JP7009284B2 - グラフト共重合体の製造方法、及び塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
動的光散乱法を用いた粒子径分布測定装置(日機装株式会社製「Nanotrac Wave」)を用いて測定した。
ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの重量をWbl(g)とし、該ブタジエン系ゴム(a)のラテックスを120℃で1時間加熱して水分を飛ばして得られた固形物の重量をWbs(g)とし、下記式に基づいてブタジエン系ゴム(a)のラテックスの固形分濃度を算出した。
ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの固形分濃度(重量%)=Wbs/Wbl×100
(2)グラフト共重合体のラテックスの固形分濃度
グラフト共重合体のラテックスの重量をWgl(g)とし、該グラフト共重合体のラテックスを120℃で1時間加熱して水分を飛ばして得られた固形物の重量をWgs(g)とし、下記式に基づいてグラフト共重合体のラテックスの固形分濃度を算出した。
グラフト共重合体のラテックスの固形分濃度(重量%)=Wgs/Wgl×100
重合転化率は、基本的には下記式で算出した。
重合転化率(%)=重合体重量(g)/単量体の合計重量(g)×100
ビニル系単量体(b)の重合転化率の計算方法は具体的には下記のとおりである。
ビニル系単量体(b)の重合転化率(%)=グラフト共重合体の生成量(g)/ビニル系単量体(b)の重量(g)×100
グラフト共重合体の生成量(g)=グラフト共重合体のラテックスの重量(g)×グラフト共重合体のラテックスの固形分濃度(重量%)-副原料量(g)-架橋性モノマー(c)の重量(g)-ブタジエン系ゴム(a)のラテックスの固形分の重量(g)
副原料量は、グラフト共重合体のラテックス中のブタジエン系ゴム(a)のラテックスの固形分、ビニル系単量体(b)、架橋剤及び水の重量を除いた固形分の重量を表す。
エタノール25mLにグラフト共重合体のラテックスを固形分がXgになるように添加し、クロロベンゼンYg入ったエタノール5mLを添加し、ガスクロマトグラフィーにて分析を行い、残存する各モノマーの量を定量した。事前に各モノマーについて、モノマーとクロロベンゼンの濃度ごとのサンプルより検量線を引き、各モノマーのファクター値を算出した。
各モノマーの残存モノマー濃度(%)=(モノマーの面積/クロロベンゼンの面積×クロロベンゼン量Y[g]×モノマーのファクター値)/(ラテックスの固形分X[g])×100
各モノマーの残存モノマー濃度は、グラフト共重合体のラテックスの固形分に対する濃度である。
各モノマーの残存モノマー濃度の合計を残存モノマー量(%)とした。
PVC(カネカ社製「カネビニール(登録商標)S-1008」)100部と、可塑剤としてジオクチルフタレート(DOP、三菱ケミカル社製)を50部、安定剤としてBA-Zn系安定剤(アデカ社製「AC186」)を3部、滑剤としてステアリン酸(日油社製「粉末ステアリン酸さくら」)を0.5部、顔料として酸化チタン(堺化学工業社製「R-62N」)を0.4部とカーボンブラック(東海カーボン社製「シースト3H」)を0.02部ブレンドしながら70℃まで昇温し、その後室温まで冷却し、コンパウンド(153.92部)を得た。2本ロール(日本ロール社製、8インチロール)にて、回転数が前ロール18rpm、後ロール15rpm、ロール表面温度163℃の条件下でコンパウンド150gを混練し、30秒後に両手で10秒間幅寄せし、20秒後に、グラフト共重合体を9.75g(PVC100部に対して10部)追加し、30秒後に5秒間両手で幅寄せし20秒後にロールを停止し、シート(約8×10cm、厚み0.4mm)を得た。ロールを起動し、30秒後に5秒間両手で幅寄せし20秒後にロールを停止し、2枚目のシート(約8×10cm、厚み0.4mm)を得た。同様にして、3枚目、4枚目及び5枚目のシート(約8×10cm、厚み0.4mm)を得た。5枚目のシート5cm×5cm中のフィッシュアイの個数(目視で確認できるサイズ)をカウントし、以下の基準で分散性を評価した。
分散性良好:フィッシュアイの個数が50個/25cm2以下である
分散性やや不良:フィッシュアイの個数が50個/25cm2超え200個/25cm2以下である
分散性不良:フィッシュアイの個数が200個/25cm2を超える
グラフト共重合体の造粒において、16メッシュの篩いを掛ける前のパウダー量及び16メッシュの篩いで篩ったあとにメッシュを通過しなかったパウダー量を測定し、下記式にて粗粒率を算出し、以下の基準で造粒性を評価した。
粗粒率(%)=W1/W0×100%
W0:16メッシュの篩いを掛ける前のパウダー量(g)
W1:16メッシュの篩いで篩ったあとにメッシュを通過しなかったパウダー量[g]
造粒性良好:粗粒率が20%以下である
造粒性不良:粗粒率が20%を超える
PVC(カネカ社製「カネビニール(登録商標)S-1008」)100部、オクチル錫メルカプト安定剤(日東化成社製「TSV# 8831」)1部、ポリオールエステル系内部滑剤(BASFジャパン社製「Loxiol GH4」)0.8部、外部滑剤としてモンタン系ワックス(クラリアント社製「リコワックスE」)0.2部を攪拌しながら110℃まで加熱し、室温まで冷却し、コンパウンド(102部)を得た。コンパウンド429.0gにグラフト共重合体21g(PVC100部に対して5部)添加し、混合した。2本ロール(日本ロール製、8インチミキシングロール)を用いて160℃にて5分間混練りしてシートを作製した。その後、熱プレス機(神籐金属工業所製、37tプレス)を用いて、175℃にて100kgf/cm2で15分間加圧して、Izod衝撃強度試験用試験片(12.7mm×63.5mm×厚さ5mm)及びヘイズ測定用試験片(30mm×40mm×厚さ5mm)をそれぞれ作製した。JIS K 7110に準拠し、23℃にてノッチ有りIzod衝撃強度を測定した。
Izod衝撃強度の測定方法の欄に記載のとおりに作製したヘイズ測定用試験片を用い、JIS K 6714に準拠して、ヘイズを測定した。
<ブタジエン系ゴムのラテックスの製造>
100L耐圧重合機に脱イオン水130部、リン酸三カリウム0.38部を加え、-0.1MPaで15分間脱酸素し、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物1.975部、スチレン15部、ブタジエン55部を追加し、50℃に昇温した。硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.00063部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na(ETDA・2Na)0.00104部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレ-ト(「ロンガリット」とも称される。)0.0094部、p-メンタンハイドロパ-オキサイド0.049部を追加して重合を開始した。重合転化率50%になったところで、ブタジエン30部を追加した。次いで、ロンガリット0.0189部、p-メンタンハイドロパ-オキサイド0.0376部を順次追加し、重合温度を段階的に70℃まで上げた。重合時間12時間で重合転化率98%、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムのラテックスを得た。ブタジエン系ゴムのラテックスの製造において、ブタジエン系ゴムを構成するモノマーの合計量を100部とし、各々の化合物の添加量を示した。以下においても、同様である。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸ナトリウムが1.45部になるように15%硫酸ナトリウム水溶液を15分掛けて追加した。その後、過硫酸カリウムが0.25部になるように3%過硫酸カリウム水溶液、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ジビニルベンゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル3部、スチレン17部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌して得られた乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目のモノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。2段目のモノマー添加が終了してから10分後に、すなわち添加したビニル系単量体(b)の重合転化率が68%に達した時に、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0038部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na0.0062部、及びロンガリット0.05部を追加した。10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加した。60分後に重合を終了させた。重合転化率100%であり、固形分濃度42.0%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2000Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。グラフト共重合体のラテックスの製造において、ブタジエン系ゴム及びビニル系化合物の合計量を100部とし、各々の化合物の添加量を示した。以下においても、同様である。
<グラフト共重合体の造粒>
上記で得られたグラフト共重合体のラテックスに乳化した酸化防止剤を1.25部添加し、脱イオン水を入れ、固形分濃度が30%なるように調整し、攪拌しながらラテックス温度を10℃に保った。そこに塩酸(濃度0.48%)1.5部を添加し、脱イオン水を添加して、固形分濃度が12%のスラリーを得た。得られたスラリーに25%水酸化ナトリウムを添加してpH4.5に調整した。攪拌しながら蒸気を吹き込み、95℃まで加熱した。その後、遠心脱水機で脱水し、脱イオン水300部を添加してスラリーに戻し、再度遠心脱水機で脱水した。クラフト紙に包み50℃の乾燥機で30時間乾燥した。乾燥後、得られたパウダーを16メッシュで篩い、グラフト共重合体のパウダーを得た。ここで、16メッシュの篩いを掛ける前のパウダー量及び16メッシュの篩いで篩ったあとにメッシュを通過しなかったパウダー量を測定し、上述したとおりに造粒性を評価した。
1段目のモノマー添加において、モノマー組成を表1に示したとおりにした以外は、実施例1と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
1段目のモノマー添加が終了してから100分後に2段目のモノマー添加を開始した以外は、実施例3と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
グラフト重合の重合中に添加するt-ブトキシパーオキサイドをパーメンタハイドロパーオキサイドに変更した以外は、実施例3と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
グラフト重合の開始時に添加する過硫酸カリウムの添加量を0.25部から0.10部に変更した以外は、実施例3と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
<ブタジエン系ゴムラテックスの製造>
実施例1と同様にして、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムラテックスを得た。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合反応器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0038部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na0.0062部、及びロンガリット0.05部を追加した。次いで、硫酸ナトリウムが1.45部になるように15%硫酸ナトリウムを15分掛けて追加した。その後、t-ブトキシパーオキサイド0.1部、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ジビニルベンゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル5部、スチレン15部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌し、作製した乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目モノマー添加開始から、5分目、10分目、20分目、30分目、40分目、50分目、60分目及び70分目にt-ブトキシパーオキサイド0.01部ずつ追加した。1段目モノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部及びt-ブトキシパーオキサイド0.1部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。2段目のモノマー添加が終了してから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加した。60分後に重合を終了させた。重合転化率100%であり、固形分濃度42.0%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2067Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。
<グラフト共重合体の造粒>
実施例1と同様にして、グラフト共重合体の造粒を行った。
グラフト重合の重合中に添加するt-ブトキシパーオキサイドをパーメンタハイドロパーオキサイドに変更した以外は、比較例1と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
グラフト重合の重合開始時及び重合中に添加するt-ブトキシパーオキサイドをパーメンタハイドロパーオキサイドに変更した以外は、比較例1と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
<ブタジエン系ゴムラテックスの製造>
実施例1と同様にして、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムラテックスを得た。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸ナトリウムが1.4部になるように15%硫酸ナトリウム水溶液を15分掛けて追加した。その後、過硫酸カリウムが0.25部になるように3%過硫酸カリウム水溶液、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ジビニルベンゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル5部、スチレン15部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌し、作製した乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目のモノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。140分後に重合を終了させた。重合転化率98%であり、固形分濃度41.9%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2000Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。
<グラフト共重合体の造粒>
実施例1と同様にして、グラフト共重合体の造粒を行った。
<ブタジエン系ゴムラテックスの製造>
実施例1と同様にして、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムラテックスを得た。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸ナトリウムが1.45部になるように15%硫酸ナトリウム水溶液を15分掛けて追加した。その後、過硫酸カリウムが0.25部になるように3%過硫酸カリウム水溶液、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル5部、スチレン15部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌し、作製した乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目のモノマー添加開始から20分後に、すなわち添加したビニル系単量体(b)の重合転化率が38%に達した時に、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0038部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na0.0062部、及びロンガリット0.05部を追加した。また、1段目モノマー添加開始から、30分目、40分目、50分目、60分目及び70分目にt-ブトキシパーオキサイド0.01部ずつ追加した。1段目モノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。2段目のモノマー添加が終了してから10分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加した。60分後に重合を終了させた。重合転化率100%であり、固形分濃度42.0%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2000Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。
<グラフト共重合体の造粒>
実施例1と同様にして、グラフト共重合体の造粒を行った。
<ブタジエン系ゴムラテックスの製造>
実施例1と同様にして、固形分濃度43%のブタジエン系ゴムラテックスを得た。
<グラフト共重合体のラテックスの製造>
重合器に上記で得られたブタジエン系ゴムラテックスを固形分すなわちブタジエン系ゴムが75部になる量、及び牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックTH」)の水酸化カリウムのケン化物0.2部を追加し、70℃に昇温した。次いで、硫酸ナトリウムが1.45部になるように硫酸ナトリウム水溶液を15分掛けて追加した後、過硫酸カリウムが0.25部になるように3%過硫酸カリウム水溶液、及びジビニルベンゼンが0.57部になるようにDVB570(新日鉄住金化学社製「DVB570」、ジビニルベンゼン57%)を追加した。30分後、アクリロニトリル5部、スチレン15部、牛脂脂肪酸(花王社製「ルナックOA」)の水酸化ナトリウムのケン化物0.32部、及び脱イオン水4.8部を、ホモジナイザーで8000rpm、5分間攪拌し、作製した乳化液を55分掛けて追加した(1段目のモノマー添加)。1段目のモノマー添加を開始する直前(0分目)に、すなわち、ビニル系単量体(b)重合転化率が0%の時、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0038部、エチレンジアミンテトラ酢酸・2Na0.0062部、ロンガリット0.05部を添加した。1段目モノマー添加開始から、30分目、40分目、50分目、60分目及び70分目にt-ブトキシパーオキサイド0.01部ずつ添加した。1段目モノマー添加が終了してから40分後にスチレン5部を15分掛けて追加した(2段目のモノマー添加)。2段目のモノマー添加が終了してから10分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加し、そこから20分後にロンガリット0.05部を追加し、そこから10分後にt-ブトキシパーオキサイド0.1部を追加した。60分後に重合を終了させた。重合転化率100%であり、固形分濃度42.0%、グラフト共重合体の体積平均粒子径が2000Åのグラフト共重合体のラテックスを得た。重合が終了した時点で残存モノマー量を測定した。
<グラフト共重合体の造粒>
実施例1と同様にして、グラフト共重合体の造粒を行った。
過硫酸カリウムの添加量を0.25部から0.01部に変更した以外は、実施例3と同様にして、グラフト共重合体のラテックスの製造及びグラフト共重合体の造粒を行った。
Claims (6)
- ブタジエン系ゴム(a)のラテックス存在下で、ビニル系単量体(b)を重合してグラフト共重合体を得るグラフト共重合体の製造方法であって、
前記ビニル系単量体(b)は、芳香族ビニル化合物(b1)、及び芳香族ビニル化合物(b1)と共重合可能な他のビニル系単量体(b2)を含み、
ペルオキソ二硫酸塩(c1)を用いて、ブタジエン系ゴム(a)のラテックス存在下で、前記ビニル系単量体(b)の重合を開始し、
前記重合中に、前記ビニル系単量体(b)の重合転化率が40%以上のときに、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を追加することを特徴とするグラフト共重合体の製造方法。 - 前記重合中に、ビニル系単量体(b)の重合転化率が50%以上95%以下のときに、有機過酸化物(c2)、酸化還元系触媒(d)、及び還元剤(e)を追加する請求項1に記載のグラフト共重合体の製造方法。
- 前記ペルオキソ二硫酸塩(c1)が、前記ブタジエン系ゴム(a)と前記ビニル系単量体(b)の合計量を100重量部としたとき、0.05重量部以上0.5重量部以下である請求項1又は2に記載のグラフト共重合体の製造方法。
- 前記他のビニル系単量体(b2)は、シアン化ビニル化合物及び(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる一つ以上の化合物を含む請求項1~3のいずれか1項に記載のグラフト共重合体の製造方法。
- 前記ブタジエン系ゴム(a)が65重量部以上80重量部以下、前記芳香族ビニル化合物(b1)が5重量部以上30重量部以下、前記他のビニル系単量体(b2)が3重量部以上25重量部以下であり、かつ前記ブタジエン系ゴム(a)、前記芳香族ビニル化合物(b1)及び前記他のビニル系単量体(b2)の合計量が100重量部である請求項1~4のいずれか1項に記載のグラフト共重合体の製造方法。
- 塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法であって、
塩化ビニル系樹脂に、請求項1~5のいずれか1項に記載のグラフト共重合体の製造方法で得られたグラフト共重合体を混合する工程を含み、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、前記グラフト共重合体を1重量部以上10重量部以下混合する塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法。
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