JP7009284B2 - グラフト共重合体の製造方法、及び塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

グラフト共重合体の製造方法、及び塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂の耐衝撃性を向上するのに用いられるグラフト共重合体の製造方法、及び塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法に関する。
ゴムとビニル系単量体を重合して得られたグラフト共重合体は熱可塑性樹脂の耐衝撃性等の物性を改良するために広く用いられている。例えば、特許文献1には、ゴムラテックス、芳香族ビニル化合物及びビニルシアン化合物を、過酸化物開始剤を用いて重合させたグラフト共重合体をゴム強化熱可塑性樹脂として用いることが記載されている。特許文献2には、1段階目でブタジエンゴム重合体の存在下で、メタクリル酸アルキルエステルを含む単量体を重合し、2段階目で1段階目で得られたグラフト共重合体の存在下に、芳香族ビニル単量体を含む単量体を重合し、3段階目で2段階目で得られたグラフト共重合体の存在下に、メタクリル酸アルキルエステルを含む単量体混合物を重合して得られたグラフト共重合体を、塩化ビニル系樹脂用衝撃改質剤として用いることが記載されている。
特表2006-528722号公報 特開2006-290954号公報
引用文献1及び2等の従来技術においては、ゴムと重合する単量体として芳香族ビニル単量体を用いることで、塩化ビニル系樹脂の衝撃改良剤として用いた場合に透明性を保持している。しかしながら、芳香族ビニル単量体は、疎水性であることから、ゴムの内側に入り込んだ状態で重合しやすいため、ゴムの周りを覆うグラフト量が減ってしまい、グラフト共重合体がくっつきやすく、それゆえ、グラフト共重合体作製時の造粒性が悪くなる問題や、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂に混ぜた時にグラフト共重合体同士が離れず分散性が悪くなる問題があった。一方、グラフト重合後に、残存モノマー量が多いと造粒処理したときに、大気・排水に流れてしまうため、残存モノマー量を減らす必要がある。
本発明は、上述した問題を解決するため、残存モノマー量が少なく、造粒性及び分散性が良好なグラフト共重合体が得られるグラフト共重合体の製造方法、及び、透明性を有し、耐衝撃性が高い塩化ビニル系樹脂組成物が得られる塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法を提供する。
本発明は、ブタジエン系ゴム(a)のラテックス存在下で、ビニル系単量体(b)を重合してグラフト共重合体を得るグラフト共重合体の製造方法であって、前記ビニル系単量体(b)は、芳香族ビニル化合物(b1)、及び芳香族ビニル化合物(b1)と共重合可能な他のビニル系単量体(b2)を含み、ペルオキソ二硫酸塩(c1)を用いて、ブタジエン系ゴム(a)のラテックス存在下で、前記ビニル系単量体(b)の重合を開始し、前記重合中に、前記ビニル系単量体(b)の重合転化率が40%以上のときに、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を追加することを特徴とするグラフト共重合体の製造方法に関する。
前記重合中に、前記ビニル系単量体(b)の重合転化率が50%以上95%以下のときに、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を追加することが好ましい。
前記ペルオキソ二硫酸塩(c1)が、前記ブタジエン系ゴム(a)と前記ビニル系単量体(b)の合計量を100重量部としたとき、0.05重量部以上0.5重量部以下であることが好ましい。
前記他のビニル系単量体(b2)は、シアン化ビニル化合物及び(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる一つ以上の化合物を含むことが好ましい。
前記ブタジエン系ゴム(a)が65重量部以上80重量部以下、前記芳香族ビニル化合物(b1)が5重量部以上30重量部以下、前記他のビニル系単量体(b2)が3重量部以上25重量部以下であり、かつ前記ブタジエン系ゴム(a)、前記芳香族ビニル化合物(b1)及び前記他のビニル系単量体(b2)の合計量が100重量部であることが好ましい。
本発明は、また、塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法であって、塩化ビニル系樹脂に、前記のグラフト共重合体の製造方法で得られたグラフト共重合体を混合する工程を含み、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、前記グラフト共重合体を1重量部以上10重量部以下混合する塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法に関する。
本発明のグラフト共重合体の製造方法によれば、残存モノマー量を低減するとともに、造粒性及び分散性が良好なグラフト共重合体を得ることができる。また、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法によれば、透明性を有し、耐衝撃性が高い塩化ビニル系樹脂組成物を得ることができる。
発明者らは、上述の問題を解決するため検討を重ねた。その結果、ブタジエン系ゴム(a)のラテックス存在下で、ビニル系単量体(b)を重合してグラフト共重合体を製造する場合、重合開始時には、重合開始剤としてペルオキソ二硫酸塩(c1)を用い、重合中でかつビニル系単量体(b)の重合転化率が40%以上のときに、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を追加することで、残存モノマー量が低減するとともに、グラフト共重合体の造粒性及び分散性が向上することを見出した。具体的には、重合開始時に、ペルオキソ二硫酸塩(c1)を使うと、ラジカルの末端が硫酸基、すなわち親水性になるため、ビニル系単量体(b)がブタジエン系ゴムの中に入りこみにくくなり、それゆえ、グラフト層の厚さが厚くなり、得られたグラフト共重合体の造粒性及び分散性が向上すると推測される。そして、重合途中でかつビニル系単量体(b)の重合転化率が40%以上のときに、有機過酸化物を含むレドックス型重合開始剤を追加することで、ラジカルを多く発生させて残存モノマーの量を低減することができる。
ブタジエン系ゴム(a)は、特に限定されないが、例えば、ブタジエン及びブタジエンと共重合可能なビニル系単量体の共重合体を用いることができる。上記ブタジエンと共重合可能なビニル系単量体は、ブタジエン系ゴム(a)の屈折率を上げる必要がある場合等に、適宜目的に応じて選択して用いることができる。上記ブタジエンと共重合可能なビニル系単量体としては、特に限定されないが、例えば、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、シアン化ビニル化合物等が挙げられる。本明細書において、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
ブタジエン系ゴム(a)に用いる芳香族ビニル化合物とは同一分子内に一個のビニル性二重結合と一個以上のベンゼン核を有する化合物であり、具体的にはスチレン、4-メトキシスチレン、4-エトキシスチレン、4-プロポキシスチレン、4-ブトキシスチレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、4-エチルスチレン、2,5-ジメチルスチレン、2-クロロスチレン、3-クロロスチレン、4-クロロスチレン、2,4-ジクロロスチレン、4-ブロモスチレン、2,5-ジクロロスチレン、α-メチルスチレン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。芳香族ビニル化合物を用いることで、ブタジエン系ゴムの透明性を向上させるとともに、ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの安定性が高まる。
ブタジエン系ゴム(a)に用いる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば炭素数が1~5のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。(メタ)アクリル酸エステルを適宜用いることにより、透明性と衝撃強度を微調整することができる。
ブタジエン系ゴム(a)に用いるシアン化ビニル化合物としては、特に限定されないが、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニリデンシアナート、1,2-ジシアノエチレン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。シアン化ビニル化合物を適宜用いることにより、透明性と衝撃強度を微調整することができる。
ブタジエン系ゴム(a)は、ブタジエン系ゴム(a)の架橋密度を高くしたい場合は、架橋剤を含んでも良い。ブタジエン系ゴム(a)に用いる架橋剤は、特に限定されないが、例えば、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、1,3-ブチレンジメタクリレート、モノエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
ブタジエン系ゴム(a)は、特に限定されないが、例えば、耐衝撃性及び透明性を両立する観点から、ブタジエンを55重量%以上90重量%以下、芳香族ビニル化合物を10重量%以上45重量%以下、(メタ)アクリル酸エステル及びシアン化ビニル化合物からなる群から選ばれる一つ以上の化合物を0重量%以上35重量%以下含むことが好ましく、より好ましくは、ブタジエンを65重量%以上85重量%以下、芳香族ビニル化合物を15重量%以上35重量%以下、(メタ)アクリル酸エステル及びシアン化ビニル化合物からなる群から選ばれる一つ以上の化合物を0重量%以上20重量%以下含む。
ブタジエン系ゴム(a)のラテックスは、ブタジエン及びブタジエンと共重合可能なビニル系単量体を乳化重合することで得ることができる。乳化重合は、特に限定されず、一般的な乳化重合方法と同じ方法で行うことができる。例えば、水性媒体中で、ブタジエン及びブタジエンと共重合可能なビニル系単量体を、乳化剤存在下で重合開始剤を用いて乳化重合することができる。ブタジエン及びブタジエンと共重合可能なビニル系単量体は、一括添加、多段添加、連続添加のいずれの方法で添加してもよく、それらを適宜に組み合わせても良い。
上記乳化剤は特に限定されるものではないが、例えばアニオン性界面活性剤を用いることができ、通常単量体の全体量100重量部当たり0.1重量部以上4重量部以下程度用いられる。上記アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸、アルキル硫酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホコハク酸、ロジン酸、ポリオキシエチレンラウリル硫酸、α-オレフィンスルホン酸、アルキルエーテルリン酸エステル等のカリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。上記乳化剤は、脂肪酸塩であることが好ましく、脂肪酸のカリウム塩、脂肪酸のナトリウム塩及び脂肪酸のアンモニウム塩からなる群から選ばれる一種以上であることがより好ましい。
重合開始剤としては、例えば、ぺルオキソ二硫酸塩(過硫酸塩とも称される。)、有機過酸化物、アゾ系開始剤、過酸化水素水等を用いることができる。有機過酸化物としては、例えば、t-ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、パラメンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等が挙げられる。アゾ系開始剤としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。ぺルオキソ二硫酸塩としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等が挙げられる。これらの重合開始剤は、単独又は二種以上組み合わせて用いることができる。
上記重合開始剤は、必要に応じて、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート等の還元剤と併用することができる。上記還元剤は、単独又は二種以上組み合わせて用いることができる。
有機過酸化物(c2)は、酸化還元系触媒(d)及び還元剤(e)とともに、レドックス型重合開始剤して用いることができる。酸化還元系触媒(d)としては、遷移金属塩とキレート剤とを併用することで生成された遷移金属錯体を用いることができる。遷移金属塩としては、例えば、硫酸第一鉄(II)、硫酸銅(II)、塩化銅等が挙げられ、キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA・2Na)、酒石酸、アンモニア等が挙げられる。遷移金属塩として硫酸第一鉄(II)を用い、キレート剤としてエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA・2Na)を用いた場合、Fe-EDTAが生成されて酸化還元系触媒として機能する。
ブタジエン系ゴム(a)のラテックスにおいて、ブタジエン系ゴム(a)の体積平均粒子径は、例えば、透明性及び耐衝撃性の観点から、650Å以上1200Å以下であることが好ましく、700Å以上1100Å以下であることがより好ましい。なお、ブタジエン系ゴム(a)のラテックス中のブタジエン系ゴム(a)の体積平均粒子径は、例えば、動的光散乱法を用いた粒子径分布測定装置(日機装株式会社製「Nanotrac Wave」)を用いて測定することができる。
ブタジエン系ゴム(a)のラテックスにおいて、固形分の濃度は、特に限定されないが、例えば、仕込み量を増やす観点から、35重量%以上50重量%以下であることが好ましく、38重量%以上45重量%以下であることがより好ましい。
ビニル系単量体(b)は、同一分子中に一個のビニル性二重結合を有する化合物を意味する。ビニル系単量体(b)は、芳香族ビニル化合物(b1)及び芳香族ビニル化合物(b1)と共重合可能なその他のビニル系単量体(b2)を含む。芳香族ビニル化合物(b1)をブタジエン系ゴム(a)にグラフト重合させることで、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂にグラフト共重合体を添加した場合に透明性が良好になるとともに、グラフト重合時のラテックスの安定性が高まる。
芳香族ビニル化合物(b1)としては、例えば、ブタジエン系ゴム(a)に用いる芳香族ビニル化合物として上記に列挙されているものを適宜用いることができる。
他のビニル系単量体(b2)は、シアン化ビニル化合物及び(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる一つ以上の化合物を含むことが好ましい。シアン化ビニル化合物及び(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる一つ以上の化合物を用いることにより、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂との相溶性が高まる。上記シアン化ビニル化合物としては、ブタジエン系ゴム(a)に用いるシアン化ビニル化合物として上記に列挙されているものを適宜用いることができる。上記(メタ)アクリルエステルとしては、ブタジエン系ゴム(a)に用いる(メタ)アクリル酸エステルとして上記に列挙されているものを適宜用いることができる。
ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの存在下で、ビニル系単量体(b)を重合する方法は、特に限定されないが、乳化重合することが好ましい。乳化剤としては、上述したものを適宜用いることができる。
まず、ペルオキソ二硫酸塩(c1)を用いて、ブタジエン系ゴム(a)のラテックス存在下で、ビニル系単量体(b)の重合を開始する(以下において、1段目重合とも記す。)。1段目重合において、ペルオキソ二硫酸塩(c1)を用いることで、ラジカルの末端が硫酸基を有し、すなわち親水性になるため、ビニル系単量体(b)がブタジエン系ゴム(a)の中に入りこみにくくなり、それゆえ、グラフト層の厚さが厚くなり、得られたグラフト共重合体の造粒性及び分散性が向上し得る。ペルオキソ二硫酸塩(c1)としては、ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの製造を説明する際に列挙したペルオキソ二硫酸塩を適宜用いることができる。ペルオキソ二硫酸塩(c1)の添加量は、ブタジエン系ゴム(a)及びビニル系単量体(b)の合計量100重量部に対して、0.05重量部以上0.5重量部以下であることが好ましく、0.06重量部以上0.3重量部以下であることがより好ましい。ペルオキソ二硫酸塩(c1)の添加量が0.05重量部以上であると、重合転化率が上がり、分散性及び造粒性が良好なグラフト共重合体が得られやすい。ペルオキソ二硫酸塩(c1)の添加量が0.5重量部以下であると、グラフト共重合体が着色せず、グラフト共重合体を粉体化した場合に酸性のガスが発生しにくくなる。
1段目重合において、ビニル系単量体(b)は、一括添加、多段添加、連続添加のいずれの方法で添加してもよく、それらを適宜に組み合わせても良い。また、ビニル系単量体(b)は、乳化剤や脱イオン水とともに撹拌して、該モノマーの乳化液を調製して用いても良い。例えば、1段目にアクリロニトリル等の他のビニル系単量体(b2)全量と、スチレン等の芳香族ビニル化合物(b1)の一部を添加し、2段目にスチレン等の芳香族ビニル化合物(b1)の残量を添加することが好ましい。水溶性電解質を用いて肥大させる場合、上述したように2段に分けてビニル系化合物(b)を添加することで、1段目で添加したアクリロニトリルやメチルメタクリレートのような親水性のモノマーがブタジエン系ゴムに重合するに従ってラテックスが不安定になることでポリマー粒子が凝集し粒子径が大きくなっていくが、ラテックスが不安定になすぎると重合スケールが発生するおそれがあるが、2段目に疎水性のスチレンを重合することでラテックスを安定化させて過度な肥大を抑制することができる。
1段目重合において、ビニル系単量体(b)を添加する前に、水溶性電解質を添加することで、ブタジエン系ゴム(a)を肥大化してもよい。上記水溶性電解質としては、例えばNa+、K+、Ca2+、Al3+、NH4 +、H+等のカチオンイオンや、Cl-、Br-、SO4 2-、S23 2-、NO3 -、PO4 3-、CO3 2-、OH-等のアニオンイオンに解離する化合物等が挙げられる。このような化合物の具体的例としては、例えばNaCl、KCl、Na2SO4、CaCl2、AlCl3等が挙げられる。上記水溶性電解質は、ブタジエン系ゴム(a)及びビニル系単量体(b)の合計量を100重量部とした場合は、0.5重量部以上5重量部以下であることが好ましい。水溶性電解質の添加量が上述した範囲にすることで、目的とする体積平均粒子径を有するグラフト共重合体が得られやすい。具体的には、水溶性電解質の添加量が5重量部以下である若しくはグラフト共重合体の粒子径が3000Å以下であると、重合スケールが発生しにくく、水溶性電解質の添加量が0.5重量部以上であると、ブタジエン系ゴム(a)の凝集肥大が起こりやすくなる。
また、グラフト共重合体に架橋構造を付与する場合は、1段目重合において、ビニル系単量体(b)を添加する前に、架橋剤を添加しても良い。架橋剤としては、ブタジエン系ゴム(a)に用いる(メタ)アクリル酸エステルとして上記に列挙されているものを適宜用いることができる。架橋剤をブタジエン系ゴム(a)には含ませず、1段目重合において、ブタジエン系ゴム(a)及びビニル系単量体(b)の合計量100重量部に対して、0重量部以上5重量部以下添加しても良い。
次に、上記重合中に、ビニル系単量体(b)の重合転化率が40%以上のときに、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を追加する。これにより、透明性及び耐衝撃性が良好なグラフト共重合体が得られるとともに、残存モノマーの量を低減することができる。有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)としては、ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの製造を説明する際に列挙した有機過酸化物、酸化還元系触媒、及び還元剤を、それぞれ用いることができる。本明細書において、「ビニル系単量体(b)の重合転化率」は、後述するとおりに測定算出する。
有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)の追加は、ビニル系単量体(b)がブタジエン系ゴム(a)の中に入ることをより効果的に抑制する観点から、ビニル系単量体(b)の重合転化率が50%以上の時に行うことが好ましく、より好ましくは55%以上のときに行い、さらに好ましくは60%以上のときに行い、さらにより好ましくは65%以上の時に行う。また、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)の追加は、残存モノマーの量をより効果的に低減する観点から、ビニル系単量体(b)の重合転化率が95%以下のときに行うことが好ましく、90%以下の時に行うことがより好ましく、85%以下の時に行うことがさらに好ましい。
ブタジエン系ゴム(a)、芳香族ビニル化合物(b1)及び他のビニル系単量体(b2)の合計量を100重量部とした場合、ブタジエン系ゴム(a)が65重量部以上80重量部以下、芳香族ビニル化合物(b1)が5重量部以上30重量部以下、他のビニル系単量体(b2)が3重量部以上25重量部以下であることが好ましい。ブタジエン系ゴム(a)が65重量部以上であると、耐衝撃性が良好になる。ブタジエン系ゴム(a)が80重量部以下であると、分散性及び造粒性が良好になる。芳香族ビニル化合物(b1)が5重量部以上30重量部以下であると、透明性が良好になる。他のビニル系単量体(b2)、具体的には、シアン化ビニル化合物及び(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる一つ以上の化合物が3重量部以上25重量部以下であることにより、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂との相溶性が良好になる。
上記のように乳化重合して得られたグラフト共重合体のラテックスにおいて、グラフト共重合体の体積平均粒子径は、1000Å以上4000Å以下であることが好ましく、1500Å以上3500Å以下であることが好ましい。グラフト共重合体の体積平均粒子径が1000Å以上であると、塩化ビニル系樹脂に混合した場合に耐衝撃性を向上することができる。グラフト共重合体の体積平均粒子径が4000Å以下であると、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂に混合した場合に透明性が劣化しない。上記グラフト共重合体のラテックス中のグラフト共重合体の体積平均粒子径は、例えば、動的光散乱法を用いた粒子径分布測定装置(日機装株式会社製「Nanotrac Wave」)を用いて測定することができる。
上記のように乳化重合して得られたグラフト共重合体のラテックスにおいて、固形分の濃度は、特に限定されないが、例えば、仕込み量を増やす観点から、35重量%以上50重量%以下であることが好ましく、40重量%以上45重量%以下であることがより好ましい。
上記グラフト共重合体のラテックスに、酸及び塩からなる群から選ばれる一種以上の凝固剤を添加して凝固し、例えば40℃以上110℃以下の温度で熱処理し、洗浄脱水し、乾燥し、所定のサイズの篩をかけることで、グラフト共重合体(粒子)を得ることができる。
上記グラフト共重合体は、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂の耐衝撃性改良剤として好適に用いることができる。塩化ビニル系樹脂(以下において、単に「PVC」とも記す。)100重量部に対して、上記グラフト共重合体を1重量部以上10重量部以下含む塩化ビニル系樹脂組成物は、耐衝撃性が高いとともに、透明性も良好である。好ましくは、上記塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、上記グラフト共重合体を3重量部以上含む。
上記塩化ビニル系樹脂組成物は、必要に応じて、可塑剤、安定剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収材、充填剤、希釈剤等の塩化ビニル系樹脂組成物に一般的に使用される各種添加剤を更に含有してもよい。
上記塩化ビニル系樹脂組成物は、特に限定されないが、例えば、射出成形法、カレンダー成形法、ブロー成形法等のいずれかの方法により成形して、シートやボトル等の成形体として用いることができる。上記塩化ビニル系樹脂組成物を成形した成形体は、透明性を有するとともに、耐衝撃性も良好である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、下記において、特に指摘がない場合、「部」は「重量部」を意味し、「%」は「重量%」を意味する。
まず、各種測定方法及び評価方法を説明する。
(ラテックス中のポリマーの体積平均粒子径)
動的光散乱法を用いた粒子径分布測定装置(日機装株式会社製「Nanotrac Wave」)を用いて測定した。
(1)ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの固形分濃度
ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの重量をWbl(g)とし、該ブタジエン系ゴム(a)のラテックスを120℃で1時間加熱して水分を飛ばして得られた固形物の重量をWbs(g)とし、下記式に基づいてブタジエン系ゴム(a)のラテックスの固形分濃度を算出した。
ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの固形分濃度(重量%)=Wbs/Wbl×100
(2)グラフト共重合体のラテックスの固形分濃度
グラフト共重合体のラテックスの重量をWgl(g)とし、該グラフト共重合体のラテックスを120℃で1時間加熱して水分を飛ばして得られた固形物の重量をWgs(g)とし、下記式に基づいてグラフト共重合体のラテックスの固形分濃度を算出した。
グラフト共重合体のラテックスの固形分濃度(重量%)=Wgs/Wgl×100
(重合転化率の計算方法)
重合転化率は、基本的には下記式で算出した。
重合転化率(%)=重合体重量(g)/単量体の合計重量(g)×100
ビニル系単量体(b)の重合転化率の計算方法は具体的には下記のとおりである。
ビニル系単量体(b)の重合転化率(%)=グラフト共重合体の生成量(g)/ビニル系単量体(b)の重量(g)×100
グラフト共重合体の生成量(g)=グラフト共重合体のラテックスの重量(g)×グラフト共重合体のラテックスの固形分濃度(重量%)-副原料量(g)-架橋性モノマー(c)の重量(g)-ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの固形分の重量(g)
副原料量は、グラフト共重合体のラテックス中のブタジエン系ゴム(a)のラテックスの固形分、ビニル系単量体(b)、架橋剤及び水の重量を除いた固形分の重量を表す。
(残存モノマー量)
エタノール25mLにグラフト共重合体のラテックスを固形分がXgになるように添加し、クロロベンゼンYg入ったエタノール5mLを添加し、ガスクロマトグラフィーにて分析を行い、残存する各モノマーの量を定量した。事前に各モノマーについて、モノマーとクロロベンゼンの濃度ごとのサンプルより検量線を引き、各モノマーのファクター値を算出した。
各モノマーの残存モノマー濃度(%)=(モノマーの面積/クロロベンゼンの面積×クロロベンゼン量Y[g]×モノマーのファクター値)/(ラテックスの固形分X[g])×100
各モノマーの残存モノマー濃度は、グラフト共重合体のラテックスの固形分に対する濃度である。
各モノマーの残存モノマー濃度の合計を残存モノマー量(%)とした。
(分散性の評価)
PVC(カネカ社製「カネビニール(登録商標)S-1008」)100部と、可塑剤としてジオクチルフタレート(DOP、三菱ケミカル社製)を50部、安定剤としてBA-Zn系安定剤(アデカ社製「AC186」)を3部、滑剤としてステアリン酸(日油社製「粉末ステアリン酸さくら」)を0.5部、顔料として酸化チタン(堺化学工業社製「R-62N」)を0.4部とカーボンブラック(東海カーボン社製「シースト3H」)を0.02部ブレンドしながら70℃まで昇温し、その後室温まで冷却し、コンパウンド(153.92部)を得た。2本ロール(日本ロール社製、8インチロール)にて、回転数が前ロール18rpm、後ロール15rpm、ロール表面温度163℃の条件下でコンパウンド150gを混練し、30秒後に両手で10秒間幅寄せし、20秒後に、グラフト共重合体を9.75g(PVC100部に対して10部)追加し、30秒後に5秒間両手で幅寄せし20秒後にロールを停止し、シート(約8×10cm、厚み0.4mm)を得た。ロールを起動し、30秒後に5秒間両手で幅寄せし20秒後にロールを停止し、2枚目のシート(約8×10cm、厚み0.4mm)を得た。同様にして、3枚目、4枚目及び5枚目のシート(約8×10cm、厚み0.4mm)を得た。5枚目のシート5cm×5cm中のフィッシュアイの個数(目視で確認できるサイズ)をカウントし、以下の基準で分散性を評価した。
分散性良好:フィッシュアイの個数が50個/25cm2以下である
分散性やや不良:フィッシュアイの個数が50個/25cm2超え200個/25cm2以下である
分散性不良:フィッシュアイの個数が200個/25cm2を超える
(造粒性の評価方法)
グラフト共重合体の造粒において、16メッシュの篩いを掛ける前のパウダー量及び16メッシュの篩いで篩ったあとにメッシュを通過しなかったパウダー量を測定し、下記式にて粗粒率を算出し、以下の基準で造粒性を評価した。
粗粒率(%)=W1/W0×100%
W0:16メッシュの篩いを掛ける前のパウダー量(g)
W1:16メッシュの篩いで篩ったあとにメッシュを通過しなかったパウダー量[g]
造粒性良好:粗粒率が20%以下である
造粒性不良:粗粒率が20%を超える
(Izod衝撃強度の測定方法)
PVC(カネカ社製「カネビニール(登録商標)S-1008」)100部、オクチル錫メルカプト安定剤(日東化成社製「TSV# 8831」)1部、ポリオールエステル系内部滑剤(BASFジャパン社製「Loxiol GH4」)0.8部、外部滑剤としてモンタン系ワックス(クラリアント社製「リコワックスE」)0.2部を攪拌しながら110℃まで加熱し、室温まで冷却し、コンパウンド(102部)を得た。コンパウンド429.0gにグラフト共重合体21g(PVC100部に対して5部)添加し、混合した。2本ロール(日本ロール製、8インチミキシングロール)を用いて160℃にて5分間混練りしてシートを作製した。その後、熱プレス機(神籐金属工業所製、37tプレス)を用いて、175℃にて100kgf/cm2で15分間加圧して、Izod衝撃強度試験用試験片(12.7mm×63.5mm×厚さ5mm)及びヘイズ測定用試験片(30mm×40mm×厚さ5mm)をそれぞれ作製した。JIS K 7110に準拠し、23℃にてノッチ有りIzod衝撃強度を測定した。
(ヘイズの測定方法)
Izod衝撃強度の測定方法の欄に記載のとおりに作製したヘイズ測定用試験片を用い、JIS K 6714に準拠して、ヘイズを測定した。
(実施例1)
<ブタジエン系ゴムのラテックスの製造>
100L耐圧重合機に脱イオン水130部、リン酸三カリウム0.38部を加え、-0.1MPaで15分間脱酸素し、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物1.975部、スチレン15部、ブタジエン55部を追加し、50℃に昇温した。硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.00063部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na(ETDA・2Na)0.00104部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレ-ト(「ロンガリット」とも称される。)0.0094部、p-メンタンハイドロパ-オキサイド0.049部を追加して重合を開始した。重合転化率50%になったところで、ブタジエン30部を追加した。次いで、ロンガリット0.0189部、p-メンタンハイドロパ-オキサイド0.0376部を順次追加し、重合温度を段階的に70℃まで上げた。重合時間12時間で重合転化率98%、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムのラテックスを得た。ブタジエン系ゴムのラテックスの製造において、ブタジエン系ゴムを構成するモノマーの合計量を100部とし、各々の化合物の添加量を示した。以下においても、同様である。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸ナトリウムが1.45部になるように15%硫酸ナトリウム水溶液を15分掛けて追加した。その後、過硫酸カリウムが0.25部になるように3%過硫酸カリウム水溶液、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ジビニルベンゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル3部、スチレン17部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌して得られた乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目のモノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。2段目のモノマー添加が終了してから10分後に、すなわち添加したビニル系単量体(b)の重合転化率が68%に達した時に、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0038部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na0.0062部、及びロンガリット0.05部を追加した。10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加した。60分後に重合を終了させた。重合転化率100%であり、固形分濃度42.0%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2000Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。グラフト共重合体のラテックスの製造において、ブタジエン系ゴム及びビニル系化合物の合計量を100部とし、各々の化合物の添加量を示した。以下においても、同様である。
<グラフト共重合体の造粒>
上記で得られたグラフト共重合体のラテックスに乳化した酸化防止剤を1.25部添加し、脱イオン水を入れ、固形分濃度が30%なるように調整し、攪拌しながらラテックス温度を10℃に保った。そこに塩酸(濃度0.48%)1.5部を添加し、脱イオン水を添加して、固形分濃度が12%のスラリーを得た。得られたスラリーに25%水酸化ナトリウムを添加してpH4.5に調整した。攪拌しながら蒸気を吹き込み、95℃まで加熱した。その後、遠心脱水機で脱水し、脱イオン水300部を添加してスラリーに戻し、再度遠心脱水機で脱水した。クラフト紙に包み50℃の乾燥機で30時間乾燥した。乾燥後、得られたパウダーを16メッシュで篩い、グラフト共重合体のパウダーを得た。ここで、16メッシュの篩いを掛ける前のパウダー量及び16メッシュの篩いで篩ったあとにメッシュを通過しなかったパウダー量を測定し、上述したとおりに造粒性を評価した。
(実施例2~3)
1段目のモノマー添加において、モノマー組成を表1に示したとおりにした以外は、実施例1と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
(実施例4)
1段目のモノマー添加が終了してから100分後に2段目のモノマー添加を開始した以外は、実施例3と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
(実施例5)
グラフト重合の重合中に添加するt-ブトキシパーオキサイドをパーメンタハイドロパーオキサイドに変更した以外は、実施例3と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
(実施例6)
グラフト重合の開始時に添加する過硫酸カリウムの添加量を0.25部から0.10部に変更した以外は、実施例3と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
(比較例1)
<ブタジエン系ゴムラテックスの製造>
実施例1と同様にして、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムラテックスを得た。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合反応器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0038部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na0.0062部、及びロンガリット0.05部を追加した。次いで、硫酸ナトリウムが1.45部になるように15%硫酸ナトリウムを15分掛けて追加した。その後、t-ブトキシパーオキサイド0.1部、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ジビニルベンゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル5部、スチレン15部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌し、作製した乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目モノマー添加開始から、5分目、10分目、20分目、30分目、40分目、50分目、60分目及び70分目にt-ブトキシパーオキサイド0.01部ずつ追加した。1段目モノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部及びt-ブトキシパーオキサイド0.1部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。2段目のモノマー添加が終了してから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加した。60分後に重合を終了させた。重合転化率100%であり、固形分濃度42.0%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2067Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。
<グラフト共重合体の造粒>
実施例1と同様にして、グラフト共重合体の造粒を行った。
(比較例2)
グラフト重合の重合中に添加するt-ブトキシパーオキサイドをパーメンタハイドロパーオキサイドに変更した以外は、比較例1と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
(比較例3)
グラフト重合の重合開始時及び重合中に添加するt-ブトキシパーオキサイドをパーメンタハイドロパーオキサイドに変更した以外は、比較例1と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
(比較例4)
<ブタジエン系ゴムラテックスの製造>
実施例1と同様にして、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムラテックスを得た。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸ナトリウムが1.4部になるように15%硫酸ナトリウム水溶液を15分掛けて追加した。その後、過硫酸カリウムが0.25部になるように3%過硫酸カリウム水溶液、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ジビニルベンゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル5部、スチレン15部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌し、作製した乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目のモノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。140分後に重合を終了させた。重合転化率98%であり、固形分濃度41.9%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2000Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。
<グラフト共重合体の造粒>
実施例1と同様にして、グラフト共重合体の造粒を行った。
(比較例5)
<ブタジエン系ゴムラテックスの製造>
実施例1と同様にして、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムラテックスを得た。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸ナトリウムが1.45部になるように15%硫酸ナトリウム水溶液を15分掛けて追加した。その後、過硫酸カリウムが0.25部になるように3%過硫酸カリウム水溶液、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル5部、スチレン15部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌し、作製した乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目のモノマー添加開始から20分後に、すなわち添加したビニル系単量体(b)の重合転化率が38%に達した時に、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0038部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na0.0062部、及びロンガリット0.05部を追加した。また、1段目モノマー添加開始から、30分目、40分目、50分目、60分目及び70分目にt-ブトキシパーオキサイド0.01部ずつ追加した。1段目モノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。2段目のモノマー添加が終了してから10分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加した。60分後に重合を終了させた。重合転化率100%であり、固形分濃度42.0%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2000Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。
<グラフト共重合体の造粒>
実施例1と同様にして、グラフト共重合体の造粒を行った。
(比較例6)
<ブタジエン系ゴムラテックスの製造>
実施例1と同様にして、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムラテックスを得た。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸ナトリウムが1.45部になるように硫酸ナトリウム水溶液を15分掛けて追加した後、過硫酸カリウムが0.25部になるように3%過硫酸カリウム水溶液、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ジビニルベンゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル5部、スチレン15部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌し、作製した乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目のモノマー添加を開始する直前(0分目)に、すなわち、ビニル系単量体(b)重合転化率が0%の時、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0038部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na0.0062部、ロンガリット0.05部を添加した。1段目モノマー添加開始から、30分目、40分目、50分目、60分目及び70分目にt-ブトキシパーオキサイド0.01部ずつ添加した。1段目モノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。2段目のモノマー添加が終了してから10分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加した。60分後に重合を終了させた。重合転化率100%であり、固形分濃度42.0%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2000Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。
<グラフト共重合体の造粒>
実施例1と同様にして、グラフト共重合体の造粒を行った。
(比較例7)
過硫酸カリウムの添加量を0.25部から0.01部に変更した以外は、実施例3と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
実施例1~6及び比較例1~7において、上述したとおり、残存モノマー量、造粒性、分散性、透明性及び耐衝撃性を測定評価した。その結果を下記表1及び表2に示した。下記表1及び表2には、ブタジエン系ゴムの組成、グラフト共重合体のラテックスの製造において用いた化合物の種類及び添加量も併せて示した。下記表1及び表2においては、ブタジエン系ゴム及びビニル系化合物の合計量を100部とし、各々の化合物の添加量を示した。
Figure 0007009284000001
Figure 0007009284000002
上記表1のデータから分かるように、ペルオキソ二硫酸塩(c1)を用いて、ブタジエン系ゴム(a)のラテックス存在下で、ビニル系単量体(b)の重合を開始し、重合中に、ビニル系単量体(b)の重合転化率が40%以上のときに、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を追加することで、ブタジエン系ゴム(a)にビニル系単量体(b)をグラフト重合させた実施例では、重合完了時の残存モノマーの量が少なく、得られたグラフト共重合体の造粒性及び分散性が良好であった。また、実施例で得られたグラフト共重合体を用いて製造した塩化ビニル系樹脂組成物は、グラフト共重合体が均一に分散しているとともに、透明性及び耐衝撃性が良好であった。
一方、上記表2のデータから分かるように、ペルオキソ二硫酸塩(c1)ではなく、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を用いて重合を開始した比較例1~3では、得られたグラフト共重合体の造粒性及び分散性が悪かった。重合開始から終了までペルオキソ二硫酸塩(c1)のみを用いた比較例4では、重合完了時の残存モノマーの量が多かった。ペルオキソ二硫酸塩(c1)を用いて重合を開始したが、ビニル系単量体(b)の重合転化率が40%未満の時に、酸化還元系触媒(d)、還元剤(e)及び有機過酸化物(c2)を追加した比較例5及び比較例7では、得られたグラフト共重合体の分散性が悪かった。ペルオキソ二硫酸塩(c1)の添加量が0.05部未満の比較例7では、造粒性も悪かった。重合開始時にペルオキソ二硫酸塩(c1)、酸化還元系触媒(d)、還元剤(e)及び有機過酸化物(c2)を添加した比較例6では、得られたグラフト共重合体の分散性が悪かった。

Claims (6)

  1. ブタジエン系ゴム(a)のラテックス存在下で、ビニル系単量体(b)を重合してグラフト共重合体を得るグラフト共重合体の製造方法であって、
    前記ビニル系単量体(b)は、芳香族ビニル化合物(b1)、及び芳香族ビニル化合物(b1)と共重合可能な他のビニル系単量体(b2)を含み、
    ペルオキソ二硫酸塩(c1)を用いて、ブタジエン系ゴム(a)のラテックス存在下で、前記ビニル系単量体(b)の重合を開始し、
    前記重合中に、前記ビニル系単量体(b)の重合転化率が40%以上のときに、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を追加することを特徴とするグラフト共重合体の製造方法。
  2. 前記重合中に、ビニル系単量体(b)の重合転化率が50%以上95%以下のときに、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を追加する請求項1に記載のグラフト共重合体の製造方法。
  3. 前記ペルオキソ二硫酸塩(c1)が、前記ブタジエン系ゴム(a)と前記ビニル系単量体(b)の合計量を100重量部としたとき、0.05重量部以上0.5重量部以下である請求項1又は2に記載のグラフト共重合体の製造方法。
  4. 前記他のビニル系単量体(b2)は、シアン化ビニル化合物及び(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる一つ以上の化合物を含む請求項1~3のいずれか1項に記載のグラフト共重合体の製造方法。
  5. 前記ブタジエン系ゴム(a)が65重量部以上80重量部以下、前記芳香族ビニル化合物(b1)が5重量部以上30重量部以下、前記他のビニル系単量体(b2)が3重量部以上25重量部以下であり、かつ前記ブタジエン系ゴム(a)、前記芳香族ビニル化合物(b1)及び前記他のビニル系単量体(b2)の合計量が100重量部である請求項1~4のいずれか1項に記載のグラフト共重合体の製造方法。
  6. 塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法であって、
    塩化ビニル系樹脂に、請求項1~5のいずれか1項に記載のグラフト共重合体の製造方法で得られたグラフト共重合体を混合する工程を含み、
    塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、前記グラフト共重合体を1重量部以上10重量部以下混合する塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法。
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