JP6651917B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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各画像形成ユニットで形成されたトナー像は、中間転写ベルトに順次重ねられて転写(一時転写)され、中間転写ベルト上のトナー像は、転写ローラー対により連続紙に転写(二時転写)される。
追い刷りを行う場合、複数回の画像形成処理で形成される画像の位置合わせを行う必要がある。
位置合わせを行う技術としては、例えば、連続紙上に位置合わせ用のマークを形成し、後続の処理はこのマークをセンサーで検出したタイミングに合わせて実行する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
モノクロモードの場合には、画像形成ユニットの書込位置から、転写ローラー対による連続紙への転写位置までの距離がフルカラーモードより短いため、連続紙上のマークを検出する位置(センサーの設置位置)は、フルカラーモードよりも転写位置に近い構成とすることが可能である。
しかしながら、センサーの設置位置はフルカラーモードに合わせているため、モノクロモードにおいては連続紙の搬送距離が必要以上に長くなり画像形成位置のずれが発生する恐れが生じるとともに、ヤレも発生していた。
なお、画像形成モードの数だけセンサーを設けたり、センサーを移動式にすることも考えられるが、センサーを増やした場合にはコストがかかり、センサーを移動式にした場合には移動させるためのスペースや機構が必要となり、装置構成が複雑化する。
位置合わせ用のマーク及び所定の画像の形成された連続紙の前記マークを検出する検出部と、
前記連続紙に対して重ねて画像を形成する画像形成処理を行う画像形成部と、
前記検出部と前記画像形成部との間に設けられた搬送距離調整部と、
前記画像形成部による前記画像形成処理のモードに応じて、前記搬送距離調整部を制御して、前記検出部による検出位置と前記画像形成部による画像形成位置との間の前記連続紙の搬送距離を調整する制御部と、
を備えることを特徴とする。
図3に示すように、本実施の形態における連続紙Pは、一度目の画像形成処理が施され、所定の画像及び位置合わせ用のマークが既に形成された状態のものである。
図3は、連続紙Pに所定間隔毎に画像Aが形成され、各画像Aに対して、当該画像Aより搬送方向下流側の所定位置(ここでは、15mmだけ搬送方向下流側の位置)に、矩形状のマークMが形成されている例である。
画像Aとは、複数回の画像形成処理により完成する最終画像のうちの一部であり(例えば、枠部分など)、マークMを用いて位置合わせが行われることで、画像Aに対してずれることなく所定の画像を重ねて形成することが可能となる。
また、バッファー部20は、搬送距離調整部として機能し、画像形成処理のモード(フルカラー、モノカラー、モノクロ)に応じて、可動ローラー22を駆動部23の駆動により上下動させることで、検出部Sの検出位置から画像形成部30の画像形成位置までの連続紙Pの搬送路の長さ(連続紙Pの搬送距離)を調整する。
例えば、図4の破線で示すように、二つの固定ローラー21a,21b及び可動ローラー22の径が小さすぎると、剛度の高い連続紙Pなどの場合、二つの固定ローラー21a,21b及び可動ローラー22で屈曲されて膨らみが生じ、連続紙Pの搬送距離にずれが生じる恐れがあるが、図4の実線で示すように、二つの固定ローラー21a,21b及び可動ローラー22の径をある程度大きくすることで、連続紙Pの種類によらず、搬送中の連続紙Pが膨らまない状態を維持することができる。
検出部Sの検出位置は、搬送時の連続紙Pのばたつきを考慮して、上流側の固定ローラー21a上であることが好ましい。
画像形成部30による画像形成の方式としては、電子写真方式が採用される。具体的に、画像形成部30は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の色成分に各々対応する4組の画像形成ユニット30Y、30M、30C、30Kと、中間転写ベルト34と、転写ローラー対35と、を備えている。
画像形成ユニット30Y、30M、30C、30Kは、それぞれ、露光部31、感光体32、現像部33を備えている。
Y、M、C、及びKに対応する4つの感光体32上に各々Y、M、C、及びKのトナーで形成された画像(単色画像)は、各感光体32から中間転写ベルト34上に順次重ねられて転写される(一次転写)。これにより、中間転写ベルト34上にY、M、C、及びKを色成分とするトナー像が形成される。中間転写ベルト34は、複数の搬送ローラーに巻き回された無端ベルトであり、各搬送ローラーの回転に従って回転する。そして、トナーと逆極性のバイアスを転写ローラー対35に印加することにより、中間転写ベルト34上に形成されたトナー像は連続紙P上に転写(二次転写)される。
モノカラーモードやモノクロモードの場合には、指定された色の画像形成ユニットが動作し、中間転写ベルト34には指定された色のトナー像が形成され、当該トナー像が連続紙P上に転写される。
例えば、定着部40は、連続紙Pを挟持するための、加熱ローラー41及び加圧ローラー42からなる一対のローラーを備えている。
加熱ローラー41は、加熱源であるヒーターによって所定の温度に加熱される。
加圧ローラー42は、図示しない弾性部材によって加熱ローラー41へ向かって付勢されている。トナー像の転写された連続紙Pは、加熱ローラー41と加圧ローラー42とのニップ部を通ることにより熱と圧力が加えられ、トナー像が溶融定着する。
記憶部70には、制御部60で実行されるシステムプログラムや処理プログラムを始めとする各種プログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータが記憶されている。例えば、記憶部70には、画像形成処理の実行に必要な設定情報が記憶されている。
本実施の形態の画像形成装置100では、画像形成処理に先立って、制御部60は、ジョブ情報に含まれるモード情報に応じて、バッファー部20の可動ローラー22を上下動させ、連続紙Pの搬送路の長さ(連続紙Pの搬送距離)を調整する搬送距離調整処理を実行する。具体的には、制御部60は、バッファー部20の可動ローラー22を上下動させ、連続紙P上のマークMの検出位置から、そのマークMに対応した画像Aが転写ローラー対35に達するまで(画像形成部30の画像形成位置まで)の距離を調整する。
また、画像形成処理において、制御部60は、検出部Sにより連続紙P上のマークMを検出したことを示す検出信号が出力されると、これをトリガーとしてタイミングを合わせ、モード情報にて指定された色の画像形成ユニットを動作させる。
具体的に、制御部60は、この時点で、上流側の固定ローラー21aから下流側の固定ローラー21bに亘って架け渡されている連続紙Pを排出する。
このとき、バッファー部20(上流側の固定ローラー21a、可動ローラー22、及び下流側の固定ローラー21b)により形成された連続紙Pの搬送路の長さに応じて、排出する連続紙Pの長さが変更される。
即ち、バッファー部20により形成された連続紙Pの搬送路の長さは、その一つ前に実行されたジョブに合わせた状態となっているので常時同一の長さが維持されるものではないが、ここでは、この時点で上流側の固定ローラー21aから下流側の固定ローラー21bに亘って架け渡されている連続紙Pが排出されるようになっている。
これにより、バッファー部20に架け渡された状態で滞留することで湾曲した可能性のある連続紙Pに画像を形成するのを防止することができる。
具体的に、制御部60は、今回のジョブが、一つ前に実行されたジョブと同一の連続紙Pを用いて同一条件で行われるものであるか否かにより、搬送距離(d)が適切か否かを判断する。
このとき、Y書込から転写ローラー対35までの距離(Y書込距離(y):図6の破線)より、検出部Sの検出位置から転写ローラー対35までの距離(搬送距離(d):図6の一点鎖線)を長くする必要がある。
そこで、制御部60は、例えば、Y書込距離(y)が500mmとすると、搬送距離(d)を、これより僅かに長い520mm程度に調整する。
そこで、制御部60は、例えば、K書込から転写ローラー対35までの距離(K書込距離(k):図7の破線)が200mmとすると、搬送距離(d)を、これより僅かに長い220mm程度に調整する。
また、モノカラーモードで画像形成処理が行われる場合も同様に、搬送距離(d)は、トナー像の形成の起点となる書込位置から転写ローラー対35までの距離より僅かに長い距離となるよう調整される。
これは、例えば、図8に示すように、各画像Aに対して、当該画像Aより搬送方向上流側の所定位置(ここでは、15mmだけ搬送方向上流側の位置)に、マークMが形成されている場合を想定している。
即ち、マークMが画像Aより搬送方向上流側に位置するため、上記の調整後の搬送距離(d)(例えば、フルカラーモードで520mm)を用いると、作像準備に一律に要する必要距離(10mm程度)を含めると、搬送距離が足りなくなる恐れがある。
そこで、このような場合、制御部60は、上記の調整後の搬送距離(d)に、画像AとマークMの間の距離(ここでは、15mm)を加え、搬送距離(d)を補正する。
従って、フルカラーモードの例では、補正した搬送距離(d)は、520+15=535mmとなる。
これは、例えば、図9に示すように、バッファー部20において連続紙Pの上面の通る距離が、連続紙Pの厚み(t)によって変わることを想定している。図9では、実線が薄い連続紙Pを示し、破線が厚い連続紙Pを示している。
そこで、制御部60は、例えば、図10に示すような、連続紙Pの厚み(t)による補正量を設定した補正テーブルTを用いて、上記のモードによる調整後の搬送距離(d)(或いは、これにマークMと画像Aとの相対位置に応じて補正を加えた搬送距離(d))に、連続紙Pの厚みに応じた補正量を加え、搬送距離(d)を補正する。
なお、補正テーブルTは、ユーザーにより予め設定され、設定情報として記憶部70に記憶されている。
また、連続紙Pの厚みではなく坪量であっても、厚み(t)に変換した上で同様の制御を行うことができる。
具体的に、制御部60は、連続紙Pの搬送を開始し、検出部Sにより、連続紙P上のマークMを検出したことを示す検出信号が出力されると、これをトリガーとしてタイミングを合わせ、モード情報にて指定された色の画像形成ユニットを動作させる。
これにより、連続紙P上のマークMに対応した画像Aが転写ローラー対35に達するタイミングと、中間転写ベルト34上に形成されたトナー像が連続紙P上に転写される(二次転写される)タイミングを精度よく合わせることができる。
このため、画像形成処理のモードに応じて、マークMの検出位置から画像形成位置(二次転写位置)までの連続紙Pの搬送距離を設定でき、長い場合には短縮できるので、画像形成位置のずれが発生する恐れを低減し、追い刷りを行う場合の、画像形成の位置合わせの精度を向上させることができる。また、ヤレの発生を抑えることができる。
このため、バッファー部20を、連続紙Pの搬送距離を調整する搬送距離調整部、及び連続紙Pに対して所定の張力を付与する張力調整部として機能させることができ、2つの機能を兼用させることで、新たな機構を搭載する必要がない。
このため、搬送される連続紙Pのばたつきのなるべく少ない位置においてマークMを検出することができる。
このため、連続紙Pの搬送を円滑に行うことができる。
このため、停止状態でバッファー部20に滞留したことにより湾曲した連続紙Pに画像形成を行ってしまうことが防止され、より画像形成の精度を向上させることができる。
このため、排出する連続紙Pの量を最低限に抑えることができる。
このため、連続紙Pの搬送距離をより適切なものに調整することができる。
このため、連続紙Pの搬送距離をより適切なものに調整することができる。
このため、画像形成処理の準備動作中に搬送距離調整を実行できるので、効率が良い。
10 給紙部
20 バッファー部(搬送距離調整部)
21a,21b 固定ローラー
22 可動ローラー
23 駆動部
S 検出部
30 画像形成部
30Y、30M、30C、30K 画像形成ユニット
40 定着部
50 操作表示部
60 制御部
70 記憶部
T 補正テーブル
80 巻取部
P 連続紙
A 画像
M マーク
Claims (9)
- 位置合わせ用のマーク及び所定の画像の形成された連続紙の前記マークを検出する検出部と、
前記連続紙に対して重ねて画像を形成する画像形成処理を行う画像形成部と、
前記検出部と前記画像形成部との間に設けられた搬送距離調整部と、
前記画像形成部による前記画像形成処理のモードに応じて、前記搬送距離調整部を制御して、前記検出部による検出位置と前記画像形成部による画像形成位置との間の前記連続紙の搬送距離を調整する制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記搬送距離調整部は、二つの固定ローラーと、前記二つの固定ローラーの間に設けられた可動ローラーと、前記可動ローラーを上下動させる駆動部と、を有し、
前記二つの固定ローラー及び前記可動ローラーに架け渡された前記連続紙に対して所定の張力を付与することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記検出部の検出位置は、前記二つの固定ローラーのうち上流側の固定ローラー上であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記搬送距離調整部を制御して、前記連続紙が撓まない状態を維持することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、停止状態から前記画像形成処理を開始する場合、前記搬送距離調整部に滞留した前記連続紙を排出してから、当該画像形成処理を開始することを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記搬送距離調整部により形成された前記連続紙の搬送路の長さに応じて、排出する前記連続紙の長さを変更することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記連続紙に予め形成された画像及び前記マークの相対位置に応じて、前記連続紙の搬送距離を補正する請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記連続紙の厚みに応じて、前記連続紙の搬送距離を補正する請求項1〜7の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記画像形成処理の開始前の準備動作中に、前記搬送距離調整部を制御して、前記連続紙の搬送距離の調整を行うことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の画像形成装置。
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