JP2019006443A - 注液型シート容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液があふれないように注入可能とワイプシートを引っ掛からないように一枚ずつ引き出し可能とする。【解決手段】幅方向にZ型に折り畳まれた枚葉のドライ状態とされるワイプシート11を、互いに噛み合わせて収納した容器10において、折り畳まれたワイプシートの折り線と平行な中央線11c位置に合わせてワイプシートの取り出し口15が形成され、取り出し口の周囲には、内部に液を注入してウェット状態のワイプシートとする際に、ワイプシート全体に液を含浸させる液通路Vを形成するように内部のワイプシートに当接して取り出し口周囲とシート表面とを離間させる凸部16が設けられ、ワイプシートの中央線に対して、取り出し口の長軸15cの方向が傾斜して設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は注液型シート容器に関し、特に、ドライ状態で収納された折り畳まれた枚葉シートを収納する容器において、注液してウェット状態して使用する容器に用いて好適な技術に関する。
家庭での洗浄または清浄の分野において、湿潤式のティッシュペーパー、紙夕オル、ティッシュペーパー等が知られている。
これらのウェット状のシートは、連続的に引出し可能なように、例えば二つ折りまたは三つ折りに折畳まれて互い違いに組み合わされた状態で、包装袋等の容器に内有されているが、この種の包装袋として、特許文献1、2に示すものがある。
特開平1−226579号公報 特開平7−41061号公報
最近、病院等における清掃などの拭き取り業務用として、ティッシュペーパーあるいはペーパータオルよりも厚手のワイプシートをドライ状態でガゼット状の容器に収納し、使用に際して洗浄液等の液体を容器内に注入して浸潤させたワイプシートを使用可能なものが望まれている。しかし、従来の容器では、注入液を注入した際に液が容器からあふれてしまい、すべてのワイプシートを含浸させるのに充分な液を注入できない場合があるという問題があった。
また、汚物拭き取りなど、引き裂き発生を嫌う業務に使用される場合、従来のウェットティッシュよりも強度的に優れた厚手のワイプシートを使用するため、従来からの取り出し口形状ではワイプシートを引き出す際に引っ掛かってしまい、上手く引き出せないという問題があった。特に、薄手のウェットティッシュなどでは引き出し口に引っ掛かった場合でもシートがちぎれるだけだが、厚手のワイプシートであると引き出し口に引っ掛かった場合には、それ以上全く引き出せなくなってしまう、あるいは、必要以上に複数枚のワイプシートが引き出されてしまう、という問題があった。
さらに、このようなワイプシートは病院等、衛生状態の維持に気を使う環境で使用されるため、ワイプシートが引き出せなくなった場合、容器内に指などを挿入して引き出すことは衛生上好ましくなく、確実な引き出し操作を複数の収納枚数分だけ連続して維持できることが望まれていた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.容器内に液を注入する際に、液があふれないように注入可能とすること。
2.ワイプシートを引っ掛からないように確実に一枚ずつ引き出し可能とすること。
3.ワイプシートを引っ掛からないように一枚ずつ次々に連続して引き出し可能とすること。
本発明の注液型シート容器は、幅方向にZ型に折り畳まれた枚葉のドライ状態とされるワイプシートを、互いに噛み合わせて収納した容器において、
折り畳まれた前記ワイプシートの折り線と平行な中央線位置に合わせて前記ワイプシートの取り出し口が形成され、
前記取り出し口の周囲には、内部に液を注入してウェット状態のワイプシートとする際に、前記シート全体に液を含浸させる液通路を形成するように内部の前記ワイプシートに当接して前記取り出し口周囲と前記ワイプシート表面とを離間させる凸部が設けられ、
前記ワイプシートの中央線に対して、前記取り出し口の長軸方向が傾斜して設けられるとともに、前記取り出し口の輪郭形状が、引き出し時に前記ワイプシートと前記取り出し口との接触長さを前記取り出し口の長軸長さに比べて増大するように設定されることにより上記課題を解決した。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の長軸方向寸法が前記ワイプシートの中央線長さ寸法に対して30%〜100%の寸法割合として設定されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の長軸方向の輪郭長が、前記取り出し口の長軸長さよりも大きくなるように設定されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の開口面積が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシート断面積に対して300〜600倍の面積割合として設定されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の長軸方向端部における曲率半径が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシートの厚さ寸法に対して800〜1200倍として設定されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、幅寸法が縮小するように設けられることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、外側に凸となるように幅寸法が縮小することができる。
本発明の注液型シート容器は、前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称形状として設けられることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称位置として複数設けられることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記凸部が、高さ方向寸法の異なる形状として複数設けられることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記ワイプシートがフィルムにより袋状に形成された包装袋に収納され、
前記取り出し口が、前記包装袋よりも硬質とされて前記包装袋の内側に設けられた開口部材に設けられ、前記開口部材における前記取り出し口周囲が前記包装袋と密閉されることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記開口部材の外側には、前記包装袋外部に向かって開閉可能な蓋部材が設けられることができる。
本発明の注液型シート容器は、幅方向にZ型に折り畳まれた枚葉のドライ状態とされるワイプシート(不織布)を、互いに噛み合わせて収納した容器において、
折り畳まれた前記ワイプシートの折り線と平行な中央線位置に合わせて前記ワイプシートの取り出し口が形成され、
前記取り出し口の周囲には、内部に液を注入してウェット状態のワイプシートとする際に、前記ワイプシート全体に液を含浸させる液通路を形成するように内部の前記ワイプシートに当接して前記取り出し口周囲と前記ワイプシート表面とを離間させる凸部が設けられ、
前記ワイプシートの中央線に対して、前記取り出し口の長軸方向が傾斜して設けられるとともに、前記取り出し口の輪郭形状が、引き出し時に前記ワイプシートと前記取り出し口との接触長さを前記取り出し口の長軸長さに比べて増大するように設定されることにより、まず、ドライ状態で収納されたワイプシートに対して液を注入してウェット状態とする際に、形成された凸部によりワイプシートと包装袋との間に空間を設けたことによってスムーズに液を注入可能として、取り出し口から液があふれてしまうことを防止するとともに、迅速な含浸を可能とすることができる。
つまり、凸部により取り出し口の内端と折り畳まれたワイプシート面の聞に空間を設けることで、この空間を介して液が包装袋内に広がっていくことで、初期に乾いたワイプシートを収納しておき使用時に薬液を注入して使用することができ、この浮きの空間がない場合に、液が溢れて注入できないことを防止することができる。
同時に、取り出し口の形状を傾斜させたことによって、ワイプシートを順に一枚ずつ引き出す際に、平面状に噛み合わされて収納されたワイプシートが取り出し口に向かって面積が収縮するように引き寄せられて変形した場合でも、発生するシワが部分的に集中して、この部分的に集中したシワによってワイプシートが取り出し口に詰まってしまうことを防止でき、ワイプシートをスムーズに引き出すことを可能にできる。
さらに、取り出し口の輪郭形状が、引き出し時に前記ワイプシートと前記取り出し口との接触長さを前記取り出し口の長軸長さに比べて増大するように設定されることによって、引き出し時のワイプシートに発生するシワを減少させて、ワイプシートが取り出し口付近に詰まってしまうことを防止できるため、詰まったワイプシートを再取り出しするために、手指あるいは他の棒状体などを容器内に挿入する必要がない。これにより、ワイプシートが汚染されることを防止して、ワイプシートの衛生状態を保持して引き出すことが可能となる。
なお、シワを減少させるとは、発生するシワの数を削減すること、つまり、取り出し口の輪郭に沿った方向に形成されるシワの寸法(幅方向のシワの大きさ)は増大少させることを意味する。これにより、取り出し時によったシワに起因して増加するワイプシートの厚み寸法を削減して、ワイプシートが取り出し口付近に詰まってしまうことを防止できる。
ここで、Z型に折り畳まれたとは、例えば、矩形輪郭のワイプシートにおいて、幅方向の両端部から4分割された位置付近に折り線が形成され、この二本の折り線からそれぞれ山折り、谷折りにワイプシートが折り畳まれるとともに、下側の折り返し部分の内部に次に引き出される折り畳まれたワイプシートの上側部分が挟み込まれる状態を互い違いに連続して形成することで、この折り畳まれたワイプシート端部が、一枚ずつ取り出し可能に容器内に収納されているものである。
また、取り出し口の長軸とは、開口部の最長径寸法を意味する。
さらに、ワイプシートの中央線とは、折り畳まれたワイプシートにおける折り線と直交する方向の中央位置において引かれた折り線と平行な直線とされる。
ドライ状態とは、例えば紙あるいは不織布とされるワイプシートにおいて、液が浸潤していない状態を意味する。
さらに、含浸とは、例えば紙あるいは不織布とされるワイプシートにおいて、ウェット状態で拭取等に使用可能な状態まで、洗浄液等を含ませた状態を意味する。
本発明によれば、枚葉のワイプシート(不織布)をZ型に折り、互いに噛み合わせて収納した容器において、シートを取り出すとき、引き方によっては寄れた織が集中し重なって引き出し難くなる、あるいは、詰まって引けなくなり、ワイプシートが破れてしまうという問題を解決することができる。
なお、取り出し口の傾斜方向は、折り畳まれた矩形のワイプシートにおける角部方向とされることができる。
本発明において、ワイプシートとは、ウェット状態における厚さ0.05mm〜0.10mm程度、より好ましくは厚さ0.06mm〜0.08mm程度の不織布とされ、0.02mm〜0.04mm程度の厚さである一般のウェットティッシュ等に比べて厚く強度的にも優れたものとされている。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の長軸方向寸法が前記ワイプシートの中央線長さ寸法に対して30%〜100%の寸法割合として設定されることにより、ワイプシートが引っ掛からずに容易に引き出すことを可能にすることができる。また、ワイプシートを一枚のみ引き出すことが容易となり、複数枚が出てきてしまうことがない。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の長軸方向の輪郭長が、前記取り出し口の長軸長さよりも大きくなるように設定されることにより、取り出し口の縁部において、ワイプシートがシワを生じるように一箇所に集中してしまうことを防止することができる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の開口面積が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシート断面積に対して300〜600倍の面積割合として設定されることにより、ワイプシートを取り出す際に、ワイプシートが細かいシワを生じることなく、緩やかに湾曲して、一箇所に集中して取り出せなくなってしまうことを防止することができる。また、ワイプシートを一枚のみ引き出すことが容易となり、複数枚が出てきてしまうことがない。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口の長軸方向端部における曲率半径が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシートの厚さ寸法に対して800〜1200倍として設定されることにより、取り出し時にワイプシートが必要以上に褶曲して、取り出せなくなってしまうことを防止することができる。また、ワイプシートを一枚のみ引き出すことが容易となり、複数枚が出てきてしまうことがない。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称形状として設けられることにより、ワイプシート全面が取り出し口に向かって縮んだ際に、シワの寄り方を全方向に均一にして、一部に偏ってしまうことを防止できる。特に、対角方向からの取り出し部へのワイプシートの収束を良好にするように、バランスの良いシワの発生を実現することができる。
また、ワイプシートを引き出していく時、角部方向のワイプシートがスムーズに取り出し口に引き寄せられ、かつ、生じるシワ(敏)が集中せず分散するので、引き出し力が少なくて済み、またシワが分散することでフワッとした広がりのある引き出し後の残り状態になる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、幅寸法が縮小するように設けられることにより、取り出し口にワイプシートが引っ掛かってしまうことを防止可能にできる。
本発明の注液型シート容器は、前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、外側に凸となるように幅寸法が縮小することにより、取り出し時にワイプシートに生じるシワが取り出し口の一部分に集中することなく分散させて取り出し口にシートが引っ掛かってしまうことを防止可能ができる。
本発明の注液型シート容器は、前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称形状として設けられることにより、取り出し口からその周囲の全方向に取り出し口内面とワイプシート表面とを離間させて、全方向に液をスムーズに注入可能としてあふれてしまうことを防止するとともに、迅速な含浸を可能とすることができる。同時に、ワイプシート全面が取り出し口に向かって縮んだ際に、シワの寄り方を全方向に均一にして、一部に偏ってしまうことを防止できる。
また、ディンプル状とされる凸部によって浮かした空間を形成することによりワイプシート端における抵抗を減少させてスムーズに折返し可能とするとともに、凸部の先端である押庄点を半球形状としてあらゆる方向の摺動性を安定させることが可能となる。
本発明の注液型シート容器は、前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称位置として複数設けられることにより、効率的に取り出し口内面とワイプシート表面とを離間させることができる。同時に、ワイプシート全面が取り出し口に向かって縮んだ際に、凸部により偏ったシワの発生を是正して、シワの寄り方を全方向に均一にすることができる。
本発明の注液型シート容器は、前記凸部が、高さ方向寸法の異なる形状として複数設けられることにより、液回りを邪魔しない浮かし構造によって、早く、広く含浸させられるワイプシート上面の空間による容易な液注入と、効率的なシワ是正とを同時におこなうことができる。
本発明の注液型シート容器は、前記ワイプシートがフィルムにより袋状に形成された包装袋に収納され、
前記取り出し口が、前記包装袋よりも硬質とされて前記包装袋の内側に設けられた開口部材に設けられ、前記開口部材における前記取り出し口周囲が前記包装袋と密閉されることにより、取り出し口内面とワイプシート表面とを離間させて液通路となる空間を形成し、容易に液注入をすることができる。
これにより、収納状態ではドライ状態としてその容積を小さくしたワイプシートが、液注入によって厚みが増大した使用時においても、容易に一枚ずつ引き出して使用することが可能となる。
本発明の注液型シート容器は、前記開口部材の外側には、前記包装袋外部に向かって開閉可能な蓋部材が設けられることにより、ウェット状態のワイプシートを密閉して保管することが可能となる。
本発明によれば、容器内に液を注入する際に、液があふれないように注入可能とし、シートを引っ掛からないように一枚ずつ引き出し可能とすることができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係る注液型シート容器の第1実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る注液型シート容器の第1実施形態を示す平面図である。 本発明に係る注液型シート容器の第1実施形態を示す正断面図である。 本発明に係る注液型シート容器の第1実施形態を示す側断面図である。 本発明に係る注液型シート容器の第1実施形態における引き出し状態を説明する斜視図である。 本発明に係る注液型シート容器の第1実施形態における引き出し状態を説明する斜視図である。 本発明に係る注液型シート容器の第1実施形態における引き出し状態を説明する斜視図である。 本発明に係る注液型シート容器の実施形態におけるワイプシートの折り畳み状態を示す模式側面図である。 本発明に係る注液型シート容器の第2実施形態における取り出し口付近を示す平面図である。 本発明に係る注液型シート容器の第3実施形態における取り出し口付近を示す平面図である。 本発明に係る注液型シート容器の第4実施形態における取り出し口付近を示す平面図である。 本発明に係る注液型シート容器の第5実施形態における取り出し口付近を示す平面図である。
以下、本発明に係る注液型シート容器の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における注液型シート容器を示す斜視図であり、図2は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図であり、図3は、本実施形態における注液型シート容器を示す正断面図であり、図4は、本実施形態における注液型シート容器を示す側断面図であり、図において、符号10は、注液型シート容器である。
本実施形態に係る注液型シート容器10は、ドライ状態で収納されたワイプシート11に対して、使用時に液を注入して湿潤させたウェット状態として一枚ずつ引き出して使用するものとされ、病院、飲食店等の業務用、あるいは、家庭において、テーブルなどの拭き取り、手指の除菌消毒などに用いられるものとされる。
ここで、本実施形態におけるウェット状態のワイプシート11とは、濡れた状態のティッシュなど、各種の液体により湿潤させた紙材、さらには、不織布、布、その他の湿潤させたシート状の部材を意味するものであって、例えば、除菌液により湿潤させたワイプ等を含み、その用途やシートの材質、寸法、厚さ、および、ワイプシート11に吸収させる液体組成物の成分によって限定されるものではないが、好ましくは、ワイプシート11が、ウェット状態における厚さ0.05mm〜0.10mm程度、より好ましくは厚さ0.06mm〜0.08mm程度の不織布とされ、0.02mm〜0.04mm程度の厚さである一般のウェットティッシュ等に比べて厚く大きな強度を有するものである。
本実施形態に係る注液型シート容器10は、図1〜図4に示すように、ワイプシート11の収納された包装袋12と、包装袋12の内側に設けられた開口部材13と、開口部材13に開閉可能に取り付けられた蓋部材14と、から構成されている。
図8は、本実施形態におけるワイプシートの折り畳み状態を示す側断面図である。
ワイプシート11は、矩形輪郭とされて、図8に示すように、折り畳まれた端部11a,11bどうしが中心付近で離間するようにZ状に折り畳まれている。
具体的には、外形輪郭の幅方向端部からそれぞれ略4分の1程度に設定された折り線11a,11bにおいて、この折り線11a,11bからそれぞれ谷折り、および、山折りとされた枚葉のワイプシート11に対して、その輪郭が一致するように折り返した部分に入り込んで順に重ねられている。これにより、最上位置の一枚のワイプシート11を引き出すことで、折り返した部分に挟まれた次の一枚のワイプシート11が引き出し可能となっている。
ワイプシート11の折り畳まれた端部11a,11bは、図2,図8に示すように、いずれも、互いに対向して離間するとともに、折り畳まれたワイプシート11の幅方向中央位置となる中央線11c付近に位置されるように折り畳まれている。
このように積層された複数のワイプシート11は、一枚ずつ取り出し可能な状態で所定の枚数が、包装袋12に収納されている。
包装袋12は、図1〜図4に示すように、樹脂からなるフィルムにより形成されたガゼットタイプとされ、折り畳まれたワイプシート11を収納可能な平面寸法および、高さ寸法を有するように袋状に形成されている。
包装袋12は、ウェット状態のシートを乾燥させないようにウェットシートを密閉して収納可能な容器であればよく、例えば、ビニール袋等の袋状のものや、合成樹脂製のケース等のケース状のものとされることもでき、また、材質、透明度、寸法、厚さ等も限定されない。
包装袋12の上面中央位置には、図2に示すように、開口12aが形成され、この開口12aを密閉するように、包装袋12の内側に開口部材13が接続されている。
開口12aは、開口部材13に設けられた取り出し口15よりも大きく設定され、開口部材13全周に設けられたフランジ部13aに密着して接続されている。
開口部材13は、図1〜図4に示すように、包装袋12よりも硬質の樹脂製とされ、収納されたワイプシート11と略平行となる板状に形成されている。
開口部材13には、ワイプシート11の中央付近を露出させる取り出し口15が中央部に形成され、開口12aよりも大きい輪郭形状とされるフランジ部13aと、このフランジ部13aの内側位置に、フランジ部13aよりもワイプシート11に近接するように取り出し口15の周囲に設けられた内フランジ部13bとを有する。
フランジ部13aおよび内フランジ部13bは収納されたワイプシート11と略平行となる板状とされ、フランジ部13aと内フランジ部13bとは、取り出し口15の全周を囲むように設けられた段差壁部13dによって互いに接続されている。
内フランジ部13bには、図1〜図4に示すように、その表面に取り出し口15の全周を囲むように突条13cが周設され、蓋部14の突条14cと当接して密閉可能とされている。
突条13cは、平面視して角の丸められた略矩形形状となるように設けられ、この突条13cの矩形は、折り畳まれたワイプシート11の輪郭形状と相似とすること、あるいは、この相似形状に近い形状にすることができる。
段差壁部13dは、蓋部14の輪郭形状に合わせてその周囲位置に近接するように周設されている。
突条13cの内側には、その中央位置に取り出し口15が設けられている。
取り出し口15は、図1〜図4に示すように、その輪郭形状が略楕円、または、菱形に近い丸みのある滑らかな扁平形状とされ、その長軸15c方向となる輪郭長すなわち開口縁部の延べ長さが、取り出し口15の長軸15c長さよりも大きくなるように設定されている。
取り出し口15は、また、その長軸15cが、包装袋12に収納されたワイプシート11の中央線11cに対して傾斜した状態に形成されている。
長軸15cは、取り出し口15の輪郭において、最長となる径方向の寸法線とされ、取り出し口15の輪郭が楕円および菱形とされた場合には、これらの長軸と一致するものとされている。
取り出し口15の中点Cは、折り畳まれたワイプシート11の中点、および、平面視した包装袋12の中点と位置しており、取り出し口15は、この中点Cに対して、点対称となるように形成されている。
取り出し口15は、交点(中点)Cから長軸15c端部に向かって、外側に凸となるように幅寸法が縮小するものとされる。つまり、取り出し口15の輪郭は、その内側に凸とならないように設定されている。
長軸15cと中央線11cとの傾斜は、これらのなす角が、0°〜45°、好ましくは、5°〜30°、より好ましくは、10°〜20°となるように設定されることができる。また、長軸15cと中央線11cとの傾斜は、長軸15cが、折り畳まれたワイプシート11の角部に向かうように設定することもできる。
さらに、長軸15cは、その長さ寸法が中央線11cの長さ寸法に対して、30%〜100%の寸法割合として設定されることができる。
取り出し口15の輪郭形状は、引き出し時にワイプシート11と取り出し口15輪郭との接触長さが、取り出し口15の長軸15c長さに比べて増大するように設定されている。本実施形態では、略楕円に近い形状として設定されている。さらに、引き出し時のワイプシート11と取り出し口15輪郭との接触により、幅方向に縮小されるワイプシート11に発生するシワが減少するように、取り出し口15の輪郭は、その法線が一点で交わらないような形状とされている。
ここで、ワイプシート11のシワを減少させるとは、発生するシワの数を削減すること、つまり、取り出し口15の輪郭に沿った方向に形成されるシワの寸法(幅方向の大きさ)は増大させることを実現可能とする。
また、取り出し口15の開口面積は、引き出されるウェット状態のワイプシート11の断面積(厚さ×幅寸法)に対して300〜600倍の面積割合となるように設定されている。同時に、取り出し口15の長軸15c方向端部における曲率半径は、引き出されるウェット状態のワイプシート11の厚さ寸法に対して800〜1200倍の長さとなるように設定されている。
内フランジ部13bにおいて、突条13cの内側で取り出し口15のない部分には、包装袋12の内側に収納されたワイプシート11の最上面に向かって突出した凸部16が設けられている。凸部16は、その周囲において、内フランジ部13bとワイプシート11表面との間で、包装袋12内部に、後述する液通路となる空間Vを形成するものとされる。
凸部16は、図1〜図4に示すように、取り出し口15の中点Cに対して、点対称となるように2箇所設けられることができる。凸部16は、取り出し口15における長軸15c端部が中央線11cに対して、線対象な位置に近接して設けられることができる。なお、凸部16の中心位置は、中央線11cに対して長軸15cと線対称な直線上、または、その近傍で、取り出し口15の外側に位置することができる。
凸部16は、その先端が包装袋12の内側でワイプシート11表面に当接するように形成され、かつ、ワイプシート11が引き出されるときに、凸部16の先端と滑らかに当接するようになっている。
凸部16は、ディンプル状に形成され、内フランジ部13bが包装袋12の内側に湾曲して突出したものとして形成されることができる。特に、本実施形態においては、凸部16が球面状に形成されており、ワイプシート11上面と開口部材13との接触面積を縮小するようになっている。
凸部16が包装袋12の内側に突出する寸法は、図3,図4に示すように、凸部16の周囲において、内フランジ部13bとワイプシート11表面との間で包装袋12内部に形成された空間Vにより、取り出し口15から注入された液が内部に浸潤可能な液通路を形成することができれば、その寸法は、限定されるものではない。したがって、この凸部16が包装袋12の内側に突出する寸法は、包装袋12に収納されたワイプシート11の枚数およびワイプシート11の厚さ、折り畳まれたワイプシート11の面積および、ワイプシート11に対する液の含浸しやすさ、注入する液の粘度、必要な液の注入量などによって、任意に設定することができる。
同時に、凸部16が包装袋12の内側に突出する寸法を設定することで、平面視した凸部16の大きさ(径寸法)は、対応して設定可能である。
なお、凸部16は、その高さ寸法(ワイプシート11表面の法線方向寸法)が所定の値となり、充分な空間Vを形成することが可能であるとともに、その先端がワイプシート11と滑らかに当接可能でワイプシート11の取り出しに際して摩擦を低減できる形状であれば、その形状は限定されるものではない。
蓋部14は、取り出し口15を開閉できる程度の面積を有し、蓋部14は、図1〜図4に示すように、開口部材13の段差壁部13d内側位置に設けられたヒンジ部13fにより、開閉可能として開口部材13に取り付けられる。
ヒンジ13fは、蓋部14の回動軸線が、包装袋12の短手方向と平行に位置するように設定されている。
蓋部14において、ヒンジ部13fと離間した位置とされる突条14cには、包装袋12の内側に折り曲げられた係止鉤が一端に形成され、この係止鉤と対応する位置には、開口部材13における突条13cの内側位置に係止鉤を係止可能とする掛止め片が形成されている。これら係止鉤および掛止め片により蓋部14が係止可能とされている。なお、図2において、蓋部14は図示を省略している。
また、この掛止め片に対応した位置となる蓋部14の端部には、蓋部14を開閉する際に段差壁部13dとの間で指を掛けるための切欠14bが形成されている。
このように、蓋体14と開口部材13とが型合わせられるように結合することができるので、ウェット状態のワイプシート11を収納する注液型シート容器10に内側から開口部材13が接着されて、ウェットワイプシート11を取り出さない状態では、注液型シート容器10内のウェットワイプシート11を乾燥させないようにすることができる。
本実施形態に係る注液型シート容器10は、ドライ状態でワイプシート11が収納されて密閉されている。ワイプシート11の使用に先だって、取り出し口15から液を注入してワイプシート11に含浸させ、収納されたワイプシート11を湿潤させたウェット状態として使用する。
このとき、凸部16によりワイプシート11の上面と開口部材13との間に空間Vが形成されていることによって、凸部16により取り出し口15の内端と畳まれたワイプシート11面の聞に液が浸入する液通路となる隙間が存在することになる。この空間V内部を介して注入した液が取り出し口15の周囲方向に広がることができるため、ワイプシート11の上面で面内方向に液を注入させることが容易となる。
さらに、ワイプシート11の折り返し部や、ワイプシート11の折り返していない端部に到達した液は、包装袋12とワイプシート11積層面との間で、包装袋12の内部のワイプシート11厚み方向に回り込むことが可能となる。これにより、積層されたワイプシート11の5方向から液をシートに含浸させることが容易となる。
したがって、空間Vを介して液が包装袋12内に広がっていくことで、取り出し口15から包装袋12の内部全体にスムーズに所定量の液を注入可能とすることができる。これにより、取り出し口15から注入した液があふれてしまうことを防止することができる。同時に、積層されたワイプシート11の全体に対して迅速な含浸を可能とすることができる。
同時に、本実施形態に係る注液型シート容器10は、取り出し口15の長軸15cを傾斜させたことによって、ワイプシート11を一枚ずつ引き出す際に、平面状に噛み合わされて収納されたワイプシート11が取り出し口15に向かって面積が収縮するように引き寄せられて変形した場合に、ワイプシート11に発生するシワを分散させて、部分的にシワが集中することを防止できる。これにより、シワによりワイプシート11が取り出し口15に詰まってしまうことを防止でき、ワイプシート11を取り出し口15からスムーズに引き出すことが可能となる。
特に、取り出し口15の長軸15cが、折り畳まれたワイプシート11の角部に向かう方向に位置することから、長軸15c端部に近い2箇所のワイプシート11角部において、ワイプシート11を引き出す際に、中点Cから最も遠い位置である角部のワイプシート11が取り出し口15の開口輪郭へ向かって移動する距離を短くして、シワが局所的に集中しないようにすることができる。
同時に、長軸15c端部と遠い2箇所のワイプシート11角部において、先端が滑らかな凸部16が形成されていることにより、ワイプシート11と開口部材13の内面全体とが互いに当接することを防止して、ワイプシート11を引き出す際に、中点Cから最も遠い位置である角部のワイプシート11が取り出し口15の開口輪郭へ向かって移動するときのワイプシート11と開口部材13との摩擦を低減し、発生するシワが局所的に集中しないようにすることができる。
特に、凸部16が取り出し口15の長軸15cから遠い位置にあるワイプシート11角部に対応した位置とされていることにより、取り出し口15の長軸15cから遠い位置にあるワイプシート11角部において、取り出し口15にむかって移動する距離が、長軸15c側のワイプシート11角部に比べて移動距離が長くなっているが、このワイプシート11角部と開口部材13との摩擦を低減して滑らかに移動可能とするとともに、凸部16により発生するシワが局所的に集中しないようにすることができる。
これら取り出し口15の形状および凸部16の形成により、ワイプシート11が取り出し口15に詰まってしまうことを防止でき、ワイプシート11をスムーズに引き出すことを可能とすることができる。したがって、厚手のワイプシート11であっても、また、液に含浸された直後で多少硬さののこるシートであっても、ワイプシート11を取り出すとき、引き方によっては寄れた織が集中し重なって引き出し難くなる、あるいは、詰まって引けなくなり、ワイプシート11が破れてしまうということを防止することができる。
図5〜図7は、本実施形態における注液型シート容器の引き出し状態を説明する斜視図であり、図8は、従来の容器における引き出し状態を説明する斜視図である。
本実施形態に係る注液型シート容器10は、図5〜図7に示すように、引き出されている一番上のワイプシート11が、取り出し口15に引き寄せられた際に、取り出し口15の長軸15cに近い角部、および、取り出し口15の長軸15cから遠い角部の両方で、中央線11cに対して交差する折り線11kが形成された状態となっていることがわかる。これにより、ワイプシート11の折り線11kよりも上側部分が、取り出し口15に移動する。
これにより、従来の容器のように、ワイプシート11が取り出し口15付近で集中してしまい、ワイプシート11に取り出し方向に延在する幅の狭いシワが多数形成されて結果的に厚み寸法が増大し、取り出し口15付近に詰まってしまい、上手く引き出せなくなるいことを防止できる。
本実施形態においては、ワイプシート11引き出し時にシワの集中を防止するとともに、薬液注入時に液あふれを防止できれば、他の形状とすることも可能である。
この際、薬液の注入性要件として、取り出し口15においては、その輪郭形状、安定して注げる開口広さ、早く、広く含浸させられる注ぎ範囲の広い開口とすることが重要であり、また、凸部16の形状設定としては、早く、広く含浸させられるワイプシート11上面での空間形成、液回りを邪魔しない浮かし構造とすることが重要である。
さらに、ワイプシート11の引き出し容易性要件として、取り出し口15においては、その輪郭形状、特に対角方向からの取り出し口15方向へのワイプシート11における収束良好性、バランスの良いシワの発生、ワイプシート11の良好な聞き形状が重要であり、また、凸部16の形状設定としては、浮かし空間により抵抗を減少させワイプシート11端の折返しをスムーズにすること、押庄点の半球状の形にてあらゆる方向の摺動性を安定させることが重要である。
これにより、ワイプシート(ペーパー布巾)11の引き出し性がよく、引き出し時に次のワイプシート11をよい状態で引き出して、引き出したワイプシート11がシワだらけで伸ばさないとそのままで拭浄・拭払に使用できなくなることを防止できるとともに、使用前に乾いたワイプシート11を収納しておいて、使用時に薬液を容易に充填することが可能となる。
以下、本発明に係る注液型シート容器の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
図9は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図である。なお、図9において、蓋部14は図示を省略している。
本実施形態において上述した第1実施形態と異なるのは凸部の配置・形状に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、図9に示すように、凸部26が、取り出し口15の長軸15c端部付近にもそれぞれ設けられている。
この凸部16、および、凸部26は、取り出し口15に対して、その近傍で、凸部16によって形成された取り出し口15から注入された液が内部に浸潤可能な液通路をさらに平面視して拡大可能なように配置されている。
また、凸部26は、凸部16に比べて、その高さ寸法が小さくなるように設けられている。凸部26の高さ寸法は、凸部16と同程度から半分程度までの範囲で設定することができるが、凸部16に比べて平面視して外側位置となる凸部26は、中心Cからの距離に比例するように高さ寸法を設定することもできる。
本実施形態においては、上記の実施形態と同様の効果を奏するとともに、さらに、凸部16に加えて凸部26が設けられることにより、引き出し時に、ワイプシート11が取り出し口25の開口端部に擦れる力を低減して、ワイプシート11が引っ掛かってしまうことを防止することができる。
以下、本発明に係る注液型シート容器の第3実施形態を、図面に基づいて説明する。
図10は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図である。なお、図10において、蓋部14は図示を省略している。
本実施形態において上述した第1および第2実施形態と異なるのは取り出し口の輪郭形状および凸部の配置・形状に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、図10に示すように、取り出し口25が、第1実施形態に示した取り出し口15に比べて、中央が膨らんで、中点C付近の幅寸法が大きくなるように設定されている。
ここで、取り出し口25の膨らみは、取り出し口15に比べてその面積を増大させてワイプシート11の断面積に対する開口面積を増大するとともに、取り出し時のワイプシート11に接触する取り出し口26としての長さを増大して、取り出し時にワイプシート11に生じるシワを減少するように設定されている。
また、本実施形態においては、凸部16が、取り出し口25の長軸25c端部付近にもそれぞれ設けられている。
この凸部16は、取り出し口25に対して、ワイプシート11の幅方向に等しい位置となるように配置されている。
本実施形態においては、中央の膨らんだ取り出し口25に対して、凸部16が4箇所に設けられることにより、引き出し時に、ワイプシート11が取り出し口25の開口端部に擦れる力を低減して、ワイプシート11が引っ掛かってしまうことを防止することができる。また、取り出し口25が、上述した輪郭形状とされたことにより、ワイプシート11が取り出し口25の開口端部に接触する長さ寸法を増大させ、引き出し時にワイプシート11に生じるシワの幅を大きくするとともにこのシワの発生数を減少させ、取り出し口25に寄せ集められた状態のワイプシート11の厚みを減少して、取り出し口25付近でワイプシート11が詰まってしまうことをさらに防止できる、という効果を奏することができる。
この引き出し時のワイプシート11に発生するシワ減少により、ワイプシート11が取り出し口15付近に詰まってしまうことを防止できるため、詰まったワイプシート11を再取り出ししようとして、手指あるいは他の棒状体などを注液型シート容器10内に挿入する必要がない。これにより、ワイプシート11が汚染されることをより一層防止して、ワイプシート11の衛生状態を保持して引き出すことが可能となる。
以下、本発明に係る注液型シート容器の第4実施形態を、図面に基づいて説明する。
図11は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図である。なお、図11において、蓋部14は図示を省略している。
本実施形態において上述した第1ないし第3実施形態と異なるのは取り出し口の輪郭形状および凸部の配置・形状に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、図11に示すように、取り出し口35が、略N字形状とされて、第2実施形態に示した取り出し口25に比べて、中央付近の膨らみかたが偏在し、中点Cに対して点対称となるように設定され、かつ、取り出し口35の幅寸法の変化が、中点Cから長軸35cの端部に向かう方向において、その両側で異なるように設定されている。
ここで、取り出し口35の膨らみは、取り出し口25に比べて、さらに、開口の輪郭長さを増大することができ、かつ、取り出し時のワイプシート11の集中を防止するように設定されている。
なお、取り出し口35は、実際の最長径寸法である長軸35cが、長軸15c,25cと同様に中央線11cから傾斜した位置として設けられているが、取り出し口35中央付近の膨らみが偏在していることにより、ワイプシート11角部からの取り出し口35輪郭までの距離が異なるため、長軸35cの傾きそのものは、長軸15c,25cに比べて小さく設定することもできる。また、取り出し口35中央付近の膨らみが偏在していることにより、長軸35cの傾きそのものが中央線11cとほぼ一致した状態も、長軸が傾いた状態に含むものとすることができる。
また、本実施形態においては、第2および第3実施形態と同様に、凸部26が、取り出し口35の長軸35c端部付近にもそれぞれ設けられている。
この凸部16、および、凸部26は、取り出し口35に対して、第2および第3実施形態に比べてより近接した配置状態とすることで、より一層、引き出し時に、ワイプシート11が取り出し口35の開口端部に擦れる力を低減するように配置されている。
また、凸部26は、凸部16に比べて、その高さ寸法が小さくなるように設けられてもよいし、凸部26と凸部16との高さ寸法をほぼ同じにすることもできる。
本実施形態においては、取り出し口35に対して、凸部16に加えて凸部26が設けられることにより、引き出し時に、ワイプシート11が取り出し口25の開口端部に擦れる力を低減して、ワイプシート11が引っ掛かってしまうことを防止することができる。また、取り出し口35が、上述した輪郭形状とされたことにより、緩やかなシワを疋田支持のワイプシート11に積極的に形成して、所定位置にワイプシート11が集中することを回避することがさらに容易になるという効果を奏することができる。
以下、本発明に係る注液型シート容器の第5実施形態を、図面に基づいて説明する。
図12は、本実施形態における注液型シート容器を示す平面図である。なお、図12において、蓋部14は図示を省略している。
本実施形態において上述した第1ないし第4実施形態と異なるのは、蓋部44の開閉位置に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態においては、図12に示すように、蓋部44の回動軸線が、包装袋12の長手方向と平行に位置するように設定されている。
これに対応して、ヒンジ43fは、突条13cの長手辺中央位置に設けられている。
本実施形態においては、蓋部44の開閉時における回動動作を小さくすることができるという効果を奏することができる。
10…注液型シート容器
11…ワイプシート
11a,11b…端部
11c…中央線
12…包装袋
12a…開口
13…開口部材
13a…フランジ部
13b…内フランジ部
13c…突条
13d…段差壁部
13f…ヒンジ部
14…蓋部材
14c…突条
15…取り出し口
15c…長軸
16…凸部

Claims (12)

  1. 幅方向にZ型に折り畳まれた枚葉のドライ状態とされるワイプシートを、互いに噛み合わせて収納した容器において、
    折り畳まれた前記ワイプシートの折り線と平行な中央線位置に合わせて前記ワイプシートの取り出し口が形成され、
    前記取り出し口の周囲には、内部に液を注入してウェット状態のワイプシートとする際に、前記ワイプシート全体に液を含浸させる液通路を形成するように内部の前記ワイプシートに当接して前記取り出し口周囲と前記ワイプシート表面とを離間させる凸部が設けられ、
    前記ワイプシートの中央線に対して、前記取り出し口の長軸方向が傾斜して設けられるとともに、前記取り出し口の輪郭形状が、引き出し時に前記ワイプシートと前記取り出し口との接触長さを前記取り出し口の長軸長さに比べて増大するように設定されることを特徴とする注液型シート容器。
  2. 前記取り出し口の長軸方向寸法が前記ワイプシートの中央線長さ寸法に対して30%〜100%の寸法割合として設定されることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
  3. 前記取り出し口の長軸方向の輪郭長が、前記取り出し口の長軸長さよりも大きくなるように設定されることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
  4. 前記取り出し口の開口面積が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシート断面積に対して300〜600倍の面積割合として設定されることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
  5. 前記取り出し口の長軸方向端部における曲率半径が、引き出されるウェット状態の前記ワイプシートの厚さ寸法に対して800〜1200倍として設定されることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
  6. 前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、幅寸法が縮小するように設けられることを特徴とする請求項1記載の注液型シート容器。
  7. 前記取り出し口が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点から、前記取り出し口の長軸端部に向かって、外側に凸となるように幅寸法が縮小することを特徴とする請求項6記載の注液型シート容器。
  8. 前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称形状として設けられることを特徴とする請求項1から7のいずれか記載の注液型シート容器。
  9. 前記凸部が、前記取り出し口の長軸と前記ワイプシートの中央線との交点に対して、点対称位置として複数設けられることを特徴とする請求項1から8のいずれか記載の注液型シート容器。
  10. 前記凸部が、高さ方向寸法の異なる形状として複数設けられることを特徴とする請求項9記載の注液型シート容器。
  11. 前記ワイプシートがフィルムにより袋状に形成された包装袋に収納され、
    前記取り出し口が、前記包装袋よりも硬質とされて前記包装袋の内側に設けられた開口部材に設けられ、前記開口部材における前記取り出し口周囲が前記包装袋と密閉されることを特徴とする請求項1から10のいずれか記載の注液型シート容器。
  12. 前記開口部材の外側には、前記包装袋外部に向かって開閉可能な蓋部材が設けられることを特徴とする請求項11記載の注液型シート容器。
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