JP2004217348A - シート斜行量検知装置、シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

シート斜行量検知装置、シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シートが斜行した場合でも、簡単な構造で、かつコストアップを招くことなく適切な位置にパンチ穴を穿設することのできるシート斜行量検知装置、シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】側端検知手段41b〜41eにより、画像形成後のシートにパンチ穴を穿設する穿孔手段40に搬送されるシートのシート搬送方向と直交する方向の側端を検知すると共に、制御手段は、この側端検知手段41b〜41eによるシートの側端検知動作を複数回行うことにより、シートの斜行量を検知する。さらに制御手段はシートの斜行量に応じ、穿孔手段40をシートにパンチ穴を穿設する位置に移動させる移動手段42による穿孔手段40の移動量を補正する。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置に関し、特に画像形成後のシートにパンチ穴を穿設するシート処理装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、画像形成した後のシートに対してパンチ穴の穿設を行う場合があり、このため穿孔手段を備えたシート処理装置を装置本体内蔵或いは取り付けるようにしたものがある。
【0003】
ここで、このようなシート処理装置では、穿孔手段に向けて搬送されるシートの搬送方向の端部、即ち前端及び後端を検知する前後端検知手段と、シート搬送方向と直交するシートの側端を検知する側端検知手段とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、このようなシート処理装置では、パンチ穴を穿設する場合は、まず前後端検知手段により穿孔手段に向けて搬送されるシートの先端を検知する。次に、側端検知手段によりシートの側端を検知し、この側端検知手段の検知信号に基づいてシートにパンチ穴を穿設するパンチ刃の配置中心をシートの略中央部まで移動する。そして、この後、シート毎に決定された条件でパンチ処理を行うようにしている。
【0005】
なお、通常は、幅方向のサイズの異なるシートに対しても常に略中央部にパンチ穴を穿設することが可能となるよう側端検知手段を複数備え、シートの幅方向のサイズ情報に応じて複数の側端検知手段のうちから使用する側端検知手段を選択するようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−302323号公報(第4頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のシート処理装置において、斜行した状態でシートが穿孔手段に向けて搬送された場合、この斜行したシートに対しても穿孔処理を行われるようになっている。
【0008】
しかし、このように斜行して搬送されてきたシートに対し、斜行によるずれを考慮しないでパンチ穴を穿設した場合、シートの所定位置、例えばシートの中央部にパンチ穴を穿設することは難しい。なお、シートの斜行を検知するための機構を設けるようにすれば、常にシート中央部にパンチ穴を穿設することはできるが、このような斜行検知機構を別途設けるようにすると、装置が複雑となると共に、コストアップが生じる。
【0009】
そこで、本発明は、このように現状に鑑みてなされたものであり、シートが斜行した場合でも、簡単な構造で、かつコストアップを招くことなくシートの斜行量を検知するとともに、適切な位置にパンチ穴を穿設することのできるシート斜行量検知装置、シート処理装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シートに穿孔手段によりパンチ穴を穿設するシート処理装置において、前記穿孔手段に搬送されるシートのシート搬送方向と直交する方向の側端を検知する側端検知手段を備え、前記側端検知手段による前記シートの側端検知動作を複数回行うことにより前記シートの斜行量を検知するようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
また本発明は、前記穿孔手段を、パンチ穴穿設位置に移動させる移動手段と、前記移動手段による前記穿孔手段の移動量を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記側端検知手段による前記シートの側端検知動作を複数回行うことにより前記シートの斜行量を検知し、かつ前記シートの斜行量に応じて前記移動手段による前記穿孔手段の移動量を補正することを特徴とするものである。
【0012】
また本発明は、前記側端検知手段を前記シート搬送方向と直交する方向に複数設け、かつ前記穿孔手段と共に前記シート搬送方向と直交する方向に移動させ、前記複数の側端検知手段のうち前記シートのサイズに応じた側端検知手段により前記シートの側端検知動作を行うようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
また本発明は、前記シートの側端検知動作を行う際、前記シートのサイズが先に行われた前記シートの側端検知動作におけるシートのサイズと異なる場合は、前記シートのサイズに応じた側端検知手段により前記シートの側端検知動作を行うことを特徴とするものである。
【0014】
また本発明は、前記検知した斜行量が補正可能範囲外である場合は、前記穿孔手段によるパンチ穴穿設処理を行わないことを特徴とするものである。
【0015】
また本発明は、画像形成部と、該画像形成部により画像が形成されたシートにパンチ穴を穿設するシート処理装置を備えた画像形成装置において、前記シート処理装置は上記のいずれかに記載のものであることを特徴とするものである。
【0016】
また本発明は、シート斜行量検知装置であってシートのシート搬送方向と直交する方向の側端を検知する側端検知手段と、前記側端検知手段を、シート搬送方向と直交する方向に移動させる移動手段と、前記側端検知手段による前記シートの側端検知動作を複数回行うことにより前記シートの斜行量を検知することを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、画像形成装置であって、画像形成部と、該画像形成部により画像が形成されたシートにパンチ穴を穿設する穿孔手段と、前記シートのシート搬送方向と直交する方向の側端を検知する側端検知手段と、前記側端検知手段を、シート搬送方向と直交する方向に移動させる移動手段と、前記穿孔手段を、パンチ穴穿設位置に移動させる移動手段と、前記移動手段による前記穿孔手段の移動量を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記側端検知手段による前記シートの側端検知動作を複数回行うことにより前記シートの斜行量を検知し、かつ前記シートの斜行量に応じて前記移動手段による前記穿孔手段の移動量を補正することを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、前記側端検知手段を前記シート搬送方向と直交する方向に複数設け、かつ前記穿孔手段と共に前記シート搬送方向と直交する方向に移動させ、前記複数の側端検知手段のうち前記シートのサイズに応じた側端検知手段により前記シートの側端検知動作を行うようにしたことを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記シートの側端検知動作を行う際、前記シートのサイズが先に行われた前記シートの側端検知動作におけるシートのサイズと異なる場合は、前記シートのサイズに応じた側端検知手段により前記シートの側端検知動作を行うことを特徴とするものである。
【0020】
また本発明は、画像形成装置において、前記検知した斜行量が補正可能範囲外である場合は、前記穿孔手段によるパンチ穴穿設処理を行わないことを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例である複写機の内部構成を説明する図であり、この複写機は画像形成装置本体(以下、装置本体という)Aと、この装置本体Aに取り付けられたシート処理装置Bとから構成されている。
【0023】
ここで、装置本体Aは装置上部に装着されると共に不図示の原稿を自動給送する原稿給送装置1と、画像を形成する画像形成部3とを備えており、原稿給送装置1から自動給送した原稿をスキャナ部2によって光学的に読み取り、その情報をデジタル信号として画像形成部3へ送信して普通紙やOHPシート等のシートに記録するようにしている。
【0024】
また、装置本体Aの下部には各種サイズのシートを収納した複数のシートカセット4が装着されており、このシートカセット4から搬送ローラ5によって搬送されたシートに対して画像形成部3において電子写真方式によって画像を記録するようにしている。即ち、スキャナ部2で読み取った情報に基づいて光照射部3aからレーザ光を感光体ドラム3bに照射して潜像を形成し、これをトナー現像してシートに転写し、更にこのトナー画像が転写されたシートを定着部6へ搬送して熱及び圧力印加によって永久定着するようにしている。
【0025】
なお、この後、片面記録モードの場合はトナー画像が定着されたシートをシート処理装置Bへと送り込み、両面記録モードの場合はスイッチバックによって再送パス7へ搬送し、一方面に記録したシートを再度画像形成部3へ搬送して他方面にトナー画像を形成した後、シート処理装置Bへと送り込むようにしている。
【0026】
一方、シート処理装置Bは、画像が形成されたシートをスタックトレイ18上に排紙する他、シートに対してステイプル、或いはパンチ穴の穿設処理を行うものであり、シートを排出するに際し、通常の排出モードの他に、パンチモード、ステイブルモード等の各モードに応じた排出処理を可能とするものである。
【0027】
ここで、パンチモードはシート1枚ずつにパンチ穴を穿設するモードであり、ステイブルモードは各部数毎にシートをソートして排出する際に、シート束を図2に示すステイプルトレイ12に積載整合した後、ステイプラ13によって針止めして各部数毎に綴じて排出する動作モードである。また、パンチモードで穴開けしたシートをステイプルトレイ12に積載整合し針止めすることも可能である。
【0028】
なお、シート排出に際しては、シートを一枚ずつ排出する通常の排出モードの他に、二枚のシートを同時に排出させる二枚排出制御(モード)が可能となっている。ここで、この二枚排出制御は、装置本体Aからシート処理装置Bに送られてきたシートを図2に示すバッファパス14に滞留させ、次に排出されてくるシートと重ねて二枚同時に排出する動作制御である。
【0029】
ところで図2において、10は第1搬送ローラ、15は第2搬送ローラ、16は上流排出ローラ対、17は下流排出ローラ対であり、装置本体Aからシート処理装置Bに排出されたシートは、通常モードにあっては第1搬送ローラ10、第2搬送ローラ15により搬送された後、上流排出ローラ対16及び下流排出ローラ対17によりスタックトレイ18に排出される。
【0030】
また、23は二枚排出の際、先行シートP2を保留するバッファパス14の内周面を構成するバッファローラ、24はバッファローラ23と共にシートを搬送する搬送コロである。そして、二枚排出を行う場合には、図3に示すようにバッファパス14内に待機している先行シートP2と装置本体Aから排出された後行シートP3の先端のズレ量が一定となるように搬送するようにしている。
【0031】
ここで、図3に示すように第1搬送ローラ10は搬送モータ211、下流排出ローラ対17は駆動モータ208により駆動され、第2搬送ローラ15、上流排出ローラ対16及びバッファローラ23は共通の排出モータ205で駆動されるようになっている。
【0032】
なお、バッファローラ23と第1搬送ローラ10とをそれぞれ別の駆動源により駆動するのは、以下の理由からである。
【0033】
即ち、既述したように二枚排出制御にあっては、図3に示すようにバッファパス14内に待機している先行シートP2と装置本体Aから排出された後行シートP3の先端のズレ量が一定となるように搬送する必要がある。このため、後行シートP3の先端が図2に示す進入センサ27を通過したとき、或いは後行シートP3の先端が進入センサ27を通過してから所定クロック経過後にバッファローラ23の回転を開始し、先行シートP2と後行シートP3の先端のズレ量が一定となるようにしている。
【0034】
そして、このように構成するためバッファローラ23は後行シートP3の先端が進入センサ27を通過するか、或いは後行シートP3の先端が進入センサ27を通過してから所定クロック経過後まで停止していなければならず、このような制御が可能となるようバッファローラ23と第1搬送ローラ10とは別々の駆動源を持つようにしている。
【0035】
また、第1搬送ローラ10が単独の駆動源を有しているのは、以下の理由からである。
【0036】
後述するステイプルモード時、装置本体Aの生産性を落とさない為、装置本体AからシートP排出後、シートPの搬送速度を増速して後行シートとの紙間を広げ、ステイプルする時間を稼いでいるが、第1搬送ローラ10の駆動源を他のローラの駆動源と共通にするとシートPの搬送速度を増速し終わる前に後行シートが第1搬送ローラ10に到達し、シート搬送速度を増速するメリットが無くなる。そのため、第1搬送ローラ10は単独の駆動源を有している。
【0037】
次に、このように構成されたシート処理装置Bのステイプル動作(モード)について説明する。
【0038】
ステイプルモードにあっては、図4に示すように、揺動軸20aを支点として回動可能に構成された揺動ガイド20を開き、上流排出ローラ対16によってシートPをステイプルトレイ12に排出した後、揺動ガイド20に設けられているパドル31及び上流排出ローラ対16の駆動によって回転するローレットベルト32を矢印方向へ回転させてシートP後端が後端ストッパ33に当接する位置まで戻す。
【0039】
そして、この後図5に示すようにサイドガイド11によってシートPを一方側へ押し込んで整合した後にステイプラ13(図2参照)によってステイプルする。その後、揺動ガイド20を降ろし下流排出ローラ対17(17a,17b)でステイプルされたシート束をスタックトレイ18に排出する。
【0040】
なお、スタックトレイ18に積載したシート又はシート束の最上面のレベル検知は、図2に示す揺動ガイド20上方に設けられた測距センサ54によって行われる。ここで、この測距センサ54は赤外線などの光線をシート束に照射する発光部と、シート束にて乱反射した光線を受光する受光部とを有しており、この反射光の角度を測ることによりレベル検知を行うものである。
【0041】
また、3つのスタックトレイ18はトレイフレーム58に各々固定されており、3つのスタックトレイ18がシート処理装置Bに対して一体的に上下動(昇降)できるようになっている。
【0042】
なお、このトレイフレーム58の上下動、即ちスタックトレイ18の上下動は、スタッカモータ209の正逆転駆動をピニオンギア225によりトレイフレーム58の一部に設けたラック部58aに伝達することで行われる構成となっている。そして、このような構成とすることでスタックトレイ18上に積載されたシートの最上面を検知し、排紙口を塞がない位置にスタックトレイ18を移動することが可能となる。
【0043】
ところで、図2において、40は穿孔手段として例えばパンチユニットであり、このパンチユニット40は、図6に示すように駆動軸40aに固定されたカム40bと、摺動フレーム40cに固定されたパンチ40dと、シートを保持する下フレーム40eと、後述する図8に示すパンチモータ40fとを備えている。
【0044】
そして、パンチモータ40fを駆動すると、この駆動が駆動軸40aに伝達されてカム40bが回転し、これに伴い摺動フレーム40cと共にパンチ40dが上下動するようになっている。ここで、パンチ40dは上下動によって下フレーム40eに設けられた図7に示す穿設用穴40hを貫通するように配置されており、これにより下フレーム40eに保持されたシートPにパンチ穴を穿設することができるようになっている。
【0045】
また、このパンチユニット40は、パンチ穴の穿設動作の際、図7に示すようにパンチユニット40に設けられたラック部40gと、移動手段として例えばスライドモータ42が係合することで図中矢印C方向にスライドし、穿設動作終了後は、スライドモータ42の逆転によりホームポジションに戻るようになっている。
【0046】
なお、43はスライドホームセンサであり、このスライドホームセンサ43はパンチユニット40がホームポジションに戻ったとき、ラック部40gに設けられた不図示のフラグにより遮光されることにより、パンチユニット40がホームポジションに戻ったことを検知するようになっている。
【0047】
一方、図7において41はパンチユニット40のシート搬送方向上流側に一体的に設けられた透過センサユニットであり、この透過センサユニット41は複数の、本実施の形態においては、5つの透過センサ41a〜41eを有している。
【0048】
ここで、第1透過センサ41aは、シートの先端及び後端を検知するためのものである。また、第2〜第5透過センサ41b〜41eはシートの側端を検知するためのものであり、この側端検知手段として例えば第2〜第5透過センサ41b〜41eは、装置本体Aから排出されるシートPのサイズ(B5,B5R,A4,A4R)に応じてシートPの側端を検知できる位置に配置されている。
【0049】
そして、これら各透過センサ41a〜41eからの検知信号は図8に示す制御手段として例えばCPU200に入力されるようになっており、この検知信号に基づき、CPU200は穿設動作を行う一方、パンチユニット40に搬送されるシートPの斜行量の検知を行うと共に、シートPの斜行量に基づいてスライドモータ42を制御してパンチユニット40の移動量を補正するようにしている。ここで、このようにシートPの斜行量に基づいてパンチユニット40の移動量を補正することにより、シートPが斜行した場合でも、適切な位置にパンチ穴を穿設することができる。
【0050】
なお、CPU200は、内部に図9〜図12に示すフローチャートに対応する制御プログラム等を記憶し、電気的に接続されている各種センサ、紙サイズ信号等の情報に基づき、制御プログラムを実行し、各種モータ、ソレノイド等を駆動制御し、また、シート処理装置Bおよび装置本体Aとの通信を行う。
【0051】
なお、このCPU200は、第1〜第5透過センサ41a〜41eの他、同図に示すように搬入センサ28、進入センサ27、バッファセンサ26、排出センサ29、測距センサ54、スタックセンサ53、駆動モータ208の回転数を検出する駆動モータ回転検知センサ55、紙サイズ信号201、スライドホームセンサ43等からの信号が入力されるようになっている。
【0052】
また、これらの信号に基づいて、各ドライバDl〜Dllを介して、各第1フラッパ22(図2参照)を切り換える第1フラッパソレノイド202、第2フラッパ25(図2参照)を切り換える第2フラッパソレノイド203、バッファローラ23や上流排出ローラ対16やローレットベルト32を駆動してパドル31を回転させる排出モータ205、サイドガイド11をスライド移動させるサイドガイドモータ207、揺動ガイド20の揺動や下流排出ローラ17aの正逆回転駆動を行う駆動モータ208、第1搬送ローラ10を駆動する搬送モータ211、スタックトレイ18を上下動させるスタッカモータ209、ステイプラ13の綴じや針の送りを行うステイプラモータ210、ステイプラ13の位置移動を行うステイプラ移動モータ212、穴開けを行うパンチモータ40f、パンチユニットの位置移動を行うスライドモータ42等の制御をしている。
【0053】
なお各モータに対しては、それぞれ制御入力パルス、あるいは回転量を検出するエンコーダ入力によって移動量、速度等を制御している。
【0054】
次に、以上の構成により本実施形態の動作について図面を参照して説明する。
【0055】
まず、パンチ穴穿設制御動作について図9〜図11に示すフローチャートを用いて説明する。この動作は、CPU200の制御により行われる。
【0056】
まず、CPU200は装置本体Aから送られるシートサイズ信号により、シートの側方に配置された第2〜第5透過センサ41b〜41eのどのセンサで1枚目のシートの側端を検知するか決定する(S901)。なお、本実施の形態においては、CPU200内部には装置本体Aから送られるシートサイズ信号に対し、例えば第2透過センサ41bはB5R、第3透過センサ41cはA5,A4R、第4透過センサ41dはB5,B4、第5透過センサ41eはA4,A3サイズのシートの側端を検知するように、予め対応する透過センサが記憶されてる。
【0057】
この後、装置本体Aから送られたシートPの先端を第1透過センサ41aが検知すると(S902)、この後、所定のタイミングでスライドモータ42を正方向に駆動して(S903)パンチユニット40、透過センサユニット41を図7中矢印C方向に移動させ、先に決定した透過センサがシートの側端を検知すると(S904のY)、スライドモータ42を停止させる(S905)。
【0058】
この際、スライドホームセンサ43がパンチユニット40を検知しない非検知状態となってから、透過センサがシート側端を検知するまでのタイミングを記憶する(S906)。なお、本実施の形態において、図8に示すようにCPU200内のレジスタに形成したクロックカウンタ50を備えており、このクロックカウンタ50のカウント値に基づいて上記タイミングを算出するようにしている。
【0059】
次に、スライドモータ42を逆方向に駆動して(S907)、パンチユニット40を矢印Cと逆方向に移動させ、スライドホームセンサ43がパンチユニット40を検知したならば(S908のY)、スライドモータ42を停止する(S909)。そして、この際、透過センサが非検知状態となってから、スライドホームセンサ43が検知状態となるまでのタイミングを記憶する。
【0060】
次に、シートの斜行量を検出するため、この後、所定量シートを搬送した後、所定のタイミングでスライドモータ42を正方向に駆動して(S910)パンチユニット40、透過センサユニット41を図7中矢印C方向に移動させ、透過センサがシートの側端を検知したならば(S911のY)、スライドホームセンサ43がパンチユニット40を検知しない非検知状態となってから、透過センサがシート側端を検知するまでのタイミングを記憶する(S912)。
【0061】
そして、このタイミングと、先に記憶したタイミングとの差を比較し、透過センサによるシート検知タイミングに差が無いときは(S913のY)、スライドモータ42を停止し(S914)、この後、シートPに対しパンチ穴の穿設処理を行う。
【0062】
一方、シート検知タイミングの差が有るときには(S913のN)、シートに斜行が発生していると判断してその差分、或はその差分に基づいた補正値分だけパンチユニット40を移動する(S916)。そして、この後、スライドモータ42を停止させ(S914)、シートPに対しパンチ穴の穿設処理を行う。
【0063】
次に、このようにシート検知タイミングの差に基づき、いずれかの処理を行った後、パンチ穴の穿設処理、即ち穴開け動作を行い、この穴開け動作が終了すると(S915のY)、スライドモータ42を逆方向に駆動し(S917)、パンチユニット40を矢印Cと逆方向に移動させる。そして、スライドホームセンサ43がパンチユニット40を検知したならば(S918のY)、スライドモータ42を停止する(S919)。
【0064】
なお、画像形成装置本体Aから送られる、2枚目以降のシートに対しては、図11のフローチャートに示すように、まずCPU200は装置本体Aから送られるシートサイズ信号により、どの透過センサで2枚目のシートの側端を検知するかを決定する(S801)。
【0065】
その後、装置本体Aから送られた2枚目のシートの先端を第1透過センサ41aが検知すると(S802)、この後、所定のタイミングでスライドモータ42を正方向に駆動して(S803)パンチユニット40、透過センサユニット41を図7中矢印C方向に移動させ、先に決定した透過センサがシートを検知すると(S804のY)、1枚目のシートで斜行を検知したか否かを判断する(S805)。
【0066】
ここで、1枚目のシートで斜行を検知しなかった場合は(S805のN)、スライドモータ42を停止させ(S807)、シートPに対する穴開け動作を行う。また、1枚目のシートで斜行を検知した場合は(S805のY)、1枚目で検出及び計算した補正値だけパンチユニット40を移動する(S806)。そして、この後、スライドモータ42を停止させ(S807)、シートPに対しパンチ穴の穿設処理を行う。
【0067】
次に、このように1枚目のシートの斜行の有無に基づき、いずれかの処理を行った後、穴開け動作を行い、この穴開け動作が終了すると(S809のY)、スライドモータ42を逆方向に駆動し(S810)、パンチユニット40を矢印Cと逆方向に移動させる。そして、スライドホームセンサ43がパンチユニット40を検知したならば(S811のY)、スライドモータ42を停止する(S812)。
【0068】
このように、透過センサによるシートの側端検知動作を複数回、本実施の形態においては2回、行うことによってシートの斜行量を検知し、このシートの斜行量に応じてパンチユニット40の移動量を制御することにより、シートが斜行した場合でも、シートの適切な位置にパンチ穴を穿設することができる。さらに、このシートの斜行量の検出を透過センサによって行うことにより、簡単な構造で、かつコストアップを招くことなく、シートの斜行量の検出を行うことができる。
【0069】
ところで、シートの斜行量が所定量よりも多い場合には、シートの所定位置にパンチ穴を穿設することができない。したがって、本実施の形態においては、CPU200は予めCPU200内部に記憶されている所定量と比較し、シートの斜行量が補正可能範囲外である場合は、パンチユニット40によるパンチ穴穿設処理を行わないようにしている。
【0070】
また、本実施の形態では、シート処理装置Bがシートの斜行量を検出する透過センサ、シートの斜行量に応じてパンチユニット40の移動量を制御するCPU200を有するようにしたが、装置本体Aに有するように構成しても良い。予め装置本体Aでシートの斜行量を検知することにより、その情報に基づきCPU200は直接パンチユニット40の移動量を補正制御することができる。
【0071】
なお、本実施の形態において、パンチモード時における搬送系の制御は図12に示すフローチャートに示すとおりである。
【0072】
即ち、まず第1透過センサ41aが遮光してから(S1001のY)、規定クロック後、搬送モータ211を減速して(S1002)搬送速度を減速し、シートの後端が通過して第1透過センサ41aが受光してから(S1003のY)、シートPをL1mm搬送後、駆動モータ208を停止して(S1004)、下流排出ローラ対17を停止させる。
【0073】
次に、駆動モータ208を停止した後、シートPをL2mm搬送して排出モータ205を停止し(S1005)、第2搬送ローラ15、上流排出ローラ対16、バッファローラ23を停止させる。そして、このようにして排出モータ205を停止させた後、シートPをL3mm搬送して搬送モータ211を停止し(S1006)、第1搬送ローラ10を停止させる。
【0074】
この時、ローラ間のパスでシートPがループ状になるがシートPのループがパス間より大きくならない様、搬送量L2,L3を決定する。また、パス形状をループを考慮した形状にして、シートPを積極的にループ状にする様、搬送量L2,L3を決定しても良い。
【0075】
このように、各ローラの停止タイミングに差を持たせることで各ローラ間でシートPがループ状になるためローラ間でシートPを引っ張り合うことがなくなり、これにより第1搬送ローラ10の停止精度のみで停止位置が決まるようになる。
【0076】
一方、このようにしてシートを停止させた後パンチユニット40にてシートにパンチ穴を穿設し、この穿設動作が終了すると(S1007のY)、再び搬送モータ211を駆動して(S1008)第1搬送ローラ10を駆動し、一定量搬送後、排出モータ205を駆動して(S1009)第2搬送ローラ15を駆動し、さらに一定量搬送後、駆動モータ208を駆動して(S1010)下流排出ローラ対17を駆動する。
【0077】
これにより、パンチ穴が穿設されたシートは搬送され、この後、上流排出ローラ対16及び下流排出ローラ対17によりスタックトレイ18上に排出される。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、シートの側端を検知する側端検知手段によるシート側端検知動作を複数回行うことによってシートの斜行量を検知するようにすることにより、シートが斜行した場合でも、簡単な構造で、かつコストアップを招くことなく適切な位置にパンチ穴を穿設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例である複写機の内部構成説明図。
【図2】上記複写機に設けられたシート処理装置の構成を説明する図。
【図3】上記シート処理装置において二枚排出制御時における先行シートをバッファパス内に滞留させた状態を説明する図。
【図4】上記シート処理装置のステイプル動作を説明するための要部拡大図。
【図5】上記シート処理装置のステイプル動作におけるサイドガイドによるシートの幅整合状態を表す図。
【図6】上記シート処理装置のパンチユニットの構成を示す断面図。
【図7】上記パンチユニットに設けられた透過センサユニットの構成を示す図。
【図8】上記シート処理装置の制御ブロック図。
【図9】上記シート処理装置におけるパンチ穴穿設制御の一部を示すフローチャート。
【図10】上記シート処理装置におけるパンチ穴穿設制御の他の部分を示すフローチャート。
【図11】上記シート処理装置における2枚目のシートに対するパンチ穴穿設制御を示すフローチャート。
【図12】上記シート処理装置におけるパンチモード時の搬送系の制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
3 画像形成手段
40 パンチユニット
41 透過センサユニット
41a 第1透過センサ
41b〜41e
第2〜第5透過センサ
42 スライドモータ
200 CPU
A 画像形成装置本体
B シート処理装置
P シート

Claims (11)

  1. シートに穿孔手段によりパンチ穴を穿設するシート処理装置において、
    前記穿孔手段に搬送されるシートのシート搬送方向と直交する方向の側端を検知する側端検知手段を備え、
    前記側端検知手段による前記シートの側端検知動作を複数回行うことにより前記シートの斜行量を検知するようにしたことを特徴とするシート処理装置。
  2. 前記穿孔手段を、パンチ穴穿設位置に移動させる移動手段と、
    前記移動手段による前記穿孔手段の移動量を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記側端検知手段による前記シートの側端検知動作を複数回行うことにより前記シートの斜行量を検知し、かつ前記シートの斜行量に応じて前記移動手段による前記穿孔手段の移動量を補正することを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
  3. 前記側端検知手段を前記シート搬送方向と直交する方向に複数設け、かつ前記穿孔手段と共に前記シート搬送方向と直交する方向に移動させ、前記複数の側端検知手段のうち前記シートのサイズに応じた側端検知手段により前記シートの側端検知動作を行うようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のシート処理装置。
  4. 前記シートの側端検知動作を行う際、前記シートのサイズが先に行われた前記シートの側端検知動作におけるシートのサイズと異なる場合は、前記シートのサイズに応じた側端検知手段により前記シートの側端検知動作を行うことを特徴とする請求項3記載のシート処理装置。
  5. 前記検知した斜行量が補正可能範囲外である場合は、前記穿孔手段によるパンチ穴穿設処理を行わないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  6. 画像形成部と、該画像形成部により画像が形成されたシートにパンチ穴を穿設する前記請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート処理装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. シートのシート搬送方向と直交する方向の側端を検知する側端検知手段と、
    前記側端検知手段を、シート搬送方向と直交する方向に移動させる移動手段と、
    前記側端検知手段による前記シートの側端検知動作を複数回行うことにより前記シートの斜行量を検知することを特徴とするシート斜行量検知装置。
  8. 画像形成部と、該画像形成部により画像が形成されたシートにパンチ穴を穿設する穿孔手段と、
    前記シートのシート搬送方向と直交する方向の側端を検知する側端検知手段と、
    前記側端検知手段を、シート搬送方向と直交する方向に移動させる移動手段と、
    前記穿孔手段を、パンチ穴穿設位置に移動させる移動手段と、
    前記移動手段による前記穿孔手段の移動量を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記側端検知手段による前記シートの側端検知動作を複数回行うことにより前記シートの斜行量を検知し、かつ前記シートの斜行量に応じて前記移動手段による前記穿孔手段の移動量を補正することを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記側端検知手段を前記シート搬送方向と直交する方向に複数設け、かつ前記穿孔手段と共に前記シート搬送方向と直交する方向に移動させ、前記複数の側端検知手段のうち前記シートのサイズに応じた側端検知手段により前記シートの側端検知動作を行うようにしたことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  10. 前記シートの側端検知動作を行う際、前記シートのサイズが先に行われた前記シートの側端検知動作におけるシートのサイズと異なる場合は、前記シートのサイズに応じた側端検知手段により前記シートの側端検知動作を行うことを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
  11. 前記検知した斜行量が補正可能範囲外である場合は、前記穿孔手段によるパンチ穴穿設処理を行わないことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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