JP6305867B2 - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板の表面に積層された機能層に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法に関する。
当業者には周知の如く、半導体デバイス製造工程においては、シリコン等の基板の表面に絶縁膜と機能膜が積層された機能層によって複数のIC、LSI等のデバイスをマトリックス状に形成した半導体ウエーハが形成される。このように形成された半導体ウエーハは上記デバイスが格子状に形成された分割予定ラインによって区画されており、この分割予定ラインに沿って分割することによって個々の半導体デバイスを製造している。
近時においては、IC、LSI等の半導体チップの処理能力を向上するために、シリコン等の基板の表面にSiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)が積層された機能層によって半導体デバイスを形成せしめた形態の半導体ウエーハが実用化されている。
このような半導体ウエーハの分割予定ラインに沿った分割は、通常、ダイサーと呼ばれている切削装置によって行われている。この切削装置は、被加工物である半導体ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された半導体ウエーハを切削するための切削手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に移動せしめる移動手段とを具備している。切削手段は、高速回転せしめられる回転スピンドルと該スピンドルに装着された切削ブレードを含んでいる。切削ブレードは円盤状の基台と該基台の側面外周部に装着された環状の切れ刃からなっており、切れ刃は例えば粒径3μm程度のダイヤモンド砥粒を電鋳によって固定して厚みが30μm程度に形成されている。
しかるに、上述した機能層を形成するLow−k膜は、切削ブレードによって切削することが困難である。即ち、Low−k膜は雲母のように非常に脆いことから、切削ブレードにより分割予定ラインに沿って切削すると、Low−k膜が剥離し、この剥離が回路にまで達してデバイスに致命的な損傷を与えるという問題がある。
また、分割予定ライン上の機能層にデバイスの機能をテストするためのテスト エレメント グループ(TEG)と称するテスト用の金属膜が配設されている半導体ウエーハにおいては、切削ブレードによって切削するとバリが生じてデバイスの品質を低下させるとともに、切削ブレードのドレッシングを頻繁に実施する必要があり生産性が低下するという問題がある。
上記問題を解消するために、半導体ウエーハに形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、分割予定ラインに沿ってレーザー加工溝を形成することにより機能層またはテスト用の金属膜を除去して分断し、金属膜を除去したレーザー加工溝に切削ブレードを位置付けて切削ブレードと半導体ウエーハを相対移動することにより、半導体ウエーハを構成する基板を分割予定ラインに沿って切断するウエーハの分割方法が下記特許文献1に開示されている。
特開2005−118832号公報
而して、上述したように半導体ウエーハに形成された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、分割予定ラインに沿って機能層またはテスト用の金属膜を除去するレーザー加工溝を形成すると、基板にレーザー加工溝に沿って歪が残存し、デバイスの抗折強度が低下するという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、基板の表面に積層された機能層に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、デバイスの抗折強度を低下させることなく個々のデバイスに分割することができるウエーハの加工方法を提供することである。
上記主たる技術的課題を解決するため、本発明によれば、基板の表面に積層された機能層に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し機能層を分割予定ラインに沿って除去するレーザー加工溝を形成する機能層除去工程と、
該機能層除去工程におけるレーザー光線の照射によって生成され該レーザー加工溝に沿って残存する歪を除去する歪除去工程と、
分割予定ラインに沿って形成された該レーザー加工溝に切削ブレードを位置付けて、基板を該レーザー加工溝に沿って切削することにより個々のデバイスに分割する分割工程と、を含み、
該歪除去工程は、該切削ブレードの角度をウエーハの表面に対して90度より僅かな傾斜角で傾斜させるとともに、該切削ブレードの鈍角側を該レーザー加工溝の側壁と底部との境界部に位置付けて該レーザー加工溝に沿って切削することにより該レーザー加工溝に沿って残存する歪を除去する、
ことを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
上記歪除去工程は、切削ブレードの鈍角側をレーザー加工溝の側壁と底部との境界部に位置付けるとともにウエーハを構成する基板の裏面に達する切り込み送り位置に位置付けて基板をレーザー加工溝に沿って切断し上記分割工程を同時に実施する。
また、上記切削ブレードの傾斜角は、5〜10度に設定される。
本発明によるウエーハの加工方法は、分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し機能層を分割予定ラインに沿って除去するレーザー加工溝を形成する機能層除去工程と、該機能層除去工程におけるレーザー光線の照射によって生成されレーザー加工溝に沿って残存する歪を除去する歪除去工程と、分割予定ラインに沿って形成されたレーザー加工溝に切削ブレードを位置付けて、基板をレーザー加工溝に沿って切削することにより個々のデバイスに分割する分割工程とを含み、歪除去工程は、切削ブレードの角度をウエーハの表面に対して90度より僅かな傾斜角で傾斜させるとともに、切削ブレードの鈍角側をレーザー加工溝の側壁と底部との境界部に位置付けてレーザー加工溝に沿って切削することによりレーザー加工溝に沿って残存する歪を除去するので、個々に分割されたデバイスは歪が残留していないため抗折強度が向上する。
本発明によるウエーハの加工方法によって分割されるウエーハとしての半導体ウエーハを示す斜視図および要部拡大断面図。 図1に示す半導体ウエーハを環状のフレームに装着されたダイシングテープの表面に貼着した状態を示す斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法における機能層除去工程における第1のレーザー加工溝形成工程を実施するためのレーザー加工装置の斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法における機能層除去工程における第1のレーザー加工溝形成工程の説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における機能層除去工程における第2のレーザー加工溝形成工程を実施するためのレーザー加工装置の斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法における機能層除去工程における第2のレーザー加工溝形成工程の説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における歪除去工程を実施するための切削装置の斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法における歪除去工程の説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における歪除去工程が実施された半導体ウエーハの要部断面図。 本発明によるウエーハの加工方法における分割工程の説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における歪除去工程および分割工程の説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における歪除去工程および分割工程が実施された半導体ウエーハの要部断面図。
以下、本発明によるウエーハの加工方法について添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1の(a)および(b)には、本発明によるウエーハの加工方法によって個々のデバイスに分割される半導体ウエーハの斜視図および要部拡大断面図が示されている。
図1の(a)および(b)に示す半導体ウエーハ2は、厚みが150μmのシリコン等の基板20の表面20aに絶縁膜と回路を形成する機能膜が積層された機能層21が形成されており、この機能層21に格子状に形成された複数の分割予定ライン211によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス212が形成されている。なお、図示の実施形態においては、機能層21を形成する絶縁膜は、SiO2膜または、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)からなっており、厚みが10μmに設定されている。また、分割予定ライン211にはデバイス212の機能をテストするためのテスト エレメント グループ(TEG)と呼ばれる銅(Cu)やアルミニウム(Al)からなるテスト用の金属膜213が部分的に複数配設されている。なお、テスト用の金属膜213は本明細書においては機能層に含まれる。
上述した半導体ウエーハ2を分割予定ラインに沿って分割するには、半導体ウエーハ2を環状のフレームに装着されたダイシングテープに貼着するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図2に示すように環状のフレームFに装着されたポリオレフィン等の合成樹脂シートからなるダイシングテープTの表面に半導体ウエーハ2を構成する基板20の裏面20bを貼着する。従って、ダイシングテープTの表面に貼着された半導体ウエーハ2は、機能層21の表面21aが上側となる。
上述したウエーハ支持工程を実施したならば、半導体ウエーハ2に形成された分割予定ライン211に沿ってレーザー光線を照射し機能層21を分割予定ライン211に沿って除去することによりレーザー加工溝を形成する機能層除去工程を実施する。この機能層除去工程は、図3に示すレーザー加工装置3を用いて実施する。図3に示すレーザー加工装置3は、被加工物を保持するチャックテーブル31と、該チャックテーブル31上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段32と、チャックテーブル31上に保持された被加工物を撮像する撮像手段33を具備している。チャックテーブル31は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り手段によって図3において矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられるとともに、図示しない割り出し送り手段によって図3において矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
上記レーザー光線照射手段32は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング321を含んでいる。ケーシング321内には図示しないパルスレーザー光線発振器や繰り返し周波数設定手段を備えたパルスレーザー光線発振手段が配設されている。上記ケーシング321の先端部には、パルスレーザー光線発振手段から発振されたパルスレーザー光線を集光するための集光器322が装着されている。なお、レーザー光線照射手段32は、集光器322によって集光されるパルスレーザー光線の集光点位置を調整するための集光点位置調整手段(図示せず)を備えている。
上記レーザー光線照射手段32を構成するケーシング321の先端部に装着された撮像手段33は、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備え、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
上述したレーザー加工装置3を用いて、半導体ウエーハ2を構成する基板20には裏面20bから切削溝112の底に沿ってレーザー光線を照射し、半導体ウエーハ2に形成された分割予定ライン211に沿ってレーザー光線を照射し機能層21を分割予定ライン211に沿って除去することによりレーザー加工溝を形成する機能層除去工程を実施するには、先ず、上述したウエーハ支持工程が実施され半導体ウエーハ2のダイシングテープT側をチャックテーブル31上に載置する。図示しない吸引手段を作動することにより、ダイシングテープTを介して半導体ウエーハ2をチャックテーブル31上に吸引保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル31に保持された半導体ウエーハ2は、機能層21の表面21aが上側となる。なお、図3においてはダイシングテープTが装着された環状のフレームFを省いて示しているが、環状のフレームFはチャックテーブル31に配設された適宜のフレーム保持手段に保持される。このようにして、半導体ウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル31は、図示しない加工送り手段によって撮像手段33の直下に位置付けられる。
チャックテーブル31が撮像手段33の直下に位置付けられると、撮像手段33および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ2のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段33および図示しない制御手段は、半導体ウエーハ2の所定方向に形成されている分割予定ライン211と、該分割予定ライン211に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段32の集光器322との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する(アライメント工程)。また、半導体ウエーハ2に上記所定方向と直交する方向に形成された分割予定ライン211に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
上述したアライメント工程を実施したならば、図4で示すようにチャックテーブル31をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段32の集光器322が位置するレーザー光線照射領域に移動し、図4の(a)で示すように半導体ウエーハ2に形成された所定の分割予定ライン211の一端(図4の(a)において左端)が集光器322の直下に位置するように位置付ける。このとき、分割予定ライン211の幅方向中央から一方の側に20μmの位置が集光器322の直下に位置するように位置付ける。次に、レーザー光線照射手段32の集光器322からパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル31を図4の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる(第1のレーザー加工溝形成工程)。そして、図4の(b)で示すように分割予定ライン211の他端(図4の(b)において右端)が集光器322の直下位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル31の移動を停止する。この第1のレーザー加工溝形成工程においては、パルスレーザー光線の集光点Pを分割予定ライン211の表面付近に合わせる。
次に、チャックテーブル31を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)に40μm移動する。この結果、分割予定ライン211の幅方向中央から他方の側に20μmの位置が集光器322の直下に位置付けられることになる。そして、レーザー光線照射手段32の集光器322からパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル31を図4の(b)において矢印X2で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめ、図4の(a)に示す位置に達したらパルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル31の移動を停止する(第1のレーザー加工溝形成工程)。
上述した第1のレーザー加工溝形成工程を実施することにより、半導体ウエーハ2には図4の(c)に示すように機能層21の厚さより深い、即ち基板20に至る2条のレーザー加工溝22、22が形成される。この結果、機能層21は、2条のレーザー加工溝22、22によって分断される。そして、上述した第1のレーザー加工溝形成工程を半導体ウエーハ2に形成された全ての分割予定ライン211に沿って実施する。
なお、上記第1のレーザー加工溝形成工程は、例えば以下の加工条件で行われる。
レーザー光線の波長 :355nm(YAGレーザー)
平均出力 :2W
繰り返し周波数 :200kHz
集光スポット径 :φ10μm
加工送り速度 :400mm/秒
上述した第1のレーザー加工溝形成工程を実施したならば、2条のレーザー加工溝22、22で挟まれた中央部の機能層21およびテスト用の金属膜213を除去する第2のレーザー加工溝形成工程を実施する。この第2のレーザー加工溝形成工程は、図5に示すレーザー加工装置30を用いて実施する。なお、図5に示すレーザー加工装置30は、上記図3に示すレーザー加工装置3と同様の構成であり、従って同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
上述したレーザー加工装置30を用いて、2条のレーザー加工溝22、22で挟まれた中央部の機能層21およびテスト用の金属膜213を除去する第2のレーザー加工溝形成工程を実施するには、先ず、上述した第1のレーザー加工溝形成工程が実施され半導体ウエーハ2のダイシングテープT側をチャックテーブル31上に載置する。図示しない吸引手段を作動することにより、ダイシングテープTを介して半導体ウエーハ2をチャックテーブル31上に吸引保持する(ウエーハ保持工程)。なお、図5においてはダイシングテープTが装着された環状のフレームFを省いて示しているが、環状のフレームFはチャックテーブル31に配設された適宜のフレーム保持手段に保持される。このようにして、半導体ウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル31は、図示しない加工送り手段によって撮像手段33の直下に位置付けられる。
チャックテーブル31が撮像手段33の直下に位置付けられると、撮像手段33および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ2のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段33および図示しない制御手段は、半導体ウエーハ2の所定方向に形成されている分割予定ライン211に沿って形成された上記2条のレーザー加工溝22、22で挟まれた中央部と、レーザー光線照射手段32の集光器322との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する(アライメント工程)。また、半導体ウエーハ2に上記所定方向と直交する方向に形成された分割予定ライン211に沿って形成された2条のレーザー加工溝22、22で挟まれた中央部に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
上述したアライメント工程を実施したならば、図6で示すようにチャックテーブル31をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段32の集光器322が位置するレーザー光線照射領域に移動し、図6の(a)で示すように半導体ウエーハ2に形成された所定の分割予定ライン211に沿って形成された2条のレーザー加工溝22、22で挟まれた中央部の一端(図6の(a)において左端)が集光器322の直下に位置するように位置付ける。このとき、2条のレーザー加工溝22、22間の中央即ち分割予定ライン211の幅方向中央から一方の側に7.5μmの位置が集光器322の直下に位置するように位置付ける。次に、レーザー光線照射手段32の集光器322からパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル31を図6の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる(第2のレーザー加工溝形成工程)。そして、図6の(b)で示すように分割予定ライン211に沿って形成された2条のレーザー加工溝22、22で挟まれた中央部の他端(図6の(b)において右端)が集光器322の直下に位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル31の移動を停止する。この第2のレーザー加工溝形成工程においては、パルスレーザー光線の集光点Pを分割予定ライン211に沿って形成された2条のレーザー加工溝22、22で挟まれた中央部の表面付近に合わせる。
次に、チャックテーブル31を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)に15μm移動する。この結果、2条のレーザー加工溝22、22間の中央即ち分割予定ライン211の幅方向中央から他方の側に7.5μmの位置が集光器322の直下に位置付けられることになる。そして、レーザー光線照射手段32の集光器322からパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル31を図6の(b)において矢印X2で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめ、図6の(a)に示す位置に達したらパルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル31の移動を停止する(第2のレーザー加工溝形成工程)。
上述した第2のレーザー加工溝形成工程を実施することにより、半導体ウエーハ2には図6の(c)に示すように2条のレーザー加工溝22、22で挟まれた中央部が除去され機能層21の厚さより深い、即ち基板20に至るレーザー加工溝23が形成される。そして、上述した第1のレーザー加工溝形成工程を半導体ウエーハ2に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成された2条のレーザー加工溝22、22で挟まれた中央部に対して実施する。
なお、上記第2のレーザー加工溝形成工程は、例えば以下の加工条件で行われる。
レーザー光線の波長 :355nm(YAGレーザー)
平均出力 :4.4W
繰り返し周波数 :40kHz
集光スポット径 :φ15μm
加工送り速度 :300mm/秒
上述した第1のレーザー加工溝形成工程および第2のレーザー加工溝形成工程からなる機能層除去工程を実施すると、レーザー光線の照射によって生成された歪が基板20におけるレーザー加工溝23に沿って残存する。このように基板20にレーザー加工溝23に沿って歪が残存すると、デバイスの抗折強度が低下するという問題がある。従って、機能層除去工程におけるレーザー光線の照射によって生成されレーザー加工溝23に沿って残存する歪を除去する歪除去工程を実施する。この歪除去工程は、図示の実施形態においては図7に示す切削装置4を用いて実施する。図7に示す切削装置4は、被加工物を保持するチャックテーブル41と、該チャックテーブル41に保持された被加工物を切削する切削手段42と、該チャックテーブル41に保持された被加工物を撮像する撮像手段43を具備している。チャックテーブル41は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り手段によって図7において矢印Xで示す加工送り方向(X軸方向)に移動せしめられるとともに、図示しない割り出し送り手段によって矢印Yで示す割り出し送り方向(Y軸方向)に移動せしめられるようになっている。
上記切削手段42は、実質上水平に配置されたスピンドルハウジング421と、該スピンドルハウジング421に回転自在に支持された回転スピンドル422と、該回転スピンドル422の先端部に装着された切削ブレード423を含んでおり、回転スピンドル422がスピンドルハウジング421内に配設された図示しないサーボモータによって矢印423aで示す方向に回転せしめられるようになっている。切削ブレード423は、アルミニウム等の金属材によって形成された円盤状の基台424と、該基台424の側面外周部に装着された環状の切れ刃425とからなっている。環状の切れ刃425は、基台424の側面外周部に粒径が3〜4μmのダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固めた電鋳ブレードからなっており、図示の実施形態においては厚みが30μmで外径が50mmに形成されている。このように構成された切削手段42は、回転スピンドル422の軸心がチャックテーブル41の保持面に対して傾斜可能に構成されている。従って、チャックテーブル41に保持された被加工物の表面に対して切削ブレードを垂直な90度の状態から傾斜させることができる。
上記撮像手段43は、スピンドルハウジング421の先端部に装着されており、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備え、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
上述した切削装置4を用いて歪除去工程を実施するには、図7に示すようにチャックテーブル41上に上記第1のレーザー加工溝形成工程および第2のレーザー加工溝形成工程からなる機能層除去工程が実施された半導体ウエーハ2が貼着されたダイシングテープT側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、ダイシングテープTを介して半導体ウエーハ2をチャックテーブル41上に吸引保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル41に保持された半導体ウエーハ2は、分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23が上側となる。なお、図7においてはダイシングテープTが装着された環状のフレームFを省いて示しているが、環状のフレームFはチャックテーブル41に配設された適宜のフレーム保持手段に保持される。このようにして、半導体ウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41は、図示しない加工送り手段によって撮像手段43の直下に位置付けられる。
チャックテーブル41が撮像手段43の直下に位置付けられると、撮像手段43および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ2の切削すべき領域を検出するアライメント工程を実施する。このアライメント工程においては、上記第1のレーザー加工溝形成工程および第2のレーザー加工溝形成工程からなる機能層除去工程によって半導体ウエーハ2の分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23を撮像手段43によって撮像して実行する。即ち、撮像手段43および図示しない制御手段は、半導体ウエーハ2の所定方向に形成されている分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23が加工送り方向(X軸方向)と平行か否かのアライメントを遂行する(アライメント工程)。もし、半導体ウエーハ2の所定方向に形成されている分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23が加工送り方向(X軸方向)と平行でない場合には、チャックテーブル41を回動してレーザー加工溝23が加工送り方向(X軸方向)と平行になるように調整する。また、半導体ウエーハ2に上記所定方向と直交する方向に形成されたレーザー加工溝23に対しても、同様に切削ブレード423によって切削する切削領域のアライメントが遂行される。
以上のようにしてチャックテーブル41上に保持されている半導体ウエーハ2の分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23を検出し、切削領域のアライメントが行われたならば、半導体ウエーハ2を保持したチャックテーブル41を切削領域の切削開始位置に移動する。このとき、図8の(a)で示すように半導体ウエーハ2は切削すべきレーザー加工溝23の一端(図8の(a)において左端)が切削ブレード423の直下より所定量右側に位置するように位置付けられる。
このようにして切削装置4のチャックテーブル41上に保持された半導体ウエーハ2が切削加工領域の切削開始位置に位置付けられたならば、切削ブレード423を図8の(a)において2点鎖線で示す待機位置から矢印Z1で示すように下方に切り込み送りし、図8の(a)において実線で示すように所定の切り込み送り位置に位置付けるとともに、図8の(c)に示すように切削手段42を構成する回転スピンドル422の軸心をチャックテーブル41の保持面に対して傾斜し、切削ブレード423の角度(θ)をチャックテーブル41上に保持された半導体ウエーハ2の表面(上面)に対して90度(垂直)より僅かな傾斜角(5〜10度)で傾斜させるとともに、切削ブレード423の鈍角側を分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の一方の側壁と底部との境界部23aに位置付ける。
次に、切削ブレード423を図8の(a)において矢印423aで示す方向に所定の回転速度で回転せしめ、チャックテーブル41を図8の(a)において矢印X1で示す方向に所定の切削送り速度で移動せしめる。そして、チャックテーブル41が図8の(b)で示すようにレーザー加工溝13の他端(図8の(b)において右端)が切削ブレード423の直下より所定量左側に位置するまで達したら、チャックテーブル41の移動を停止する。このようにチャックテーブル41を切削送りすることにより、図8の(d)で示すように半導体ウエーハ2の基板20は分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の一方の側壁と底部との境界部23aが切削され、切削溝231aによって該境界部23aに残存している歪が除去される(歪除去工程)。
次に、切削ブレード423を図8の(b)において矢印Z2で示すように上昇させて2点鎖線で示す待機位置に位置付け、チャックテーブル41を図8の(b)において矢印X2で示す方向に移動して、図8の(a)に示す位置に戻す。そして、チャックテーブル41を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)にレーザー加工溝23の間隔に相当する量だけ割り出し送りし、次に切削すべき分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23と対応する位置に位置付ける。このようにして、次に切削すべきレーザー加工溝23を切削ブレード423と対応する位置に位置付けたならば、上述した歪除去工程を実施する。そして、上述した歪除去工程を半導体ウエーハ2に所定方向に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23に実施する。
なお、上記歪除去工程は、例えば以下の加工条件で行われる。
切削ブレード :外径50mm、厚み30μm
傾斜角(θ) :9度
切削ブレードの回転速度:20000rpm
切削送り速度 :15mm/秒
以上のようにして、半導体ウエーハ2に所定方向に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23に沿って上記歪除去工程を実施したならば、半導体ウエーハ2を保持したチャックテーブル41を180度回動する。そして、半導体ウエーハ2に所定方向に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の他方の側壁(上記図8の(d)で示す一方の側壁と反対側の側壁)と底部との境界部23bに対して上記歪除去工程を実施する。この結果、図9に示すように半導体ウエーハ2の基板20は分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の他方の側壁と底部との境界部23bが切削され、切削溝231bによって該境界部23bに残存している歪が除去される(歪除去工程)。
次に、半導体ウエーハ2を保持したチャックテーブル41を90度回動して、半導体ウエーハ2に上記所定方向と直交する方向に形成された分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23を加工送り方向(X軸方向)に位置付ける。半導体ウエーハ2に上記所定方向と直交する方向に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23に沿って上記歪除去工程を実施する。この結果、半導体ウエーハ2の全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の側壁と底部との境界部が切削され、該境界部に残存している歪が除去される。
以上のようにして、半導体ウエーハ2に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23に沿って上記歪除去工程を実施したならば、分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23に切削ブレードを位置付けて、基板20をレーザー加工溝23に沿って切削することにより個々のデバイスに分割する分割工程を実施する。この分割工程は、上記歪除去工程を実施した切削装置4を用いて実施する。なお、分割工程を実施する際には、切削装置4の切削手段42を構成する回転スピンドル422の軸心をチャックテーブル41の保持面に対して平行となるように位置付け、切削ブレード423がチャックテーブル41上に保持された半導体ウエーハ2の表面(上面)に対して90度(垂直)となるように位置付ける。
切削装置4を用いて分割工程を実施するには、上記歪除去工程を実施した状態から、半導体ウエーハ2を保持したチャックテーブル41を切削領域の切削開始位置に移動する。このとき、図10の(a)で示すように半導体ウエーハ2は切削すべきレーザー加工溝23の一端(図10の(a)において左端)が切削ブレード423の直下より所定量右側に位置するように位置付けられる。
このようにして切削装置4のチャックテーブル41上に保持された半導体ウエーハ2が切削加工領域の切削開始位置に位置付けられたならば、切削ブレード423を図10の(a)において2点鎖線で示す待機位置から矢印Z1で示すように下方に切り込み送りし、図10の(a)において実線で示すように所定の切り込み送り位置に位置付ける。この切り込み送り位置は、図10の(a)および図10の(c)に示すように切削ブレード423の下端が半導体ウエーハ2の裏面に貼着されたダイシングテープTに達する位置に設定されている。
次に、切削ブレード423を図10の(a)において矢印423aで示す方向に所定の回転速度で回転せしめ、チャックテーブル41を図10の(a)において矢印X1で示す方向に所定の切削送り速度で移動せしめる。そして、チャックテーブル41が図10の(b)で示すようにレーザー加工溝23の他端(図10の(b)において右端)が切削ブレード423の直下より所定量左側に位置するまで達したら、チャックテーブル41の移動を停止する。このようにチャックテーブル41を切削送りすることにより、図10の(d)で示すように半導体ウエーハ2の基板20は分割予定ライン211に形成されたレーザー加工溝23内に裏面に達する切削溝24が形成され切断される(分割工程)。
次に、切削ブレード423を図10の(b)において矢印Z2で示すように上昇させて2点鎖線で示す待機位置に位置付け、チャックテーブル41を図10の(b)において矢印X2で示す方向に移動して、図10の(a)に示す位置に戻す。そして、チャックテーブル41を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)にレーザー加工溝23の間隔に相当する量だけ割り出し送りし、次に切削すべきレーザー加工溝23を切削ブレード423と対応する位置に位置付ける。このようにして、次に切削すべきレーザー加工溝23を切削ブレード423と対応する位置に位置付けたならば、上述した分割工程を実施する。
なお、上記分割工程は、例えば以下の加工条件で行われる。
切削ブレード :外径50mm、厚み30μm
切削ブレードの回転速度:20000rpm
切削送り速度 :15mm/秒
上述した分割工程を半導体ウエーハ2に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23に実施する。この結果、半導体ウエーハ2の基板20はレーザー加工溝23が形成された分割予定ライン211に沿って切断され、個々のデバイス212に分割される。このよう上述した歪除去工程が実施された後に分割工程を実施することにより個々に分割されたデバイス212は、歪が残留していないので抗折強度が向上する。本発明者らの実験によると、上述した歪除去工程を実施せずに分割したデバイスの抗折強度は330Mpaであったが、上述した歪除去工程を実施した後に分割したデバイスの抗折強度は600Mpaとなった。
次に、本発明による歪除去工程および分割工程の他の実施形態について図11および図12を参照して説明する。この図11および図12に示す実施形態は、上述した歪除去工程と分割工程を同時に実施する方法であり、上記図7に示す切削装置4を用いて実施することができる。
上述した図7に示す切削装置4を用いて歪除去工程および分割工程を実施するには、図7に示すようにチャックテーブル41上に上記第1のレーザー加工溝形成工程および第2のレーザー加工溝形成工程からなる機能層除去工程が実施された半導体ウエーハ2が貼着されたダイシングテープT側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、ダイシングテープTを介して半導体ウエーハ2をチャックテーブル41上に吸引保持する(ウエーハ保持工程)。そして、上述したように半導体ウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41を撮像手段43の直下に位置付けて、上述したアライメント工程を実施する。
次に、半導体ウエーハ2を保持したチャックテーブル41を切削領域の切削開始位置に移動し、図11の(a)で示すように半導体ウエーハ2は切削すべきレーザー加工溝23の一端(図11の(a)において左端)が切削ブレード423の直下より所定量右側に位置するように位置付ける。
このようにして切削装置4のチャックテーブル41上に保持された半導体ウエーハ2が切削加工領域の切削開始位置に位置付けられたならば、切削ブレード423を図11の(a)において2点鎖線で示す待機位置から矢印Z1で示すように下方に切り込み送りし、図11の(a)において実線で示すように所定の切り込み送り位置に位置付けるとともに、図11の(c)に示すように切削手段42を構成する回転スピンドル422の軸心をチャックテーブル41の保持面に対して傾斜し、切削ブレード423の角度(θ)をチャックテーブル41上に保持された半導体ウエーハ2の表面(上面)に対して90度(垂直)より僅かな傾斜角(5〜10度)で傾斜させるとともに、切削ブレード423の鈍角側を分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の一方の側壁と底部との境界部23aに位置付ける。なお、切削ブレード423の切り込み送り位置は、図11の(a)および図11の(c)に示すように切削ブレード423の下端が半導体ウエーハ2の裏面に貼着されたダイシングテープTに達する位置に設定されている。
次に、切削ブレード423を図11の(a)において矢印423aで示す方向に所定の回転速度で回転せしめ、チャックテーブル41を図11の(a)において矢印X1で示す方向に所定の切削送り速度で移動せしめる。そして、チャックテーブル41が図11の(b)で示すようにレーザー加工溝23の他端(図11の(b)において右端)が切削ブレード423の直下より所定量左側に位置するまで達したら、チャックテーブル41の移動を停止する。このようにチャックテーブル41を切削送りすることにより、図11の(d)で示すように半導体ウエーハ2の基板20は分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の一方の側壁と底部との境界部23aが切削され、切削溝24aによって該境界部23aに残存している歪が除去されるとともに切断される(歪除去工程および分割工程)。
次に、切削ブレード423を図11の(b)において矢印Z2で示すように上昇させて2点鎖線で示す待機位置に位置付け、チャックテーブル41を図11の(b)において矢印X2で示す方向に移動して、図11の(a)に示す位置に戻す。そして、チャックテーブル41を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)にレーザー加工溝23の間隔に相当する量だけ割り出し送りし、次に切削すべき分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23と対応する位置に位置付ける。このようにして、次に切削すべきレーザー加工溝23を切削ブレード423と対応する位置に位置付けたならば、上述した歪除去工程および分割工程を実施する。そして、上述した歪除去工程および分割工程を半導体ウエーハ2に所定方向に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23に実施する。
以上のようにして、半導体ウエーハ2に所定方向に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23に沿って上記歪除去工程および分割工程を実施したならば、半導体ウエーハ2を保持したチャックテーブル41を180度回動する。そして、半導体ウエーハ2に所定方向に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の他方の側壁(上記図11の(d)で示す一方の側壁と反対側の側壁)と底部との境界部23bに対して上記歪除去工程および分割工程を実施する。この結果、図12に示すように半導体ウエーハ2の基板20は分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の他方の側壁と底部との境界部23bが切削され、切削溝24bによって該境界部23bに残存している歪が除去されるとともに切断される(歪除去工程および分割工程)。
次に、半導体ウエーハ2を保持したチャックテーブル41を90度回動して、半導体ウエーハ2に上記所定方向と直交する方向に形成された分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23を加工送り方向(X軸方向)に位置付ける。半導体ウエーハ2に上記所定方向と直交する方向に形成された全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23に沿って上記歪除去工程および分割工程を実施する。この結果、半導体ウエーハ2の基板20は全ての分割予定ライン211に沿って形成されたレーザー加工溝23の側壁と底部との境界部が切削され、該境界部に残存している歪が除去されるとともに切断される(歪除去工程および分割工程)。なお、歪除去工程および分割工程の加工条件は、上記歪除去工程の加工条件と同様でよい。
2:半導体ウエーハ
20:基板
21:機能層
211:分割予定ライン
212:デバイス
3:レーザー加工装置
31:レーザー加工装置のチャックテーブル
32:レーザー光線照射手段
322:集光器
4:切削装置
41:切削装置のチャックテーブル
42:切削手段
422:回転スピンドル
423:切削ブレード
F:環状のフレーム
T:ダイシングテープ

Claims (3)

  1. 基板の表面に積層された機能層に格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
    分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し機能層を分割予定ラインに沿って除去するレーザー加工溝を形成する機能層除去工程と、
    該機能層除去工程におけるレーザー光線の照射によって生成され該レーザー加工溝に沿って残存する歪を除去する歪除去工程と、
    分割予定ラインに沿って形成された該レーザー加工溝に切削ブレードを位置付けて、基板を該レーザー加工溝に沿って切削することにより個々のデバイスに分割する分割工程と、を含み、
    該歪除去工程は、該切削ブレードの角度をウエーハの表面に対して90度より僅かな傾斜角で傾斜させるとともに、該切削ブレードの鈍角側を該レーザー加工溝の側壁と底部との境界部に位置付けて該レーザー加工溝に沿って切削することにより該レーザー加工溝に沿って残存する歪を除去する、
    ことを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 該歪除去工程は、該切削ブレードの鈍角側を該レーザー加工溝の側壁と底部との境界部に位置付けるとともにウエーハを構成する基板の裏面に達する切り込み送り位置に位置付けて基板を該レーザー加工溝に沿って切断し該分割工程を同時に実施する、請求項1記載のウエーハの加工方法。
  3. 該切削ブレードの傾斜角は、5〜10度に設定される、請求項1又は2記載のウエーハの加工方法。
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