JP7011150B2 - 塗布具 - Google Patents
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Description
具体的に説明すると、軸筒内壁面のうち、インキ吸蔵体が配置される部分よりもペン先側の位置に突条を設けている。そして、それぞれの突条は、軸筒内壁面から軸筒の径方向内側へ向かって突出しており、且つ、軸筒の長手方向に延びている。このことから、インキ吸蔵体がペン先側へと移動しようとすると、インキ吸蔵体が突条に当接することで、この移動が阻止される。
具体的に説明すると、インキ吸蔵体は、通常、筒状の外郭部材の内部に綿等を詰め込んで形成される部材となっている。すなわち、インキ吸蔵体は、軸筒の内壁面の近傍に外郭部材が位置し、そのさらに内側に綿が位置した状態で軸筒内に収納されている。
これに対して、筆記体の径が小さい場合には、このような綿の移動を阻止できず、綿がペン先側へ飛び出してしまう。このことから、筆記体のうち、本来であれば綿に差し込まれない部分まで、周囲を綿に取り囲まれた状態となってしまう。
このような場合、綿がペン先側へ飛び出してしまうと、飛び出した綿が空気孔を閉塞してしまい、空気の流通が阻害され、筆記時にかすれやムラが発生してしまうことがある。
具体的に説明すると、筆記具を実際に購入して使用する場合、室温の上昇等の理由により、筆記具の周辺温度が上昇する場合がある。このとき、筆記具内で空気が膨張するが、空気孔が綿(インキが含浸された綿)で閉塞された状態では、空気孔が膨張した空気の流出口として機能せず、膨張した空気によってインキが押圧されてしまう。この結果、押されたインキが外部に流出し、インキ漏れが生じてしまう。
このように、従来の塗布具には、繊維収束体が空気孔を塞ぐ位置までずれてしまうという問題があった。そして、これに起因して筆記時にかすれやムラが発生してしまうという問題や、インキ漏れが生じてしまうという問題が生じており、これらの問題の解決が望まれていた。
また、繊維体当接部をバランスよく配置されるように形成することで、塗布具全体における重量バランスをよくすることが可能であるという、二次的な効果もある。
この塗布具1は、軸筒部2の内部にインキ吸蔵体4が内蔵されており、軸筒部2の内外に亘って延びるペン先部材3がインキ吸蔵体4と接触する構造となっている。そして、ペン先部材3が、毛細管現象によってインキ吸蔵体4に含浸されたインキ(塗布液)を吸い込むものとなっており、インキを吸い込んだペン先部材3を紙等の塗布対象物に接触させることで、インキを塗布するものとなっている。
そして、保持筒部11aの前端側の一部が本体筒部10の前端よりさらに前方に位置しており、保持筒部11aの一部及び遊嵌筒部11bの全体が本体筒部10の内側に位置している。すなわち、取付用筒部11の後端側の一部分が、本体筒部10の前端側部分の内部空間に位置した状態となっている。
ここで、連結板部15は、図3で示されるように、本体筒部10及び取付用筒部11の周方向に沿って延びており、円環状に連続する板状部分となっている。
つまり、図2で示されるように、本体筒部10の内周面と取付用筒部11の外周面の間に形成される空間であり、且つ、軸筒部2の周方向で連続する環状の空間が、連結板部15により、軸筒部2の長手方向で分断された状態となっている。
欠落部20は、遊嵌筒部11bの後端部分の一部を欠落させて形成される部分であり、遊嵌筒部11bの後端から前方へ向かって延びると共に、遊嵌筒部11bの側壁面を貫通する部分である。
すなわち、複数の欠落部20が、平面視(視線方向を軸筒部2の長手方向とした平面視)で回転対称となるようにそれぞれ形成されている。
つまり、吸蔵体当接部12は、少なくとも2面に跨るように形成された突起状部分である(詳しくは後述する)。言い換えると、吸蔵体当接部12は、前端部(ペン先側端部)と、軸筒部2の径方向における外側端部で本体筒部10と連続する突起状部分である。
この第1当接部25は、本体筒部10の内周面と、連結板部15の後方側に位置する面の2面に跨るように形成された突起状部分である。
先端側部26bは、基端側部26aの突出端(本体筒部10の径方向における内側端部)からさらに突出する部分である。そして、断面形状が四角形状で本体筒部10の長手方向(図6の奥行き方向)に延びており、幅方向の長さが基端側部26aよりも短くなっている。
なお、ここでいう「幅方向の長さ」とは、前後方向(本体筒部10の延び方向)及び先端側部26bの突出方向と直交する方向の長さである。すなわち、それぞれが本体筒部10の径方向における内側端部と外側端部(突出方向における先端側と基端側)を繋ぐように形成される2つの側壁面間の距離となっている。なお、第1当接部25、先端側部26b、補強リブ部13における「幅方向の長さ」も同様に、2つの側壁面間の距離とする。
なお、ここでいう「欠落部20の外側」とは、遊嵌筒部11bの径方向における外側であり、言い換えると、遊嵌筒部11b(本体筒部10、取付用筒部11)の横断面の広がり方向における外側である。
ここで、遊嵌筒部11bの周方向における欠落部20の長さは、その外側に位置する先端側部26bの同方向における長さよりも長くなっている。すなわち、遊嵌筒部11bの周方向に延びる欠落部20のうち、一部分の外側に先端側部26bが位置し、他部の外側に先端側部26bが位置しない形状となっている。
つまり、第2当接部26は、本体筒部10の内周面と、連結板部15の後方側に位置する面の2面に加え、遊嵌筒部11bの側壁面とも接触している。言い換えると、第2当接部26は、3面に跨るように形成された突起状部分である。
この補強リブ部13の突出端面のうち、後端側に位置する部分には、図4で示されるように、後端側に向かうにつれて本体筒部10の径方向外側へ向かう傾斜面が形成されている。言い換えると、補強リブ部13の後端側部分は、後端側へ向かうにつれて突出長さが短くなるように形成されている。
つまり、この補強リブ部13の前端側の大部分は、断面形状が四角形状で本体筒部10の長手方向に延びた形状となっている。そして、後端側の一部は、後端側へ向かうにつれて断面積が小さくなるように延びている。
つまり、吸蔵体当接部12(第1当接部25、第2当接部26)と補強リブ部13は、本体筒部10の周方向において、第1当接部25、補強リブ部13、第2当接部26、補強リブ部13、第1当接部25・・・の順となるように間隔を空けて並列している。
なお、「本体筒部10の径方向における内側」とは、本体筒部10の横断面の広がり方向における内側でもある。
そして、先端側部26bのうち、2つの先端側部26bは、本体筒部10の径方向で離れた位置にそれぞれ形成されており、この2つの先端側部26bの離間方向とは直交する方向で離れた位置のそれぞれに、他の2つの先端側部26bが形成されている。
つまり、2つの先端側部26bの離間方向と、他の2つの先端側部26bの離間方向は、いずれも本体筒部10の径方向であり、互いに直交する方向となっている。
このペン先部材3は、繊維束の熱融着加工体、繊維束の樹脂加工体、フェルトの樹脂加工体といった適宜の繊維束を接合した素材で形成されている。このペン先部材3の最小径は、特に限定されるものではないが、0.1mm以上3mm以下のものを好適に採用可能であり、0.4mm以上1.6mm以下のものをさらに好適に採用できる。本実施形態では0.4mm程度となっている。
なお、ここでいう「程度」とは、数パーセントの誤差を含むものとする。
より詳細には、基端軸部3bの前端側の外側面と、遊嵌筒部11bの内側面の間には、空隙が形成された状態となっている。そして、後端側の一部は、遊嵌筒部11bの後端よりも後方側に位置し、インキ吸蔵体4の中綿31(繊維収束体、詳しくは後述する)に差し込まれた状態となっている。
詳細に説明すると、上記したように、前端側欠落部18(図3参照)と一部の連通溝17が連続し、一連の溝部分を形成している。そして、それぞれの連通溝17は、保持筒部11aの内側面に形成され、遊嵌筒部11bの内側面まで延びている。さらに、遊嵌筒部11bの内部では、上記したように、基端軸部3bの外周面と遊嵌筒部11bの内周面の間に空隙が形成されている。
以上のことから、空気流通路27は、前端側欠落部18と、連通溝17と、遊嵌筒部11bの空隙とが連続して形成される部分と、前端側欠落部18と連続しない連通溝17と、遊嵌筒部11bの空隙とが連続して形成される部分とを有する一連の流路となっている。そして、この空気流通路27の後端部分は、遊嵌筒部11bの後端部分と、欠落部20を介して本体筒部10の内部空間と連続している。
中綿31は、インキ(塗布液)が含浸される繊維収束体である。特に限定されるものではないが、中綿31には、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等の合成繊維、綿、麻、パルプ等の植物繊維、羊毛、生糸等動物繊維等を好適に採用可能となっている。
そして、ペン先部材3のうち、中綿31と接触する部分が比較的太い場合、ペン先部材3が中綿31の前方側へのずれを防止するために機能する。しかしながら、この部分が比較的細い場合、中綿31のずれが発生する可能性が高まってしまう。そして、中綿31が前方側(ペン先側)へずれてしまい、空気流通路27の後端側部分を閉塞してしまうと、塗布具1を使用した際のムラやカスレの原因となってしまう。
そこで、本実施形態の塗布具1では、ペン先部材3の最小径を比較的細いものとした場合であっても、このような中綿31のずれに起因する空気流通路27の閉塞を防止(抑制)することが可能な構造となっている。
そして、第1当接部25の後端面の他の一部と、基端側部26aの後端面の他の一部のそれぞれ(図7において太線αと重なる部分)がインキ吸蔵体4の外郭部材30が当接する外皮当接部となる。
つまり、本実施形態では、外郭部材30と当接する外皮当接部に加え、中綿31と当接する繊維体当接部を有する構造となっている。
さらに、上記した繊維体当接部を同横断面に投影した面の面積、つまり、図7の黒塗り部分の合計面積を当接部面積とする。
このとき、塗布具1の吸蔵体配置面積に対する当接部面積の割合は、15パーセント以上であることが好ましく、本実施形態では20パーセント程度となっている。
なお、ここでいう「程度」とは、誤差を含むものとする。
すなわち、仮に吸蔵体配置面積に対する当接部面積の割合を小さくした場合(15パーセント未満とした場合)、中綿31の一部分の前方への移動を阻止可能ではあるが、中綿31が変形し、他の大部分がさらに前方へと移動してしまう。つまり、中綿31が繊維体当接部を避けるように変形し、繊維体当接部の周辺や繊維体当接部から離れた部分で中綿31の一部が前方側へ移動してしまう。
さらに、遊嵌筒部11bの径方向で欠落部20の外側に隣接する位置に、先端側部26bが位置する構造となっている。
このように、平面視において欠落部20が3方を3つの繊維体当接部によって囲まれた構造とすると、中綿31が欠落部20に入り込み難く、中綿31による空気流通路27の閉塞をさらに確実に抑制できる。
なお、第2実施形態の塗布具は、軸筒部102の構造が上記した第1実施形態と異なっており、その他の部分は第1実施形態と同様となっている。このため、軸筒部102のみを詳細に説明し、他部材の詳細な説明を省略する。また、軸筒部102においても、上記実施形態と同様の部分については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
また、後述する第3実施形態以降の実施形態においても同様に、軸筒部102のみを詳細に説明し、他の詳細な説明を省略すると共に、上記実施形態と同様の部分については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
すなわち、上記した第1実施形態では、第1当接部25、第2当接部26からなる2種の形状の吸蔵体当接部12を形成した。これに対し、本実施形態では、形成される吸蔵体当接部112の形状が1種類であり、全て同形である点が異なっている。
なお、この吸蔵体当接部112もまた、2面に跨るように形成された突起状部分となっている。つまり、本体筒部110の内周面の他、連結板部15の後方側に位置する面とも一体に形成されている。
したがって、欠落部20よりも遊嵌筒部11bの径方向で外側に離れた位置に、先端側部112bが配された状態となっている。すなわち、欠落部20のうち、遊嵌筒部11bの径方向で外側端部に位置する外部との境界部分の一部と、先端側部112bの突出端面とは、離間対向した状態となっている。
つまり、欠落部20が形成されていない部分から遊嵌筒部11bの径方向で外側に離れた位置に、繊維体当接部が形成された構造となっている。
本実施形態の軸筒部202では、図9で示されるように、第1当接部25、第2当接部226からなる2種類の形状の吸蔵体当接部212をそれぞれ形成している。
つまり、第2当接部226のうち、本体筒部210の径方向における外側面と本体筒部210の内周面の間に、空隙が形成された状態となっている。加えて、第2当接部226のうち、本体筒部210の径方向における内側面と遊嵌筒部11bの外周面の間にもまた、空隙が形成された状態となっている。
つまり、本実施形態では、吸蔵体当接部212の一つが、通常設置したインキ吸蔵体4の中綿31と前後方向で重なると共に、外郭部材30とは前後方向で重ならない突起状部分となっている。
本実施形態の軸筒部302では、図10で示されるように、第1当接部25、第2当接部326からなる2種類の形状の吸蔵体当接部312をそれぞれ形成している。
そして、本実施形態の第2当接部326の同方向における内側端部は、上記した第1実施形態と同様に、その前端側(図10における奥側)に位置する大部分が遊嵌筒部11bの外周面と接触した状態となっている。
つまり、この第2当接部326は、連結板部15の後方側に位置する面と、遊嵌筒部11bの外周面の2面に跨るように形成された突起状部分となっている。
本実施形態の軸筒部402では、図11で示されるように、第1当接部25、第2当接部426からなる2種類の形状の吸蔵体当接部412をそれぞれ形成している。
すなわち、第2当接部426の内側面は、欠落部20の外側端部に位置する境界部分の全域と離間対向した状態となっている。
本実施形態の軸筒部502では、図12で示されるように、上記した第2実施形態と同形の吸蔵体当接部112の他、補強リブ部513と一体的に形成した吸蔵体当接部512を設けている。
さらに、本実施形態では、遊嵌筒部511bの欠落部520を6つ形成しており、それぞれの幅(遊嵌筒部511bの周方向における長さ)を上記した実施形態の欠落部20よりも短く形成している。つまり、本実施形態では、欠落部520を細溝状とし、上記実施形態よりも多数設けている。なお、この欠落部520もまた、平面視(視線方向を軸筒部2の長手方向とした平面視)で回転対称となる位置にそれぞれ形成されている。
詳細に説明すると、いずれか1の組における2つの欠落部520の離間方向は、他の2組(他の全ての組)における同離間方向のいずれとも異なる方向であり、且つ、いずれとも交差する方向となっている。
ここで、吸蔵体当接部112は、欠落部520と同数(6つ)形成されており、それぞれが欠落部520の外側に位置している。そして、先端側部112bの幅方向の長さと欠落部520の同方向の長さが略同一となっている。
すなわち、先端側部112bの突出端面(本体筒部510の径方向における内側面)は、欠落部520の外側端部に位置する境界部分の全域と離間対向した状態となっている。
この吸蔵体当接部112は、いずれも本体筒部510の内周面の他、連結板部15の後方側に位置する面とも一体に形成されており、2面に跨るように形成された突起状部分となっている。
ここで、本実施形態の補強リブ部513は、図12で示されるように、上記した実施形態の補強リブ部13よりも幅方向の長さが長くなっている。なお、図示を省略するが、この補強リブ部513は、上記した実施形態の補強リブ部13と同様に、後端側に傾斜面を有する形状であり、また、前後方向の長さ(本体筒部510の長手方向の長さ)が上記した実施形態の補強リブ部13と同じ長さとなっている。
そして、吸蔵体当接部512の幅方向の長さは、補強リブ部513の幅方向の長さと同一であり、基端側部112aの幅方向の長さとも同一となっている。
そして、この吸蔵体当接部512の後端部分が、外皮当接部及び繊維体当接部となる部分となっている。つまり、吸蔵体当接部512の突出端面(本体筒部510の径方向における内側面)と、補強リブ部513の後端側部分における内側面(本体筒部510の径方向における内側面)との間に形成される段差部分が、外皮当接部及び繊維体当接部となっている。
より好ましくは、本体筒部10の内部空間のうち、空気流通路27と連なる部分を広くし、より確実に空気流動性を確保するという観点から、15パーセント以上90パーセント以下とすることが好ましい。このとき、15パーセント以上75パーセント以下とすることがより好ましく、15パーセント以上50パーセント以下とすることがさらに好ましい。
さらに好ましくは、より高い空気流動性の確保と、中綿の一定以上の大きな飛び出しの防止を両立させるという観点から、15パーセント以上45パーセント以下とすることが好ましく、15パーセント以上25パーセント以下とすることより好ましい。そして、18パーセント以上23パーセント以下とすることがさらに好ましい。
このさらに好ましい範囲では、高い塗布性能を安定して発揮可能となる。
これらの塗布具は、外皮当接部及び繊維体当接部のみがそれぞれ異なるものとし、ペン先部材、インキ吸蔵体を含む他の部材は同じ構造とした。すなわち、軸筒部の吸蔵体当接部に係る構造のみが異なるものとした。
そして、これらの塗布具をそれぞれ同条件で落下させ、衝撃を加えた。具体的には、1mの高さから倒立姿勢(ペン先が下方側を向く姿勢)で落下させ、衝撃を加えた。
この後、それぞれの塗布具からインキ吸蔵体を取り出し、中綿の突出量を比較した。
第2の塗布具では、図14(b)で示されるように、中綿が外郭部材の端部から(前端部分からさらに前方に)0.405mm飛び出していることが確認された。すなわち、最大突出量が0.405mmであることが確認された。
第3の塗布具では、図14(c)で示されるように、中綿が外郭部材の端部から(前端部分からさらに前方に)0.312mm飛び出していることが確認された。すなわち、最大突出量が0.312mmであることが確認された。
すなわち、第1の塗布具では、中綿が大きく飛び出しており、他の塗布具では中綿の飛び出し長さが微量であることが確認された。
2,102,302,402,502 軸筒部
3 ペン先部材(塗布体)
4 インキ吸蔵体(塗布液吸蔵体)
10,110,210,310,410,510 本体筒部
11 取付用筒部(内側小筒部)
12,112,212,312,412,512 吸蔵体当接部
15 連結板部(連結壁部)
20,520 欠落部
25 第1当接部
26,226,326,426 第2当接部
27 空気流通路
30 外郭部材
31 中綿(繊維収束体)
Claims (8)
- 軸筒部と、前記軸筒部内に収容される塗布液吸蔵体と、塗布液を塗布するための塗布体とを有し、前記塗布液吸蔵体に含浸させた塗布液を前端側に位置する前記塗布体へ供給する塗布具であって、
前記塗布液吸蔵体は、繊維収束体を有し、
前記軸筒部は、繊維体当接部を有し、
前記繊維体当接部は、前記塗布液吸蔵体よりも前方に位置し、
さらに前記繊維体当接部は、前記軸筒部の長手方向からみて前記繊維収束体と重なる位置に配されており、
前記繊維収束体の前端側部分を前記軸筒部の横断面に投影したときの投影面の面積を吸蔵体配置面積とし、前記繊維体当接部を前記軸筒部の横断面に投影したときの投影面の面積を当接部面積としたとき、
前記吸蔵体配置面積に対する前記当接部面積の割合が15パーセント以上であり、
前記軸筒部は、本体筒部と内側小筒部とを有しており、
前記本体筒部の内部に、前記内側小筒部の少なくとも一部が位置しており、
前記本体筒部の内部では、前記本体筒部の内周面と前記内側小筒部の外周面とが前記軸筒部の横断面の広がり方向で離間しており、
前記内側小筒部には、欠落部が形成されており、当該欠落部は、前記内側小筒部の外周面から内部空間までを貫通しており、
前記本体筒部の内部空間と前記軸筒部の外部を連通する空気流通路が形成されており、
前記空気流通路は、前記欠落部から前記内側小筒部の内部空間を経て前記軸筒部の外部まで延びており、
前記繊維体当接部が、前記軸筒部の横断面の広がり方向で前記欠落部の外側となる位置であって前記欠落部の外側に隣接する位置に形成されている、又は、
前記繊維体当接部が、前記軸筒部の長手方向からみて前記欠落部の少なくとも一部と間隔を空けて直線状に並ぶ位置に形成されていることを特徴とする塗布具。 - 前記繊維体当接部は、前記軸筒部と一体に形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の塗布具。
- 前記欠落部は、前記内側小筒部の後端側部分から前方へ向かって延びる切り欠き状の部分であり、前記内側小筒部の後端面のうち、前記欠落部が位置しない部分が前記繊維体当接部として機能することを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布具。
- 少なくとも2つの前記欠落部が所定方向で離間した位置にそれぞれ形成されており、他の2つの前記欠落部が前記所定方向と直交する方向で離間した位置にそれぞれ形成されるものであって、
前記軸筒部の横断面の広がり方向でそれぞれの前記欠落部の外側となる位置に、それぞれ別の前記繊維体当接部が位置していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の塗布具。 - 前記塗布液吸蔵体は、筒状の外郭部材の内部に前記繊維収束体を収容して形成され、
前記軸筒部は、外皮当接部をさらに有し、
前記外皮当接部は、前記軸筒部と一体に形成され、且つ、前記塗布液吸蔵体よりも前方に位置するものであり、
前記外皮当接部は前記軸筒部の長手方向からみて前記外郭部材と重なる位置に配されており、
複数の前記外皮当接部が、前記軸筒部の長手方向を視線方向とした平面視において、それぞれ間隔を空けて環状に並列するように形成されており、
前記外皮当接部よりも前記軸筒部の横断面の広がり方向で内側となる位置に複数の前記繊維体当接部が形成され、
複数の前記繊維体当接部が、前記平面視において、それぞれ間隔を空けて環状に並列するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の塗布具。 - 前記繊維体当接部は、複数形成されており、
複数の前記繊維体当接部が前記軸筒部の長手方向に延びる中心軸を中心として互いに回転対称となる位置に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の塗布具。 - 前記塗布体の最小径は、0.1mm以上3mm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の塗布具。
- 軸筒部と、前記軸筒部内に収容される塗布液吸蔵体と、塗布液を塗布するための塗布体とを有し、前記塗布液吸蔵体に含浸させた塗布液を前端側に位置する前記塗布体へ供給する塗布具であって、
前記塗布液吸蔵体は、繊維収束体を有し、
前記軸筒部は、繊維体当接部を有し、
前記繊維体当接部は、前記塗布液吸蔵体よりも前方に位置し、
さらに前記繊維体当接部は、前記軸筒部の長手方向からみて前記繊維収束体と重なる位置に配されており、
前記繊維収束体の前端側部分を前記軸筒部の横断面に投影したときの投影面の面積を吸蔵体配置面積とし、前記繊維体当接部を前記軸筒部の横断面に投影したときの投影面の面積を当接部面積としたとき、
前記吸蔵体配置面積に対する前記当接部面積の割合が15パーセント以上であり、
前記軸筒部は、本体筒部と内側小筒部とを有しており、
前記本体筒部の内部に、前記内側小筒部の少なくとも一部が位置しており、
前記本体筒部の内周面と前記内側小筒部の外周面とを連結する連結壁部が形成されており、
前記本体筒部の内周面と、前記軸筒部の長手方向からみて前記連結壁部と重なる面とが連続しており、少なくとも一の前記繊維体当接部は、この連続する2面と一体に形成される突起状部分の一部であることを特徴とする塗布具。
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