JP7004581B2 - パイプルーフと到達側トンネルの接続構造及び接続方法 - Google Patents

パイプルーフと到達側トンネルの接続構造及び接続方法 Download PDF

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Description

本発明は、地中に並設された発進側トンネルと到達側トンネルとの間に架け渡されたパイプルーフと到達側トンネルの接続構造と接続方法に関する。
例えば、軟弱な地盤が分布する都市部で道路トンネルを施工する場合、開削工法の適用が一般的であるものの、開削工法は、工事中の騒音や振動、交通規制等の課題を内在している。また、都市部の道路下空間は、複数の地下鉄や共同溝等の埋設物が輻輳していることから、新たに施工しようとするトンネルの設置深度は往々にして深くなる傾向にあり、設置深度の深層化は建設費の高騰に直結する。このような背景の下、道路トンネルの施工に際してシールド工法を適用するケースが増加している。ところで、この道路トンネルの施工に当たり、一般の道路トンネルの施工では、例えば一台のシールド掘進機の掘進によって断面円形の本線トンネルが施工されることで足りる。一方、道路トンネルの分合流部の施工では、本線トンネルとランプトンネルの各断面を包括する、極めて大規模な地中拡幅が必要になり、その施工方法には様々な工夫を講じる必要がある。施工方法の一例として、本線トンネルとランプトンネルの2つのトンネル間に円弧状もしくは直線状のパイプルーフを架け渡して先受け支保工を施工する方法が挙げられる。この先受け支保工を施工した後、必要に応じてトンネル内を支保工にて支持し、上方のパイプルーフ直下を掘削しながらトンネルの一部を撤去することにより、例えば多連円弧状の大断面空間が形成される。そして、このように形成された大断面空間において、上記する道路トンネルの分合流部等の構造物を構築することができる。
このように、パイプルーフを用いて地中に並設された2つのトンネルを繋ぐ施工方法が提案されており、より詳細には、パイプルーフとパイプルーフが到達する到達側トンネルとを接続する施工方法や接続構造が提案されている。パイプルーフの施工方法に関しては、地中に複数のトンネルを併設させながら施工するステップ、発進側トンネルから地中に挿入されたパイプルーフ用の鋼管を到達側トンネルの表面もしくは表面から離れた位置まで推進させ、かつ、発進側トンネルから到達側トンネルに導坑を施工し、該導坑を利用して固定部材を到達側トンネルの表面まで搬送し、パイプルーフ用鋼管の端部と到達側トンネルの表面を固定部材を介して固定して双方のトンネル間にパイプルーフを架け渡して先受け支保工を形成するステップを有する、パイプルーフの施工方法(パイプルーフと到達側トンネルの接続方法)である(例えば、特許文献1参照)。一方、パイプルーフの接続構造に関しては、地中に併設された複数のトンネルの発進側のトンネルと到達側のトンネルとの間に架け渡されたパイプルーフ用鋼管の端部と到達側のトンネルの表面が固定部材を介して固定され、固定部材は、半割り管がベースプレートに取り付けられてなる第1の分割体と、別途の半割り管からなる第2の分割体から構成され、第1の分割体と第2の分割体が固定された固定部材のベースプレートが到達側のトンネルの表面に固定されている、パイプルーフの接続構造(パイプルーフと到達側トンネルの接続構造)である(例えば、特許文献2参照)。
特許第5685508号公報 特許第5826313号公報
特許文献1,2に記載のパイプルーフと到達側トンネルの接続方法や接続構造によれば、到達側トンネルを構成するセグメント等にパイプルーフ用鋼管を貫通させることなく、到達側トンネルの表面とパイプルーフ用鋼管の端部を固定部材で固定することにより、到達側トンネルに鋼管を貫通させる際の出水の問題を解消することができる。また、到達側トンネルと発進側トンネルの双方に施工誤差が存在する場合でも、到達側トンネルの貫通孔に精緻に鋼管を受け入れる必要がないことから、これらの施工誤差を許容しながら容易に鋼管の端部と到達側トンネルの表面を固定することができる。しかしながら、到達側トンネルにパイプルーフが到達した後に、到達側トンネルの背面地山側に作業員が入り、到達側トンネルのスキンプレートの外面に半割り管を取付けて固定部材を形成することから、固定部材の取付け施工を実施するトンネル周辺地盤が、難透水性地盤や不透水性地盤であるか、あるいは地下水位以浅に存在することを要する。また、これらの条件を満たしていない場合には、発進側トンネルと到達側トンネルの間の地盤を全面的に地盤改良して止水性を確保することを要する。従って、トンネル周辺の地盤条件や地下水位条件に依存した施工方法となり、全面的な地盤改良を余儀なくされる場合は工費の嵩む接続構造となり得る。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、トンネル周辺の地盤条件や地下水位条件に依存することなく形成することのできる、パイプルーフと到達側トンネルの接続構造と接続方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明によるパイプルーフと到達側トンネルの接続構造の一態様は、地中に並設された発進側トンネルと到達側トンネルとの間に架け渡された鋼管からなるパイプルーフと到達側トンネルの接続構造であって、
前記到達側トンネルの手前で先端が止まっている前記鋼管と、
前記到達側トンネルを構成するセグメントのうち、前記鋼管の軸心線と交差する位置に固定され、該セグメントの主桁の内側端面よりも地山側の位置から延びて該セグメントの背面の地山内に突出し、該鋼管からの軸力を該主桁に伝達する伝達部材と、
前記鋼管の先端と、前記伝達部材の地山内に突出している突出部と、を巻き込んで一体化するコンクリート体と、を備えていることを特徴とする。
本態様によれば、到達側トンネルの背面地山側に作業員が進入して接続構造を形成する必要がないことから、接続構造の形成に際してトンネル周辺の地盤条件や地下水位条件に依存することがない。ここで、「到達側トンネルの手前で先端が止まっている鋼管」とは、鋼管の先端が到達側トンネルに到達せずにトンネルの背面地山内に留まっている形態や、鋼管の先端が到達側トンネルに接触している形態を包含している。いずれの形態であってもよく、本態様の接続構造では鋼管の先端が到達側トンネルを貫通していない。また、到達側トンネルを構成するセグメントに対して、セグメントを形成する主桁の内側端面よりも地山側に伝達部材が固定されていることから、この伝達部材がセグメントの内空を侵すことはなく、従って、仮設部材としてのみならず、本設部材としてそのまま残置することが可能になる。また、パイプルーフを形成する鋼管は断面円形の鋼管であってもよいし、断面が矩形の角鋼管であってもよい。この接続構造では、パイプルーフを形成する鋼管に作用する土圧もしくは土水圧に基づいて鋼管に軸力が生じ、この鋼管に生じた軸力は、鋼管の先端からコンクリート体に伝達され、コンクリート体から伝達部材に伝達される。伝達部材は、到達側トンネルを形成するセグメントの主桁もしくは主桁間を繋ぐ縦リブ等に固定されており、従って、伝達部材に伝達された軸力は、当該伝達部材から主桁に直接伝達されるか、縦リブ等を介して主桁に間接的に伝達されることになる。このようにして、パイプルーフを形成する鋼管から作用する軸力を、伝達部材を介して、高剛性のセグメントの主桁に伝達し、当該主桁にて軸力を負担させることができる。
また、本発明によるパイプルーフと到達側トンネルの接続構造の他の態様において、前記伝達部材は、前記主桁に直接的もしくは間接的に固定される固定フランジと、該固定フランジに固定されて該固定フランジに直交する方向の幅が部位ごとに変化しているウエブと、該ウエブに固定されて前記鋼管の先端の端面に対向する対向面を有する対向フランジと、を備えていることを特徴とする。
本態様によれば、伝達部材が部位ごとに幅が変化しているウエブを有していることにより、例えばせん断耐力や曲げ耐力を最も要するウエブの部位の幅(フランジとの接続部からの高さ)を最も大きく(高く)することができ、鋼材量を多くすることなく高耐力な伝達部材を形成することができる。例えば、セグメントを構成する主桁同士を繋ぐ縦リブに伝達部材の固定フランジが固定され、固定フランジから当該固定フランジに直交するウエブが突出する形態が挙げられる。この形態では、ウエブが縦リブに固定されている固定フランジに直交していることから、ウエブの幅は主桁の長手方向に延びている。そして、ウエブに固定されて鋼管の先端の端面に対向する対向面を有する対向フランジが、コンクリート体を介して鋼管から作用する軸力を効果的に受け、対向フランジからウエブを介し、固定フランジを介して軸力がセグメントの縦リブに伝達され、縦リブから主桁に伝達されることになる。このように、本態様の伝達部材を適用することにより、伝達部材から主桁までのスムーズな軸力の流れを保証することができる。
また、本発明によるパイプルーフと到達側トンネルの接続構造の他の態様において、前記セグメントは、地山側にスキンプレートを有し、
前記ウエブは、前記スキンプレートと交差する位置で幅が最大となる山形の側面形状を有していることを特徴とする。
本態様によれば、鋼管から伝達される軸力に起因してウエブに最大のせん断力や曲げモーメントが作用し得る当該ウエブのスキンプレートとの交差位置において、ウエブの幅が最大となっていることにより、鋼管からの軸力にて伝達部材を破損させることなく、セグメントの主桁に当該軸力を伝達することができる。なお、伝達部材は、セグメントの主桁の桁高の途中位置(主桁の桁高内)からセグメントのスキンプレートの背面の地山内に延びていることから、このスキンプレートとの交差位置を支点として地山内に突出している突出部は片持ち梁となり得る。そのため、伝達部材の当該交差位置では、鋼管からの軸力に起因するせん断力や曲げモーメントが最大となる可能性が高く、従って、ウエブの側面形状を山形としてその山の位置(幅が最大の位置)をスキンプレートとの交差位置とする本態様の伝達部材は、構造耐力の観点から好ましい形態と言える。
また、本発明によるパイプルーフと到達側トンネルの接続構造の他の態様は、前記セグメントの前記主桁の内側端面と前記伝達部材の間に、フレーム材と、該フレーム材の地山側に配設されて前記コンクリート体を支持するプレート材と、を有するコンクリート体支持部材をさらに備えていることを特徴とする。
本態様によれば、例えば型鋼等にて形成されたフレーム材で補強された、例えば鋼製のプレート材が、セグメントの主桁の伝達部材よりも内側に配設されていることにより、鋼管と伝達部材を繋ぐコンクリート体をセグメントの内側から面的に支持することができる。すなわち、到達側トンネルを形成するセグメントにおいて、背面地山側にあるコンクリート体に対応する領域においてはスキンプレートが撤去され、セグメントの主桁を伝達部材やコンクリート体を介して鋼管と繋いでいる。そのため、到達側トンネルのうち、背面地山に露出する領域において、トンネルの内空側と背面地山とを面的に隔てる部材としてプレート材が配設される。この際、プレート材のみではフレッシュコンクリートによる圧力やコンクリート体の自重等を支持するのが困難になり、プレート材のみでこれらの荷重に抗する場合はプレート材の厚みが厚くなり過ぎる可能性が高い。そのため、フレーム材にてプレート材が補剛されてなる本態様のコンクリート体支持部材は、構造耐力の観点からも材料コストの観点からも好ましい形態と言える。また、スキンプレートの撤去された背面地山側にフレッシュコンクリートが充填されてコンクリート体を造成するに当たり、プレート材が型枠(ここでは、脱型されることのない型枠)となってフレッシュコンクリートが到達側トンネルの内空側に漏洩することを防止できる。
また、本発明によるパイプルーフと到達側トンネルの接続方法の一態様は、地中に並設された発進側トンネルと到達側トンネルとの間に架け渡された鋼管からなるパイプルーフと到達側トンネルを接続する、パイプルーフと到達側トンネルの接続方法であって、
前記発進側トンネルから前記鋼管を推進させてその先端を前記到達側トンネルの手前で止める鋼管推進工程と、
前記鋼管の先端の前方にある前記到達側トンネルのスキンプレートの一部を撤去して開口部を形成する開口部形成工程と、
前記到達側トンネルを構成するセグメントのうち、前記鋼管の軸心線と交差する位置において、該セグメントの主桁の内側端面よりも地山側の位置から延びて前記開口部を介して該セグメントの背面の地山内に突出する伝達部材であって、該鋼管からの軸力を該主桁に伝達する伝達部材を設置する伝達部材設置工程と、
前記セグメントのうち、前記開口部に対応する位置において充填されるコンクリートの型枠となるプレート材を設置するプレート材設置工程と、
前記発進側トンネルから前記鋼管を介してコンクリートを充填し、該鋼管の先端から前記到達側トンネルの背面の地山内にコンクリートを充填して、前記鋼管の先端と、前記伝達部材の地山内に突出している突出部と、を硬化したコンクリート体で巻き込んで一体化するコンクリート体造成工程と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、パイプルーフを形成する鋼管を到達側トンネルに貫通させることなく、さらには、セグメントの背面地山側での作業を不要としながら、パイプルーフと到達側トンネルを接続することができる。従って、トンネル周辺の地盤が透水性地盤からなる場合や、地下水位が到達側トンネルとパイプルーフの接続箇所よりも高い場合であっても、到達側トンネルの背面の地山内への地盤改良を必ずしも必要としない。また、パイプルーフの掘進延長が長く、かつセグメントの主桁の桁高が低い場合、パイプルーフの先端をセグメント内に飲み込ませる構造とした際にパイプルーフの先端がセグメントの主桁よりもトンネル側に突出し、建築限界を侵し得ることからも、パイプルーフを構成する鋼管の先端を到達側トンネルに貫通させない構成は有意となる。
開口部形成工程では、スキンプレートの一部の他、後施工の伝達部材の取付けの際に干渉する位置にあるセグメント内の縦リブ等も同様に撤去するのが望ましい。開口部形成工程の後、伝達部材を開口部から背面地山内に突出するようにしてセグメントに取り付け、プレート材設置工程にてセグメントの開口部を閉塞するが、発進側トンネル側から鋼管を介してフレッシュコンクリートを充填することにより、到達側トンネルの背面地山内にコンクリート体を造成することができる。ここで、伝達部材設置工程に先行して、伝達部材の背面地山内へ突出する突出部の設置を容易とするべく、背面の必要領域をトンネル内から掘削して、伝達部材の突出部の設置領域を確保してもよい。このような掘削は到達側トンネルの一部領域に限定されることから、掘削によって背面地山が崩壊する恐れもない。さらに、鋼管の先端からフレッシュコンクリートを充填することから、鋼管の先端を巻き込んだコンクリート体を造成し易い。
また、本発明によるパイプルーフと到達側トンネルの接続方法の他の態様において、前記鋼管推進工程では、折れ機構を有して曲線施工対応の掘進機で地山を掘進しながら前記鋼管の推進を実行し、
前記コンクリート体造成工程に先んじて前記掘進機を縮径させ、前記鋼管を介して前記発進側トンネル内に該掘進機を引き戻して回収することを特徴とする。
本態様によれば、パイプルーフ用の鋼管を推進させる折れ機構を有している掘進機を、鋼管の推進完了後に縮径させ、コンクリートの充填前の段階で発進側トンネル側にて掘進機を回収することにより、回収された掘進機を次に施工するパイプルーフの鋼管の推進施工に転用することができる。
本発明のパイプルーフと到達側トンネルの接続構造及び接続方法によれば、トンネル周辺の地盤条件や地下水位条件に依存することなく、パイプルーフと到達側トンネルを接続することができる。
本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造を有する、道路トンネルの分合流部の仮設構造を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造の一例を到達側トンネルの内空側から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造の一例を到達側トンネルの背面地山側から見た斜視図である。 鋼管からの軸力に起因して伝達部材に作用するせん断力と曲げモーメントに対して、伝達部材が対抗することを説明した模式図である。 本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続方法の一例を説明する工程図である。 図5に続く工程図である。 図6に続く工程図である。 図7に続く工程図である。
以下、本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造と接続方法について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造]
<道路トンネルの分合流部の仮設構造>
はじめに、図1を参照して、実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造を備える、道路トンネルの分合流部の仮設構造について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造を有する、道路トンネルの分合流部の仮設構造を説明する断面図である。図1に示すように、道路トンネルの分合流部の仮設構造は、地中に間隔を置いて併設施工された、相対的に小断面のランプトンネル100と、相対的に大断面の本線トンネル200と、ランプトンネル100と本線トンネル200の上方において双方のトンネル間に架け渡されたパイプルーフ300と、を有する。また、ランプトンネル100と本線トンネル200の下方位置には、双方のトンネル間に跨る先行仮設下部受け400をさらに有する。また、ランプトンネル100と本線トンネル200はともに、トンネル内において、パイプルーフ300との交差位置を起点として鉛直方向に延設する鉛直支保工60を有し、以上で説明した各構成が仮設構造の基本構成となる。なお、ランプトンネル100と本線トンネル200の下方位置においても、一点鎖線で示す下方のパイプルーフ300Aを必要に応じて施工してもよく、下方のパイプルーフ300Aが施工される場合はこれも仮設構造の構成要素となる。
仮設構造ではないが、ランプトンネル100と本線トンネル200にはそれぞれ、上方斜め支保工70と下方斜め支保工80が仮設段階で施工される。これらの部材はいずれも、図中の建築限界の外周側に位置しており、この建築限界の外周側に施工されるコンクリート等に埋設される部材となり得る。上方斜め支保工70は、図中の一点鎖線で示す本設トンネルの本設天井湾曲受け700の軸線に沿う方向に延びて、本設トンネル供用後に本設天井湾曲受け700から作用する軸力を逃がす部材である。一方、下方斜め支保工80は、図中の一点鎖線で示す本設トンネルの本設下方湾曲受け800の軸線に沿う方向に延びて、本設トンネル供用後に本設下方湾曲受け800から作用する軸力を逃がす部材である。
本線トンネル200とランプトンネル100はいずれも、シールド工法にて施工され、複数のセグメント20がリング方向に接続されてセグメントリングを形成するとともに、複数のセグメントリングがトンネルの軸線方向に接続されることにより所定延長に亘るトンネルを形成している。各セグメント20は、周方向に延びる湾曲した複数の主桁21と、主桁21の外周面に溶接にて接続されたスキンプレート24と、主桁21の周方向端部において当該主桁21とスキンプレート24に溶接にて接続された継手板22と、主桁21同士を繋いでセグメント20を補強する縦リブ23と、を有する。
本線トンネル200とランプトンネル100のうち、先行仮設下部受け400の端部が嵌め込まれる箇所には予めセグメント20に対して凹陥部25が設けられ、例えばこの凹陥部25は、トンネル施工当初はコンクリート等で閉塞されている。その施工方法の詳細は省略するが、例えば、ランプトンネル100の凹陥部25(発進部)から折れ機構を有して曲線施工対応の掘進機を発進させ、地山を掘進しながら鋼管50の推進を実行して鋼管50同士を繋ぐことにより、先行仮設下部受け400が施工される。この施工において、鋼管の推進に適用された掘進機は、本線トンネル200の凹陥部25まで到達して先行仮設下部受け400の施工を完了した後、例えば縮径して、先行仮設下部受け400を構成する複数の鋼管50の内部を介して発進側トンネル100内に引き戻されて回収されるのが好ましい。
また、本線トンネル200とランプトンネル100において、本設天井湾曲受け700と本設下方湾曲受け800の端部が接続される箇所のセグメント20においても、それぞれ凹陥部26,27が予め設けられている。
パイプルーフ300は、ランプトンネル100を発進側トンネルとし、ランプトンネル100から鋼管30を順次推進させながら到達側トンネルである本線トンネル200の手前まで湾曲線形を有して延設している。なお、ランプトンネル100が到達側トンネルであり、本線トンネル200が発進側トンネルであってもよい。また、直線状のパイプルーフが施工されてもよい。ここで、「到達側トンネルの手前」とは、図示例では、パイプルーフ300を形成する先頭の鋼管30の先端31が到達側トンネル200に到達せずにトンネルの背面地山G内に留まっている形態を示しているが、この形態以外にも、先頭の鋼管30の先端31が到達側トンネル200に接触している形態であってもよい。いずれの形態であっても、パイプルーフ300を形成する先頭の鋼管30の先端31が到達側トンネル200を貫通していないことを要する。
到達側トンネル200側においては、到達側トンネル200の手前で先端31が止まっている鋼管30と、セグメント20においてスキンプレート24が撤去された領域から地山G内に突出している伝達部材10の突出部と、鋼管30の先端31と伝達部材10の突出部とを巻き込んで一体化しているコンクリート体40と、により、パイプルーフと到達側トンネルの接続構造500が形成される。なお、この接続構造500については、以下で詳説する。一方、発進側トンネル100側においては、発進側トンネル100の内部に留まっているパイプルーフ300を構成する鋼管30の端部32と、セグメント20と、これらを巻き込んで一体化しているコンクリート体40と、により、パイプルーフと発進側トンネルの接続構造600が形成されている。なお、本明細書においては、パイプルーフと発進側トンネルの接続構造600の詳細な説明は省略する。
図示例の道路トンネルの分合流部の仮設構造では、ランプトンネル100と本線トンネル200の背面地山G内において地盤改良を行っていない。それは、パイプルーフと到達側トンネルの接続構造500等の構築において、背面地山G内に作業員が進入して施工する必要性がないからであるが、地盤条件や地下水条件、施工性や工費等を勘案して、ランプトンネル100と本線トンネル200の背面地山G内にて適宜の地盤改良施工が行われてもよく、本実施形態に係る接続方法は地盤改良施工を完全に排除するものではない。
<パイプルーフと到達側トンネルの接続構造>
次に、図2乃至図4を参照して、本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造を説明する。図2は、本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造の一例を到達側トンネルの内空側から見た斜視図である。また、図3は、本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続構造の一例を到達側トンネルの背面地山側から見た斜視図である。なお、図2,3はともに、接続構造の理解を容易とするべく、コンクリート体40を透視した図である。また、図4は、鋼管からの軸力に起因して伝達部材に作用するせん断力と曲げモーメントに対して、伝達部材が対抗することを説明した模式図である。
到達側トンネル200のうち、接続構造500を形成する領域においては、伝達部材10を取付ける際に干渉し得るスキンプレート24や縦リブ23が撤去されており、セグメント20を構成する縦リブ23に対して伝達部材10が溶接もしくはボルトにて接続されている。伝達部材10は、縦リブ23において主桁21の内側端面よりも地山側(主桁21の桁高内)に固定されており、セグメント10の背面地山G内に突出した状態で配設されている。
伝達部材10は、縦リブ23に固定される鋼製の固定フランジ11と、固定フランジ11に固定されて固定フランジ11に直交する方向の幅が部位ごとに変化している鋼製のウエブ12と、ウエブ12に固定されて鋼管30の先端31の端面に対向する対向面を有する鋼製の対向フランジ13と、を有している。伝達部材10の固定フランジ11が縦リブ23に溶接もしくはボルトにて接続されていることにより、伝達部材10は縦リブ23を介して主桁21に間接的に接続されている。なお、図示例以外にも、伝達部材10が主桁21に直接接続される形態であってもよいし、主桁21と縦リブ23の双方に接続される形態であってもよい。
伝達部材10のウエブ12は、撤去されたスキンプレート24と交差する位置において、幅(固定フランジ11からの高さ)が最大となる山形の側面形状を有している。また、図4より明らかなように、角鋼管30の軸線方向に対して伝達部材10の対向フランジ13が対峙している。この構成により、図4に示すように、角鋼管30の先端31から作用するパイプルーフ300からの軸力をまず対向フランジ13にて受け、対向フランジ13からウエブ12を介し、固定フランジ11を介してY方向に当該軸力が縦リブ23に伝達され、縦リブ23を介して主桁21に伝達される。
図2,3に戻り、セグメント20において、伝達部材10と離間した位置には、別途の縦リブ23に溝形鋼から形成される支持部材14が溶接にて接続されている。そして、伝達部材10が接続されている縦リブ23と支持部材14が接続されている縦リブ23にはそれぞれ、それらのトンネル内空側の端部においてフランジ23aが設けてあり、各フランジ23aに跨るようにして鋼製のプレート材15がフランジ23aに対して溶接もしくはボルトにて接続されている。さらに、この鋼製のプレート材15の下面には、断面が逆Tの字状の形鋼16,17が井桁状に組み付けられ、相互に溶接接合されてなるフレーム材18が配設されており、このフレーム材18がプレート材15に溶接にて接続されて、当該プレート材15が下方から補剛されてなるコンクリート体支持部材19を形成している。
図2より明らかなように、コンクリート体支持部材19の下面は、主桁21の内側端面よりもトンネル内に突出していない(主桁21の桁高内に収まっている)。そのため、到達側トンネル200内において本設構造物が完成した際に、主桁21よりもトンネル内に突出していて建築限界を侵している仮設部材を切断撤去等する作業は一切不要となる。また、このように伝達部材10やコンクリート体支持部材19等の仮設部材が建築限界を侵していないことから、本設構造物が完成した後においてもこれらの仮設部材を残置し、本設部材として兼用することが可能になる。
図2,3に示すように、パイプルーフ300を形成する鋼管30の先端31と、伝達部材10の背面地山G内に突出している突出部と、を巻き込んで双方を一体化するようにしてコンクリート体40が造成されている。そして、鋼管30の先端31と、伝達部材10の突出部と、コンクリート体40と、により、パイプルーフと到達側トンネルの接続構造500が形成される。
後述する接続方法で詳説するが、コンクリート体40は、発進側トンネル100側から充填され、パイプルーフ300を形成する鋼管30を介して流し込まれたフレッシュコンクリートが鋼管30の先端31から到達側トンネル200の背面地山G内に充填され、硬化することによって形成されている。このように、鋼管30の先端31からフレッシュコンクリートが充填されるが、セグメント20においてスキンプレート24が切断撤去されている箇所では、プレート材15がセグメント20の開口部を完全に塞いていることから、フレッシュコンクリートが到達側トンネル200の内部に流れ込む恐れはない。さらに、コンクリート体支持部材19では、プレート材15がその下方にてフレーム材18によって補剛されている構造を有していることから、充填されたフレッシュコンクリートのコンクリート圧や硬化後のコンクリート体40の重量等によってフレーム材18が座屈等する恐れもない。また、接続構造500の構成からも分かる通り、接続構造500の形成に当たり、到達側トンネル200の内部から背面地山G内に作業員が入り込んで作業を行う必要がないことから、高い施工安全性を有する接続構造となる。
次に、図4を参照し、鋼管からの軸力に起因して伝達部材に作用するせん断力と曲げモーメントに対して、伝達部材が十分に耐力を有することを説明する。図4から明らかなように、鋼管30の端部31の軸線方向に作用する軸力Nに対峙するように、伝達部材10の対向フランジ13の第一フランジ13aが配設され、この第一フランジ13aにて軸力Nを直接的に受け、ウエブ12に軸力Nを伝達することができる。
ウエブ12は、撤去されたスキンプレート24と交差する位置において、最大の幅t(固定フランジ11からの最大の高さ)を有する山形の側面形状を有している。作用する軸力Nにより、伝達部材10の特にセグメント20の背面側端部には最大のせん断力Sが作用し得ることから、この領域において最大のせん断耐力を要する。そのため、図示するウエブ12においては、スキンプレート24と交差する位置の幅が最大となる山形の側面形状が適用されている。さらに、伝達部材10のうち背面地山G内に突出する突出部は、この撤去されたスキンプレート24と交差する位置を支点とした片持ち梁となり得ることから、この支点を固定端と見なした際には当該支点位置にて最大の曲げモーメントMが作用することになる。従って、スキンプレート24と交差する位置の幅が最大となる山形形状のウエブ12は、この曲げモーメントMに対しても十分な曲げ耐力を有する部材となる。このように、パイプルーフ300からの軸力Nに起因して作用するせん断力Sや曲げモーメントMに対して、十分な耐力を有する伝達部材10が到達側トンネル200のセグメント20に接続されていることにより、鋼管内部のコンクリート体41及びコンクリート体40を介し、伝達部材10を介して、パイプルーフ300からの軸力Nを効果的にセグメント20の主桁21に伝達することができる。
[実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続方法]
次に、図5乃至図8を参照して、本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続方法を説明する。ここで、図5乃至図8は順に、本発明の実施形態に係るパイプルーフと到達側トンネルの接続方法の一例を説明する工程図である。この接続方法に当たり、図1に示すように、シールド工法による、発進側トンネル100と到達側トンネル200の施工は完了しているものとする。ここで、図1における発進側トンネル100と到達側トンネル200の周辺地盤において、地盤改良施工は必須ではないが、これら発進側トンネル100や到達側トンネル200の施工に前後し、かつパイプルーフ300の施工前の段階において、適宜の地盤改良施工が実施されてもよい。
図5に示すように、発進側トンネル100側から鋼管30をZ1方向に推進させ、その先端31を到達側トンネル200の手前の背面地山Gで止めることにより、パイプルーフ300を発進側トンネル100と到達側トンネル200との間に架け渡す(鋼管推進工程)。このパイプルーフ300の施工においては、折れ機構を有して曲線施工対応の不図示の掘進機にて地山Gを掘進しながら鋼管30の推進を実行する。掘進機が到達側トンネル200の手前まで到達し、前方の鋼管30の先端31を到達側トンネル200の手前まで到達させた段階で、掘進機を縮径させ、パイプルーフ300を形成する各鋼管30を介してZ2方向に発進側トンネル100内へ縮径した掘進機を引き戻して回収する。
このように、掘進機を発進側トンネル100内にて回収することにより、次に施工する鋼管30の推進施工に際して回収された掘進機を転用することができる。なお、図5において、パイプルーフ300を形成する先頭の鋼管30の先端31は、到達側トンネル200に到達せずにトンネルの背面地山G内に留まっているが、この形態以外にも、先頭の鋼管30の先端31が到達側トンネル200に接触している形態であってもよい。いずれの形態であっても、パイプルーフ300を形成する先頭の鋼管30の先端31が到達側トンネル200を貫通していないことを要する。
次に、図6に示すように、鋼管30の先端31の前方にある到達側トンネル200のスキンプレート24の一部を撤去することにより、開口部24aを形成する(開口部形成工程)。背面地山Gにおいて、仮に地下水位が開口部24aよりも高い位置にある場合には、この開口部24aに対応する背面地山Gのみを対象とした地盤改良を行ってもよく、この場合でも大掛かりな地盤改良は一切不要である。
次に、図7に示すように、到達側トンネル200内から開口部24aを介してその背面地山Gの掘削を行い、例えば鋼管30の先端31の周辺までの掘削を行い、空間Kを造成する。なお、鋼管30の先端31は到達側トンネル200の背面手前に止まっていることから、背面地山Gを掘削して空間Kを形成する施工は、あくまでも到達側トンネル200内から行うことが可能であり、作業員が到達側トンネル200の背面地山G内に入り込んで作業を行う必要はない。
空間Kを造成後、セグメント20における対向する縦リブ23に対して、伝達部材10と支持部材14を溶接もしくはボルトにて接続する。伝達部材10の接続方法に関してより具体的に記載すると、伝達部材10を構成するウエブ12の側面視山形の最大幅の中央部分が切断撤去されたスキンプレート24と交差する位置にくるように、伝達部材10を縦リブ23に接続する。接続された伝達部材10のうち、上方半分は背面地山G(に造成された空間K)内に突出する突出部となる(伝達部材設置工程)。
この伝達部材設置工程に続いて、伝達部材10が接続されている縦リブ23と支持部材14が接続されている縦リブ23のそれぞれに設けられているフランジ23aに跨るようにして、鋼製のプレート材15を溶接もしくはボルトにて接続する。この鋼製のプレート材15の下面には、断面が逆Tの字状の形鋼16,17が井桁状に組み付けられ、相互に溶接接合されてなるフレーム材18が予め接続されており、プレート材15とフレーム材18からコンクリート体支持部材19が形成されている(プレート材設置工程)。
図7に示すように、フレーム材18の下面が主桁21の内側端面よりもトンネル内側には突出しないようにして(主桁21の桁高内に収まっており)、コンクリート体支持部材19の取り付けを行う。このことにより、到達側トンネル200内において本設構造物が完成した際に、主桁21よりもトンネル内に突出していて建築限界を侵している仮設部材を切断撤去等する作業を一切不要にできる。また、このように伝達部材10やコンクリート体支持部材19等の仮設部材が建築限界を侵していないことから、本設構造物が完成した後においてもこれらの仮設部材を残置し、本設部材として兼用することが可能になる。また、フレーム材18を有するコンクリート体支持部材19は剛性が高いことから、図1に示すように、鉛直支保工60の一部もしくは全部を直接支持する部材となり得る。
次に、図8に示すように、発進側トンネル100側からパイプルーフ300を形成する各鋼管30を介してコンクリートを充填し、鋼管30の先端31から到達側トンネル200の背面地山G内の空間KにフレッシュコンクリートをZ3方向に充填する。このようにして充填されたフレッシュコンクリートは、鋼管30の先端31と、伝達部材10の地山内に突出している突出部と、を巻き込むようにして硬化し、これらを一体化するコンクリート体40となる(コンクリート体造成工程)。背面地山G内にフレッシュコンクリートが充填されても、プレート材15が型枠(脱型されない型枠)となっていることから、フレッシュコンクリートが到達側トンネル200内に漏洩する恐れはない。このコンクリート体造成工程により、到達側トンネル200の手前で先端31が止まっている鋼管30と、セグメント20においてスキンプレート24が撤去された領域から地山G内に突出している伝達部材10の突出部と、鋼管30の先端31と伝達部材10の突出部とを巻き込んで一体化しているコンクリート体40と、からなる、パイプルーフと到達側トンネルの接続構造500が施工される。言い換えれば、パイプルーフ300を構成する鋼管30の先端31と、到達側トンネル200とが、伝達部材10及びコンクリート体40を介して接続される。
図示する接続方法によれば、到達側トンネル200周辺の地盤条件や地下水位条件に依存することなく、パイプルーフと到達側トンネルの接続構造500を施工することができる。また、この施工に際して、到達側トンネル200の背面地山G内に作業員が入り込んで行う作業を一切不要にでき、高い施工安全性を享受できる。また、施工される伝達部材10や、プレート材15やフレーム材18から形成されるコンクリート体支持部材19はいずれも、セグメント20の内側端面よりも地山G側に位置していることから、本設構造物が完成した際に仮設部材を切断撤去等する作業を一切不要にでき、これらの仮設部材を本設部材にも兼用することが可能になる。さらに、パイプルーフ300は、各鋼管30内にコンクリートが充填された構造を呈していることから、高剛性のパイプルーフ300が構築される。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、また、本発明はここで示した構成に何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
10:伝達部材、11:固定フランジ、12:ウエブ、13:対向フランジ、14:支持部材、15:プレート材、16,17:型鋼、18:フレーム材、19:コンクリート体支持部材、20:セグメント、21:主桁、22:継手板、23:縦リブ、24:スキンプレート、24a:開口部、30:鋼管(角鋼管)、31:先端、40:コンクリート体、50:鋼管(角鋼管)、60:鉛直支保工、70:上方斜め支保工、80:下方斜め支保工、100:発進側トンネル(ランプトンネル)、200:到達側トンネル(本線トンネル)、300:パイプルーフ、400:先行仮設下部受け、500:接続構造(パイプルーフと到達側トンネルの接続構造)、600:接続構造(パイプルーフと発進側トンネルの接続構造)、700:本設天井湾曲受け、800:本設下方湾曲受け、G:地山(背面地山)

Claims (5)

  1. 地中に並設された発進側トンネルと到達側トンネルとの間に架け渡された鋼管からなるパイプルーフと到達側トンネルの接続構造であって、
    前記到達側トンネルの手前で先端が止まっている前記鋼管と、
    前記到達側トンネルを構成するセグメントのうち、前記鋼管の軸心線と交差する位置に固定され、該セグメントの主桁の桁高の範囲内における内側端面よりも外周側の位置から延びて該セグメントの前記外周側に突出し、該鋼管からの軸力を該主桁に伝達する伝達部材と、
    前記鋼管の先端と、前記伝達部材の前記外周側に突出している突出部と、を巻き込んで一体化するコンクリート体と、を備え、
    前記伝達部材は、前記主桁に直接的もしくは間接的に固定される固定フランジと、該固定フランジに固定されて該固定フランジに直交する方向であって前記到達側トンネルの周方向の幅が部位ごとに変化しているウエブと、該ウエブに固定されて前記鋼管の先端の端面に対向する対向面を有する対向フランジと、を備えており、
    前記突出部は、前記固定フランジと前記ウエブと前記対向フランジのそれぞれの前記外周側に突出している部分であることを特徴とする、パイプルーフと到達側トンネルの接続構造。
  2. 前記セグメントは、前記外周側にスキンプレートを有し、
    前記ウエブは、前記スキンプレートと交差する位置で幅が最大となる山形の側面形状を有していることを特徴とする、請求項に記載のパイプルーフと到達側トンネルの接続構造。
  3. 前記セグメントの前記主桁の内側端面と前記伝達部材の間に、フレーム材と、該フレーム材の前記外周側に配設されて前記コンクリート体を支持するプレート材と、を有するコンクリート体支持部材をさらに備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のパイプルーフと到達側トンネルの接続構造。
  4. 地中に並設された発進側トンネルと到達側トンネルとの間に架け渡された鋼管からなるパイプルーフと到達側トンネルを接続する、パイプルーフと到達側トンネルの接続方法であって、
    前記発進側トンネルから前記鋼管を推進させてその先端を前記到達側トンネルの手前で止める鋼管推進工程と、
    前記鋼管の先端の前方にある前記到達側トンネルのスキンプレートの一部を撤去して開口部を形成する開口部形成工程と、
    前記到達側トンネルを構成するセグメントのうち、前記鋼管の軸心線と交差する位置において、該セグメントの主桁の桁高の範囲内における内側端面よりも外周側の位置から延びて前記開口部を介して該セグメントの前記外周側に突出する伝達部材であって、該鋼管からの軸力を該主桁に伝達する伝達部材を設置する伝達部材設置工程と、
    前記セグメントのうち、前記開口部に対応する位置において充填されるコンクリートの型枠となるプレート材を設置するプレート材設置工程と、
    前記発進側トンネルから前記鋼管を介してコンクリートを充填し、該鋼管の先端から前記到達側トンネルの前記外周側にコンクリートを充填して、前記鋼管の先端と、前記伝達部材の前記外周側に突出している突出部と、を硬化したコンクリート体で巻き込んで一体化するコンクリート体造成工程と、を備え、
    前記伝達部材は、前記主桁に直接的もしくは間接的に固定される固定フランジと、該固定フランジに固定されて該固定フランジに直交する方向であって前記到達側トンネルの周方向の幅が部位ごとに変化しているウエブと、該ウエブに固定されて前記鋼管の先端の端面に対向する対向面を有する対向フランジと、を備えており、
    前記突出部は、前記固定フランジと前記ウエブと前記対向フランジのそれぞれの前記外周側に突出している部分であることを特徴とする、パイプルーフと到達側トンネルの接続方法。
  5. 前記鋼管推進工程では、折れ機構を有して曲線施工対応の掘進機で地山を掘進しながら前記鋼管の推進を実行し、
    前記コンクリート体造成工程に先んじて前記掘進機を縮径させ、前記鋼管を介して前記発進側トンネル内に該掘進機を引き戻して回収することを特徴とする、請求項に記載のパイプルーフと到達側トンネルの接続方法。
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