JP7000911B2 - 画像読取装置、綴じ部材検出装置、画像読取システム - Google Patents

画像読取装置、綴じ部材検出装置、画像読取システム Download PDF

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Description

本発明は、原稿を読み取る画像読取装置に関する。また本発明は、原稿を綴じる綴じ部材を検出する綴じ部材検出装置、及びこれを備えた画像読取システムに関する。
スキャナに代表される画像読取装置では、ホチキス留めされたままの原稿束をユーザーが誤ってセットし、給送ジョブが開始されてしまう場合がある。この場合、送り出される原稿においてホチキス留めされている部分が破れてしまうといった問題が生じる虞がある。
特許文献1には、この様な問題に鑑み、原稿を一枚ずつに分離して送り出す送り出しローラよりも原稿送り方向上流部に、綴じ針を検知する為の非接触の金属探知器を備えた原稿供給装置が開示されている。
特許文献1記載の原稿供給装置において、より具体的には、金属探知器は送り出しローラを取り付けるカバーと、原稿を進行方向に対して直角の幅方向に揃えるカーソルと、のそれぞれに設けられており、送り出しローラの回転即ち原稿供給動作が開始された後、いずれかの金属探知器により綴じ針が検知されると、送り出しローラ等の駆動を停止する様に構成されている。
特開平09-077282号公報
しかしながら綴じられた原稿に対し給送動作を行うと、多くの場合、給送動作の開始直後に原稿の破れが生じてしまい、即ち給送動作を開始してから綴じ針の検出を行いそして更にその後に給送動作を停止するのでは、原稿を確実に保護する観点においては充分とは言えなかった。
そこで本発明はこの様な問題に鑑み成されたものであり、その目的は、綴じ部材によって綴じられた原稿束に対して給送動作を行うことに起因する原稿へのダメージ形成をより確実に防止することにある。
上記課題を解決する為の、本発明の第1の態様に係る画像読取装置は、原稿を読み取る読み取り部と、前記読み取り部に向けて給送される原稿をセットする原稿セット部と、原稿を綴じる綴じ部材を検出する、前記原稿セット部の設置領域外に設けられた綴じ部材検出部と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、画像読取装置は、原稿を読み取る読み取り部と、前記読み取り部に向けて給送される原稿をセットする原稿セット部と、原稿を綴じる綴じ部材を検出する、前記原稿セット部の設置領域外に設けられた綴じ部材検出部と、を備え、即ち前記綴じ部材検出部が前記原稿セット部への原稿のセット前に検出する位置に設けられているので、前記原稿セット部からの原稿の給送動作開始前に前記綴じ部材を検出することで、原稿へのダメージ形成をより確実に防止することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記綴じ部材検出部は、前記画像読取装置の外側を構成する筐体の側面に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、前記綴じ部材検出部は、前記画像読取装置の外側を構成する筐体の側面に設けられている構成において、上述した第1の態様の作用効果が得られる。
本発明の第3の態様は、第1の態様において、読取が行われて排出される原稿を受ける原稿受け部を備え、前記綴じ部材検出部は、前記原稿受け部の下側に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、前記綴じ部材検出部が、前記原稿受け部の下側に設けられている構成において、上述した第1の態様の作用効果が得られる。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記綴じ部材検出部は、第1部位と、当該第1部位と対向配置される第2部位と、を有し、前記第1部位と前記第2部位との間に原稿を通すことで前記綴じ部材を検出する構成を有することを特徴とする。
本態様によれば、前記綴じ部材検出部は、第1部位と、当該第1部位と対向配置される第2部位と、を有し、前記第1部位と前記第2部位との間に原稿を通すことで前記綴じ部材を検出する構成を有するので、前記綴じ部材の検出可能領域から原稿が大きく外れることを防止でき、前記綴じ部材をより確実に検出できる。
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記第1部位と前記第2部位との間隔は、前記原稿セット部にセット可能な原稿の最大積載高さに対応することを特徴とする。
本態様によれば、前記1部位と前記第2部位との間隔は、前記原稿セット部にセット可能な原稿の最大積載高さに対応するので、前記綴じ部材検出部を利用した前記綴じ部材の検出操作と、原稿が前記原稿セット部に積載可能であるか否かの判定と、の双方を行うことができ、ユーザーの利便性が向上する。
本発明の第6の態様は、第4のまたは第5の態様において、前記第1部位と前記第2部位との間隔を調整可能に構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1部位と前記第2部位との間隔を調整可能に構成されているので、前記間隔を調整することで、前記綴じ部材を検出する為の出力(例えば磁界発生コイルが形成する磁界)を調整することができる。その結果、例えば前記間隔を小さくすることで、前記磁界を弱くすることができ、画像読取装置や、その周囲の物体への前記磁界による悪影響を抑制できる。
本発明の第7の態様は、原稿を読み取る読み取り部と、前記読み取り部に向けて給送される原稿をセットする原稿セット部と、原稿を綴じる綴じ部材を検出する綴じ部材検出部と、を備え、前記綴じ部材検出部は、前記原稿セット部に対し、原稿の給送方向に沿って移動可能に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、原稿を読み取る読み取り部と、前記読み取り部に向けて給送される原稿をセットする原稿セット部と、原稿を綴じる綴じ部材を検出する綴じ部材検出部と、を備え、前記綴じ部材検出部は、前記原稿セット部に対し、原稿の給送方向に沿って移動可能に設けられているので、前記綴じ部材検出部を原稿の給送方向に沿って移動させることで給送動作開始前に前記綴じ部材を検出することができ、その結果原稿へのダメージ形成をより確実に防止することができる。
本発明の第8の態様は、第1から第7の態様のいずれかにおいて、前記綴じ部材検出部による前記綴じ部材の検出を報知する報知手段を備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記綴じ部材検出部による前記綴じ部材の検出を報知する報知手段を備えるので、ユーザーに対し前記綴じ部材の存在を迅速且つ確実に知らせることができ、ユーザーの利便性が向上する。
本発明の第9の態様は、第1から第8の態様のいずれかにおいて、前記原稿セット部から原稿を送り出す給送手段と、前記綴じ部材検出部に原稿が通された際の当該原稿の通過を検出する原稿検出部と、を備え、前記給送手段を制御する制御部は、前記原稿検出部による原稿の通過を検出した後に、前記給送手段による原稿の給送動作を行うことを特徴とする。
本態様によれば、前記給送手段を制御する制御部は、前記原稿検出部による原稿の通過を検出した後に、前記給送手段による原稿の給送動作を行うので、前記給送手段による原稿給送前に必ず前記綴じ部材検出部を利用した検出操作が行われることとなり、原稿へのダメージ形成を更に確実に防止することができる。
尚、「前記綴じ部材検出部に原稿が通される」とは、必ずしも固定的に設けられた前記綴じ部材検出部に対して原稿が通される形態のみを意味するものでなく、変位動作可能な前記綴じ部材検出部が原稿に対して移動することにより前記綴じ部材検出部に原稿が通される形態をも含む意味である。
本発明の第10の態様は、第1から第8の態様のいずれかにおいて、前記綴じ部材検出部は、磁界の変化を検出することにより前記綴じ部材を検出する構成を有し、前記綴じ部材検出部に対する原稿の通過を検出する原稿検出部と、前記原稿検出部による原稿の検出情報、及び前記綴じ部材検出部による磁界の変化の検出情報を受ける制御部と、を備え、前記制御部は、前記原稿検出部が原稿の通過を検出していない原稿未検出状態において、前記綴じ部材検出部が磁界の変化を検出した場合、所定の処理を実行することを特徴とする。
本態様によれば、前記制御部は、前記原稿検出部が原稿の通過を検出していない原稿未検出状態において、前記綴じ部材検出部が磁界の変化を検出した場合、即ち外乱ノイズを検出した場合、所定の処理を行うことで、より精度良く前記綴じ部材を検出することができる。
尚、「所定の処理」とは、前記制御部による画像読取装置の構成要素の制御に限らず、前記制御部内での演算等の処理、即ち処理の結果が外部から視認可能なものに限らず視認不可能なものをも含む意味である。
本発明の第11の態様は、第1から第10の態様のいずれかにおいて、前記綴じ部材検出部は、前記画像読取装置の装置本体に対し着脱可能に設けられることを特徴とする。
本態様によれば、前記綴じ部材検出部は、前記画像読取装置の装置本体に対し着脱可能に設けられるので、前記綴じ部材検出部を前記装置本体から取り外すことで、原稿の形態によっては前記綴じ部材検出部を利用した前記綴じ部材の検出操作がより容易になる。
本発明の第12の態様に係る綴じ部材検出装置は、原稿を綴じる綴じ部材を検出する綴じ部材検出装置であって、第1部位と、当該第1部位と対向配置される第2部位と、を有し、前記第1部位と前記第2部位との間に原稿を通すことで前記綴じ部材を検出する構成を備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記綴じ部材検出装置は、第1部位と、当該第1部位と対向配置される第2部位と、を有し、前記第1部位と前記第2部位との間に原稿を通すことで前記綴じ部材を検出する構成を有するので、前記綴じ部材の検出可能領域から原稿が大きく外れることを防止でき、前記綴じ部材をより確実に検出できる。
本発明の第13の態様は、第12の態様において、前記第1部位及び前記第2部位が、水平方向に間隔を置いて設けられているとともに、前記第1部位と前記第2部位との間の下側に、原稿の端部が当接する当接部を備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1部位及び前記第2部位が、水平方向に間隔を置いて設けられているとともに、前記第1部位と前記第2部位との間の下側に、原稿の端部が当接する当接部を備えるので、原稿の端部を揃える動作と前記綴じ部材の検出操作とを同時に行うことができ、ユーザーの利便性が向上する。
本発明の第14の態様に係る画像読取システムは、原稿を読み取る読み取り部及び前記読み取り部に向けて給送される原稿をセットする原稿セット部を備えた画像読取装置と、第12のまたは第13の態様に係る綴じ部材検出装置とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、画像読取システムにおいて、上述した第12のまたは第13の態様の作用効果が得られる。
本発明の第15の態様は、第14の態様において、前記綴じ部材検出装置は、前記画像読取装置から電力を得ることを特徴とする。
本態様によれば、前記綴じ部材検出装置は、前記画像読取装置から電力を得るので、前記綴じ部材検出装置専用の電源を用意する必要がなく、ユーザーの利便性が向上する。
本発明の第16の態様は、第15の態様において、前記第1部位と前記第2部位との間隔は、前記原稿セット部にセット可能な原稿の最大積載高さに対応することを特徴とする。
本態様によれば、前記1部位と前記第2部位との間隔は、前記原稿セット部にセット可能な原稿の最大積載高さに対応するので、前記綴じ部材検出装置を利用した前記綴じ部材の検出操作と、原稿が前記原稿セット部に積載可能であるか否かの判定と、の双方を行うことができ、ユーザーの利便性が向上する。
本発明に係るスキャナーの外観斜視図。 本発明に係るスキャナーの原稿搬送経路を示す側断面図。 本発明に係るスキャナーのブロック図。 綴じ部材検出部を示す斜視図。 綴じ部材検出部における綴じ部材の非検出状態及び検出状態を示す側断面図。 綴じ部材検出部における磁力線の流れを模式的に図示した図。 綴じ部材検出部における第1部位と第2部位との間隔を調整した状態を示す側面図。 第1の実施例に係る綴じ部材検出部の変更例を示す斜視図。 第2の実施例に係る画像読取システムの外観斜視図。 第2の実施例に係る綴じ部材検出装置の外観斜視図。 スキャナーの第2の実施例の変更例の外観斜視図。 スキャナーの第3の実施例の外観斜視図。 第3の実施例に係るスキャナーに原稿をセットした状態を示す斜視図。 第3の実施例に係るスキャナーにおいて綴じ部材検出部を原稿給送方向に移動させた状態を示す斜視図。 第1の実施例に係る綴じ部材検出部の変更例を示す図。 制御部が行う制御の流れを示すフローチャート。 他の実施例に係るスキャナーの外観斜視図。 他の実施例に係るスキャナーの外観斜視図。 制御部が行う他の実施例に係る制御の流れを示すフローチャート。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施例において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施例においてのみ説明し、以後の実施例においてはその構成の説明を省略する。
図1は本発明に係るスキャナーの外観斜視図であり、図2は本発明に係るスキャナーの原稿搬送経路を示す側断面図であり、図3は本発明に係るスキャナーのブロック図であり、図4は綴じ部材検出部を示す斜視図であり、図5は綴じ部材検出部における綴じ部材の非検出状態及び検出状態を示す側断面図である。
図6は綴じ部材検出部における磁力線の流れを模式的に図示した図であり、図7は綴じ部材検出部における第1部位と第2部位との間隔を調整した状態を示す側面図であり、図8は第1の実施例に係る閉じ部材検出部の変更例を示す斜視図であり、図9は第2の実施例に係る画像読取システムの外観斜視図であり、図10は第2の実施例に係る綴じ部材検出装置の外観斜視図である。
図11はスキャナーの第2の実施例の変更例の外観斜視図であり、図12はスキャナーの第3の実施例の外観斜視図であり、図13は第3の実施例に係るスキャナーに原稿をセットした状態を示す斜視図であり、図14は第3の実施例に係るスキャナーにおいて綴じ部材検出部を原稿給送方向に移動させた状態を示す斜視図であり、図15は第1の実施例に係る綴じ部材検出部の変更例を示す図である。
図16は制御部が行う制御の流れを示すフローチャート、図17及び図18は他の実施例に係るスキャナーの外観斜視図、図19は制御部が行う他の実施例に係る制御の流れを示すフローチャートである。
また、各図において示すX-Y-Z座標系はX方向が装置幅方向であるとともに媒体幅方向、Y方向が画像読取装置における媒体搬送方向、Z方向がY方向と直交する方向であり、概ね搬送される媒体の面と直交する方向を示している。尚、各図において+Y方向側を装置前面側とし、-Y方向側を装置背面側とする。
■■■第1の実施例■■■■
<<<画像読取装置の概要>>>
図1において、画像読取装置の一例としてのスキャナー10について説明する。スキャナー10は、本体部12(図2)と、本体部12を覆い、スキャナー10の外面を構成する筐体14とを備えている。
本体部12の装置背面側端部には、原稿をセットする原稿セット部16が設けられている。原稿セット部16は、原稿を傾斜した姿勢で支持することができるように構成されている。原稿セット部16には、複数枚の原稿をセットすることができる。原稿セット部16には、互いに接近する方向、あるいは離間する方向に変位可能な一対のエッジガイド16aが設けられ、原稿セット部16に載置された原稿の側部をガイドするように構成されている。
スキャナー10の筐体14の前面側には、「報知手段」としてのユーザインタフェース部18が設けられている。ユーザインタフェース部18は、一例として、タッチパネルとして構成され、表示部と操作部とを兼ねている。ユーザインタフェース部18を操作することで、スキャナー10の媒体読取動作等を実行できる。
スキャナー10の前面側において、ユーザインタフェース部18の下方には、排出口20が設けられている。排出口20の下方には、原稿受け部22が設けられている。本実施例において原稿受け部22は、本体部12の下部において本体部12内に収納された状態(図2)と本体部12から前面側に引き出された展開状態(図1)とを切り換え可能に構成されている。原稿セット部16の設置領域外である筐体14の側面には、一例として、後述する綴じ部材検出部24が設けられている。
<<<原稿搬送経路について>>>
図2において、スキャナー10における原稿搬送経路26について説明する。尚、図2において符号Pが付された太い実線は、スキャナー10内において原稿搬送経路26に沿って搬送される原稿の案内経路を示している。
本体部12において原稿搬送経路26の経路上には、原稿の搬送方向上流側(-Y方向側)から下流側(+Y方向側)に向かって、原稿セット部16に原稿がセットされたことを検出する原稿セット検出センサー27、「給送手段」としての給送ローラー28、分離ローラー30、搬送ローラー対32、「読み取り部」としての画像読取部34及び排出ローラー対36が設けられている。本実施例において給送ローラー28は、一例として本体部12内に設けられた不図示の駆動源により回転駆動させられる。
分離ローラー30は、給送ローラー28と対向する位置に設けられている。分離ローラー30は、不図示の付勢手段によって給送ローラー28に対して付勢された状態に設けられている。分離ローラー30は、給送ローラー28と分離ローラー30との間に複数枚の原稿が入り込むと、給送されるべき最下位の原稿のみを搬送方向下流側に送るべく複数枚の原稿を分離するように構成されている。原稿セット部16に傾斜した姿勢で支持された原稿は、給送ローラー28と分離ローラー30とにニップされて、搬送方向下流側に配置された搬送ローラー対32に搬送される。次いで、搬送ローラー対32は、給送ローラー28から送られてきた原稿を画像読取部34に向けて送り出す。
画像読取部34は、原稿搬送経路26に沿って搬送される原稿の下面、すなわち第1面と対向するように設けられた第1読み取りユニット38Aと、原稿搬送経路26に沿って搬送される原稿の上面、すなわち第2面と対向するように設けられた第2読み取りユニット38Bとを備えている。本実施例において、第1読み取りユニット38A及び第2読み取りユニット38Bは読み取りユニットとして構成され、一例として密着型イメージセンサーモジュール(CISM)として構成されている。
搬送ローラー対32により画像読取部34に送られた原稿は、画像読取部34において原稿Pの第1面及び第2面の少なくとも一方の面の画像を読み取られた後、画像読取部34の搬送方向下流側に位置する排出ローラー対36にニップされて排出口20から原稿受け部22に排出される。
<<<制御部について>>>
図2及び図3において、制御部40について説明する。本実施例において、本体部12内に制御部40(図2)が設けられている。本実施例において制御部40は、複数の電子部品を備える電気回路として構成されている。制御部40は、図3に示すように、第1読み取りユニット38A、第2読み取りユニット38Bにおける読取動作、及び給送ローラー28、搬送ローラー対32及び排出ローラー対36の回転駆動、後述する綴じ部材検出部24を制御している。
さらに、制御部40は、一例としてスキャナー10における原稿Pの搬送、画像読取動作及び綴じ部材検出動作を制御するように構成されている。また、制御部40は外部(PCなど)からの指示でスキャナー10における原稿読取動作の実行に必要な動作を制御してもよい。
<<<綴じ部材検出部について>>>
図4及び図5において、本実施例における綴じ部材検出部24について説明する。図4において、綴じ部材検出部24は、第1部位24aと、第2部位24bと、を備えている。第1部位24aと、第2部位24bとは、互いに対向しつつ、スキャナー10の装置高さ方向において間隔を空けて配置されている。第1部位24aと、第2部位24bとの間には原稿を通すための空隙42が形成されている。
本実施例において綴じ部材検出部24は、空隙42に原稿の束を通すことで、原稿の束を綴じている綴じ部材44(図5)の検出を行うように構成されている。
尚、本実施例における綴じ部材44は、一例として金属材料(鉄等の磁性体)で形成されたステープラ用つづり針を想定している。
本実施例では、第1部位24aと第2部位24bとの間の空隙42は、距離L1(図5)に設定されている。本実施例において距離L1は、原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さに対応している。ここで、距離L1が原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さに対応するとは、距離L1が原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さと完全に同じである形態に限られず、多少の誤差を有する形態をも含む意味である。特に、距離L1を、原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さより僅かに小さく設定することが好適である。これにより、原稿セット部16に最大積載高さ以上の原稿がセットされることをより確実に防止できる。
図4において、第2部位24bの上面24cにおいて装置前後方向の両端部には、それぞれ原稿の束を空隙42に向けてガイドするガイド面24dが形成されている。
図5において、綴じ部材検出部24における綴じ部材44の検出について説明する。本実施例において、第1部位24aには、磁界発生部46が設けられている。磁界発生部46は、発振コイル46aと、発振回路46bとを備えている。発振回路46bは電気的に制御部40に接続され、制御部40により制御されている。発振コイル46aは、一例として第2部位24b側に設けられた磁界検出部48に向けて磁界を発生させている。発振コイル46aにより発生する磁界は、発振回路46bを介して制御部40により制御され、発振周波数及び発振強度を変更することができる。
磁界検出部48は、一例として検出コイル48aと、検出コイル48aの両端に接続された検流器48bとを備えている。本実施例では、検流器48bは制御部40に電気的に接続されている。検流器48bは、磁界Bの変化を検出した際、検出信号を制御部40に送信するように構成されている。尚、本実施例では、検流器としたが、検圧器としてもよい。
磁界発生部46の発振コイル46aから発生した磁界B(図5において図面下方側に延びる複数の矢印)は、検出コイル48aに対して直角に交わるように貫いている。検出コイル48aを貫く磁束Φが変化することで、電磁誘導現象が発生し、検出コイル48aの両端に誘導起電力が生じる。本実施例では、この誘導起電力によって流れる誘導電流の変化を、検流器48bで検出している。尚、検圧器とした場合には、誘導起電力の変化を検圧器で検出する。
図4及び図6に示すように、第1部位24aと第2部位24bとは連結部24eで連結されている。第1部位24a、第2部位24b及び連結部24e内には図6に示す綴じ部材検出部24の断面形状に対応した形状のフレーム部材25が設けられている。本実施例においてフレーム部材25は磁力線を通しやすい金属材料で形成されている。本実施例においてフレーム部材25は、第1部位25aと、第2部位25bと、連結部25cとを備えている。フレーム部材25の第1部位25a側には発振コイル46aが配置され、第2部位25b側には検出コイル48aが配置されている。
発振コイル46aで発振されて形成された磁界Bは検出コイル48aに向かっている。本実施例では、検出コイル48aを通った磁界Bの磁力線はフレーム部材25の第2部位25b、連結部25c及び第1部位25aの順にフレーム部材25内を通って発振コイル46a側に戻る。尚、図6における太線はフレーム部材25内における磁力線の流れを模式的に示している。
本実施例では、フレーム部材25内に検出コイル48aから発振コイル46aに戻る磁力線を通すようにしたことで、綴じ部材検出部24における外乱の影響を抑制できるとともに、綴じ部材検出部24から外部に漏れ出る磁力線を抑制でき、綴じ部材検出部24の外部に対する磁界の悪影響を抑制できる。
図4及び図5において綴じ部材検出動作について説明する。本実施例では、図4及び図5の上の図に示すように、ユーザーによる綴じ部材44の検出手順として、綴じ部材44により綴じられた複数の原稿Pからなる原稿束P1の端部を、装置前面側から綴じ部材検出部24の空隙42を介して装置背面側へ通す。この際、図5の下の図に示すように原稿束P1の端部に綴じ部材44が存在していると、原稿束P1が磁界Bを横切る際、綴じ部材44も磁界Bを横切ることになる。その結果、磁界Bの磁束Φが綴じ部材44により変化させられ、誘導電流が変化する。そして、誘導電流の変化は検流器48bにより検出される。尚、本実施例では、原稿束P1の端部を装置前面側から空隙42に通したが、装置背面側から通してもよい。
検流器48bは、磁界Bの変化を検出すると検出信号を制御部40に向けて送信する。制御部40は、検出信号を受信すると、報知手段としてのユーザインタフェース部18に、綴じ部材検出部24において綴じ部材44を検出したことを、報知の一例として警告表示する。
これによりユーザーは、綴じ部材44により綴じられたままの原稿束P1を誤ってセットして給送を開始し、その結果原稿が破れてしまうといった不具合を回避できる。
さらに、本実施例において、綴じ部材検出部24には、少なくとも一つの原稿検出部50が設けられている。本実施例では、図5の上の図に示すように、第1部位24a及び第2部位24bにおいて原稿束P1を通す方向において、磁界Bに対して上流側及び下流側に原稿検出部50がそれぞれ配置されている。本実施例では、原稿検出部50は光学式センサーとして構成され、一例として透過型のセンサーとして構成されている。一例として、原稿検出部50は第1部位24aに設けられた発光部50aと、第2部位24bに設けられた受光部50bを備えている。尚、原稿検出部50も制御部40と電気的に接続され、検出信号を制御部40に送信するように構成されている。
ここで、例えば、図5の上の図に示すように、原稿束P1を装置前面側から空隙42を介して装置背面側に通す際、原稿束P1は、原稿検出部50において発光部50aと受光部50bとの間の光軸R(図5において符号Rが付された細線)を横切る。これにより、原稿検出部50は、空隙42内に原稿束P1が入り込んだことを検出し、検出信号を制御部40に送信する。
本実施例では、一例として制御部40は、ユーザインタフェース部18において原稿の給送動作開始指示が入力された場合、原稿検出部50からの検出信号を受け、かつ綴じ部材検出部24において綴じ部材44を検出しなかった場合、原稿の給送動作を開始するように設定されている。
以下、具体的に説明する。図5の上の図に示すように、装置前面側から原稿束P1を空隙42に通そうとすると、最初に装置前面側(以下、原稿移動方向における上流側とする)に配置された原稿検出部50の光軸Rを横切り、上流側の原稿検出部50に原稿束P1が検出される。
次いで、原稿束P1が原稿移動方向下流側に移動すると、原稿移動方向において綴じ部材44が原稿束P1を綴じている位置にもよるが、図示の場合では上流側の原稿検出部50の検出後、綴じ部材44が磁界Bを横切ることになり、綴じ部材検出信号が制御部40に送信される。さらに原稿束P1を原稿移動方向下流側に移動させると、下流側(装置背面側)の原稿検出部50の光軸Rを横切り、下流側の原稿検出部50に原稿束P1が検出される。
尚、原稿移動方向において綴じ部材44が原稿を綴じている位置によっては、磁界検出部48における綴じ部材44の検出タイミングと、下流側の原稿検出部50における原稿束P1の検出タイミングとが逆となる場合もある。例えば、図5では原稿移動方向において綴じ部材44が原稿の先端寄りに位置している状態を示しているが、綴じ部材44が原稿移動方向において原稿の後端寄りに位置している場合には、下流側の原稿検出部50が原稿束P1を検出した後に、綴じ部材44が検出されることとなる。
制御部40は、上流側の原稿検出部50の検出信号及び下流側の原稿検出部50の検出信号の双方を受信して、原稿束P1が綴じ部材検出部24に通されたと判断する。制御部40は、綴じ部材検出部24における検出操作が行われると、不図示の記憶手段に、その時刻と、検出結果(原稿が正常に綴じ部材検出部24に通されたか否か及び綴じ部材を検出したか否か)に関する情報を書き込む。尚、原稿が正常に綴じ部材検出部24に通されたとは、原稿を空隙42に通した際、上流側及び下流側の原稿検出部50の双方において原稿が検出された状態をいう。
その後、例えば給送動作開始指示が入力された場合、その時点から所定時間以内(例えば、1分以内)に綴じ部材検出部24における検出操作が行われていたか否かを判定する。制御部40は不図示の記憶手段に記憶された検出時刻と、検出結果(原稿が正常に綴じ部材検出部24に通されたか否か及び綴じ部材を検出したか否か)に関する情報を読み出す。
そして給送動作開始指示が入力されてから所定時間以内に綴じ部材検出部24における検出操作が行われていなければ、給送動作を開始せず、ユーザインタフェース部18に警告表示(例えば、「綴じ部材の検出操作を行って下さい」等のメッセージ表示)を行う。
これにより、原稿セット部16から給送される原稿Pは、給送前に必ず、綴じ部材検出部24における綴じ部材44の検出操作が行われることとなり、綴じ部材44で綴じられたままの原稿束P1が原稿セット部16から給送されることを防止でき、原稿へのダメージを確実に防止できる。
このとき、更に検出結果が綴じ部材44を検出していた場合には、給送動作は開始せず、ユーザインタフェース部18にその旨の警告表示(例えば、「綴じ部材が検出されました。確認して下さい。」等のメッセージ表示)を行うようにしても良い。
尚、検出操作を行っていた場合であっても、例えば、上流側の原稿検出部50及び下流側の原稿検出部50の双方において原稿束P1が検出されていない場合、あるいは上流側の原稿検出部50及び下流側の原稿検出部50のいずれか一方において原稿束P1が検出されていない場合、正常に検出操作が終了しなかったとして、給送動作を開始せず、ユーザインタフェース部18に警告表示(例えば、「綴じ部材の検出操作を再度行って下さい」等のメッセージ表示)を行う。
図16のフローチャートは以上の制御の流れを纏めたものである。制御部40は、スキャンジョブの開始指示即ち給送動作開始指示を受けると(ステップS101においてYes)、その時点から所定時間内に綴じ部材検出部24を構成する上流及び下流の原稿検出部50で原稿が検出されていたかを判断する(ステップS102)。原稿が検出されていれば(ステップS102においYes)、綴じ部材44が検出されたか否かを判断し(ステップS103)、綴じ部材44が検出されていなければ(ステップS103においてNo)、読み取りジョブ即ち給送動作を開始する(ステップS104)。
一方、スキャンジョブの開始指示即ち給送動作開始指示を受けてから所定時間内に綴じ部材検出部24を構成する上流及び下流の原稿検出部50で原稿が検出されていない場合(ステップS102においてNo)、或いは、綴じ部材検出部24で綴じ部材44が検出されていた場合は(ステップS103においてYes)、ユーザインタフェース部18にアラートを表示し、エラー終了とする。
尚、制御部40における綴じ部材検出制御の他の一例として、制御部40が原稿セット検出センサー27(図2、図3)からの検出信号(原稿が原稿セット部16にセットされた状態を検出)を受信したことに基づいて以下の処理を行う様にしても良い。例えば、制御部40は原稿セット検出センサー27の検出信号に基づき原稿セット部16に原稿がセットされたと判断した場合、検出信号受信の直前の一定期間内に上流側の原稿検出部50及び下流側の原稿検出部50の双方において原稿が検出されており、且つ綴じ部材検出部24において綴じ部材44が検出されていないかを判断する。
そして上流側の原稿検出部50及び下流側の原稿検出部50のいずれか一方において原稿が検出されていない場合、制御部40は、ユーザインタフェース部18に警告表示(例えば、「綴じ部材の検出操作を行って下さい」等のメッセージ表示)を行う。或いは、制御部40は上流側の原稿検出部50及び下流側の原稿検出部50の双方で原稿が検出されていても、綴じ部材44が検出された場合には、ユーザインタフェース部18にその旨の警告表示(例えば、「綴じ部材が検出されました。確認して下さい。」等のメッセージ表示)を行う。
そして制御部40は、上流側の原稿検出部50及び下流側の原稿検出部50の双方で原稿が検出され、且つ、綴じ部材が検出されなかった場合に、以降の処理、具体的には読み取りジョブを受け付ける。
本実施例では、図5に示すように制御部40は上流側及び下流側の原稿検出部50の双方において原稿が検出された場合、綴じ部材検出部24に正常に原稿が通されたと判断する。さらに、原稿束P1が磁界Bを横切った際における磁界Bの変化を磁界検出部48で検出すると、磁界Bの変化の検出情報(綴じ部材検出信号)が制御部40に送信される。その結果、制御部40は綴じ部材検出部24において正常に原稿が通された状態で綴じ部材44を検出したと判断する。
これに対し、原稿検出部50からの検出情報を制御部40が受信しない状態(原稿未検出状態)、例えば、上流側の原稿検出部50の検出信号及び下流側の原稿検出部50の双方において原稿束P1が検出されていない場合、あるいは上流側の原稿検出部50の検出信号及び下流側の原稿検出部50のいずれか一方において原稿束P1が検出されていない場合であっても、磁界検出部48が磁界Bの変化を検出し、磁界Bの変化の検出情報を制御部40に送信することがある。この場合、磁界Bは、外乱要因により変化が生じたと考えられる。尚、外乱要因とは、一例として電子機器が発する電磁波を検出してしまった場合や磁力を帯びたものが綴じ部材検出部24に近づいた場合等がある。
本実施例では、制御部40は、原稿未検出状態で磁界Bの変化情報を受信した場合、所定の処理を実行するように設定されている。具体的には、制御部40は、所定の処理として報知手段としてのユーザインタフェース部18に警告等のメッセージ等を表示する。警告を行うことで、ユーザーに綴じ部材検出動作のリトライを促すことができ、綴じ部材44の検出を適切に行うことができる。
その他の処理としては、一例として磁界発生部46における磁界Bの発生を停止させた状態で磁界検出部48により磁界の検出を行う。制御部40は、検出結果に基づいて磁界発生部46の非発振状態での磁界の変化を検出することができる。本実施例において制御部40は、一例として磁界発生部46の発振状態における磁界Bの変化の検出情報と、非発振状態での時間の変化の検出情報と比較することで、磁界発生部46の発振状態における磁界Bの変化、つまり綴じ部材44の検出精度を高めることができる。
<<<第1の実施例の変更例>>>
(1)本実施例では、第1部位24aと第2部位24bとの間の距離L1を固定とする構成としたが、第1部位24aと第2部位24bとの間隔を可変とする構成としてもよい。より具体的には、図7に示すように、連結部24eに第1部位位置調整手段24fが設けられている。本実施例において、第1部位位置調整手段24fは、例えばガイド機構やリンク機構等で構成され、第1部位24aを第2部位24bに対して接離する方向に変位可能に構成されている。第1部位24aを第2部位24bに対して変位させることで、第1部位24aと第2部位24bとの間隔を距離L1から距離L2に変化させることができる。ここで、距離L2は距離L1より小さく設定されている。
本実施例では、図7の上の図に示すように原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さに対応する原稿束P2を綴じ部材検出部24に通す場合、第1部位位置調整手段24fにより第1部位24aと第2部位24bとの間隔がL1となるように第2部位24bに対する第1部位24aの位置を調整する。
一方で、図7の下の図に示すように原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さ以下の枚数の原稿束P3を綴じ部材検出部24に通す場合、第1部位位置調整手段24fにより第1部位24aと第2部位24bとの間隔がL1の状態からL1より小さいL2となるように第2部位24bに対する第1部位24aの位置を調整する。
本実施例では、第1部位24aと第2部位24bとの間に通す原稿束の厚さに応じて第1部位24aと第2部位24bとの間隔(空隙42)を調整可能なので、綴じ部材44を検出するための出力、例えば、磁界発生部46の発振コイル46aの形成する磁界の強さを調整することができる。その結果、例えば、第1部位24aと第2部位24bとの間隔(空隙42)を小さくすることで、磁界を弱くでき、スキャナー10や、その周囲の物体への磁界による悪影響を抑制できる。尚、本変更例では、第2部位24bに対して第1部位24aを変位させる構成としたが、この構成に代えて、第1部位24aに対して第2部位24bを変位させる構成としてもよい。
また、この様に第1部位24aと第2部位24bとの間隔を調整可能とすることで、複数の異なるモデルの画像読取装置に対し、一種類の綴じ部材検出部24で対応することができる。即ち、部品を共通化することでスキャナー10のバリエーション展開を容易にできる。このことは、以降説明する第2実施例でも同様である。
(2)本実施例において、綴じ部材検出部24において磁界発生部46を発振コイルとして構成し、磁界検出部48を検出コイルとして構成したが、この構成に代えて、磁界発生部46を永久磁石や電磁石により構成してもよく、磁界検出部48をホール素子等の磁力検出センサーとしてもよい。あるいは、磁界発生部46側のコイルのみで磁界検出部48側のコイルを必要としない単コイル共振型として構成してもよい。このことは、以降説明する第2実施例及び第3実施例でも同様である。
(3)本実施例において原稿検出部50を透過型の光学式センサーとし、第1部位24aに発光部50aを設け、第2部位24bに受光部50bを設ける構成としたが、この構成に代えて、第1部位24aに受光部50bを設け、第2部位24bに発光部50aを設ける構成としてもよく、あるいは、原稿検出部50を反射式の光学式センサーとして構成し、センサーを第1部位24a及び第2部位24bのいずれかに配置する構成としてもよい。このことは、以降説明する第2実施例でも同様である。
(4)本実施例において、綴じ部材検出部24は、原稿セット部16の設置領域外である筐体14の側面に配置する構成としたが、この構成に代えて、図8に示すように原稿受け部22の先端側下方側に綴じ部材検出部52を設ける構成としてもよい。尚、綴じ部材検出部52の構成は綴じ部材検出部24と同様の構成である。あるいは、綴じ部材検出部24を筐体14の正面側において排出口20の上方に設ける構成としてもよい。つまり、筐体14において原稿セット部16の設置領域外であれば、筐体14において原稿の給送動作や排出動作及びユーザーの操作に影響が出ない位置に綴じ部材検出部24を設けることができる。
(5)本実施例において、綴じ部材検出部24は、筐体14の側面から第1部位24a及び第2部位24bが突出する構成としたが、この構成に代えて、図15に示すようにスキャナー82において綴じ部材検出部84の第1部位84a及び第2部位84bを本体部12内に配置し、筐体14の側面に一例として、対向配置された第1部位84aと第2部位84bとの間に配置され、装置前面側から装置背面側に延びる、原稿を通すための溝部86を設ける構成としてもよい。この様に構成することで、装置側面の突出形状がなくなり、美観的にも優れた構成とすることができる。尚、綴じ部材検出部84それ自体の構成(原理)は上述した綴じ部材検出部24と同様である。
(6)また、図17のスキャナー85で示す様に、綴じ部材検出部86をエッジガイド16aに設けても良い。図17において符号86aは、上述した発振コイル46aと同様な発振コイルであり、符号86bは、上述した検出コイル48aと同様な検出コイルである。
更に、図18のスキャナー88で示す様に、綴じ部材検出部89を原稿セット部16に設けても良い。
(7)本実施例において、綴じ部材検出部24は、筐体14の側面に一体に形成された構成としたが、この構成に代えて、綴じ部材検出部24をスキャナー10に対して着脱可能に構成してもよい。
(8)本実施例では、第1部位24aと第2部位24bとの間の空隙42の距離L1を、原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さに対応させたが、必ずしもこれに限られず、距離L1を前記最大積載高さよりも小さく、或いは大きくしても良い。このことは、以降説明する第2実施例でも同様である。
(9)本実施例における綴じ部材検出部24において検出する対象を綴じ部材44(鉄等の磁性体)に限定する場合は、綴じ部材検出部24に発生させる磁界は直流磁界あるいは交流磁界であってもよい。但し、綴じ部材検出部24において綴じ部材44(鉄等の磁性体)以外のアルミ等の導体をも検出する構成では、直流磁界ではアルミ等の導体を通した際の変化がほとんどなく検出し難いので、綴じ部材44(鉄等の磁性体)と検出時の変化が異なる交流磁界を発生させる必要がある。
■■■第2の実施例■■■■
図9において、第2の実施例について説明する。図9において、画像読取システム54は、スキャナー56と、スキャナー56と別体で構成される綴じ部材検出装置58とを備えている。尚、本実施例においてスキャナー56は、筐体14の側面に綴じ部材検出部24を設けていない他はスキャナー10と同様の構成である。本実施例おいて、スキャナー56と綴じ部材検出装置58とは、ケーブル59で接続されている。尚、本実施例においてケーブル59は、一例として信号線及び電力線の双方を内包している構成であるが、信号線と電力線を別々のケーブルとして構成してもよい。
図10において、綴じ部材検出装置58は、第1部位58aと、第1部位58aに対して対向に配置された第2部位58bとを備えている。第1部位58aと、第2部位58bとは連結部58eで連結されている。互いに対向する第1部位58aと第2部位58bとの間には原稿束P1を通すための空隙60が設けられている。第1部位58aと第2部位58bとの間の空隙60の距離L3は、原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さに対応している。尚、図示していないが、綴じ部材検出装置58の第1部位58a、第2部位及び連結部58e内にはフレーム部材25が設けられている。
図10に示すように、第2部位58bの上面58cにおいて装置前後方向の両端部には、それぞれ原稿の束を空隙60に向けてガイドするガイド面58dが形成されている。本実施例においても、図示していないが、一例として第1部位58aに磁界発生部46が設けられ。第2部位58bに磁界検出部48が設けられている。
本実施例では、一例として第2部位58b内に、送受信部62(図10において符号58が付された二点鎖線部)が設けられている。送受信部62は、複数の電子部品を備える電気回路として構成されている。送受信部62は綴じ部材検出装置58おける綴じ部材44の検出信号をスキャナー56の制御部40(図2)に送信するように構成されている。
第1部位58aには、報知手段64が設けられている。本実施例において報知手段64は一例として複数のインジケーターランプ64A、64B、64Cを備えている。本実施例においてインジケーターランプ64Aは、綴じ部材検出装置58の電源オン、オフを示すランプとして機能する。
尚、本実施例においても、図示していないが、綴じ部材検出装置58には、原稿の移動方向に沿って磁界発生部46及び磁界検出部48の上流側及び下流側に原稿検出部50が設けられている。ここで、原稿束P1が空隙60に通された際、上流側及び下流側の原稿検出部50において原稿が検出され、且つ磁界検出部48により綴じ部材44が検出されない場合、例えば、インジケーターランプ64Bは、青色や緑色で点灯し、綴じ部材44が検出されなかったことをユーザーが目視で確認できるようになっている。
一方、原稿束P1が空隙60に通された際、上流側及び下流側の原稿検出部50において原稿が検出され、且つ磁界検出部48により綴じ部材44が検出された場合、インジケーターランプ64Cは、警告色である赤色や黄色で点灯し、綴じ部材44が検出されたことをユーザーが目視で確認できるようになっている。
本実施例においても、制御部40は、ユーザインタフェース部18において原稿の給送動作開始指示が入力された場合、原稿検出部50からの検出信号を受け、かつ綴じ部材検出装置58において綴じ部材44を検出しなかった場合、原稿の給送動作を開始するように設定されている。
より具体的には、制御部40は、上流側の原稿検出部50の検出信号及び下流側の原稿検出部50の検出信号の双方を受信すると、原稿束P1が綴じ部材検出装置58に正常に通されたと判断し、不図示の記憶手段に綴じ部材検出装置58における検出操作の時刻と、検出結果(原稿が正常に綴じ部材検出装置58に通されたか否か及び綴じ部材を検出したか否か)に関する情報を書き込む。
その後、例えば給送動作開始指示が入力された場合、その時点から所定時間以内(例えば、1分以内)に綴じ部材検出装置58における検出操作が行われていたか否かを判定する。制御部40は不図示の記憶手段に記憶された検出時刻と、検出結果(原稿が正常に綴じ部材検出装置58に通されたか否か及び綴じ部材を検出したか否か)に関する情報を読み出す。
そして給送動作開始指示が入力されてから所定時間以内に綴じ部材検出装置58における検出操作が行われていなければ、給送動作を開始せず、ユーザインタフェース部18に警告表示(例えば、「綴じ部材の検出操作を行って下さい」等のメッセージ表示)を行う。
これにより、原稿セット部16から給送される原稿Pは、給送前に必ず、綴じ部材検出装置58における綴じ部材44の検出操作が行われることとなり、綴じ部材44で綴じられたままの原稿束P1が原稿セット部16から給送されることを防止でき、原稿へのダメージを確実に防止できる。
このとき、更に検出結果が綴じ部材44を検出していた場合には、給送動作は開始せず、ユーザインタフェース部18にその旨の警告表示(例えば、「綴じ部材が検出されました。確認して下さい。」等のメッセージ表示)を行うようにしても良い。
尚、検出操作を行っていた場合であっても、例えば、上流側の原稿検出部50及び下流側の原稿検出部50の双方において原稿束P1が検出されていない場合、あるいは上流側の原稿検出部50及び下流側の原稿検出部50のいずれか一方において原稿束P1が検出されていない場合、正常に検出操作が終了しなかったとして、給送動作を開始せず、ユーザインタフェース部18に警告表示(例えば、「綴じ部材44の検出操作を再度行って下さい」等のメッセージ表示)を行う。
<<<第2の実施例の変更例>>>
(1)本実施例において綴じ部材検出装置58は、スキャナー56とケーブル59を介して接続する構成としたが、この構成に代えて、綴じ部材検出装置58内にバッテリーユニットを設け、バッテリーユニットから電力を得る構成としてもよく、あるいは送受信部62を介してスキャナー56から非接触給電により電力を得る構成としてもよい。非接触給電を行う場合には、電波受信方式、電磁誘導方式及び共鳴方式のいずれであってもよい。
(2)本実施例では、第1部位58aと第2部位58bとの間の距離L3は固定としたが、可変としてもよい。具体的には、第1部位58a又は第2部位58bに位置調整手段を設けて、第1部位58a及び第2部位58bのいずれか一方を他方に対して接離する方向に変位可能な構成としてもよい。一例として、第1部位58aを第2部位58bに接近させることで、第1部位58aと第2部位58bとの間隔を調整可能である。位置調整手段は、例えばガイド機構やリンク機構等で構成される。
(3)本実施例では、図9及び図10に示すように第2部位58bが綴じ部材検出装置58の底部を成す姿勢とし、原稿束を水平方向に対して略平行な姿勢で第1部位58aと第2部位58bとの間に通して綴じ部材の検出を行っているが、例えば、第1部位58aと第2部位58bとを装置高さ方向に立つ姿勢とし、原稿束を水平方向に対して略垂直な姿勢で第1部位58aと第2部位58bとの間に通して綴じ部材の検出を行ってもよい。
(4)図11には、綴じ部材検出装置の一例として、装置高さ方向上方側に開口する箱状の綴じ部材検出装置66が示されている。綴じ部材検出装置66は、第1部位66aと、第1部位66aに対して水平方向に間隔をおいて配置された第2部位66bと、第1部位66aと第2部位66bとの間の下側に配置された当接部66cとを備えている。第1部位66aと第2部位66bとの間には、空隙68が形成されている。空隙68の下端には当接部66cが配置されている。第1部位66aには空隙68に入り込む原稿の幅方向(図10におけるX軸方向)に沿って磁界発生部70が延設され、第2部位66bには原稿の幅方向に沿って磁界検出部72が延設されている。
さらに、綴じ部材検出装置66の上面には、報知手段74が設けられている。本実施例において報知手段74は一例として複数のインジケーターランプ74A、74B、74Cを備えている。尚、インジケーターランプ74A、74B、74Cの構成はインジケーターランプ64A、64B、64Cと同様の構成であるので説明を省略する。
綴じ部材検出装置66では、原稿束P4を装置高さ方向上方側から空隙68に差し込んで当接部66cに原稿束P4の下端部に数回突き当てて当接させることで、原稿束P4を揃えることができる。加えて、原稿束P4を整えている間に、綴じ部材検出装置66は原稿束P4の下端部に綴じ部材44が存在するか否かの検出を行うことができる。その結果、紙を整える作業とともに綴じ部材44の検出動作も同時に行うことができるので、作業性を向上させることができる。
尚、モーター等の動力を用い、綴じ部材検出装置66が自動で上下することで原稿束P4の高さ方向全域を走査する様に構成することも好適である。
本変更例では、原稿の幅方向全域に磁界発生部70及び磁界検出部72を延設する構成としたが、この構成に代えて、例えば、磁界発生部70及び磁界検出部72を原稿の幅方向の長さを短く構成し、これを移動手段により原稿幅方向に沿って移動可能とする構成としてもよい。磁界発生部70及び磁界検出部72を原稿の幅方向に移動させて原稿束を走査させることでも、原稿束P4の下端部において綴じ部材44の存在を検出することができる。
<<<第1の実施例及び第2の実施例の変更例>>>
綴じ部材検出部24及び綴じ部材検出装置58において原稿を通す方向における第2部位24b、58bの長さを第1部位24a、58aより長くする構成としたが、この構成に代えて、原稿を通す方向における第1部位24a、58aの長さと第2部位24b、58bの長さとを同じ長さとしてもよい。
■■■第3の実施例■■■■
次いで図12ないし図14、及び図19を参照して、第3の実施例について説明する。第3の実施例に係るスキャナー76は、綴じ部材検出部78を備えている。綴じ部材検出部78は、第1部位78aと、第2部位78bとを備えている。本実施例では、一例として原稿セット部16が第1部位78aとして機能するように構成されている。具体的には、原稿セット部16内に第1部位78aが設けられている。第1部位78aには図示していないが磁界発生部が設けられている。
第2部位78bは、本体部12において正面側かつ原稿セット部16と対向する位置に配置されている。より具体的には、図13に示すように原稿セット部16に原稿P5がセットされた状態において、第2部位78bは原稿P5の給送方向先端部と対向する位置に配置されている。本実施例において、第2部位78bは、原稿セット部16に対して所定の間隔を開けた状態で原稿給送方向に沿って変位可能に構成されている。
具体的には、第2部位78bの下部にはX軸方向に間隔をおいて一対の腕部80(図14)が設けられている。腕部80は本体部12内に収納された状態(図12及び図13)と本体部12から引き出された状態(図14)とを不図示の駆動源により切り換え可能に構成されている。腕部80を本体部12に対して変位させることで、第2部位78bは、原稿セット部16にセットされた原稿P5と対向する位置で原稿給送方向下流側から上流側に変位して、原稿P5に綴じ部材44が付いていないかを検出する。
本実施例では、原稿を原稿セット部16にセットすると原稿セット検出センサー27(図2及び図3)が原稿を検出する。この検出信号により制御部40は、腕部80を収納状態から引き出し状態へと切り換え、第2部位78bにより原稿セット部16にセットされた原稿の走査を行う。本実施例では、原稿セット部16に原稿をセットしただけで、第2部位78bが原稿給送方向に移動して綴じ部材44の検出を行うので、スキャナー76の作業性を向上させることができる。
図19のフローチャートは以上の制御の流れを纏めたものである。制御部40は、原稿セット検出センサー27の検出信号に基づき原稿セット部16上の原稿の有無を判断し(ステップS201)、原稿が検出されると(ステップS201においてYes)、綴じ部材有無の確認動作、即ち上述した第2部位78bを変位させる動作を行う(ステップS202)。その結果、綴じ部材が検出された場合は(ステップS203においてYes)、ユーザインタフェース部18にアラートを表示し、エラー終了とする。
一方、綴じ部材44が検出されていなければ(ステップS203においてNo)、読み取りジョブの開始指示があるまで待機し(ステップS204)、読み取りジョブの開始指示を受けると(ステップS204においてYes)、読み取りジョブ即ち給送動作を開始する(ステップS205)。
<<<第3の実施例の変更例>>>
本実施例では、第2部位78bを腕部80で原稿給送方向に自動で変位させる構成としたが、手動で腕部80を引き出し、あるいは収納させて第2部位78bを変位させてもよく、腕部80を設けずに第2部位78bをユーザーが手にして原稿P5にかざして綴じ部材44の検出動作を行ってもよい。
上記説明をまとめるとスキャナー10は、原稿Pを読み取る画像読取部34と、画像読取部34に向けて給送される原稿Pをセットする原稿セット部16と、原稿Pを綴じる綴じ部材44を検出する、原稿セット部16の設置領域外に設けられた綴じ部材検出部24、52、78、84とを備える。この構成によれば、原稿セット部16からの原稿Pの給送動作開始前に綴じ部材44を検出することで、原稿Pへのダメージ形成をより確実に防止することができる。
綴じ部材検出部24、84は、スキャナー10の外側を構成する筐体14の側面に設けられている。
読取が行われて排出される原稿Pを受ける原稿受け部22を備え、綴じ部材検出部52は、原稿受け部22の下側に設けられている。
綴じ部材検出部24、52、78、84は、第1部位24a、78a、84aと、当該第1部位24a、78a、84aと対向配置される第2部位24b、78b、84bと、を有し、第1部位24a、78a、84aと第2部位24b、78b、84bとの間(空隙42、溝部96)に原稿を通すことで綴じ部材44を検出する構成を有する。この構成によれば、綴じ部材44の検出可能領域から原稿が大きく外れることを防止でき、綴じ部材44をより確実に検出できる。
第1部位24a、78a、84aと第2部位24b、78b、84bとの間隔は、原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さに対応する。この構成によれば、第1部位24a、78a、84aと第2部位24b、78b、84bとの間隔は、原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さに対応するので、綴じ部材検出部24、52、78、84を利用した綴じ部材44の検出操作と、原稿が原稿セット部16に積載可能であるか否かの判定と、の双方を行うことができ、ユーザーの利便性が向上する。
第1部位24aと第2部位24bとの間隔(空隙42)を調整可能に構成されている。この構成によれば、間隔(空隙42)を調整することで、綴じ部材44を検出する為の出力(例えば発振コイル46aが形成する磁界B)を調整することができる。その結果、例えば間隔(空隙42)を小さくすることで、磁界を弱くすることができ、スキャナー10や、その周囲の物体への前記磁界による悪影響を抑制できる。
原稿Pを読み取る画像読取部34と、画像読取部34に向けて給送される原稿Pをセットする原稿セット部16と、原稿Pを綴じる綴じ部材44を検出する綴じ部材検出部78と、を備え、綴じ部材検出部78は、原稿セット部16に対し、原稿の給送方向に沿って移動可能に設けられている。この構成によれば、綴じ部材検出部78を原稿の給送方向に沿って移動させることで給送動作開始前に綴じ部材44を検出することができ、その結果原稿Pへのダメージ形成をより確実に防止することができる。
綴じ部材検出部24、52、78による綴じ部材44の検出を報知する報知手段としてのユーザインタフェース部18を備えている。この構成によれば、ユーザーに対し綴じ部材44の存在を迅速且つ確実に知らせることができ、ユーザーの利便性が向上する。
原稿セット部16から原稿を送り出す給送ローラー28と、綴じ部材検出部24、52に原稿が通された際の原稿Pの通過を検出する、上流側及び下流側の原稿検出部50と、を備え、給送ローラー28を制御する制御部40は、上流側及び下流側の原稿検出部50の双方による原稿Pの通過を検出した後に、給送ローラー28による原稿Pの給送動作を行う。この構成によれば、給送ローラー28による原稿給送前に必ず綴じ部材検出部24、52を利用した検出操作が行われることとなり、原稿Pへのダメージ形成を更に確実に防止することができる。
綴じ部材検出部24、52は、磁界Bの変化を検出することにより綴じ部材44を検出する構成を有し、綴じ部材検出部24、52に対する原稿Pの通過を検出する原稿検出部50と、原稿検出部50による原稿Pの検出情報、及び綴じ部材検出部24、52による磁界Bの変化の検出情報を受ける制御部40とを備えている。制御部40は、原稿検出部50が原稿Pの通過を検出していない原稿未検出状態において、綴じ部材検出部24、52が磁界Bの変化を検出した場合、所定の処理を実行する。
上記構成によれば、制御部40は、原稿検出部50が原稿Pの通過を検出していない原稿未検出状態(上流側の原稿検出部50の検出信号及び下流側の原稿検出部50の双方において原稿束P1が検出されていない場合、あるいは上流側の原稿検出部50の検出信号及び下流側の原稿検出部50のいずれか一方において原稿束P1が検出されていない場合)において、綴じ部材検出部24、52が磁界Bの変化を検出した場合、即ち外乱ノイズを検出した場合、所定の処理、一例として報知手段としてのユーザインタフェース部18に警告メッセージ等を表示することで、より精度良く綴じ部材44を検出することができる。
綴じ部材検出部24、52は、スキャナー10の本体部12に対し着脱可能に設けられている。この構成によれば、綴じ部材検出部24、52を本体部12から取り外すことで、原稿Pの形態によっては綴じ部材検出部24、52を利用した綴じ部材44の検出操作がより容易になる。
綴じ部材検出装置58、66は、原稿Pを綴じる綴じ部材44を検出する綴じ部材検出装置であって、第1部位58a、66aと、当該第1部位58a、66aと対向配置される第2部位58b、66bと、を有し、第1部位58a、66aと第2部位58b、66bとの間に原稿Pを通すことで綴じ部材44を検出する構成を備える。この構成によれば、綴じ部材44の検出可能領域から原稿が大きく外れることを防止でき、綴じ部材44をより確実に検出できる。
第1部位66a及び第2部位66bが、水平方向に間隔を置いて設けられているとともに、第1部位66aと第2部位66bとの間の下側に、原稿Pの端部が当接する当接部66cを備える。この構成によれば、原稿Pの端部を揃える動作と綴じ部材44の検出操作とを同時に行うことができ、ユーザーの利便性が向上する。
画像読取システム54は、原稿Pを読み取る画像読取部34及び画像読取部34に向けて給送される原稿をセットする原稿セット部16を備えたスキャナー56と、綴じ部材検出装置58とを備えている。
綴じ部材検出装置58は、スキャナー56から電力を得る。この構成によれば、綴じ部材検出装置58専用の電源を用意する必要がなく、ユーザーの利便性が向上する。
第1部位58aと第2部位58bとの間隔L3は、原稿セット部16にセット可能な原稿の最大積載高さに対応する。この構成によれば、綴じ部材検出装置58を利用した綴じ部材44の検出操作と、原稿Pが原稿セット部16に積載可能であるか否かの判定と、の双方を行うことができ、ユーザーの利便性が向上する。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
10、56、76、82…スキャナー、12…本体部、14…筐体、16…原稿セット部、16a…エッジガイド、18…ユーザインタフェース部、20…排出口、22…原稿受け部、24、52、78、84…綴じ部材検出部、24a、25a、58a、66a、78a、84a…第1部位、24b、25b、78b、58b、66b、84b…第2部位、24c、58c…上面、24d、58d…ガイド面、24e、25c、58e…連結部、24f第1部位位置調整手段、25…フレーム部材、26…原稿搬送経路、27…原稿セット検出センサー、28…給送ローラー、30…分離ローラー、32…搬送ローラー対、34…画像読取部、36…排出ローラー対、38A…第1読み取りユニット、38B…第2読み取りユニット、40…制御部、42、60、68…空隙、44…綴じ部材、46、70…磁界発生部、46a…発振コイル、46b…発振回路、48、72…磁界検出部、48a…検出コイル、48b…検流器、50…原稿検出部、50a…発光部、50b…受光部、54…画像読取システム、58、66…綴じ部材検出装置、59…ケーブル、62…送受信部、64、74…報知手段、64A、64B、64C、74A、74B、74C…インジケーターランプ、66c…当接部、80…腕部、85…スキャナー、86…綴じ部材検出部、86a…第1部位、86b…第2部位、88…スキャナー、89…綴じ部材検出部、
B…磁界、L1、L2、L3…距離、P、P5…原稿、P1、P2、P3、P4…原稿束、R…光軸、Φ…磁束

Claims (8)

  1. 原稿を読み取る読み取り部と、
    前記読み取り部に向けて給送される原稿をセットする原稿セット部と、
    原稿を綴じる綴じ部材を検出する、前記原稿セット部の設置領域外に設けられた綴じ部材検出部と、
    前記原稿セット部から原稿を送り出す給送手段と、
    前記綴じ部材検出部に原稿が通された際の当該原稿の通過を検出する原稿検出部と、を備え
    前記給送手段を制御する制御部は、前記原稿検出部による原稿の通過を検出した後に、前記給送手段による原稿の給送動作を行う、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 原稿を読み取る読み取り部と、
    前記読み取り部に向けて給送される原稿をセットする原稿セット部と、
    原稿を綴じる綴じ部材を検出する、前記原稿セット部の設置領域外に設けられた綴じ部材検出部と、を備え
    前記綴じ部材検出部は、磁界の変化を検出することにより前記綴じ部材を検出する構成を有し、
    前記綴じ部材検出部に対する原稿の通過を検出する原稿検出部と、
    前記原稿検出部による原稿の検出情報、及び前記綴じ部材検出部による磁界の変化の検出情報を受ける制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記原稿検出部が原稿の通過を検出していない原稿未検出状態において、前記綴じ部材検出部が磁界の変化を検出した場合、所定の処理を実行する、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像読取装置において、前記綴じ部材検出部は、前記画像読取装置の外側を構成する筐体の側面に設けられている、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項1に記載の画像読取装置において、読取が行われて排出される原稿を受ける原稿受け部を備え、
    前記綴じ部材検出部は、前記原稿受け部の下側に設けられている、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の画像読取装置において、前記綴じ部材検出部は、第1部位と、当該第1部位と対向配置される第2部位と、を有し、
    前記第1部位と前記第2部位との間に原稿を通すことで前記綴じ部材を検出する構成を有する、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  6. 請求項に記載の画像読取装置において、前記第1部位と前記第2部位との間隔は、前記原稿セット部にセット可能な原稿の最大積載高さに対応する、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  7. 請求項または請求項に記載の画像読取装置において、前記第1部位と前記第2部位との間隔を調整可能に構成されている、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  8. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の画像読取装置において、前記綴じ部材検出部は、前記画像読取装置の装置本体に対し着脱可能に設けられる、
    ことを特徴とする画像読取装置。
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