を施した回数であればよい。使用回数は、例えば、本体制御ユニット22において処理ユニット21の制御回数の積算によって取得され得る。使用開始時からの使用時間は、例えば、処理ユニット21で処理液Lq0を用いて基板Wに処理を施した時間であればよい。使用時間は、例えば、本体制御ユニット22において処理ユニット21で処理液Lq0を使用した時間の累積によって取得され得る。また、処理液Lq0の濃度は、例えば、センサ部SRの薬液濃度モニタでリアルタイムに取得され得る。処理液Lq0のpHは、例えば、センサ部SRのpHメータでリアルタイムに取得され得る。
認識部2252は、例えば、取得部2251で取得された液状態値と、処理液Lq0の寿命に係る予め設定されたルール(寿命ルールともいう)と、に基づいて、液貯留部23に貯留されている処理液Lq0の交換時期(液交換時期ともいう)の到来を認識することができる。この認識部2252では、例えば、液状態値と寿命ルールとに基づいて、液交換時期が到来したか否かが判定され得る。より具体的には、認識部2252では、例えば、取得部2251で取得される液状態値が、寿命ルールで予め規定されている条件を満たした時点で、液交換時期が到来したものと認識され得る。
ここで、液交換時期が認識される処理液Lq0としては、例えば、フッ化水素酸(HF)水溶液、硫酸・過酸化水素水の混合溶液(SPM)、アンモニア水・過酸化水素水の混合溶液(APM,SC1)、塩酸・過酸化水素水の混合溶液(HPM,SC2)、リン酸水溶液にシリコンの粒子が分散された液(シリコン粒子分散リン酸水溶液)などが挙げられる。寿命ルールは、例えば、処理液Lq0を用いた実験結果またはシミュレーション結果などに基づいて規定される。寿命ルールは、例えば、各種情報Dt2に含まれている薬液管理レシピなどに記述されていればよい。寿命ルールは、例えば、処理液Lq0の種類毎に予め規定されていてもよいし、オペレータが予め任意に設定してもよい。換言すれば、寿命ルールは、例えば、貯留槽TK毎に予め規定されていてもよいし、オペレータが予め任意に設定してもよい。
なお、ここで、例えば、認識部2252で認識された液交換時期の到来を示す信号が、通信部221によって適宜ホストコンピュータ10に送信され得る。
第1選択部2253は、例えば、認識部2252によって液交換時期の到来が認識されたことに応答して、次の基板群に係る連続処理の開始の許否を選択することができる。ここでは、例えば、第1連続処理の実行中から第2連続処理が開始されるまでの期間に認識部2252によって液交換時期の到来が認識されれば、第2連続処理の開始の許否が、ユーザの動作または予め設定されたルール(第1選択ルールともいう)に応じて選択され得る。例えば、次の連続処理で用いられる処理液Lq0の液交換処理よりも次の連続処理を先に行うことを許可するモード(連続処理優先モードともいう)または次の連続処理で用いられる処理液Lq0の液交換処理を先に行った後に次の連続処理が行われるモード(液交換優先モードともいう)が選択され得る。ここで、例えば、第1選択部2253によって第2連続処理の開始の許可が選択されると、第2連続処理が実行され、その後に、液交換部25によって液交換処理が実行される。
ここで、ユーザの動作には、例えば、入力部222において信号が入力され得る動作が含まれる。具体的には、例えば、図8で示されるように、出力部223の表示部に第1選択画面SN1が表示され、この第1選択画面SN1の第1選択ボタンBT1および第2選択ボタンBT2がユーザによって選択的に押される態様が考えられる。図8の例では、第1選択画面SN1において、液交換時期の到来を報知する情報(第1報知情報ともいう)DS1と、第1選択ボタンBT1と、第2選択ボタンBT2と、が示されている。第1選択ボタンBT1は、現在実行中の第1連続処理の次の第2連続処理を処理液Lq0の交換よりも先に行うことを許可する連続処理優先モードを選択するためのボタンである。第2選択ボタンBT2は、現在実行中の第1連続処理の次の連続処理よりも処理液Lq0の交換を先に行う液交換優先モードを選択するためのボタンである。ここで、例えば、液貯留部23に複数種類の処理液Lq0が貯留されている場合には、第1選択画面SN1において、液交換時期が到来した処理液Lq0の種類および次の第2連続処理に係る情報などが示されてもよい。また、ここで、第1選択ルールとしては、例えば、交換対象である処理液Lq0の種類あるいは第2連続処理の内容などに応じて、液交換処理よりも第2連続処理を優先させてもよいか否かを規定しているルールなどが考えられる。なお、ここでは、例えば、第1選択画面SN1において、予め設定された時間、第1選択ボタンBT1および第2選択ボタンBT2の何れも押されなければ、自動的に連続処理優先モードおよび液交換優先モードの何れか一方のモードが選択されてもよい。
上記のような第1選択部2253の存在により、例えば、第1連続処理の実行中から第2連続処理が開始されるまでの期間に液交換時期が到来した場合に、次の第2連続処理の開始の許否を選択することができる。このため、例えば、処理液Lq0の種類および処理内容などの状況に応じて、液交換時期の到来に拘わらず、次の第2連続処理を早期に実行させることができる。ここでは、例えば、処理液Lq0の品質が緩やかに低下する場合および第2連続処理にシビアな精度が求められていない場合などには、次の第2連続処理を液交換処理よりも先に行わせることができる。一方、例えば、処理液Lq0の品質が急速に低下する場合および第2連続処理にシビアな精度が求められている場合などには、次の連続処理よりも液交換処理を優先的に実行する必要がある。また、例えば、液交換処理よりも次の第2連続処理が先に行われれば、第2連続処理の処理対象としての第2基板群を格納している第2キャリアC2が載置される第2ロードポートLP2に早期に他の基板群を格納しているキャリアCを配置することもできる。ここで、上述したように、例えば、液貯留部23において相互に異なる処理液Lq0を貯留している複数の貯留槽TKに、処理ユニット21の複数の処理液供給系213がそれぞれ接続されている構成を想定する。この構成では、処理ユニット21では、例えば、第1貯留槽TKaに貯留されている第1の処理液Lq0の交換中であっても、第2貯留槽TKbに貯留されている第2の処理液Lq0を用いた処理が可能である場合が考えられる。この場合には、例えば、第2ロードポートLP2から第1の処理液Lq0を用いた処理が施された基板群を格納している第2キャリアC2が早期に搬出されて、第2の処理液Lq0を用いた処理が施される対象としての他の基板群を格納しているキャリアCが早期に第2ロードポートLP2に配置されれば、処理ユニット21の稼働率が向上し得る。したがって、例えば、処理液Lq0の種類および処理内容などの状況に応じて、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率を向上させることができる。
第2選択部2254は、例えば、液交換処理の終了後における、ダミー基板に対して処理ユニット21で処理を施す処理(ダミー処理ともいう)の実行の要否を選択することができる。ここでは、例えば、認識部2252による液交換時期の到来の認識後であって液交換処理の終了前に、液交換処理の終了後におけるダミー処理の実行の要否が、ユーザの動作または予め設定されたルール(第2選択ルールともいう)に応じて選択され得る。これにより、例えば、液交換処理後にダミー処理を行うモード(ダミー必要モードともいう)または液交換処理後にダミー処理を行わないモード(ダミー不要モードともいう)が選択され得る。ここでは、例えば、第2選択部2254によるダミー処理の実行が必要であることの選択に応じて、液交換処理の終了後に、この液交換処理で交換された処理液Lq0を用いたダミー処理が行われる。
ここで、ダミー基板としては、例えば、通常の処理対象としての基板Wと同様な形状を有するものが採用される。また、ダミー処理は、1枚以上のダミー基板に対して1つ以上の処理ユニット21で処理を施すものであればよい。以下では、1つのキャリア(ダミーキャリアともいう)C0に格納された複数枚のダミー基板を含む基板群(ダミー基板群ともいう)に対して1つ以上の処理ユニット21でダミー処理が行われる例を挙げて説明する。また、ユーザの動作には、例えば、入力部222において信号が入力され得る動作が含まれる。具体的には、例えば、図9で示されるように、出力部223の表示部に第2選択画面SN2が表示され、この第2選択画面SN2の第3選択ボタンBT3および第4選択ボタンBT4がユーザによって選択的に押される態様が考えられる。図9の例では、第2選択画面SN2において、液交換処理後のダミー処理について報知する情報(第2報知情報ともいう)DS2と、第3選択ボタンBT3と、第4選択ボタンBT4と、が示されている。第3選択ボタンBT3は、液交換処理後に交換後の処理液Lq0を用いたダミー処理が必要であることを選択するためのボタンである。第4選択ボタンBT4は、液交換処理後における交換後の処理液Lq0を用いたダミー処理が不要であることを選択するためのボタンである。ここで、例えば、液貯留部23に複数種類の処理液Lq0が貯留されている場合には、第2選択画面SN2において、液交換処理の対象となっている処理液Lq0の種類および次の連続処理に係る情報などが示されてもよい。また、ここで、第2選択ルールとしては、例えば、交換対象である処理液Lq0の種類あるいは連続処理の内容などに応じて、ダミー処理が必要か否かを規定しているルールなどが考えられる。なお、ここでは、例えば、第2選択画面SN2で予め設定された時間、第3選択ボタンBT3および第4選択ボタンBT4の何れも押されなければ、自動的にダミー必要モードおよびダミー不要モードの何れか一方のモードが選択されてもよい。
上記のような第2選択部2254の存在により、例えば、液交換処理の対象となっている処理液Lq0の種類などに応じて、処理液Lq0の安定化に要する処理の要否を選択することができる。その結果、液交換処理の終了後に、連続処理の早期実行あるいはダミー処理による処理液Lq0の調整の実行を選択的に行うことができる。
交換指令部2255は、例えば、本体制御ユニット22から液管理制御ユニット24に液交換処理の実行を指令することができる。例えば、第1選択部2253で液交換優先モードが選択された場合には、第1連続処理が終了したタイミングで、交換指令部2255によって、本体制御ユニット22から液管理制御ユニット24に液交換処理の実行が指令される。また、例えば、第1選択部2253で連続処理優先モードが選択された場合には、第2連続処理が終了したタイミングで、交換指令部2255によって、本体制御ユニット22から液管理制御ユニット24に液交換処理の実行が指令される。
変更要求部2256は、例えば、処理計画情報の変更を要求することができる。ここでは、例えば、液交換処理の発生、ならびに第1選択部2253および第2選択部2254による選択結果に応じて、複数の連続処理の実行タイミングを変更する必要がある。そこで、変更要求部2256は、例えば、液交換処理の発生、ならびに第1選択部2253および第2選択部2254による選択結果に応じて、ホストコンピュータ10に対して処理計画情報PP1の変更を要求することができる。
温調部2451は、例えば、加熱部HRを制御することで、貯留槽TK内の処理液Lq0の温度を調整することができる。ここでは、処理液Lq0の種類、温度および濃度などの情報は、例えば、薬液管理レシピに含まれる。この薬液管理レシピは、例えば、基板処理の内容の指示に係る指示情報などとともにホストコンピュータ10の通信部11から基板処理装置20の通信部221に送信され得る。基板処理装置20では、薬液管理レシピは、例えば、本体制御ユニット22の通信部221から液管理制御ユニット24の通信部241に送信され得る。
読出部2452は、例えば、各貯留槽TKのセンサ部SRから処理液Lq0の状態を示す物理量に係る信号を読み出すことができる。処理液Lq0の状態を示す物理量には、例えば、処理液Lq0の濃度、pHおよび温度などが含まれる。
交換制御部2453は、例えば、液交換部25によって液貯留部23における液交換処理を実行させることができる。この交換制御部2453は、例えば、交換指令部2255からの液交換処理の実行を指令する信号の受信に応答して、液交換部25によって液交換処理を実行させることができる。
変更部151は、例えば、記憶部14に格納された処理計画情報PP1を変更することができる。この変更部151では、例えば、変更要求部2256からの要求に応答して、処理計画情報PP1が変更される。
本実施形態では、例えば、変更部151は、第1選択部2253による選択結果(第1選択結果ともいう)に応じて、複数の基板群に係る複数の連続処理についての実行タイミングを示す処理計画情報PP1を変更することができる。第1選択結果には、例えば、連続処理優先モードまたは液交換優先モードを選択した結果が含まれ得る。これにより、例えば、第1選択部2253による第1選択結果に応じて、第2連続処理の実行タイミングの変更および液交換処理の実行タイミングの設定などが行われ得る。その結果、例えば、処理液Lq0の種類および処理内容などの状況に応じて、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上され得る。
ここで、例えば、第1選択部2253によって第2連続処理の開始の許可が選択されたことに応じて、液交換処理が終了するまでの期間に、搬送装置30が、第3基板群を格納している第3キャリアC3を、基板処理装置20の外部から搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送してもよい。液交換処理が終了するまでの期間は、例えば、第2連続処理の実行中から液交換処理の実行中までの期間であればよい。第3基板群は、第3連続処理で処理の対象となる複数の基板Wを含む。第3キャリアC3は、第3ロードポートLP3に搬送されればよい。このように、例えば、基板処理システム1において、第2連続処理の開始後から液交換処理が終了するまでの期間において第3基板群の準備が行われれば、液交換処理後に、第3基板群を対象とした第3連続処理を直ぐに開始することができる。これにより、例えば、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率を向上させることができる。
また、例えば、変更部151は、第1選択部2253による第1選択結果および第2選択部2254による選択結果(第2選択結果ともいう)に応じて、複数の基板群に係る複数の連続処理についての実行タイミングを示す処理計画情報PP1を変更することができる。第2選択結果には、例えば、ダミー必要モードまたはダミー不要モードを選択した結果が含まれ得る。これにより、例えば、第1選択結果に応じて、連続処理の実行タイミングの変更および液交換処理の実行タイミングの設定などが行われ、第2選択結果に応じて、ダミー処理の実行タイミングの設定および連続処理の実行タイミングの変更などが行われ得る。その結果、例えば、処理液Lq0の種類および処理内容などの状況に応じて、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上され得る。
ここで、例えば、第2選択部2254によるダミー処理の実行が必要であることの選択に応じて、液交換処理が終了するまでの期間に、搬送装置30が、1枚以上のダミー基板を基板処理装置20の外部から搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送してもよい。例えば、液交換処理前に第2連続処理が実行される場合には、液交換処理が終了するまでの期間は、第2連続処理の実行中から液交換処理の実行中までの期間であればよい。1枚以上のダミー基板は、1つのダミーキャリアC0に格納されたダミー基板群であればよい。ダミーキャリアC0は、例えば、第3ロードポートに搬送され得る。このように、例えば、基板処理システム1において、液交換処理が終了するまでの期間においてダミー基板群の準備が行われれば、液交換処理後に、ダミー基板群を対象としたダミー処理を直ぐに開始することができる。これにより、例えば、ダミー処理による処理液Lq0の調整を迅速に行うことができる。その結果、その後の連続処理を早期に実行することができる。したがって、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率を向上させることができる。
なお、例えば、液交換処理の実行前に、第2選択部2254によって液交換処理の終了後においてダミー処理を実行することが選択されれば、液交換処理が終了するまでの期間に、搬送装置30によって1枚以上のダミー基板が第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに容易に搬送され得る。このように、例えば、液交換処理が終了するまでの期間のうちの早期に第2選択部2254によって液交換処理の終了後においてダミー処理を実行することが選択されれば、液交換処理が終了するまでの期間に、搬送装置30によって1枚以上のダミー基板が第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに容易に搬送され得る。
さらに、ここで、例えば、ダミー処理が終了するまでの期間に、搬送装置30が、ダミー処理の後に処理ユニット21で実行される連続処理において処理の対象となる基板群を基板処理装置20の外部から搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送してもよい。例えば、液交換処理前に第2連続処理が実行され且つダミー処理が実行される場合には、ダミー処理が終了するまでの期間は、第2連続処理の実行中からダミー処理の実行中までの期間であればよい。このように、例えば、基板処理システム1において、ダミー処理が終了するまで期間において次の基板群の準備が行われれば、ダミー処理後に、次の基板群を対象とした連続処理が直ぐに開始され得る。これにより、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
なお、例えば、液交処理が終了するまでの期間のうちの早期に、第2選択部2254によって液交換処理の終了後においてダミー処理を実行することが選択されれば、ダミー処理が終了するまでの期間に、搬送装置30によって、ダミー処理が終了した後に実行される連続処理における処理対象としての基板群が第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに容易に搬送され得る。このとき、例えば、ダミー処理が終了した後に実行される連続処理が第3連続処理であれば、ダミー処理が終了するまでの期間に、第3基板群が格納された第3キャリアC3が第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに容易に搬送され得る。
本実施形態では、図10で示されるように、第1選択結果と第2選択結果との組合せが4通り存在している。換言すれば、本実施形態では、状況に応じた4通りの選択パターン[i]~[iv]の選択が可能である。
[i]例えば、比較的単純な処理液Lq0を使用して厳格な基板処理を行う場合には、液交換優先モードとダミー不要モードとの組合せが選択され得る。比較的単純な処理液Lq0には、例えば、フッ化水素酸(HF)水溶液、硫酸・過酸化水素水の混合溶液(SPM)、アンモニア水・過酸化水素水の混合溶液(APM,SC1)および塩酸・過酸化水素水の混合溶液(HPM,SC2)などが含まれる。
[ii]例えば、特定の処理液Lq0を使用して厳格な基板処理を行う場合には、液交換優先モードとダミー必要モードとの組合せが選択され得る。特定の処理液Lq0には、例えば、リン酸水溶液にシリコンの粒子が分散された液(シリコン粒子分散リン酸水溶液)などが含まれる。
[iii]例えば、比較的単純な処理液Lq0を使用して粗い基板処理が許容される場合には、連続処理優先モードとダミー不要モードとの組合せが選択され得る。
[iv]例えば、特定の処理液Lq0を使用して粗い基板処理が許容される場合には、連続処理優先モードとダミー必要モードとの組合せが選択され得る。
<1-5.基板処理システムの動作>
本実施形態では、例えば、搬送装置30によって、第1~4ロードポートLP1~LP4にキャリアCが載置されると、ホストコンピュータ10から基板処理装置20に、載置されたキャリアCに係る処理内容の指示を示す指示情報が送られてくる。指示情報には、例えば、キャリアCに格納されている基板Wの枚数および基板処理の内容を示すレシピおよび薬液管理レシピなどの情報が含まれる。基板処理装置20では、例えば、指示情報に基づいて、搬送部TRによる基板Wの搬送およびN台の処理ユニット21による基板処理が実行される。
図11から図14は、上記4通りの選択パターン[i]~[iv]のそれぞれについて、基板処理システム1において実行される基板処理および液交換処理に係る動作の一例を示すタイミング図である。図11は、基板処理システム1における選択パターン[i]に係る動作の一例を示すタイミング図である。図12は、基板処理システム1における選択パターン[ii]に係る動作の一例を示すタイミング図である。図13は、基板処理システム1における選択パターン[iii]に係る動作の一例を示すタイミング図である。図14は、基板処理システム1における選択パターン[iv]に係る動作の一例を示すタイミング図である。ただし、ここでは、説明の複雑化を避けるために、液貯留部23に1種類の処理液Lq0が貯留されている場合を例にとって説明する。
<1-5-1.選択パターン[i]の動作>
図11で示されるように、時刻t1~t2の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第1基板群が格納された第1キャリアC1がキャリア置き場40から搬送され、第1ロードポートLP1に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から基板処理装置20の本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t2に基板処理装置20において第1キャリアC1に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t3~t7の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第1ロードポートLP1に載置された第1キャリアC1から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第1連続処理が行われる。第1連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第1キャリアC1は、第1ロードポートLP1からキャリア置き場40に搬出される。
また、第1連続処理が行われている期間のうちの時刻t4~t5の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第2基板群が格納された第2キャリアC2がキャリア置き場40から搬送され、第2ロードポートLP2に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から基板処理装置20の本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t5に基板処理装置20において第2キャリアC2に格納された基板Wの枚数が確認される。
ここで、第1連続処理の実行中であって第2キャリアC2に係る第2連続処理が開始される前の時刻t6に、本体制御ユニット22の認識部2252によって処理液Lq0の液交換時期の到来が認識される。このとき、本体制御ユニット22の通信部221によって、ホストコンピュータ10の通信部11に、液交換時期の到来を示す信号が送信される。また、ここでは、第1選択部2253によって、液交換優先モードが選択され、第2選択部2254によって、ダミー不要モードが選択される。これにより、本体制御ユニット22の変更要求部2256によってホストコンピュータ10に処理計画情報PP1の変更が要求される。このとき、基板処理装置20では、第2連続処理の実行がキャンセルされるとともに、ホストコンピュータ10の変更部151において、液交換優先モードおよびダミー不要モードの選択に応じた処理計画情報PP1の変更が行われる。換言すれば、処理計画情報PP1で規定されている基板処理の実行タイミングに係るスケジュールが変更される。そして、時刻t6~t7の期間に、搬送装置30によって、第2ロードポートLP2から第2キャリアC2がキャリア置き場40に向けて搬出される。ここで、例えば、第2キャリアC2が載置されている第2ロードポートLP2を有する基板処理装置20が第1の基板処理装置20aである場合を想定する。この場合、例えば、第2の基板処理装置20bおよび第3の基板処理装置20cなどの第1の基板処理装置20aとは別の基板処理装置20に、第2キャリアC2に格納された基板Wの処理を行う空きがあれば、搬送装置30によって、第2ロードポートLP2から第2キャリアC2が別の基板処理装置20に向けて搬出されてもよい。これにより、例えば、基板処理システム1の全体として、処理ユニット21の稼働率が向上し得る。一方、基板処理装置20では、途中まで行われていた第1連続処理は最後まで実行される。その後、第1連続処理が完了した時刻t7から時刻t8にかけて、本体制御ユニット22の交換指令部2255からの指令に応答して、液管理制御ユニット24の交換制御部2453の制御に基づき、液交換時期が到来した処理液Lq0の液交換処理が液交換部25によって行われる。
次に、時刻t8~t9の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第2基板群が格納された第2キャリアC2がキャリア置き場40から再度搬送され、第2ロードポートLP2に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から基板処理装置20の本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t9に基板処理装置20において第2キャリアC2に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t10~t13の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第2ロードポートLP2に載置された第2キャリアC2から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第2連続処理が行われる。第2連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第2キャリアC2は、第2ロードポートLP2からキャリア置き場40に搬出される。
また、第2連続処理が行われている期間のうちの時刻t11~t12の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第3基板群が格納された第3キャリアC3がキャリア置き場40から搬送され、第3ロードポートLP3に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t12に基板処理装置20において第3キャリアC3に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t13~t16の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第3ロードポートLP3に載置された第3キャリアC3から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第3連続処理が行われる。第3連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第3キャリアC3は、第3ロードポートLP3からキャリア置き場40に搬出される。
また、第3連続処理が行われている期間のうちの時刻t14~t15の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第4基板群が格納された第4キャリアC4がキャリア置き場40から搬送され、第4ロードポートLP4に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t15に基板処理装置20において第4キャリアC4に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t16~t19の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第4ロードポートLP4に載置された第4キャリアC4から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第4連続処理が行われる。第4連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第4キャリアC4は、第4ロードポートLP4からキャリア置き場40に搬出される。
また、その後、上記の第1連続処理から第4連続処理に対応する連続処理が適宜実行される。
<1-5-2.選択パターン[ii]の動作>
図12で示されるように、時刻t1~t2の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第1基板群が格納された第1キャリアC1がキャリア置き場40から搬送され、第1ロードポートLP1に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t2に基板処理装置20において第1キャリアC1に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t3~t7の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第1ロードポートLP1に載置された第1キャリアC1から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第1連続処理が行われる。第1連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第1キャリアC1は、第1ロードポートLP1からキャリア置き場40に搬出される。
また、第1連続処理が実行されている期間のうちの時刻t4~t5の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第2基板群が格納された第2キャリアC2がキャリア置き場40から搬送され、第2ロードポートLP2に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t5に基板処理装置20において第2キャリアC2に格納された基板Wの枚数が確認される。
ここで、第2キャリアC2に係る第2連続処理が開始される前の時刻t6に、本体制御ユニット22の認識部2252によって、処理液Lq0の液交換時期の到来が認識される。このとき、本体制御ユニット22の通信部221によって、ホストコンピュータ10の通信部11に、液交換時期の到来を示す信号が送信される。また、ここでは、第1選択部2253によって、液交換優先モードが選択され、第2選択部2254によって、ダミー必要モードが選択される。これにより、本体制御ユニット22の変更要求部2256によってホストコンピュータ10に処理計画情報PP1の変更が要求される。このとき、基板処理装置20では、第2連続処理の実行がキャンセルされるとともに、ホストコンピュータ10の変更部151において、液交換優先モードおよびダミー必要モードの選択に応じた処理計画情報PP1の変更が行われる。換言すれば、処理計画情報PP1で規定されている基板処理の実行タイミングに係るスケジュールが変更される。そして、時刻t6~t7の期間に、搬送装置30によって、第2ロードポートLP2から第2キャリアC2がキャリア置き場40に向けて搬出される。ここで、例えば、第2キャリアC2が載置されている第2ロードポートLP2を有する基板処理装置20が第1の基板処理装置20aである場合を想定する。この場合、例えば、第2の基板処理装置20bおよび第3の基板処理装置20cなどの第1の基板処理装置20aとは別の基板処理装置20に、第2キャリアC2に格納された基板Wの処理を行う空きがあれば、搬送装置30によって、第2ロードポートLP2から第2キャリアC2が別の基板処理装置20に向けて搬出されてもよい。これにより、例えば、基板処理システム1の全体として、処理ユニット21の稼働率が向上し得る。一方、基板処理装置20では、途中まで行われていた第1連続処理は最後まで実行される。その後、第1連続処理が完了した時刻t7から時刻t8にかけて、本体制御ユニット22の交換指令部2255からの指令に応答して、液管理制御ユニット24の交換制御部2453の制御に基づき、液交換時期が到来した処理液Lq0の液交換処理が液交換部25によって行われる。
次に、時刻t8~t9の期間に、搬送装置30によって、複数のダミー基板を含むダミー基板群が格納されたダミーキャリアC0がキャリア置き場40から搬送され、第3ロードポートLP3に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対してダミー処理に係る指示情報が送信され、時刻t9に基板処理装置20においてダミーキャリアC0に格納されたダミー基板の枚数が確認される。ここで、搬送装置30によるキャリア置き場40から第3ロードポートLP3へのダミーキャリアC0の搬送は、例えば、時刻t7~t8の期間における液交換処理の途中に実行されてもよい。この場合には、液交換処理が時刻t8に終了するまでに、搬送装置30によるキャリア置き場40から第3ロードポートLP3へのダミーキャリアC0の搬送が完了すればよい。そして、時刻t10~t11の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第3ロードポートLP3に載置されたダミーキャリアC0から複数のダミー基板が順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いたダミー処理が行われる。ダミー処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数のダミー基板が格納されたダミーキャリアC0が、第3ロードポートLP3からキャリア置き場40に搬出される。
次に、時刻t11~t12の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第2基板群が格納された第2キャリアC2がキャリア置き場40から搬送され、第2ロードポートLP2に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t12に基板処理装置20において第2キャリアC2に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t13~t16の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第2ロードポートLP2に載置された第2キャリアC2から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第2連続処理が行われる。第2連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第2キャリアC2が、第2ロードポートLP2からキャリア置き場40に搬出される。
また、第2連続処理が実行されている期間のうちの時刻t14~t15の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第4基板群が格納された第4キャリアC4がキャリア置き場40から搬送され、第4ロードポートLP4に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t15に基板処理装置20において第4キャリアC4に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t16から、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第4ロードポートLP4に載置された第4キャリアC4から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第4連続処理が行われる。第4連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第4キャリアC4が、第4ロードポートLP4からキャリア置き場40に搬出される。
また、その後、上記の第1連続処理から第4連続処理に対応する連続処理が適宜実行される。
<1-5-3.選択パターン[iii]の動作>
図13で示されるように、時刻t1~t2の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第1基板群が格納された第1キャリアC1がキャリア置き場40から搬送され、第1ロードポートLP1に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t2に基板処理装置20において第1キャリアC1に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t3~t7の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第1ロードポートLP1に載置された第1キャリアC1から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第1連続処理が行われる。第1連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第1キャリアC1が、第1ロードポートLP1からキャリア置き場40に搬出される。
また、第1連続処理が実行されている期間のうちの時刻t4~t5の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第2基板群が格納された第2キャリアC2がキャリア置き場40から搬送され、第2ロードポートLP2に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t5に基板処理装置20において第2キャリアC2に格納された基板Wの枚数が確認される。
ここで、第2キャリアC2に係る第2連続処理が開始される前の時刻t6に、本体制御ユニット22の認識部2252によって、処理液Lq0の液交換時期の到来が認識される。このとき、本体制御ユニット22の通信部221によって、ホストコンピュータ10の通信部11に、液交換時期の到来を示す信号が送信される。また、ここでは、第1選択部2253によって、連続処理優先モードが選択され、第2選択部2254によって、ダミー不要モードが選択される。これにより、本体制御ユニット22の変更要求部2256によってホストコンピュータ10に処理計画情報PP1の変更が要求される。このとき、基板処理装置20では、第2連続処理の実行がキャンセルされることなく、ホストコンピュータ10の変更部151において、連続処理優先モードおよびダミー不要モードの選択に応じた処理計画情報PP1の変更が行われる。換言すれば、処理計画情報PP1で規定されている基板処理の実行タイミングに係るスケジュールが変更される。そして、時刻t7~t10の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第2ロードポートLP2に載置された第2キャリアC2から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第2連続処理が行われる。第2連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第2キャリアC2が、第2ロードポートLP2からキャリア置き場40に搬出される。ここでは、例えば、液交換時期の到来に拘わらず、第2連続処理を早期に実行させることができる。具体的には、図11における第1連続処理の終了時(時刻t7)から第2連続処理の開始時(時刻t10)までの連続処理が遅延した遅延時間T2がなくなる。そして、例えば、第2ロードポートLP2に早期に他の基板群を格納しているキャリアCを配置することもできる。その結果、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
また、第2連続処理が完了した時刻t10から時刻t11にかけて、本体制御ユニット22の交換指令部2255からの指令に応答して、液管理制御ユニット24の交換制御部2453の制御に基づき、液交換時期が到来した処理液Lq0の液交換処理が液交換部25によって行われる。
一方、第2連続処理の途中から液交換処理の終了までの間における時刻t8~t9の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第3基板群が格納された第3キャリアC3がキャリア置き場40から搬送され、第3ロードポートLP3に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t9に基板処理装置20において第3キャリアC3に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、液交換処理が完了した時刻t11から時刻t14の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第3ロードポートLP3に載置された第3キャリアC3から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第3連続処理が行われる。第3連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第3キャリアC3が、第3ロードポートLP3からキャリア置き場40に搬出される。ここでは、例えば、第2連続処理の開始後から液交換処理の終了までの期間において第3基板群の準備が行われているため、液交換処理後に、第3基板群を対象とした第3連続処理が直ぐに開始され得る。具体的には、図11において液交換処理の終了時(時刻t8)から次の連続処理の開始時(時刻t10)までの待機時間T1がなくなる。その結果、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
また、第3連続処理が実行されている期間のうちの時刻t12~t13の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第4基板群が格納された第4キャリアC4がキャリア置き場40から搬送され、第4ロードポートLP4に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t13に基板処理装置20において第4キャリアC4に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t14~t17の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第4ロードポートLP4に載置された第4キャリアC4から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第4連続処理が行われる。第4連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第4キャリアC4が、第4ロードポートLP4からキャリア置き場40に搬出される。
また、その後、上記の第1連続処理から第4連続処理に対応する連続処理が適宜実行される。
<1-5-4.選択パターン[iv]の動作>
図14で示されるように、時刻t1~t2の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第1基板群が格納された第1キャリアC1がキャリア置き場40から搬送され、第1ロードポートLP1に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t2に基板処理装置20において第1キャリアC1に格納された基板Wの枚数が確認される。そして、時刻t3~t7の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第1ロードポートLP1に載置された第1キャリアC1から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第1連続処理が行われる。第1連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第1キャリアC1が、第1ロードポートLP1からキャリア置き場40に搬出される。
また、第1連続処理が実行されている期間のうちの時刻t4~t5の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第2基板群が格納された第2キャリアC2がキャリア置き場40から搬送され、第2ロードポートLP2に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t5に基板処理装置20において第2キャリアC2に格納された基板Wの枚数が確認される。
ここで、第2キャリアC2に係る第2連続処理が開始される前の時刻t6に、本体制御ユニット22の認識部2252によって、処理液Lq0の液交換時期の到来が認識される。このとき、本体制御ユニット22の通信部221によって、ホストコンピュータ10の通信部11に、液交換時期の到来を示す信号が送信される。また、ここでは、第1選択部2253によって、連続処理優先モードが選択され、第2選択部2254によって、ダミー必要モードが選択される。これにより、本体制御ユニット22の変更要求部2256によってホストコンピュータ10に処理計画情報PP1の変更が要求される。このとき、基板処理装置20では、第2連続処理の実行がキャンセルされることなく、ホストコンピュータ10の変更部151において、連続処理優先モードおよびダミー必要モードの選択に応じた処理計画情報PP1の変更が行われる。換言すれば、処理計画情報PP1で規定されている基板処理の実行タイミングに係るスケジュールが変更される。そして、時刻t7~t11の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第2ロードポートLP2に載置された第2キャリアC2から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第2連続処理が行われる。第2連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第2キャリアC2が、第2ロードポートLP2からキャリア置き場40に搬出される。このような処理により、液交換時期の到来に拘わらず、第2連続処理を早期に実行させることができる。具体的には、図12における第1連続処理の終了時(時刻t7)から第2連続処理の開始時(時刻t13)までの連続処理が遅延した遅延時間T2がなくなる。そして、例えば、第2ロードポートLP2に早期に他の基板群を格納しているキャリアCを配置することもできる。その結果、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
また、第2連続処理が完了した時刻t11から時刻t12にかけて、本体制御ユニット22の交換指令部2255からの指令に応答して、液管理制御ユニット24の交換制御部2453の制御に基づき、液交換部25によって液交換時期が到来した処理液Lq0の液交換処理が行われる。
また、第2連続処理が実行されている期間のうちの時刻t8~t9の期間に、搬送装置30によって、複数のダミー基板を含むダミー基板群が格納されたダミーキャリアC0がキャリア置き場40から搬送され、第3ロードポートLP3に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対してダミー処理に係る指示情報が送信され、時刻t9に基板処理装置20においてダミーキャリアC0に格納されたダミー基板の枚数が確認される。ここで、搬送装置30によるキャリア置き場40から第3ロードポートLP3へのダミーキャリアC0の搬送は、例えば、時刻t11~t12の期間における液交換処理の途中に実行されてもよい。この場合には、液交換処理が時刻t12に終了するまでに、搬送装置30によるキャリア置き場40から第3ロードポートLP3へのダミーキャリアC0の搬送が完了すればよい。
また、第2連続処理が実行されている期間のうちの時刻t10~t11の期間に、搬送装置30によって、複数の基板Wを含む第4基板群が格納された第4キャリアC4がキャリア置き場40から搬送され、第4ロードポートLP4に載置される。このとき、ホストコンピュータ10の通信部11から本体制御ユニット22の通信部221に対して指示情報が送信され、時刻t11に基板処理装置20において第4キャリアC4に格納された基板Wの枚数が確認される。
また、第2連続処理が完了した時刻t11から時刻t12にかけて、本体制御ユニット22の交換指令部2255からの指令に応答して、液管理制御ユニット24の交換制御部2453の制御に基づき、液交換時期が到来した処理液Lq0の液交換処理が液交換部25によって行われる。
次に、時刻t12~t13の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第3ロードポートLP3に載置されたダミーキャリアC0から複数のダミー基板が順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いたダミー処理が行われる。ダミー処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数のダミー基板が格納されたダミーキャリアC0が、第3ロードポートLP3からキャリア置き場40に搬出される。ここでは、例えば、第2連続処理の開始後から液交換処理の終了までの期間においてダミー基板群の準備が行われていたため、液交換処理後に、ダミー基板群を対象としたダミー処理が直ぐに開始され得る。具体的には、図12において液交換処理の終了時(時刻t8)からダミー処理の開始時(時刻t10)までの待機時間T3がなくなる。その結果、基板処理システム1における基板処理装置20の稼働率が向上し得る。
そして、ダミー処理が終了した時刻t13から時刻t16の期間に、基板処理装置20において、本体制御ユニット22の制御下で、第4ロードポートLP4に載置された第4キャリアC4から複数の基板Wが順次搬出されながら処理ユニット21で処理液Lq0を用いた第4連続処理が行われる。第4連続処理が終了すると、搬送装置30によって、処理済みの複数の基板Wが格納された第4キャリアC4が、第4ロードポートLP4からキャリア置き場40に搬出される。ここでは、例えば、第2連続処理の開始後からダミー処理の終了までの期間において次の連続処理で処理対象となる第4基板群の準備が行われる。このため、ダミー処理後に、第4基板群を対象とした第4連続処理が直ぐに開始され得る。具体的には、図12におけるダミー交処理の終了時(時刻t11)から次の連続処理の開始時(時刻t13)までの待機時間T1がなくなる。その結果、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
また、その後、上記の第1連続処理から第4連続処理に対応する連続処理が適宜実行される。
<1-6.基板処理システムの制御方法>
次に、基板処理システム1の制御方法について、基板処理システム1における液交換処理を含む動作の一例を挙げて説明する。図15および図16は、基板処理システム1における液交換処理を含む動作についての動作フローの一例を示す流れ図である。ここでは、例えば、ホストコンピュータ10では演算処理部15aでプログラムPg1が実行され、基板処理装置20では、本体制御ユニット22の演算処理部225aでプログラムPg2が実行されるとともに、液管理制御ユニット24の演算処理部245aでプログラムPg3が実行される。これにより、ホストコンピュータ10と基板処理装置20と協働により、基板処理システム1における液交換処理を含む動作についての動作フローが実現される。ここでは、本動作フローが開始される時点で、ホストコンピュータ10の記憶部14に処理計画情報PP1が記憶されており、液貯留部23に処理液Lq0が貯留されている例について説明する。ただし、ここでは、説明の複雑化を避けるために、液貯留部23に1種類の処理液Lq0が貯留されている一例について説明する。
まず、図15のステップSp1では、取得部2251が、液貯留部23に貯留されている処理液Lq0の状態に係る数値(液状態値)を取得する。
次に、ステップSp2では、認識部2252によって、ステップSp1で取得された液状態値と、処理液Lq0の寿命に係る寿命ルールと、に基づいて、液貯留部23に貯留されている処理液Lq0の交換時期(液交換時期)の到来が認識されたか否か判定される。ここでは、例えば、液状態値が寿命ルールで規定される条件を満たしていれば、液交換時期の到来が認識され得る。ここで、液交換時期の到来が認識されていなければ、ステップSp1に戻る。一方、液交換時期の到来が認識されていれば、ステップSp3に進む。
次に、ステップSp3では、第1選択部2253によって、第1の選択が行われる。ここでは、ステップSp2において液交換時期の到来が認識されたことに応答して、本ステップSp3の処理が行われる。ここで、例えば、第1連続処理の実行中から第2連続処理が開始されるまでの期間に、ステップSp2において液交換時期の到来が認識された場合を想定する。この場合には、第1選択部2253による第1の選択では、第2連続処理の開始の許否が、ユーザの動作または予め設定された第1選択ルールに応じて選択され得る。具体的には、例えば、第1選択部2253によって、第2連続処理の開始を許可する連続処理優先モードおよび第2連続処理の開始を許可せずに液交換処理を実行する液交換優先モードの何れか一方のモードが選択される。
次に、ステップSp4では、本体制御ユニット22によって、ステップSp3において第1選択部2253によって連続処理優先モードが選択されたか否かが判定される。ここで、例えば、連続処理優先モードが選択されていれば、ステップSp5およびステップSp7に進み、連続処理優先モードが選択されていなければ、図16のステップSp21およびステップSp23に進む。
ここで、ステップSp5およびステップSp7に進んだ場合には、ステップSp5およびステップSp6の処理と、ステップSp7からステップSp8の処理と、が並行して行われる。
ステップSp5では、本体制御ユニット22の制御により、第2連続処理が実行される。
ステップSp6では、交換指令部2255および交換制御部2453の制御により、液交換部25によって液貯留部23の処理液Lq0を交換する液交換処理が実行される。ここでは、例えば、ステップSp3における第2連続処理の開始を許可するための連続処理優先モードの選択に応じて、ステップSp5において第2連続処理が実行された後に、液交換部25によって液交換処理が実行される。これにより、例えば、処理液Lq0の種類および処理内容などの状況に応じて、液交換時期の到来に拘わらず、次の第2連続処理が早期に実行され得る。ここでは、例えば、処理液Lq0の品質が緩やかに低下する場合および第2連続処理にシビアな精度が求められていないような場面で、第2連続処理が液交換処理よりも先に実行され得る。また、例えば、液交換処理よりも次の第2連続処理が先に行われれば、第2連続処理の処理対象としての第2基板群を格納している第2キャリアC2が載置される第2ロードポートLP2に早期に他の基板群を格納しているキャリアCを配置することもできる。したがって、例えば、処理液Lq0の種類および処理内容などの状況に応じて、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
ステップSp7では、第2選択部2254によって、第2の選択が行われる。ここでは、例えば、ステップSp2における液交換時期の到来の認識後であって、ステップSp6における液交換処理の終了前に、ダミー処理の実行の要否が、ユーザの動作または予め設定された第2選択ルールに応じて選択されればよい。このため、例えば、液交換処理後に第3連続処理およびダミー処理の何れの処理を実行するのかを選択することができる。具体的には、例えば、ダミー処理を実行するダミー必要モードあるいはダミー処理を実行しないダミー不要モードが選択され得る。これにより、例えば、処理液の種類などに応じて、第3連続処理の早期実行あるいはダミー処理による交換後の処理液Lq0の調整が実現され得る。
ステップSp8では、本体制御ユニット22の変更要求部2256の要求に応じて、ホストコンピュータ10の変更部151によって、処理計画情報PP1が変更される。ここでは、例えば、変更部151によって、ステップSp3における第1選択結果に応じて、処理計画情報PP1が変更される。このため、例えば、第1選択部2253の選択結果に応じて第2連続処理の実行タイミングが変更され、液交換処理の実行タイミングが設定され得る。これにより、例えば、状況に応じて基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。また、ステップSp8では、例えば、変更部151によって、ステップSp3における第1選択結果およびステップSp7における第2選択結果に応じて、処理計画情報PP1が変更される。このため、例えば、第1選択結果に応じて第2連続処理の実行タイミングの変更および液交換処理の実行タイミングの設定が行われ、第2選択結果に応じてダミー処理の実行の有無および実行タイミングの設定ならびに連続処理の実行タイミングの変更が行われ得る。これにより、例えば、状況に応じて基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
ステップSp9では、搬送装置30によって基板群の搬送あるいはダミー基板群および基板群の搬送が行われる。ここでは、ステップSp7における第2選択結果に応じてステップSp8で変更された処理計画情報に基づいて、基板群の搬送あるいはダミー基板群および基板群の搬送が行われる。
ここで、例えば、ステップSp7においてダミー不要モードが選択されていれば、第2連続処理の実行中から液交換処理の実行中までの期間において、第2連続処理の後に実行される第3連続処理で処理の対象となる第3基板群が搬送装置30によって搬送される。このとき、例えば、搬送装置30によって、第3基板群を格納している第3キャリアC3が、基板処理装置の外部のキャリア置き場40から搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送される。第3基板群は、第3連続処理で処理の対象となる複数の基板Wを含む。第3キャリアC3は、第3ロードポートLP3に搬送されればよい。このように、例えば、基板処理システム1において、第2連続処理の開始後から液交換処理の終了までの期間において第3基板群の準備が行われれば、液交換処理後に、第3基板群を対象とした第3連続処理が直ぐに開始され得る。これにより、例えば、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上され得る。
また、ここで、例えば、ステップSp7においてダミー必要モードが選択されていれば、液交換処理が終了するまでの期間に、搬送装置30によって、1枚以上のダミー基板を基板処理装置20の外部から搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送される。ここでは、例えば、液交換処理が終了するまでの期間は、第2連続処理の実行中から液交換処理の実行中までの期間である。1枚以上のダミー基板は、例えば、1つのダミーキャリアC0に格納されたダミー基板群であればよい。ダミーキャリアC0は、例えば、第3ロードポートに搬送される。このように、例えば、基板処理システム1において、液交換処理が終了するまでの期間においてダミー基板群の準備が行われれば、液交換処理後に、ダミー基板群を対象としたダミー処理が直ぐに開始され得る。これにより、例えば、ダミー処理による処理液Lq0の調整が迅速に行われ得る。その結果、その後の連続処理が早期に実行され得る。したがって、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
さらに、ここで、例えば、ステップSp7においてダミー必要モードが選択されていれば、ダミー処理が終了するまでの期間に、搬送装置30によって、ダミー処理の後に処理ユニット21で実行される連続処理で処理の対象となる基板群を基板処理装置20の外部から搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送されてもよい。ここでは、例えば、ダミー処理が終了するまでの期間は、第2連続処理の実行中からダミー処理の実行中までの期間である。このように、例えば、基板処理システム1において、ダミー処理が終了するまで期間において次の基板群の準備が行われれば、ダミー処理後に、次の基板群を対象とした連続処理が直ぐに開始され得る。これにより、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
次にステップSp10では、ステップSp8で変更された処理計画情報に従って、本体制御ユニット22の制御に基づき、連続処理あるいはダミー処理が実行される。
また、ここで、ステップSp4から図16のステップSp21およびステップSp23に進んだ場合には、ステップSp21およびステップSp22の処理と、ステップSp23からステップSp25の処理と、が並行して行われる。
ステップSp21では、ステップSp3における液交換優先モードの選択に応じて、本体制御ユニット22およびホストコンピュータ10によって、第2連像処理がキャンセルされる。
ステップSp22では、交換指令部2255および交換制御部2453の制御により、液交換部25によって液貯留部23の処理液Lq0を交換する液交換処理が実行される。例えば、ステップSp3における液交換処理を開始するための液交換優先モードの選択に応じて、液交換部25によって液交換処理が実行される。
ステップSp23では、第2選択部2254によって、第2の選択が行われる。ここでは、ステップSp2における液交換時期の到来の認識後であって、ステップSp22における液交換処理の終了前に、ダミー処理の実行の要否が、ユーザの動作または予め設定された第2選択ルールに応じて選択される。これにより、例えば、液交換処理後に第3連続処理およびダミー処理の何れの処理を実行するのかを選択することができる。具体的には、ダミー処理を実行するダミー必要モードあるいはダミー処理を実行しないダミー不要モードが選択され得る。このため、例えば、処理液Lq0の種類などに応じて、液交換処理後における第2連続処理の早期実行あるいはダミー処理による交換後の処理液Lq0の調整が実現され得る。
ステップSp24では、本体制御ユニット22の変更要求部2256の要求に応じて、ホストコンピュータ10の変更部151によって、処理計画情報PP1が変更される。ここでは、例えば、変更部151によって、ステップSp3における第1選択結果に応じて、処理計画情報PP1が変更される。このため、例えば、第1選択部2253による第1選択結果に応じて第2連続処理の実行タイミングが変更されるとともに、液交換処理の実行タイミングが設定され得る。また、ステップSp24では、例えば、変更部151によって、ステップSp3における第1選択結果およびステップSp23における第2選択結果に応じて、処理計画情報PP1が変更される。このため、例えば、第1選択結果に応じて第2連続処理の実行タイミングの変更および液交換処理の実行タイミングの設定が行われ、第2選択結果に応じてダミー処理の実行の有無およびダミー処理のタイミングの設定ならびに連続処理の実行タイミングの変更が行われ得る。これにより、例えば、状況に応じて基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
ステップSp25では、搬送装置30によって基板群の搬送あるいはダミー基板群および基板群の搬送が行われる。ここでは、ステップSp23における第2選択結果に応じて変更された処理計画情報に基づいて、基板群の搬送あるいはダミー基板群および基板群の搬送が行われる。
ここで、例えば、ステップSp23においてダミー不要モードが選択されていれば、第2連続処理における処理の対象となる第2基板群が格納されている第2キャリアC2が、基板処理装置の外部のキャリア置き場40から搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送される。ここでは、例えば、液交換処理が終了するまでの期間において、第2基板群が搬送装置30によって搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送されてもよい。これにより、例えば、液交換処理後に、第2基板群を対象とした第2連続処理が直ぐに開始され得る。その結果、例えば、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上され得る。
また、ここで、例えば、ステップSp23においてダミー必要モードが選択されていれば、ダミー処理における処理の対象となるダミー基板群が格納されているダミーキャリアC0が、基板処理装置の外部のキャリア置き場40から搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送される。ここでは、例えば、液交換処理が終了するまでの期間において、ダミー基板群が搬送装置30によって搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送されてもよい。これにより、例えば、液交換処理後に、ダミー処理が直ぐに開始され得る。その結果、例えば、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上され得る。
さらに、ここで、例えば、ステップSp23においてダミー必要モードが選択されていれば、ダミー処理が終了するまでの期間に、搬送装置30によって、ダミー処理の後に処理ユニット21で実行される第2連続処理で処理の対象となる第2基板群が格納された第2キャリアC2が、基板処理装置20の外部から搬出入部としての第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに搬送されてもよい。ここでは、ダミー処理が終了するまでの期間は、液交換処理の実行中からダミー処理の実行中までの期間である。このように、例えば、基板処理システム1において、ダミー処理が終了するまで期間において次の基板群の準備が行われれば、ダミー処理後に、次の基板群を対象とした連続処理が直ぐに開始され得る。これにより、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
ステップSp26では、ステップSp24で変更された処理計画情報に従って、本体制御ユニット22の制御に基づき、連続処理あるいはダミー処理が適宜実行される。
<1-7.まとめ>
以上のように、一実施形態に係る基板処理システム1およびその制御方法では、例えば、第1連続処理の実行中から第2連続処理が開始されるまでの期間に液交換時期が到来した場合に、次の第2連続処理を開始するか否かを選択することができる。これにより、例えば、処理液Lq0の種類および処理内容などの状況に応じて、液交換時期の到来に拘わらず、次の第2連続処理を早期に実行させることができる。また、例えば、液交換処理よりも次の第2連続処理が先に行われれば、第2連続処理の処理対象としての第2基板群を格納している第2キャリアC2が載置される第2ロードポートLP2に早期に他の基板群を格納しているキャリアCを配置することもできる。したがって、例えば、処理液Lq0の種類および処理内容などの状況に応じて、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
また、例えば、液交換処理の対象となっている処理液Lq0の種類などに応じて、処理液Lq0の安定化に要するダミー処理の要否を選択することができる。その結果、液交換処理の終了後に、連続処理の早期実行あるいはダミー処理による処理液Lq0の調整の実行を選択的に行うことができる。したがって、例えば、処理液Lq0の種類および処理内容などの状況に応じて、基板処理システム1における処理ユニット21の稼働率が向上し得る。
<2.変形例>
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上記一実施形態において、第2連続処理に係る第2基板群が格納された第2キャリアC2が第2ロードポートLP2に載置される前であっても、液交換時期の到来が認識されると、第1選択部2253で第2連続処理の開始の許否かが選択されてもよい。換言すれば、例えば、第2連続処理に係る第2基板群が格納された第2キャリアC2が第2ロードポートLP2に載置される前であっても後であっても、液交換時期の到来の認識に応じて、第1選択部2253で第2連続処理の開始の許否が選択されてもよい。
また、上記一実施形態では、第1ロードポートLP1に載置された第1キャリアC1に格納された第1基板群に係る連続処理を第1連続処理とし、第2ロードポートLP2に載置された第2キャリアC2に格納された第2基板群に係る連続処理を第2連続処理とし、第3ロードポートLP3に載置された第3キャリアC3に格納された第3基板群に係る連続処理を第3連続処理とし、第4ロードポートLP4に載置された第4キャリアC4に格納された第4基板群に係る連続処理を第4連続処理としたが、これに限られない。例えば、複数の連続処理において第1連続処理、第2連続処理、第3連続処理および第4連続処理がこの記載順に実行される場合を想定する。この場合、例えば、第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに載置されたキャリアCに格納された第1基板群に係る連続処理が第1連続処理とされ、第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに載置されたキャリアCに格納された第2基板群に係る連続処理が第2連続処理とされ、第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに載置されたキャリアCに格納された第3基板群に係る連続処理が第3連続処理とされ、第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに載置されたキャリアCに格納された第4基板群に係る連続処理が第4連続処理とされてもよい。
また、上記一実施形態において、例えば、ダミー処理の対象となる1枚以上のダミー基板が格納されたダミーキャリアC0は、第1~4ロードポートLP1~LP4の空き状況などに応じて、第1~4ロードポートLP1~LP4の何れかに載置されればよい。
また、上記一実施形態において、例えば、本体制御ユニット22の演算処理部225aで実現されている機能のうちの少なくとも一部の機能が、ホストコンピュータ10の演算処理部15aで実現されてもよい。具体的には、例えば、演算処理部225aで実現される機能的な構成としての取得部2251、認識部2252、第1選択部2253、第2選択部2254、交換指令部2255および変更要求部2256のうちの少なくとも一部が、演算処理部15aにおいて機能的な構成として実現されてもよい。このとき、例えば、ホストコンピュータ10によって、複数台の基板処理装置20における液交換処理の実行タイミングが制御されてもよいし、液交換処理の前後における連続処理およびダミー処理の実行タイミングが制御されてもよい。
また、上記一実施形態において、例えば、基板処理システム1は、1台以上の基板処理装置20を含んでいればよい。ここで、基板処理システム1に含まれる基板処理装置20の台数が1台である場合には、ホストコンピュータ10の演算処理部15aで実現される機能が、基板処理装置20の演算処理部225aで実現されてもよい。このときには、例えば、ホストコンピュータ10が存在していなくてもよい。
また、上記一実施形態では、例えば、基板処理装置20において、演算処理部225a,245aの双方で実現される機能が、1つの演算処理部で実現されてもよいし、3つ以上の演算処理部で実現されてもよい。すなわち、基板処理装置20において、演算処理部225a,245aの双方で実現される機能が、1つ以上の演算処理部で実現されてもよい。
また、上記一実施形態では、例えば、基板処理装置20のうちの入力部222および出力部223などの一部の構成は、基板処理装置20に対して通信可能に接続されている端末装置が有していてもよい。ここで、端末装置には、例えば、基板処理装置20のオペレータが所持しているタブレットあるいはオペレータが使用可能なパーソナルコンピュータなどが適用され得る。
したがって、基板処理システム1では、例えば、演算処理部15a,225a,245aで実現される機能は、1つ以上のプロセッサによって実現されればよい。
また、上記一実施形態において、例えば、1台の基板処理装置20には、1つ以上の処理ユニット21が存在していればよい。
また、上記一実施形態において、例えば、液貯留部23は、1つ以上の貯留槽TKを有していればよい。
また、上記一実施形態において、例えば、液貯留部23、液管理制御ユニット24および液交換部25は、基板処理装置20とは離れて配置されていてもよい。例えば、液貯留部23は、基板処理装置20が設置されている床面の下の地下などに位置していてもよい。
また、上記一実施形態において、例えば、基板処理装置20は、搬出入部として1つ以上のロードポートを有していればよい。
上記一実施形態および各種変形例をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。