JP7016491B2 - 嗅覚受容体を用いた評価方法 - Google Patents
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Description
被験物質と、前記受容体と、を接触させて、前記嗅覚受容体の応答性を評価する工程と、
を備え、
前記におい物質は、p-シメン、o-メトキシフェノール、トリメチルフェノール、イソプロピルフェノール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、メチルビニルケトン、3-エチルピリジン及び2-エチルピラジン、ヘキサン酸メチル、マルトール、ヒノキチオール、1-オクテン-3-オール、フェニルアセトアルデヒド、シクロテン、β-フェニルエチルアルコール、γ-ウンデカラクトン、メルカプト酢酸及びシトロネラールからなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記嗅覚受容体は、
p-シメンに応答する嗅覚受容体として、1A1、2W1及び8H1からなる群から選択される少なくとも一種、
o-メトキシフェノールに応答する嗅覚受容体として、4S2及び5P3、
トリメチルフェノールに応答する嗅覚受容体として、5K1、
イソプロピルフェノールに応答する嗅覚受容体として、2L3、
6-メチル-5-ヘプテン-2-オンに応答する嗅覚受容体として、1D2、2AK2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
メチルビニルケトンに応答する嗅覚受容体として、5K1、
3-エチルピリジンに応答する嗅覚受容体として、2W1、4S2、5K1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
2-エチルピラジンに応答する嗅覚受容体として、2W1、4S2、5K1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
ヘキサン酸メチルに応答する嗅覚受容体として、2AK2、2D3及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
マルトールに応答する嗅覚受容体として、1A1、1D2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
ヒノキチオールに応答する嗅覚受容体として、1A1、2W1及び8H1からなる群から選択される少なくとも1種、
1-オクテン-3-オールに応答する嗅覚受容体として、1A1、2AK2、2C3、2W1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
フェニルアセトアルデヒドに応答する嗅覚受容体として、51L1、
シクロテンに応答する嗅覚受容体として、8D1、
β-フェニルエチルアルコールに応答する嗅覚受容体として、11H4、
γ-ウンデカラクトンに応答する嗅覚受容体として、1D2、2J2、2W1、10A3、10A6及び51A2からなる群から選択される少なくとも1種、及び
メルカプト酢酸及びシトロネラールに応答する嗅覚受容体として、2W1
から選択される、方法。
[2]さらに、前記におい物質は、4-メチル-3-ヘキセン酸、ヘプタン酸、ペンタナール、ヘキサナール、ヘキサノン、ペンタノン、L-メントール、γ-カプロラクトン及びアセトフェノンからなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記におい物質に応答する嗅覚受容体は、
4-メチル-3-ヘキセン酸に応答する嗅覚受容体として、2AK2、2W1、51V1及び51L1からなる群から選択される少なくとも1種、
ヘプタン酸に応答する嗅覚受容体として、51V1、
ペンタナールに応答する嗅覚受容体として、51E1及び51I2からなる群から選択される少なくとも1種、
ヘキサナールに応答する嗅覚受容体として、4S2、5K1、5P3、51E1、51I2及び51V1からなる群から選択される少なくとも1種、
ヘキサノンに応答する嗅覚受容体として、5P3、
ペンタノンに応答する嗅覚受容体として、10A5、
L-メントールに応答する嗅覚受容体として、2W1、
γ-カプロラクトンに応答する嗅覚受容体として、5P3、
アセトフェノンに応答する嗅覚受容体として、4S2及び5K1からなる群から選択される少なくとも1種
から選択される、[1]に記載の方法。
[3]輸送用機械の室内のにおい物質が応答する受容体に対する作用剤又はその候補の探索方法であって、
輸送用機械の室内におけるにおい物質に応答する嗅覚受容体と被験物質とを接触させて、前記嗅覚受容体の応答性を評価する工程と、
前記応答性に基づいて前記被験物質を前記作用剤又はその候補として選択する工程と、
を備え、
前記嗅覚受容体は、
1A1、2W1及び8H1からなる群から選択される少なくとも1種、
4S2及び5P3から選択される少なくとも1種、
5K1、
2L3、
1D2、2AK2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
2W1、4S2、5K1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
2AK2、2D3及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
1A1、1D2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
1A1、2W1及び8H1からなる群から選択される少なくとも1種、
1A1、2AK2、2C3、2W1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
51L1、
8D1、
11H4、
1D2、2J2、10A3及び10A6からなる群から選択される少なくとも1種、及び
2W1
からなる群から選択される少なくとも1種である、方法。
[4]さらに、前記被験物質を、以下の嗅覚受容体;
2AK2、2W1、51V1及び51L1からなる群から選択される少なくとも1種、
51V1、
51E1及び51I2からなる群から選択される少なくとも1種、
4S2、5K1、5P3、51E1、51I2及び51V1からなる群から選択される少なくとも1種、
5P3、
10A5、
4S2及び5K1からなる群から選択される少なくとも1種
からなる群から選択される少なくとも1種である、[3]に記載の方法。
[5]輸送用機械の室内のにおいを評価するためのキットであって、
p-シメンに応答する嗅覚受容体として、1A1、2W1及び8H1からなる群から選択される少なくとも1種、
o-メトキシフェノールに応答する嗅覚受容体として、4S2及び5P3から選択される少なくとも1種、
トリメチルフェノールに応答する嗅覚受容体として、5K1、
イソプロピルフェノールに応答する嗅覚受容体として、2L3、
6-メチル-5-ヘプテン-2-オンに応答する嗅覚受容体として、1D2、2AK2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
メチルビニルケトンに応答する嗅覚受容体として、5K1、
3-エチルピリジンに応答する嗅覚受容体として、2W1、4S2、5K1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
2-エチルピラジンに応答する嗅覚受容体として、2W1、4S2、5K1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
ヘキサン酸メチルに応答する嗅覚受容体として、2AK2、2D3及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
マルトールに応答する嗅覚受容体として、1A1、1D2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
ヒノキチオールに応答する嗅覚受容体として、1A1、2W1及び8H1からなる群から選択される少なくとも1種、
1-オクテン-3-オールに応答する嗅覚受容体として、1A1、2AK2、2C3、2W1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
フェニルアセトアルデヒドに応答する嗅覚受容体として、51L1、
シクロテンに応答する嗅覚受容体として、8D1、
β-フェニルエチルアルコールに応答する嗅覚受容体として、11H4、
γ-ウンデカラクトンに応答する嗅覚受容体として、1D2、2J2、2W1、10A3、51A2及び10A6からなる群から選択される少なくとも1種、及び
メルカプト酢酸及びシトロネラールに応答する嗅覚受容体として、2W1
からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を、備える、キット。
[6]前記少なくとも1種の嗅覚受容体をそれぞれ細胞表面に備える動物細胞を備える、[5]に記載のキット。
[7]前記少なくとも1種の嗅覚受容体を、それぞれ固相体上の所定位置に備える、[5]又は[6]に記載のキット。
本評価方法は、被験物質と、前記受容体と、を接触させて、前記嗅覚受容体の応答性を評価する工程と、を備えることができる。
本評価方法は、輸送用機械の室内において蓄積等して主要な持込み臭となりうる以下のにおい物質を対象とすることができる。すなわち、p-シメン、o-メトキシフェノール、トリメチルフェノール、イソプロピルフェノール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、メチルビニルケトン、3-エチルピリジン及び2-エチルピラジン、ヘキサン酸メチル、マルトール、ヒノキチオール、1-オクテン-3-オール、フェニルアセトアルデヒド、シクロテン、β-フェニルエチルアルコール、γ-ウンデカラクトン、メルカプト酢酸及びシトロネラールが挙げられる。
p-シメン、o-メトキシフェノール、トリメチルフェノール、イソプロピルフェノール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、メチルビニルケトン、3-エチルピリジン及び2-エチルピラジンは、タバコ臭に関連している、とされている。
また、マルトール、ヒノキチオール、1-オクテン-3-オール、フェニルアセトアルデヒド、シクロテン、フェニルエチルアルコール、ウンデカラクトン、シトロネラール、メントール、カプロラクトン及びアセトフェノンは、食品や香料に関連している、とされている。
4-メチル-3-ヘキセン酸、ヘプタン酸、ペンタナール、ヘキサナールは、体臭に関連している、とされている。
特定のにおい物質のにおい質を評価するには、特定のにおい物質に応答する受容体を用いることができる。各におい物質に対する受容体は、本発明者らによって初めて特定されたものである。1つのにおい物質に対する複数の受容体が応答する場合、当該複数の受容体のうち少なくとも1種を用いればよいが、好ましくは、2種以上であり、必要に応じてさらに、受容体を多く用いる。好ましくは、応答するとされている受容体を全て用いるか、又は、特徴的な受容体を用いる。なお、本明細書において嗅覚受容体を特定するとき、「OR」という表記は省略している。
o-メトキシフェノールに応答する受容体:4S2及び5P3から選択される少なくとも1種、
トリメチルフェノールに応答する受容体:5K1、
イソプロピルフェノールに応答する受容体:2L3、
6-メチル-5-ヘプテン-2-オンに応答する受容体:1D2、2AK2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
メチルビニルケトンに応答する受容体:5K1、
3-エチルピリジンに応答する受容体、2W1、4S2、5K1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
2-エチルピラジンに応答する受容体:2W1、4S2、5K1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
ヘキサン酸メチルに応答する受容体:2AK2、2D3及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
マルトールに応答する受容体:1A1、1D2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種、
ヒノキチオールに応答する受容体:1A1、2W1及び8H1からなる群から選択される少なくとも1種、
1-オクテン-3-オールに応答する受容体:1A1、2AK2、2C3、2W1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種、
フェニルアセトアルデヒドに応答する受容体:51L1、
シクロテンに応答する受容体:8D1、
β-フェニルエチルアルコールに応答する受容体:11H4、
γ-ウンデカラクトンに応答する受容体:1D2、2J2、2W1、10A3、51A2及び10A6からなる群から選択される少なくとも1種、及び
メルカプト酢酸及びシトロネラールに応答する受容体:2W1
ヘプタン酸に応答する受容体:51V1、
ペンタナールに応答する受容体:51E1及び51I2からなる群から選択される少なくとも1種、
ヘキサナールに応答する受容体:4S2、5K1、5P3、51E1、51I2及び51V1からなる群から選択される少なくとも1種、
ヘキサノンに応答する受容体:5P3、
ペンタノンに応答する受容体: 10A5、
L-メントールに応答する受容体:2W1、
γ-カプロラクトンに応答する受容体:5P3、
アセトフェノンに応答する受容体:4S2及び5K1からなる群から選択される少なくとも1種
被験物質は、特に限定しない。天然に存在する物質のほか、化学的又は生物学的に合成された物質ほか、単一物質であっても、組成物であってもよい。また、被験物質は、例えば、個別のあるいはコントロールされた輸送用機械の室内ガスであってもよいし、こうしつた室内ガスに特定のにおい物質や各種作用剤候補物質を含めてもよい。
本明細書に開示される探索方法は、輸送用機械の室内におけるにおい物質に応答する受容体と被験物質とを接触させて、前記受容体の応答性を評価する工程と、前記応答性に基づいて前記被験物質を前記作用剤又はその候補として選択する工程と、を備えることができる。本探索方法によれば、輸送用機械の室内のにおい質、ひいては生理作用をコントロールすることができる作用剤を探索することができる。例えば、鎮静作用があるヒノキチオール、心身バランス作用があるとされるシトロネラール、注意力向上作用があるとされるl-メントールと、同様の受容体応答を示す作用剤、これらによる受容体応答性を増強する作用剤は、室内のにおい質を改善ないし向上し、ひいては、こうしたにおい物質による生理作用を発揮させることもできる。
本明細書に開示される、輸送用機械の室内ガスのにおい質の評価方法は、さらに、本評価方法は、輸送用機械の室内のガスを被験物質として、各種のにおい物質に応答する1又は2以上の受容体を用いて、室内ガスのにおい質の評価が可能となる。例えば、被験ガスのヒトの嗅覚によるにおい評価結果と対比することで、これら受容体による評価結果を、ヒトによる嗅覚評価結果に関連付けすることができる。
本明細書の開示によれば、輸送用機械の室内のにおいを評価するためのキットも提供される。本開示のキットは、輸送用機械の室内のにおい物質に応答する受容体に関し、当該受容体(タンパク質)を備えるキット、当該受容体を細胞表面に発現させるための形質転換ベクターのキット、当該受容体を細胞表面に発現している細胞を含むキット、当該受容体を細胞表面に発現している細胞が収容ないし固定化された固相体を備えるキットが挙げられる。具体的には、以下の態様を採ることができる。
ヒト嗅覚受容体は登録されている配列情報を基に、PCR法によりクローニングした。PCR法により増幅した各遺伝子をFlexi Vector(Promega)に常法に従って組み込み、 SgfIとPmeIサイトを利用して、pF5K CMV-neo Flexi Vectorを作製した。
実施例1と同様の手順で各受容体(OR)である1A1、2W1、8H1、5K1、2L3、1D2、2AK2、5K1、4S2、5P3、51L1、2J2、10A3、10A6、51V1、51I2、51A2をRTP1sとともにそれぞれ発現させた細胞を作製し、各におい物質(p-シメン、2,3,6-トリメチルフェノール、o-イソプロピルフェノール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、メチルビニルケトン、3-エチルピリジン、ヘキサン酸メチル、ヒノキチオール、フェニルアセトアルデヒド、γ-ウンデカラクトン、ヘプタン酸、ペンタナール)、1-オクテン-3-オール、シクロテン、γ-カプロラクトン、アセトフェノン、4-メチル-3-ヘキセン酸及びフェニルエチルアルコールの各濃度(10、30、100、300、1000μM)に対する応答性を調べた。なお、mockはOR非発現細胞である。結果を、図10~図15に示す。
Claims (7)
- 輸送用機械の室内のにおい質の評価方法であって、
前記輸送用機械の室内のガスと、前記におい質が由来する1種又は2種以上のにおい物質に応答する1種又は2種以上の嗅覚受容体とを接触させて、前記嗅覚受容体の応答性を取得する応答性取得工程と、
前記応答性に基づいて前記室内のにおい質を評価する評価工程と、
を備え、
前記応答性取得工程及び評価工程として、以下の(A1)、(A2)、(B1)、(B2)、(C1)、(C2)、(C3)及び(C4)の組み合わせ: (A1)前記におい質はヒト又は衣類に関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、前記嗅覚受容体として51V1の応答性を取得する工程であり、前記評価工程は、前記51V1の応答性に基づいて4-メチル-ヘキセン酸及び/又はヘプタン酸及び/又はヘキサナールに由来するにおい質を定性的に評価し、前記51V1は、配列番号10で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4-メチル-ヘキセン酸、ヘプタン酸及びヘキサナールに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせ、
(A2)前記におい質はヒト又は衣類に関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、前記嗅覚受容体として51I2の応答性を取得する工程であり、前記評価工程は、前記51I2の応答性に基づいてペンタナール及び/又はヘキサナールに由来するにおい質を定性的に評価する工程であり、前記51I2は、配列番号19で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、ペンタナール及びヘキサナールに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせ、
(B1)前記におい質はタバコに関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、前記嗅覚受容体として2L3の応答性を取得する工程であり、前記評価工程は、前記2L3の応答性に基づいてo-イソプロピルフェノールに由来するにおい質を定性的に評価する工程であり、前記2L3は、配列番号6で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、o-イソプロピルフェノールに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせ、
(B2)前記におい質はタバコに関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、前記嗅覚受容体として4S2の応答性を取得する工程であり、前記評価工程は、前記4S2の応答性に基づいて3-エチルピリジン及び/又は2-エチルピラジンに由来するにおい質を定性的に評価する工程であり、前記4S2は、配列番号4で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、3-エチルピリジン及び2-エチルピラジンに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせ、
(C1)前記におい質は食物又は香料に関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、前記嗅覚受容体として51L1の応答性を取得する工程であり、前記評価工程は、前記51L1の応答性に基づいてフェニルアセトアルデヒドに由来するにおい質を定性的に評価する工程であり、前記51L1は、配列番号12で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、フェニルアセトアルデヒドに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせ、
(C2)前記におい質は食物又は香料に関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、前記嗅覚受容体として8D1の応答性を取得する工程であり、前記評価工程は、前記8D1の応答性に基づいてシクロテンに由来するにおい質を定性的に評価し、前記8D1は、配列番号13で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、シクロテンに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせ、
(C3)前記におい質は食物又は香料に関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、前記嗅覚受容体として11H4の応答性を取得する工程であり、前記評価工程は、前記11H4の応答性に基づいてフェニルエチルアルコールに由来するにおい質を定性的に評価し、前記11H4は、配列番号14で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、フェニルエチルアルコールに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせ、及び (C4)前記におい質は食物又は香料に関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、前記嗅覚受容体として2J2、10A3及び10A6の応答性を取得する工程であり、
前記評価工程は、前記2J2、10A3及び10A6の応答性に基づいてγ-ウンデカラクトンに由来するにおい質を定性的に評価し、前記2J2は、配列番号15で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、γ-ウンデカラクトンに対する応答性を有するポリペプチドであり、前記10A3は、配列番号16で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、γ-ウンデカラクトンに対する応答性を有するポリペプチドであり、前記10A6は、配列番号17で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、γ-ウンデカラクトンに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせ、
の少なくとも一つを実施する方法。 - 輸送用機械の室内のにおい質の評価方法であって、
前記輸送用機械の室内のガスと、前記におい質が由来する1種又は2種以上のにおい物質に応答する1種又は2種以上の嗅覚受容体とを接触させて、前記嗅覚受容体の応答性を取得する応答性取得工程と、
前記応答性に基づいて前記室内のにおい質を評価する評価工程と、
を備え、
前記応答性取得工程及び評価工程として、以下の(D)~(E)の組み合わせ: (D)前記におい質はタバコに関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、前記嗅覚受容体として2L3の応答性を取得する工程であり、前記評価工程は、前記2L3の応答性に基づいてo-イソプロピルフェノールに由来するにおい質を定量的に評価する工程であり、前記2L3は、配列番号6で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、o-イソプロピルフェノールに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせ、及び (E)前記におい質は食物又は香料に関するにおい質であり、前記応答性取得工程は、
前記嗅覚受容体として、51L1の応答性を取得する工程であり、前記評価工程は、前記51L1の応答性に基づいてフェニルアセトアルデヒドに由来するにおい質を定量的に評価する工程であり、前記51L1は、配列番号12で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、フェニルアセトアルデヒドに対する応答性を有するポリペプチドである工程である組み合わせの少なくとも一つを実施する方法。 - 輸送用機械の室内のにおい物質が応答する受容体に対する抑制剤又はその候補の探索方法であって、
輸送用機械の室内におけるにおい物質と前記におい物質に応答する嗅覚受容体と被験物質とを接触させて、前記嗅覚受容体の応答性を評価する工程と、
前記応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択する工程と、
を備え、
前記におい物質は、p-シメン、o-メトキシフェノール、トリメチルフェノール、イソプロピルフェノール、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン、メチルビニルケトン、3-エチルピリジン及び2-エチルピラジン、ヘキサン酸メチル、マルトール、ヒノキチオール、1-オクテン-3-オール、フェニルアセトアルデヒド、シクロテン、β-フェニルエチルアルコール、γ-ウンデカラクトン、シトロネラールからなる群から選択される少なくとも1種であり、
1A1、2W1及び8H1からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、p-シメンに対する応答性を評価し、前記応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
4S2及び5P3から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、o-メトキシフェノールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
5K1を嗅覚受容体として用いてトリメチルフェノールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
2L3を嗅覚受容体として用いて、イソプロピルフェノールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
1D2、2AK2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、6-メチル-5-ヘプテン-2-オンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
5K1を嗅覚受容体として用いて、メチルビニルケトンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
2W1、4S2、5K1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、3-エチルピリジンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
2W1、4S2及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体の2-エチルピラジンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
2AK2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、
ヘキサン酸メチルに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
1A1、1D2及び2W1からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、マルトールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
1A1、2W1及び8H1からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、ヒノキチオールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
1A1、2AK2、2C3、2W1及び5P3からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、1-オクテン-3-オールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
51L1を嗅覚受容体として用いて、フェニルアセトアルデヒドに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
8D1を嗅覚受容体として用いて、シクロテンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
11H4を嗅覚受容体として用いて、β-フェニルエチルアルコールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
1D2、2J2、10A3及び10A6からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、γ-ウンデカラクトンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
2W1を嗅覚受容体として用いて、シトロネラールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択するものであり、
前記1A1は、配列番号1で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号1で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記2W1は、配列番号2で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号2で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記8H1は、配列番号3で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号3で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記4S2は、配列番号4で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号4で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記5K1は、配列番号5で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号5で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記2L3は、配列番号6で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号6で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記1D2は、配列番号7で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号7で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記2AK2は、配列番号8で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号8で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記5P3は、配列番号9で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号9で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記2C3は、配列番号11で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号11で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記51L1は、配列番号12で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号12で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記8D1は、配列番号13で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号13で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記11H4は、配列番号14で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号14で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記2J2は、配列番号15で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号15で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記10A3は、配列番号16で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号16で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記10A6は、配列番号17で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号17で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記10A5は、配列番号20で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号20で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドである、方法。 - さらに、前記におい物質は、4-メチル-3-ヘキセン酸、ヘプタン酸、ペンタナール、ヘキサナール、ヘキサノン、ペンタノン、L-メントール、γ-カプロラクトン及びアセトフェノンからなる群から選択される少なくとも1種であり、
2AK2、2W1、51V1及び51L1からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、4-メチル-3-ヘキセン酸に対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
51V1を嗅覚受容体として用いて、ヘプタン酸に対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
51E1及び51I2からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、ペンタナールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
4S2、5K1、5P3、51E1、51I2及び51V1からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、ヘキサナールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
5P3を嗅覚受容体として用いて、ヘキサノンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
10A5を嗅覚受容体として用いて、ペンタノンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
2W1を嗅覚受容体として用いて、L-メントールに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
5P3を嗅覚受容体として用いて、γ-カプロラクトンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
4S2及び5K1からなる群から選択される少なくとも1種の嗅覚受容体を用いて、アセトフェノンに対する応答性を評価し、当該応答性に基づいて前記被験物質を前記抑制剤又はその候補として選択し、
前記51V1は、配列番号10で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号10で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記51E1は、配列番号18で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号18で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記51I2は、配列番号19で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、配列番号19で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列からなるポリペプチドが応答性を有する同一のにおい物質に対する応答性を有するポリペプチドである、
請求項3に記載の方法。 - 輸送用機械の室内のにおい質を定性的に評価するためのキットであって、
前記におい質が由来する1種又は2種以上のにおい物質に対する応答性を評価可能な嗅覚受容体を備えており、
前記嗅覚受容体が、以下の(A1)、(A2)、(B1)、(B2)、(C1)、(C2)、(C3)及び(C4)のポリペプチド又は組み合わせ:
(A1)前記におい質はヒト又は衣類に関するにおい質であり、前記におい物質が4-メチル-ヘキセン酸及び/又はヘプタン酸及び/又はヘキサナールであり、前記嗅覚受容体は51V1であり、前記51V1は、配列番号10で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4-メチル-ヘキセン酸、ヘプタン酸及びヘキサナールに対する応答性を有するポリペプチドである、
(A2)前記におい質はヒト又は衣類に関するにおい質であり、前記におい物質がペンタナール及び/又はヘキサナールであり、前記嗅覚受容体は51I2であり、前記51I2は、配列番号19で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、ペンタナール及びヘキサナールに対する応答性を有するポリペプチドである、
(B1)前記におい質はタバコに関するにおい質であり、前記におい物質がo-イソプロピルフェノールであり、前記嗅覚受容体は2L3であり、前記2L3は、配列番号6で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、o-イソプロピルフェノールに対する応答性を有するポリペプチドである、
(B2)前記におい質はタバコに関するにおい質であり、前記におい物質が3-エチルピリジン及び/又は2-エチルピラジンであり、前記嗅覚受容体は4S2であり、前記4S2は配列番号4で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、3-エチルピリジン及び2-エチルピラジンに対する応答性を有するポリペプチドである、
(C1)前記におい質は食物又は香料に関するにおい質であり、前記におい物質はフェニルアセトアルデヒドであり、前記嗅覚受容体は51L1であり、前記51L1は、配列番号12で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、フェニルアセトアルデヒド対する応答性を有するポリペプチドである、
(C2)前記におい質は食物又は香料に関するにおい質であり、前記におい物質はシクロテンであり、前記嗅覚受容体は8D1であり、前記8D1は、配列番号13で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、シクロテンに対する応答性を有するポリペプチドである、
(C3)前記におい質は食物又は香料に関するにおい質であり、前記におい物質はフェニルエチルアルコールであり、前記嗅覚受容体は11H4であり、前記11H4は、配列番号14で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、フェニルエチルアルコールに対する応答性を有するポリペプチドである、及び
(C4)前記におい質は食物又は香料に関するにおい質であり、前記におい物質はγ-ウンデカラクトンであり、前記嗅覚受容体は2J2、10A3及び10A6であり、前記2J2は、配列番号15で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、γ-ウンデカラクトンに対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記10A3は、配列番号16で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、γ-ウンデカラクトンに対する応答性を有するポリペプチドであり、
前記10A6は、配列番号17で表される塩基配列によってコードされるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、γ-ウンデカラクトンに対する応答性を有するポリペプチドである組み合わせ、
の少なくとも一つで規定される、キット。 - 前記少なくとも1種の嗅覚受容体をそれぞれ細胞表面に備える動物細胞を備える、請求項5に記載のキット。
- 前記少なくとも1種の嗅覚受容体を、それぞれ固相体上の所定位置に備える、請求項5に記載のキット。
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