JP7010266B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源装置に関するものである。
蓄電池と電気機器とを接続する電気経路を有する電源装置において、一般的に半導体スイッチング素子等を用いたスイッチにより、蓄電池と電気機器との間の接続のオンオフの制御が行われる。近年では、電気経路の大電流化を図るべく、スイッチとして、並列に配された経路のそれぞれに半導体スイッチング素子を設けて、各半導体スイッチング素子を同時にオンオフ制御することが提案されている。例えば、特許文献1の電源装置では、並列に配された経路のそれぞれに半導体スイッチング素子を設けている。そして、各半導体スイッチング素子に対して、個別の電源経路から駆動電力を供給することで、電源としての安定化を図っている。
特開2018-68074号公報
ところで、配線スペース等の関係で、並列に配される経路を形成する導体部の長さが互いに異なることがある。例えば、蓄電池と、その蓄電池に繋がる電気経路上の半導体スイッチング素子とをケース内に一体収容して構成される電池ユニットにおいて、各半導体スイッチング素子から外部接続のためのコネクタまでの間の経路の経路長が異なることがある。この場合、第1半導体スイッチング素子及びコネクタの間の距離と、第2半導体スイッチング素子及びコネクタの間の距離とが異なることで、経路長が異なることが生じうる。経路の経路長が異なる場合には、経路の経路抵抗も異なることになり、並列接続された各半導体スイッチング素子を通電する場合に、並列経路に流れる電流が異なることになる。そのため、流れる電流が大きくなる側の経路に合わせて、全体として経路に流れる電流のマージンを大きくする必要があり、並列に配された経路全体としての許容電流が小さくなるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、並列に配された経路に適切な電流を流すことができる電源装置を提供することにある。
第1の手段は、蓄電池(11)と電気機器(14)との間を電気的に接続する電気経路(L11)において、第1点(N11)と第2点(N12)との間に互いに並列に設けられた導体部である第1導体部(31)及び第2導体部(32)と、半導体スイッチング素子よりなり前記第1導体部及び前記第2導体部により並列接続された第1スイッチ素子(41)及び第2スイッチ素子(41)を有するスイッチ(SW1)と、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子の各制御端子(43a)に印加する電圧を生成する生成回路(52,62)と、を備え、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子をオンオフさせて、前記電気経路に流れる電流を制御する電源装置(U)であって、前記第1導体部の抵抗値が前記第2導体部の抵抗値より高くなっており、前記生成回路で生成され前記第1スイッチ素子の前記制御端子に印加される第1電圧が、前記生成回路で生成され前記第2スイッチ素子の前記制御端子に印加される第2電圧より高い。
本手段では、電気経路の大電流化を図るべく、半導体スイッチング素子よりなり互いに並列に接続された第1スイッチ素子と第2スイッチ素子が設けられたスイッチを有する電源装置において、第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子を同時にオンする構成としている。互いに並列に配されたスイッチ素子を有する経路において、例えばバスバー等の導体部の経路長が異なる場合には、導体部の抵抗値が経路間で異なることがある。経路全体の経路抵抗は、スイッチ素子での抵抗と、導体部の抵抗値に応じて定まっており、経路間で導体部の抵抗値が不均等になると、経路全体の経路抵抗も不均等になる。そのため、スイッチをオン状態、つまり並列な経路のスイッチ素子をオン状態にすると、各経路に流れる電流が不均等になる。
そこで、第1導体部の抵抗値が第2導体部の抵抗値よりも高い状態であっても、各経路に流れる電流の不均等を抑制できる構成を検討する。各導体部に流れる電流を制御するスイッチ素子(半導体スイッチング素子)は、制御端子に印加される電圧が高くなると、スイッチ素子に電流が流れる際の抵抗が低くなる。第1導体部に接続された第1スイッチ素子の制御端子に印加される第1電圧が、第2導体部に接続された第2スイッチ素子の制御端子に印加される第2電圧より高い構成としている。
第1スイッチ素子に印加される電圧が第2スイッチ素子に印加される電圧より高いことで、第1スイッチ素子での抵抗を第2スイッチ素子での抵抗より小さくすることができる。これにより、経路長の違い等により導体部の抵抗値が異なっていても、経路全体の経路抵抗が不均等になることを抑制することができ、並列に配された経路に流れる電流の不均等を抑制できる。そのため、電流の大きい経路に合わせて電流のマージンを大きく設定する必要がないため、経路全体としての許容電流を大きくできる。
第2の手段は、前記生成回路として、前記第1電圧を生成する第1生成回路(52)と、前記第2電圧を生成する第2生成回路(62)と、を有する。
第1スイッチ素子と第2スイッチ素子とで制御端子に印加される電圧を生成する生成回路が異なることで、各生成回路において個別に電圧を生成して、各制御端子に印加される電圧を異なるものとすることができる。また、各スイッチ素子の印加電圧を異なる生成回路で生成して、冗長化を図ることで、仮に第1生成回路の故障により第1スイッチ素子への電圧印加が不可能になっても、第2スイッチ素子での電圧印加を継続できる。これにより、電源としての安定化を図ることができる。
第3の手段は、前記第1生成回路及び前記第2生成回路の少なくともいずれかには、前記第1電圧が前記第2電圧よりも高くなるように、前記第1電圧及び前記第2電圧の少なくともいずれかを調整する調整回路(65)が設けられている。
調整回路で、第1電圧及び第2電圧の少なくともいずれかを調整する構成としている。これにより、第1電圧が第2電圧より高くなるように電圧を生成し、制御端子に印加することで、経路に流れる電流の不均等を抑制することができる。
第4の手段は、前記生成回路は、所定の昇圧期間において所定の動作周波数で昇圧を行うことにより電圧を生成する昇圧回路(53,63)を有し、前記調整回路は、前記動作周波数の許容誤差範囲内で、前記昇圧期間での昇圧回数の変更により、前記昇圧回路の生成電圧を調整可能とするものであり、前記動作周波数の許容誤差範囲に相当する電圧調整範囲内での電圧調整により、前記第1電圧及び前記第2電圧の少なくともいずれかに対する電圧調整を実施する。
昇圧回路では、所定の昇圧期間において、所定の動作周波数で昇圧を行って、電圧を生成する。部品実装後であっても、調整回路により昇圧期間内の昇圧回数を変更することで、生成電圧が調整可能となっている。そのため、部品等の実装後に、部品等の個別のずれ等に応じて、昇圧回数を変更することで、昇圧回路が生成する電圧を変更することができる。
また、昇圧回路は、動作周波数の許容誤差範囲内のずれにより生成電圧と目標電圧との間にずれを有しており、このずれを解消すべく、調整回路は、許容誤差範囲内で昇圧回数を変更する。そして、調整回路により、昇圧期間における昇圧回数を変更することにより、生成電圧を意図的に高くする又は低くすることが可能となる。これにより、部品等の実装後に、第1電圧又は第2電圧を調整することで、経路に流れる電流の不均等をより抑制することができる。
第5の手段は、前記第1生成回路には、前記調整回路が設けられていない一方、前記第2生成回路には、前記調整回路が設けられており、前記調整回路により、前記第2電圧が前記第1電圧よりも低い電圧に調整されている。
調整回路が第1生成回路に設けられていない場合であっても、調整回路が設けられている第2生成回路により電圧調整範囲内で電圧を調整することで、第2電圧が第1電圧より低くなるように電圧を調整することができる。この際に、第2生成回路側に調整回路を設けることで、所望とする電圧調整を好適に実施することができる。例えば、調整回路によって電圧を下げる方が安定しやすくなるため、第2生成回路側に調整回路を設ける方が好ましい。本構成により、コストの上昇を抑制しつつ、各生成回路内で生成する電圧を好適に調整し、経路に流れる電流の不均等を抑制することができる。
第6の手段は、前記調整回路は、前記第1生成回路及び前記第2生成回路に設けられており、前記第1生成回路及び前記第2生成回路における前記各調整回路において、前記許容誤差範囲内で前記動作周波数を変更することで、前記第1電圧及び前記第2電圧の少なくともいずれかを調整する。
第1生成回路及び第2生成回路にそれぞれ調整回路が設けられている。そのため、例えば第1生成回路では許容誤差範囲内で動作周波数を上げ、第2生成回路では許容誤差範囲内で動作周波数を下げることにより、電圧調整の範囲を動作周波数の許容誤差範囲内で制限しつつも、電圧調整の可能範囲を拡げることができる。
第7の手段は、前記第1導体部及び前記第2導体部に流れる電流をそれぞれ検出する検出部(45)と、検出した前記各導体部に流れる電流に基づいて、それら各導体部の電流が一致するように、前記第1電圧及び前記第2電圧の少なくともいずれかを制御する電圧制御部(21)と、を備える。
スイッチに電流が流れている状態で、第1導体部及び第2導体部に流れる電流に基づいて、第1導体部及び第2導体部に流れる電流が一致するように、第1電圧及び第2電圧の少なくともいずれかを制御する。スイッチに電流が流れている状態で、第1導体部及び第2導体部に流れる電流が同じになるように制御することで、並列に配された経路に流れる電流の不均等を抑制できる。
第8の手段は、蓄電池(11)と電気機器(14)との間を電気的に接続する電気経路(L1)において、第1点(N11)と第2点(N12)との間の導体部として、互いに並列に設けられた第1導体部(31)及び第2導体部(32)と、半導体スイッチング素子よりなり前記第1導体部及び前記第2導体部により並列接続された第1スイッチ素子(41)及び第2スイッチ素子(41)を有するスイッチ(SW1)と、前記第1スイッチ素子の制御端子(43a)に印加する電圧を生成する第1生成回路(52)と、前記第2スイッチ素子の制御端子(43a)に印加する電圧を生成する第2生成回路(62)と、を備え、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子をオンオフさせて、前記電気経路に流れる電流を制御する電源装置(U)であって、前記第1生成回路が生成する電圧は、前記第2生成回路が生成する電圧より高くなっており、前記第1導体部の抵抗値が、前記第2導体部の抵抗値より大きくなるように調整されている。
スイッチ素子(半導体スイッチング素子)の制御端子に印加する電圧を異なる生成回路で生成することで、冗長化を図り、電源としての安定化を図ることがある。一方、制御端子に印加する電圧の生成源が異なると、制御端子に印加する電圧が異なり、スイッチ素子での抵抗が異なることがある。そのため、経路全体としての経路抵抗が不均等になり、並列な経路に流れる電流が不均等になる。
そこで、各経路に流れる電流が不均等になることを抑制するように、経路のバスバー等の導体部に抵抗を追加する等して、生成回路が生成する電圧が高い第1スイッチ素子を用いる第1導体部の抵抗値を大きくなるように調整されている構成としている。これにより、印加される電圧の違いによりスイッチ素子での抵抗が異なっていても、経路全体の経路抵抗が不均等になることを抑制でき、並列に配された経路に流れる電流の不均等を抑制できる。そのため、電流の大きい経路に合わせて電流のマージンを大きく設定する必要がないため、経路全体としての許容電流を大きくできる。
電源システムの概略構成図 電池ユニットにおけるスイッチ及びその周辺回路の概略構成図 ゲート端子に印加される第1電圧及び第2電圧を示す図
<実施形態>
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、エンジン(内燃機関)を駆動源として走行する車両において、当該車両の各種機器に電力を供給する車載電源装置として具体化するものとしている。
図1に示すように、電源システムSは、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12とを有している。各蓄電池11,12からはスタータ13や、回転電機14、各種の電気負荷15への給電が可能となっている。また、各蓄電池11,12に対しては回転電機14による充電が可能となっている。電源システムSでは、回転電機14に対して並列に鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12が接続されるとともに、電気負荷15に対して並列に鉛蓄電池11及びリチウムイオン蓄電池12が接続されている。本実施形態では、鉛蓄電池11が「蓄電池」に相当し、回転電機14が「電気機器」に相当する。
鉛蓄電池11は周知の汎用蓄電池である。これに対し、リチウムイオン蓄電池12は、鉛蓄電池11に比べて、充放電における電力損失が少なく、出力密度、及びエネルギ密度の高い高密度蓄電池である。リチウムイオン蓄電池12は、鉛蓄電池11に比べて充放電時のエネルギ効率が高い蓄電池であるとよい。また、リチウムイオン蓄電池12は、それぞれ複数の単電池を有してなる組電池として構成されている。これら各蓄電池11,12の定格電圧はいずれも同じであり、例えば12Vである。
リチウムイオン蓄電池12は、収容ケースに収容されて基板一体の電池ユニットUとして構成されている。図1では、電池ユニットUを破線で囲んで示す。電池ユニットUは、外部端子P0,P1,P2を有しており、このうち外部端子P0に配線を介して鉛蓄電池11とスタータ13が接続され、外部端子P1に配線を介して回転電機14が接続され、外部端子P2に配線を介して電気負荷15が接続されている。なお、外部端子P0は、ヒューズ16を介して鉛蓄電池11に接続されており、外部端子P2は、ヒューズ17を介して電気負荷15と接続されている。本実施形態では、電池ユニットUが「電源装置」に相当する。
回転電機14は、3相交流モータや電力変換装置としてのインバータを有するモータ機能付き発電機であり、機電一体型のISG(Integrated Starter Generator)として構成されている。回転電機14は、エンジン出力軸や車軸の回転により発電(回生発電)を行う発電機能と、エンジン出力軸に回転力を付与する力行機能とを備えている。回転電機14の力行機能により、アイドリングストップ中、自動停止されているエンジンを再始動させる際に、エンジンに回転力を付与することができる。回転電機14は、発電電力を各蓄電池11,12や電気負荷15に供給する。
電気負荷15には、供給電力の電圧が一定、又はあらかじめ決められた範囲内で変動することが要求される定電圧負荷が含まれる。定電圧要求負荷である電気負荷15の具体例としては、ナビゲーション装置やオーディオ装置、エンジンECU等の各種ECUが挙げられる。この場合、供給電力の電圧変動が抑えられることで、上記各装置において不要なリセット等が生じることが抑制され、安定動作が実現可能となっている。なお、電気負荷15として、電動ステアリング装置やブレーキ装置等の走行系アクチュエータが含まれていてもよい。
次に、電池ユニットUについて説明する。電池ユニットU内の電気経路として、各外部端子P0,P1を繋ぐ電気経路L1と、電気経路L1上の接続点N1とリチウムイオン蓄電池12とを繋ぐ電気経路L2とが設けられている。このうち電気経路L1にスイッチSW1が設けられ、電気経路L2にスイッチSW2が設けられている。電気経路L1,L2は、回転電機14に対する入出力電流を流すことを想定した大電流経路であり、この電気経路L1,L2を介して、各蓄電池11,12と回転電機14との間の相互の通電が行われる。
電気経路L2において、分岐点N21と分岐点N22との間に、互いに並列に導体部が設けられている。各導体部によって並列接続された半導体スイッチング素子として、それぞれ2つのMOSFET43が設けられている。そして、各導体部において2つ一組のMOSFETの寄生ダイオードが互いに逆向きになるように直列に接続されている。
また、本実施形態の電池ユニットUでは、電気経路L1,L2以外に、電気経路L1上の接続点N2(外部端子P0とスイッチSW1との間の点)と、外部端子P2と、を接続する電気経路L3を有している。電気経路L3により、鉛蓄電池11から電気負荷15への電力供給を可能とする経路が形成されている。電気経路L3(詳しくは接続点N2-接続点N4の間)には、スイッチSW3が設けられている。
また、電池ユニットUでは、電気経路L2の接続点N3(スイッチSW2とリチウムイオン蓄電池12の間の点)と、電気経路L3上の接続点N4(スイッチSW3と外部端子P2の間の点)と、を接続する電気経路L4が設けられている。電気経路L4により、リチウムイオン蓄電池12から電気負荷15への電力供給を可能とする経路が形成されている。電気経路L4(詳しくは接続点N3-接続点N4の間)には、スイッチSW4が設けられている。
各スイッチSW3,SW4は、それぞれ2つ一組の半導体スイッチング素子を備えている。半導体スイッチング素子は、MOSFETであり、その2つ一組のMOSFETの寄生ダイオードが互いに逆向きになるように直列に接続されている。なお、スイッチSW3,SW4に用いる半導体スイッチング素子として、MOSFETに代えて、IGBTやバイポーラトランジスタ等を用いることも可能である。IGBTやバイポーラトランジスタを用いた場合には、上記寄生ダイオードの代わりとなるダイオードをそれぞれ並列に接続させればよい。
電池ユニットUは、各スイッチSW1~SW4を制御する制御部21を備えている。制御部21は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンにより構成されている。
制御部21は、各蓄電池11,12の蓄電状態等に基づいて、各スイッチSW1~SW4等を制御する。例えば、制御部21は、リチウムイオン蓄電池12のSOC(残存容量:State Of Charge)を算出する。そして、制御部21は、そのSOCが所定の使用範囲内に維持されるように、各スイッチSW1~SW4を制御して、開閉指令信号を出力し、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12の充電及び放電を制御する。すなわち、制御部21は、鉛蓄電池11とリチウムイオン蓄電池12とを選択的に用いて充放電を実施する。
また、制御部21には、例えばエンジンECUからなるECU22が接続されている。ECU22は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース等を含むマイコンにより構成されており、都度のエンジン運転状態や車両走行状態に基づいてエンジンの運転を制御する。制御部21及びECU22は、CAN等の通信ネットワークにより接続されて相互に通信可能となっており、制御部21及びECU22に記憶される各種データが互いに共有できるものとなっている。
次に、スイッチSW1の構成について説明する。図2は、電池ユニットUにおけるスイッチSW1及びその周辺回路を示す概略構成図である。
電気経路L1において、分岐点N11と分岐点N12との間の導体部として、互いに並列に設けられた第1導体部31と第2導体部32とが設けられている。また、電気経路L1において、外部端子P0と分岐点N11との間の導体部として、共通導体部33が設けられており、外部端子P1と分岐点N12との間の導体部として、共通導体部34が設けられている。各導体部31~34は、バスバー等により構成されている。なお、分岐点N11が「第1点」に相当し、分岐点N12が「第2点」に相当する。
スイッチSW1は、第1導体部31及び第2導体部32により並列接続された第1スイッチ部41及び第2スイッチ部42を有している。各スイッチ部41,42には、半導体スイッチング素子としてそれぞれ2つのMOSFET43が設けられている。そして、2つ一組のMOSFET43の寄生ダイオードが互いに逆向きになるように直列に接続されている。各MOSFET43は、周知の大電力用のn型のMOSFETであって、常開式の半導体スイッチング素子であり、制御端子であるゲート端子43aを備えている。なお、第1スイッチ部41が「第1スイッチ素子」に相当し、第2スイッチ部42が「第2スイッチ素子」に相当する。
各スイッチ部41,42において、各MOSFET43の間には、電流測定用のシャント抵抗44が設けられている。シャント抵抗44の両端の電圧を測定することで、各検出部45は、各導体部31,32に流れる電流をそれぞれ検出する。検出部45での検出結果は、制御部21に出力され、制御部21は検出結果に基づいて過電流等を監視する。
第1スイッチ部41の各MOSFET43のゲート端子43aには、第1駆動回路50から第1電圧V1が印加される。第1駆動回路50には、制御部21からの指令により、MOSFET43のゲート端子43aへ電圧印加する印加回路51が設けられている。印加回路51には、第1生成回路52からゲート端子43aに印加する電圧が供給される。第1生成回路52は、チャージポンプ回路である昇圧回路53と、昇圧回路53にクロック信号を供給する周期回路54とを備えている。
周期回路54は、クロック信号を生成し、昇圧回路53に供給するための回路である。周期回路54が生成するクロック信号は、許容誤差(公差)を有している。周期回路54が生成するクロック信号が、昇圧回路53の動作周波数f1になる。
昇圧回路53は、複数のコンデンサとスイッチを組み合わせることによって電圧を上昇させるための電子回路であって、複数のスイッチのオンオフのタイミングが動作周波数f1により同期されている。つまり、動作周波数f1に基づいて、所定の昇圧期間の昇圧回数が決定される。周期回路54が有する許容誤差によって、動作周波数f1に目標周波数とのずれがあると、所定の昇圧期間の昇圧回数にずれが生じ、生成される電圧にずれができる。
第2スイッチ部42の各MOSFET43のゲート端子43aには、第2駆動回路60から第2電圧V2が印加される。第2駆動回路60には、第1駆動回路50と同様に、制御部21からの指令により、MOSFET43のゲート端子43aへ電圧印加する印加回路61と、印加回路61にゲート端子43aに印加する電圧を供給する第2生成回路62とが設けられている。第2生成回路62は、チャージポンプ回路である昇圧回路63と、昇圧回路63にクロック信号を供給する周期回路64とを備えている。また、周期回路64が生成するクロック信号を校正する校正回路65を備えている。なお、校正回路65は、「調整回路」に相当する。
校正回路65は、周期回路64で生成されたクロック信号に基づく動作周波数f2を変更する。具体的には、外部からの周波数に基づいて、周期回路64が生成するクロック信号を周知の方法により校正する。周期回路64が生成するクロック信号は、許容誤差(公差)を有している。そこで、例えば、外部からの周波数と生成されたクロック信号に基づく値とを比較し、周期回路64で生成されたクロック周波数の何周期分を動作周波数f2の何周期分とするかを校正回路65で調整する。これにより、動作周波数f2が目標周波数に近づくように校正される。周期回路54が生成するクロック信号を校正回路65による校正することで、許容誤差範囲内で、目標周波数となるように動作周波数f2が変更される。これによって、所定の昇圧期間の昇圧回数が調整される。
なお、校正回路65での動作周波数f2の変更機能は、各部品の実装後であって、工場内での出荷前に実施されることが望ましい。このように、実装後に動作周波数f2を校正し、昇圧回数を調整することで、部品等の個別のばらつき等に応じて、昇圧回数を調整し、生成電圧を電圧調整範囲内で電圧調整することができる。また、目標周波数を制御部21からの指令に基づいて変更するできることが望ましい。校正して動作周波数f2を変更する際には、周期回路64で生成された周波数を上げるよりも下げる方が好ましい。
また、動作周波数f2を校正するのではなく、昇圧回数を直接調整する構成を調整回路として設けていてもよい。例えば、生成されたクロック周波数をそのまま動作周波数f2とし、動作周波数f2でスイッチをオンオフしないように間引いて昇圧回数を調整するようにしてもよい。
このように、各スイッチ部41,42の印加電圧を各生成回路52,62で生成して、冗長化を図ることで、仮に第1生成回路52の故障により第1スイッチ部41への電圧印加が不可能になっても、第2生成回路62で電圧を生成し、第2スイッチ部42での電圧印加を継続できる。これにより、電源としての安定化を図ることができる。
ところで、電気経路L1において、外部端子P0と外部端子P1とは、例えば電池ユニットUのケースに固定されたコネクタに設けられており、ケース内における第1導体部31と第2導体部32の位置によっては、第1導体部31と第2導体部32との経路長、つまり分岐点N11と分岐点N12との間の経路長が不均等になっていることが考えられる。例えば、第1導体部31の経路長は、第2導体部32の経路長よりも長くなっている。この場合、第1導体部31の抵抗値R1が第2導体部32の抵抗値R2よりも高くなっている。
各経路において経路全体の経路抵抗は、各スイッチ部41,42での抵抗と、各導体部31,32の抵抗値R1,R2に応じて定まっており、経路間で各導体部31,32の抵抗値R1,R2が不均等になると、経路全体の経路抵抗も不均等になる。そのため、スイッチSW1をオン状態、つまり並列な経路の各スイッチ部41,42の各MOSFET43をオン状態にすると、各経路に流れる電流が不均等になる。
そこで、第1導体部31の抵抗値R1が第2導体部32の抵抗値R2よりも高い状態であっても、各経路に流れる電流の不均等を抑制する構成を検討する。各導体部31,32に流れる電流を制御する各MOSFET43は、ゲート端子43aに印加される電圧が高くなると、各MOSFET43に電流が流れる際の抵抗が低くなる。
本実施形態では、第1導体部31に接続された第1スイッチ部41の各MOSFET43のゲート端子43aに印加される第1電圧V1が、第2導体部32に接続された第2スイッチ部42の各MOSFET43のゲート端子43aに印加される第2電圧V2より高い構成としている。この際に、第1スイッチ部41と第2スイッチ部42とでゲート端子43aに印加される電圧を生成する生成回路52,62が異なることで、各生成回路52,62において個別に電圧を生成して、各ゲート端子43aに印加される第1電圧V1と第2電圧V2とを異なるものに調整することができる。
第1電圧V1と第2電圧V2とを調整する具体的な構成について、図3を用いて説明する。図3は、第1駆動回路50と第2駆動回路60とがゲート端子43aに印加する第1電圧V1及び第2電圧V2について示した図である。
チャージポンプ回路である各生成回路52,62において、校正回路が設けられていない第1生成回路52で生成される電圧は、動作周波数f1の許容誤差に基づいて、目標電圧Tg1に対してずれを有していることがある。具体的には、周期回路54に用いられる部品の個体差により、第1電圧V1は、目標電圧Tg1に対して図の矢印で示す範囲内のいずれかの値になっている。
第1電圧V1は目標電圧Tg1に対してずれることがあるため、ずれた場合の下限側でも各MOSFET43をオン状態にできるようにする必要がある。そのため、ゲート端子43aに印加する電圧がずれた場合の下限側でもオン電圧VLを超えるように、目標電圧Tg1を高くする。したがって、校正回路が設けられていない第1生成回路52では、生成される電圧が高くなり、ゲート端子43aに印加される第1電圧V1が高くなる。このように、校正回路を備えておらず、第2生成回路62の目標電圧Tg2より目標電圧Tg1を高く設定してある第1生成回路52を、抵抗値R1が高い第1導体部31側の第1スイッチ部41に用いることが望ましい。
一方、校正回路65が設けられている第2生成回路62は、動作周波数f2を許容誤差範囲内で変更可能となっている。この際に、校正回路65により電圧を下げるように調整する方が、電圧が安定しやすくなるため好ましい。そのため、第2生成回路62では、生成される電圧を低くし、ゲート端子43aに印加される電圧を低くする方がよい。
また、第2生成回路62は、部品実装後であっても校正回路65によって動作周波数f2が変更可能となっている。そのため、各抵抗値R1,R2の差に応じた第1電圧V1と第2電圧V2との差分になるように、第2電圧V2を調整する。つまり、実装後の各導体部31,32の抵抗値R1,R2の個別のばらつきや第1電圧V1のばらつき等に応じて、第2電圧V2を調整する。
このように校正回路65により動作周波数f2を部品実装後に調整することで、各導体部31,32の抵抗値R1,R2の個別のばらつきや第1電圧V1のばらつき等に応じて、第2電圧V2を調整する。これにより、第1導体部31と第2導体部32との経路長が異なり、各抵抗値R1,R2が異なっていても、経路全体の経路抵抗が不均等になることを抑制でき、経路に流れる電流の不均等を抑制できる。
また、第2生成回路62は、校正回路65を備え、第1生成回路52は校正回路を備えていない。第1生成回路52に校正回路が設けられていなくても、第1生成回路52で生成された電圧に基づいて、第2生成回路62で生成される電圧を調整することで、第2電圧V2が第1電圧V1より低くなるように電圧を調整することができる。そのため、コストの上昇を抑制しつつ、各抵抗値R1,R2に応じた第1電圧V1と第2電圧V2との電圧差を確保することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
各導体部31,32に流れる電流を制御する各スイッチ部41,42のMOSFET43は、ゲート端子43aに印加される電圧が高くなると、MOSFET43に電流が流れる際の抵抗が低くなる。そこで、本実施形態では、抵抗値R1が高い第1導体部31に接続された第1スイッチ部41のMOSFET43のゲート端子43aに印加される第1電圧V1が、第2導体部32に接続された第2スイッチ部42のMOSFET43のゲート端子43aに印加される第2電圧V2より高い構成としている。
第1電圧V1が第2電圧V2より高いことで、第1スイッチ部41での抵抗を第2スイッチ部42での抵抗より小さくすることができる。これにより、経路長の違い等により各導体部31,32の抵抗値R1,R2が異なっていても、経路全体の経路抵抗が不均等になることを抑制することができ、並列に配された経路に流れる電流の不均等を抑制できる。そのため、電流の大きい経路に合わせて電流のマージンを大きく設定する必要がないため、経路全体としての許容電流を大きくできる。
第1スイッチ部41と第2スイッチ部42とでゲート端子43aに印加される電圧を生成する生成回路52,62が異なることで、各生成回路52,62において個別に電圧を生成して、各ゲート端子43aに印加される電圧を異なるものとすることができる。また、各スイッチ部41,42の印加電圧を異なる生成回路52,62で生成して、冗長化を図ることで、仮に第1生成回路52の故障により第1スイッチ部41への電圧印加が不可能になっても、第2スイッチ部42での電圧印加を継続できる。これにより、電源としての安定化を図ることができる。
校正回路65で、第2電圧V2を調整する構成としている。これにより、第1電圧V1が第2電圧V2より高くなるように電圧を生成し、ゲート端子43aに印加することで、経路に流れる電流の不均等を抑制することができる。
チャージポンプ回路である昇圧回路63では、所定の昇圧期間において、動作周波数f2で昇圧を行って、電圧を生成する。部品実装後であっても、校正回路65により昇圧期間内の昇圧回数を変更することで、生成電圧が調整可能となっている。そのため、部品等の実装後に、部品等の個別のずれ等に応じて、昇圧回数を変更することで、昇圧回路63が生成する電圧を変更することができる。
また、校正回路65では、動作周波数f2の許容誤差範囲内で、昇圧期間での昇圧回数を変更する。昇圧回路63は、動作周波数f2(周期回路64の生成するクロック信号)の許容誤差範囲により生成電圧のずれを有しており、このずれを解消すべく、校正回路65は、許容誤差範囲内で動作周波数f2を変更する。そして、校正回路65により、昇圧期間における昇圧回数を変更することにより、生成電圧を意図的に低くすることが可能となる。これにより、部品等の実装後に、第2電圧V2を調整することで、経路に流れる電流の不均等をより抑制することができる。
校正回路が第1生成回路52に設けられていない場合であっても、校正回路65が設けられている第2生成回路62により電圧調整範囲内で電圧を調整することで、第2電圧V2が第1電圧V1より低くなるように電圧を調整することができる。この際に、第2生成回路62側に校正回路65を設けることで、所望の電圧調整を好適に実施することができる。例えば、校正回路65によって電圧を下げる方が安定しやすくなるため、第2生成回路62側に校正回路を設ける方が好ましい。本実施形態では、コストの上昇を抑制しつつ、各生成回路52,62内で生成する電圧を好適に調整し、経路に流れる電流の不均等を抑制することができる。
<他の実施形態>
本発明は、上記実施形態に限定されず、例えば以下のように実施してもよい。ちなみに、以下の別例の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、また、任意に組み合わせて適用してもよい。
・第1生成回路52及び第2生成回路62にそれぞれ校正回路65が設けられていてもよい。第1生成回路52及び第2生成回路62にそれぞれ校正回路65が設けられていることで、例えば第1生成回路52では許容誤差範囲内で動作周波数f1を上げ、第2生成回路62では許容誤差範囲内で動作周波数f2を下げることにより、電圧調整の範囲を動作周波数f1,f2の許容誤差範囲内で制限しつつも、電圧調整の可能範囲を拡げることができる。
・第1生成回路52に校正回路65が設けられ、第2生成回路62に校正回路が設けられていなくてもよい。この場合にも、第2電圧V2に基づいて、第1電圧V1より第2電圧V2が低くなるように、校正回路65によって動作周波数f1が調整されることが望ましい。
・例えば、スイッチSW1の通電時に、各生成回路52,62で生成される電圧を変更できる構成とし、第1導体部31及び第2導体部32に流れる電流に基づいて、フィードバック制御するようにしてもよい。第1導体部31及び第2導体部32に流れる電流を各検出部45により検出し、制御部21は、その検出した電流に基づいて、第1導体部31及び第2導体部32にそれぞれ流れる電流が同じになるように、各生成回路52,62で生成される電圧をフィードバック制御する。例えば、検出した電流に基づいてゲート端子43aに印加する電圧の差が所定値になるように、それぞれの生成回路52,62で印加する電圧を制御するとよい。電池ユニットU内で電流が流れている状態で、フィードバック制御を行うことで、並列に配された経路に流れる電流の不均等を抑制できる。なお、この場合には、制御部21が「電圧制御部」に相当する。また、第1生成回路52及び第2生成回路62の少なくとも一方で生成される電圧を制御すればよい。
・上記実施形態では、経路長の違いにより第1導体部31と第2導体部32との抵抗値R1,R2が異なるものとしたが、材質の違いや各導体部の断面積の違い等により、各導体部31,32の抵抗値R1,R2が異なる場合にも本構成を適用できる。
・各スイッチ部41,42において、並列に1対のMOSFET43及び経路を設けるようにしてもよい。例えば、第1導体部31が2本以上並列に配列され、それぞれに1対のMOSFET43が設けられるようにしてもよい。
・スイッチSW2についても、分岐点N21とN22との間の導体部の抵抗値が異なる場合に、本構成の対象としてもよい。また、スイッチSW3,SW4についてもMOSFETが互いに並列に接続されるようにして、並列な導体部の抵抗が異なる場合に、本構成の対象としてもよい。その場合には、「電気機器」には、電気負荷15が含まれる。
・上記実施形態では、スイッチSW1に用いる「半導体スイッチング素子」としてMOSFET43を用いたが、IGBT等他の半導体スイッチング素子を用いてもよい。また、各スイッチ部41,42には、それぞれ2つのMOSFET43を用いていたが、1つのMOSFETを用いてもよい。その場合には、暗電流を防止するための寄生ダイオードと逆向きになるダイオードを設けることが望ましい。
・上記実施形態では、各スイッチ部41,42にそれぞれ昇圧回路53,63及び周期回路54,64を設けていたが、昇圧回路及び周期回路を一つにしてもよい。1つの昇圧回路から各印加回路51,61に供給する際に、その経路上に抵抗等を設け、その抵抗値を調整することで、第1電圧V1が第2電圧V2より高くなるように電圧を生成することが望ましい。
・昇圧回路としてチャージポンプ回路以外の回路、例えばチョッパ回路等により、ゲート端子43aに印加する電圧を生成してもよい。その場合には、生成回路とゲート端子43aとの間に分圧回路を設け、印加される電圧値を変える等して、ゲート端子43aに印加される電圧を調整してもよい。なお、昇圧回路としてチャージポンプ回路を用いていても、生成回路とゲート端子43aとの間に分圧回路を設け、印加される電圧値を変える等して、ゲート端子43aに印加される電圧を調整してもよい。
・第1生成回路52の生成する電圧が第2生成回路62の生成する電圧より高い場合に、第1導体部31の抵抗値R1が第2導体部32の抵抗値R2より大きくなるように調整するようにしてもよい。例えば、第1導体部31と第2導体部32に可変抵抗を設け、その抵抗値を調整するようにしてもよい。
これにより、印加される電圧の違いにより各スイッチ部41,42での抵抗が異なっていても、経路全体の経路抵抗が不均等になることを抑制でき、並列に配された経路に流れる電流の不均等を抑制できる。そのため、電流の大きい経路に合わせて電流のマージンを大きく設定する必要がないため、経路全体としての許容電流を大きくできる。
・上記実施形態では、2つの蓄電池を備える2電源装置となっていたが、いずれか片方の蓄電池のみを備えるものであってもよい。また、上記実施形態では、リチウムイオン蓄電池12を用いているが、他の高密度蓄電池を用いてもよい。例えば、ニッケル-水素電池を用いてもよい。その他、いずれも同じ蓄電池(例えば鉛蓄電池、又はリチウムイオン蓄電池等)を用いることも可能である。
11…鉛蓄電池、14…回転電機、21…制御部、31…第1導体部、32…第2導体部、41…第1スイッチ部、42…第2スイッチ部、43…MOSFET、43a…ゲート端子、52…第1生成回路、62…第2生成回路、SW1…スイッチ、U…電池ユニット。

Claims (8)

  1. 蓄電池(11)と電気機器(14)との間を電気的に接続する電気経路(L1)において、第1点(N11)と第2点(N12)との間に互いに並列に設けられた導体部である第1導体部(31)及び第2導体部(32)と、
    半導体スイッチング素子よりなり前記第1導体部及び前記第2導体部により並列接続された第1スイッチ素子(41)及び第2スイッチ素子(41)を有するスイッチ(SW1)と、
    前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子の各制御端子(43a)に印加する電圧を生成する生成回路(52,62)と、を備え、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子をオンオフさせて、前記電気経路に流れる電流を制御する電源装置(U)であって、
    前記第1導体部の抵抗値が前記第2導体部の抵抗値より高くなっており、
    前記生成回路で生成され前記第1スイッチ素子の前記制御端子に印加される第1電圧が、前記生成回路で生成され前記第2スイッチ素子の前記制御端子に印加される第2電圧より高い電源装置。
  2. 前記生成回路として、前記第1電圧を生成する第1生成回路(52)と、前記第2電圧を生成する第2生成回路(62)と、を有する請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記第1生成回路及び前記第2生成回路の少なくともいずれかには、前記第1電圧が前記第2電圧よりも高くなるように、前記第1電圧及び前記第2電圧の少なくともいずれかを調整する調整回路(65)が設けられている請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記生成回路は、所定の昇圧期間において所定の動作周波数で昇圧を行うことにより電圧を生成する昇圧回路(53,63)を有し、
    前記調整回路は、前記動作周波数の許容誤差範囲内で、前記昇圧期間での昇圧回数の変更により、前記昇圧回路の生成電圧を調整可能とするものであり、
    前記動作周波数の許容誤差範囲に相当する電圧調整範囲内での電圧調整により、前記第2電圧が前記第1電圧よりも低い電圧に調整されている請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記第1生成回路には、前記調整回路が設けられていない一方、前記第2生成回路には、前記調整回路が設けられており、
    前記調整回路により、前記第2電圧が前記第1電圧よりも低い電圧に調整されている請求項4に記載の電源装置。
  6. 前記第1生成回路及び前記第2生成回路には、前記調整回路がそれぞれ設けられており、
    前記調整回路により、前記第2電圧が前記第1電圧よりも低い電圧に調整されている請求項4に記載の電源装置。
  7. 前記第1導体部及び前記第2導体部に流れる電流をそれぞれ検出する検出部(45)と、
    検出した前記各導体部に流れる電流に基づいて、それら各導体部の電流が一致するように、前記第1電圧及び前記第2電圧の少なくともいずれかを制御する電圧制御部(21)と、を備える請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電源装置。
  8. 蓄電池(11)と電気機器(14)との間を電気的に接続する電気経路(L1)において、第1点(N11)と第2点(N12)との間の導体部として、互いに並列に設けられた第1導体部(31)及び第2導体部(32)と、
    半導体スイッチング素子よりなり前記第1導体部及び前記第2導体部により並列接続された第1スイッチ素子(41)及び第2スイッチ素子(41)を有するスイッチ(SW1)と、
    前記第1スイッチ素子の制御端子(43a)に印加する電圧を生成する第1生成回路(52)と、
    前記第2スイッチ素子の制御端子(43a)に印加する電圧を生成する第2生成回路(62)と、を備え、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子をオンオフさせて、前記電気経路に流れる電流を制御する電源装置(U)であって、
    前記第1生成回路が生成する電圧は、前記第2生成回路が生成する電圧より高くなっており、
    前記第1導体部の抵抗値が、前記第2導体部の抵抗値より大きくなるように調整されている電源装置。
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