以下、本発明の実施形態に係る画像形成装置及び画像形成方法の一例を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。以下で説明する各図において、共通の部材には同一の符号を付している。また、説明は、以下の順に行う。
1.第1の実施形態(検知部として機内環境検知部を用いる例)
1-1.画像形成装置の構成
1-2.画像形成装置の制御系
1-3.画像形成方法(補正値算出方法)
2.第2の実施形態(検知部として用紙状態検知部を用いる例)
3.第3の実施形態(用紙収容部内検知部を用いる例)
1.第1の実施形態(検知部として機内環境検知部を用いる例)
1-1.画像形成装置の構成
図1に、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す。本実施形態の画像形成装置1は、電子写真方式の画像形成装置であり、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせるタンデム形式のカラー画像形成装置である。このような画像形成装置1は、複写機、プリンタ装置、ファクシミリ装置、印刷機、複合機に適用されるものである。
本実施形態の画像形成装置1は、電子写真方式により用紙に画像を形成するものであり、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせるタンデム形式のカラー画像形成装置である。
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置1は、原稿搬送部10と、用紙収容部20と、画像読取部30と、画像処理部70と、画像形成部40と、中間転写ベルト50と、搬送部23とを備える。さらに、画像形成装置1は、2次転写部60と、定着部80と、第1機内環境検知部91と、第2機内環境検知部92と、冷却機構95とを備える。
原稿搬送部10は、原稿Gをセットする原稿給紙台11と、複数のローラ12と、搬送ドラム13と、搬送ガイド14と、原稿排出ローラ15と、原稿排出トレイ16とを有している。原稿給紙台11にセットされた原稿Gは、複数のローラ12及び搬送ドラム13によって、画像読取部30の読み取り位置に1枚ずつ搬送される。搬送ガイド14及び原稿排出ローラ15は、複数のローラ12及び搬送ドラム13により搬送された原稿Gを原稿排出トレイ16に排出する。
画像読取部30は、原稿搬送部10によって搬送された原稿G又は原稿台31に載置された原稿の画像を読み取って、画像信号を生成する。具体的には、原稿Gの画像がランプLによって照射される。原稿Gからの反射光は、第1ミラーユニット32、第2ミラーユニット33、レンズユニット34の順に導かれて、撮像素子35の受光面に結像する。撮像素子35は、入射した光を光電変換して所定の画像信号として出力する。画像読取部30は、出力された画像信号をA/D変換することにより入力画像データを作成する。この入力画像データには、画像処理部70において所定の画像処理が施される。
画像処理部70は、画像読取部30から送信されてきた入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。画像処理部70において算出されるこれらの画像データは、後述する記憶部としてのHDD304(図2参照)に記憶される。
なお、画像処理部70で画像処理される画像データは、画像読取部30から出力されるデータに限定されず、画像形成装置1に接続されたパーソナルコンピュータ120(図2参照)や他の画像形成装置などの外部装置から受信したものであってもよい。
用紙収容部20は、装置本体の下部に配置されており、用紙Sのサイズに応じて複数設けられている。この用紙Sは、給紙部21により給紙されて搬送部23に送られる。また、用紙収容部20の近傍には、手差部22が設けられている。この手差部22からは、用紙収容部20に収納されていないサイズの用紙やタグを有するタグ紙、OHPシート等の特殊紙が転写位置へ送られる。
搬送部23は、2次転写部60の上流側に設けられ、搬送ローラと、2次転写部60の近傍に設けられたレジストローラ対28とを備える。レジストローラ対28は、駆動ローラ28aと、駆動ローラ28aの上側に圧接した状態で配置された従動ローラ28bとからなる一対のローラで構成されている。そして、駆動ローラ28aと従動ローラ28bとの間に構成されるニップ部が用紙Sの搬送経路となる。
給紙部21より給紙されて搬送部23に送られてくる用紙Sは、搬送ローラ及びレジストローラ対28により転写位置である2次転写部60に搬送される。レジストローラ対28は、2次転写部60においてトナー像の転写が可能になるタイミングで、用紙Sを2次転写部60に送り出す。
画像読取部30と用紙収容部20との間には、画像形成部40と中間転写ベルト50が配置されている。画像形成部40は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成するために、4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kを有する。
第1の画像形成ユニット40Yはイエローのトナー像を形成し、第2の画像形成ユニット40Mはマゼンタのトナー像を形成する。また、第3の画像形成ユニット40Cは、シアンのトナー像を形成し、第4の画像形成ユニット40Kは、ブラックのトナー像を形成する。これら4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kは、それぞれ同一の構成を有しているため、ここでは代表して第1の画像形成ユニット40Yについて説明する。
第1の画像形成ユニット40Yは、ドラム状の感光体41と、感光体41の周囲に配置された帯電部42と、露光部43と、現像部44と、クリーニング部45とを有している。感光体41は、駆動モータ(図示を省略する)によって反時計回りに回転する。帯電部42は感光体41に電荷を与え感光体41の表面を一様に帯電する。露光部43は、画像処理部70で画像処理された画像データに基づいて、感光体41の表面に対して露光操作を行い感光体41に静電潜像を形成する。
現像部44は、感光体41に形成された静電潜像にイエローのトナーを付着させる。これにより、感光体41の表面には、イエローのトナー像が形成される。なお、第2の画像形成ユニット40Mの現像部44は、感光体41にマゼンタのトナーを付着させ、第3の画像形成ユニット40Cの現像部44は、感光体41にシアンのトナーを付着させる。そして、第4の画像形成ユニット40Kの現像部44は、感光体41にブラックのトナーを付着させる。
感光体41上に付着したトナーは、中間転写ベルト50に転写される。クリーニング部45は、中間転写ベルト50に転写した後、感光体41の表面に残留しているトナーを除去する。
中間転写ベルト50は、無端状に形成されており、駆動モータ(図示を省略する)で感光体41の回転方向とは逆方向の時計回りに回転する。中間転写ベルト50における各画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kの感光体41と対向する位置には、1次転写部51が設けられている。この1次転写部51は、中間転写ベルト50にトナーと反対の極性を印加することで、感光体41上に形成されたトナー像を中間転写ベルト50に転写させる。
そして、中間転写ベルト50が回転することで、中間転写ベルト50の表面には、4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kで形成されたトナー像が順次転写される。これにより、中間転写ベルト50上には、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナー像が重なり合いカラー画像が形成される。
中間転写ベルト50の近傍で、かつ搬送部23の下流側には、2次転写部60が配置されている。2次転写部60は、中間転写ベルト50が張架された転写上ローラ52と、中間転写ベルト50を挟んで転写上ローラ52側に押圧された転写下ローラ61からなる転写ローラ対で構成されている。
2次転写部60では、搬送部23においてレジストローラ対28で狭持されて搬送されてきた用紙Sを転写下ローラ61で中間転写ベルト50側に押圧する。そして、2次転写部60は、搬送部23から送られてきた用紙S上に中間転写ベルト50に形成されたカラーのトナー像を転写する。
定着部80は、2次転写部60の、用紙Sが搬送される下流側(排出側)に設けられており、一対の上定着ローラ81及び下定着ローラ82からなる定着ローラ対を有する。定着部80では、未定着のトナー像を有する用紙Sを上定着ローラ81及び下定着ローラ82で狭持して加圧加熱することに、用紙Sにトナー像を定着させる。
定着部80の下流には、切換ゲート24が配置されている。切換ゲート24は、定着部80を通過した用紙Sの搬送経路を切り換える。すなわち、切換ゲート24は、片面画像形成におけるフェースアップ排紙を行う場合に、用紙Sを直進させる。これにより、用紙Sは、一対の排紙ローラ25によって排紙される。また、切換ゲート24は、片面画像形成における画像形成面を下方に向けて排紙するフェースダウン排紙、及び両面画像形成を行う場合に、用紙Sを下方に案内する。
フェースダウン排紙を行う場合は、切換ゲート24によって用紙Sを下方に案内した後に、用紙反転搬送部26によって表裏を反転して上方に搬送する。これにより、用紙Sは、一対の排紙ローラ25によって排紙される。両面画像形成を行う場合は、切換ゲート24によって用紙Sを下方に案内した後に、用紙反転搬送部26によって表裏を反転し、再給紙路27により再び用紙を転写位置へ送る。
また、一対の排紙ローラ25の下流側に、用紙Sを折ったり、用紙Sに対してステーブル処理等を行ったりする後処理装置を配置してもよい。さらに、図1では図示を省略するが、液晶表示装置(LCD)又は有機ELD(Electro Luminescence Display)等のディスプレイからなるタッチパネルで構成された操作表示部305(図2参照)を備える。
第1機内環境検知部91は、用紙Sの搬送方向における定着部80の下流側であって、画像形成部40における裏面画像の露光開始時における用紙先端位置よりも上流側に配置される。ここで、裏面画像とは、用紙Sの裏面側に形成される画像である。本実施形態では、2次転写部60及び定着部80によって用紙Sの表面に表面画像が形成された後、用紙Sは、用紙反転搬送部26において表裏を反転されると共に再給紙路27及びレジストローラ対28を介して2次転写部60に搬送され、裏面に裏面画像が形成される。本実施形態では、第1機内環境検知部91は、例えば、用紙Sの搬送方向において、用紙反転搬送部26の下流側にある再給紙路27上であって、搬送部23におけるレジストローラ対28よりも上流側に配置されている。
第2機内環境検知部92は、用紙Sの搬送方向において、第1機内環境検知部91よりも下流側であって、画像形成部40における裏面画像の露光開始時における用紙先端位置よりも上流側に配置される。本実施形態では、第2機内環境検知部92は、用紙Sの搬送方向において、第1機内環境検知部91よりも下流側であって、搬送部23におけるレジストローラ対28よりも上流側に配置されている。
第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92は、それぞれ、機内の温度を検知可能な構成を有し、検知された機内の温度を検知する。第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92は、例えば、機内の空気の温度を検知するセンサーを有し、機内の空気の温度を検知する構成としてもよい。その他、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92は、それぞれ、搬送路を構成するガイド板(図示を省略する)の温度を検知するセンサーを有し、ガイド板の温度を検知することで、機内温度を検知するようにしてもよい。
冷却機構95は、例えば冷却ファンで構成されており、用紙Sの搬送路の所望の領域を冷却可能な位置に配置されている。冷却機構95は、例えば、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92において検知される機内の温度が所定の閾値を超えた場合に動作され、搬送路を含む機内を冷却する。
本実施形態では、冷却機構95として冷却ファンを用いる構成としたが、その他、用紙Sへの印刷間隔を伸ばすことで機内の熱量を低下させるようにしても良い。印刷間隔を伸ばす場合には、給紙部21から給紙する用紙Sの給紙間隔を伸ばしたり、搬送部及び画像形成部40の駆動を一旦停止して、印刷動作を停止させたりして、印刷間隔を伸ばしても良い。
1-2.画像形成装置の制御系
次に、画像形成装置1の制御系の構成について説明する。図2は、画像形成装置1の制御系を示すブロック図である。
画像形成装置1は、制御部300を備える。制御部300は、例えばCPU(Central Processing Unit)301と、CPU301が実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)302と、CPU301の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)303と、を有する。さらに、画像形成装置1は、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)304と、操作表示部305と、画像処理部70とを有する。なお、ROM302としては、通常電気的に消去可能なプログラマブルROMが用いられる。
制御部300は、画像読取部30、画像処理部70、画像形成部40、給紙部21、2次転写部60、定着部80、搬送部23、操作表示部305、HDD304、及び、画像補正部90にそれぞれシステムバス107を介して接続されている。そして、制御部300は、システムバス107を介して装置全体を制御する。
HDD304は、画像読取部30で読み取って得た原稿画像の入力画像データを記憶したり、出力済みの画像データ等を記憶したりする。また、HDD304は、画像補正部90を構成する第1機内環境検知部91、第2機内環境検知部92のそれぞれにおいて検知された機内温度を記憶する。
操作表示部305は、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。さらに、操作表示部305は、複数のキーを備え、ユーザーのキー操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける入力部としての役割を持つ。
画像読取部30は、原稿画像を光学的に読み取って電気信号に変換する。例えば、カラー原稿を読み取る場合は、一画素当たりRGB各10ビットの輝度情報をもつ画像データを生成する。画像読取部30によって生成された入力画像データや、画像形成装置1に接続された外部装置の一例を示すPC(パーソナルコンピュータ)120から送信される画像データは、画像処理部70に送られ、画像処理される。
画像形成部40は、制御部300の制御の下、画像処理部70によって画像処理された画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成する。画像形成部40において用いられる画像データは、ユーザーの操作表示部305における入力、又はPC120等の外部装置からの入力によって適宜選択される。
画像補正部90は、第1機内環境検知部91と、第2機内環境検知部92と、補正値算出部94とを有する。
補正値算出部94は、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92のそれぞれにおいて検知された機内温度から、裏面転写時における用紙Sの予想伸縮率を算出する。そして、補正値算出部は93、裏面転写時における用紙Sの予想伸縮率から、用紙Sの裏面に転写する裏面画像の倍率及び転写位置に関する補正値を算出する。画像補正部90における補正値算出方法については後で詳述する。
画像処理部70は、画像読取部30によって生成された入力画像データや、画像形成装置1に接続された外部装置の一例を示すPC120から送信される画像データを画像処理する。また、画像処理部70は、補正値算出部94で算出された補正値に基づいて、裏面画像の為の画像データを補正する。
1-3.画像形成方法(補正値算出方法)
次に、本実施形態の画像形成装置1における画像形成方法について説明する。以下では、特に、画像補正部90において為される補正値の算出方法について説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成方法を示すフローチャートである。
まず、制御部300の制御の下、用紙Sの表面に所望の画像(表面画像)を作像する(ステップS1)。ここでは、まず、給紙部21から用紙Sを排出して、2次転写部60において用紙Sの表面に所望のトナー像を転写する。その後、未定着のトナー像が形成された用紙Sが定着部80を通過することにより、用紙Sが定着部80において加圧及び加熱され、用紙Sの表面にトナー像が定着する。これにより、用紙Sの表面への表面画像の作像が終了する。
用紙Sが定着部80から排出され、用紙Sの表面への作像が終了した後、制御部300の制御の下、機内環境検知を行う(ステップS2)。ここでは、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92において、機内の温度を検知する。また、本実施形態では、定着部80から排出された用紙Sは、裏面への画像形成のため、用紙反転搬送部26によって表裏が反転され、再給紙路27側に搬送される。
また、ステップS2の機内環境検知は、用紙Sが定着部80から排出された後、裏面画像の露光開始時の用紙先端位置に用紙Sが到達するまでのタイミングで行う。さらに、ステップS2における第1機内環境検知部91は、第1機内環境検知部91の位置に用紙Sが無いタイミングで温度を検知し、第2機内環境検知部92は、第2機内環境検知部92の位置に用紙Sが無いタイミングで温度を検知するのが好ましい。
次に、制御部300の制御の下、補正値算出部94は、第1機内環境検知部91又は/及び第2機内環境検知部92によって検知された温度が、指定値以上であるか否かを判断する(ステップS3)。なお、ステップS3における温度判断は、補正値算出部94において行ってもよく、補正値算出部94とは別に機内温度判断部(図示を省略する)を設けて、そこにおいて行う構成としてもよい。
ステップS3において「YES」と判断された場合、すなわち、第1機内環境検知部91及び/又は第2機内環境検知部92で検知された温度が指定値以上であった場合には、制御部300の制御の下、冷却機構95が駆動され機内の冷却を開始する(ステップS4)。本実施形態では、画像形成装置1の内部に備えられた冷却ファンからなる冷却機構95を駆動することで機内を冷却する。また、機内の冷却を行っている間は、常時、ステップS2及びステップS3所定間隔で繰り返して行う。さらに、機内の冷却を行っている間は、用紙Sの搬送を一端停止する。
一方、ステップS3において「NO」と判断された場合、すなわち、第1機内環境検知部91又は/及び第2機内環境検知部92で検知された温度が指定値未満であった場合には、制御部300の制御の下、用紙Sの裏面への画像形成に係る補正値を算出する(ステップS5)。ここでは、第1機内環境検知部91又は/及び第2機内環境検知部92で検知された温度を用い、補正値算出部94において補正値を算出する。以下に、補正値の算出方法の一例を説明する。
図4は、用紙の温度と伸縮率の変化量の関係を示した図である。図4では、それぞれ特性の異なる用紙A及び用紙Bの伸縮率の変化量を示している。図4において横軸は、用紙の温度であり、縦軸は用紙の伸縮率である。ここでは、室温における用紙の伸縮率を100%とし、その伸縮率に対する変化量を示している。
図4に示すように、用紙は温度が高くなるに連れて伸縮率の変化量は大きくなり、用紙は縮む。また、温度に対する用紙の伸縮率は、用紙の種類によって異なる。したがって、補正値算出部94は、用紙の種類に応じて補正値を算出する。
また、図5は、第1機内環境検知部91における検知温度に対する用紙Aの温度検知時の伸縮率の変化量と、用紙Aの裏面転写直前での予想伸縮率の変化量とを示した図である。図5において横軸は機内における検知温度であり、縦軸は用紙Aの伸縮率である。図5においても、室温における用紙Aの伸縮率を100%とし、その伸縮率に対する変化量を示している。
用紙は、搬送されている途中、機内の温度に応じて絶えず状態が変化する。このため、温度検知を行った時点での用紙Aの伸縮率と、裏面転写直前での予想伸縮率は、図5の矢印で示すように異なってくる。
このような用紙Sの特性を踏まえ、本実施形態では、補正値算出部94において、第1機内環境検知部91で検知した温度から裏面転写時の用紙Sの予想伸縮率を算出する。さらに、必要に応じて、第2機内環境検知部で検知された温度から裏面転写時の用紙の予想伸縮率を算出する。
この場合、例えばHDD304に、使用する用紙毎の温度に対する予想伸縮率のデータ(図5の予想伸縮率データに相当)を予め記憶させておくことで、補正値算出部94は、検知された温度と、その予想伸縮率データとから、予想伸縮率を算出することができる。ところで、予想伸縮率は、搬送経路の長さと、機内環境によって変化する。したがって、第1機内環境検知部91で検知された温度を用いて予想伸縮率を算出する場合と、第2機内環境検知部92で検知された温度を用いて予想伸縮率を算出する場合とでは、異なる予想伸縮率データを用いる。
本実施形態では、予め、第1機内環境検知部91から2次転写部60までの搬送経路の長さと、第1機内環境検知部91と2次転写部60との間の想定される機内環境とに応じて定められた第1予想伸縮率データを準備しておく。さらに、本実施形態では、第2機内環境検知部92から2次転写部60までの搬送経路の長さと、第2機内環境検知部92と2次転写部60との間の想定される機内環境に応じて定められた第2予想伸縮率データを準備しておく。そして、第1予想伸縮率データ及び第2予想伸縮率データを予めHDD304に記憶させておく。
これにより、補正値算出部94において、第1機内環境検知部91で検知された温度を用いて予想伸縮率を算出する場合には、第1機内環境検知部91で検知された温度を第1予想伸縮率データに照らして、裏面転写時の用紙Sの予想伸縮率を求めることができる。一方、補正値算出部94において、第2機内環境検知部92で検知された温度を用いて予想伸縮率を算出する場合には、第2機内環境検知部92で検知された温度を第2予想伸縮率データに照らして、裏面転写時の用紙Sの予想伸縮率を求めることができる。
補正値算出部94は、算出された予想伸縮率から、用紙Sの裏面に転写される裏面画像の倍率、及び、裏面画像の形成位置(転写位置)に係る補正値を算出し、その補正値を画像処理部70に送信する。
なお、予想伸縮率は、搬送経路の長さ等から設定されるものであり、第1機内温度環境検知部及び第2機内環境検知部の位置によって適宜変更されるものである。
ここで、補正値算出部94における補正値は、第1機内環境検知部91又は第2機内環境検知部92によって検知された温度のうち、どちらか一方を用いて算出してもよく、両方を用いて算出してもよい。第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92で検知された両方の温度を用いる場合には、まず、第1機内環境検知部91で検知された温度を用いて第1予想伸縮率データから予想伸縮率を算出し、算出された予想伸縮率から裏面画像の補正値を算出する。その後、第2機内環境検知部92された温度を用いて第2予想伸縮率データから予想伸縮率を算出し、算出された予想伸縮率から裏面画像の補正値を新たに算出する。そして、第2機内環境検知部92で検知された温度から算出された裏面画像の補正値を用いて、裏面画像を補正する。
なお、第1機内環境検知部91の検知結果のみを用いて補正値を算出する場合、及び、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92の検知結果を用いて補正値を算出する場合については後で詳述する。
そして、画像処理部70では、画像補正部90から送信されてきた補正値に基づいて、倍率及び形成位置が補正された裏面画像の画像データを作成する。
以上に説明したステップS2~ステップS5の工程は、表面転写後の用紙Sが定着部80を通過した後、画像形成部40における裏面画像の露光開示時の用紙先端位置に、用紙Sの先端が達するまでの間に行う。
その後、制御部300における制御の下、用紙Sの裏面への作像を行う(ステップS6)。ここでは、画像処理部70において作成された補正後の裏面画像の画像データに基づき、露光、現像が為される。そして、感光体41に付着されたトナーが中間転写ベルト50に転写され、2次転写部60において、用紙Sの裏面にトナー画像が転写される。その後、用紙Sが定着部80を通過することにより、用紙Sの裏面に所望の裏面画像が形成される。
以上により、用紙Sの表面及び裏面への所望の画像の形成を行うことができる。本実施形態では、裏面転写位置での用紙Sの予想伸縮率を算出し、これに基づいて裏面画像の倍率及び形成位置を補正することができる。これにより、用紙Sの表面及び裏面に形成される画像の倍率及び形成位置を合わせることができる。
ところで、印刷を連続して行う場合、印字枚数に応じて機内環境は常時変化する。図6は、実施した両面印字枚数に対する、第1機内環境検知部91における検知温度と第2機内環境検知部92における検知温度とを示した図である。印字枚数が少ない場合(図1の第1例)は、搬送路の温度がまだ低い状態を保持している。したがって、定着部80により近い位置に配置された第1機内環境検知部91における検知温度は高いものの、第2機内環境検知部92における検知温度は低い状態となる。一方、印字枚数が多くなってくると(図6の第2例)、搬送路の温度も高くなり、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92の検知温度がどちらも高くなる。
図7は、第1例における搬送位置と用紙の伸縮率の関係を示す図である。特に、図7では、用紙Sの伸縮率の変化を線S1で示す。また、図8は、第2例における搬送位置と用紙の伸縮率の関係を示す。図8では、第2例における用紙の伸縮率の変化を線S2で示し、比較のため、第1例における用紙の伸縮率の変化を破線S1で示している。
図7及び図8では、表面転写時の用紙の位置を搬送位置aとし、表面へのトナー画像の定着直後(定着部80通過直後)の用紙の位置を搬送位置bとする。また、第1機内環境検知部91が配置された位置を搬送位置cとし、第2機内環境検知部92が配置された位置を搬送位置dとする。なお、図7、図8では、表面転写時の用紙の伸縮率を100%として示している。
また、図9Aは、表面転写時における用紙サイズを模式的に示した図であり、図9Bは、表面へのトナー画像の定着直後の用紙サイズを模式的に示した図である。また、図9Cは、第1例における裏面転写時における用紙サイズを模式的に示した図であり、図9Dは、第2例における裏面転写時における用紙サイズを模式的に示した図である。また、図9A~図9Dでは、用紙の搬送方向におけるサイズを異ならせて示している。
図7の線S1及び図8の線S2で示すように、用紙の伸縮率は、表面へのトナー画像の定着直後である搬送位置bにおいて急激に減少する。すなわち、用紙は、定着部80を通過した直後、図9Bに示すように、定着部80の熱により急激に縮む。その後、用紙反転搬送部、再給紙路27を介して用紙の裏面への転写の為に再度、2次転写部60に搬送される間に、図9C又は図9Dに示すように、用紙は搬送経路中の水分を吸いながら徐々に元の大きさに戻る。例えば、図7に示す第1例では、表面へのトナー画像の定着直後に96%であった用紙の伸縮率は、裏面転写時には99%となる。また、図8に示す第2例では、表面のトナー像の定着直後に96%であった用紙の伸縮率は、裏面転写時には98%となる。
ところで、図8に示すように、印刷枚数が多くなり搬送経路が温まり、湿度が低下すると、図7に示す第1例(印刷枚数が少なく搬送経路が冷えている場合)に比較し、用紙の元の大きさへの戻りが遅くなるという問題がある。このため、図8に示すように、機内環境が第1例の場合と第2例の場合とでは、搬送経路の温度によって、裏面転写時における予想伸縮率に、ΔS1-ΔS2だけの差異が出てくる。
一方、第1機内環境検知部91で検知された温度から予想伸縮率を求めるために用いられる第1予想伸縮率データは、第1機内環境検知部91から2次転写部60の位置までの搬送経路の長さと予め想定された機内環境(特に温度)とに基づいて定められている。したがって、第1機内環境検知部91から2次転写部60の位置までの機内環境が、当初想定されていた値と異なると、予想伸縮率も異なってくる。そうすると、例えば、図6の第1例に示す機内環境を想定して第1予想伸縮率データを定めていた場合、第2例に示す機内環境になってしまうと、第1機内環境検知部91で検知した温度のみを用いて予想伸縮率を算出する方法では、図8に示すΔS1-ΔS2に示す差分を補正できない。
したがって、第1予想伸縮率データの作成時に想定されている機内環境と、実際の機内環境との違いによる用紙の予想伸縮率の差異の補正が必要な場合には、第2機内環境検知部92を用い、裏面転写位置における用紙の予想伸縮率を新たに算出するのが好ましい。
以下に、第1予想伸縮率データの作成時に想定されている機内環境と実際の機内環境が同等の場合及び異なる場合のそれぞれについて、用紙の予想伸縮率の算出方法を説明する。また、以下では、第1機内環境検知部91で検知された温度から予想伸縮率を求めるために用いられる第1予想伸縮率データが、図6の第1例に示す機内環境を想定して作成されていた場合について説明する。
〈想定されている機内環境と実際の機内環境が同等の場合〉
想定されている機内環境と実際の機内環境が同等の場合、すなわち、第2機内環境検知部92で検知される温度が、図6の第1例に示す温度と同等であった場合について説明する。この場合には、搬送される用紙は、第1機内環境検知部91が設置された位置から2次転写部60の位置まで想定通りに伸縮する。したがって、再給紙路27を介して2次転写部60に到達する時点での実際の用紙の伸縮率が、第1予想伸縮率データとほぼ一致する。この場合には、第1機内環境検知部91で検知された温度から算出された予想伸縮率を裏面画像の補正値の算出に用いることができる。このため、補正値算出部94は、第1機内環境検知部91で検知された温度から算出された予想伸縮率から裏面画像の補正値を算出し、算出された補正値を画像処理部70に送信する。
〈想定されている機内環境と実際の機内環境が異なる場合〉
想定されている機内環境と実際の機内環境が異なる場合、すなわち、第2機内環境検知部92で検知される温度が、図6の第1例に示す温度と異なり、例えば図6の第2例に示す温度であった場合について説明する。この場合には、搬送される用紙は、第1機内環境検知部91が設置された位置から2次転写部60の位置まで想定通りには伸縮せず、用紙の戻りが想定より少ない。したがって、再給紙路27を介して2次転写部60に到達する時点での実際の用紙の伸縮率が、第1予想伸縮率データからずれる。
そこで、第2機内環境検知部92で検知される温度が、第1予想伸縮率データを作成する際に想定されていた温度と異なる場合には、第2機内環境検知部92で検知された温度を用いて、新たな予想伸縮率を算出する。第2機内環境検知部92で検知された温度から予想伸縮率を求めるために用いられる第2予想伸縮データは、第2機内環境検知部92が設置された位置から2次転写部60までの搬送経路の長さと想定される機内環境から定められている。したがって、第2機内環境検知部92で検知される温度が第1予想伸縮率データを作成する際に想定されていた温度と異なる場合には、第2機内環境検知部92で検知される温度と第2予想伸縮率データとを用いて、新たな予想伸縮率を求める。
そして、補正値算出部94は、算出された新たな予想伸縮率から裏面画像の補正値を算出し、算出された補正値を画像処理部70に送信する。
以上のように、第2機内環境検知部92が設置される位置での機内環境が、第1予想伸縮率データを作成する際に想定されている機内環境と異なる場合には、第2機内環境検知部92で検知された温度と、第2予想伸縮率データを用いる。これにより、より精度の高い裏面画像の補正値を算出することができる。
また、本実施形態では、第2機内環境検知部92を2次転写部60により近い位置に設置することにより、2次転写部60が設置された環境に近い機内環境に応じて設定された第2予想伸縮率データで補正することができる。したがって、第2機内環境検知部92は、2次転写部60に近い位置に設置することにより、補正精度をより高くすることができる。
また、従来は、例えば、第1機内環境検知部91で検知された温度に応じて、搬送位置cにおける用紙の伸縮率(図7では97%)を算出し、その伸縮率に対する裏面画像の補正値を求めることが行われていた。したがって、従来は、第1機内環境検知部91が設置された位置から、裏面への転写の為に用紙が再度2次転写部60に搬送される間に起こる伸縮率の変化ΔS1は、用紙の裏面に形成する裏面画像の補正値に反映されていなかった。
これに比較し、本実施形態では、第1機内環境検知部91及び/又は第2機内環境検知部92において検知された温度に応じて、裏面転写時における用紙の予想伸縮率を算出し、この予想伸縮率に応じて裏面画像の補正値を算出する。これにより、用紙の裏面に形成する画像の精度をより向上させることができる。
また、本実施形態では、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92が搬送方向における定着部80よりも下流側に配置されることにより、用紙Sの表面転写後、より高温になる定着部80通過後の用紙Sの温度を検知することができるため、より正確な予想伸縮率を算出することができる。さらに、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92を、用紙Sの搬送方向において、裏面画像の露光開始時における用紙先端位置よりも上流側に配置することにより、裏面画像の露光開始前に、裏面画像の補正値を算出することができる。
また、本実施形態では、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92は、機内の温度を検知する構成としたが、機内の温度及び湿度を検知する構成としてもよい。あるいは、機内の湿度だけを検知する構成としてもよい。機内の温度及び湿度を検知して、裏面転写時における用紙の予想収縮率を算出することにより、より精度よく画像を補正することができる。また、機内の湿度を検知して、用紙の予想伸縮率を算出場合には、機内の湿度に応じて用紙の予想伸縮率データを作成し、その予想伸縮率データを補正値算出部94における予想伸縮率の算出に用いることになる。
また、本実施形態では、第1機内環境検知部91及び第2機内環境検知部92の2つの検知部を設ける構成としたが、3つ以上設けてもよい。3つ以上の検知部を設ける場合には、例えば、定着部80と裏面画像の露光開始時における用紙先端位置との間に、それぞれの検知部を所定の間隔で配置すればよい。複数個の検知部を配置することで、搬送経路が長い場合等において、補正精度をより向上させることができる。
2.第2の実施形態(検知部として用紙状態検知部を用いる例)
次に、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置について説明する。図10は、第2の実施形態に係る画像形成装置100の制御系を示すブロック図である。図10において、図2に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。また、本実施形態の画像形成装置100は、図1における第1機内環境検知部91が第1用紙状態検知部191となり、第2機内環境検知部92が第2用紙状態検知部192となる点で異なり、その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
図10に示すように、第2の実施形態の画像補正部190は、補正値算出部94と、第1用紙状態検知部191と、第2用紙状態検知部192とを備える。
第1用紙状態検知部191及び第2用紙状態検知部192は、例えばメディアセンサで構成され、そこを通過する用紙の温度、含水率等の特性を検知する。第2の実施形態では、第1用紙状態検知部191は、第1の実施形態における第1機内環境検知部91が配置される位置に配置され、第2用紙状態検知部192は、第1の実施形態における第2機内環境検知部92が配置される位置に配置される。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様、第1用紙状態検知部191及び第2用紙状態検知部192で検知された用紙の温度から、補正値算出部94において裏面転写時における用紙の予想伸縮率を算出する。第1の実施形態では、補正値算出部94で用いられる用紙の予想伸縮率データは、機内の検知温度に対する予想伸縮率のデータであったが、第2の実施形態では、用紙の検知温度に対する予想伸縮率のデータを用いて予想伸縮率を算出する。そして、算出された予想伸縮率から裏面画像の補正値を算出する。
第2の実施形態においても、図1に示した画像形成方法と同様の方法で、裏面転写時における裏面画像を補正することができる。これにより、用紙の表面及び裏面の画像の倍率及び形成位置を合わせることができる。
また、第2の実施形態では、用紙の温度を直接検知することができるため、機内の温度や湿度などの機内環境を検知して用紙の状態を検出する場合に比較して、より精度よく、用紙の伸縮率を求めることができる。これにより、画像の補正精度を高めることができる。また、第2の実施形態では、第1用紙状態検知部191及び第2用紙状態検知部192において温度を検知する構成としたが、温度、湿度、及び含水率を検知し、それらの値から予想伸縮率を求める構成としてもよい。
3.第3の実施形態(用紙収容部内検知部を用いる例)
本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置について説明する。図11は、第3の実施形態に係る画像形成装置200の概略構成図である。また、図12は、第3の実施形態に係る画像形成装置200の制御系を示すブロック図である。本実施形態は、画像補正部90に、さらに用紙収容部内検知部93を備える点で、第1の実施形態と異なる。その他の構成については、第1の実施形態と同様であるため、図11及び図12において図1及び図2に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
図12に示すように、第3の実施形態の画像形成装置200における画像補正部290は、補正値算出部94と、第1機内環境検知部91と、第2機内環境検知部92と、用紙収容部内検知部93とを備える。
用紙収容部内検知部93は、複数段の用紙収容部20(図11では3段)のそれぞれに設けられており、用紙収容部20内の温度を検知する。補正値算出部94は、用紙収容部内検知部93において検知される温度を用いて、用紙収容部20に収容されている用紙Sの伸縮率を算出することができる。そして、用紙収容部20に収容されている用紙Sの伸縮率を算出することができるため、用紙Sの表面に画像を転写する際(表面転写時)の用紙Sの予想伸縮率を予測することができる。
したがって、第3の実施形態では、図3のステップS5の工程において、裏面画像の補正値を算出する際に、表面転写時における用紙Sの予想伸縮率と裏面転写時における用紙の予想伸縮率との差分を算出して裏面画像の補正値を算出する。これにより、用紙Sの表面と裏面とで、形成される画像の倍率及び形成位置をより精度良く合わせ込むことができる。
ところで、上述した第1の実施形態では、表面転写時における用紙の伸縮率を100%と仮定して説明した。しかしながら、室内の温度や湿度によっては、表面転写時においても用紙Sが伸縮している場合がある。本実施形態では、用紙収容部内検知部93を用いることにより、用紙Sの表面転写時における予想伸縮率を求めることができる。これにより、用紙Sの表面転写時において用紙Sが伸縮していた場合においても、用紙Sの裏面転写時における裏面画像の倍率及び形成位置を表面画像に合わせて補正することができる。
なお、用紙収容部20内の温度は、外気とほぼ同じであることから、外気の温度を検知し、外気の温度から、用紙Sの表面への画像形成時における予想伸縮率を算出してもよい。
また、第3の実施形態においても、用紙収容部内検知部93は、用紙収容部20内の温度を検知する構成としたが、温度及び湿度を検知する構成としてもよい。さらに、用紙収容部内検知部93をメディアセンサなどで構成し、用紙収容部20内に収容された用紙Sの温度、湿度及び含水率を検知する構成としてもよい。
上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成について他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。