JP7013690B2 - 注液型シート容器 - Google Patents
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Description
1.容器内に液を注入する際に、液があふれないように注入可能とすること。
2.ワイプシートを引っ掛からないように確実に一枚ずつ引き出し可能とすること。
3.ワイプシートを引っ掛からないように一枚ずつ次々に連続して引き出し可能とすること。
折り畳まれた前記ワイプシートの折り線と平行な中央線位置に合わせて前記ワイプシートの取り出し口が形成され、
前記取り出し口の周囲には、内部に液を注入してウェット状態のワイプシートとする際に、前記シート全体に液を含浸させる液通路を形成するように内部の前記ワイプシートに当接して前記取り出し口周囲と前記ワイプシート表面とを離間させる凸部が設けられ、
前記凸部は、前記ワイプシートの最上面に向かって突出し、
前記凸部と当接して凹設された前記ワイプシート表面と前記取り出し口との間に形成される空間は、前記液通路として設けられ、
前記ワイプシートの中央線に対して、前記取り出し口の長軸方向が傾斜して設けられるとともに、前記取り出し口の輪郭形状が、引き出し時に前記ワイプシートと前記取り出し口との接触長さを前記取り出し口の長軸長さに比べて増大するように設定されることにより上記課題を解決した。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の長軸長さが前記ワイプシートの中央線長さ寸法に対して30%~100%の寸法割合として設定されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の長軸方向の輪郭長が、前記取り出し口の長軸長さよりも大きくなるように設定されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の開口面積が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシート断面積に対して300~600倍の面積割合として設定されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の長軸方向端部における曲率半径が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシートの厚さ寸法に対して800~1200倍として設定されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、幅寸法が縮小するように設けられることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、外側に凸となるように幅寸法が縮小することができる。
本発明の注液型シート容器は、前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称形状として設けられることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称位置として複数設けられることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記凸部が、高さ方向寸法の異なる形状として複数設けられることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記ワイプシートがフィルムにより袋状に形成された包装袋に収納され、
前記取り出し口が、前記包装袋よりも硬質とされて前記包装袋の内側に設けられた開口部材に設けられ、前記開口部材における前記取り出し口周囲が前記包装袋と密閉されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記開口部材の外側には、前記包装袋外部に向かって開閉可能な蓋部材が設けられることができる。
折り畳まれた前記ワイプシートの折り線と平行な中央線位置に合わせて前記ワイプシートの取り出し口が形成され、
前記取り出し口の周囲には、内部に液を注入してウェット状態のワイプシートとする際に、前記ワイプシート全体に液を含浸させる液通路を形成するように内部の前記ワイプシートに当接して前記取り出し口周囲と前記ワイプシート表面とを離間させる凸部が設けられ、
前記凸部は、前記ワイプシートの最上面に向かって突出し、
前記凸部と当接して凹設された前記ワイプシート表面と前記取り出し口との間に形成される空間は、前記液通路として設けられ、
前記ワイプシートの中央線に対して、前記取り出し口の長軸方向が傾斜して設けられるとともに、前記取り出し口の輪郭形状が、引き出し時に前記ワイプシートと前記取り出し口との接触長さを前記取り出し口の長軸長さに比べて増大するように設定されることにより、まず、ドライ状態で収納されたワイプシートに対して液を注入してウェット状態とする際に、形成された凸部によりワイプシートと包装袋との間に空間を設けたことによってスムーズに液を注入可能として、取り出し口から液があふれてしまうことを防止するとともに、迅速な含浸を可能とすることができる。
さらに、ワイプシートの中央線とは、折り畳まれたワイプシートにおける折り線と直交する方向の中央位置において引かれた折り線と平行な直線とされる。
さらに、含浸とは、例えば紙あるいは不織布とされるワイプシートにおいて、ウェット状態で拭取等に使用可能な状態まで、洗浄液等を含ませた状態を意味する。
なお、取り出し口の傾斜方向は、折り畳まれた矩形のワイプシートにおける角部方向とされることができる。
また、ワイプシートを引き出していく時、角部方向のワイプシートがスムーズに取り出し口に引き寄せられ、かつ、生じるシワ(敏)が集中せず分散するので、引き出し力が少なくて済み、またシワが分散することでフワッとした広がりのある引き出し後の残り状態になる。
前記取り出し口が、前記包装袋よりも硬質とされて前記包装袋の内側に設けられた開口部材に設けられ、前記開口部材における前記取り出し口周囲が前記包装袋と密閉されることにより、取り出し口内面とワイプシート表面とを離間させて液通路となる空間を形成し、容易に液注入をすることができる。
これにより、収納状態ではドライ状態としてその容積を小さくしたワイプシートが、液注入によって厚みが増大した使用時においても、容易に一枚ずつ引き出して使用することが可能となる。
図1は、本実施形態における注液型シート容器を示す斜視図であり、図2は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図であり、図3は、本実施形態における注液型シート容器を示す正断面図であり、図4は、本実施形態における注液型シート容器を示す側断面図であり、図において、符号10は、注液型シート容器である。
ワイプシート11は、矩形輪郭とされて、図8に示すように、折り畳まれた端部11a,11bどうしが中心付近で離間するようにZ状に折り畳まれている。
包装袋12は、ウェット状態のシートを乾燥させないようにウェットシートを密閉して収納可能な容器であればよく、例えば、ビニール袋等の袋状のものや、合成樹脂製のケース等のケース状のものとされることもでき、また、材質、透明度、寸法、厚さ等も限定されない。
開口12aは、開口部材13に設けられた取り出し口15よりも大きく設定され、開口部材13全周に設けられたフランジ部13aに密着して接続されている。
開口部材13には、ワイプシート11の中央付近を露出させる取り出し口15が中央部に形成され、開口12aよりも大きい輪郭形状とされるフランジ部13aと、このフランジ部13aの内側位置に、フランジ部13aよりもワイプシート11に近接するように取り出し口15の周囲に設けられた内フランジ部13bとを有する。
取り出し口15は、図1~図4に示すように、その輪郭形状が略楕円、または、菱形に近い丸みのある滑らかな扁平形状とされ、その長軸15c方向となる輪郭長すなわち開口縁部の延べ長さが、取り出し口15の長軸15c長さよりも大きくなるように設定されている。
長軸15cは、取り出し口15の輪郭において、最長となる径方向の寸法線とされ、取り出し口15の輪郭が楕円および菱形とされた場合には、これらの長軸と一致するものとされている。
さらに、長軸15cは、その長さ寸法が中央線11cの長さ寸法に対して、30%~100%の寸法割合として設定されることができる。
凸部16は、ディンプル状に形成され、内フランジ部13bが包装袋12の内側に湾曲して突出したものとして形成されることができる。特に、本実施形態においては、凸部16が球面状に形成されており、ワイプシート11上面と開口部材13との接触面積を縮小するようになっている。
同時に、凸部16が包装袋12の内側に突出する寸法を設定することで、平面視した凸部16の大きさ(径寸法)は、対応して設定可能である。
ヒンジ13fは、蓋部14の回動軸線が、包装袋12の短手方向と平行に位置するように設定されている。
また、この掛止め片に対応した位置となる蓋部14の端部には、蓋部14を開閉する際に段差壁部13dとの間で指を掛けるための切欠14bが形成されている。
このとき、凸部16によりワイプシート11の上面と開口部材13との間に空間Vが形成されていることによって、凸部16により取り出し口15の内端と畳まれたワイプシート11面の聞に液が浸入する液通路となる隙間が存在することになる。この空間V内部を介して注入した液が取り出し口15の周囲方向に広がることができるため、ワイプシート11の上面で面内方向に液を注入させることが容易となる。
したがって、空間Vを介して液が包装袋12内に広がっていくことで、取り出し口15から包装袋12の内部全体にスムーズに所定量の液を注入可能とすることができる。これにより、取り出し口15から注入した液があふれてしまうことを防止することができる。同時に、積層されたワイプシート11の全体に対して迅速な含浸を可能とすることができる。
本実施形態に係る注液型シート容器10は、図5~図7に示すように、引き出されている一番上のワイプシート11が、取り出し口15に引き寄せられた際に、取り出し口15の長軸15cに近い角部、および、取り出し口15の長軸15cから遠い角部の両方で、中央線11cに対して交差する折り線11kが形成された状態となっていることがわかる。これにより、ワイプシート11の折り線11kよりも上側部分が、取り出し口15に移動する。
図9は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図である。なお、図9において、蓋部14は図示を省略している。
本実施形態において上述した第1実施形態と異なるのは凸部の配置・形状に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
この凸部16、および、凸部26は、取り出し口15に対して、その近傍で、凸部16によって形成された取り出し口15から注入された液が内部に浸潤可能な液通路をさらに平面視して拡大可能なように配置されている。
また、凸部26は、凸部16に比べて、その高さ寸法が小さくなるように設けられている。凸部26の高さ寸法は、凸部16と同程度から半分程度までの範囲で設定することができるが、凸部16に比べて平面視して外側位置となる凸部26は、中心Cからの距離に比例するように高さ寸法を設定することもできる。
図10は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図である。なお、図10において、蓋部14は図示を省略している。
本実施形態において上述した第1および第2実施形態と異なるのは取り出し口の輪郭形状および凸部の配置・形状に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで、取り出し口25の膨らみは、取り出し口15に比べてその面積を増大させてワイプシート11の断面積に対する開口面積を増大するとともに、取り出し時のワイプシート11に接触する取り出し口26としての長さを増大して、取り出し時にワイプシート11に生じるシワを減少するように設定されている。
この凸部16は、取り出し口25に対して、ワイプシート11の幅方向に等しい位置となるように配置されている。
図11は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図である。なお、図11において、蓋部14は図示を省略している。
本実施形態において上述した第1ないし第3実施形態と異なるのは取り出し口の輪郭形状および凸部の配置・形状に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで、取り出し口35の膨らみは、取り出し口25に比べて、さらに、開口の輪郭長さを増大することができ、かつ、取り出し時のワイプシート11の集中を防止するように設定されている。
この凸部16、および、凸部26は、取り出し口35に対して、第2および第3実施形態に比べてより近接した配置状態とすることで、より一層、引き出し時に、ワイプシート11が取り出し口35の開口端部に擦れる力を低減するように配置されている。
また、凸部26は、凸部16に比べて、その高さ寸法が小さくなるように設けられてもよいし、凸部26と凸部16との高さ寸法をほぼ同じにすることもできる。
図12は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図である。なお、図12において、蓋部14は図示を省略している。
本実施形態において上述した第1ないし第4実施形態と異なるのは、蓋部44の開閉位置に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
これに対応して、ヒンジ43fは、突条13cの長手辺中央位置に設けられている。
11…ワイプシート
11a,11b…端部
11c…中央線
12…包装袋
12a…開口
13…開口部材
13a…フランジ部
13b…内フランジ部
13c…突条
13d…段差壁部
13f…ヒンジ部
14…蓋部材
14c…突条
15…取り出し口
15c…長軸
16…凸部
Claims (12)
- 幅方向にZ型に折り畳まれた枚葉のドライ状態とされるワイプシートを、互いに噛み合わせて収納した容器において、
折り畳まれた前記ワイプシートの折り線と平行な中央線位置に合わせて前記ワイプシートの取り出し口が形成され、
前記取り出し口の周囲には、内部に液を注入してウェット状態のワイプシートとする際に、前記ワイプシート全体に液を含浸させる液通路を形成するように内部の前記ワイプシートに当接して前記取り出し口周囲と前記ワイプシート表面とを離間させる凸部が設けられ、
前記凸部は、前記ワイプシートの最上面に向かって突出し、
前記凸部と当接して凹設された前記ワイプシート表面と前記取り出し口との間に形成される空間は、前記液通路として設けられ、
前記ワイプシートの中央線に対して、前記取り出し口の長軸方向が傾斜して設けられるとともに、前記取り出し口の輪郭形状が、引き出し時に前記ワイプシートと前記取り出し口との接触長さを前記取り出し口の長軸長さに比べて増大するように設定されることを特徴とする注液型シート容器。 - 前記取り出し口の長軸長さが前記ワイプシートの中央線長さ寸法に対して30%~100%の寸法割合として設定されることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
- 前記取り出し口の長軸方向の輪郭長が、前記取り出し口の長軸長さよりも大きくなるように設定されることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
- 前記取り出し口の開口面積が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシート断面積に対して300~600倍の面積割合として設定されることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
- 前記取り出し口の長軸方向端部における曲率半径が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシートの厚さ寸法に対して800~1200倍として設定されることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
- 前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、幅寸法が縮小するように設けられることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
- 前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、外側に凸となるように幅寸法が縮小することを特徴とする請求項6記載の注液型シート容器。
- 前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称形状として設けられることを特徴とする請求項1から7のいずれか記載の注液型シート容器。
- 前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称位置として複数設けられることを特徴とする請求項1から8のいずれか記載の注液型シート容器。
- 前記凸部が、高さ方向寸法の異なる形状として複数設けられることを特徴とする請求項9記載の注液型シート容器。
- 前記ワイプシートがフィルムにより袋状に形成された包装袋に収納され、
前記取り出し口が、前記包装袋よりも硬質とされて前記包装袋の内側に設けられた開口部材に設けられ、前記開口部材における前記取り出し口周囲が前記包装袋と密閉されることを特徴とする請求項1から10のいずれか記載の注液型シート容器。 - 前記開口部材の外側には、前記包装袋外部に向かって開閉可能な蓋部材が設けられることを特徴とする請求項11記載の注液型シート容器。
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