JP5659650B2 - 画像形成装置と画像形成装置の制御方法 - Google Patents
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Description
その定着装置において、サイズの小さい用紙(「小サイズ紙」と呼ぶ)の加熱定着が連続すると、用紙に熱と圧力を加えて加熱定着させる部材(例えば、ローラ方式ならば、加熱ローラと加圧ローラ)の用紙が通過しない部分(「非通紙部」と呼ぶ)が昇温して許容以上に高温になり、定着装置を傷める危険性がある。
また、加熱ローラ又は加圧ローラの用紙の通過しない部分の温度が所定温度以上になったら、印刷ジョブを中断して、加熱ローラ又は加圧ローラを回転動作させて定着温度を下げるように制御する画像形成装置も知られている。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、印刷ジョブを中断して定着器を動作させることによって定着温度を下げる制御を行う回数を低減させることを目的とする。
また、上記印刷順変更手段が、待機中の全印刷ジョブを対象に上記印刷順の変更を行うか、上記記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更するかを設定する手段を設けるとよい。
さらに、待機中の印刷ジョブに対する印刷をキャンセルする手段を設けるとよい。
また、次に印刷する待機中の印刷ジョブがキャンセルされた場合、上記印刷順変更手段が、残りの待機中の印刷ジョブを参照し、次に印刷する印刷ジョブの順番を変更するようにするとよい。
このような画像形成装置の制御方法において、上記印刷順変更工程に、上記記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて、次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更する場合、待機中の印刷ジョブを印刷順に有効か無効かを参照していき、無効な印刷ジョブを参照したら待機中の印刷ジョブの参照を止め、無効な印刷ジョブの参照前までに参照した印刷ジョブの中から次に印刷する印刷ジョブを選択する工程を設けるとよい。
さらに、上記印刷順変更工程で、待機中の全印刷ジョブを対象に上記印刷順の変更を行うか、上記記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更するかを設定する工程を設けるとよい。
さらに、待機中の印刷ジョブに対する印刷をキャンセルする工程を設けるとよい。
さらに、次に印刷する待機中の印刷ジョブがキャンセルされた場合に、上記印刷順変更工程により、残りの待機中の印刷ジョブを参照し、次に印刷する印刷ジョブの順番を変更する工程を設けるとよい。
図1は、発明の実施例に係る画像形成装置の機構部の全体構成図である。
この画像形成装置は、カラープリンタであり、転写手段に相当する転写ベルト(「1次転写ベルト」「中間転写ベルト」とも呼ぶ)5に沿って複数色の電子写真プロセス部(画像形成部)であるAIOカートリッジ6K、6M、6C、6Yが並べられた構成を備えるものであり、所謂、タンデムタイプといわれるものである。
転写ベルト5は、矢示方向(反時計回り)に回動し、その回動方向の上流側から順に、複数のAIOカートリッジ6K、6M、6C、6Yが配列されている。
これら複数のAIOカートリッジ6K、6M、6C、6Yは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。
AIOカートリッジ6K、6M、6C、6Yは、それぞれ内部にトナーを撹拌するパドル30K、30M、30C、30Yを備えている。
以下の説明では、AIOカートリッジ6Kについて具体的に説明するが、他のAIOカートリッジ6M、6C、6YはAIOカートリッジ6Kと同様であるので、そのAIOカートリッジ6M、6C、6Yの各構成要素については、AIOカートリッジ6Kの各構成要素に付したKに替えて、M、C、Yによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
2次転写駆動ローラ7は、図示を省略した駆動源である駆動モータによって回転駆動される。その駆動モータと、2次転写駆動ローラ7と、転写ベルトテンションローラ8とが、転写ベルト5を移動させる駆動手段として機能する。
AIOカートリッジ6Kは、感光体9K、この感光体9Kの周囲に配置された帯電手段である帯電ローラ10K、露光手段である露光器11、現像手段である現像ローラ12K、クリーニング手段であるクリーナーブレード13K等から構成されている。
露光器11は、各AIOカートリッジ6K、6M、6C、6Yが形成する画像色に対応する露光光であるレーザ光14K、14M、14C、14Yを照射するように構成されている。
現像ローラ12Kは、この静電潜像をブラックトナーにより可視像化し、このことにより感光体9K上にブラックのトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体9Kと転写ベルト5とが接する位置(1次転写位置)で、1次転写ローラ15Kの働きにより転写ベルト5上に転写される。
この転写により、転写ベルト5上にブラックのトナーによる画像が形成される。
トナー画像の転写が終了した感光体9Kは、外周面に残留した不要なトナーをクリーナーブレード13Kにより除去された後、次の画像形成のために待機する。
AIOカートリッジ6Mでは、AIOカートリッジ6Kでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体9M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が転写ベルト5上に形成されたブラックの画像に重畳されて転写される。
転写ベルト5は、さらに次のAIOカートリッジ6C、6Yに順次搬送され、同様の動作により、感光体9C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体9Y上に形成されたイエローのトナー画像とが、転写ベルト5上に重畳されて転写される。
すなわち、AIOカートリッジ6K〜6Yが、感光体9K〜9Yにそれぞれ形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する手段として機能する。
こうして、転写ベルト5上にフルカラーの画像が形成される。
なお、画像形成に際して、ブラックのみの画像形成の場合には、1次転写ローラ15M、15C、15Yがそれぞれ感光体9M、感光体9C、感光体9Yから離間された位置に退避し、前述の画像形成プロセスをブラックの場合のみ行う。
画像形成時の用紙搬送動作に際して、給紙トレイ1に収納された用紙Sは、最も上のものから給紙ローラ2を矢示方向(反時計回り)に回転駆動することにより順に送り出され、レジストローラ3の位置によって停止して待機する。
その停止タイミングは、用紙Sの先端がレジストセンサ4によって検出(検知)されてから所定時間経過した時点となる。
レジストローラ3によって送り出された用紙Sは、2次転写ローラ16によって転写ベルト5上のトナー画像を用紙Sに転写した後、定着器20によってトナー画像を熱及び圧力で定着し、排紙ローラ18が一方のローラを図上の時計回り方向に、もう一方のローラを図上の反時計回り方向にそれぞれ回転駆動することによって用紙Sを両側から挟んで送り出し、当該画像形成装置の外部に用紙Sを排出(排紙)する。すなわち、2次転写ローラ16が、転写ベルト5上に形成されたトナー画像を用紙(記録媒体)Sに転写する手段として機能する。
一方、加圧ローラ202も、同様にアルミニウム芯金にゴムコーティングの構成となっており、定着ローラ201とある一定の圧力を持って接触(この接触部を以降は「ニップ部」と称す)している。
また、定着器20には、図示を省略するが、定着ローラ201の表面温度を検出するサーミスタ等の温度検出センサが設けられている。
図示を省略した駆動系(駆動手段)により、定着ローラ201を回転駆動させることにより、定着ローラ201に接触している加圧ローラも回転する。用紙Sに2次転写されたトナー画像は、この2ローラ間を通過する際に、熱と圧力によって用紙Sに定着されることになる。
トナー画像の転写が終了した転写ベルト5は、外周面に残留した不要なトナーを中転ベルトクリーナ17により除去された後、次の画像形成のために待機する。
用紙Sの表裏両面に画像形成を行う両面印刷モード時には、用紙Sが排紙ローラ18を通過する手前(排紙センサ31によって検知されなくなった時点)で排紙ローラ18を時計回りに回転駆動し、用紙Sを両面搬送経路31に搬送する。33は両面センサである。
両面搬送経路31に搬送された用紙Sは、両面ローラ19を経由し、排紙センサ32によって検出された後、再びレジストローラ3まで搬送される。
このようにして、図示を省略した駆動手段である駆動モータによって回転駆動される像担持体の感光体9K〜9Y上に画像の静電潜像を形成し、その形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成し、その形成されたトナー画像を用紙Sに転写し、その転写されたトナー画像を用紙S上に定着させて、用紙S上に画像を印刷する。
さらに、制御部21は、マイクロコンピュータによって実現され、この画像形成装置の全体の制御を司る。
制御部21は、CPU22、メモリ23、外部インタフェース(I/F)24を備えている。また、CPU22には、定着器20に設けられた温度検出センサ25が接続されている。
温度検出センサ25は、定着器20の温度(図1に示した定着ローラ201の表面温度)を測定する為のサーミスタを含む定着温度測定手段(定着温度検出手段)であり、制御部21の動作中は常に温度を測定してCPU22へ通知している。
CPU22は、ROM及びRAMを含むメモリ23に記憶された制御プログラムを実行することにより、外部I/F24を介して外部の情報処理装置(PC)から入力された操作情報と、温度検出センサ25によって検出した温度とを含む各種の情報を用いて、この画像形成装置の全体の動作処理を制御する。
図3は、この実施例の画像形成装置の印刷処理を示すフローチャート図である。
CPU22は、PCから複数の印刷ジョブを受信すると、その各印刷ジョブのデータと共に、各印刷ジョブ毎の情報(印刷する用紙のサイズ、印刷時の用紙の主走査方向の長さ、印刷枚数を含む)をメモリに記憶し、各印刷ジョブを実行する。
図3に示す各ステップ(図中「S」で示す)は全てCPU22が行い、ステップ1で、印刷中の印刷ジョブがあるか否かを判断して、無ければこの処理を終了するが、あればステップ2へ進む。
ステップ2で、印刷待機中の印刷ジョブが複数あるか否かを判断して、なければステップ5へ進んで残りの1印刷ジョブの印刷動作処理を実行し、この処理を終了する。
一方、印刷待機中の印刷ジョブが複数あると判断したら、ステップ3へ進む。
ステップ4で、待機中の残りの印刷ジョブについて、それらの情報(印刷する用紙のサイズ、印刷時の用紙の主走査方向の長さ、印刷枚数を含む)に基づいて、次に印刷する印刷ジョブを、印刷する用紙として主走査方向の長さが最長の用紙が指定されている印刷ジョブを選択し、印刷ジョブの印刷順を変更し、ステップ5へ進む。
ステップ5で、上記変更された印刷順で印刷ジョブの印刷動作処理を実行し、この処理を終了する。
一方、ステップ3で、定着ローラ201の非通紙部の温度を下げる必要がないと判断したら、ステップ5へ進んで印刷ジョブの印刷動作処理を実行し、この処理を終了する。
図4は、図1に示した定着ローラ201に対する温度検出センサ25の配置例を示す説明図である。
図4では、定着ローラ201に対して、通紙されうる全用紙サイズの通紙中において用紙が通過する位置の温度検出領域201cと、通紙されうる最小用紙サイズの通紙中において用紙は通過せず、最大用紙サイズの通過中において用紙が通過する位置の温度検出領域201aと201bとして、各温度検出領域201a〜201cの表面温度を検出するための温度検出センサ25a〜25cをそれぞれ配設した場合を示している。
各温度検出領域201a〜201cは、制御部21の動作中は常に温度を測定してCPU22へ通知している。
CPU22は、温度検出センサ25cによって検出された温度に基づいて定着ローラ201の温度(定着温度)を事前に選定された第1温度になるように加熱制御する。
すなわち、CPU22は、温度制御手段の機能も果たす。
また、CPU22は、温度検出センサ25aと25bによって検出された温度が事前に設定された第2温度以上になった場合、印刷ジョブの実行を中断させて定着ローラ201を回転駆動させて定着ローラ201の表面温度を下げる駆動制御を行う。
この第2温度は、定着ローラ201(加圧ローラ202を含めてもよい)の劣化を早める温度であり、予め実験で求めた温度をメモリに記憶しておき、CPU22が上記駆動制御時に参照して利用するとよい。
すなわち、CPU22は、駆動制御手段の機能も果たす。
この予想温度は、温度検出領域201cの通紙枚数1枚当たりに温度検出領域201aと201bで上昇する温度A℃にメモリに記憶した情報の印刷枚数を乗じた温度に、温度検出センサ25aと25cで検出された温度T0℃を加算して求める。
上記上昇温度A℃は、予め実験で求めた温度をメモリに記憶しておき、CPU22が上記算出時に参照するとよい。
CPU22は、非通紙部の温度を下げる必要があると判断した場合の印刷順変更処理では、温度検出領域201aと201bに用紙が通紙される印刷ジョブを次に印刷すべき印刷ジョブとして選択する。
すなわち、次に印刷すべき印刷ジョブを、メモリに記憶された待機中の各印刷ジョブの用紙サイズの情報に基づいて、印刷する用紙の主走査方向の長さが最長である印刷ジョブを探し出し、その印刷ジョブを次の印刷順に変更する。
また、印刷する用紙の主走査方向の長さが最長である印刷ジョブが複数個あれば、それらの印刷順をそれぞれ繰り上げる。
このようにして、定着ローラ201の非通紙部の温度が、予め設定した定着ローラ201の劣化を早める温度に近づいた場合、次に印刷する印刷ジョブで非通紙部に通紙することによって表面温度の上昇を抑えるので、定着ローラ201をより長く使用することができる。
また、印刷ジョブを中断して定着ローラ201を回転動作させることによって定着温度を下げる制御の行う回数も低減することができる。
図5では、定着ローラ201に対して、通紙されうる全用紙サイズの通紙中において用紙が通過する位置の温度検出領域201cと、通紙されうる最大用紙サイズの通紙中においてのみ用紙が通過する位置の温度検出領域201dと201eとして、各温度検出領域201d〜201eの表面温度を検出するための温度検出センサ25a〜25cをそれぞれ配設した場合を示している。
この場合、温度検出センサ25cが、定着手段に通紙される全用紙サイズの用紙が通過する位置に対応する定着部の温度を検出する第1温度検出手段に、通紙されうる最大用紙サイズの通紙中においてのみ用紙が通過する位置に対応する定着部の温度を検出する第2温度検出手段にそれぞれ相当する。
この予想温度は、温度検出領域201cの通紙枚数1枚当たりに温度検出領域201dと201eで上昇する温度B℃にメモリに記憶した情報の印刷枚数を乗じた温度に、温度検出センサ25aと25cで検出された温度T2℃を加算して求める。
上記上昇温度B℃は、予め実験で求めた温度をメモリに記憶しておき、CPU22が上記算出時に参照するとよい。
CPU22は、「(次に印刷する印刷ジョブの印刷枚数)×B+T2」の予想温度を算出すると、その予想温度が事前に設定された温度T3と比較し、「(次に印刷する印刷ジョブの印刷枚数)×A+T0>T3」の場合、次に印刷すべき待機ジョブを選び直さなければ印刷ジョブを中断させて定着ローラ201の回転動作を行い、定着温度を下げる制御を実行してしまうので、非通紙部の温度を下げる必要があると判断する。
すなわち、次に印刷すべき印刷ジョブを、メモリに記憶された待機中の各印刷ジョブの用紙サイズの情報に基づいて、印刷する用紙の主走査方向の長さが最大主走査幅である印刷ジョブを探し出し、その印刷ジョブを次の印刷順に変更する。
また、印刷する用紙が最大主走査幅である印刷ジョブが複数個あれば、それらの印刷順をそれぞれ繰り上げる。
なお、用紙が最大主走査幅の印刷ジョブがなければ、待機している印刷ジョブの中で一番主走査幅の長い用紙の印刷ジョブを次に印刷すべき印刷ジョブにする。
このようにしても、定着ローラ201の非通紙部の温度が、予め設定した定着ローラ201の劣化を早める温度に近づいた場合、次に印刷する印刷ジョブで非通紙部に通紙することによって表面温度の上昇を抑えるので、定着ローラ201をより長く使用することができる。
また、印刷ジョブを中断して定着ローラ201を回転動作させることによって定着温度を下げる制御を行う回数も低減することができる。
図6は、この実施例の画像形成装置の他の印刷処理例を示すフローチャート図である。
上述した印刷順変更処理を、印刷中の印刷ジョブが終了したときに行うようにしてもよい。この各ステップもCPU22が行う。
図6に示すステップ11と、ステップ13〜16の各処理は、それぞれ図3に示したステップ1〜5の各処理と同じなので、その説明を省略する。
図6に示した処理では、CPU22は、ステップ11で、印刷中の印刷ジョブがあると判断した場合、ステップ12で、印刷中の印刷ジョブが終了したか否かを判断し、終了したと判断したらステップ13へ進み、終了したと判断しなければステップ16へ進む点が上述の処理と異なる。
このようにして、印刷中の印刷ジョブが終了してから定着ローラ201のより正確な温度が取得して非通紙部の温度を下げる必要があるか否かを判断することができるので、非通紙部の温度を下げる必要があるか否かの判断を正確な定着温度に基づいて行える。
図7は、この実施例の画像形成装置のまた他の印刷処理例を示すフローチャート図である。この各ステップもCPU22が行う。
上述した印刷順変更処理を、印刷ジョブの開始前に行うようにしてもよい。
図7に示すステップ21と、ステップ23〜26の各処理は、それぞれ図3に示したステップ1〜5の各処理と同じなので、その説明を省略する。
図7に示した処理では、CPU22は、ステップ21で、印刷中の印刷ジョブがあると判断した場合、ステップ22で、印刷ジョブの開始か否かを判断し、開始と判断したらステップ23へ進み、開始と判断しなければステップ26へ進む点が上述の処理と異なる。
このようにして、印刷ジョブの開始前に非通紙部の温度を下げる必要があるか否かの判断をすることにより、印刷順変更処理で変更した次の印刷ジョブを早く実行することができる。
図8は、この実施例の画像形成装置のさらに他の印刷処理例を示すフローチャート図である。この各ステップもCPU22が行う。
この印刷処理では、CPU22は、PCから複数の印刷ジョブを受信すると、その各印刷ジョブのデータと共に、各印刷ジョブ毎の情報(印刷する用紙のサイズ、印刷時の用紙の主走査方向の長さ、印刷枚数を含む)をメモリに記憶し、各印刷ジョブを実行する。
図8に示すように、CPU22は、ステップ31で、印刷中の印刷ジョブがあるか否かを判断して、無ければこの処理を終了するが、あればステップ32へ進む。
ステップ32で、温度検出センサ25aと25bの検出した非通紙部の温度が事前に設定された所定温度(第2温度)以上か否かを判断し、所定温度以上と判断したらステップ33へ進む。
ステップ34で、定着ローラ201を最高速度で回転動作させる定着器駆動処理を実施し、ステップ35へ進む。
すなわち、ステップ34で、印刷ジョブの実行を中断させて定着部を駆動させる場合、最高速度で駆動させる処理を実行する。
ステップ35で、非通紙部の温度が事前に設定された(所定温度(第2温度)−α)(α>0)以下か否かを判断し、(所定温度−α)以下と判断しなければステップ34へ戻って、定着ローラ201を最高速度で回転動作させる定着器駆動処理を継続する。
ステップ35で、非通紙部の温度が事前に設定された(所定温度−α)以下と判断したら、ステップ36で中断していた印刷ジョブを再開して印刷動作処理を実行し、この処理を終了する。
一方、ステップ32で、温度検出センサ25aと25bの検出した非通紙部の温度が事前に設定された所定温度(第2温度)以上ではないと判断したら、ステップ36で印刷中の印刷ジョブの印刷動作処理を続行し、この処理を終了する。
このようにして、印刷ジョブを中断させて定着ローラ201の回転動作を行って定着温度を下げる制御が実施されたとしても、定着ローラ201の回転動作を最高速度で実施することにより、定着温度を低下させる制御の処理時間を短縮することができる。
図9は、この実施例の画像形成装置のまた他の印刷処理例を示すフローチャート図である。この各ステップもCPU22が行う。
上述した印刷順変更処理対象の印刷ジョブについて予めその印刷順変更処理を有効にするか無効にするかを設定するようにしてもよい。
この場合、CPU22は、予めPCから各印刷ジョブについて印刷順変更処理を有効にするか無効にするかの情報を受信してメモリに記憶しておく。
すなわち、上記CPU22が、印刷順変更手段による変更を有効にするか無効にするかを設定する手段の機能を果たし、上記メモリ23が、各印刷ジョブのそれぞれについて印刷順変更手段による変更を有効にするか無効にするかを示す情報を記憶する手段の機能を果たす。
図9に示した処理では、CPU22は、ステップ43で、非通紙部の温度を下げる必要があると判断したら、ステップ44へ進む。
ステップ44で、印刷待機中の全印刷ジョブに対して本制御を有効にする設定がされているか否かを判断する。
この処理では、印刷待機中の全印刷ジョブについて、メモリに記憶した各印刷ジョブの印刷順変更手段による変更を有効にするか無効にするかを示す情報を参照し、全印刷ジョブについて印刷順変更手段による変更が有効か否かを判断する。
ステップ44の判断で、印刷待機中の全印刷ジョブに対して本制御を有効にする設定がされていると判断したら、ステップ45へ進み、印刷待機中の全印刷ジョブに対して本制御を有効にする設定がされていないと判断したら、ステップ47へ進む。
ステップ45では、図3に示したステップ4と同じ処理を実行する。
一方、ステップ47では、無効の設定がされている印刷ジョブまでにおいて印刷順変更処理を実行する。
このステップ47の処理では、メモリ23に記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて、待機中の印刷ジョブを印刷順に有効か無効かを参照していき、無効な印刷ジョブを参照したら待機中の印刷ジョブの参照を止め、無効な印刷ジョブの参照前までに参照した印刷ジョブの中から次に印刷する印刷ジョブを選択する。
ステップ46で、ステップ45又はステップ47で変更された印刷順で印刷ジョブを印刷する印刷動作処理を実行し、この処理を終了する。
このようにして、ユーザが印刷順変更処理を適用しないように設定した印刷ジョブについては、印刷指示を受け付けた順番より遅れることなく印刷を実行させることができ、ユーザは所望の印刷物を遅れることなく受け取ることができる。
図10は、この実施例の画像形成装置のさらに他の印刷処理例を示すフローチャート図である。この各ステップもCPU22が行う。
この印刷処理は、図3、図6〜図9に示した各処理の後に行う処理である。
CPU22は、各印刷ジョブについて、PCからの印刷ジョブの実行のキャンセルの操作情報に基づいて、待機中の印刷ジョブに対する印刷をキャンセルすることができる。
CPU22は、ステップ51で、次に印刷する待機中の印刷ジョブのキャンセルがあるか否かを判断し、待機中の印刷ジョブにキャンセルがあると判断したら、ステップ52へ進み、キャンセルの指示があった印刷ジョブの実行をキャンセルし、残りの待機中の印刷ジョブを参照し、次に印刷する印刷ジョブを選択する。
そして、ステップ53で、ステップ52で変更された印刷順で印刷ジョブを印刷する印刷動作処理を実行し、この処理を終了する。
一方、ステップ51で、次に印刷する待機中の印刷ジョブのキャンセルがないと判断したら、ステップ53でPCから受け付けた印刷順で待機中の印刷ジョブを印刷する印刷動作処理を実行し、この処理を終了する。
このようにして、次に印刷する印刷ジョブがキャンセルされた場合、再度次に印刷する印刷ジョブを用紙の主走査方向の長さが最長の印刷ジョブになるように印刷順を変更することにより、印刷ジョブを中断させて定着ローラ201の回転動作を行って定着温度を下げる制御を行う回数の低減を実現できる。
30K、30M、30C、30Y:パドル 31:両面搬送経路 32:排紙センサ 33:両面センサ 34:TMセンサ 35:廃トナーボックス 36:廃トナーフル検知センサ 201:定着ローラ 201a〜201e:温度検出領域 202:加圧ローラ S:用紙
Claims (10)
- 複数の印刷ジョブの印刷時、各印刷ジョブ毎の情報を記憶する手段と、前記各印刷ジョブの実行により、駆動手段によって回転駆動される像担持体上に画像の静電潜像を形成する手段と、該手段によって形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する手段と、該手段によって形成されたトナー画像を記録媒体に転写する手段と、
該手段によって転写されたトナー画像を前記記録媒体上に定着させる定着手段と、
前記定着手段に通紙される全用紙サイズの用紙が通過する位置に対応する定着部の温度を検出する第1温度検出手段と、
前記定着手段に通紙される最小用紙サイズの用紙は通過せず、最大用紙サイズの用紙が通過する位置に対応する定着部の温度を検出する第2温度検出手段と、
前記第1温度検出手段によって検出された温度に基づいて前記定着部の温度を事前に選定された第1温度に制御する温度制御手段と、
前記第2温度検出手段によって検出された温度が事前に設定された第2温度以上になった場合、印刷ジョブの実行を中断させて前記定着部を駆動させて前記定着部の温度を下げる駆動制御手段と、
印刷ジョブの実行中は、前記記憶した各印刷ジョブ毎の情報に基づいて次に印刷する待機印刷ジョブによって前記定着部の上昇する温度を求め、該求めた温度に前記第2温度検出手段によって検出された温度を加算した温度が前記第2温度よりも高い場合、前記記憶した各印刷ジョブ毎の情報に基づいて残りの待機中の印刷ジョブの中から印刷する用紙の主走査方向の長い印刷ジョブを次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更する印刷順変更手段と、
前記各印刷ジョブのそれぞれについて前記印刷順変更手段による変更を有効にするか無効にするかを示す情報を記憶する手段とを設け、
前記印刷順変更手段は、前記記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて、次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更する手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記印刷順変更手段は、前記記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて、次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更する場合、待機中の印刷ジョブを印刷順に有効か無効かを参照していき、無効な印刷ジョブを参照したら待機中の印刷ジョブの参照を止め、無効な印刷ジョブの参照前までに参照した印刷ジョブの中から次に印刷する印刷ジョブを選択する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記印刷順変更手段が、待機中の全印刷ジョブを対象に前記印刷順の変更を行うか、前記記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更するかを設定する手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 待機中の印刷ジョブに対する印刷をキャンセルする手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 次に印刷する待機中の印刷ジョブがキャンセルされた場合、前記印刷順変更手段が、残りの待機中の印刷ジョブを参照し、次に印刷する印刷ジョブの順番を変更することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 複数の印刷ジョブの印刷時、各印刷ジョブ毎の情報を記憶する工程と、前記各印刷ジョブの実行により、駆動手段によって回転駆動される像担持体上に画像の静電潜像を形成する工程と、該工程によって形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する工程と、該工程によって形成されたトナー画像を記録媒体に転写する工程と、
該工程によって転写されたトナー画像を定着手段によって前記記録媒体上に定着させる定着工程と、
第1温度検出手段によって前記定着手段に通紙される全用紙サイズの用紙が通過する位置に対応する定着部の温度を検出する第1温度検出工程と、
第2温度検出手段によって前記定着手段に通紙される最小用紙サイズの用紙は通過せず、最大用紙サイズの用紙が通過する位置に対応する定着部の温度を検出する第2温度検出工程と、
前記第1温度検出工程によって検出された温度に基づいて前記定着部の温度を事前に選定された第1温度に制御する温度制御工程と、
前記第2温度検出工程によって検出された温度が事前に設定された第2温度以上になった場合、印刷ジョブの実行を中断させて前記定着部を駆動させて前記定着部の温度を下げる駆動制御工程と、
印刷ジョブの実行中は、前記記憶した各印刷ジョブ毎の情報に基づいて次に印刷する待機印刷ジョブによって前記定着部の上昇する温度を求め、該求めた温度に前記第2温度検出工程によって検出された温度を加算した温度が前記第2温度よりも高い場合、前記記憶した各印刷ジョブ毎の情報に基づいて残りの待機中の印刷ジョブの中から印刷する用紙の主走査方向の長い印刷ジョブを次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更する印刷順変更工程と、
前記各印刷ジョブのそれぞれについて前記印刷順変更工程による変更を有効にするか無効にするかを示す情報を記憶する工程とを設け、
前記印刷順変更工程は、前記記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて、次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更する工程を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 前記印刷順変更工程は、前記記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて、次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更する場合、待機中の印刷ジョブを印刷順に有効か無効かを参照していき、無効な印刷ジョブを参照したら待機中の印刷ジョブの参照を止め、無効な印刷ジョブの参照前までに参照した印刷ジョブの中から次に印刷する印刷ジョブを選択する工程を有することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記印刷順変更工程で、待機中の全印刷ジョブを対象に前記印刷順の変更を行うか、前記記憶された各印刷ジョブの有効か無効かの情報に基づいて次に印刷すべき印刷ジョブに印刷順を変更するかを設定する工程を設けたことを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置の制御方法。
- 待機中の印刷ジョブに対する印刷をキャンセルする工程を設けたことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の画像形成装置の制御方法。
- 次に印刷する待機中の印刷ジョブがキャンセルされた場合に、前記印刷順変更工程により、残りの待機中の印刷ジョブを参照し、次に印刷する印刷ジョブの順番を変更する工程を設けたことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置の制御方法。
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