JP7016264B2 - ウエーハの分割方法 - Google Patents

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ウエーハを個々のチップに分割するウエーハの分割方法に関する。
一般に、ウエーハの分割予定ラインに沿って、ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を照射して該ウエーハの内部に改質層を形成し、この改質層を破断起点にして個々のチップに分割する分割方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の分割方法では、改質層が形成されたウエーハにエキスパンドテープ(以下、テープという)を貼着し、このテープを拡張装置で拡張することにより、ウエーハは改質層を破断起点にして分割される。
特開2013-207170号公報
ところで、ウエーハに貼着されるテープは、通常、ロール状に巻いた長尺のテープを繰り出し、長手方向に所定長さ切断して使用している。この種のテープでは、このテープの長手方向である流れ方向(MD:Machine Direction(第1の方向))の方が、この流れ方向に直交する垂直方向(TD:Transverse Direction(第2の方向))よりも伸びやすい性質を有する。ウエーハをテープに貼着する際には、ウエーハの分割予定ラインの向きをそれぞれ、流れ方向(第1の方向)及び垂直方向(第2の方向)に大まかに対応付けて該テープに貼着する場合が多い。このため、テープを同心円状に同じ力で拡張して分割する場合、テープの伸び量が方向によって異なることにより、改質層が部分的に破断されずにチップの分割不良や、分割されたチップ間の距離(カーフ幅)のばらつきが生じるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、テープの伸び量の違いによって、チップの分割不良やチップ間の距離のばらつきを防止できるウエーハの分割方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、表面に複数の分割予定ラインで区画された複数のデバイスが形成されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの分割方法であって、該分割予定ラインに沿ってウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を照射してウエーハ内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、第1の方向が該第1の方向と直交する第2の方向より伸びやすいエキスパンドテープをウエーハに貼着する貼着ステップと、該エキスパンドテープを拡張してチップへと分割しながらチップ間の間隔を広げる分割ステップと、を備え、該改質層形成ステップにおいて、該第1の方向と平行な該分割予定ラインにはウエーハの外周まで改質層を形成し、該第2の方向と平行な該分割予定ラインには任意の未加工領域を残して改質層を形成して、該第1の方向と平行な該分割予定ラインに形成される改質層は、該第2の方向と平行な該分割予定ラインに形成される改質層より多いことを特徴とするものである。
この構成によれば、第1の方向よりも伸びにくい第2の方向に沿って延びる分割予定ラインに形成される改質層を第1の方向に沿って延びる分割予定ラインに形成される改質層より多くしたため、エキスパンドテープの第1の方向と第2の方向とによって改質層の形成度合いに差をつけることにより、同じ力で同心円状にエキスパンドテープを拡張したとしても、第1の方向と第2の方向とで同等量の伸びとすることができる。これにより、チップの分割不良や、分割されたチップ間の距離のばらつきを防止することができる。ここで、改質層が多いとは、分割予定ラインに対応する領域における改質層の割合が大きいことをいう。
の構成によれば、第1の方向及び第2の方向に沿って延びる分割予定ラインに、それぞれ形成度合いに差をつけた改質層を容易に形成することができる。
本発明は、表面に複数の分割予定ラインで区画された複数のデバイスが形成されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの分割方法であって、該分割予定ラインに沿ってウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を照射してウエーハ内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、第1の方向が該第1の方向と直交する第2の方向より伸びやすいエキスパンドテープをウエーハに貼着する貼着ステップと、該エキスパンドテープを拡張してチップへと分割しながらチップ間の間隔を広げる分割ステップと、を備え、該改質層形成ステップにおいて、該第1の方向と平行な該分割予定ラインは、該第2の方向と平行な該分割予定ラインより照射されるレーザー光線のパワーが大きい、ウエーハの厚み方向に形成される該改質層の本数が多い、又はレーザー光線の照射痕の重なり率が高い、の少なくともいずれか一つの条件を含んで、該第1の方向と平行な該分割予定ラインに形成される改質層は、該第2の方向と平行な該分割予定ラインに形成される改質層より多いことを特徴とするものである。この構成によれば、第1の方向及び第2の方向に沿って延びる分割予定ラインに、それぞれ形成度合いに差をつけた改質層を容易に形成することができる。
本発明によれば、エキスパンドテープの第1の方向と第2の方向とによって改質層の形成度合いに差をつけることにより、同じ力で同心円状にエキスパンドテープを拡張したとしても、第1の方向と第2の方向とで同等量の伸びとすることができる。これにより、チップの分割不良や、分割されたチップ間の距離のばらつきを防止することができる。
図1は、本実施形態の分割対象となるウエーハを示す斜視図である。 図2は、ウエーハを分割する際に該ウエーハに貼着されるエキスパンドテープを示す斜視図である。 図3は、ウエーハの分割方法の手順を示すフローチャートである。 図4は、ウエーハの内部に改質層を形成するレーザー加工装置の構成例を示す斜視図である。 図5は、ウエーハの内部に形成された改質層を模式的に示す平面図である。 図6は、ウエーハを研削する前の構成を示す側断面図である。 図7は、ウエーハを研削した後の構成を示す側断面図である。 図8は、エキスパンドテープを介して環状フレームに支持されたウエーハを示す斜視図である。 図9は、ウエーハを分割する前の構成を示す側断面図である。 図10は、ウエーハを分割した後の構成を示す側断面図である。 図11は、ウエーハを分割する前の構成を示す部分拡大平面図である。 図12は、ウエーハを分割した後の構成を示す部分拡大平面図である。 図13は、別の実施形態に係るウエーハの内部に形成された改質層を模式的に示す平面図である。 図14は、別の実施形態に係るウエーハの内部に形成された改質層を模式的に示す平面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
本実施形態に係るウエーハの分割方法について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の分割対象となるウエーハを示す斜視図である。図2は、ウエーハを分割する際に該ウエーハに貼着されるエキスパンドテープを示す斜視図である。図3は、ウエーハの分割方法の手順を示すフローチャートである。本実施形態において、分割対象となるウエーハ100は、シリコンを母材とする円板状の半導体ウエーハやサファイア、SiC(炭化ケイ素)などを母材とする光デバイスウエーハである。ウエーハ100は、図1に示すように、表面101と裏面104とを有し、表面101に形成された複数の分割予定ライン102によって区画された複数の領域にそれぞれデバイス103が形成されている。これらの分割予定ライン102は、互いに直交して格子状に配置されている。
エキスパンドテープ10は、図2に示すように、長尺に形成されて、ローラ11の外周面12にロール状に巻き付けられており、例えば、加熱された樹脂が第1の方向13に沿って移動されながら第1の方向13と該第1の方向13に対して直交する第2の方向14とに延伸されて、ローラ11の外周面12に巻き付けられる。そして、ローラ11から繰り出されたエキスパンドテープ10を所定長さ及び所定形状に切断し、この切断した部分をウエーハ100に貼着して使用する。なお、本実施形態では、第1の方向13は、所謂流れ方向(MD:Machine Direction方向)であり、第2の方向14は、所謂垂直方向(TD:Transverse Direction方向)である。本実施形態では、エキスパンドテープ10は、第1の方向13が第2の方向14よりも拡張しやすい(伸びやすい)性質を有する。エキスパンドテープ10は、加熱されると収縮する熱収縮性を有する。また、エキスパンドテープ10は、合成樹脂で構成された樹脂層と、樹脂層に積層され、かつウエーハ100に貼着可能な粘着層とを備える。
本実施形態のウエーハの分割方法は、ウエーハ100に貼着されたエキスパンドテープ10を放射状に拡張することにより、ウエーハ100を分割予定ライン102に沿ってデバイスチップに分割する方法であり、デバイスチップの製造方法でもある。ウエーハ100の分割方法は、図3に示すように、改質層形成ステップS1と、研削ステップS2と、エキスパンドテープ貼着ステップS3と、分割ステップS4とを備える。次に各ステップについて説明する。
[改質層形成ステップS1]
図4は、ウエーハの内部に改質層を形成するレーザー加工装置の構成例を示す斜視図である。図5は、ウエーハの内部に形成された改質層を模式的に示す平面図である。この図5では説明の便宜上、改質層120を実線で描くとともに、改質層120の数を図1の分割予定ライン102の数よりも減らして簡略化して描いている。改質層形成ステップS1では、ウエーハ100に対して透過性を有する波長のレーザー光線を裏面104から分割予定ライン102に沿って照射し、ウエーハ100の内部に改質層120を形成する。改質層とは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲の母材とは異なる状態になった領域をいい、例えば、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、および、これらの領域が混在した領域等である。
改質層120は、図4に示すように、レーザー加工装置20を用いて形成される。レーザー加工装置20は、ウエーハ100を保持するチャックテーブル21と、このチャックテーブル21上に保持されたウエーハ100にレーザー光線を照射するレーザー照射ユニット22とを備える。ウエーハ100は、表面101にデバイス103を保護する保護テープ110が貼着され、この保護テープ110を介して、裏面104が上を向くようにチャックテーブル21に保持される。この保護テープ110は、樹脂層と粘着層とを有し可撓性を備えている。
チャックテーブル21は、ウエーハ100を吸引保持するように構成されている。また、チャックテーブル21は、水平面(XY平面)と平行に回転可能に構成されるとともに、レーザー照射ユニット22に対して、加工送り方向(X軸方向)と割り出し送り方向(Y軸方向)とにそれぞれ相対的に移動可能な移動機構(不図示)を備えている。
レーザー照射ユニット22は、レーザー光線を発振する発振器22Aと、この発振器22Aにより発振されたレーザー光線を集光する集光器22Bとを備えている。発振器22Aは、加工形態などに応じて、発振するレーザー光線の周波数が適宜調整される。集光器22Bは、発振器22Aにより発振されたレーザー光線の進行方向を変更する全反射ミラーやレーザー光線を集光する集光レンズなどを含んで構成される。また、レーザー照射ユニット22は、集光器22Bの集光レンズによって集光されるレーザー光線の集光点位置を調整するための集光点位置調整手段(不図示)を備えている。
レーザー加工装置20を用いて、ウエーハ100の内部に改質層120を形成する場合、チャックテーブル21をレーザー照射ユニット22の集光器22Bの下方に移動し、割り出し送り方向(Y軸方向)に所定間隔で設けられる分割予定ライン102(例えば、最端に位置する分割予定ライン102:図1)を集光器22Bの直下に位置付ける。そして、集光器22Bの集光レンズによって集光されるレーザー光線22Cの集光点をウエーハ100の内部に位置付けられるように集光点位置調整手段(不図示)を作動して集光器22Bを光軸方向に移動する。
レーザー光線22Cの集光点がウエーハ100の厚み方向の内部に位置付けられたら、レーザー照射ユニット22を作動して集光器22Bからレーザー光線22Cを照射してウエーハ100の内部に改質層120を形成する。すなわち、集光器22Bからウエーハ100に対して透過性を有する波長のレーザー光線22Cを分割予定ライン102(図1)に沿って照射しつつ、チャックテーブル21を図4の加工送り方向(X軸方向)に所定の送り速度で移動させる。1つの分割予定ライン102へのレーザー光線22Cの照射が終わると、チャックテーブル21を、レーザー照射ユニット22に対して、割り出し送り方向(Y方向)に相対的に移動させて、隣りの分割予定ライン102に沿ってレーザー光線22Cを照射する。平行する分割予定ライン102へのレーザー光線22Cの照射が終わると、チャックテーブル21を90°回転させ、レーザー光線22Cを照射した上記分割予定ライン102と直交する分割予定ライン102に対してレーザー光線22Cを照射する。これにより、ウエーハ100の内部には、直交する複数の分割予定ライン102と対応する領域に沿って改質層120が形成される。
なお、改質層120を形成する場合、次に示す加工条件に設定されている。
光源 :YAGパルスレーザ、又は、YVO4パルスレーザ
波長 :1342nm
平均出力 :0.9W~1.4W
加工送り速度:700mm/秒
ところで、エキスパンドテープ10は、上述のように、流れ方向である第1の方向13の方が、垂直方向である第2の方向14よりも伸びやすい性質を有する。一般に、ウエーハ100をエキスパンドテープ10に貼着する際には、ウエーハ100の直交する分割予定ライン102をそれぞれ、第1の方向13及び第2の方向14に大まかに対応付けて貼着している。このため、エキスパンドテープ10(105)を放射状に同じ力で拡張して分割する場合、エキスパンドテープ10の伸び量が方向によって異なり、分割予定ライン102に沿って形成された改質層120が部分的に破断されずにチップの分割不良や、分割されたチップ間の距離(カーフ幅)のばらつきが生じるという問題があった。
このため、本構成では、改質層形成ステップS1において、エキスパンドテープ10の第1の方向13と平行な分割予定ライン102に形成される改質層120は、該第2の方向14と平行な分割予定ライン102に形成される改質層120より多くなっている。ここで、改質層120が多いとは、分割予定ライン102に対応する領域における改質層120の割合が大きいことをいい、言い換えると、分割予定ライン102に対応する領域における単位体積あたりの改質層120の体積(量)が大きいことをいう。同じ力で拡張した場合、改質層120の割合が大きい方が容易に分割されることとなる。
具体的には、図5に示すように、ウエーハ100の縁部(外周)100Aには、レーザー光線22Cが照射されない未加工領域121が設けられている。この図5では、未加工領域121は、作図の便宜上、中央に位置する3本の分割予定ライン102に対応する領域に設けているが、すべての分割予定ライン102に対応する領域に設けられている。本実施形態では、ウエーハ100の縁部(外周)100Aに形成された未加工領域121の大きさ(長さ)を、第1の方向13よりも第2の方向14を大きくすることにより、第1の方向13に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層120の割合R1を、第2の方向14に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層120の割合R2よりも大きくすることができる。
また、第1の方向13に沿って延びるすべての分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層120の割合R1は、第2の方向14に沿って延びるすべての分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層120の割合R2よりも大きい。すなわち、第1の方向13に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層120の割合R1の最小値は、第2の方向14に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層120の割合R2の最大値よりも大きい。このため、例えば、ウエーハ100に対して放射状の引張力を加えた場合、第1の方向13に沿って延びる分割予定ライン102は、第2の方向14に沿って延びる分割予定ライン102よりも小さな力で分割される。これらの割合R1,R2の比は、例えば、エキスパンドテープ10の第1の方向13と、第2の方向14の伸び率(弾性係数)との正比に基づいて定められている。この構成によれば、エキスパンドテープ10を同じ力で拡張した際に、このエキスパンドテープ10が貼着されたウエーハ100は、第1の方向13及び第2の方向14にそれぞれ延びる分割予定ライン102の改質層120をほぼ同時に破断してウエーハ100を分割することができる。
[研削ステップS2]
次に、ウエーハ100を所定の厚みまで研削することにより薄化する。この研削ステップS2は、改質層形成ステップS1の前に行っても良い。図6は、ウエーハを研削する前の構成を示す側断面図であり、図7は、ウエーハを研削した後の構成を示す側断面図である。ウエーハ100の研削は、図6及び図7に示すように、研削装置30を用いて行われる。研削装置30は、ウエーハ100を保持する保持テーブル31と、この保持テーブル31に保持されたウエーハ100を研削する研削ユニット32とを備える。保持テーブル31は、保護テープ110を介して、ウエーハ100を吸引保持するように構成されている。また、保持テーブル31は、回転軸31Aを中心に回転可能に構成されている。
研削ユニット32は、スピンドル32Aと、このスピンドル32Aの下端に装着された円盤状のホイールマウント32Bと、このホイールマウント32Bの下面に装着された研削ホイール32Cとを備える。この研削ホイール32Cは、多数の研削砥石32Dを有し、これら研削砥石32Dが環状に配置されてホイールマウント32Bの下面に固着されている。研削ユニット32は、保持テーブル31に対して上下に移動可能に配置されている。
図6に示すように、ウエーハ100の裏面104が上を向くように、保護テープ110を介して、ウエーハ100を保持テーブル31の上に載置する。保持テーブル31を回転させた状態で、研削ユニット32は、スピンドル32Aを介して研削ホイール32Cを回転させつつ、保持テーブル31に保持されたウエーハ100の裏面104に研削砥石32Dを押圧することによって、ウエーハ100の裏面104を研削加工する。そして、図7に示すように、ウエーハ100が所定厚みまで薄化されると研削ユニット32の運転が停止される。
[エキスパンドテープ貼着ステップS3]
次に、改質層120が形成されるとともに、所定厚みに薄化されたウエーハ100をエキスパンドテープに貼着する。図8は、エキスパンドテープを介して環状フレームに支持されたウエーハを示す斜視図である。ウエーハ100の表面101側に貼着された保護テープ110(図4)を剥がすとともに、ウエーハ100の裏面104および環状フレーム106にエキスパンドテープ105を貼着する。このエキスパンドテープ105は、図2に示すエキスパンドテープ10を所定長さおよび所定形状に切断したものである。ウエーハ100は、エキスパンドテープ105により環状フレーム106の内側に支持される。
エキスパンドテープ105にウエーハ100を貼着する場合、エキスパンドテープ105の第1の方向13に改質層120の割合R1の大きな分割予定ライン102を対応付け、第2の方向14に改質層120の割合R2の小さな分割予定ライン102を対応付けている。これにより、ウエーハ100は、エキスパンドテープ105の伸びやすい第1の方向13に沿って、改質層120の割合R1の大きい分割予定ライン102が延出し、第1の方向よりも伸びにくい第2の方向14に沿って、割合R1よりも小さい改質層120の割合R2の分割予定ライン102が延出する。
[分割ステップS4]
エキスパンドテープ貼着ステップS3の後には、ウエーハ100に貼着したエキスパンドテープ105を拡張してウエーハ100をデバイスチップへと分割しながらデバイスチップ間の間隔を広げる分割ステップS4を実施する。図9は、ウエーハを分割する前の構成を示す側断面図であり、図10は、ウエーハを分割した後の構成を示す側断面図である。図11は、ウエーハを分割する前の構成を示す部分拡大平面図であり、図12は、ウエーハを分割した後の構成を示す部分拡大平面図である。ウエーハ100の分割は、図9及び図10に示すように、拡張分割装置40を用いて行われる。拡張分割装置40は、ウエーハ100および環状フレーム106を支持するための支持構造41と、エキスパンドテープ105を拡張するための円筒状の拡張ドラム42とを備えている。拡張ドラム42の内径は、ウエーハ100の直径より大きく、拡張ドラム42の外径は、環状フレーム106の内径より小さい。
支持構造41は、環状フレーム106を支持するためのフレーム支持テーブル43を備える。このフレーム支持テーブル43の上面は、環状フレーム106を支持する支持面となっている。フレーム支持テーブル43の外周部分には、環状フレーム106を固定するための複数のクランプ44が設けられている。
支持構造41の下方には、拡張ドラム42に対して、支持構造41を昇降する昇降機構45が設けられている。昇降機構45は、下方の基台(不図示)に固定されたシリンダケース46と、シリンダケース46に挿入されたピストンロッド47とを備えている。ピストンロッド47の上端部には、フレーム支持テーブル43が固定されている。この昇降機構45は、拡張ドラム42の上端に概ね等しい高さの基準位置と、拡張ドラム42の上端より下方の拡張位置との間で、フレーム支持テーブル43の上面(支持面)が移動するように、支持構造41を昇降させる。なお、本実施形態では、拡張ドラム42の上面に対して、フレーム支持テーブル43(支持構造41)を昇降する昇降機構45を設けた構成としたが、これに限るものではなく、例えば、拡張ドラム42を昇降する昇降機構を設け、拡張ドラム42がフレーム支持テーブル43の上面に対して昇降する構成としても良い。
分割ステップS4では、図9に示すように、基準位置に移動させたフレーム支持テーブル43の上面に環状フレーム106を載せ、この環状フレーム106をクランプ44で固定する。これにより、拡張ドラム42の上端は、ウエーハ100と環状フレーム106との間のエキスパンドテープ105に接触する。次に、昇降機構45で支持構造41を下降させて、図10に示すように、フレーム支持テーブル43の上面を拡張ドラム42の上端より下方の拡張位置に移動させる。その結果、拡張ドラム42はフレーム支持テーブル43に対して相対的に上昇し、エキスパンドテープ105は拡張ドラム42で押し上げられるように径方向に拡張される。ウエーハ100には、エキスパンドテープ105を拡張する方向の力(本実施形態では、ウエーハ100の径方向の力)が作用している。このため、エキスパンドテープ105の拡張によって発生した力により、ウエーハ100は、改質層120が形成されている分割予定ライン102(図8)に沿って、複数のデバイスチップ130に分割され、デバイスチップ130,130間には、隙間(カーフ)140が形成される。
ここで、本実施形態では、上述のように、ウエーハ100の縁部(外周)100Aに形成された未加工領域121を、第1の方向13よりも第2の方向14を大きく形成することにより、第1の方向13に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層120の割合R1を、第2の方向14に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層120の割合R2よりも大きくしている。これにより、エキスパンドテープ105は、第1の方向13の方が第2の方向14よりも伸びやすいのに対して、ウエーハ100は、第1の方向13に沿った分割予定ライン102の方が、第2の方向14に沿った分割予定ライン102よりも分割しやすい。このため、エキスパンドテープ105の伸びようとする力と、ウエーハ100が未分割のまま維持しようとする力との調整を図ることができ、図11に示すウエーハ100を同じ力で同心円状に拡張した場合、エキスパンドテープ105の伸びを第1の方向13と第2の方向14とで同等量とすることができる。従って、図12に示すように、デバイスチップ130,130間に形成された隙間140は、第1の方向13に沿って延びる隙間140の幅(カーフ幅)W1と、第2の方向14に沿って延びる隙間140の幅(カーフ幅)W2とを同程度とすることができ、デバイスチップ130の分割不良や、上記隙間140の幅のばらつきを防止することができる。
次に、別の実施形態について説明する。上記した実施形態では、ウエーハ100の縁部100Aに未加工領域121を設け、これら未加工領域121の大きさを第1の方向13と第2の方向14に沿った分割予定ライン102で異ならせていたがこれに限るものではない。図13は、別の実施形態に係るウエーハの内部に形成された改質層を模式的に示す平面図である。この実施形態では、図13に示すように、第1の方向13に沿った分割予定ライン102には、ウエーハ100の縁部100Aから反対の縁部100Aまで、改質層220を連続的に形成するのに対して、第2の方向14に沿った分割予定ライン102には、ウエーハ100の縁部100Aから反対の縁部100Aまで、改質層220を間欠的に形成して、途中に未加工領域221を設けている。この構成においても、未加工領域221を第2の方向14に間欠的に設けることにより、第1の方向13に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層220の割合R1を、第2の方向14に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層220の割合R2よりも大きくしている。また、未加工領域221を第2の方向14に分散して設けているため、ウエーハ100が未加工のまま維持しようとする力が1箇所に集中することを抑えることができる。
また、図14は、別の実施形態に係るウエーハの内部に形成された改質層を模式的に示す平面図である。この実施形態では、図14に示すように、第1の方向13に沿った分割予定ライン102には、ウエーハ100の縁部100Aから反対の縁部100Aまで、改質層320を連続的に形成している。一方、第2の方向14に沿った分割予定ライン102には、ウエーハ100の縁部(外周)100Aには、レーザー光線22Cが照射されない未加工領域321を設けている。この構成においても、未加工領域321を第2の方向14に設けることにより、第1の方向13に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層320の割合R1を、第2の方向14に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層320の割合R2よりも大きくしている。
また、上記した実施形態では、レーザー光線22Cが照射されない未加工領域を設けることにより、第1の方向13と平行な分割予定ライン102に形成される改質層120~320を、第2の方向14と平行な分割予定ライン102に形成される改質層120~320よりも多くしているが、改質層を多くするための構成は、上記した未加工領域を設ける構成の他にも実現することができる。例えば、改質層を形成するために分割予定ライン102に照射されるレーザー光線22Cの出力(パワー)を、第2の方向14と平行な分割予定ライン102よりも第1の方向13と平行な分割予定ライン102をより強くすることもできる。改質層の量は、一般に、レーザー光線の出力の大きさに依存する傾向にあるため、より出力の大きなレーザー光線を照射することにより、第1の方向13に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層の割合R1を、第2の方向14に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層の割合R2よりも大きくすることができる。
同様に、分割予定ライン102に照射されるレーザー光線22Cの集光点をウエーハ100の厚み方向に変更し、第1の方向13と平行な分割予定ライン102の厚み方向に形成される改質層の本数を、第2の方向14と平行な分割予定ライン102の厚み方向に形成される改質層の本数よりも多くすることもできる。改質層の本数が増えれば、その分、改質層の割合が増えるため、第1の方向13に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層の割合R1を、第2の方向14に沿って延びる分割予定ライン102に対応する領域に形成された改質層の割合R2よりも大きくすることができる。また、分割予定ライン102に沿って、レーザー光線22Cを重ねて照射すると、その分、形成される改質層の割合が増える。このため、第1の方向13と平行な分割予定ライン102に照射されるレーザー光線22Cの照射痕の重なり率を、第2の方向14と平行な分割予定ライン102に照射されるレーザー光線22Cの照射痕の重なり率よりも高くすることもできる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。上記した実施形態では、保護テープ110は、エキスパンドテープ10と異なるテープを用いているが、エキスパンドテープ10を用いることもできる。この場合、分割ステップS4では、デバイスチップ130は、裏面側が上を向いた状態で個片化されるため、例えば、次のピックアップ工程やダイボンディング工程において、デバイスチップの上下を反転させる必要がある。また、レーザー光線の照射時は、別の保護テープをウエーハ100の表面101に貼着し、レーザー光線の照射後に、表面101にエキスパンドテープ10を貼着して転写してから分割ステップS4を実施する構成としても良い。
10、105 エキスパンドテープ
13 第1の方向
14 第2の方向
20 レーザー加工装置
21 チャックテーブル
22 レーザー照射ユニット
22C レーザー光線
30 研削装置
31 保持テーブル
32 研削ユニット
40 拡張分割装置
100 ウエーハ
100A 縁部(外周)
101 表面
102 分割予定ライン
103 デバイス
104 裏面
105 エキスパンドテープ
106 環状フレーム
110 保護テープ
120、220、320 改質層
121、221、321 未加工領域
130 デバイスチップ
140 隙間

Claims (2)

  1. 表面に複数の分割予定ラインで区画された複数のデバイスが形成されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの分割方法であって、
    該分割予定ラインに沿ってウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を照射してウエーハ内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、
    第1の方向が該第1の方向と直交する第2の方向より伸びやすいエキスパンドテープをウエーハに貼着する貼着ステップと、
    該エキスパンドテープを拡張してチップへと分割しながらチップ間の間隔を広げる分割ステップと、を備え、
    該改質層形成ステップにおいて、
    該第1の方向と平行な該分割予定ラインにはウエーハの外周まで改質層を形成し、
    該第2の方向と平行な該分割予定ラインには任意の未加工領域を残して改質層を形成して、
    該第1の方向と平行な該分割予定ラインに形成される改質層は、該第2の方向と平行な該分割予定ラインに形成される改質層より多いことを特徴とするウエーハの分割方法。
  2. 表面に複数の分割予定ラインで区画された複数のデバイスが形成されたウエーハを該分割予定ラインに沿って分割するウエーハの分割方法であって、
    該分割予定ラインに沿ってウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線を照射してウエーハ内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、
    第1の方向が該第1の方向と直交する第2の方向より伸びやすいエキスパンドテープをウエーハに貼着する貼着ステップと、
    該エキスパンドテープを拡張してチップへと分割しながらチップ間の間隔を広げる分割ステップと、を備え、
    該改質層形成ステップにおいて、
    該第1の方向と平行な該分割予定ラインは、該第2の方向と平行な該分割予定ラインより照射されるレーザー光線のパワーが大きい、ウエーハの厚み方向に形成される該改質層の本数が多い、又はレーザー光線の照射痕の重なり率が高い、の少なくともいずれか一つの条件を含んで、
    該第1の方向と平行な該分割予定ラインに形成される改質層は、該第2の方向と平行な該分割予定ラインに形成される改質層より多いことを特徴とするウエーハの分割方法。
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